JP2010168997A - 水栓用発電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、動翼羽根を安定して効率よく回転させることができる水栓用発電機を提供する。
【解決手段】給水流入口と、給水流出口とを有し、内部に給水流路が形成された筒体と、前記給水流路に設けられ、動翼羽根を有し、前記給水流路に対して略平行な回転軸の周りに回転する動翼と、前記動翼と一体に回転可能なマグネットと、前記マグネットの回転により起電力を生ずるコイルと、前記動翼羽根に向けて水を噴出させる複数のノズルと、を備え、前記ノズルのそれぞれは、前記ノズルから噴出される水流の方向が、前記動翼羽根の外接円とその接線との接点において前記接線に対して垂直な垂線に対して傾斜するように配置され、且つ前記給水流入口を通過した水は、前記複数のノズルのいずれかから噴出されることを特徴とする水栓用発電機を提供する。
【選択図】図9
【解決手段】給水流入口と、給水流出口とを有し、内部に給水流路が形成された筒体と、前記給水流路に設けられ、動翼羽根を有し、前記給水流路に対して略平行な回転軸の周りに回転する動翼と、前記動翼と一体に回転可能なマグネットと、前記マグネットの回転により起電力を生ずるコイルと、前記動翼羽根に向けて水を噴出させる複数のノズルと、を備え、前記ノズルのそれぞれは、前記ノズルから噴出される水流の方向が、前記動翼羽根の外接円とその接線との接点において前記接線に対して垂直な垂線に対して傾斜するように配置され、且つ前記給水流入口を通過した水は、前記複数のノズルのいずれかから噴出されることを特徴とする水栓用発電機を提供する。
【選択図】図9
Description
本発明は、給水の流れを利用して発電する水栓用発電機に関する。
従来より、蛇口の下に差し出された手をセンサで感知し、蛇口から水を自動的に吐水する自動水栓装置が知られている。また、そのような自動水栓装置の流路に小型発電機を配設し、この発電機で得られた電力を蓄電しておき、上述のセンサなどの回路の電力を補う装置も知られている(例えば、特許文献1を参照)。
このような水栓装置には、小型化が容易な軸流式発電機が用いられている。そして、軸流式発電機には、マグネットの径方向の外側にコイルを配設した「ラジアル配置」の発電機(例えば、特許文献1の図4を参照)と、マグネットの径方向に略直角な方向の端面と対向させるようにしてコイルを配設した「アキシャル配置」の発電機(例えば、特許文献1の図5を参照)とがある。径方向の寸法が小さい発電機を必要とするような用途においては、「ラジアル配置」の発電機よりも「アキシャル配置」の発電機を用いる方が好ましい。
ここで、例えば、特許文献1に開示をされているような軸流式発電機においては、噴流口により形成された旋回流により動翼を回転させる構成となっている。
また、例えば、特許文献2や特許文献3に開示をされているような軸流式発電機においては、動翼の軸方向に対して略平行である水流方向を変化させ、水を動翼羽根の径外方向から動翼羽根に噴出するノズルを備え、マグネットの径外側にバイパス弁を備えた構成となっている。このような場合において、流量増大時のバイパス弁の開閉によって生じる水撃が、動翼羽根を振動させてしまい、発電量のばらつきを招くことがあった。
本発明は、動翼羽根を安定して効率よく回転させることができる水栓用発電機を提供する。
本発明の一態様によれば、給水流入口と、給水流出口とを有し、内部に給水流路が形成された筒体と、前記給水流路に設けられ、動翼羽根を有し、前記給水流路に対して略平行な回転軸の周りに回転する動翼と、前記動翼と一体に回転可能なマグネットと、前記マグネットの回転により起電力を生ずるコイルと、前記動翼羽根に向けて水を噴出させる複数のノズルと、を備え、前記ノズルのそれぞれは、前記ノズルから噴出される水流の方向が、前記動翼羽根の外接円とその接線との接点において前記接線に対して垂直な垂線に対して傾斜するように配置され、且つ前記給水流入口を通過した水は、前記複数のノズルのいずれかから噴出されることを特徴とする水栓用発電機が提供される。
本発明によれば、動翼羽根を安定して効率よく回転させることができる水栓用発電機を提供する。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明をする。
尚、各図面中、同一の構成要素には同一の符号を付す。
尚、各図面中、同一の構成要素には同一の符号を付す。
図1は、本発明の実施の形態に係る発電機1の模式断面図である。
発電機1には、主として、給水流入口201、給水流出口202、給水流路203、筒体13、キャップ14、動翼15、マグネットM、ステータ9、封止部材51が備えられ、これらは、ケース12(図3を参照)の中に収容されている。尚、キャップ14の上方に描かれた矢印は、流水の方向を示している。
ここで、発電機1の説明をする前に、発電機1を備えた自動水栓装置3の説明をする。
発電機1には、主として、給水流入口201、給水流出口202、給水流路203、筒体13、キャップ14、動翼15、マグネットM、ステータ9、封止部材51が備えられ、これらは、ケース12(図3を参照)の中に収容されている。尚、キャップ14の上方に描かれた矢印は、流水の方向を示している。
ここで、発電機1の説明をする前に、発電機1を備えた自動水栓装置3の説明をする。
図2は、本発明の実施の形態に係る発電機を備えた自動水栓装置(以下、単に「自動水栓装置」とも称する)の取付例を表す模式図である。
図3は、本発明の実施の形態に係る発電機を備えた自動水栓装置の模式断面図である。
図3は、本発明の実施の形態に係る発電機を備えた自動水栓装置の模式断面図である。
尚、図中の矢印は、流水の方向を示している。
自動水栓装置3は、例えば、洗面台2などに取り付けられる。自動水栓装置3は、配管4を介して、水道水等の流入口5に接続されている。自動水栓装置3は、円筒状の本体3aと、この本体3aの上部に設けられ、本体3aの径外方向に延出する吐水部3bとを有する。吐水部3bの先端には、吐水口6が形成され、さらにこの吐水口6の近傍にはセンサ7が内蔵されている。
自動水栓装置3の内部には、流入口5から流入し、配管4内を流れてきた給水を、吐水口6へと導く給水流路10が形成されている。本体3aの内部には、その給水流路10を開閉するための電磁弁8が内蔵され、さらに電磁弁8の下流側には、吐水量を一定に制限するための定流量弁55が内蔵されている。また、水道等の元圧が使用圧よりも高すぎる場合に減圧するための減圧弁または調圧弁(図示省略)が、電磁弁8より上流側に内蔵されている。尚、定流量弁55、減圧弁、調圧弁は、必要に応じて適宜設けるようにすればよい。
定流量弁55より下流の吐水部3bの内部には、発電機1が備えられている。本体3aの内部には、発電機1で発電された電力を充電しておく充電器56、センサ7の駆動や電磁弁8の開閉などを制御する制御部57が設けられている。発電機1は、電磁弁8及び定流量弁55よりも下流側に配設されているため、水道の元圧(一次圧)が、発電機1に直接作用することはない。そのため、発電機1は、それほど高い耐圧性を要求されず、このような配置は、信頼性やコストの点で有利である。
また、充電器56と制御部57とは、図示しない配線を介して接続されている。そして、充電器56及び制御部57は、本体3aの上部であって、給水流路10の最も上方の位置よりもさらに上方の位置に配置されている。そのため、 給水流路10を形成する流路管の外面に結露した水滴が、落下または流路管を伝って流れ落ちても、制御部57が浸水することを防ぐことができ、制御部57の故障を防止することができる。同様に、充電器56も給水流路10の上方に設けているため、充電器56が浸水することを防ぎ、充電器56の故障をも防止することができる。
発電機1に設けられたコイル50(図5参照)と制御部57とは、図示しない配線を介して接続され、コイル50の出力が制御部57を介して充電器56に送られるようになっている。
なお、水栓用発電機1は、水栓装置3の水栓金具(本体3a及び吐水部3b)の内部に設けられることに限らない。例えば、水栓装置3の水栓金具と、これよりも上流側に設けられた止水栓(元栓)105(図2参照)との間を接続する配管(流路)4に設けてもよい。
自動水栓装置3は、生活空間において好適に使用される。使用目的としては、例えば、キッチン用水栓装置、リビングダイニング用水栓装置、シャワー用水栓装置、トイレ用水栓装置、洗面所用水栓装置などが挙げられる。また、本実施の形態に係る発電機1は、人体感知センサを用いた自動水栓装置3に限らず、例えば、手動スイッチのオン/オフによるワンタッチ水栓装置、流量をカウントして止水する定量吐水水栓装置、設定時間を経過すると止水するタイマー水栓装置などにも適用させることができる。また、発電された電力を、例えば、ライトアップ、アルカリイオン水や銀イオン含有水などの電解機能水の生成、流量表示(計量)、温度表示、音声ガイドなどに用いることもできる。
また、自動水栓装置3において、吐出流量は、例えば、毎分100リットル以下、望ましくは毎分30リットル以下に設定されている。特に、洗面所用水栓においては、毎分5リットル以下に設定されていることが望ましい。また、トイレ用水栓のような吐出流量が比較的多い場合には、給水管から、発電機1に流れる水流を分岐させて、発電機1を流れる流量を毎分30リットル以下に調整することが望ましい。これは、給水管からのすべての水流を発電機1に流すと、動翼15の回転数が大きくなりすぎ、騒音や軸摩耗が増大する可能性が懸念され、また、回転数が増大しても適正回転数以下でなければ、渦電流やコイル熱によるエネルギー損失が生じるため、結果として発電量は増大しないからである。尚、水栓装置が取り付けられる水道管の給水圧としては、例えば、日本においては50kPa(キロパスカル)程度の低水圧である場合もあり得る。
次に、図1に戻って、発電機1について説明する。
筒体13は、小径部13aと大径部13bとからなる段付き形状を呈し、その内部が給水流路に連通した状態で、図2、図3に図示される吐水部3bに配設される。この際、筒体13(動翼15)の回転軸(中心軸)が、流水の方向に対して略平行となるようにして配設される。また、筒体13は、小径部13aを下流側に、大径部13bを上流側に向けて配設される。
筒体13は、小径部13aと大径部13bとからなる段付き形状を呈し、その内部が給水流路に連通した状態で、図2、図3に図示される吐水部3bに配設される。この際、筒体13(動翼15)の回転軸(中心軸)が、流水の方向に対して略平行となるようにして配設される。また、筒体13は、小径部13aを下流側に、大径部13bを上流側に向けて配設される。
筒体13の内部には、上流側から順に、給水流入口201、キャップ14、動翼15、軸受17、給水流出口202が設けられている。また、給水流入口201と給水流出口202との間には、給水流路203が設けられている。軸受17は小径部13aの内部に設けられ、キャップ14及び動翼15は大径部13bの内部に設けられている。
大径部13bの上流端の開口は、Oリング52を介して、封止部材51により液密になるよう塞がれている。封止部材51の内部には段付き孔が設けられている。そして、その段部51aは環状に形成され、この段部51aの上にキャップ14が支持されている。キャップ14は、筒体13に対して固定され、回転はしない。
尚、キャップ14とキャップ14の周面に設けられたノズル18についての詳細は後述する。
尚、キャップ14とキャップ14の周面に設けられたノズル18についての詳細は後述する。
キャップ14の下流側には、動翼15が設けられている。動翼15は、円柱状を呈し、径内方向に突出した複数の突起状の動翼羽根19が設けられている。周方向に見て隣り合う動翼羽根19間の空間は、動翼流路72として機能する。尚、動翼羽根19についての詳細は後述する。
そして、後述する動翼リング15aの端面やマグネットMと、筒体13や封止部材51との間には動翼15を回転可能とするための隙間が設けられ、この隙間が導水路60となる。
また、軸受17と一体化された中心軸24が上流側に向けて突出するようにして設けられている。中心軸24は、動翼15のボス部15bを挿通しており、中心軸24のまわりを動翼15が回転可能とされている。尚、動翼15と中心軸24とを一体化し、中心軸24の両端部をキャップ14と軸受17とに支持させて、中心軸24と一体化された動翼15が回転するようにしてもよい。すなわち、動翼15の回転軸が給水流路に対して略平行となるように、動翼羽根部を有する動翼15を給水流路に設ければよい。ここでいう動翼15の回転軸は、中心軸24と同じである。
軸受17は、筒体13の内周面に対して固定されたリング部材21と、このリング部材21の中心に設けられた軸支持部22とを備え、リング部材21と軸支持部22とは、放射状に設けられた連結部材23によって結合されている。各連結部材23の間は、閉塞されておらず貫通しているため、筒体13内部の給水の流れが妨げられることはない。
筒体13の大径部13bの内部には、動翼羽根19の下流側であって径外方側の側端面に設けられた動翼リング15aと、動翼リング15aの外周部に固定された円環状のマグネットMとが収容されている。筒体13の小径部13aの外側には、マグネットMの下流側の径方向に略直角な方向の端面に対向させるようにしてステータ9が設けられている。
また、マグネットMは、動翼羽根19と給水流出口202との間に設けている。このようにマグネットMを配置させることによって、径方向の寸法が小さくても、発電量を確保できる発電機を設けることができる。その理由は、動翼羽根19と給水流出口202との間であって、ノズル18の下流側である空間に、径方向に大きなマグネットMを配置させることができるからである。
本実施の形態においては、ステータ9を、マグネットMの径方向に略直角な方向の端面に対向配置させる構造のため、ステータ9をマグネットMの径外方向に対向配置させる場合(「ラジアル配置」)に比べて、径方向寸法を小さくすることができる。また、動翼15の径外方にステータ9を配置しない分、動翼15の径方向寸法の拡大が図れ、発電量を増加させることができる。
また、筒体13を樹脂などのような電気伝導度の低い材料で形成するものとすれば、金属で形成した場合と比べて渦電流損が低減できるので、発電量をさらに増加させることができる。この場合、磁束が通過する大径部13bのみを樹脂などのような電気伝導度の低い材料で形成するようにしてもよい。
次に、マグネットMとステータ9について説明をする。
図4は、マグネットMを説明するための模式斜視図である。
図5は、ステータ9を説明するための模式斜視図である。
図4に示すように、マグネットMの径外方向の端面(外周面)には、周方向に沿ってN極とS極とが交互に着磁されている。
図4は、マグネットMを説明するための模式斜視図である。
図5は、ステータ9を説明するための模式斜視図である。
図4に示すように、マグネットMの径外方向の端面(外周面)には、周方向に沿ってN極とS極とが交互に着磁されている。
図5に示すように、ステータ9は、いずれも軟磁性体(例えば、圧延鋼)からなる第1ヨーク31、第2ヨーク32およびこれらに連接するインダクタ31a、ヨーク31b、インダクタ32aと、これら第1ヨーク31、第2ヨーク32、インダクタ31a、ヨーク31b、インダクタ32aで囲まれた空間内に配置されるコイル50とを有する。
円環状に巻回されたコイル50は、その内周面部、外周面部および径方向に略直角な方向の両端面部が、第1ヨーク31、第2ヨーク32、インダクタ31a、ヨーク31b、インダクタ32a、第3ヨーク33によって囲まれている。
第1ヨーク31は、略円環状を呈し、コイル50の内周面部を囲むようにして配置され、その径方向に略直角な方向の一端部には、径外方向に向けて、複数のヨーク31bが一体的に設けられている。第1ヨーク31において、コイル50の内周面部に対向する部分と、ヨーク31bとは、略直角となっている。ヨーク31bは、コイル50の周方向に沿って等間隔で配置されている。ヨーク31bの一端は、さらにコイル50の径方向に略直角な方向に延出してインダクタ31aを形成している。
第2ヨーク32は、略円環状を呈し、コイル50の外周面部を囲むようにして配置され、その径方向に略直角な方向の一端部には、複数のインダクタ32aが径方向に略直角な方向に向けて一体的に設けられている。インダクタ32aは、コイル50の周方向に沿って等間隔で配置されるとともに、第1ヨーク31の各インダクタ31aの間に配置されるようになっている。すなわち、第1ヨーク31のインダクタ31aと、第2ヨーク32のインダクタ32aとが、コイル50の周方向に沿って、交互に、且つ互いに離間して並んでいる。また、インダクタ31a、32aは、コイル50の外周面部を囲むようにして配置された部分(第2ヨーク32)の直上に設けられ、コイル50の中心から各インダクタ31a、32aまでの距離は略同一となっている。
インダクタ31a、32aは、径方向に略直角な方向に延出するようにして設けられ、その内周面(コイル50の中心方向に位置する側の面)が、マグネットMの外周面(径外方向の面)と対向するようになっている。また、ヨーク31bは、コイル50の一方の端面部と対向している。そのコイル50の一方の端面部は、ヨーク31b及び筒体13のフランジ部13cを間に挟んで、マグネットMの径方向に略直角な方向の端面と対向している。
ここで、発電機1の径方向の寸法を小さくしようとすれば、マグネットMの径方向の寸法も小さくしなければならない。しかしその場合でも、マグネットMの径方向に略直角な方向の寸法は小さくする必要がなく、また、場合によっては大きくすることもできる。
本実施の形態においては、インダクタ31a、32aをマグネットMの外周面に対向するように設けている。そのため、マグネットMの外周面からの磁束をインダクタ31a、32aを介してコイル50に導くことができ、径方向寸法を小さくした場合でも、その影響を少なくすることができ、所定の発電量を確保することができる。
このように、発電量を確保したまま発電機1の径方向寸法の小型化を図ることができれば、例えば、発電機1が配設される自動水栓装置3の寸法をも小さくすることができる。その結果、自動水栓装置3の設置性、操作性などを向上させることができ、また、自動水栓装置3の外観デザインの採用に関する許容性をも向上させることができる。例えば、従来よりも細身の現代的なデザインを採用することができるようにもなる。
第3ヨーク33は、リングプレート状を呈し、コイル50の他方の端面部と対向して設けられる。また、第3ヨーク33の外周側の一部が切り欠かれて、図示しないコイル配線の取り出し部が形成されている。
第3ヨーク33は、第1ヨーク31及び第2ヨーク32におけるそれぞれのヨーク31a、ヨーク31b、インダクタ32aが設けられた端部と反対側の端部に結合されている。第1ヨーク31〜第3ヨーク33によって囲まれた空間内に、コイル50が収容され、コイル50からの配線は、第3ヨーク33の外周側に形成された図示しないコイル配線の取り出し部から外部に引き出されるようになっている。このように、コイル50の配線は、第3ヨーク33の外周側に形成された図示しないコイル配線の取り出し部を介して、外周側から外部に取り出されるので、内周側から取り出す場合に比べて、制御部57までの配線の取りまわしが容易となる。
また、第3ヨーク33には、例えば、凸状の位置決め部が設けられており、この位置決め部を、第1ヨーク31及び第2ヨーク32のそれぞれに形成された凹状の切り欠き部に係合させることで、第1ヨーク31及び第2ヨーク32は、それぞれ周方向の所定の位置に位置決めされる。これにより、インダクタ31a、32a間のピッチ精度を向上させることができる。尚、第3ヨーク33に凹状の位置決め部を、第1ヨーク31及び第2ヨーク32のそれぞれに凸状の位置決め部を設けるようにすることもできる。
また、第2ヨーク32には切り欠き部39aが、第3ヨーク33には切り欠き部39bが設けられている。このように、各ヨーク32、33において、コイルの周面部を囲むようにして設けられた部分に、インダクタ31a、32aが設けられた一端側から隣接するインダクタの間を切り欠いた切り欠き部39a、39bを間欠的に設けることで、各ヨーク32、33を周方向に磁気的に絶縁するようにしている。そして、各ヨーク32、33の周面に沿って形成される磁路のうち、発電に必要のない部分を削り取ることで、鉄損を抑制することができ発電量を増加させることができる。
尚、マグネットMの下流側端面に対向させてステータ9が配置されている場合を説明したが、ステータ9は、マグネットMの上流側端面に対向させて配置してもよく、あるいは、マグネットMの上流側及び下流側の両端面にそれぞれ対向させて1対のステータ9を配置させてもよい。
次に、旋回流とバイパス流について説明をする。
図6は、比較例に係る発電機の模式断面図である。
尚、図1において説明をしたものと同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図6は、比較例に係る発電機の模式断面図である。
尚、図1において説明をしたものと同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図6に示す発電機100は、本発明者が発明をするに至った過程で検討したものであり、主として、筒体13、予旋回静翼114、動翼15、マグネットM、ステータ9、封止部材51が備えられている。尚、予旋回静翼114の上方に描かれた矢印は、流水の方向を示している。
予旋回静翼114は、円柱体の一方の端面(上流側に位置する面)に、円錐体を一体的に設けた形状を呈している。予旋回静翼114の周面には、径外方向に突出した複数の突起状の静翼羽根118が設けられている。静翼羽根118は、予旋回静翼114の軸中心に対して右方向にねじれつつ、上流側から下流側に向けて傾斜している。周方向に見て隣り合う静翼羽根118間の空間は、静翼流路171として機能する。予旋回静翼114は、筒体13に対して固定され、回転はしない。
予旋回静翼114の下流側には、動翼115が設けられている。動翼115は、円柱状を呈し、径外方向に突出した複数の突起状の動翼羽根119が設けられている。動翼羽根119は、静翼羽根118とは逆に、回転軸に対して左方向にねじれつつ、上流側から下流側に向けて傾斜している。周方向に見て隣り合う動翼羽根119間の空間は、動翼流路172として機能する。
筒体13内に流れ込んだ流水は、予旋回静翼114の円錐体表面を流れて径外方向に拡散され、回転軸に対して右方向に旋回するような旋回流となって、静翼羽根118間の静翼流路171を流れる。
静翼流路171を流れた旋回流は、動翼流路172に流入し、動翼羽根119の上側の傾斜面に衝突する。動翼流路172に流入する旋回流は、回転軸に対して右方向に旋回した流れなので、動翼羽根119に対して右方向の力が作用し、動翼115は右回りに回転する。そして、マグネットMの内周面より内側の動翼流路172を流れた流水は、軸受17の内側を通過して、筒体13内部を抜ける。
図7は、図6における動翼部分の模式拡大断面図である。
尚、図1、図6において説明をしたものと同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。
尚、図1、図6において説明をしたものと同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図7に示すように、動翼115の端面やマグネットMと、筒体13や封止部材51との間には動翼115を回転可能とするための隙間が設けられ、この隙間が導水路60aとなる。
前述したように静翼流路171を流れた旋回流62は、遠心力を受けて外側に拡散しようとする。そして、外側に拡散しようとする旋回流62の一部は、静翼流路171の出口付近において、バイパス流61として導水路60aに流れ込む。
このバイパス流61は動翼115の回転、すなわち、発電には寄与しないので、バイパス流61が増えるほど羽根車効率が低下することになる。
このバイパス流61は動翼115の回転、すなわち、発電には寄与しないので、バイパス流61が増えるほど羽根車効率が低下することになる。
ここで、「羽根車効率」は、水力エネルギーを回転エネルギーに変換する際の効率を示すものであり、下記の(1)式で求めることができる。
本発明者は検討の結果、動翼を回転させる際に、動翼羽根の径外方向から内側に向かって流れる流れを形成させることができれば外側に拡散しようとする流れの形成を抑制することができるので、導水路60aに流れ込むバイパス流61の流量を抑制することができるとの知見を得た。
またさらに、3つ以上のノズル18を設けることにより、動翼15に対する水圧の偏りを抑制し、動翼15を安定して回転させることができるとの知見を得た。
またさらに、3つ以上のノズル18を設けることにより、動翼15に対する水圧の偏りを抑制し、動翼15を安定して回転させることができるとの知見を得た。
図8(a)は、本実施の形態に係る発電機1に備えられるキャップ14を説明するための模式斜視図である。
また、図9及び図10は、図1におけるA−A矢視断面図である。
尚、図1において説明をしたものと同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。
また、図9及び図10は、図1におけるA−A矢視断面図である。
尚、図1において説明をしたものと同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図8(a)、図9に示すように、キャップ14は、円柱体の一方の端面(上流側に位置する面)に円錐体を一体的に設けた形状を呈している。また、円柱体の他方の端面(下流側に位置する面)にはフランジ部14aが設けられている。
また、キャップ14の内部には、フランジ部14aが設けられた側の端面に開口した円柱形状を呈した空間部14b(図1を参照)が設けられている。そして、空間部14bには動翼15の上流端側に設けられた動翼羽根19が収納されている。キャップ14の中心軸上であって、空間部14bに面する側の面には動翼15を挿通する中心軸24の一端が支持されている。
また、キャップ14の周面には、空間部14bに連通する3つのノズル18が設けられている。これら3つのノズル18は、動翼15の周囲において120度の角度関係で、均等(等間隔)に配置されている。
なお、3つのノズル18を配置する場合に、それぞれのノズルの周方向での配置角度は120度に限定されるものではなく、ノズル18から噴出される水流が動翼15の周方向において対称性を保つように配置されていればよい。すなわち、動翼15の回転角に対する動翼15のトルクのばらつきが小さくなるように、ノズル18を配置することができる。
図11(a)及び(b)は、動翼15がノズル18からの水流により受けるトルクを表したグラフである。これらのグラフにおいて、横軸は動翼15の回転角(度)を表し、縦軸は動翼15が受けるトルクを全回転角にわたって受けるトルクの平均で除した値を表す。
図11(a)及び(b)は、いずれも、動翼羽根19の枚数が11枚であり、3つのノズル18を等間隔(120度ごとに)配置した場合を表す。ただし、図11(a)は、3つのノズル18から等しい量の水流を噴出させた場合(流量比は、1:1:1である)を表し、3つのノズル18から噴出される水流の対称性が保たれている。一方、図11(b)は、3つのノズル18から噴出させる水量の流量比を4:1:1とした場合を表す。つまり、図11(b)においては、3つのノズル18から噴出される水流の対称性は保たれていない。ここで、3つのノズル18から噴出される水の流量の合計は、図11(a)の場合と図11(b)の場合とで同一である。
図11(b)をみると、動翼15が受けるトルクは、回転角に応じて周期的に大きく変動していることが分かる。つまり、3つのノズル18から噴出される水流の対称性が保たれていない場合(図11(b))には、動翼15が受けるトルクが変動し、脈動しやすくなる。これに対して、図11(a)をみると、動翼15が受けるトルクの変動ははるかに小さい。つまり、3つのノズル18から噴出される水流の対称性が保たれている場合(図11(a))には、動翼15が受けるトルクの変動は抑制され、脈動が抑制されて円滑に回転することが分かる。
図12(a)及び(b)は、図11(a)及び(b)のそれぞれのケースにおいて、11枚の動翼羽根19のそれぞれが水流により受けるトルクを表したグラフである。ここでも、横軸は動翼15の回転角 (度)を表し、縦軸は1枚の動翼羽根19がノズル18からの水流により受けるトルクを動翼15の全体が全回転角にわたって受けるトルクの平均で除した値を表す。
図11(b)をみると、1枚の動翼羽根19が受けるトルクは、回転角がおよそ40度において、3つのノズル18のうちで流量が多いノズル18からの水流により最大で1程度まで急激に上昇し、それ以外の回転角度ではほぼゼロに近いトルクしか受けないことが分かる。つまり、3つのノズル18から噴出される水の流量が均等でない場合には、それぞれの動翼羽根19が受けるトルクの変動も極めて大きいことが分かる。このように不均一なトルクがかかることにより、動翼15の脈動が生じやすくなる。
これに対して、図11(a)をみると、動翼羽根19のそれぞれは、3つのノズル18からの均等な水流に対応して、回転角がおよそ40度、160度、280度において、0.46程度の均等なトルクを受けることが分かる。つまり、3つのノズル18を均等に配置し、均等な水流を噴出させることにより、水流の対称性を保ち、動翼羽根19は、回転角に応じた均等なトルクを受ける。その結果として、動翼15を円滑に回転させ、脈動を抑制できる。なお、図12(a)及び(b)において、トルクにマイナスの値が表れているのは、動翼羽根19が水流によって回転方向とは逆向きの力を受けることによる。
以上、具体例を参照しつつ説明したように、3つ以上のノズルから噴出される水流の対称性が保たれていれば、動翼15は円滑に回転し、脈動を抑制できる。ただし、水流は完全に対称である必要はなく、水圧によって動翼15にかかる力が、動翼羽根19での脈動を抑制できる程度に動翼15の回転中心においてつり合っていればよい。したがって、3つのノズル18の配置角度が等間隔となるように配置してもよいが、あるいは、動翼19にかかる水圧が回転中心において概ねつりあう限りにおいて、3つのノズル18の配置角度が等間隔から外れるように配置してもよい。またさらに、3つのノズル18のうちのいずれか1つまたは2つを、複数の小さいノズルに分割してもよい。このような場合でも、動翼15にかかる水圧が回転中心においてつりあい、動翼羽根15での脈動を抑制することが可能である。またさらに、3つのノズル18を等間隔に配置し、さらに噴出する水量が小さいノズルを付加したような場合も、動翼15にかかる水圧が回転中心において概ねつり合う限りにおいて、本発明の範囲に包含される。以上の論理は、ノズル18の数が3つの場合に限定されるものではなく、後に図13を例示して説明するように4つのノズル18を設けた場合や、5つ以上のノズル18を設けた場合においても同様である。
一方、キャップ14の周面には、3つの柱301が設けられており、各々のノズル18への流路を区画している。ノズル18および柱301は、その下面がフランジ部14aの上面に接するようにしてキャップ周面の周方向に沿って等間隔に設けられている。そして、ノズル18は、空間部14bに収納された動翼羽根19に向けて開口されており、その方向は、動翼羽根19の外接円の接線方向よりは内側に向くようにされている。
なお、3つのノズル18を配置する場合に、それぞれのノズルの周方向での配置角度は120度に限定されるものではなく、ノズル18から噴出される水流が動翼15の周方向において対称性を保つように配置されていればよい。すなわち、動翼15の回転角に対する動翼15のトルクのばらつきが小さくなるように、ノズル18を配置することができる。
図11(a)及び(b)は、動翼15がノズル18からの水流により受けるトルクを表したグラフである。これらのグラフにおいて、横軸は動翼15の回転角(度)を表し、縦軸は動翼15が受けるトルクを全回転角にわたって受けるトルクの平均で除した値を表す。
図11(a)及び(b)は、いずれも、動翼羽根19の枚数が11枚であり、3つのノズル18を等間隔(120度ごとに)配置した場合を表す。ただし、図11(a)は、3つのノズル18から等しい量の水流を噴出させた場合(流量比は、1:1:1である)を表し、3つのノズル18から噴出される水流の対称性が保たれている。一方、図11(b)は、3つのノズル18から噴出させる水量の流量比を4:1:1とした場合を表す。つまり、図11(b)においては、3つのノズル18から噴出される水流の対称性は保たれていない。ここで、3つのノズル18から噴出される水の流量の合計は、図11(a)の場合と図11(b)の場合とで同一である。
図11(b)をみると、動翼15が受けるトルクは、回転角に応じて周期的に大きく変動していることが分かる。つまり、3つのノズル18から噴出される水流の対称性が保たれていない場合(図11(b))には、動翼15が受けるトルクが変動し、脈動しやすくなる。これに対して、図11(a)をみると、動翼15が受けるトルクの変動ははるかに小さい。つまり、3つのノズル18から噴出される水流の対称性が保たれている場合(図11(a))には、動翼15が受けるトルクの変動は抑制され、脈動が抑制されて円滑に回転することが分かる。
図12(a)及び(b)は、図11(a)及び(b)のそれぞれのケースにおいて、11枚の動翼羽根19のそれぞれが水流により受けるトルクを表したグラフである。ここでも、横軸は動翼15の回転角 (度)を表し、縦軸は1枚の動翼羽根19がノズル18からの水流により受けるトルクを動翼15の全体が全回転角にわたって受けるトルクの平均で除した値を表す。
図11(b)をみると、1枚の動翼羽根19が受けるトルクは、回転角がおよそ40度において、3つのノズル18のうちで流量が多いノズル18からの水流により最大で1程度まで急激に上昇し、それ以外の回転角度ではほぼゼロに近いトルクしか受けないことが分かる。つまり、3つのノズル18から噴出される水の流量が均等でない場合には、それぞれの動翼羽根19が受けるトルクの変動も極めて大きいことが分かる。このように不均一なトルクがかかることにより、動翼15の脈動が生じやすくなる。
これに対して、図11(a)をみると、動翼羽根19のそれぞれは、3つのノズル18からの均等な水流に対応して、回転角がおよそ40度、160度、280度において、0.46程度の均等なトルクを受けることが分かる。つまり、3つのノズル18を均等に配置し、均等な水流を噴出させることにより、水流の対称性を保ち、動翼羽根19は、回転角に応じた均等なトルクを受ける。その結果として、動翼15を円滑に回転させ、脈動を抑制できる。なお、図12(a)及び(b)において、トルクにマイナスの値が表れているのは、動翼羽根19が水流によって回転方向とは逆向きの力を受けることによる。
以上、具体例を参照しつつ説明したように、3つ以上のノズルから噴出される水流の対称性が保たれていれば、動翼15は円滑に回転し、脈動を抑制できる。ただし、水流は完全に対称である必要はなく、水圧によって動翼15にかかる力が、動翼羽根19での脈動を抑制できる程度に動翼15の回転中心においてつり合っていればよい。したがって、3つのノズル18の配置角度が等間隔となるように配置してもよいが、あるいは、動翼19にかかる水圧が回転中心において概ねつりあう限りにおいて、3つのノズル18の配置角度が等間隔から外れるように配置してもよい。またさらに、3つのノズル18のうちのいずれか1つまたは2つを、複数の小さいノズルに分割してもよい。このような場合でも、動翼15にかかる水圧が回転中心においてつりあい、動翼羽根15での脈動を抑制することが可能である。またさらに、3つのノズル18を等間隔に配置し、さらに噴出する水量が小さいノズルを付加したような場合も、動翼15にかかる水圧が回転中心において概ねつり合う限りにおいて、本発明の範囲に包含される。以上の論理は、ノズル18の数が3つの場合に限定されるものではなく、後に図13を例示して説明するように4つのノズル18を設けた場合や、5つ以上のノズル18を設けた場合においても同様である。
一方、キャップ14の周面には、3つの柱301が設けられており、各々のノズル18への流路を区画している。ノズル18および柱301は、その下面がフランジ部14aの上面に接するようにしてキャップ周面の周方向に沿って等間隔に設けられている。そして、ノズル18は、空間部14bに収納された動翼羽根19に向けて開口されており、その方向は、動翼羽根19の外接円の接線方向よりは内側に向くようにされている。
なお、フランジ部14aをキャップ14と別体で設けてもよい。この場合には、フランジ部14aとキャップ14を接合させることによって、ノズル18を形成することができる。
このようなノズル18によれば、回転軸(中心軸)に対して略平行な方向から流れてくる水を、流れの方向を変えて、回転軸(中心軸)に対して略垂直な平面内において、動翼羽根19の径外方向から動翼羽根19に向けて噴出させることができる。
すなわち、動翼15の回転軸(中心軸)に対して略平行な方向から流れてくる水を、回転軸(中心軸)に対して略垂直な方向に、流れの方向を変えて、動翼羽根19の径外方向から動翼羽根19に向けて噴出させる複数のノズル18が設けられている。そして、これら複数のノズル18は、動翼19の周囲に等間隔(均等)に配置されている。
このようにすれば、水流が給水流入口からそれぞれのノズル18を通過して動翼羽根19に衝突するまでの距離を均一にすることができる。そのため、水流の変動による動翼羽根19での脈動を抑制できる。なお、軸流式でない場合には、各ノズル18までの水路の長さが均一ではないため、ノズル18を動翼15の周囲に均等に配置しても、水流が各ノズル18を通過して動翼羽根19に衝突するまでの距離を均一にすることができない。
これに対して、本実施形態によれば、軸流式の流路形態において、動翼15の周囲に複数のノズル18を等間隔に配置することにより、水流が各ノズル18を介して動翼羽根19に衝突するまでの距離を均一にできる。その結果として、水流の変動による動翼羽根19での脈動などを抑制できる。また、給水流入口を通過した水はその全量がノズル18のいずれかから噴出される構成となっている。このような構成とすることで、ノズルの給水入り口付近において水流の乱れや水撃が生じることがなく、ノズル直前でバイパスさせるような従来の発電機と比較して、動翼羽根を振動させてしまうことによる発電量のばらつきを小さくすることが可能となる。
なお、図8(b)に表した具体例のように、キャップ14の周面に障害物204を設けてもよい。この場合においては、水は障害物204を迂回するように流れる。そして、この具体例においても、動翼15の回転軸に対して略平行な方向から流れてくる水を、回転軸(中心軸)に対して略垂直な方向に、流れの方向を変えて、複数のノズル18から動翼羽根19の径外方向から動翼羽根19に向けて噴出させることができる。その結果として、図8(a)に関して前述した効果を得ることができる。
またさらに、本実施形態によれば、3つ以上のノズル18を動翼15の周囲に均等(等間隔)に設けることで、各々の動翼羽根19に対して噴流をばらつきを抑えて当てることができ、安定して動翼を回転させることができる。すなわち、動翼羽根19に噴流が均等に当たらないと、各々の動翼羽根19が受ける水圧が偏り、動翼15が振動してしまうという問題が生じる。
例えば、ノズル18の数を1つのみにした場合には、動翼15に対して、片側のみから水圧がかかることとなる。この場合、動翼15の回転軸に対して一方向からの力が加わるため、偏心しやすい。また、軸受けが一方向のみに向けて摩耗しやすく、使用するに従ってガタなどが生じやすくなる。また、ノズル18に供給される水流の変動の影響を受けやすい。例えば、水流の脈動などによって、動翼15の回転が不安定になったり、振動や騒音が発生しやすくなる。
一方、ノズル18の数を2つにした場合も、それぞれのノズル18から噴射される水流のバランスが少し偏っただけでも、動翼15の回転軸が偏ってしまい、振動や騒音が発生しやすい。また、軸受けの片減りも生じやすくなる。
これに対して、3つ以上のノズル18を動翼15の周囲に等間隔に設けた場合には、動翼15に噴射する水流を分散させることにより、より安定して回転させることができる。すなわち、ノズル18を3つ以上設けた場合には、これらノズル18に供給される水流が変動しても、それぞれのノズル18から噴射される水流のバランスが偏ることを抑制できる。つまり、ノズル18を3つ以上設けることにより、水流のばらつきも分散することができる。そして、これらノズル18を等間隔に配置して水流を動翼15に作用させることにより、動翼15にかかる水圧の偏りを抑制し、常に安定して回転させ、振動や騒音の発生を抑制できる。また、軸受けの片減りも抑制できる。
また、3つ以上のノズル18を設けることにより、製造上の寸法の誤差などの影響も吸収しやすくなる。例えば、キャップ14を成型する際に生ずる寸法の誤差により、ノズル18の位置がずれることなどがあり得る。ノズル18の数を2つにした場合には、ノズル18の位置がわずかにずれただけでも、動翼15に対する水圧のバランスが偏りやすくなる。つまり、動翼15の回転が偏心したり、振動や騒音などが生じやすくなる。
これに対して、3つ以上のノズル18を設ける場合には、それぞれのノズル18の位置がずれても、その影響は分散され、動翼15に対する水圧のバランスの偏りも緩和される。つまり、製造上の寸法の誤差などによる影響も分散させ緩和できる。 本実施形態において、ノズル18の数は3つには限定されない。例えば、図13に例示したように、4つのノズル18を動翼15の周囲に等間隔に配置しても、前述したような水圧の偏りの抑制などの各種の効果を得ることができる。またさらに、5つ以上のノズル18を動翼15の周囲に等間隔に配置することによっても、前述したような水圧の偏りの抑制などの効果を同様に得ることができる。
動翼羽根19の上流側端面は動翼15の天井部15dに支持されており、下流側端面19aは動翼15の羽根支持面15cに支持されている(図1を参照)。そのため、動翼15の径外方向の端面(外周面)においては、動翼羽根19は支持されておらず、動翼15の径外方向の端面(外周面)から内部に向けて流水が可能となっている。
天井部15dを設けることで、動翼羽根19に流入した水が、動翼15の軸方向に対して略平行の上流側端面から逃げることを防止することができる。そのため、動翼羽根の回転効率を向上させることができる。
天井部15dを設けることで、動翼羽根19に流入した水が、動翼15の軸方向に対して略平行の上流側端面から逃げることを防止することができる。そのため、動翼羽根の回転効率を向上させることができる。
図9に示すように、動翼羽根19は曲線で構成されており、動翼15の中心に向けてその先端が接近するような向きに湾曲している。動翼羽根19の出口側先端19bと動翼15のボス部15bとは離隔されており、動翼羽根19の入口側から出口側に向けて動翼羽根19に沿った円滑な水の流れが形成されるようになっている。そのため、羽根車効率を向上させることができ、水力エネルギーを効率よく電力に変換することができる。
また、本実施形態によれば、図9及び図10に表したように、ノズル18から噴出される水流62aの方向は、動翼羽根19の外接円の接線方向よりは内側に向くようになる。より具体的には、図10に表したように、水流62aの方向は、動翼羽根19の外接円(破線)510とその接線520との接点において接線520に対して垂直な垂線530に対して、傾斜している。すなわち、水流62aの方向は、外接円520の接点における接線520の垂線530に対して、非平行かつ非垂直である。例えば、水流62aの方向は、外接円510の接点における接線520の垂線530に対して、45度以上90度未満に設定することができる。
このようにすると、各ノズル18から旋回流を形成するように水流が噴射される。その結果として、全てのノズル18からの水流が、全体として旋回流を形成する。このため、動翼羽根19の外周側から動翼15の回転軸に向けて、動翼羽根19に沿った円滑な水の流れを生じさせることができる。その結果として、動翼羽根19に効率よく水流を作用させ、動翼15を効率よく回転させることができる。
またノズルから噴射される水の流量が増大した時には、遠心力でより多く水が動翼羽根19側に流れずに導水路60を通過して動翼羽根より下流側に導水するようにすることができる。よって、流量増大時における動翼羽根19の回転数の増大を低減することができる。
このようにすると、各ノズル18から旋回流を形成するように水流が噴射される。その結果として、全てのノズル18からの水流が、全体として旋回流を形成する。このため、動翼羽根19の外周側から動翼15の回転軸に向けて、動翼羽根19に沿った円滑な水の流れを生じさせることができる。その結果として、動翼羽根19に効率よく水流を作用させ、動翼15を効率よく回転させることができる。
またノズルから噴射される水の流量が増大した時には、遠心力でより多く水が動翼羽根19側に流れずに導水路60を通過して動翼羽根より下流側に導水するようにすることができる。よって、流量増大時における動翼羽根19の回転数の増大を低減することができる。
動翼羽根19の枚数は、ノズル18の数の整数倍とは異なる値となっている。例えば、図9に例示をしたものでは、動翼羽根19の枚数を11枚、ノズル18の数を3つとしている。動翼羽根19の枚数をノズル18の数の整数倍とは異なる値とすれば、各動翼羽根19への噴出時期をずらすことができるので、動翼15の振動や騒音の発生を抑制することができる。
動翼羽根19の出口側先端19bは、動翼羽根19の下流側端面を支持する羽根支持面15cより動翼15の内側に向けて突出するようにして設けられている。そのため、羽根支持面15cの内側に設けられる流水路15e(図1を参照)の径方向寸法を大きくすることができるので、圧損を抑制することができる。また、動翼羽根19の径方向長さを長くすることができるので、動翼羽根19の面積を大きくすることができる。その結果、羽根車効率を向上させることができ、水力エネルギーを効率よく電力に変換することができる。
動翼羽根19の下流側端面19aの位置(図1を参照)は、ノズル18より下流側となるようにされている。そのため、ノズル18から噴出された水流のうち、下流側に向けて拡散されたものをも動翼羽根19に当てることができる。その結果、羽根車効率を向上させることができ、水力エネルギーを効率よく電力に変換することができる。
図8(a)に示すように、このようなノズル18によれば、中心軸24に対して略平行な方向から流れてくる水流62aを、中心軸24に対して略垂直な平面内において、動翼15(動翼羽根19)の径外方向から内側に向けて噴出させることができる。そのため、外側に拡散しようとする流れの形成を抑制することができるので、導水路に流れ込むバイパス流を抑制することができる。
図14は、バイパス流の抑制を説明するためのグラフ図である。
図14は、動翼の回転数を2500rpm、流量を1.8リットル/分として、全水量に占めるバイパス流量(導水路への流水量)の割合をシミュレーションにより求めたものである。また、縦軸は全水量に占めるバイパス流量の割合、横軸は動翼が受けるトルクを示している。図中の「▲」は、図6で説明をした比較例に係る発電機100、「■」は、本実施の形態に係る発電機1を示している。
図14は、動翼の回転数を2500rpm、流量を1.8リットル/分として、全水量に占めるバイパス流量(導水路への流水量)の割合をシミュレーションにより求めたものである。また、縦軸は全水量に占めるバイパス流量の割合、横軸は動翼が受けるトルクを示している。図中の「▲」は、図6で説明をした比較例に係る発電機100、「■」は、本実施の形態に係る発電機1を示している。
図14からわかるように、本実施の形態によれば、全水量に占めるバイパス流量の割合を1/4以下に抑制することができる。
また、比較例に係る発電機100においては、トルクを上げるために流速を増加させるとバイパス流量の割合が増加してしまうが、本実施の形態に係る発電機1によれば、トルクを上げるために流速を増加させてもバイパス流量の割合をほぼ一定に保つことができる。そのため、種々の用途に応じた様々な使用条件においてもバイパス流量の割合を抑制することができる。尚、比較例に係る発電機100においては、バイパス流量の割合が100%を超えている部分があるが、これは予旋回静翼114と動翼115との間に生じた負圧により、一旦下流側に流れた水が逆流しているためであると考えられる。
図15は、羽根車効率を説明するためのグラフ図である。
図15は、動翼の回転数を2500rpm、流量を1.8リットル/分として、羽根車効率をシミュレーションにより求めたものである。また、縦軸は羽根車効率、横軸は動翼が受けるトルクを示している。図中の「▲」は、図6で説明をした比較例に係る発電機100、「■」は、本実施の形態に係る発電機1を示している。
図15は、動翼の回転数を2500rpm、流量を1.8リットル/分として、羽根車効率をシミュレーションにより求めたものである。また、縦軸は羽根車効率、横軸は動翼が受けるトルクを示している。図中の「▲」は、図6で説明をした比較例に係る発電機100、「■」は、本実施の形態に係る発電機1を示している。
図15からわかるように、本実施の形態によれば、羽根車効率を2倍以上に向上させることができる。また、トルクを上げるために流速を増加させても羽根車効率の低下を抑制することができる。そのため、種々の用途に応じた様々な使用条件においても高い羽根車効率を維持することができ、水力エネルギーを効率よく電力に変換することができる。
図16は、トルクと圧損との関係を説明するためのグラフ図である。
図16は、動翼の回転数を2500rpm、流量を1.8リットル/分として、圧損をシミュレーションにより求めたものである。また、縦軸は動翼が受けるトルク、横軸は圧損を示している。図中の「▲」は、図6で説明をした比較例に係る発電機100、「■」は、本実施の形態に係る発電機1を示している。
図16は、動翼の回転数を2500rpm、流量を1.8リットル/分として、圧損をシミュレーションにより求めたものである。また、縦軸は動翼が受けるトルク、横軸は圧損を示している。図中の「▲」は、図6で説明をした比較例に係る発電機100、「■」は、本実施の形態に係る発電機1を示している。
一般的な水栓装置に備えられる発電機においては、発電量を50mW(ミリワット)以上とすることが好ましい。このような場合、動翼においては0.65mN・m(ミリニュートン・メートル)以上のトルクを得る必要がある。
図16からわかるように、動翼において0.65mN・m(ミリニュートン・メートル)以上のトルクを得るためには、比較例に係る発電機100においては、108kPa(キロパスカル)以上の圧損とする必要がある。一方、本実施の形態に係る発電機1においては、25kPa(キロパスカル)以上の圧損とすれば足りる。そのため、種々の用途に応じた様々な使用条件においても高いトルクを得ることができ、水力エネルギーを効率よく電力に変換することができる。
前述したように、水栓装置には種々の用途があり、また、使用環境も様々である。例えば、日本においては水栓装置が取り付けられる水道管の給水圧が50kPa(キロパスカル)程度の低水圧である場合もあり得る。このような場合においては、比較例に係る発電機100では必要なトルクを確保することができない。これに対し、本実施の形態に係る発電機1ではこのような低水圧の環境下においても充分なトルクを確保することができる。
説明の便宜上、マグネットMの外周面からの磁束をインダクタ31a、32aを介してマグネットMの径方向に略直角な方向の端面に対向させるようにして設けられたコイル50に導くようにしているが、コイル、マグネット、インダクタの配置はこれに限定されるわけではない。例えば、マグネットの径外方向にコイルを配設した「ラジアル配置」の発電機であってもよいし、マグネットの径方向に略直角な方向の端面と対向させるようにしてコイルを配設した「アキシャル配置」の発電機であってもよい。
図17は、「アキシャル配置」の発電機を説明するための模式分解図である。
マグネットM1の径方向に略直角な方向の端面には、周方向に沿ってN極とS極とが交互に着磁されている。
マグネットM1の径方向に略直角な方向の端面には、周方向に沿ってN極とS極とが交互に着磁されている。
ステータ90は、いずれも軟磁性体(例えば、圧延鋼)からなる第1ヨーク131、第2ヨーク132、第3ヨーク133と、第1ヨーク131、第2ヨーク132に連接するインダクタ131a、132a、これら第1ヨーク131、第2ヨーク132、第3ヨーク133、インダクタ131a、132aで囲まれた空間内に配置されるコイル50aとを有する。また、第3ヨーク133は、第1ヨーク131及び第2ヨーク132におけるそれぞれのインダクタ131a、132aが設けられた端部と反対側の端部に結合されている。
コイル50aは、マグネットM1の径方向に略直角な方向の端面に対向して設けられ、インダクタ131a、132aは、マグネットM1の径方向に略直角な方向に対向する部分を有して互いに離間して配設されている。
コイル50aは、マグネットM1の径方向に略直角な方向の端面に対向して設けられ、インダクタ131a、132aは、マグネットM1の径方向に略直角な方向に対向する部分を有して互いに離間して配設されている。
本実施の形態においても発電機の径方向寸法の小型化を図ることができる。そして、ノズル18、動翼羽根19などを前述のもののようにすれば、導水路に流れ込むバイパス流を抑制することができる。
説明の便宜上、動翼の回転中心に対して略平行な方向から流れてくる水を、動翼の回転中心に対して略垂直な平面内において、動翼羽根の径外方向から動翼羽根に向けて噴出させるノズルを説明したが、本発明はこれに限定されるわけではない。 動翼の回転中心に対して略平行な方向から流れてくる水を、動翼の回転中心に対して略垂直な平面と所定の角度をもって、動翼羽根部の径外方向から動翼羽根部に向けて噴出させるノズルを備えるものとすることもできる。
図18は、本発明の他の実施の形態に係る発電機の模式断面図である。
尚、図1で説明をしたものと同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。
尚、図1で説明をしたものと同様の部分には同じ符号を付し、その説明は省略する。
発電機1aに備えられるキャップ14aの周面には、空間部14bに連通するノズル18aが3箇所設けられている。ノズル18aは、キャップ周面の周方向に沿って等間隔に設けられている。そして、ノズル18aは、空間部14bに収納された動翼羽根19に向けて開口されており、その方向は、動翼羽根19の外接円の接線方向よりは内側に向くようにされている。また、ノズル18aは、動翼の回転中心に対して略垂直な平面と所定の角度をもって、設けられている。
このようなノズル18aによれば、回転軸(中心軸)に対して略平行な方向から流れてくる水を、動翼の回転中心に対して略垂直な平面と所定の角度をもって、動翼羽根の径外方向から動翼羽根に向けて噴出させることができる。図18に示すものでは斜め上方から動翼羽根に向けて噴出させるようになっている。
このようなノズル18aによれば、回転軸(中心軸)に対して略平行な方向から流れてくる水を、動翼の回転中心に対して略垂直な平面と所定の角度をもって、動翼羽根の径外方向から動翼羽根に向けて噴出させることができる。図18に示すものでは斜め上方から動翼羽根に向けて噴出させるようになっている。
また、この際、ノズル18aから噴出された水の方向は、動翼の回転軸に対して略垂直な平面に投影した場合において、動翼羽根19の外接円の接線方向よりは内側に向くようになる。
図19は、天井部を説明するための動翼の模式断面図である。
図19(a)は図1における動翼の天井部を説明する図である。天井部15dの中心には中心軸24が貫通可能な孔が設けられており、動翼羽根19のそれぞれが全長に渡って天井部15dと連結している。
図19(b)、図19(c)は本発明の他の実施の形態における動翼の天井部を説明する図である。図19(b)では、動翼羽根の周方向の中ほどから外周端部に渡って、動翼羽根19のそれぞれが天井部15dと連結している。図19(c)では、動翼羽根19の周方向の外周端部よりもさらに径外方向に天井部15dの外周端があり、動翼羽根19のそれぞれが全長に渡って天井部15dと連結している。
このような構成とすることで、動翼羽根19に流入した水が、動翼15の軸方向に対して略平行の上流側端面から逃げることを防止することができる。そのため、動翼羽根の回転効率を向上させることができる。
図19(b)、図19(c)は本発明の他の実施の形態における動翼の天井部を説明する図である。図19(b)では、動翼羽根の周方向の中ほどから外周端部に渡って、動翼羽根19のそれぞれが天井部15dと連結している。図19(c)では、動翼羽根19の周方向の外周端部よりもさらに径外方向に天井部15dの外周端があり、動翼羽根19のそれぞれが全長に渡って天井部15dと連結している。
このような構成とすることで、動翼羽根19に流入した水が、動翼15の軸方向に対して略平行の上流側端面から逃げることを防止することができる。そのため、動翼羽根の回転効率を向上させることができる。
また本発明の発電機を備えた水栓装置において、大流量の吐水を行なう水栓装置では、発電機の給水流入口よりも前段にバイパス流路への入り口を設け、発電機の給水流出口よりも後段にバイパス流路への入り口を設けて、発電機に高水圧の水流が到達しないようにすることもできる。このような構成とすることで、給水流入口とノズルとの間にバイパス入り口を設ける必要がなく、発電量のばらつきを小さくすることが可能となる。
次に、本発明の実施の形態に係る発電機及び自動水栓装置の作用について説明をする。 使用者が、図2、3に表した吐水口6の下に手をかざすと、これをセンサ7が感知して、制御部57により電磁弁8が開かれる。これにより、発電機1の筒体13の内部に流水が供給され、筒体13の内部を流れた水は吐水口6から吐水される。使用者が、吐水口6の下から手を遠ざけると、これをセンサ7が感知して、制御部57により電磁弁8が閉じられ、自動的に水が止まる。
筒体13内に流れ込んだ流水は、キャップ14の円錐体表面を流れて径外方向に拡散される。そして、図8(a)に表したように、中心軸24に対して略平行な方向から流れてくる水流62aは、中心軸24に対して略垂直な平面内において、ノズル18から動翼羽根19に向けて噴出される。
動翼羽根19に向けて噴出された水は、動翼羽根19の入口側から出口側に向けて動翼羽根19に沿って動翼流路72内を流れ、流水路15e、軸受17の内側を通過して、筒体13内部を抜け、吐水口6へと至る。
一方、動翼羽根19に向けて噴出された水の力により動翼15が回転すると、これに固定されたマグネットMも回転する。マグネットMの径外方向の端面(外周面)は、図4に表すようにN極とS極とが周方向(回転方向)に沿って交互に着磁されているため、マグネットMが回転すると、マグネットMの径外方向の端面(外周面)に対向しているインダクタ31a、32a及びこれらに連接する第1、第2ヨーク31、32の極性が変化していく。これにより、コイル50に対する鎖交磁束の向きが変化し、コイル50に起電力が生じ、発電が行われる。尚、図17に例示をした場合においても同様にしてコイル50aに起電力が生ずる。発電した電力は、充電器56へと充電された後、例えば、電磁弁8、センサ7、制御部57の駆動などに使用される。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、発電機1、自動水栓装置3などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも、本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、発電機1、自動水栓装置3などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも、本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1 発電機、1a 発電機、3 自動水栓装置、9 ステータ、13 筒体、14 キャップ、14a フランジ部、14b 空間部、15 動翼、15a 動翼リング、15b ボス部、15c 羽根支持面、15d 天井部、15e 流水路、18 ノズル、18a ノズル、19 動翼羽根、31a インダクタ、32a インダクタ、50 コイル、50a コイル、60 導水路、62a 水流、90 ステータ、131a インダクタ、132a インダクタ、201 給水流入口、202 給水流出口、203 給水流路、204 障害物、301 柱、M マグネット、M1 マグネット
Claims (3)
- 給水流入口と、給水流出口とを有し、内部に給水流路が形成された筒体と、
前記給水流路に設けられ、動翼羽根を有し、前記給水流路に対して略平行な回転軸の周りに回転する動翼と、
前記動翼と一体に回転可能なマグネットと、
前記マグネットの回転により起電力を生ずるコイルと、
前記動翼羽根に向けて水を噴出させる複数のノズルと、を備え、
前記ノズルのそれぞれは、前記ノズルから噴出される水流の方向が、前記動翼羽根の外接円とその接線との接点において前記接線に対して垂直な垂線に対して傾斜するように配置され、
且つ前記給水流入口を通過した水は、前記複数のノズルのいずれかから噴出されることを特徴とする水栓用発電機。 - 前記ノズルから噴出された水を前記動翼羽根より下方に導水する導水路を、前記筒体と前記マグネットとの間に設けることを特徴とする請求項1記載の水栓用発電機。
- 前記動翼の回転軸方向における給水流入口側の端部に、少なくとも前記動翼羽根の周方向の端部と連結した天井部を備えることを特徴とする請求項1または2記載の水栓用発電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009012293A JP2010168997A (ja) | 2009-01-22 | 2009-01-22 | 水栓用発電機 |
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JP2009012293A JP2010168997A (ja) | 2009-01-22 | 2009-01-22 | 水栓用発電機 |
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JP2010168997A true JP2010168997A (ja) | 2010-08-05 |
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JP2009012293A Pending JP2010168997A (ja) | 2009-01-22 | 2009-01-22 | 水栓用発電機 |
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KR101545684B1 (ko) | 2015-04-20 | 2015-08-20 | 주식회사 바램 | 수압을 이용한 수도관용 발전 장치 |
-
2009
- 2009-01-22 JP JP2009012293A patent/JP2010168997A/ja active Pending
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