JP2010181108A - 燃焼器及びガスタービン - Google Patents

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Abstract

【課題】 内周予混合ノズル及び外周予混合ノズルに生ずる逆火を抑制することができる燃焼器及びガスタービンを提供する。
【解決手段】ハブ12と、ハブ12を間隙を介して囲繞する中間リング13と、中間リング13を間隙を介して囲繞する外壁13とを備え、ハブ12と中間リング13との間に内周予混合ノズル18が構成されると共に、中間リング13と外壁14との間に外周予混合ノズル19が構成された燃焼器10であって、ハブ12に設けられて内周予混合ノズル18に希薄側可燃限界より薄いフレッシュエアを供給する第一流路21と、中間リング13に設けられて内周予混合ノズル18に前記フレッシュエアを供給する第二流路22と、中間リング13に設けられて外周予混合ノズル19にフレッシュエアを供給する第三流路23とを備えることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃焼器及びガスタービンに関するものである。
近年、ガスタービンの燃焼器においては、圧縮機から送られた圧縮空気(燃焼用空気)に予め燃料を混合して混合気を生成して、この混合気を燃焼させる予混合燃焼方式が広く用いられている。
この種の燃焼器としては、燃焼器の中心軸線上に設けられたパイロットノズルと、このパイロットノズルと平行に配置された複数のメインノズルとを有するものが知られている。すなわち、パイロットノズルで安定した拡散火炎を生成すると共に、メインノズルから混合気を噴射して、この混合気を燃焼させるものである(例えば、特許文献1)。
このような予混合燃焼方式を採用したガスタービン燃焼器では、混合気の流速が低い領域において、火炎が混合気の流れ方向に逆行する逆火が発生することがある。例えば、上記特許文献1のものでは、パイロットノズルの後方においてパイロットノズル側とメインノズル側との境界部分に生じる混合気低速域に起因する逆火を、以下の構成を採用することにより防止している。すなわち、パイロットノズルの下流側先端に設けられると共に下流側に漸次放射状に広がるパイロットコーンを二重に構成して、上流側からパイロットノズル後方にフィルム状の圧縮空気を流す流路を形成し、フィルム状の圧縮空気を上記境界部分に流すことで、低速域から生ずる逆火を防止するものである。
特許第3970139号公報
ところで、予混合燃焼方式の燃焼器のうち上記の構成と異なる種のものとして、ハブと、このハブを間隙を介して囲繞する中間リングと、この中間リングを間隙を介して囲繞する外壁とを備え、ハブと中間リングとの間に内周予混合ノズルが構成されると共に、中間リングと外壁との間に外周予混合ノズルが構成されたものがある(二重スワラー構造)。すなわち、内周予混合ノズル及び外周予混合ノズルの双方の出口において混合気を燃焼させるものである(日本国特許出願2007−337228号明細書参照)。
この種の燃焼器においては、内周予混合ノズル及び外周予混合ノズルの双方の壁面近傍に逆火が発生することがある。このため、内周予混合ノズル及び外周予混合ノズルを備えた燃焼器においては、逆火による不安定燃焼によって内周予混合ノズル及び外周予混合ノズルの焼損が生じるという問題があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、内周予混合ノズル及び外周予混合ノズルに生ずる逆火を抑制することができる燃焼器及びガスタービンを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る燃焼器は、ハブと、該ハブを間隙を介して囲繞する中間リングと、該中間リングを間隙を介して囲繞する外壁とを備え、前記ハブと前記中間リングとの間に空気と燃料との混合気が流れる内周予混合ノズルが構成されると共に、前記中間リングと前記外壁との間に前記混合気が流れる外周予混合ノズルが構成された燃焼器であって、前記ハブに設けられて前記内周予混合ノズルに希薄側可燃限界より薄いフレッシュエアを供給する第一流路と、前記中間リングに設けられて前記内周予混合ノズルに前記フレッシュエアを供給する第二流路と、前記中間リングに設けられて前記外周予混合ノズルに前記フレッシュエアを供給する第三流路とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、内周予混合ノズルにフレッシュエアを供給する第一流路及び第二流路と、外周予混合ノズルにフレッシュエアを供給する第三流路とを備えるので、内周予混合ノズル及び外周予混合ノズルにそれぞれフレッシュエアをフィルム状に形成することができる。これにより、内周予混合ノズル及び外周予混合ノズルを流れる混合気の低速域の燃料濃度を低下させることができる。すなわち、混合気の低速域の燃料濃度が低下するので、逆火が流れ方向に逆行し難くなる。従って、内周予混合ノズルと外周予混合ノズルとに生じる逆火を抑制することが可能となる。
また、前記第一流路及び前記第二流路は、前記内周予混合ノズルを流れる前記混合気と平行に前記フレッシュエアを供給すると共に、前記第三流路は、前記外周予混合ノズルを流れる前記混合気と平行に前記フレッシュエアを供給することを特徴とする。
この構成によれば、フレッシュエアが混じり合う混合気の領域を最小限にしながら、フレッシュエアのフィルムを形成することが可能となる。これにより、内周予混合ノズル及び外周予混合ノズルの後流における燃焼の安定性を損なうことがない。
また、前記第一流路は、前記中間リングと対向する前記ハブのハブ外周面に沿って前記フレッシュエアを供給すると共に、前記第二流路は、前記ハブと対向する前記中間リングのリング内周面に沿って前記フレッシュエアを供給する一方、前記第三流路は、前記外壁と対向する前記中間リングのリング外周面に沿って前記フレッシュエアを供給することを特徴とする。
この構成によれば、ハブ外周面、リング内周面、リング外周面によって生じる境界層、すなわち、混合気の低速域にフレッシュエアのフィルムを形成することができる。これにより、壁面に沿った逆火を効果的に抑制することができる。
また、前記第一流路及び前記第二流路は、前記内周予混合ノズルを流れる前記混合気の流れ方向に対して傾斜する方向に前記フレッシュエアを供給すると共に、前記第三流路は、前記外周予混合ノズルを流れる前記混合気の流れ方向に対して傾斜する方向に前記フレッシュエアを供給することを特徴とする。
この構成によれば、フレッシュエアが、内周予混合ノズル及び外周予混合ノズルのそれぞれにおける混合気の流れ方向に対して傾斜する方向に供給されるので、フラッシュエアが混合気の流れに押し潰されて、ハブ外周面、リング内周面、リング外周面にそれぞれ沿うようにして、フィルムを形成する。これにより、ハブ外周面、リング内周面、リング外周面のそれぞれにおいて形成される境界層、すなわち、前記混合気の低速域にフレッシュエアのフィルムを形成することができる。従って、壁面に沿った逆火を効果的に抑制することができる。
さらに、内周予混合ノズル及び外周予混合ノズルのそれぞれの流路に段差が生じることなく、段差による速度欠損域が生じることがない。これにより、フレッシュエアの乱れを低減し、逆火抑止効果を安定的に継続させることができる。
また、前記第一流路は、前記内周予混合ノズルを流れる前記混合気の流れ方向に対して直交する方向に前記フレッシュエアを染み出すように供給する第一供給口を備えると共に、前記第二流路は、前記内周予混合ノズルを流れる前記混合気の流れ方向に対して直交する方向に前記フレッシュエアを染み出すように供給する第二供給口を備える一方、前記第三流路は、前記内周予混合ノズルを流れる前記混合気の流れ方向に対して直交する方向に前記フレッシュエアを染み出すように供給する第三供給口を備えることを特徴とする。
この構成によれば、内周予混合ノズル及び外周予混合ノズルのそれぞれを流れる前記混合気の流れ方向に対して直交する方向に染み出すようにフレッシュエアを供給するので、前記混合気にフレッシュエアが流されることにより、ハブ外周面、リング内周面、リング外周面にそれぞれ沿うようにしてフィルムが形成される。これにより、混合気の低速域にフレッシュエアのフィルムを形成することができる。従って、逆火が生じることを効果的に抑制することができる。
さらに、内周予混合ノズル及び外周予混合ノズルのそれぞれの流路に段差が生じることなく、段差による速度欠損域が生じることがない。これにより、フレッシュエアの乱れを大幅に低減し、逆火抑止効果を安定的に継続させることができる。
また、フレッシュエアが染み出すように供給されるので、フレッシュエアが高速域の前記混合気と混じりあうことがなく、後流の燃焼の安定性を損なうことがない。
また、前記第一供給口、第二供給口及び第三供給口のうち少なくとも一つは、複数の細管からなることを特徴とする。
この構成によれば、簡素な構成でフレッシュエアを染み出すように供給することができる。
また、前記第一供給口、第二供給口及び第三供給口のうち少なくとも一つは、多孔体からなることを特徴とする。
この構成によれば、フレッシュエアをより細かく染み出すように供給することができる。
また、本発明に係るガスタービンは、上述した燃焼器のうちいずれか一の燃焼器を備えることを特徴とする。
この構成によれば、逆火の発生が効果的に抑制されるので、耐久性・信頼性が高いガスタービンを提供することができる。
本発明によれば、内周予混合ノズル及び外周予混合ノズルの逆火を抑制することができる。
本発明の第一実施形態に係るガスタービン1の概略全体構成を示す図であって、ガスタービン1の半断面図である。 本発明の実施の形態に係るガスタービン1の要部拡大断面図であって、図1における要部Iの拡大図である。 本発明の第一実施形態に係る燃焼器10の拡大断面図であって、図2におけるII−II線断面図である。 本発明の第一実施形態において、図3におけるIII矢視図である。 本発明の第一実施形態に係る燃焼器10の要部拡大図である。 本発明の第一実施形態に係る燃焼器10の作用説明図であり、図6(a)は、混合気の速度を示した速度分布図であり、図6(b)は、混合気の燃料濃度をベクトルで示した燃料濃度分布図である。 本発明の第二実施形態に係る燃焼器40の要部拡大断面図である。 本発明の第三実施形態に係る燃焼器50の要部拡大断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態に係るガスタービン1の概略全体構成を示す図であって、ガスタービン1の半断面図である。
図1に示すように、このガスタービン1は、圧縮機2と複数の燃焼器10とタービン3とを備える。圧縮機2は、空気を空気取込口から作動流体として取り込んで圧縮空気を生成する。燃焼器10は、圧縮機2の吐出口に接続されており、圧縮機2から吐出された圧縮空気に燃料を噴射して高温・高圧の燃焼ガスを発生させる。タービン3は、燃焼器10から送り出された燃焼ガスの熱エネルギをロータ3aの回転エネルギに変換して駆動力を発生させる。そして、この駆動力がロータ3aに連結された発電機(不図示)に伝達されるようになっている。
図1に示すように、複数の燃焼器10は、圧縮機2の出口部後方であってタービン3の入口部前方に設置されており、タービン軸を中心として周方向に環状に配列されている。
図2は、図1における要部Iの拡大図であり、図3は、図2におけるII−II線断面図であり、図4は、図3におけるIII矢視図である。
図2に示すように、各燃焼器10は、供給された燃料と圧縮空気Aとを反応させる燃焼室として機能する燃焼筒11と、燃焼筒11から流入した燃焼ガスBの流速を速めて後流のタービン3に導入する尾筒30とを備えている。
図3に示すように、燃焼筒11は、ハブ12と、中間リング13と、外壁14と、複数の内周旋回ベーン15と、複数の外周旋回ベーン16とを備えている。
ハブ12は、燃焼器10の中心軸線P上に設けられている。
中間リング13は、円筒状の部材であり、ハブ12と同軸に配置されて、間隙を介してハブ12を囲繞している。この中間リング13の両端部のうち、圧縮空気A及び燃焼ガスBの流れ方向における下流側の中間リング下流端部13aは、ハブ12におけるハブ下流端部12aと比べて、より下流側に位置している。
外壁14は、ハブ12及び中間リング13とそれぞれ同軸に配置されており、間隙を介して中間リング13を囲繞している。この外壁14は、中間リング13より下流側まで延在しており、尾筒30と接続されている。
複数の内周旋回ベーン15は、図4に示すように、ハブ12と中間リング13との間隙において、それぞれハブ12の径方向に対して傾きをもって、等間隔環状に配設されている。これら複数の内周旋回ベーン15は、図3に示すように、軸(中心軸線P)方向において、ハブ下流端部12a側に位置している。
各内周旋回ベーン15は、圧縮空気Aに燃料を供給する内周燃料ノズル15aを備えている。
複数の外周旋回ベーン16は、図4に示すように、中間リング13と外壁14との間隙において、それぞれ中間リング13の径方向に対して傾きをもって、等間隔環状に配設されている。これら複数の内周旋回ベーン15は、図3に示すように、軸方向において、中間リング下流端部13a側に位置している。
各外周旋回ベーン16は、圧縮空気Aに燃料を供給する外周燃料ノズル16aを備えている。
このような構成により、ハブ12と中間リング13と内周旋回ベーン15とで、内周予混合ノズル18が構成されている。すなわち、内周予混合ノズル18は、ハブ12と中間リング13との間隙からなる流路を有しており、この流路に供給された圧縮空気Aに対して内周燃料ノズル15aから燃料を供給して混合気を生成すると共に、この混合気を旋回させる。そして、ハブ12のハブ下流端部12aから後流側に、リッチ燃焼火炎を生成するようになっている。
また、中間リング13と外壁14と外周旋回ベーン16とで、外周予混合ノズル19が構成されている。すなわち、外周予混合ノズル19は、中間リング13と外壁14との間隙からなる圧縮空気Aの流路を有しており、外周燃料ノズル16aから燃料を供給して混合気を生成すると共に、この混合気を旋回させる。そして、中間リング13の中間リング下流端部13aから後流側に、リーン燃焼火炎を生成するようになっている。
このような燃焼器10は、第一平行流路(第一流路)21と、第二平行流路(第二流路)22と、第三平行流路(第三流路)23とを有している。
第一平行流路21は、ハブ12の外周側において中心軸線Pに沿って延在している。この第一平行流路21は、燃焼筒11の上流側から抽気した圧縮空気Aを希薄側可燃限界より薄いフレッシュエアとして、内周予混合ノズル18に供給する。より具体的には、軸線方向において内周旋回ベーン15とハブ下流端部12aとの間に環状に形成された供給口21aから、混合気の流れに対して平行にフレッシュエアを供給する。
なお、このような第一平行流路21は、例えば、ハブ12を放電加工することにより、又は、ハブ12を複数の部材で構成し、これら複数の部材を間隙を有するように組み合わせて形成することができる。下記に説明する第二平行流路22及び第三平行流路23も同様である。
第二平行流路22は、中間リング13の内周側において中心軸線Pに沿って延在している。この第二平行流路22は、中間リング下流端部13aの手前に環状に形成された供給口22aから、燃焼筒11の上流側から抽気した圧縮空気Aを内周予混合ノズル18に平行に供給する。
第三平行流路23は、中間リング13の外周側において中心軸線Pに沿って延在している。この第三平行流路23は、軸線方向において中間リング下流端部13aと外周旋回ベーン16との間に環状に形成された供給口23aから、燃焼筒11の上流側から抽気した圧縮空気Aを外周予混合ノズル19に平行に供給する。
なお、供給口23aは、軸線方向において、上記供給口22aと略同じ位置に開口している。
続いて、上記構成からなる燃焼器10及びガスタービン1の作用について説明する。
まず、図1に示すように、ガスタービン1が始動すると、圧縮機2が空気を空気取込口から取り込んで圧縮空気Aを生成し、図2に示すように、圧縮空気Aが内周予混合ノズル18及び外周予混合ノズル19に流入する。
図5に示すように、内周予混合ノズル18に流入した圧縮空気Aが、ハブ12のハブ下流端部12a側に向かって順次流れていき、内周旋回ベーン15通過時に内周燃料ノズル15aから燃料が噴射されて混合気となると共に、内周旋回ベーン15によって旋回流となる。そして、この混合気がハブ下流端部12aから後流側に、環状に噴出した後に燃焼し、リッチ燃焼火炎が生成される(図5において火炎面を二点鎖線で示す)。
同様に、外周予混合ノズル19に流入した圧縮空気Aは、外周旋回ベーン16通過時に外周燃料ノズル16aから燃料が噴射されることにより混合気となる。そして、この混合気が旋回流となって中間リング下流端部13aから後流側に、環状に噴出して、リーン燃焼火炎が生成される。
図6(a)は、混合気の速度を示した速度分布図であり、図6(b)は、混合気の燃料濃度をベクトルで示した燃料濃度分布図である。
上述した混合気の流れにおいては、図6(a)に示すように、ハブ外周面12b、リング内周面13cとリング外周面13bから抵抗を受け、これらのそれぞれの面近傍と、それぞれの下流とに境界層が形成されて混合気の流速が低速となる。
第一平行流路21、第二平行流路22及び第三平行流路23は、それぞれ燃焼筒11の上流側から抽気した圧縮空気Aを、供給口21a、供給口22a及び供給口23aからそれぞれ下流側に供給する。供給された圧縮空気Aは、後流にフレッシュエアのフィルムを形成し、このフィルム形成部分の混合気の燃料濃度を低下させる。すなわち、図6(b)にリング外周面13bを例示するように、ハブ外周面12b、リング内周面13c及びリング外周面13bによって生じた境界層kのそれぞれの燃料濃度を低下させる。
このように、境界層kの燃料濃度が低下しているために、境界層kの混合気の流速が低くても逆火が発生することがない。すなわち、内周予混合ノズル18の下流側でリッチ燃焼火炎が安定して燃焼し、外周予混合ノズル19の下流側でリーン燃焼火炎が安定して燃焼することにより、ガスタービン1の稼働が安定的になされる。
以上説明したように、燃焼器10によれば、内周予混合ノズル18にフレッシュエアを供給する第一平行流路21及び第二平行流路22と、外周予混合ノズル19にフレッシュエアを供給する第三平行流路23とを備えるので、内周予混合ノズル18及び外周予混合ノズル19にそれぞれフレッシュエアのフィルムを形成することができる。これにより、内周予混合ノズル18及び外周予混合ノズル19を流れる混合気の低速域の燃料濃度を低下させることができる。すなわち、混合気の低速域の燃料濃度が低下するので、逆火が流れ方向に逆行し難くなる。従って、内周予混合ノズル18と外周予混合ノズル19とに生じる逆火を抑制することが可能となる。
また、燃焼器10によれば、フレッシュエアを混合気の流れと平行に供給するので、フレッシュエアが混じり合う混合気の領域を最小限にしながら、フレッシュエアのフィルムを形成することが可能となる。換言すれば、非境界層の流れを乱すことなく、フレッシュエアを供給することが可能となる。これにより、内周予混合ノズル18及び外周予混合ノズル19の下流において燃焼の安定性を損なうことがない。
また、燃焼器10によれば、ハブ外周面12b、リング内周面13c、リング外周面13bのそれぞれにおいて形成される境界層、すなわち、混合気の低速域にフレッシュエアのフィルムを形成することができる。これにより、壁面に沿った逆火を効果的に抑制することができる。
また、ガスタービン1によれば、逆火の発生が効果的に抑制されるので、耐久性・信頼性が高いガスタービンを実現することができる。
なお、上述した燃焼器10の構成では、供給口21a,22a,23aを環状に形成したが、それぞれの供給口を、複数の開口部が中心軸線Pを中心にして環状に配置される構成としてもよい。
(第二実施形態)
続いて、本発明の第二実施形態について説明する。
図7は、本発明の第二実施形態に係る燃焼器40の要部断面図である。なお、図7を含む以下の説明において、図1〜図6と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、燃焼器40は、第一斜出流路(第一流路)41と、第二斜出流路(第二流路)42と、第三斜出流路(第三流路)43とを有している。
第一斜出流路41は、ハブ12の外周側において中心軸線Pに沿って延在しており、燃焼筒11の上流側から抽気した圧縮空気Aをフレッシュエアとして、内周予混合ノズル18に供給する。より具体的には、環状に形成された供給口41aから、混合気の流れに対して斜め方向にフレッシュエアを供給する。換言すれば、径方向及び軸線方向の成分をもってフレッシュエアを供給する。
第二斜出流路42は、中間リング13の内周側において中心軸線Pに沿って延在しており、燃焼筒11の上流側から抽気した圧縮空気Aを、環状に形成された供給口42aから混合気の流れに対して傾斜方向に供給する。
第三斜出流路43は、中間リング13の外周側において中心軸線Pに沿って延在しており、燃焼筒11の上流側から抽気した圧縮空気Aを、供給口43aから混合気の流れに対して傾斜方向に供給する。
なお、供給口43aは、軸線方向において、上記供給口42aと略同じ位置に開口している。
上記構成からなる燃焼器40によれば、フレッシュエアが、内周予混合ノズル18及び外周予混合ノズル19のそれぞれを流れる混合気の流れ方向に対して傾斜する方向に供給されるので、フラッシュエアが混合気の流れに押し潰されて、ハブ外周面12b、リング内周面13c、リング外周面13bにそれぞれ沿うようにして、フィルムを形成する。これにより、ハブ外周面12b、リング内周面13c、リング外周面13bのそれぞれにおいて形成される境界層k、すなわち、混合気の低速域にフレッシュエアのフィルムを形成することができる。従って、壁面に沿って生じる逆火を効果的に抑制することができる
さらに、燃焼器40によれば、内周予混合ノズル18及び外周予混合ノズル19のそれぞれの流路に段差が生じることなく、段差による速度欠損域が生じることがない。
すなわち、上述した第一実施形態の燃焼器10によれば、供給口21a,22a,23aによって径方向に僅かな段差が生じるために、内周予混合ノズル18及び外周予混合ノズル19のそれぞれの流路に速度欠損域が生じてフレッシュエアのフィルムが僅かに乱れる可能性がある。しかしながら、燃焼器40によれば、供給口41a,42a,43aによって径方向に段差が生じることがないので、速度欠損域が生じることがなく、フレッシュエアの乱れを低減し、逆火抑止効果を安定的に継続させることができる。
(第三実施形態)
続いて、本発明の第三実施形態について説明する。
図8は、本発明の第三実施形態に係る燃焼器50の要部断面図である。
図8に示すように、燃焼器50は、第一染出流路51(第一流路)と、第二染出流路(第二流路)52と、第三染出流路(第三流路)53とを有している。
第一染出流路51は、ハブ12の外周側において中心軸線Pに沿って延在しており、燃焼筒11の上流側から抽気した圧縮空気Aをフレッシュエアとして、内周予混合ノズル18に供給する。より具体的には、環状に形成された第一供給口51aから、混合気の流れに対して直交方向にフレッシュエアを供給する。
この第一供給口51aは、複数の細管から構成されており、各細管を径方向に向けている。なお、以下に説明する第二供給口52a、第三供給口53aについても同様の構成となっている。
第二染出流路52は、中間リング13の内周側において中心軸線Pに沿って延在しており、燃焼筒11の上流側から抽気した圧縮空気Aを、環状に形成された第二供給口52aから混合気の流れに対して直交方向に供給する。
第三染出流路53は、中間リング13の外周側において中心軸線Pに沿って延在しており、燃焼筒11の上流側から抽気した圧縮空気Aを、環状に形成された第三供給口53aから混合気の流れに対して直交方向に供給する。
上記構成からなる燃焼器50によれば、内周予混合ノズル18及び外周予混合ノズル19のそれぞれを流れる混合気の流れ方向に対して直交する方向に染み出すようにフレッシュエアを供給するので、混合気にフレッシュエアが流されることにより、ハブ外周面12b、リング内周面13c、リング外周面13bにそれぞれ沿うようにしてフィルムが形成される。これにより、混合気の低速域にフレッシュエアのフィルムを形成することができる。従って、逆火が生じることを効果的に抑制することができる。
また、内周予混合ノズル18及び外周予混合ノズル19のそれぞれの流路に段差が生じることなく、段差による速度欠損域が生じることがない。これにより、フレッシュエアの乱れを大幅に低減し、逆火抑止効果を安定的に継続させることができる。
また、フレッシュエアが染み出すように供給されるので、フレッシュエアが高速域の混合気と混じりあうことがなく、後流の燃焼の安定性を損なうことがない。
また、第一供給口51a,52a,53aは、複数の細管から構成されているので、簡素な構成で、フレッシュエアを染み出すように供給することができる。
なお、上述した構成では、第一供給口51a,52a,53aの全てを複数の細管で構成したが、この内の一つだけ複数の細管で構成してもよい。
同様に、第一供給口51a,52a,53aの全て又は一つを多孔体から構成してもよい。この構成によれば、フレッシュエアをより細かく染み出すように供給することができる。
なお、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上述した実施の形態では、フレッシュエアを燃焼筒11の上流から抽気する構成としたが、外部からポンプ等で空気を圧送する構成としてもよい。
また、上述した実施の形態では、フレッシュエアの流路を軸方向に延在させる構成としたが、キャビティ等を設けてこれからフレッシュエアを供給する構成としてもよい。
1…ガスタービン
10,40,50…燃焼器
12…ハブ
12b…ハブ外周面
13…中間リング
13b…リング外周面
13c…リング内周面
14…外壁
18…内周予混合ノズル
19…外周予混合ノズル
21…第一平行流路(第一流路)
22…第二平行流路(第二流路)
23…第三平行流路(第三流路)
41…第一斜出流路(第一流路)
42…第二斜出流路(第二流路)
43…第三斜出流路(第三流路)
51…第一染出流路(第一流路)
51a…第一供給口
52…第二染出流路(第二流路)
52a…第二供給口
53…第三染出流路(第三流路)
53a…第三供給口
A…圧縮空気(空気)

Claims (8)

  1. ハブと、該ハブを間隙を介して囲繞する中間リングと、該中間リングを間隙を介して囲繞する外壁とを備え、前記ハブと前記中間リングとの間に空気と燃料との混合気が流れる内周予混合ノズルが構成されると共に、前記中間リングと前記外壁との間に前記混合気が流れる外周予混合ノズルが構成された燃焼器であって、
    前記ハブに設けられて前記内周予混合ノズルに希薄側可燃限界より薄いフレッシュエアを供給する第一流路と、
    前記中間リングに設けられて前記内周予混合ノズルに前記フレッシュエアを供給する第二流路と、
    前記中間リングに設けられて前記外周予混合ノズルに前記フレッシュエアを供給する第三流路とを備えることを特徴とする燃焼器。
  2. 前記第一流路及び前記第二流路は、前記内周予混合ノズルを流れる前記混合気と平行に前記フレッシュエアを供給すると共に、
    前記第三流路は、前記外周予混合ノズルを流れる前記混合気と平行に前記フレッシュエアを供給することを特徴とする請求項1に記載の燃焼器。
  3. 前記第一流路は、前記中間リングと対向する前記ハブのハブ外周面に沿って前記フレッシュエアを供給すると共に、
    前記第二流路は、前記ハブと対向する前記中間リングのリング内周面に沿って前記フレッシュエアを供給する一方、
    前記第三流路は、前記外壁と対向する前記中間リングのリング外周面に沿って前記フレッシュエアを供給することを特徴とする請求項2に記載の燃焼器。
  4. 前記第一流路及び前記第二流路は、前記内周予混合ノズルを流れる前記混合気の流れ方向に対して傾斜する方向に前記フレッシュエアを供給すると共に、
    前記第三流路は、前記外周予混合ノズルを流れる前記混合気の流れ方向に対して傾斜する方向に前記フレッシュエアを供給することを特徴とする請求項1に記載の燃焼器。
  5. 前記第一流路は、前記内周予混合ノズルを流れる前記混合気の流れ方向に対して直交する方向に前記フレッシュエアを染み出すように供給する第一供給口を備えると共に、
    前記第二流路は、前記内周予混合ノズルを流れる前記混合気の流れ方向に対して直交する方向に前記フレッシュエアを染み出すように供給する第二供給口を備える一方、
    前記第三流路は、前記内周予混合ノズルを流れる前記混合気の流れ方向に対して直交する方向に前記フレッシュエアを染み出すように供給する第三供給口を備えることを特徴とする請求項1に記載の燃焼器。
  6. 前記第一供給口、第二供給口及び第三供給口のうち少なくとも一つは、複数の細管からなることを特徴とする請求項5に記載の燃焼器。
  7. 前記第一供給口、第二供給口及び第三供給口のうち少なくとも一つは、多孔体からなることを特徴とする請求項5に記載の燃焼器。
  8. 請求項1から7のうちいずれか一項に記載の燃焼器を備えたガスタービン。
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