JP2010174718A - 電動送風機およびこれを用いた電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】インペラは十分な締結力を有し、送風効率向上を図った電動送風機を提供する。
【解決手段】板金製前面シュラウド2と、板金製後面シュラウド3と、それぞれかしめ突起部5を有し両シュラウド2、3間に配した複数枚の板金製ブレード4とからなり、両シュラウド2、3に設けた嵌合孔6にかしめ突起部5を係合させた後かしめ加工により一体化されるインペラ1を備え、板金製ブレード4の主流路部7の板厚は、少なくともかしめ突起部5から板金製ブレード4の外周部までにおいて、かしめ突起部5の板厚より薄く、さらに板金製ブレード4の断面形状は、少なくともかしめ突起部5において板厚方向で対称形状としたもので、板金製ブレード4の外周端を薄くすることができて送風性能の向上を図ると共に、かしめ突起部5の板厚を、遠心力による破損が起こらない一定厚以上を確保し、さらにかしめ加工時に変形や歪みを抑えて、高精度で高い締結力が得られる。
【選択図】図1
【解決手段】板金製前面シュラウド2と、板金製後面シュラウド3と、それぞれかしめ突起部5を有し両シュラウド2、3間に配した複数枚の板金製ブレード4とからなり、両シュラウド2、3に設けた嵌合孔6にかしめ突起部5を係合させた後かしめ加工により一体化されるインペラ1を備え、板金製ブレード4の主流路部7の板厚は、少なくともかしめ突起部5から板金製ブレード4の外周部までにおいて、かしめ突起部5の板厚より薄く、さらに板金製ブレード4の断面形状は、少なくともかしめ突起部5において板厚方向で対称形状としたもので、板金製ブレード4の外周端を薄くすることができて送風性能の向上を図ると共に、かしめ突起部5の板厚を、遠心力による破損が起こらない一定厚以上を確保し、さらにかしめ加工時に変形や歪みを抑えて、高精度で高い締結力が得られる。
【選択図】図1
Description
本発明は、インペラの送風効率向上と組立て強度向上を図った電動送風機およびこれを用いた電気掃除機に関するものである。
従来、この種のインペラの送風効率向上を図った電動送風機として、図11〜14に示されるようなものがあった(例えば、特許文献1参照)。
図11は、上記特許文献1に記載された従来の電動送風機の半断面図、図12(a)は、同電動送風機のインペラの組立加工前状態を示す断面図、図12(b)は、同インペラの板金製ブレード近傍の組立加工前状態を示す断面図、図12(c)は、同板金製ブレード近傍の組立加工後状態を示す断面図、図13は、同インペラの組立加工後状態を示す略断面図、図14は、同電動送風機のインペラを一部切欠して示す平面図である。
図11〜14において、従来の電動送風機9は、インペラ1と、インペラ1の外周に位置し複数枚の静翼11およびその基板12とを有するエアガイド13と、エアガイド13と共にインペラ1を内包し中央にインペラの入口部14と対向する吸気孔15を有するケーシング16と、インペラ1を回転駆動させる電動機17とを備えている。
インペラ1は、板金製前面シュラウド2と、板金製後面シュラウド3および両板金製前面、後面シュラウド2、3間に配した複数枚の板金製ブレード4により構成されている。
また、インペラ1の板金製後面シュラウド3は、電動機17の回転軸18に座金19を介してナット20にて固着されている。
また、各板金製ブレード4は、複数のかしめ突起部5を有していて、このかしめ突起部5は、板金製前面、後面シュラウド2、3に設けられたかしめ嵌合孔6に嵌合し、かしめ加工により一体化している。
ここで、板金製ブレード4は、一般的に、同一厚さの板材から打ち抜き加工され湾曲に曲げられているため、図12(a)での位置A、B、Cのすべてにおいて、板金製ブレード4の主流路部7とかしめ突起部5の板厚はほぼ同等になっている(図12(b))。
また、追加プレス加工や切削加工を用いて板金製ブレード4の外周端面に斜めにカットした傾斜部を設けて気流の乱れによる運転音の発生を抑えるようにしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
特開平2−19696号公報
特開2000−27797号公報
板金製ブレード4の外周端の板厚が厚く、インペラ1の外周での剥離による気流の乱れや板金製ブレード4の外周端面の壁面摩擦が発生して高い送風性能の確保が難しい。また、板金製ブレード4の外周端という一部の箇所のみ斜めにカットするなどして気流の乱れを押さえるだけでは、運転音の増大は防げたとしても送風性能の確保が困難であった。
しかしながら、前記従来の電動送風機のインペラ1の構成では、板金製ブレード4の外
周端を薄くすると、必然的にかしめ突起部の厚さも薄くなり、かしめ加工で、板金製前面、後面シュラウド2,3のそれぞれと板金製ブレード4を強固に締結することができないという課題を有していた。
周端を薄くすると、必然的にかしめ突起部の厚さも薄くなり、かしめ加工で、板金製前面、後面シュラウド2,3のそれぞれと板金製ブレード4を強固に締結することができないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、板金製ブレードの外周端の板厚を極めて薄くして送風性能向上を図り、かつかしめ加工で十分な締結力を有する電動送風機およびこれを用いた電気掃除機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電動送風機は、板金製前面シュラウドと、板金製後面シュラウドと、それぞれかしめ突起部を有し前記両シュラウド間に配した複数枚の板金製ブレードとからなり、前記両シュラウドに設けた嵌合孔に前記かしめ突起部を係合させた後かしめ加工により一体化されるインペラを備え、前記板金製ブレードの主流路部の板厚は、少なくとも前記かしめ突起部から前記板金製ブレードの外周部までにおいて、前記かしめ突起部の板厚より薄く、さらに前記板金製ブレードの断面形状は、少なくとも前記かしめ突起部において板厚方向で対称形状としたもので、板金製ブレード外周端を含む板金製ブレードの大半の範囲において板厚を極めて薄くし、結果としてスムーズに板金製ブレード外周端を薄くすることができて送風性能の向上を図ると共に、かしめ突起部の板厚を遠心力による破損が起こらない一定厚以上を確保でき、さらにかしめ加工時に板金製ブレードが斜めに変形することや歪むことを抑えて、高精度で高い締結力を得ることができるものである。
また、板金製ブレード板厚を薄くすることで、インペラの軽量化が図れるものである。
また、板金製ブレード外周端の板厚を薄くすることで、剥離による乱れや微小な渦の発生を抑えて空力騒音の発生を抑えることができる。さらに高精度でかしめ加工されるため、各板金製ブレードごとの外周位置のばらつきも減り、ディフューザなどとの干渉音を減らすと共に、回転に対するアンバランス量が減少し、振動音も軽減されるものである。
また、強固な締結、アンバランス量の減少、軽量化などにより、高速回転も可能となり送風能力を向上できるものである。
また、本発明の電気掃除機は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電動送風機を有するもので、吸引性能が高く、快適な掃除ができる。
本発明の電動送風機およびこれを用いた電気掃除機は、十分な送風効率の向上が図れ、かつインペラ自体の十分な締結力を得ることができるものである。
第1の発明は、板金製前面シュラウドと、板金製後面シュラウドと、それぞれかしめ突起部を有し前記両シュラウド間に配した複数枚の板金製ブレードとからなり、前記両シュラウドに設けた嵌合孔に前記かしめ突起部を係合させた後かしめ加工により一体化されるインペラを備え、前記板金製ブレードの主流路部の板厚は、少なくとも前記かしめ突起部から前記板金製ブレードの外周部までにおいて、前記かしめ突起部の板厚より薄く、さらに前記板金製ブレードの断面形状は、少なくとも前記かしめ突起部において板厚方向で対称形状としたもので、板金製ブレード外周端を含む板金製ブレードの大半の範囲において板厚を極めて薄くし、結果としてスムーズに板金製ブレード外周端を薄くすることができて送風性能の向上を図ると共に、かしめ突起部の板厚を遠心力による破損が起こらない一定厚以上を確保でき、さらにかしめ加工時に板金製ブレードが斜めに変形することや歪む
ことを抑えて、高精度で高い締結力を得ることができるものである。
ことを抑えて、高精度で高い締結力を得ることができるものである。
また、板金製ブレード板厚を薄くすることで、インペラの軽量化が図れるものである。
また、板金製ブレード外周端の板厚を薄くすることで、剥離による乱れや微小な渦の発生を抑えて空力騒音の発生を抑えることができる。さらに高精度でかしめ加工されるため、各板金製ブレードごとの外周位置のばらつきも減り、ディフューザなどとの干渉音を減らすと共に、回転に対するアンバランス量が減少し、振動音も軽減されるものである。
また、強固な締結、アンバランス量の減少、軽量化などにより、高速回転も可能となり送風能力を向上できるものである。
第2の発明は、特に、第1の発明の板金製ブレードの断面形状は、少なくともかしめ突起部において、前記かしめ突起部から前記板金製ブレードの主流路部に向けて曲面で構成されたもので、かしめ加工時のかしめ突起部と板金製ブレードの主流路部との境界部に加わる応力を軽減でき加工時の変形を抑えて、さらにインペラの内部流路において両シュラウドと各板金製ブレードとの接合部近傍の流路形状を曲管に近づけることで二次流れ発生による損失を低減し送風性能を向上させることができるものである。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の板金製ブレードの断面形状は、かしめ突起部のみ対称形状とし、他の部分の断面形状を、非対称形状としたもので、インペラの内部流路において両シュラウド間での流速の変化度合いを小さく抑えることができ、大きな渦の発生や剥離による乱れを抑えて送風性能を向上させることができるものである。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の各板金製ブレードのかしめ突起部は各シュラウド方向へ複数箇所設けられ、前記かしめ突起部の少なくとも1箇所は、前記かしめ突起部の板厚に比べて前記板金製ブレードの主流路部の板厚が厚い板厚とし、かつこの厚い板厚を有する前記かしめ突起部をかしめ加工した後に、残りのかしめ突起部をかしめ加工して完成させるようにしたもので、より両シュラウドと各板金製ブレードとの位置決め精度が向上して加工精度が向上すると共に、板金製ブレードの主流路部の板厚がかしめ突起部の板厚より薄い箇所においては、かしめ突起部だけでなくすでに板金製ブレード全体に渡って両シュラウドと各板金製ブレードとがほぼ接触しており、板金製ブレード全体にかしめ加工時の力を分散させながらかしめ加工を行い、加工精度を向上することができる。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明の両シュラウド間の間隔を、少なくとも最外周側に配されたかしめ突起部から外周方向に向かって、同一または単調増加としたもので、かしめ加工時において両シュラウド間のかしめ突起部近傍に、インペラ外周側からインペラ内部流路に向けて、かしめ加工完了後のかしめ突起部の板金製ブレードの高さと同等である高い強度の冶具を一時的に挿入し補強することが可能で、高精度で加工できると共に、加工速度を向上させることもできる。
第6の発明は、特に、第1〜5のいずれか1つの発明の両シュラウドに設けた嵌合孔の大きさは、板厚方向において、かしめ突起部の突起先端側の方が、前記かしめ突起部の突起根元側より大きいもので、かしめ加工時にかしめ突起部が潰れながら両シュラウドへの応力を分散していき、さらにシュラウドから板金製ブレード全体へかしめ加工時の力が分散されるので板金製ブレードの主流路部の形状が不用意に変形せず、加工精度を向上させることができる。
また、嵌合孔にスムーズにかしめ突起部が変形して埋まるため、両者間の隙間を減らし
て漏れ損失を低減することも可能であり、さらにはかしめ突起部がシュラウドからインペラの外側へ突出する大きさを小さくして回転円板摩擦損失を低減することが可能である。
て漏れ損失を低減することも可能であり、さらにはかしめ突起部がシュラウドからインペラの外側へ突出する大きさを小さくして回転円板摩擦損失を低減することが可能である。
第7の発明は、特に、第6の発明の両シュラウドに設けた嵌合孔は、板厚方向において、かしめ突起部の突起先端側と前記かしめ突起部の突起根元側との間に段差部を有するもので、よりかしめ加工時の力が確実に両シュラウドへ分散されて、加工精度を向上させることができる。
第8の発明における電気掃除機は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電動送風機を有するもので、吸引性能が高く、快適な掃除ができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における電動送風機について、図1〜9を用いて説明する。図1(a)は、本実施の形態における電動送風機のインペラ1の組立加工前状態を示す略断面図、図1(b)は、同インペラの板金製ブレードと両シュラウドを仮組みした組立加工前状態を示す断面図、図1(c)は、同板金製ブレード近傍の組立加工後状態を示す断面図、図2は、同インペラ1の組立加工後状態を示す略断面図、図3は、同インペラの一部切欠して示す平面図である。尚、上記従来の電動送風機と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本発明の実施の形態1における電動送風機について、図1〜9を用いて説明する。図1(a)は、本実施の形態における電動送風機のインペラ1の組立加工前状態を示す略断面図、図1(b)は、同インペラの板金製ブレードと両シュラウドを仮組みした組立加工前状態を示す断面図、図1(c)は、同板金製ブレード近傍の組立加工後状態を示す断面図、図2は、同インペラ1の組立加工後状態を示す略断面図、図3は、同インペラの一部切欠して示す平面図である。尚、上記従来の電動送風機と同一部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態における電動送風機9は、インペラ1と、インペラ1の外周に位置し複数枚の静翼11およびその基板12とを有するエアガイド13と、エアガイド13と共にインペラ1を内包し中央にインペラ1の入口部14と対向する吸気孔15を有したケーシング16と、インペラ1を回転駆動させる電動機17とを備えている。
図1〜3において、インペラ1は、板金製前面シュラウド2と、板金製後面シュラウド3と、両シュラウド2、3間に配した複数枚の板金製ブレード4と、板金製ブレード4に設けたかしめ突起部5と、両シュラウド2、3に設けられ、かしめ突起部5と係合する嵌合孔6とを有し、板金製ブレード4と両シュラウド2、3とがかしめ加工により一体化されて形成されるもので、板金製ブレード4の主流路部7の板厚は、少なくともかしめ突起部5から板金製ブレード4の外周部10までにおいて、かしめ突起部5の板厚に比べて薄い板厚とし、さらに、板金製ブレード4の断面形状は、少なくともかしめ突起部5において板厚方向で対称形状としている(位置A、B、Cおよび図1(b)、(c))。
ここで図1(a)に示すように別々の部品である両シュラウド2、3と複数枚の板金製ブレード4を、図1(b)に示すように仮組みし、その後かしめプレス機を使用し、専用冶具を介してかしめ突起部5の先端を潰してかしめ加工を行う(図1(c))。
以上のように構成された本実施の形態における電動送風機9について、以下その動作、作用を説明する。
図2、図3において、電動機17の回転軸18に固定されたインペラ1が高速回転(矢印D方向)して、インペラ1の入口部14(図11参照)から空気を吸込み、さらに空気流は、前面シュラウド2、後面シュラウド3、そして隣り合う2枚の板金製ブレード4で囲まれる内部流路21を通過し、インペラ1の外周から排出される。
インペラ1から排出された空気流は、エアガイド13の静翼11間を通過し、続いて電
動機17の内部を冷却しながら通過し、電動機9に設けた排気孔(図示せず)から電動機9外へ排出される。
動機17の内部を冷却しながら通過し、電動機9に設けた排気孔(図示せず)から電動機9外へ排出される。
このとき、板金製ブレード4の外周端を含む板金製ブレード4の大半の範囲において板厚を極めて薄くし、結果としてスムーズに板金製ブレード4の外周端を薄くすることができて送風性能の向上が図れると共に、かしめ突起部5の板厚を遠心力による破損が起こらない一定厚以上を確保でき、さらにかしめ加工時に板金製ブレード4が斜めに変形することや歪むことを抑えて、高精度で高い締結力を得ることができるものである。
また、板金製ブレード4の板厚を薄くすることで、インペラ1の軽量化が図れるものである。
また、板金製ブレード4の外周端の板厚を薄くすることで、剥離による乱れや微小な渦の発生を抑えて空力騒音の発生を抑えることができる。さらに高精度でかしめ加工されるため、各板金製ブレード4毎の外周位置のばらつきも減り、エアガイド13などとの干渉音を減らすと共に、回転に対するアンバランス量が減少し、振動音も軽減されるものである。
また、強固な締結、アンバランス量の減少、軽量化などにより、高速回転も可能となり送風能力を向上させることができるものである。
次に、図4を用いて、インペラ1の他の構成例を説明する。図4(a)は、他のインペラの板金製ブレード近傍の組立加工前状態を示す断面図、図4(b)は、同板金製ブレード近傍の組立加工後状態を示す断面図である。
本構成例では、図4(a)、(b)に示すように、別々の部品である両シュラウド2、3と複数枚の板金製ブレード4を仮組みし(図4(a))、その後かしめプレス機を使用し、専用冶具を介してかしめ突起部5の先端を潰してかしめ加工を行う(図4(b))のだが、ここで板金製ブレード4の断面形状を、少なくともかしめ突起部5において、かしめ突起部5から板金製ブレード4の主流路部7に向けて曲面で構成したもので、かしめ加工時のかしめ突起部5と、板金製ブレード4の主流路部7との境界部22に加わる応力を軽減でき、加工時の変形を抑えて、さらにインペラ1の内部流路21において両シュラウド2、3と各板金製ブレード4との接合部23近傍の流路形状を曲管に近づけることで二次流れ発生による損失を低減し送風性能を向上させることができるものである。
また、図5(a)、(b)に示すように、板金製ブレード4の断面形状を、かしめ突起部5のみ対称形状とし、板金製ブレード4のかしめ突起部5を除く他の部分の断面形状を、非対称形状とすれば、インペラ1の内部流路21において両シュラウド2、3間での流速の変化度合いを小さく抑えることができ、大きな渦の発生や剥離による乱れを抑えて送風性能を向上させることができるものである。
ここで図5(a)は、外周側からみた板金製ブレード4の断面形状であり、回転方向(矢印E方向)に対して前面シュラウド2側より後面シュラウド3側の方が後方に配しており、両シュラウド2、3間でインペラ1外周へ吹き出す位置をずらすことで剥離の発生を抑えている。また、図5(b)は、回転方向(矢印E)に対して板金製ブレード4の主流路部7の中央部24を後方へ配しており、同様の効果を得ているものである。
また、図6(a)、(b)、(c)に示すように、各板金製ブレード4におけるかしめ突起部5を各シュラウド2、3方向へ複数箇所設け、かしめ突起部5の少なくとも1箇所(この場合は、最内周側の1箇所)は、かしめ突起部5の板厚に比べて板金製ブレード4
の主流路部7の板厚が厚い板厚とし、かつこの厚い板厚を有するかしめ突起部5a(位置Aおよび図6(b))をかしめ加工した後に、残りのかしめ突起部5b(位置B、Cおよび図6(c))をかしめ加工して完成させるようにすれば、より両シュラウド2、3と各板金製ブレード4との位置決め精度が向上して加工精度が向上すると共に、板金製ブレード4の主流路部7の板厚がかしめ突起部5の板厚より薄い箇所においては、かしめ突起部5だけでなくすでに板金製ブレード4全体に渡って両シュラウド2、3と各板金製ブレード4とがほぼ接触しており、板金製ブレード4全体にかしめ加工時の力を分散させながらかしめ加工を行い、加工精度を向上させることができる。
の主流路部7の板厚が厚い板厚とし、かつこの厚い板厚を有するかしめ突起部5a(位置Aおよび図6(b))をかしめ加工した後に、残りのかしめ突起部5b(位置B、Cおよび図6(c))をかしめ加工して完成させるようにすれば、より両シュラウド2、3と各板金製ブレード4との位置決め精度が向上して加工精度が向上すると共に、板金製ブレード4の主流路部7の板厚がかしめ突起部5の板厚より薄い箇所においては、かしめ突起部5だけでなくすでに板金製ブレード4全体に渡って両シュラウド2、3と各板金製ブレード4とがほぼ接触しており、板金製ブレード4全体にかしめ加工時の力を分散させながらかしめ加工を行い、加工精度を向上させることができる。
また、図7(a)、(b)に示すように、両シュラウド2、3の、少なくとも最外周側に配されたかしめ突起部5cから外周方向に向かって、間隔を同一(図7(a))または単調増加(図7(b))させるようにすれば、かしめ加工時において、両シュラウド2、3間の板金製ブレード4のかしめ突起部5近傍に、インペラ1の外周側からインペラ内部流路21に向けて、かしめ加工完了後のかしめ突起部5の板金製ブレード4の高さと同等である高い強度の冶具25を一時的に挿入し補強することが可能で、高精度で加工できると共に、加工速度を向上させることもできる。
次に、図8を用いて、インペラ1の他の構成例を説明する。図8(a)は、他のインペラの板金製ブレード近傍の組立加工前状態を示す断面図、図8(b)は、同板金製ブレード近傍の組立加工中状態を示す断面図、図8(c)は、同板金製ブレード近傍の組立加工後状態を示す断面図である。
本構成例では、同図8に示すように、両シュラウド2、3に設けた嵌合孔6を、板厚方向において、かしめ突起部5の突起先端26側の大きさが、かしめ突起部5の突起根元27側の大きさより大きくなるように形成したもので、かしめ加工時に、かしめ突起部5が潰れながら両シュラウド2、3への応力を分散していき(図8(b))、さらに各シュラウド2、3から板金製ブレード4全体へかしめ加工時の力が分散されるので板金製ブレード4の主流路部7の形状が不用意に変形せず、加工精度を向上することができる。
また、嵌合孔6に、かしめ突起部5がスムーズに変形して埋まるため、嵌合孔6とかしめ突起部5間の隙間を減らして、漏れ損失を低減することも可能であり、さらにはかしめ突起部5が両シュラウド2、3からインペラ1の外側へ突出する大きさを小さくして回転円板摩擦損失を低減することが可能となる。
次に、図9を用いて、インペラ1の他の構成例を説明する。図9(a)は、他のインペラの板金製ブレード近傍の組立加工前状態を示す断面図、図9(b)は、同板金製ブレード近傍の組立加工中状態を示す断面図、図9(c)は、同板金製ブレード近傍の組立加工後状態を示す断面図である。
本構成例では、図9に示すように、両シュラウド2、3に設けた嵌合孔6に、板厚方向に対して、かしめ突起部5の突起先端26側と突起根元27側との間に、段差部28を設けたもので、よりかしめ加工時の力が確実に両シュラウドへ2、3分散されて(図9(b))、加工精度をさらに向上させることができる。
なお、特に図示しないが、インペラ1の入口部14(空気吸込み口)に、曲面形状をした複数枚の案内翼(通常は板金製ブレード4と同枚数もしくはその整数分の一枚)と山形のハブを有するインデューサ部を設けるようにすれば、インペラ1の入口部14での曲がりによる剥離損失などを低減でき、より送風性能を高めることができる。
尚、インデューサを主に樹脂材料で製造する場合は、インデューサの案内翼から板金製
ブレード4へ接続される接続部において段差と隙間が無いことが望ましい。
ブレード4へ接続される接続部において段差と隙間が無いことが望ましい。
そのために、樹脂製のインデューサ側に薄い板厚の板金製ブレード4を挿入する挿入溝を設けたり、強制的にインデューサ側に板金製ブレード4を圧入しながらかしめ加工を行うことで、両者間の段差と隙間を減らして送風性能を高めることができる。
(実施の形態2)
図10は、本発明の実施の形態2における電気掃除機の概略構成を示す略断面図である。
図10は、本発明の実施の形態2における電気掃除機の概略構成を示す略断面図である。
図10に示すように、本実施の形態における電気掃除機は、掃除機本体29内に、上記実施の形態に記載した電動送風機9を設け、その電動送風機9による吸引力で、吸引ノズル30から空気流とともに床面の塵埃を吸引し、集塵室31にその塵埃を蓄えるようにしたものである。
以上のように、本実施の形態によれば、送風性能に優れた電動送風機9を用いることにより、吸引性能に優れ、さらには消費エネルギーを抑えた電気掃除機を実現することができる。
以上のように、本発明にかかる電動送風機は、十分な送風効率の向上が図れるもので、電気掃除機としてはもちろんのこと、他の家庭用電化機器、産業機器などの用途にも幅広く適用できる。さらには、電動送風機は同様の観点において、圧縮機、タービン、液体用ポンプにも適用可能である。
1 インペラ
2 板金製前面シュラウド
3 板金製後面シュラウド
4 板金製ブレード
5 かしめ突起部
6 嵌合孔
7 主流路部
9 電動送風機
10 外周部
25 治具
26 突起先端
27 突起根元
28 段差部
2 板金製前面シュラウド
3 板金製後面シュラウド
4 板金製ブレード
5 かしめ突起部
6 嵌合孔
7 主流路部
9 電動送風機
10 外周部
25 治具
26 突起先端
27 突起根元
28 段差部
Claims (8)
- 板金製前面シュラウドと、板金製後面シュラウドと、それぞれかしめ突起部を有し前記両シュラウド間に配した複数枚の板金製ブレードとからなり、前記両シュラウドに設けた嵌合孔に前記かしめ突起部を係合させた後かしめ加工により一体化されるインペラを備え、前記板金製ブレードの主流路部の板厚は、少なくとも前記かしめ突起部から前記板金製ブレードの外周部までにおいて、前記かしめ突起部の板厚より薄く、さらに前記板金製ブレードの断面形状は、少なくとも前記かしめ突起部において板厚方向で対称形状としたことを特徴とする電動送風機。
- 板金製ブレードの断面形状は、少なくともかしめ突起部において、前記かしめ突起部から前記板金製ブレードの主流路部に向けて曲面で構成された請求項1に記載の電動送風機。
- 板金製ブレードの断面形状は、かしめ突起部のみ対称形状とし、他の部分の断面形状を、非対称形状とした請求項1または2に記載の電動送風機。
- 各板金製ブレードのかしめ突起部は各シュラウド方向へ複数箇所設けられ、前記かしめ突起部の少なくとも1箇所は、前記かしめ突起部の板厚に比べて前記板金製ブレードの主流路部の板厚が厚い板厚とし、かつこの厚い板厚を有する前記かしめ突起部をかしめ加工した後に、残りのかしめ突起部をかしめ加工して完成させるようにした請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動送風機。
- 両シュラウド間の間隔を、少なくとも最外周側に配されたかしめ突起部から外周方向に向かって、同一または単調増加とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の電動送風機。
- 両シュラウドに設けた嵌合孔の大きさは、板厚方向において、かしめ突起部の突起先端側の方が、前記かしめ突起部の突起根元側より大きい請求項1〜5のいずれか1項に記載の電動送風機。
- 両シュラウドに設けた嵌合孔は、板厚方向において、かしめ突起部の突起先端側と前記かしめ突起部の突起根元側との間に段差部を有する請求項6に記載の電動送風機。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電動送風機を有する電気掃除機。
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