JP2010169452A - エンジンマウントの変位量計測方法 - Google Patents

エンジンマウントの変位量計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高速な振動現象の下にあっても、エンジンマウントのマウント軸として配設されるボルトの中心の3軸並進量、及び、該ボルトの2軸回転量を高精度に算出することができる、エンジンマウントの変位量計測方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るエンジンマウントの変位量計測方法は、球体変位計側工程の前に、第3レーザー変位計31cで計測される球体13の変位の、前記球体13の移動に伴う変化量△S3と、前記球体13の半径r0と、前記球体13の移動量dと、に基づいて前記三角形における三辺の長さを算出し、該三角形について余弦定理を用いることで、第3レーザー変位計31cと、第1レーザー変位計31aとの交差角度βを算出する、変位計測手段の交差角度計測工程を備える。
【選択図】図9

Description

本発明は、エンジンマウントの変位量計測方法に関し、より詳しくは、エンジンマウントの変位量の計測精度を向上させる技術に関する。
従来、エンジンの重量を支えるとともに、エンジンからボデーへの振動の伝達を防ぎ、また路面からの入力やエンジン自体が発生するトルク反力によってエンジン本体の姿勢が変化しないようにするため、エンジンをボデーに固定する際にエンジンマウントが用いられている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
前記エンジンマウントは車両のNVH(騒音・振動・ハーシュネス)に大きな影響を与えるため、エンジンマウントがボデーに与えるボデー伝達力を評価することが重要となる。そして、前記ボデー伝達力は、エンジンマウントの動バネ係数と、エンジンマウントの変形量(エンジンマウントの中心の変位量)を計測することによって求めることができる。
特開平6−17877号公報 特開平6−122325号公報
前記従来技術における、エンジンマウントの変位量を計測する方法について、図10及び図11を用いて説明する。
図10は従来技術に係る第一のエンジンマウントの変位量計測方法について示した図である。図10に示す如く、本方法においては、エンジンマウント本体である防振弾性体に配設される、エンジンマウントのマウント軸であるボルトの上方及び側方に、前記ボルトの軸心に直交する方向(図10中のX軸方向及びY軸方向)にポテンショメータ型の直線変位計を2個配設し、前記直線変位計から延出させたプローブを前記ボルトに当接させる。そして、前記直線変位計で前記ボルトの変位量を計測することにより、エンジンマウントの変位量を計測するのである。
しかし、前記方法によれば、エンジンマウントにおけるマウント軸の2次元変位(図10中のX軸方向及びY軸方向の変位)しか計測することができず、また前記マウント軸のねじれ(こじり変形)を計測することもできない。さらに計測の応答性も低いため、高速な振動現象を捉えることはできなかった。
図11は従来技術に係る第二のエンジンマウントの変位量計測方法について示した図である。図11(a)に示す如く、本方法においては、エンジンマウントに加速度ピックアップを配設し、該加速度ピックアップでエンジンマウントの加速度を計測し、該加速度を二階積分することによってエンジンマウントの変位量を求めるのである。なお、図11(a)は、前記エンジンマウントがエンジンから加わる力によって軸心が傾いて変形した状態を示している。
しかし、前記方法によれば加速度から変位を求めるため、図11(b)に示す如く、数値積分を二階行う際の積分誤差が時間の経過とともに増大し、高精度な変位を求めることができなかった。
そこで本発明では、上記現状に鑑み、高速な振動現象の下にあっても、エンジンマウントのマウント軸として配設されるボルトの中心の3軸並進量、及び、該ボルトの2軸回転量を高精度に算出することができる、エンジンマウントの変位量計測方法を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、エンジンマウントのマウント軸の両端に、それぞれ1個ずつ固定された半径が既知である2個の球体の変位を、それぞれの球体について3箇所ずつ、第1から第3の変位計測手段にて計測する、球体変位計測工程を備えるエンジンマウントの変位量計測方法において、前記球体変位計測工程の前に、前記球体の少なくとも1個を、第1の変位計測手段の方向へ既知の移動量だけ移動させ、前記第2の変位計測手段、及び/又は、第3の変位計測手段で計測される球体の変位の、球体の移動に伴う変化量と、前記球体の半径と、前記球体の移動量と、に基づいて、第2の変位計測手段、及び/又は、第3の変位計測手段と、前記第1の変位計測手段との交差角度を算出する、変位計測手段の交差角度計測工程を備えるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本発明により、高速な振動現象の下にあっても、エンジンマウントのマウント軸として配設されるボルトの中心の3軸並進量、及び、該ボルトの2軸回転量を高精度に算出することができる。
(a)は本発明の計測対象であるエンジンマウントを示した図、(b)はエンジンマウントのマウント軸であるボルトを示した図。 エンジンマウントの変位量計測装置の概要を示した図。 エンジンマウントの変位量計測方法のフローチャートを示した図。 エンジンマウントの変位量計測方法の座標算出工程について示した図。 エンジンマウントの変位量計測方法における座標算出工程について示した図。 エンジンマウントのボルトの変位状態を示した図。 エンジンマウントの変位量計測方法のマウント軸変位算出工程について示した図。 変位計測手段の交差角度について示した図。 変位計測手段の交差角度計測工程の具体的手法について示した図。 従来技術に係る第一のエンジンマウントの変位量計測方法について示した図。 従来技術に係る第二のエンジンマウントの変位量計測方法について示した図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
なお、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではなく、本明細書及び図面に記載した事項から明らかになる本発明が真に意図する技術的思想の範囲全体に、広く及ぶものである。
[エンジンマウントの変位量計測装置30]
まず始めに、本発明を実施するエンジンマウントの変位量計測装置30について、図1及び図2を用いて説明をする。
図1(a)に示す如く、エンジンマウントの変位量計測装置30の計測対象であるエンジンマウント10は、主に、ボデーに配設されるブラケット21と、該ブラケット21に設置される防振弾性体11と、エンジンマウント10の固定用のマウント軸であって、前記防振弾性体11の軸心部分に配設されるボルト12と、で構成されている。そして、前記ボルト12と、図示しないエンジンに配設されたブラケットとが連結されることにより、エンジンがボデーに支持されるのである。このような構成により、エンジンマウント10を介してボデーがエンジンの重量を支えるとともに、エンジンからボデーへの振動の伝達を防ぎ、また路面からの入力やエンジン自体が発生するトルク反力によってエンジン本体の姿勢が変化しないようにしている。なお、図1(a)は、前記エンジンマウント10がエンジンから加わる力によって軸心が傾いて変形した状態を示している。
そして、本実施形態においては、図1(a)に示す如く、前記ボルト12の両端のそれぞれに、半径r0が既知である球体13・13が1個ずつ、2個固定されている。詳細には、図1(b)に示す如く、ボルト頭部側、ナット側のそれぞれに、ボルト12の軸心の延長線上に前記球体13・13の中心I・Jが位置するように、軸心方向視においてボルト頭部及びナットの径と略同径の球体13・13が溶接等により固定されるのである。
なお、本実施形態においては、前記球体13については完全な球体を用いているが、該球体13は半径r0が既知であればよく、半球等で代替することも可能である。
図2以下においては、説明の便宜上、前記ボルト12は軸心を上下に向けた状態で図示するものとする。図2に示す如く、エンジンマウントの変位量計測装置30は、球体13・13の変位計測手段である第1レーザー変位計31a・第2レーザー変位計31b・・・第6レーザー変位計31fと、座標算出手段及びマウント軸変位算出手段である制御装置32と、を備える。
具体的には、前記第1レーザー変位計31a〜第6レーザー変位計31fは3個が1組となって、それぞれの球体13・13について3箇所の球体表面の変位を計測するのである。即ち、第1レーザー変位計31a〜第3レーザー変位計31cは一方の球体13の変位を、第4レーザー変位計31d〜第6レーザー変位計31fは他方の球体13の変位を計測するのである。本実施形態においては、第1レーザー変位計31aによって球体13の表面上で計測される点を計測点Aとし、同じく第2レーザー変位計31b〜第6レーザー変位計31fの順に計測点B〜Fとする。
一方、前記制御装置32は、前記第1レーザー変位計31a〜第6レーザー変位計31fのそれぞれと電気的に接続されており、前記第1レーザー変位計31a〜第6レーザー変位計31fで計測された前記球体13・13の変位結果を入力可能に構成されている。
また、前記制御装置32は、入力機能、表示機能、記憶機能、通信機能、及び、各種の演算機能等を備えている。そして、前記演算機能は後述するように、前記変位結果に基づいて前記球体13・13の中心I・Jのそれぞれの3次元座標Q1・Q2をそれぞれ算出する座標算出手段、及び、該座標算出手段で算出された2個の3次元座標Q1・Q2に基づいて、前記ボルト12の中心Kの3軸並進量(3次元座標Oの変位量)、及び、前記ボルト12の2軸回転量(θ、φ)を算出するマウント軸変位算出手段を備えるのである。
[エンジンマウントの変位量計測方法]
次に、本発明に係るエンジンマウントの変位量計測方法について、図3から図7を用いて説明する。
図3に示す如く、本実施形態に係るエンジンマウントの変位量計測方法は、エンジンマウント10のマウント軸として配設されるボルト12の両端に、それぞれ1個ずつ固定した2個の球体13・13の変位を、それぞれの球体13・13について3箇所ずつ第1レーザー変位計31a〜第3レーザー変位計31c、第4レーザー変位計31d〜第6レーザー変位計31fで計測する、球体変位計測工程(図3中のステップS1)と、前記球体変位計測工程で計測した前記球体13・13の変位結果に基づいて、前記球体13・13の中心I・Jの3次元座標Q1・Q2をそれぞれ算出する、座標算出工程(図3中のステップS2〜ステップS7)と、座標算出工程で算出した2個の3次元座標Q1・Q2に基づいて、前記ボルト12の中心Kの3軸並進量(3次元座標Oの変位量)、及び、前記ボルト12の2軸回転量(θ、φ)を算出する、マウント軸変位算出工程(図3中のステップS8)と、を備える。
それぞれの工程について、以下に具体的に説明する。
まず、球体変位計側工程では、前記の如く、第1レーザー変位計31a〜第3レーザー変位計31cが一方の球体13の表面における計測点A〜Cの変位を、第4レーザー変位計31d〜第6レーザー変位計31fが他方の球体13の表面における計測点D〜Fの変位を計測する。そして、それぞれのレーザー変位計31a〜31fで計測された計測点A〜Fの変位量を制御装置32に出力し、該制御装置32はそれぞれのレーザー変位計31a〜31fの出力を取得するのである(ステップS1)。
次に、座標算出工程では、前記演算機能が、それぞれのレーザー変位計31a〜31fで観測された、計測点A〜C、D〜Fの変位を、X軸、Y軸、Z軸からなるセンサ座標系から見た3次元座標X1〜X3、X4〜X6へと座標変換する(ステップS2)。
具体的には、図4に示す如く、計測点A〜Cの変位量に基づいて座標X1(xa、ya、za)〜X3(xc、yc、zc)を算出するのである。同様に他方の計測点D〜Fについても、同様に3次元座標X4(xd、yd、zd)〜X6(xf、yf、zf)を算出するのである。
さらに、座標算出工程では、前記演算機能が、前記座標X1〜X3、X4〜X6に基づいて、図5に示した3個ずつの計測点A〜C及び計測点D〜Fのそれぞれを通る2個の円の中心L・Mの3次元座標P1・P2を算出する(ステップS3)。
詳細には、3個の計測点A〜Cの座標X1〜X3が判明すれば、幾何学的に計測点A〜Cの何れにも等距離に位置する点の座標を求めることで、計測点A〜Cを通る円の中心Lの座標P1(xp1、yp1、zp1)を求めることが可能となる。これにより、前記演算機能が前記座標X1〜X3に基づいて計測点A〜Cを通る円の中心Lの座標P1を算出するのである。また、図示しない他方の球体13についても、同様に計測点D〜Fを通る円の中心Mの3次元座標P2(xp2、yp2、zp2)を算出するのである。
さらに、前記演算機能が幾何学的に、前記中心L・Mと計測点A〜C・D〜Fの何れかとの距離を算出することにより、前記2個の円の半径r1・r2を算出する(ステップS4)。
さらに、前記演算機能が幾何学的に、前記球体13・13の中心I・Jと、前記3個の計測点A〜C・D〜Fで決まる平面との距離k1・k2を算出する(ステップS5)。
詳細には、前記球体13・13の半径r0が既知であるため、図5に示す如く、該半径r0と、前記円の半径r1・r2と、前記平面との距離k1・k2との三辺で形成される直角三角形において三平方の定理を利用することにより、前記平面との距離k1・k2を算出するのである。
さらに、前記演算機能が幾何学的に、前記3個の計測点A〜C・D〜Fで決まる平面の垂直方向ベクトルnを算出する(ステップS6)。
さらに、座標算出工程では、前記演算機能が、前記2個の円の中心座標P1・P2、平面との距離k1・k2、及び前記垂直方向ベクトルnに基づいて前記球体13・13の中心I・Jの3次元座標Q1・Q2を算出する(ステップS7)。
詳細には、図5に示す如く、前記2個の円の中心L・Mを起点として、前記垂直方向ベクトルnの方向に距離k1・k2だけ移動した点が前記球体13・13の中心I・Jとなるため、前記演算機能が球体13・13の中心Iの座標Q1・Q2を算出するのである。
次に、マウント軸変位算出工程では、前記演算機能が、前記座標Q1・Q2に基づいて、前記ボルト12の中心Kの3軸並進量(3次元座標Oの変位量)、及び、前記ボルト12の2軸回転量(θ、φ)を算出する(ステップS8)。
具体的には、図6に示す如く、前記中心I・Jの中点がボルト12の中心Kとなるため、前記演算機能が、前記座標Q1・Q2に基づいてボルト12の中心Kの3次元座標O(xo、yo、zo)を算出するのである。そして、前記座標OのX軸方向、Y軸方向、Z軸方向それぞれの変位量を算出することにより、前記ボルト12の中心Kの3軸並進量を算出するのである。
さらに、図7に示す如く、前記中心I・Jの座標Q1・Q2、及び、ボルト12の中心Kの座標Oに基づいて、Z軸を中心としたX軸からのボルト12の回転角θ、及び、Z軸からの傾きφを算出することにより、前記ボルト12の2軸回転量(θ、φ)を算出するのである。
本発明によれば前記のように構成することにより、高速な振動現象の下にあっても、エンジンマウント10のマウント軸として配設されるボルト12の中心Kの3軸並進量(3次元座標Oの変位量)、及び、該ボルト12の2軸回転量(θ、φ)を高精度に算出することができる。
具体的には、第1レーザー変位計31a〜第6レーザー変位計31fで計測された前記球体13・13の変位結果に基づいてボルト12の中心Kの3軸並進量、及び、該ボルト12の2軸回転量を算出する構成としているため、マウント軸のねじれ(こじり変形)を計測することができ、さらに計測の応答性を高めることが可能となるのである。また、本発明に係るエンジンマウントの変位量計測方法は数値積分を用いないため積分誤差が発生せず、該積分誤差による精度の低下を防ぐことができるのである。
また、本実施形態においては、前記球体変位計側工程、前記座標算出工程、及び、前記マウント軸変位算出工程を、所定の時刻毎に繰り返す構成としている。これにより、計測対象である車両の実動状態でリアルタイムにエンジンマウント10の変形特性が計測できるようになるのである。
さらに、前記ボルト12の中心Kの3軸並進量(3次元座標Oの変位量)、及び、該ボルト12の2軸回転量(θ、φ)のデータを前記記憶機能に蓄積する構成としている。これにより、該データをエンジンマウント10の設計、及び、車両のNVH評価へフィードバックすることが可能となるのである。
[変位計測手段の交差角度計測工程]
上記実施形態におけるエンジンマウントの変位量計測方法では、球体13・13の変位計測手段である第1レーザー変位計31a・第2レーザー変位計31b・・・第6レーザー変位計31fを取り付ける際に、取り付け角度に誤差があると計測誤差が大きくなる。このため、本発明に係るエンジンマウントの変位量計測方法は、前記球体変位計測工程(ステップS1)の前に、第1レーザー変位計31a〜第3レーザー変位計31c、第4レーザー変位計31d〜第6レーザー変位計31fの交差角度を算出する、変位計測手段の交差角度計測工程を備えており、当該変位計測手段の交差角度計測工程にて第1レーザー変位計31a〜第3レーザー変位計31c、及び第4レーザー変位計31d〜第6レーザー変位計31fの取り付け角度の誤差を認識することにより、第1レーザー変位計31a〜第3レーザー変位計31c、及び第4レーザー変位計31d〜第6レーザー変位計31fを高精度に取り付けることができるようにしている。
即ち、前記球体変位計側工程の前段階で、前記球体13・13の少なくとも1個を、第1レーザー変位計31a〜第3レーザー変位計31c、又は、第4レーザー変位計31d〜第6レーザー変位計31fの何れかの方向へ既知の移動量だけ移動させ、他のレーザー変位計で計測される球体13・13の変位の、前記球体13・13の移動に伴う変化量と、前記球体13・13の半径と、前記球体13・13の移動量と、に基づいて、移動させた方向に位置するレーザー変位計と、他のレーザー変位計との交差角度を算出するのである。
以下に、変位計測手段の交差角度計測工程について、図8及び図9を用いて具体的に説明する。
図8は第1レーザー変位計31a〜第3レーザー変位計31cの交差角度について示した図である。図8に示す如く、第1レーザー変位計31a〜第3レーザー変位計31cはそれぞれ、球体13の中心Iに向かってレーザーを照射しており、第1レーザー変位計31aと第2レーザー変位計31bとのなす角を角度α、第1レーザー変位計31aと第3レーザー変位計31cとのなす角を角度βとしている。
なお、本実施形態の図8及び図9においては説明の便宜上、第1レーザー変位計31a〜第3レーザー変位計31cによるレーザー照射は同一平面上で行われているものとして記載しているが、前記レーザー照射が同一平面上でなく、異なる平面にて立体的に行われる構成でも差し支えない。
図9を用いて、第3レーザー変位計31cと、第1レーザー変位計31aとの交差角度βを計測する具体的手法について説明する。
変位計測手段の交差角度計測工程においては、まず、前記球体13の変位を第1レーザー変位計31a〜第3レーザー変位計31cで計測し、その後図9に示す如く、前記球体13を、第1レーザー変位計31aの方向へ既知の移動量dだけ移動させ、前記球体13の変位を、再度第1レーザー変位計31a〜第3レーザー変位計31cにて計測するのである。
図9においては、移動前の球体13を破線で、移動後の球体13´を実線で記載している。また、移動前の球体13の中心をI0、移動後の球体13´の中心をIとしており、さらに第1レーザー変位計31a〜第3レーザー変位計31cで観測される計測点については、移動前の球体13の表面における計測点をA0〜C0、移動後の球体13´の表面における計測点をA〜Cとしている。
上記において、本発明によって計測するべき交差角度βは、前記中心I0、中心I、及び計測点Cの3点で形成される、図9で網掛けして示した三角形における角I0の大きさとなる。ここで、前記三角形における各辺の長さは図9に示す如く、ICは球体13´の半径r0に等しく、I0Iは移動量dに等しく、I0Cは球体13の半径r0と、第3レーザー変位計31cで計測される球体13の変位の、球体13の計測点C0から計測点Cへの移動に伴う変化量△S3との差(r0−△S3)に等しい。
よって、前記三角形における余弦定理により、以下の数式1が成立する。
Figure 2010169452
即ち、変位計測手段の交差角度計測工程では、第3レーザー変位計31cで計測される球体13の変位の、球体13の移動に伴う変化量△S3と、前記球体13の半径r0と、前記球体13の移動量dと、に基づいて前記三角形における三辺の長さを算出し、該三角形について余弦定理を用いることで、第3レーザー変位計31cと、第1レーザー変位計31aとの交差角度βを算出するのである。
なお、本実施形態においては第3レーザー変位計31cと、第1レーザー変位計31aとの交差角度βを算出したが、第2レーザー変位計31bと、第1レーザー変位計31aとの交差角度αについても同様に、第2レーザー変位計31bで計測される球体13の変位の、前記球体13の移動に伴う変化量△S2と、前記球体13の半径r0と、前記球体13の移動量dと、に基づいて算出することができる。
また、第2レーザー変位計31bと第3レーザー変位計31cとの交差角度については、前記球体13を第2レーザー変位計31b又は第3レーザー変位計31cの何れかの方向へ既知の移動量dだけ移動させることで、前記同様に算出することが可能となる。
さらに、他方の第4レーザー変位計31d〜第6レーザー変位計31fについても前記同様に交差角度を算出することが可能となるのである。
上記の如く、本発明に係るエンジンマウントの変位量計測方法は、球体変位計側工程の前に、球体13・13の変位計測手段である第1レーザー変位計31a〜第3レーザー変位計31c、第4レーザー変位計31d〜第6レーザー変位計31fの交差角度を計測する、変位計測手段の交差角度計測工程を備える。これにより、前記第1レーザー変位計31a〜第6レーザー変位計31fを取り付ける際に、取り付け角度に誤差があった場合でも、前記交差角度を計測することで誤差を認識し、取り付け精度を高めることができるのである。即ち、エンジンマウント10のマウント軸として配設されるボルト12の中心Kの3軸並進量(3次元座標Oの変位量)、及び、該ボルト12の2軸回転量(θ、φ)の算出において計測誤差が大きくなることを防ぎ、高精度に計測することが可能となるのである。
10 エンジンマウント
11 防振弾性体
12 ボルト
13 球体
31 レーザー変位計

Claims (1)

  1. エンジンマウントのマウント軸の両端に、それぞれ1個ずつ固定された半径が既知である2個の球体の変位を、それぞれの球体について3箇所ずつ、第1から第3の変位計測手段にて計測する、球体変位計測工程を備えるエンジンマウントの変位量計測方法において、
    前記球体変位計測工程の前に、前記球体の少なくとも1個を、第1の変位計測手段の方向へ既知の移動量だけ移動させ、
    前記第2の変位計測手段、及び/又は、第3の変位計測手段で計測される球体の変位の、球体の移動に伴う変化量と、前記球体の半径と、前記球体の移動量と、に基づいて、第2の変位計測手段、及び/又は、第3の変位計測手段と、前記第1の変位計測手段との交差角度を算出する、変位計測手段の交差角度計測工程を備える、
    ことを特徴とする、エンジンマウントの変位量計測方法。
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CN106323526A (zh) * 2016-09-12 2017-01-11 西安航天动力试验技术研究所 一种基于位移测量的发动机径向力测量系统及方法
CN111649698A (zh) * 2020-06-08 2020-09-11 中交第三航务工程局有限公司 一种非接触式钢管桩曲率半径测量系统

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106323526B (zh) * 2016-09-12 2019-03-12 西安航天动力试验技术研究所 一种基于位移测量的发动机径向力测量系统及方法
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