JP2010189288A - ケラチノサイト増殖抑制剤並びにそれを含有する皮膚疾患の治療剤又は予防剤及び化粧料 - Google Patents

ケラチノサイト増殖抑制剤並びにそれを含有する皮膚疾患の治療剤又は予防剤及び化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP2010189288A
JP2010189288A JP2009033210A JP2009033210A JP2010189288A JP 2010189288 A JP2010189288 A JP 2010189288A JP 2009033210 A JP2009033210 A JP 2009033210A JP 2009033210 A JP2009033210 A JP 2009033210A JP 2010189288 A JP2010189288 A JP 2010189288A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
growth inhibitor
keratinocyte growth
group
keratinocytes
skin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009033210A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Sunaga
賢 須永
Yasukazu Tanuma
靖一 田沼
敦士 ▲高▼田
Atsushi Takada
Sunao Nagashima
直 長島
Masanori Murakami
雅紀 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Hakko Co Ltd
Original Assignee
Toyo Hakko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Hakko Co Ltd filed Critical Toyo Hakko Co Ltd
Priority to JP2009033210A priority Critical patent/JP2010189288A/ja
Publication of JP2010189288A publication Critical patent/JP2010189288A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Landscapes

  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

【課題】ケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚疾患治療剤又は皮膚の外観変化を改善、抑制又は予防する化粧料を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表されるアントシアニジン及びその誘導体の少なくとも1種を有効成分として含有する。
Figure 2010189288

(式中、R〜Rは水素原子、水酸基、又はアルコキシ基である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、ケラチノサイト増殖抑制剤並びにそれを含有する皮膚疾患の治療剤又は予防剤及び化粧料に関する。
皮膚表皮は、細菌、ウイルス、紫外線及び化学物質等から皮膚内部を保護する役割を果たしている。表皮では、ケラチノサイト(角化細胞)が増殖及び分化を繰り返しながら、角化及び細胞死を経て角層が形成される。その後、角層は垢となって表皮から剥脱する。通常、約28日間かけてこのサイクル(ターンオーバー)が繰り返される。
しかし、長期に渡る紫外線の暴露等による表皮の損傷が、ケラチノサイトの異常な増殖を引き起こす場合がある。ケラチノサイトの異常な増殖により、ターンオーバーが正常に行われなくなると、良性腫瘍性のポリープの形成等の異常を引き起こす場合がある。ケラチノサイト異常増殖による疾患としては、例えば、老人性疣贅(脂漏性角化症)、乾癬、表皮母斑、及び魚鱗癬が挙げられる。よって、ケラチノサイトの増殖を抑制する薬剤は、これらの疾患を治療又は予防することができると考えられる。
従来、乾癬の治療にはステロイド製剤が用いられている。ステロイドには炎症を抑制する作用と免疫の働きを抑制する作用があり、その治療効果も優れている。しかしながら、連日の使用により、皮膚の萎縮及び皮膚の薄弱化等の種々の副作用を引き起こすことが知られている。また、ステロイド製剤は、老人性疣贅(脂漏性角化症)のような良性腫瘍に対しては効果がほとんどないと考えられている。
最近、ケラチノサイトの増殖を抑制する化合物がいくつか報告されている。例えば、活性型ビタミンD3又はその誘導体は、ケラチノサイト増殖を抑制し、乾癬や角化症に効果があることが報告されている(特許文献1及び2並びに非特許文献1)。また、ゼアラレノン類(特許文献3)、アザ糖誘導体(特許文献4)、ヒドロキサム酸誘導体(特許文献5)、アスコルビン酸とトコフェロールとのリン酸ジエステル化合物(特許文献6)がケラチノサイトの増殖を抑制することが報告されている。
アントシアニンは、アントシアニジンをアグリコンとするフラボノイド配糖体である。アントシアニンは、植物界に広く存在し、花及び果実の色の表現に役立っている。この性質を利用して、アントシアニンは着色料として利用されている。また、アントシアニンは、種々の生理機能を有するポリフェノールとして注目されている。例えば、アントシアニンはポリフェノールの一種として抗酸化性を有することから、生体内酸化ストレスに対する防御因子して利用することが期待されている。その他、アントシアニンは毛細血管透過性抑制作用、視覚改善作用、及び抗糖尿病作用等の機能を有することが報告されている。
特開平7−330714号公報 特開平10−139669号公報 特開2004−292314号公報 国際公開WO2004/002959号公報 国際公開WO01/070269号公報 特開平8−3049号公報
Biochem. Biophys. Res. Commun., 166, p916, 1990
しかし、活性型ビタミンD3又はその誘導体は非常に不安定な化合物である。そのため、長期の使用で安定した効果を得ることが難しいと考えられる。また、その性質から化粧品等への配合は難しい。更に、ケラチノサイト増殖性疾患に対する効果も必ずしも満足のいくものではない。そこで、ケラチノサイト増殖性疾患に対する効果に優れ、化粧品等への配合が容易な化合物の開発が望まれている。
一方、アントシアニンは上記のように、毛細血管透過性抑制作用、視覚改善作用、及び抗糖尿病作用等の機能を有することが報告されているに留まる。アントシアニンの皮膚表皮のターンオーバー及びケラチノサイトの増殖に対する影響に関する技術的知見は報告されていない。
本発明は、ケラチノサイト増殖抑制効果に優れるケラチノサイト増殖抑制剤を提供することを目的とする。本発明は、ケラチノサイトの増殖を伴う皮膚疾患に有効な治療剤又は予防剤を提供することを目的とする。本発明は、ケラチノサイトの増殖を伴う皮膚の外観異常を抑制する化粧料を提供することを目的とする。
本発明は以下に示す通りである。
〔1〕下記式(1)で表されるアントシアニジン及びその誘導体の少なくとも1種を有効成分として含有するケラチノサイト増殖抑制剤。
〔2〕R及びR〜Rが水酸基又はアルコキシ基である上記〔1〕記載のケラチノサイト増殖抑制剤。
〔3〕上記アントシアニジンがデルフィニジンである上記〔1〕記載のケラチノサイト増殖抑制剤。
〔4〕上記〔1〕乃至〔3〕のいずれかに記載のケラチノサイト増殖抑制剤を有効成分として含有するケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚疾患の治療剤又は予防剤。
〔5〕上記ケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚疾患は、老人性疣贅(脂漏性角化症)、乾癬、表皮母斑、又は魚鱗癬である上記〔4〕記載の治療剤又は予防剤。
〔6〕上記〔1〕乃至〔3〕のいずれかに記載のケラチノサイト増殖抑制剤を有効成分として含有し、ケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚の外観変化を改善、抑制又は予防する化粧料。
Figure 2010189288
(式中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、水酸基、又はアルコキシ基である。但し、R〜Rのうち少なくとも1つは水酸基である。)
本発明のケラチノサイト増殖抑制剤は、ケラチノサイト増殖抑制効果に優れる。本発明の治療剤又は予防剤は、ケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚疾患に有効である。また、本発明の化粧料は、ケラチノサイトの増殖を伴う皮膚の外観異常を抑制又は予防することができる。
実施例の結果を示すグラフである。
本発明のケラチノサイト増殖抑制剤は、式(1)で表されるアントシアニジン及びその誘導体(以下、両者を総称して「アントシアニジン等」という。)の少なくとも1種を有効成分として含有する。式(1)中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、水酸基、又はアルコキシ基である。但し、R〜Rのうち少なくとも1つは水酸基である。
式(1)中、上記アルコキシ基(−OR,R;炭化水素基)の種類及び構造には限定はない。上記アルコキシ基に含まれている炭化水素基は、直鎖状でも分岐状でもよい。また、上記炭化水素基は、鎖状構造でもよく、環状構造(シクロアルキル基、シクロアルケニル基、及びシクロアルキニル基)でもよい。更に、上記炭化水素基は、飽和炭化水素基でもよく、不飽和炭化水素基でもよい。上記炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基 、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、及びアリールアルキニル基が挙げられる。尚、式(1)中、上記アルコキシ基が2以上存在する場合は、各アルコキシ基は同じ基でもよく、構造が異なる基でもよい。また、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、及びアリールアルキニル基に含まれる芳香環は、他の置換基を含んでいてもよい。
上記炭化水素基の炭素数には特に限定はない。上記炭化水素基の炭素数は通常1〜10、好ましくは1〜6、更に好ましくは1〜4である。更に、上記炭化水素基は、炭素原子及び水素原子のみで構成されていてもよく、その構造中に炭素原子及び水素原子以外の原子を1個又は2個以上含んでいてもよい。例えば、上記炭化水素基は、置換基として、炭素原子及び水素原子以外の原子を含む置換基を1種又は2種以上有していてもよい。また、上記アルキル基等は、鎖状構造中又は環状構造中に炭素原子及び水素原子以外の原子を1個又は2個以上含んでいてもよい。上記アルコキシ基として具体的には、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、及びi−プロポキシ基が挙げられる。
式(1)中、上記水素原子及び上記アルコキシ基の数及び位置には特に限定はない。上記水素原子及び上記アルコキシ基は式(1)中に含まれていなくてもよい。上記水素原子の数は通常0〜4又は1〜3である。上記アルコキシ基の数は通常0〜4又は1〜3である。上記水素原子の位置は通常、3’位(R)、5’位(R)、3位(R)、及び6位(R)のうちの1又は2以上である。上記アルコキシの位置は通常、3’位(R)、5’位(R)、5位(R)、及び7位(R)のうちの1又は2以上である。
式(1)中、R〜Rのうち少なくとも1つは水酸基である。上記水酸基の数及び位置には特に限定はない。上記水酸基の数は通常1〜7、好ましくは2〜6、更に好ましくは3〜6、より好ましくは4〜6である。上記水酸基の位置は通常、3’位(R)、5’位(R)、5位(R)、及び7位(R)のうちの1又は2以上である。
式(1)で表されるアントシアニジンとしては、例えば、R及びR〜Rが水酸基又はアルコキシ基であるアントシアニジンが挙げられる。上記アントシアニジンとして具体的には、例えば、ペラルゴニジン、シアニジン、デルフィニジン、オーランチニジン、ルテオリニジン、ペオニジン、マルビジン、ペチュニジン、ヨーロピニジン、及びロシニジンが挙げられる(下記表参照)。
Figure 2010189288
上記アントシアニジンの誘導体の種類及び構造には特に限定はない。上記誘導体として具体的には、例えば、上記アントシアニジンの配糖体(アントシアニン)が挙げられる。即ち、式(1)において、R〜Rのうち少なくとも1つは−OG基(G;糖)とすることができる。
上記アントシアニンを構成する糖鎖の構造及び該糖鎖を構成する糖の種類には特に限定はない。上記糖鎖を構成する糖の数には特に限定はないが、通常は1〜4、好ましくは1〜3、更に好ましくは1又は2である。上記糖鎖を構成する糖は、五炭糖でもよく、六炭糖でもよい。更に、上記糖鎖に含まれている水酸基は、他の基により修飾されていてもよい。例えば、上記水酸基は、後述のようにエステル化されていてもよく、アルコキシ化されていてもよい。また、グリコシド結合は通常はβ−結合であるが、α−結合でもよい。
上記糖は、有機酸が単独又は複数エステル化結合した糖(有機酸結合糖)でもよい。該有機酸の結合位置には特に限定はない。該有機酸の結合位置として具体的には、例えば、糖の2位、3位、及び6位の1又は2以上が挙げられる。通常、該有機酸の結合位置は、糖の6位である。
上記有機酸の種類及び構成には特に限定はない。上記有機酸は芳香族有機酸でもよく、脂肪族有機酸でもよい。上記芳香族有機酸としては、ケイ皮酸類(E体又はZ体)及び安息香酸類が挙げられる。上記ケイ皮酸類及び安息香酸類としては、例えば、ヒドロキシケイ皮酸類(E体又はZ体)及びヒドロキシ安息香酸類が挙げられる。上記ケイ皮酸類として具体的には、例えば、ケイ皮酸、p−クマル酸、コーヒー酸、フェルラ酸、及びシナピン酸が挙げられる。また、上記安息香酸類として具体的には、例えば、安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸及び没食子酸が挙げられる。上記脂肪族有機酸は、モノカルボン酸でもよく、ジカルボン酸でもよい。上記脂肪族有機酸として具体的には、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、及びリンゴ酸が挙げられる。
上記糖として具体的には、例えば、α−D−リボース、β−D−グルコース、β−D−マンノース、β−D−ガラクトース、α−L−ラムノース、β−D−キシロース、β−D−アラビノース、β−D−グルクロン酸、ルチノース、ソフォロース、ゲンチオビオース、ザンブビオース、ラチロース、ラミナリビオノース、ゲンチオトリオース、ロビノビオース、2−グルコシルルチノース、及び2−キシロシルルチノースが挙げられる。
上記アントシアニンにおいて、上記−OG基の数及び位置には特に限定はない。上記−OG基の数は通常1〜5、好ましくは1〜4、更に好ましくは1〜3、より好ましくは1〜2である。また、上記−OG基の位置は通常、3位(R)、3’位(R)、5位(R)、5’位(R)、及び7位(R)のうちの1又は2以上である。
上記アントシアニンとしては、例えば、式(1)中、Rが上記−OG基である配糖体が挙げられる。より具体的には、例えば、R及びRが水酸基又はアルコキシ基であり、Rが上記−OG基である配糖体が挙げられる。上記アントシアニンとしてより具体的には、例えば、上記で例示した上記アントシアニジンのモノグルコシド又はモノルチノシドが挙げられる。
本発明のケラチノサイト増殖抑制剤は、上記アントシアニジン等の少なくとも1種を含んでいればよい。よって、本発明のケラチノサイト増殖抑制剤は、上記アントシアニジン等の1種のみを有効成分として含んでいてもよい。また、本発明のケラチノサイト増殖抑制剤は、上記アントシアニジン等の2種以上(上記アントシアニジンの2種以上、上記アントシアニジンの誘導体の2種以上、又は上記アントシアニジンの1種以上と上記アントシアニジンの誘導体の1種以上)を有効成分として含んでいてもよい。
上記アントシアニジン等を得る方法には限定はない。上記アントシアニジン等は、化学合成により得ることができる。また、上記アントシアニジン等は、それを含む自然物から適宜抽出したり、上記アントシアニジン等の生産効率が高い細胞を組織培養することにより得ることができる。更に、上記アントシアニジン等は、自然物から抽出して得られた成分を原料として合成することができる。アントシアニンは、植物界に広く存在し、花及び果実の色の表現に役立っている。よって、上記アントシアニジン等は、上記アントシアニジン等を含む植物から抽出することにより得ることができる。従って、本発明のケラチノサイト増殖抑制剤には、上記アントシアニジン等の少なくとも1種を含有する植物抽出物を有効成分として含むケラチノサイト増殖抑制剤も包含する。
上記アントシアニジン等を含む植物の種類及び部位には特に限定はない。該植物として具体的には、例えば、クワ、グランベリー、カシス、ハスカップ、ブルーベリー、プルーン、ビルベリー、アサイー、ブドウ、ラズベリー、イチゴ、赤キャベツ、ナス、黒米、黒大豆、黒ゴマ、ムラサキイモ、アナスタシアブラック、及びツバキが挙げられる。
上記アントシアニジン等の抽出方法及び抽出条件には特に限定はなく、公知の方法により適宜行うことができる。得られた抽出物は、更に必要に応じて、公知の方法(例えば、合成吸着樹脂及び活性炭)による精製、滅菌処理又はpH調整をすることができる。
上記アントシアニジン等の量は、上記アントシアニジン等が有効成分として機能する量、即ち、本発明の作用効果を実現することができる量である限り特に限定はない。
本発明のケラチノサイト増殖抑制剤は、上記アントシアニジン等を有効成分として含有する限り、その形態に特に限定はない。本発明のケラチノサイト増殖抑制剤は、液状、固形状、粉末状、顆粒状、又は造粒した造粒状でもよい。例えば、本発明のケラチノサイト増殖抑制剤は、上記アントシアニジン等を含む植物の抽出液、該抽出液を濃縮した濃縮液若しくはペースト状物、又は該抽出液を凍結乾燥等の公知の方法により溶媒を除去した固形物及び粉末化した粉末物でもよい。
本発明のケラチノサイト増殖抑制剤は、上記アントシアニジン等又はこれを含む植物の抽出液若しくはその濃縮液、ペースト状物、固形物若しくは粉末物を適宜の溶媒(例えば、水若しくはエタノール、プロピレングリコール及び1,3−ブチレングリコール等の有機溶媒、又はこれらの混合溶媒)溶解又は分散させた溶解液又は分散液でもよい本発明のケラチノサイト増殖抑制剤は、本発明の作用効果を阻害しない限り、品質維持等の目的のために、上記アントシアニジン等以外の他の成分を含有していてもよい。
本発明のケラチノサイト増殖抑制剤は、各種飲料、食品、及び化粧品等に添加することができる。これにより、飲料、食品、及び化粧品等にケラチノサイト増殖抑制作用を付与することができる。
本発明の皮膚疾患の治療剤又は予防剤は、本発明のケラチノサイト増殖抑制剤を有効成分として含有し、ケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚疾患を治療又は予防するために用いられる。「ケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚疾患」は、ケラチノサイトの増殖が通常許容される範囲を超えて増殖することにより、皮膚の外観又は生理機能に異常が生じる疾患である限り、その具体的内容に特に限定はない。通常、ケラチノサイトの異常増殖により皮膚に肥厚が認められるが、「ケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚疾患」は、必ずしもかかる肥厚が認められる疾患に限定されない。
上記ケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚疾患として具体的には、例えば、老人性疣贅(脂漏性角化症)、乾癬、表皮母斑、及び魚鱗癬が挙げられる。従って、本発明のケラチノサイト増殖抑制剤は、上記各疾患の治療剤又は予防剤として用いることができる。
本発明の化粧料は、本発明のケラチノサイト増殖抑制剤を有効成分として含有し、ケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚の外観変化を改善、抑制又は予防するために用いられる。「ケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚の外観変化」は、ケラチノサイトの増殖が通常許容される範囲を超えて増殖することにより、皮膚の外観に生じる変化である限り、その具体的内容に特に限定はない。上記ケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚の外観変化として具体的には、例えば、イボが挙げられる。
本発明の治療剤又は予防剤中、上記ケラチノサイト増殖抑制剤の量は、ケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚疾患の治療又は予防を実現することができる量である限り特に限定はない。本発明の化粧料中、上記ケラチノサイト増殖抑制剤の量は、ケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚の外観変化を改善、抑制又は予防することができる量である限り特に限定はない。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。尚、本発明は、実施例に示す形態に限られない。本発明の実施形態は、目的及び用途等に応じて、本発明の範囲内で種々変更することができる。
ヒト皮膚ケラチノサイト「PHK16−0b」(ヒューマンサイエンス研究資源バンク)を、1ウェル当たり1×10個/99μlとなるように96穴プレートに播種した。培地として、増殖因子含有MCDB153培地を用いた。
1日培養後、培地を新しい培地に交換し、次いで最終濃度が30及び100μMとなるように、デルフィニジンを各ウェルに添加した。3日間培養後、「Cell Counting Kit−8」(同仁化学社製)を各ウェルに10μl加え、2時間インキュベーションした。その後、マイクロプレートリーダーを用いて450nm及び650nmの吸光度を測定した。デルフィニジンを添加しない場合をコントロールとした。450nmでの吸光度の値から650nmでの吸光度の値を差し引いた値を生細胞数の指標とし、コントロールに対する生細胞数の割合(%)を算出した。その結果を図1に示す。
図1より、デルフィニジンを30μM及び100μM添加することにより、コントロールに対する生細胞数の割合が低下していることが分かる。この結果より、デルフィニジンを添加することによりケラチノサイトの増殖を抑制することができることが分かる。

Claims (6)

  1. 下記式(1)で表されるアントシアニジン及びその誘導体の少なくとも1種を有効成分として含有するケラチノサイト増殖抑制剤。
    Figure 2010189288
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、水酸基、又はアルコキシ基である。但し、R〜Rのうち少なくとも1つは水酸基である。)
  2. 及びR〜Rが水酸基又はアルコキシ基である請求項1記載のケラチノサイト増殖抑制剤。
  3. 上記アントシアニジンがデルフィニジンである請求項1記載のケラチノサイト増殖抑制剤。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のケラチノサイト増殖抑制剤を有効成分として含有するケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚疾患の治療剤又は予防剤。
  5. 上記ケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚疾患は、老人性疣贅(脂漏性角化症)、乾癬、表皮母斑、又は魚鱗癬である請求項4記載の治療剤又は予防剤。
  6. 請求項1乃至3のいずれかに記載のケラチノサイト増殖抑制剤を有効成分として含有し、ケラチノサイトの異常増殖を伴う皮膚の外観変化を改善、抑制又は予防する化粧料。
JP2009033210A 2009-02-16 2009-02-16 ケラチノサイト増殖抑制剤並びにそれを含有する皮膚疾患の治療剤又は予防剤及び化粧料 Pending JP2010189288A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009033210A JP2010189288A (ja) 2009-02-16 2009-02-16 ケラチノサイト増殖抑制剤並びにそれを含有する皮膚疾患の治療剤又は予防剤及び化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009033210A JP2010189288A (ja) 2009-02-16 2009-02-16 ケラチノサイト増殖抑制剤並びにそれを含有する皮膚疾患の治療剤又は予防剤及び化粧料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010189288A true JP2010189288A (ja) 2010-09-02

Family

ID=42815743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009033210A Pending JP2010189288A (ja) 2009-02-16 2009-02-16 ケラチノサイト増殖抑制剤並びにそれを含有する皮膚疾患の治療剤又は予防剤及び化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010189288A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014065369A1 (ja) * 2012-10-25 2014-05-01 日本製紙株式会社 茶葉抽出物
JPWO2015166677A1 (ja) * 2014-04-28 2017-04-20 三井製糖株式会社 外用組成物

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6248611A (ja) * 1985-08-28 1987-03-03 Shiseido Co Ltd 皮膚外用剤

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6248611A (ja) * 1985-08-28 1987-03-03 Shiseido Co Ltd 皮膚外用剤

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014065369A1 (ja) * 2012-10-25 2014-05-01 日本製紙株式会社 茶葉抽出物
JPWO2014065369A1 (ja) * 2012-10-25 2016-09-08 日本製紙株式会社 茶葉抽出物
JPWO2015166677A1 (ja) * 2014-04-28 2017-04-20 三井製糖株式会社 外用組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Sun et al. Anti-diabetic effects of natural antioxidants from fruits
Golkar et al. The effects of chitosan and salicylic acid on elicitation of secondary metabolites and antioxidant activity of safflower under in vitro salinity stress
Liao et al. Protective effects of kaempferol against reactive oxygen species-induced hemolysis and its antiproliferative activity on human cancer cells
Miyake et al. Isolation and extraction of antimicrobial substances against oral bacteria from lemon peel
Choubey et al. Medicinal importance of gallic acid and its ester derivatives: a patent review
Wang et al. Antidiabetic and antioxidant effects and phytochemicals of mulberry fruit (Morus alba L.) polyphenol enhanced extract
Kostyuk et al. Modulation of human keratinocyte responses to solar UV by plant polyphenols as a basis for chemoprevention of non-melanoma skin cancers
US20060159781A1 (en) Anthocyanin-rich compositions and methods for inhibiting cancer cell growth
JP2018510902A (ja) 創傷治癒調節のための製剤および方法
JPH09241637A (ja) 活性酸素ラジカル除去用組成物およびその方法
Manosroi et al. In vitro anti-aging activities of extracts from leaves of Ma Kiang (Cleistocalyx nervosum var. paniala)
JP2006225286A (ja) Dpphラジカル補足剤、sod活性様作用剤、美白剤、l−dopa自動酸化抑制剤、コラゲナーゼ活性阻害剤
JP2008169118A (ja) 幹細胞増殖因子発現上昇抑制剤及び塩基性線維芽細胞増殖因子発現上昇抑制剤
JP2000128762A (ja) メラニン生成抑制剤及びこれを含有する美白用皮膚外用剤
WO2011040495A1 (ja) ヘパラナーゼ活性阻害剤並びにそれを含有するしわ改善剤及び医薬組成物
JP2013049639A (ja) クロメ由来のフロロタンニン類を有効成分とする紫外線照射障害保護剤
Wang et al. Antioxidant activity and inhibition effect on the growth of human colon carcinoma (HT-29) cells of esculetin from Cortex Fraxini
JP2010168318A (ja) 保存安定性に優れたポリフェノール類製剤
Gade et al. Gut microbial metabolites of dietary polyphenols and their potential role in human health and diseases
SG178620A1 (en) Flavanone compound and uses thereof
Jakobek et al. Beneficial effects of phenolic compounds: native phenolic compounds vs metabolites and catabolites
Maalej et al. Olive oil by-product’s contribution to the recovery of phenolic compounds from microalgal biomass: biochemical characterization, anti-melanogenesis potential, and neuroprotective effect
KR102642352B1 (ko) 염증후 색소과다침착의 치료를 위한 바쿠치올 조성물
JP2007513941A (ja) メラニン生合成阻害活性を有するテレイン(terrein)化合物及びその製造方法
US10377902B2 (en) Crystallized red pigment, method of producing a recrystallized red pigment and a method for improving the appearance of or preventing wrinkles

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120118

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120927

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20131029