JP2010190401A - 直動案内装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な形状の保持器やローラチェーンなどの部品を用いることなく、簡単な形状のスペーサローラを用いて、ローラ同士の接触を防止するとともにローラのスキューの発生を抑制し、かつ剛性や動定格荷重の低減を防止できる直動案内装置を提供する。
【解決手段】転動体としての円筒状のローラ4が複数個、無限循環路40内を転動しつつ循環する直動案内装置1において、隣接するローラ4の間に、半径をr、ローラ4の半径をRとした場合に、r>R2/4Rを満たす半径を有する円筒状のスペーサローラ5を挿入している。
【選択図】図5
【解決手段】転動体としての円筒状のローラ4が複数個、無限循環路40内を転動しつつ循環する直動案内装置1において、隣接するローラ4の間に、半径をr、ローラ4の半径をRとした場合に、r>R2/4Rを満たす半径を有する円筒状のスペーサローラ5を挿入している。
【選択図】図5
Description
本発明は、円筒状のローラを転動体として用いる直動案内装置に関する。
一般に、円筒状のローラを転動体として用いたローラガイドやローラパックなどの直動案内装置においては、無限循環路内を複数の円筒状のローラが転動しつつ循環するようになっている。
このようなローラガイドやローラパックなどの直動案内装置は、ボールを転動体として用いるものに比べて剛性及び負荷容量が大きいという利点を有しているが、ローラ同士が接触し合うとその接触部分でのそれぞれのローラの回転方向は互いに逆向きになるため、その部分で発生する摩擦力によって円滑な作動が妨げられるという問題がある。また、円筒状のローラを転動体として用いた直動案内装置では、スキューと称される軸振れがローラに生じることがあり、直動案内装置の作動性を低下させる原因となっている。
このようなローラガイドやローラパックなどの直動案内装置は、ボールを転動体として用いるものに比べて剛性及び負荷容量が大きいという利点を有しているが、ローラ同士が接触し合うとその接触部分でのそれぞれのローラの回転方向は互いに逆向きになるため、その部分で発生する摩擦力によって円滑な作動が妨げられるという問題がある。また、円筒状のローラを転動体として用いた直動案内装置では、スキューと称される軸振れがローラに生じることがあり、直動案内装置の作動性を低下させる原因となっている。
そこで、各円筒状ローラの間にセパレータを配置し、これらセパレータでローラ同士の接触やスキューの発生などを抑制するようにしたものとして、従来、例えば、図11に示すものが知られている(特許文献1)。
図11に示すセパレータ110は、円筒状ローラ101の周面部と接触する凹状曲面部111を前後方向両端に有するセパレータ本体113と、このセパレータ本体113の左右両側に互いに向きを同じにして平行に設けられた一対の腕部112とからなっている。そして、各腕部112は、セパレータ本体113を間に挟んで隣り合う二つの円筒状ローラ101の中心間距離よりも短い長さLをセパレータ本体113の左右方向に有している。
図11に示すセパレータ110は、円筒状ローラ101の周面部と接触する凹状曲面部111を前後方向両端に有するセパレータ本体113と、このセパレータ本体113の左右両側に互いに向きを同じにして平行に設けられた一対の腕部112とからなっている。そして、各腕部112は、セパレータ本体113を間に挟んで隣り合う二つの円筒状ローラ101の中心間距離よりも短い長さLをセパレータ本体113の左右方向に有している。
また、ローラチェーンを用いてローラ同士の接触やスキューの発生などを抑制するものとして、従来、例えば、図12に示すものが知られている(特許文献2参照)。
図12に示す直線ローラ装置201は、図12(A)に示すように、軌道レール202と、この軌道レール202の上面側に2列、左右両側面側に1列づつ合計4列のローラ203を介して移動自在に組み付けられた移動ブロック204とを備えている。各4列のローラ203は、移動ブロック204と軌道レール202の対応するローラ転走面206,207;205,208間の荷重負荷領域、方向転換路210(図12(B)参照)、及びローラ戻し通路209で構成される無限循環路を循環するようになっている。そして、各4列のローラ203は、無限循環路内に循環移動可能に挿入されるローラチェーン218によって一連に連鎖されている。
図12に示す直線ローラ装置201は、図12(A)に示すように、軌道レール202と、この軌道レール202の上面側に2列、左右両側面側に1列づつ合計4列のローラ203を介して移動自在に組み付けられた移動ブロック204とを備えている。各4列のローラ203は、移動ブロック204と軌道レール202の対応するローラ転走面206,207;205,208間の荷重負荷領域、方向転換路210(図12(B)参照)、及びローラ戻し通路209で構成される無限循環路を循環するようになっている。そして、各4列のローラ203は、無限循環路内に循環移動可能に挿入されるローラチェーン218によって一連に連鎖されている。
更に、従来、円筒状ローラを転動体として用いるものではないが、ボールを転動体として用いたボール直動装置において、ボール同士の摩擦による発塵や摩耗による寿命の低下、回転トルクむらを回避するために、スペーサボールを用いた、例えば、図13に示すものが知られている(特許文献3参照)。
図13に示すボール直動装置において、ねじ軸311とナット312との間にボールねじ機構が設けられ、ボール313間に、スペーサボール保持器314に保持されたスペーサボール315が配置されている。各スペーサボール保持器314には、スペーサボール315を保持するために球形状の空洞部である収納部314aが形成され、内部に保持されたスペーサボール315の両側は、スペーサボール保持器314から露出して両側のボール313に接触している。各スペーサボール315の直径は、ボール313の直径よりも小さくなっており、たとえば、ボール313の直径の2/3、1/3、1/5となっている。このように、スペーサボール保持器314を設けることにより、転動体がボール313の場合において、小さいスペーサボール315が溝直角断面内の空間を自由に動くことを防止することができる。
図13に示すボール直動装置において、ねじ軸311とナット312との間にボールねじ機構が設けられ、ボール313間に、スペーサボール保持器314に保持されたスペーサボール315が配置されている。各スペーサボール保持器314には、スペーサボール315を保持するために球形状の空洞部である収納部314aが形成され、内部に保持されたスペーサボール315の両側は、スペーサボール保持器314から露出して両側のボール313に接触している。各スペーサボール315の直径は、ボール313の直径よりも小さくなっており、たとえば、ボール313の直径の2/3、1/3、1/5となっている。このように、スペーサボール保持器314を設けることにより、転動体がボール313の場合において、小さいスペーサボール315が溝直角断面内の空間を自由に動くことを防止することができる。
しかしながら、これら従来の技術にあっては、以下の問題点があった。
即ち、図11に示すセパレータ110の場合、セパレータ110の部品形状が複雑であり、組立作業性が悪く、製造コストが高いという問題点があった。
また、図12に示す直線ローラ装置201の場合にあっても、ローラチェーン218の部品形状が複雑であり、組立作業性が悪く、製造コストが高いという問題点があった。
即ち、図11に示すセパレータ110の場合、セパレータ110の部品形状が複雑であり、組立作業性が悪く、製造コストが高いという問題点があった。
また、図12に示す直線ローラ装置201の場合にあっても、ローラチェーン218の部品形状が複雑であり、組立作業性が悪く、製造コストが高いという問題点があった。
更に、図13に示すボール直動装置301の場合には、小さいスペーサボール315が溝直角断面内の空間を自由に動くことを防止するスペーサボール保持器314が必要となるばかりでなく、そのスペーサボール保持器314の形状が複雑であり、組立作業性が悪く、製造コストが高いという問題点があった。
従って、本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、複雑な形状の保持器やローラチェーンなどの部品を用いることなく、簡単な形状のスペーサローラを用いて、ローラ同士の接触を防止するとともにローラのスキューの発生を抑制し、かつ剛性や動定格荷重の低減を防止できる直動案内装置を提供することにある。
従って、本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、複雑な形状の保持器やローラチェーンなどの部品を用いることなく、簡単な形状のスペーサローラを用いて、ローラ同士の接触を防止するとともにローラのスキューの発生を抑制し、かつ剛性や動定格荷重の低減を防止できる直動案内装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のうち請求項1に係る直動案内装置は、転動体としての円筒状のローラが複数個、無限循環路内を転動しつつ循環する直動案内装置において、隣接する前記ローラの間に、半径をr、前記ローラの半径をRとした場合に、r>R2/4Rを満たす半径を有する円筒状のスペーサローラを挿入したことを特徴としている。
また、本発明のうち請求項2に係る直動案内装置は、請求項1記載の直動案内装置において、前記無限循環路内における隣接する前記ローラ間の最大の隙間を、前記ローラの直径の1%〜20%の大きさとしたことを特徴としている。
また、本発明のうち請求項2に係る直動案内装置は、請求項1記載の直動案内装置において、前記無限循環路内における隣接する前記ローラ間の最大の隙間を、前記ローラの直径の1%〜20%の大きさとしたことを特徴としている。
更に、本発明のうち請求項3に係る直動案内装置は、請求項1又は2記載の直動案内装置において、前記スペーサローラの材質を、前記ローラの材質よりも柔らかい材質としたことを特徴としている。
また、本発明のうち請求項4に係る直動案内装置は、請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の直動案内装置において、前記スペーサローラの外周に潤滑剤溜まり用凹部を設けたことを特徴としている。
また、本発明のうち請求項4に係る直動案内装置は、請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の直動案内装置において、前記スペーサローラの外周に潤滑剤溜まり用凹部を設けたことを特徴としている。
更に、本発明のうち請求項5に係る直動案内装置は、請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の直動案内装置において、前記直動案内装置が、案内レールと、該案内レールに相対移動可能に搭載されたスライダと、複数個の転動体としての円筒状の前記ローラとを備え、該複数個のローラが、前記案内レールに形成された転動体案内面及び該転動体転動面と対向する前記スライダに形成された負荷転動体案内面との間に挟まれた転動通路と、前記スライダに形成された転動体戻し通路及び方向転換路とで構成される前記無限循環路内を転動しつつ循環するローラガイドであることを特徴としている。
本発明のうち請求項1に係る直動案内装置によれば、隣接するローラの間に、半径をr、ローラの半径をRとした場合に、r>R2/4Rを満たす半径を有する円筒状のスペーサローラを挿入したので、隣接するローラ間の隙間を0より大きな隙間とすることができ、複雑な形状の保持器やローラチェーンなどの部品を用いることなく、簡単な形状のスペーサローラを用いてローラ同士の接触を防止することができる直動案内装置を提供できる。また、スペーサローラが円筒状に形成されているから、前記ローラの長手方向全体を押さえることができるので、当該ローラのスキューの発生を抑制することができる。
また、本発明のうち請求項2に係る直動案内装置によれば、請求項1記載の直動案内装置において、前記無限循環路内における隣接する前記ローラ間の最大の隙間を、前記ローラの直径の1%〜20%の大きさとしたので、ローラ間の最大の隙間をローラの直径に対して小さくできるため、剛性や動定格荷重の低下を防止することができる。
更に、本発明のうち請求項3に係る直動案内装置によれば、請求項1又は2記載の直動案内装置において、前記スペーサローラの材質を、前記ローラの材質よりも柔らかい材質としたので、例えば、スペーサローラの材質として樹脂を使用すると、油やグリス溜まりとして潤滑剤をスペーサローラの周りに保持でき、潤滑効果を期待することができる。
更に、本発明のうち請求項3に係る直動案内装置によれば、請求項1又は2記載の直動案内装置において、前記スペーサローラの材質を、前記ローラの材質よりも柔らかい材質としたので、例えば、スペーサローラの材質として樹脂を使用すると、油やグリス溜まりとして潤滑剤をスペーサローラの周りに保持でき、潤滑効果を期待することができる。
また、本発明のうち請求項4に係る直動案内装置によれば、請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の直動案内装置において、前記スペーサローラの外周に潤滑剤溜まり用凹部を設けたので、油やグリスなどの潤滑剤がかかる凹部に溜まり、スペーサローラの外周に潤滑剤を確実に保持でき、潤滑効果をより期待することができる。
また、本発明のうち請求項5に係る直動案内装置は、請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の直動案内装置において、前記直動案内装置が、案内レールと、該案内レールに相対移動可能に搭載されたスライダと、複数個の転動体としての円筒状の前記ローラとを備え、該複数個のローラが、前記案内レールに形成された転動体案内面及び該転動体転動面と対向する前記スライダに形成された負荷転動体案内面との間に挟まれた転動通路と、前記スライダに形成された転動体戻し通路及び方向転換路とで構成される前記無限循環路内を転動しつつ循環するローラガイドであるので、ローラガイドにおいて、複雑な形状の保持器やローラチェーンなどの部品を用いることなく、簡単な形状のスペーサローラを用いて、ローラ同士の接触を防止するとともにローラのスキューの発生を抑制し、かつ剛性や動定格荷重の低減を防止できる。
また、本発明のうち請求項5に係る直動案内装置は、請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の直動案内装置において、前記直動案内装置が、案内レールと、該案内レールに相対移動可能に搭載されたスライダと、複数個の転動体としての円筒状の前記ローラとを備え、該複数個のローラが、前記案内レールに形成された転動体案内面及び該転動体転動面と対向する前記スライダに形成された負荷転動体案内面との間に挟まれた転動通路と、前記スライダに形成された転動体戻し通路及び方向転換路とで構成される前記無限循環路内を転動しつつ循環するローラガイドであるので、ローラガイドにおいて、複雑な形状の保持器やローラチェーンなどの部品を用いることなく、簡単な形状のスペーサローラを用いて、ローラ同士の接触を防止するとともにローラのスキューの発生を抑制し、かつ剛性や動定格荷重の低減を防止できる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る直動案内装置の実施形態としてのローラガイドを示す斜視図である。図2は、図1に示すローラガイドの一部を破断して示す説明図である。図3は、図2おけるX−X線に沿う断面図である。
図1乃至図3に示すローラガイド1は、軸方向に延びる案内レール2と、案内レール2に対して軸方向に相対移動可能に搭載されたスライダ3と、複数個の転動体としての円筒状のローラ4とを備えている。
図1乃至図3に示すローラガイド1は、軸方向に延びる案内レール2と、案内レール2に対して軸方向に相対移動可能に搭載されたスライダ3と、複数個の転動体としての円筒状のローラ4とを備えている。
案内レール2の両側面には、それぞれ2条づつ計4条の転動体案内面21が軸方向に沿って形成されている。スライダ3は、スライダ本体3Aと、このスライダ本体3Aの両端面に取付ねじ6によって取り付けられた一対のエンドキャップ3Bとを備えている。
スライダ本体3Aは、案内レール2上を横断するように延びる胴部31と、この胴部31の両端に設けられた一対の袖部32とを有する略コ字形の断面形状を有している。スライダ本体3Aの両袖部32の内側には、図2及び図3に示すように、案内レール2の各転動体案内面21にそれぞれ対向する負荷転動体案内面33が計4条形成されている。そして、転動体案内面21と、これに対向する負荷転動体案内面33との間に挟まれた空間が転動通路34をなしている。また、スライダ本体3Aの両袖部32には、転動体案内面21と略平行でスライダ本体3Aの軸方向に貫通する4本の転動体戻し通路35が設けられている。
スライダ本体3Aは、案内レール2上を横断するように延びる胴部31と、この胴部31の両端に設けられた一対の袖部32とを有する略コ字形の断面形状を有している。スライダ本体3Aの両袖部32の内側には、図2及び図3に示すように、案内レール2の各転動体案内面21にそれぞれ対向する負荷転動体案内面33が計4条形成されている。そして、転動体案内面21と、これに対向する負荷転動体案内面33との間に挟まれた空間が転動通路34をなしている。また、スライダ本体3Aの両袖部32には、転動体案内面21と略平行でスライダ本体3Aの軸方向に貫通する4本の転動体戻し通路35が設けられている。
各エンドキャップ3Bは、略コ字形の断面形状を有するスライダ本体3Aの端面に取り付けられた方向転換路形成部材である。即ち、各エンドキャップ3Bには、図3に示すように、転動通路34に連なるとともに、転動体戻し通路35に連通する半円状に湾曲した方向転換路36が形成されている。転動通路34、転動体戻し通路35及び一対の方向転換路36で環状に連続する無限循環路40を構成する。そして、この無限循環路40内には、転動体としての円筒状のローラ4が複数装填されてローラ列を構成し、複数個のローラ4が転動しつつ循環するようになっている。
そして、このローラガイド1においては、図3に示すように、隣接するローラ4の間に円筒状のスペーサローラ5が挿入されている。従って、無限循環路40内には、複数個のスペーサローラ5が挿入される。
以下、このスペーサローラ5について図4乃至図10を参照して詳細に説明する。図4は、理想的なローラの状態を説明するための図である。図5は、図1に示すローラガイドのローラ間にスペーサローラを挿入した状態を説明するための図である。図6は、スペーサローラの説明図である。図7は、スペーサローラの変形例の説明図である。図8は、スペーサローラの別の変形例の説明図である。図9は、スペーサローラを方向転換路において曲げRの内側に挿入した場合の説明図である。図10は、スペーサローラを方向転換路において曲げRの外側に挿入した場合の説明図である。
以下、このスペーサローラ5について図4乃至図10を参照して詳細に説明する。図4は、理想的なローラの状態を説明するための図である。図5は、図1に示すローラガイドのローラ間にスペーサローラを挿入した状態を説明するための図である。図6は、スペーサローラの説明図である。図7は、スペーサローラの変形例の説明図である。図8は、スペーサローラの別の変形例の説明図である。図9は、スペーサローラを方向転換路において曲げRの内側に挿入した場合の説明図である。図10は、スペーサローラを方向転換路において曲げRの外側に挿入した場合の説明図である。
ローラガイド1では、図4に示すように、ローラ4間にわずかな隙間ΔSが存在し、ロ
ーラ4同士の接触、すなわち競り合いがなく、ローラ4がスキューを起こさず、また、剛性や動定格荷重の低下がないことが理想である。
この理想を達成するために、本実施形態にあっては、図5に示すように、隣接するローラ4の間に小径のスペーサローラ5を挿入している。
ーラ4同士の接触、すなわち競り合いがなく、ローラ4がスキューを起こさず、また、剛性や動定格荷重の低下がないことが理想である。
この理想を達成するために、本実施形態にあっては、図5に示すように、隣接するローラ4の間に小径のスペーサローラ5を挿入している。
ここで、小径のロスペーサローラ5を隣接するローラ4の間に挿入しローラガイドとして成立するためには、下記1)及び2)の要件を満足する必要がある。
1)スペーサローラ5が安定するように、それぞれのローラ4間の隙間ΔSよりも大き
な直径を有するスペーサローラ5とする必要がある。
1)スペーサローラ5が安定するように、それぞれのローラ4間の隙間ΔSよりも大き
な直径を有するスペーサローラ5とする必要がある。
2)また、無限循環路40内における隣接するローラ4間の隙間ΔSはすべて一定では
ない。スペーサローラ5が安定して動作するためには、無限循環路40内における隣接するローラ4間の最大の隙間ΔSが、スペーサローラ5の直径よりも小さくなる必要がある
。そして、無限循環路40内における隣接するローラ4間の最大の隙間ΔSを、無限循環
路40の長さ、スペーサローラ5の直径により調整する必要がある。
ない。スペーサローラ5が安定して動作するためには、無限循環路40内における隣接するローラ4間の最大の隙間ΔSが、スペーサローラ5の直径よりも小さくなる必要がある
。そして、無限循環路40内における隣接するローラ4間の最大の隙間ΔSを、無限循環
路40の長さ、スペーサローラ5の直径により調整する必要がある。
なお、スペーサローラ5がローラ4の長手方向(ローラ4の軸方向)に移動しないように、ガイドが必要となるが、通常、ローラ4のスキューを防止するために、ローラガイド1の負荷転動体案内面33の両側には鍔が設けてあり、この鍔によりスペーサローラ5の両端面を案内するようにする。
上記要件1)及び2)に鑑みて、円筒状のスペーサローラ5の半径rを以下のように決定する。
上記要件1)及び2)に鑑みて、円筒状のスペーサローラ5の半径rを以下のように決定する。
図5において、スペーサローラ5の半径をr、ローラ4の半径をRと、隣接するローラ4間の隙間をΔSとした場合、幾何的に次の(1)式が成立する。
(R+r)2=(R−r)2+(R+ΔS)2・・・(1)
隣接するローラ4同士の接触を防止、即ち隣接するローラ4同士の競り合いを防止するためには、隣接するローラ4間の隙間ΔSを0よりも大きくする必要があるので、(1)
式を変形してスペーサローラ5の半径rを次の(2)式のようにすればよい。
r>R2/4R・・・(2)
(R+r)2=(R−r)2+(R+ΔS)2・・・(1)
隣接するローラ4同士の接触を防止、即ち隣接するローラ4同士の競り合いを防止するためには、隣接するローラ4間の隙間ΔSを0よりも大きくする必要があるので、(1)
式を変形してスペーサローラ5の半径rを次の(2)式のようにすればよい。
r>R2/4R・・・(2)
スペーサローラ5の半径rを(2)式が成立するように決定することにより、隣接するローラ4間の隙間を0より大きな隙間とすることができ、複雑な形状の保持器やローラチェーンなどの部品を用いることなく、簡単な形状のスペーサローラ5を用いてローラ4同士の接触を防止することができる直動案内装置1を提供できる。また、スペーサローラ5が円筒状に形成されているから、ローラ5の長手方向全体を押さえることができるので、ローラ5のスキューの発生を抑制することができる。
そして、スペーサローラ5の直径が隣接するローラ4間の隙間ΔSよりも大きく、スペ
ーサローラ5が図8における矢印方向に移動しないで安定して循環するようにするとともに、無限循環路40内における隣接するローラ4間の最大の隙間ΔSを、ローラ4の直径
の1%〜20%の大きさとするように、スペーサローラ5の半径rを次の(3)式により決定する。
r=(R+ΔS)2/4R・・・(3)
ーサローラ5が図8における矢印方向に移動しないで安定して循環するようにするとともに、無限循環路40内における隣接するローラ4間の最大の隙間ΔSを、ローラ4の直径
の1%〜20%の大きさとするように、スペーサローラ5の半径rを次の(3)式により決定する。
r=(R+ΔS)2/4R・・・(3)
スペーサローラ5の半径rを(3)式が成立するように決定することにより、スペーサローラ5の直径が隣接するローラ4間の隙間ΔSよりも大きく、スペーサローラ5が図8
における矢印方向に移動しないで安定して循環するようになるとともに、ローラ4間の最大の隙間ΔSをローラの4直径に対して小さくできるため、剛性や動定格荷重の低下を防
止することができる。
における矢印方向に移動しないで安定して循環するようになるとともに、ローラ4間の最大の隙間ΔSをローラの4直径に対して小さくできるため、剛性や動定格荷重の低下を防
止することができる。
無限循環路40内に隙間なくローラ4及びスペーサローラ5を押し込めると、スペーサローラ5を介した押し合いが大きくなるため、わずかに隙間を設定する必要がある。ローラ4間の最大の隙間ΔSには、この隙間を含む。この隙間の設定は、例えば、2種類の直
径のスペーサローラ5を用意し、2種類のスペーサローラ4の個数を変化させることにより調整することができる。
径のスペーサローラ5を用意し、2種類のスペーサローラ4の個数を変化させることにより調整することができる。
なお、スペーサローラ5は、金属製でもかまわないが、スペーサローラ5と転動体案内面21及び負荷転動体案内面33との間は滑りとなるため、スペーサローラ5の材質はローラの材質よりも柔らかい材質、例えば樹脂で製作することが好ましい。このように、スペーサローラ5の材質を、ローラ4の材質よりも柔らかい材質としたので、例えば、スペーサローラ5の材質として樹脂を使用すると、油やグリス溜まりとして潤滑剤をスペーサローラ5の周りに保持でき、潤滑効果を期待することができる。
図6には、スペーサローラ5の形状が示されている。本実施形態において、スペーサローラ5は図6に示すように円筒状に形成されている。
ただし、図7に示すように、円筒状に形成されたスペーサローラ5の外周に、油やグリス溜まりとしての断面半円状の複数の潤滑剤溜まり用凹部5aをスペーサローラ5の長手方向(軸方向)に沿って形成してもよい。
ただし、図7に示すように、円筒状に形成されたスペーサローラ5の外周に、油やグリス溜まりとしての断面半円状の複数の潤滑剤溜まり用凹部5aをスペーサローラ5の長手方向(軸方向)に沿って形成してもよい。
また、図8に示すように、円筒状に形成されたスペーサローラ5の外周に、そのスペーサローラ5の長手方向の大部分にわたって油やグリス溜まりとしての1つの潤滑剤溜まり用凹部5bを形成してもよい。
図7及び図8に示すように、円筒状のスペーサローラ5の外周に潤滑剤溜まり用凹部5a,5bを設けると、油やグリスなどの潤滑剤がかかる凹部5a,5bに溜まり、スペーサローラ5の外周に潤滑剤を確実に保持でき、潤滑効果をより期待することができる。
図7及び図8に示すように、円筒状のスペーサローラ5の外周に潤滑剤溜まり用凹部5a,5bを設けると、油やグリスなどの潤滑剤がかかる凹部5a,5bに溜まり、スペーサローラ5の外周に潤滑剤を確実に保持でき、潤滑効果をより期待することができる。
また、図9は、スペーサローラを方向転換路において曲げRの内側に挿入した場合の説明図である。図10は、スペーサローラを方向転換路において曲げRの外側に挿入した場合の説明図である。
図9に示すように、スペーサローラ5を方向転換路36において曲げRの内側、即ち、スペーサローラ5を方向転換路36を形成する内周案内部36aに接するように挿入した場合には、ローラ4が方向転換路36の曲げR部を通過するときに、隣接するローラ4間の隙間ΔS’が負荷部での隙間ΔSよりも大きくなる。このとき、最大の隙間ΔS’がス
ペーサローラ5の直径よりも大きくならないように、スペーサローラ5の直径や曲げRの大きさを設定する。
図9に示すように、スペーサローラ5を方向転換路36において曲げRの内側、即ち、スペーサローラ5を方向転換路36を形成する内周案内部36aに接するように挿入した場合には、ローラ4が方向転換路36の曲げR部を通過するときに、隣接するローラ4間の隙間ΔS’が負荷部での隙間ΔSよりも大きくなる。このとき、最大の隙間ΔS’がス
ペーサローラ5の直径よりも大きくならないように、スペーサローラ5の直径や曲げRの大きさを設定する。
また、図10に示すように、スペーサローラ5を方向転換路36において曲げRの外側、即ち、スペーサローラ5を方向転換路36を形成する外周案内部36bに接するように挿入した場合には、ローラ4が方向転換路36の曲げR部を通過するときに、隣接するローラ4間の隙間が締まりローラ4同士が接触するようになる場合もある。しかし、この場合でも、方向転換路36内ではローラ4は無負荷となるため、ローラ4間の接触は問題とならない。
前に、無限循環路40内における隣接するローラ4間の最大の隙間を2種類の直径を有するスペーサローラ5で調整することを示したが、スペーサローラ5の設置については、スペーサローラ5を曲げRの内側、外側に入れることによって無限循環路40内における隣接するローラ4間の最大の隙間は変化するので、これらを組み合わせてもよい。
以上、本実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
以上、本実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、直動案内装置としてローラガイドを例にとって説明したが、転動体としての複数の円筒状のローラが無限循環路内を転動しつつ循環する直動案内装置でれば、ローラガイドに限らず、ローラパックなどであってもよい。
1 ローラガイド
2 案内レール
3 スライダ
3A スライダ本体
3B エンドキャップ
4 ローラ
5 スペーサローラ
5a,5b 潤滑剤溜まり用凹部
6 取付ねじ
21 転動体案内面
31 胴部
32 袖部
33 負荷転動体案内面
34 転動通路
35 転動体戻し通路
36 方向転換路
36a 内周案内部
36b 外周案内部
40 無限循環路
2 案内レール
3 スライダ
3A スライダ本体
3B エンドキャップ
4 ローラ
5 スペーサローラ
5a,5b 潤滑剤溜まり用凹部
6 取付ねじ
21 転動体案内面
31 胴部
32 袖部
33 負荷転動体案内面
34 転動通路
35 転動体戻し通路
36 方向転換路
36a 内周案内部
36b 外周案内部
40 無限循環路
Claims (5)
- 転動体としての円筒状のローラが複数個、無限循環路内を転動しつつ循環する直動案内装置において、
隣接する前記ローラの間に、半径をr、前記ローラの半径をRとした場合に、r>R2/4Rを満たす半径を有する円筒状のスペーサローラを挿入したことを特徴とする直動案内装置。 - 前記循環経路内における隣接する前記ローラ間の最大の隙間を、前記ローラの直径の1%〜20%の大きさとしたことを特徴とする請求項1記載の直動案内装置。
- 前記スペーサローラの材質を、前記ローラの材質よりも柔らかい材質としたことを特徴とする請求項1又は2記載の直動案内装置。
- 前記スペーサローラの外周に潤滑剤溜まり用凹部を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の直動案内装置。
- 前記直動案内装置が、案内レールと、該案内レールに相対移動可能に搭載されたスライダと、複数個の転動体としての円筒状の前記ローラとを備え、該複数個のローラが、前記案内レールに形成された転動体案内面及び該転動体転動面と対向する前記スライダに形成された負荷転動体案内面との間に挟まれた転動通路と、前記スライダに形成された転動体戻し通路及び方向転換路とで構成される前記無限循環路内を転動しつつ循環するローラガイドであることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の直動案内装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009038124A JP2010190401A (ja) | 2009-02-20 | 2009-02-20 | 直動案内装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009038124A JP2010190401A (ja) | 2009-02-20 | 2009-02-20 | 直動案内装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010190401A true JP2010190401A (ja) | 2010-09-02 |
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ID=42816651
Family Applications (1)
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JP2009038124A Pending JP2010190401A (ja) | 2009-02-20 | 2009-02-20 | 直動案内装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010190401A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014055670A (ja) * | 2012-05-28 | 2014-03-27 | Nsk Ltd | 直動案内装置 |
-
2009
- 2009-02-20 JP JP2009038124A patent/JP2010190401A/ja active Pending
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JP2014055670A (ja) * | 2012-05-28 | 2014-03-27 | Nsk Ltd | 直動案内装置 |
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