JP2010190395A - フレキシブル管用接続部材及びそれを用いた冷却コイル - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な形状でフレキシブル管と直管部を接続することが可能で、かつシール性が確保されるフレキシブル管用接続部材を提供する。
【解決手段】外周面に山部31と谷部32が交互に形成されたフレキシブル管3と、内部に流体が流動する管部20の背面に拡径段部が形成された受口21を有する配管部材2とを接続するために、フレキシブル管3の谷部32と受口21の内周面との間にシール部材4を介在させ、受口21の背面に形成された拡径段部に第1クランプ部材51の第1係止部511と第2クランプ部材52の第1係止部521を係止し、フレキシブル管3の谷部32に第1クランプ部材5の第1係止部512と第2クランプ部材52の第1係止部522を係止してから、クランプ部材51とクランプ部材52を締結する。
【選択図】 図1
【解決手段】外周面に山部31と谷部32が交互に形成されたフレキシブル管3と、内部に流体が流動する管部20の背面に拡径段部が形成された受口21を有する配管部材2とを接続するために、フレキシブル管3の谷部32と受口21の内周面との間にシール部材4を介在させ、受口21の背面に形成された拡径段部に第1クランプ部材51の第1係止部511と第2クランプ部材52の第1係止部521を係止し、フレキシブル管3の谷部32に第1クランプ部材5の第1係止部512と第2クランプ部材52の第1係止部522を係止してから、クランプ部材51とクランプ部材52を締結する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、蛇腹状のフレキシブル管の端部を例えばヘッダー部に接続するためのフレキシブル管用接続部材及びそれを用いた冷却コイルに関する。
蛇腹状のフレキシブル管(波付管あるいはコルゲート管とも称される)などを使用した各種配管装置では、管(パイプ)同士の接続や管(パイプ)の端部と相手部材(例えばヘッダー)との接続を容易に行うために種々の接続構造が提案されている。
特許文献1には、円筒体に波付管を挿入し、円筒体の端部に半円環状の一対の止具を嵌着し、一方の止具の内周面に設けた三日月状の管係止部を波付管の谷部に係止させ、一対の止具の両端部をビスにより結合することにより、波付管が軸方向に移動しないようにした管連結装置が記載されている。
特許文献2には、蛇腹フレキシブルホースを施工現場で適当に切断して、そのまま相手部材と接続できるようにするために、フレキシブルホースの端部外周面(谷部)にOリングと中間リングを嵌め込み、この端部外周面にソケット器具を外嵌状態で装着し、ソケット器具の外側からそこに設けた固定用の溝と中間リングにまたがって抜止リングを嵌め込み、このソケット器具を便器などの管状部に接続する(ねじ込む)ようにした構造が記載されている。
特許文献3には、山形のビード部が形成されたインナーパイプを、端部に山形のビード部の端部側テーパ面に当接するフレアが形成されたアウターパイプに差し込み、テーパ面とフレアをC型クランプで締め付けて両パイプを接続することが記載されている。また特許文献3には、C型クランプのフランジをボルトで締結する際の作業性を改善するために、C型クランプの一側からアウターパイプ方向へ向けて延長された固定用舌片の先端部をアウターパイプにおける第1大径部から外れた位置で予め溶接しておくことが記載されている。
特許文献4には、筒状本体の端部に拡径部を有する第1プレファブ管と、一端部がこの拡径部に挿入される第2プレファブ管(例えば複数の枝管)とを効率的に接続する(又は取り外す)ために、筒状本体と拡径部との間にストッパー部と、第2プレファブ管の開口端部から離れた位置に形成された第1環状凹部と、シール部材と、拡径部の外周面上に周方向に延びる第1環状凹部を有する固定部材(挟み込み部材)を使用することが記載されている。
しかしながら、従来の接続構造には、次のような問題がある。特許文献1に記載された接続構造は、筒体の端面と波付管の端面を突き合わせているので、筒体と波付管とが直線状に配置されないことが予想され、またシールも無いので、流体の漏れが発生し易いという問題がある。
特許文献2に記載された接続構造では、部品点数が多くまた複雑な形状のソケット器具や中間リングを使用するので、コスト面で問題がある。
特許文献3に記載された構造では、C型クランプで接続部を締め付けるために、C型クランプをボルトで締結することが必要であり、作業工数が増大するという問題がある。
特許文献4に記載された構造では、挟み込み部材の形状が複雑であり、コスト面で問題がある。
本発明の目的は、簡単な形状でフレキシブル管と直管とを接続することが可能で、かつ良好なシール性が確保されるフレキシブル管用接続部材及びこの接続部材を用いて作製された冷却コイルを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明のフレキシブル管用接続部材は、外周面に山部と谷部が交互に形成されたフレキシブル管と、内部に流体が流動する管部とこの管部から拡径され前記フレキシブル管を受容する受口が形成された配管部材とを接続するフレキシブル管用接続部材であって、前記フレキシブル管の谷部と前記受口の内周面との間に介在させたシール部材と、前記受口の背面に形成された拡径段部に係止される第1係止部と前記フレキシブル管の谷部に係止される第2係止部とを有する抜け止め手段と、を有することを特徴とするものである。
本発明において、前記抜け止め手段は、前記受口の背面に形成された拡径段部に係止される第1係止部と前記フレキシブル管の谷部に係止される第2係止部とを有する円弧状部と、前記円弧状部の一端で半径方向に延出する第1フック部と、前記円弧状部の他端で半径方向に延出するフランジ部を有する第1クランプ部材と、前記受口の背面に形成された拡径段部に係止される第1係止部とフレキシブル管の谷部に係止される第2係止部を有する円弧状部と、前記円弧状部の一端で半径方向に延出して前記第1フック部に係合される第2フック部と、前記円弧状部の他端で半径方向に延出するフランジ部を有する第2クランプ部材と、前記両フランジ部を締結する締結部材とから構成することができる。
本発明において、前記抜け止め手段は、前記受口の背面に形成された拡径段部に係止される一対の第1係止部と前記フレキシブル管の谷部に押圧される一対の第2係止部とを有し、かつ前記第1係止部と前記第2係止部との間に切り欠き部が設けられている略C字状のクランプ部材とすることができる。
本発明において、前記抜け止め手段は、前記受口の背面に形成された拡径段部に係止される複数の円弧状溝を有する第1保持部と前記フレキシブル管の前記谷部に係止される複数の円弧状溝を有する第2保持部を有するとともに、前記第1保持部の前記管部の配列方向に沿う両端部で、前記管部側に延出する第1フランジ部と第2保持部の前記管部の配列方向に沿う両端部で、前記前記フレキシブル管側に延出する第2フランジ部を有する一対のクランプ部材と、前記第1フランジ部同士及び前記第2フランジ部同士を締結する締結部材とを有する構造とすることができる。
また、本発明の冷却コイルは、外周面に山部と谷部が交互に形成されコイル状に巻回されたフレキシブル管が複数段に配置され、かつ前記各段のフレキシブル管の内径側が入口ヘッダーに接続され、前記各段のフレキシブル管の外径側が出口ヘッダーに接続されるコイル管を有するとともに、前記フレキシブル管と前記各ヘッダーとが本発明のフレキシブル管用接続部材で接続されていることを特徴とするものである。
本発明のフレキシブル管用接続部材によれば、数少ない部品でフレキシブル管と接続部とをシール性を確保しつつ接続することができる。
また、本発明のフレキシブル管用接続部材によれば、抜け止め手段として2つのクランプ部材を組み合わせた部材を使用し、一方のクランプ部材の一端側を他方のクランプ部材の一端側に引っ掛けてから両クランプ部材の他端側を締結するので、接続作業を短時間で行うことができる。
また、本発明のフレキシブル管用接続部材によれば、抜け止め手段として弾性変形能の大きい単一のクランプ部材を使用することにより、さらに部品点数を減少させることができると共に、受口の外周側から半径方向にクランプ部材を挿入するだけの作業で済むので、作業時間をさらに短縮することができる。
また、本発明のフレキシブル管用接続部材によれば、抜け止め手段として複数の円弧状溝を有する一対のクランプ部材を使用することにより、フレキシブル管の端部側(複数条の谷部)にシール部材を嵌装してから受口に差し込み、受口の両側を一対のクランプ部材で挟み付けた後に、一対のクランプ部材の両端部を締結するので、複数のフレキシブル管をまとめて複数の管部を有する配管部材に接続することができる。
また、本発明の冷却コイル部材によれば、外周面に山部と谷部が交互に形成されたフレキシブル管により冷却コイルを構成するので、単位長さあたりの表面積が大きくなり冷却効率を向上させることができる。しかも、フレキシブル管の両端部と入口ヘッダー及び出口ヘッダーを簡便な構造で接続するので、冷却コイルの低コスト化を図ることができる。
以下、本発明の詳細について図面を参照しながら説明する。なお、図1〜14において、同一機能部分は同一の参照符号で示す。
<接続例1>
[クランプ部材]
図1〜4に示すフレキシブル管接続部1Aにおいては、先端が拡径されて受口21が形成された管部(直管部)20を有する配管部材2とフレキシブル管3を接続するために、略半円形状を有する第1クランプ部材51の一端部と略半円形状を有する第2クランプ部材52の一端部を連結し、これらの間に受口21とフレキシブル管3の先端部を挟み込み、これらのクランプ部材51、52の他端部を締結部材8で結合することにより、クランプ部材5が組立られる。
[クランプ部材]
図1〜4に示すフレキシブル管接続部1Aにおいては、先端が拡径されて受口21が形成された管部(直管部)20を有する配管部材2とフレキシブル管3を接続するために、略半円形状を有する第1クランプ部材51の一端部と略半円形状を有する第2クランプ部材52の一端部を連結し、これらの間に受口21とフレキシブル管3の先端部を挟み込み、これらのクランプ部材51、52の他端部を締結部材8で結合することにより、クランプ部材5が組立られる。
(第1クランプ部材)
第1クランプ部材51は、略半円形状を有し、受口21の背面に形成された拡径段部に当接する半円溝を有する第1係止部511とフレキシブル管3の外周面に当接する半円溝を有する第2係止部512と、これらの係止部の一端側(図1では上端部)において外周側に延出するフック部513及び他端側(図1では下端部)において外周側に延出するフランジ部514を有する。
第1クランプ部材51は、略半円形状を有し、受口21の背面に形成された拡径段部に当接する半円溝を有する第1係止部511とフレキシブル管3の外周面に当接する半円溝を有する第2係止部512と、これらの係止部の一端側(図1では上端部)において外周側に延出するフック部513及び他端側(図1では下端部)において外周側に延出するフランジ部514を有する。
(第2クランプ部材)
第2クランプ部材52は、略半円形状を有し、受口21の背面に形成された拡径段部に当接する半円溝を有する第1係止部521とフレキシブル管3の外周面に当接する半円溝を有する第2係止部522と、これらの係止部の一端側(図1では上端部)において外周側に延出するフック係合部523及び他端側(図1では下端部)において外周側に延出するフランジ部524を有する(図1、図4参照)。
第2クランプ部材52は、略半円形状を有し、受口21の背面に形成された拡径段部に当接する半円溝を有する第1係止部521とフレキシブル管3の外周面に当接する半円溝を有する第2係止部522と、これらの係止部の一端側(図1では上端部)において外周側に延出するフック係合部523及び他端側(図1では下端部)において外周側に延出するフランジ部524を有する(図1、図4参照)。
第1クランプ部材51のフック部513は、第2クランプ部材52のフック受け部523に設けられた長穴525を通過して上方に突き出ることにより、クランプ部材5はこの連結部を支点として、開閉自在な構造とされる(図5、図8参照)。
[接続手順]
これらのクランプ部材を使用することにより、例えば次の手順で配管部材とフレキシブル管を接続することができる。まず、フレキシブル管3の先端部(複数条)の谷部にシール部材4を嵌装したのち、この先端部を受口21に差し込み、フレキシブル管3の端面を受口21の内周面に突き当てることにより、フレキシブル管3の谷部と受口21の内周面との間にシール部材4を介在させる。図3では、フレキシブル管3の先端部の全て(3条)の谷部にシール部材4が嵌装されているが、必要とされるシール性に応じてシール部材4を嵌装する谷数を選定すればよく、例えばシール性がそれほど重要でない(多少の流体漏れが許容される)場合は、1条の谷部にのみシール部材4を嵌装してもよい(後述の接続例でも同様)。
これらのクランプ部材を使用することにより、例えば次の手順で配管部材とフレキシブル管を接続することができる。まず、フレキシブル管3の先端部(複数条)の谷部にシール部材4を嵌装したのち、この先端部を受口21に差し込み、フレキシブル管3の端面を受口21の内周面に突き当てることにより、フレキシブル管3の谷部と受口21の内周面との間にシール部材4を介在させる。図3では、フレキシブル管3の先端部の全て(3条)の谷部にシール部材4が嵌装されているが、必要とされるシール性に応じてシール部材4を嵌装する谷数を選定すればよく、例えばシール性がそれほど重要でない(多少の流体漏れが許容される)場合は、1条の谷部にのみシール部材4を嵌装してもよい(後述の接続例でも同様)。
第1クランプ部材51のフック部513を第2クランプ部材52のフック係合部523に形成された長穴525に通して両部材を連結した後、これらの部材で管部20及びフレキシブル管3を両側から挟み付けることにより、第1クランプ部材51の第1係止部511は受口21(拡径段部)の外周面(半円)に当接し、第2クランプ部材52の第1係止部521も受口21(拡径段部)の外周面(半円)に当接して、受口21の外周面を両クランプ部材で保持することができる。また第1クランプ部材51の第2係止部512はフレキシブル管3の谷部32に入り込み、第2クランプ部材52の第2係止部522もフレキシブル管3の谷部32に入り込むので、フレキシブル管3を両クランプ部材で保持することができる。
最後に第1クランプ部材51のフランジ部514と第2クランプ部材52のフランジ部524をボルト及びナットを含む締結部材8で結合することにより、管部とフレキシブル管を接続することができる。
上記の接続構造によれば、開閉可能な一対のクランプ部材で受口とそこに差し込まれたフレキシブル管の先端部とを挟みつけるので、抜け止め機能をもちしかも接続工数を大幅に低減することが可能となる。
<接続例2>
[クランプ部材]
図5〜8に示すフレキシブル管接続部1Bにおいては、略C字状のクランプ部材6の開放側を管部20の端部とフレキシブル管3の先端部に挿入することにより、配管部材(例えばヘッダー)2とフレキシブル管3を接続した構造を有する。
[クランプ部材]
図5〜8に示すフレキシブル管接続部1Bにおいては、略C字状のクランプ部材6の開放側を管部20の端部とフレキシブル管3の先端部に挿入することにより、配管部材(例えばヘッダー)2とフレキシブル管3を接続した構造を有する。
このクランプ部材6は、略C字形状を有しかつ円弧状の部分が大きく切り欠かれた形状を有し、箱型の中間部61を挟んで直管部21の外周面に当接する円弧状の第1係止部62a、62bとフレキシブル管3の外周面に当接する円弧状の第2係止部63a、63bを有するとともに、第1係止部62a(62b)と第2係止部63a(63b)との間に切り欠き部65が形成されている。またクランプ部材6の開放端は外側に屈曲されてつまみ部64a、64bが形成されている。このクランプ部材6を直管部20及びフレキシブル管3に密着させるために、第1係止部63a、63bは管部20の外径よりも小さい曲率半径を有し、また第2係止部64a、64bはフレキシブル管3(山部)の外径よりも小さい曲率半径を有するような形状とされる。
このクランプ部材を使用することにより、例えば次の手順で管部20とフレキシブル管3を接続することができる。まず、フレキシブル管3の先端部(複数条)の谷部にシール部材4を嵌装した後、この先端部を受口21に差し込み、フレキシブル管3の端面を受口21の内周面に突き当てる。
次いでクランプ部材6のつまみ部64a、64bを開いて(弾性変形させる)、クランプ部材6をフレキシブル管3が差し込まれた管部20の上方から装着することにより、クランプ部材6と管部20及びフレキシブル管3を密着させる。クランプ部材6の復元力によりクランプ部材6の第1係止部62a、62bは管部20の外周面に押付けられるとともに、クランプ部材6の第2係止部63a、63bはフレキシブル管3の谷部32に係止されるので、管部20とフレキシブル管3がクランプ部材6で抜け出すことなく保持される。
このクランプ部材は、C字形状であってかつ大きな切り欠き部を有するので、弾性変形能が高くなり、クランプ部材の開放と閉鎖が容易であることから、装着が容易でまた大きな締め付け力が得られるので、単一の部材で抜け止めが可能となりしかも接続作業を短時間で行うことができる。
<接続例3>
[クランプ部材]
図9〜12に示すように、フレキシブル管接続部1Cにおいては、複数の管部20を有する配管部材(例えばヘッダー)2とフレキシブル管3を接続するために、同一の形状を有する第1クランプ部材71及び第2クランプ部材72を向かい合わせ、これらの間に各分管部20の受口21(拡径段部)とフレキシブル管3の先端部を挟み込み、第1クランプ部材71と第2クランプ部材72を、ボルト81及びナット82を含む締結部材8で結合することにより、クランプ部材7が組立られて、配管部材2に複数のフレキシブル管3をまとめて接続することができる。
[クランプ部材]
図9〜12に示すように、フレキシブル管接続部1Cにおいては、複数の管部20を有する配管部材(例えばヘッダー)2とフレキシブル管3を接続するために、同一の形状を有する第1クランプ部材71及び第2クランプ部材72を向かい合わせ、これらの間に各分管部20の受口21(拡径段部)とフレキシブル管3の先端部を挟み込み、第1クランプ部材71と第2クランプ部材72を、ボルト81及びナット82を含む締結部材8で結合することにより、クランプ部材7が組立られて、配管部材2に複数のフレキシブル管3をまとめて接続することができる。
(第1クランプ部材)
第1クランプ部材71は、概略樋状の部材であり、受口21の外周面に当接する複数の半円溝(不図示)を有する第1保持部711とフレキシブル管3の外周面に当接する複数の半円溝(不図示)を有する第2保持部712を有する。このクランプ部材は、第1保持部711の端部から軸方向に沿って直管部21側に延出するフランジ部713と第2保持部712の端部から軸方向に沿ってフレキシブル管3側に延出するフランジ部714を有する(図9、図11参照)。
第1クランプ部材71は、概略樋状の部材であり、受口21の外周面に当接する複数の半円溝(不図示)を有する第1保持部711とフレキシブル管3の外周面に当接する複数の半円溝(不図示)を有する第2保持部712を有する。このクランプ部材は、第1保持部711の端部から軸方向に沿って直管部21側に延出するフランジ部713と第2保持部712の端部から軸方向に沿ってフレキシブル管3側に延出するフランジ部714を有する(図9、図11参照)。
(第2クランプ部材)
第2クランプ部材72は、第1クランプ部材71と突き合せたときに中央部に例えば直方体状の空間を形成するために、第2クランプ部材72は第1クランプ部材71と同一の形状とすることができる。すなわち第2クランプ部材72は、受口21の外周面に当接する半円溝を有する第1保持部721とフレキシブル管3の外周面(谷部)に当接する半円溝を有する第2保持部722を有する。このクランプ部材は、第1保持部721の端部から軸方向に沿って管部20側に延出するフランジ部723と第2保持部721の端部から軸方向に沿ってフレキシブル管3側に延出するフランジ部724を有する(図11参照)。
第2クランプ部材72は、第1クランプ部材71と突き合せたときに中央部に例えば直方体状の空間を形成するために、第2クランプ部材72は第1クランプ部材71と同一の形状とすることができる。すなわち第2クランプ部材72は、受口21の外周面に当接する半円溝を有する第1保持部721とフレキシブル管3の外周面(谷部)に当接する半円溝を有する第2保持部722を有する。このクランプ部材は、第1保持部721の端部から軸方向に沿って管部20側に延出するフランジ部723と第2保持部721の端部から軸方向に沿ってフレキシブル管3側に延出するフランジ部724を有する(図11参照)。
[接続手順]
上記の2つのクランプ部材を使用することにより、例えば次の手順で複数の受口21にフレキシブル管3を接続することができる。まず、複数のフレキシブル管3の先端部(複数条)の谷部32にシール部材4を嵌装したのち、この先端部を受口21に差し込み、フレキシブル管3の端面を受口21の内周面に突き当てる(図10参照)。
上記の2つのクランプ部材を使用することにより、例えば次の手順で複数の受口21にフレキシブル管3を接続することができる。まず、複数のフレキシブル管3の先端部(複数条)の谷部32にシール部材4を嵌装したのち、この先端部を受口21に差し込み、フレキシブル管3の端面を受口21の内周面に突き当てる(図10参照)。
第1クランプ部材71と第2クランプ部材72で直管部20及びフレキシブル管3を両側から挟み付けることにより、第1クランプ部材71の第1保持部711に設けられた半円溝は受口21の外周面の半周分に当接し、第2クランプ部材72の第1保持部721の半円溝は残りの半周分に当接して、受口21の外周面は全周にわたってクランプ部材7で保持される。また第1クランプ部材71の第2保持部712に設けられた半円溝はフレキシブル管3の谷部32(例えば受口21の端面に近接した位置にある谷部)に入り込み、第2クランプ部材72の第2保持部722に設けられた半円溝もフレキシブル管3の谷部32(受口21の端面に近接した位置にある谷部)に入り込むので、フレキシブル管3の谷部32は全周にわたってクランプ部材7で強固に保持される。
最後にクランプ部材7の2ヶ所(両端部)で第1クランプ部材71のフランジ部713と第2クランプ部材72のフランジ部723を締結部材8で結合することにより、複数の管部20の各々にフレキシブル管3を接続することができる。締結部材8としては、ボルト81とナット82だけでもよいが、緩み止めのためにバネ座金83を使用することもできる。
上記の接続例では、受口21の背面側に形成された拡径段部近傍で第1保持部721が管部に当接し、受口21の端面付近で第2保持部722がフレキシブル管3の谷部32に入り込むようにしているが、受口やフレキシブル管の寸法などに応じて第1保持部721と第2保持部722の間隔を調整して、第1保持部721が管部に当接する位置及び第2保持部722がフレキシブル管3の谷部32に入り込む位置を変更することができる。
上記のクランプ部材を使用することにより、一対のクランプ部材で複数の管部とフレキシブル管の先端部を挟みつけるので、一対のクランプ部材により、複数のフレキシブル管をまとめて複数の分配口(管部)を有する配管部材(例えばヘッダー)に接続することが可能となり、従来よりも簡単な形状でしかも安価なクランプ部材を使用して接続工数を大幅に低減することが可能となる。
<用途>
本発明のフレキシブル管用接続部材は、各種配管装置及び設備に使用することが可能であり、例えば密閉式冷却装置に内蔵される冷却コイルとヘッダーとの接続に適用することができる。また、これ以外の配管に適用することも可能である。
本発明のフレキシブル管用接続部材は、各種配管装置及び設備に使用することが可能であり、例えば密閉式冷却装置に内蔵される冷却コイルとヘッダーとの接続に適用することができる。また、これ以外の配管に適用することも可能である。
図13に示す密閉式冷却装置100は、外周側にルーバー102を有する筐体101の内部に外気を導入するための送風ファン103と、被冷却流体が流動する冷却コイル104と、冷却コイル104に散水する散水槽105と、散布された水を受容する受水槽106とその水を汲み上げて散水槽105に給送するポンプ107を有する向流形冷却装置である。この冷却装置は、外部機器(不図示)から流入する被冷却流体は、往き管108からから入口ヘッダー109を介して冷却コイル部材104に流入し、出口ヘッダー110を介して戻り管111から外部機器に返送されるように配管されている。
この冷却装置においては、外部機器からの被冷却流体が冷却コイル104を流動する過程で、非冷却流体と、ファンによりルーバー102から取り込まれた外気及び散水槽107から散布された冷却水との熱交換が行われて、所定温度に冷却された被冷却流体を外部機器に返送することができる。
図14に示すように上記の冷却コイル104は、山部と谷部を有するフレキシブル管3をコイル状に巻回した伝熱管(以下コイル管という。)を多段に並べ、各コイル管の内径側端部30aを入口ヘッダー109に接続し、外径側端部30bを出口ヘッダー110に接続することにより作製することができる。
通常、上記の密閉式冷却装置では、冷却効率の点からコイル管は、銅合金のような熱伝導率が高い材料からなるコイル管を多段(数十段)に設けた構造を有するが、コイル管をステンレス鋼(例えばSUS304)からなるフレキシブル管で形成することにより、低コストでかつ冷却能力の高い(コイル管の表面積が大となる)冷却コイルを形成することができる。さらにフレキシブル管からなるコイル管と入口側ヘッダー(又は出口側ヘッダー)を、図1〜12に示す接続部材(クランプ部材又はクランプ部材と締結部材)を用いて接続することにより、従来よりも安価な材料からなるコイル管とヘッダーとを短時間で接続することができ、冷却装置の製造コストを大幅に低減することができる。
密閉式冷却装置は、上記の構造に限らず種々の変更が可能である。例えば冷却コイルの下方に、冷媒を循環させて蒸発、圧縮、凝縮及び膨張といった冷凍サイクルを行うチラーユニットを設けてもよく、特に被冷却水を中低温域(19〜28℃程度)に冷却するための密閉式冷却装置に好適である。
<主要部品の材質>
本発明において、フレキシブル管、各クランプ部材及び締結部材は耐食性の大なる金属材料(例えばオーステナイト系ステンレス鋼)で形成することが好ましい。またシール部材としては、市販のOリング(例えばフッ素ゴム製Oリング)を使用することができる。
本発明において、フレキシブル管、各クランプ部材及び締結部材は耐食性の大なる金属材料(例えばオーステナイト系ステンレス鋼)で形成することが好ましい。またシール部材としては、市販のOリング(例えばフッ素ゴム製Oリング)を使用することができる。
1A、1B、1C:接続部、
2:配管部材、20:管部、21:受口、
3:フレキシブル管、30a:内径側端部、30b:外径側端部、31:山部、32:谷部
4:シール部材、
5:クランプ部材、51:第1クランプ部材、52:第2クランプ部材、511、521:第1係止部、512、522:第2係止部、513:フック部、523:フック受け部、514、524:フランジ部、525:長穴
6:クランプ部材、61:中間部、62a、62b:第1係止部、63a、63b:第2係止部、64a、64b:つまみ部、65:切り欠き部、
7:クランプ部材、71:第1クランプ部材、72:第2クランプ部材、711、721:第1係止部、712、722:第2係止部、713、723:第1フランジ部、714、724:第2フランジ部、
8:締結部材、81:ボルト、82:ナット、83:バネ座金
100:冷却装置、101:筐体、102:ルーバー、103:送風ファン、104:冷却コイル、105:散水槽、106:受水槽、107:散水ポンプ、108:往き管、109:入口ヘッダー、110:出口ヘッダー、111:戻り管
2:配管部材、20:管部、21:受口、
3:フレキシブル管、30a:内径側端部、30b:外径側端部、31:山部、32:谷部
4:シール部材、
5:クランプ部材、51:第1クランプ部材、52:第2クランプ部材、511、521:第1係止部、512、522:第2係止部、513:フック部、523:フック受け部、514、524:フランジ部、525:長穴
6:クランプ部材、61:中間部、62a、62b:第1係止部、63a、63b:第2係止部、64a、64b:つまみ部、65:切り欠き部、
7:クランプ部材、71:第1クランプ部材、72:第2クランプ部材、711、721:第1係止部、712、722:第2係止部、713、723:第1フランジ部、714、724:第2フランジ部、
8:締結部材、81:ボルト、82:ナット、83:バネ座金
100:冷却装置、101:筐体、102:ルーバー、103:送風ファン、104:冷却コイル、105:散水槽、106:受水槽、107:散水ポンプ、108:往き管、109:入口ヘッダー、110:出口ヘッダー、111:戻り管
Claims (5)
- 外周面に山部と谷部が交互に形成されたフレキシブル管と、内部に流体が流動する管部とこの管部から拡径され前記フレキシブル管を受容する受口が形成された配管部材とを接続するフレキシブル管用接続部材であって、
前記フレキシブル管の谷部と、前記受口の内周面との間に介在させたシール部材と、
前記受口の背面に形成された拡径段部に係止される第1係止部と前記フレキシブル管の谷部に係止される第2係止部を有する抜け止め手段と、
を有することを特徴とするフレキシブル管用接続部材。 - 前記抜け止め手段は、前記受口の背面に形成された拡径段部に係止される第1係止部と前記フレキシブル管の谷部に係止される第2係止部とを有する円弧状部と、前記円弧状部の一端で半径方向に延出するフック部と、前記円弧状部の他端で半径方向に延出するフランジ部を有する第1クランプ部材と、
前記受口の背面に形成された拡径段部に係止される第1係止部と前記フレキシブル管の谷部に係止される第2係止部を有する半円弧状部と、前記半円弧状部の一端から半径方向に延出して前記フック部を受け取るフック係合部と、前記半円弧状部の他端から半径方向に延出するフランジ部を有する第2クランプ部材と、
前記両フランジ部を締結する締結部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル管用接続部材。 - 前記抜け止め手段は、前記受口の背面に形成された拡径段部に係止される一対の第1係止部と前記フレキシブル管の谷部に押圧される一対の第2係止部とを有し、かつ前記第1係止部と前記第2係止部との間に切り欠き部が設けられている略C字状のクランプ部材であることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル管用接続部材。
- 前記抜け止め手段は、前記受口の背面に形成された拡径段部に係止される複数の円弧状溝を有する第1保持部と前記フレキシブル管の前記谷部に係止される複数の円弧状溝を有する第2保持部を有するとともに、前記第1保持部の前記管部の配列方向に沿う両端部で、前記管部側に延出する第1フランジ部と前記フレキシブル管側に延出する第2フランジ部を有する一対のクランプ部材と、前記第1フランジ部同士及び前記第2フランジ部同士を締結する締結部材とを有することを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル管用接続部材。
- 外周面に山部と谷部が交互に形成されコイル状に巻回されたフレキシブル管が複数段に配置され、かつ前記各段のフレキシブル管の内径側が入口ヘッダーに接続され、前記各段のフレキシブル管の外径側が出口ヘッダーに接続されるコイル管を有するともに、前記フレキシブル管と前記各ヘッダーとが請求項1〜4のいずれかに記載のフレキシブル管用接続部材で接続されていることを特徴とする冷却コイル。
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JP2009038117A JP2010190395A (ja) | 2009-02-20 | 2009-02-20 | フレキシブル管用接続部材及びそれを用いた冷却コイル |
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CN106507636A (zh) * | 2015-09-04 | 2017-03-15 | 丰田自动车株式会社 | 冷却剂通路连接结构和冷却系统 |
-
2009
- 2009-02-20 JP JP2009038117A patent/JP2010190395A/ja active Pending
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CN106507636B (zh) * | 2015-09-04 | 2018-11-16 | 丰田自动车株式会社 | 冷却剂通路连接结构和冷却系统 |
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