JP2010187214A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インテグラル式による立体像を撮像するために、レンズアレイと撮像用レンズと撮像素子との配置を高い精度で調整することのできる撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置が、撮像手段と、前記撮像手段が有する撮像面の被写体側に配置される撮像用レンズと、前記撮像用レンズの被写体側に配置され複数のレンズが規則的に配置されたレンズアレイ手段と、前記レンズアレイ手段の被写体側に配置され前記レンズアレイ手段側に調整用パターンが形成された調整用パターン板と、前記撮像手段と前記撮像用レンズと前記レンズアレイ手段と前記調整用パターン板の配置を変更させる姿勢変更手段と、前記撮像手段が出力する撮像画像に基づき前記姿勢変更手段を制御する制御部とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像装置に関する。特に、インテグラル立体像を撮像するためのレンズアレイを備える撮像装置に関する。
固体撮像素子の位置調整を行う方法として、特許文献1には固体撮像素子のあおり量測定方法が記載されている。この方法は、固体撮像素子の撮像画面の中心部と該中心部を挟んで画面の左右あるいは上下に対応する部分に、それぞれ水平あるいは垂直方向に濃淡を繰り返す繰り返しパターンであって、その繰り返しピッチが上記固体撮像素子の水平あるいは垂直方向の絵素ピッチと所定の関係にある画像を上記固体撮像素子により撮像し、先ず、上記画面の中心部に対応する繰り返しパターンの撮像出力のうち上記固体撮像素子の絵素ピッチと上記繰り返しピッチとの差に基づくビート成分を検出しながら上記固体撮像素子を上記撮像レンズの光軸方向に移動させて上記検出出力が最大となる位置を初期位置とし、次に、上記画面の左右あるいは上下に対応する部分の一方の繰り返しパターンの撮像出力についてビート成分を検出しながら上記固体撮像素子を上記撮像レンズの光軸方向に移動させて上記検出出力が最大となる第2の位置と上記初期位置との間の移動量を測定して第1の測定出力を得て、さらに上記画面の左右あるいは上下に対応する部分の他方の繰り返しパターンの撮像出力についてビート成分を検出しながら上記固体撮像素子を上記撮像レンズの光軸方向に移動させて上記初期位置または第2の位置との間の移動量を測定して第2の測定出力を得て、上記第1および第2の測定出力からあおり量を算出するようにした固体撮像素子のあおり量測定方法である。
要するに、特許文献1に記載の方法では、調整用パターンを用いて撮像レンズの光軸方向に固体撮像素子を移動させながら測定出力を得て、この測定出力から固体撮像素子のあおり量を算出している。
また、特許文献2には、固体撮像素子の位置調整方法が記載されている。この方法は、固体撮像素子による解像度チャートの撮像データを基にこの固体撮像素子の位置決めを行う方法であって、濃度のある調整用パターンをその斜面に描いた立体構造部を有する前記解像度チャートをマスクレンズにより前記固体撮像素子に結像し、この固体撮像素子による前記調整用パターンの撮像画像からコントラスト積算値を算出してその最大位置を前記マスクレンズの焦点位置として求め、この焦点位置から前記固体撮像素子を配置すべき撮像光学系の所定位置を算出し、この算出結果に基づいて前記固体撮像素子を位置調整機構により撮像光学系の所定位置に位置決めすることを特徴とする固体撮像素子の位置調整方法である。
要するに、特許文献2に記載の方法では、調整用パターンを描いた立体構造部を有する解像度チャートを撮像し、撮像画像のコントラスト積算値からマスクレンズの焦点位置を求め、この焦点位置から固体撮像素子の位置を算出して、固体撮像素子の位置決めを行なっている。
特公平5−84990号公報 特許第2899553号公報
従来技術による固体撮像素子の位置調整方法では、調整用パターンに対して赤、緑、青用の各固体撮像素子を調整することが可能であったため、調整用パターンと各撮像素子の位置関係を調整することができた。
ところで、インテグラル式による立体像を撮像するためには、仮に従来技術を用いた場合には、調整用パターンを用いて位置調整を行なってから、調整用パターンを外して、その調整用パターンがあった位置にレンズアレイを置く必要がある。しかしながら、調整用パターンが置かれていた位置に精度よくレンズアレイを置き換えることは困難である。このため、撮像光学系において、レンズアレイに対して固体撮像素子を然るべき所定の位置に高い精度で配置することができないという問題が生じる。
本発明は上記のような問題点を考慮して為されたものであり、その目的は、レンズアレイを用いてインテグラル式の立体像を撮像する場合にも、撮像光学系の所定位置にレンズアレイおよび固体撮像素子を高い精度で配置・調整する方法を提供することにある。また、本発明の目的は、そのような高精度の調整を行なうことのできる撮像装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、予めレンズアレイ手段を配置した状態で、位置の調整を行なえる構成とする。
[1]本発明の一態様による撮像装置は、撮像手段と、前記撮像手段が有する撮像面の被写体側に配置される撮像用レンズと、前記撮像用レンズの被写体側に配置され複数のレンズが規則的に配置されたレンズアレイ手段と、前記レンズアレイ手段の被写体側に配置され前記レンズアレイ手段側に調整用パターンが形成された調整用パターン板と、前記撮像手段と前記撮像用レンズと前記レンズアレイ手段と前記調整用パターン板の配置を変更させる姿勢変更手段と、前記撮像手段が出力する撮像画像に基づき前記姿勢変更手段を制御する制御部とを具備することを特徴とする。
ここで、姿勢変更手段が(前記撮像手段と前記撮像用レンズと前記レンズアレイ手段と前記調整用パターン板のうちの少なくともいずれかの)配置を変更させるとは、これらいずれかを、水平方向あるいは垂直方向に移動させる、奥行き方向に移動させる、あおり角を変更する、回転角を変更するといった姿勢変更である。
本発明の一態様では、姿勢変更手段は、調整用パターン板、レンズアレイおよび撮像手段(固体撮像素子)それぞれの、水平方向の移動、垂直方向の移動、あおり、回転、奥行きを変更する。また、姿勢変更手段は、撮像用レンズの、水平方向の移動、垂直方向の移動、あおり、奥行きを変更する。また、調整用パターン板、撮像用レンズおよび撮像手段の内、どれか1つを固定し、それに合うように他の装置を調整することで、固定対象の装置の姿勢変更手段を用意しなくても良い。
これによれば、レンズアレイ手段を通して調整用パターン板に描かれるパターンの画像を撮像手段で取得し、取得した画像を基に制御部が調整用パターンと固体撮像素子の配置のずれ量を計算することで、そのずれ量を補正するように制御部が姿勢変更手段に制御信号を出力し配置・位置を調整することができる。つまり、調整用パターン板を取り除いてから、その調整用パターンが配置されていた位置にレンズアレイ手段を再配置する必要がないため、レンズアレイと固体撮像素子を然るべき位置で精度良く正対させることができる。
[2]また、本発明の一態様は、上記の撮像装置において、前記レンズアレイ手段は、複数のGRINレンズを規則的に配置したレンズアレイであることを特徴とする。
ここでレンズアレイ手段に配置されたGRINレンズは、主点をGRINレンズの外側に有する。なお、調整用パターン板をGRINレンズによって構成されるレンズアレイの被写体側の主点位置に配置する。
ここで、GRINレンズアレイの撮像素子側の主点位置から撮像用レンズまでの距離をL1とし、撮像用レンズから撮像手段(固体撮像素子)までの距離をL2とし、撮像用レンズの焦点距離をfとしたとき、1/L1+1/L2=1/fの関係を満たすように撮像用レンズおよび固体撮像素子を配置することで、調整用パターンの等倍結像画像を撮像手段で取得することができる。
[3]また、本発明の一態様は、上記の撮像装置において、前記レンズアレイ手段は、第1のレンズアレイおよび第2のレンズアレイで構成され、前記第1のレンズアレイおよび前記第2のレンズアレイはそれぞれ複数の凸レンズを規則的に配置したものであることを特徴とする。
ここで、本発明の一態様では、被写体側から順に、調整用パターン板、第1のレンズアレイ、第2のレンズアレイ、撮像用レンズ、固体撮像素子の順に配置する。また、調整用パターン板を、第1のレンズアレイより被写体側であって、第1のレンズアレイから焦点距離の2倍の位置に配置する。また、第2のレンズアレイを、第1のレンズアレイより撮像素子側であって、第1のレンズアレイからその焦点距離の4倍の位置に配置する。
[4]また、本発明の一態様は、上記の撮像装置において、前記レンズアレイ手段の撮像素子側の主点位置に拡散板を更に備え、前記姿勢変更手段は、さらに前記拡散板の配置を変更させることを特徴とする。
ここで姿勢変更手段は、拡散板のあおり、奥行き方向の位置の少なくともいずれかを変更させる。
拡散板は、レンズアレイ手段を構成する各要素レンズの隙間を目立たなくする作用を有する。
[5]また、本発明の一態様は、上記の撮像装置において、前記撮像用レンズの出射光を分光する分光手段を更に備え、前記撮像手段は、前記分光手段によって分光されたそれぞれの光線による像を撮像する複数の撮像素子で構成されることを特徴とする。
複数の撮像素子の間で画素同士をずらすように配置することにより、これら複数の撮像素子で取得された画像を合成し、より高精細の画像を撮像することができる。
[6]また、本発明の一態様は、上記の撮像装置において、前記制御部は、第1の過程で前記レンズアレイ手段を外した状態で前記調整用パターン板と前記撮像手段との間の配置を調整する制御を行ない、第2の過程で光路上の前記調整用パターン板と前記撮像用レンズとの間に前記レンズアレイ手段を配置させた状態で前記レンズアレイ手段の配置を調整する制御を行なうことを特徴とする。
また、上記の撮像装置において、調整用パターン板の中心点を表わすパターンが、調整用パターン板に印刷等により描かれている。撮像手段(固体撮像素子)はこの調整用パターンの画像(等倍結像画像等)を取得する。制御部は、取得された画像の信号に基づいて、取得された画像における調整用パターンの中心点と撮像手段の撮像面における中心点に対応する画素とのずれ量を求め、このずれ量を補正するように制御信号を出力する。姿勢変更手段は、この制御信号に基づき、レンズアレイ手段等の位置の調整を行なう。
これにより、撮像手段等の中心点の調整(水平方向および垂直方向の調整を含む)が可能となる。
また、上記の撮像装置において、調整用パターン板には、中心点を表わすパターンが描かれているとともに、中心点から水平方向に左右それぞれ等距離にある点(P3,P2)を表わすパターンと、中心点から垂直方向に上下それぞれ等距離にある点(P1,P4)を表わすパターンとが、印刷等により描かれている。また、これら各点を表わすパターン内またはその周辺には、解像度チャートあるいはエッジ(画像上の所定の方向に画素値が不連続的に変化する部分)のパターンを含んでいる。撮像手段(固体撮像素子)はこの調整用パターンの画像(等倍結像画像等)を取得する。調整用パターンが解像度チャートを含んでいる場合には、制御部は、取得された画像の信号に基づいて各点の鮮鋭度を測定し、各点の鮮鋭度が等しくなるように制御信号を出力する。また、調整用パターンがエッジのパターンを含んでいる場合には、制御部は、取得された画像の信号に基づいて各点のエッジ部分の画像の微分を行ない、各点のエッジ部分の微分値(微分値の極大値または極小値)が等しくなるように制御信号を出力する。姿勢変更手段は、この制御信号に基づき、レンズアレイ手段等のあおりを変更する。
これにより、調整用パターン、レンズアレイ手段、撮像用レンズ、撮像手段のあおりの調整が可能となる。
また、この構成において奥行きの調整を行なう。調整用パターンが解像度チャートを含んでいる場合には、制御部は、取得された画像の信号に基づいて各点の鮮鋭度を測定し、各点の鮮鋭度が最大になるように制御信号を出力する。また、調整用パターンがエッジのパターンを含んでいる場合には、制御部は、取得された画像の信号に基づいて各点のエッジ部分の画像の微分を行ない、各点のエッジ部分の微分値(微分値の極大値または極小値)の絶対値が最大になるように制御信号を出力する。姿勢変更手段は、この制御信号に基づき、レンズアレイ手段等の奥行き方向の配置を変更する。
これにより、調整用パターン、レンズアレイ手段、撮像用レンズ、撮像手段のあおりの調整が可能となる。
また、上記の撮像装置において、調整用パターン板には、中心点を表わすパターンが描かれているとともに、中心点から水平方向に左右それぞれ等距離にある点(P3,P2)を表わすパターンと、中心点から垂直方向に上下それぞれ等距離にある点(P1,P4)を表わすパターンとが、印刷等により描かれている。撮像手段(固体撮像素子)はこの調整用パターンの画像(等倍結像画像等)を取得する。制御部は、取得された画像の信号に基づいて各点の座標を求め、画像上での中心点から水平方向の各点への距離(中心点から点P3までの距離と、中心点から点P2までの距離)が等しくなるように、また、画像上での中心点から垂直方向の各点への距離(中心点から点P1までの距離と、中心点から点P4までの距離)が等しくなるように、制御信号を出力する。姿勢変更手段は、この制御信号に基づき、レンズアレイ手段等のあおりを変更する。
これにより、調整用パターン、レンズアレイ手段、撮像用レンズ、撮像手段のあおりの調整が可能となる。
また、上記の撮像装置において、調整用パターン板には、既知の方向(例えば、少なくとも水平方向または垂直方向のいずれか)を表わすパターンが印刷等により描かれている。具体例としては、中心点から水平方向に左右それぞれ等距離にある点(P3,P2)を表わすパターンと、中心点から垂直方向に上下それぞれ等距離にある点(P1,P4)を表わすパターンとが、描かれている。撮像手段(固体撮像素子)はこの調整用パターンの画像(等倍結像画像等)を取得する。制御部は、取得された画像に基づいて、当該画像から得られたパターンと前記既知の方向とのずれ量(回転角)を求め、このずれ量を補正するように制御信号を出力する。姿勢変更手段は、この制御信号に基づき、レンズアレイ手段等の位置の調整を行なう。
これにより、調整用パターン、レンズアレイ手段、撮像手段の回転の調整が可能となる。
また、上記の撮像装置において、制御部は、撮像用レンズの焦点位置を調整し、レンズアレイ手段の撮像素子側の主点位置からずれた位置を撮像手段が撮像する(ぼやけた等倍結像画像を撮像することとなる)ように配置を制御する。
これにより、レンズアレイ手段において規則的に配置されたレンズの隙間が軽減された画像が取得される。これにより、撮像手段等の、水平方向および垂直方向の位置と、あおりと、回転の調整(つまり奥行き以外の調整)を行なえる。
本発明によれば、レンズアレイを配置した状態で固体撮像素子を撮像光学系における所定位置に高い精度で調整することが可能となる。
第1の実施形態による撮像装置の要部全体構成を示す概略図である。 第1の実施形態による撮像装置が有する機能であって、姿勢変更装置によって各々の位置および向きを調整するための制御機能の構成を示す機能ブロック図である。 レンズアレイの主点位置と撮像用レンズと固体撮像素子との位置関係を示す概略図である。 位置等の調整のために用いる調整用パターンが表わす各点の位置を示す概略図である。 パターン内にエッジを含まない調整用パターンの一例を示す概略図である。 パターン内にエッジを含む調整用パターンの一例を示す概略図である。 第1の実施形態による位置調整のための制御手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態による撮像装置の要部全体構成を示す概略図である。 第2の実施形態による位置調整のための制御手順を示すフローチャートである。 第3の実施形態による撮像装置の要部全体構成を示す概略図である。 第3の実施形態による位置調整のための制御手順を示すフローチャートである。 第4の実施形態による撮像装置の要部全体構成を示す概略図である。 第4の実施形態による位置調整のための制御手順を示すフローチャートである。 第5の実施形態による撮像装置の要部構成を示す概略図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の複数の実施形態について説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施形態による撮像装置の要部全体構成を示す概略図である。図示するように、この撮像装置は、被写体側から順に、調整用パターン板10と、GRIN(GRaded INdex,屈曲率勾配)レンズアレイ20(レンズアレイ手段)と、撮像用レンズ30と、固体撮像素子40とが配置された状態で構成される。なお、図中の一点鎖線は、光路の中心軸(光軸)を示す。
ここで、GRINレンズアレイ20は、主点を外側に有するGRINレンズを規則的に配置してなるものである。
なお、GRINレンズアレイ20を構成する要素レンズとしては次のようなGRINレンズを用いる。即ち、GRINレンズの長さをZとし、同GRINレンズの蛇行周期長をPとしたとき、P/2<Z<Pの関係を満たすようにする。これにより、GRINレンズアレイ20は、レンズの外側に主点を持つ。
また、GRINレンズの長さZは、上記不等式で表わす範囲の中でも、特に、Z=3P/4とすることが好適である。Z=3P/4としたときには、GRINレンズアレイ20の被写体側の無限遠に焦点を持つとともに、GRINレンズアレイ20の撮像素子側の端面に結像することで、アレイ上で隣り合うGRINレンズ間でのクロストークを防ぐことができる。
なお、上記において、P/2<Z<Pを満たす代わりに、P/2+(n−1)P<Z<nP(但し、nは2以上の整数)を満たすような長さを有するGRINレンズを用いても良い。また、Z=3P/4とする代わりに、Z=3P/4+(n−1)P(但し、nは2以上の整数)としても良い。
また、固体撮像素子40としては、CCD(Charged Coupled Device)やCMOS(相補型金属酸化膜半導体)等を用いる。
また、調整用パターン板10とGRINレンズアレイ20と撮像用レンズ30と固体撮像素子40には、それぞれ、姿勢変更装置15と25と35と45とが設けられている。これらの姿勢変更装置15と25と35と45は、電動モーター等によって或いは人の手によって駆動され、下記のようにそれぞれの構成要素の姿勢を変更する作用を及ぼす。
即ち、姿勢変更装置15,25,45は、調整用パターン板10、GRINレンズアレイ20及び固体撮像素子40それぞれの、水平方向及び垂直方向の移動(これらは、光軸と垂直な方向の平行移動)と、あおり、回転(光軸方向を中心とする回転)、奥行き(光軸方向の移動)を変更することができる。
また、姿勢変更装置35は、撮像用レンズ30の、水平方向及び垂直方向の移動と、あおりと、奥行きを変更することができる。
また、調整用パターン板、撮像用レンズおよび撮像手段の内、どれか1つを固定し、それに合うように他の装置を調整することで、固定対象の装置の姿勢変更手段を用意しなくてもよく、上記では、全ての姿勢変更装置を含んだ場合を示している。
これらの姿勢変更装置15,25,35,45によって、当該撮像装置の光学系における固体撮像素子等の位置調整を行なえる。なお、調整用パターン板10をGRINレンズアレイ20の被写体側の主点位置に配置する。
図2は、本実施形態による撮像装置が有する機能であって、姿勢変更装置によって各構成要素の位置および向きを調整するための制御機能の構成を示す機能ブロック図である。同図において、撮像素子40と、姿勢変更装置15,25,35,45は、それぞれ、上で説明したものである。また、制御部90は、プログラムをロードして実行するコンピュータあるいは専用の電子回路によって実現されるものである。制御部90は、撮像素子40によって撮像され出力される画像の電気信号に基づき、所定の処理を行ない、姿勢変更装置15,25,35,45のそれぞれを制御する電気信号を出力する。つまり制御部90は、姿勢変更装置15,25,35,45を制御することによって調整用パターン板10とGRINレンズアレイ20と撮像用レンズ30と固体撮像素子40の位置および向きを調整することができる。
図3は、各構成要素間の位置関係を示す概略図である。同図では姿勢変更装置を省略して描いている。同図において、符号Z1は、GRINレンズアレイ20から主点までの距離を表わす。また、符号61は、GRINレンズアレイ20の撮像素子側の主点位置の平面である。GRINレンズアレイ20の撮像素子側の主点位置から撮像用レンズ30までの距離をL1、撮像用レンズ30から固体撮像素子40までの距離をL2、撮像用レンズ30の焦点距離をfとしたとき、1/L1+1/L2=1/fの関係を満たすような位置で撮影する設定を等倍結像設定と呼ぶ。撮像用レンズ30および固体撮像素子40をこの等倍結像設定に配置することにより、調整用パターン板10の等倍結像画像を固体撮像素子40で取得することができる。
調整用パターン板10の撮像素子側(GRINレンズアレイ20側)には、印刷等の手段により調整用パターンが描かれている。次に、調整用パターンが満たすべき条件について説明する。
調整用パターンに求められる条件は、以下の4点である。
条件1 調整用パターンの中心位置と固体撮像素子の中心位置を一致させることが可能である。
条件2 固体撮像素子のあおりを調整することが可能である。
条件3 固体撮像素子の奥行きを調整することが可能である。
条件4 固体撮像素子の回転を調整することが可能である。
上記の条件1を満たすために、調整用パターンは、調整用パターンの中心位置を示すパターンであることが必要である。このためには、中心を示す点または中心点を検出することが可能なパターンであれば良い。中心点(点CPとする)を検出することが可能なパターンとしては、例えば、ピークを1点だけ持つような余弦関数などを用いた円形のパターン(つまり中心点の位置でピークを持つパターン)を用いることができる。
また、上記の条件2を満たすために、調整用パターンは、あおりを検出できるパターンであることが必要である。あおりにはX軸を中心とする回転およびY軸を中心とする回転の2軸の自由度があるため、この2軸のあおりを検出できる必要がある。ここで、X軸およびY軸の定義として、固体撮像素子の水平方向をX軸として垂直方向をY軸とする場合と、固体撮像素子の向かって右上と左下とを結ぶ直線をX軸として同じく左上と右下を結ぶ直線をY軸とする場合などが考えられる。すなわち、X軸とY軸は独立であり(典型的には直交し)、尚且つ、X軸とY軸がともに固体撮像素子の平面上に存在し、両軸の交点が調整用パターンの中心に一致するような調整用パターンを用いる。具体例としては、あおりの有無を検出するために、予め上記の条件1を満たしながら、中心点(座標(0,0))からX軸上に±Lだけ離れた場所(つまり座標(+L,0)と座標(−L,0))を示す所定のパターンをそれぞれ配置し、また、中心点からY軸上にも同様に±Lだけ離れた場所(つまり座標(0,+L)と座標(0,−L))を示す所定のパターンをそれぞれ配置する。
上記のような、条件2を満たす調整用パターンを用いる場合、調整用パターンを固体撮像素子で撮像し、調整用パターンが示すX軸上の点P2と点P3(それぞれの点の座標は、(+L,0)と(−L,0)とする)を結ぶ直線の中心(当該2点の撮像画像上での中点)が調整用パターンの中心点CPに一致するようにY軸を中心に回転させるように、姿勢変更装置を制御する。同様に、調整用パターンが示すY軸上の点P1と点P4(それぞれの点の座標は、(0,+L)と(0,−L)とする)を結ぶ直線の中心(当該2点の撮像画像上での中点)が調整用パターンの中心点CPに一致するようにX軸を中心に回転させるように、姿勢変更装置を制御する。これにより、固体撮像素子のあおりを取り除くことができる。言い換えれば、調整用パターン板の面と固体撮像素子の撮像面とが平行に向き合うように姿勢を制御することができる。
また或いは、上記の条件2を満たし、尚且つL=Lを満たすような調整用パターンである場合、CPとP1を結ぶ線分、CPとP2を結ぶ線分、CPとP3を結ぶ線分、CPとP4を結ぶ線分の、撮像画像上での長さが全て一致するように固体撮像素子のあおり角を調整することにより、固体撮像素子のあおりを取り除くことができる。
また或いは、上記の条件2を満たし、尚且つL=Lを満たすような調整用パターンである場合、点P1〜P4の近傍に解像度チャートを有する調整用パターンを用いれば、点P1〜P4それぞれの近傍における解像度チャートの鮮鋭度が全て等しくなるように固体撮像素子のあおり角を調整することにより、固体撮像素子のあおりを取り除くことができる。
また、上記の条件3を満たすためには、調整用パターンが、解像度チャートを有するか、或いは、エッジを有する画像を含むようにする。ここで、エッジとは、画素値が不連続的に変化する部分である。例えば、パターン内において、黒の領域と白の領域が直線を境界線として接している場合、その境界線部分がエッジである。固体撮像素子がこのエッジを含む画像を鮮明に撮像した場合、撮像されたその画像のエッジ付近での偏微分値(エッジに交差する方向での偏微分値)は、当該エッジの部分において正又は負の急峻なピークを示す。
上記のような解像度チャートを有する調整用パターンを用いた場合には、撮像された画像の鮮鋭度が最大になるように、奥行き方向に固体撮像素子の姿勢変更を行なう制御をすれば、奥行き方向の位置の調整が行なえる。
また、上記の条件4を満たすためには、調整用パターンは、XY平面内における傾き(調整用パターン板と固体撮像素子との相対的関係における、光軸の方向を中心とする回転)を検出できるようなパターンを含む必要がある。このためには、調整用パターンが、調整用パターンの中心点を通り且つ既知の傾きを持つ直線を示すパターンを含むようにする。具体的には例えば、調整用パターンは、中心点を通り且つ水平または垂直の直線を示すパターンを含むようにする。このように調整用パターン内で示される既知の傾きを有する直線が、固体撮像素子によって撮像されたときに、その撮像画像内における当該直線と、前記の既知の傾きからどれほどずれているかを算出することにより、XY平面内の傾きを求めることができる。例えば、調整用パターンの中心を通って且つ水平または垂直に引かれる直線が、撮像画像においてそれぞれ水平または垂直の直線となす交差角度を算出することにより、XY平面内の傾きを求めることができる。
上述した調整用パターンの中心点を通り且つ既知の傾きを持つ直線を示すパターンとは、例えばその直線そのものが描かれているパターンでも良く、またその直線が通る2点以上が描かれているパターンでも良い。後者の具体例は、調整用パターンの中心点から、水平方向や垂直方向またはその他の既知の傾きの方向に等しい距離だけ離れた2つの位置に、それら2つの位置を検出することが可能な所定のパターンを示すものである。固体撮像素子によって撮像された画像においてこれら2つの位置を結ぶ直線が、本来の既知の傾きの直線となす交差角度を算出することにより、XY平面内の傾きを求めることができる。
以上述べたように、調整用パターンには、条件1により中心点(CP)を表わすためのパターンが配置されている。また調整用パターンには、条件2により、X軸上において中心点から等しい距離にある2つの点(P2およびP3)と、Y軸上において中心点から等しい距離にある2つの点(P1およびP4)とを、それぞれ表わすためのパターンが配置されている。また調整用パターンには、条件2および3により、上記の各点(CP、およびP1〜P4)を表わすパターン内またはその周辺には、鮮鋭度の測定が可能な解像度チャートが含まれているか、或いはエッジ部分を有するパターンが含まれている。
図4は、上述した条件に基づく調整用パターンにおける点CPおよびP1〜P4の位置の例を示す概略図である。同図において、5つの十字マークの中心(縦線と横線の交点)が、それぞれ、点CPおよびP1〜P4を表わしている。点CPは、調整用パターンの中心に位置する。そして、X軸上(水平方向)には、左から順に、点P3、点CP、点P2が配置されており、点CPから点P3までの距離と、点CPから点P2までの距離とは等しい。また、Y軸上(垂直方向)には、下から順に、点P4、点CP、点P1が配置されており、点CPから点P4までの距離と、点CPから点P1までの距離とは等しい。なお、同図は、これらの点の位置を示しているが、調整用パターンそのものではない。
図5は、調整用パターンの一例を示す概略図である。同図は、図4によって示した点CPおよびP1〜P4の位置を表わすパターンであり、同パターン上の各点は黒〜灰色〜白のグレースケールの階調度に対応している。その階調度の値の一例は、次のように与えられる。即ち、点CPの座標を(x,y)とし、点P1〜P4の座標をそれぞれ(x,y),(x,y),(x,y),(x,y)としたとき、これら各点のいずれかから距離r以内(rは適宜定められる正定数であり、これら各点間の距離よりは充分に小さい値)における点(x,y)での階調度の値は、下の式(1)で表わされる。
Figure 2010187214
但し、ここで、iは0,1,2,3,4のいずれかであり、πは円周率であり、cos()は余弦関数である。
また、点CPおよびP1〜P4のそれぞれのいずれからも距離rを超える点(x,y)における階調度の値は、下の式(2)で表わされる。
Figure 2010187214
なお、式(1)および(2)の定義より、調整用パターンの任意の点(x,y)において、階調度f(x,y)が下の式(3)を満たす。
Figure 2010187214
なお、上記の各式で表わした階調度は単なる一例であり、この例以外の階調度を用いても良い。例えば、階調度を0から1までの実数で表わすとき、各点(CPおよびP1〜P4)からの距離に応じて階調度が定まり、各点において階調度が1(最大値)であり、各点からの距離に応じて階調度が単調減少し、そして、各点からの距離がrを超える領域(いずれの点からの距離もrを超える領域)においては階調度が0(最小値)となるよう、適宜階調度を定めても良い。
また、図示したものと白黒逆転したパターンを調整用パターンとして用いても良い。
なお、図5に示した調整用パターンは、前述した条件のうちの条件1と2と4を満たしているが、条件3を満たしていない。奥行き調整が不要な場合には、条件3を満たす必要がないため、このような調整用パターンを用いることができる。
図6は、調整用パターンの他の一例を示す概略図である。同図に示す調整用パターンが前の図5に示した調整用パターンと異なる点は、各点(CPおよびP1〜P4)の近傍にエッジを有するパターンを含んでいる点である。つまり、図6に示す調整用パターンは、図5に示した調整用パターンと同様の階調度の変化によって各点(CPおよびP1〜P4)を表わしながら、階調度が不連続的に変化するエッジ部分を表わすスリットパターンを含んでいる。
図6に示した調整用パターンは、前述した条件の1〜4を全て満たしている。奥行き調整が必要な場合には、条件3を満たしているこのような調整用パターンを使用することができる。
次に、本実施形態の撮像装置における位置調整の手順について説明する。図7は、位置調整の手順を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに沿って説明する。
まず、ステップS11において、制御部90からの制御信号に基づいて姿勢変更装置15と25と35と45を動作させることにより、GRINレンズアレイ20を外し、調整用パターン板10と撮像用レンズ30と固体撮像素子40とを略正対させる。
次に、ステップS12において、GRINレンズアレイ20を外したままの状態で、制御部90からの制御信号に基づいて、調整用パターン板10と撮像用レンズ30と固体撮像素子40との位置および向きを調整する。このとき、GRINレンズアレイ20を外しているため、従来技術による調整を用いることによって、調整用パターン板10と撮像用レンズ30と固体撮像素子40を配置すべき所定の位置に高い精度で配置させることが可能である。例えば、調整用パターンによって表わされる中心点(CP)が固体撮像素子40の中心点の画素で撮像されるように水平方向および垂直方向の位置の調整を行ない、また、調整用パターンによって表わされる水平方向あるいは垂直方向の線が固体撮像素子40によって取得される画像においても水平あるいは垂直になるように回転(光軸の方向を中心とする回転)の調整を行なう。また、調整用パターンによって表わされる水平方向の複数の線分(例えば、点CPから点P2に至る線分と、点CPから点P3に至る線分)が固体撮像素子40によって取得される画像においても同じ長さの線分になるように水平方向のあおりの調整を行なう。さらに、調整用パターンによって表わされる垂直方向の複数の線分(例えば、点CPからP1に至る線分と、点CPから点P4に至る線分)が固体撮像素子40によって取得される画像においても同じ長さの線分になるように垂直方向のあおりの調整を行なう。
次に、ステップS13において、制御部90からの制御信号に基づいて、調整用パターン板10と撮像用レンズ30との間に、GRINレンズアレイ20を入れる。
次に、ステップS14において、GRINレンズアレイ20を入れた状態で、中心位置の調整を行なう。中心位置の調整の具体的方法は、次の通りである。まず、調整用パターン板10に描かれているパターンを、GRINレンズアレイ20および撮像用レンズ30を通して、固体撮像素子40によって取得する。固体撮像素子40で得られた画像を基に、制御部90は、調整用パターンにおける点CPの近傍の画像についてブロックマッチング又は重心法などの手法により画素値の極大値(又は白黒反転している場合には極小値)の点を検出し、その位置の座標を点CPの座標とする。そして、このように検出された点CPの座標と固体撮像素子40の中心点画素の座標とを比較することにより、調整用パターン板10と固体撮像素子40との間の、水平方向および垂直方向のずれ量を算出する。前のステップS12において予め中心位置を調整済であるため、このずれが生じた原因は、本ステップにおいてGRINレンズアレイ20を調整用パターン板10の撮像用レンズ30側に挿入したためである。よって、本ステップでは、制御部90の制御により、姿勢変更装置25を動作させることによってGRINレンズアレイ20の位置を変更し、上で計算した中心位置のずれ量を調整する。このとき、本ステップで算出された水平方向および垂直方向のずれ量を用いてGRINレンズアレイ20の位置を補正するが、必要に応じて、GRINレンズアレイ20の位置変更後に、再度固体撮像素子40による撮像とずれ量の再計算を行ない、ずれ量が所定量以下に収束するまでこれを繰り返しても良い。
なお、上の処理において、ブロックマッチングとは、固体撮像素子40を用いて撮像した画像の中の対象の点(このケースでは点CP)と推測される位置付近において所定サイズの部分画像の切り出しを行ない、その部分画像を切り出す位置を少しずつ変えながら、対象の点を表わす既知のパターンとの間の、輝度差の総和(SAD: Sum of Absolute Difference)、輝度差の2乗和(SSD: Sum of Squared Difference)、正規化相互相関(ZNCC: Zero-mean Normalized Cross-Correlation)のいずれかを算出し、SADあるいはSSDを用いるときにはその値が極小となる部分画像の位置を用い、或いはZNCCを用いるときにはその値が極大となる部分画像の位置を用いて、対象の点の位置を求める方法である。また、重心法とは、固体撮像素子40を用いて撮像した画像の中で、各画素の輝度値の重心を算出し、求められた重心を対象の点の位置とする方法である。前述の調整用パターンを用いた場合、これらのブロックマッチング又は重心法のいずれかにより、充分な精度で対象の点を求めることができる。
次に、ステップS15において、あおり調整を行なう。あおり調整を行なう方法として、下記の第1又は第2の方法のいずれかを実行する。
あおり調整の第1の方法を行なう場合には、調整用パターンとして、図6で示したエッジを有するパターンを用いる。そして、固体撮像素子40によって調整用パターンの等倍結像画像を取得する。そして、制御部90は、取得した等倍結像画像において、点P1、P2、P3、P4の部分に表わされたパターンに含まれるエッジの鮮鋭度を算出し、この鮮鋭度が最大になるようにGRINレンズアレイ20のあおりを調整する。ここで、鮮鋭度を算出する方法としては、例えば、エッジ付近において白から黒に、或いは黒から白に変化する部分の輝度値の微分値(例えば図6に示すパターンを用いる場合はエッジが垂直方向に走っているため、水平方向の輝度値の微分値を用いる)のピーク値を算出する。なお、水平軸および垂直軸の2軸によるあおり成分のうち、水平軸によるあおり成分を調整する際には点P1およびP4の部分のパターンを用い、垂直軸によるあおり成分を調整する場合には点P2およびP3の部分のパターンを用いるようにしても良い。また、あおり調整の際には、姿勢変更装置25によってGRINレンズアレイ20のあおり角を微量ずつ変化させながら鮮鋭度が最大となるように制御するようにしても良い。
あおり調整の第2の方法を行なう場合には、用いる調整用パターンにはエッジを含んでいても含んでいなくても良い。そして、固体撮像素子40によって等倍結像画像又はぼやけた等倍結像画像のいずれかを取得する。そして、制御部90は、取得した画像において、ブロックマッチング又は重心法などを用いて、点P1、P2、P3、P4の位置の座標を求める。そして、制御部90は、画像において、点CPから点P1までの距離と、点CPから点P4までの距離とが等しくなるように、GRINレンズアレイ20の水平軸によるあおり成分を調整する。同様に、制御部90は、画像において、点CPから点P2までの距離と、点CPから点P3までの距離とが等しくなるように、GRINレンズアレイ20の垂直軸によるあおり成分を調整する。
次に、ステップS16において、光軸方向を中心とする回転の調整を行なう。この回転調整のためには、具体的には、次の通りの方法を実行する。まず、固体撮像素子40によって画像を取得する。そして、制御部90は、取得した画像において、ブロックマッチング又は重心法などを用いて、点CP、P1、P4の位置の座標を算出する。これらの3点を通る直線は本来の調整用パターンとしては垂直であるはずであるので、取得した画像から得られた直線と、画像上の垂直線とがなす角度を求める。そして、求められた角度がずれ量であるため、姿勢変更装置25を用いて、このずれ量を補正する方向にGRINレンズアレイ20を回転させることによって、回転調整を行なう。なお、点CP、P1、P4を用いる代わりに、点CP、P2、P3の位置の座標を算出し、これら3点を通る直線と、画像上の水平線とがなす角度に基づいて同様の回転調整を行なっても良い。
次に、ステップS17において、奥行き調整を行なう。奥行き調整を行なう場合には、調整用パターンとして、図6で示したエッジを有するパターンを用いる。そして、奥行き調整の具体的な方法は、次の通りである。固体撮像素子40を等倍結像設定に配置し、その固体撮像素子40によって画像を取得する。そして、制御部90は、取得した画像を基に、点CPの部分におけるパターンに含まれるエッジの鮮鋭度を算出する。鮮鋭度の算出方法自体は前述の通りである。そして、制御部90は、この鮮鋭度が最大になるように、姿勢変更装置25と35と45により、それぞれ、GRINレンズアレイ20と撮像用レンズ30と固体撮像素子40の奥行き方向の位置を変える調整を行なう。このとき、制御部90は、GRINレンズアレイ20と撮像用レンズ30と固体撮像素子40の奥行き方向の位置をそれぞれ微量ずつ変化させながら、点CPの部分のエッジの鮮鋭度が最大になるように調整しても良い。
なお、上記のステップS14からS17までの調整を行なう際には、固体撮像素子40で、GRINレンズアレイ20による等倍結像画像を用いるか、あるいは等倍結像位置からずれた位置のぼやけた画像を用いる。但し、奥行き調整の場合においては、必ず等倍結像画像を用いるようにする。なお、等倍結像画像ではないぼやけた画像を用いる場合には、GRINレンズアレイ20のレンズ間の隙間部分の影響を軽減した画像によって配置の調整を行なうことができる。
ここまでの手順により、調整用パターン板10に対して固体撮像素子40を撮像光学系における然るべき所定位置に高精度で配置することができた。
そして、ステップS18において、実際にインテグラル立体画像を撮像するときには、調整用パターン板10を外し、撮像用レンズ30のフォーカスをGRINレンズアレイ20の撮像素子側端面に調整する。これにより、予めGRINレンズアレイ20を配置した状態で、固体撮像素子40を撮像光学系における然るべき所定位置に高精度で配置することができる。
以上述べた一連の手順は、制御部90がGRINレンズアレイ20を外した状態で調整用パターン板10と固体撮像素子40との間の配置を調整する制御を行なう第1の過程と、制御部90が調整用パターン板10と前記撮像用レンズ30との間にGRINレンズアレイ20を配置させた状態でGRINレンズアレイ20の配置を調整する制御を行なう第2の過程とを含む。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施形態について説明する。なお、前述の実施形態と共通の事項については記載を省略する。
図8は、第2の実施形態による撮像装置の要部全体構成を示す概略図である。図示するように、この撮像装置における調整用パターン板10とGRINレンズアレイ20と撮像用レンズ30は、第1の実施形態のそれらと同様である。また、この撮像装置における姿勢変更装置15と25と35も、第1の実施形態のそれらと同様である。なお、調整用パターン板10は、GRINレンズアレイ20の被写体側の主点位置に配置される。
本実施形態の構成の特徴としては、撮像用レンズ30の撮像素子側にプリズム50(分光手段)が設けられている。撮像用レンズ30から出射される光は、このプリズム50によって分光され、分光されたそれぞれの光線を、固体撮像素子40aと40bが撮像するように配置されている。なお、姿勢変更装置45aおよび45bは、それぞれ、固体撮像素子40aおよび40bの、水平方向の位置、垂直方向の位置、あおり(水平軸成分のあおりと、垂直軸成分のあおり)、回転、奥行きを変更するものである。姿勢変更装置45aと45bは、電動モーター等によって或いは人の手によって駆動される。
第1の実施形態において図3で説明したのと同様に、本実施形態においても、GRINレンズアレイ20の撮像素子側の主点位置から撮像用レンズ30までの距離をL1とし、撮像用レンズ30から固体撮像素子40aおよび40bまでのそれぞれの距離を等しくL2とし、撮像用レンズ30の焦点距離をfとしたとき、1/L1+1/L2=1/fの関係を満たすような位置で撮影する設定を等倍結像設定と呼ぶ。但し、本実施形態においては、プリズム50内での光路の距離も考慮してL2の長さを定める。固体撮像素子40aおよび40bをこの等倍結像位置に配置することにより、調整用パターン10の等倍結像画像を固体撮像素子40aおよび40bで取得することができる。
図9は、本実施形態の撮像装置における位置調整の手順を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに沿って説明する。
ステップS21からS28までは、それぞれ第1の実施形態でのステップS11からS18までに相当する。これらステップS21からS28までの一連の手順によって、制御部90は、固体撮像素子40aおよび40bで撮像される画像を取り込むとともに、姿勢変更装置15と25と35と45aと45bとに対して適宜制御信号を送ることによって、第1の実施形態において説明したのと同様の方法を用いて、調整用パターン板10とGRINレンズアレイ20と撮像用レンズ30と固体撮像素子40aおよび40bとを、撮像光学系における然るべき所定位置に高い精度で配置するよう調整する。
そして、ステップS29において、制御部90は、固体撮像素子40aおよび40bのそれぞれで取得された画像において、ブロックマッチング又は重心法などにより、点CPとP1〜P4の座標位置を求める。そして、制御部90は、姿勢変更装置45aおよび45bに制御信号を送り、これら各点(CPとP1〜P4)の位置が、固体撮像素子40aと40bとの間で斜め方向に半画素ずれるように、固体撮像素子40aと40bとの相対的な位置を調整する。
上記の手順により、予めGRINレンズアレイ20を配置した状態で固体撮像素子40aおよび40bを撮像光学系における然るべき所定位置に高い精度で調整するとともに斜め半画素ずらすことを可能にする。なお、半画素ずらして配置した2つの固体撮像素子からの画像信号を用いて、撮像素子自体が本来有する解像度よりもさらに高解像の画像を取得することができる。
以上述べた一連の手順は、制御部90がGRINレンズアレイ20を外した状態で調整用パターン板10と固体撮像素子40aおよび40bとの間の配置を調整する制御を行なう第1の過程と、制御部90が調整用パターン板10と撮像用レンズ30との間にGRINレンズアレイ20を配置させた状態でGRINレンズアレイ20の配置を調整する制御を行なう第2の過程とを含む。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施形態について説明する。なお、前述の実施形態と共通の事項については記載を省略する。
図10は、第3の実施形態による撮像装置の要部全体構成を示す概略図である。図示するように、この撮像装置は、被写体側から順に、調整用パターン板10と、GRINレンズアレイ20と、撮像用レンズ30と、固体撮像素子40とが配置された状態で構成される。GRINレンズアレイ20は、外側に主点を持つGRINレンズを要素レンズとして構成されている。なお、図中の一点鎖線は、光路の中心軸を示す。これら調整用パターン板10と、GRINレンズアレイ20と、撮像用レンズ30と、固体撮像素子40の機能と作用自体は第1の実施形態におけるそれらと同様である。本実施形態の構成上の特徴は、固体撮像素子40と撮像用レンズ30とが一体となって一つの筐体内に設置され、カメラ70として構成されている点である。
また、調整用パターン板10とGRINレンズアレイ20とカメラ70には、それぞれ姿勢変更装置15と25と45とが設けられている。これらの姿勢変更装置は、前述の実施形態と同様に、各構成要素の位置と向きとを変更するためのものであり、制御部90(図示せず)によって制御される。
制御部90が姿勢変更装置15,25,45を制御することにより、それぞれ、調整用パターン板10、GRINレンズアレイ20、カメラ70の、水平方向および垂直方向の位置、あおり、回転、奥行きを調整することができる。
なお、撮像用レンズ30は、カメラ70の所定の位置に予め固定して設けられているため、本実施形態では、撮像用レンズに対する姿勢変更装置は存在しない。そして、撮像用レンズ30と固体撮像素子40とは互いに平行に配置され、撮像用レンズ30の光軸と固体撮像素子40の中心は一致している。
なお、GRINレンズアレイ20の披写体側の主点位置に、調整用パターン板10を配置する。GRINレンズアレイ20の撮像素子側の主点位置から撮像用レンズ30までの距離をL1とし、撮像用レンズ30から固体撮像素子40までの距離をL2とし、撮像用レンズ30の焦点距離をfとしたとき、1/L1+1/L2=1/fの関係を満たすような位置で撮影する設定を等倍結像設定と呼び、カメラ70をこの等倍結像設定に配置することにより、調整用パターン10の等倍結像画像を固体撮像素子40で取得することができる。なお、これは、図3を用いて説明した通りである。
図11は、本実施形態の撮像装置における位置調整の手順を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに沿って説明する。
まずステップS101において、制御部90からの制御信号により姿勢変更装置25を動作させ、GRINレンズアレイ20を外す。そして、調整用パターン板10と、カメラ70内の撮像用レンズ30および固体撮像素子40とが、略正対するように配置させる。
次にステップS102において、カメラ70のフォーカスを調整用パターン板10に描かれている調整用パターンに合わせる。そして、カメラ70の固体撮像素子40によって調整用パターンの画像を取得する。そして、制御部90が、取得した画像に基づいて姿勢変更装置15および45に制御信号を送ることにより、調整用パターン板10と固体撮像素子40の位置を調整する。このステップにおける調整は、従来技術により行なうことができる。なお、前述の通り、撮像用レンズ30と固体撮像素子40との間の位置は予め合わせられている。
次に、ステップS103において、制御部90が姿勢変更装置25に制御信号を送ることにより、調整用パターン板10とカメラ70の撮像用レンズ30との間にGRINレンズアレイを配置する。
次に、ステップS104において、制御部90が姿勢変更装置25に制御信号を送ることにより、中心位置、あおり、回転(光軸の方向を中心とする回転)、奥行きの調整を行なう。
このステップにおいては、カメラ70のフォーカスを等倍結像位置から少しずらした位置に合わせて中心位置の調整を行なう。なお、このときの中心位置の調整は姿勢変更装置25を用いてGRINレンズアレイ20を動かすことのみによって行ない、調整用パターン板10や固体撮像素子40を動かさない。そして、あおり調整および回転調整を行う。このときも、姿勢変更装置25を用いてGRINレンズアレイ20を動かすことのみによって行なう。そして、最後に、姿勢変更装置25および45を用いて奥行き調整を行ない、カメラ70が等倍結像設定に配置されるように調整する。
なお、中心位置、あおり、回転、奥行きの調整用パターンを用いた調整の方法自体は、第1の実施形態において説明したものと同様である。
ステップS104までの調整のための操作をまとめると、最初に調整用パターン板10とカメラ70の位置調整のみを行うことで、調整用パターン10とカメラ70の正対位置を確保する。そして、その後にGRINレンズアレイ20を配置し、GRINレンズアレイ20の姿勢変更装置25のみを用いて調整することで、GRINレンズアレイ20もカメラ70に正対させることができる。
そして、ステップS105においては、調整用パターン板10を外し、カメラ70のフォーカスをGRINレンズアレイ20の撮像素子側端面に合わせる。これによりインテグラル式立体像を撮像することができる。
以上述べた一連の手順は、制御部90がGRINレンズアレイ20を外した状態で調整用パターン板10と固体撮像素子40との間の配置を調整する制御を行なう第1の過程と、制御部90が調整用パターン板10と撮像用レンズ30との間にGRINレンズアレイ20を配置させた状態でGRINレンズアレイ20の配置を調整する制御を行なう第2の過程とを含む。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態について説明する。なお、前述の実施形態と共通の事項については記載を省略する。
図12は、第4の実施形態による撮像装置の要部全体構成を示す概略図である。図示するように、この撮像装置は、被写体側から順に、調整用パターン板10と、凸レンズアレイ21a(レンズアレイ手段、第1のレンズアレイ)と、凸レンズアレイ21b(レンズアレイ手段、第2のレンズアレイ)と、撮像用レンズ30と、固体撮像素子40とが配置された状態で構成される。なお、図中の一点鎖線は、光路の中心軸を示す。これらのうち、調整用パターン板10と、撮像用レンズ30と、固体撮像素子40とは前の実施形態と同様である。但し、本実施形態では、撮像用レンズ30と固体撮像素子40を含んで一つの筐体に収めた状態で、カメラ70が構成されている。調整用パターン板10と凸レンズアレイ21aおよび21bとは、カメラ70の筐体の外側に設けられている。
また、調整用パターン板10とカメラ70には、それぞれ姿勢変更装置15と45とが設けられている。また、凸レンズアレイ21aおよび21bには、それぞれ姿勢変更装置26aと26bとが設けられている。これらの姿勢変更装置は、第1および第2の実施形態と同様に、各構成要素の位置と向きとを変更するためのものであり、制御部90(図示せず)によって制御される。
なお、撮像用レンズ30は、カメラ70の所定の位置に予め固定して設けられているため、本実施形態では、撮像用レンズに対する姿勢変更装置は存在しない。
第1および第2の実施形態がGRINレンズアレイを用いていたのに対して、本実施形態の特徴は凸レンズアレイを用いている点である。凸レンズアレイ21aおよび21bの焦点距離をfとした場合、調整用パターン板10を、凸レンズアレイ21aの被写体側であって凸レンズアレイ21aから焦点距離fの2倍の距離の位置に配置する。そして、凸レンズアレイ21bの撮像素子側であって凸レンズアレイ21bから焦点距離fの2倍の位置を撮像できるように、撮像用レンズ30および撮像素子40を配置する。また、凸レンズアレイ21aの撮像素子側であって凸レンズアレイ21aから焦点距離fの4倍の位置に、凸レンズアレイ21bを配置している。
なお、凸レンズアレイ21aの撮像素子側であって凸レンズアレイ21aから焦点距離fの2倍の位置に、更に、同じ焦点距離fを持つ新たな凸レンズアレイを配置するようにしても良い。
なお、凸レンズアレイ21aと21bとは互いに同じレンズ配置である。言い換えれば、凸レンズアレイ21aと21bとは同じ数の要素レンズを有しており、それらの各要素レンズの中心位置は、凸レンズアレイ21aと21bとの間で一致するように調整する必要がある。
なお、上で述べたように、凸レンズアレイ21aの撮像素子側であって凸レンズアレイ21aから焦点距離fの2倍の位置に、更に、同じ焦点距離fを持つ新たな凸レンズアレイを配置する場合には、その新たな凸レンズアレイの要素レンズ数も同一であり、それらの各要素レンズの中心位置は、凸レンズアレイ21aおよび21b内のそれぞれ対応する要素レンズの中心位置と一致するように調整する必要がある。
図13は、本実施形態の撮像装置における位置調整の手順を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに沿って説明する。
まず、ステップS131において、制御部90の制御によって、凸レンズアレイ21aおよび21bを外し、固体撮像素子40(カメラ70内)と、撮像用レンズ30(カメラ70内)と、調整用パターン板10とが、略正対するように配置させる。
そして、ステップS132において、調整用パターン板10と固体撮像素子40との、奥行き以外の位置調整を行なう。この位置調整は、従来技術により行なうことができる。なお、前述の通り、撮像用レンズ30と固体撮像素子40との間の位置は、カメラ70の筐体内において所定の位置に予め固定されている。
次に、ステップS133において、凸レンズアレイ21aを調整用パターン板10と撮像用レンズ30との間の所定位置(位置については、前述の通り)に配置し、制御部90から姿勢変更装置26aに対して制御信号を送ることによって、凸レンズアレイ21aの、水平方向および垂直方向の位置とあおりと回転の調整を行なう。なお、この位置とあおりと回転の調整の方法自体は、第1の実施形態において説明した通りである。
次に、ステップS134において、凸レンズアレイ21bを凸レンズアレイ21aと撮像用レンズ30との間の所定位置(位置については、前述の通り)に配置し、凸レンズアレイ21bの撮像素子側であって凸レンズアレイ21bから焦点距離fの2倍の位置が撮像できる位置にカメラ70を配置し、そして、制御部90から姿勢変更装置26bに対して制御信号を送ることによって、凸レンズアレイ21bの、水平方向および垂直方向の位置とあおりと回転の調整を行なう。なお、この位置とあおりと回転の調整の方法自体は、前の実施形態に置いて説明した通りである。
ここまでの手順により、GRINレンズアレイを用いた場合と同様に、凸レンズアレイを用いる場合においても、位置調整をすることができる。
そして、ステップS135において、制御部90の制御により、調整用パターン板10を取り外し、凸レンズアレイ21aの撮像素子側であって凸レンズアレイ21aから焦点距離fの4倍の位置に凸レンズアレイ21bを配置し、凸レンズアレイ21bの撮像素子側であって凸レンズアレイ21bから焦点距離fの2倍の位置が撮像できるように、カメラ70の奥行き調整をして再配置する。この状態において、固体撮像素子40で、インテグラル式立体像を撮像することができる。
以上述べた手順で調整することにより、GRINレンズアレイの代わりに凸レンズアレイ用いた撮像装置においても、固体撮像素子の位置を調整することができる。
以上述べた一連の手順は、制御部90が凸レンズアレイ21aおよび21bを外した状態で調整用パターン板10と固体撮像素子40との間の配置を調整する制御を行なう第1の過程と、制御部90が調整用パターン板10と撮像用レンズ30との間に凸レンズアレイ21aおよび21bを配置させた状態で凸レンズアレイ21aおよび21bの配置を調整する制御を行なう第2の過程とを含む。
なお、本実施形態では、凸レンズアレイ21aと21bの焦点距離をいずれもfとしているが、凸レンズアレイ21aと21bとで互いに異なる焦点距離の凸レンズを用いても良い。但し、この場合も、凸レンズアレイ21aを構成する個々の凸レンズの焦点距離は同一とし、また、凸レンズアレイ21bを構成する個々の凸レンズの焦点距離は同一とする。
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態について説明する。なお、前述の実施形態と共通の事項については記載を省略する。
図14は、第5の実施形態による撮像装置の要部構成を示す概略図である。
図示するように、この撮像装置は、GRINレンズアレイ20の撮像素子側主点位置に拡散板60を設けている。図示する構成のうち、拡散板以外の部分については、第1の実施形態と同様の構成である。
あるいは、第2又は第3の実施形態の構成において、同様にGRINレンズアレイ20の撮像素子側主点位置に、拡散板60を設けるようにしても良い。
また、第4の実施形態の構成において、凸レンズアレイ21b(撮像素子側の凸レンズアレイ)の撮像素子側であって凸レンズアレイ21bから前記焦点距離fの2倍の位置に、拡散板60を設けるようにしても良い。
いずれの場合も、拡散板60には姿勢変更装置65(図示せず)が設けられており、この姿勢変更装置65も制御部90(図示せず)からの制御により拡散板60の姿勢を変更する。そして、制御部90からの制御信号により、姿勢変更装置65は、拡散板の回転、あおり、奥行きの配置の調整を行なえるようになっている。
この拡散板60としては、例えば、透明なガラス板やプラスチック板の片面を擦りガラス状に加工したものや、ガラス内に乳白色の光拡散物質を分散させたものを用いる。この拡散板60は、GRINレンズアレイ20あるいは凸レンズアレイ21bから出射される光を拡散させる作用を持つ。従って、本実施形態による撮像装置では、固体撮像素子40で取得される画像において、レンズアレイを構成する各々の要素レンズのエッジを目立たなくすることができるという効果がある。
なお、上述した実施形態における撮像装置の一部、例えば、制御部の機能をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時刻の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
本発明は、インテグラル式の立体像(静止画又は動画)を撮像するために利用することができる。特に高精細かつ高品位なインテグラル式立体像を撮像するために利用することができる。
10 調整用パターン板
20 GRINレンズアレイ(レンズアレイ手段)
21a,21b 凸レンズアレイ(レンズアレイ手段)
30 撮像用レンズ
40,40a,40b 固体撮像素子(撮像手段)
50 プリズム(分光手段)
60 拡散板
70 カメラ
15,25,26a,26b,35,45,45a,45b 姿勢変更装置(姿勢変更手段)
65 姿勢変更装置(姿勢変更手段)
90 制御部

Claims (6)

  1. 撮像手段と、
    前記撮像手段が有する撮像面の被写体側に配置される撮像用レンズと、
    前記撮像用レンズの被写体側に配置され複数のレンズが規則的に配置されたレンズアレイ手段と、
    前記レンズアレイ手段の被写体側に配置され前記レンズアレイ手段側に調整用パターンが形成された調整用パターン板と、
    前記撮像手段と前記撮像用レンズと前記レンズアレイ手段と前記調整用パターン板の配置を変更させる姿勢変更手段と、
    前記撮像手段が出力する撮像画像に基づき前記姿勢変更手段を制御する制御部と、
    を具備することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記レンズアレイ手段は、複数のGRINレンズを規則的に配置したレンズアレイであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記レンズアレイ手段は、第1のレンズアレイおよび第2のレンズアレイで構成され、前記第1のレンズアレイおよび前記第2のレンズアレイはそれぞれ複数の凸レンズを規則的に配置したものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記レンズアレイ手段の撮像素子側の結像位置に拡散板を更に備え、
    前記姿勢変更手段は、さらに前記拡散板の配置を変更させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記撮像用レンズの出射光を分光する分光手段を更に備え、
    前記撮像手段は、前記分光手段によって分光されたそれぞれの光線による像を撮像する複数の撮像素子で構成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  6. 前記制御部は、第1の過程で前記レンズアレイ手段を外した状態で前記調整用パターン板と前記撮像手段との間の配置を調整する制御を行ない、第2の過程で光路上の前記調整用パターン板と前記撮像用レンズとの間に前記レンズアレイ手段を配置させた状態で前記レンズアレイ手段の配置を調整する制御を行なう、
    ことを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の撮像装置。
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