JP2010180890A - 低温流体用昇圧装置 - Google Patents
低温流体用昇圧装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010180890A JP2010180890A JP2010118382A JP2010118382A JP2010180890A JP 2010180890 A JP2010180890 A JP 2010180890A JP 2010118382 A JP2010118382 A JP 2010118382A JP 2010118382 A JP2010118382 A JP 2010118382A JP 2010180890 A JP2010180890 A JP 2010180890A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- low
- temperature fluid
- fluid
- cylinder block
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Compressor (AREA)
- Reciprocating Pumps (AREA)
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
- Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)
Abstract
【解決手段】外周面にピストンリング21aを有するピストン21と、前記ピストン21を摺動可能に収容し、前記ピストン21の一端面により低温流体が圧縮される加圧室を有するシリンダブロック23と、前記ピストン21および前記シリンダブロック23を収容する断熱真空容器24と、を備える低温流体用昇圧装置3であって、前記シリンダブロック23に、第1冷却部27が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図7
Description
しかしながら、このような第1段圧縮用のピストンと第2段圧縮用のピストンとを具備する低温流体用昇圧装置では、第2段圧縮用のピストンにより低温流体が100MPa程度にまで圧縮されることとなる。そのため、第2段圧縮用のピストンのピストンリングの内周面側に流れ込んだ高圧の低温流体が、ピストンリングの外周面をシリンダの内周面に強く押しつけるように作用し、これらピストンリングとシリンダ壁との摩擦が激しくなって、摩擦による発熱が著しく増加し、この熱が第1段圧縮用のピストンに伝わって第1段圧縮用のピストンの側に吸い込まれた大気圧状態の低温流体の一部が蒸発気化(ボイルオフ)してしまい、所望の圧力(1.3MPa程度)にまで圧縮することができないといった問題点があった。
また、これら第1段圧縮用のピストンと第2段圧縮用のピストンとを、低温流体が貯溜された一つの断熱真空容器内に収容することも提案されているが、前述したように第2段圧縮用のピストンにより発生した熱により断熱真空容器内の低温流体の一部が蒸発気化(ボイルオフ)してしまうといった問題点もあった。
請求項1に記載の低温流体用昇圧装置は、外周面にピストンリングを有するピストンと、前記ピストンを摺動可能に収容し、前記ピストンの一端面により低温流体が圧縮される加圧室を有するシリンダブロックと、前記ピストンおよび前記シリンダブロックを収容する断熱真空容器と、を備える低温流体用昇圧装置であって、前記シリンダブロックに、第1冷却部が設けられていることを特徴とする。
このような低温流体用昇圧装置によれば、シリンダブロックが第1冷却部により冷却されることとなるので、シリンダブロックの温度上昇を防止することができて、加圧室内に吸い込まれた低温流体の蒸発気化を防止することができる。
このような低温流体用昇圧装置によれば、断熱真空容器の内部に設けられた輻射シールドが第2冷却部により冷却されることとなるので、断熱真空容器内の温度を低下させることができるとともに、シリンダブロックの温度上昇を防止することができて、加圧室内に吸い込まれた低温流体の蒸発気化を防止することができる。
このような低温流体用昇圧装置によれば、シリンダブロックが低温流体により冷却されることとなるので、加圧室内に吸い込まれた低温流体の蒸発気化を防止することができ、低温流体を所望の圧力(例えば、100MPa程度)にまで効率よく圧縮することができる。
このような低温流体用昇圧装置によれば、ピストンの凹所内に低温流体が導かれて、これによりピストン全体が冷却されることとなり、ピストンリングがシリンダブロックの内壁面に沿って摺動することにより発生する摩擦熱が、低温流体で十分に冷却されたピストン(あるいはシリンダブロック)を介して効率よく回収され、装置全体の温度上昇が防止されることとなる。
これにより、シリンダ内に吸い込まれた低温流体の蒸発気化を防止することができ、低温流体を所望の圧力(例えば、1.3MPa程度)にまで効率よく圧縮することができる。
このような燃料供給装置によれば、低温流体用昇圧装置により昇圧された低温流体は、蒸発器によりガス化されて一時気蓄器に溜められた後、ユースポイント(例えば、エンジン等)に供給されることとなる。
図1に示すように、本実施形態に係る低温流体用昇圧装置1は、第1段圧縮部10と、第2段圧縮部20とを主たる要素として構成されたものである。
第1段圧縮部10は、ピストン(第1のピストン)11と、ピストンロッド12と、シリンダブロック(第1のシリンダブロック)13と、断熱真空容器(第1の断熱真空容器)14とを備えたものである。
ピストン11は、シリンダブロック13の内部に形成されたシリンダ13a内に往復動可能に収容された概略円筒状を呈する部材であり、その一端面(図1において下側の端面)により低温流体(例えば、液体水素、液体窒素、液化炭酸ガス、液化天然ガス、液化プロパンガス等)が圧縮され得るようになっている。
また、ピストン11の外周面(すなわち、シリンダ13aの内周面(シリンダ壁)と対向する面)には図示しないリング溝が形成されているとともに、このリング溝内にはピストンリング11aが配置されている。
動力伝達部は、図示しない駆動源からの動力によりピストンロッド12を、例えば、2mmのストロークで上下方向に直線的に往復動させるものである。
ピストン21は、シリンダブロック23の内部に形成されたシリンダ23a内に往復動可能に収容された概略円筒状を呈する部材であり、その一端面(図1において下側の端面)により第1段圧縮部10で圧縮された低温流体(例えば、液体水素、液体窒素、液化炭酸ガス、液化天然ガス、液化プロパンガス等)がさらに圧縮され得るようになっている。
また、ピストン21の外周面(すなわち、シリンダ23aの内周面(シリンダ壁)と対向する面)には図示しないリング溝が形成されているとともに、このリング溝内にはピストンリング21aが配置されている。
動力伝達部は、図示しない駆動源からの動力によりピストンロッド22を、例えば、2mmのストロークで上下方向に直線的に往復動させるものである。
これにより、シリンダ13a内に吸い込まれた低温流体の蒸発気化を防止することができ、低温流体を所望の圧力(例えば、1.3MPa程度)にまで効率よく圧縮することができるとともに、断熱真空容器14内に貯められた低温流体の蒸発気化を防止することができる。
本実施形態における低温流体用昇圧装置1aは、第1段圧縮部10の流体流出口13cと第2段圧縮部20の流体流入口23bとを連通する配管17aが、低熱伝導率の材料(例えば、SUS304、SUS316、チタン合金等)で構成されているという点で前述した第1参考実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第1参考実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
これにより、シリンダ13a内に吸い込まれた低温流体の蒸発気化を防止することができ、低温流体を所望の圧力(例えば、1.3MPa程度)にまでさらに効率よく圧縮することができるとともに、断熱真空容器14内に貯められた低温流体の蒸発気化をさらに防止することができる。
なお、第2段圧縮部20における発熱量が数百Wとした場合に、第1段圧縮部10に伝達される熱量が10W以下となるように、配管17aの材料、管長さ、および管厚みが選択されていればさらに好適である。
これにより、第1段圧縮部10における低温流体の蒸発気化量を略ゼロ(零)にすることができる。
本実施形態における低温流体用昇圧装置1bは、シリンダブロック23を冷却するための第1冷却部27と、輻射シールド板26を冷却するための第2冷却部28とを具備しているという点で前述した第1参考実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第1参考実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
第2冷却部28は、輻射シールド板26の外周面(あるいは内周面)に接するようにして配置された配管17からなり、この配管17内を通過する低温流体によって輻射シールド板26全体が冷却され、第2段圧縮部20aのさらなる低温化が図られるようになっている。
これにより、シリンダ13a内に吸い込まれた低温流体の蒸発気化を防止することができ、低温流体を所望の圧力(例えば、1.3MPa程度)にまで効率よく圧縮することができるとともに、断熱真空容器14内に貯められた低温流体の蒸発気化を防止することができる。
また、第1冷却部27および第2冷却部28内を通過する低温流体に、第2段圧縮部20aで発生した熱が奪い去られることとなるので、第2段圧縮部20の温度上昇をより一層防止することができて、第1段圧縮部10の温度上昇をより一層防止することができる。
また、これら冷却部の双方あるいはいずれか一方と、第2参考実施形態のところで説明した配管17aとを組み合わせることも可能であり、これによりさらなる効果が期待できる。
図4に示すように、本実施形態に係る低温流体用昇圧装置2は、ピストン51と、ピストンロッド52と、シリンダブロック53と、断熱真空容器54とを主たる要素として構成されたものである。
ピストン51は、シリンダブロック53の内部に形成されたシリンダ53a内に往復動可能に収容された断面視略十字状を呈する概略円筒状の部材であり、その大径部51aの一端面(図1において上側の端面)および小径部51bの一端面(図1において下側の面)により低温流体(例えば、液体水素、液体窒素、液化炭酸ガス、液化天然ガス、液化プロパンガス等)がそれぞれ圧縮され得るようになっている。
また、これらピストン51の大径部51aおよび小径部51bの外周面(すなわち、シリンダ53aの内周面(シリンダ壁)と対向する面)にはそれぞれリング溝が形成されているとともに、これらリング溝内にはピストンリング51a’,51b’がそれぞれ配置されている。
ピストン51の内部には、大径部51aの一端面に向かって開口する流路入口51d’と、小径部51bの一端面に開口する流路出口51”とを連通する連通路51dが形成されている。また、流路出口51”の下流側近傍には、第1の吐出ポート51eが設けられている。
動力伝達部は、図示しない駆動源からの動力によりピストンロッド52を、例えば、2mmのストロークで上下方向に直線的に往復動させるものである。
シリンダブロック53の底部(図4における下端部)には、第2の吐出ポート53bが設けられているとともに、シリンダブロック53の頂部(図4における上端部)には、シリンダヘッド55が設けられている。
シリンダヘッド55は、シリンダブロック53の一端面(図4において上側の端面)を覆って、シリンダブロック53の内部に形成された第1のシリンダ53a’の開口端を塞ぐものである。
このシリンダヘッド55の一端面(図4において下側の端面)、すなわち、大径部51aの一端面と対向する側の面には、吸入ポート55aが設けられている。この吸入ポート55aおよび前述した第1の吐出ポート51e、第2の吐出ポート53bにはそれぞれ、ボール型チェックバルブ56(簡略化のためスプリングは図示していない)が設けられており、低温流体の吸入および吐出が制御されるようになっている。
また、吸入ポート55aおよび第2の吐出ポート53bには、それぞれ配管57が接続されている。
これにより、第1加圧室S1内に吸い込まれた低温流体の蒸発気化を防止することができ、低温流体を所望の圧力(例えば、1.3MPa程度)にまで効率よく圧縮することができる。
本実施形態における低温流体用昇圧装置2aは、少なくとも第1のシリンダ53a’と第2のシリンダ53a”との間に位置するシリンダブロック153のフランジ部Fが、低熱伝導率の材料(例えば、SUS304、SUS316、チタン合金等)で構成されているという点で前述した第4参考実施形態のものと異なる。すなわち、第4参考実施形態のところで説明した第1冷却部67および第2冷却部68の代わりに、低熱伝導率の材料からなるフランジ部Fを有するシリンダブロック153が設けられているという点で前述した第4参考実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第4参考実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
これにより、第1加圧室S1内に吸い込まれた低温流体の蒸発気化を防止することができ、低温流体を所望の圧力(例えば、1.3MPa程度)にまで効率よく圧縮することができる。
なお、第2加圧室S2における発熱量が数百Wとした場合に、第1加圧室S1に伝達される熱量が10W以下となるように、フランジ部Fの材料および板厚が選択されていればさらに好適である。
これにより、第1加圧室S1における低温流体の蒸発気化量を略ゼロ(零)にすることができる。
本実施形態における低温流体用昇圧装置2bは、第4参考実施形態のところで説明した第1冷却部67および第2冷却部68の代わりに、断熱真空容器154の内部にタンクTが設けられているという点で前述した第4参考実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第4参考実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
これにより、第1加圧室S1内に吸い込まれた低温流体の蒸発気化を防止することができ、低温流体を所望の圧力(例えば、1.3MPa程度)にまで効率よく圧縮することができる。
本実施形態に係る低温流体用昇圧装置3は、図3に示す第1段圧縮部10が省略されているとともに、第2段圧縮部20aを構成する断熱真空容器24とシリンダブロック23との間に低温流体Lが貯溜(あるいは別途供給)されているという点で前述した第3参考実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第3参考実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
また、符号35は流体流入口23bの上流側近傍に位置する配管17に設けられた逆止弁(チェック弁)である。
これにより、シリンダ23a内に吸い込まれた低温流体の蒸発気化を防止することができ、低温流体を所望の圧力(例えば、100MPa程度)にまで効率よく圧縮することができる。また、装置の構成を簡略化することができる。
図8(a)に示すように、低温流体用昇圧装置70は、図示しない駆動部と、この駆動部により駆動されるポンプ部71とを主たる要素として構成されたものである。
ポンプ部71は、ピストン72と、ピストンロッド73と、シリンダブロック74と、断熱真空容器75とを備えたものである。
ピストン72は、シリンダブロック74の内側に接して設けられた(嵌入された)シリンダライナ76内に往復動可能に収容された概略円筒状を呈する部材であり、その一端面(図8(a)において下側の端面)により低温流体(例えば、液体水素、液体窒素、液化炭酸ガス、液化天然ガス、液化プロパンガス等)が圧縮され得るようになっている。
また、ピストン72の外周面(すなわち、シリンダライナ76の内周面(シリンダ壁)76aと対向する面)には、周方向に沿って複数本(本実施形態では3本)のリング溝77が形成されているとともに、これらリング溝77内には、ピストンリング(図示せず)がそれぞれ配置されている。
動力伝達部は、駆動源からの動力によりピストンロッド73を、例えば、2mmのストロークで上下方向に直線的に往復動させるものである。
また、シリンダブロック74の上面(図8(a)において上側の面)には、ピストンロッド73が貫通する貫通穴83が設けられているとともに、ピストンロッド73と貫通穴83との間には低温シール84が設けられている。
ピストンライナ76は、摩耗しにくい金属材料(例えば、ステライト、マルテンサイト系のステンレス(例えば、SUS440C)等)からなり、その外周面には、高さ方向(図8において上下方向)に沿って複数本(本実施形態では6本)の凹所76bが設けられている。これら凹所76bは、その一端(図8において上側の端)が開放端(開放状態)とされ、その下端(図8において下側の端)が閉塞端(閉塞状態)とされている。
そして、各凹所76b内には、各凹所76bに対応して設けられた貫通穴74aを通って断熱真空容器75内に溜められた低温流体Lが流入するようになっており、これにより、シリンダライナ76全体が効率よく冷却されることとなる。また、シリンダライナ76からの熱を受けて蒸発気化した低温流体Lは、凹所76bの開放端から流出していくようになっている。
これにより、シリンダライナ76内に吸い込まれた低温流体の蒸発気化を防止することができ、低温流体を所望の圧力(例えば、1.3MPa程度)にまで効率よく圧縮することができるとともに、断熱真空容器75内に貯められた低温流体の蒸発気化を防止することができる。
図9(a)に示すように、低温流体用昇圧装置90は、図示しない駆動部と、この駆動部により駆動されるポンプ部91とを主たる要素として構成されたものである。
ポンプ部91は、ピストン92と、ピストンロッド93と、シリンダブロック94とを備えたものである。
ピストン92は、シリンダブロック94の内側に接して設けられた(嵌入された)シリンダライナ96内に往復動可能に収容された概略円筒状を呈する部材であり、その一端面(図9(a)において下側の端面)により低温流体(例えば、液体水素、液体窒素、液化炭酸ガス、液化天然ガス、液化プロパンガス等)が圧縮され得るようになっている。
また、ピストン92の外周面(すなわち、シリンダライナ96の内周面(シリンダ壁)96aと対向する面)には、周方向に沿って複数本(本実施形態では3本)のリング溝97が形成されているとともに、これらリング溝97内には、ピストンリング(図示せず)がそれぞれ配置されている。
動力伝達部は、駆動源からの動力によりピストンロッド93を、例えば、2mmのストロークで上下方向に直線的に往復動させるものである。
また、シリンダブロック94の上面(図9(a)において上側の面)には、ピストンロッド93が貫通する貫通穴103が設けられているとともに、ピストンロッド93と貫通穴103との間には低温シール104が設けられている。
ピストンライナ96は、摩耗しにくい金属材料(例えば、ステライト、マルテンサイト系のステンレス(例えば、SUS440C)等)からなり、その肉厚部には、高さ方向(図9において上下方向)に沿って、その両端(図9において上側の端および下側の端)が開放端(開放状態)とされた、複数本(本実施形態では6本)の連通穴が設けられている。また、これら連通穴内にはそれぞれ、例えば、銅やステンレスから作られたパイプ96bが、連通穴の内側に接するように、冷やし嵌めにより嵌入されている。一のパイプ96bと、この一のパイプ96bに隣接して配置された他のパイプ96bとは、例えば、銅やステンレスから作られた複数本(本実施形態では5本)の接続管106により接続されている。また、流体流出口99の下流側に設けられた配管100は、一のパイプ96bに接続されており、流体流出口99からシリンダブロック94の外部に導き出された低温流体が、シリンダライナ96の肉厚部に設けられたパイプ96b内を、周方向に沿って順次通過していくようになっている(図9(b)または図10参照)。
これにより、シリンダライナ96内に吸い込まれた低温流体の蒸発気化を防止することができ、低温流体を所望の圧力(例えば、1.3MPa程度)にまで効率よく圧縮することができる。
図11に示すように、低温流体用昇圧装置110は、図示しない駆動部と、この駆動部により駆動されるポンプ部111とを主たる要素として構成されたものである。
ポンプ部111は、ピストン112と、ピストンロッド113と、シリンダブロック114と、断熱真空容器115とを備えたものである。
ピストン112は、その高さ方向における中間部に、周方向に沿って凹所112aが形成された、断面視I字状を呈する概略円筒状の部材で、シリンダブロック114の内部に形成されたシリンダ114b内に往復動可能に収容されており、その一端面(図11において下側の端面)により低温流体(例えば、液体水素、液体窒素、液化炭酸ガス、液化天然ガス、液化プロパンガス等)が圧縮され得るようになっている。
ピストン112の一端部(図11において凹所112aの下側に位置する拡径した部分)および他端部(図11において凹所112aの上側に位置する拡径した部分)の外周面(すなわち、シリンダ114bの内周面(シリンダ壁)と対向する面)には、周方向に沿ってそれぞれリング溝117が一本ずつ形成されているとともに、これらリング溝117内には、ピストンリング(図示せず)がそれぞれ配置されている。
また、ピストン112の他端部の周端部には、板厚方向(図11において上下方向)に貫通する連通穴112bが、周方向に沿って複数個(例えば、60度間隔で6個)設けられている。
動力伝達部は、駆動源からの動力によりピストンロッド113を、例えば、2mmのストロークで上下方向に直線的に往復動させるものである。
また、シリンダブロック114の上面(図11において上側の面)には、ピストンロッド113が貫通する貫通穴183が設けられているとともに、ピストンロッド113と貫通穴83との間には低温シール84が設けられている。
また、ピストン112が下死点から上死点に移動するときには、ピストン112の凹所112a内に、シリンダブロック114の側面に形成された貫通穴114aおよびピストン112の他端部に形成された連通穴112bを通って断熱真空容器115内に溜められた低温流体Lが流入するようになっており、これにより、ピストン112全体が効率よく冷却されることとなる。一方、ピストン112が上死点から下死点に移動するときには、ピストン112(あるいはシリンダ114)からの熱を受けて蒸発気化した低温流体Lが、連通穴112bおよび貫通穴114aを通って断熱真空容器115内に戻されるようになっている。
これにより、シリンダ114b内に吸い込まれた低温流体の蒸発気化を防止することができ、低温流体を所望の圧力(例えば、1.3MPa程度)にまで効率よく圧縮することができる。
また、第3参考実施形態のところで説明した第1冷却部27および第2冷却部28は、第1段圧縮部10のシリンダブロック13および断熱真空容器14にも適用することができる。
これにより、輻射シールド板26,66全体を最も効果的に冷却することができる。
1a 低温流体用昇圧装置
1b 低温流体用昇圧装置
2 低温流体用昇圧装置
2a 低温流体用昇圧装置
2b 低温流体用昇圧装置
3 低温流体用昇圧装置
10 第1段圧縮部
11 ピストン(第1のピストン)
11a ピストンリング
13 シリンダブロック(第1のシリンダブロック)
14 断熱真空容器(第1の断熱真空容器)
17a 配管
20 第2段圧縮部
20a 第2段圧縮部
21 ピストン(第2のピストン)
21a ピストンリング
23 シリンダブロック(第2のシリンダブロック)
24 断熱真空容器(第2の断熱真空容器)
26 輻射シールド板
27 第1冷却部
28 第2冷却部
30 蒸発器
40 気蓄器
51 ピストン
51a’ピストンリング
51b’ピストンリング
51c’ピストンリング
53 シリンダブロック
54 断熱真空容器
66 輻射シールド板
67 第1冷却部
68 第2冷却部
70 低温流体用昇圧装置
72 ピストン
74 シリンダブロック
75 断熱真空容器
90 低温流体用昇圧装置
91 ピストン
94 シリンダブロック
110 低温流体用昇圧装置
112 ピストン
112a 凹所
114 シリンダブロック
115 断熱真空容器
153 シリンダブロック
154 断熱真空容器
F フランジ部
S1 第1加圧室
S2 第2加圧室
T タンク
L 低温流体
Claims (5)
- 外周面にピストンリングを有するピストンと、前記ピストンを摺動可能に収容し、前記ピストンの一端面により低温流体が圧縮される加圧室を有するシリンダブロックと、前記ピストンおよび前記シリンダブロックを収容する断熱真空容器と、を備える低温流体用昇圧装置であって、
前記シリンダブロックに、第1冷却部が設けられていることを特徴とする低温流体用昇圧装置。 - 前記断熱真空容器の内部に輻射シールド板が設けられているとともに、この輻射シールド板に、第2冷却部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の低温流体用昇圧装置。
- 前記シリンダブロックと前記断熱真空容器との間に形成された空間内に、低温流体が溜められていることを特徴とする請求項1または2に記載の低温流体用昇圧装置。
- 外周面にピストンリングを有するピストンと、前記ピストンを摺動可能に収容し、前記ピストンの一端面により低温流体が圧縮される加圧室を有するシリンダブロックと、前記ピストンおよび前記シリンダブロックを収容する断熱真空容器と、を備える低温流体用昇圧装置であって、
前記ピストンの外周面に、周方向に沿って凹所が設けられているとともに、前記断熱真空容器内に溜められた低温流体が、前記凹所内に導かれるように構成されていることを特徴とする低温流体用昇圧装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の低温流体用昇圧装置と、
前記低温流体用昇圧装置により昇圧された低温流体をガス化する蒸発器と、
前記蒸発器によりガス化された低温流体を一時貯溜しておく気蓄器とが設けられていることを特徴とする燃料供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010118382A JP5107390B2 (ja) | 2005-01-07 | 2010-05-24 | 低温流体用昇圧装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005003140 | 2005-01-07 | ||
JP2005003140 | 2005-01-07 | ||
JP2010118382A JP5107390B2 (ja) | 2005-01-07 | 2010-05-24 | 低温流体用昇圧装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005304221A Division JP4658769B2 (ja) | 2005-01-07 | 2005-10-19 | 低温流体用昇圧装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012083886A Division JP5345227B2 (ja) | 2005-01-07 | 2012-04-02 | 低温流体用昇圧装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010180890A true JP2010180890A (ja) | 2010-08-19 |
JP5107390B2 JP5107390B2 (ja) | 2012-12-26 |
Family
ID=42762589
Family Applications (3)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010118381A Expired - Fee Related JP5107389B2 (ja) | 2005-01-07 | 2010-05-24 | 低温流体用昇圧装置 |
JP2010118382A Expired - Fee Related JP5107390B2 (ja) | 2005-01-07 | 2010-05-24 | 低温流体用昇圧装置 |
JP2012083886A Expired - Fee Related JP5345227B2 (ja) | 2005-01-07 | 2012-04-02 | 低温流体用昇圧装置 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010118381A Expired - Fee Related JP5107389B2 (ja) | 2005-01-07 | 2010-05-24 | 低温流体用昇圧装置 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012083886A Expired - Fee Related JP5345227B2 (ja) | 2005-01-07 | 2012-04-02 | 低温流体用昇圧装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (3) | JP5107389B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012066593A1 (ja) * | 2010-11-16 | 2012-05-24 | 川崎重工業株式会社 | シリンダブロックの冷却構造、及びそれを有する斜板形液圧装置 |
CN105201816A (zh) * | 2015-09-07 | 2015-12-30 | 福州大学 | 一种斜盘式柱塞泵的缸体自冷却结构 |
CN110425419A (zh) * | 2019-07-31 | 2019-11-08 | 三一石油智能装备有限公司 | 超临界二氧化碳制取设备及超临界二氧化碳制取方法 |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20200011323A1 (en) * | 2017-02-03 | 2020-01-09 | Eagle Industry Co., Ltd. | Liquid supply system |
JP7146538B2 (ja) * | 2018-09-12 | 2022-10-04 | 株式会社三井E&Sマシナリー | コンプレッサ及びlngタンカ |
JP7146539B2 (ja) * | 2018-09-12 | 2022-10-04 | 株式会社三井E&Sマシナリー | 圧縮シリンダ |
FR3090756B1 (fr) * | 2018-12-19 | 2021-04-09 | Air Liquide | Dispositif de pompage, installation et procédé de fourniture d’hydrogène liquide |
JP6781795B2 (ja) * | 2019-04-09 | 2020-11-04 | 株式会社Ihi回転機械エンジニアリング | 往復動圧縮機 |
FR3107572B1 (fr) * | 2020-02-21 | 2022-02-25 | Air Liquide | Appareil de compression et station de remplissage comprenant un tel appareil |
DE102020113548A1 (de) * | 2020-05-19 | 2021-11-25 | Tge Marine Gas Engineering Gmbh | Bereitstellung von Brenngas für eine Brenngasmaschine |
KR102709580B1 (ko) * | 2021-04-07 | 2024-09-25 | 한국과학기술원 | 장력을 이용하여 고압 액체를 생성하는 극저온 왕복동 펌프 및 이의 동작 방법 |
KR102666929B1 (ko) * | 2021-11-25 | 2024-05-21 | 한국기계연구원 | 냉각보조용 실린더구조를 갖는 극저온 액체 왕복동 펌프 |
KR102666921B1 (ko) * | 2021-11-25 | 2024-05-21 | 한국기계연구원 | 체크밸브 내장 피스톤을 갖는 극저온 액체 왕복동 펌프 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4156584A (en) * | 1976-07-19 | 1979-05-29 | Carpenter Technology Corporation | Liquid cryogen pump |
JPS61291781A (ja) * | 1985-06-17 | 1986-12-22 | Osaka Oxygen Ind Ltd | 複作動型液化ガスポンプ |
JPS6336068A (ja) * | 1986-06-28 | 1988-02-16 | ドイチェ フォルシュングスアンシュタルト フュア ルフトーウント ラウムファールト エー.ファウ | 極低温流体用ピストンポンプ |
JPH04291772A (ja) * | 1991-03-20 | 1992-10-15 | Hitachi Ltd | クライオスタット |
JPH074350A (ja) * | 1992-11-16 | 1995-01-10 | Unisia Jecs Corp | 液体水素ポンプ |
JP2000269022A (ja) * | 1999-03-18 | 2000-09-29 | Toshiba Corp | 超電導磁石装置 |
JP2002138950A (ja) * | 1999-01-05 | 2002-05-17 | Air Products & Chemicals Inc | 液化ガス用往復ポンプ及び液化ガスを圧送する方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6075776A (ja) * | 1983-09-30 | 1985-04-30 | Nippon Sanso Kk | 低温液化ガス用往復動ポンプ |
JP2000230478A (ja) * | 1999-02-09 | 2000-08-22 | Asahi Eng Co Ltd | 液化ガスの加圧装置 |
-
2010
- 2010-05-24 JP JP2010118381A patent/JP5107389B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2010-05-24 JP JP2010118382A patent/JP5107390B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2012
- 2012-04-02 JP JP2012083886A patent/JP5345227B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4156584A (en) * | 1976-07-19 | 1979-05-29 | Carpenter Technology Corporation | Liquid cryogen pump |
JPS61291781A (ja) * | 1985-06-17 | 1986-12-22 | Osaka Oxygen Ind Ltd | 複作動型液化ガスポンプ |
JPS6336068A (ja) * | 1986-06-28 | 1988-02-16 | ドイチェ フォルシュングスアンシュタルト フュア ルフトーウント ラウムファールト エー.ファウ | 極低温流体用ピストンポンプ |
JPH04291772A (ja) * | 1991-03-20 | 1992-10-15 | Hitachi Ltd | クライオスタット |
JPH074350A (ja) * | 1992-11-16 | 1995-01-10 | Unisia Jecs Corp | 液体水素ポンプ |
JP2002138950A (ja) * | 1999-01-05 | 2002-05-17 | Air Products & Chemicals Inc | 液化ガス用往復ポンプ及び液化ガスを圧送する方法 |
JP2000269022A (ja) * | 1999-03-18 | 2000-09-29 | Toshiba Corp | 超電導磁石装置 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012066593A1 (ja) * | 2010-11-16 | 2012-05-24 | 川崎重工業株式会社 | シリンダブロックの冷却構造、及びそれを有する斜板形液圧装置 |
CN102630279A (zh) * | 2010-11-16 | 2012-08-08 | 川崎重工业株式会社 | 缸体的冷却结构及具有该结构的斜板型液压装置 |
CN105201816A (zh) * | 2015-09-07 | 2015-12-30 | 福州大学 | 一种斜盘式柱塞泵的缸体自冷却结构 |
CN110425419A (zh) * | 2019-07-31 | 2019-11-08 | 三一石油智能装备有限公司 | 超临界二氧化碳制取设备及超临界二氧化碳制取方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5107389B2 (ja) | 2012-12-26 |
JP2010209919A (ja) | 2010-09-24 |
JP2012163105A (ja) | 2012-08-30 |
JP5107390B2 (ja) | 2012-12-26 |
JP5345227B2 (ja) | 2013-11-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5345227B2 (ja) | 低温流体用昇圧装置 | |
US7356996B2 (en) | Apparatus and method for holding a cryogenic fluid and removing cryogenic fluid therefrom with reduced heat leak | |
US4156584A (en) | Liquid cryogen pump | |
EP1767783B1 (en) | Booster pump and storage tank for low-temperature fluid comprising same | |
CN106662372B (zh) | 液体供给系统 | |
US20070006597A1 (en) | Cryogenic tank system | |
US4559786A (en) | High pressure helium pump for liquid or supercritical gas | |
US4447195A (en) | High pressure helium pump for liquid or supercritical gas | |
KR20220140832A (ko) | 압축 장치, 및 그러한 장치를 포함하는 충전소 | |
CN107407262A (zh) | 双级低温泵 | |
US10578099B2 (en) | Cooling device fitted with a compressor | |
US4396354A (en) | Cryogenic pump and method for pumping cryogenic liquids | |
WO2018044857A1 (en) | High pressure fuel gas pump | |
CN108626088B (zh) | 一种超高压二氧化碳泵 | |
JP4658769B2 (ja) | 低温流体用昇圧装置 | |
JP4950092B2 (ja) | 低温流体用昇圧ポンプのピストンリング | |
US20230332585A1 (en) | Cryogenic pump | |
JP2013068345A (ja) | 極低温冷凍機 | |
JP2023517498A (ja) | 圧縮装置及びこのような装置を含む充填ステーション | |
US9752802B2 (en) | Regenerative refrigerator | |
US9803895B2 (en) | Regenerative refrigerator | |
US9453662B2 (en) | Cryogenic refrigerator | |
JP4146419B2 (ja) | 低温液化ガス昇圧ポンプ | |
US20230220954A1 (en) | Minimizing recycle flow in pump operation | |
JP2023080698A (ja) | 往復ポンプ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100524 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120127 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120402 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120911 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121003 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151012 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |