JP2010183031A - 波長調整部材、波長調整方法および擬似太陽光照射装置用ランプユニット - Google Patents

波長調整部材、波長調整方法および擬似太陽光照射装置用ランプユニット Download PDF

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健三 横手
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Abstract

【課題】擬似太陽光照射装置に使用される光源ランプの波長調整部材を提供する。
【解決手段】擬似太陽光照射装置の照射面に照射光を供給する光源ランプの波長調整部材であって、複数の貫通孔が形成された金属製プレートであることを特徴とする。光源ランプと擬似太陽光照射装置の照射面との間に、波長フィルターと前記波長調整部材とを配置し、照射光の波長を太陽光の波長に近似させることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、擬似太陽光照射装置に使用される光源ランプの波長調整部材および波長調整方法に関し、より詳細には、複数の貫通を形成した金属製プレートにより900〜1100nmの波長光を相対的に増強させる波長調整部材、このような波長調整部材を用いた波長調整方法、ならびに前記波長調整部材を使用した擬似太陽光照射装置用ランプユニットに関する。
自然太陽光のスペクトル分布を高精度に再現しうる擬似太陽光照射装置は、太陽電池の光電変換特性に代表される各種の太陽エネルギー利用機器の性能の測定や、加速劣化試験に広く用いられている。
擬似太陽光照射装置によって太陽電池の出力特性を正確に測定するためには、太陽電池の受光面に太陽光と同等に均一化された擬似太陽光が照射される必要がある。光源ランプによる照射光のスペクトルの不均一に起因する太陽電池の出力特性の測定誤差を解消する方法として、キセノンランプを光源として、照射光の450〜500nmにおけるスペクトルのピークを除去する光学フィルター、照射光の800〜840nmにおけるスペクトルのピークを除去する光学フィルター、および照射光の750nm以上におけるスペクトルの凹凸を平滑化する光学フィルターを併用し、太陽光に近似させた照射光を照射しうるソーラシミュレータが開示されている(特許文献1)。このソーラシミュレータは、遮光材で囲った箱状をなすフレームの内側下部にキセノンランプが設置され、前記ランプを覆うように反射板が設置され、更に前記反射板の上位に光学フィルターが設置されたものである。ランプ点灯により照射光が反射板に反射され、次いで前記照射光は前記光学フィルターを経て、太陽電池モジュールに擬似太陽光として照射される。
また、太陽電池のサイズが1m×1m角以上の大型の場合に、1つのキセノンランプによって出力特性を測定すると、ソーラシミュレータの有効照射面における照度が不均一になることに鑑み、複数のキセノンランプを使用し、各キセノンランプに光量センサを配備し、キセノンランプを流れる電流またはキセノンランプにかかる電圧を制御する複数の制御回路に各光量センサによる検出信号をフィードバックして各キセノンランプの光量を制御するソーラシミュレータもある(特許文献2)。1台の発光回路によりソーラシミュレータのランプを複数本発光させることができ、各キセノンランプの光量を安定に維持でき、かつ装置の省スペース化が可能となるという。
特開2007−165376号公報 特開2007−128861号公報
擬似太陽光照射装置では、太陽電池の材料として結晶系を使用する場合とアモルファス系を使用する場合とがあり、これらは太陽光の発電に使用される波長域に相違があり、JISでは結晶系とアモルファス系とに分けてスペクトル合致の基準が定められている。具体的には、結晶系では、400〜1100nmの範囲において900〜1100nmの領域以外は100nm刻みに、アモルファス系では350〜750nmの領域で50nm刻みに区分し、各領域内で±25%以内のスペクトルを有する擬似太陽光照射装置にクラスAを与えている。
従来は、擬似太陽光照射装置を構成する光源ランプとしてキセノンショートアークランプが使用されており、例えば特許文献1に示すように光学フィルターを使用して擬似太陽光に調整されていた。
しかしながら、光学フィルターとしてエアマスフィルターやUVフィルターを使用しても±25%以内に制御できない場合がある。また、各領域内で±25%以内の合致度を得ている場合でも、更に合致度を向上させることで、より正確な太陽電池や太陽電池モジュールの性能評価を行うことができる。このため、新たな波長調整部材の開発に対する要請は大きい。
また、太陽電池や太陽電池モジュールの更なる大型化に伴い、より大きな照射面の確保が要求される。特許文献2記載の方法は、複数のキセノンランプを使用すると大型太陽電池に対する有効照射面における照射を均一化することが困難であることに鑑み、各キセノンランプに光量センサと制御回路とを設け、前記各光量センサによる検出信号をフィードバックさせて制御回路を制御するものであり、各ランプに光量センサと電流または電圧制御回路とを配備する必要がある。
また、太陽電池や太陽電池モジュールの形状に伴い、正方形、長方形など、大型かつ各種形状の照射面が要求される。複数の光源ランプを使用することで各種形状の照射面を確保することは容易となるが、特許文献2記載の方法では、各ランプに配備した複数の制御回路に光量センサの検出信号をフィードバックさせるため、使用するランプの数に応じて制御回路が相乗的に複雑化され、より大型化の照射面や異なる形状の照射面を形成することは容易でない。しかも、電圧や電流によって各ランプの光量を制御するものであるため、ランプ間の光量を均一化することはできても、1つのランプにおける照射面の均一化は困難である。
上記現状に鑑み、本発明は、太陽光に近似した照射光を照射できる波長調整部材を提供することを目的とする。
また本発明は、このような波長調整部材を使用した大型の照射面を有する擬似太陽光照射装置を構成しうるランプユニットを提供することを目的とする。
また、本発明は、簡便な構成で大型かつ均一な照射面を確保できる擬似太陽光照射装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、複数の貫通孔が形成された金属製プレートに波長調整機能があり、波長調整部材として使用できること、このような波長調整部材を使用することでAM1.5Gとの合致度を向上できること、このような波長調整部材を使用してランプユニットを構成すれば、各ランプユニットの天面を擬似太陽光照射装置の照射面に対向するように前記筐体内に複数配設することで、簡便に大型かつ照射光量が均一の照射面を有する擬似太陽光照射装置を構成することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、擬似太陽光照射装置の照射面に照射光を供給する光源ランプの波長調整部材であって、複数の貫通孔が形成された金属製プレートであることを特徴とする、波長調整部材を提供するものである。
また、本発明は、擬似太陽光照射装置に使用される光源ランプの波長調整方法であって、
光源ランプと前記照射面との間に、波長フィルターと前記波長調整部材とを配置し、照射光の波長を太陽光の波長に近似させることを特徴とする、波長調整方法を提供するものである。
更に本発明は、擬似太陽光照射装置の照射面に照射光を供給する光源ランプがランプハウジングに収納されたランプユニットであって、
前記ランプハウジングは、遮光部材で構成された側面と底面および天面からなり、
前記ランプハウジングの底部から天面に向かって、反射板と光源ランプとが収納され、かつ波長フィルターと前記波長調整部材とによって前記ランプハウジングの天面が構成されたことを特徴とする、ランプユニットを提供するものである。
加えて、本発明は、照射面を有する筐体内に複数の光源ランプを収納した擬似太陽光照射装置であって、前記光源ランプは、前記ランプユニットに収納されたものであり、前記ランプユニットの天面が、前記照射面に対向して配置されることを特徴とする、擬似太陽光照射装置を提供するものである。
本発明の波長調整部材によれば、複数の貫通孔が形成された金属製プレートによって、例えば、波長900〜1100nmの領域の割合を増加させることができる。
また、本発明の波長調整方法によれば、エアマスフィルターやUVフィルターで波長を調整した後の照射光を前記波長調整部材に透過させるだけで太陽光の波長スペクトルに近似させることができる。
本発明のランプユニットは、ランプハウジングに反射板、光源ランプ、波長フィルターおよび上記波長調整部材を配置するだけで簡便に太陽光の波長スペクトルに近似したランプユニットを構成することができる。
本発明の擬似太陽光照射装置は、前記ランプユニットを複数組み合わせることで大型の照射面を構成することができ、製造が容易である。
本発明の第一は、擬似太陽光照射装置の照射面に照射光を供給する光源ランプの波長調整部材であって、複数の貫通孔が形成された金属製プレートであることを特徴とする、波長調整部材である。前記金属製プレートは、アルミニウム、鉄、銅、スズ、鉛、亜鉛、これらの酸化物やこれらの合金およびステンレスからなる群から選択される金属からなることを特徴とする。また、前記波長調整部材の貫通孔による空隙率は、35〜60%であることが好ましい。
また、本発明の第二は、擬似太陽光照射装置に使用される光源ランプの波長調整方法であって、光源ランプと前記照射面との間に、波長フィルターと前記波長調整部材とを配置し、照射光の波長を太陽光の波長に近似させることを特徴とする、波長調整方法を提供するものである。
また、本発明の第三は、擬似太陽光照射装置の照射面に照射光を供給する光源ランプがランプハウジングに収納されたランプユニットであって、前記ランプハウジングは、遮光部材で構成された側面と底面および天面からなり、前記ランプハウジングの底部から天面に向かって、反射板と光源ランプとが収納され、かつ波長フィルターと前記波長調整部材とによって前記ランプハウジングの天面が構成されたことを特徴とする、ランプユニットである。
また、本発明の第四は、照射面を有する筐体内に複数の光源ランプを収納した擬似太陽光照射装置であって、前記光源ランプは、前記ランプユニットに収納されたものであり、前記ランプユニットの天面が、前記照射面に対向して配置されることを特徴とする、擬似太陽光照射装置である。以下、本発明を詳細に説明する。
(1)波長調整部材
本発明で使用する波長調整部材は、複数の貫通孔が形成された金属製プレートである。従来は、このような金属製プレートが波長調整部材として使用されることはなかった。しかしながら、エアマスフィルターおよびUVフィルターを透過した光源ランプの照射光の上に複数の貫通孔が形成された金属製プレートを載置し、この金属製プレートを通過する照射光の波長を調べたところ、金属製プレートを通過する前と後とで、波長スペクトルに相違が生じ、特に、900〜1100nmの領域の割合を相対的に増強させ、結果としてAM1.5Gの基準波長に対する合致度を向上させ、擬似太陽光照射装置の照射面に照射光を供給する光源ランプの波長調整部材として使用しうることが判明した。なお、波長スペクトルを変化しうる点で、従来のエアマスフィルターやUVフィルターと共通するが、前記金属製プレートによる波長調整機構は不明であり、従来の波長フィルターと区別するため、本発明では「波長調整部材」と称する。
本発明で使用する波長調整部材は、複数の貫通孔が形成された金属製プレートである。金属製プレートとしては、特に限定はないが、アルミニウム、鉄、銅、スズ、鉛、亜鉛、これらの酸化物やこれらの合金およびSUSからなる群から選択されものであることが好ましい。金属酸化物としては、酸化鉄、酸化銅、アルマイトなどを例示することができる。具体的には、アルミニウムの表面を陽極酸化させたアルマイトなどがあり、アルマイトとしては、白アルマイトでも、着色した黒アルマイトでもよい。金属の種類によってスペクトルが異なるため、使用する他の波長フィルターによる結果を勘案して適宜選択すればよい。
金属製プレートの厚さは、0.5〜3mm、より好ましくは0.5〜1mmである。0.5mmを下回ると波長調整機能が十分に発揮されない場合があり、一方、3mmを超えても波長調整機能に相違はない。
また、前記波長調整部材の貫通孔による空隙率、即ち金属プレートの単位面積あたりの貫通孔の面積は、35〜60%、より好ましくは40〜55%である。空隙率がこの範囲であれば、貫通孔の形状に特に制限はない。35%を下回ると、波長調整後の光量が少ないため、擬似太陽光照射装置において光源ランプの照射時間を長くする必要が生じ、不利である。一方、60%を超えると、波長調整機能が十分に発揮されない場合がある。
貫通孔の形状としては、例えば、直径3〜12mm、より好ましくは3〜9mmの円形であり、隣接する円と円との間隔が4〜15mm、より好ましくは4〜9mmに形成されたものを例示することができる。なお、上記直径を等価円の直径として、円に代えて、正方形、長方形などの方形の他、三角形、五角形、六角形、八角形などの多角形、網目状、その他不定形であってもよい。貫通孔は、これらの2以上の組合せからなるものであってもよい。図1に、波長調整部材の平面図の一例を示す。
(2)波長調整方法
本発明では、擬似太陽光照射装置用の光源ランプと擬似太陽光照射装置の照射面との間に、波長フィルターと前記波長調整部材とを配置し、前記波長フィルターによって得られる波長スペクトルに対し、補正したいスペクトルの領域の波長を相対的に増強し、または相対的に低減しうる波長調整部材を選択することで、照射光の波長を太陽光の波長に近似させることができる。後記するように、波長調整部材は、その空隙率や貫通孔の形状が同じであっても金属の種類によって増強する波長領域が異なる。このため、あらかじめ各波長調整部材の特性を検知することで、最適な波長調整部材を選択することができる。このような特性の評価方法として、例えば、変動の少ない700〜800nmの割合に対する各100nmごとの割合を算出し、これに基づき、増強したい波長、低減したい波長に適合する波長調整部材を選択することができる。
なお、前記光源ランプと波長フィルターとの距離や波長フィルターと波長調整部材との距離は、特に限定されるものではない。
(3)ランプユニット
本発明のランプユニットは、擬似太陽光照射装置の照射面に照射光を供給する光源ランプが、遮光部材で構成された側面と底面および天面からなるランプハウジングに収納されたランプユニットである。図2の横断面図に示すように、ランプユニット(100)は、少なくとも側面(10a)が遮光部材で構成された方形のランプハウジング(10)の底部(10b)から天面(10c)に向かって、反射板(30)と光源ランプ(40)とが収納され、かつ波長フィルター(50)と波長調整部材(60)とによって前記ランプハウジングの天面(10c)が構成されたことを特徴とする。なお、図2には、反射板(30)と光源ランプ(40)とは、ランプホルダ(20)に固定されている態様を示す。
本発明のランプユニット(100)において、光源ランプ(40)の制限はない。従来、擬似太陽光照射装置に使用する光源ランプを使用することができる。好ましくは、放電電極間距離は、250mm〜1000mmであることが好ましく、より好ましくは350mm〜500mmのキセノンランプである。250mmを下回ると、大型照射面を確保するために、多数の光源ランプを使用する必要があり、不利である。一方、1000mmを超えると、点灯の際の主放電を誘発する電位を供給するコンデンサが大型化し、不利となる。なお、光源ランプのガラスパイプの形状は、棒状・リング状・U字状・スパイラル等、適宜選択することができる。
より好ましくは、キセノンガスを封入したガラスパイプ内の両端に、主放電電極のアノード・カソードがあり、ガラスパイプ外側の管壁に沿ってトリガ電極を形成し、トリガー方式で点灯できるキセノンランプである。その理由は、安価で性能の安定したランプだからである。
ランプハウジング(10)の天面を構成する波長フィルター(50)は、光源ランプ(40)から発光される照射光の波長を太陽光の波長に近似させるため、使用する光源ランプの波長に基づいて適宜選択することができる。エアマスフィルター、輝線カットフィルター、UVフィルターなどを例示することができる。
本発明では、更に前記した波長調整部材(60)を使用することを特徴とする。放電電極間距離350mmのキセノンランプのエアマスフィルターとUVフィルターとによる波長スペクトルを図3に、400〜1100nmにおける各領域の割合を図4に示す。なお、図4において、細実線は、各波長域でのAM1.5Gとの合致度が±25%以内のセンター値(合致度100%の位置)を示し、破線は、各波長域での+25%外れ(最大値)と−25%外れ(最小値)を表し、太実線は、実測値を示す。
次に、図3に示す照射光を、厚さ1mmのアルミニウムに直径3mmの円形貫通孔を4mm間隔で形成した空隙率52%の波長調整部材(I)を通過させた後の波長スペクトルと400〜1100nmにおける各領域の割合とをそれぞれ図5、図6に示す。
図4に示すように、エアマスフィルターとUVフィルターのみでは、波長スペクトルにおける400〜600nmにおける領域の割合が高く、900〜1100nmの領域の割合が低いのであるが、図6に示すように、波長調整部材(I)を使用すると、400〜600nmにおける領域の割合が相対的に低く、900〜1100nmの領域の割合が相対的に高く変化し、AM1.5Gという規定波長に対する合致度が向上していることがわかる。
また、図3に示す照射光を、厚さ1mmの表面に黒アルマイト処理したアルミニウムに直径6mm円形貫通穴を9mm間隔で形成した空隙率41%の波長調整部材(II)を通過させた後の波長スペクトルと400〜1100nmにおける各領域の割合とをそれぞれ図7、図8に示す。
まず、800〜900nm領域の割合に対する900〜1100nm領域の割合について図6と図8とを比較すると、図6では、900〜1100nm領域の方が高いが、図8では800〜900nm領域の方が低い。アルミニウムの表面に酸化処理を行うことで、波長スペクトルが変化することがわかる。また、図4と図8との比較により、波長調整部材(II)を使用することで、図4より図8に示す波長スペクトルの方が、AM1.5Gという規定波長に対する合致率が向上することがわかる。
また、図3に示す照射光を、厚さ1mmのステンレススチールに直径6mm円形貫通穴を9mm間隔で形成した空隙率41%の波長調整部材(III)を通過させた後の波長スペクトルと400〜1100nmにおける各領域の割合とをそれぞれ図9、図10に示す。図8に示す波長調整部材(II)の波長スペクトルでは、800〜900nm領域の実測値はAM1.5Gの+25%外れ(最大値)に近いが、図10では、これより実測値が低く、部材によって波長調整機能が相違することがわかる。また、900〜1100nm領域の方が図4に波長スペクトルより高く、図4より図10に示す波長スペクトルの方が、AM1.5Gという規定波長に対する合致率が向上することがわかる。
本発明における波長調整部材は、貫通孔の形状が同じであっても金属の種類によって増強する波長領域が異なる。このため、あらかじめ各波長調整部材の特性を検知することで、最適な波長調整部材を選択することができる。このような特性の評価方法として、例えば、変動の少ない700〜800nmの割合に対する各100nmごとの割合を算出し、これに基づき、増強したい波長、低減したい波長に適合する波長調整部材を選択することができる。
本発明のランプユニット(100)は、ランプユニット(100)の天面を擬似太陽光照射装置の照射面と対向するように配設することで擬似太陽光照射装置を構成しうるものである。図11に示すように、ランプユニットの天面から所定距離はなれた位置を擬似太陽光照射装置の照射面と仮定すると、1つのランプユニット(100)による照射面積を測定し、擬似太陽光照射装置の照射面の面積に対応して複数のランプユニットをその天面部を照射面に対向して配置するだけで、簡便に大型の照射面を有する擬似太陽光照射装置を構築することができる。
本発明のランプユニット(100)の特徴は、ランプハウジング(10)の天面に波長フィルターと波長調整部材(60)とが配設されることで太陽光の波長スペクトルにより近似された光を照射することができる点にある。したがって、他は、従来公知の態様を適用することができ、例えば、光源ランプを点灯するための電位を出力する電源や、前記電源により蓄電されるコンデンサが配設される。例えば、キセノンランプをトリガー方式で点灯する場合、電極間の電気的な絶縁状態を破壊する電位を出力するトリガパルス電圧を発生する電源と、電極間の電気的な絶縁状態を破壊する電位を印加した直後の電極間の絶縁破壊状態から主放電を誘発する電位を出力する電源とこの電源により蓄電されるコンデンサとを含む。
図12に、ランプユニットに配設する電源、コンデンサの一例を示す。
(4)擬似太陽光照射装置
本発明の擬似太陽光照射装置は、照射面を有する筐体内に複数の光源ランプを収納して構成され、光源ランプとして前記ランプユニットに収納されたものを使用し、複数のランプユニットの天面を、前記照射面に対向して配置してなる。
従来は、筐体に複数の光源ランプを配設して擬似太陽光照射装置を構成する場合、擬似太陽光照射装置を構成する筐体に波長フィルターを配設していた。しかしながら本発明では、ランプユニット(100)に波長フィルター(50)と波長調整部材(60)とが配設され、このランプユニット(100)の光源ランプを点灯すると、より太陽光の波長スペクトルに近似した照射光を得ることができ、複数のランプユニット(100)の天面部を擬似太陽光照射装置の照射面に向けて配置するだけで、簡便に大型の照射面を有する擬似太陽光照射装置を構築することができる。また、ランプユニット(100)の配置を変えるだけで、簡便に照射面の形状を変化することができ、かつより大型の照射面を形成することも容易である。しかも、小型の光源ランプを複数使用することでコンデンサを小型化することができ、大型照射面を確保しつつ擬似太陽光照射装置を小型化することができる。図13に、筐体(210)内に4つのランプユニット(100)を載置した部分断面斜視図を示す。
擬似太陽光照射装置を構成する筐体は、遮蔽部材からなり、遮蔽部材の一部に太陽電池や太陽電池モジュールに擬似太陽光を照射する照射面が形成されるものである。
本発明では、擬似太陽光照射装置に配設するランプユニットは、2以上あれば上限はない。この際、同一面積の照射面を確保するために、放電電極間距離1000mmのキセノンランプを収納したランプユニットを2つ使用してもよく、放電電極間距離350mmのキセノンランプを収納したランプユニットを6つ使用してもよい。いずれの場合でも、太陽光に近似したランプユニットを複数使用することで、大型照射面を有する擬似太陽光照射装置を簡便に構成することができる。例えば、縦2100mm、横1700mm、高さ800mmの筐体であって、天面部に縦1600mm、横1200mmの方形の照射面を有する擬似太陽光照射装置を製造する場合には、図14に示すように、筐体(210)の照射面(200)に対向して、放電電極間距離1000mmのキセノンランプを収納する縦120mm、横1300mm、深さ170mmのランプユニット(100)2つを平行に配設してもよく、図15に示すように、放電電極間距離350mmのキセノンランプを収納する縦120mm、横540mm、深さ170mmのランプユニット(100)6つを使用し、ランプ長手方向に平行するランプ列を2列形成するよう配置してもよい。
一方、光源ランプの点灯に使用されるコンデンサの容量を考慮すると、小型のランプを複数使用する態様が好ましい。放電電極間距離によってアノード−カソード間に印加する電圧が相違し、小型のランプ使用することで小型のコンデンサを使用しうるからである。即ち、放電電極間距離1000mmのランプを使用すると、コンデンサの耐圧は約DC2500Vが必要であるが、放電電極間距離350mmのランプの場合には、コンデンサの耐圧は約DC500Vである。耐圧が低い場合には、誘電体として薄い酸化膜を、電極としてアルミニュームを使用し、誘電体が非常に薄いためコンデンサの体積に比べて大きな容量を得ることができるアルミ電解コンデンサなどを使用することができ、単位容積当たりの容量が大きいためコンデンサを小型化することができる。具体的には、耐圧がDC2500Vのコンデンサを使用する場合には、形状が大きく重くかつコンデンサ容量の少ないフィルムコンデンサなどを使用する必要がある。例えば、放電電極間距離1000mmのランプには、W550×L1250×H1450、重量約600kgのコンデンサボックスの別置きが必要されていた。しかしながら、放電電極間距離350mmのランプに接続するコンデンサは、直径80〜100mm、高さ150〜200mmの円柱形のものを4個連設すれば足りる。このため、前記する縦2100mm、横1700mm、高さ800mmの筐体にコンデンサを収納することが可能となる。
本発明で使用する波長調整部材の一例である複数の貫通孔が形成された金属製プレートの態様を示す平面図である。 本発明のランプユニットの横断面図である。側面(10a)が遮光部材で構成された方形のランプハウジング(10)の底部(10b)から天面(10c)に向かって、反射板(30)と光源ランプ(40)とが収納され、かつ波長フィルター(50)と波長調整部材(60)とによってランプハウジング(10)の天面(10c)が構成されている。図2では、反射板(30)と光源ランプ(40)とが、ランプホルダ(20)に固定されている態様を示す。 放電電極間距離350mmのキセノンランプのエアマスフィルターとUVフィルターとによる波長スペクトルである。 図3に示す波長スペクトルの100nmごとの各領域における割合を示す図である。赤線は、各波長域でのAM1.5Gとの合致度が±25%以内のセンター値(合致度100%の位置)を示し、橙線は、各波長域での+25%外れ(最大値)と−25%外れ(最小値)を表し、黄線は、実測値を示す。 図3に示す照射光を、厚さ1mmのアルミニウムに直径3mmの円形貫通孔を4mm間隔で形成した空隙率52%の波長調整部材(I)を通過させた後の波長スペクトルを示す図である。 図5に示す波長スペクトルの100nmごとの各領域における割合を示す図である。 図3に示す照射光を、厚さ1mmの表面に黒アルマイト処理したアルミニウムに直径6mm円形貫通穴を9mm間隔で形成した空隙率41%の波長調整部材(II)を通過させた後の波長スペクトルを示す図である。 図7に示す波長スペクトルの100nmごとの各領域における割合を示す図である。 図3に示す照射光を、厚さ1mmのステンレススチールに直径6mm円形貫通穴を9mm間隔で形成した空隙率41%の波長調整部材(III)を通過させた後の波長スペクトルを示す図である。 図9に示す波長スペクトルの100nmごとの各領域における割合を示す図である。 本発明のランプユニット(100)の照射光によって形成しうる照射面とランプユニットに配設した波長調整部材との関係を説明する図である。 本発明のランプユニットに配設する電源、コンデンサの一例を説明する図である。 本発明の擬似太陽光照射装置の部分断面斜視図を示す。 本発明の擬似太陽光照射装置において、放電電極間距離1000mmのキセノンランプを収納する2つのランプユニットによって大型の照射面を構成する態様を示す図である。 本発明の擬似太陽光照射装置において、放電電極間距離350mmのキセノンランプを収納する6つのランプユニットによって大型の照射面を構成する態様を示す図である。
10・・・ランプハウジング、
20・・・ランプホルダ、
30・・・反射板、
40・・・光源ランプ、
50・・・波長フィルター、
60・・・波長調整部材、
100・・・ランプユニット、
200・・・照射面、
210・・・筐体

Claims (6)

  1. 擬似太陽光照射装置の照射面に照射光を供給する光源ランプの波長調整部材であって、
    複数の貫通孔が形成された金属製プレートであることを特徴とする、波長調整部材。
  2. 前記金属製プレートは、アルミニウム、鉄、銅、スズ、鉛、亜鉛、これらの酸化物やこれらの合金およびステンレスからなる群から選択される金属からなることを特徴とする、請求項1記載の波長調整部材。
  3. 前記波長調整部材の貫通孔による空隙率は、35〜60%であることを特徴とする、請求項1または2記載の波長調整部材。
  4. 擬似太陽光照射装置に使用される光源ランプの波長調整方法であって、
    光源ランプと前記照射面との間に、波長フィルターと請求項1〜3のいずかに記載の波長調整部材とを配置し、照射光の波長を太陽光の波長に近似させることを特徴とする、波長調整方法。
  5. 擬似太陽光照射装置の照射面に照射光を供給する光源ランプがランプハウジングに収納されたランプユニットであって、
    前記ランプハウジングは、遮光部材で構成された側面と底面および天面からなり、
    前記ランプハウジングの底部から天面に向かって、反射板と光源ランプとが収納され、かつ波長フィルターと請求項1〜3のいずれかに記載の波長調整部材とによって前記ランプハウジングの天面が構成されたことを特徴とする、ランプユニット。
  6. 照射面を有する筐体内に複数の光源ランプを収納した擬似太陽光照射装置であって、
    前記光源ランプは、請求項5記載のランプユニットに収納されたものであり、
    前記ランプユニットの天面が、前記照射面に対向して配置されることを特徴とする、擬似太陽光照射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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