JP2010167035A - スロットマシン及び遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】読み出し速度の遅い記憶手段を画像情報の記憶手段として用いても、表示させたい時間に画像を問題なく表示させることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】少なくとも一部の画像データを、電源投入直後の初期化処理の中で常駐用ビデオRAM189に転送し、常駐させる。これにより、初期化処理の終了後は、常駐用ビデオRAM189に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ188にて画像の描画処理を行うことができる。よって、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aで構成されたキャラクタROM187から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って補助表示部65に描画した画像を表示することができる。
【選択図】図10

Description

本発明は、スロットマシンなどの遊技機に関するものである。
従来より、スロットマシンなどの遊技機においては、液晶表示装置等の表示装置に様々な演出画像を表示して遊技の興趣向上が図られている。このような遊技機では、一般的に、表示装置に表示させる画像の画像情報を予め記憶手段に記憶させておき、画像を表示する際に、記憶手段から対応する画像情報を読み出し、画像処理を施した上で、表示装置にその画像を表示させるように構成されている。
さて、近年の遊技機では、より遊技者の興趣を高めるために、表示装置に表示される画像が多様化、複雑化してきている。そのような画像の画像情報を記憶する記憶手段として、小さな面積で大きな記憶容量が得られ、安価なものを使用したいという要望がある。
特開2006−223598号公報
しかしながら、小さな面積で大きな記憶容量が得られる安価な記憶手段には、情報の読み出しにかかる速度(読み出し速度)が遅いものがあり、そのような記憶手段を使用した場合、表示すべき画像を特定してから記憶手段より対応する画像情報を読み出していては、表示させたい時間までに表示すべき画像の生成が間に合わず、その時間に画像を表示できない恐れがあるという問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、読み出し速度の遅い記憶手段を画像情報の記憶手段として用いても、表示させたい時間に画像を問題なく表示させることができる遊技機を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載のスロットマシンは、遊技の主な制御を行う主制御手段と、その主制御手段から送信されるコマンドに基づいて動作する副制御手段と、その副制御手段による制御に基づいて画像を表示する画像表示手段とを備えたものであって、前記副制御手段は、前記画像表示手段に画像を表示させるための画像情報が記憶された第1記憶手段と、その第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能であり、その第1記憶手段に記憶された画像情報を記憶する第1記憶領域を有する第2記憶手段と、少なくともその第2記憶手段に記憶された画像情報に基づいて、前記画像表示手段に表示させる画像の制御を行う画像制御手段と、電源投入による立ち上げ時に、前記第1記憶手段に記憶された画像情報を前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送する第1転送処理を実行する第1転送処理実行手段とを備え、前記第2記憶手段の前記第1記憶領域は、少なくとも所定の契機がおとずれるまでの間、前記第1転送処理実行手段により転送された画像情報が保持される。
尚、第1転送処理実行手段により、第2記憶手段の第1記憶領域に転送される画像情報は、第1記憶手段に記憶される全ての画像情報であってもよいし、一部の画像情報であってもよい。
請求項2記載の遊技機は、遊技の主な制御を行う主制御手段と、その主制御手段から送信されるコマンドに基づいて動作する副制御手段と、その副制御手段による制御に基づいて画像を表示する画像表示手段とを備えたものであって、前記副制御手段は、前記画像表示手段に画像を表示させるための画像情報が記憶された第1記憶手段と、その第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能であり、その第1記憶手段に記憶された画像情報を記憶する第1記憶領域を有する第2記憶手段と、少なくともその第2記憶手段に記憶された画像情報に基づいて、前記画像表示手段に表示させる画像の制御を行う画像制御手段と、電源投入による立ち上げ時に、前記第1記憶手段に記憶された画像情報を前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送する第1転送処理を実行する第1転送処理実行手段とを備え、前記第2記憶手段の前記第1記憶領域は、少なくとも所定の契機がおとずれるまでの間、前記第1転送処理実行手段により転送された画像情報が保持される。
尚、第1転送処理実行手段により、第2記憶手段の第1記憶領域に転送される画像情報は、第1記憶手段に記憶される全ての画像情報であってもよいし、一部の画像情報であってもよい。
請求項3記載の遊技機は、請求項2記載の遊技機において、前記副制御手段は、前記第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能であり、その第1記憶手段に記憶された画像情報を記憶する第2記憶領域を有する第3記憶手段を備え、前記画像制御手段は、少なくとも第2記憶手段および第3記憶手段に記憶された画像情報に基づいて、前記画像表示手段に表示させる画像の制御を行い、前記第1転送処理は、第1記憶手段に記憶された画像情報のうち一部の画像情報を、電源投入による立ち上げ時に、前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送するものであり、前記副制御手段は、前記第2記憶手段の前記第1記憶領域に未転送の画像情報を前記画像制御手段による画像の制御で用いる場合は、その画像情報が用いられる前に、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へその画像情報を転送する第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段を備えている。
請求項4記載の遊技機は、請求項3記載の遊技機において、前記副制御手段は、前記第3記憶手段の前記第2領域に記憶された画像データの種別を判別する画像種別判別手段を備え、前記第2転送処理は、前記第2記憶手段の記憶領域に未保持の画像データのうち一の画像データを前記画像制御手段による画像の制御で用いる場合に、前記画像種別判別手段による判別の結果に基づき、前記第3記憶手段の前記第2領域に前記一の画像データが記憶されていれば、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ前記一の画像データの転送を未実行とする。
請求項5記載の遊技機は、請求項4記載の遊技機において、前記画像制御手段は、前記画像表示手段に表示させる一連の画像を細分化して要素化し、所定の画像を表示させる場合は、その所定の画像を構成する要素を判別して、その要素単位で画像の制御を行うものであり、前記画像判別手段は、前記要素単位で前記第3記憶手段の前記第2領域に記憶された画像データの種別を判別し、前記第2転送処理は、前記第2記憶手段の記憶領域に未保持の画像データのうち一の要素に対応する画像データを前記画像制御手段による画像の制御で用いる場合に、前記画像種別判別手段による判別の結果に基づき、前記一の要素に対応する画像データが前記第3記憶手段の前記第2領域に記憶されていなければ、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ前記一の要素に対応する画像データを転送し、前記一の要素に対応する画像データが前記第3記憶手段の前記第2領域に記憶されていれば、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ前記一の要素に対応する画像データの転送を未実行とする。
請求項1記載のスロットマシンによれば、副制御手段において、画像表示手段に画像を表示させるための画像情報が第1記憶手段に記憶されており、その第1記憶手段に記憶された画像情報が、電源投入による立ち上げ時に、第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能な第2記憶手段の第1記憶領域に第1転送処理実行手段によって転送される。そして、この第2記憶手段の第1記憶領域は、少なくとも所定の契機がおとずれるまでの間、第1転送処理実行手段により転送された画像情報が保持され、この第2記憶手段の第1記憶領域に保持された画像情報に基づいて、画像制御手段により、画像表示手段に表示させる画像の制御が行われる。これにより、第1記憶手段の読み出し速度が遅いメモリを使用しても、画像制御手段は、高速に読み出し動作が可能な第2記憶手段に保持された画像情報を用いて画像表示手段に表示させる画像の制御を行うので、その画像を所望の時間に問題なく表示させることができるという効果がある。
請求項2記載の遊技機によれば、副制御手段において、画像表示手段に画像を表示させるための画像情報が第1記憶手段に記憶されており、その第1記憶手段に記憶された画像情報が、電源投入による立ち上げ時に、第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能な第2記憶手段の第1記憶領域に第1転送処理実行手段によって転送される。そして、この第2記憶手段の第1記憶領域は、少なくとも所定の契機がおとずれるまでの間、第1転送処理実行手段により転送された画像情報が保持され、この第2記憶手段の第1記憶領域に保持された画像情報に基づいて、画像制御手段により、画像表示手段に表示させる画像の制御が行われる。これにより、第1記憶手段の読み出し速度が遅いメモリを使用しても、画像制御手段は、高速に読み出し動作が可能な第2記憶手段に保持された画像情報を用いて画像表示手段に表示させる画像の制御を行うので、その画像を所望の時間に問題なく表示させることができるという効果がある。
請求項3記載の遊技機によれば、請求項2記載の遊技機の奏する効果に加え、その第1記憶手段に記憶された画像情報のうち一部の画像情報が、電源投入による立ち上げ時に、第2記憶手段の第1記憶領域に第1転送処理実行手段によって転送され、少なくとも所定の契機がおとずれるまでの間、その第2記憶手段の第1記憶領域に転送された画像情報が保持される。一方、第2記憶手段の第1記憶領域に未転送の画像情報が画像制御手段による画像の制御で用いられる場合、その画像情報が用いられる前に、その画像情報が第2転送処理実行手段により、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ転送される。これにより、第1記憶手段の読み出し速度が遅いメモリを使用しても、画像制御手段は、高速に読み出し動作が可能な第2記憶手段に保持された画像情報および第3記憶手段に転送された画像情報を用いて画像表示手段に表示させる画像の制御を行うので、その画像を表示させたい時間に問題なく表示させることができるという効果がある。また、第2記憶手段の第1記憶領域には、第1記憶手段に記憶された画像情報のうち、一部の画像情報を記憶させるので、第2記憶手段の記憶容量が増大するのを抑制することができるという効果がある。
請求項4記載の遊技機によれば、請求項3記載の遊技機の奏する効果に加え、第2記憶手段の記憶領域に未保持の画像データのうち一の画像データを画像制御手段による画像の制御で用いる場合に、画像種別判別手段による判別の結果に基づき、第3記憶手段の第2領域にその一の画像データが記憶されていれば、第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段によって、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へその一の画像データの転送が未実行とされるので、第3記憶手段の第2領域に既に記憶されている画像データを重複して第1記憶手段から第3記憶手段の第2領域へ転送されるのを抑制することができる。よって、処理の負荷の増大を抑制することができるという効果がある。
請求項5記載の遊技機によれば、請求項4記載の遊技機の奏する効果に加え、画像制御手段によって、画像表示手段に表示させる一連の画像が細分化して要素化され、所定の画像が表示される場合、その所定の画像を構成する要素が判別され、その要素単位で画像の制御が行われる。ここで、第2記憶手段の記憶領域に未保持の画像データのうち一の要素に対応する画像データが画像制御手段による画像の制御で用いられる場合、画像種別判別手段による判別の結果に基づき、一の要素に対応する画像データが第3記憶手段の第2領域に記憶されていなければ、第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段によって、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ一の要素に対応する画像データが転送される。一方、一の要素に対応する画像データが第3記憶手段の第2領域に記憶されていれば、第2転送処理実行手段によって第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ一の要素に対応する画像データの転送が未実行とされる。これにより、要素毎に第3記憶手段の第2記憶領域に対応する画像データが記憶されているか否かが判定され、それに応じて、その要素に対応する画像データの第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域への転送の実行が制御される、即ち、きめ細かく画像データの転送の有無が制御されるので、処理の負荷の増大を効率よく抑制することができるという効果がある。
第1実施形態における前面扉を閉じた状態のスロットマシンの斜視図である。 前面扉を開いた状態のスロットマシンの斜視図である。 前面扉の背面図である。 筐体の正面図である。 各リールの図柄配列を示す配列図である。 表示窓から視認可能となる図柄と組合せラインとの関係を示す説明図である。 入賞態様と、その入賞態様に対応する停止図柄、当選確率、メダル払出枚数との関係を示す説明図である。 スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。 (a)は3枚掛け時抽選テーブルの一例を模式的に示す模式図であり、(b)は2枚掛け時抽選テーブルの一例を模式的に示す模式図であり、(c)は1枚掛け時抽選テーブルの一例を模式的に示す模式図である。 表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 補助表示部が有する画面の走査領域と、その画面に実際に画像が表示される表示領域とを模式的に示した模式図である。 主制御装置のMPUにより実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにより実行される通常処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにより実行される抽選処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにより実行される抽選テーブル設定処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにより実行されるリール制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにより実行されるボーナス状態処理を示すフローチャートである。 表示制御装置のMPUにより実行される表示メイン処理を示すフローチャートである。 表示制御装置のMPUにより実行される開始コマンド処理を示すフローチャートである。 表示制御装置のMPUにより実行される抽選結果コマンド処理を示すフローチャートである。 表示制御装置のMPUにより実行されるエラーコマンド処理を示すフローチャートである。 第2実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の遊技盤の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 各種カウンタの概要を示す図である。 保留回数コマンドのビット構成を説明する説明図である。 連続予告判定テーブルの内容を模式的に示す模式図である。 表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 電源投入時画像を説明する説明図である。 常駐用ビデオRAMに格納される背景画像の範囲を模式的に示した模式図である。 第3図柄表示装置の表示画面と有効ライン設定とを模式的に示した図である。 演出実行タイムテーブルの内容を模式的に示す模式図である。 主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される変動開始処理を示したフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される振動センサ入力監視処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される連続予告判定処理を示したフローチャートである。 連続予告設定コマンドのビット構成を説明する説明図である。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される変動表示処理を示したフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される連続予告設定処理を示したフローチャートである。 表示用変動パターンコマンドのビット構成を説明する説明図である。 表示制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行されるコマンド判定処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される画像描画処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される電源投入時画像描画処理を示したフローチャートである。 (a)は、表示制御装置内のMPUにより実行される画像転送命令処理を示したフローチャートであり、(b)は、表示制御装置内のMPUにより実行される常駐画像転送命令処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される通常画像転送命令処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される連続予告画像転送設定処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される画像転送設定処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される背景画像転送設定処理を示したフローチャートである。 表示制御装置内の画像コントローラにより実行される画像転送処理を示したフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1から図21を参照し、第1実施形態として、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシン10に適用した場合の一実施形態について説明する。図1はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図2はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図3は前面扉12の背面図、図4は筐体11の正面図である。
スロットマシン10は、遊技者がメダル投入口45から遊技媒体であるメダルを投入して、スタートレバー41を操作することで複数の図柄が付された3つのリール32L,32M,32Rが回転駆動され、各リール32L,32M,32Rに対応して設けられたストップスイッチ42,43,44を遊技者が操作することで対応するリール32L,32M,32Rが停止し、そのリール32L,32M,32Rが停止することで表示される図柄の組み合わせが予め定めた組み合わせであった場合に、所定数のメダルを付与する特典や遊技状態に移行する特典を遊技者に付与するものである。
図1〜図4に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、木製のパネルを組み合わせて、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。尚、筐体11は木製のパネルによって構成する以外に、合成樹脂製パネル又は金属製パネルによって構成してもよいし、合成樹脂材料又は金属材料によって一体の箱状に形成することによって構成してもよい。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。
また、前面扉12の開閉軸の反対側には、その裏面に施錠装置20が設けられ、前面扉12は、その施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。キーシリンダ20が設けられる位置は前面扉12の中でも肉厚の薄い上部位置とされており、その結果、全長の短い汎用性のあるキーシリンダ21を採用することができる。なお、本実施形態では、キーシリンダ21として、不正解錠防止機能の高いオムロック(登録商標)が用いられている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図2に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスとも言う。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。詳細については図5を参照して後述するが、各リール32L,32M,32R毎に、21個の図柄が等間隔に描かれており、そのうち連続する3個の図柄が表示窓26L,26M,26Rの上段、中段、下段の位置にそれぞれ視認可能に構成されている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41は、遊技者が遊技(ゲーム)を開始するときに手で押し操作(押される方向は限定されない)するレバーであり、所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rの回転が一斉に(但し、同時である必要はない)開始されるようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。
このとき、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に基点位置(本実施形態では、対応する表示窓26L,26M,26Rそれぞれの下段位置)に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様だけでなく、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンが用意されている。これにより、ストップスイッチ42〜44が操作されたタイミングから規定時間(190msec)が経過するまでの間に各リール32L,32M,32Rが所定の停止態様で停止するように設定することによって、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な範囲に停止する図柄配列(以下、停止出目とも言う。)があたかも遊技者の操作によって決定されたかのような印象を遊技者に抱かせることができる。また、4図柄分までは滑らせることが可能な構成とすることにより、かかる規定時間内で可能な限り抽選に当選した後述する入賞態様(図7参照)に対応する図柄の組合せを、後述の有効ライン上(図6参照)に停止させることができるとともに、抽選に当選していない入賞態様に対応する図柄の組合せが有効ライン上に停止することを回避させることができる。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
貯留用通路47には、投入されたメダルの通過を検出する図示しない投入メダル検出装置が設けられている。投入メダル検出装置の出力信号は主制御装置101に入力され、主制御装置101は、投入メダル検出装置の検出結果に基づいてメダルの数をカウントする。また、投入されたメダルの動き(メダルの通過方向)が、この投入メダル検出装置の検出結果に基づいて判断され、メダルの動きが通常と異なる場合、主制御装置101は、メダルが詰まったり、メダルが引き抜かれるなどの不正が行われている可能性があると判断し、後述する上部ランプ63,スピーカ64,補助表示部65などから、センサエラーが発生したことを報知するように構成されている。
投入メダル検出装置は、通過するメダルを介して両側に一対の投光部と受光部(それぞれ図示せず)を有するフォトカプラによって構成された第1投入メダル検出センサ45aおよび第2投入メダル検出センサ45b(図8参照)を備えている。第1投入メダル検出センサ45aおよび第2投入メダル検出センサ45bは、通過する1枚のメダルを同時に検出し得る程度に近接した状態で、それぞれ上流側と下流側に並設され、例えば各投メダル検出センサ45a,45bは受光時には「Lo」信号、遮光時には「Hi」信号をそれぞれ出力するように設定されている。
遊技者により投入されたメダルがセレクタ46によって貯留用通路47側に導かれると、そのメダルは投入メダル検出装置を通過する。このとき、まず、上流側に配設された第1投入メダル検出センサ45aが先に遮光状態となって「Hi」信号を出力し、次に下流側に配設された第2投入メダル検出センサ45bが遮光状態となり「Hi」信号を出力して、2つの投入メダル検出センサ45a,45bにより同時にメダルが検出される。そして、更にメダルが貯留用通路47を下流側に進行していくと、上流側に配設された第1投入メダル検出センサ45aが先に受光状態となって「Lo」信号を出力し、次に下流側に配設された第2投入メダル検出センサ45bが受光状態となり「Lo」信号を出力する。
即ち、メダルが正常に投入メダル検出装置を通過した場合、各投入メダル検出センサ45a,45bから出力される信号は、まず第1投入メダル検出センサ45aが「Hi」となり、次に第2投入メダル検出センサ45bが「Hi」となる。そして、各投入メダル検出センサ45a,45bが同時に「Hi」となった後、第1投入メダル検出センサ45aが「Lo」となり、最後に第2投入メダル検出センサ45bが「Lo」となる。主制御装置101では、各投入メダル検出センサ45a,45bから出力される信号が、このようなタイミングで変化する場合にメダルが正常に投入されたことを判断し、投入されたメダルの数をカウントアップする。
一方、メダルが投入メダルセンサ装置を通過中に詰まったり、不正にメダルが引き抜かれた場合は、2つの投入メダル検出センサ45a,45bから出力される信号が、メダルが正常に通過した場合とは異なるタイミングで変化する。主制御装置101は、各投入メダル検出センサ45a,45bから出力される信号の変化を監視し、その変化が、メダルが正常に投入メダル検出装置を通過した場合の変化と異なる場合は、メダルの詰まりや、不正があったと判断して、センサエラーの発生をエラーコマンドによって後述する表示制御装置81に通知する。表示制御装置81では、主制御装置101からセンサエラーの発生が通知されると、上部ランプ63,スピーカ64,補助表示部65などから、センサエラーの発生を報知する。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とにより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55が操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59が操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には、第2クレジット投入スイッチ57と、第3クレジット投入スイッチ58とが設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを1枚投入するためのものである。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、ボーナス状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行したり、電源投入時やエラー発生時に、その状態を報知するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。表示制御装置81の詳細については、図10を参照して後述する。
メダル受け皿50の上方には、機種名や遊技に関わるキャラクタなどが表示された下段
プレート66が装着されている。また、メダル受け皿50の左方には、手前側下方に反転
可能な灰皿69が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91(図8参照)を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、後述する主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。
リセットスイッチ72は、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのスイッチである。本スロットマシン10は各種データのバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、例えば遊技ホールの営業が終了する場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、リセットスイッチ72を押しながら電源スイッチ71をオンすると、バックアップデータがリセット(初期化)されるようになっている。また、電源スイッチ71がオンされている状態でリセットスイッチ72を押した場合には、エラー状態がリセットされる。
設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入して回転操作することにより、スロットマシン10の設定状態(各入賞態様の当選確率の設定)を「設定1」から「設定6」まで変更できるようになっている。そして、設定状態が「設定1」に設定された場合、メダル払出枚数の期待値が最も低くなるように入賞態様(役)の抽選を行い、設定状態が「設定6」に設定された場合、メダル払出枚数の期待値が最も高くなるように入賞態様の抽選を行うように構成されている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の設定状態を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。詳細については、図8を参照して後述するが、主制御装置101は、主たる制御を司るMPU(Micro Processing Unit)102、遊技プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)105、遊技の進行に応じた必要なデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)106、乱数を発生するフリーランカウンタ107、各種機器との連絡をとるポート104、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロック回路103等を含む主基板を具備しており、主基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスは、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニットによって開封不能に連結され、これにより基板ボックスが封印されている。なお、ボックスベースとボックスカバーとを鍵部材を用いて開封不能に連結する構成としてもよい。
次に、図5を参照して、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。図5は、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列を示した配列図である。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「7」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの16番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「スター」図柄(例えば、中リール32Lの19番目)の6種類がある。そして、図5に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、図柄が視認可能となる各位置を結ぶようにして、5本の組合せラインが設定されている。ここで、図6を参照して、スロットマシン10で設定される組合せラインについて説明する。図6は、各表示窓26L,26M,26Rから視認可能となる図柄と、組合せラインとの関係を示す説明図である。
図6に示すように、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄、右リール32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1と、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄、右リール32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄、右リール32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄、右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄、右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5が設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、メダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。
尚、最大組合せライン数を6以上としてもよく、5未満としてもよい。また、所定条件に応じて最大組合せライン数を変更するようにしてもよい。例えば、V(逆V)字状のラインとしたり、L字状のラインなどを有効ラインとしてもよい。
次に、図7を参照して、スロットマシン10が取り得る入賞態様と、各入賞態様で入賞成立となる有効ライン上の停止図柄と、一般遊技状態での各入賞態様の当選確率と、各入賞態様で入賞成立した場合のメダル払出枚数とについて説明する。図7は、入賞態様と、停止図柄、一般遊技状態での当選確率およびメダル払出枚数との関係を示す説明図である。尚、図7では、スロットマシン10の設定状態が「設定1」に設定されている場合の当選確率を例に説明するが、設定状態が「設定2」〜「設定6」に設定された場合にも、各入賞態様および投入されたメダル枚数(ベット数)で定まる各当選確率の大小関係が保たれつつ、「設定1」から「設定6」にかけて、1ゲーム当たりのメダル払出枚数の期待値が上がるように、それぞれの当選確率が設定される。
図7に示すように、遊技状態が移行する特典を遊技者に付与する状態移行入賞としてBB(Big Bonus)入賞がある。有効ライン上に左から「7」図柄、「7」図柄、「7」図柄と並んで停止した場合、BB入賞として遊技状態が特別遊技状態たるボーナス状態に移行する特典が付与される。但し、「7」図柄が有効ライン上に左・中・右と並んで停止したとしても、メダル払出は行われない。すなわち、「7」図柄の組合せが有効ライン上に成立した際には、ボーナス状態に移行するのみである。換言すれば、「7」図柄は、遊技状態をボーナス状態に移行させるための状態移行図柄であるといえる。
ここで、ボーナス状態について説明する。ボーナス状態は、複数回のRB(Regular Bonus)状態で構成され、RB状態は、12回のJACゲームで構成されている。JACゲームとは、小役入賞である後述のスイカ入賞およびベル入賞の当選する確率が一般遊技状態と比して非常に高いゲームである。そして、JACゲーム中に入賞が8回成立すると、JACゲームが12回行われる前であってもRB状態が終了する。また、ボーナス状態は、メダル払出数が所定数(本実施形態では250)に達したことを以って終了する。即ち、BB入賞が成立すると、その時点でのメダル払出枚数は0であるが、BB入賞に伴って遊技機の遊技状態がボーナス状態に移行されると、遊技者に対して250枚のメダルの払出しが一般遊技状態よりも少ないメダル投入枚数で行われることが確約されるのである。加えて、RB状態の途中でメダル払出数が所定数に達した場合、ボーナス状態のみならずRB状態も終了する。これは、ボーナス状態中のメダル払出数に上限をもたせることにより遊技者の射幸心を抑え、遊技の健全性を担保するための工夫である。さらに、本実施形態では、RB状態に移行する図柄の組合せを設定しておらず、ボーナス状態に移行した直後及びRB状態が終了した直後にRB状態に移行する構成としている。故に、ボーナス状態とは、所定数のメダル払出が行われるまでRB状態に連続して移行するゲームであるとも言える。
本スロットマシン10は、ゲーム開始時のメダル投入枚数(ベット数)として1枚掛け、2枚掛け、3枚掛けに対応しており、一般遊技状態におけるBB入賞の当選確率(1ゲームでBB入賞が成立する確率)は、ゲーム開始時に投入されたメダル投入枚数(ベット数)に応じて異なって設定される。具体的には、1枚掛け及び2枚掛けの場合は、BB入賞の当選確率が65536分の1に設定され、3枚掛けの場合は、256分の1に設定される。このように、一般遊技状態におけるBB入賞の当選確率は、1枚掛け及び2枚掛けの場合、3枚掛けと比して低く設定されるようになっている。
次いで、メダル払出が行われる小役入賞としては、スイカ入賞と、ベル入賞とがある。有効ライン上に左から「スイカ」図柄、「スイカ」図柄、「スイカ」図柄と並んで停止した場合はスイカ入賞が成立し、有効ライン上に左から「ベル」図柄、「ベル」図柄、「ベル」図柄と並んで停止した場合はベル入賞が成立する。そして、3枚掛けでゲームが実行された場合に、スイカ入賞が成立すれば12枚のメダル払出が行われ、ベル入賞が成立すれば6枚のメダル払出が行われる。また、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが実行された場合に、スイカ入賞またはベル入賞が成立すれば、3枚のメダル払出が行われる。また、一般遊技状態におけるスイカ入賞の当選確率は、1枚掛け及び2枚掛けの場合65536分の1に設定され、3枚掛けの場合8分の1に設定される。一方、一般遊技状態におけるベル入賞の当選確率は、1枚掛け及び2枚掛けの場合65536分の1に設定され、3枚掛けの場合5.1分の1に設定される。このように、スイカ入賞およびベル入賞は、3枚掛けの場合にそれらの入賞が成立しやすく設定される一方で、1枚掛け及び2枚掛けの場合は、それらの入賞成立が稀にしか発生しないように設定される。
一方、本スロットマシン10では、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが実行された場合にのみ、又は、1枚掛けでゲームが実行された場合にのみ成立する特殊小役入賞が用意されている。特殊子役入賞には、チェリーベル入賞および7ベル入賞が含まれる。このうち、チェリーベル入賞は、1枚掛け又は2枚掛けの場合にのみ成立する特殊小役入賞で、左リール32Lの「チェリー」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄とが有効ライン上に停止する場合に成立し、3枚のメダル払出が行われる。また、7ベル入賞は、1枚掛けの場合にのみ成立する特殊小役入賞で、左リール32Lの「7」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄とが有効ライン上に停止する場合に成立し、2枚のメダル払出が行われる。
ここで、チェリーベル入賞および7ベル入賞ともに、右リール32Rの有効ライン上に停止する図柄はどのような図柄であってもよい。また、3枚掛けでゲームが実行された場合は、左リール32Lの「スイカ」図柄または「7」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄とが有効ライン上に停止してもチェリーベル入賞または7ベル入賞を成立させずに、外れとして判定する。同様に、2枚掛けでゲームが実行された場合は、リール32Lの「7」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄とが有効ライン上に停止しても7ベル入賞を成立させずに、外れとして判定する。尚、3枚掛けでゲームが実行された場合は、左リール32Lの「チェリー」図柄または「7」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄とを同時に有効ライン上に停止させず、チェリー入賞や7ベル入賞が成立しないように構成してもよい。同様に、2枚掛けでゲームが実行された場合は、左リール32Lの「7」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄とを同時に有効ライン上に停止させず、チェリー入賞が成立しないように構成してもよい。
一般遊技状態におけるチェリーベル入賞の当選確率は、1枚掛けの場合、約6.0分の1に設定され、2枚掛けの場合、約1.8分の1に設定されている。また、一般遊技状態における7ベル入賞の当選確率は、1枚掛けのみに対して、約6.0分の1に設定されている。
さて、従来のスロットマシンでは、1枚掛けや2枚掛けでゲームが実行される場合は、3枚掛けでゲームが実行される場合と比して、各種特典が付与される確率が極端に低く設定されていたり、1枚掛けや2枚掛けではゲームを行えず、3枚掛けの場合にのみゲームが行える3枚掛け専用機といったものも存在していた。これは、ホールにおけるスロットマシンの稼働率を上げるための工夫としてなされているものであり、遊技者に可能な限り3枚のメダルで1回のゲームを行わせることを目的としている。
しかしながら、ホールから遊技前に貸し出されるメダルの枚数は、必ずしも3の倍数ではなく、一般的には50枚単位で貸し出されるので、高い確率でメダルが3枚に満たない状態で遊技者の手元に残る可能性があった。そして、メダルが3枚に満たない状態で手元に残った場合、3枚掛け専用機ではその残ったメダルでゲームを行うことはできず、また、1枚掛けや2枚掛けが可能なスロットマシンにおいても、特典の付与される確率が低いため、ホールにメダルを放置したり、遊技者が残ったメダルを持ち帰ったりする恐れがあった。そして、ホールにメダルを放置すれば、そのメダルの価値分だけ遊技者が損をすることなり、また、遊技者が残ったメダルを持ち帰れば、ホールにおいて貸し出したメダルを回収できず、さらに、遊技者が別のホールから持ち帰ったメダルを使用してゲームを行う恐れもあり、ホール側にとっても損害を被るという問題点があった。
これに対し、本スロットマシン10では、2枚掛けでゲームを行った場合は、約1.8分の1という高い確率でチェリーベル入賞が成立し、また、1枚掛けでゲームを行った場合は、約6.0分の1という高い確率でチェリーベル入賞が成立して、3枚のメダル払出が行われるのである。よって、スロットマシン10において、1枚掛け又は2枚掛けの場合におけるBB入賞の当選確率が極端に低く抑えられていても、遊技者の手元に1枚または2枚のメダルが手元に残った場合に、3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞が成立する期待感を持たせながら、遊技者に対して、1枚掛け又は2枚掛けによるゲームの実行を行わせることができる。そして、このゲームの結果、チェリーベル入賞が成立した場合、3枚のメダルが払い出されるので、遊技者はその3枚のメダルを使用して、1枚掛けや2枚掛けよりも有利な条件でBB入賞が当選される期待感を持ちながら、ゲームを行うことができる。また、そのゲームが外れであった場合であっても、遊技者に対してメダルを余分に余すことなくゲームを終了させることができる。
また、1枚掛けでゲームを行った場合は、約6.0分の1という高い確率で7ベル入賞が成立し、2枚のメダル払出が行われる。よって、スロットマシン10において、遊技者の手元に1枚のメダルが手元に残った場合に、3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞が成立する期待感と共に、2枚のメダル払出が行われる7ベル入賞が成立する期待感を持たせながら、遊技者に対して、1枚掛けによるゲームの実行を行わせることができる。そして、このゲームの結果、7ベル入賞が成立した場合、2枚のメダルが払い出されるので、遊技者はその2枚のメダルを使用して、更に3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞が当選される期待感を持ちながら、ゲームを楽しむことができる。
このように、遊技者の手元に1枚または2枚のメダルが手元に残っても、その1枚または2枚のメダルを使用し、3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞または2枚のメダル払出が行われる7ベル入賞を狙って遊技者に対してゲームを行わせることができる。よって、スロットマシン10は、遊技者にメダルを余分に余すことなく使い切る動機付けを与えることができる。
ここで、再び図5を参照して、チェリーベル入賞および7ベル入賞が成立する左リール32Lの「チェリー」図柄、「7」図柄、中リール32Mの「ベル」図柄それぞれのリール32L,32Mにおける配列位置について簡単に説明する。
まず、左リール32Lにおいて、「チェリー」図柄は、下段に先に到達する図柄と次に到達する図柄との間隔が7図柄となるように配置されている。例えば、左リール32Lの3番の「チェリー」図柄と10番の「チェリー」図柄とは、その間隔が7図柄となるようにして配置されている。また、各リールの0番と20番とは、実際は隣接して配置されるので、左リール32Lの17番の「チェリー」図柄と3番の「チェリー」図柄とも、その間隔が7図柄となっている。一方、「7」図柄も、左リール32Lにおいて、下段に先に到達する図柄と次に到達する図柄との間隔が7図柄となるように配置されている。例えば、左リール32Lの6番の「7」図柄と13番の「7」図柄とはその間隔が7図柄となるようにして配置されており、左リール32Lの20番の「7」図柄と6番の「7」図柄ともその間隔が7図柄となるようにして配置されている。
このように、「チェリー」図柄および「7」図柄は、いずれも同種図柄同士の間隔が7図柄となるようにして左リール32Lに配置されている。上述した通り、各リール32L,32M,32Rはストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができる。したがって、かかる図柄配列とすることにより、左ストップスイッチ42が如何なるタイミングで操作された場合であっても、チェリーベル入賞または7ベル入賞を成立させる際に「チェリー」図柄または「7」図柄を、表示窓26Lの上段、中段、下段のいずれかの位置に停止させることができる。
例えば、左リール32Lの3番の「チェリー」図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ42が操作された場合、左リール32Lをそのまま停止させればこの「チェリー」図柄を下段に停止させることができ、左リール32Lの4番の「リプレイ」図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ42が操作された場合、左リール32Lを4図柄分滑らせた後に停止させれば10番の「チェリー」図柄を上段に停止させることができ、左リール32Lの5番の「ベル」図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ42が操作された場合、左リール32Lを4図柄分滑らせた後に停止させれば10番の「チェリー」図柄を中段に停止させることができる。
また、左リール32Lの6番の「7」図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ42が操作された場合、左リール32Lをそのまま停止させればこの「7」図柄を下段に停止させることができ、左リール32Lの7番の「スイカ」図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ42が操作された場合、左リール32Lを4図柄分滑らせた後に停止させれば13番の「7」図柄を上段に停止させることができ、左リール32Lの8番の「リプレイ」図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ42が操作された場合、左リール32Lを4図柄分滑らせた後に停止させれば13番の「7」図柄を中段に停止させることができる。
これに対し、中リール32Mにおいて「ベル」図柄は下段に先に到達する図柄と次に到達する図柄との間隔が5図柄以下となるように配置されている。例えば、中リール32Mの0番の「ベル」図柄と5番の「ベル」図柄とは、その間隔が5図柄となるようにして配置されており、中リール32Mの9番の「ベル」図柄と12番の「ベル」図柄とは、その間隔が3図柄となるように配置されている。このように、「ベル」図柄は同種図柄同士の間隔が5図柄以下となるようにして中リール32Mに配置されているので、かかる図柄配列とすることにより、中ストップスイッチ43が如何なるタイミングで操作された場合であっても、チェリーベル入賞または7ベル入賞を成立させる際に「ベル」図柄を、表示窓26Mの中段の位置に停止させることができる。
例えば、中リール32Mの11番の「7」図柄が下段に到達した際に中ストップスイッチ43が操作された場合、中リール32Mをそのまま停止させればこの「ベル」図柄を中段に停止させることができ、中リール32Mの12番の「ベル」図柄が下段に到達した際に中ストップスイッチ43が操作された場合、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させれば17番の「ベル」図柄を中段に停止させることができる。
このように、ストップスイッチ42,43が如何なるタイミングで操作された場合であっても、表示窓26Lの上段、中段、下段のいずれかに、「チェリー」図柄や「7」図柄を停止させることができ、また、表示窓26Mの中段に「ベル」図柄を表示させることができる。よって、入賞態様の抽選でチェリーベル入賞や7ベル入賞が当選した場合は、遊技者のストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、チェリーベル入賞に対応する停止図柄や7ベル入賞に対応する停止図柄を中ラインL2、右下がりラインL4、右上がりラインL5(図6参照)のいずれかに表示させることができるので、所謂取りこぼしなく、チェリーベル入賞や7ベル入賞を成立させることができる。
図7に戻り、説明を続ける。スロットマシン10が取り得るその他の入賞態様としては、有効ライン上に左から「リプレイ」図柄、「リプレイ」図柄、「リプレイ」図柄と並んで停止した場合に成立するリプレイ入賞を設けている。リプレイ入賞が成立すると、メダル払出や状態移行は行われないものの、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能となる。よって、リプレイ入賞が成立した場合は、そのゲームで投入されたメダル枚数(ベット数)分のメダル払出、即ち、1枚掛けの場合は1枚、2枚掛けの場合は2枚、3枚掛けの場合は3枚のメダル払出が行われるものとみなすことができる。尚、一般遊技状態におけるリプレイ入賞の当選確率は、メダルの投入枚数(ベット数)に限らず、1枚掛け、2枚掛け、3枚掛けのいずれの場合も約7.3分の1と高い確率に設定されている。このリプレイ入賞が高い確率で成立することにより、BB入賞や、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合には特殊小役入賞(チェリーベル入賞や7ベル入賞)を成立させたいという再チャンレンジ感を、遊技者に多く与えることができる。
尚、リプレイ入賞を成立させる「リプレイ」図柄は、図5に示すように、下段に先に到達する図柄と次に到達する図柄との間隔が5図柄以下となるように、各リール32L,32M,32Rに配置されている。例えば、左リール32Lの8番の「リプレイ」図柄と11番の「リプレイ」図柄はその間隔が3図柄となるようにして配置されており、中リール32Mの1番の「リプレイ」図柄と6番の「リプレイ」図柄はその間隔が5図柄となるようにして配置されている。このように、「リプレイ」図柄は、同種図柄同士の間隔が5図柄以下となるようにして各リール32L,32M,32Rに配置されている。上述した通り、リール32L,32M,32Rはストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができるので、かかる図柄配列とすることにより、ストップスイッチ42〜44が如何なるタイミングで操作された場合であっても、リプレイ入賞を成立させる際に「リプレイ」図柄を、表示窓26L,26M,26Rの中段の位置に停止させることができる。例えば左リール32Lの3番の「チェリー」図柄が下段に到達した際に左ストップスイッチ42が操作された場合、左リール32Lをそのまま停止させれば、4番の「リプレイ」図柄を中段に停止させることができ、中リール32Mの1番の「リプレイ」図柄が下段に到達した際に中ストップスイッチ43が操作された場合、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させれば6番の「リプレイ」図柄を中段に停止させることができる。よって、リプレイ入賞に当選している場合には、ストップスイッチ42〜44が如何なるタイミングで操作された場合であっても、「リプレイ」図柄を中ラインL2(図6参照)に停止させることができるので、所謂取りこぼしなく、リプレイ入賞を成立させることができる。
その他の場合、即ち、有効ライン上に上記した図柄の組合せが停止しなかった場合には、メダル払出や遊技状態の移行等は一切行われず、外れとなる。即ち、各リール32L,32M,32Rの「青年」図柄、中リール32Mと右リール32Rの「チェリー」図柄、中リール32Mの「スター」図柄は、入賞と一切関与していない。換言すれば、上記各図柄は、遊技者に付与される特典と無関係な無特典図柄であると言える。即ち、各リール32L,32M,32Rには、例えば「ベル」図柄等の入賞と関係する特典図柄と、例えば「青年」図柄等の入賞と無関係な無特典図柄がそれぞれ付されている。なお、以下では、各入賞と対応する図柄の組合せを入賞図柄の組合せともいう。例えば、BB図柄の組合せとは、BB入賞となる図柄の組合せ、すなわち「7」図柄、「7」図柄、「7」図柄の組合せである。
このように、本スロットマシン10では、3枚のメダル投入によってゲームが行われた場合のBB入賞の当選確率を、1枚または2枚のメダル投入によってゲームが行われた場合よりも十分に高く設定しているので、BB入賞成立によって多くのメダルの払出が得られることを遊技者に期待させつつ、3枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。これにより、メダルが早く消費され、ホールにおけるスロットマシンの稼働率を上げることが可能となる。
一方、1枚または2枚のメダル投入によってゲームが行われた場合は、メダル払出枚数が3枚であるチェリーベル入賞が当選役候補として設定され、その当選確率が高く設定されているので、遊技者の手元に1枚または2枚のメダルが残った場合に、チェリーベル入賞成立によって3枚のメダル払出が得られることを遊技者に期待させつつ、手元に残った1枚または2枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。これにより、チェリーベル入賞成立によって3枚のメダル払出が行われた場合は、遊技者はその3枚のメダルを投入して、更にBB入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを行うことができ、遊技者がメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。また、1枚または2枚のメダル投入によって行われたゲームの結果が、例え外れであったとしても、遊技者にメダルを余分に余すことなくゲームを終了させることができる。このように、本スロットマシン10は、遊技者にメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しませることができる。そして、貸し出されたメダルを使用せずに遊技を終えることによって遊技者が損をするといった問題や、遊技者が残ったメダルを持ち帰って貸し出したメダルを回収できなかったり、別のホールから持ち帰ったメダルを遊技者が使用したりすることによって、ホール側が損害を被るといった問題を回避することができる。
また、1枚のメダル投入によってゲームが行われた場合は、メダル払出枚数が2枚である7ベル入賞も当選役候補として設定され、その当選確率も高く設定されているので、遊技者の手元に1枚のメダルが残った場合に、7ベル入賞が成立すれば2枚のメダル払出が得られることをも遊技者に期待させつつ、手元に残った1枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。これにより、7ベル入賞成立によって2枚のメダル払出が行われた場合は、遊技者はその2枚のメダルを投入して、更に3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを楽しむことができる。そして、チェリーベル入賞が成立すれば、遊技者はBB入賞成立を期待しながら払い出された3枚のメダルを投入してゲームを行えるので、遊技者がメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができるし、外れとなっても、メダルを使い切ることができる。よって、遊技者に更なる遊技の楽しみを与えつつ、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しませることができる。
また、入賞態様の抽選において、3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞や、2枚のメダル払出が行われる7ベル入賞が当選した場合、ストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングに関わらず、その停止図柄を取りこぼしなく有効ライン上に停止させることができるので、遊技者が1枚掛け及び2枚掛けで開始したゲームの抽選の結果、チェリーベル入賞や7ベル入賞が当選役として当選した場合は、人為的な操作に依存せずに、確実にそれらの入賞を成立させることができる。また、遊技者に対し、その他の入賞(例えば、BB入賞)を狙わせつつ、チェリーベル入賞や7ベル入賞の成立を期待してゲームを行わせることができる。
ここで、1枚掛けの場合、及び、2枚掛けの場合における一般遊技状態でのメダル払出枚数の期待値について説明する。まず、1枚掛けの場合、スイカ入賞およびベル入賞の一般遊技状態での当選確率は65536分の1に設定され、いずれかの入賞が成立した場合、3枚のメダル払出が行われる。また、チェリーベル入賞および7ベル入賞の一般遊技状態での当選確率は、それぞれ約6.0分の1に設定され、チェリーベル入賞が成立した場合には3枚、7ベル入賞が成立した場合には2枚のメダル払出が行われる。また、リプレイ入賞の一般遊技状態での当選確率は約7.3分の1に設定され、リプレイ入賞が成立した場合は、上述したように、1枚のメダル払出が行われたものと同等と考えることができる。一方、BB入賞の一般遊技状態での当選確率は65536分の1に設定され、BB入賞が成立すると、その遊技状態はボーナス状態に移行するが、メダル払出枚数は0である。ここで、一般遊技状態下での1ゲーム当たりにおけるメダル払出枚数の期待値は、上記各当選確率に対応するメダル払出数を乗算し、これら乗算結果を加算した値と等しくなり、1枚掛けにおける期待値は約0.96枚となる。即ち、一般遊技状態では、ベット数(1枚)に対するメダル払出枚数の割合が約96%となり、遊技者の所有するメダルが1ゲーム行う毎に約0.04枚ずつ減少することが期待される。
また、2枚掛けの場合、スイカ入賞およびベル入賞の一般遊技状態での当選確率は65536分の1に設定され、いずれかの入賞が成立した場合、3枚のメダル払出が行われる。また、チェリーベル入賞の一般遊技状態での当選確率は約1.8分の1に設定され、チェリーベル入賞が成立した場合には3枚のメダル払出が行われる。また、リプレイ入賞の一般遊技状態での当選確率は約7.3分の1に設定され、リプレイ入賞が成立した場合は、上述したように、2枚のメダル払出が行われたものと同等と考えることができる。一方、BB入賞の一般遊技状態での当選確率は65536分の1に設定され、BB入賞が成立すると、その遊技状態はボーナス状態に移行するが、メダル払出枚数は0である。よって、2枚掛けにおける一般遊技状態下での1ゲーム当たりにおけるメダル払出枚数の期待値は、約1.94枚となる。即ち、一般遊技状態では、ベット数(2枚)に対するメダル払出枚数の割合が約97%となり、遊技者の所有するメダルが1ゲーム行う毎に約0.06枚ずつ減少することが期待される。
このように、1枚掛け及び2枚掛けのいずれの場合も、ベット数に対するメダル払出枚数の割合が限りなく100%に近い値に設定されているので、1枚掛け又は2枚掛けで遊技機を行った場合、遊技者の手元にほぼ100%の期待値でメダルが返還させることになる。即ち、1枚掛け又は2枚掛けで遊技を行っても、メダルがほとんど減少しないので、1枚または2枚のメダルが遊技者の手元に残った場合、遊技者にその手元に残った1枚または2枚のメダルを使用して遊技を行いたいと確実に思わせることができる。よって、遊技者がメダルを残して遊技を終える可能性を更に低く抑えることができる。
一方、1枚掛け及び2枚掛けでゲームを行った場合、僅かではあるがメダルが減少することが期待されるので、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを繰り返し行えば、メダルの数は増加せずに却って減少するようになっている。よって、遊技者が1枚掛け又は2枚掛けでゲームを繰り返し行って、メダルの増加を狙えないようにすることができる。従って、メダルが3枚以上ある場合は、遊技者に対して、BB入賞の当選確率の高い3枚掛けでゲームを行うようにさせることができる。
尚、本実施形態では、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行ってチェリーベル入賞が成立した場合のメダル払出枚数を最大ベット数である3枚に設定し、1枚掛けでゲームを行って7ベル入賞が成立した場合のメダル払出枚数を2枚に設定するが、チェリーベル入賞が成立した場合の払出枚数を3の倍数分に設定し、7ベル入賞が成立した場合のメダル払出枚数を2の倍数分に設定してもよい。ただし、チェリーベル入賞や7ベル入賞が成立した場合の払出枚数を3枚や2枚に設定すれば、そのメダル払出枚数メダル払出枚数の期待値を100%未満に設定しても、それぞれの入賞の当選確率を高く設定することができる。よって、チェリーベル入賞や7ベル入賞が成立する可能性を高めることができ、3枚または2枚のメダルが遊技者に付与される確率を高めることができるので、遊技者に1枚または2枚のメダルを使用してゲームを行いたいと思わせることができる。
図7では、設定状態が「設定1」の場合の当選確率を示しているが、設定状態が「設定2」〜「設定6」のいずれかを設定した場合であっても、1枚掛け及び2枚掛けの場合の各入賞態様に対応する当選確率は、ベット数に対するメダル払出枚数の割合が100%未満となるように設定されるようになっている。尚、本実施形態では、設定状態(「設定1」〜「設定6」)に応じて、1枚掛け及び2枚掛けの場合の各入賞態様に対応する当選確率が変更されるが、1枚掛け及び2枚掛けの当選確率は設定状態にかかわらず一定としてもよい。即ち、設定状態に応じて当選確率が変更されるのは3枚掛けの場合のみに限定してもよい。また、1枚掛け及び2枚掛けの場合において、設定状態(「設定1」〜「「設定6」」に応じてBB入賞、スイカ入賞、ベル入賞およびリプレイ入賞のうち少なくともいずれかの当選確率は変更されるが、1枚掛け及び2枚掛けの場合の特殊小役入賞であるチェリーベル入賞および7ベル入賞の当選確率は変更されず、一定の値としてもよい。
その他、本スロットマシン10では、チェリーベル入賞が1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合にのみ成立する入賞態様とし、3枚掛けでゲームが行われた場合には、左リール32Lに「チェリー」図柄、中リール32Mに「ベル」図柄が停止しても、チェリーベル入賞を成立させずに、外れとして取り扱うので、チェリーベル入賞が1枚掛け及び2枚掛け専用の特殊な小役入賞であるとして、遊技者に注目させることができる。よって、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合に、チェリーベル入賞の停止図柄で図柄が停止すれば、遊技者に大きな喜びを与えることができる。
同様に、7ベル入賞が1枚掛けでゲームが行われた場合にのみ成立する入賞態様とし、2枚掛け又は3枚掛けでゲームが行われた場合には、左リール32Lに「7」図柄、中リール32Mに「ベル」図柄が停止しても、7ベル入賞を成立させずに、外れとして取り扱うので、7ベル入賞が1枚掛け専用の特殊な小役入賞であるとして、遊技者に注目させることができる。よって、1枚掛けでゲームを行った場合に、7ベル入賞の停止図柄で図柄が停止すれば、遊技者に大きな喜びを与えることができる。
また、本スロットマシン10では、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合においても、極めて低い当選確率ではあるものの、BB入賞の成立がなされるように設定される。これにより、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合にも、遊技者にBB入賞が成立する期待感を持たせることができる。
また、本スロットマシン10では、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合に、BB入賞またはリプレイ入賞以外の通常の小役入賞であるスイカ入賞やベル入賞が成立したときであっても、3枚掛けでゲームが行われた場合のメダル払出枚数とは異なって、チェリーベル入賞が成立した場合と同様に、3枚のメダル払出が行われるようになっているので、その払い出された3枚のメダルを投入して、遊技者がBB入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを行うことができ、遊技者がメダルを余分に余すことなく確実に最後まで遊技を楽しむことができる。また、本スロットマシン10では、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合におけるスイカ入賞やベル入賞の当選確率を低くする一方、チェリーベル入賞や7ベル入賞の当選確率を高く設定しているので、遊技者に対し、チェリーベル入賞や7ベル入賞が、1枚掛け又は2枚掛けでの特殊な小役入賞であることをさらに印象づけることができるとともに、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合に、遊技者にチェリーベル入賞や7ベル入賞が成立する期待感を持たせることができる。
次いで、本スロットマシン10の電気的構成について、図8を参照して説明する。図8は、スロットマシン10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置101には、演算処理手段であるMPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。MPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基板としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する第1投入メダル検出センサ45a及び第2投入メダル検出センサ45b、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、各クレジット投入スイッチ56〜58の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ56a〜58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してMPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はMPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、MPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電時処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電時処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
表示制御装置81は、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための制御装置である。詳細については、図10を参照して後述するが、MPU181、画像コントローラ186や、各種メモリ等が一体化された基板を備えており、主制御装置101からの信号を受け取った上で、表示制御装置81が独自に上部ランプ63、スピーカ64及び補助表示部65を駆動制御する。したがって、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基板たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基板となっている。なお、各種表示部60〜62も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
また、表示制御装置81では、補助表示部65に表示すべき各種画像データを格納するキャラクタROM187を、小さな面積で大きな記憶容量が得られ、安価なメモリであるNAND型フラッシュメモリによって構成している。これにより、キャラクタROM187を容易に大容量化することができ、補助表示部65に表示させる画像として、多くの画像を用意することができるので、より遊技者の興趣を高めるために、補助表示部に表示される画像を多様化、複雑化することができる。尚、NAND型フラッシュメモリは、ROMの大容量化を容易にする一方、読み出し速度がその他のROM(マスクROMやEEPROMなど)と比して遅いので、表示制御装置81では、読み出し速度の遅いメモリを画像データの記憶手段として用いても、表示させたい時間に画像を問題なく表示させる発明がなされている。その詳細については、図10を参照して後述する。
上述したMPU102には、このMPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106、乱数を発生するフリーランカウンタ107が内蔵されている。また、MPU102には、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタも内蔵されている。
フリーランカウンタ107は、0〜65535の乱数を短い周期で生成して更新するハードウェアによって構成されたカウンタである。MPU102は、スタートレバー41の操作をスタート検出センサ41aの出力信号に基づいて確認した後、ハード回路によってフリーランカウンタ107の値をラッチし、そのラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。尚、本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタ107の値をラッチする構成となっている。また、ラッチされ、RAM106に格納されたフリーランカウンタの値は、スタートレバー41の操作によって開始されるゲームの入賞態様(役)を抽選するために用いられる。
ROM105とRAM106とは、記憶手段としてのメインメモリを構成するものであり、図12以降のフローチャートに示される各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部としてROM105に記憶されている。また、ROM105には、入賞態様の抽選に用いられる抽選テーブルを格納する抽選テーブル格納エリア105aが少なくとも設けられている。
ここで、図9を参照して、抽選テーブルについて説明する。図9は、設定状態が「設定1」に設定されている場合の一般遊技状態で選択される抽選テーブルを模式的に示した模式図であり、(a)は投入されたメダル枚数が3枚(3枚掛け)である場合に用いる3枚掛け時抽選テーブル、(b)は投入されたメダル枚数が2枚(2枚掛け)である場合に用いる2枚掛け時抽選テーブル、(c)は投入されたメダル枚数が1枚(1枚掛け)である場合に用いる1枚掛け時抽選テーブルを示している。
各抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる入賞態様がそれぞれ一義的に対応付けられると共に、その入賞態様に対応する当選確率に応じたポイント値PVが、各抽選テーブル毎に設定されている。具体的には、IV=1には、入賞態様としてBB入賞が対応付けられ、IV=2には、スイカ入賞が対応付けられ、IV=3にはベル入賞が対応付けられ、IV=4には、チェリーベル入賞が対応付けられ、IV=5には7ベル入賞が対応付けられ、IV=6には、リプレイ入賞が対応付けられている。
また、3枚掛け時抽選テーブルでは、図9(a)に示すように、IV=1(BB入賞)に対してPV=256が対応付けられ、IV=2(スイカ入賞)に対してPV=8192が対応付けられ、IV=3(ベル入賞)に対してPV=12850が対応付けられ、IV=4(チェリーベル入賞)に対してPV=0が対応付けられ、IV=5(7ベル入賞)に対してPV=0が対応付けられ、IV=6(リプレイ入賞)に対してPV=8980が対応付けられている。
ここで、入賞態様の抽選方法について簡単に説明する。スタートレバー41の操作によってフリーランカウンタ107の乱数の値がラッチされ、RAM106に格納されると、まず、IV=1(BB入賞)に対応付けられたポイント値PVの値(図9(a)に示す抽選テーブルでは256)をラッチされた乱数の値に加算し、それを判定値DVとする(図14のS304参照)。そして、その判定値DVが65535よりも大きい値であった場合、BB入賞をそのゲームの当選役として判定し(図14のS305,S306参照)、抽選を終了する。つまり、図9(a)に示す3枚掛け時抽選テーブルを用いて抽選を行った場合、ラッチされた乱数の値が655280〜65535の範囲にあるときに、BB入賞が当選役として判定される。よって、その当選確率は、図7に示すように256分の1に設定される。
一方、判定値DVが65535以下である場合は、インデックス値IVを1繰り上げ(図14のS307参照)、繰り上げ後のインデックス値IVの値に対応するポイント値PVの値を判定値DVに加算して、判定値DVを更新する(図14のS304参照)。そして、その更新後の判定値DVが65535よりも大きい値であった場合、繰り上げ後のインデックス値IVに対応する入賞態様を当選役として判定して抽選を終了し、65535以下であった場合は、さらにインデックス値IVを1繰り上げて、判定値DVの更新(繰り上げ後のIVに対応するポイント値PVの加算)と、更新後の判定値DVの判定(判定値DVが65535より大きいか否か)とを、当選役が判定されるか、判定役がなくなるまで(IVが最大値を超えるまで)繰り返し行う(図14のS304〜S308参照)。
これにより、図9(a)に示す3枚掛け時抽選テーブルを用いて抽選を行った場合、ラッチされた乱数の値が57088〜655279の範囲にあるときにスイカ入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が44238〜57087の範囲にあるときにベル入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が35258〜44237の範囲にあるときにリプレイ入賞が当選役として判定される。よって、それぞれの入賞態様の当選確率は、図7に示すように、スイカ入賞については8分の1に設定され、ベル入賞については約5.1分の1に設定され、リプレイ入賞については約7.3分の1に設定されることになる。
尚、図9(a)に示す3枚掛け時抽選テーブルにおいて、IV=4(チェリーベル入賞)とIV=5(7ベル入賞)とに対応するポイント値PVの値が0に設定されているので、この値を用いて判定値DVを更新しても、更新前と更新後とでその値は変わらない。そして、判定値DVに対して、IV=4、IV=5に対応するポイント値PVの加算が行われるときは、判定値DVが65535以下であるときなので、IV=4およびIV=5の時に更新後の判定値の判定を行っても、65535よりも大きいと判定されることはない。よって、IV=4(チェリーベル入賞)とIV=5(7ベル入賞)とに対応するポイント値PVの値を0に設定することにより、チェリーベル入賞および7ベル入賞は当選役として選定されないようになっている。
図9(b)に示す2枚掛け時抽選テーブルでは、IV=1(BB入賞)に対してPV=1が対応付けられ、IV=2(スイカ入賞)に対してPV=1が対応付けられ、IV=3(ベル入賞)に対してPV=1が対応付けられ、IV=4(チェリーベル入賞)に対してPV=36400が対応付けられ、IV=5(7ベル入賞)に対してPV=0が対応付けられ、IV=6(リプレイ入賞)に対してPV=8980が対応付けられている。よって、図9(b)に示す2枚掛け時抽選テーブルを用いて抽選を行った場合、ラッチされた乱数の値が65535であるときにBB入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が65534であるときにスイカ入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が65533であるときにベル入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が29133〜65532の範囲にあるときにチェリーベル入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が20153〜29132の範囲にあるときにリプレイ入賞が当選役として判定される。よって、それぞれの入賞態様の当選確率は、図7に示すように、BB入賞、スイカ入賞、ベル入賞についてはそれぞれ65536分の1に設定され、チェリーベル入賞については約1.8分の1に設定され、リプレイ入賞については約7.3分の1に設定されることになる。尚、IV=5(7ベル入賞)に対応するポイント値PVの値が0に設定されているので、上述したように、7ベル入賞は当選役として設定されないようになっている。
また、図9(c)に示す1枚掛け時抽選テーブルでは、IV=1(BB入賞)に対してPV=1が対応付けられ、IV=2(スイカ入賞)に対してPV=1が対応付けられ、IV=3(ベル入賞)に対してPV=1が対応付けられ、IV=4(チェリーベル入賞)に対してPV=10880が対応付けられ、IV=5(7ベル入賞)に対してPV=10880が対応付けられ、IV=6(リプレイ入賞)に対してPV=8980が対応付けられている。よって、図9(c)に示す1枚掛け時抽選テーブルを用いて抽選を行った場合、ラッチされた乱数の値が65535であるときにBB入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が65534であるときにスイカ入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が65533であるときにベル入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が54653〜65532の範囲にあるときにチェリーベル入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が43773〜54652の範囲にあるときに7ベル入賞が当選役として判定され、ラッチされた乱数の値が34793〜43772の範囲にあるときにリプレイ入賞が当選役として判定される。よって、それぞれの入賞態様の当選確率は、図7に示すように、BB入賞、スイカ入賞、ベル入賞についてはそれぞれ65536分の1に設定され、チェリーベル入賞、7ベル入賞については約6.0分の1に設定され、リプレイ入賞については約7.3分の1に設定されることになる。
抽選テーブル格納エリア105aには、「設定1」〜「設定6」毎に、一般遊技状態用の1枚掛け時抽選テーブル、2枚掛け時抽選テーブル、3枚掛け時抽選テーブルがそれぞれ格納されている。また、スロットマシン10がボーナス状態にあるときに用いられるボーナス状態時抽選テーブルが、「設定1」〜「設定6」毎に用意されている。そして、スロットマシン10の設定状態および遊技状態と、投入されたメダル枚数(ベット数)とに応じて、入賞態様(役)の抽選に使用する抽選テーブルが設定される。即ち、一般遊技状態において、ベット数が3枚である場合は、スロットマシン10の設定状態に対応する3枚掛け時抽選テーブルが設定され、ベット数が2枚である場合は、スロットマシン10の設定状態に対応する2枚掛け時抽選テーブルが設定され、ベット数が1枚である場合は、スロットマシン10の設定状態に対応する1枚掛け時抽選テーブルが設定される。また、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態にある場合は、スロットマシン10の設定状態に対応するボーナス状態時抽選テーブルが設定される(図15参照)。そして、その設定された抽選テーブルを用いて入賞態様の抽選が行われる。
尚、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態にある場合に用いる抽選テーブルとして、ベット数(1枚〜3枚)に応じて異なる抽選テーブルを設けていないが、これは、本実施形態では、ボーナス状態にある場合、ベット数を3枚に限定してゲームが行われるように構成しているためである。よって、ボーナス状態にある場合は、単に、スロットマシン10の設定状態(「設定1」〜「設定6」)に応じて、対応するボーナス状態時抽選テーブルが設定される。
本スロットマシン10では、一般遊技状態にある場合に、図9(a)〜(c)に示す3枚掛け時抽選テーブル、2枚掛け時抽選テーブル、1枚掛け時抽選テーブルをベット数に応じて切り替えることにより、3枚のメダル投入によってゲームが行われた場合のBB入賞の当選確率を、1枚または2枚のメダル投入によってゲームが行われた場合よりも十分に高く設定することができる。よって、上述したように、BB入賞成立によって多くのメダルの払出が得られることを遊技者に期待させつつ、3枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。これにより、メダルが早く消費され、ホールにおけるスロットマシンの稼働率を上げることが可能となる。
また、1枚または2枚のメダル投入によってゲームが行われた場合は、メダル払出枚数が3枚であるチェリーベル入賞を当選役候補として設定し、更に、その当選確率を高く設定することができるので、遊技者の手元に1枚または2枚のメダルが残った場合に、チェリーベル入賞成立によって3枚のメダル払出が得られることを遊技者に期待させつつ、手元に残った1枚または2枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。これにより、チェリーベル入賞成立によって3枚のメダル払出が行われた場合は、遊技者はその3枚のメダルを投入して、更にBB入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを行うことができ、遊技者がメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。また、1枚または2枚のメダル投入によって行われたゲームの結果が、例え外れであったとしても、遊技者にメダルを余分に余すことなくゲームを終了させることができる。
また、1枚のメダル投入によってゲームが行われた場合は、メダル払出枚数が2枚である7ベル入賞を当選役候補として設定し、更に、その当選確率を高く設定することができるので、遊技者の手元に1枚のメダルが残った場合に、7ベル入賞が成立すれば2枚のメダル払出が得られることをも遊技者に期待させつつ、手元に残った1枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。これにより、7ベル入賞成立によって2枚のメダル払出が行われた場合は、遊技者はその2枚のメダルを投入して、更に3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを楽しむことができる。そして、チェリーベル入賞が成立すれば、遊技者はBB入賞成立を期待しながら払い出された3枚のメダルを投入してゲームを行えるので、遊技者がメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができるし、外れとなっても、メダルを使い切ることができる。よって、遊技者に更なる遊技の楽しみを与えつつ、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しませることができる。
このように、本スロットマシン10は、遊技者にメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しませることができる。
また、抽選テーブル格納エリア105aに格納された1枚掛け時抽選テーブルや2枚掛け時抽選テーブルを用いることによって、各入賞態様の当選確率を図7に示した値に設定することができるので、図7を参照して上述したように、1枚掛け及び2枚掛けのいずれの場合も、ベット数に対するメダル払出枚数の割合を100%未満で且つ限りなく100%に近い値に設定することができる。よって、1枚掛け又は2枚掛けで遊技を行っても、メダルがほとんど減少しないので、1枚または2枚のメダルが遊技者の手元に残った場合、遊技者にその手元に残った1枚または2枚のメダルを使用して遊技を行いたいと確実に思わせることができ、遊技者がメダルを残して遊技を終える可能性を更に低く抑えることができる。一方、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを繰り返し行えば、メダルの数は減少するようになっているので、遊技者が1枚掛け又は2枚掛けでゲームを繰り返し行うことによって、メダルの増加を狙えないようにすることができる。従って、メダルが3枚以上ある場合は、BB入賞の当選確率の高い3枚掛けでゲームを行うように、遊技者に仕向けることができる。
また、各抽選テーブルをベット数に応じて切り替えて使用することにより、チェリーベル入賞が1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合にのみ成立する入賞態様とし、3枚掛けでゲームが行われた場合には、チェリーベル入賞を成立させずに、外れとして取り扱うことができるので、チェリーベル入賞が1枚掛け及び2枚掛け専用の特殊な小役入賞であるとして、遊技者に注目させることができる。同様に、7ベル入賞が1枚掛けでゲームが行われた場合にのみ成立する入賞態様とし、2枚掛け又は3枚掛けでゲームが行われた場合には、7ベル入賞を成立させずに、外れとして取り扱うので、7ベル入賞が1枚掛け専用の特殊な小役入賞であるとして、遊技者に注目させることができる。よって、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合に、チェリーベル入賞や7ベル入賞の停止図柄で図柄が停止すれば、遊技者に大きな喜びを与えることができる。
また、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合においても、極めて低い当選確率ではあるものの、BB入賞の成立がなされるように設定することができるので、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合にも、遊技者にBB入賞が成立する期待感を持たせることができる。
また、本スロットマシン10では、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合におけるスイカ入賞やベル入賞の当選確率を低くする一方、チェリーベル入賞や7ベル入賞の当選確率を高く設定することができるので、遊技者に対し、チェリーベル入賞や7ベル入賞が、1枚掛け又は2枚掛けでの特殊な小役入賞であることをさらに印象づけることができるとともに、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合に、遊技者にチェリーベル入賞や7ベル入賞が成立する期待感を持たせることができる。
尚、本実施形態では、2枚掛け時抽選テーブルにおいて、IV=5(7ベル入賞)に対応するポイント値PVを0と設定し、3枚掛け時抽選テーブルにおいて、IV=4(チェリーベル入賞)およびIV=5(7ベル入賞)に対応するポイント値PVを0と設定することにより、それらの入賞態様の抽選を行う一方で当該入賞態様に当選しない構成としたが、当該入賞態様に当選となるインデックス値IVを設定せず、それらの入賞態様の抽選を行わないことで当該入賞態様に当選しない構成としても良い。
図8に戻り、説明を続ける。RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いるスベリテーブルを記憶するためのスベリテーブル格納エリア106b、ボーナス状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが少なくとも設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電時処理(図12のS103参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、MPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
次に、図10を参照して、本スロットマシン10の表示制御装置81の電気的構成について説明する。図10は、表示制御装置81の電気的構成を示したブロック図である。なお、図10の説明において、図8のスロットマシン10の電気的構成で説明した部分については、その詳細な説明を省略する。
図10に示すように、表示制御装置81は、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための制御装置であり、演算処理手段であるMPU181を中心とするマイクロコンピュータと、画像を描画し、その描画した画像を所定のタイミングで補助表示部65に表示させる画像コントローラ188と、補助表示部65に表示される画像のデータを記憶したキャラクタROM187となどが搭載されている。
MPU181には、内部バスを介して入出力ポート186、キャラクタROM187及び画像コントローラ188が接続されているほか、主制御装置101から送信されるコマンド等の制御信号をラッチする信号ラッチ回路182と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路183と、MPU181によって実行される各種の制御プログラムや上部ランプ63等を駆動させるための固定値データを記憶したプログラムROM184と、このプログラムROM184内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのワークRAM185が接続されている。なお、上述したプログラムROM184やワークRAM185、信号ラッチ回路182やクロック回路183等がMPUに内蔵された1チップマイコンを使用してもよい。
また、MPU181には、入出力ポート186を介して電源装置91、上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65が接続されている。電源装置91からは、駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下した場合に出力される停電信号が入力されるように構成されている。さらに、MPU181は、主制御装置101から送信される各種コマンドに基づいて各種の制御処理を行い、入出力ポート186を介して、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65の駆動制御を実行する。以下では、上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65を総称して補助演出部とも言う。
ワークRAM185には、受信コマンド記憶エリア185aと、ベット数格納エリア185bとが少なくとも設けられている。受信コマンド記録エリア185aは、主制御装置101から送信される各種コマンドを一時的に記憶するエリアである。表示制御装置81では、主制御装置101から送信されたコマンドを受信すると、その受信したコマンドを信号ラッチ回路182でラッチすると共に、MPU181に向けてコマンド割込み信号を発生させる。MPU181は、コマンド割込み信号の発生を契機としてコマンド割込み処理(図示せず)を実行し、信号ラッチ回路182でラッチされたコマンドを受信コマンド記憶エリア185aに格納する。受信コマンド記憶エリア185aは、FIFO(First In First Out)方式のリングバッファとして動作するように構成され、MPU181により実行されるメイン処理によって、受信コマンド記憶エリア185aに主制御装置101より受信したコマンドが格納されている場合は、格納された順にそのコマンドを読み出し、各コマンドに応じた処理(例えば、図19に示す開始コマンド処理、図20に示す抽選結果コマンド処理、図21に示すエラーコマンド処理など)を実行する。
ベット数格納エリア185bは、ゲーム開始に伴い投入されたメダルの枚数(ベット数)に関する情報を格納するエリアである。スロットマシン10では、メダルが規定数投入された上でスタートレバー41が遊技者によって操作されると、主制御装置101のMPU102により実行される通常処理により、投入されたメダルの枚数(ベット数)に関する情報を含む開始コマンドがセットされ(図13のS209参照)、主制御装置101のMPU102により実行されるタイマ割込み処理によって、その開始コマンドが主制御装置101から表示制御装置81に送信される(図12のS110参照)。表示制御装置81は、この開始コマンドを受信することによって、スタートレバー41が操作されてゲームの開始指令が発生したことを把握し、開始コマンド処理(図19参照)を実行して、開始コマンドに含まれるベット数に関する情報を抽出してベット数格納エリア185bにその情報を格納する(図19のS801参照)。尚、ベット数格納エリア185bには、開始コマンドに含まれるベット数に関する情報をそのまま格納するようにしてもよいし、開始コマンドに含まれるベット数に関する情報とは異なる形式で、ベット数に関する情報を格納するようにしてもよい。
表示制御装置81では、ベット数格納エリア185bに格納された情報に基づいて、ゲーム開始に伴い投入されたメダルの枚数(ベット数)を把握し、そのベット数に基づいて補助演出部に実行させる演出態様を制御する。例えば、ベット数格納エリア185bに格納された情報に基づき、ベット数が3枚である状態でゲームが開始されたと判断される場合は、表示制御装置81は、主制御装置101より受信した各種コマンドにより判断されるスロットマシン10の遊技状態や開始指令に基づいて行われる抽選(入賞態様の当否判定)の結果などに基づいて演出態様を選定し、補助演出部に各種演出を実行させる(図20のS902参照)。
ベット数が3枚に対応した演出としては、例えば、通常の演出として、所定の動作を行うキャラクタを補助表示部65に表示する「通常演出」、補助表示部65に「BB入賞に挑戦!」というメッセージを表示して、BB入賞態様に対応する停止図柄を揃えるように遊技者に促す「BB入賞挑戦演出」、補助表示部65に「BB入賞当選!」というメッセージを表示して、上部ランプ63の点灯やスピーカ64からの音声出力と共に、BB入賞態様が当選役として設定されたことを告知する「BB入賞告知演出」などが含まれ、表示制御装置81に用意された乱数カウンタ(図示せず)の値や、主制御装置101より受信した後述する抽選結果コマンドによって把握される抽選(役の当否判定)の結果、主制御装置101より受信した後述する状態コマンドによって把握されるスロットマシン10の遊技状態などに応じて、それらの演出の中から補助演出部に実行させる演出態様を決定する。
一方、ベット数が1枚または2枚である状態でゲームが開始されたと判断される場合は、主制御装置101によって開始指令の発生に基づき行われる抽選の結果に基づいて、補助演出部に実行させる演出態様を選定する。例えば、ベット数が1枚と判断され、且つ、主制御装置101より受信した抽選結果コマンドによりチェリーベル入賞態様、7ベル入賞態様もしくはリプレイ入賞態様が当選しているか、又は、いずれの入賞態様にも当選していないと判断される場合は、表示制御装置81は、補助表示部65に「チェリーベル・7ベルに挑戦!」というメッセージを表示させると共に、スピーカ64より専用の音声を出力させ、上部ランプ63を専用の態様で点灯させる「チェリーベル入賞・7ベル入賞挑戦演出」を実行するように補助演出部を制御する(図20のS911参照)。また、ベット数が2枚と判断され、且つ、主制御装置101より受信した抽選結果コマンドによりチェリーベル入賞態様もしくはリプレイ入賞態様が当選しているか、又は、いずれの入賞態様にも当選していないと判断される場合は、表示制御装置81は、補助表示部65に「チェリーベルに挑戦!」というメッセージを表示させると共に、スピーカ64より専用の音声を出力させ、上部ランプ63を専用の態様で点灯させる「チェリーベル入賞挑戦演出」を実行するように補助演出部を制御する(図20のS910参照)。
1枚掛けでゲームが行われた場合には、「チェリーベル入賞・7ベル入賞挑戦演出」によって、1チェリーベル入賞や7ベル入賞態様の成立により3枚または2枚のメダルが払い出される期待感を遊技者に強く持たせることができる。また、2枚掛けでゲームが行われた場合には、「チェリーベル入賞挑戦演出」によって、チェリーベル入賞態様の成立により3枚のメダルが払い出される期待感を遊技者に強く持たせることができる。よって、遊技者は、楽しみながら1枚掛けや2枚掛けによる遊技を行うことができるので、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を行いたい、と遊技者により強く思わせることができる。
尚、「チェリーベル入賞・7ベル入賞挑戦演出」および「チェリーベル入賞挑戦演出」は、上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65の少なくともいずれか一つにおいて行われる演出態様であってもよい。また、これらとは別に遊技パネル25上にランプを設け、例えば、1枚掛けの場合はそのランプを赤色に点灯させ、2枚掛けの場合はそのランプを青色に点灯させることによって、各挑戦演出が実行されるように構成されてもよい。
また、ベット数が1枚または2枚と判断された場合に、主制御装置101より受信した抽選結果コマンドによって、BB入賞態様が当選していると判断されれば、表示制御装置81は、BB入賞態様が当選役として設定されたことを遊技者に告知する演出として、補助表示部65に「BB入賞当選!」というメッセージを表示させる「BB入賞告知演出」を実行し(図20のS904参照)、スイカ入賞態様が当選していると判断されれば、表示制御装置81は、スイカ入賞態様が当選役として設定されたことを遊技者に告知する演出として、補助表示部65に「スイカ入賞当選!」というメッセージを表示させる「スイカ入賞告知演出」を実行し(図20のS906参照)、ベル入賞態様が当選していると判断されれば、表示制御装置81は、ベル入賞態様が当選役として設定されたことを遊技者に告知する演出として、補助表示部65に「ベル入賞当選!」というメッセージを表示させる「ベル入賞告知演出」を実行する(図20のS908参照)。
ここで、遊技者が1枚掛け又は2枚掛けでゲームを開始した場合、即ち、ベット数が1枚または2枚である場合、図9(b)及び(c)に示した抽選テーブルによりBB入賞態様、スイカ入賞態様、ベル入賞態様の当選確率は極めて低く抑えられている一方、チェリーベル入賞態様や、7ベル入賞態様の当選確率が高く設定されるので、遊技者は、BB入賞態様、スイカ入賞態様、ベル入賞態様の成立を余り期待せず、逆にチェリーベル入賞態様や7ベル入賞態様の成立を期待して遊技を行う可能性が高い。加えて、本スロットマシン10では、チェリーベル入賞態様や7ベル入賞態様は、一度それらが当選役として当選すると、ストップスイッチ42〜44が如何なるタイミングで操作されても取りこぼしなく対応する停止図柄で有効ライン上に停止するように構成されているので、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを開始した遊技者は、表示窓26L,26M,26Rに表示される各リール32L,32M,32Rに付された図柄を見ることなく、ストップスイッチ42〜44を操作する可能性が高い。
よって、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合に、BB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様のいずれかが当選役として当選していても、遊技者がそれに気がつかなければ、BB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様はいずれも取りこぼしのおそれがある入賞態様であるので、BB入賞態様などの成立を逃してしまう恐れがある。また、BB入賞態様の当選は、BB入賞態様が成立するまで(即ち、BB入賞態様に対応する停止図柄が有効ライン上に揃うまで)、ゲームを跨いで有効とされるので、遊技者がBB入賞態様の当選に気付かずにゲームを終えてしまった場合、別の遊技者がそのBB入賞態様の当選に基づいてBB入賞態様を成立させてしまい、BB入賞態様の当選を引き当てた遊技者が結果として損をしてしまう恐れがある。
これに対し、本スロットマシン10は、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合に、そのゲームにおいてBB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様のいずれかが当選した場合は、その当選が補助表示部65の表示によって告知される。そして、その告知は、図14を参照して後述するように、遊技者によってストップスイッチ42〜44の操作が不能である間に行われる。よって、遊技者は、ストップスイッチ42〜44を操作する前に、BB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様のいずれかの当選を知ることができる。従って、遊技者は、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合に、この告知が補助表示部65により行われれば、告知によって把握した当選役(BB入賞態様、スイカ入賞態様もしくはベル入賞態様)に対応する停止図柄を有効ライン上に停止させるべく、その停止図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作することができるので、それらの入賞態様をより高い確率で成立させることができる。また、BB入賞態様の当選が告知された場合は、そのゲームで取りこぼした場合であっても、遊技者は新たにメダルの貸し出しを受けて、BB入賞態様が成立するまでゲームを継続することができる。
尚、上記告知は、上部ランプ63の点灯や、スピーカ64からの音声出力によって行われてもよく、補助表示部65の表示、上部ランプ63の点灯、スピーカ64からの音声出力の2種以上の組み合わせによって行われてもよい。また、遊技パネル25上に告知専用のランプを設け、そのランプの点灯色によって、各当選役に対応する告知演出を行ってもよい。
キャラクタROM187は、上述したように、補助表示部65に表示される画像のデータを記憶したメモリであり、MPU181と内部バスを介して接続されている。また、内部バスには画像コントローラ188も接続されており、MPU181は、キャラクタROM187に直接アクセスして、キャラクタROM187に格納された画像データを、画像コントローラ188に接続されている常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190へ転送することができる。
このキャラクタROM187は、NAND型フラッシュメモリ187aによって構成されている。NAND型フラッシュメモリは、小さな面積で大きな記憶容量が得られる特徴を有しているので、キャラクタROM187を容易に大容量化することができる。例えば、本スロットマシンでは、2ギガバイトの容量を持つNAND型フラッシュメモリ187aを用いることにより、補助表示部65に表示させる画像として、多くの画像を格納している。これにより、遊技者の興趣をより高めるために、補助表示部65に表示される画像を多様化、複雑化することができる。
尚、NAND型フラッシュメモリ187aは、その性質上、データを書き込むことができない不良データブロックが発生する。そこで、キャラクタROM187には、不良データブロックを避けてNAND型フラッシュメモリ187aへのデータの読み書きが行われるようにデータアドレスの変換を実行する公知の調停回路187b(例えば、特許文献1を参照)を設けている。この調停回路187bにより、キャラクタROM187内部で、NAND型フラッシュメモリ187aの不良データブロックが解析され、その不良データブロックへのアクセスが回避されるので、MPU181は、個々のNAND型フラッシュメモリ187aで異なる不良データブロックのアドレス位置を考慮することなく、キャラクタROM187へのアクセスを容易に行うことができる。よって、キャラクタROM187にNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、キャラクタROM187へのアクセス制御が複雑化することを抑制することができる。
画像コントローラ188は、画像を描画し、その描画した画像を所定のタイミングで補助表示部65に表示させるデジタル信号プロセッサ(DSP)であり、内部バスを介してMPU181と接続されている。そして、MPU181からの指示に基づいて、補助表示部65に表示すべき画像を描画し、その描画した画像に対応するデータ(描画画像データ)を所定のタイミングで入出力ポートを介して補助表示部65に転送することにより、その描画画像データを補助表示部65に表示させる。
画像コントローラ188には、常駐用ビデオRAM189及び通常用ビデオRAM190が接続されており、画像コントローラ188による画像の描画で必要となる画像データが、描画前に予めMPU181によりキャラクタROM187から読み出され、常駐用ビデオRAM189または通常用ビデオRAM190に転送される。このとき、常駐用ビデオRAM189及び通常用ビデオRAM190のいずれに転送するか(更に、どのアドレスに格納するか)は、MPU181が、プログラムROM184に格納されたプログラム又はテーブルに基づき、画像の内容に応じて決定する。
また、画像コントローラ188が画像を描画する場合、キャラクタROM187の画像データは使わず、常駐用ビデオRAM189または通常用ビデオRAM190に格納された画像データを使用して、画像の描画処理を実行する。これにより、キャラクタROM187が読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aによって構成されても、画像コントローラ188は、予めキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189または通常用ビデオRAM190に格納された画像データを用いて画像の描画を行うので、キャラクタROM187の読み出し速度の遅さに影響されることなく、画像の描画を即座に実行することができる。よって、所望の画像を所望の時間に補助表示部65へ表示させることができる。
画像コントローラ188が画像を描画する場合に必要となる画像データが常駐用ビデオRAM189と通常用ビデオRAM190とのいずれに格納されているか(更に、どのアドレスに格納されているか)は、MPU181がプログラムROM184に格納されたプログラム又はテーブルに基づき画像の内容に応じて判断し、画像コントローラ188に対して画像の描画を指示するときに、必要となる画像データの格納先(常駐用ビデオRAM189および通常用ビデオRAM190のいずれに格納されているか、どのアドレスに格納されているか)を合わせて指示する。画像コントローラ188はMPU181からの指示に基づいて、常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190の所定のアドレスから必要な画像データを読み出す。これにより、画像コントローラ188は、必要な画像データが格納されている格納先を判断する必要がないため、画像の描画に集中することができる。
尚、画像コントローラ188が、MPU181から画像の描画の指示を受けたときに、描画に必要な画像の種別から、描画に必要となる画像データの格納先(常駐用ビデオRAM189および通常用ビデオRAM190のいずれに格納されているか、どのアドレスに格納されているか)を判断するようにしてもよい。この場合、MPU181によってキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189または通常用ビデオRAM190に画像データが格納されるときに、画像コントローラ188が、その格納される画像データによって表示される画像の種別(又は対応する画像データが格納されているキャラクタROM187のアドレス)と、その画像データの格納先とを、MPU181からの制御信号に基づいて判断し、画像コントローラ188に設けられたRAMに、画像の種別(又は対応する画像データが格納されているキャラクタROM187のアドレス)とその画像データの格納先とを対応付けて格納しておいてもよい。そして、そのRAMに記憶された情報に基づいて、画像コントローラ188が画像に必要となる画像データの格納先を判断してもよい。画像コントローラ188により、画像データの格納先を判断することによって、MPU181の処理負荷の低減を図ることができる。
常駐用ビデオRAM189は、入出力ポートが1ポート(以下、「1ポート型」と称する。)のDRAM(Dynamic RAM)によって構成され、キャラクタROM187より転送された画像データが、電源投入中、上書きされることがなく保持され続けるように用いられる。これにより、常駐用ビデオRAM189には、キャラクタROM189より転送された画像データが常駐される。この常駐用ビデオRAM189には、補助表示部65に表示される画像のうち、電源投入時に表示される画像に対応するデータや、頻繁に表示される画像に対応するデータ、及び、主制御装置101または表示制御装置81によって表示が決定された画像のうち即座に表示されるべき画像に対応するデータが、キャラクタROM187より転送され、常駐される。
一方、通常用ビデオRAM190は、データが随時上書きされ更新されるように用いられ、1ポート型のDRAM(Dynamic RAM)によって構成される。通常用ビデオRAM190には、画像コントローラ188が常駐用ビデオRAM189に常駐されていない画像データを用いて補助表示部65に表示させる画像を描画する場合に、予めキャラクタROM187から読み出されたその画像データを一時的に格納するためのである。また、画像コントローラ188で描画された画像データ(描画画像データ)も通常用ビデオRAM190に設けられた描画画像エリア(図示せず)に格納され、画像コントローラ188が補助表示部65の表示タイミングに合わせて通常用ビデオRAM190の描画画像エリアに格納された描画画像データを補助表示部65へ送信することにより、補助表示部65にその描画画像データに対応する画像が表示される。
常駐用ビデオRAM189には、電源投入時主画像エリア189a、背景画像エリア189b、キャラクタ図柄エリア189c、告知演出用画像エリア189d、エラーメッセージ画像エリア189eが設けられている。
電源投入時主画像エリア189aは、表示制御装置81が電源投入時の初期化処理を行っている間に補助表示部65に表示する電源投入時主画像に対応するデータを格納する領域である。電源投入時主画像は、遊技者等に対して、電源投入に伴う初期化処理などが行われていることを報知するためのメッセージ画像であり、「電源投入中!しばらくお待ちください」などのメッセージが、表示制御装置81の初期化処理が終了するまで、補助表示部65に表示される。
表示制御装置81では、電源スイッチ71がオンされ、電源装置91から表示制御装置81に電源が供給されると、MPU181が直接キャラクタROM181にアクセスし、キャラクタROM181からまず電源投入時主画像に対応するデータを読み出して、画像コントローラ188に設けられた後述のバッファRAM188aを介して常駐用ビデオRAM189の電源投入時主画像エリア189aへ転送する(図17のS702,S703参照)。そして、電源投入時主画像エリア189aに画像データが格納されると、MPU181から画像コントローラ188に対して電源投入時主画像の描画が指示される(図17のS70参照)。これにより、画像コントローラ188において、電源投入時主画像エリア189aに格納された画像データを用いて電源投入時主画像が描画され、描画された電源投入時主画像が補助表示部65に表示される。そして、この電源投入時主画像が、表示制御装置81の初期化処理が終了するまで補助表示部65に表示されるように制御される。
ここで、表示制御装置81の初期化処理には、常駐用ビデオRAM189に格納すべきその他の画像データ(電源投入時主画像以外の画像データ)をキャラクタROM187から読み出し、常駐用ビデオRAM189に転送する処理が含まれる(図17のS707〜S710参照)。即ち、常駐すべき画像データが、電源投入後に全て常駐用ビデオRAM189に転送されるので、初期化処理の終了後は、常駐用ビデオRAM189に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ188にて画像の描画処理を行うことができる。これにより、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM189に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aで構成されたキャラクタROM187から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って補助表示部65に描画した画像を表示することができる。
特に、常駐用ビデオRAM189には、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置101または表示制御装置81によって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM187をNAND型フラッシュメモリ187aで構成しても、遊技者によるスタートレバー41やストップボタン42〜44の操作から、補助表示部65に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
また、表示制御装置81は、電源供給後すぐに、電源投入時主画像に対応する画像データをキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189の電源投入時主画像エリア189aに転送し、転送完了後遅滞なく電源投入主画像を補助表示部65に表示した後、表示制御装置81の初期化処理が終了するまで補助表示部65に電源投入主画像が表示されるように制御するので、電源投入時主画像が補助表示部65に表示された後、常駐用ビデオRAM189に格納すべき全ての画像データが、キャラクタRO187から常駐用ビデオRAM189に転送されるまで、補助表示部65には電源投入時主画像が表示され続ける。
本スロットマシン10では、キャラクタROM187にNAND型フラッシュメモリ187aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、常駐用ビデオRAM189に格納すべき全ての画像データが、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送されるまでに多くの時間を要するが、電源が投入された後、まず先に電源投入時主画像がキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送され、その電源投入時主画像が補助表示部65に表示されてから、残りの常駐用ビデオRAM189に常駐すべき画像データがキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送されるので、その残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM189に転送されている間、遊技者やホール関係者は、補助表示部65に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置81は、電源投入時主画像を補助表示部65に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送することができる。一方、遊技者等は、電源投入時主画像が補助表示部65に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM189に常駐すべき画像データがキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。
また、電源投入時主画像に対応する画像データが、常駐用ビデオRAM189の電源投入時主画像エリア189aに格納されることにより、瞬間的に停電が発生した場合に、常駐用ビデオRAM189に常駐されたデータが残っていれば、復電時に電源投入時主画像エリア189aに常駐された画像データを用いて、電源投入時主画像を即座に補助表示部65へ表示させることができる。
背景画像エリア189b及びキャラクタ図柄エリア189cは、それぞれ補助表示部65に表示される各種演出で使用される背景画像やキャラクタ図柄に対応する画像データを格納する領域である。
表示制御装置81では、主制御装置101から受信したコマンドに基づき、スロットマシン10の遊技状態が異なる遊技状態(例えば、通常状態からボーナス状態)へ移行すると判断した場合に、背景画像やキャラクタ図柄を変更したり、その他各種演出を行う場合に背景画像やキャラクタ図柄を変更するように構成されており、背景画像やキャラクタ図柄が受信コマンドの内容に応じて即座に変化することが求められる。
これに対し、本スロットマシン10では、電源投入に伴って表示制御装置81において行われる初期化処理の中で、その背景画像やキャラクタ図柄に対応する画像データを、それぞれキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189の背景画像エリア189b及びキャラクタ図柄エリア189cへ、画像コントローラ188に設けられた後述のバッファRAM188aを介して予め転送されるように構成されている(図17のS707〜S710参照)。そして、表示制御装置81は、主制御装置101より受信したコマンドの内容に基づいて背景画像やキャラクタ図柄を変更する場合、キャラクタROM187から対応の画像データを新たに読み出すのではなく、常駐用ビデオRAM189の背景画像エリア189bやキャラクタ図柄エリア189cに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ188にて所定の画像を描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM187から対応の画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、背景画像やキャラクタ図柄を即座に変更することができる。
尚、背景画像エリア189bには、全ての背景画像に対応する画像データを常駐するようにしてもよいし、一部の背景画像に対応する画像データを常駐するようにしてもよい。また、一部の背景画像に対応する画像データを常駐する場合、主制御装置101からの受信コマンドに対応して即座に表示すべき背景画像に対応するデータを少なくとも常駐するようにしてもよい。これにより、主制御装置101から受信コマンドを受信して即座に背景画像を変更する場合に、背景画像エリア189bには、必ずその変更後の背景画像に対応する画像データが常駐されているので、その画像データを用いて画像コントローラ188により画像を即座に描画し、補助表示部65に表示させることができる。
また、背景画像が時間経過と共にスクロールされて表示される場合、スクロールされる全範囲に対応する画像データを背景画像エリア189bに常駐するようにしてもよいし、背景画像の変更時点から所定時間内に表示されるスクロール範囲に対応する画像データを背景画像エリア189bに常駐するようにしてもよい。また、電源投入後に表示される背景画像といった所定の背景画像についてはスクロールされる全範囲に対応する画像データを背景画像エリア189bに常駐し、別の背景画像については背景画像の変更時点から所定時間内に表示されるスクロール範囲に対応する画像データを背景画像エリア189bに常駐するようにしてもよい。これにより、少なくとも背景画像の変更時点から所定時間内に表示されるスクロール範囲に対応する画像データが、背景画像エリア189bに常駐されているので、時間経過と共にスクロールされる背景画像に変更する場合であっても、背景画像エリア189bに常駐される画像データを用いて画像コントローラ188により画像を即座に描画し、補助表示部65に表示させることができる。
また、スクロールされて表示される背景画像に変更する場合に、変更時点で表示される背景画像の位置として、固定的に設定された初期位置から必ず表示が開始されるようにするのがより好ましい。これにより、背景画像エリア189bに常駐すべき画像データとして、固定的に設定された初期位置から所定時間内に表示されるスクロール範囲に対応する画像データに限定することができ、そのデータ量を小さく抑えることができる。
また、背景画像の変更時点から所定時間内に表示されるスクロール範囲に対応する画像データを背景画像エリア189bに常駐する場合、画像コントローラ188により背景画像エリア189bに常駐されている画像データを用いて画像が描画され、その描画された画像が補助表示部65に表示される間に、MPU181によって残りのスクロール範囲に対応する画像データをキャラクタROM187から読み出して、通常用ビデオRAM190に転送しておくようにしてもよい。
これにより、背景画像エリア189に常駐されている背景画像データに対応したスクロール範囲で背景画像を補助表示部65に表示させている間に、背景画像エリア189に常駐されていないスクロール範囲に対応する背景画像データが通常用ビデオRAM190に転送されるので、その背景画像エリア189に常駐されていないスクロール範囲の背景画像を表示させるときには、通常用ビデオRAM190に既に格納されている背景画像データを使用して、画像コントローラにより即座に画像を描画し、補助表示部65に表示させることができる。よって、背景画像エリア189bに常駐されているスクロール範囲の背景画像の表示から、背景画像エリア189bに常駐されていないスクロール範囲の背景画像の表示に移行する時点で、キャラクタROM187から改めて背景画像を読み出す必要がないので、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aが用いられている場合であっても、その背景画像の移行を滑らかに行うことができる。
一方、キャラクタ図柄エリア189cにおいても、全てのキャラクタ図柄に対応するデータを常駐するようにしてもよいし、一部のキャラクタ図柄に対応するデータを常駐するようにしてもよい。また、一部のキャラクタ図柄に対応するデータを常駐する場合、主制御装置101からの受信コマンドに対応して即座に表示すべきキャラクタ図柄に対応するデータを少なくとも常駐するようにしてもよい。これにより、主制御装置101から受信コマンドを受信して即座にキャラクタ図柄を変更する場合に、キャラクタ図柄エリア189cには、必ずその変更後のキャラクタ図柄に対応する画像データが常駐されているので、その画像データを用いて画像コントローラ188により画像を即座に描画し、補助表示部65に表示させることができる。
告知演出用画像エリア189dは、補助表示部65に表示される告知演出に対応する画像データを格納する領域であり、また、エラーメッセージ画象エリア189eは、スロットマシン10内にエラーが発生した場合に補助表示部65に表示されるエラーメッセージに対応する画像データを格納する領域である。
例えば、ベット数が1枚または2枚掛けでゲームが行われ、抽選の結果、BB入賞態様、スイカ入賞態様、ベル入賞態様のいずれかが当選役として当選した場合に、表示制御装置81では、その当選役に応じて、補助表示部65においてBB入賞告知演出、スイカ入賞告知演出、ベル入賞告知演出が行われるように制御するように構成されている(図20のS903〜S908参照)。この場合、表示制御装置81では、主制御装置101から受信した抽選結果コマンドによってその当選役を把握し、把握した当選役に応じて各種告知演出が行われることになるが、その告知演出は、遊技者によってストップボタン42〜44が操作される前に行われる必要がある。加えて、役の抽選は、主制御装置101によって遊技者によりスタートレバー41が操作された後に行われるので、そのスタートレバー41が操作されてから、ストップボタン42〜44が遊技者により操作可能となるまでの極めて短い時間の間に、主制御装置101により役の抽選が行われ、その抽選結果が抽選結果コマンドにより主制御装置101から表示制御装置81に対して通知された上で、表示制御手段81により対応する告知演出が行われなければならないが、本スロットマシン10では、告知演出用画像エリア189dに、BB入賞告知演出、スイカ入賞告知演出、ベル入賞告知演出のそれぞれに対応する画像データが予め常駐されているので、表示制御装置81は、主制御装置101より受信した抽選結果コマンドに基づいて、BB入賞告知演出、スイカ入賞告知演出やベル入賞告知演出を行う場合に、キャラクタROM187から対応の画像データを新たに読み出すのではなく、常駐用ビデオRAM189の告知演出用画像エリア189dに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ188にて各告知演出画像を描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM187から逐次対応の画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、各告知演出画像を抽選結果コマンドを受信してからストップボタン42〜44が遊技者により操作可能となるまでに表示させることができる。
また、本スロットマシン10では、主制御装置101により、投入メダル検出装置(第1投入メダル検出センサ45aおよび第2投入メダル検出センサ45b)の検出結果に基づいて、投入したメダルが投入メダルセンサ装置の通過中に詰まったり、不正にメダルが引き抜かれたと判断されると、上述したように、主制御装置101はセンサエラーの発生をエラーコマンドによって表示制御装置81に通知する。また、主制御装置101により、その他のエラーの発生が検出された場合にも、主制御装置101は、エラーコマンドによって、そのエラーの発生をそのエラーの内容と共に表示制御装置81に通知する。そして、表示制御装置81では、エラーコマンドを受信すると、その受信したエラーに対応するエラーメッセージを補助表示部65に表示させるように構成されている。
ここで、エラーメッセージは、遊技者の不正防止やエラーに対する遊技者の保護の観点から、エラーの発生とほぼ同時に表示されることが求められるところ、本スロットマシン10では、エラーメッセージ画像エリア189eに、各種エラーメッセージに対応する画像データが予め常駐されているので、表示制御装置81は、主制御装置101より受信したエラーコマンドに基づいて、キャラクタROM187から所定のエラーメッセージに対応する画像データを新たに読み出すのではなく、常駐用ビデオRAM189のエラーメッセージ画象エリア189eに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ188にて各エラーメッセージ画像を即座に描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM187から逐次エラーメッセージに対応する画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、各エラーメッセージをエラーコマンドを受信してから即座に表示させることができる。
画像コントローラ188は、バッファRAM188aが設けられている。このバッファRAM188aは、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190へのデータ転送用バッファメモリとして機能し、キャラクタROM187に設けられたNAND型フラッシュメモリ187aの1ブロック分の記憶容量(例えば、132キロバイト)を持つSRAM(Static RAM)によって構成され、MPU181から直接アクセス可能に構成されている。
MPU181は、キャラクタROM187から通常用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190へ画像データを転送する場合に、キャラクタROM187から1ブロック分のデータを読み出して一旦バッファRAM188aに格納し、常駐用ビデオRAM189または通常用ビデオRAM190の未使用時を見計らって、バッファRAM188aに格納された画像データを常駐RAM189または通常用ビデオRAM190に転送する。
仮に、このバッファRAM188を設けず、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190へ直接画像データを転送した場合、キャラクタROM187はNAND型フラッシュメモリ187aによって構成されているためにその読み出し速度が遅いので、所望サイズの画像データを転送する間、1ポート型のDRAMで構成された常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190は、その1ポートをキャラクタROM187からの画像データ転送で占有されてしまい、長時間その他のデータアクセスを行えない状態となってしまう。これにより、その間、画像コントローラ188により、常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190から画像データを読み出して画像の描画を行ったり、補助表示部65へ描画画像データを転送したりすることができなくなり、補助表示部65の画像表示が滞ってしまう恐れがある。また、常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190にマルチポート型(入出力ポートが複数設けられたタイプ)のDRAMを使用した場合であっても、1ポートがキャラクタROM187からの画像データ転送に占有されてしまうので、画像コントローラ188において常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190を使用した制御に制限がかかり、その制御が複雑になる恐れがある。
これに対し、本スロットマシン10は、高速動作可能なSRAMによって構成されたバッファRAM188aを画像コントローラ188に設けているので、キャラクタROM187から時間をかけて読み出された画像データを一旦そのバッファRAM188aに格納し、その後、その画像データをバッファRAM188aから常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190へ短時間で転送することができる。よって、キャラクタROM187から画像データが常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190へ転送される間に、常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190が、その画像データの転送で長時間占有されるのを防止することができる。
尚、補助表示部65における画像の表示は、一定時間間隔毎(例えば、約30ミリ秒毎)に定期的に行われるものであり、画像コントローラ188は、その補助表示部65に画像の表示タイミングに合わせて、画像の描画や描画画像データを補助表示部65へ転送しなければならない。よって、常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190へのアクセスは、描画に必要な画像データの読み出しや、描画画像データの書き込み及び読み出しを優先させる必要がある。
本スロットマシン10では、画像コントローラ188が常駐用ビデオRAM189にアクセスしていること(即ち、使用中であること)を示す常駐用ビデオRAMアクセスフラグ(図示せず)と、画像コントローラ188が通常用ビデオRAM190にアクセスしていること(即ち、使用中であること)を示す通常用ビデオRAMアクセスフラグ(図示せず)とが画像コントローラ188に設けられている。これらのアクセスフラグは、いずれも画像コントローラ188が対応するビデオRAMにアクセスしている場合にオン、非アクセスの場合にオフが設定される。MPU181は、バッファRAM188aから常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190へ画像データを転送する際に、転送先のビデオRAM189,190に対応するアクセスフラグの内容を確認し、描画に必要な画像データの読み出しや、描画画像データの書き込み又は読み出しのために、転送先のビデオRAM189,190が画像コントローラ188により使用中であるか否かを確認する。そして、転送先のビデオRAM189,190が未使用中である場合に、その画像データの転送を行うように制御する。これにより、描画に必要な画像データの読み出しや、描画画像データの書き込み又は読み出しを遮ることなく、バッファRAM188aから常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190へ画像データを転送することができる。
ここで、図11を参照して、補助表示部65における画像の表示タイミングについて説明する。図11は、補助表示部65が有する画面の走査領域と、その画面に実際に画像が表示される表示領域とを模式的に示した模式図である。図11に示すように、実際に画像が表示される表示領域よりも大きめの領域が走査領域として設定されており、補助表示部65が有する画面に画像を表示する場合、その走査領域上を、画面に向かって左方から右方、上方から下方に向けて、画面を構成する各画素を駆動(所謂ラスタスキャン)しながら、走査される。このとき、実際に描画画像データが設定されるのは、画像が表示される表示領域だけであるので、表示領域以外の走査領域であるブランク領域上を走査している期間(所謂ブランク期間)は、画像コントローラ188は補助表示部65に対して描画画像データが転送されない。即ち、そのブランク期間は、補助表示部65を走査して画像を表示する場合であっても、常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190に格納された画像データを使用して画像を描画することはなく、通常用ビデオRAM190に格納された描画画像データを読み出して補助表示部65へ転送することもない。よって、このブランク期間中に、常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190が未使用となる期間が必ず存在するので、バッファRAM188aから常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190への画像データへの転送は、このブランク期間に生じる各ビデオRAM189,190の未使用期間を利用することで、確実に行うことができる。
尚、MPU181において、常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190が使用中であるか否かを確認する方法としては、画像コントローラ188と常駐用ビデオRAM189との間で送受信される信号、或いは、画像コントローラ188と通常用ビデオRAM190との間で送受信される信号をMPU181によって監視し、その信号の状態から常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190が使用中であるか否かを確認してもよい。また、画像コントローラ188が常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190に対してアクセスを開始する場合や、アクセスを終了する場合に、随時、その情報を画像コントローラ188からMPU181に通知することによって、MPU181はその通知に基づいて常駐用ビデオRAM189や通常用ビデオRAM190が使用中であるか否かを判断してもよい。
また、画像コントローラ188が補助表示部65を走査する場合に、上記ブランク期間中であるか否かを、MPU181が画像コントローラ188の駆動状態を確認するか若しくは画像コントローラ188からの通知によって把握し、走査状態がブランク期間にある場合は、各ビデオRAM189,190が未使用中であると判断してもよい。これにより、画像コントローラ188の補助表示部65の走査状態だけを確認して、未使用中であるか否かを判断するので、その判断を簡単に行うことができる。
続いて、主制御装置101のMPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるMPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図12〜図17のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、図12を参照して、主制御装置101のMPU102によって定期的に実行されるタイマ割込み処理について説明する。図12は、そのタイマ割込み処理を示すフローチャートである。主制御装置101のMPU102では、例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生し、そのタイマ割込みに応じて図12に示すタイマ割込み処理が、MPU102によって実行される。
このタイマ割込み処理では、まず、レジスタ退避処理が行われる(S101)。このレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているMPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。次いで、停電フラグがセットされているか否かを確認し(S102)、停電フラグがセットされている場合は(S102:Yes)、停電時処理を実行する(S103)。
ここで、S103で実行される停電時処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリア(図示せず)にセットする。
停電時処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、MPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。これにより、電源が完全に遮断するまでリールユニット31が暴走して動作したり、補助表示部65、スピーカ64などの出力装置から異常な出力が行われたりすることを予防する。
そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可すると共に停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰して、S104の処理に移行する。また、停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、S102の処理にて停電フラグがセットされていない場合には(S102:No)、S104以降の各種処理を行う。すなわち、S104の処理では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。次いで、MPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行い(S105)、そして、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う(S106)。次いで、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,第1投入メダル検出センサ45a,第2投入メダル検出センサ45b,払出検出センサ51a等の各種センサ(図8参照)の状態を読み込むと共に、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う(S107)。
このセンサ監視処理において、各センサの読み込み結果に異常が存在していた場合、例えば、第1投入メダル検出センサ45a,第2投入メダル検出センサ45bの検出結果から、投入メダルの詰まりや、引き抜きなどの不正が検出された場合は、センサエラーが発生したと判断し、そのセンサエラーの発生を補助演出部(上部ランプ63,スピーカ64,補助表示部65)から報知させるために、エラーの種別に関する情報を含むエラーコマンドを表示制御装置81に対して送信する。
続く、S108の処理では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行い(S108)、更に、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するベット枚数のイン・アウトカウンタ処理を行う(S109)。
次いで、後述する開始コマンドや抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う(S110)。その後、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行い(S111)、次いで、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う(S112)。
そして、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行い(S113)、更に、先のS101の処理にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれMPU102内の対応するレジスタに復帰させる(S114)。その後、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い(S115)、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、図13を参照して、主制御装置101のMPU102により実行される通常処理について説明する。図13は、その通常処理を示すフローチャートである。
通常処理は、遊技に関わる主要な制御を行う処理で、MPU102により通常処理が実行されると、先ず、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い(S201)、次に、遊技を可能とするための開始前処理を行う(S202)。この開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。そして、表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、続くS203〜S213に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、まず、S203の処理では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値やBB入賞を除く各入賞の当選を示す各当選フラグ等)をクリアし、続くS204の処理では開始待ち処理を行う。
S204の開始待ち処理では、前回の遊技でリプレイ入賞が成立したか否かを判定し、リプレイ入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でリプレイ入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。
一方、いずれのリプレイ入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理(図12のS107参照)にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とすると共にエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。
センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56〜58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合にはメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56〜58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
S204の開始待ち処理の終了後、次いで、メダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定し(S205)、ベット数が規定数に達していない場合には(S205:No)、S204の開始待ち処理に戻って、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。尚、本実施形態において、ベット数の規定数は、スロットマシン10の遊技状態に応じて設定される。
即ち、スロットマシン10の遊技状態が一般遊技状態にある場合は規定数を1枚〜3枚に設定し、ボーナス状態にある場合は規定数を3枚に設定する。これにより、一般遊技状態ではベット数が3枚だけでなく、1枚または2枚であってもゲームを開始することができる。そして、1枚または2枚のベット数(1枚掛け又は2枚掛け)でゲームが開始された場合、後述する抽選処理(S210参照)の中で、上述した1枚掛け時抽選テーブル又は2枚掛け時抽選テーブルが設定されて入賞態様(役)の抽選が行われるので、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合に、高い確率で、メダル払出枚数が3枚であるチェリーベル入賞や、メダル払出枚数が2枚である7ベル入賞を成立させることができる。そして、チェリーベル入賞成立によって3枚のメダル払出が行われた場合は、遊技者はその3枚のメダルを投入して、更にBB入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを行うことができ、遊技者がメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。また、7ベル入賞成立によって2枚のメダル払出が行われた場合は、遊技者はその2枚のメダルを投入して、更に3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを楽しむことができる。そして、チェリーベル入賞が成立すれば、遊技者はBB入賞成立を期待しながら払い出された3枚のメダルを投入してゲームを行えるので、遊技者がメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。また、1枚または2枚のメダル投入によって行われたゲームの結果が、例え外れであったとしても、遊技者にメダルを余分に余すことなくゲームを終了させることができる。このように、一般遊技状態においてベット数が1枚または2枚であっても、本実施形態において設定される1枚掛け時抽選テーブル及び2枚掛け時抽選テーブルを用いることによって、遊技者に更なる遊技の楽しみを与えることができ、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しませることができる。
一方、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態にある場合のベット数の規定数を3枚に設定することにより、ボーナス状態では遊技者に3枚のメダルを投入させながら、メダル払出枚数の多いスイカ入賞またはベル入賞の当選確率を上げて、1ゲームにおけるメダル払出枚数の期待値を高く設定することによって、少ないゲーム回数で、ボーナス状態におけるメダル払出総数を250枚に達成させることができる。よって、遊技者は短い時間で多くのメダルの払出を受けることができ、一方で、ホール側においては、スロットマシン10の稼働率を上げることができる。
S205の処理の結果、ベット数が規定数に達している場合には(S205:Yes)、次いで、スタートレバー41が操作されたか否かを判定する(S206)。そして、スタートレバー41が操作されていない場合には(S206:No)、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には(S206:Yes)、本スロットマシン10が規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。そこで、かかる場合には、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する(S207)。続く208の処理では、有効ラインを設定する有効ライン設定処理を行う(S208)。この有効ライン設定処理では、上ラインL1,中ラインL2,下ラインL3,右下がりラインL4,右上がりラインL5の全ての組合せラインを有効ラインとして設定する。
そして、開始コマンドをセットする(S209)。ここで、開始コマンドとは、開始指令が発生したことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。本通常処理では、S205の処理で受け付けられたベット数(メダルの投入枚数)に関する情報をこの開始コマンドに含めてセットする。そして、ここでセットされた開始コマンドは、通常処理において生成された各種コマンドを格納するリングバッファ(図示せず)に一旦格納され、1.49ms毎に実行される上述のタイマ割込み処理(図12参照)のS110の処理によって、表示制御装置81に送信される。これにより、表示制御装置81は、開始コマンドの受信によってゲームの開始指令が発生したことを把握すること共に、そのゲームに対して遊技者より投入されたメダルの枚数(ベット数)を把握することができ、ベット数に応じて各種演出を各補助演出部(上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65)に実行させることができる。
その後、S210の抽選処理、S211のリール制御処理、S212のメダル払出処理、S213のボーナス状態処理を順に実行し、S203の処理に戻る。そして、タイマ割込み処理(図12参照)の停電時処理(S103)の中で、電源スイッチ71による電源遮断や停電による無限ループに入るまで、S203からS213の処理が繰り返し実行される。
次に、図14を参照して、主制御装置101のMPU102において、通常処理(図13参照)の中で実行される抽選処理(S210)について説明する。図14は、その抽選処理を示すフローチャートである。
抽選処理では、まず、入賞態様(役)の抽選を行う際に用いる乱数を取得する(S301)。本スロットマシン10では、上述したように、スタートレバー41が操作されると、その都度、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタ107の値をラッチする構成となっており、そのラッチされたフリーランカウンタ107の値を読みだし、RAM106の所定の領域にその値を格納することによって、抽選に用いる乱数の値を取得する。
S301の処理により乱数を取得した後、入賞態様の抽選を行うための抽選テーブルを設定する抽選テーブル設定処理を行う(S302)。ここで、図15を参照して、S302の抽選テーブル設定処理の詳細ついて説明する。図15は、主制御装置101のMPU102において実行される抽選テーブル設定処理を示すフローチャートである。この抽選テーブル設定処理では、スロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、更に、メダルの投入枚数(ベット数)や、スロットマシン10に設定されている設定状態に応じて、抽選テーブル格納エリア105aに格納された複数の抽選テーブルの中から、対応する抽選テーブルを設定する。
この処理では、まず、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態であるか否かを判別し(S401)、その結果、ボーナス状態でなければ(S401:No)、スロットマシン10の遊技状態は一般遊技状態であるので、次いで、投入されたメダル枚数(ベット数)が3枚(3枚掛け)であるか否かを判別する(S402)。そして、ベット数が3枚であれば(S402:Yes)、スロットマシン10が取り得る「設定1」〜「設定6」の設定状態にそれぞれ対応して設けられた6つの3枚掛け時抽選テーブルのうち、現在設定されている設定状態に対応する3枚掛け時抽選テーブルを設定して(S403)、抽選テーブル設定処理を終了し、抽選処理に戻る。これにより、スロットマシン10の遊技状態が一般遊技状態である場合に、3枚のベット数でゲームが開始されたときには、スロットマシン10の設定状態に対応する3枚掛け時抽選テーブルが設定される。
また、S402の処理の結果、ベット数が3枚ではないと判別された場合(S402:No)、次いで、ベット数が2枚(2枚掛け)であるか否かを判別する(S404)。そして、ベット数が2枚であれば(S404:Yes)、スロットマシン10が取り得る「設定1」〜「設定6」の設定状態にそれぞれ対応して設けられた6つの2枚掛け時抽選テーブルのうち、現在設定されている設定状態に対応する2枚掛け時抽選テーブルを設定して(S405)、抽選テーブル設定処理を終了し、抽選処理に戻る。これにより、スロットマシン10の遊技状態が一般遊技状態である場合に、2枚のベット数でゲームが開始されたときには、スロットマシン10の設定状態に対応する2枚掛け時抽選テーブルが設定される。
また、S404の処理の結果、ベット数が2枚ではないと判別された場合(S404:No)、ベット数は1枚(1枚掛け)であると判断できるので、スロットマシン10が取り得る「設定1」〜「設定6」の設定状態にそれぞれ対応して設けられた6つの1枚掛け時抽選テーブルのうち、現在設定されている設定状態に対応する1枚掛け時抽選テーブルを設定して(S406)、抽選テーブル設定処理を終了し、抽選処理に戻る。これにより、スロットマシン10の遊技状態が一般遊技状態である場合に、1枚のベット数でゲームが開始されたときには、スロットマシン10の設定状態に対応する1枚掛け時抽選テーブルが設定される。
一方、S401の処理の結果、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態であれば(S401:Yes)、スロットマシン10が取り得る「設定1」〜「設定6」の設定状態にそれぞれ対応して設けられた6つのボーナス状態時抽選テーブルのうち、現在設定されている設定状態に対応するボーナス状態時抽選テーブルを設定して(S407)、抽選テーブル設定処理を終了し、抽選処理に戻る。これにより、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態である場合に、スロットマシン10の設定状態に対応するボーナス時抽選テーブルが設定される。
このように、抽選テーブル設定処理では、スロットマシン10の現在の遊技状態や、メダルの投入枚数(ベット数)、スロットマシン10に設定されている設定状態に応じて、抽選テーブル格納エリア105aに格納された複数の抽選テーブルの中から、対応する抽選テーブルが設定される。
図14に戻り、抽選処理の説明を続ける。S302の抽選テーブル設定処理が終了すると、次いで、インデックス値IVを1とし(S303)、入賞態様の抽選(当否判定)を行う際に用いる判定値DVを設定する(S304)。かかる判値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVに対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1に対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVに対応する入賞態様の抽選を行う。この抽選では、判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。そして、65535を超えた場合には(S305:Yes)、そのときのインデックス値IVに対応する入賞態様の当選フラグを、RAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする(S306)。即ち、IV=1のときに判定値DVが65535を超えた場合、S306の処理では、BB入賞当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットし、IV=2のときに判定値DVが65535を超えた場合、S306の処理では、スイカ入賞当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットし、IV=3のときに判定値DVが65535を超えた場合、S306の処理では、ベル入賞当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットし、IV=4のときに判定値DVが65535を超えた場合、S306の処理では、チェリーベル入賞当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットし、IV=5のときに判定値DVが65535を超えた場合、S306の処理では、7ベル入賞当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットし、IV=6のときに判定値DVが65535を超えた場合、S306の処理では、リプレイ入賞当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグがスイカ入賞当選フラグ、ベル入賞当選フラグ、チェリーベル入賞当選フラグ、7ベル入賞当選フラグ、リプレイ入賞当選フラグのいずれかである場合、この当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(図13に示す通常処理のS203参照)。一方、セットされた当選フラグがBB入賞当選フラグである場合、このBB入賞当選フラグはBB入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。即ち、BB入賞当選フラグは複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。例えば、BB入賞当選フラグがセットされた後、BB入賞態様の停止図柄で図柄が揃わなかった場合、即ちBB入賞が成立しなかった場合は、BB入賞当選フラグはリセットされずに次ゲームに持ち越される。
尚、BB入賞当選フラグが持ち越された状態におけるS306の処理では、現在のインデックス値IVが1であればBB入賞当選フラグをセットせず、現在のインデックス値IVが2〜6であればインデックス値IVと対応する当選フラグをセットする。つまり、BB入賞当選フラグが持ち越されているゲームでは、BB入賞以外の入賞態様に当選した場合には対応する当選フラグをセットする一方、BB入賞に当選した場合には対応するBB入賞当選フラグをセットしない。
S305の処理にて、判定値DVが65535を超えていないと判別される場合は(S305:No)、インデックス値IVと対応する入賞態様に外れたことを意味する。かかる場合にはインデックス値IVを1加算し(S307)、次いで、インデックス値IVと対応する入賞態様があるか否か、すなわち抽選(当否判定)すべき判定役があるか否かを判定する(S308)。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定役がある場合には(S308:Yes)、S304の処理に戻り、入賞態様の当否判定を継続する。このとき、S304の処理では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に、現在のインデックス値IVに対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、S305の処理では、当該判定値DVに基づいて入賞態様の当否判定を行う。
ここで、S302の抽選テーブル設定処理によって、スロットマシン10の遊技状態が一般遊技状態にある場合に、一般遊技状態用の3枚掛け時抽選テーブル、2枚掛け時抽選テーブル、1枚掛け時抽選テーブルから、ベット数に応じて、使用する抽選テーブルが設定されるので、図7及び図9に示したように、3枚のメダル投入によってゲームが行われる場合のBB入賞の当選確率が、1枚または2枚のメダル投入によってゲームが行われる場合よりも十分に高く設定された上で、入賞態様の抽選が行われる。よって、上述したように、BB入賞成立によって多くのメダルの払出が得られることを遊技者に期待させつつ、3枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。よって、メダルが早く消費され、ホールにおけるスロットマシンの稼働率を上げることが可能となる。
また、1枚または2枚のメダル投入によってゲームが行われる場合は、メダル払出枚数が3枚であるチェリーベル入賞が当選役候補として設定され且つその当選確率が高く設定された上で入賞態様の抽選が行われるので、遊技者の手元に1枚または2枚のメダルが残った場合に、チェリーベル入賞が成立すればBB入賞成立を高い確率で狙える3枚のメダル払出が得られることを遊技者に期待させつつ、手元に残った1枚または2枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。更に、1枚のメダル投入によってゲームが行われた場合は、メダル払出枚数が2枚である7ベル入賞も当選役候補として設定され且つその当選確率が高く設定された上で入賞態様の抽選が行われるので、遊技者の手元に1枚のメダルが残った場合に、7ベル入賞が成立すれば再びチェリーベル入賞を狙える2枚のメダル払出が得られることをも遊技者に期待させつつ、手元に残った1枚のメダルを投入させて1回のゲームを行わせることができる。よって、遊技者に対して、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しませることができる。
また、1枚掛け時抽選テーブル又は2枚掛け時抽選テーブルが設定されて、入賞態様の抽選が行われる場合、図7を参照して上述したように、1枚掛け及び2枚掛けのいずれの場合も、ベット数に対するメダル払出枚数の割合を100%未満で且つ限りなく100%に近い値に設定して入賞態様の抽選を行うことができる。よって、1枚掛け又は2枚掛けで遊技を行っても、メダルがほとんど減少しないので、1枚または2枚のメダルが遊技者の手元に残った場合、その1枚または2枚のメダルを使用して遊技を行いたいと確実に思わせることができる。一方、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを繰り返し行えば、メダルの数は減少するので、遊技者が1枚掛け又は2枚掛けでゲームを繰り返し行うことによって、メダルの増加を狙えないようにすることができ、メダルが3枚以上ある場合は、BB入賞の当選確率の高い3枚掛けでゲームを行うように、遊技者に仕向けることができる。
また、各抽選テーブルをベット数に応じて切り替えた上で入賞態様の抽選を行うことによって、図7及び図9を参照して上述したように、チェリーベル入賞が1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合にのみ成立する入賞態様とし、3枚掛けでゲームが行われた場合には、チェリーベル入賞を成立させずに、外れとして取り扱うことができるので、チェリーベル入賞が1枚掛け及び2枚掛け専用の特殊な小役入賞であるとして、遊技者に注目させることができる。同様に、7ベル入賞が1枚掛けでゲームが行われた場合にのみ成立する入賞態様とし、2枚掛け又は3枚掛けでゲームが行われた場合には、7ベル入賞を成立させずに、外れとして取り扱うので、7ベル入賞が1枚掛け専用の特殊な小役入賞であるとして、遊技者に注目させることができる。よって、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合に、チェリーベル入賞や7ベル入賞の停止図柄で図柄が停止すれば、遊技者に大きな喜びを与えることができる。
また、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合においても、極めて低い当選確率ではあるものの、BB入賞の成立がなされるように設定して入賞態様の抽選を行うことができるので、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合に、遊技者にBB入賞が成立する期待感を持たせることができる。
また、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合におけるスイカ入賞やベル入賞の当選確率を低くする一方、チェリーベル入賞や7ベル入賞の当選確率を高く設定して、入賞態様の抽選を行うことができるので、遊技者に対し、チェリーベル入賞や7ベル入賞が、1枚掛け又は2枚掛けでの特殊な小役入賞であることをさらに印象づけることができるとともに、1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われた場合には、遊技者にチェリーベル入賞や7ベル入賞が成立する期待感を持たせることができる。
S306の処理にて当選フラグをセットした後、又はS308の処理にて抽選すべき判定役がないと判定した場合(S308:No)には、入賞態様の抽選が終了したことを意味する。かかる場合には、抽選結果コマンドをセットする(S309)。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグに対応する入賞態様が当選役であることを示唆する情報が含まれるように抽選結果コマンドを生成する。よって、今回のゲームの抽選によって設定された当選フラグだけでなく、過去のゲームからBB入賞当選フラグが持ち越されて当選フラグ格納エリア106aに格納されている場合は、BB入賞態様も当選役であることが抽選結果コマンドによって示唆されるようになっている。また、当選フラグ格納エリア106aに当選フラグがセットされていない場合は、当選役がなく外れであることが抽選結果コマンドによって示唆される。
ここでセットされた抽選結果コマンドは、開始コマンドと同様に、通常処理において生成された各種コマンドを格納するリングバッファ(図示せず)に一旦格納され、1.49ms毎に実行される上述のタイマ割込み処理(図12参照)のS110の処理によって、表示制御装置81に送信される。表示制御装置81は、当該抽選結果コマンドを受信することにより、例えば当選役を示唆すべく上部ランプ63や補助表示部65の駆動制御を実行する。
尚、本実施形態において、抽選結果コマンドのセットは、入賞態様の抽選後、各リール32L,32M,32Rの回転制御を行うリール制御処理(図13のS211)の実行前に行われ、抽選結果コマンドがセットされてから遅くとも約1.5ms以内に(即ち、タイマ割込み処理によってコマンドが送信されるまでのタイムラグを経て)、その抽選結果コマンドが表示制御装置81に送信される。そして、表示制御装置81では、抽選結果コマンドを受信すると遅滞なく後述の抽選結果コマンド処理(図20参照)が実行されるように構成されているので、遊技者によりスタートレバー41が操作されてからストップスイッチ42〜44の操作が不能である間に、当選役を示唆する演出等を補助演出部(上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65)に実行させることができる。よって、遊技者は、ストップスイッチ42〜44を操作する前に、その演出によって示唆される当選役を把握することができ、その把握した当選役に基づいて、ストップスイッチ42〜44の操作のタイミングを調整することができる。
次に、リール停止制御用のスベリテーブル(停止テーブル)を設定するスベリテーブル設定処理を行って(S310)、抽選処理を終了する。ここで、スベリテーブルとは、ストップスイッチ42〜44が操作されたタイミングからリール32L,32M,32Rをどれだけ滑らせた(回転させた)上で停止させるかが定められたテーブルである。即ち、スベリテーブルとは、ストップスイッチ42〜44が押された際に基点位置(本実施形態では、対応する表示窓26L,26M,26Rそれぞれの下段位置)に到達している到達図柄(到達図柄番号)と、前記基点位置に実際に停止させる停止図柄(停止図柄番号)との関係を導出することが可能な停止データ群である。
上述したように、本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。スベリテーブルでは、各リール32L,32M,32Rの図柄番号毎に、その図柄番号で示される図柄が到達図柄となった場合に設定すべき停止態様を前記5パターンのなかから規定する。スベリテーブルは、各入賞態様毎に数用意されている。
このスベリテーブルを設定することにより、ストップスイッチ42〜44が操作されたタイミングから規定時間(190msec)が経過するまでの間に各リール32L,32M,32Rが所定の停止態様で停止するように設定することができ、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な範囲に停止する図柄配列(停止出目)があたかも遊技者の操作によって決定されたかのような印象を遊技者に抱かせることができる。
そして、S310のスベリテーブル設定処理では、RAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグを確認し、セットされている当選フラグと一義的に対応するスベリテーブルを、RAM106のスベリテーブル格納エリア106bにセットする。これにより、かかる規定時間内で可能な限り抽選に当選した後述する入賞態様(図7参照)に対応する図柄の組合せを、有効ライン上(図6参照)に停止させることを可能にするとともに、抽選に当選していない入賞態様に対応する図柄の組合せが有効ライン上に停止することを回避させることができる。
ここで、BB入賞当選フラグは、上述したように、そのフラグが一旦セットされると、BB入賞が成立するまで次ゲームに持ち越されるように構成されているので、1のゲームにおいて行われた抽選の結果としてセットされるスイカ入賞、ベル入賞、チェリーベル入賞、7ベル入賞、リプレイ入賞のいずれかに対応する当選フラグと、持ち越されたBB入賞当選フラグとが、同時に当選フラグ格納106aにセットされている場合がある。この場合は、BB入賞ではなく、当選フラグがセットされているスイカ入賞、ベル入賞、チェリーベル入賞、7ベル入賞もしくはリプレイ入賞に対応したスベリテーブルをスベリテーブル格納エリア106bにセットするように処理が行われる。これにより、1回のゲーム毎に当選フラグがクリアされることによって、入賞成立しなかった場合は当選役としての地位が失われることになるスイカ入賞、ベル入賞、チェリーベル入賞、7ベル入賞、リプレイ入賞を、より確実に入賞成立させることができる。そして、ここで入賞成立しなかったBB入賞に対応するBB入賞当選フラグは引き続き維持され、次ゲームに持ち越される。
さて、S310のスベリテーブル設定処理において、当選フラグ格納エリア106aにチェリーベル入賞当選フラグがセットされている場合は、チェリーベル入賞用スベリテーブルがスベリテーブル格納エリア106bに格納される。ここで、チェリーベル入賞が成立する場合の左リール32Lの停止図柄である「チェリー」図柄は、同種図柄同士の間隔が7図柄となるようにして左リール32Lに配置されているので、上述したように、左ストップスイッチ42が如何なるタイミングで操作された場合であっても、「チェリー」図柄を、表示窓26Lの上段、中段、下段のいずれかの位置に停止させることができる。また、チェリーベル入賞が成立する場合の中リール32Mの停止図柄である「ベル」図柄は、同種図柄同士の間隔が5図柄以下となるようにして中リール32Mに配置されているので、上述したように、中ストップスイッチ43が如何なるタイミングで操作された場合であっても、「ベル」図柄を、表示窓26Mの中段の位置に停止させることができる。
そこで、チェリーベル入賞用スベリテーブルでは、左ストップスイッチ42が押された際に基点位置に如何なる図柄が到達していても(即ち、如何なる到達図柄番号のものであっても)、表示窓26Lにおける上段、中段、下段のいずれかの位置に「チェリー」図柄が停止可能な停止態様を設定し、また、中ストップスイッチ43が押された際に基点位置に如何なる図柄が到達していても(即ち、如何なる到達図柄番号のものであっても)、表示窓26Mにおける中段の位置に「ベル」図柄が停止可能な停止態様を設定する。これにより、チェリーベル入賞当選フラグがセットされた場合は、チェリーベル入賞用スベリテーブルによって、遊技者のストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、チェリーベル入賞に対応する停止図柄を中ラインL2、右下がりラインL4、右上がりラインL5(図6参照)のいずれかに表示させることができる。よって、所謂取りこぼしなく、チェリーベル入賞を成立させることができる。
また、当選フラグ格納エリア106aに7ベル入賞当選フラグがセットされている場合は、7ベル入賞用スベリテーブルがスベリテーブル格納エリア106bに格納される。そして、7ベル入賞が成立する場合の左リール32Lの停止図柄である「7」図柄は、「チェリー」図柄と同様に、同種図柄同士の間隔が7図柄となるようにして左リール32Lに配置され、また、7ベル入賞が成立する場合の中リール32Mの停止図柄である「ベル」図柄は、上述したように、同種図柄同士の間隔が5図柄以下となるようにして中リール32Mに配置されている。
そこで、7ベル入賞用スベリテーブルにおいても、チェリーベル入賞用スベリテーブルと同様に、左ストップスイッチ42が押された際に基点位置に如何なる図柄が到達していても(即ち、如何なる到達図柄番号のものであっても)、表示窓26Lにおける上段、中段、下段のいずれかの位置に「7」図柄が停止可能な停止態様を設定し、中ストップスイッチ43が押された際に基点位置に如何なる図柄が到達していても(即ち、如何なる到達図柄番号のものであっても)、表示窓26Mにおける中段の位置に「ベル」図柄が停止可能な停止態様を設定する。これにより、7ベル入賞当選フラグがセットされた場合は、7ベル入賞用スベリテーブルによって、遊技者のストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、7ベル入賞に対応する停止図柄を中ラインL2、右下がりラインL4、右上がりラインL5(図6参照)のいずれかに表示させることができる。よって、所謂取りこぼしなく、7ベル入賞を成立させることができる。
このように、入賞態様の抽選で、3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞や、2枚のメダル払出が行われる7ベル入賞が当選した場合は、遊技者のストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、チェリーベル入賞に対応する停止図柄や7ベル入賞に対応する停止図柄を中ラインL2、右下がりラインL4、右上がりラインL5(図6参照)のいずれかに表示させることができるので、所謂取りこぼしなく、チェリーベル入賞や7ベル入賞を成立させることができる。よって、遊技者が1枚掛け及び2枚掛けでゲームを開始した場合に、チェリーベル入賞や7ベル入賞を、人為的な操作に依存せずに、確実に成立させることができる。また、その他の入賞(例えば、BB入賞)の停止図柄を狙いつつ、チェリーベル入賞や7ベル入賞の成立を期待してゲームを行うことができる。
次に、図16を参照して、通常処理(図13参照)のS211の処理であるリール制御処理について説明する。図16は、主制御装置101のMUP102で実行されるそのリール制御処理を示すフローチャートである。
リール制御処理では、まず、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う(S501)。回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリア(図示せず)に回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(図12のS106参照)にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、MPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
S501の回転開始処理の後、次いで、S502〜S505の処理により停止前処理を行う。この停止前処理では、先ずストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する(S502)。そして、いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には(S502:No)、S502の処理を繰り返し実行することにより、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。
一方、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には(S502:Yes)、S503の処理に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する(S503)。そして、停止指令が発生していない場合には(S503:No)、S502の処理に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。これにより、回転していないリールと対応するストップスイッチが操作された場合は、無視される。
一方、停止指令が発生した場合には(S503:Yes)、次いで、今回の停止指令が第3停止指令か否か、すなわち1つのリールのみが回転しているときにストップスイッチが操作されたか否かを判定する(S504)。そして、今回の停止指令が第3停止指令の場合には(S504:Yes)、続くS505の処理をスキップして、そのまま停止前処理を終了し、S506の処理へ移行する。一方、全リール32L,32M,32Rが回転しているときに発生する第1停止指令、又は2つのリールが回転しているときに発生する第2停止指令の場合には(S504:Yes)、S505の処理へ移行し、スベリテーブル第1変更処理を行って、停止前処理を終了する。そして、S506の処理へ移行する。
ここで、スベリテーブル第1変更処理とは、RAM106のスベリテーブル格納エリア106bに格納されたスベリテーブルを、停止指令と対応するリールを停止させる前に変更する処理である。スベリテーブル第1変更処理では、例えば左ストップスイッチ42以外のストップスイッチ43,44が操作されて第1停止指令が発生した場合等に、スベリテーブルを変更する。
さて、S502〜S505の停止前処理が終了した場合、遊技を進行させるべく回転中のリールと対応するストップスイッチが操作され、停止指令が発生したことを意味する。かかる場合には、回転中のリールを停止させるべく、次いでS506〜S512に示す停止制御処理を行う。
まず、S506では、ストップスイッチの操作されたタイミングで下段に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、下段に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続いて、スベリテーブル格納エリア106bにセットされたスベリテーブルのうち到達図柄と対応する図柄番号のデータから今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する(S507)。その後、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、下段に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する(S508)。そして、今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号とが等しくなったか否かを判定し(S509)、等しくない場合には(S509:No)、S509の処理を繰り返し実行し、等しくなった場合には(S509:Yes)、リールの回転を停止させるリール停止処理を行う(S510)。その後、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定し(S511)、全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には(S511:No)、スベリテーブル第2変更処理を行う(S512)。そして、S502の処理に戻り、再び停止前処理を実行する。
ここで、スベリテーブル第2変更処理とは、RAM106のスベリテーブル格納エリア106bに格納されたスベリテーブルを、リールの停止後に変更する処理である。スベリテーブル第2変更処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいてスベリテーブルを変更する。例えば、ベル入賞当選フラグのみがセットされている状況において、左リール32Lの12番および中リール32Mの12番の「ベル」図柄が中段に停止している場合、それらの上段には左リール32Lの13番および中リール32Mの13番の「7」図柄が停止しているので、BB入賞の成立を回避させるべくスベリテーブルを変更する。
一方、S511の処理にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には(S511:Yes)、払出判定処理を行い(S513)、本処理を終了する。払出判定処理とは、入賞図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。
払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から各有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと一致しているか否かを判定する。入賞成立役と当選フラグが一致している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリア(図示せず)にセットする。一方、入賞成立役と当選フラグが一致していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。全ての有効ラインについて払出判定が終了した場合には、払出判定処理を終了する。
次に、通常処理(図13参照)のS212のメダル払出処理について、概略を説明する。メダル払出処理では、リール制御処理(図16参照)のS513の払出判定処理で払出情報格納エリア(図示せず)にセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理(図16のS513参照)にてメダルの払い出される入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、リプレイ入賞が成立したか否かを判定する。そして、リプレイ入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、リプレイ入賞が成立している場合には、遊技状態をリプレイ状態とするリプレイ状態設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した、通常処理の中で実行される開始待ち処理(図13のS204参照)では、現在の遊技状態がリプレイ状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がボーナス状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次いで、図17を参照して、通常処理(図12参照)のS213の処理で実行されるボーナス状態処理について説明する。図17は、主制御装置101のMPU102で実行されるボーナス状態処理を示すフローチャートである。
まず、このボーナス状態処理の概略について説明する。ボーナス状態処理は、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態にある場合に、メダルの払出枚数が所定数(本実施形態では250枚)行われるまで連続してRB状態に移行するゲームを行うものである。そして、1つのRB状態において12回のJACゲームを行うと共に、JACゲーム中に入賞が8回成立すると、JACゲームが12回行われる前であってもRB状態を終了させる。また、メダル払出数が所定数に達したことを以ってボーナス状態を終了させ、RB状態の途中でメダル払出数が所定数に達した場合は、ボーナス状態のみならずRB状態も終了させる。
次いで、ボーナス状態処理の詳細について説明する。ボーナス状態処理では、まず、スロットマシン10の遊技状態がボーナス状態か否かを判別し(S601)、ボーナ状態でないときには(S601:No)、S602〜S605に示すBB判定処理を実行する。
このBB判定処理では、まず、当選フラグ格納エリア106aにBB入賞当選フラグがセットされているか否かを確認し(S602)、BB入賞当選フラグがセットされているときには(S602:Yes)、リール制御処理(図16参照)のS513の処理により実行される払出判定処理でセットした入賞成立役に基づいて、BB入賞が成立したか否かを確認する(S603)。
S603の処理で、BB入賞が成立したときには(S603:Yes)、BB開始処理を実行する(S604)。BB開始処理では、当選フラグ格納エリア106aに格納されているBB入賞当選フラグをリセットすると共に、状態情報格納エリア106cに格納されている設定フラグをクリアした後、BB設定フラグを状態情報格納エリア106cにセットして、ボーナスゲームの1種であるBBゲームとする。また、BBゲーム中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための状態情報格納エリア106cに設けられた残払出数カウンタに250をセットすると共に、残払出枚数表示部61に250を表示させる処理を行う。ちなみに、現在の遊技状態がボーナス状態か否かの判定(S601参照)は、状態情報格納エリア106cにおけるBB設定フラグのセットの有無により判定している。
続いて、S605の処理では、RB開始処理を実行する(S605)。RB開始処理では、成立可能なJAC入賞回数をカウントするための残JAC入賞カウンタに8をセットすると共に、JACゲームの残りゲーム数をカウントするための残JACゲームカウンタに12をセットする。なお、残JAC入賞カウンタや残JACゲームカウンタ等の各カウンタは、状態情報格納エリア106cに設けられている。また、RB開始処理では、RBゲームが開始されることを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるRBコマンドのセットも行う。
次いで、S606の処理では、状態コマンドをセットする(S607)。ここで、状態コマンドとは、現在の遊技状態を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。すなわち、S602の処理で、BB入賞当選フラグがセットされていないと判定した場合には(S602:No)、通常ゲームであることを意味する状態コマンドをセットし、S603の処理でBB入賞が成立していないと判定した場合には(S603:No)、BB持越しゲームであることを意味する状態コマンドをセットし、S605の処理でRBコマンドをセットした場合にはBBゲームであることを意味する状態コマンドをセットする。
そして、S607の処理の後、ゲーム数表示処理を行い(S607)、本処理を終了する。ゲーム数表示処理では、現在の遊技状態がBBゲーム(RBゲーム)でない場合、残払出枚数表示部61や払出枚数表示部62等の表示をクリアする処理等を行う。
また、S601の処理で、遊技状態がボーナス状態のときには(S601:Yes)、リール制御処理(図16参照)のS513の処理で実行される払出判定処理でセットした入賞成立役に基づいて、小役入賞であるスイカ入賞やベル入賞が成立したか否かを確認する(S608)。S608の処理で、スイカ入賞やベル入賞が成立したときには(S608:Yes)、残JAC入賞カウンタの値を1減算し(S609)、更に、残JACゲームカウンタの値を1減算する(S610)。また、スイカ入賞およびベル入賞が成立しなかったときには(S608:No)、JACゲームを1つ消化したことになるため、S609の処理を行わずに、残JACゲームカウンタの値を1減算する(S610)。
続いて、S611の処理では、残JAC入賞カウンタ又は残JACゲームカウンタのいずれかが0になったか否かを確認する(S611)。S611の処理で、いずれかが0になっていたとき、つまりJAC入賞が8回成立したかJACゲームが12回消化されたときには(S611:Yes)、RBゲームの終了条件が成立したことを意味するため、残JAC入賞カウンタ及び残JACゲームカウンタの値をリセットするRB終了処理を実行する(S612)。これにより、1つのRB状態において12回のJACゲームを行うと共に、JACゲーム中に入賞が8回成立すると、JACゲームが12回行われる前であってもRB状態を終了させることができる。
そして、残払出数カウンタのカウント値が0か否かを確認し(S613)、0でない場合には(S613:No)、BBゲーム中に払い出されたメダル数が所定数に達しておらず、BBゲームの終了条件が成立していないことを意味するため、先述したRB開始処理を実行する(S614)。その後、BBゲームであることを意味する状態コマンドをセットし(S606)、ゲーム数表示処理を実行して(607)、本処理を終了する。
一方、S611の処理で、残JAC入賞カウンタ及び残JACゲームカウンタのいずれの値も0になっていないとき、つまりJAC入賞がまだ8回成立しておらずJACゲームも12回消化されていないときには(S611:No)、残払出数カウンタのカウント値が0か否かを確認する(S615)。S615の処理で、カウンタ値が0でない場合には(S615:No)、BBゲーム中に払い出されたメダル数が所定数に達しておらず、BBゲームの終了条件が成立していないことを意味するため、BBゲームであることを意味する状態コマンドをセットし(S606)、ゲーム数表示処理を実行して(S607)、本処理を終了する。
一方、S615の処理で、残払出数カウンタのカウント値が0である場合には(S615:Yes)、BBゲームの終了条件が成立したことを意味するため、S616〜S617に示すボーナス状態終了処理を実行する。ボーナス状態終了処理では、先ず、先述したRB終了処理を実行し(S616)、その後、状態情報格納エリア153bのデータをクリアするBB終了処理を実行する(S617)。また、上述したS613の処理で、残払出数カウンタのカウント値が0である場合にも(S613:Yes)、BBゲームの終了条件が成立したことを意味するため、S617のBB終了処理を実行する。BB終了処理を行った後は、通常ゲーム(即ち、一般遊技状態)であることを意味する状態コマンドをセットし(S606)、ゲーム数表示処理を行って(S607)、本処理を終了する。これにより、メダル払出数が250枚に達したことを以ってボーナス状態を終了させることができる。また、RB状態の途中でメダル払出数が250に達した場合は、S616の処理によって、ボーナス状態のみならずRB状態も終了させることができる。
次に、図18〜図21を参照して、表示制御装置81により実行される各制御処理について説明する。かかるMPU181の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される表示メイン処理と、定期的に(本実施形態では1msec周期で)起動される表示タイマ割込み処理と、主制御装置101からのコマンド入力に基づいて起動され、受信したコマンドを受信コマンド記憶エリア185aに格納するコマンド割込み処理とがある。尚、受信コマンド記憶エリア185aに格納されたコマンドは、表示メイン処理の中でチェックされ、コマンドの内容に応じて各種処理が行われる。以下、表示メイン処理と、受信コマンド記憶エリア185aに格納されたコマンドのうち、開始コマンドに対する処理を行う開始コマンド処理、抽選結果コマンドに対する処理を行う抽選結果コマンド処理、及び、エラーコマンドに対する処理を行うエラーコマンド処理とについて説明する。
まず、図18を参照して、表示制御装置81のMPU181で実行される表示メイン処理について説明する。図18は、表示メイン処理を示すフローチャートである。この表示メイン処理は、停電からの復旧や電源スイッチ71のオン操作によって電源が投入された際に実行され、表示制御装置81および表示制御装置81により制御される補助演出部などの各種装置の初期化処理や、主制御装置101より受信したコマンドのチェック処理、停電発生時の停電処理などが行われる。また、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に対して、常駐する画像データの転送処理も、初期化処理の一処理として、表示面処理によって実行される。
表示メイン処理が実行されると、まず、初期化処理の一処理として、スタックポインタの値をMPU181内に設定すると共に、MPU181内のレジスタ群や、I/O装置等に対する各種の設定などを行う(S701)。次いで、S702の処理に移行し、初期化処理の一処理として、S702〜S710の処理で、常駐用ビデオRAM189に常駐しておく画像、即ち、電源投入時主画像、背景画像、キャラクタ図柄、告知演出用画像、エラーメッセージ画像といった各画像に対応する画像データを、キャラクタROM187から読み出し、常駐用ビデオRAM189へ転送する。
具体的には、まず、S702の処理では、最初に電源投入時主画像データをキャラクタROM187から読み出し、そのデータを一旦バッファRAM188aに格納する(S702)。そして、バッファRAM188aに電源投入時主画像データが格納されると、次いで、バッファRAM188aに格納された電源投入時主画像データを常駐用ビデオRAM189へ転送し、電源投入時主画像エリア189aに格納する(S703)。電源投入時主画像データのデータ容量が、バッファRAM188aの記憶容量でもあるNAND型フラッシュメモリ187aの1ブロック分の容量(例えば、132キロバイト)以下であれば、1回のS702,S703の処理によって、電源投入時主画像データが全て常駐用ビデオRAMへ転送されるので、そのままS704の処理へ移行する。また、電源投入時主画像データのデータ容量が、NAND型フラッシュメモリ187aの1ブロック分の容量よりも大きい場合は、全ての電源投入時主画像データが常駐用ビデオRAM189の電源投入時主画像エリア189aに格納されるまで、S702,S703の処理を繰り返し実行した上で、S704の処理へ移行する。
そして、S704の処理では、画像コントローラ188に電源投入時主画像の描画を指示する(S704)。これにより、画像コントローラ188は、常駐用ビデオRAM189の電源投入時主画像エリア189aに格納された電源投入時主画像データを読み出して電源投入時主画像を描画し、描画した電源投入時主画像に対応する描画画像データを一旦通常用ビデオRAM190に格納した上で、補助表示部65の表示タイミングに合わせて補助表示部65に転送する処理を実行する。よって、補助表示部65には電源投入時主画像が表示され、この表示は、その他の常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM189に転送され、後述するS711の処理により通常画像の描画が画像コントローラに指示されるまで、継続して行われる。
本スロットマシン10では、キャラクタROM187にNAND型フラッシュメモリ187aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、常駐用ビデオRAM189に格納すべき全ての画像データが、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送されるまでに多くの時間を要する。そこで、本表示メイン処理のように、電源が投入された後、まず先に電源投入時主画像をキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189へ転送し、その電源投入時主画像を補助表示部65に表示することで、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM189に転送されている間、遊技者やホール関係者は、補助表示部65に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置81は、電源投入時主画像を補助表示部65に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送することができる。一方、遊技者等は、電源投入時主画像が補助表示部65に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM189に常駐すべき画像データがキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに補助表示部65に表示されることによって、スロットマシン10が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができ、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
S704の処理の後、次いで、システム状態が電圧低下状態か否か、すなわち駆動電圧が所定電圧(本実施形態では10ボルト未満)まで低下したか否かを確認し(S705)、システム状態が電圧低下状態である場合には(S705:Yes)、電源が遮断されたものと判断し、停電処理を実行する(S706)。
一方、S705の処理で、システム状態が電圧低下状態でない場合には(S705:No)、次いで、キャラクタROM187から順次、電源投入時主画像データを除く常駐対象の画像データをNAND型フラッシュメモリ187aの1ブロック分読み出し、それを一旦バッファRAM188aに格納する(S707)。そして、バッファRAM188aに1ブロック分の画像データが格納されると、常駐用ビデオRAM189が、電源投入時主画像の描画に伴う読み出しによって使用中であるか否かを判定し(S708)、常駐用ビデオRAM189が使用中である間は(S708:Yes)、S708の処理を繰り返し実行して、処理をウエイトする。そして、常駐用ビデオRAM189が未使用と判定されると(S708:No)、バッファRAM188aに格納された画像データを、常駐用ビデオRAM189へ転送し、その画像データに対応するエリア、即ち、背景画像エリア189b,キャラクタ図柄エリア189c,告知演出用画像エリア189dおよびエラーメッセージ画像エリア189eのいずれかに格納する(S709)。
このように、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189へ画像データを転送する場合、SRAMで構成されたバッファRAM188aを途中で介することによって、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aにより構成されたキャラクタROM187から時間をかけて読み出された画像データをバッファRAM188aに一旦格納しておき、常駐用ビデオRAM189が未使用となったときに、バッファRAM188aから常駐用ビデオRAM189へその画像データを短時間で転送することができる。これにより、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189へ画像データが転送される間に、常駐用ビデオRAM189が、その画像データの転送で長時間占有されるのを防止することができるので、画像コントローラ187は、画像描画時に常駐用ビデオRAM189に格納されたデータを遅滞なく読み出すことができ、補助表示部65に表示すべき画像を滞りなく描画して、その描画画像データを補助表示部65へ転送することができる。
S709の処理の後、常駐対象である全ての画像データを常駐用ビデオRAM189へ転送したか否かを判定し(S710)、未転送の常駐対象画像データが残っている場合は(S710:No)、S705の処理へ回帰して、再びS705〜S710の処理を実行し、1ブロック分の画像データをキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189へ転送する処理を行う。ここで、S705の処理により、1ブロック分の画像データが転送される毎に、システム状態が電圧低下状態か否かが判定される。これにより、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189への常駐対象画像データの転送を、時間をかけて行っている間に、システム状態が電圧低下状態になっても、確実にその状態を把握することができる。
S710の処理により、常駐対象である全ての画像データが常駐用ビデオRAM189へ転送されたと判定されると(S710:Yes)、次いで、通常時(特別な演出を未表示とする時)に表示される通常画像の描画を画像コントローラ188に指示する(S710)。これにより、画像コントローラ188は、常駐用ビデオRAM189の背景画像エリア189b及びキャラクタ図柄エリア189cに格納された背景画像とキャラクタ図柄とを読み出して通常画像を描画し、その描画画像データを一旦通常用ビデオRAM190に格納した上で、補助表示部65の表示タイミングに合わせて補助表示部65に転送する処理を実行する。よって、補助表示部65には通常画像が表示され、遊技者やホール関係者は、表示制御処理の初期化が終了したことを認識できる。
また、S702〜S710の処理によって、常駐すべき画像データが、電源投入直後の初期化処理の中で全て常駐用ビデオRAM189に転送されるので、初期化処理の終了後は、常駐用ビデオRAM189に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ188にて画像の描画処理を行うことができる。これにより、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM189に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aで構成されたキャラクタROM187から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って補助表示部65に描画した画像を表示することができる。
特に、常駐用ビデオRAM189には、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置101または表示制御装置81によって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM187をNAND型フラッシュメモリ187aで構成しても、遊技者によるスタートレバー41やストップボタン42〜44の操作から、補助表示部65に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
続いて、コマンド割込み処理や表示タイマ割込み処理を許可する割込みモードを設定し(S712)、初期化処理を終了して、S713の処理へ移行する。S713の処理では、システム状態が電圧低下状態か否か、すなわち、S705の処理と同様に、駆動電圧が所定電圧(本実施形態では10ボルト未満)まで低下したか否かを確認し(S713)、システム状態が電圧低下状態である場合には(S713:Yes)、電源が遮断されたものと判断し、停電処理を実行する(S714)。
一方、S713の処理で、システム状態が電圧低下状態でない場合には(S713:No)、次いで、表示タイマ割込み処理が行われたか否かを判定し(S715)、表示タイマ割込み処理が行われていた場合(S715:Yes)、補助演出部に対して駆動データを出力する駆動データ出力処理を実行する(S716)。これにより、補助演出部への駆動データの出力が、表示用タイマ割込み処理が行われる1msec周期で実行されるように制御される。尚、表示用タイマ割込み処理が行われたか否かの判定は、表示用タイマ割込み処理が実行される毎にオンされ、駆動データ出力処理が実行される度にオフされる、割込み処理実行フラグ(図示せず)がワークRAM185に設けられており、この割込み処理実行フラグの値を検出することによって行われる。即ち、割込み処理実行フラグがオンであれば、表示用タイマ割込み処理が行われたと判定し(S715:Yes)、駆動データ出力処理を実行する(S716)。
S715の処理で、表示用タイマ割込み処理は実行されていないと判定されるか(S715:No)、S716の処理が完了すると、次いで、受信コマンド記憶エリア185aに未処理の受信コマンドが格納されているか否かを判定する(S717)。そして、未処理の受信コマンドがある場合(S717:Yes)、受信コマンドチェック処理を実行し(S718)、受信コマンド記憶エリア185aに格納されている受信コマンドを解析して、その受信コマンドに応じた処理を実行する(S719)。例えば、受信コマンドが開始コマンドであれば開始コマンド処理(図19参照)を実行し、抽選結果コマンドであれば抽選結果コマンド処理(図20参照)を実行し、エラーコマンドであればエラーコマンド処理(図21参照)を実行する。尚、各コマンド処理の詳細については、図19〜図21を参照して後述する。
S717の処理で、受信コマンド記憶エリア185aに未処理の受信コマンドがないと判定されるか(S717:No)、S718の処理が完了すると、次いで、補助演出の選択等の際に用いる乱数値の更新処理を実行し(S719)、S713の処理へ戻って、その後は、S713〜S719の処理を繰り返し実行する。
次いで、図19を参照して、表示制御装置81のMPU181で実行される開始コマンド処理について説明する。図19は、開始コマンド処理を示すフローチャートである。この開始コマンド処理は、スタートレバー41が操作され、ゲームの開始指令があったことを示す開始コマンドを主制御装置101より受信した場合に実行される処理である。MPU181は、表示メイン処理の受信コマンドチェック処理(図18のS718参照)において、ワークRAM185の受信コマンド記憶エリア185aに主制御装置101より受信したコマンドが格納されており、そのコマンドが開始コマンドであると判断された場合に、この開始コマンド処理を実行する。
この開始コマンド処理では、まず、開始コマンドに含まれるベット数に関する情報を抽出し、抽出したベット数に関する情報をワークRAM185のベット数格納エリア185bに格納する(S801)。図13のS209の説明で上述したように、開始コマンドに含まれる情報によって示唆されるベット数は、開始コマンドにより開始指令があったことが示されたゲームに対して遊技者より投入されたメダルの枚数であり、表示制御装置81は、このベット数に関する情報をベット数格納エリア185bに格納することにより、これから開始されるゲームに対し、そのゲームに掛けられたベット数に応じた演出を補助演出部(上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65)により実行させるべく制御を行うことができる。
そして、開始コマンド処理では、開始コマンドの受信により把握したゲームの開始指令に対応して、補助演出部に各種演出を実行させる制御を行うといった、開始コマンドに対応したその他の処理を実行し(S802)、本処理を終了する。これにより、ゲームの開始とともに種々の演出を補助演出部に行わせることができる。
次いで、図20を参照して、表示制御装置81のMPU181で実行される抽選結果コマンド処理について説明する。図20は、抽選結果コマンド処理を示すフローチャートである。この抽選結果コマンド処理は、スタートレバー41の操作によるゲームの開始指令に伴って主制御装置101にて行われる抽選(役の当否判定)の結果を示す抽選結果コマンドを、主制御装置101より受信した場合に実行される処理である。MPU181は、表示メイン処理の受信コマンドチェック処理(図18のS718参照)において、ワークRAM185の受信コマンド記憶エリア185aに主制御装置101より受信したコマンドが格納されており、そのコマンドが抽選結果コマンドであると判断された場合に、この抽選結果コマンド処理を実行する。
抽選結果コマンド処理では、まず、ベット数格納エリア185bに格納されているベット数に関する情報を確認し、開始コマンドにより開始指令が示されたゲームに対して掛けられたベット数が3枚であるか否かを判定する(S901)。そして、ベット数が3枚である場合は(S901:Yes)、ベット数が3枚に対応した演出が補助演出部(上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65)にて開始されるように設定し(S902)、抽選結果コマンド処理を終了する。これにより、表示メイン処理の駆動データ出力処理(図18のS716)によって、設定された演出が実行されるように、各補助演出部が駆動される。
このとき、主制御装置101から受信した他のコマンドに基づき、補助表示部65に表示させる背景画像やキャラクタ図柄を変更する場合、常駐用ビデオRAM189の背景画像エリア189bやキャラクタ図柄エリア189cに、対応する背景画像やキャラクタ図柄の画像データが常駐されていれば、画像コントローラ188は、常駐用ビデオRAM189からその背景画像やキャラクタ図柄に対応する画像データを読み出して、画像を描画する。これにより、読み出し時間の長いNAND型フラッシュメモリ187aで構成されたキャラクタROM187から、対応の画像データを新たに読み出す時間を省略できるので、画像コントローラ188にて所定の画像を即座に描画し、生成できる。よって、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、背景画像やキャラクタ図柄を即座に変更することができる。
一方、S901の処理の結果、ベット数が3枚ではないと判定される場合は(S901:No)、開始コマンドにより開始指令が示されたゲームに対して掛けられたベット数が1枚または2枚であると把握できる。そこで、次に、抽選結果コマンドにより把握される当選役、即ち、開始指令によって開始されたゲームの当選役が、BB入賞態様であるか否かを判定する(S903)。そして、BB入賞態様が当選役である場合は(S903:Yes)、補助表示部65に「BB入賞当選!」というメッセージを表示させて、当選役がBB入賞態様である旨を遊技者に告知する「BB入賞告知演出」を設定し(S904)、抽選結果コマンドを終了する。これにより、表示メイン処理の駆動データ出力処理(図18のS716)によって、BB入賞告知演出が実行されるように、各補助演出部が駆動される。
また、S903の処理の結果、当選役がBB入賞態様ではない場合(S903:No)、次いで、抽選コマンドにより把握される当選役、即ち、開始指令によって開始されたゲームの当選役が、スイカ入賞態様であるか否かを判定する(S905)。そして、スイカ入賞態様が当選役である場合は(S905:Yes)、補助表示部65に「スイカ入賞当選!」というメッセージを表示させて、当選役がスイカ入賞態様である旨を遊技者に告知する「スイカ入賞告知演出」を設定し(S906)、抽選結果コマンドを終了する。これにより、表示メイン処理の駆動データ出力処理(図18のS716)によって、スイカ入賞告知演出が実行されるように、各補助演出部が駆動される。
また、S905の処理の結果、当選役がスイカ入賞態様ではない場合(S905:No)、次いで、抽選コマンドにより把握される当選役、即ち、開始指令によって開始されたゲームの当選役が、ベル入賞態様であるか否かを判定する(S907)。そして、ベル入賞態様が当選役である場合は(S907:Yes)、補助表示部65に「ベル入賞当選!」というメッセージを表示させて、当選役がベル入賞態様である旨を遊技者に告知する「ベル入賞告知演出」を設定し(S908)、抽選結果コマンドを終了する。これにより、表示メイン処理の駆動データ出力処理(図18のS716)によって、ベル入賞告知演出が実行されるように、各補助演出部が駆動される。
このように、S903〜S908の処理によって、ベット数が1枚または2枚に設定されたゲームにおける抽選(役の当否判定)により当選した役がBB入賞態様、スイカ入賞態様、ベル入賞態様のいずれかである場合は、その役が当選したことを遊技者に告知するBB入賞告知演出、スイカ入賞告知演出、ベル入賞告知演出を補助演出部に実行させることができる。
ここで、上述したように、ベット数が1枚または2枚である場合、BB入賞態様、スイカ入賞態様、ベル入賞態様の当選確率は極めて低く抑えられているので、遊技者は、BB入賞態様、スイカ入賞態様、ベル入賞態様の成立を余り期待せず、逆に、チェリーベル入賞態様や7ベル入賞態様の成立を期待して遊技を行う可能性が高い。また、チェリーベル入賞態様や7ベル入賞態様が当選役となった場合、ストップスイッチ42〜44が如何なるタイミングで操作されても取りこぼしなくそれらの当選役を成立させることができるので、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを開始した遊技者は任意のタイミングでストップスイッチ42〜44を操作する可能性が高い。よって、BB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様のいずれかが当選役として当選していた場合、遊技者がそれに気がつかなければ、BB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様はいずれも取りこぼしのおそれがある入賞態様であるので、その当選役の成立を逃してしまう恐れがある。また、BB入賞態様の当選は、BB入賞態様が成立するまでゲームを跨いで有効とされるので、遊技者がBB入賞態様の当選に気付かずにゲームを終えてしまった場合、別の遊技者がそのBB入賞態様の当選に基づいてBB入賞態様を成立させてしまい、BB入賞態様の当選を引き当てた遊技者が結果として損をしてしまう恐れがある。
これに対し、S903〜S908の処理によって、ベット数が1枚または2枚に設定されたゲームにおいて、BB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様のいずれかが当選している場合は、その当選がBB入賞告知演出やスイカ入賞告知演出、ベル入賞告知演出によって告知される。そして、その告知は、主制御装置101より送信された抽選結果コマンドの受信に合わせて遅滞なく行われるので、上述したように、遊技者によってストップスイッチ42〜44の操作が不能である間に行われる。よって、遊技者は、ストップスイッチ42〜44を操作する前に、BB入賞態様、スイカ入賞態様およびベル入賞態様のいずれかの当選を知ることができる。従って、遊技者は、1枚掛け又は2枚掛けでゲームを行った場合に、この告知が補助表示部65により行われれば、告知によって把握した当選役(BB入賞態様、スイカ入賞態様もしくはベル入賞態様)に対応する停止図柄を有効ライン上に停止させるべく、その停止図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作することができるので、それらの入賞態様をより高い確率で成立させることができる。また、BB入賞態様の当選が告知された場合は、そのゲームで取りこぼした場合であっても、遊技者は新たにメダルの貸し出しを受けて、BB入賞態様が成立するまでゲームを継続することができる。
また、BB入賞態様が過去のゲームから持ち越され、今回のゲームの抽選で当選した役と併せて複数の当選役が設定されている場合、主制御装置101のMPU102で実行されるスベリテーブル設定処理(図14のS310参照)では、BB入賞態様以外の当選役に対応したスベリテーブルが設定されるが、この抽選結果コマンド処理では、ベット数が1枚または2枚に設定されている場合に抽選結果コマンドにより把握される当選役の判定をBB入賞態様から行っている(S903参照)。これにより、スベリテーブルが設定された当選役がスイカ入賞態様やベル入賞態様であれば、その当選役を取りこぼしてしまう可能性があるものの、BB入賞態様が当選役として設定されている場合は、BB入賞告知演出が優先的に行われるので、遊技者にとってより有利なBB入賞態様が当選役となっていることを遊技者に対して確実に把握させることができる。
また、この抽選結果コマンド処理は、上述した通り、MPU181により実行されるメイン処理よって、ワークRAM185の受信コマンド記憶エリア185aに主制御装置101より受信したコマンドが格納されており、そのコマンドが抽選結果コマンドであると判断された場合に実行されるものである。そして、抽選結果コマンドは、主制御装置101において、ゲームの開始指令に伴う抽選(役の当否判定)の終了後、各リール32L,32M,32Rの回転制御を行うリール制御処理(図13のS211参照)の実行前にセットされ(図14のS309参照)、その後遅くとも約1.5ms以内に(即ち、タイマ割込み処理によってコマンドが送信されるまでのタイムラグを経て)、その抽選結果コマンドが表示制御装置81に送信される。
更に、表示制御装置81には、BB入賞告知演出、スイカ入賞告知演出、ベル入賞告知演出といった各種告知演出で補助表示部65に表示される画像に対応する画像データが、常駐用ビデオRAM189の告知演出用画像エリア189dに予め常駐されているので、表示制御装置81は、主制御装置101より受信した抽選結果コマンドに基づいて、BB入賞告知演出、スイカ入賞告知演出やベル入賞告知演出を行うことを決定した場合に、キャラクタROM187から対応の画像データを新たに読み出すのではなく、常駐用ビデオRAM189の告知演出用画像エリア189dに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ188にて各告知演出画像を描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM187から逐次対応の画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、各告知演出画像を抽選結果コマンドを受信してから即座にそれらの告知演出用画像を補助表示部65に表示させることができる。
よって、遊技者がスタートレバー41を操作してから、リール32L,32M,32Rの回転を停止すべくストップスイッチ42〜44のいずれかを操作するまでの間に、当選役の告知演出等を補助演出部(上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65)に実行させることができる。従って、遊技者は、ストップスイッチ42〜44のいずれかを操作する前に、当選役を把握することができるので、その把握した当選役(BB入賞態様、スイカ入賞態様もしくはベル入賞態様)の成立を確実に遊技者に狙わせることができる。
S907の処理の結果、当選役がベル入賞態様ではない場合(S907:No)、ベット数が2枚であれば、チェリーベル入賞態様またはリプレイ入賞態様が当選役として設定されているか、当選役が設定されていない(即ち、外れである)と把握することができ、ベット数が1枚であれば、チェリーベル入賞態様、7ベル入賞態様またはリプレイ入賞態様が当選役として設定されているか、当選役が設定されていない(即ち、外れである)と把握することができる。そこで、次に、ベット数格納エリア185bに格納されているベット数に関する情報を確認し、開始コマンドにより開始指令が示されたゲームに対して掛けられたベット数が2枚であるか否かを判定する(S909)。
そして、ベット数が2枚であれば(S909:Yes)、補助表示部65に「チェリーベルに挑戦!」というメッセージを表示させると共に、スピーカ64より専用の音声を出力させ、上部ランプ63を専用の態様で点灯させる「チェリーベル入賞挑戦演出」を設定して(S910)、抽選結果コマンド処理を終了する。これにより、表示メイン処理の駆動データ出力処理(図18のS716)によって、チェリーベル入賞挑戦演出が実行されるように、各補助演出部が駆動される。また、ベット数が2枚ではなければ(S909:No)、ベット数が1枚であると把握できるので、補助表示部65に「チェリーベル・7ベルに挑戦!」というメッセージを表示させると共に、スピーカ64より専用の音声を出力させ、上部ランプ63を専用の態様で点灯させる「チェリーベル入賞・7ベル入賞挑戦演出」を設定して(S911)、抽選結果コマンド処理を終了する。これにより、表示メイン処理の駆動データ出力処理(図18のS716)によって、チェリーベル入賞・7ベル入賞挑戦演出が実行されるように、各補助演出部が駆動される。
S910の処理により、補助演出部において「チェリーベル入賞挑戦演出」が実行されるので、2枚掛けでゲームが行われた場合には、チェリーベル入賞態様の成立によって3枚のメダルが払い出される期待感を遊技者に強く持たせることができる。また、S911の処理により、補助演出部において「チェリーベル入賞・7ベル入賞挑戦演出」が実行されるので、1枚掛けでゲームが行われた場合には、チェリーベル入賞や7ベル入賞態様の成立によって3枚または2枚のメダルが払い出される期待感を遊技者に強く持たせることができる。よって、遊技者は、楽しみながら1枚掛けや2枚掛けによる遊技を行うことができるので、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を行いたいと、遊技者により強く思わせることができる。
次いで、図21を参照して、表示制御装置81のMPU181で実行されるエラーコマンド処理について説明する。図21は、エラーコマンド処理を示すフローチャートである。このエラーコマンド処理は、主制御装置101により検出されたエラーを補助演出部によって報知させる処理を行うもので、MPU181は、表示メイン処理の受信コマンドチェック処理(図18のS718参照)において、ワークRAM185の受信コマンド記憶エリア185aに主制御装置101より受信したコマンドが格納されており、そのコマンドがエラーコマンドであると判断された場合に、このエラーコマンド処理を実行する。
このエラーコマンド処理では、まず、エラーコマンドに含まれるエラー種別に関する情報を抽出する(S951)。そして、抽出したエラー種別に応じたエラーメッセージの表示を設定し(S952)、このエラーコマンド処理を終了する。これにより、表示メイン処理の駆動データ出力処理(図18のS716)によって、補助表示部65に対応のエラーメッセージを表示させると共に、上部ランプ63を点滅させ、スピーカ64から警報音を鳴らすように、各補助演出部が駆動される。
ここで、上述したように、エラーメッセージは、遊技者の不正防止やエラーに対する遊技者の保護の観点から、エラーの発生とほぼ同時に表示されることが求められるが、本スロットマシン10では、エラーメッセージ画像エリア189eに、各種エラーメッセージに対応する画像データが予め常駐されているので、表示制御装置81は、主制御装置101より受信したエラーコマンドに基づいて、その常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ188にて各エラーメッセージ画像を即座に描画できる。よって、キャラクタROM187から逐次エラーメッセージに対応する画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、各エラーメッセージを、エラーコマンドを受信してから即座に表示させることができる。
以上、説明したように、本第1実施形態のスロットマシン10によれば、常駐すべき画像データが、電源投入直後の初期化処理の中で全て常駐用ビデオRAM189に転送されるので、初期化処理の終了後は、常駐用ビデオRAM189に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ188にて画像の描画処理を行うことができる。これにより、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM189に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aで構成されたキャラクタROM187から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って補助表示部65に描画した画像を表示することができる。特に、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置101または表示制御装置81によって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐用ビデオRAM189に常駐させるので、遊技者によるスタートレバー41やストップボタン42〜44の操作から、補助表示部65に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
また、本スロットマシン10では、キャラクタROM187にNAND型フラッシュメモリ187aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、常駐用ビデオRAM189に格納すべき全ての画像データが、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送されるまでに多くの時間を要するが、電源が投入された後、まず先に電源投入時主画像をキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189へ転送し、その電源投入時主画像を補助表示部65に表示することで、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM189に転送されている間、遊技者やホール関係者は、補助表示部65に表示された電源投入時主画像を確認することができる。
よって、表示制御装置81は、電源投入時主画像を補助表示部65に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送することができる。一方、遊技者等は、電源投入時主画像が補助表示部65に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM189に常駐すべき画像データがキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに補助表示部65に表示されることによって、スロットマシン10が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができる。よって、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
次いで、図22〜図59を参照し、第2実施形態として、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)200に適用した場合の一実施形態について説明する。図22は、第2実施形態におけるパチンコ機200の正面図であり、図23はパチンコ機200の遊技盤213の正面図であり、図24はパチンコ機200の背面図である。
パチンコ機200は、図22に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠211と、その外枠211と略同一の外形形状に形成され外枠211に対して開閉可能に支持された内枠212とを備えている。外枠211には、内枠212を支持するために正面視(図22参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ218が取り付けられ、そのヒンジ218が設けられた側を開閉の軸として内枠212が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠212には、多数の釘や入賞口263,264等を有する遊技盤213(図23参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤213の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠212には、球を遊技盤213の前面領域に発射する球発射ユニット312a(図25参照)やその球発射ユニット312aから発射された球を遊技盤213の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
内枠212の前面側には、その前面上側を覆う前面枠214と、その下側を覆う下皿ユニット215とが設けられている。前面枠214及び下皿ユニット215を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠214及び下皿ユニット215が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠212の施錠と前面枠214の施錠とは、シリンダ錠220の鍵穴221に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠214は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部214cが設けられている。前面枠214の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット216が配設され、そのガラスユニット216を介して遊技盤213の前面がパチンコ機200の正面側に視認可能となっている。
前面枠214には、球を貯留する上皿217が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿217に賞球や貸出球などが排出される。上皿217の底面は正面視(図22参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿217に投入された球が球発射ユニット312aへと案内される。また、上皿217の上面には、枠ボタン222が設けられている。この枠ボタン222は、例えば、第3図柄表示装置281で表示されるステージを変更したり、変動表示(変動演出)の演出パターンを変更したり、リーチ演出時の演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
ステージとは、第3図柄表示装置281に表示される各種演出に統一性を持たせた演出モードのことで、本パチンコ機200では「街中ステージ」,「海中ステージ」,「空ステージ」の3つのステージが設けられている。そして、変動演出やリーチ演出などの各種演出は、それぞれのステージに与えられたテーマに合わせて行われるように設計されている。ステージの変更は、変動演出が行われていない期間や高速変動中に遊技者によって枠ボタン222が操作された場合に行われ、枠ボタン222が操作される度に「街中ステージ」→「海中ステージ」→「空ステージ」→「街中ステージ」→・・・の順で繰り返し変更される。また、電源投入後の直後は、初期ステージとして「街中ステージ」が設定される。
前面枠214には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部214cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部229〜233が設けられている。パチンコ機200においては、これら電飾部229〜233が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部229〜233が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。また、前面枠214の正面視(図22参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ234が設けられている。
また、右側の電飾部232下側には、前面枠214の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓235が形成され、遊技盤213前面の貼着スペースK1(図23参照)に貼付される証紙等はパチンコ機200の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機200においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部229〜233の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材236が取り付けられている。
窓部214cの下方には、貸球操作部240が配設されている。貸球操作部240には、度数表示部241と、球貸しボタン242と、返却ボタン243とが設けられている。パチンコ機200の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部240が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部241はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン242は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿217に供給される。返却ボタン243は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿217に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部240が不要となるが、この場合には、貸球操作部240の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿217の下側に位置する下皿ユニット215には、その中央部に上皿217に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿250が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿250の右側には、球を遊技盤213の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル251が配設され、かかる操作ハンドル251の内部には球発射ユニット312aの駆動を許可するためのタッチセンサ251aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ251bと、操作ハンドル251の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。操作ハンドル251が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ251aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル251の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤213の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル251が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ251aおよび打ち止めスイッチ251bがオフとなっている。
下皿250の正面下方部には、下皿250に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー252が設けられている。この球抜きレバー252は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿250の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。かかる球抜きレバー252の操作は、通常、下皿250の下方に下皿250から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿250の右方には、上述したように操作ハンドル251が配設され、下皿250の左方には灰皿53が取り付けられている。
図23に示すように、遊技盤213は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板260に、球案内用の多数の釘や風車およびレール261,262、一般入賞口263、第1入球口264、可変入賞装置265、可変表示装置ユニット280等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠212の裏面側に取り付けられる。一般入賞口263、第1入球口264、可変入賞装置265、可変表示装置ユニット280は、ルータ加工によってベース板260に形成された貫通穴に配設され、遊技盤213の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤213の前面中央部分は、前面枠214の窓部214c(図22参照)を通じて内枠212の前面側から視認することができる。以下に、遊技盤213の構成について説明する。
遊技盤213の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール262が植立され、その外レール262の内側位置には外レール262と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール261が植立される。この内レール261と外レール262とにより遊技盤213の前面外周が囲まれ、遊技盤213とガラスユニット216(図22参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤213の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤213の前面であって2本のレール261,262と円弧部材270とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール261,262は、球発射ユニット312aから発射された球を遊技盤213上部へ案内するために設けられたものである。内レール261の先端部分(図23の左上部)には戻り球防止部材268が取り付けられ、一旦、遊技盤213の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール262の先端部(図23の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム269が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム269に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール261の右下側の先端部と外レール262の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材270がベース板260に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図23の右側上部)には、発光手段である複数の発光ダイオード(以下、「LED」と略す。)237aと7セグメント表示器237bとが設けられた第1図柄表示装置237が配設されている。第1図柄表示装置237は、後述する主制御装置310で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機200の遊技状態の表示が行われる。複数のLED237aは、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、変動終了後の停止図柄として、第1入球口264への入球(始動入賞)に対して行われる抽選の結果に応じた図柄を点灯状態により示したり、保留回数を点灯状態により示すものである。7セグメント表示器237bは、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行うものである。なお、LED237aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機200の各種遊技状態を示唆することができる。
尚、本パチンコ機200では、第1入球口264への入球に対して行われる抽選において、大当たりか否かの当否判定を行うと共に、大当たりと判定した場合はその大当たり種別の判定も行い、ここで判定される大当たり種別としては、15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たりが用意されている。LED237aには、変動終了後の停止図柄として抽選の結果が大当たりであるか否かが示されるだけでなく、大当たりである場合はその大当たり種別に応じた図柄が示される。
ここで、「15R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことであり、「2R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことである。また、「時短大当たり」は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に、低確率状態へ移行すると共に所定の変動回数の間(例えば、100変動回数)は時短状態となる大当たりのことである。
また、「高確率状態」とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確率変動中(確変中)の時をいい、換言すれば、特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態のことである。本実施形態における高確率状態(確変中)は、後述する第2図柄の当たり確率がアップして第1入球口264へ球が入球し易い遊技の状態を含む。一方で、「低確率状態」とは、確変中でない時をいい、大当たり確率が通常の状態、即ち、確変の時より大当たり確率が低い状態をいう。また、「低確率状態」のうちの時短状態(時短中)とは、大当たり確率が通常の状態であると共に、大当たり確率がそのままで第2図柄の当たり確率のみがアップして第1入球口264へ球が入球し易い遊技の状態のことをいう。なお、第2図柄の当たり確率を変更する代わりに、パチンコ機200の遊技状態に応じて、第1入球口264に付随する電動役物(図示せず)が開放する時間や、1回の当たりで電動役物が開放する回数を変更するものとしても良い。
遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口263が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット280が配設されている。可変表示装置ユニット280には、第1入球口264への入球(始動入賞)をトリガとして第3図柄を変動表示する液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す。)で構成された第3図柄表示装置281と、第2入球口267の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示するLEDで構成される第2図柄表示装置283とが設けられている。
第3図柄表示装置281は8インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置314によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に横スクロールして第3図柄表示装置281の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。
また、可変表示装置ユニット280には、第3図柄表示装置281の外周を囲むようにして、センターフレーム286が配設されている。本実施形態の第3図柄表示装置281は、主制御装置310の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置237で行われるのに対して、その第1図柄表示装置237の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置281を構成するようにしても良い。
第1図柄表示装置237にて停止図柄が表示されるまでの間に球が第1入球口264へ入球した場合、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留回数は第1図柄表示装置237により示されると共に保留ランプ285の点灯個数においても示される。保留ランプ285は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置281の上方に左右対称に配設されている。なお、本実施形態においては、第1入球口264への入球は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、保留ランプ285を削除し、第1入球口264への入球に基づく変動表示の保留回数を第3図柄表示装置281の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留回数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置237により保留回数が示されるので、保留ランプ285により点灯表示を行わないものとしても良い。
第2図柄表示装置283は、球が第2入球口267を通過する毎に表示図柄(第2図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる変動表示を行うものである。パチンコ機200は、第2図柄表示装置283における変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第1入球口264が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。球の第2入球口267の通過回数は最大4回まで保留され、その保留回数が上述した第1図柄表示装置237により表示されると共に第2図柄保留ランプ284においても点灯表示される。第2図柄保留ランプ284は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置281の下方に左右対称に配設されている。
なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置283において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置237及び第3図柄表示装置281の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプ284の点灯を第3図柄表示装置281の一部で行うようにしても良い。また、第2入球口267の通過は、第1入球口264と同様に、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1図柄表示装置237により保留回数が示されるので、第2図柄保留ランプ284により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット280の下方には、球が入球し得る第1入球口264が配設されている。この第1入球口264へ球が入球すると遊技盤213の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置310で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置237のLED237aで示される。また、第1入球口264は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
第1入球口264の下方には可変入賞装置265が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の特定入賞口(大開放口)265aが設けられている。パチンコ機200においては、主制御装置310での抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置237のLED237aを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置281に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている特定入賞口265aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この特定入賞口265aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口265aが所定時間開放される。この特定入賞口265aの開閉動作は、最高で例えば15回(15ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置265は、具体的には、特定入賞口265aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイド(図示せず)とを備えている。特定入賞口265aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が特定入賞口265aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口265aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置237において大当たりに対応したLED237aが点灯した場合に、特定入賞口265aが所定時間開放され、その特定入賞口265aの開放中に、球が特定入賞口265a内へ入賞することを契機として特定入賞口265aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。
遊技盤213の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠214の小窓235(図22参照)を通じて視認することができる。
更に、遊技盤213には、アウト口266が設けられている。いずれの入賞口263,264,265aにも入球しなかった球はアウト口266を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤213には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
図24に示すように、パチンコ機200の背面側には、制御基板ユニット290,291と、裏パックユニット294とが主に備えられている。制御基板ユニット290は、主基板(主制御装置310)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置313)と表示制御基板(表示制御装置314)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット291は、払出制御基板(払出制御装置311)と発射制御基板(発射制御装置312)と電源基板(電源装置315)とカードユニット接続基板316とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット294は、保護カバー部を形成する裏パック292と払出ユニット293とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置310、音声ランプ制御装置313及び表示制御装置314、払出制御装置311及び発射制御装置312、電源装置315、カードユニット接続基板316は、それぞれ基板ボックス300〜304に収納されている。基板ボックス300〜304は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス300(主制御装置310)及び基板ボックス302(払出制御装置311及び発射制御装置312)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス300,302を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス300,302を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス300,302が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット293は、裏パックユニット294の最上部に位置して上方に開口したタンク330と、タンク330の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール331と、タンクレール331の下流側に縦向きに連結されるケースレール332と、ケースレール332の最下流部に設けられ、払出モータ416(図25参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置333とを備えている。タンク330には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置333により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール331には、当該タンクレール331に振動を付加するためのバイブレータ334が取り付けられている。
また、払出制御装置311には状態復帰スイッチ320が設けられ、発射制御装置312には可変抵抗器の操作つまみ321が設けられ、電源装置315にはRAM消去スイッチ322が設けられている。状態復帰スイッチ320は、例えば、払出モータ416(図25参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ321は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ322は、パチンコ機200を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図25を参照して、本パチンコ機200の電気的構成について説明する。図25は、パチンコ機200の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置310には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU401が搭載されている。MPU401には、該MPU401により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM402と、そのROM402内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM403と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。なお、払出制御装置311や音声ランプ制御装置313などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置310から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置310からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
主制御装置310では、大当たり抽選や第1図柄表示装置237および第3図柄表示装置281における表示の設定、第2図柄表示装置283における表示結果の抽選といったパチンコ機200の主要な処理を実行する。そして、RAM403には、これらの処理を制御するための各種カウンタが設けられている。ここで、図26を参照して、主制御装置310のRAM403内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や第1図柄表示装置237および第3図柄表示装置281の表示の設定、第2図柄表示装置283の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置310のMPU401で使用される。
大当たり抽選や第1図柄表示装置237および第3図柄表示装置281の表示の設定には、大当たりの抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の選択に使用する第1当たり種別カウンタC2と、停止パターン選択カウンタC3と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。また、第2図柄表示装置283の抽選には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図34参照)の実行間隔である2ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図40参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM403の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM403には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、第1入球口264への入球タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、0〜899)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜899の値を取り得るカウンタの場合は899)に達した後0に戻る構成となっている。特に、第1当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。
また、第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、第1当たり乱数カウンタC1が0〜899の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、0〜899の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図34参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図40参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口264に入賞したタイミングでRAM403の保留球格納エリアに格納される。そして、大当たりとなる乱数の値は、主制御装置のROM402に格納される大当たり乱数テーブル(図示せず)によって設定されており、第1当たり乱数カウンタC1の値が、大当たり乱数テーブルによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、大当たりと判定する。また、この大当たり乱数テーブルは、低確率時(確変中ではない期間)用と、その低確率時より大当たりとなる確率の高い高確率時(確変中)用との2種類に分けられ、それぞれに含まれる大当たりとなる乱数の数が異なって設定されている。このように、大当たりとなる乱数の数を異ならせることにより、低確率時と高確率時とで、大当たりとなる確率が変更される。
第1当たり種別カウンタC2は、大当たりの際の第1図柄表示装置237の表示態様を決定するものであり、所定の範囲(例えば、0〜9)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜9の値を取り得るカウンタの場合は9)に達した後0に戻る構成となっている。第1当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口264に入賞したタイミングでRAM403の保留球格納エリアに格納される。
よって、保留球格納エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数でなければ、即ち、外れとなる乱数であれば、第1図柄表示装置237に表示される停止図柄に対応した表示態様は外れ時のものとなる。
一方で、保留球格納エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数であれば、第1図柄表示装置237に表示される停止図柄に対応した表示態様は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の具体的な表示態様は、同じ保留球格納エリアに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値が示す表示態様となる。
本実施形態のパチンコ機200における第1当たり乱数カウンタC1は、0〜899の範囲の2バイトのループカウンタとして構成されている。この第1当たり乱数カウンタC1では、低確率時に大当たりとなる乱数の値の数は3で、その値「7,307,582」が、低確率時大当たり乱数テーブルに格納されている。一方で、高確率時に大当たりとなる乱数の値の数は30で、その値「28,58,85,122,144,178,213,238,276,298,322,354,390,420,448,486,506,534,567,596,618,656,681,716,750,772,809,836,866,892」が、高確率時大当たり乱数テーブルに格納されている。
尚、本実施形態では、低確率時大当たり乱数テーブルに格納されている大当たりにとなる乱数の値と、高確率時大当たり乱数テーブルに格納されている大当たりとなる乱数の値とで、重複した値とならないように、それぞれの大当たりとなる乱数の値を設定している。ここで、大当たりとなる乱数の値としてパチンコ機200の状況にかかわらず常に用いられる値が存在すれば、その値が外部より入力されて、不正に大当たりを引き当てられやすくなる恐れがある。これに対して、本実施形態のように、状況に応じて(即ち、パチンコ機200が高確率状態か低確率状態か、に応じて)、大当たりとなる乱数の値を変えることで、大当たりとなる乱数の値が予測され難くすることができるので、不正に対する抑制を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機200における第1当たり種別カウンタC2の値は、0〜9の範囲のループカウンタとして構成されている。この第1当たり種別カウンタC2において、乱数の値が「6,7,8,9」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する「15R確変大当たり」であり、一方で、第1当たり種別カウンタC2の値が「4,5」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する「2R確変大当たり」であり、また、第1当たり種別カウンタC2の値が「0,1,2,3」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行すると共に、100変動回数の間は時短状態となる「時短大当たり」である。
このように、本実施形態のパチンコ機200は、第1当たり種別カウンタC2が示す乱数の値によって、3種類の当たり種別(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり)が決定されるように構成されている。
停止パターン選択カウンタC3は、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり99)に達した後0に戻る構成となっている。本実施形態では、停止パターン選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置281で表示される演出のパターンが選択され、リーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」(例えば98,99)と、同じくリーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」(例えば90〜97の範囲)と、リーチ発生しない「完全外れ」(例えば0〜89の範囲)との3つの停止(演出)パターンが選択される。停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口264に入賞したタイミングでRAM403の保留球格納エリアに格納される。
また、停止パターン選択カウンタC3に対応して、停止パターンの選択される乱数値の範囲が異なる複数のテーブル(図示せず)がROM402に設けられている。これは、現在のパチンコ機200の状態が高確率状態であるか低確率状態であるか等に応じて、停止パターンの選択比率を変更するためである。
例えば、高確率状態では、大当たりが発生し易いため必要以上にリーチ演出が選択されないように、「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が0〜89と広いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され易くなる。このテーブルは、「前後外れリーチ」が98,99と狭くなると共に「前後外れ以外リーチ」も90〜97と狭くなり、「前後外れリーチ」や「前後外れ以外リーチ」が選択され難くなる。また、低確率状態であれば、第1入球口264への球の入球時間を確保するために「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が0〜79と狭いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され難くなる。このテーブルは、「前後外れ以外リーチ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が80〜97と広くなり、「前後外れ以外リーチ」が選択され易くなっている。よって、低確率状態では、演出時間の長いリーチ表示を多く行うことできるので、第1入球口264への球の入球時間を確保でき、第3図柄表示装置281による変動表示が継続して行われ易くなる。尚、後者のテーブルにおいても、「前後外れリーチ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲は98,99に設定される。
変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ等の大まかな表示態様が決定される。表示態様の決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置421や表示制御装置314により第3表示装置281で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様が決定される。変動種別カウンタCS1の値は、後述するメイン処理(図40参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。
第2当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。また、第2当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該第2当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。第2当たり乱数カウンタC4の値は、本実施形態ではタイマ割込処理毎に、例えば定期的に更新され、球が左右何れかの第2入球口(スルーゲート)267を通過したことが検知された時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」となっている。即ち、取得された第2当たり乱数カウンタC4の値が「5〜153」の範囲にある場合に当選と判定され、第2図柄表示装置283に停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されると共に、第1入球口264が所定時間だけ開放される。なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜250)、タイマ割込処理(図34参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図40参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
このように、RAM403には種々のカウンタ等が設けられており、主制御装置310では、このカウンタ等の値に応じて大当たり抽選や第1図柄表示装置237および第3図柄表示装置281における表示の設定、第2図柄表示装置283における表示結果の抽選といったパチンコ機200の主要な処理を実行することができる。
図25に戻り、説明を続ける。RAM403は、図26に図示した各種カウンタのほか、MPU401の内部レジスタの内容やMPU401により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。更にRAM403は、保留回数カウンタ403aを少なくとも有している。なお、RAM403は、パチンコ機200の電源の遮断後においても電源装置315からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM403に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM403に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM403に記憶される情報に基づいて、パチンコ機200の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM403への書き込みはメイン処理(図40参照)によって電源遮断時に実行され、RAM403に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図39参照)において実行される。なお、MPU401のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路452からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU401へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図38参照)が即座に実行される。
保留回数カウンタ403aは、第1入球口264への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置237で行われる変動表示(第3図柄表示装置281で行われる変動表示)の保留回数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この保留回数カウンタ403aは、初期値がゼロに設定されており、第1入球口264へ球が入球されて変動表示の保留回数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図37のS1403参照)。一方、保留回数カウンタ403aは、第1入球口264への入球(始動入賞)に基づく変動表示が実行される毎に、1減算される(図35のS1204参照)。
この保留回数カウンタ403aの値(即ち、保留回数)は、保留回数コマンドによって音声ランプ制御装置313に通知される(図37のS1411参照)。保留回数コマンドは、第1入球口264へ入球されて保留回数カウンタ403aが1加算される毎に、主制御装置310から音声ランプ制御装置313に対して送信される2バイト(16ビット)構成のコマンドである。音声ランプ制御装置313は、保留回数コマンドによって通知された保留回数カウンタ403aの値に基づいて、保留ランプ285を保留回数に応じた個数だけ点灯する。
ここで、図27を参照して、保留回数コマンドの構成について説明する。図27は、保留回数コマンドのビット構成を説明した説明図である。尚、以下の説明において、2バイトのコマンドのうち、上位側のバイトを上位バイトと称し、下位側のバイトを下位バイトと称して説明する。また、各バイトにおいて、最上位ビット(MSB)を「第7ビット」とし、最下位ビット(LSB)を「第0ビット」として、説明を行う。
保留回数コマンドは、図27に示すように、上位バイトの第7ビットから第4ビットが、固定値「0111」(2進数)で構成されており、これによって、本コマンドが保留回数コマンドであることを示す。音声ランプ制御装置313は、主制御装置310より受信したコマンドのうち、上位バイトの第7ビットから第4ビットの値を確認し、その値が「0111」(2進数)である場合に、受信したコマンドが保留回数コマンドであることを認識する(図44のS2007参照)。
また、保留回数コマンドのうち、下位バイトは、保留回数で構成される。主制御装置310は、保留回数コマンドを音声ランプ制御装置313へ送信する場合に、第1入球口264への入球(始動入賞)によって1加算された保留回数カウンタ403aの値を、保留回数コマンドの下位バイトの第2ビットから第0ビットに当てはめる。また、保留回数コマンドの下位バイトの第7ビットから第3ビットには、すべて0を設定する。これにより、保留回数コマンドの下位バイト全体で、第1入球口264への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置237で行われる変動表示の保留回数を表すことができる。
音声ランプ制御装置313は、主制御装置310から保留回数コマンドを受信すると、受信した保留回数コマンドの下位バイトから、主制御装置310に保留された変動表示の保留回数を抽出する(図44のS2008参照)。このように、音声ランプ制御装置313は、保留回数カウンタ403aが1加算される毎に主制御装置310より送信される保留回数コマンドによって、主制御装置310に保留された変動表示の保留回数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置313の保留回数カウンタ423aによって管理される変動表示の保留回数が、ノイズ等の影響によって、主制御装置310に保留された実際の変動表示の保留回数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留回数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
一方、保留回数コマンドは、第3図柄表示装置281に連続予告演出の表示を許可するか否かを音声ランプ制御装置313に指示する連続予告許可コマンドとしての役割も担っている。連続予告演出は、第1入球口264への入球(始動入賞)に伴って行われる抽選の結果が大当たりである可能性が高いことを示唆(予告)する予告演出の一種で、その入賞時に保留されている全ての変動演出(変動表示)にわたって、その変動演出と共に同一の又は関連する図柄が第3図柄表示装置281に表示される演出である。この連続予告演出が、保留されていた変動演出と共に第3図柄表示装置281において連続して表示されれば、保留されていた全ての変動演出が終了した後に大当たりとなる期待感を、遊技者に対して持たせることができる。
保留回数コマンドにおける連続予告許可コマンドとしての役割は、図27に示すように、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビットで表わされる連続予告許可フラグと、上位バイトの第0ビットで表わされる連続予告後遊技状態フラグによって行われる。連続予告許可フラグは、第3図柄表示装置281に連続予告演出の表示を許可するか否かを示すもので、その値が「1」の場合に、第3図柄表示装置281に連続予告演出の表示を許可することを示し、「0」の場合に、第3図柄表示装置281に連続予告演出の表示を許可しないことを示す。また、連続予告後遊技状態フラグは、連続予告演出終了後の遊技状態(即ち、保留回数コマンドの送信トリガとなる第1入球口264への入球時に行われる当否判定の結果)が、「大当たり」および「外れ」のいずれであるかを示すもので、その値が「1」である場合に「大当たり」、「0」(2進数)である場合に「外れ」であることを示す。
主制御装置310では、変動開始時に実行する大当たり抽選(図36のS1301参照)とは別に、保留回数コマンドの送信トリガとなる第1入球口264への入球時にも、第1当たり乱数カウンタC1,第1当たり種別カウンタC2,停止パターン選択カウンタC3の値を保留球格納エリアへ格納すると共に、その格納された各カウンタから、そのカウンタ値が大当たりであるか否かを判定する当否判定や、大当たり時の大当たり種別、また、外れ時の停止パターンが判定される。そして、連続予告許可フラグおよび連続予告後遊技状態フラグの設定は、その第1入球口264への入球時に行われる当否判定などの結果に基づいて行われる。
例えば、判定の結果、「15R確変大当たり」である場合には、連続予告許可フラグが「1」、連続予告後遊技状態フラグが「1」に設定され(図37のS1407参照)、「前後はずれリーチ」である場合には、連続予告許可フラグが「1」、連続予告後遊技状態フラグが「0」に設定される(図37のS1409参照)。また、それ以外の場合には、連続予告許可フラグの値が「0」、連続予告後遊技状態フラグが「0」に設定される(図37のS1410参照)。このように、遊技者にとって一番有利な遊技状態である大当たり(15R確変大当たり)となる場合、若しくは、外れであっても、遊技者に対して大当たりの一歩手前であることを印象付けるリーチ(前後外れリーチ)となる場合に限り、連続予告許可フラグの値が「1」に設定される。これにより、連続予告演出が第3図柄表示装置281に表示された場合、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。
保留回数コマンドが音声ランプ制御装置313によって受信されると、音声ランプ制御装置313は、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(即ち、連続予告許可フラグ)の値を確認し、その値が「1」であれば、所定の確率で連続予告演出の開始を決定する(図45のS2107参照)。このとき、音声ランプ制御装置313は、連続予告演出の開始を決定する所定の確率(以下、「連続予告決定確率」と称する。)が、保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(即ち、連続予告後遊技状態フラグ)の値に応じて変更されるように構成されている(図45のS2103〜S2105参照)。この所定の確率の変更については、図28を参照して後述する。
このように、連続予告演出に係る処理のうち、主制御装置310では、第1入球口264へ入球されたときに行われる判定の結果に基づく連続予告演出の許可判断だけを行い、その判断結果を連続予告許可フラグとして保留回数コマンドに含めて音声ランプ制御装置313に送信する。そして、音声ランプ制御装置313では、保留回数コマンドの連続予告許可フラグの値に基づいて、実際の連続予告演出開始の決定や連続予告演出の態様の設定を行う。これにより、主制御装置310における処理を、パチンコ機200の最も重要な処理である、第1入球口264への入球に基づき遷移すべき遊技状態を抽選する抽選処理に集中させることができる一方、音声ランプ制御装置313に処理能力の高いMPU421を使用すれば、連続予告演出の演出態様を多種多様に設定することができる。
また、主制御装置310では、遊技者にとって一番有利な遊技状態である大当たり(15R確変大当たり)となる場合、若しくは、外れであっても、遊技者に対して大当たりの一歩手前であることを印象付けるリーチ(前後外れリーチ)となる場合に、連続予告演出を音声ランプ制御装置313に対して連続予告演出を許可する連続予告許可フラグを保留回数コマンドに含めて送信する。即ち、第1入球口264へ入球されたときに行われる判定の結果が大当たりだけでなく、前後外れリーチの場合も、主制御装置310において連続予告演出が許可され、その情報が音声ランプ制御装置313に送信されるので、音声ランプ制御装置313では、前後外れリーチなどの場合にも連続予告演出の実行を決定することができる。これにより、抽選の結果として外れが連続するような場合であっても、連続予告演出が行われることにより、遊技者に対して高い期待感を持たせることができ、遊技者が退屈するのを防止することができる。
また、連続予告演出が許可される場合に、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」に設定された上で、保留回数コマンドが音声ランプ制御装置313に送信されるので、この保留回数コマンド1つで、保留回数と連続予告許可フラグとの2つの情報を、主制御装置310から音声ランプ制御装置313に対して送信することができる。これにより、音声ランプ制御装置313において、連続予告演出の実行が許可されたことを正確に把握することができるのに加え、連続予告演出が加えられる保留された変動演出の数(保留回数)を正確に把握することができる。よって、変動演出の保留回数と、連続予告許可フラグとが別のコマンドによって主制御装置310から音声ランプ制御装置313に対して送信される場合と比較して、音声ランプ制御装置313における制御を容易にすることができる。
更に、本実施形態における保留回数コマンドは、連続予告後遊技状態フラグも含まれているので、変動演出の保留回数および連続予告許可フラグに加え、連続予告後遊技状態フラグに関する情報も、音声ランプ制御装置313に対して、正確に把握させることができる。よって、連続予告後遊技状態フラグに基づいて容易に連続予告決定確率を変更したり、連続予告演出態様を選定したりすることができる。よって、変動演出の保留回数、連続予告演出の許可情報、及び、連続予告演出後の遊技状態に基づく情報の3つが主制御装置310から音声ランプ制御装置313に送信される場合に、保留回数コマンド1つにそれらを含めることによって、音声ランプ制御装置313における制御を容易にすることができる。
図25に戻り、説明を続ける。主制御装置310のMPU401には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン404を介して入出力ポート405が接続されている。入出力ポート405には、払出制御装置311、音声ランプ制御装置313、第1図柄表示装置237、第2図柄表示装置283、第2図柄保留ランプ284、特定入賞口265aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド409が接続され、MPU401は、入出力ポート405を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。また、入出力ポート405には、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ408や、電源装置315に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路453が接続され、MPU401は各種スイッチ408から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路453より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
払出制御装置311は、払出モータ416を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU411は、そのMPU411により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM412と、ワークメモリ等として使用されるRAM413とを有している。
払出制御装置311のRAM413は、主制御装置310のRAM403と同様に、MPU411の内部レジスタの内容やMPU411により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM413は、パチンコ機200の電源の遮断後においても電源装置315からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM413に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置310のMPU401と同様、MPU411のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路452から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU411へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図38参照)が即座に実行される。
払出制御装置311のMPU411には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン414を介して入出力ポート415が接続されている。入出力ポート415には、主制御装置310や払出モータ416、発射制御装置312などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置311には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置311に接続されるが、主制御装置310には接続されていない。
発射制御装置312は、主制御装置310により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル251の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット312aを制御するものである。球発射ユニット312aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル251に触れていることをタッチセンサ251aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ251bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル251の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル251の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置313は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)426における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部229〜233、表示ランプ234、保留ランプ285など)427における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や連続予告演出といった表示制御装置314で行われる第3図柄表示装置281の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU421は、そのMPU421により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM422と、ワークメモリ等として使用されるRAM423とを有している。
音声ランプ制御装置313のMPU421には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン424を介して入出力ポート425が接続されている。入出力ポート425には、主制御装置310、表示制御装置314、音声出力装置426、ランプ表示装置427、振動センサ428、枠ボタン222などがそれぞれ接続されている。
音声ランプ制御装置313は、枠ボタン222からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン222が操作された場合は、第3図柄表示装置281で表示されるステージを変更したり、変動表示(変動演出)の演出パターンを変更したり、リーチ演出時の演出内容を変更するように、音声出力装置426、ランプ表示装置427を制御し、また、表示制御装置314へ指示する。ステージが変更される場合は、変更後のステージに応じた背景画像を第3図柄表示装置281に表示させるべく、変更後のステージに関する情報を含めた背景画像変更コマンドを表示制御装置314へ送信する。
また、振動センサ428は、遊技板213の裏面に取り付けられている。パチンコ機200では、入球口への入球が遊技状態を決定する重要な要因となるので、振動によって球の流れを変え、意図的に入球口への入球が行われることを阻止する必要がある。そこで、振動センサ428の出力から、遊技者などによってパチンコ機200に振動が与えられたと判断される場合は、その振動エラーを伝えるエラーコマンドを表示制御装置314に送信する。表示制御装置314では、受信したエラーコマンドによって示されるエラーの種類(例えば、振動エラー)に応じたエラーメッセージ画像を第3図柄表示装置281に遅滞無く表示させる制御が行われる。
音声ランプ制御装置313のROM422には、連続予告判定テーブル422aが少なくとも格納されている。また、RAM423には、保留回数カウンタ423a、連続予告判定カウンタ423b、連続予告回数レジスタ423c、連続予告回数カウンタ423d、連続予告態様カウンタ423e、連続予告態様フラグ423fが少なくとも設けられている。ここでは、説明の便宜上、先に連続予告判定カウンタ423b、連続予告判定テーブル422aについて説明し、次いで、残りの各カウンタやフラグ、レジスタについて説明する。
連続予告判定カウンタ423bは、連続予告演出開始の決定に使用するループカウンタで、音声ランプ制御装置313のコマンド判定処理(図44参照)の実行毎に1回更新される。連続予告判定カウンタ423bの更新は、例えば、0〜127の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり127)に達した後0に戻ることによって行われる。
音声ランプ制御装置313は、主制御装置310より受信した保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」である場合に、連続予告判定カウンタ423bの値と、後述する連続予告判定テーブル422aとに基づいて、連続予告演出の開始を決定する(図45のS2106、S2107参照)。
連続予告判定テーブル422aは、主制御装置310より受信した保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」である場合、即ち、主制御装置310から第3図柄表示装置281における連続予告演出の表示を許可する通知があった場合に、「連続予告決定確率」を設定するためのテーブルである。ここで、連続予告決定確率は、連続予告演出の表示を許可する通知を受けた場合に、第3図柄表示装置281に連続予告演出を開始させることを決定する確率である。音声ランプ制御装置313は、連続予告判定テーブル422aと、連続予告判定カウンタ423bの値とを比較し、連続予告判定カウンタ423bの値が連続予告判定テーブル422aで示される範囲にあるときに、第3図柄表示装置281に連続予告演出を開始させることを決定する(図45のS2106、S2107参照)。
ここで、図28を参照して、連続予告判定テーブル422aの詳細について説明する。図28は、連続予告判定テーブル422aの内容を模式的に示した模式図である。連続予告判定テーブル422aは、図28に示すように、大当たり時連続予告判定テーブル422a1および外れ時連続予告判定テーブル422a2の2つのテーブルを有している。音声ランプ制御装置313は、主制御装置310より受信した保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」である場合に、保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(連続予告後遊技状態フラグ)に応じて、連続予告決定確率の設定に用いるテーブルを、連続予告判定テーブル422aにある2つのテーブルから1つ選択する。即ち、連続予告後遊技状態フラグが「1」(連続予告演出終了後の遊技状態が「大当たり」)である場合、大当たり時連続予告判定テーブル422a1を選択し、連続予告後遊技状態フラグが「0」(連続予告演出終了後の遊技状態が「外れ」)である場合、外れ時連続予告判定テーブル422a2を選択する(図45のS2103〜S2105参照)。これにより、連続予告演出終了後の遊技状態(「大当たり」であるか、「外れ」であるか)に応じて、連続予告決定確率を変更できる。
大当たり時連続予告判定テーブル422a1および外れ時連続予告判定テーブル422a2は、いずれも、音声ランプ制御装置313内の保留回数カウンタ423a(主制御装置310に保留された変動演出の保留回数)が取り得る各値「1」〜「4」に対応付けて、連続予告演出の開始を決定する連続予告判定カウンタ423bの範囲(以下、「連続予告決定範囲」と称する。)をそれぞれ規定している。
例えば、図28に示した例では、大当たり時連続予告判定テーブル422a1は、保留回数カウンタ423aの値「1」に対応付けて連続予告決定範囲として「0」を規定し、保留回数カウンタ423aの値「2」に対応付けて連続予告決定範囲として「0〜15」を規定し、保留回数カウンタ423aの値「3」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜39」を規定し、保留回数カウンタ423aの値「4」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜63」を規定する。
また、外れ時連続予告判定テーブル422a2は、保留回数カウンタ423aの値「1」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0」を規定し、保留回数カウンタ423aの値「2」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜9」を規定し、保留回数カウンタ423aの値「3」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜25」を規定し、保留回数カウンタ423aの値「4」に対応付けて、連続予告決定範囲として「0〜39」を規定する。
音声ランプ制御装置313は、主制御装置310より保留回数コマンドを受信し、その受信した保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」である場合に、連続予告決定確率を設定するためのテーブルとして、大当たり時連続予告判定テーブル422a1および外れ時連続予告判定テーブル422a2のいずれかを選択すると、その選択した連続予告判定テーブルから、その時点における保留回数カウンタ423aの値に対応付けられた連続予告決定範囲を特定し、その時点における連続予告判定カウンタ423bの値が連続予告決定範囲に含まれる場合に、連続予告演出の開始を決定する。
さて、図28の例における大当たり時連続予告判定テーブル422a1および外れ時連続予告判定テーブル422a2は、いずれも、保留回数カウンタ423aの値が大きくなるほど、連続予告決定範囲が広くなるように規定されているが、連続予告決定範囲が広ければ、連続予告演出を行うとの決定がされ易くなり、連続予告決定確率が高くなるので、大当たり時連続予告判定テーブル422a1および外れ時連続予告判定テーブル422a2は、ともに、主制御装置310における変動表示の保留回数が多いほど、連続予告決定確率が高くなるように規定されている、ということができる。ここで、連続予告演出は、連続予告演出が決定されたときに保留されている全ての変動演出にわたって行われるものであるので、保留回数が大きいほど連続予告決定確率を高く設定することにより、一の連続予告演出に含まれる変動演出の数が多くなる可能性が高くなる。これにより、遊技者は、連続する多くの変動演出にわたって連続予告演出が行われるほど、通常の演出とは異なる演出が行われたことを認識することができるので、遊技者に対して、特別な期待感を持たせることができる。また、変動表示の保留回数は、一般的に小さい値をとることが多いため、保留回数が小さい場合には、頻繁に連続予告演出が行われないように抑制することができる一方、保留回数が大きくなった場合に、連続予告演出が行われやすくすることができる。
また、図28の例における大当たり時連続予告判定テーブル422a1と外れ時連続予告判定テーブル422a2とを比較した場合、同一の保留回数カウンタ423aの値に対応付けられた連続予告決定範囲は、大当たり時連続予告判定テーブル422a1のほうが外れ時連続予告判定テーブル422a2よりも同一または広くなるように規定されている。即ち、連続予告演出終了後の遊技状態が「大当たり」となる場合における連続予告決定確率は、連続予告演出終了後の遊技状態が「外れ」となる場合における連続予告決定確率と同一か、それよりも高くなるように設定される。これにより、第3図柄表示装置281において連続予告演出が表示された場合に、連続予告演出終了後に遊技状態が「大当たり」となる可能性が高いことを遊技者に対して示唆することができるので、遊技者に対して、高い期待感を持たせることができる。また、通常、連続予告演出終了後の遊技状態(即ち、第1入球口264への入球時に行われる判定の結果)が、「大当たり」となる確率は、「外れ」となる確率よりも小さく設定されているので、連続予告演出終了後の遊技状態が「外れ」の場合には、頻繁に連続予告演出が行われないように抑制することができる一方、「大当たり」の場合には、連続予告演出が行われやすくすることができる。
このように、主制御装置310では、第1入球口264へ入球されたときに行われる当否判定の結果が大当たりだけでなく、前後外れリーチの場合も、連続予告演出の許可判断が行われ、その判断結果が保留回数コマンドの連続予告許可フラグとして、音声ランプ制御装置313に通知される。そして、音声ランプ制御装置313は、その判断結果(保留回数コマンドの連続予告許可フラグの値)および種々の条件に応じて、前後外れリーチなどの場合にも連続予告演出の実行を決定することができるので、連続予告演出の実行を多種多様な条件で行わせることができる。これにより、連続予告演出が行われた場合に、遊技者に対して、様々な期待感を持たせることができる。また、抽選の結果として外れが連続するような場合であっても、連続予告演出が行われるので、遊技者に対して高い期待感を持たせることができ、遊技者が退屈するのを防止することができる。
図25に戻り、説明を続ける。RAM423の保留回数カウンタ423aは、第1図柄表示装置237(および第3図柄表示装置281)で行われる変動演出(変動表示)であって、主制御装置310において保留されている変動演出の保留回数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。音声ランプ制御装置313は、第1入球口264への入球によって変動表示の保留回数が追加されたときに主制御装置310より送信される保留回数コマンドを受信した場合に、その保留回数コマンドの下位バイトに格納された、主制御装置310の保留回数カウンタ403aの値(即ち、主制御装置310に保留された変動表示の保留回数)を保留回数カウンタ423aに格納する(図44のS2008参照)。
また、音声ランプ制御装置313は、主制御装置310からの変動表示の指示コマンドである変動パターンコマンドを受信し、その受信に伴って第3図柄表示装置281における変動表示の態様を設定すると、保留回数カウンタ423aの値を1減算する(図47のS2207参照)。このように、主制御装置310より送信されるコマンドに従って、保留回数カウンタ423aの値を更新するので、主制御装置310の保留回数カウンタ403aと同期させながら、その値を更新することができる。
保留回数カウンタ423aの値は、保留ランプ285の点灯処理に用いられる。即ち、4つ設けられた保留ランプ285のうち、保留回数カウンタ423aの値に応じた個数の保留ランプ285だけが点灯され、残りの保留ランプ285は消灯される(図42のS1905参照)。また、保留回数カウンタ423aの値は、連続予告判定テーブル422a(大当たり連続予告判定テーブル422a1または外れ時連続予告判定テーブル422a2のいずれか一方)から、連続予告決定範囲を保留回数に応じて設定する場合にも用いられる(図45のS2106参照)。更に、保留回数カウンタ423aの値は、連続予告演出の実行が決定された場合における連続予告回数レジスタ423cの設定にも用いられる(図45のS2108参照)。
連続予告回数レジスタ423cは、連続予告演出の実行回数を規定するレジスタである。音声ランプ制御装置313は、主制御装置310から受信した保留回数コマンドに基づいて連続予告演出の開始が決定されると、そのときの保留回数カウンタ423cの値を連続予告回数レジスタ423cに格納することで、その連続予告演出の決定時点で保留されていた全ての変動演出に対して連続予告演出が実行されるように、連続予告演出の実行回数が規定される(図45のS2108参照)。
連続予告回数カウンタ423dは、連続予告演出の実行回数を計数するカウンタである。この連続予告回数カウンタ423dの初期値は0に設定され、主制御装置110から受信した保留回数コマンドに基づいて連続予告演出の開始が決定されると、連続予告演出回数カウンタ223dは1に設定される(図45のS2109参照)。
そして、主制御装置310からの変動演出の指示コマンドである変動パターンコマンドを受信した場合に、MPU421によって連続予告演出回数カウンタ223dが参照され、その値が0以外の値を示す間、第3図柄表示装置281にて連続予告演出が行われるように設定されると共に、連続予告態様フラグ423f、連続予告回数レジスタ423c及び連続予告回数カウンタ423dの値に基づいて、連続予告演出の演出態様が決定される(図48参照)。また、連続予告回数カウンタ423dの値が0である場合は、連続予告演出の開始決定がなされていないので、連続予告演出を未実行に設定する(図48のS2252参照)。
連続予告演出の態様が設定されると、連続予告回数カウンタ423dの更新処理が行われ(図48のS2263参照)、更新前の連続予告回数カウンタ423dの値が0の場合、即ち、連続予告演出の開始決定がなされていない場合は、引き続き連続予告回数カウンタ423dの値が0に保持される。
また、更新前の連続予告回数カウンタ423dの値が0以外で且つ連続予告回数レジスタ423cの値と等しくない場合、連続予告回数カウンタ423dの値を1増やし、更新前の連続予告回数カウンタ423dの値が0以外で且つ連続予告回数レジスタ423cの値と等しい場合は、連続予告回数カウンタ423dの値を0にリセットする。これにより、連続予告演出が連続予告回数レジスタ423cによって規定された実行回数だけ実行されるように、連続予告演出の態様が設定される。
ここで、連続予告回数レジスタ423cの値は、上述したように、連続予告演出の開始が決定された時点の保留回数カウンタ423aの値、即ち、その時点において主制御装置110にて保留されている変動演出の保留回数である。よって、連続予告回数カウンタ423dの更新処理を上述のように行うことによって、連続予告演出の開始が決定された時点で主制御装置110において保留されていた全ての変動演出に対して連続予告演出の態様が設定され、連続してその連続予告演出が第3図柄表示装置281に表示させることができる。そして、連続予告演出の決定は、連続予告演出終了後の遊技状態に基づいて行われるので、連続予告演出を通じて、遊技者に対して連続予告演出終了後に大当たりが得られる期待感を持たせることができる。
連続予告態様カウンタ423eは、連続予告演出の演出態様の選定に使用するカウンタである。本パチンコ機200では、第3図柄表示装置281に表示される連続予告演出の演出態様として、2種類の態様が用意されている。そのうち、1の態様は、ステップアップ演出型の連続予告演出であり、別の態様は、同一演出型の連続予告演出である。
ステップアップ型の連続予告演出は、最初の変動演出中に「タマゴ」を表示し、2回目の変動演出中に「ヒヨコ」を表示し、3回目の変動演出中に「ニワトリ」を表示し、4回目の変動演出中に「ニワトリ群」を表示する態様である。また、連続予告回数レジスタ423cの値が3以下、即ち、連続予告演出が設定された変動演出の数が3以下である場合は、連続予告実行回数にかかわらず連続予告演出の設定された最後の変動演出において「ニワトリ群」を表示させる。
これにより、第3図柄表示装置281において変動演出が行われる毎に連続予告演出により表示される図柄が、徐々に変化(ステップアップ)していくので、遊技者がこの徐々に変化していく図柄を見ることによって、遊技者に対して、ニワトリ群が表示されたときに、そのニワトリ群が表示された変動演出において大当たりとなる期待感を持たせることができる。また、連続予告演出の設定された変動演出が3である場合、「タマゴ」→「ヒヨコ」→「ニワトリ群」の順に連続予告演出が行われ、連続予告演出の設定された変動演出が2である場合、「タマゴ」→「ニワトリ群」の順に連続予告演出が行われ、連続予告演出の設定された変動演出が1である場合、いきなり「ニワトリ群」が表示される。このように、連続予告演出の設定された変動演出の数が3以下の場合は、途中の図柄が飛ばされて、いきなりニワトリ群が表示されるので、遊技者がその突然表示されたニワトリ群を見て、そのニワトリ群が表示された変動演出において大当たりとなる期待感をも持たせることができる。
一方、同一演出型の連続予告演出は、連続予告演出の設定された変動演出のうち最後の変動演出をのぞいて、その変動演出が停止した直後に「泡」を第3図柄表示装置281に表示させる演出である。これにより、変動演出の停止図柄として大当たり図柄が現出せずに、15R確変大当たり、2R確変大当たりあるいは時短大当たりとならない場合であっても、停止直後に「泡」を連続して現出させることによって、遊技者に対して、連続予告演出終了後に大当たりが得られる期待感を持たせることができ、遊技者に遊技を続けさせる動機づけを与えることができる。
連続予告態様カウンタ423eは、音声ランプ制御装置313のコマンド判定処理の実行毎に1回更新される(図44のS2001参照)。連続予告態様カウンタ423eの更新は、0〜15の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり15)に達した後0に戻ることによって行われる。
音声ランプ制御装置313は、連続予告演出の開始が決定されると、連続予告態様カウンタ423eの値に応じて、連続予告演出の演出態様を決定する。本実施形態では、連続予告態様カウンタ423eの値が3から7の場合、連続予告演出の演出態様として同一演出型の連続予告演出を設定し、その他の値の場合は、連続予告演出の演出態様としてステップアップ型の連続予告演出を設定する。
ここで決定された連続予告演出の演出態様は、連続予告態様フラグ423fに設定される。具体的には、連続予告演出の演出態様としてステップアップ型の連続予告演出が設定された場合は、連続予告態様フラグ423fに「0」が設定され、同一演出型の連続予告演出が設定された場合は、連続予告態様フラグ423fに「1」が設定される(図45のS2110〜S2112)。
この連続予告態様フラグ423fは、主制御装置310からの変動演出の指示コマンドである変動パターンコマンドを受信した場合に音声ランプ制御装置313によって参照され、連続予告回数カウンタ423dの値が0以外で且つ連続予告態様フラグ423fが「0」である場合、ステップアップ型の連続予告演出が行われるように、連続予告回数レジスタ423c及び連続予告回数カウンタ423dの値に応じて、変動演出と合わせて表示すべき図柄を「タマゴ」、「ヒヨコ」、「ニワトリ」、「ニワトリ群」の中から設定する。また、連続予告回数カウンタ423dの値が0以外で且つ連続予告態様フラグ423fが「1」である場合、同一演出型の連続予告演出が行われるように、変動演出停止後に表示すべき図柄として「泡」を設定する。
また、音声ランプ制御装置313は、連続予告演出の開始が決定されると、連続予告回数レジスタ423cの値と連続予告態様フラグ423fの値とを含めた連続予告設定コマンドを生成し、表示制御装置314へ送信する。これにより、表示制御装置314は、連続予告回数レジスタ423cの値から、これから実行すべき連続予告演出の連続予告回数を把握すると共に、連続予告態様フラグ423fの値からその連続予告演出の態様を把握し、それに応じて、連続予告演出に関する画像描画の制御を実行する。
RAM423は、その他、主制御装置310より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)や、変動表示を開始すべきか否かを示す変動開始フラグ(図示せず)などを有している。なお、コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ処理装置313のコマンド判定処理(図44参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理のS2002、S2005、S2007、S2010の処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。また、変動開始フラグは、主制御装置310から出力された変動パターンコマンドを受信した場合にオンされ(図44のS2003参照)、第3図柄表示装置281における変動表示の設定がなされるときにオフされる(図47のS2203参照)。
表示制御装置314は、音声ランプ制御装置313及び第3図柄表示装置281が接続され、音声ランプ制御装置313より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置(LCD)81における第3図柄の変動表示(変動演出)や連続予告演出を制御するものである。この表示制御装置314の詳細については、図29を参照して後述する。
電源装置315は、パチンコ機200の各部に電源を供給するための電源部451と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路452と、RAM消去スイッチ322(図24参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路453とを有している。電源部451は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置310〜314等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部451は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ408などの各種スイッチや、ソレノイド409などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置310〜314等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路452は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置310のMPU401及び払出制御装置311のMPU411の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路452は、電源部451から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置310及び払出制御装置311へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置310及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部451は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置310及び払出制御装置311は、NMI割込処理(図38参照)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路453は、RAM消去スイッチ322(図24参照)が押下された場合に、主制御装置310へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置310は、パチンコ機200の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置311においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置311に対して送信する。
次に、図29を参照して、表示制御装置314の電気的構成について説明する。図29は、表示制御装置314の電気的構成を示すブロック図である。表示制御装置314は、MPU431と、ROM(プログラムROM)432と、ワークRAM433と、キャラクタROM434と、常駐用ビデオRAM435と、通常用ビデオRAM436と、画像コントローラ437と、入力ポート438と、出力ポート439と、バスライン440,441とを有している。
入力ポート438の入力側には音声ランプ制御装置313の出力側が接続され、入力ポート438の出力側には、MPU431、ROM432、ワークRAM433、キャラクタROM434、画像コントローラ437がバスライン440を介して接続されている。画像コントローラ437には、常駐用ビデオRAM435及び通常用ビデオRAM436が接続されると共に、バスライン441を介して出力ポート439が接続されている。また、出力ポート439の出力側には、第3図柄表示装置281が接続されている。
なお、パチンコ機200は、大当たりの抽選確率や1回の大当たりで払い出される賞球数が異なる別機種であっても、第3図柄表示装置281で表示される図柄構成が全く同じ仕様の機種があるので、表示制御装置314は共通部品化されコスト低減が図られている。
以下では、先にMPU431、キャラクタROM434、画像コントローラ437、常駐用ビデオRAM435、通常用ビデオRAM436について説明し、次いで、ROM432、ワークRAM433について説明する。
まず、MPU431は、音声ランプ制御装置313から出力された表示用変動パターンコマンドに基づいて、第3図柄表示装置281の表示内容を制御するものである。
キャラクタROM434、画像コントローラ437、常駐用ビデオRAM435、通常用ビデオRAM436は、いずれも、第1実施形態におけるスロットマシン10の表示制御装置314に設けられたキャラクタROM187、画像コントローラ188、常駐用ビデオRAM189、通常用ビデオRAM190と同様の構成または機能を有している。
即ち、キャラクタROM434は、第3図柄表示装置281に表示される画像データを記憶したメモリであり、2ギガバイトの容量を持つNAND型フラッシュメモリ434aによって構成されている。よって、第3図柄表示装置281に表示される数多くの画像を格納できるので、遊技者の興趣をより高めるために、第3図柄表示装置281に表示される画像を多様化、複雑化できるようになっている。
また、キャラクタROM434には、NAND型フラッシュメモリ434aの不良データブロックを避けてデータの読み書きを行うためにデータアドレス変換を実行する、第1実施形態におけるキャラクタROM187に設けられた調停回路187bと同一の機能を有する、公知の調停回路434b(例えば、特許文献1を参照)が設けられている。
画像コントローラ437は、画像を描画し、その描画した画像を所定のタイミングで第3図柄表示装置281に表示させるデジタル信号プロセッサ(DSP)であり、電源投入時に予めキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送され且つ常駐される画像データ、または、MPU431の指示に基づきキャラクタROM435から都度通常用ビデオRAM436に転送される画像データを用いて、画像の描画が行われる。
ここで、キャラクタROM434に格納されている画像データのうち一部の画像データが電源投入後に常駐用ビデオRAM435に転送されるので、初期化処理の終了後は、常駐用ビデオRAM435に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ437にて画像の描画処理を行うことができる。これにより、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM435に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aで構成されたキャラクタROM434から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置281に描画した画像を表示することができる。
特に、常駐用ビデオRAM435には、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置310または表示制御装置314によって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM434をNAND型フラッシュメモリ434aで構成しても、第3図柄表示装置281に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
また、画像コントローラ437は、第1実施形態における画像コントローラ188に設けられたバッファRAM188aと同様に、NAND型フラッシュメモリ434aの1ブロック分の容量である132キロバイトのSRAMによって構成されたバッファRAM437aを有している。
ここで、第1実施形態では、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190へ画像データを転送する場合、MPU181がキャラクタROM187から1ブロック分のデータを直接読み出して一旦バッファRAM188aに格納し、常駐用ビデオRAM189または通常用ビデオRAM190の未使用時を見計らって、MPU181がバッファRAM188aに格納された画像データを常駐RAM189または通常用ビデオRAM190へ転送する処理を実行した。これに対し、第2実施形態では、画像コントローラ437がMPU431からの指示に基づいて、キャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436への転送を実行する。
具体的には、MPU431によって、キャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436へ画像データの転送の必要性が判断され、画像データの転送が必要であると判断されると、その転送すべき画像データが格納されているキャラクタROM434の先頭アドレスとその画像データのデータサイズ、転送先の情報(常駐用ビデオRAM189及び通常用ビデオRAM190のいずれに転送するかを示す情報)、及び転送先(常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190)の先頭アドレスを含む転送命令が、MPU431から画像コントローラ437へ送信される。なお、転送命令には、転送すべき画像データのデータサイズにかえて、その画像データが格納されているキャラクタROM434の末尾のアドレスを含めてもよい。
画像コントローラ437は、転送命令を受信すると、その転送命令に含まれる各種情報に従って、キャラクタROM435の所定アドレスから1ブロック分のデータを読み出して一旦バッファRAM437aに格納し、常駐用ビデオRAM435または通常用ビデオRAM436の未使用時に、バッファRAM437aに格納された画像データを常駐RAM435または通常用ビデオRAM436に転送する。そして、転送命令により示されたデータサイズ分の画像データが全て転送されるまで、その処理を繰り返し実行する(図59参照)。
これにより、キャラクタROM434から時間をかけて読み出された画像データを一旦そのバッファRAM437aに格納し、その後、その画像データをバッファRAM437aから常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436へ短時間で転送することができる。よって、キャラクタROM434から画像データが常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436へ転送される間に、常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436が、その画像データの転送で長時間占有されるのを防止することができる。従って、画像データの転送により常駐用ビデオRAM435や通常用ビデオRAM436が占有されることで、画像の描画処理にそれらのビデオRAM435,436が使用できず、結果として必要な時間までに画像の描画や、第3図柄表示装置281への表示が間に合わないことを防止することができる。
また、バッファRAM437aから常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436への画像データへの転送は、画像コントローラ437によって行われるので、常駐用ビデオRAM435及び通常用ビデオRAM436が画像の描画処理や第3図柄表示装置281への表示処理に未使用である期間を容易に判定することができ、処理の単純化を図ることができる。
常駐用ビデオRAM435は、第1実施形態におえる表示制御装置81と同様に、キャラクタROM434より転送された画像データが、電源投入中、上書きされることがなく保持され続けるように用いられ、電源投入時主画像エリア435a、背景画像エリア435c、キャラクタ図柄エリア435e、エラーメッセージ画像エリア435fが設けられているほか、電源投入時変動画像エリア435b、第3図柄エリア435dが少なくとも設けられている。
電源投入時主画像エリア435aは、第1実施形態の電源投入時主画像エリア189aと同様に、表示制御装置314が電源投入時の初期化処理を行っている間に第3図柄表示装置281に表示する電源投入時主画像に対応するデータを格納する領域である。また、電源投入時変動画像エリア435bは、第3図柄表示装置281に電源投入時主画像が表示されている間に遊技者によって遊技が開始され、第1入球口164への入球が検出された場合に、主制御装置310において行われた抽選結果を変動演出によって表示する電源投入時変動画像に対応する画像データを格納する領域である。
MPU431は、電源部451から電源供給が開始されたときに、先ず初めにキャラクタROM434から電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを電源投入時主画像エリア435aへ転送するように、画像コントローラ437へ転送命令を送信する(図50のS2302,S2303参照)。
ここで、図30を参照して、電源投入時変動画像について説明する。図30は、表示制御装置314が電源投入時の初期化処理を行っている間に、第3図柄表示装置281にて表示される電源投入時画像を説明する説明図である。まず、表示制御装置314が電源投入時の初期化処理を行っている間、通常時は、図30(a)に示すように、電源投入時主画像のみを3図柄表示装置281に表示させる。
一方、第3図柄表示装置281に電源投入時主画像が表示されている間に、音声ランプ制御装置313から変動開始の指示コマンドである表示用変動パターンコマンドを受信すると、表示制御装置314は、図30(b)に示すように、電源投入時主画像の表示画面上に、画面に向かって右下の位置に「○」図柄の電源投入時停止画像と、図30(c)に示すように、「○」図柄と同位置に「×」図柄の電源投入時停止画像とを、変動期間中、交互に繰り返して表示する。そして、音声ランプ制御装置313からの表示用変動パターンコマンドおよび表示用停止図柄コマンドから、主制御装置310にて行われた抽選の結果を判断し、「大当たり」である場合は図30(b)に示す画像で変動演出の停止後に一定期間表示させ、「外れ」である場合は図30(c)に示す画像で変動演出の停止後に一定期間表示させる。
MPU431は、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データの転送が終了した時点で、画像コントローラ437に対し、電源投入時主画像エリア435aに格納された画像データを用いた電源投入時主画像の描画を指示することにより、図30(a)に図示される電源投入時主画像が第3図柄表示装置281に表示される。そして、表示制御装置314の初期化処理が終了するまで、その電源投入時主画像が表示されるようにMPU431によって制御される。一方、その初期化処理の中で、残りの常駐用ビデオRAM435に常駐すべき画像データがキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送されるように、MPU431から画像コントローラ437に対して転送命令が送信される。
このように、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM435に転送されている間、遊技者やホール関係者は、第3図柄表示装置281に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置314は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置281に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送することができる。また、遊技者等は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置281に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM435に常駐すべき画像データがキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに第3図柄表示装置281に表示されることによって、第3図柄表示装置281が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができ、キャラクタROM434に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
また、電源投入時主画像が第3図柄表示装置281に表示されている間に遊技者が遊技を開始し、第1入口球264に入球が検出された場合は、電源投入時変動画像エリア435bに常駐された電源投入時変動画像に対応する画像データを用いて電源投入時変動画像が描画され、図3(b)及び(c)に示す画像が交互に第3図柄表示装置281に表示されるように、MPU431から画像コントローラ437に対して指示されるので、電源投入時変動画像を用いて簡単な変動演出を行うことができる。よって、遊技者は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置281に表示されている間であっても、その簡単な変動演出によって確実に抽選が行われたことを確認することができる。
また、電源投入時主画像が第3図柄表示装置281に表示される段階で、すでに電源投入時変動演出画像に対応する画像データが電源投入時変動画像エリア435bに常駐されているので、電源投入時主画像が第3図柄表示装置281に表示されている間に第1入口球264に入球が検出された場合は、対応する変動演出を第3図柄表示装置281に即座に表示させることができる。
また、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データが、常駐用ビデオRAM435の電源投入時主画像エリア435aおよび電源投入時変動画像エリア435bに格納されるので、瞬間的に停電が発生した場合に、常駐用ビデオRAM435に常駐されたデータが残っていれば、復電時に電源投入時主画像エリア435aおよび電源投入時変動画像エリア435bに常駐された画像データを用いて、電源投入時主画像や電源投入時変動画像を即座に第3図柄表示装置281へ表示させることができる。
図29に戻って、説明を続ける。背景画像エリア435cは、第1実施形態の背景画像エリア189bと同様に、第3図柄表示装置281に表示される背景画像に対応する画像データを格納する領域である。ここで、図31を参照して、背景画像と、その背景画像のうち、背景画像エリア435cに格納される背景画像の範囲について説明する。図31は、3種類の背景画像と、各背景画像に対して常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435cに格納される背景画像の範囲を模式的に示した模式図であり、図31(a)は、「街中ステージ」に対応する背景Aに対して、図31(b)は、「海中ステージ」に対応する背景Bに対して、図31(b)は、「空ステージ」に対応する背景Cに対して、それぞれ背景画像エリア435cに格納される背景画像の範囲を模式的に示したものである。
各背景A〜Cに対応する背景画像は、いずれも第3図柄表示装置281において表示される表示領域よりも水平方向に長い画像が、キャラクタROM434に用意されている。画像コントローラ437は、その画像を水平方向に左から右へスクロールさせながら背景画像が第3図柄表示装置281に表示されるように、画像の描画をおこなう。
各背景A〜Cに用意された画像(以下、「スクロール用画像」と称する。)は、いずれも位置aおよび位置cのところで背景画像が連続するように画像が構成されている。そして、位置cから位置dの間の画像および位置aから位置a’の間の画像は、表示領域の水平方向の幅分の画像によって構成されており、位置cから位置dの間にある画像が表示領域として第3図柄表示装置281に表示された後に、位置aから位置a’の間にある画像を表示領域として第3図柄表示装置281に表示させると、第3図柄表示装置281にスムーズなつながりで背景画像がスクロール表示されるようになっている。
遊技者によって枠ボタン222が操作されてステージが変更されると、MPU431は、まず位置aから位置a’の間を表示領域の初期位置として設定し、その初期位置の画像が第3図柄表示装置281に表示されるように、画像コントローラ437を制御する。そして、時間の経過とともに、表示領域をスクロール用画像に対して左から右に移動させ、順次その表示領域が第3図柄表示装置281に表示されるように画像コントローラ437を制御し、更に、表示領域が位置cから位置dの間の画像に到達した場合、再び表示領域を位置aから位置a’の画像として第3図柄表示装置281に表示されるように画像コントローラ437を制御する。よって、第3図柄表示装置281には、位置a〜位置cの間の画像を、左方向に向かって流れるように、スムーズなつながりで繰り返しスクロールされて表示させることができる。
次いで、各背景画像において、背景画像エリア435cに格納される背景画像の範囲について説明する。初期ステージである街中ステージに対応する背景Aは、その背景Aの全範囲、即ち、位置aから位置dに対応する画像データが全て常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435dに格納される。通常、初期ステージである街中ステージを表示させたまま、ステージを変更せずに遊技が行われる場合が多いので、多頻度で表示される街中ステージに対応する背景Aの画像データを全て背景画像エリア435dに常駐させておくことで、キャラクタROM434へのデータアクセス回数を減らすことができ、表示制御装置314にかかる負荷を軽減することができる。
一方、海中ステージに対応する背景Bおよび空ステージに対応する背景Cについては、その背景の一部領域、即ち、位置aから位置bの間の画像に対応する画像データだけを常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435dに格納する。
ここで、ステージを変更するために遊技者による行われる枠ボタン222の操作は、遊技者の意思に基づき任意のタイミングで行われるものであるので、任意のタイミングで枠ボタン222が操作されても即座に背景画像を変更するためには、全ての背景画像について、スクロールされる全範囲(位置aから位置dに対応する画像)の画像データを常駐用ビデオRAM435に常駐させておくことが理想的であるが、そのようにすると常駐用ビデオRAM435として非常に大きな容量のRAMを用いなければならず、コストの増大につながる恐れがある。
これに対し、本パチンコ機200では、ステージが変更された場合に最初に表示される背景画像の初期位置を、位置aから位置a’の範囲に固定し、その初期位置を含む位置aから位置bの間の画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435dに格納しておくので、キャラクタROM434を読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aで構成しても、ステージが変更された場合に、少なくとも位置aから位置bの範囲の画像は、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435dに常駐されている画像データを用いることによって、即座にその背景Bや背景Cの初期位置を第3図柄表示装置281に表示させ、また、スクロール表示させることができる。また、背景Bおよび背景Cについては、位置aから位置bの間の画像に対応する画像データだけを格納するので、常駐用ビデオRAM435の記憶容量の増大を抑制でき、コストの増大を抑えることができる。
また、本パチンコ機200では、位置aから位置bの範囲を左から右に向けてスクロールさせている間に、位置b’から位置dの画像に対応する画像データをキャラクタROM434から通常用RAM436の背景画像Eエリア436eへ転送完了できるように、その位置aから位置bの範囲が設定されている。これにより、位置aから位置bの範囲をスクロールさせる間に位置b’から位置dの画像データを通常用RAM236の背景画像Eエリア436eへ転送できるので、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435dに格納された画像データを用いて位置aから位置bの範囲をスクロールさせた後、遅滞なく通常用ビデオRAM436の背景画像Eエリア436eに格納された背景画像に対応する画像データを用いて、位置b’から位置dの範囲をスクロールさせて第3図柄表示装置281に表示させることができる。
また、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435dに格納される画像データと、通常用ビデオRAM436の背景画像Eエリア436eに格納される画像データとでは、位置b’から位置bの間の画像に対応する画像データが重複して格納される。そして、MPU431による画像コントローラ437の制御により、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435dに格納された画像データを用いて位置bまでの画像を第3図柄表示装置281に表示させ、次いで、通常用ビデオRAM436の背景画像Eエリア436eに格納された画像データを用いて位置b’からの画像を第3図柄表示装置281に表示させることで、第3図柄表示装置281にスムーズなつながりで背景画像がスクロール表示されるようになっている。
更に、MPU431は、通常用ビデオRAM436の背景画像Eエリア436eの画像データを用いて、位置cから位置dの間の画像を表示領域として第3図柄表示装置281に表示されるように画像コントローラ437を制御すると、次いで、MPU431は、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435dの画像データを用いて、位置aから位置a’の間の画像を表示領域として第3図柄表示装置281に表示されるように画像コントローラ437を制御する。これにより、第3図柄表示装置281には、位置a〜位置cの間の画像が、左方向に向かって流れるように、スムーズなつながりで繰り返しスクロールされて表示させることができる。
このように、背景Bおよび背景Cに対応する画像データは、その背景の一部領域に対応する画像データだけが背景画像エリア435cに格納されるので、背景画像エリア435cの容量を小さく抑えることができる。
図29に戻って、説明を続ける。第3図柄エリア435dは、第3図柄表示装置281に表示される変動演出において使用される第3図柄を常駐するためのエリアである。ここで、図32を参照して、第3図柄表示装置281に表示される変動演出の表示内容について説明する。図32は、第3図柄表示装置281の変動演出画面を説明するための図であり、変動演出が横スクロールする場合における実際の画面及び有効ライン設定を示した模式図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字に対応する10種類のキャラクタ図柄からなる10種類の主図柄と、この主図柄より小さく形成された1種類の副図柄(本実施の形態では、貝の絵図柄)とにより構成されている。これらの主図柄及び副図柄は、数字の昇順又は降順に主図柄が配列されると共に各主図柄の間にそれぞれ副図柄が配列されることによって図柄列を構成している。
また、本実施の形態のパチンコ機200では、主制御装置310による抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動演出が行われ、その変動演出が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。「確変大当たり」に移行する場合は、奇数番号に対応する主図柄が揃う変動演出が行われる。一方、「時短大当たり」に移行する場合は、偶数番号に対応する主図柄が揃う変動演出が行われる。
変動演出は、各図柄列毎に主図柄及び副図柄が周期性をもって右から左(矢印X方向)へスクロール(横スクロール)するように行われる。なお、図32に示すように、かかる横スクロール時には、各図柄列は、上・中・下の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が表示される。この場合、上図柄列Z1においては、主図柄列に対応する数字が降順に現れるように配列され、中図柄列Z2及び下図柄列Z3においては、主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。
図32に示すように、第3図柄表示装置281の表示画面には、それぞれ、各図柄列(Z1〜Z3)毎に左・中・右の3段に第3図柄が表示される。従って、第3図柄表示装置281には、3段×3列の計9個の第3図柄が表示される。
ここで、第3図柄表示装置281の表示画面には、5つの有効ラインが設定されている。具体的には、図32に示すように、左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5の5つのラインが有効ラインとして設定されている。そして、毎回の遊技に際して、横にスクロールする変動演出の停止時にいずれかの有効ライン上に、大当たり図柄の組み合わせ(本実施の形態では、同一の主図柄の組み合わせ)が揃えば大当たりとして大当たり動画が表示される。なお、横スクロールの場合には、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動演出が停止する。
第3図柄エリア435dは、この第3図柄表示装置281に表示される第3図柄、即ち、「0」から「9」の数字に対応する10種類のキャラクタ図柄からなる10種類の主図柄と、この主図柄より小さく形成された1種類の副図柄に対応する画像データを常駐する。これにより、第3図柄表示装置281にて変動演出を行う場合、逐一キャラクタROM187から画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM187にNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、第3図柄表示装置281において素早く変動演出を開始することができる。よって、第1入球口264への入球が発生してから、第1図柄表示装置237では変動演出が開始されているにも関わらず、第3図柄表示装置281において変動演出が即座に開始されないような状態が発生するのを抑制することができる。
図29に戻って、説明を続ける。キャラクタ図柄エリア435eは、第1実施形態と同様に、第3図柄表示装置281に表示される各種演出で使用されるキャラクタ図柄に対応する画像データを格納する領域である。本パチンコ機200では、「女の子」や「少年」のキャラクタが各種演出にあわせて表示されるようになっており、これらに対応するデータがキャラクタ図柄エリア435eに常駐されることにより、表示制御装置314は、主制御装置313より受信したコマンドの内容に基づいてキャラクタ図柄を変更する場合、キャラクタROM434から対応の画像データを新たに読み出すのではなく、常駐用ビデオRAM435のキャラクタ図柄エリア435eに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ437にて所定の画像を描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM434から対応の画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM187に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ187aを用いても、キャラクタ図柄を即座に変更することができる。
エラーメッセージ画象エリア435fは、第1実施形態のエラーメッセージ画像エリア189eと同様に、パチンコ機200内にエラーが発生した場合に表示されるエラーメッセージに対応する画像データを格納する領域である。本パチンコ機200では、遊技板213の裏面に取り付けられた振動センサ428の出力から、音声ランプ制御装置313によって振動を検出すると、音声ランプ制御装置313は振動エラーの発生をエラーコマンドによって表示制御装置314に通知する。また、音声ランプ制御装置313により、その他のエラーの発生が検出された場合にも、音声ランプ制御装置313は、エラーコマンドによって、そのエラーの発生をそのエラーの内容と共に表示制御装置314へ通知する。そして、表示制御装置314では、エラーコマンドを受信すると、その受信したエラーに対応するエラーメッセージを第3図柄表示装置281に表示させるように構成されている。
ここで、エラーメッセージは、遊技者の不正防止やエラーに対する遊技者の保護の観点から、エラーの発生とほぼ同時に表示されることが求められる。本パチンコ機200では、エラーメッセージ画像エリア435fに、各種エラーメッセージに対応する画像データが予め常駐されているので、表示制御装置314は、受信したエラーコマンドに基づいて、常駐用ビデオRAM435のエラーメッセージ画象エリア435fに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ437にて各エラーメッセージ画像を即座に描画できるようになっている。これにより、キャラクタROM435から逐次エラーメッセージに対応する画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM434に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aを用いても、各エラーメッセージをエラーコマンドを受信してから即座に表示させることができる。
通常用ビデオRAM436は、第1実施形態の通常用ビデオRAM190と同様に、データが随時上書きされ更新されるように用いられ、画像コントローラ437が常駐用ビデオRAM435に常駐されていない画像データを用いて第3図柄表示装置281に表示させる画像を描画する場合に、キャラクタROM434から読み出されたその画像データを一時的に格納する。ここで、MPU431は、第3図柄表示装置281に表示する動画像をいくつかの構成要素に分解し、その構成要素単位でキャラクタROM434から所望の画像データを読み出して、通常用ビデオRAM436へ格納するように画像コントローラ437に対して転送命令を送信する。例えば、変動演出では、変動開始表示部分、予告演出表示部分、ノーマルリーチ表示部分、スーパーリーチ表示部分、当たり演出表示部分といった構成要素に分解し、それぞれで必要な画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送するように、画像コントローラ437に指示する。
そして、通常用ビデオRAM436は、各構成要素の画像データを格納するエリアとして、第1優先画像Aエリア436a、第1優先画像Bエリア436b、第2優先画像Cエリア436c、第2優先画像Dエリア436d、背景画像Eエリア436e、通常画像Fエリア436f、通常画像Gエリア436gを少なくとも有している。
第1優先画像Aエリア436a、第1優先画像Bエリア436bは、常駐用ビデオRAM435に対応する画像データが常駐されていない画像のうち、比較的頻繁に用いられる画像に対応する画像データを格納するエリアであり、例えば、スーパーリーチ変動演出の演出態様のうち2種類の態様(以下、「スーパーリーチA」,「スーパーリーチB」と称する。)と、予告演出の演出態様のうち2種類の態様(以下、「予告演出A」,「予告演出B」と称する。)とにそれぞれ対応する画像データが、第1優先画像Aエリア436aおよび第1優先画像Bエリア436bのいずれか一方に格納される。尚、以下では、これら4種類の画像を第1優先画像と称する。また、第1優先画像に対応する画像データを第1優先画像データと称する。
1の第1優先画像データが画像の描画で必要となったときに、第1優先画像Aエリア436a及び第1優先画像Bエリア436bにその1の第1優先画像データが格納されていないときは、MPU431は、キャラクタROM434からその1の第1優先画像データを新たに読み出して、第1優先画像Aエリア436a及び第1優先画像Bエリア436bのいずれかに格納するように画像コントローラ437へ転送命令を送信する。このとき、第1優先画像Aエリア436a及び第1優先画像Bエリア436bに対して交互に画像が格納されるように、MPU431は転送先のエリアを決定する。そして、一旦、第1優先画像Aエリア436aおよび第1優先画像Bエリア436bに格納されると、次に格納すべき第1優先画像データがあらわれるまで、格納された第1優先画像データは保持される。
また、1の第1優先画像データが画像の描画で必要となったときに、既にその画像データが第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bに格納されているときは、MPU431は、キャラクタROM434から新たにその1の第1優先画像データの読み出しを行わず、既に第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bに格納されている第1優先画像データを利用して、画像の描画を行うように画像コントローラ437を制御する。
このように、通常用ビデオRAM436は、データが随時上書きされ更新されるように用いられるものではあるが、頻繁に用いられる画像データについては、できる限り上書きせずに通常用ビデオRAM436に保持されるように、MPU431は制御を行う。
これにより、比較的利用される第1優先画像データが、キャラクタROM434から通常RAM436へ繰り返し転送されるのを抑制することができる。特に、第1優先画像Aエリア436a及び第1優先画像Bエリア436bという2つの記憶エリアに対して格納される第1優先画像データは、「スーパーリーチA」,「スーパーリーチB」,「予告演出A」,「予告演出B」の4種類のみであるので、各エリアの書き換えがあまり発生しない。よって、MPU431の負荷増大を抑制することができると共に、キャラクタROM434や通常用ビデオRAM437がビジー状態となる時間を削減することができる。
第2優先画像Cエリア436c、第2優先画像Dエリア436dは、常駐用ビデオRAM435に対応する画像データが常駐されていない画像のうち、第1優先画像に順じて比較的頻繁に用いられる画像に対応する画像データを格納するエリアであり、例えば、スーパーリーチ変動演出の演出態様のうち、第1優先画像以外の3種類の態様(以下、「スーパーリーチC」〜「スーパーリーチE」と称する。)と、予告演出の演出態様のうち、第1優先画像以外の3種類の態様(以下、「予告演出C」〜「予告演出E」と称する。)と、連続予告演出の演出態様である「ステップアップ型連続予告演出」,「同一演出型連続予告演出」とにそれぞれ対応する画像データが、第2優先画像Cエリア436cおよび第2優先画像Dエリア436dのいずれか一方に格納される。尚、以下では、これら8種類の画像を第2優先画像と称する。また、第2優先画像に対応する画像データを第2優先画像データと称する。
1の第2優先画像データが画像の描画で必要となったときに、第2優先画像Cエリア436c及び第2優先画像Dエリア436dにその1の第2優先画像データが格納されていないときは、MPU431は、キャラクタROM434からその1の第2優先画像データを新たに読み出して、第2優先画像Cエリア436c及び第2優先画像Dエリア436dのいずれかに格納するように画像コントローラ437へ転送命令を送信する。このとき、第2優先画像Cエリア436c及び第2優先画像Dエリア436dに対して、原則、交互に画像データが格納されるように、MPU431は転送先のエリアを決定する。そして、一旦、第2優先画像Cエリア436cおよび第2優先画像Dエリア436dに格納されると、次に格納すべき第2優先画像データがあらわれるまで、格納された第2優先画像データは保持される。
ただし、連続予告演出に対応する画像データは、音声ランプ制御装置313によって設定された連続予告回数分だけ表示されるまでの間は、次に格納すべき第2優先画像データがあらわれても必ず保持される。尚、2種類の連続予告演出の演出態様が同時に第3図柄表示装置281に表示されることはないので、第2優先画像Cエリア436c及び第2優先画像Dエリア436dに同時に連続予告演出に対応する画像データが格納されることはない。よって、第2優先画像Cエリア436c及び第2優先画像Dエリア436dの一方に連続予告演出に対応する画像データが保持されていても、他方のエリアにその他の第2優先画像データを書き換えることが可能である。つまり、一方の第2優先画像エリアが連続予告演出に対応する画像データを保持している間は、他方の第2優先画像エリアに対して、次に格納すべき画像データが上書きされ続けることになる。
また、1の第2優先画像データが画像の描画で必要となったときに、既にその1の第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに格納されているときは、キャラクタROM434から新たにその1の第2優先画像データの読み出しを行わず、既に第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに格納されているその1の第2優先画像データを利用して、画像の描画を行う。
このように、通常用ビデオRAM436は、データが随時上書きされ更新されるように用いられるものではあるが、第1優先画像データに準じて比較的利用される第2優先画像データについても、できる限り上書きせずに通常用ビデオRAM436に保持されるように、MPU431は制御を行う。
よって、第1優先画像データに順じて比較的利用される第2優先画像データが、キャラクタROM434から通常RAM436へ繰り返し転送されるのを抑制することができる。よって、MPU431の負荷増大を抑制することができると共に、キャラクタROM434や通常用ビデオRAM437がビジー状態となる時間を削減することができる。
背景画像Eエリア436eは、ステージが「海中ステージ」又は「空ステージ」に設定された場合に、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435cに常駐されていないスクロール範囲(図31に示す位置b’から位置d)の画像データを格納しておくエリアである。MPU431は、音声ランプ制御装置313から背景画像変更コマンドを受信すると、そのコマンドに含まれる背景画像種別を抽出する。そして、その種別が海中ステージに対応する背景Bであるか、空ステージに対応する背景Cである場合は、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435cに常駐されている画像データを用いて図31に示す位置aから位置bの間をスクロールしながら背景画像を表示している間に、キャラクタROM434から、図31に示す位置b’から位置dの間の画像に対応する画像データを通常用ビデオRAM436の背景画像Eエリア436eへ転送するように、画像コントローラ437に対して転送命令を送信する。
そして、一度転送が完了すると、次の背景画像変更コマンドを受信するまで、背景画像Eエリア436eに格納された画像データを保持しておく。これにより、海中ステージまたは空ステージに対応する背景を、ステージが変更されるまでの間、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435cに常駐された画像データと通常用ビデオRAM436の背景画像エリア435eに格納された画像データを用いて、対応する背景画像をスムーズにスクロールさせながら、第3図柄表示装置281に表示させることができる。
通常画像Fエリア436f,通常画像Gエリア436gは、常駐用ビデオRAM435に対応する画像データが常駐されていない画像のうち、第1優先画像、第2優先画像および背景画像以外の画像、即ち、通常画像に対応する画像データを格納するエリアである。通常画像に対応するデータである通常画像データが画像の描画で必要となったときに、MPU431は、その通常画像データをキャラクタROM434から読み出して、通常画像Fエリア436f及び通常画像Gエリア436gのいずれかに格納するように、画像コントローラ437に対して転送命令を送信する。このとき、MPU431は、通常画像Fエリア436fへの書き込みと、通常画像Gエリア436gへの書き込みとが交互に行われるように、転送先のエリアを決定する。これにより、画像データの書き込みが終了した一方の通常画像エリアから画像描画のために画像データを読み出している間に、他方の通常画像エリアに対してキャラクタROM434から読み出した画像データの書き込みを行うことができるので、描画処理で次の画像データが必要となるときまでに、確実に当該次の画像データを通常画像エリアに転送しておくことができる。
尚、画像コントローラ437で描画された描画画像データは、第1実施形態と同様に、通常用ビデオRAM436の描画画像エリア(図示せず)に格納され、画像コントローラ437が第3図柄表示装置281の表示タイミングに合わせて通常用ビデオRAM436の描画画像エリアに格納された描画画像データを第3図柄表示装置281へ送信することにより、第3図柄表示装置281にその描画画像データに対応する画像が表示される。
ROM432は、MPU431により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、演出実行タイムテーブル格納エリア432aを少なくとも有している。
演出実行タイムテーブル格納エリア432aは、一の演出に対して時間経過に伴い表示すべき表示内容を記載した演出実行タイムテーブルが格納された領域である。この演出実行タイムテーブルは、各演出の演出態様毎に1つずつ用意されるもので、例えば、表示用変動演出パターンコマンドによって設定される変動演出パターンが32パターンあれば、変動演出に対する演出実行タイムテーブルは、1変動演出パターンに1テーブル、合計で32テーブルが用意される。
ここで、図33を参照して、演出実行タイムテーブルの詳細について説明する。図33は、演出実行タイムテーブルの一例を模式的に示した模式図である。演出実行タイムテーブルは、20ミリ秒を1単位として表した時間に対応して、その時間に表示すべき画像の内容(表示内容)が規定されている。例えば、図33に示す演出実行タイムテーブルの例では、時間「0000H」にとき、即ち、このタイムテーブルによる演出実行が開始されると、「変動開始」画像が表示されるように規定され、演出実行が開始されてから時間「0080H」後(約2.5秒後)に「予告演出A」画像が表示されるように既定され、演出実行が開始されてから時間「0100H」後(約5秒後)に「ノーマルリーチ」画像が表示されるように既定され、演出実行が開始されてから時間「0200H」後(約10秒後)に「スーパーリーチB」画像が表示されるように既定され、演出実行が開始されてから時間「0600H」後(約30秒後)に「当たり演出」画像が表示されるように既定されている。
MPU431は、音声ランプ制御装置313からコマンド(例えば、表示用変動パターンコマンド)を受信すると、使用する演出実行タイムテーブルを選定して、演出実行タイムテーブル格納エリア432aから読み出し、ワークRAM433に格納する(図51のS2403参照)。そして、表示ポインタが示す時間に従って、その時間に対応する表示内容をワークRAM433に格納された演出実行タイムテーブルから特定し(図52のS2515参照)、その表示内容に対応する表示画像を第3図柄表示装置281に表示させるべく、画像コントローラ437にその画像の描画指示を行う(図52のS2516参照)。ここで、表示ポインタは、20ミリ秒毎に実行される画像描画処理の中で、演出開始と同時にリセットされ、その後画像描画処理が実行される度に1ずつインクリメントされるものであり、この表示ポインタに従って演出実行タイムテーブルから表示内容を特定することにより、その演出実行タイムテーブルで規定された通りの画像が第3図柄表示装置281に表示される。
また、演出実行タイムテーブルには、予めキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送すべき画像の転送指令に関する情報が含まれている。例えば、図33に示す演出実行タイムテーブルでは、時間「0000H」のとき、即ち、このタイムテーブルによる演出実行が開始されると、「予告演出A」画像に関する画像データの転送指令が規定され、演出実行が開始されてから時間「0100」後に、「スーパーリーチB」画像に関する画像データの転送指令が規定され、演出実行が開始されてから時間「0200」後に、「当たり演出」画像に関する画像データの転送指令が規定され、演出実行が開始されてから時間「0600」後に、「ラウンド演出」画像に関する画像データの転送指令が規定されている。
MPU431は、20ミリ秒毎に実行される画像描画処理の中で、表示ポインタが示す時間に対応する表示内容をワークRAM433に格納された演出実行タイムテーブルから特定する際に、その表示内容とあわせて転送指令が規定されている場合、その転送指令で転送対象となった画像の画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送するように、画像コントローラ437に対して転送命令を送信する(図52のS2518及び図54〜図57参照)。
具体的には、MPU431は、転送指令によって転送対象となった画像の種別(「予告演出A」、「スーパーリーチB」、「当たり演出」、「ラウンド演出」・・・など)をその転送指令から判断する。それぞれの種別に対応する画像データが格納されているキャラクタROM434の先頭アドレスと、その画像データのデータサイズは、各画像種別に対応させてプログラムROMに格納されており、そのプログラムROMに格納された情報に基づいて、MPU431は、転送対象となった画像種別に対応する画像データが格納されているキャラクタROM434の先頭アドレスと、その画像データのデータサイズを判定する。また、MPU431は、転送先のビデオRAMとして通常用ビデオRAM436を設定し、更に、転送対象の画像種別と、通常用ビデオRAM436に設けられた各エリアのデータの格納状況とに応じて、転送先のエリアを設定する。そして、MPU431は、判定された転送対象の画像データが格納されたキャラクタROM434の先頭アドレスおよび、その画像データのデータサイズと、設定された転送先の情報(ここでは、通常用ビデオRAM436)及び転送先のエリアの先頭アドレスとを、転送命令に含めて、その転送命令を画像コントローラ437へ送信する。画像コントローラ437は、この転送命令に基づいて、キャラクタROM434から転送対象の画像データを読み出し、転送命令にて指定されたエリアへその画像データを格納する。
図33に示す演出実行タイムテーブルの例では、時間「0000H」に対して規定された転送命令により、「予告演出A」画像に関する画像データがキャラクタROM434から通常用ビデオRAM456に転送され、その後、時間「0080H」の規定によって、「予告演出A」画像が第3図柄表示装置281に表示される。同様に、時間「0100H」に対して規定された転送命令により、「スーパーリーチB」画像に関する画像データがキャラクタROM434から通常用ビデオRAM456に転送され、その後、時間「0200H」の規定によって、「スーパーリーチB」画像が第3図柄表示装置281に表示される。
このように、演出実行タイムテーブルでは、第3図柄表示装置281で表示させる前に予め必要な画像が転送されるように、転送指令が記述されているので、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aによってキャラクタROM434を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM434から読み出し、通常用ビデオRAM436へ転送しておくことができる。よって、演出実行タイムテーブルで指定された各画像をスムーズに移行させながら、各演出を実行させることができる。
また、「変動開始」画像および「ノーマルリーチ」画像は、常駐用ビデオRAM435の第3図柄エリア435dに常駐された第3図柄に対応する画像データを用いて描画できる。よって、それらの画像に対する転送命令は不要であるので、演出実行タイムテーブルにはその転送命令が記載されていない。このように、演出実行タイムテーブルの記載の有無によって、常駐用ビデオRAM435に未常駐の画像データだけを容易に且つ確実にキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送することができる。
ワークRAM433は、MPU431による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリであり、電源投入時画像表示フラグ433a、連続予告回数カウンタ433b、連続予告保持フラグ433c、第1優先画像格納フラグ433d、第2優先画像格納フラグ433e、通常画像格納フラグ433fを少なくとも有している。
電源投入時画像表示フラグ433aは、第3図柄表示装置281に、図30(a)〜(c)に示す電源投入時画像(電源投入時主画像および電源投入時変動画像)を表示するか否かを示すフラグである。この電源投入時画像表示フラグ433aは、電源投入後にMPU431により実行されるメイン処理(図50参照)の初期化処理の中で、電源投入時主画像を第3図柄表示装置281に画像を表示させるために、画像コントローラ437へ電源投入時主画像の描画を指示するのに合わせて、オンに設定される(図50のS2305参照)。そして、画像転送処理の常駐画像転送処理によって、全ての常駐対象画像データが常駐用ビデオRAM435に格納された段階で、第3図柄表示装置281に電源投入時画像以外の画像を表示させるために、オフに設定される(図54(b)のS2705参照)。
この電源投入時画像表示フラグ433aは、メイン処理の中で20ミリ秒毎に実行される画像描画処理の中で参照され(図52のS2501参照)、電源投入時画像表示フラグ433aがオンである場合は、電源投入時画像が第3図柄表示装置281に表示されるように、電源投入時画像描画処理を実行し(図52のS2502参照)、電源投入時画像表示フラグ433aがオフである場合は、音声ランプ制御装置313から受信したコマンドに応じて、種々の画像が表示されるように、各種画像の描画処理が実行される。
また、電源投入時画像表示フラグ433aは、メイン処理の中で繰り返し実行される画像転送処理の中で参照され(図54(a)のS2601参照)、電源投入時画像表示フラグ433aがオンである場合は、常駐用ビデオRAM435に格納されていない常駐対象画像データが存在するため、常駐対象画像データをキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435へ転送する常駐画像転送処理を実行し、電源投入時画像表示フラグ433aがオフである場合は、描画処理に必要な画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送する通常画像転送処理を実行する。
連続予告回数カウンタ433bは、変動演出に対して設定された連続予告演出の実行回数を計数するためのカウンタで、初期値は0に設定される。そして、音声ランプ制御装置313から連続予告設定コマンドを受信すると、その連続予告設定コマンドに含まれる連続予告回数(即ち、音声ランプ制御装置313の連続予告回数レジスタ423cの値)が連続予告回数カウンタ433bに設定される。また、画像描画処理(図52参照)により、連続予告演出が設定された変動演出が終了すると、連続予告回数カウンタ433bの値を1だけ減算する更新処理が行われる(図52のS2522)。これにより、連続予告回数カウンタ433bが再び0となるまでの間、連続予告回数が計数される。この連続予告回数カウンタ433bは、次に説明する連続予告保持フラグ433cの設定の際に参照される。
連続予告保持フラグ433cは、連続予告演出で使用される画像データが第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに格納された場合に、連続予告演出が連続して実行される間、その連続予告演出で使用される画像データが保持された第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに対する上書きを制限する制御を行うためのフラグである。このフラグは、連続予告画像転送設定処理によって、連続予告演出で使用させる画像データのキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436への転送設定を行った場合にオンされ(図56のS2904参照)、その後、連続予告演出が設定された変動演出が実行される度に更新される連続予告回数カウンタ433bの値が0になった場合にオフ(図52のS2524参照)される。
そして、連続予告保持フラグ433cがオンされている間は、連続予告演出で使用される画像データが格納された第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに、別の画像データが上書きされないように制御が行われる(図57のS3011参照)。
第1優先画像格納フラグ433dは、第1優先画像をキャラクタROM434から読み出して通常用ビデオRAM436に格納する場合に、第1優先画像Aエリア436aおよび第1優先画像Bエリア436bのいずれに格納するかを決定するために使用されるフラグである。即ち、第1優先画像格納フラグ433dが0の場合、第1優先画像Aエリア436aに第1優先画像を格納することに決定し、1の場合、第1優先画像Bエリア436bに第1優先画像を格納することを決定する。そして、その決定の後に第1優先画像格納フラグ433dの更新処理が行われる。即ち、更新前の第1優先画像格納フラグ433dの値が0の場合は、その値を1に更新し、更新前の第1優先画像格納フラグ433dの値が1の場合は、その値を0にリセットする。これにより、第1優先画像データの格納先として、第1優先画像Aエリア436aおよび第1優先画像Bエリア436bが交互に選択される。
第2優先画像格納フラグ433eは、第2優先画像をキャラクタROM434から読み出して通常用ビデオRAM436に格納する場合に、第2優先画像Cエリア436cおよび第2優先画像Dエリア436dのいずれに格納するかを決定するために使用されるフラグである。即ち、第2優先画像格納フラグ433eが0の場合、第2優先画像Cエリア436cに第2優先画像を格納することに決定し、1の場合、第2優先画像Dエリア436dに第2優先画像を格納することを決定する。そして、その決定の後に第2優先画像格納フラグ433eの更新処理が行われる。即ち、更新前の第2優先画像格納フラグ433eの値が0の場合は、その値を1に更新し、更新前の第2優先画像格納フラグ433eの値が1の場合は、その値を0にリセットする。これにより、第2優先画像データの格納先として、第2優先画像Cエリア436cおよび第2優先画像Dエリア436dが交互に選択される。
但し、連続予告保持フラグ433cが1の場合は、更新前の第2優先画像更新カウンタ433eで示されるエリアとは異なる第2優先画像エリアに連続予告演出で使用される画像データが保持され、そのエリアの上書きが制限されているので、第2優先画像格納フラグ433eの更新処理が未実行とされる。これにより、連続予告演出で使用される画像データが保持されている間は、その連続予告演出に対応する画像データが保持されている第2優先画像エリアに、新たな画像データが上書きされないように制限する一方、連続予告画像を保持しない第2優先画像エリアに対して、繰り返し画像データが上書きされる。
通常画像格納フラグ433fは、通常画像をキャラクタROM434から読み出して通常用ビデオRAM436に格納する場合に、通常画像Fエリア436fおよび通常画像Gエリア436gのいずれに格納するかを決定するために使用される。即ち、通常画像格納フラグ433fが0の場合、通常画像Fエリア436fに通常画像を格納することに決定し、1の場合、通常画像Gエリア436gに通常画像を格納することを決定する。そして、その決定の後に通常画像格納フラグ433fの更新処理が行われる。即ち、更新前の通常画像格納フラグ433fの値が0の場合は、その値を1に更新し、更新前の通常画像格納フラグ433fの値が1の場合は、その値を0にリセットする。これにより、通常画像データの格納先として、通常画像Fエリア436fおよび通常画像Gエリア436gが交互に選択される。
その他、ワークRAM433は、図示されないフラグとして、種々のフラグを有している。例えば、変動表示を開始すべきか否かを示す変動開始フラグは、音声ランプ制御装置313によって設定された変動演出や連続予告演出の態様を指示する表示用変動パターンコマンドを音声ランプ制御装置313から受信した場合にオンされ(図51のS2402参照)、第3図柄表示装置281において変動表示を開始させる制御が行われるとオフされる(図52のS2510参照)。
また、開始すべき変動表示において連続予告演出を行うか否かを示す連続予告実行フラグは、表示用変動パターンコマンドによって連続予告演出を実行すると指示された場合(即ち、表示用変動パターンコマンドに含まれる連続予告実行設定が「1」である場合)にオンされ(図51のS2405参照)、表示用変動パターンコマンドによって連続予告演出を実行しないと指示された場合(即ち、表示用変動パターンコマンドに含まれる連続予告実行設定が「0」である場合)にオフされる(図51のS2406参照)。
また、背景画像に対応する画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436の背景画像Eエリア436eへ転送すべきか否かを示す背景画像転送開始フラグは、音声ランプ制御装置313によって背景画像の変更を指示する背景画像変更コマンドを音声ランプ制御装置313から受信し且つその変更後の背景画像種別が「街中」以外、即ち、「海中」または「空」であった場合にオンされ(図51のS2412参照)、背景画像転送設定処理によって背景画像に対応する画像データの転送処理が開始された場合にオフされる(図58のS3101参照)。
また、連続予告演出に対応する画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送すべきか否かを示す連続予告画像転送開始フラグは、音声ランプ制御装置313によって連続予告演出の設定を指示する連続予告設定コマンドを音声ランプ制御装置313から受信した場合にオンされ(図51のS2416参照)、連続予告画像転送設定処理によって連続予告演出に対応する画像データの転送処理が開始された場合にオフされる(図56のS2901参照)。
また、演出実行タイムテーブル(図33参照)の転送指令により指示された画像に対応する画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送すべきか否かを示す画像転送開始フラグは、演出実行タイムテーブル(図33参照)に従って描画処理を行うときに、その演出実行タイムテーブルから取得した情報に画像転送指令が含まれていればオンされ(図52のS2518参照)、画像転送設定処理によって転送指令で指定された転送対象画像に対応する画像データの転送処理が開始された場合にオフされる(図57のS3001参照)。
次に、図34から図40のフローチャートを参照して、主制御装置310内のMPU401により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU401の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2m秒周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
図34は、主制御装置310内のMPU401により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、例えば2ミリ秒毎に実行される定期処理である。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S1101)。即ち、主制御装置310に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S1102)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では899)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM403の該当するバッファ領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では250)に達した際、0にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM403の該当するバッファ領域に格納する。
更に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S1103)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、899,9,99,250)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM403の該当するバッファ領域に格納する。
次に、第1図柄表示装置237による表示を行うための処理や第3図柄表示装置281による第3図柄の変動パターンなどを設定する変動処理を実行し(S1104)、次いで、第1入球口264への入賞に伴う始動入賞処理を実行する(S1105)。なお、変動処理、及び、始動入賞処理の詳細は、それぞれ図35および図37を参照して後述する。
始動入賞処理を実行した後は、発射制御処理を実行し(S1106)、更に、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S1107)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル251に触れていることをタッチセンサ251aにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ251bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。主制御装置310は、球の発射がオンである場合に、発射制御装置312に対して球の発射指示をする。
次に、図35を参照して、主制御装置310内のMPU401により実行される変動処理(S1104)について説明する。図35は、この変動処理(S1104)を示すフローチャートである。この変動処理(S1104)は、タイマ割込処理(図34参照)の中で実行され、第1図柄表示装置237にて行う変動表示を制御する。
この変動処理では、まず、今現在大当たり中であるか否かを判別する(S1201)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置281及び第1図柄表示装置237で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判別の結果、大当たり中であれば(S1201:Yes)、そのまま本処理を終了する。
大当たり中でなければ(S1201:No)、第1図柄表示装置237の表示態様が変動中であるか否かを判別し(S1202)、第1図柄表示装置237の表示態様が変動中でなければ(S1202:No)、保留回数カウンタ403aの値(主制御装置310において保留されている変動表示の保留回数N)が0よりも大きいか否かを判別する(S1203)。保留回数カウンタ403aの値(保留回数N)が0であれば(S1203:No)、そのまま本処理を終了する。保留回数カウンタ403aの値(保留回数N)が0でなければ(S1203:Yes)、保留回数カウンタ403aの値(保留回数N)を1減算し(S1204)、保留球格納エリアに格納されたデータをシフト処理する(S1205)。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。データシフト処理の後は、第1図柄表示装置237の変動開始処理を実行する(S1206)。なお、変動開始処理については、図36を参照して後述する。
S1202の処理において、第1図柄表示装置237の表示態様が変動中であると判別されると(S1202:Yes)、変動時間が経過したか否かを判別する(S1207)。第1図柄表示装置237の変動中の表示時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この変動時間が経過していなければ(S1207:No)、第1図柄表示装置237の表示を更新する(S1208)。
本実施形態では、第1図柄表示装置237のLED237aの内、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる表示態様が設定される。
なお、変動処理は2ミリ秒毎に実行されるが、その変動処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、変動処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが200に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行っている。なお、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、0にリセットされる。
一方、第1図柄表示装置237の変動時間が経過していれば(S1207:Yes)、第1図柄表示装置237の停止図柄に対応した表示態様を設定する(S1209)。停止図柄の設定は、図36を参照して後述する変動開始処理(S1206)によって予め行われる。即ち、S1205の処理により、保留球格納エリアの実行エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて大当たりか否かが決定されると共に、大当たりである場合には第1当たり種別カウンタC2の値により大当たり後に15R確変大当たり(最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する確変大当たり)となる図柄か、2R確変大当たり(最大ラウンド数が2ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する確変大当たり)となる図柄か、時短大当たり(最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行する大当たり)となる図柄かが決定される。
本実施形態では、大当たり後に15R確変大当たりになる場合には青色のLEDを点灯させ、2R確変大当たりになる場合には赤色のLEDを点灯させ、時短大当たりになる場合には赤色のLEDと青色のLEDとを点灯さる。また、外れである場合には赤色のLEDと緑色のLEDとを点灯させる。なお、各LEDの表示は、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
S1209の処理で停止図柄に対応した第1図柄表示装置237の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置281の変動停止を第1図柄表示装置237におけるLEDの点灯と同調させるために停止コマンドが設定される(S1210)。音声ランプ制御装置313は、この停止コマンドを受信すると、表示制御装置314に対して停止指示をする。第3図柄表示装置281は、変動時間が経過すると変動が停止し、停止コマンドを受信することで、第3図柄表示装置281における1の変動表示を終了する。
次に、図36を参照して、主制御装置310内のMPU401により実行される変動開始処理(S1206)について説明する。図36は、変動開始処理(S1206)を示したフローチャートである。この変動開始処理(S1206)は、タイマ割込処理(図34参照)の変動処理(図35参照)の中で実行され、保留球格納エリアの実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づき、「大当たり」又は「外れ」の抽選(当否判定)を行うと共に、第1図柄表示装置237および第3図柄表示装置281で行われる変動演出の演出パターン(変動演出パターン)を決定する。
変動開始処理では、まず、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する抽選(当否判定)処理を行う(S1301)。大当たりか否かは第1当たり乱数カウンタC1の値とその時々のモードとの関係に基づいて判別される。上述した通り、パチンコ機200の取りうる状態(モード)が通常の低確率時には、第1当たり乱数カウンタC1の数値0〜899のうち「7,307,582」が当たり値となり、パチンコ機200の取りうる状態(モード)が高確率時には「28,58,85,122,144,178,213,238,276,298,322,354,390,420,448,486,506,534,567,596,618,656,681,716,750,772,809,836,866,892」が当たり値となる。S1301の処理では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値と、これらの当たり値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。
そして、S1301の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S1301:Yes)、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S1302)。この処理では、第1当たり種別カウンタC2によって設定される大当たり種別、即ち、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する15R確変大当たりか、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する2R確変大当たりか、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行する時短大当たりか、に基づいて、第1図柄表示装置237の表示態様(LED237aの点灯状態)が設定される。また、その大当たり後の移行状態に基づいて、第3図柄表示装置281で停止表示される大当たりの停止図柄が設定される。なお、第1当たり種別カウンタC2の数値0〜9のうち、「0,1,2,3」の場合は、以後、低確率状態(時短大当たり)に移行し、「4,5」の場合は、以後、高確率状態(2R確変大当たり)に移行し、「6,7,8,9」の場合は、以後、高確率状態(15R確変大当たり)に移行する。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S1303)。S1303の処理で変動パターンが設定されると、第1図柄表示装置237の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置281において大当たり図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、RAM403のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値を確認し、変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ等の図柄変動の変動時間を決定する。なお、変動種別カウンタCS1の数値と変動時間との関係は、テーブル等により予め規定されている。
S1301の処理で大当たりではないと判別された場合には(S1301:No)、外れ時の表示態様が設定される(S1304)。S1304の処理では、第1図柄表示装置237の表示態様を外れ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、第3図柄表示装置281において表示させる演出を、前後外れリーチであるか、前後外れ以外リーチであるか、完全外れであるかを設定する。本実施形態では、上述したように、高確率状態であるか、低確率状態であるかに応じて、停止パターン選択カウンタC3の各停止パターンに対応する値の範囲が異なるようテーブルが設定されている。
次に、外れ時の変動パターンが決定され(S1305)、第1図柄表示装置237の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置281において外れ図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、S1303の処理と同様に、RAM403のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値を確認し、変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ等の図柄変動の変動時間を決定する。
S1303の処理またはS1305の処理が終わると、次に、S1303又はS1305の処理で決定された変動パターン(変動時間)に応じて変動パターンコマンドを設定し(S1306)、S1302又はS1304の処理で設定された停止図柄に応じて停止図柄コマンドを設定する(S1307)。これらの変動パターンコマンドおよび停止図柄コマンドは、RAM403に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、メイン処理(図41)のS1701の処理で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置313に送信される。そして、S1307の処理が終わると、変動処理へ戻る。
次に、図37のフローチャートを参照して、主制御装置310内のMPU401により実行される始動入賞処理(S1105)を説明する。図37は、この始動入賞処理(S1105)を示すフローチャートである。この始動入賞処理(S1105)は、タイマ割込処理(図34参照)の中で実行され、第1入球口264への入賞(始動入賞)の有無を判断し、始動入賞があった場合は、各種乱数カウンタが示す値の保留処理と、その保留された各種乱数カウンタが示す値から、第3図柄表示装置281における連続予告演出開始の許可判定処理を実行する。
始動入賞処理が実行されると、まず、球が第1入球口264に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S1401)。ここでは、第1入球口264への入球を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、球が第1入球口264に入賞したと判別されると(S1401:Yes)、保留回数カウンタ403aの値(主制御装置310において保留されている変動演出の保留回数N)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する(S1402)。そして、第1入球口264への入賞がないか(S1401:No)、或いは、第1入球口264への入賞があっても作動保留球数N<4でなければ(S1402:No)、タイマ割込処理へ戻る。一方、第1入球口264への入賞があり(S1401:Yes)、且つ、保留回数N<4であれば(S1402:Yes)、保留回数カウンタ403aの値(保留回数N)を1加算し(S1403)、更に、前記ステップS1103で更新した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値を、RAM403の保留球格納エリアの空き保留エリアのうち最初のエリアに格納する(S1404)。
そして、S1405〜S1410の処理では、S1404の処理において格納された各種乱数カウンタの値に基づいて、第3図柄表示装置281における連続予告演出開始の許可判定を行う。まず、S1405の処理では、S1404の処理において格納された第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する(S1405)。
大当たりか否かは第1当たり乱数カウンタC1の値と、ROM402に格納された大当たり乱数テーブル(図示せず)によって示される大当たりとなる乱数の値(当たり値)とが一致するか否かによって判別される。ここで、大当たり乱数テーブルは、上述したように、低確率時用大当たり乱数テーブルと高確率時用大当たり乱数テーブルが用意されており、今回の始動入賞によって保留される保留球によって変動演出されるときにパチンコ機200が取り得る遊技状態(モード)に基づいて、いずれの大当たり乱数テーブルを使用するかが決定される。
即ち、パチンコ機200の取りうる遊技状態(モード)が通常の低確率時には、低確率時用大当たり乱数テーブルが使用され、第1当たり乱数カウンタC1の数値0〜899のうち「7,307,582」が当たり値として設定される。また、高確率時には、高確率時用大当たり乱数テーブルが使用され、「28,58,85,122,144,178,213,238,276,298,322,354,390,420,448,486,506,534,567,596,618,656,681,716,750,772,809,836,866,892」が当たり値として設定される。S1405の処理では、S1404の処理において格納された第1当たり乱数カウンタC1の値と、これらの当たり値とを比較して、それらが一致する場合に、大当たりであると判別する。
S1405の処理の結果、大当たりであると判別された場合(S1405:Yes)、次いで、S1404の処理において格納された第1当たり種別カウンタC2の値を確認し、大当たり時の表示態様として設定される3つの種別、即ち、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する「15R確変大当たり」、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する「2R確変大当たり」、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行すると共に、100変動回数の間は時短状態となる「時短大当たり」のうち、大当たり時の表示態様が「15R確変大当たり」か否かを判別する(S1406)。ここでは、上述したように、第1当たり種別カウンタC2の値が、数値0〜9のうち「6,7,8,9」であった場合に15R確変大当たりと判別する。
そして、15R確変大当たりと判別された場合(S1406:Yes)、保留回数コマンドの上位バイトを「73H」に設定して(S1407)、S1411の処理へ移行する。これにより、第7〜第4ビットが「0111」の固定値で構成された、図27に示す保留回数コマンドの上位バイトが生成される。また、この保留回数コマンドにおいて、上位バイトの第1ビットの連続予告許可フラグが「1」に設定されると共に、第0ビットの連続予告後遊技状態フラグが「1」に設定される。
このように、遊技者にとって一番有利な遊技状態である大当たり(15R確変大当たり)となる場合は、連続予告許可フラグの値が「1」に設定されるので、連続予告演出が第3図柄表示装置281に表示されれば、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。また、連続予告後遊技状態フラグが「1」に設定されるので、音声ランプ制御装置313において、第3図柄表示装置281に連続予告演出を開始させることを決定する連続予告決定確率を設定するためのテーブルとして、大当たり時連続予告判定テーブル422a1を選択させることができる。また、この連続予告後遊技状態フラグによって、音声ランプ制御装置313に対し、連続予告演出後の遊技状態を考慮して、連続予告演出開始の決定判断を行わせることができる。
一方、S1405の処理の結果、大当たりではないと判別された場合(S1405:No)、次いで、S1404の処理において格納された停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、外れ時の表示態様として第3図柄表示装置281において表示させる演出が、前後外れリーチであるか否かを判別する(S1408)。上述したように、停止パターン選択カウンタC3の値が、数値0〜99のうち、「98,99」であった場合に前後外れリーチと判別する。そして、前後外れリーチであると判別された場合(S1408:Yes)、保留回数コマンドの上位バイトを「72H」に設定して(S1409)、S1411の処理へ移行する。これにより、第7〜第4ビットが「0111」の固定値で構成された、図27に示す保留回数コマンドの上位バイトが生成される。また、この保留回数コマンドにおいて、上位バイトの第1ビットの連続予告許可フラグが「1」に設定されると共に、第0ビットの連続予告後遊技状態フラグが「0」に設定される。
このように、抽選の結果が外れであっても、表示態様が遊技者に対して大当たりの一歩手前であることを印象付けるリーチ(前後外れリーチ)となる場合に、連続予告許可フラグの値が「1」に設定されるので、連続予告演出が第3図柄表示装置281に表示されれば、前後外れリーチの変動表示が終わるまで、遊技者に対し高い期待感を持たせることができる。また、連続予告後遊技状態フラグが「0」に設定されるので、音声ランプ制御装置313において、第3図柄表示装置281に連続予告演出を開始させることを決定する連続予告決定確率を設定するためのテーブルとして、外れ時連続予告判定テーブル422a1を選択させることができる。
また、S1406の処理の結果、大当たり時の表示態様が15R確変大当たりではないと判別された場合(S1406:No)、及び、S1408の処理の結果、外れ時の表示態様が前後外れリーチではないと判別された場合(S1408:No)、保留回数コマンドの上位バイトを「70H」に設定して(S1410)、S1411の処理へ移行する。これにより、第7〜第4ビットが「0111」の固定値で構成された、図27に示す保留回数コマンドの上位バイトが生成される。また、この保留回数コマンドにおいて、上位バイトの第1ビットの連続予告許可フラグが「0」に設定されると共に、第0ビットの連続予告後遊技状態フラグが「0」に設定される。これにより、このような場合には第3図柄表示装置281に連続予告演出が行われないので、連続予告演出が表示された場合には、その結果として第3図柄表示装置281に表示される表示態様が、必ず15R確変大当たり、若しくは、前後外れリーチとすることができる。よって、連続予告演出が表示された場合に遊技者に対して与える期待感をより高いものにすることができる。
次いで、S1411の処理では、保留回数カウンタ403aの値(保留回数N)を保留回数コマンドの下位バイトとして設定して、始動入賞処理を終了し、タイマ割込処理へ戻る。これにより、上位バイトの第7〜第4ビットが「0111」の固定値で構成され、下位バイトが保留回数Nで構成された、図27に示す保留回数コマンドが生成される。尚、S1407〜S1411の各処理によって設定された保留回数コマンドは、一旦RAM403に設けられたコマンド送信用のリングバッファに格納され、主制御装置310のメイン処理の中で、音声ランプ制御装置313に送信される(図40のS1701参照)。
このように、主制御装置310のMPU401により始動入賞処理が実行されることによって、主制御装置310では、始動入賞された球に対する抽選の結果、遊技者にとって一番有利な遊技状態である大当たり(15R確変大当たり)となる場合だけでなく、遊技者に対して大当たりの一歩手前であることを印象付けるリーチ(前後外れリーチ)となる場合には、連続予告演出を音声ランプ制御装置313に対して連続予告演出を許可する連続予告許可フラグを保留回数コマンドに含めて送信する。これにより、音声ランプ制御装置313では、前後外れリーチなどの場合にも連続予告演出の実行を決定することができ、連続予告演出の実行を多種多様な条件で行わせることができる。よって、連続予告演出が行われた場合に、遊技者に対して、様々な期待感を持たせることができる。
図38は、主制御装置310内のMPU401により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機200の電源遮断時に、主制御装置310のMPU401により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM403に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機200の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路452から主制御装置310内のMPU401のNMI端子に出力される。すると、MPU401は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM403に記憶し(S1501)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出発射制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM413に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機200の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路452から払出制御装置311内のMPU411のNMI端子に出力され、MPU411は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図39を参照して、主制御装置310に電源が投入された場合に主制御装置310内のMPU401により実行される立ち上げ処理について説明する。図39は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1601)。例えば、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置313、払出制御装置311等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では1秒)を実行する(S1602)。そして、RAM403のアクセスを許可する(S1603)。
その後は、電源装置315に設けたRAM消去スイッチ322(図24参照)がオンされているか否かを判別し(S1604)、オンされていれば(S1604:Yes)、処理をS1611へ移行する。一方、RAM消去スイッチ322がオンされていなければ(S1604:No)、更にRAM403に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S1605)、記憶されていなければ(S1605:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をS1611へ移行する。
RAM403に電源断の発生情報が記憶されていれば(S1605:Yes)、RAM判定値を算出し(S1606)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S1607:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS1611へ移行する。なお、図40のS1712の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM403の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM403の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S1611の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置311を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S1611)。払出制御装置311は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM413のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置310は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM403の初期化処理(S1612,S1613)を実行する。
上述したように、本パチンコ機200では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ322を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ322が押されていれば、RAMの初期化処理(S1612,S1613)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM403の初期化処理(S1612,S1613)を実行する。RAMの初期化処理(S1612,S1613)では、RAM403の使用領域を0クリアし(S1612)、その後、RAM403の初期値を設定する(S1613)。RAM403の初期化処理の実行後は、S1610の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ322がオンされておらず(S1604:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S1605:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S1607:Yes)、RAM403にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S1608)。次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信し(S1609)、S1610の処理へ移行する。払出制御装置311は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM413に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
S1610の処理では、割込みを許可する(S1610)。そして、後述するメイン処理に移行する。
次に、図40を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置310内のMPU401により実行されるメイン処理について説明する。図40は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4m秒周期の定期処理としてS1701〜S1705の各処理が実行され、その残余時間でS1708,S1709のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
メイン処理においては、まず、タイマ割込処理(図34参照)の中でRAM234に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する外部出力処理を実行する(S1701)。具体的には、タイマ割込処理(図34参照)におけるS1101のスイッチ読み込み処理で検出した入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置311に対して獲得球数に対応する賞球コマンドを送信する。また、始動入賞処理(図37参照)で設定された保留回数コマンドを音声ランプ制御装置313に送信する。更に、この外部出力処理により、第3図柄表示装置281による第3図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンド、停止図柄コマンド、停止コマンド等を音声ランプ制御装置313に送信する。加えて、球の発射を行う場合には、発射制御装置312へ球発射信号を送信する。
次に、変動種別カウンタCS1の値を更新する(S1702)。具体的には、変動種別カウンタCS1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では198)に達した際、0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1の更新値を、RAM403の該当するバッファ領域に格納する。
変動種別カウンタCS1の更新が終わると、払出制御装置311より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S1703)、次いで、大当たり状態である場合において可変入賞装置265の特定入賞口(大開放口)265aを開放又は閉鎖するための大開放口開閉処理を実行する(S1704)。即ち、大当たり状態のラウンド毎に特定入賞口265aを開放し、特定入賞口265aの最大開放時間が経過したか、又は特定入賞口265aに球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると特定入賞口265aを閉鎖する。この特定入賞口265aの開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。
次に、第2図柄表示装置283による第2図柄(例えば「○」又は「×」の図柄)の表示制御処理を実行する(S1705)。簡単に説明すると、球が第2入球口(スルーゲート)267を通過したことを条件に、その通過したタイミングで第2当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置283にて第2図柄の変動表示が実施される。そして、第2当たり乱数カウンタC4の値により第2図柄の抽選が実施され、第2図柄の当たり状態になると、第1入球口264に付随する電動役物が所定時間開放される。
その後は、RAM403に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S1706)、RAM403に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1706:No)、停電監視回路452から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち前回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4m秒)が経過したか否かを判別し(S1707)、既に所定時間が経過していれば(S1707:Yes)、処理をS1701へ移行し、上述したS1701以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、前回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S1707:No)、所定時間に至るまで間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S1708,S1709)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S1708)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では899、250)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM403の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、S1702の処理と同一の方法によって実行する(S1709)。
ここで、S1701〜S1705の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。
また、S1706の処理において、RAM403に電源断の発生情報が記憶されていれば(S1706:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路452から停電信号SG1が出力された結果、図38のNMI割込処理が実行されたということなので、S1710以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S1710)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置311や音声ランプ制御装置313等の周辺制御装置)に対して送信する(S1711)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S1712)、RAM403のアクセスを禁止して(S1713)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM403のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S1706の処理は、S1701〜S1705で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS1708とS1709の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置310のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS1701の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS1701の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU401が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S1601)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S1701の処理から開始することができる。従って、主制御装置310の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置310が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図41から図49を参照して、音声ランプ制御装置313内のMPU421により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU421の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理とがある。
まず、図41を参照して、音声ランプ制御装置313内のMPU421により実行される立ち上げ処理を説明する。図41は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1801)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S1916の電源断処理(図42参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S1802)。図42を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置313は、主制御装置310から電源断コマンドを受信すると(図42のS1913参照)、S1916の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S1916の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S1802:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS1916の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置313のMPU421にのみリセットがかかって(主制御装置310からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM423のデータが破壊されているか否かを確認する(S1803)。
RAM423のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM423の特定の領域には、S1806の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM423のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM423のデータ破壊を確認することができる。RAM423のデータ破壊が確認されれば(S1803:Yes)、S1804へ移行して、RAM423の初期化を開始する。一方、RAM423のデータ破壊が確認されなければ(S1803:No)、S1808へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM423の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM423の記憶は喪失するから)、RAM423のデータ破壊と判断され(S1803:Yes)、S1804へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1916の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置313のMPU421にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM423の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM423のデータは正常と判断されて(S1803:No)、S1808へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S1802:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S1916の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置313のMPU421にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM423の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS1804へ移行して、RAM423の初期化を開始する。
S1804の処理では、RAM423の全範囲の記憶領域をチェックする(S1804)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM423の読み書きチェックにより、RAM423のすべての記憶領域が0クリアされる。
RAM423のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S1805:Yes)、RAM423の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S1806)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM423にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM423のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S1805:No)、RAM423の異常を報知して(S1807)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM423の異常は、表示ランプ234により報知される。なお、音声出力装置426により音声を出力してRAM423の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置314にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置281にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
S1808の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S1808)。電源断フラグはS1916の電源断処理の実行時にオンされる(図42のS1915参照)。つまり、電源断フラグは、S1916の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS1808の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1916の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S1808:Yes)、音声ランプ制御装置313の各処理を初期化するためにRAMの作業エリアをクリアし(S1809)、RAM423の初期値を設定した後(S1810)、割込み許可を設定して(S1811)、メイン処理へ移行する。なお、RAM423の作業エリアとしては、主制御装置310から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS1808の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS1804からS1806の処理を経由してS1808の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置313のMPU421にのみリセットがかかって(主制御装置310からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S1808:No)、RAM423の作業領域のクリア処理であるS1809をスキップして、処理をS1810へ移行し、RAM423の初期値を設定した後(S1810)、割込み許可を設定して(S1811)、メイン処理へ移行する。
なお、S1809のクリア処理をスキップするのは、S1804からS1806の処理を経由してS1808の処理へ至った場合には、S1804の処理によって、既にRAM423のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置313のMPU421にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM423の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置313の制御を継続できるからである。
次に、図42を参照して、音声ランプ制御装置313の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置313内のMPU421により実行されるメイン処理について説明する。図42は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理が実行されると、まず、メイン処理が開始されてから1m秒以上が経過したか否かが判別され(S1901)、1m秒以上経過していなければ(S1901:No)、S1902〜S1910の処理を行わずにS1911の処理へ移行する。S1901の処理で、1m秒経過したか否かを判別するのは、S1902〜S1910が表示(演出)に関する処理であり、短い周期(1m秒以内)で編集する必要がないのに対して、S1911の変動表示処理やS1912のコマンド判定処理を短い周期で実行する方が好ましいからである。S1912の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置310から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S1911の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
S1901の処理で1m秒以上経過していれば(S1901:Yes)、表示ランプ234の点灯態様の設定や後述するS1908の処理で編集されるランプの点灯態様となるよう各ランプの出力を設定し(S1902)、その後電源投入報知処理を実行する(S1903)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば30秒)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置426やランプ表示装置427により行われる。また、第3図柄表示装置281の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置314に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS1904の処理へ移行する。
S1904の処理では客待ち演出が実行され、その後、保留個数表示更新処理が実行される(S1905)。客待ち演出では、パチンコ機200が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に、第3図柄表示装置281の表示をタイトル画面に切り替える設定などが行われ、その設定がコマンドとして表示制御装置314に送信される。保留個数表示更新処理では、保留回数カウンタ423aの値に応じて保留ランプ285を点灯させる処理が行われる。
その後、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S1906)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン222が押されたか否かの入力を監視し、枠ボタン222の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。例えば、変動演出が未実行の期間や、高速変動期間中に枠ボタン222が押された場合は、ステージを変更する処理を行い、表示制御装置314に対して背景画像変更コマンドを送信する。この背景画像変更コマンドに、変更後のステージに対応する背景画像の種別に関する情報を含めることにより、表示制御装置314において、第3図柄表示装置281に表示される背景画像を、ステージに応じた画像に変更する処理が行われる。また、変動表示開始時に予告キャラが出現した場合に枠ボタン222を押すことで今回の変動による大当たりの期待値を表示したり、リーチ演出中に枠ボタン222を押すことで大当たりへの期待感を持てる演出に変更したり、枠ボタン222を複数のリーチ演出のうち1のリーチ演出を選択するための決定ボタンとしても良い。なお、枠ボタン222が配設されていない場合には、S1906の処理は省略される。
枠ボタン入力監視・演出処理が終わると、振動センサ入力監視処理が行われる(S1907)。この振動センサ入力監視処理は、振動センサ428からの入力信号を監視し、パチンコ機200に振動が与えられたか否かを検出する処理である。
ここで、図43を参照して、振動センサ入力監視処理(S1907)の詳細について説明する。図43は、音声ランプ制御装置313内のMPU421により実行される振動センサ入力監視処理(S1907)を示したフローチャートである。
振動センサ入力監視処理(S1907)では、まず、振動センサ428から振動センサ428の出力値(振動レベル)を読み込み(S1951)、その読み込んだ出力値から振動レベルが所定レベル以上か否かを判別する(S1952)。その結果、振動レベルが所定レベル未満であれば(S1952:No)、振動センサ入力監視処理を終了し、メイン処理(図42)に戻る。
一方、振動レベルが所定レベル以上であれば(S1952:Yes)、パチンコ機200に振動が与えられたと判断し、音声出力装置426から警報音が出力されるように設定する(S1953)と共に、振動エラーの発生を通知するエラーコマンドを表示制御装置314へ送信して(S1954)、メイン処理(図42)に戻る。これにより、表示制御装置31では、振動エラーを報知するエラーメッセージ画像を第3図柄表示装置281に表示させる処理が行われる。
図42に戻って、メイン処理の説明を続ける。振動センサ入力監視処理(S1907)を終了すると、次いで、ランプ編集処理を実行し(S1908)、その後音編集・出力処理を実行する(S1909)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置281で行われる表示に対応するよう電飾部229〜233の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置281で行われる表示に対応するよう音声出力装置426の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置426から音が出力される。また、振動センサ入力監視処理(図43参照)により、警報音の出力が設定された場合は(S1953参照)、この音編集・出力処理によって、警報音の出力パターンが設定され、警報音が音声出力装置426から出力される。
S1909の処理後、液晶演出実行管理処理が実行され(S1910)、S1911の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置310から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置281で行われる変動表示に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS1908のランプ編集処理が実行される。なお、S1909の音編集・出力処理も第3図柄表示装置281で行われる変動表示に要する時間と同期した時間で実行される。
S1911の処理では、第3図柄表示装置281における変動演出(変動表示)や連続予告演出の演出態様を設定し、表示制御装置314に対し、設定した態様を指示するコマンドを送信する処理である。この変動表示処理の詳細については、図47を参照して後述する。そして、変動表示処理の後、主制御装置310より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行う(S1912)。このコマンド判定処理の詳細については、図44を参照して後述する。
S1912の処理が終わると、ワークRAM433に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S1913)。電源断の発生情報は、主制御装置310から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S1913の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S1913:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S1915)、電源断処理を実行する(S1916)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S1917)、その後、処理を、無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置426およびランプ表示装置427からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S1913の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1913:No)、RAM423に記憶されるキーワードに基づき、RAM423が破壊されているか否かが判別され(S1914)、RAM423が破壊されていなければ(S1914:No)、S1901の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM423が破壊されていれば(S1914:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置281による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼びパチンコ機200の修復などを頼むことができる。また、RAM423が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置426やランプ表示装置427によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図44を参照して、音声ランプ制御装置313内のMPU421により実行されるコマンド判定処理(S1912)について説明する。図44は、このコマンド判定処理(S1912)を示したフローチャートである。このコマンド判定処理(S1912)は、音声ランプ制御装置313内のMPU421により実行されるメイン処理(図42参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置310から受信したコマンドを判定する。また、この処理は、主制御装置310から保留回数コマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置281による連続予告演出の開始の決定も行う。
コマンド判定処理では、まず、連続予告演出の開始の決定判断に用いる連続予告判定カウンタ423bおよび連続予告態様カウンタ423eを更新する(S2001)。具体的には、連続予告判定カウンタ423bの値をRAM423から読み出し、それに1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では127)に達した際、0にクリアする。そして、連続予告判定カウンタ423bの更新値を、連続予告判定カウンタ423bに格納する。また、連続予告態様カウンタ423eの値をRAM423から読み出し、それに1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では15)に達した際、0にクリアする。そして、連続予告態様カウンタ423eの更新値を、連続予告態様カウンタ423eに格納する。
S2001の処理に続くS2002の処理では、RAM423に設けられたコマンド記憶領域から、未処理のコマンドのうち主制御装置310より受信した最初のコマンドを読み出し、解析して、主制御装置310より変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する(S2002)。そして、変動パターンコマンドを受信したと判別された場合(S2002:Yes)、RAM423に設けられた変動開始フラグをオンし(S2003)、また、変動パターンコマンドから変動時間を抽出して(S2004)、メイン処理に戻る。ここで抽出された変動時間は、RAM423に記憶され、後述の変動表示処理(図47参照)において変動演出の態様を設定する場合に用いられる。
一方、変動パターンコマンドを受信していないと判別された場合(S2002:No)、次いで、主制御装置310より停止図柄コマンドを受信したか否かを判別する(S2005)。そして、停止図柄コマンドを受信したと判別された場合(S2005:Yes)、停止図柄コマンドから停止図柄(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れのいずれか)を抽出し、その抽出された停止図柄と各カウンタの値に基づき、第3図柄表示装置281における変動演出後に実際に表示させる停止図柄を設定して、その設定された停止図柄に関する情報を含む表示用停止図柄コマンドを生成後、その表示用停止図柄コマンドを表示制御装置314へ送信する(SS2006)。
一方、停止図柄コマンドを受信していないと判別された場合(S2005:No)、次いで、主制御装置310より保留回数コマンド(図27参照)を受信したか否かを判別する(S2007)。このS2007における判別処理では、主制御装置310より受信したコマンドの上位バイトの第7ビット〜第4ビットが「0111」(2進数)であれば、主制御装置310より保留回数コマンドを受信した、と判断する。そして、保留回数コマンドを受信したと判別された場合(S2007:Yes)、保留回数コマンドの下位バイトに格納された主制御装置310の保留回数カウンタ403aの値(即ち、主制御装置310に保留された変動演出の保留回数)を抽出し、これを音声ランプ制御装置313の保留回数カウンタ423aに格納する(S2008)。
ここで、保留回数コマンドは、球が第1入球口264に入賞(始動入賞)したときに主制御装置310から送信されるものであるので、始動入賞がある毎に、S2008の処理によって、音声ランプ制御装置313の保留回数カウンタ423aの値を主制御装置310の保留回数カウンタ403aの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置313の保留回数カウンタ423aの値が主制御装置310の保留回数カウンタ403aの値とずれても、始動入賞検出時に、音声ランプ制御装置313の保留回数カウンタ423aの値を修正し、主制御装置310の保留回数カウンタ403aの値に合わせることができる。
S2008の処理の後、連続予告判定処理を実行して(S2009)、メイン処理に戻る。この連続予告判定処理によって、保留回数コマンドにより主制御装置310から連続予告演出の許可が通知された場合、実際に連続予告演出を開始するか否かの判定が行われる。この連続予告判定処理の詳細については、図45を参照して、後述する。
一方、S2007の処理の結果、保留回数コマンドを受信していないと判別された場合(S2007:No)、その他のコマンドを受信したか否かを判別し、その受信したコマンドに応じた処理を実行して(S2010)、メイン処理に移行する。例えば、その他のコマンドが、音声ランプ制御装置313で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM423に記憶し、表示制御装置314で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置314に送信する。
次に、図45を参照して、音声ランプ制御装置313内のMPU421により実行される連続予告判定処理(S2009)について説明する。図45は、この連続予告判定処理(S2009)を示したフローチャートである。この連続予告判定処理(S2009)は、音声ランプ制御装置313内のMPU421により実行されるコマンド判定処理(図44参照)の中で実行され、上述したように、保留回数コマンドによって、主制御装置310から連続予告演出の許可が通知された場合、実際に連続予告演出を開始するか否かの判定を行う。
連続予告判定処理では、まず、連続予告回数カウンタ423dの値が0か否かを判別し(S2101)、連続予告回数カウンタ423dの値が0以外であると判別される場合(S2101:No)、現在、連続予告演出の実行が設定されているので、以降の処理を省略して、連続予告判定処理を終了する。これにより、連続予告演出が保留されている変動演出の少なくとも一部に対して実行されるように設定されている場合には、受信した保留回数コマンドに含まれる連続予告許可フラグの値が「1」であっても、新たに変動演出に連続予告演出が設定されるのを防ぐことができ、連続予告演出が重複して変動演出に設定されるのを容易に抑制することができる。また、1つの連続予告演出が行われた後、続けて別の連続予告演出が行われるのを抑制することができるので、連続予告演出の出現頻度を抑えることができ、遊技者に対して、連続予告演出に対する期待感を高く保たせることができる。
一方、S2101の処理の結果、連続予告回数カウンタ423dの値が0であると判別される場合(S2101:Yes)、次いで、保留回数コマンド(図27参照)の上位バイトの第1ビット、即ち、連続予告許可フラグが1であるか否かを判別し(S2102)、1ではない(即ち、0である)と判別された場合は(S2101:No)、主制御装置310が連続予告演出を行わないとの判断を行っているので、以降の処理を省略して、連続予告判定処理を終了する。これに対し、連続予告許可フラグが1であると判別された場合は(S2102:Yes)、主制御装置310が連続予告演出を許可するとの判断を行っているので、続くS2103以降の処理で連続予告演出を開始するか否かを決定する。
まず、S2103〜S2105の処理では、2つある連続予告判定テーブル422a(大当たり時連続予告判定テーブル422a1または外れ時連続予告判定テーブル422a2)の中から、連続予告演出開始の決定に使用する連続予告判定テーブル(図28参照)を選択する。
S2103の処理では、保留回数コマンド(図27参照)の上位バイトの第0ビット、即ち、連続予告後遊技状態フラグが1であるか否かを判別し、1であれば(S2103:Yes)、連続予告演出終了後の遊技状態が大当たりであるので、連続予告演出開始の決定に使用する連続予告判定テーブルとして、大当たり時連続予告判定テーブル422a1を選択する(S2104)。一方、連続予告後遊技状態フラグが1でない(即ち、0である)と判別された場合(S2103:No)、連続予告演出終了後の遊技状態が外れであるので、使用する連続予告判定テーブルとして、外れ時連続予告判定テーブル422a2を選択する(S2105)。
S2103〜S2105の処理により連続予告判定テーブルが選択されると、その選択された連続予告判定テーブル(大当たり時連続予告判定テーブル422a1または外れ時連続予告判定テーブル422a2)から、保留回数カウンタ423aの値(即ち、主制御装置310において保留されている変動演出の保留回数)に対応付けられた連続予告決定範囲を特定し、その連続予告決定範囲と連続予告判定カウンタ423bとを比較する(S2106)。そして、連続予告判定カウンタ423bの値が連続予告決定範囲に含まれるか否かを判別することによって、連続予告演出を開始するか否かを判別する(S2107)。
その結果、連続予告判定カウンタ423bの値が連続予告決定範囲に含まれず、連続予告演出を開始しないと判別された場合(S2107:No)、S2108以降の処理をスキップして、連続予告判定処理を終了する。即ち、連続予告回数カウンタ423dの設定はそのまま0に保持されるので、後述する連続予告設定処理(図48参照)において連続予告演出を未実行に設定することができる(図48のS2252参照)。
一方、連続予告判定カウンタ423bの値が連続予告決定範囲に含まれ、連続予告演出を開始すると判別された場合(S2107:Yes)、連続予告回数レジスタ423cに保留回数カウンタ423aの値を設定し(S2108)、また、連続予告回数カウンタ423dの値を「1」に設定する(S2109)。S2108の処理で連続予告回数レジスタ423cに保留回数カウンタ423aの値を設定することにより、その連続予告演出の決定時点で保留されていた全ての変動演出に対して連続予告演出が実行されるように、連続予告演出の実行回数を規定することができる。
また、S2109の処理で連続予告回数カウンタ423dの値が「1」に設定されることにより、その連続予告回数カウンタ423dの値が0以外の値を示す間は、第3図柄表示装置281にて連続予告演出が行われるように、後述する連続予告設定処理(図48参照)において連続予告演出の演出態様を決定することができる。
そして、連続予告回数カウンタ423dの値は、1の変動演出に対して連続予告演出の演出態様が決定されるたびに、その値が連続予告回数レジスタ423cで規定される連続予告演出の実行回数となるまで1ずつ増やされ、連続予告回数レジスタ423cの値と等しい場合に0にリセットされる。よって、連続予告演出の実行が開始されると、連続予告回数レジスタ423cで規定される連続予告演出の実行回数、即ち、連続予告演出の決定時点で保留されていた全ての変動演出に対して連続予告演出が実行されるように、連続予告演出の演出態様が決定される。
S2109の処理に続くS2110からS2112の処理では、S2107:Yesの分岐により開始が決定された連続予告演出の演出態様を決定する。まず、S2110の処理では、連続予告態様カウンタ423eの値を確認し、その値が3から7の範囲にあるか否かを判別する(S2110)。そして、連続予告態様カウンタ423eの値が3から7の範囲にあると判別される場合(S2110:Yes)、連続予告態様フラグ423fを「1」に設定する(S2111)。これにより、連続予告演出の演出態様として、同一演出型の連続予告演出が設定され、後述する連続予告設定処理(図48参照)において、連続予告演出が設定された変動演出の停止後に「泡」が表示されるように設定される。
また、S2110の処理の結果、連続予告態様カウンタ423eの値が3から7の範囲にないと判別される場合(S2110:No)、連続予告態様フラグ423fを「0」に設定する(S2113)。これにより、連続予告演出の演出態様として、ステップアップ型の連続予告演出が設定され、後述する連続予告設定処理(図48参照)において、連続予告演出が設定された変動演出が行われるたびに、「タマゴ」、「ヒヨコ」、「ニワトリ」、「ニワトリ群」のいずれかの画像が、所定の順番で表示されるように設定される。
S2111又はS2112の処理によって連続予告態様フラグ423fが設定されると、次いで、連続予告設定コマンドを表示制御装置314へ送信し(S2113)、連続予告判定処理を終了する。
ここで、図46を参照して連続予告設定コマンドの詳細について説明する。図46は、連続予告設定コマンドのビット構成を説明した説明図である。
連続予告設定コマンドは、図46に示すように、上位バイトの第7ビットから第4ビットが、固定値「0001」(2進数)で構成されており、これによって、本コマンドが連続予告設定コマンドであることを示す。表示制御装置314は、音声ランプ制御装置313より受信したコマンドのうち、上位バイトの第7ビットから第4ビットの値を確認し、その値が「0001」(2進数)である場合に、受信したコマンドが連続予告設定コマンドであることを認識する(図51のS2413参照)。
また、連続予告設定コマンドのうち、下位バイトは連続予告回数で構成される。音声ランプ制御装置313は、連続予告設定コマンドを表示制御装置314へ送信する場合に、S2108(図45参照)の処理により設定された連続予告回数レジスタの値、即ち、連続予告演出の実行回数を連続予告設定コマンドの下位バイトの第2ビットから第0ビットに当てはめる。また、連続予告設定コマンドの下位バイトの第7ビットから第3ビットには、すべて0を設定する。これにより、連続予告設定コマンドの下位バイト全体で、連続予告演出の実行回数(連続予告回数)を表すことができ、音声ランプ制御装置313により連続予告演出が決定された場合に、表示制御装置314に対してその連続予告回数を通知することができる。
更に、連続予告設定コマンドのうち、上位バイトの第0ビットは、連続予告種別で構成される。音声ランプ制御装置313は、連続予告設定コマンドを表示制御装置314へ送信する場合に、S2111又はS2112(図45参照)の処理により設定された連続予告態様フラグ423fの値を、この連続予告設定コマンドの上位バイトの第0ビットに当てはめる。これにより、連続予告設定コマンドの上位バイトの第0ビット、即ち、連続予告種別の値が「0」であれば、音声ランプ制御装置313により決定された連続予告演出の演出態様がステップアップ型であり、連続予告種別の値が「1」であれば、音声ランプ制御装置313により決定された連続予告演出の演出態様が同一演出型であることを、表示制御装置314へ通知することができる。
よって、表示制御装置314では、連続予告設定コマンドを音声ランプ制御装置313より受信すると、その連続予告設定コマンドから、これから実行すべき連続予告演出の連続予告回数と連続予告演出の態様を把握することができる。そして、把握した連続予告演出の態様に応じて、予め連続予告演出の描画に必要な画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送することができると共に、把握した連続予告回数に応じて、通常用ビデオRAM436へ転送された連続予告演出に対応する画像データを、連続予告演出が連続予告回数で示された回数分だけ実行されるまでの間、通常用ビデオRAM436に保持させる制御を実行することができる。
なお、連続予告設定コマンドの上位バイトの第3ビットから第1ビットは、未使用のビットであり、本実施形態では、これらのビットには任意の値が設定されて、連続予告設定コマンドが生成される。ただし、これらの各ビットを0に固定してもよいし、1に固定してもよい。
次に、図47を参照して、音声ランプ制御装置313内のMPU421により実行される変動表示処理(S1911)について説明する。図47は、この変動表示処理(S1911)を示したフローチャートである。この変動表示処理(S1911)は、音声ランプ制御装置313内のMPU421により実行されるメイン処理(図42参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置310より変動パターンコマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置281における変動演出の演出態様を設定し、表示制御装置314に対し、設定した態様を指示するコマンドを送信する。
変動表示処理では、まず、RAM423に設けられた変動開始フラグがオンか否かを判別する(S2201)。そして、変動開始フラグがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S2201:No)、主制御装置310より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、この変動表示処理を終了して、メイン処理に戻る。一方、変動開始フラグがオンであると判別された場合(S2201:Yes)、変動開始フラグをオフし(S2202)、次いで、連続予告設定処理を実行する(S2203)。
ここで、図48を参照して、この連続予告設定処理(S2203)について説明する。図48は、音声ランプ制御装置313内のMPU421により実行される連続予告設定処理(S2203)を示したフローチャートである。この連続予告設定処理は、主制御装置310より変動パターンコマンドを受信して変動演出を開始する場合に、連続予告回数カウンタ423dの値が0以外の値に設定されていれば、その変動演出に対して連続予告演出が行われるように、連続予告演出の演出態様を設定する処理である。
この連続予告設定処理では、まず、連続予告回数カウンタ423dの値が0であるか否かを判別し(S2251)、連続予告回数カウンタ423dの値が0であれば(S2251:Yes)、連続予告演出を未実行に設定して(S2252)、S2263の処理へ移行する。これにより、主制御装置310より受信した変動パターンコマンドに対応して設定される変動演出に対して連続予告演出が未実行に設定される。その後、連続予告回数カウンタ423dの更新処理を実行して(S2263)、変動表示処理に戻る。なお、連続予告回数カウンタ423dの値は0であるので、S2263の処理による連続予告回数カウンタ423dの更新処理では、連続予告回数カウンタ423dの値は0に保持される。
一方、S2251の処理の結果、連続予告回数カウンタ423dの値が0以外であれば(S2251:No)、次いで、連続予告態様フラグ423fの値が1であるか否かを判別する(S2253)。そして、連続予告態様フラグ423fの値が1であれば(S2253:Yes)、連続予告判定処理(図45参照)により、連続予告演出の演出態様として同一演出型の連続予告演出が設定されている。そこで、連続予告回数カウンタ423dの値が連続予告回数レジスタ423cの値と等しいか否かを判別し(S2254)、連続予告回数カウンタ423dの値が連続予告回数レジスタ423cの値と等しくない場合は(S2254:No)、連続予告演出の態様(連続予告態様)として、「泡」を設定し(S2255)、S2263の処理へ移行する。これにより、主制御装置310より受信した変動パターンコマンドに対応して設定される変動演出に対して、変動演出停止後に連続予告演出として「泡」が表示されるように設定される。
これに対し、S2254の処理の結果、連続予告回数カウンタ423dの値が連続予告回数レジスタ423cの値と等しい場合は(S2254:Yes)、連続予告演出を未実行に設定して(S2252)、S2263の処理へ移行する。
ここで、連続予告回数カウンタ423dの値が連続予告回数レジスタ423cの値と等しい場合とは、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出に対して、連続予告演出の演出態様の設定処理が行われる場合を意味する。そして、連続予告演出は、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出における抽選結果を予告する演出であり、また、同一演出型の連続予告演出は、変動演出の停止後に「泡」を表示する演出態様であるので、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出に対して、その変動演出の停止後に「泡」を表示するのは無意味である。本実施形態では、連続予告態様フラグが「1」、即ち、連続予告演出の演出態様が同一演出型に設定された場合に(S2253:Yes)、連続予告回数カウンタ423dの値が連続予告回数レジスタ423cの値と等しい場合は(S2254:Yes)、連続予告演出を未実行に設定(S2252)するので、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出に対して、その変動演出の停止後に「泡」が表示されるのを防ぐことができる。
一方、S2253の処理の結果、連続予告態様フラグ423fの値が1でない、即ち、0であれば(S2253:No)、連続予告判定処理(図45参照)により、連続予告演出の演出態様としてステップアップ型の連続予告演出が設定されている。そこで、まず、連続予告回数カウンタ423dの値が連続予告回数レジスタ423cの値と等しいか無いかを判別し(S2256)、連続予告回数カウンタ423dの値が連続予告回数レジスタ423cの値と等しければ(S2256:Yes)、連続予告演出の演出態様(連続予告態様)として「ニワトリ群」を設定し(S2257)、S2263の処理へ移行する。
上述したように、連続予告回数カウンタ423dの値が連続予告回数レジスタ423cの値と等しい場合とは、連続予告演出の実行が設定された最後の変動演出に対して、連続予告演出の演出態様の設定処理が行われる場合を意味するので、その変動演出に対して、変動演出中に連続予告演出として「ニワトリ群」が表示されるように設定される。よって、変動演出中に連続予告演出が行われ、その連続予告演出において「ニワトリ群」が表示された場合は、その「ニワトリ群」が表示された変動変出後に大当たりとなる期待感を遊技者に持たせることができる。
また、これにより、連続予告回数レジスタ423cの値が3以下、即ち、連続予告演出が設定された変動演出の数が3以下である場合にも、連続予告実行回数にかかわらず連続予告演出の設定された最後の変動演出において「ニワトリ群」が表示させることができる。よって、連続予告演出の設定された変動演出の数が3以下の場合は、途中の図柄が飛ばされて、いきなりニワトリ群が表示されるので、遊技者がその突然表示されたニワトリ群を見て、そのニワトリ群が表示された変動演出において大当たりとなる期待感をも持たせることができる。
一方、S2256の処理の結果、連続予告回数カウンタ423dの値が連続予告回数レジスタ423cの値と等しくなければ(S2256:No)、次いで、連続予告回数カウンタ423dの値が1であるか否かを判別する(S2258)。そして、連続予告回数カウンタ423dの値が1であれば(S2258:Yes)、連続予告演出の演出態様(連続予告態様)として、「タマゴ」を設定し(S2259)、S2263の処理へ移行する。これにより、主制御装置310より受信した変動パターンコマンドに対応して設定される変動演出に対して、ステップアップ型の連続予告演出が設定されている場合、1回目の連続予告演出であれば、変動演出停止中に連続予告演出として「タマゴ」が表示されるように設定される。
また、連続予告回数カウンタ423dの値が1でなければ(S2258:No)、次いで、連続予告回数カウンタ423dの値が2であるか否かを判別する(S2260)。そして、連続予告回数カウンタ423dの値が2であれば(S2260:Yes)、連続予告演出の演出態様(連続予告態様)として、「ヒヨコ」を設定し(S2261)、S2263の処理へ移行する。これにより、主制御装置310より受信した変動パターンコマンドに対応して設定される変動演出に対して、ステップアップ型の連続予告演出が設定されている場合、2回目の連続予告演出であれば、変動演出停止中に連続予告演出として「ヒヨコ」が表示されるように設定される。
また、連続予告回数カウンタ423dの値が2でなければ(S2260:No)、連続予告回数カウンタ423dの値は3であると判断できる。これは、連続予告演出の実行が設定される最大実行回数は、主制御装置310にて保留可能な変動演出の最大保留回数である4であるので、連続予告回数カウンタ423dの値が4の場合は、必ずS2256の処理にて連続予告回数カウンタ423dの値が連続予告回数レジスタ423cの値と等しいと判別されるためである。よって、連続予告回数カウンタ423dの値が連続予告回数レジスタ423cの値と等しくなく、また、1でも2でもない場合は(S2256:No,S2258:No,S2260:No)、連続予告回数カウンタ423dの値は3であると判断できるのである。従って、この場合、連続予告演出の演出態様(連続予告態様)として「ニワトリ」を設定し(S2262)、S2263の処理へ移行する。これにより、主制御装置310より受信した変動パターンコマンドに対応して設定される変動演出に対して、ステップアップ型の連続予告演出が設定されている場合、3回目の連続予告演出であれば、変動演出停止中に連続予告演出として「ニワトリ」が表示されるように設定される。
S2263の処理では、連続予告回数カウンタ423dの値を更新する(S2263)。この更新処理では、更新前の連続予告回数カウンタ423dの値が0であれば、そのまま0を保持する。また、更新前の連続予告回数カウンタ423dの値が0以外で且つ連続予告回数レジスタ423cの値と等しくない場合、連続予告回数カウンタ423dの値を1増やし、更新前の連続予告回数カウンタ423dの値が0以外で且つ連続予告回数レジスタ423cの値と等しい場合は、連続予告回数カウンタ423dの値を0にリセットする。これにより、連続予告演出が連続予告回数レジスタ423cによって規定された実行回数だけ実行されるように、連続予告演出の態様が設定される。
ここで、連続予告回数レジスタ423cの値は、上述したように、連続予告演出の開始が決定された時点の保留回数カウンタ423aの値、即ち、その時点において主制御装置110にて保留されている変動演出の保留回数である。よって、連続予告回数カウンタ423dの更新処理を上述のように行うことによって、連続予告演出の開始が決定された時点で主制御装置110において保留されていた全ての変動演出に対して連続予告演出の態様が設定され、連続してその連続予告演出が第3図柄表示装置281に表示させることができる。そして、連続予告演出の決定は、連続予告演出終了後の遊技状態に基づいて行われるので、連続予告演出を通じて、遊技者に対して連続予告演出終了後に大当たりが得られる期待感を持たせることができる。
S2263による連続予告回数カウンタ423dの更新処理が完了すると、連続予告設定処理を終了する。そして、変動表示処理へ戻る。
図47に戻って、変動表示処理の説明を続ける。S2203の処理による連続予告設定処理が終了すると、次いで、コマンド判定処理(図44参照)のS2004の処理において変動パターンコマンドより抽出された変動演出における変動時間を、RAM423より取得する(S2204)。そして、種々に用意された変動演出の演出態様(変動演出態様)の中から、S2204の処理によって取得された変動時間に対応可能な変動演出態様のうち、1の変動演出態様を設定する(S2205)。
その後、S2203の処理により行われた連続予告演出の設定と、S2205の処理によって行われた変動演出態様の設定と基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し、生成した表示用変動パターンコマンドを表示制御装置314へ送信する(S2206)。
ここで、図49を参照して、表示用変動パターンコマンドの詳細について説明する。図49は、表示用変動パターンコマンドのビット構成を説明した説明図である。
表示用変動パターンコマンドは、図49に示すように、上位バイトの第7ビットから第4ビットが、固定値「0011」(2進数)で構成されており、これによって、本コマンドが表示用変動パターンコマンドであることを示す。表示制御装置314は、音声ランプ制御装置313より受信したコマンドのうち、上位バイトの第7ビットから第4ビットの値を確認し、その値が「0011」(2進数)である場合に、受信したコマンドが表示用変動パターンコマンドであることを認識する(図51のS2401参照)。
また、表示用変動パターンコマンドのうち、下位バイトは「変動パターン設定」を表す。音声ランプ制御装置313は、変動表示処理(図47参照)のS2205の処理により設定された変動演出態様を一意に示すコードを、この表示用変動パターンコマンドの下位バイト、即ち、「変動パターン設定」に挿入する。
また、表示用変動パターンコマンドの上位バイトの第3ビットは、「連続予告実行設定」を表し、その値が「0」であれば、この表示用変動パターンコマンドで設定される変動演出において連続予告演出を実行しないことを示し、その値が「1」であれば、この表示用変動パターンコマンドで設定される変動演出において連続予告演出を実行することを示す。
更に、表示用変動パターンコマンドの上位バイトの第2ビットから第0ビットは、「連続予告態様」を表し、その値が「0」であれば、この表示用変動パターンコマンドで設定される変動演出において実行される連続予告演出の演出態様が「泡」であることを示し、その値が「1」であれば、この表示用変動パターンコマンドで設定される変動演出において実行される連続予告演出の演出態様が「タマゴ」であることを示し、その値が「2」であれば、この表示用変動パターンコマンドで設定される変動演出において実行される連続予告演出の演出態様が「ヒヨコ」であることを示し、その値が「3」であれば、この表示用変動パターンコマンドで設定される変動演出において実行される連続予告演出の演出態様が「ニワトリ」であることを示し、その値が「4」であれば、この表示用変動パターンコマンドで設定される変動演出において実行される連続予告演出の演出態様が「ニワトリ群」であることを示す。
音声ランプ制御装置313は、S2203の連続予告表示処理(図48参照)によって、連続予告演出が未実行を設定した場合は、「連続予告実行設定」を「0」に設定する。この場合、「連続予告態様」は任意の値に設定される。なお、この場合における「連続予告態様」の設定を「0」に固定してもよいし、他の値に固定して設定するようにしてもよい。
また、S2203の連続予告表示処理(図48参照)によって、連続予告演出態様を「泡」に設定した場合は、「連続予告実行設定」を「1」に設定すると共に、「連続予告態様」を「0」に設定し、連続予告演出態様を「タマゴ」に設定した場合は、「連続予告実行設定」を「1」に設定すると共に、「連続予告態様」を「1」に設定し、連続予告演出態様が「ヒヨコ」に設定した場合は、「連続予告実行設定」を「1」に設定すると共に、「連続予告態様」を「2」に設定し、連続予告演出態様が「ニワトリ」に設定した場合は、「連続予告実行設定」を「1」に設定すると共に、「連続予告態様」を「3」に設定し、連続予告演出態様が「ニワトリ群」に設定した場合は、「連続予告実行設定」を「1」に設定すると共に、「連続予告態様」を「4」に設定する。
表示制御装置314では、この表示用変動パターンコマンドを受信すると、第3図柄表示装置218に変動演出が行われるように処理を行うと共に、その表示用変動パターンコマンドの「連続予告実行設定」(上位バイトの第3ビット)の値が「1」であれば、その変動演出において連続予告演出が行われるように処理を行う(図51のS2402〜S2406参照)。また、表示制御装置313では、表示用変動パターンコマンドで示される「連続予告実行設定」、「連続予告態様」及び「変動パターン設定」に基づいて、第3図柄表示装置218に表示すべき変動演出の変動演出パターンを判断し、その変動演出パターンに対応した演出実行タイムテーブルを演出実行タイムテーブル格納エリア432aから選定して、その選定した演出実行タイムテーブルをワークRAM433へ格納する(図51のS2403参照)。これにより、第3図柄表示装置218において、表示用変動パターンコマンドで示された変動演出パターンに従って、変動演出が行われる。
図47に戻り、変動表示処理の説明を続ける。S2206の処理により、表示用変動パターンコマンドを表示制御装置314へ送信した後、保留球の消費(保留球に対応する変動表示の設定の完了)に合わせて、保留回数カウンタ423aの値を1減らして(S2207)、この変動表示処理を終了し、メイン処理に戻る。
次に、図50から図58を参照して、表示制御装置314のMPU431により実行される各制御について説明する。かかるMPU431の処理としては大別して、電源投入後から繰り返し実行されるメイン処理と、音声ランプ制御装置313よりコマンドを受信した場合に実行される外部割込み処理とがある。外部割込み処理は、受信したコマンドをワークRAM433に設けられたコマンドバッファ領域に順次格納する。このコマンドバッファ領域はFIFO型のリングバッファで構成され、外部割込み処理によりコマンドバッファ領域に格納されたコマンドは、メイン処理の中で実行されるコマンド判定処理(図50のS2408及び図51参照)において、格納された順に読みだされ、各コマンドに従った処理を実行する。一方、メイン処理は、電源投入時の初期化処理と、表示制御装置314の主要な処理を実行する。
ここで、図50を参照して、表示制御装置314内のMPU431により実行されるメイン処理について説明する。図50は、このメイン処理を示したフローチャートである。このメイン処理は、電源投入時によりMPU431によって起動され、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S2301)。具体的には、MPU431を初期設定し、ワークRAM433、常駐用ビデオRAM435、通常用ビデオRAM436の記憶をクリアする処理などが行われる。
次いで、電源投入時主画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM435の電源投入時主画像エリア435aへ転送するように、画像コントローラに対して転送命令を送信する(S2302)。この転送命令には、電源投入時主画像に対応する画像データが格納されているキャラクタROM434の先頭アドレスと、その画像データのデータサイズと、転送先の情報(ここでは、常駐用ビデオRAM435)と、転送先である電源投入時主画像エリア435aの先頭アドレスとが含まれており、画像コントローラは、この転送命令に従って、電源投入時主画像に対応する画像データがキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435の電源投入時主画像エリア435aに転送される。
そして、転送命令により示された画像データの転送が全て完了すると、画像コントローラ437は、MPU431に対して転送終了を示す転送終了信号を送信する。MPU431はこの転送終了信号を受信することにより、転送命令で指定した画像データの転送が終了したことを把握することができる。なお、画像コントローラ437は、転送命令により示された画像データの転送を全て完了した場合、画像コントローラ437の内部に設けられたレジスタまたは内蔵メモリの一部領域に、転送終了を示す転送終了情報を書き込むようにしてもよい。そして、MPU431は随時このレジスタまたは内蔵メモリの一部領域の情報を読み出し、画像コントローラ437による転送終了情報の書き込みを検出することによって、転送命令で指定した画像データの転送が終了したことを把握するようにしてもよい。
電源投入時主画像エリア435aに転送された画像データは、電源が遮断されるまで上書きされないように保持される。
S2302の処理により画像コントローラ437に対して送信された転送命令に基づき、電源投入時主画像に対応する画像データの電源投入時主画像エリア435aへの転送が終了すると、次いで、電源投入時変動画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM435の電源投入時変動画像エリア435bへ転送するように、画像コントローラに対して転送命令を送信する(S2303)。この転送命令には、電源投入時変動画像に対応する画像データが格納されているキャラクタROM434の先頭アドレスと、その画像データのデータサイズと、転送先の情報(ここでは、常駐用ビデオRAM435)と、転送先である電源投入時変動画像エリア435bの先頭アドレスとが含まれており、画像コントローラは、この転送命令に従って、電源投入時変動画像に対応する画像データがキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435の電源投入時変動画像エリア435bに転送される。そして、電源投入時変動画像エリア435bに転送された画像データは、電源が遮断されるまで上書きされないように保持される。
S2303の処理により画像コントローラ437に対して送信された転送命令に基づき、電源投入時変動画像に対応する画像データの電源投入時変動画像エリア435bへの転送が終了すると、次いで、画像コントローラ434に電源投入時主画像の描画を指示する(S2304)。具体的には、電源投入時主画像が格納された常駐用ビデオRAM435の電源投入時主画像エリア435aのアドレスを指定し、そのアドレスに格納されている画像データを用いて描画を実行するように画像コントローラ434に指示する。画像コントローラ434は、MPU431からの描画指示に従って、その描画指示により指定されるアドレスに格納された画像データを用いて、画像を描画する。そして、描画によって得られた描画画像データを、一旦、通常用ビデオRAM436へ格納し、所定のタイミングで通常用ビデオRAM436に格納された描画画像データを第3図柄表示装置281へ送信する。これにより、S2304の処理により、第3図柄表示装置281には、図30(a)に示す電源投入時主画像が表示される。このとき、電源投入時主画像に対応する画像データは、既に常駐用ビデオRAM435の電源投入時主画像エリア435aに格納されているので、キャラクタROM434が読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aによって構成された場合であっても、即座に電源投入時主画像を第3図柄表示装置281に表示させることができる。
次いで、電源投入時画像表示フラグ433aをオンする(S2305)。これにより、後述する画像転送命令処理(S2309参照)において、常駐用ビデオRAM435に常駐すべき全ての画像データをキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435へ転送するように画像コントローラ434へ転送命令を送信する常駐画像転送命令処理が実行される(図54のS2602参照)。また、電源投入時画像表示フラグ433aは、この常駐画像転送命令処理による画像コントローラ434への転送命令に基づき、常駐用ビデオRAM435に常駐すべき全ての画像データのキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435への転送が終了するまでの間、オンに維持される。これにより、その間は、後述する画像描画処理(S2307参照)において、図30に示す画像投入時画像(画像投入時主画像や画像投入時変動画像)が描画されるように、画像コントローラ434へ描画指示が行われる。
上述したように、本パチンコ機200では、キャラクタROM434にNAND型フラッシュメモリ434aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、常駐用ビデオRAM435に格納すべき全ての画像データが、キャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送されるまでに多くの時間を要する。そこで、本メイン処理のように、電源が投入された後、まず先に電源投入時主画像および電源投入時変動画像をキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435へ転送し、電源投入時主画像を第3図柄表示装置281に表示することで、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM435に転送されている間、遊技者やホール関係者は、第3図柄表示装置281に表示された電源投入時主画像を確認することができる。よって、表示制御装置314は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置314に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送することができる。一方、遊技者等は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置281に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM435に常駐すべき画像データがキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに第3図柄表示装置281に表示されることによって、第3図柄表示装置281が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができ、キャラクタROM434に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
また、パチンコ機200の表示制御装置314では、電源投入後に電源投入時主画像とあわせて電源投入時変動画像もキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435へ転送するので、電源投入時主画像が第3図柄表示装置281に表示されている間に遊技者が遊技を開始したことにより、第1入球口264へ入球(始動入賞)があり、変動演出の開始指示が主制御装置310より音声ランプ制御装置313を介してあった場合、即ち、表示用変動パターンコマンドを受信した場合は、図30(b),(c)に示す電源投入時変動画像をその変動演出期間中に即座に表示させ、簡単な変動演出を行うことができる。よって、遊技者は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置281に表示されている間であっても、その簡単な変動演出によって確実に抽選が行われたことを確認することができる。
また、上述したように、残りの常駐すべき画像データがキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送されている間は、第3図柄表示装置281に電源投入時主画像が表示され続けるが、キャラクタROM434は読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aによって構成されているので、その転送に時間がかかるので、電源投入後、電源投入時主画像が表示され続ける時間も長くなる。しかしながら、本パチンコ機200では、電源投入後に常駐用ビデオRAM435に転送された電源投入時変動画像を用いて簡易的な変動演出を行うことができるので、電源が投入された直後、例えば、停電復帰直後などにおいて、電源投入時主画像が表示されている間であっても、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
S2305の処理の後、第3図柄表示装置281に表示すべき画像の描画処理である画像描画処理(S2307参照)を20m秒毎に実行するために、S2305の処理またはS2307の処理が開始されてから20m秒以上が経過したか否かを確認し(S2306)、20m秒以上が経過していれば(S2306:Yes)、画像描画処理を実行して(S2307)、その後、S2408の処理へ移行する。尚、画像描画処理の詳細については、図52を参照して後述する。また、S2306の処理の結果、20秒以上経過していなければ(S2306:Yes)、S2307の画像描画処理をスキップして、S2308の処理へ移行する。
S2308の処理では、音声ランプ制御装置313より受信し、外部割込み処理によりワークRAM433のコマンドバッファ領域に格納されたコマンドの内容を、そのコマンドバッファ領域から格納された順(音声ランプ制御装置313により受信した順)に読み出して判定し、コマンドに応じた処理を実行するコマンド判定処理を実行する。このコマンド判定処理の詳細については、図51を参照して後述する。
次いで、キャラクタROM434に格納された画像データが、常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436へ転送されるように、画像コントローラ434に対して転送命令を送信する画像転送命令処理を実行する(S2309)。この画像転送命令処理により送信される転送命令により、画像コントローラ437によって、キャラクタROM434から所望の画像データが読み出され、常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436へ転送される。尚、この画像転送命令処理の詳細については、図54(a)を参照して、後述する。
S2309の処理が完了すると、S2306の処理へ回帰する。そして、S2306からS22309の処理は、電源がオフ(あるいは遮断)されるまで、繰り返し実行される。
なお、S2306の処理で、20m秒経過したか否かを判別するのは、S2307が第3図柄表示装置281に表示させる画像の描画に関する処理であり、短い周期(20m秒以内)でする必要がなく、一方でS2308のコマンド判定処理やS2309の画像転送命令処理を短い周期で実行する方が好ましいからである。S2308の処理が短い周期で実行されることにより、音声ランプ制御装置313から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S2309の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、キャラクタROM434から各ビデオRAM435,436への画像データの転送処理を、遅滞なく行うことができる。
次いで、図51を参照して、表示制御装置314内のMPU431により実行されるコマンド判定処理(S2308)について説明する。図51は、このコマンド判定処理(S2308)を示したフローチャートである。このコマンド判定処理(S2308)は、表示制御装置314内のMPU431により実行されるメイン処理(図50参照)の中で実行され、外部割込み処理によりワークRAM433のコマンドバッファ領域に格納されたコマンドを格納された順に読みだして、各コマンドに従った処理を実行する。
コマンド判定処理では、まず、ワークRAM433のコマンドバッファ領域に格納された未処理のコマンドのうち、最も先に格納されたコマンドをそのコマンドバッファ領域から読み出し、その読み出したコマンドが、表示用変動パターンコマンド(図49参照)か否かを判別する(S2401)。ここでは、コマンドバッファ領域より読み出したコマンドの上位バイトの第7ビットから第4ビットの値が「0011」である場合に、そのコマンドが表示用変動パターンコマンドであると判断する。
そして、表示用変動パターンコマンドであれば(S2401:Yes)、まず、ワークRAM433のコマンドバッファ領域433に設けられた第3図柄表示装置281において変動演出の開始を許可するための変動開始フラグをオンする(S2402)。これにより、MPU431は、図52を参照して後述する画像描画処理(S2308)において、第3図柄表示装置281に変動演出が開始されるように、画像描画処理が制御される。
次いで、表示用変動パターンコマンド(図49参照)の内容に基づいて、演出実行タイムテーブル格納エリア432aに格納された複数の演出実行タイムテーブルの中から、今回の変動演出で使用する演出実行タイムテーブルを選定し、ワークRAMに格納する(S2403)。ここでは、表示用変動パターンコマンドの下位バイトで示される「変動パターン設定」の情報と、更に、表示用変動パターンコマンドの上位バイトの第3ビットで示される「連続予告実行設定」により連続予告演出を実行する場合は、そのコマンドの上位バイトの第2ビットから第0ビットで示される「連続予告態様」の情報とに基づいて、表示用変動パターンコマンドに基づいて実行する変動演出の演出パターンを判断する。そして、演出実行タイムテーブル格納エリア432aには、各変動演出の演出パターン毎にそれぞれ演出実行タイムテーブルが用意されているので、ここで判断された変動演出の演出パターンに対応する演出実行タイムテーブルを選定し、ワークRAMへ格納する。
そして、MPU431は、図52を参照して後述する画像描画処理において、変動演出の描画処理を行う場合に、ここでワークRAMに格納された演出実行タイムテーブルに従って、所定時間(20ミリ秒)毎に第3図柄表示装置281に表示すべき画像の描画処理を実行する。また、図33を参照して上述したように、演出実行タイムテーブルには、キャラクタROM434から通常用ビデオRAM436への画像データの転送指令が含まれており、MPU431は、その転送指令に従って画像コントローラに対し画像データの転送命令を送信する。
次いで、表示用変動パターンコマンドの上位バイトの第3ビットで示される連続予告実行設定が1か否かを判別し(S2404)、1であれば(S2404:Yes)、表示用変動パターンコマンドに基づき行われる変動演出において連続予告演出を実行するように設定されているので、ワークRAM433に設けられた連続予告実行フラグをオンにして(S2405)、コマンド判定処理を終了し、メイン処理に戻る。また、連続予告実行設定が1ではない、即ち、0であれば(S2404:No)、表示用変動パターンコマンドに基づき行われる変動演出において連続予告演出を実行しないように設定されているので、ワークRAM433に設けられた連続予告実行フラグをオフにして(S2406)、コマンド判定処理を終了し、メイン処理に戻る。
このように、連続予告実行フラグを設定することによって、MPU431は連続予告演出を実行する毎にその実行回数を計数する。そして、MPU431は、音声ランプ制御装置313より予め受信した連続予告設定コマンドによって示される連続予告回数だけ連続予告演出が実行される間、その連続予告設定コマンドの受信に基づいて予めキャラクタROM434より通常用ビデオRAM436へ転送した連続予告演出に対応する画像データが上書きされないように制御する。
S2401の処理の結果、ワークRAM433のコマンドバッファ領域より読み出したコマンドが表示用変動パターンコマンドでなければ(S2401:No)、次いで、そのコマンドが表示用停止図柄コマンドか否かを判別する(S2407)。そして、表示用停止図柄コマンドであれば(S2407:Yes)、S2403の処理により選定され、ワークRAMに格納された演出実行タイムテーブルに、その表示用停止図柄コマンドで示される変動演出の停止図柄を追記し(S2408)、コマンド判定処理を終了して、メイン処理に戻る。これによって、MPU431は、この停止図柄が追記された演出実行タイムテーブルに従って画像描画処理を行うことにより、変動演出の停止図柄として表示用停止図柄コマンドで示される停止図柄を描画し、その停止図柄を第3図柄表示装置281に表示させることができる。
S2407の処理の結果、ワークRAM433のコマンドバッファ領域より読み出したコマンドが表示用停止図柄コマンドでなければ(S2407:No)、次いで、そのコマンドが背景画像変更コマンドか否かを判別する(S2409)。そして、背景画像変更コマンドであれば(S2409:Yes)、まず、背景画像変更コマンドに含まれる背景画像種別をワークRAM433に格納する(S2410)。これにより、MPU431は、第3図柄表示装置281に表示すべき背景画像を変更する。
ここで、背景画像種別が「街中」(背景A)である場合、その背景Aに対応する画像データは、スクロールされる全範囲にわたって常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435cに格納されているので、キャラクタROM434を読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aで構成しても、背景画像変更コマンドにより背景画像種別が「街中」(背景A)に変更された場合に、即座にその背景Aを第3図柄表示装置281にスクロール表示させることができる。また、背景画像種別が「海中」および「空」に対応する背景Bおよび背景Cの画像データも、背景画像変更後に表示される初期位置(図31(b)および(c)の位置aから位置a’)を含む所定範囲(図31(b)および(c)の位置aから位置b)の画像データは、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435cに格納されているので、キャラクタROM434を読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aで構成しても、背景画像変更コマンドにより背景画像種別が「海中」(背景B)又は「空」(背景C)に変更された場合に、即座にその背景Bや背景Cの初期位置を第3図柄表示装置281に表示させ、また、スクロール表示させることができる。
次いで、背景画像変更コマンドに示された背景画像種別は「街中」(背景A)か否かを判別し(S2411)、「街中」(背景A)であれば(S2411:Yes)、コマンド判定処理を終了して、メイン処理に戻る。一方、「街中」(背景A)でなければ、即ち、「海中」(背景B)又は「空」(背景C)であれば(S2411:No)、背景画像転送開始フラグをオンして(S2412)、コマンド判定処理を終了し、メイン処理に戻る。これにより、MPU431は、図58を参照して後述する背景画像転送設定処理によって、「海中」(背景B)又は「空」(背景C)に対応する画像データのうち、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435cに格納されていないスクロール範囲を含む画像データ(図31(b)および(c)の位置b’から位置d)が、キャラクタROM434から通常用ビデオRAM436の背景画像Eエリア436eに転送するように画像コントローラ437を制御する。
ここで、図31(b)および(c)の位置aから位置bの範囲を左から右に向けてスクロール表示させている間に、位置b’から位置dの画像に対応する画像データをキャラクタROM434から通常用RAM436の背景画像Eエリア436eへ転送完了できるように、その位置aから位置bの範囲が設定されているので、これにより、位置aから位置bの範囲をスクロール表示させる間に位置b’から位置dの画像データを通常用RAM236の背景画像Eエリア436eへ転送することができる。よって、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435dに格納された画像データを用いて位置aから位置bの範囲をスクロールさせた後、遅滞なく通常用ビデオRAM436の背景画像Eエリア436eに格納された背景画像に対応する画像データを用いて、位置b’から位置dの範囲をスクロールさせて第3図柄表示装置281に表示させることができる。
S2409の処理の結果、ワークRAM433のコマンドバッファ領域より読み出したコマンドが背景画像変更コマンドでなければ(S2409:No)、次いで、そのコマンドが連続予告設定コマンド(図46参照)か否かを判別する(S2413)。ここでは、コマンドバッファ領域より読み出したコマンドの上位バイトの第7ビットから第4ビットの値が「0001」である場合に、そのコマンドが連続予告設定コマンドであると判断する。
そして、連続予告設定コマンドであれば(S2413:Yes)、まず、連続予告設定コマンドの下位バイトで示される「連続予告回数」を連続予告回数カウンタ433bに格納する(S2414)。これにより、表示用変動パターンコマンドの受信に基づき、連続予告演出の実行が設定された変動演出が実行される度に、その連続予告演出の実行回数を計数することができる。
次いで、連続予告設定コマンドの上位バイトの第0ビットで示される「連続予告種別」(「0(ステップアップ型)」又は「1(同一演出型)」)をワークRAM433に格納し(S2415)、ワークRAM433に設けられた連続予告画像転送開始フラグをオンに設定して(S2416)、コマンド判定処理を終了し、メイン処理に戻る。これにより、MPU431は、図56を参照して後述する連続予告画像転送設定処理によって、「連続予告種別」が「0(ステップアップ型)」であれば、「タマゴ」、「ヒヨコ」、「ニワトリ」、「ニワトリ群」の中から、連続予告回数カウンタ433bに格納された「連続予告回数」に応じて必要となる画像データを判断し、その画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送するように画像コントローラ437を制御する。また、「連続予告種別」が「1(同一演出型)」であれば、「泡」に対応する画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送するように画像コントローラ437を制御する。
連続予告設定コマンドは、音声ランプ制御装置313により連続予告演出の開始が決定された時点で表示制御装置314に送信されるものであり、連続予告演出の実行が設定された変動演出の開始を指示する表示用変動パターンコマンドよりも先に送信されるものである。そして、表示制御装置314では、連続予告設定コマンドを受信した時点で、その連続予告演出に必要な画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送するように画像コントローラ437を制御するので、実際の変動演出において連続予告演出を行う段階において、その連続予告演出で必要となる画像データが通常用ビデオRAM436に格納されている。よって、キャラクタROM434を読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aで構成しても、連続予告演出を遅滞なく第3図柄表示装置281に表示させることができる。
S2413の処理の結果、ワークRAM433のコマンドバッファ領域より読み出したコマンドが連続予告設定コマンドでなければ(S2413:No)、次いで、そのコマンドがエラーコマンドか否かを判別する(S2417)。そして、エラーコマンドであれば、そのエラーコマンドに含まれるエラー種別をワークRAM433に格納した上で、エラーフラグをオンし(S2418)、コマンド判定処理を終了して、メイン処理へ戻る。
これにより、MPU431は、ワークRAM433に格納されたエラー種別に対応するエラーメッセージ画像を第3図柄表示装置281に表示させるように、画像の描画処理を行う。ここで、エラーメッセージ画像は、遊技者の不正防止やエラーに対する遊技者の保護の観点から、エラーの発生とほぼ同時に表示されることが求められるが、エラーメッセージ画像に対応する画像データは、常駐用ビデオRAM435のエラーメッセージ画像エリア435fに格納されているので、MPU431は、受信したエラーコマンドに基づいて、常駐用ビデオRAM435のエラーメッセージ画象エリア435fに予め常駐されている画像データを読み出すことによって、画像コントローラ437にて各エラーメッセージ画像を即座に描画できる。これにより、キャラクタROM435から逐次エラーメッセージに対応する画像データを読み出す必要がないので、キャラクタROM434に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aを用いても、各エラーメッセージをエラーコマンドを受信してから即座に表示させることができる。
S2417の処理の結果、ワークRAM433のコマンドバッファ領域より読み出したコマンドがエラーコマンドでなければ(S2417:No)、次いで、その他のコマンドに応じた処理を実行して(S2419)、コマンド判定処理を終了して、メイン処理へ戻る。例えば、読み出したコマンドが停止コマンドであれば、ワークRAM433に設けられた第3図柄表示装置281における変動演出の停止を指示するための停止フラグをオンする。これにより、MPU431は、第3図柄表示装置281で行われている変動表示を停止する処理を実行する。
次いで、図52を参照して、表示制御装置314内のMPU431により実行される画像描画処理(S2307)について説明する。図52は、その画像描画処理(S2307)を示したフローチャートである。この画像描画処理(S2307)は、表示制御装置314内のMPU431により実行されるメイン処理(図50参照)の中で、20m秒毎に実行され、第3図柄表示装置281に表示すべき画像の描画を画像コントローラ437に指示する。
この画像描画処理では、まず、電源投入時画像表示フラグ433aはオンか否かを判別し(S2501)、オンであれば(S2501:Yes)、常駐用ビデオRAM435に常駐すべき全ての画像データの転送が終了していないので、電源投入時画像描画処理を実行して(S2502)、画像描画処理を終了し、メイン処理に戻る。
ここで、図53を参照して、この電源投入時画像描画処理(S2502)について説明する。図53は、表示制御装置314内のMPU431により実行される電源投入時画像描画処理(S2502)を示すフローチャートである。この電源投入時画像描画処理は、電源投入時画像として電源投入時主画像や電源投入時変動画像を第3図柄表示装置281に表示させるための処理である。
電源投入時画像描画処理では、まず、第3図柄表示装置281で実行されている表示が変動中であるか否かを判別し(S2551)、変動中でなければ(S2551:No)、次いで、ワークRAM433に設けられた第3図柄表示装置281において変動演出の開始を許可するための変動開始フラグがオンであるか否かを判別する(S2552)。その結果、変動開始フラグがオンでない、即ち、オフであれば(S2553)、常駐用ビデオRAM435の電源投入時主画像エリア435aに常駐された画像データを用いて、電源投入時主画像の描画を画像コントローラに指示して(S2555)、電源投入時画像描画処理を終了する。これにより、第3図柄表示装置281には、図30(a)に示す電源投入時主画像が表示される。
一方、S2552の処理の結果、変動開始フラグがオンであれば(S2552:Yes)、変動開始フラグをオフし(S2554)、常駐用ビデオRAM435の電源投入時主画像エリア435a及び電源投入時変動画像エリア435bに常駐された画像データを用いて、電源投入時主画像と、電源投入時変動画像との描画を画像コントローラに指示して(S2555)、電源投入時画像描画処理を終了する。
また、S2551の処理の結果、変動中であれば(S2551:Yes)、次いで、ワークRAM433に設けられた第3図柄表示装置281における変動演出の停止を指示するための停止フラグがオンであるか否かを判別する(S2556)。そして、停止フラグがオンではない、即ち、オフであれば(S2556:No)、S2555の処理へ移行し、常駐用ビデオRAM435の電源投入時主画像エリア435a及び電源投入時変動画像エリア435bに常駐された画像データを用いて、電源投入時主画像と、電源投入時変動画像との描画を画像コントローラに指示して(S2555)、電源投入時画像描画処理を終了する。
ここで、描画すべき電源投入時変動画像の図柄は、時間経過と共に、図30(b)に示す「○」図柄と、図30(c)に示す「×」図柄とが交互に設定され、画像コントローラにその設定された図柄に対応する電源投入時変動画像の描画が指示される。これにより、変動中は第3図柄表示装置281には、図30(b)に示す電源投入時変動画像と、図30(c)に示す電源投入時変動画像とが交互に変動表示される。表示用変動パターンコマンドによって規定される変動時間経過後は、表示用停止図柄コマンドによって規定される停止図柄に基づき、その停止図柄が当たりであれば、図30(b)に示す「○」図柄の電源投入時変動画像の描画が指示され、停止図柄が外れであれば、図30(b)に示す「×」図柄の電源投入時変動画像の描画が指示される。これにより、変動時間経過後には、第3図柄表示装置281に、主制御装置310にて行われた抽選結果(大当たりか否か)が「○」図柄、「×」図柄によって表示される。
一方、S2556の処理の結果、停止フラグがオンであれば(S2556:Yes)、まず、停止フラグをオフし(S2557)、次いで、常駐用ビデオRAM435の電源投入時主画像エリア435aに常駐された画像データを用いて、電源投入時主画像の描画を画像コントローラに指示して(S2558)、電源投入時画像描画処理を終了する。これにより、変動演出の停止後、第3図柄表示装置281には、図30(a)に示す電源投入時主画像が表示される。
このように、電源投入時画像描画処理を実行することによって、常駐用ビデオRAM435に常駐すべき全ての画像データのキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435への転送が終了するまでの間は、第3図柄表示装置281に電源投入時画像が表示される。これにより、常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM435に転送されている間、遊技者やホール関係者は、第3図柄表示装置281に表示された電源投入時主画像を確認することができるので、表示制御装置314は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置314に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送することができる。また、遊技者等は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置281に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM435に常駐すべき画像データがキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。
また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに第3図柄表示装置281に表示されることによって、第3図柄表示装置281が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができ、キャラクタROM434に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
また、電源投入時主画像が第3図柄表示装置281に表示されている間に遊技者が遊技を開始したことにより、変動演出の開始指示が主制御装置310より音声ランプ制御装置313を介してあった場合、図30(b),(c)に示す電源投入時変動画像をその変動演出期間中に即座に表示させ、簡単な変動演出を行うことができる。よって、遊技者は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置281に表示されている間であっても、その簡単な変動演出によって確実に抽選が行われたことを確認することができる。従って、電源が投入された直後、例えば、停電復帰直後などにおいて、電源投入時主画像がしばらく表示されている間であっても、遊技者に安心して遊技を行わせることができる。
図52に戻り、画像描画処理の説明を続ける。S2501の処理により、電源投入時画像表示フラグがオフであれば(S2501:No)、常駐用ビデオRAM435に常駐すべき全ての画像データがキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送されたことを示すので、次いで、ワークRAM433に設けられたエラーフラグはオンか否かを判別する(S2503)。そして、エラーフラグがオフであれば(S2503:No)、S2506の処理へ移行する。また、エラーフラグがオンであれば(S2503:Yes)、音声ランプ制御装置313よりエラーコマンドを受信したことを意味するので、まず、ワークRAM433に格納されたエラー種別を読み出して、そのエラー種別に応じたエラーメッセージ画像の描画を設定し(S2504)、次いで、エラーフラグをオフして(S2505)、S2506の処理へ移行する。
これにより、後述のS2527の処理によって、エラー種別に応じたエラーメッセージ画像を、常駐用ビデオRAM435のエラーメッセージ画像エリア435fに常駐された画像データを用いて描画するように、画像コントローラ437に指示される。
上述したように、エラーメッセージ画像は、遊技者の不正防止やエラーに対する遊技者の保護の観点から、エラーの発生とほぼ同時に表示されることが求められるが、表示制御装置314では、エラーコマンドを受信すると、常駐用ビデオRAM435のエラーメッセージ画象エリア435fに予め常駐されている画像データを用いて、エラー種別に対応したエラーメッセージ画像の描画処理を実行するので、第3図柄表示装置281には、エラー発生から遅滞なく、そのエラーメッセージ画像を表示させることができる。
S2506の処理では、第3図柄表示装置281で実行されている表示が大当たり中であるか否かを判別し(S2506)、大当たり中であれば、大当たり演出の描画を設定して(S2507)、S2506の処理へ移行する。
これにより、後述のS2527の処理によって、大当たり演出の画像を描画するように、画像コントローラ437に指示される。ここで、大当たり演出に使用される画像データは、変動演出に使用される演出実行タイムテーブルに記載された「当たり演出転送指令」(図33参照)によって、予めキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送されるようになっている。よって、S2527の処理において、この「当たり演出転送指令」により通常用ビデオRAM436に格納された画像データを用いて大当たり演出を描画するように画像コントローラ437に指示することによって、キャラクタROM434に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aを用いても、即座に大当たり演出を第3図柄表示装置281に表示させることができる。
一方、S2506の処理により、大当たり中ではないと判別されると(S2506:No)、次いで、第3図柄表示装置281で実行されている表示が変動中であるか否かを判別する(S2508)。そして、変動中でなければ(S2508:No)、更に、ワークRAM433に設けられた第3図柄表示装置281において変動演出の開始を許可するための変動開始フラグがオンであるか否かを判別する(S2509)。その結果、変動開始フラグがオンであれば(S2509:Yes)、変動開始フラグをオフし(S2510)、ワークRAM433に設けられた表示ポインタを0にリセットする(S2511)。これにより、コマンド判定処理(図51参照)のS2403の処理によりワークRAM433に格納された演出実行タイムテーブルに従って、第3図柄表示装置281における変動演出の表示が開始される。
また、コマンド判定処理のS2405又はS2406の処理により設定された連続予告実行フラグの値をワークRAM433の連続予告中フラグに格納し(S2512)、S2514の処理へ移行する。これにより、変動開始フラグがオンされたことに基づいて開始される変動演出において、連続予告演出が行われるか否かが、この連続予告中フラグによって示される。
これに対し、S2508の処理の結果、第3図柄表示装置281で実行されている表示が変動中であれば(S2508:Yes)、ワークRAM433に設けられた表示ポインタを更新して(S2513)、S2514の処理へ移行する。これにより、コマンド判定処理(図51参照)のS2403の処理によりワークRAM433に格納された演出実行タイムテーブルに従って、第3図柄表示装置281における変動演出の表示を進行させることができる。
S2514の処理では、ワークRAM433に設けられた第3図柄表示装置281における変動演出の停止を指示するための停止フラグがオンであるか否かを判別する(S2514)。そして、停止フラグがオンではない、即ち、オフであれば(S2514:No)、ワークRAM433に格納された演出実行タイムテーブル(図33参照)から、S2152の処理によりリセット又はS2513の処理により更新された表示ポインタ位置に記載された情報を取得する(S2515)。そして、その取得した情報から、その表示ポインタで規定される時間において、第3図柄表示装置281に表示すべき画像を特定し、その画像の描画を設定する(S2516)。これにより、後述するS2527の処理よって、演出実行タイムテーブルの表示ポインタ位置に記載された画像を描画するように、画像コントローラ437に指示されるので、第3図柄表示装置281における変動演出の表示が、演出実行タイムテーブルに従って進行される。
また、S2515の処理により取得した情報に、画像転送指令があるか否かを判別する(S2517)。そして、画像転送指令があれば(S2517:Yes)、ワークRAM433に設けられた画像転送開始フラグをオンし、また、その転送指令で指定された転送対象画像種別をワークRAM433に格納して(S2518)、S2526の処理へ移行する。これにより、MPU431は、図56を参照して後述する画像転送設定処理によって、転送対象画像に対応する画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送するように画像コントローラ437を制御する。
ここで、演出実行タイムテーブルは、上述したように、第3図柄表示装置281で表示させる前に予め必要な画像が転送されるように、転送指令が記述されている。よって、読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aによってキャラクタROM434を構成しても、遅滞なく表示に必要な画像を予めキャラクタROM434から読み出し、通常用ビデオRAM436へ転送しておくことができる。よって、演出実行タイムテーブルで指定された各画像をスムーズに移行させながら、各演出を実行させることができる。
一方、S2517の処理の結果、S2515の処理により取得した情報に、画像転送指令がなければ(S2517:No)、S2518の処理をスキップして、S2526の処理へ移行する。
これに対し、S2514の処理の結果、ワークRAM433に設けられた第3図柄表示装置281における変動演出の停止を指示するための停止フラグがオンであれば(S2514:Yes)、まず、表示用停止図柄コマンドにより設定された停止図柄の描画を設定する(S2519)。これにより、後述するS2527の処理よって、表示用停止図柄コマンドにより設定された停止図柄を描画するように、画像コントローラ437に指示される。そして、停止図柄で用いられる第3図柄は、常駐用ビデオRAM435の第3図柄エリア435dに予め常駐されているので、キャラクタROM434に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aを用いても、停止フラグがオンされた後、即座に停止図柄を描画でき、第3図柄表示装置281にその停止図柄を表示させることができる。
なお、本パチンコ機200では、表示用停止図柄コマンドを受信したときに、コマンド判定処理によってワークRAM433に格納された演出実行タイムテーブルに停止図柄が追記されるので(図51のS2408参照)、この演出実行タイムテーブルに従って画像描画処理を行えば、変動時間経過後にその追記された停止図柄が第3図柄表示装置281に表示されるが、雑音などの影響によってMPU431が誤動作した場合、変動時間経過後にもその停止図柄が表示されない場合があり得る。ここで、本パチンコ機200は、S2519の処理によって、停止フラグがオンされた場合には、表示用停止図柄コマンドで示された停止図柄が描画されるように設定されるので、第3図柄表示装置281にその停止図柄を必ず表示させることができる。
次いで、ワークRAM433に設けられた連続予告中フラグがオンか否かを判定する(S2520)。そして、連続予告中フラグがオンではない、即ち、オフであれば(S2520:No)、変動開始フラグがオンされたことに基づいて表示を開始した変動演出において、連続予告演出が実行されたことを意味するので、S2526の処理へ移行する。一方、連続予告中フラグがオンであれば(S2520)、変動開始フラグがオンされたことに基づいて表示を開始した変動演出において、連続予告演出が実行されたことを意味するので、その連続予告中フラグをオフ(S2521)した後、連続予告演出の実行回数を計数するための連続予告回数カウンタ433bの値を1だけ減算させて更新する(S2522)。
そして、更新後の連続予告回数カウンタ433bの値が0か否かを判定する(S2523)。ここで、連続予告回数カウンタ433bには、予め、音声ランプ制御装置313より受信した連続予告設定コマンドに含まれる連続予告回数(即ち、連続予告演出の実行回数)が設定されている。よって、更新後の連続予告回数カウンタ433bの値が0となれば、連続予告設定コマンドにより指示された連続予告回数分だけ、連続予告演出が実行されたことを意味する。よって、S2523の処理の結果、更新後の連続予告回数カウンタ433bの値が0であれば(S2523:Yes)、連続予告保持フラグ433cをオフに設定し(S2524)、S2526の処理へ移行する。これにより、連続予告演出に用いられる画像データの格納された通常用ビデオRAM436の第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに対して設けられたその他の画像データの上書き制限が解除される。
一方、S2523の処理の結果、更新後の連続予告回数カウンタ433bの値が0でなければ(S2523:No)、S2524の処理をスキップして、S2526の処理へ移行する。
また、S2509の処理の結果、ワークRAM433に設けられた第3図柄表示装置281において変動演出の開始を許可するための変動開始フラグがオンではない、即ち、オフであれば(S2509:No)、パチンコ機200の状況に応じた所定の画像、例えば、例えば、パチンコ機200が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に表示される客待ち演出の描画を設定して、S2526の処理へ移行する。
S2526の処理では、背景画像の描画を設定し(S2526)、S2527の処理へ移行する。ここでは、ワークRAM433に格納された背景画像種別に応じて、第3図柄表示装置281に表示すべき背景画像を、「街中」(背景A)、「海中」(背景B)、「空」(背景C)の中から選定する。そして、背景画像が右から左へスクロールされるように、選定された背景画像に対して用意されたスクロール範囲から所定の表示領域を確定する。そして、選定された背景画像に対して確定された表示領域が描画されるように、設定を行う。
また、コマンド判定処理(図51参照)のS2409およびS2410の処理により、音声ランプ制御装置313より受信した背景画像コマンドが判定され、ワークRAM433に新たな背景画像種別が格納されてから、初めてこのS2526の処理が実行された場合は、新たに設定された背景画像の初期位置(図31の位置aから位置a’)を表示領域として確定する。
これにより、背景画像変更コマンドにより設定された背景画像の中から、S2526の処理によって確定された表示領域が描画されるように、後述のS2527の処理によって、画像コントローラ437に指示される。ここで、背景画像種別が「街中」(背景A)である場合、その背景Aに対応する画像データは、スクロールされる全範囲にわたって常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435cに格納されているので、キャラクタROM434を読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aで構成しても、背景画像変更コマンドにより背景画像種別が「街中」(背景A)に変更された場合に、即座にその背景Aを第3図柄表示装置281にスクロール表示させることができる。
また、背景画像種別が「海中」および「空」に対応する背景Bおよび背景Cの画像データも、背景画像変更後に表示される初期位置(図31(b)および(c)の位置aから位置a’)を含む所定範囲(図31(b)および(c)の位置aから位置b)の画像データは、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435cに格納されている。
ここで、ステージを変更するために遊技者による行われる枠ボタン222の操作は、遊技者の意思に基づき任意のタイミングで行われるものであるので、任意のタイミングで枠ボタン222が操作されても即座に背景画像を変更するためには、全ての背景画像について、スクロールされる全範囲(位置aから位置dに対応する画像)の画像データを常駐用ビデオRAM435に常駐させておくことが理想的であるが、そのようにすると常駐用ビデオRAM435として非常に大きな容量のRAMを用いなければならず、コストの増大につながる恐れがある。
これに対し、本パチンコ機200では、ステージが変更された場合に最初に表示される背景画像の初期位置を、位置aから位置a’の範囲に固定し、その初期位置を含む位置aから位置bの間の画像に対応する画像データを常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435dに格納しておくので、キャラクタROM434を読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aで構成しても、背景画像変更コマンドにより背景画像種別が「海中」(背景B)又は「空」(背景C)に変更された場合に、少なくとも位置aから位置bの範囲の画像は、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435dに常駐されている画像データを用いることによって、即座にその背景Bや背景Cの初期位置を第3図柄表示装置281に表示させ、また、スクロール表示させることができる。また、背景Bおよび背景Cについては、位置aから位置bの間の画像に対応する画像データだけを格納するので、常駐用ビデオRAM435の記憶容量の増大を抑制でき、コストの増大を抑えることができる。
更に、図31(b)および(c)の位置aから位置bの範囲を左から右に向けてスクロール表示させている間に、位置b’から位置dの画像に対応する画像データをキャラクタROM434から通常用RAM436の背景画像Eエリア436eへ転送完了できるように、その位置aから位置bの範囲が設定されているので、位置aから位置bの範囲をスクロール表示させる間に位置b’から位置dの画像データを通常用RAM236の背景画像Eエリア436eへ転送することができる。よって、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435dに格納された画像データを用いて位置aから位置bの範囲をスクロールさせた後、遅滞なく通常用ビデオRAM436の背景画像Eエリア436eに格納された背景画像に対応する画像データを用いて、位置b’から位置dの範囲をスクロールさせて第3図柄表示装置281に表示させることができる。
S2527の処理では、S2503〜S2526の処理によって描画が設定された各画像の描画を、画像コントローラ437に対して指示し(S2527)、この画像描画処理を終了して、メイン処理に戻る。具体的には、描画が設定された各画像に対応する画像データが格納されている常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436のアドレスを特定し、その格納先のビデオRAMの情報(常駐用ビデオRAM435か、通常用ビデオRAM436か)と、その格納先アドレスとを、画像コントローラ437に指示する。画像コントローラ437は、その描画の指示に従って、各ビデオRAMの所定のアドレスから、画像データを読み出し、その画像データに基づいて、第3図柄表示装置281に表示させる画像を描画して、その描画画像データを生成する。そして、生成された描画画像データを第3図柄表示装置281へ出力することにより、第3図柄表示装置281に描画された画像が表示される。
次いで、図54(a)を参照して、表示制御装置314内のMPU431により実行される画像転送命令処理(S2309)について説明する。図54(a)は、その画像転送命令処理(S2309)を示すフローチャートである。この画像転送命令処理(S2309)は、表示制御装置314内のMPU431により実行されるメイン処理(図50参照)の中で実行され、キャラクタROM434に格納された画像データを、常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436へ転送する。
この画像転送命令処理では、まず、電源投入時画像表示フラグ433aがオンか否かを判別する(S2601)。そして、電源投入時画像表示フラグ433aがオンであれば、(S2601:Yes)、常駐用ビデオRAM435に常駐すべき全ての画像データがキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送されていないので、常駐画像転送命令処理を実行して(S2602)、画像転送命令処理を終了し、メイン処理へ戻る。これにより、常駐用ビデオRAM435に常駐すべき画像データの、キャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435への転送処理が実行される。なお、常駐画像転送命令処理の詳細については、図54(b)を参照して後述する。
一方、S2601の処理の結果、電源投入時画像表示フラグ433aがオンではない、即ち、オフであれば、(S2601:No)、常駐用ビデオRAM435に常駐すべき全ての画像データがキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送されている。そこで、この場合は、通常画像転送命令処理を実行し(S2603)、画像転送命令処理を終了して、メイン処理へ戻る。これにより、以後のキャラクタROM434からの画像データの転送は、通常用ビデオRAM436に対して行われる。なお、画像転送命令処理の詳細については、図55を参照して後述する。
次いで、図54(b)を参照して、表示制御装置314内のMPU431により実行される常駐画像転送命令処理(S2602)について説明する。図54(b)は、この常駐画像転送命令処理(S2602)を示すフローチャートである。この常駐画像転送命令処理(S2602)は、表示制御装置314内のMPU431により実行される画像転送命令処理(図54(a)参照)の中で実行され、常駐用ビデオRAM435に常駐すべき画像データを、キャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送するための処理である。
この常駐画像転送命令処理では、まず、画像コントローラ437に対して、未転送の画像データの転送命令を送信したか否かを判別し(S2701)、転送命令を送信していれば(S2701:Yes)、更に、その転送命令に基づき画像コントローラ437により行われる画像データの転送処理が終了したか否かを判別する(S2702)。このS2702の処理では、画像コントローラ437に対して画像データの転送命令を送信した後、画像コントローラ437から、転送処理の終了を示す転送終了信号を受信した場合に、転送処理が終了したと判断する。そして、S2702の処理により、転送処理が終了していないと判別される場合(S2702:No)、画像コントローラにおいて画像の転送処理が継続して行われているので、この常駐画像転送命令処理を終了する。一方、転送処理が終了したと判別される場合(S2702:Yes)、S2703の処理へ移行する。また、S2701の処理の結果、画像コントローラ437に対して、未転送の画像データの転送命令を送信していない場合も(S2701:No)、S2703の処理へ移行する。
S2703の処理では、常駐用ビデオRAM435に常駐すべき全ての常駐対象画像データを転送したか否かを判別し(S2703)、未転送の常駐対象画像データがあれば(S2703:No)、その未転送の常駐対象画像データをキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435へ転送するように、画像コントローラ437に対して転送命令を送信し(S2704)、常駐画像転送命令処理を終了する。ここでは、常駐対象画像データが格納されているキャラクタROM434の先頭アドレスとその画像データのデータサイズ、転送先の情報(この場合は、常駐用ビデオRAM189)、及び転送先(ここで転送される常駐対象画像データを格納すべき常駐用ビデオRAM189に設けられたエリア)の先頭アドレスを含む転送命令が、MPU431から画像コントローラ437へ送信される。画像コントローラ437は、この転送命令に基づいて画像転送処理を実行し、転送処理で指定された画像データをキャラクタROM434から読み出して、指定されたビデオRAMの指定されたアドレスに転送する。なお、画像コントローラ437により実行される画像転送処理の詳細については、図59を参照して、後述する。
また、S2703の処理の結果、全ての常駐対象画像データが転送されていれば(S2703:Yes)、電源投入時画像表示フラグ433aをオフに設定して(S2705)、常駐画像転送命令処理を終了する。これにより、画像描画処理(図52参照)において、電源投入時画像ではなく、通常時の画像の描画が画像コントローラ437に対して指示されるので、第3図柄表示装置281には、通常時の画像が表示されると共に、以後のキャラクタROM434からの画像データの転送は、通常画像転送命令処理(図55参照)により、通常用ビデオRAM436に対して行われる(図54(a)のS2601:No及びS2603参照)。
MPU431は、この常駐画像転送命令処理を実行することにより、既にメイン処理の中で転送されている電源投入時主画像および電源投入時変動画像を除く、常駐用ビデオRAM435に常駐すべき全ての常駐対象画像データをキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に対して転送することができる。そして、MPU431は、常駐用ビデオRAM435に転送された画像データを、電源投入中、上書きすることなく保持され続けるよう制御する。これにより、常駐用ビデオRAM435により435に転送された画像データは、電源投入中、常駐用ビデオRAM435に常駐されることになる。
よって、常駐用ビデオRAM435に常駐すべき全ての画像データが常駐用ビデオRAM435に転送された後は、表示制御装置314は、この常駐用ビデオRAM435に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ437にて画像の描画処理を行うことができる。これにより、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM435に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aで構成されたキャラクタROM434から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置282に描画した画像を表示することができる。
特に、常駐用ビデオRAM435には、背景画像や、第3図柄、キャラクタ図柄、エラーメッセージといった、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置310、音声ランプ制御装置313や表示制御装置314などによって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐させるので、キャラクタROM434をNAND型フラッシュメモリ434aで構成しても、遊技者によって行われる種々の操作から、第3図柄表示装置281に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
次いで、図55を参照して、表示制御装置314内のMPU431により実行される通常画像転送命令処理(S2603)について説明する。図55は、この通常画像転送命令処理(S2603)を示すフローチャートである。この通常画像転送命令処理(S2603)は、表示制御装置314内のMPU431により実行される画像転送命令処理(図54(a)参照)の中で実行され、通常用ビデオRAM436に格納すべき画像データを、キャラクタROM434から通常用ビデオRAM436に転送するための処理である。
この通常画像転送命令処理では、まず、画像コントローラ437に対して、前回の転送処理が終了後に、画像データの転送命令を送信したか否かを判別し(S2801)、転送命令を送信していれば(S2801:Yes)、更に、その転送命令に基づき画像コントローラ437により行われる画像データの転送処理が終了したか否かを判別する(S2802)。このS2802の処理では、画像コントローラ437に対して画像データの転送命令を送信した後、画像コントローラ437から、転送処理の終了を示す転送終了信号を受信した場合に、転送処理が終了したと判断する。そして、S2802の処理により、転送処理が終了していないと判別される場合(S2802:No)、画像コントローラにおいて画像の転送処理が継続して行われているので、この通常画像転送命令処理を終了する。一方、転送処理が終了したと判別される場合(S2802:Yes)、S2803の処理へ移行する。また、S2801の処理の結果、前回の転送処理の終了後に、画像コントローラ437に対して画像データの転送命令を送信していない場合も(S2801:No)、S2803の処理へ移行する。
S2803の処理では、連続予告演出に対応する画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送すべきか否かを示す、ワークRAM433に設けられた連続予告画像転送開始フラグはオンか否かを判別し(S2803)、連続予告画像転送開始フラグがオンであれば(S2803:Yes)、連続予告画像転送設定処理を実行して(S2804)、連続予告演出に使用する画像データを転送対象画像として設定し、また、指定格納エリアとして通常用ビデオRAM436に設けられた1のエリアを設定して、S2809の処理へ移行する。なお、連続予告画像転送設定処理の詳細については、図56を参照して後述する。
一方、S2803の処理の結果、連続予告画像転送開始フラグがオンではない、即ち、オフであれば(S2803:No)、次いで、演出実行タイムテーブル(図33参照)の転送指令により指示された画像に対応する画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送すべきか否かを示す、ワークRAM433に設けられた画像転送開始フラグがオンか否かを判別する(S2805)。そして、画像転送開始フラグがオンであれば(S2805:Yes)、画像転送設定処理を実行して(S2806)、その演出実行タイムテーブルの転送指令により指示された画像を転送対象画像として設定し、また、指定格納エリアとして通常用ビデオRAM436に設けられた1のエリアを設定して、S2809の処理へ移行する。なお、画像転送設定処理の詳細については、図57を参照して後述する。
一方、S2805の処理の結果、画像転送開始フラグがオンではない、即ち、オフであれば(S2805:No)、次いで、背景画像に対応する画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436の背景画像Eエリア436eへ転送すべきか否かを示す背景画像転送開始フラグがオンか否かを判別する(S2807)。そして、背景画像転送開始フラグがオンであれば(S2807:Yes)、背景画像転送設定処理を実行して(S2808)、ワークRAM433に格納された背景画像種別に対応する背景画像を転送対象画像として設定し、また、指定格納エリアとして背景画像Eエリア436eを設定して、S2809の処理へ移行する。なお、背景画像転送設定処理の詳細については、図58を参照して後述する。
なお、S2807の処理の結果、背景画像転送開始フラグがオンではない、即ち、オフであれば(S2807:No)、通常用ビデオRAM436へ転送すべき画像はないので、通常画像転送命令処理を終了する。
S2809の処理では、S2804,S2806,S2808の各処理によって設定された転送対象画像と、指定格納エリアとに基づき、転送対象画像データを通常用ビデオRAM436の指定格納エリアに転送されるように、画像コントローラ437に対して転送命令を送信する(S2809)。具体的には、各処理で設定された転送対象画像に対応する画像データが格納されたキャラクタROM434の先頭アドレスと、その画像データのデータサイズと、転送先の情報(ここでは、通常用ビデオRAM436)と、転送先のアドレスとして指定格納エリアのアドレスとを含む転送命令を生成して、画像コントローラ437へ転送する。そして、転送命令を転送後、通常画像転送命令処理を終了する。
次いで、図56を参照して、表示制御装置314内のMPU431により実行される連続予告画像転送設定処理(S2804)について説明する。図56は、この連続予告画像転送設定処理(S2804)を示すフローチャートである。この連続予告画像転送設定処理(S2804)は、表示制御装置314内のMPU431により実行される通常画像転送命令処理(図55参照)の中で、連続予告画像転送開始フラグがオンであると判別された場合に実行され、連続予告演出に使用する画像データを転送対象画像として設定し、また、指定格納エリアとして通常用ビデオRAM436に設けられた1のエリアを設定する。
この連続予告画像転送設定処理では、まず、連続予告画像転送開始フラグをオフし(S2901)、次いで、第2優先画像格納フラグ433eの値に対応する通常用ビデオRAM436に設けられたエリアを指定格納エリアとして設定する(S2902)。即ち、第2優先画像格納フラグ433eの値が0の場合、第2優先画像Cエリア436cを指定格納エリアとして設定し、その値が1の場合、第2優先画像Dエリア436dを指定格納エリアとして設定する。これにより、連続予告演出で用いられる画像データは、ここで指定された第2優先画像Cエリア436cまたは第2優先画像Dエリア436dのいずれか一方へ転送される。
次いで、第2優先画像格納フラグ433eを更新する(S2903)。即ち、更新前の第2優先画像格納フラグ433eの値が0の場合は、その値を1に更新し、更新前の第2優先画像格納フラグ433eの値が1の場合は、その値を0にリセットする。これにより、S2902の処理によって連続予告演出で用いられる画像データの指定格納エリアが第2優先画像Cエリア436cに設定されていれば、次に第2優先画像データ(第2優先画像Cエリア436cまたは第2優先画像Dエリア436dに格納されるデータ)を転送する場合、その指定格納エリアは第2優先画像Dエリア436dに設定される。また、S2902の処理によって連続予告演出で用いられる画像データの指定格納エリアが第2優先画像Dエリア436dに設定されていれば、次に第2優先画像データを転送する場合、その指定格納エリアは第2優先画像Cエリア436cに設定される。
また、連続予告保持フラグ433cをオンに設定する(S2904)。この連続予告保持フラグ433cは、連続予告設定コマンド(図46参照)によって指示された連続予告回数分だけ連続予告演出が実行されるまでオンに維持され、その連続予告回数分の連続予告演出が実行されるとオフに設定される(図52のS2523およびS2524参照)。
この連続予告保持フラグ433cがオンに設定されている間は、連続予告演出で用いられる画像以外の第2優先画像データが第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに転送される場合に、その第2優先画像格納フラグ433eの更新を未実行とされる。これにより、連続予告演出で使用される画像データが第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに格納されると、連続予告演出が連続して実行される間は、その連続予告演出で使用される画像データが保持された第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに対する上書きが制限される。
ここで、この連続予告画像転送設定処理により、複数の変動演出にわたって表示される連続予告演出で用いられる全ての画像が、実際の連続予告演出の開始前に予め、第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに対して転送される。そして、連続予告演出が連続して実行される間は、第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに転送された連続予告演出用の画像データが上書きされずに保持されるので、表示制御装置314は、連続予告演出の開始前に予め第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに転送された連続予告演出用の画像データを用いて、即座に連続予告演出用の画像を描画することができる。また、1回の変動表示毎に、連続予告演出用の画像データをキャラクタROM434から第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dへ転送する必要がないので、キャラクタROM434やバスライン440などがビジー状態となるのを防止することができる。
S2904の処理の後、コマンド判定処理(図51参照)のS2415の処理によりワークRAM433に格納された連続予告種別を確認し、それがステップアップ型か否かを判別する(S2905)。そして、ステップアップ型でなければ(S2905:No)、連続予告種別は同一演出型であるので、転送対象画像として「泡」を設定し(S2906)、連続予告画像転送設定処理を終了する。これにより、通常画像転送命令処理(図55参照)のS2809の処理によって、「泡」画像に対応する画像データが第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに転送される。そして、連続予告演出が連続予告回数分だけ表示されるまで、「泡」画像に対応する画像データが、格納先である第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに保持され続ける。よって、表示制御装置314は、連続予告演出実行時に、「泡」画像を即座に描画することができると共に、1回の変動表示毎に、「泡」画像をキャラクタROM434から第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dへ転送する必要がなく、キャラクタROM434やバスライン440などがビジー状態となるのを防止することができる。
一方、S2905の処理の結果、連続予告種別がステップアップ型であれば(S2905)、次いで、連続予告回数カウンタ433bにより示される連続予告回数が4であるか否かを判別する(S2907)。そして、連続予告回数が4であれば(S2907:Yes)、転送対象画像として「タマゴ」、「ヒヨコ」、「ニワトリ」、「ニワトリ群」を設定し(S2908)、連続予告画像転送設定処理を終了する。これにより、通常画像転送命令処理(図55参照)のS2809の処理によって、「タマゴ」、「ヒヨコ」、「ニワトリ」、「ニワトリ群」の各画像に対応する画像データが第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに転送される。そして、連続予告演出が連続予告回数分だけ表示されるまで、これらの画像に対応する画像データが、格納先である第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに保持され続ける。よって、表示制御装置314は、連続予告演出実行時に、表示用変動パターンコマンド(図49参照)で示される連続予告演出態様の画像を即座に描画することができると共に、1回の変動表示毎に、各画像をキャラクタROM434から第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dへ転送する必要がなく、キャラクタROM434やバスライン440などがビジー状態となるのを防止することができる。
一方、S2907の処理の結果、連続予告回数が4でなければ(S2907:No)、次いで、連続予告回数カウンタ433bにより示される連続予告回数が3であるか否かを判別する(S2909)。そして、連続予告回数が3であれば(S2909:Yes)、転送対象画像として「タマゴ」、「ヒヨコ」、「ニワトリ群」を設定し(S2910)、連続予告画像転送設定処理を終了する。
また、S2909の処理の結果、連続予告回数が3でなければ(S2909:No)、次いで、連続予告回数カウンタ433bにより示される連続予告回数が2であるか否かを判別する(S2911)。そして、連続予告回数が2であれば(S2911:Yes)、転送対象画像として「タマゴ」、「ニワトリ群」を設定し(S2912)、連続予告画像転送設定処理を終了する。一方、連続予告回数が2でなければ(S2911:No)、連続予告回数カウンタ433bにより示される連続予告回数は1であると判断できるので、転送対象画像として「ニワトリ群」を設定し(S2913)、連続予告画像転送設定処理を終了する。
これにより、通常画像転送命令処理(図55参照)のS2809の処理によって、ステップアップ型の連続予告演出で用いられる各画像に対応する画像データが第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに転送される。そして、連続予告演出が連続予告回数分だけ表示されるまで、これらの画像に対応する画像データが、格納先である第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに保持され続ける。
よって、表示制御装置314は、連続予告演出実行時に、表示用変動パターンコマンド(図49参照)で示される連続予告演出態様の画像を即座に描画することができると共に、1回の変動表示毎に、各画像をキャラクタROM434から第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dへ転送する必要がなく、キャラクタROM434やバスライン440などがビジー状態となるのを防止することができる。また、連続予告種別がステップアップ型であった場合、連続予告回数によって連続予告演出に用いられる画像が限定されるところ、この連続予告画像転送設定処理では、連続予告回数に応じて必要となる画像のみを転送対象画像として設定するので、キャラクタROM434のアクセス時間やバスライン440が使用される時間を短縮することができ、表示制御装置314にかかる処理負担の軽減を図ることができる。
次いで、図57を参照して、表示制御装置314内のMPU431により実行される画像転送設定処理(S2806)について説明する。図57は、この画像転送設定処理(S2806)を示すフローチャートである。この画像転送設定処理(S2806)は、表示制御装置314内のMPU431により実行される通常画像転送命令処理(図55参照)の中で、画像転送開始フラグがオンであると判別された場合に実行され、演出実行タイムテーブル(図33参照)の転送指令により指示された画像を転送対象画像として設定し、また、指定格納エリアとして通常用ビデオRAM436に設けられた1のエリアを設定する。
この画像転送設定処理では、まず、画像転送開始フラグをオフし(S3001)、次いで、画像描画処理(図52参照)のS2517の処理により、ワークRAM433に格納された転送対象画像種別、即ち、演出実行タイムテーブルの転送指令により指示された転送対象画像種別をワークRAM433より読み出して、その対象画像が第1優先画像、即ち、第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bに格納すべき画像であるか否かを判別する(S3002)。ここでは、転送対象画像種別が「スーパーリーチA」,「スーパーリーチB」,「予告演出A」,「予告演出B」のいずれかであった場合に、対象画像が第1優先画像であると判断する。
そして、対象画像が第1優先画像であれば(S3002:Yes)、次いで、その対象画像の画像データが、第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bに格納されているか否かを判別する(S3003)。本実施形態では、後述するS3004の処理によって、転送対象画像の格納先である指定格納エリアを第1優先画像Aエリア436aおよび第1優先画像Bエリア436bのいずれかに設定する場合に、その設定とあわせて、設定された指定格納エリアに対応付けて、その指定格納エリアに格納される転送対象画像種別をワークRAM433に格納する。そこで、S3003の処理では、第1優先画像Aエリア436a及び第1優先画像Bエリア436bに格納されている画像種別をワークRAM433から読み出し、S3002の処理により読み出された転送対象画像種別と比較することによって、対象画像の画像データが、第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bに格納されているか否かを判別する。
そして、S3003の処理の結果、対象画像の画像データが第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bに格納されていれば(S3003:Yes)、通常画像転送命令処理に戻り、そのまま通常画像転送命令を終了する(図55参照)。これにより、対象画像の画像データのキャラクタROM434から第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bへの転送処理が行われない。即ち、対象画像の画像データが第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bに格納されている場合は、重複してその対象画像の画像データがキャラクタROM434から第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bへ転送されるのを防ぐことができるので、比較的利用される第1優先画像データが、キャラクタROM434から通常RAM436へ繰り返し転送されるのを抑制することができる。
特に、第1優先画像Aエリア436a及び第1優先画像Bエリア436bという2つの記憶エリアに対して格納される第1優先画像データは、「スーパーリーチA」,「スーパーリーチB」,「予告演出A」,「予告演出B」の4種類のみであるので、各エリアの書き換えがあまり発生しない。よって、MPU431の負荷増大を抑制することができると共に、キャラクタROM434や通常用ビデオRAM437がビジー状態となる時間を削減することができる。
また、この場合、対象画像の画像データをキャラクタROM434から第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bへ転送しなくても、既にその対象画像の画像データは第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bに格納されているので、演出実行タイムテーブルによってその対象画像の描画が設定された際に、表示制御装置314はその第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bに格納されている対象画像の画像データを用いて即座に画像を描画し、第3図柄表示装置にその画像を表示させることができる。
一方、S3003の処理の結果、対象画像の画像データが第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bに格納されていなければ(S3003:No)、次いで、第1優先画像格納フラグ433dの値に対応する通常用ビデオRAM436に設けられたエリアを指定格納エリアとして設定する(S3004)。即ち、第1優先画像格納フラグ433dの値が0の場合、第1優先画像Aエリア436aを指定格納エリアとして設定し、その値が1の場合、第1優先画像Bエリア436bを指定格納エリアとして設定する。これにより、対象画像の画像データは、ここで指定された第1優先画像Aエリア436aまたは第1優先画像Bエリア436bのいずれか一方へ転送される。
そして、第1優先画像格納フラグ433dを更新する(S3005)。即ち、更新前の第1優先画像格納フラグ433dの値が0の場合は、その値を1に更新し、更新前の第1優先画像格納フラグ433dの値が1の場合は、その値を0にリセットする。これにより、S3004の処理によって指定格納エリアが第1優先画像Aエリア436aに設定されていれば、次に第1優先画像データ(第1優先画像の画像データ)を転送する場合、その指定格納エリアは第1優先画像Bエリア436bに設定される。また、S3004の処理によって指定格納エリアが第1優先画像Bエリア436bに設定されていれば、次に第1優先画像データを転送する場合、その指定格納エリアは第1優先画像Aエリア436aに設定される。よって、第1優先画像データの格納先として、第1優先画像Aエリア436aおよび第1優先画像Bエリア436bを交互に選択することができる。
S3005の処理の後、画像描画処理(図52参照)のS2517の処理により、ワークRAM433に格納された転送対象画像種別、即ち、演出実行タイムテーブルの転送指令により指示された転送対象画像種別を、転送対象画像として設定して(S3006)、画像転送設定処理を終了する。これにより、通常画像転送命令処理(図55参照)のS2809の処理によって、演出実行タイムテーブルの転送指令により指示された対象画像の画像データが第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bに転送される。そして、一旦、第1優先画像Aエリア436aおよび第1優先画像Bエリア436bに格納されると、次に格納すべき第1優先画像データがあらわれるまで、格納された第1優先画像データは保持される。よって、演出実行タイムテーブルにより、その対象画像の描画が設定された際に、表示制御装置314はその第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bに格納されている対象画像の画像データを用いて即座に画像を描画し、第3図柄表示装置にその画像を表示させることができる。
これに対し、S3002の処理の結果、ワークRAM433に格納された転送対象画像種別、即ち、演出実行タイムテーブルの転送指令により指示された転送対象画像種別から、その対象画像が第1優先画像、即ち、第1優先画像Aエリア436a又は第1優先画像Bエリア436bに格納すべき画像ではない場合(S3002:No)、次いで、その対象画像が第2優先画像、即ち、第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに格納すべき画像であるか否かを判別する(S3007)。ここでは、転送対象画像種別が「スーパーリーチC」〜「スーパーリーチE」,「予告演出C」〜「予告演出E」のいずれかであった場合に、対象画像が第2優先画像であると判断する。
そして、対象画像が第2優先画像であれば(S3007:Yes)、次いで、その対象画像の画像データが、第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436cに格納されているか否かを判別する(S3008)。本実施形態では、S3004の処理と同様に、後述するS3009の処理によって、転送対象画像の格納先である指定格納エリアを第2優先画像Cエリア436cおよび第2優先画像Dエリア436dのいずれかに設定する場合に、その設定とあわせて、設定された指定格納エリアに対応付けて、その指定格納エリアに格納される転送対象画像種別をワークRAM433に格納する。そこで、S3008の処理では、第2優先画像Cエリア436c及び第2優先画像Dエリア436dに格納されている画像種別をワークRAM433から読み出し、S3002の処理により読み出された転送対象画像種別と比較することによって、対象画像の画像データが、第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに格納されているか否かを判別する。
そして、S3008の処理の結果、対象画像の画像データが第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに格納されていれば(S3008:Yes)、通常画像転送命令処理に戻り、そのまま通常画像転送命令を終了する(図55参照)。これにより、対象画像が第1優先画像であった場合と同様に、対象画像の画像データのキャラクタROM434から第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dへの転送処理が行われない。よって、第1優先画像データに順じて比較的利用される第2優先画像データが、キャラクタROM434から通常RAM436へ繰り返し転送されるのを抑制することができる。よって、MPU431の負荷増大を抑制することができると共に、キャラクタROM434や通常用ビデオRAM437がビジー状態となる時間を削減することができる。
また、対象画像の画像データをキャラクタROM434から第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dへ転送しなくても、既にその対象画像の画像データは第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに格納されているので、演出実行タイムテーブルによってその対象画像の描画が設定された際に、表示制御装置314はその第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに格納されている対象画像の画像データを用いて即座に画像を描画し、第3図柄表示装置にその画像を表示させることができる。
一方、S3008の処理の結果、対象画像の画像データが第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに格納されていなければ(S3008:No)、次いで、第2優先画像格納フラグ433eの値に対応する通常用ビデオRAM436に設けられたエリアを指定格納エリアとして設定する(S3009)。即ち、第2優先画像格納フラグ433eの値が0の場合、第2優先画像Cエリア436cを指定格納エリアとして設定し、その値が1の場合、第2優先画像Dエリア436dを指定格納エリアとして設定する。これにより、対象画像の画像データは、ここで指定された第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dのいずれか一方へ転送される。
そして、連続予告保持フラグ433cはオンか否かを判別し(S3010)、オンではなく、オフであれば(S3010:Yes)、第2優先画像格納フラグ433eを更新する(S3011)。即ち、更新前の第2優先画像格納フラグ433eの値が0の場合は、その値を1に更新し、更新前の第2優先画像格納フラグ433eの値が1の場合は、その値を0にリセットする。これにより、S3009の処理によって指定格納エリアが第2優先画像Cエリア436cに設定されていれば、次に第2優先画像データ(第2優先画像の画像データ)を転送する場合、その指定格納エリアは第2優先画像Dエリア436dに設定される。また、S3009の処理によって指定格納エリアが第2優先画像Dエリア436dに設定されていれば、次に第2優先画像データを転送する場合、その指定格納エリアは第2優先画像Cエリア436cに設定される。よって、第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに実行中の連続予告演出に使用する画像データが格納されていない場合、第2優先画像データの格納先として、第2優先画像Aエリア436aおよび第1優先画像Bエリア436bを交互に選択することができる。
一方、S3010の処理の結果、連続予告保持フラグ433cがオンであれば(S3010:Yes)、S3011の処理をスキップする。これにより、第2優先画像格納フラグ433eが更新されないので、第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに実行中の連続予告演出に使用する画像データが格納されている場合、連続予告演出に対応する画像データは、音声ランプ制御装置313によって設定された連続予告回数分だけ表示されるまでの間、その連続予告演出で使用される画像データが格納されていない側の第2優先画像エリアに対して、次に格納すべき画像データが上書きされ続けることになる。よって、連続予告演出で使用される画像データは、連続予告演出が実行されている間、必ず第2優先画像エリアに保持される。
ここで、上述したように、連続予告画像転送設定処理によって、複数の変動演出にわたって表示される連続予告演出で用いられる全ての画像が、実際の連続予告演出の開始前に予め、第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに対して転送されているので、連続予告演出が実行されている間、連続予告演出で使用される画像データが第2優先画像エリアに保持され続けることによって、1回の変動表示毎に、連続予告演出用の画像データをキャラクタROM434から第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dへ転送する必要がない。よって、連続予告演出用の画像データの転送回数を減らすことができるので、キャラクタROM434やバスライン440などがビジー状態となるのを防止することができる。
S3010の処理によって、連続予告保持フラグ432cがオンであると判別された場合(S3010:Yes)、若しくは、S3011の処理の後、S3006の処理へ移行し、上述したように、ワークRAM433に格納された転送対象画像種別、即ち、演出実行タイムテーブルの転送指令により指示された転送対象画像種別を、転送対象画像として設定して(S3006)、画像転送設定処理を終了する。これにより、通常画像転送命令処理(図55参照)のS2809の処理によって、演出実行タイムテーブルの転送指令により指示された対象画像の画像データが第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに転送される。そして、一旦、第2優先画像Cエリア436cおよび第2優先画像Dエリア436dに格納されると、次に格納すべき第2優先画像データがあらわれるまで、格納された第2優先画像データは保持される。よって、演出実行タイムテーブルにより、その対象画像の描画が設定された際に、表示制御装置314はその第2優先画像Cエリア436c又は第2優先画像Dエリア436dに格納されている対象画像の画像データを用いて即座に画像を描画し、第3図柄表示装置にその画像を表示させることができる。
また、S3007の処理の結果、対象画像が第2優先画像ではない場合(S3007:No)、次いで、通常画像格納フラグ433fの値に対応する通常用ビデオRAM436に設けられたエリアを指定格納エリアとして設定する(S3012)。即ち、通常画像格納フラグ433fの値が0の場合、通常画像Fエリア436fを指定格納エリアとして設定し、その値が1の場合、通常画像Gエリア436gを指定格納エリアとして設定する。これにより、対象画像の画像データは、ここで指定された通常画像Fエリア436fまたは通常画像Gエリア436gのいずれか一方へ転送される。
そして、通常画像格納フラグ433fを更新する(S3013)。即ち、更新前の通常画像格納フラグ433fの値が0の場合は、その値を1に更新し、更新前の通常画像格納フラグ433fの値が1の場合は、その値を0にリセットする。これにより、S3012の処理によって指定格納エリアが通常画像Fエリア436fに設定されていれば、次に通常画像データ(通常画像の画像データ)を転送する場合、その指定格納エリアは通常画像Gエリア436gに設定される。また、S3012の処理によって指定格納エリアが通常画像Gエリア436gに設定されていれば、次に通常画像データを転送する場合、その指定格納エリアは通常画像Fエリア436fに設定される。
よって、通常画像データの格納先として、通常画像Fエリア436fおよび通常画像Gエリア436gを交互に選択することができる。これにより、画像データの書き込みが終了した一方の通常画像エリアから画像描画のために画像データを読み出している間に、他方の通常画像エリアに対してキャラクタROM434から読み出した画像データの書き込みを行うことができるので、描画処理で次の画像データが必要となるときまでに、確実に当該次の画像データを通常画像エリアに転送しておくことができる。
S3013の処理の後、S3006の処理へ移行し、上述したように、ワークRAM433に格納された転送対象画像種別、即ち、演出実行タイムテーブルの転送指令により指示された転送対象画像種別を、転送対象画像として設定して(S3006)、画像転送設定処理を終了する。これにより、通常画像転送命令処理(図55参照)のS2809の処理によって、演出実行タイムテーブルの転送指令により指示された対象画像の画像データが通常画像Fエリア436f又は通常画像Gエリア436gに転送される。よって、演出実行タイムテーブルにより、その対象画像の描画が設定された際に、表示制御装置314は通常画像Fエリア436f又は通常画像Gエリア436gに格納されている対象画像の画像データを用いて即座に画像を描画し、第3図柄表示装置にその画像を表示させることができる。
次いで、図58を参照して、表示制御装置314内のMPU431により実行される背景画像転送設定処理(S2808)について説明する。図58は、この背景画像転送設定処理(S2808)を示すフローチャートである。この背景画像転送設定処理(S2808)は、表示制御装置314内のMPU431により実行される通常画像転送命令処理(図55参照)の中で、背景画像転送開始フラグがオンであると判別された場合に実行され、転送すべき背景画像種別に対応する背景画像を転送対象画像として設定し、また、指定格納エリアとして背景画像Eエリア436eを設定する。
なお、音声ランプ制御装置313より受信した背景画像変更コマンドにおいて指示された背景画像種別が、「海中」(背景B)または「空」(背景C)である場合に、この背景画像転送設定処理が実行される。一方、背景画像変更コマンドにおいて指示される背景画像種別が「街中」(背景A)である場合、その背景画像の全スクロール範囲に対応する画像データが、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435cに常駐されているので、背景画像転送開始フラグはオンされず(図51のS2411参照)、よって、この背景画像転送設定処理は実行されない。
この背景画像転送設定処理では、まず、背景画像転送開始フラグをオフし(S3101)、次いで、通常用ビデオRAM436に設けられた背景画像Eエリア436eを指定格納エリアとして設定する(S3102)。そして、コマンド判定処理(図51参照)のS2410の処理によりワークRAMに格納された、背景画像変更コマンドに含まれる背景画像種別を読み出し、その背景画像種別で示される背景画像が「海中」か否かを判別する(S3103)。その結果、背景画像が「海中」であれば(S3103:Yes)、転送対象画像として「海中」を設定して(S3104)、背景画像転送設定処理を終了し、背景画像種別で示される背景画像が「海中」でなければ(S3103:No)、その背景画像は「空」であるので、転送対象画像として「空」を設定して(S3105)、背景画像転送設定処理を終了する。
これにより、通常画像転送命令処理(図55参照)のS2809の処理によって、S3104またはS3105の処理によって転送対象画像として設定された背景画像「海中」(背景B)または背景画像「空」(背景C)のうち、図31(b)又は(c)に示される位置b’から位置dの画像に対応する画像データが、キャラクタROM434から通常用RAM436の背景画像Eエリア436eへ転送される。そして、背景画像転送コマンドを受信して、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435cに常駐された画像データを使用して、図31(b)又は(c)に示される位置aから位置bの範囲をスクロールさせる間に、位置b’から位置dの画像データが通常用RAM236の背景画像Eエリア436eへ転送されるように、位置aから位置cの範囲が設定されているので、常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435dに格納された画像データを用いて位置aから位置bの範囲をスクロールさせた後、そのスクロールの間に通常用ビデオRAM436の背景画像Eエリア436eに転送された背景画像に対応する画像データを用いて、位置b’から位置dの範囲をスクロールさせて第3図柄表示装置281に表示させることができる。
次いで、図59を参照して、画像コントローラ437により実行される画像転送処理について説明する。図59は、この画像転送処理を示すフローチャートである。この画像転送処理は、画像コントローラ437により実行されるメイン処理の中で繰り返し実行され、MPU431により画像データの転送命令を受信した場合に、その受信した転送命令に従って、キャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436へ画像データを転送する処理である。
この画像転送処理では、まず、後述するS3206の処理により開始された、キャラクタROM434から画像コントローラ437に設けられたバッファRAM437aへの画像データの転送処理が実行中か否かを判別し(S3201)、転送処理が実行中でなければ(S3201:No)、次いで、MPU431より画像データの転送命令を受信したか否かを判別する(S3202)。
そして、画像データの転送命令を受信していなければ(S3202:No)、この画像転送処理を終了する。一方、画像データの転送命令を受信していれば(S3202:Yes)、次いで、受信した転送命令から、転送すべき画像データが格納された転送元のキャラクタROM434の先頭アドレスを抽出し、画像コントローラ437内のRAMに設けられた転送元ポインタへ格納する(S3203)。また、受信した転送命令から、転送先の情報(常駐用ビデオRAM435へ転送するか、通常用ビデオRAM436へ転送するか)を抽出し、抽出した情報を画像コントローラ437内のRAMに設けられた転送先フラグへ格納する(S3204)。更に、受信した転送命令から、転送先(常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436)のアドレスを抽出し、画像コントローラ437内のRAMに設けられた転送先ポインタへ格納する(S3205)。
そして、転送元ポインタで示されるアドレスから、NAND型フラッシュメモリ434aの1ブロック分のデータをキャラクタROM434より読み出して、バッファRAM437aへ転送されるように、その転送開始を画像コントローラ437に設けられたDMA(Direct Memory Access)回路に指示して(S3206)、画像転送処理を終了する。これにより、キャラクタROM434からバッファRAM437aへの画像データの転送処理は、DMA回路により行われるので、その転送処理が実行されている間、画像コントローラ437は画像の描画処理といった別の処理を実行することができる。
一方、S3201の処理の結果、キャラクタROM434からバッファRAM437aへの画像データの転送処理が実行中である場合(S3201:Yes)、次いで、そのバッファRAM437aへの転送処理が完了したか否かを判別する(S3207)。そして、バッファRAM437aへの転送処理が完了していなければ(S3207:No)、画像転送処理を終了し、そのバッファRAM437aへの転送処理が完了するまで、別の処理を実行する。一方、転送処理が完了していれば(S3207:Yes)、次に、S3204の処理により格納された転送先フラグが示すビデオRAM(常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436)が、画像コントローラ437における画像描画処理や、第3図柄表示装置281への描画画像データの転送処理などによって使用中であるか否かを判別する(S3208)。
そして、転送先フラグが示すビデオRAMが使用中であれば(S3208:Yes)、画像転送処理を終了し、そのビデオRAMが未使用状態となるまで、別の処理を実行する。また、転送先フラグが示すビデオRAMが使用中でなければ(S3208:No)、バッファRAM437aへ転送された画像データを、S3204の処理により格納された転送先フラグで示されるビデオRAMの、S3205の処理により格納された転送先ポインタで示されるアドレスから順に格納する(S3209)。
そして、S3209の処理が完了すると、続いて、転送命令に対して、キャラクタROM434からバッファRAM437aを介して常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436に転送された画像データのデータ量と、転送命令に含まれる転送対象の画像データのデータサイズとを比較し、転送対象データを全て転送したか否かを判別する(S3210)。
そして、転送対象画像データを全て転送していない場合、すなわち、未転送の画像データが存在する場合は(S3210:No)、転送元ポインタを1ブロック分進める更新処理を行い(S3211)、更に、転送先ポインタを1ブロック分進める更新処理を行って(S3212)、S3206の処理へ移行する。そして、S3206の処理では、上述したように、更新後の転送元ポインタで示されるアドレスから、NAND型フラッシュメモリ434aの1ブロック分のデータをキャラクタROM434より読み出して、バッファRAM437aへ転送されるように、その転送開始を画像コントローラ437に設けられたDMA回路に指示して、この画像転送処理を終了する。
その後、再びメイン処理の中で実行される画像転送処理において、このS3206の処理で開始されたバッファRAM437aへの画像データの転送処理完了が検出されると(S3207:Yes)、転送先フラグの示すビデオRAMが未使用であるときに、バッファRAM437aへ転送された画像データを、そのビデオRAMの更新後の転送先ポインタで示されるアドレスから順次格納する処理を実行する。
一方、S3210の処理の結果、転送対象データを全て転送した場合(S3210:Yes)、転送終了信号をMPU431に送信して(S3213)、画像転送処理を終了する。MPU431は、この転送終了信号を受信することにより、画像コントローラ437において、転送命令で指定した画像データの転送が終了したことを把握することができる。よって、MPU431は、別の画像データの転送命令を画像コントローラ437に通知することができる。
このように、画像コントローラ437における画像データの転送は、キャラクタROM434から1ブロック分ずつ転送対象の画像データを読み出しては転送先のビデオRAMへ順次書き込む処理を、すべての転送対象画像データの転送が完了するまで繰り返し実行することにより行われる。
ここで、キャラクタROM434から時間をかけて読み出された画像データは、一旦バッファRAM437aに格納されるので、その後、その画像データをバッファRAM437aから常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436へ短時間で転送することができる。よって、キャラクタROM434から画像データが常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436へ転送される間に、常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436が、その画像データの転送で長時間占有されるのを防止することができる。従って、画像データの転送により常駐用ビデオRAM435や通常用ビデオRAM436が占有されることで、画像の描画処理にそれらのビデオRAM435,436が使用できず、結果として必要な時間までに画像の描画や、第3図柄表示装置281への表示が間に合わないことを防止することができる。
また、バッファRAM437aから常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436への画像データへの転送は、画像コントローラ437によって行われるので、常駐用ビデオRAM435及び通常用ビデオRAM436が画像の描画処理や第3図柄表示装置281への表示処理に未使用である期間を容易に判定することができ、処理の単純化を図ることができる。
以上、説明したように、本第2実施形態のパチンコ機200によれば、常駐すべき画像データが、電源投入直後の初期化処理の中で全て常駐用ビデオRAM435に転送されるので、初期化処理の終了後は、常駐用ビデオRAM435に常駐された画像データを使用しながら、画像コントローラ437にて画像の描画処理を行うことができる。これにより、描画処理に使用する画像データが常駐用ビデオRAM435に常駐されていれば、画像描画時に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aで構成されたキャラクタROM434から対応する画像データを読み出す必要がないため、その読み出しにかかる時間を省略でき、画像の描画を即座に行って第3図柄表示装置に描画した画像を表示することができる。特に、頻繁に表示される画像の画像データや、主制御装置310、音声ランプ制御装置313や表示制御装置314などによって表示が決定された後、即座に表示すべき画像の画像データを常駐用ビデオRAM435に常駐させるので、遊技者によって行われる種々の操作から、第3図柄表示装置281に何らかの画像を表示させるまでの応答性を高く保つことができる。
また、本パチンコ機200では、キャラクタROM434にNAND型フラッシュメモリ434aを用いているため、その読み出し速度が遅いことに起因して、常駐用ビデオRAM435に格納すべき全ての画像データが、キャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送されるまでに多くの時間を要するが、電源が投入された後、まず先に電源投入時主画像をキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435へ転送し、その電源投入時主画像を第3図柄表示装置281に表示することで、残りの常駐すべき画像データが常駐用ビデオRAM435に転送されている間、遊技者やホール関係者は、補助表示部65に表示された電源投入時主画像を確認することができる。
よって、表示制御装置310は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置281に表示させている間に、時間をかけて残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送することができる。一方、遊技者等は、電源投入時主画像が第3図柄表示装置281に表示されている間、何らかの初期化処理が行われていることを認識できるので、残りの常駐用ビデオRAM435に常駐すべき画像データがキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435に転送されるまでの間、動作が停止していないか、といった不安を持つことなく、初期化が完了するまで待機することができる。また、製造時の工場等における動作チェックにおいても、電源投入時主画像がすぐに第3表示装置218に表示されることによって、パチンコ機200が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができる。よって、キャラクタROM434に読み出し速度の遅いNAND型フラッシュメモリ434aを用いることにより動作チェックの効率が悪化することを抑制できる。
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記第1実施形態では、MPU181が直接キャラクタROM187にアクセスし、キャラクタROM187から画像データを読み出して、常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190へ転送する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、MPU181が画像コントローラ187に対して画像データの転送命令を送信し、画像コントローラ181が、その転送命令を受けてキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189又は通常用ビデオRAM190へ画像データを転送する処理を行ってもよい。この場合、転送すべき画像データが格納されているキャラクタROM187のアドレスと、転送先のビデオRAM(常駐用ビデオRAM189か、通常用ビデオRAM190か)と、転送先のビデオRAMにおいて画像データを格納すべきアドレスとが、MPU181により送信される転送命令の中で指定され、画像コントローラ188は、この転送命令により指定されたキャラクタROM187のアドレス位置に格納されている画像データを読み出し、指定された転送先のビデオRAMの指定されたアドレス領域に、その読み出した画像データを格納するようにしてもよい。また、この場合において、画像コントローラ188は、キャラクタROM187から読み出した画像データを一旦バッファRAM188aに格納し、画像コントローラ188において転送先のビデオRAMを使用していない場合に、バッファRAM188aに格納した画像データを転送先のビデオRAMに格納するようにしてもよい。
一方、上記第2実施形態では、MPU431が画像コントローラ437に対して画像データの転送命令を送信し、画像コントローラ431が、その転送命令を受けてキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436へ画像データを転送する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、MPU431が直接キャラクタROM434にアクセスし、キャラクタROM434から画像データを読み出して、常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436へ転送してもよい。そして、この場合、MPU431がキャラクタROM434から読み出した画像データを一旦バッファROM437aに格納し、次いで、MPU431が、転送先の常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436が未使用であるか否かを判別して、未使用であれば、バッファROM437aから転送先の常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436へ画像データを転送するようにしてもよい。
この場合、転送先の常駐用ビデオRAM435又は通常用ビデオRAM436が未使用であるか否かの判別は、画像コントローラ437が常駐用ビデオRAM435にアクセスしていること(即ち、使用中であること)を示す常駐用ビデオRAMアクセスフラグ(図示せず)と、画像コントローラ437が通常用ビデオRAM434にアクセスしていること(即ち、使用中であること)を示す通常用ビデオRAMアクセスフラグ(図示せず)とを画像コントローラ437に設け、MPU431が転送先のバッファRAMに対応するアクセスフラグを確認すること行うようにしてもよい。
或いは、画像コントローラ437と常駐用ビデオRAM435との間で送受信される信号、或いは、画像コントローラ437と通常用ビデオRAM436との間で送受信される信号をMPU431によって監視し、その信号の状態から常駐用ビデオRAM435や通常用ビデオRAM436が未使用であるか否かを確認してもよい。或いは、画像コントローラ437が常駐用ビデオRAM435や通常用ビデオRAM436に対してアクセスを開始する場合や、アクセスを終了する場合に、随時、その情報を画像コントローラ437からMPU431に通知することによって、MPU431はその通知に基づいて常駐用ビデオRAM435や通常用ビデオRAM436が未使用であるか否かを判断してもよい。
或いは、画像コントローラ437が第3図柄表示装置281を走査する場合に、その走査がブランク期間中(図11参照)であるか否かを、MPU431が画像コントローラ437の駆動状態を確認するか若しくは画像コントローラ437からの通知によって把握し、走査状態がブランク期間にある場合は、各ビデオRAM435,436が未使用中であると判断してもよい。これにより、画像コントローラ437の第3図柄表示装置281の走査状態だけを確認して、未使用中であるか否かを判断するので、その判断を簡単に行うことができる。
上記各実施形態において、MPU181,431は、常駐用ビデオRAM189,435及び通常用ビデオRAM190,436のそれぞれが持つアドレスを用いて、各ビデオRAMを管理するのではなく、常駐用ビデオRAM189,435及び通常用ビデオRAM190,436とで共通に用いられるアドレス体系の中で、各ビデオRAM毎に異なるアドレス領域を割り当てて、それぞれのビデオRAMを管理してもよい。このようにすれば、MPU181,431から画像コントローラ188,437に対して、アクセスしたいビデオRAM(常駐用ビデオRAM189,435か、通常用ビデオRAM190,436か)を直接指定することなく、単にアドレスを指定するだけで、そのアドレスで指定された領域が常駐用ビデオRAM189,435に対するものであるのか、通常用ビデオRAM190,436に対するものであるのかを画像コントローラ188,437が判断することができる。即ち、MPU181,431から画像コントローラ188,437に対して、アクセスすべきビデオRAMとそのビデオRAMの領域のアドレスとを指定する場合に、単に共通のアドレス体系の中で設定されたアドレスを指定すればよいので、その指定を行う命令の構成を単純化することができる。例えば、第2実施形態において、MPU431から画像コントローラ437に対して送信される画像データの転送命令において、転送先の情報(常駐用ビデオRAM435へ転送するか、通常用ビデオRAM436へ転送するか)を含めることなく、単に共通のアドレス体系の中で設定されたアドレスを用いて転送先のアドレスを指定するだけでよいので、その転送命令の構成を単純化することができる。
上記各実施形態では、キャラクタROM187,434をMPU181,431と画像コントローラの接続される内部バス(バスライン440)に直接接続して設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、キャラクタROM187,434を画像コントローラ188,437に直接接続して設けてもよい。また、キャラクタROM187,434の入出力仕様を、マスクROMの入出力仕様に変換するブリッジ回路を設け、そのブリッジ回路を介してキャラクタROM187,434を内部バス(バスライン440)または画像コントローラ188,437に接続して設けてもよい。このブリッジ回路を設けることにより、キャラクタROMとして一般的なマスクROMを用いることを前提に設計された既存の画像コントローラ188,437又は内部バス(バスライン440)をそのまま使用して、NAND型フラッシュメモリ187a,434aにより構成されたキャラクタROM187,434を接続することができる。尚、キャラクタROM187,434が画像コントローラ188,437やブリッジ回路を介して接続される場合であっても、MPU181,431からキャラクタROM187,434に直接アクセスできるように構成してもよい。
上記各実施形態では、キャラクタROM187,434がNAND型フラッシュメモリ187a,434aで構成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、大容量で且つ安価な不揮発性の記憶手段、例えば、ハードディスクなどによって構成されてもよい。このような大容量で且つ安価な記憶手段は、一般的に読み出し速度が遅いが、表示制御装置81,314を上記各実施形態で説明した構成とすることにより、表示させたい時間に画像を問題なく表示させることができる。
上記各実施形態では、常駐用ビデオRAM189,435を画像コントローラ188,437に接続して設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、MPU181,431とキャラクタROM187,434と画像コントローラ188,437とが接続される内部バス(バスライン440)に直接接続して設けてもよい。また、キャラクタROM187,434がブリッジ回路を介して内部バス(バスライン440)または画像コントローラ188,437に接続される場合、そのブリッジ回路に常駐用ビデオRAM189,435を接続して設けてもよい。ブリッジ回路に常駐用ビデオRAM189,435を接続するように構成すれば、既存の画像コントローラ188,437又は内部バス(バスライン440)が、常駐用ビデオRAM189,435を直接接続可能に構成されていなくても、常駐用ビデオRAM189,435を表示制御装置81,314に容易に設けることができる。
上記各実施形態では、表示制御装置81,314に1つの常駐用ビデオRAM189,435と1つの通常用ビデオRAM190,436とを設ける場合について説明したが、各種ビデオRAMの数はこれに限定されるものではなく、より多くのビデオRAMを設けてもよい。また、常駐用ビデオRAMを複数設け、それぞれに各種モードなどに応じた画像に対応する画像データを常駐させておき、そのモードに応じて使用する常駐用ビデオRAMを選択するようにしてもよい。
上記各実施形態では、常駐用ビデオRAM189,435や通常用ビデオRAM190,436を、1ポート型(入出力ポートが1ポート)のDRAMによって構成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、マルチポート型のRAMを用いてもよい。
また、上記各実施形態では、常駐用ビデオRAM189,435と通常用ビデオRAM190,436とを別のメモリによって構成する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、1つのRAMを常駐領域と通常領域とに分割し、それぞれの領域に対して、常駐用ビデオRAM189,435及び通常用ビデオRAM190,436のそれぞれと同一の内容が記憶されるようにしてもよい。尚、1つのRAMで常駐領域と通常領域とを構成する場合、そのメモリの入出力ポートが、常駐領域および通常領域のうち一方の領域によって、読み出し又は書き込み処理で占有されることを防止するため、マルチポート型のRAMを用いるのが望ましい。
上記各実施形態における常駐用ビデオRAM189、435に格納される画像データの種類は一例であり、その種類は、補助表示部65または第3図柄表示装置281に表示させる画像の内容に応じて適宜設定されるものであってもよい。この場合、主制御装置101または音声ランプ制御装置313から受信した受信コマンドやその他外部からの入力に応じて、即座に補助表示部65または第3図柄表示装置281へ表示すべき画像に対応する画像データを少なくとも常駐用ビデオRAM189,435へ常駐させるのが好ましい。
上記各実施形態では、キャラクタROM187,434に格納された画像データの一部を常駐用ビデオRAM189,435へ転送し、常駐させる場合について説明したが、キャラクタROM187,434に格納された全ての画像データを常駐用ビデオRAM189,435へ転送してもよい。この場合、常駐用ビデオRAM189,435に未常駐のキャラクタROM187,434に格納された画像データは存在しないので、通常用ビデオRAM190,436は、画像コントローラ188,437による描画によって得られた描画画像データを格納するための専用メモリとして用いてもよい。
上記各実施形態では、常駐用ビデオRAM189,435は、電源投入中、上書きされずにその内容が保持され続ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、主制御手段101または音声ランプ制御装置313から受信したコマンドに基づき、補助表示部65または第3図柄表示装置281に表示させる画像を大きく異ならせる場合など、所定の契機に基づいて、常駐用ビデオRAM189,435に常駐させる画像データを上書きして更新するようにしてもよい。この場合、補助表示部65または第3図柄表示装置281に表示させる画像を変更する間、移行期間として所定の移行画像を表示させてもよい。また、その移行画像に対応する画像データは、電源投入時に常駐用ビデオRAM189,435に格納され、その他の常駐用画像が更新されるときにも更新されずに常駐用ビデオRAM189,435に保持され続けるようにしておいてもよい。また、その移行画像を表示させている間に、MPU181,431が直接キャラクタROM187,434にアクセスして新たに常駐すべき画像データを読み出し、その読み出した画像データを、バッファRAM188a,437aを介して、常駐用ビデオRAM189,435の未使用中(即ち、移行画像に対応する画像データが読み出されていない期間中)に転送するようにしてもよい。或いは、その移行画像を表示させている間に、MPU181,431が画像コントローラ188,437に対して新たに常駐すべき画像データの転送命令を送信し、画像コントローラ188,437が、その転送命令に従ってキャラクタROM187,434から常駐すべき画像データを読み出し、バッファRAM188a,437aを介して、常駐用ビデオRAM189,435の未使用中(即ち、移行画像に対応する画像データが読み出されていない期間中)に転送するようにしてもよい。
また、常駐用ビデオRAM189,435を更新する場合、予め移行画像に対応する画像データをキャラクタROM187,434から通常用ビデオRAM190,436へ転送しておき、通常用ビデオRAM190,436に格納された画像データを用いて移行画像を補助表示部65または第3図柄表示装置281に表示させもよい。そして、その移行画像が表示されている間に、MPU181,431が直接キャラクタROM187,434にアクセスして、新たに常駐すべき画像データを読み出し、その読み出した画像データを、バッファRAM188aを介して転送するようにしてもよい。或いは、MPU181,431より常駐すべき画像データの転送命令を受けた画像コントローラ188,437がキャラクタROM187,434にアクセスして、新たに常駐すべき画像データを読み出し、その読み出した画像データを、バッファRAM188aを介して転送するようにしてもよい。移行画像を表示させている間に、常駐用ビデオRAM189の内容を更新することにより、遊技者に違和感を持たせることなく、その常駐用ビデオRAM189の更新を行うことができる。
上記各実施形態では、バッファRAM188a,437aを画像コントローラ188,437内に設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、画像コントローラ188,437の外に設けてもよい。例えば、バッファRAMを単独で構成し、内部バス(バスライン440)に直接接続するように構成してもよい。また、キャラクタROM187,434がブリッジ回路を介して内部バス(バスライン440)または画像コントローラ188,437に接続される場合、そのブリッジ回路内にバッファRAMを設けてもよい。更に、そのバッファRAMを有するブリッジ回路に常駐用ビデオRAM189,435が直接接続されてもよい。この場合、ブリッジ回路に接続されたキャラクタROM187,434から、ブリッジ回路に設けられたバッファRAMを介して、常駐用ビデオRAM189,435へ画像データを転送できるので、データ信号のやりとりが多い内部バス(バスライン440)に影響されることなく、効率的に転送を行うことができる。
上記各実施形態では、バッファRAM188a,437の記憶容量を、NAND型フラッシュメモリ187a,434aの1ブロック分とする場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、適宜設定されるものであってもよい。例えば、補助表示部65または第3図柄表示装置281が有する表示画面の走査期間のうち、実際の画像が表示される表示領域以外の走査領域であるブランク領域上を走査している期間(ブランク期間)中に、バッファRAM188a,437aから常駐用ビデオRAM189,435又は通常用ビデオRAM190,436へ画像データの転送が完了できる程度のデータ容量を、バッファRAM188a,437aの記憶容量としてもよい。これにより、バッファRAM188a,437aから常駐用ビデオRAM189、435又は通常用ビデオRAM190,436への画像データへの転送は、このブランク期間に生じる各ビデオRAM189,190,435,436の未使用期間を利用することで、確実に行うことができる。
上記各実施形態では、バッファRAM188a,437aを1つ設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、バッファRAMを2つまたはそれ以上設けてもよい。この場合、一のバッファRAMにキャラクタROM187,434から読み出された画像データを格納している間に、別のバッファRAMから常駐用ビデオRAM189,435又は通常用ビデオRAM190,436へ格納された画像データを転送するように構成してもよい。また、1つのバッファRAMの中で領域を2つ又はそれ以上に分割し、一の領域にキャラクタROM187,434から読み出された画像データを格納している間に、画像データが格納されている別の領域から常駐用ビデオRAM189,435又は通常用ビデオRAM190,436へ、その画像データを転送するように構成してもよい。いずれの場合であっても、キャラクタROM187,434から読み出された画像データのバッファRAMへの書き込みと、バッファRAMに書き込まれた画像データの常駐用ビデオRAM189,435又は通常用ビデオRAM190,436への転送とを並列して処理できるので、その処理にかかる時間を短縮できる。
上記第1実施形態では、電源投入時主画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189の電源投入時主画像エリア189aへ転送する場合について説明したが、この電源投入時主画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM187から通常用ビデオRAM190へ転送してもよい。これにより、通常用ビデオRAM190に格納された電源投入時主画像に対応する画像データを用いて、補助表示部65に電源投入時主画像を表示させながら、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189へ常駐すべき画像データを転送することができる。そして、この間、常駐用ビデオRAM189からは画像データが読み出されないので、常駐用ビデオRAM189の使用状態を監視することなく、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189へ画像データを転送できるので、その画像データの転送を早く完了させることができると共に、処理の簡素化を図ることができる。
同様に、上記第2実施形態では、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435の電源投入時主画像エリア435aおよび電源投入時変動画像エリア435bへ転送する場合について説明したが、この電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送してもよい。これにより、通常用ビデオRAM436に格納された電源投入時主画像や電源投入時変動画像に対応する画像データを用いて、第3図柄表示装置281に電源投入時画像を表示させながら、キャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435へ常駐すべき画像データを転送することができる。そして、この間、常駐用ビデオRAM435からは画像データが読み出されないので、常駐用ビデオRAM435の使用状態を監視することなく、キャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435へ画像データを転送できるので、その画像データの転送を早く完了させることができると共に、処理の簡素化を図ることができる。
上記第1実施形態では、電源投入時主画像に対応する画像データをキャラクタROM187からバッファRAM188aを介して常駐用ビデオRAM189の電源投入時主画像エリア189aへ転送する場合について説明したが、電源投入時主画像に対応する画像データを転送する間は、常駐用ビデオRAM189から画像データの読み出しが行われないので、電源投入時主画像に対応する画像データをキャラクタROM187からバッファRAM188aを介さずに常駐用ビデオRAM189の電源投入時主画像エリア189aへ直接転送してもよい。また、電源投入時主画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM187から通常用ビデオRAM190へ転送し、通常用ビデオRAM190に格納された電源投入時主画像に対応する画像データを用いて補助表示部65に電源投入時主画像を表示させることなどにより、キャラクタROM187から常駐用ビデオRAM189へ常駐すべき画像データを転送する間、常駐用ビデオRAM189から画像データの読み出しが行われないように構成されている場合は、常駐すべき画像データをキャラクタRAM187からバッファRAM188aを介さずに常駐用ビデオRAM189へ直接転送してもよい。これにより、バッファRAM188aを介さずに、より早く画像データの転送を終えることができる。
同様に、上記第2実施形態では、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データをキャラクタROM434からバッファRAM437aを介して常駐用ビデオRAM435の電源投入時主画像エリア435aおよび電源投入時変動画像エリア435bへ転送する場合について説明したが、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを転送する間は、常駐用ビデオRAM434から画像データの読み出しが行われないので、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データをキャラクタROM434からバッファRAM437aを介さずに常駐用ビデオRAM435の電源投入時主画像エリア435aおよび電源投入時変動画像エリア435bへ直接転送してもよい。また、電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを電源投入後にキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送し、通常用ビデオRAM436に格納された電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データを用いて第3図柄表示装置281に電源投入時画像を表示させることなどにより、キャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435へ常駐すべき画像データを転送する間、常駐用ビデオRAM435から画像データの読み出しが行われないように構成されている場合は、常駐すべき画像データをキャラクタRAM434からバッファRAM437aを介さずに常駐用ビデオRAM435へ直接転送してもよい。これにより、バッファRAM437aを介さずに、より早く画像データの転送を終えることができる。
上記第1実施形態では、表示制御装置81は、主制御装置101より受信したコマンドの内容に基づいて補助表示部65に表示される背景画像を変更する場合について説明したが、これに加えて、又は、これとは別に、補助表示部65の背景画像を遊技者により変更可能な操作ボタンをスロットマシン10に設け、遊技者によってその操作ボタンが操作されと、背景画像が変更されるように構成してもよい。具体的には、遊技者により操作ボタンが操作されることによって操作ボタンから出力される出力信号が表示制御装置81の入出力ポート186に入力されるようにし、MPU181がその操作ボタンからの入力により、遊技者によって操作ボタンが操作されたことを確認すると、背景画像の変更を決定して、常駐用ビデオRAM189の背景画像エリア189bに格納された変更後に表示すべき背景画像に対応する画像データを用いて画像を描画するように画像コントローラ188に指示するようにしてもよい。これにより、遊技者による操作ボタンの操作が行われてから、常駐用ビデオRAM189の背景画像エリア189bに格納された画像データを用いて、即座に変更後の背景画像を補助表示部65へ表示させることができる。よって、読み出し速度のNAND型フラッシュメモリ187aを用いてキャラクタROM187を構成した場合であっても、遊技者の操作に即座に応答して、補助表示部65には、変更後の背景画像を表示させることができる。
一方、上記第2実施形態では、遊技者によって枠ボタン222が操作された場合に、音声ランプ制御装置313により背景画像変更コマンドが生成され、表示制御装置314によってその背景画像変更コマンドに基づき、第3図柄表示装置281に表示される背景画像を変更する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、音声ランプ制御装置313は、主制御装置310より受信したコマンドの内容に基づいて、遊技機200の遊技状態を把握し、その遊技状態に応じて、例えば、遊技状態の変更にあわせて、背景画像変更コマンドを生成してもよい。これにより、表示制御装置314では、その背景画像変更コマンドに基づき、遊技状態に応じて背景画像を変更することができる。そして、背景画像変更コマンドの背景画像種別により示される背景画像の少なくとも一部の範囲に対応する画像データが常駐用ビデオRAM435の背景画像エリア435cに常駐されていれば、その常駐された範囲から、その背景画像を、背景画像エリア435cに常駐された画像データを用いて即座に表示させることができる。
また、表示制御装置314は、背景画像変更コマンドに基づいて背景画像を変更するだけでなく、演出実行タイムテーブルに従って背景画像を変更してもよい。この場合、変更後の背景画像に対応する画像データは、演出実行タイムテーブルに記載された転送指令に従って、キャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ予め転送されるように構成してもよい。この場合、演出実行タイムテーブルに記載された転送指令によって背景画像の画像データを転送する場合、通常用ビデオRAM436の背景画像Eエリア436eを指定格納エリアとして設定してもよいし、その他のエリアを指定格納エリアとして設定してもよい。また、通常用ビデオRAM436に背景画像Hエリアを設け、それを指定格納エリアとして設定してもよい。なお、演出実行タイムテーブルに記載された転送指令によって背景画像の画像データを転送する場合に、背景画像Eエリア436e以外を設定すれば、背景画像Eエリア436eに格納されている画像データは保持されるので、例えば、演出実行タイムテーブルによって背景画像を一時的に特殊な画像に変更した場合であっても、背景画像を通常の背景画像(図31の背景BまたはC)に戻す際に、改めて背景画像Eエリア436eに、その通常の背景画像に対応する画像データを転送する必要がない。よって、表示制御装置314の処理負荷の増大を抑制することができる。
上記第1実施形態では、第1投入メダル検出センサ45a及び第2投入メダル検出センサ45bの出力信号を主制御装置101に入力し、主制御装置101にてセンサエラーが検出された場合、エラーコマンドを表示制御装置81へ送信することにより、表示制御装置81にて、常駐用ビデオRAM189のエラーメッセージ画像エリア189eに常駐された画像データを用いて補助表示部65へ即座にエラーメッセージを表示させる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第1投入メダル検出センサ45a及び第2投入メダル検出センサ45bの出力信号を表示制御装置81に入力し、表示制御装置81にてセンサエラーの有無を検出するように構成し、表示制御装置81においてセンサエラーが検出された場合、常駐用ビデオRAM189のエラーメッセージ画像エリア189eに常駐された画像データを用いて補助表示部65へ即座にエラーメッセージを表示させてもよい。これにより、主制御装置101から表示制御装置81へのエラーコマンドの送受信が不要となるため、より早くエラーメッセージを補助表示部65へ表示させることができる。
また、上記第2実施形態では、振動センサ428の出力信号を音声ランプ制御装置313に入力し、音声ランプ制御装置313にて振動エラーが検出された場合、エラーコマンドを表示制御装置314へ送信することにより、表示制御装置314にて、常駐用ビデオRAM435のエラーメッセージ画像エリア435fに常駐された画像データを用いて第3図柄表示装置281へ即座にエラーメッセージを表示させる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、振動センサ428の出力信号を主制御装置310へ入力し、主制御装置310にて振動エラーを検出して、主制御装置310からそのエラーを通知するエラーコマンドを音声ランプ制御装置313および表示制御装置314のいずれかへ送信するようにしてもよい。そして、音声ランプ制御装置313に対してエラーコマンドが送信される場合は、音声ランプ制御装置313がそのエラーコマンドを受けて、表示制御装置314へ更にそのエラーを通知するエラーコマンドを送信するようにしてもよい。
一方、振動センサ428の出力信号を表示制御装置314に入力し、表示制御装置314にて振動エラーの有無を検出するように構成し、表示制御装置314において振動エラーが検出された場合、常駐用ビデオRAM435のエラーメッセージ画像エリア435fに常駐された画像データを用いて第3図柄表示装置281へ即座にエラーメッセージを表示させてもよい。これにより、音声ランプ制御装置313から表示制御装置314へのエラーコマンドの送受信が不要となるため、より早くエラーメッセージを第3図柄表示装置281へ表示させることができる。
また、上記第2実施形態では、振動センサ428が遊技板213の裏面に取り付けられている場合について説明したが、振動センサ428に代えて、若しくは、振動センサ428と共に、磁石センサが遊技板213の裏面に取り付けられてもよい。この磁石センサは、磁石などの磁界によって球の流れが変えられ、意図的に入球口への入球が行われることを抑制するために、遊技板に加えられた磁界を検出するためのセンサであり、磁石センサの出力信号は、主制御装置310,音声ランプ制御装置313および表示制御装置314のいずれかに入力されるようにしてもよい。そして、磁石センサの出力信号が主制御装置310に入力される場合は、その磁石センサの出力信号に基づき主制御装置310によって遊技板213に磁界が加えられたと判断されると、その磁界エラーを伝えるエラーコマンドが主制御装置310から音声ランプ制御装置313経由で、または、直接、表示制御装置314に対して送信されるようにしてもよい。また、磁石センサの出力信号が音声ランプ制御装置313に入力される場合は、その磁石センサの出力信号に基づき音声ランプ制御装置313によって遊技板213に磁界が加えられたと判断されると、その磁界エラーを伝えるエラーコマンドが音声ランプ制御装置313から表示制御装置314に対して送信されるようにしてもよい。そして、表示制御装置313の常駐用ビデオRAM435のエラーメッセージ画象エリア435fには、磁界エラーを第3図柄表示装置218の表示によって報知するためのエラーメッセージ画像に対応する画像データが常駐されるように構成し、主制御装置310又は音声ランプ制御装置313から磁界エラーを伝えるエラーコマンドを受信すると、表示制御装置313は、エラーメッセージ画象エリア435fに常駐された磁界エラーを報知するエラーメッセージ画像に対応する画像データを用いて、第3図柄表示装置218にそのエラーメッセージ画像を表示するようにしてもよい。また、磁石センサの出力信号が表示制御装置310に入力される場合は、その磁石センサの出力信号に基づき表示制御装置314によって遊技板213に磁界が加えられたと判断されると、表示制御装置313は、エラーメッセージ画象エリア435fに常駐された磁界エラーを報知するエラーメッセージ画像に対応する画像データを用いて、第3図柄表示装置218にそのエラーメッセージ画像を表示するようにしてもよい。これにより、表示制御装置314は、主制御装置310又は音声ランプ制御装置313からのエラーコマンドを受信し、或いは、磁石センサからの出力信号に基づいて、磁界エラーの発生を把握すると、キャラクタROM434をNAND型フラッシュメモリ434aで構成した場合であっても、常駐用ビデオRAM425のエラーメッセージ画像エリア435fに常駐されているエラーメッセージ画像を用いて、遅滞なく磁界エラーを報知するエラーメッセージ画像を第3図柄表示装置281に表示させることができる。よって、遊技者により遊技板に対して磁界が加えられると、第3図柄表示装置281によるエラーメッセージ画像の表示によって、その磁界エラーが即座に報知されるので、遊技者に対して不正な行動を抑止させることができる。
上記第1実施形態では、表示制御装置81によって、上部ランプ63やスピーカ64を駆動する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、上部ランプ63やスピーカ64が、補助表示部65を駆動する表示制御装置81とは別に設けられた音声ランプ制御装置によって駆動されるように構成してもよい。この場合、主制御装置101から送信されたコマンドは、音声ランプ制御装置によって受信され、表示制御装置81は、主制御装置101からのコマンドに基づき音声ランプ制御装置から送信されたコマンドに基づいて、補助表示部64の制御を行うようにしてもよい。また、主制御装置101から送信されたコマンドを、表示制御装置81によって受信し、その受信したコマンドに応じて表示制御装置81が音声ランプ制御装置に対してコマンドを送信するようにしてもよい。補助表示部65を駆動する表示制御装置81と、上部ランプ63及びスピーカ64を駆動する音声ランプ制御装置とを別々に設けることによって、表示制御装置81では補助表示部65の駆動制御に集中できるので、補助表示部65において、より多彩且つ複雑な画像表示を実行させることができ、遊技者の興趣を高めることができる。
上記第1実施形態では、入賞が成立した場合にボーナス状態へ移行する特典が付与される入賞態様としてBB入賞の1種類のみを備えた構成について説明したが、複数種類の状態移行入賞役を備える構成としてもよい。また、入賞が成立した状態移行入賞役に応じて、ボーナス状態で払い出されるメダル払出総数が異なる値に設定されるようにしてもよい。即ち、ボーナス状態処理(図17参照)のS604の処理において、残払出数カウンタに設定される値を、入賞が成立した状態移行入賞役に応じて変えるものであってもよい。また、ボーナス状態処理(図17参照)のS606の処理において、BBゲームであることを意味する状態コマンドをセットする場合に、入賞が成立した状態移行入賞役の種類も合わせてセットするものであってもよい。これにより、表示制御装置81において、入賞が成立した状態移行入賞役に応じて、補助表示部65やスピーカ64、上部ランプ63によって行われる演出を変えることができる。
尚、上記第1実施形態では、BB入賞が成立した場合に移行するボーナス状態で払い出されるメダル払出総数が250枚に設定される場合について説明したが(図17のS604における残払出数カウンタの設定を参照)、必ずしもこれに限られるものではなく、そのメダル払出総数(残払出数)として設定される値は、法律等で定められた範囲内の任意の枚数であってもよい。
上記第1実施形態では、遊技状態がボーナス状態にある場合に行われるJACゲームにおいて、小役入賞であるスイカ入賞およびベル入賞の当選確率が一般遊技状態と比して高く設定される場合について説明したが、スイカ入賞およびベル入賞のいずれか一方の当選確率を一般遊技状態と比して高く設定するようにしてもよい。また、メダル払出枚数の多いスイカ入賞の当選確率の上昇度合いを、ベル入賞よりも大きくなるように、ボーナス状態におけるそれぞれの当選確率を決定してもよい。これにより、1ゲーム当たりのメダル払出枚数の期待値を上げることができるので、遊技者は少ないメダル枚数で多くのメダルの払出を受けることができる。また、短い時間でメダル払出総数分のメダル払出を行うことができるので、ホール側にとっても、スロットマシン10の稼働率を上げることができる。また、遊技状態がボーナス状態にある場合にのみ成立するボーナス専用入賞態様を設け、そのメダル払出枚数を多く設定するとともに、ボーナス状態においてボーナス専用入賞態様の当選確率が他の入賞態様よりも高く設定されるように構成してもよい。更に、このボーナス専用入賞態様の入賞成立は、3枚掛けの場合にのみ行われるようにしてもよい。これにより、1枚掛け又は2枚掛けでボーナスゲームが行えるようになっている場合であっても、遊技者に3枚掛けでボーナスゲームを行わせることができる。
上記第1実施形態では、メダル投入枚数を1枚または2枚としてゲームを行った場合、即ち、1枚掛けまたは2枚掛けでゲームを行った場合にのみ、特殊小役入賞であるチェリーベル入賞が成立するように抽選テーブルが設定されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、メダル投入枚数を3枚としてゲームを行った場合、即ち、3枚掛けでゲームを行った場合にも、チェリーベル入賞が成立するように抽選テーブルを設定してもよい。3枚掛けでゲームを行って、チェリーベル入賞が成立した場合、そのメダル払出枚数は3枚であってもよいし、その他の枚数であってもよい。また、3枚掛けでゲームを行った場合のチェリーベル入賞の当選確率は、他のBB入賞やスイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞よりも小さくなるように抽選テーブルによって設定されてもよい。これにより、チェリーベル入賞が3枚掛け時に成立しにくくなるので、それが特殊小役入賞であることを遊技者に認識させ易くすることができる。
同様に、上記第1実施形態では、1枚掛けでゲームを行った場合にのみ、特殊小役入賞である7ベル入賞が成立するように抽選テーブルが設定されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、2枚掛けや3枚掛けでゲームを行った場合にも、7ベル入賞が成立するように抽選テーブルを設定してもよい。2枚掛けや3枚掛けでゲームを行って、7ベル入賞が成立した場合、そのメダル払出枚数は2枚であってもよいし、その他の枚数であってもよい。尚、2枚掛けの場合に7ベル入賞が成立した場合は、そのメダル払出枚数を3枚に設定するのがより好ましい。これは、遊技者が、その3枚のメダルを使用してもう1ゲームを行うことができるので、遊技者に対してメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しませることができるからである。また、3枚掛けでゲームを行った場合の7ベル入賞の当選確率は、他のBB入賞やスイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞よりも小さくなるように抽選テーブルによって設定されてもよい。これにより、7ベル入賞が3枚掛け時に成立しにくくなるので、それが特殊小役入賞であることを遊技者に認識させ易くすることができる。一方、2枚掛けでゲームを行った場合の7ベル入賞の当選確率は、チェリーベル入賞を含むその他の入賞と合わせて、1ゲームにおけるメダル払出枚数の期待値が2枚未満となるように、抽選テーブルによって設定されるようにするのが好ましい。
上記第1実施形態では、1枚掛けまたは2枚掛けでゲームを行った場合に、通常の小役入賞であるスイカ入賞やベル入賞が成立した場合、そのメダル払出枚数としてそれぞれ3枚のメダル払出が行われるように構成されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、その他のメダル払出枚数が設定されるように構成してもよい。この場合、スイカ入賞のメダル払出枚数とベル入賞のメダル払出枚数とで、異なるメダル払出枚数が設定されるように構成してもよい。また、1枚掛けまたは2枚掛け時のスイカ入賞やベル入賞のメダル払出枚数として、最大ベット数(上記第1実施形態では3)よりも多い数が設定されるように構成してもよい。これにより、1枚掛けや2枚掛けでゲームを行った場合に、多くのメダル払出が行われるスイカ入賞やベル入賞の成立をも期待しながら遊技者にゲームを行わせることができる。また、1枚掛けまたは2枚掛け時のスイカ入賞やベル入賞のメダル払出枚数として、最大ベット数(上記第1実施形態では3)の倍数が設定されるように構成してもよい。これにより、スイカ入賞やベル入賞が成立すれば、後はBB入賞成立によって多くのメダルの払出が得られることが期待できる最大ベット数を投入したゲーム(3枚掛けによるゲーム)を行うだけでメダルを消費できるので、遊技者はメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。また、1枚掛けまたは2枚掛け時のスイカ入賞やベル入賞のメダル払出枚数として、3枚掛けの場合と同様に12枚および6枚が設定されるように構成してもよい。これにより、ベット数に応じてメダル払出枚数を変更する必要がないため、処理負荷の増大を抑えることができる。また、1枚掛けの場合と2枚掛けの場合とで、スイカ入賞のメダル払出枚数を異なる枚数に設定するように構成してもよいし、同様に、1枚掛けの場合と2枚掛けの場合とで、ベル入賞のメダル払出枚数を異なる枚数に設定するように構成してもよい。また、1枚掛け時のスイカ入賞およびベル入賞の少なくともいずれか一方のメダル払出枚数を2枚に設定されるように構成してもよい。これにより、遊技者はその2枚のメダルを投入して、更に3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを楽しむことができる。尚、1枚掛け又は2枚掛けにおいて、メダル投入枚数に対する1ゲームにおけるメダル払出枚数の期待値の割合が100%未満となるように、各入賞態様の当選確率を抽選テーブルによって設定されるのが望ましい。また、その割合は、100%未満で且つ100%に近い値であるのがより好ましい。
上記第1実施形態では、1枚掛けまたは2枚掛けでゲームを行い、チェリーベル入賞が成立した場合に、3枚のメダル払出が行われるように構成されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、この場合のメダル払出枚数として、最大ベット数(上記第1実施形態では3)の倍数(例えば、6枚、9枚など)が設定されるように構成してもよい。これによっても、チェリーベル入賞が成立すれば、後はBB入賞成立が高い確立で期待できる最大ベット数を投入したゲーム(3枚掛けによるゲーム)を行うだけでメダルを消費できるので、遊技者はメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。一方、1枚掛け時にチェリーベル入賞が成立した場合のメダル払出枚数が2枚に設定されるように構成してもよい。これにより、遊技者はその2枚のメダルを投入して、更に3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを楽しむことができ、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。尚、これらの場合も、メダル投入枚数に対する1ゲームにおけるメダル払出枚数の期待値の割合が100%未満となるように、各入賞態様の当選確率を抽選テーブルによって設定されるのが望ましい。また、その割合は、100%未満で且つ100%に近い値であるのがより好ましい。
上記第1実施形態では、1枚掛けでゲームを行い、7ベル入賞が成立した場合に、2枚のメダル払出が行われるように構成されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、この場合のメダル払出枚数として、最大ベット数(上記第1実施形態では3)の倍数(例えば、3枚、6枚、9枚など)が設定されるように構成してもよい。これにより、7ベル入賞が成立すれば、あとはBB入賞成立によって多くのメダルの払出が得られることが期待できる最大ベット数を投入したゲーム(3枚掛けによるゲーム)を行うだけでメダルが消費できるので、遊技者はメダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。尚、この場合も、メダル投入枚数に対する1ゲームにおけるメダル払出枚数の期待値の割合が100%未満となるように、各入賞態様の当選確率を抽選テーブルによって設定されるのが望ましい。また、その割合は、100%未満で且つ100%に近い値であるのがより好ましい。
上記第1実施形態では、1枚掛けでゲームを行った場合に、当選役の候補としてチェリーベル入賞や7ベル入賞の当否が抽選され、チェリーベル入賞が成立した場合は3枚のメダル払出が行われ、7ベル入賞が成立した場合は2枚のメダル払出が行われるように構成されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、チェリーベル入賞が成立した場合は2枚のメダル払出が行われ、7ベル入賞が成立した場合は3枚のメダル払出が行われるように構成してもよい。これにより、チェリーベル入賞が成立した場合は、2枚のメダル払出が行われるので、遊技者はその2枚のメダルを投入して、更に3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを楽しむことができ、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。また、7ベル入賞が成立した場合は、3枚のメダル払出が行われるので、遊技者はその3枚のメダルを投入して、更にBB入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを行うことができ、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。一方、1枚掛けでゲームを行った場合、チェリーベル入賞のみを当否判定するように構成してもよい。これにより、ベット数が1枚〜3枚のいずれの場合も、当選役として7ベル入賞が含まれなくなるので、抽選テーブルからインデックス値IV=5を省略することができ、抽選テーブルを格納する抽選テーブル格納エリア105aの記憶容量を小さくしたり、抽選処理の処理負荷を小さくすることができる。また、この場合において、チェリーベル入賞が成立した場合のメダル払出枚数が3枚に設定されていれば、チェリーベル入賞が成立した場合に払い出される3枚のメダルを投入して、遊技者は、更にBB入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを行うことができ、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。また、チェリーベル入賞が成立した場合のメダル払出枚数が2枚に設定されていれば、チェリーベル入賞が成立した場合に払い出される2枚のメダルを投入して、遊技者は、更に3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞成立に期待しながら、もう1ゲームを楽しむことができ、メダルを余分に余すことなく最後まで遊技を楽しむことができる。尚、これらの場合も、メダル投入枚数に対する1ゲームにおけるメダル払出枚数の期待値の割合が100%未満となるように、各入賞態様の当選確率を抽選テーブルによって設定されるのが望ましい。また、その割合は、100%未満で且つ100%に近い値であるのがより好ましい。例えば、1枚掛けにおける特別子役入賞として7ベル入賞が含まれず、チェリーベル入賞のみに対応する場合において、そのチェリーベル入賞におけるメダル払出枚数を3枚に設定する場合は、その当選確率を約3.6分の1に設定してもよいし、そのチェリーベル入賞におけるメダル払出枚数を2枚に設定する場合は、その当選確率を約2.4分の1に設定してもよい。
上記第1実施形態では、抽選テーブルにおいて、インデックス値IVに対応する入賞態様として、BB入賞、スイカ入賞、ベル入賞、チェリーベル入賞、7ベル入賞およびリプレイ入賞のいずれか1つを割り当て、入賞態様の抽選において、これらの入賞態様のうちいずれか1つが当選役としてセットされる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、一のインデックス値IVに対してこれらの入賞態様のうち複数の入賞態様を割り当て、その一のインデックス値IVにおいて当選が確定となった場合、その一のインデックス値IVに割り当てられた複数の入賞態様が当選役として同時にセットされてもよい。例えば、一のインデックス値IVにBB入賞とベル入賞とが割り当てられることによって、BB入賞とベル入賞とが当選役として同時に設定されてもよいし、一のインデックス値IVにスイカ入賞とリプレイ入賞とが割り当てられることによって、スイカ入賞とリプレイ入賞とが当選役として同時に設定されてもよい。ここで、入賞が成立しなかった場合に次ゲームに持ち越されるBB入賞と、次ゲームに持ち越されない他の入賞態様(例えば、ベル入賞)とが同時に当選役として設定された場合、次ゲームに持ち越すことができない他の入賞態様(ベル入賞)に対応するスベリテーブルを優先してスベリテーブル格納エリア106bに格納してもよい。これにより、該他の入賞態様での入賞成立を確立させることができるとともに、BB入賞は次ゲームに持ち越して入賞成立を確立させることができる。また、スイカ入賞とリプレイ入賞とが当選役として同時に設定された場合、そのスイカ入賞とリプレイ入賞とのいずれかが有効ライン上に停止するように規定されたスベリテーブルを用意し、これをスベリテーブル格納エリア106bに格納するようにしてもよい。このスベリテーブルとしては、ストップスイッチ42〜44が操作された際に基点位置に到達している到達図柄から、リプレイ入賞よりも遊技者に有利なスイカ入賞に対応した停止図柄を停止させることができる場合は、スイカ入賞に対応する停止図柄で停止するように停止態様が規定され、スイカ入賞に対応した停止図柄を停止させることができない場合は、リプレイ入賞に対応する停止図柄で停止するように停止態様が規定されたものを用いるとよい。これにより、リプレイ入賞よりも遊技者に有利なスイカ入賞を可能な限り成立させつつ、スイカ入賞が成立できない場合は、リプレイ入賞を成立させることができる。そして、この場合は、遊技者にメダル投入なしで再遊技させることができる。
上記第1実施形態では、1枚掛けでゲームを行って7ベル入賞が成立し、2枚のメダル払出が行われた場合、スロットマシン10の遊技状態は一般遊技状態のままとなるが、1枚掛けでゲームを行って7ベル入賞が成立し、2枚のメダル払出が行われた場合にスロットマシン10の遊技状態を2枚掛け時特別遊技状態に移行させてもよい。そして、この2枚掛け時特別遊技状態に移行した場合は、2枚掛け時におけるチェリーベル入賞態様の当選確率を、一般遊技状態の場合よりも高く設定するように、抽選テーブルを構成してもよい。これにより、1枚掛け時に7ベル入賞成立によって2枚のメダル払出が行われた場合、遊技者はその2枚のメダルを投入して、3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞成立に強い期待感を持ちながら、もう1ゲームを更に楽しむことができる。
上記第1実施形態では、一般遊技状態にある場合に、メダルのベット数の規定数を1枚〜3枚に設定し、1枚掛け、2枚掛け、3枚掛けのいずれにも対応して、ゲームを開始するように構成されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、メダルのベット数の規定数を1枚及び3枚に設定し、1枚掛けおよび3枚掛けのみに対応して、ゲームを開始するように構成してもよい。これにより、遊技者の手元に2枚のメダルが残った場合、チェリーベル入賞成立によって3枚のメダル払出が得られることを遊技者に期待させつつ、手元に残ったメダルを1枚ずつ投入させて、少なくとも計2回のゲームを楽しませることができる。
また、一般遊技状態だけでなく、ボーナス状態にある場合にもメダルのベット数の規定数を1枚〜3枚に設定し、1枚掛け、2枚掛け、3枚掛けのいずれにも対応して、ゲームを開始するように構成してもよい。或いは、ボーナス状態にある場合にも、メダルのベット数の規定数を1枚及び3枚に設定し、1枚掛け及び3枚掛けに対応して、ゲームを開始するように構成してもよい。ボーナス状態で1枚掛け又は2枚掛けによるゲームが行われた場合は、チェリーベル入賞および7ベル入賞の当選確率を低く設定するか、当選確率をゼロとするように、抽選テーブルを構成してもよい。また、1枚掛けおよび2枚掛けにおけるスイカ入賞またはベル入賞の当選確率を、一般遊技状態での当選確率よりも高い確率となるように、抽選テーブルを構成してもよい。また、1枚掛け及び2枚掛けにおけるスイカ入賞またはベル入賞のメダル払出枚数が、一般遊技状態でのメダル払出枚数(3枚)よりも多く設定されるように構成してもよい。ただし、ボーナス状態での1枚掛け及び2枚掛けにおける1ゲーム当たりのメダル払出枚数の期待値は、3枚掛けにおけるその期待値よりも小さくなるように、各入賞態様の当選確率やメダル払出枚数が設定されるように構成してもよい。これにより、遊技者に対して、可能な限り3枚掛けでボーナスゲームを行うようにさせることができる。また、ボーナス状態にて1枚掛け及び2枚掛けでゲームを行った場合の各入賞態様に対応する当選確率およびメダル払出枚数を、一般遊技状態と同一に設定するように構成してもよい。この場合、ベット数に対する1ゲーム当たりのメダル払出枚数の期待値の割合が、1枚掛けおよび2枚掛けとも100%未満であるので、1枚掛けや2枚掛けでゲームを繰り返すと、メダル枚数がかえって減少してしまう。よって、遊技者に対して、3枚掛けでボーナスゲームを行うようにさせることができる。
上記第1実施形態では、遊技者の手元にあるメダルの残枚数に限らず、一般遊技状態であれば1枚掛け及び2枚掛けによってゲームが行えるように構成されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、クレジット機能によって貯留記憶された仮想メダルの枚数が3枚未満となった場合に限り、1枚掛け及び2枚掛けによって上記第1実施形態の入賞態様、当選確率およびメダル払出枚数でゲームが行われるように構成してもよい。例えば、通常処理(図13参照)のS205の処理において、ベット数が規定数であるか否かを判別する場合に、仮想メダルの枚数をカウントするクレジットカウンタの値を確認し、その値が3以上であれば、ベット数の規定数を3枚に設定することによって、3枚掛けでのみゲームが行えるようにし、クレジットカウンタの値が3未満であれば、ベット数の規定数を1枚及び2枚に設定することによって、1枚掛け及び2枚掛けによって上記第1実施形態の入賞態様、当選確率およびメダル払出枚数でゲームが行えるようにしてもよい。これにより、仮想メダルが3枚以上ある場合は、常に3枚掛けでのみゲームを行わせることができるので、メダルが早く消費され、ホールにおけるスロットマシンの稼働率を確実に上げることが可能となる。一方、仮想メダルが3枚未満となった場合は、その1枚または2枚のメダルを使用し、3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞または2枚のメダル払出が行われる7ベル入賞を狙って遊技者に対してゲームを行わせることができるので、スロットマシン10は、遊技者にメダルを余分に余すことなく使い切る動機付けを与えることができる。
上記第1実施形態では、遊技者の手元にあるメダルの残枚数に限らず、一般遊技状態であれば1枚掛け及び2枚掛けによって行われるゲームの入賞態様、当選確率およびメダル払出枚数が固定となるように構成されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、通常処理(図13)のS206の処理において、開始指令があると判別された場合に、開始指令直前のクレジットカウンタの値(即ち、仮想メダルの枚数)をRAM106に一時的に保持しておき、抽選テーブル設定処理(図15参照)において1枚掛け時抽選テーブル(S406参照)又は2枚掛け時抽選テーブル(S405参照)を設定する場合や、リール制御処理(図16参照)において払出判定処理(S513参照)を行う場合に、その一時的に格納された開始指令直前の仮想メダルの枚数が3枚以上であったときは、1枚掛けや2枚掛けでの1ゲーム当たりのメダル払出枚数の期待値が、図7や図9に示した入賞態様、当選確率およびメダル払出枚数によって得られる期待値よりも小さくなるように、その入賞態様、当選確率およびメダル払出枚数を設定するように構成してもよい。この場合、1枚掛けや2枚掛けでゲームが行われた場合のチェリーベル入賞や7ベル入賞の当選確率を低く設定することにより、期待値を小さくするようにしてもよい。これにより、仮想メダルが3枚以上ある場合は、3枚掛けでゲームを行うほうが、1枚掛けや2枚掛けでゲームを行う場合よりも非常に有利な条件でゲームを行うことができるので、遊技者は3枚掛けでゲームを行うようになり、メダルが早く消費される。よって、ホールにおけるスロットマシンの稼働率を確実に上げることが可能となる。一方、一時的に格納された開始指令直前の仮想メダルの枚数が3枚未満であったときは、1枚掛け又は2枚掛けで行われるゲームに対し、図7や図9に示した入賞態様、当選確率およびメダル払出枚数を設定するように構成してもよい。これにより、仮想メダルが3枚未満となった場合は、その1枚または2枚のメダルを使用し、3枚のメダル払出が行われるチェリーベル入賞または2枚のメダル払出が行われる7ベル入賞を狙って遊技者に対してゲームを行わせることができるので、スロットマシン10は、遊技者にメダルを余分に余すことなく使い切る動機付けを与えることができる。
また、上記2つの変形例に加え、又は、上記2つの変形例とは別に、クレジット機能によって貯留記憶された仮想メダルの枚数が2枚であった場合は、1枚掛けによって上記図7や図9に示した入賞態様、当選確率およびメダル払出枚数でゲームが行われないように構成してもよい。この場合、1枚掛けによるゲームが全く行われないように構成してもよいし、1枚掛けでの1ゲーム当たりのメダル払出枚数の期待値が、図7や図9に示した入賞態様、当選確率およびメダル払出枚数によって得られる期待値よりも小さくなるように、その入賞態様、当選確率およびメダル払出枚数を設定するように構成してもよい。前者の場合、通常処理(図13参照)のS205の処理において、ベット数が規定数であるか否かを判別する場合に、仮想メダルの枚数をカウントするクレジットカウンタの値を確認し、その値が2であれば、ベット数の規定数を2枚に設定することによって、1枚掛けでのゲームが行えないようにしてもよい。また、後者の場合、通常処理(図13)のS206の処理において、開始指令があると判別された場合に、開始指令直前のクレジットカウンタの値(即ち、仮想メダルの枚数)をRAM106に一時的に保持しておき、抽選テーブル設定処理(図15参照)において1枚掛け時抽選テーブル(S406参照)を設定する場合や、リール制御処理(図16参照)において払出判定処理(S513参照)を行う場合に、その一時的に格納された開始指令直前の仮想メダルの枚数が2枚であったときは、1枚掛けでの1ゲーム当たりのメダル払出枚数の期待値が、図7や図9に示した入賞態様、当選確率およびメダル払出枚数によって得られる期待値よりも小さくなるように、その入賞態様、当選確率およびメダル払出枚数を設定するように構成してもよい。これにより、仮想メダルが2枚だけ残っている場合は、遊技者に対し、2枚掛けでゲームを行わせることができる。よって、1回のゲームでメダルが3枚払い出されるか否かの決着を付けさせることができる。
上記第1実施形態では、BB入賞当選フラグが持ち越されている場合に1枚掛け又は2枚掛けでゲームが行われても、その1枚掛け及び2枚掛けによって行われるゲームの入賞態様や当選確率が、BB入賞当選フラグが持ち越されていない場合と同一となるように構成されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、抽選テーブル設定処理(図15参照)において1枚掛け時抽選テーブル(S406参照)又は2枚掛け時抽選テーブル(S405参照)を設定する場合に、当選フラグ格納エリア106aに前回のゲームから持ち越されたBB入賞当選フラグがセットされていれば、外れとなる確率が高くなるように抽選テーブルが設定されるように構成してもよい。これにより、抽選の結果が外れとなれば、当選フラグ格納エリア106aには持ち越されたBB入賞当選フラグのみがセットされているので、抽選処理(図14参照)のS310によって実行されるスベリテーブル設定処理において、BB入賞に対応するスベリテーブルを格納することができる。よって、BB入賞の成立する確率を高くすることができる。
上記第1実施形態では、ベット数に関する情報を開始コマンドに含めて主制御装置101から表示制御装置81へ送信する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、開始コマンドとは別のコマンドによって、ベット数に関する情報を主制御装置101から表示制御装置81へ送信してもよい。例えば、ベット数に関する情報を専用のコマンド(以下、「ベット数通知コマンド」と称する。)によって送信してもよいし、抽選結果コマンドに含めて送信してもよい。ベット数通知コマンドを用意する場合は、表示制御装置81のMPU181により実行されるメイン処理において、受信コマンド記憶エリア185aに主制御装置101より受信したコマンドが格納されており、そのコマンドがベット数通知コマンドであった場合にベット数通知コマンド処理を実行させ、そのベット数通知コマンド処理により、ベット数通知コマンドに含まれるベット数に関する情報を抽出し、その抽出したベット数に関する情報をベット数格納エリア185bに格納するようにしてもよい。また、抽選結果コマンドにベット数に関する情報を含める場合は、抽選結果コマンド処理(図20参照)において、S901の処理が行われる前に、抽選結果コマンドからベット数に関する情報を抽出してベット数格納エリア185bに格納するようにしてもよい。尚、ベット数に関する情報を開始コマンドや抽選結果コマンドとは別のコマンドによって主制御装置101から表示制御装置81へ送信する場合、そのコマンドの送信のタイミングは、開始コマンドの送信後、抽選結果コマンドの送信よりも前であるのが好ましい。これにより、表示制御装置81において、スタートレバー41の操作により開始されたゲームに掛けられたベット数と、そのゲームに対して行われた抽選の結果とに基づき、補助演出部(上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65)で行われる各種演出の態様を決定することができ、遊技者は補助演出部の演出によって様々な期待感を持ってゲームを行うことができる。
上記第1実施形態では、表示制御装置81のMPU181により実行される抽選結果コマンド処理において、ベット数が1枚または2枚であった場合に抽選結果コマンドによって通知された当選役がBB入賞態様を含む複数の当選役であった場合、BB入賞態様が当選役であることを告知するBB入賞告知演出を優先して開始するように、補助演出部(上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65)を制御する場合について説明したが(図20のS903、S904参照)、抽選結果コマンドによって通知された当選役がBB入賞態様およびスイカ入賞態様の2つであった場合は、BB入賞態様とスイカ入賞態様の2つが当選役としてセットされていることを告知する「BB入賞・スイカ入賞告知演出」を補助演出部にて開始させるように制御してもよい。また、抽選結果コマンドによって通知された当選役がBB入賞態様およびベル入賞態様の2つであった場合は、BB入賞態様とベル入賞態様の2つが当選役としてセットされていることを告知する「BB入賞・ベル入賞告知演出」を補助演出部にて開始させるように制御してもよい。これにより、遊技者は、補助演出部において「BB入賞・スイカ入賞告知演出」又は「BB入賞・ベル入賞告知演出」が実行された場合、BB入賞態様とスイカ入賞態様またはベル入賞態様とが同時に当選役としてセットされていることを把握することができる。よって、その告知演出が行われたゲームについては、スイカ入賞態様またはベル入賞態様を成立させるべくストップスイッチ42〜44を操作するように遊技者に仕向けることができると共に、以降のゲームでBB入賞態様が成立する期待感を持たせて、遊技者にゲームを継続させることができる。
上記第1実施形態では、表示制御装置81のMPU181により実行される抽選結果コマンド処理において、ベット数が1枚または2枚であった場合に抽選結果コマンドによって通知された当選役がBB入賞態様であった場合、BB入賞態様が当選役であることを告知するBB入賞告知演出を行う場合について説明したが、ベット数が1枚または2枚であるときの当選役の候補として、特別遊技状態に移行する特典を付与する複数種類の状態移行入賞役が設けられている場合は、表示制御装置81のMPU181により実行される抽選結果コマンド処理において、抽選結果コマンドにより通知された当選役に所定の状態移行入賞役が含まれていると判定されれば、その所定の状態移行入賞役が当選役であることを告知する告知演出を補助演出部(上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65)に実行させるように制御してもよい。尚、告知演出が行われる所定の状態移行入賞役は、複数種類の状態移行入賞役のうち一部の入賞役であってもよいし、すべての入賞役であってもよい。
また、上記第1実施形態では、表示制御装置81のMPU181により実行される抽選結果コマンド処理において、ベット数が1枚または2枚であった場合に抽選結果コマンドによって通知された当選役がスイカ入賞態様やベル入賞態様であった場合、スイカ入賞態様やベル入賞態様が当選役であることを告知するスイカ入賞告知演出やベル入賞告知演出を行う場合について説明したが、ベット数が1枚または2枚であるときの当選役の候補として、遊技者のストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては取りこぼしが発生する可能性のあるその他の入賞役が設けられている場合は、表示制御装置81のMPU181により実行される抽選結果コマンド処理において、抽選結果コマンドにより通知された当選役がその取りこぼしの可能性のある入賞役であると判定されれば、その入賞役が当選役であることを告知する告知演出を補助演出部(上部ランプ63、スピーカ64、補助表示部65)に実行させるように制御してもよい。尚、取りこぼしの可能性のある入賞役が複数存在する場合は、そのうちの一部の入賞役が当選役となったときにのみ告知演出を実行するようにしてもよいし、いずれの入賞役に対しても当選役となったときは告知演出を実行するようにしてもよい。
上記第1実施形態における各入賞形態の停止図柄は一例であり、上記停止図柄に限定されるものではない。但し、チェリーベル入賞および7ベル入賞の停止図柄は、取りこぼしのない図柄が設定されることが望ましい。
上記第1実施形態における各入賞形態に当選となる確率は一例であり、上記当選確率に限定されるものではない。また、上記第1実施形態におけるスイカ入賞やベル入賞のメダル払出枚数は一例であり、上記メダル払出枚数に限定されるものではない。但し、1枚掛けや2枚掛けにおいて、チェリーベル入賞や7ベル入賞が当選となる確率が他の入賞態様よりも高くなるように設定されることが望ましい。また、1枚掛けや2枚掛けにおいて、ベット数に対するメダル払出枚数の期待値の割合が100%未満で且つ100%に近い値となるように、各入賞態様の当選確率やメダル払出枚数を設定することが望ましい。
上記第1実施形態では、リールを3つ並列して備え、有効ラインとして5ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリールを5つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを3ライン有するスロットマシンであってもよい。また、有効ラインをベット数に応じて変更するものであってもよい。例えば、ベット数が3枚である場合は有効ラインを5ラインに設定し、ベット数が2枚である場合は有効ラインを3ラインに設定し、ベット数が1枚である場合は、有効ラインを1ラインに設定するものであってもよい。また、有効ラインを3ラインに設定する場合は、例えば、図6に示す上ラインL1,中ラインL2,下ラインL3を設定するものであってもよいし、中ラインL2,右下ラインL4,右上ラインL5を設定するものであってもよい。
上記第1実施形態では、最大ベット数が3枚である場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、最大ベット数は2枚以上の任意の値に設定されてもよい。例えば、最大ベット数が4枚であってもよい。この場合、最大ベット数未満のベット数でゲームが行われれば、最大ベット数(またはその倍数)のメダル払出が行われる入賞態様が高い確率で当選するように各入賞態様の当選確率を設定すればよい。また、最大ベット数が4枚の場合に、1枚掛けでゲームを行えば、例えば、2枚のメダル払出が行われる入賞態様が高い確率で当選するように1枚掛けにおける各入賞態様の当選確率を設定し、2枚掛けでゲームを行えば、例えば、3枚のメダル払出が行われる入賞態様が高い確率で当選するように2枚掛けにおける各入賞態様の当選確率を設定し、3枚掛けでゲームを行った場合、例えば、4枚のメダル払出が行われる入賞態様が高い確率で当選するように3枚掛けにおける各入賞態様の当選確率を設定してもよい。このように、ベット数が少ない枚数の場合、高い確率で当選となる入賞態様のメダル払出枚数を少なく設定することによって、ベット数に対するメダル払出枚数の期待値の割合が100%未満となるように当選確率を設定する場合であっても、その入賞態様の当選確率を高めることができる。尚、ベット数に対するメダル払出枚数の期待値の割合が100%未満で且つ100%に近い値となるように各入賞態様の当選確率やメダル払出枚数を設定することが望ましい。
上記第2実施形態では、表示制御手段314において、電源投入後にまず電源投入時主画像および電源投入時変動画像に対応する画像データをキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435の電源投入時主画像エリア435aおよび電源投入時変動画像エリア435bへ転送し、その転送完了後に電源投入時主画像を第3図柄表示装置281に表示させてから、残りの常駐すべき画像データをキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435へ転送する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、表示制御手段314において、電源投入後にまず電源投入時主画像に対応する画像データのみをキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435の電源投入時主画像エリア435aへ転送し、その転送完了後に電源投入時主画像を第3図柄表示装置281に表示させてから、電源投入時変動画像に対応する画像データを含む常駐すべき画像データをキャラクタROM434から常駐用ビデオRAM435へ転送するようにしてもよい。これにより、電源投入時主画像を電源投入後により早く第3図柄表示装置へ表示させることができるので、遊技者やホール関係者、又は、製造時の工場等における動作チェックにおいて、パチンコ機200が電源投入によって問題なく動作が開始されていることをすぐに確認することができる。
また、この場合、MPU431が、電源投入時変動画像に対応する画像データの電源投入時変動画像エリア435bへの転送完了を監視するようにしてもよい。これにより、電源投入時変動画像エリア435bに電源投入時変動画像に対応する画像データが格納されて以降に、音声ランプ制御装置313より表示用変動パターンコマンドを受信すれば、その表示用変動パターンコマンドに基づき、電源投入時変動画像エリア435bに格納された電源投入時変動画像に対応する画像データを用いて、簡易的な変動表示を第3図柄表示装置281に表示させることができる。なお、電源投入時変動画像に対応する画像データの電源投入時変動画像エリア435bへの転送は、電源投入時主画像を第3図柄表示装置281に表示させた直後に行うのが望ましい。これにより、電源投入時変動画像による変動表示をより早く行えるようにすることができる。
上記第2実施形態において、演出実行タイムテーブルは、20ミリ秒を1単位として表した時間に対応して、その時間に表示すべき画像の内容(表示内容)を規定する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、所定の時間間隔毎に表示内容を規定するものであればよい。この所定の時間間隔は、第3図柄表示装置281のフレームレートにあわせて設定するようにしてもよい。例えば、第3図柄表示装置281のフレームレートが30fps、即ち、第3図柄表示装置281が、1秒間に30フレームの画像を表示するものである場合は、第3図柄表示装置281は1/30秒毎に1フレームの画像が表示されるので、演出実行タイムテーブルは、1/30秒間隔毎に表示内容を規定するものにしてもよい。
また、演出実行タイムテーブルにおいて、所定の時間間隔毎に規定される表示内容として、画像種別毎に対応付けられたコードで規定するのではなく、その画像種別に対応する画像データが格納されたキャラクタROM434のアドレスを規定するものであってもよい。表示制御装置314では、第3図柄表示装置281に表示すべき画像種別に対応する画像データをキャラクタROM434から読み出すため、各画像種別に対応付けて、その画像種別の画像データが格納されたキャラクタROM434のアドレスを管理している。よって、演出実行タイムテーブルにおいて、所定の時間間隔毎に規定される表示内容として、その画像種別に対応する画像データが格納されたキャラクタROM434のアドレスを規定すれば、各画像種別に対応付けて、コードとキャラクタROM434のアドレスとの両方を管理する必要がなくなるため、処理負担の軽減を図ることができる。
また、演出実行タイムテーブルで規定される転送指令において、転送対象画像種別をコードで規定するのではなく、その対象画像の画像データが格納されたキャラクタROM434のアドレスを規定するものであってもよい。これにより、転送指令で規定されたアドレスをそのまま用いて画像データの転送命令を生成することができるので、転送対象画像種別をコードで規定する場合と比して、処理負担の軽減を図ることができる。なお、この場合、表示制御装置314内のMPU431により実行される画像転送設定処理(図57参照)における転送指令で指定された転送すべき対象画像が第1優先画像であるか否かの判別処理(S3002)と、第2優先画像であるか否かの判別処理(S3007)とは、その転送指令で規定されたアドレスと、第1優先画像または第2優先画像が格納されているキャラクタROM434のアドレスとを直接比較することによって行われるようにしてもよい。
上記第2実施形態では、通常用ビデオRAM436に第1優先画像データを格納するエリアとして、2つのエリア(第1優先画像Aエリア436a及び第1優先画像Bエリア436b)を設けたが、このエリアの数は適宜設定されてもよい。同様に、第2優先画像データを格納するエリアの数および通常画像データを格納するエリアの数も適宜設定されるものであってもよい。また、第1優先画像データを格納するエリアの数と、第2優先画像データを格納するエリアの数と、通常画像データを格納するエリアの数とを、互いに異ならせてもよい。また、通常用ビデオRAM436に格納される画像データのなかから第3優先画像データを設定し、これら第3優先画像データを格納するエリアを1以上設けてもよい。
なお、第1優先画像データを格納するエリアが3以上設定された場合、この複数のエリアに対して順に第1優先画像データが格納されるように構成してもよい。この場合、第1優先画像格納フラグ433dに代えて、第1優先画像格納カウンタをワークRAM433に設け、第1優先画像データが格納される度にその第1優先画像格納カウンタを更新しながら、その第1優先画像格納カウンタにより指定されるエリアに第1優先画像データを格納するように構成してもよい。
同様に、通常画像データを格納するエリアが3以上設定された場合、この複数のエリアに対して順に通常画像データが格納されるように構成してもよい。この場合、通常画像格納フラグ433dに代えて、通常画像格納カウンタをワークRAM433に設け、通常画像データが格納される度にその通常画像格納カウンタを更新しながら、その通常画像格納カウンタにより指定されるエリアに通常画像データを格納するように構成してもよい。
また、第2優先画像データを格納するエリアが3以上設定された場合、この複数のエリアに対して順に第2優先画像データが格納されるように構成してもよい。この場合、第2優先画像格納フラグ433dに代えて、第2優先画像格納カウンタをワークRAM433に設け、第2優先画像データが格納される度にその第2優先画像格納カウンタを更新しながら、その第2優先画像格納カウンタにより指定されるエリアに第2優先画像データを格納するように構成してもよい。また、第2優先画像データが格納される1のエリアに連続予告演出に使用する画像データが格納された場合、その連続予告演出に使用する画像データが格納されたエリアを示す第2優先画像格納カウンタの値を記憶しておき、その連続予告演出が所定回数実行されるまで、連続予告演出に使用する画像データが格納されたエリアを示す第2優先画像格納カウンタの値を飛ばして、第2優先画像格納カウンタを更新するようにしてもよい。これにより、連続予告演出が所定回数実行されるまで、第2優先画像データが格納されるエリアに、連続予告演出に使用する画像データが上書きされずに保持させることができる。
上記第2実施形態において、第1優先画像データまたは第2優先画像データと判別される画像種別は一例であり、パチンコ機200に仕様にあわせて、開発段階で、第1優先画像データまたは第2優先画像データと判別される画像種別が適宜選定されてもよい。
上記第2実施形態では、表示制御装置314において、連続予告演出に使用する画像データを第2優先画像データが格納されるエリアに格納する場合について説明したが、これに代えて、通常画像データが格納されるエリアに格納するように構成してもよい。この場合、連続予告演出に使用する画像データが格納された通常画像データの格納されるエリアが、連続予告演出が所定回数実行されるまで、上書きされないように制御してもよい。これにより、連続予告演出に使用する画像データを、連続予告演出が所定回数実行されるまで、通常画像データの格納されるエリアに保持し続けることができる。
上記第2実施形態では、音声ランプ制御装置313において、連続予告判定処理(図45参照)により連続予告演出の開始が決定された段階で、連続予告設定コマンドを表示制御装置314へ送信し、表示制御装置314は、この連続予告設定コマンドの受信を契機として、連続予告演出に使用する画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送する場合について説明したが、連続予告演出に使用する画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送するタイミングは必ずしもこれに限られるものではない。例えば、表示制御装置314が音声ランプ制御装置313から表示用変動パターンコマンド(図49参照)を受信した場合に、その表示用変動パターンコマンドの「連続予告実行設定」にて連続予告演出の実行が設定されており、「連続予告態様」で示される態様の連続予告演出用画像が通常用ビデオRAM436に格納されていなければ、その連続予告演出で使用される画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送するようにしてもよい。これにより、変動表示中に連続予告演出が行われる前に予め連続予告演出に使用される画像データが通常用ビデオRAM436に格納されるので、その通常用ビデオRAM436に格納された画像データを使用して、連続予告演出の実行タイミングで即座にその画像を第3図柄表示装置281に表示させることができる。
また、この場合、連続予告態様がステップアップ型の演出態様であった場合は、以降に使用される可能性のある連続予告態様に対応する画像データを全てキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送するようにしてもよい。例えば、連続予告態様が「タマゴ」であった場合は、以降の連続予告態様として「タマゴ」、「ヒヨコ」、「ニワトリ」、「ニワトリ群」が使用される可能性があるので、それらに対応する画像データを全てキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送するようにしてもよい。また、連続予告態様が「ニワトリ」であった場合は、以降の連続予告態様として「ニワトリ」、「ニワトリ群」が使用される可能性があるので、それらに対応する画像データを全てキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送するようにしてもよい。これにより、連続予告演出の実行が設定された変動演出を開始する度毎に、対応する画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送しなくてもよいため、表示制御装置314の処理の軽減を図ることができる。
上記第2実施形態において、表示用変動パターンコマンドに、連続予告演出の残り実行回数を含めてもよい。これにより、表示制御装置314は、連続予告演出の実行回数を計数しなくても、表示用変動パターンコマンドに示される連続予告演出の残り実行回数を用いて、その残り実行回数が1以上である場合に、表示制御装置314通常用ビデオRAM436に格納された連続予告演出で使用される画像データが上書きされないように制御することができる。よって、表示制御装置314の処理負担の軽減を図ることができる。また、表示用変動パターンコマンドに連続予告演出の残り実行回数を含めることにより、表示制御装置314では、表示用変動パターンコマンドの「連続予告態様」と連続予告演出の残り実行回数とから、以降の連続予告演出で使用される連続予告態様をより正確に把握することができる。例えば、連続予告態様が「タマゴ」であり、連続予告演出の残り実行回数が3である場合は、以降の連続予告態様として「タマゴ」、「ヒヨコ」、「ニワトリ群」が使用されると把握することができる。よって、この場合、表示制御装置314が音声ランプ制御装置313から表示用変動パターンコマンド(図49参照)を受信したときに、その連続予告演出で使用される画像データをキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送するように構成し、更に、表示用変動パターンコマンドの「連続予告態様」と連続予告演出の残り実行回数とから、以降の連続予告演出で使用される連続予告態様を把握して、その把握した連続予告態様で使用される画像データを全てキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ転送するように構成することも可能である。
上記第2実施形態では、表示制御装置314を、連続予告演出に使用される画像データが通常用ビデオRAM436に転送されると、連続予告演出が所定回数だけ実行されるまで、通常用ビデオRAM436に格納された連続予告演出に使用される画像データが上書きされないように制御する構成としたが、これに代えて、連続予告演出が実行される毎に、通常用ビデオRAM436に格納されている画像データの画像種別を判別し、これから表示すべき連続予告演出で使用すべき画像データが格納されていれば、キャラクタROM434から通常用ビデオRAM436への連続予告演出で使用すべき画像データの転送を未実行とし、一方、これから表示すべき連続予告演出で使用すべき画像データが格納されていなければ、キャラクタROM434から通常用ビデオRAM436への連続予告演出で使用すべき画像データの転送を実行するように制御する構成としてもよい。これにより、連続予告演出の開始前に通常用ビデオRAM436へ転送された連続予告演出で使用される画像データが上書きされていた場合に限り、再度、連続予告演出で使用される画像データが通常用ビデオRAM436へ転送されるので、連続予告演出の実行が設定された変動演出を行う度に、連続予告演出で使用される画像データを通常用ビデオRAM436へ転送する場合と比して、表示制御装置314の処理負荷の増大を軽減することができる。また、連続予告演出で用いられる画像は確実に通常用ビデオRAM436へ転送されるので、連続予告演出を第3表示装置281に遅滞なく表示させることができる。
上記第2実施形態では、表示制御装置314において、音声ランプ制御装置313より表示用変動パターンコマンドを受信した場合に、その表示用変動パターンコマンドに対して第3図柄表示装置281に表示させる変動演出で使用する演出実行タイムテーブルを、表示用変動パターンコマンドの「変動パターン設定」、「連続予告実行設定」、「連続予告態様」の各情報に基づいて、演出実行タイムテーブル格納エリア432aに格納された複数のタイムテーブルの中から1つ選定し、ワークRAMへ格納する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、受信した表示用変動パターンコマンドに対して実行される変動演出に使用する演出実行タイムテーブルとして、演出実行タイムテーブル格納エリア432aに格納された複数の他演出実行タイムテーブルの中から、表示用変動パターンコマンドの「変動パターン設定」に対応したタイムテーブルを1つ選定してワークRAMに格納し、更に、その表示用変動パターンコマンドの「連続予告実行設定」において連続予行演出を実行する設定がなされていた場合は、ワークRAMに格納された演出実行タイムテーブルに対して、表示用変動パターンコマンドの「連続予告態様」に応じた連続予告演出の表示を指示する情報を、その表示タイミングに対応する箇所に追加するようにしてもよい。また、選定した演出実行タイムテーブルに対して、その他の種々の演出の表示情報を、その演出の表示タイミングに対応する箇所に追加するようにしてもよい。これにより、演出実行タイムテーブル格納エリア432aには、表示用変動パターンコマンドの「変動パターン設定」に応じた演出実行タイムテーブルを用意していればよいので、演出実行タイムテーブル格納エリア432aの容量の増大化を抑制することができると共に、その演出実行タイムテーブルへの追加処理を加えることで、様々な演出を第3図柄表示装置281に表示させることができる。
上記第2実施形態では、第1優先画像Aエリア436a及び第1優先画像Bエリア436bに格納された第1優先画像データの画像種別を記憶し、また、第2優先画像Cエリア436c及び第2優先画像Dエリア436dに格納された第2優先画像データの画像種別を記憶しておき、第1優先画像データ(「スーパーリーチA」、「スーパーリーチB」、「予告演出A」、「予告演出B」)または第2優先画像データ(「スーパーリーチC」〜「スーパーリーチE」、「予告演出A」〜「予告演出B」)に該当する画像データを通常用ビデオRAM436へ転送する必要が生じた場合に、その転送対象となる対象画像の画像データが、第1優先画像Aエリア436a若しくは第1優先画像Bエリア436b、又は、第2優先画像Cエリア436c若しくは第2優先画像Dエリア436dに格納されていれば、対象画像の画像データの通常用ビデオRAM436への転送処理を行わずに、すでに通常用ビデオRAM436の画像を使用して描画処理を行う場合について説明したが、これに加えて、通常画像Fエリア436f及び通常画像Gエリア436gに格納された通常画像データの画像種別を記憶し、通常画像が転送対象となった場合に、その通常画像データが通常画像Fエリア436f又は通常画像Gエリア436gに格納されていれば、対象画像の画像データの通常用ビデオRAM436への転送処理を行わずに、すでに通常用ビデオRAM436の画像を使用して描画処理を行うようにしてもよい。これにより、通常画像が通常用ビデオRAM436に格納されていれば、その通常画像データが重複してキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ繰り返し転送されるのを抑制することができる。よって、MPU431の負荷増大を抑制することができると共に、キャラクタROM434や通常用ビデオRAM437がビジー状態となる時間を削減することができる。
また、第3図柄表示装置281にて表示されるすべての画像種別(「スーパーリーチA」、「予告演出C」といった演出構成要素)に対して、対応する画像データが通常用ビデオRAM436に格納されているかどうかを識別可能な情報をワークRAM433へ記憶するようにしてもよい。そして、所定の画像種別が転送対象の対象画像となった場合に、その画像種別に対応する画像データが通常用ビデオRAM436に格納されているかどうかをワークRAM433に記憶された識別情報により判断し、通常用ビデオRAM436に格納されていなければ、キャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へその画像データを転送するようにしてもよい。この場合、転送した画像データに対応する画像種別の識別情報を、対応する画像データが通常用ビデオRAM436に格納されていることを示す情報に更新し、また、この画像データの転送によって上書きされ消去された画像データに対応する画像種別の識別情報を、対応する画像データが通常用ビデオRAM436に格納されていないことを示す情報に更新するようにすればよい。一方、所定の画像種別が転送対象の対象画像となった場合に、その画像種別の識別情報により、対応する画像データが通常用ビデオRAM436に格納されていなければ、キャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へのその画像データの転送処理を行わずに、すでに通常用ビデオRAM436の画像を使用して描画処理を行うようにしてもよい。これにより、通常用ビデオRAM436に格納されている画像データが重複してキャラクタROM434から通常用ビデオRAM436へ繰り返し転送されるのを抑制することができる。よって、MPU431の負荷増大を抑制することができると共に、キャラクタROM434や通常用ビデオRAM437がビジー状態となる時間を削減することができる。
上記第2実施形態では、変動演出が行われる第3図柄表示装置281にて連続予告演出も実行する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、パチンコ機200に第3図柄表示装置281とは別の第4図柄表示装置を設け、第3図柄表示装置281で実行される変動演出と合わせて、第4図柄表示装置に第4図柄を表示させることによって、連続予告演出を実行してもよい。この場合、第4図柄表示装置の制御を表示制御装置314で行ってもよいし、音声ランプ制御装置313で行ってもよい。また、各種演出に応じて作動する役物をパチンコ機200に設け、その役物を変動演出と合わせて所定の態様で作動させることによって、連続予告演出を実行してもよい。また、音声ランプ制御装置313の制御により、パチンコ機200の音声出力装置426から連続予告演出用の音声を出力させることによって、連続予告演出を実行してもよいし、パチンコ機200の電飾部229〜233を変動演出と合わせて点灯または点滅させることによって、連続予告演出を実行してもよい。
これにより、第3図柄表示装置281(および第1図柄表示装置237)において変動演出が行われる度に、連続して第4図柄表示装置に図柄が表示されたり、役物が所定の態様で作動したり、音声出力装置426から音声が出力されたり、若しくは、電飾部229〜233が点灯または点滅することによって、遊技者に対して大当たりの期待感を持たせることができる。また、遊技者は、通常、変動演出が行われる第3図柄表示装置281を注視して遊技を継続して行うが、第3図柄表示装置281とは別の第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置426からの音声出力、若しくは電飾部229〜233の点灯・点滅によって連続予告演出が行われるで、遊技者に対して、通常とは異なる演出が行われたことを容易に認識させることができる。また、連続予告演出を、第4図柄表示装置による図柄の表示、役物の作動、音声出力装置426からの音声出力、または電飾部229〜233の点灯・点滅といった簡単な制御で容易に連続予告演出を行わせることができる。
また、連続予告演出を音声出力装置426からの音声出力や、電飾部229〜233の点灯または点滅によって行えば、その連続予告演出の制御は音声ランプ制御装置313によって行われるので、始動入賞時における当否判定や変動開始時の抽選処理を主制御装置310に行わせ、連続予告演出を音声ランプ制御装置313に行わせ、変動演出を表示制御装置314に行わせることで、パチンコ機200により連続予告演出を行う場合、それぞれの制御装置に各処理を分担させることができる。よって、1つの制御装置に負荷が集中するのを防ぐことができるので、各制御装置のMPUに求められる性能を低く抑えることができる。
尚、第3図柄表示装置281における連続予告演出用の図柄の表示、第4図柄表示装置における連続予告演出用の図柄の表示、役物の所定の態様での作動、音声出力装置426からの音声出力、及び、電飾部229〜233の点灯または点滅のうち、少なくとも2以上を組み合わせ、それぞれを連動させて制御することにより、連続予告演出を実行してもよい。これにより、より多彩な連続予告演出を実行させることができる。また、連続予告演出の実行方法(第3図柄表示装置281による表示、第4図柄表示装置による表示、役物の作動、音声出力装置426からの音声出力、電飾部229〜233の点灯または点滅、又は、それらの組み合わせ)を変えることで、連続予告演出終了後の遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)に応じて選定される連続予告演出態様を複数用意してもよい。
また、上記第2実施形態では、連続予告演出が行われる場合に、変動演出とは別の連続予告演出用の画像が第3図柄表示装置281に表示される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、連続予告演出を、変動演出が終了したときに表示される停止図柄として、所定の図柄の組み合わせ(例えば、中ラインL2上の図柄の組み合わせが「3」「4」「1」)である、所謂「チャンス目」を表示させることによって行ってもよい。この場合、音声ランプ制御装置313のMPU421で実行される変動表示処理(図X47参照)のS2205の処理で、連続予告回数カウンタ423dの値が0ではない(即ち、連続予告演出を実行する)場合は、変動演出の停止図柄としてチャンス目を設定すればよい。これにより、第3図柄表示装置281において、変動演出ごとに停止図柄としてチャンス目が連続して表示されれば、遊技者に対して、最終的に大当たりが得られる期待感を持たせることができる。
上記第2実施形態では、主制御装置310において、始動入賞された球に対する抽選の結果が大当たりで且つその表示態様が15R確変大当たりである場合、及び、始動入賞された球に対する抽選の結果が外れで且つその表示態様が前後外れリーチである場合に、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)を「1」に設定して、連続予告演出の開始の許可を音声ランプ制御装置313に通知する場合について説明したが(図37のS1405〜S1410参照)、必ずしもこれに限られるものではなく、連続予告許可フラグを「1」に設定する条件はパチンコ機200の仕様に合わせて、適宜設定されるものであってよい。例えば、始動入賞時の抽選の結果が大当たりである場合に連続予告許可フラグを「1」に設定し、外れである場合に連続予告許可フラグを「0」に設定してもよい。これにより、保留されていた全ての変動演出と共に連続して連続予告演出が行われた場合、その保留されていた最後の変動演出において確実に大当たりとなることを、遊技者に対して示唆することができる。よって、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。
また、始動入賞時の抽選の結果が大当たりであり、その結果として得られる遊技状態が特定の種別である場合、保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)を「1」に設定してもよい。これにより、例えば、遊技者にとって一番有利な遊技状態である大当たり(15R確変大当たり)となる場合に限り、連続予告許可フラグの値を「1」に設定すれば、連続予告演出が第3図柄表示装置281に表示された場合、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。
上記第2実施形態では、主制御装置310において連続予告演出の開始を許可するか否かを判断し(図37のS1405〜S1410参照)、連続予告演出の開始が許可された場合(保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)が「1」に設定された場合)に、音声ランプ制御装置313において、連続予告判定テーブル422aにより設定される連続予告決定確率に従って連続予告演出の実行の有無が決定される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、主制御装置310のROM402に連続予告判定テーブルを格納し、主制御装置310にて連続予告演出の実行の有無まで決定してもよい。この場合、保留回数コマンドを用いて、主制御装置310から音声ランプ制御装置313に対して連続予告演出の実行を指示するようにしてもよい。
また、保留回数コマンドによって、または、保留回数コマンドに続いて、球が始動入賞された時に主制御装置310によって判断される抽選結果(大当たり、外れ)、抽選結果が大当たりの場合は当たり種別(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり)、抽選結果が外れの場合は最終停止パターン(前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全リーチ)を、主制御装置310から音声ランプ制御装置313に送信し、音声ランプ制御装置313では、これらの情報をもとに、連続予告演出開始許可の判断や、連続予告演出実行有無の判断を行ってもよい。或いは、保留回数コマンドによって、または、保留回数コマンドに続いて、球が始動入賞された時の第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3の各値を、主制御装置310から音声ランプ制御装置313に送信し、音声ランプ制御装置313の中で、連続予告演出実行の有無の判断を全て行ってもよい。これらの場合、主制御装置310において連続予告演出開始許可の判断や、連続予告演出実行有無の判断が行われないので、主制御装置310にかかる処理負荷をより小さくすることができ、始動入賞された球に対して行われる抽選処理の遅延や誤動作を防止することができる。
上記第2実施形態では、主制御装置310によって判断された連続予告演出の開始の許可を保留回数コマンドの上位バイトの第1ビット(連続予告許可フラグ)によって音声ランプ制御装置313に通知する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、保留回数コマンドとは別に連続予告演出開始の許可を通知する連続予告許可コマンドを用意してもよい。また、上記第2実施形態において、保留回数コマンドの上位バイトの第0ビット(連続予告後遊技状態フラグ)により音声ランプ制御装置313に通知される連続予告演出終了後の遊技状態(「大当たり」、「外れ」)を、その連続予告許可コマンドに含めて送信されてもよい。これらの場合、主制御装置310において、連続予告演出の開始を許可すると判断した場合に限り、保留回数コマンドに続いて連続予告許可コマンドを音声ランプ制御装置313に送信してもよいし、連続予告許可コマンドによって連続予告演出開始の許可の有無を通知できるように構成し、常に保留回数コマンドに続いて連続予告許可コマンドを音声ランプ制御装置313に送信してもよい。
上記第2実施形態では、連続予告演出終了後の遊技状態(「大当たり」、「外れ」)と主制御装置310に保留された変動演出の保留回数とに応じて異なる連続予告決定範囲が対応付けられた連続予告判定テーブル422aを用いて、連続予告決定確率を変更する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、連続予告演出終了後の遊技状態(「大当たり」、「外れ」)と主制御装置310に保留された変動演出の保留回数とのいずれか一方のみに応じて異なる連続予告決定範囲が対応付けられた連続予告判定テーブルを用いて連続予告決定確率を変更してもよい。また、保留回数に応じて異なる連続予告決定範囲を対応付ける場合、保留回数をいくつかのグループに分けて、そのグループ毎に異なる連続予告決定範囲を対応付けてもよいし、保留回数が所定回数未満の場合には、連続予告決定範囲を設定せず、連続予告演出の開始が決定されないようにしてもよい。後者の場合、連続予告演出の開始が決定された場合、その連続予告演出は、保留された所定回数以上の変動演出と合わせて連続して行われることになる。これにより、遊技者は、連続予告演出が所定回数以上連続して行われることによって、通常の演出とは異なる演出が行われたことを認識することができるので、遊技者に対して、特別な期待感を持たせることができる。
一方、上記第2実施形態において、連続予告判定テーブルでは、連続予告演出終了後の遊技状態として「大当たり」および「外れ」の2つの状態に、それぞれ異なる連続予告決定範囲を対応付ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、「15R確変大当たり」、「2R確変大当たり」、「時短大当たり」、「外れ」の各状態に、それぞれ異なる連続予告決定範囲を対応付けてもよい。また、これらの状態をいくつかのグループに分けて、そのグループ毎にそれぞれ異なる連続予告決定範囲を対応付けてもよい。これにより、例えば、「15R確変大当たり」、「2R確変大当たり」、「時短大当たり」、「外れ」の順に連続予告決定確率が高くなるように、それぞれの遊技状態に連続予告決定範囲を対応付ければ、保留されていた全ての変動演出と共に連続して連続予告演出が行われた場合、その保留されていた最後の変動演出が終了した後に、遊技者にとってより有利な遊技状態となる可能性が高いことを示唆することができる。よって、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。尚、本変形例は、主制御装置310において連続予告開始の有無まで判断する場合や、主制御装置310において連続予告演出開始の許可の判断を行わずに音声ランプ制御装置313において直接連続予告開始の有無を判断する場合、主制御装置310において抽選の結果が「大当たり」であれば連続予告演出開始の許可を判断する場合などにおいて、有用である。
上記第2実施形態において、連続予告演出が行われる変動演出の停止図柄は、主制御装置310によって定められた停止図柄(前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れリーチ)に基づいて、音声ランプ制御装置313によって設定される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、音声ランプ制御装置313によって連続予告演出の実行が決定された場合に、保留されていた最後の変動演出の停止図柄が大当たりでなければ、その最後の変動演出の停止図柄を、主制御装置310により定められた停止図柄ではなく、前後外れリーチ態様の停止図柄に置き換えて設定するようにしてよい。この場合、例えば、音声ランプ制御装置313のMPU421によって実行される変動表示処理(図47参照)の中で、変動演出の停止図柄を設定する処理(S2205)において、変動演出の停止図柄は外れであり、且つ、連続予告回数カウンタ423dの値が0以外であって、連続予告回数レジスタ423cの値と等しい(即ち、連続予告演出が行われる最後の変動演出)か否かを判定し、その結果、変動演出の停止図柄は外れであり、且つ、連続予告回数カウンタ423dの値が0以外であって、連続予告回数レジスタ423cの値と等しい場合、S2205の処理において、停止図柄として前後外れリーチに対応する停止図柄を設定すればよい。これにより、連続予告演出が行われる最後の変動演出の停止図柄は、主制御装置310により定められた停止図柄ではなく、必ず前後外れリーチとなるので、遊技者に対して高い期待感を持たせることができる。
上記第2実施形態において、保留されていた全ての変動演出と共に連続予告演出を行う場合に、各変動演出は、それぞれの変動開始時に行われる抽選結果に基づく演出態様で行われる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、保留されていた全ての変動演出と共に連続予告演出が行われる場合、保留されていた最後の変動演出以外の変動演出の演出態様を外れ変動演出に更新するように構成してもよい。
この場合、連続予告回数カウンタ423dの値が0である(即ち、連続予告演出を行わない)か、若しくは、連続予告回数カウンタ423dの値が0以外であって、連続予告回数レジスタ423cの値と等しい場合(即ち、連続予告演出を行う最後の変動演出である場合)には、主制御装置310によって定められた変動パターンに基づきS2205の処理(図47参照)で設定された態様の変動演出に加えて連続予告演出の実行を設定し、連続予告回数カウンタ423dの値が0以外であって、連続予告回数レジスタ423cの値と等しくない場合(即ち、連続予告演出を行う最後の変動演出ではない場合)には、S2205の処理(図47参照)で設定された態様の変動演出に代えて、外れ変動演出を設定した上で、その外れ変動演出に加えて連続予告演出の実行を設定してもよい。尚、変動演出後の停止図柄が大当たりである場合には、変動演出の演出態様を更新せず、主制御装置310によって定められた変動パターンに基づきS2205の処理(図47参照)で設定された変動演出の演出態様をそのまま表示するようにしてもよい。
ここで、連続予告演出が連続して行われても、対応する変動演出の態様が例えばスーパーリーチ変動演出であるにも関わらず結果として大当たりが現出しない状況が続けば、遊技者の期待感を後退させてしまう恐れがあるが、連続予告演出が連続して行われると共に、最後に実行される変動演出以外の変動演出が連続して外れ変動演出で行われることによって、最後に実行される変動演出に対して、遊技者により高い期待感を持たせることができる。
上記第2実施形態では、連続予告演出の実行が決定された場合に、常に第3図柄表示装置281に連続予告演出を実行する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、連続予告演出の実行が決定された状況で、枠ボタン222が遊技者によって押下された場合に、連続予告演出を第3図柄表示装置281に実行するようにしてもよい。
上記第2実施形態では、変動演出を実行する場合に、全図柄Z1〜Z3を遊技者が視認不可な程度に高速にスクロールする高速変動を表示させる場合について説明したが、この高速変動の表示に代えて、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ視認不可な程度に縮小して表示したり、全図柄Z1〜Z3をそれぞれ多数の白い点がランダムに表示されるスノーノイズ状の画像として表示してもよい。
上記第2実施形態において、球が入球した場合に大当たりの抽選が開始される第1入球口264が遊技盤213に1つ配設されている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、それぞれ独立して入球が検出されて大当たりの抽選が開始される複数(例えば、2つ)の第1入球口が遊技盤213に配設されていてもよい。この場合、各第1入球口において保留があった場合に主制御装置310が音声ランプ制御装置313へ送信する保留回数コマンドには、いずれの第1入球口による保留であるかを示す情報を含めてもよい。また、変動を開始する場合に主制御装置310が音声ランプ制御装置313へ送信する変動パターンコマンドにも、いずれの第1入球口により保留された変動演出であるかを示す情報を含めてもよい。これにより、音声ランプ制御装置313において、第1入球口毎にそれぞれ保留回数カウンタを用意しておき、保留回数コマンドを受信した場合、その保留回数コマンドに示された第1入球口に対する保留回数カウンタに保留回数を設定し、変動パターンコマンドを受信した場合、その変動パターンコマンドに示された第1入球口に対する保留回数カウンタを1減らせば、第1入球口毎に保留回数をカウントすることができる。
また、複数の第1入球口が設けられている場合、音声ランプ制御装置313の連続予告回数レジスタ223cおよび連続予告回数カウンタ223dは、全ての第1入球口によって保留可能な最大の保留回数分(即ち、それぞれの第1入球口によって保留可能な最大の保留回数を加算して得られる回数分)の変動演出(保留球)について、連続予告演出が実行できるように実行回数を設定し、また計数できるように構成してもよい。この場合、音声ランプ制御装置313は、保留回数コマンドを受信した場合に連続予告演出の開始を決定すると、その時点で全ての第1入球口により保留されている変動演出(保留球)の保留回数を、各第1入球口に対応した全ての保留回数カウンタの値を加算することによって算出し、連続予告回数レジスタ223cにその算出した値を格納すればよい。これにより、連続予告演出の開始が決定された時点において、全ての第1入球口により保留されている変動演出にわたって、連続予告演出を実行することができる。
また、複数の第1入球口が設けられており、一の第1入球口に保留されている変動演出を優先的に実行するパチンコ機においては、その優先的に変動演出が実行される第1入球口に入球された場合に限り、連続予告演出の開始を決定するようにしてもよい。これにより、優先度の低い第1入球口に保留された変動演出に対して連続予告演出が開始されないので、優先度の低い第1入球口に保留された変動演出に対して連続予告演出が開始され、優先度の高い第1入球口に絶え間なく変動演出が保留される場合に、連続予告演出がなかなか終了しないという事態が生じるのを抑えることができる。
上記第2実施形態では、音声ランプ制御装置313において、主制御装置310より送信された変動パターンコマンドを受信すると、保留回数カウンタ423aの値を1減らす(図47のS2207参照)場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものでない。例えば、主制御装置310のMPU401によって実行される変動処理(図35参照)において、変動開始処理(S1206)により変動パターンコマンドが設定されるのに合わせて減算された主制御装置310の保留回数カウンタ403aの値(N)を(図35のS1204参照)、主制御装置310から音声ランプ制御装置313に対して送信するように、保留回数コマンドを設定し、その保留回数コマンドが変動パターンコマンドの送信と合わせて主制御装置310から音声ランプ制御装置313へ送信されるようにしてもよい。尚、この場合、図47のS2207は省略される。また、減算された主制御装置310の保留回数カウンタ403aの値(N)を送信する場合、保留回数コマンドの連続予告許可フラグおよび連続予告後遊技状態フラグはともに「0」となるように保留回数コマンドを生成すればよい。即ち、変動開始処理(S1206)により変動パターンコマンドが設定されるのに合わせて減算された主制御装置310の保留回数カウンタ403aの値(N)が、保留回数コマンドによって主制御装置310から音声ランプ制御装置313に対して送信される場合は、連続予告演出フラグが「0」に設定される。換言すれば、第1入球口への入賞が検出され、主制御装置310の保留回数カウンタ403aの値(N)が加算される場合に限り、所定の条件で連続予告演出フラグが「1」に設定され、主制御装置310から音声ランプ制御装置313に対して連続予告演出の許可が通知される。ここで、主制御装置310により、音声ランプ制御装置313に対して連続予告演出を許可するか否かの判定は、図37に示すように、第1入球口264への入賞があった場合に行われるので、その連続予告演出を許可するか否かの判定と、第1入球口264への入賞により増加する変動演出の保留回数との関係を、第1入球口264への入賞に同期させて、正確に音声ランプ制御装置313に送信することができる。
上記第2実施形態では、音声ランプ制御装置313において、保留回数コマンドを受信した場合に連続予告演出の開始が決定されると、その時点で保留されていた全ての変動演出について連続予告演出を実行する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、連続予告演出の開始が決定された場合に、更に個々の変動演出において、連続予告演出を実行するか否かを決定してもよい。これにより、変動演出ごとに連続予告演出が出現したりしなかったりするので、遊技者に対して、連続予告演出の出現に対する期待感を持たせることができ、遊技者を飽きさせない演出を行うことができる。この場合、音声ランプ制御装置313のMPU421によって変動表示処理(図47参照)が実行される度に更新され、個々の変動演出において連続予告演出を実行するか否かを決定するためのカウンタを設けてもよい。そして、その変動表示処理において、変動開始フラグがオンである場合に、連続予告カウンタ423dの値が0以外で、且つ、個々の変動演出において連続予告演出を実行するか否かを決定するためのカウンタの値が所定の値であれば、対応する変動演出に対して連続予告演出実行を設定するようにしてもよい。また、この場合、対応する変動演出に対して連続予告演出実行を設定するカウンタの所定の値の数(範囲)を、条件に応じて変更してもよい。この条件としては、例えば、連続予告演出を開始するか否かを判断する時の保留回数カウンタ423aの値や、連続予告回数カウンタ423dの値、連続予告回数レジスタ423cと連続予告回数カウンタ423dとの差(即ち、残りの連続予告演出の実行回数)、判断が行われる変動演出の演出態様の内容(スーパーリーチ変動演出、ノーマルリーチ変動演出、外れ変動演出)、一連の連続予告演出終了後の遊技状態(15R確変大当たり、2R確変大当たり、時短大当たり、外れ)、若しくは、これらの2以上の組み合わせなどが挙げられる。これにより、条件に応じて、各変動演出において連続予告演出の実行が決定される確率が変更されるので、遊技者に対して、各変動演出における連続予告演出の出現割合に注目させることができる。
上記第2実施形態では、主制御装置310から各コマンドが音声ランプ制御装置313に対して送信され、その音声ランプ制御装置313から表示制御装置314に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置310から表示制御装置314に直接コマンドを送信するものとしてもよい。また、表示制御装置に音声ランプ制御装置を接続して、表示制御装置から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置に送信するよう構成してもよい。さらに、音声ランプ制御装置と表示制御装置とを1の制御装置として構成するものとしてもよい。
上記第2実施形態においては、第1入球口264への入賞および第2入球口267の通過は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定してもよい。また、第1入球口264への入賞に基づく変動表示の保留回数を、第3図柄表示装置281の一部においても、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留回数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしてもよく、第1図柄表示装置237とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留回数を通知するように構成してもよい。
また、上記第2実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置281の表示画面上で識別情報としての図柄を横方向にスクロールさせるものに限定されず、縦方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであってもよい。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
本発明を、上記第1実施形態で説明したいわゆるAタイプのスロットマシンとは異なるタイプのスロットマシンに実施してもよい。例えば、Bタイプ、Cタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはCTゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよく、何れの場合であっても上述した第1実施形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。なお、これらの各タイプにおけるボーナス当選としては、BB当選、RB当選、SB当選、CT当選などが挙げられる。
また、本発明を上記第2実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。更に、スロットマシンやパチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしてもよい。
パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下に、本発明のスロットマシン及び遊技機に加えて、上述した実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
遊技の主な制御を行う主制御手段と、その主制御手段から送信されるコマンドに基づいて動作する副制御手段と、その副制御手段による制御に基づいて画像を表示する画像表示手段とを備えたスロットマシンであって、前記副制御手段は、前記画像表示手段に画像を表示させるための画像情報が記憶された第1記憶手段と、その第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能であり、その第1記憶手段に記憶された画像情報を記憶する第1記憶領域を有する第2記憶手段と、少なくともその第2記憶手段に記憶された画像情報に基づいて、前記画像表示手段に表示させる画像の制御を行う画像制御手段と、電源投入による立ち上げ時に、前記第1記憶手段に記憶された画像情報を前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送する第1転送処理を実行する第1転送処理実行手段とを備え、前記第2記憶手段の前記第1記憶領域は、少なくとも所定の契機がおとずれるまでの間、前記第1転送処理実行手段により転送された画像情報が保持されることを特徴とするスロットマシン1。
尚、第1転送処理実行手段により、第2記憶手段の第1記憶領域に転送される画像情報は、第1記憶手段に記憶される全ての画像情報であってもよいし、一部の画像情報であってもよい。
スロットマシン1によれば、副制御手段において、画像表示手段に画像を表示させるための画像情報が第1記憶手段に記憶されており、その第1記憶手段に記憶された画像情報が、電源投入による立ち上げ時に、第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能な第2記憶手段の第1記憶領域に第1転送処理実行手段によって転送される。そして、この第2記憶手段の第1記憶領域は、少なくとも所定の契機がおとずれるまでの間、第1転送処理実行手段により転送された画像情報が保持され、この第2記憶手段の第1記憶領域に保持された画像情報に基づいて、画像制御手段により、画像表示手段に表示させる画像の制御が行われる。これにより、第1記憶手段の読み出し速度が遅いメモリを使用しても、画像制御手段は、高速に読み出し動作が可能な第2記憶手段に保持された画像情報を用いて画像表示手段に表示させる画像の制御を行うので、その画像を所望の時間に問題なく表示させることができる。
遊技の主な制御を行う主制御手段と、その主制御手段から送信されるコマンドに基づいて動作する副制御手段と、その副制御手段による制御に基づいて画像を表示する画像表示手段とを備えた遊技機であって、前記副制御手段は、前記画像表示手段に画像を表示させるための画像情報が記憶された第1記憶手段と、その第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能であり、その第1記憶手段に記憶された画像情報を記憶する第1記憶領域を有する第2記憶手段と、少なくともその第2記憶手段に記憶された画像情報に基づいて、前記画像表示手段に表示させる画像の制御を行う画像制御手段と、電源投入による立ち上げ時に、前記第1記憶手段に記憶された画像情報を前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送する第1転送処理を実行する第1転送処理実行手段とを備え、前記第2記憶手段の前記第1記憶領域は、少なくとも所定の契機がおとずれるまでの間、前記第1転送処理実行手段により転送された画像情報が保持されることを特徴とする遊技機A1。
尚、第1転送処理実行手段により、第2記憶手段の第1記憶領域に転送される画像情報は、第1記憶手段に記憶される全ての画像情報であってもよいし、一部の画像情報であってもよい。
遊技機A1によれば、副制御手段において、画像表示手段に画像を表示させるための画像情報が第1記憶手段に記憶されており、その第1記憶手段に記憶された画像情報が、電源投入による立ち上げ時に、第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能な第2記憶手段の第1記憶領域に第1転送処理実行手段によって転送される。そして、この第2記憶手段の第1記憶領域は、少なくとも所定の契機がおとずれるまでの間、第1転送処理実行手段により転送された画像情報が保持され、この第2記憶手段の第1記憶領域に保持された画像情報に基づいて、画像制御手段により、画像表示手段に表示させる画像の制御が行われる。これにより、第1記憶手段の読み出し速度が遅いメモリを使用しても、画像制御手段は、高速に読み出し動作が可能な第2記憶手段に保持された画像情報を用いて画像表示手段に表示させる画像の制御を行うので、その画像を所望の時間に問題なく表示させることができる。
遊技機A1において、前記副制御手段は、前記第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能であり、その第1記憶手段に記憶された画像情報を記憶する第2記憶領域を有する第3記憶手段を備え、前記画像制御手段は、少なくとも第2記憶手段および第3記憶手段に記憶された画像情報に基づいて、前記画像表示手段に表示させる画像の制御を行い、前記第1転送処理は、第1記憶手段に記憶された画像情報のうち一部の画像情報を、電源投入による立ち上げ時に、前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送するものであり、前記副制御手段は、前記第2記憶手段の前記第1記憶領域に未転送の画像情報を前記画像制御手段による画像の制御で用いる場合は、その画像情報が用いられる前に、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へその画像情報を転送する第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段を備えていることを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、その第1記憶手段に記憶された画像情報のうち一部の画像情報が、電源投入による立ち上げ時に、第2記憶手段の第1記憶領域に第1転送処理実行手段によって転送され、少なくとも所定の契機がおとずれるまでの間、その第2記憶手段の第1記憶領域に転送された画像情報が保持される。一方、第2記憶手段の第1記憶領域に未転送の画像情報が画像制御手段による画像の制御で用いられる場合、その画像情報が用いられる前に、その画像情報が第2転送処理実行手段により、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ転送される。これにより、第1記憶手段の読み出し速度が遅いメモリを使用しても、画像制御手段は、高速に読み出し動作が可能な第2記憶手段に保持された画像情報および第3記憶手段に転送された画像情報を用いて画像表示手段に表示させる画像の制御を行うので、その画像を表示させたい時間に問題なく表示させることができる。また、第2記憶手段の第1記憶領域には、第1記憶手段に記憶された画像情報のうち、一部の画像情報を記憶させるので、第2記憶手段の記憶容量が増大するのを抑制することができる。
遊技機A1又はA2において、前記副制御手段は、前記第2記憶手段に記憶された画像情報の前記画像制御手段による読み出し動作が行われているか否かを判定する第1判定手段を備え、前記第1転送処理は、その第1判定手段によって前記第2記憶手段に記憶された画像情報の前記画像制御手段による読み出し動作が行われていないと判定された場合に、前記第1記憶手段に記憶された画像情報を前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送することを特徴とする遊技機B1。
遊技機B1によれば、第2記憶手段に記憶された画像情報の画像制御手段による読み出し動作が行われていないと第1判定手段により判定された場合に、第1転送処理を実行する第1転送処理実行手段によって、第1記憶手段に記憶された画像情報が第2記憶手段の第1記憶領域へ転送されるので、画像制御手段は、第1転送処理による第2記憶手段への画像情報の転送の影響が抑制された状態で、第2記憶手段に記憶された画像情報を読み出しながら、画像表示手段に表示させる画像の制御を行うことができる。これにより、第1転送処理実行手段により、第1記憶手段に記憶された画像情報を第2記憶手段の第1領域へ転送しつつ、既に第2記憶手段に記憶された画像情報を用いて、画像表示手段に所望の画像を所望の時間に問題なく表示させることができる。
遊技機A2において、前記副制御手段は、前記第3記憶手段に記憶された画像情報の前記画像制御手段による読み出し動作が行われているか否かを判定する第2判定手段を備え、前記第2転送処理は、その第2判定手段によって前記第3記憶手段に記憶された画像情報の前記画像制御手段による読み出し動作が行われていないと判定された場合に、前記第1記憶手段に記憶された画像情報を前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ転送することを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、第3記憶手段に記憶された画像情報の画像制御手段による読み出し動作が行われていないと第2判定手段により判定された場合に、第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段によって、第1記憶手段に記憶された画像情報が第3記憶手段の第2記憶領域へ転送されるので、画像制御手段は、第2転送処理による第3記憶手段への画像情報の転送の影響が抑制された状態で、第3記憶手段に記憶された画像情報を読み出しながら、画像表示手段に表示させる画像の制御を行うことができる。これにより、第2転送処理実行手段により、第1記憶手段に記憶された画像情報を第3記憶手段の第2領域へ転送しつつ、既に第3記憶手段に記憶された画像情報を用いて、画像表示手段に所望の画像を所望の時間に問題なく表示させることができる。
遊技機B2において、前記副制御手段は、前記第2記憶手段に記憶された画像情報の前記画像制御手段による読み出し動作が行われているか否かを判定する第1判定手段を備え、前記第1転送処理は、その第1判定手段によって前記第2記憶手段に記憶された画像情報の前記画像制御手段による読み出し動作が行われていないと判定された場合に、前記第1記憶手段に記憶された画像情報を前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送することを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、第2記憶手段に記憶された画像情報の画像制御手段による読み出し動作が行われていないと第1判定手段により判定された場合に、第1転送処理を実行する第1転送処理実行手段によって、第1記憶手段に記憶された画像情報が第2記憶手段の第1記憶領域へ転送されるので、画像制御手段は、第1転送処理による第2記憶手段への画像情報の転送の影響が抑制された状態で、第2記憶手段に記憶された画像情報を読み出しながら、画像表示手段に表示させる画像の制御を行うことができる。これにより、第1転送処理実行手段により、第1記憶手段に記憶された画像情報を第2記憶手段の第1領域へ転送しつつ、既に第2記憶手段に記憶された画像情報を用いて、画像表示手段に所望の画像を所望の時間に問題なく表示させることができる。
遊技機B1又はB3において、前記第1判定手段は、前記画像制御手段による画像の制御が、前記画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している状態にある場合に、前記第2記憶手段に記憶された画像情報の前記画像制御手段による読み出し動作が行われていないと判定することを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、画像制御手段による画像の制御が、画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している状態にある場合に、第1判定手段によって、第2記憶手段に記憶された画像情報の画像制御手段による読み出し動作が行われていないと判定されるので、その判定を画像制御手段の制御状態から容易に行うことができる。
遊技機B2において、前記第2判定手段は、前記画像制御手段による画像の制御が、前記画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している状態にある場合に、前記第3記憶手段に記憶された画像情報の前記画像制御手段による読み出し動作が行われていないと判定することを特徴とする遊技機B5。
遊技機B5によれば、画像制御手段による画像の制御が、画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している状態にある場合に、第2判定手段によって、第3記憶手段に記憶された画像情報の画像制御手段による読み出し動作が行われていないと判定するので、その判定を画像制御手段の制御状態から容易に行うことができる。
遊技機A1,A2,B1からB5のいずれかにおいて、前記副制御装置は、前記第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能な第4記憶手段を備え、前記第1転送処理は、前記第1記憶手段に記憶された画像情報を前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送する場合、前記第1記憶手段に記憶された画像情報を一旦前記第4記憶手段へ転送し、その後、その第4記憶手段に転送された前記画像情報を前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送することを特徴とする遊技機C1。
遊技機C1によれば、第1転送処理によって、第1記憶手段に記憶された画像情報を第2記憶手段の第1記憶領域へ転送する場合、第1記憶手段に記憶された画像情報が一旦第4記憶手段に転送され、その後、第4記憶手段に転送された画像情報が第2記憶手段の第1記憶領域へ転送される。ここで、第4記憶手段は第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能に構成されているので、第4記憶手段から第2記憶手段へ画像情報を転送した場合、第1記憶手段から直接第2記憶手段に画像情報を転送する場合と比して、短時間でその転送を完了させることができる。即ち、第2記憶手段が実際に画像情報の転送を受けている時間を短くすることができるので、画像制御手段は、第1転送処理による第2記憶手段への画像情報の転送の影響が抑制された状態で、第2記憶手段に記憶された画像情報を読み出しながら、画像表示手段に表示させる画像の制御を行うことができる。よって、第1転送処理実行手段により、第1記憶手段に記憶された画像情報を第2記憶手段の第1領域へ転送しつつ、既に第2記憶手段に記憶された画像情報を用いて、画像表示手段に所望の画像を所望の時間に問題なく表示させることができる。
遊技機A2,B2,B3,B5のいずれかにおいて、前記副制御装置は、前記第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能な第5記憶手段を備え、前記第2転送処理は、前記第1記憶手段に記憶された画像情報を前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ転送する場合、前記第1記憶手段に記憶された画像情報を一旦前記第5記憶手段へ転送し、その後、その第5記憶手段に転送された前記画像情報を前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ転送することを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、第2転送処理によって、第1記憶手段に記憶された画像情報を第3記憶手段の第2記憶領域へ転送する場合、第1記憶手段に記憶された画像情報が一旦第5記憶手段に転送され、その後、第5記憶手段に転送された画像情報が第3記憶手段の第2記憶領域へ転送される。ここで、第5記憶手段は第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能に構成されているので、第5記憶手段から第3記憶手段へ画像情報を転送した場合、第1記憶手段から直接第3記憶手段に画像情報を転送する場合と比して、短時間でその転送を完了させることができる。即ち、第3記憶手段が画像情報の転送を受けている時間を短くすることができるので、画像制御手段は、第2転送処理による第3記憶手段への画像情報の転送の影響が抑制された状態で、第3記憶手段に記憶された画像情報を読み出しながら、画像表示手段に表示させる画像の制御を行うことができる。よって、第2転送処理実行手段により、第1記憶手段に記憶された画像情報を第3記憶手段の第2領域に転送しつつ、既に第3記憶手段に記憶された画像情報を用いて、画像表示手段に所望の画像を所望の時間に問題なく表示させることができる。
遊技機C2において、前記副制御装置は、前記第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能な第4記憶手段を備え、前記第1転送処理は、前記第1記憶手段に記憶された画像情報を前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送する場合、前記第1記憶手段に記憶された画像情報を一旦前記第4記憶手段へ転送し、その後、その第4記憶手段に転送された前記画像情報を前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送することを特徴とする遊技機C3。
遊技機C3によれば、第1転送処理によって、第1記憶手段に記憶された画像情報を第2記憶手段の第1記憶領域へ転送する場合、第1記憶手段に記憶された画像情報が一旦第4記憶手段に転送され、その後、第4記憶手段に転送された画像情報が第2記憶手段の第1記憶領域へ転送される。ここで、第4記憶手段は第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能に構成されているので、第4記憶手段から第2記憶手段へ画像情報を転送した場合、第1記憶手段から直接第2記憶手段に画像情報を転送する場合と比して、短時間でその転送を完了させることができる。即ち、第2記憶手段が画像情報の転送を受けている時間を短くすることができるので、画像制御手段は、第1転送処理による第2記憶手段への画像情報の転送の影響が抑制された状態で、第2記憶手段に記憶された画像情報を読み出しながら、画像表示手段に表示させる画像の制御を行うことができる。よって、第1転送処理実行手段により、第1記憶手段に記憶された画像情報を第2記憶手段の第1領域に転送を行いつつ、既に第2記憶手段に記憶された画像情報を用いて、画像表示手段に所望の画像を所望の時間に問題なく表示させることができる。
前記C3において、前記第4記憶手段および第5記憶手段は、同一のメモリによって構成されることを特徴とする遊技機C4。
遊技機C4によれば、第4記憶手段および第5記憶手段が同一のメモリによって構成されるので、副制御手段に用いられるメモリの容量の増大を抑制することができる。
遊技機C1,C3,C4のいずれかにおいて、前記副制御手段は、前記画像制御手段による画像の制御が、前記画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している状態にあるか否かを判定する第3判定手段を備え、前記第1転送処理は、その第3判定手段によって、前記画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している状態にあると判定された場合に、前記第1記憶手段から一旦第4記憶手段に転送された画像情報を、前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送するものであり、前記第4記憶手段は、前記画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している間に前記第2記憶手段へ画像情報の転送が完了可能な記憶容量で構成されているものであることを特徴とする遊技機C5。
遊技機C5によれば、画像制御手段による画像の制御が、画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している状態にあるか否かが第3判定手段により判定され、その第3判定手段によって、画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している状態にあると判定された場合に、第1転送処理を実行する第1転送処理実行手段によって、第1記憶手段から一旦第4記憶手段に転送された画像情報が、第2記憶手段の第1記憶領域へ転送される。ここで、第4記憶手段は、画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している間に第2記憶手段へ画像情報の転送が完了可能な記憶容量で構成されているので、第1転送処理実行手段により行われる、第4記憶手段から第2記憶手段の第1記憶領域への画像情報の転送は、画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している間に完了させることができる。よって、画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在する領域を走査する間、画像制御手段は、第1転送処理による第2記憶手段への画像情報の転送の影響が抑制された状態で、第2記憶手段に記憶された画像情報を読み出して画像の制御を行うことができる。
遊技機C2からC4のいずれかにおいて、前記副制御手段は、前記画像制御手段による画像の制御が、前記画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している状態にあるか否かを判定する第3判定手段を備え、前記第2転送処理は、その第3判定手段によって、前記画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している状態にあると判定された場合に、前記第1記憶手段から一旦第5記憶手段に転送された画像情報を、前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ転送するものであり、前記第5記憶手段は、前記画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している間に前記第3記憶手段へ画像情報の転送が完了可能な記憶容量で構成されているものであることを特徴とする遊技機C6。
遊技機C6によれば、画像制御手段による画像の制御が、画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している状態にあるか否かが第3判定手段により判定され、その第3判定手段によって、画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している状態にあると判定された場合に、第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段によって、第1記憶手段から一旦第5記憶手段に転送された画像情報が、第3記憶手段の第2記憶領域へ転送される。ここで、第5記憶手段は、画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している間に第3記憶手段へ画像情報の転送が完了可能な記憶容量で構成されているので、第2転送処理実行手段により行われる、第5記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域への画像情報の転送は、画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在しない領域を走査している間に完了させることができる。よって、画像表示手段の画像走査領域のうち表示させる画像が存在する領域を走査する間、画像制御手段は、第2転送処理による第3記憶手段への画像情報の転送の影響が抑制された状態で、第3記憶手段に記憶された画像情報を読み出して画像の制御を行うことができる。
遊技機A2,B2,B3,B5,C2からC5のいずれかにおいて、前記副制御手段は、複数種類の背面画像のうち、一の背面画像を所定の方向に移動させながら前記画像表示手段に表示させる背面画像表示手段と、第2の所定の契機に基づいて、前記背面画像表示手段により前記画像表示手段に表示される背面画像を変更し、変更後の背面画像を所定位置からその画像表示手段に表示させる背面画像変更手段とを備え、前記第1転送処理により前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送される画像情報は、前記複数の背面画像のそれぞれに対し、所定の方向に移動させながら前記画像表示手段に表示される画像の範囲のうち、前記背面画像変更手段により変更後の背面画像として表示される前記所定位置から少なくとも所定の範囲に含まれる画像を画像表示手段に表示させるために必要な画像情報を含むことを特徴とする遊技機D1。
遊技機D1によれば、背面画像表示手段によって、複数種類の背面画像のうち、一の背面画像が所定の方向に移動されながら前記画像表示手段に表示される。そして、第2の所定の契機に基づいて、背面画像表示手段により画像表示手段に表示される背面画像が背面画像変更手段により変更され、変更後の背面画像が所定位置から画像表示手段に表示される。ここで、第1転送処理により第2記憶手段の第1記憶領域に転送される画像情報には、複数の背面画像のそれぞれに対し、所定の方向に移動させながら画像表示手段に表示される画像の範囲のうち、背面画像変更手段により変更後の背面画像として表示される所定位置から少なくとも所定の範囲に含まれる画像を画像表示手段に表示させるために必要な画像情報が含まれる。これにより、画像制御手段は、第2の所定の契機に基づいて、背面画像表示部により画像表示手段に表示される背面画像が変更される場合に、第2記憶手段の第1記憶領域に転送された画像情報を用いて、変更後の背面画像を所定位置から所定の範囲までを所定の方向に移動させながら画像表示手段に表示させる制御を、即座に行うことができる。よって、読み出し速度の遅い第1記憶手段を用いても、第2の所定の契機に即座に応答して、画像表示装置には、変更後の背面画像を移動させながら表示させることができる。
尚、「所定の範囲」としては、背面画像表示手段によって所定の方向に移動させながら背面画像を表示させる場合に、その所定の範囲を表示している間に、残りの移動範囲を表示させるために必要な画像情報を第1記憶手段から第3記憶手段の第2領域に転送させることが可能な範囲としてもよい。
また、上記第2実施形態に記載の背景画像である「背景A」、「背景B」、「背景C」は、遊技機D1に記載の「背面画像」に対応する。
遊技機D1において、前記複数種類の背面画像は、各々の背面画像毎に設定された初期位置を有しており、前記背面画像変更手段は、前記背面画像表示手段により前記画像表示手段に表示される背面画像を変更する場合に、前記所定位置として変更後の背面画像に設定された前記初期位置から、その変更後の背面画像を前記画像表示手段に表示させるものであることを特徴とする遊技機D2。
遊技機D2によれば、各々の背面画像毎に初期位置が固定的に設定されており、背面画像変更手段によって、画像表示手段に表示される背面画像が変更される場合、変更後の背面画像に設定された初期位置からその変更後の背面画像が画像表示手段に表示される。即ち、常に固定された初期位置から表示が開始されるので、その初期位置から少なくとも所定の範囲に含まれる画像を画像表示手段に表示させるために必要な画像情報が、第1転送処理により第2記憶手段の第1記憶領域に転送される画像情報に含まれていれば、即座にその初期位置から変更後の背面画像を表示させることができる。このように、第2記憶手段の第1記憶領域に転送される背面画像を表示させるために必要な画像情報として、初期位置から少なくとも所定の範囲に含まれる画像を画像表示手段に表示させるために必要な画像情報に限定できるので、第2記憶手段の第1記憶領域の記憶容量を小さく抑えることができる。また、第1記憶手段から第2記憶手段の第1記憶領域への転送時間を短くすることができる。
遊技機D1又はD2において、前記第2転送処理は、前記背面画像変更手段によって、前記画像制御手段に対し、前記第2記憶手段の前記第1記憶手段に保持された画像情報を用いて、前記変更後の背面画像を所定位置から前記所定の範囲までを所定の方向に移動させながら表示する制御を行わせる間に、前記変更後の背面画像のうち、前記所定の範囲に含まれない背面画像を表示させるために必要な画像情報を前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ転送することを特徴とする遊技機D3。
遊技機D3によれば、背面画像変更手段によって、画像制御手段に対し、第2記憶手段の第1記憶手段に保持された画像情報を用いて変更後の背面画像を所定位置から所定の範囲までを所定の方向に移動させながら表示させる制御を行わせる間に、第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段によって、その変更後の背面画像のうち、所定の範囲に含まれない背面画像を表示させるために必要な画像情報が第3記憶手段の第2記憶領域へ転送される。これにより、画像表示手段に背面画像が所定位置から所定範囲まで所定の方向に移動して表示される間に、残りの範囲を表示させるための画像情報が第3記憶手段の第2記憶領域に記憶されているので、所定の範囲に続いて残りの範囲の背面画像を遅滞なく画像表示手段に表示させることができる。
遊技機D1からD3のいずれかにおいて、前記背面画像表示手段は、電源投入後に最初に表示される初期背面画像として、前記複数の背面画像のうち所定の背面画像を設定するものであり、前記第1転送処理により前記第2記憶手段の前記第1記憶領域に転送される画像情報は、前記初期背面画像として設定される所定の背面画像に対し、前記所定の方向に移動させながら表示される全ての範囲の画像を画像表示手段に表示させるために必要な画像情報を含むことを特徴とする遊技機D4。
遊技機D4によれば、第1転送処理により第2記憶手段の第1記憶領域に転送される画像情報には、背面画像表示手段により電源投入後に最初に表示される初期背面画像として設定される所定の背面画像に対し、所定の方向に移動させながら表示される全ての範囲の画像を画像表示手段に表示させるために必要な画像情報が含まれる。よって、遊技者による操作手段の操作に基づいて、背面画像表示手段により画像表示手段に表示される背面画像として初期背面画像に変更された場合は、所定の方向の移動によって表示される全ての範囲の画像が、第2記憶手段の第1記憶領域に保持された画像情報を用いて画像表示手段に表示させることができるので、その場合、初期背面画像を表示させるための第2転送処理を実行させる必要がなく、処理の負荷の低減を図ることができる。
なお、上記第2実施形態に記載の「背景A」は、遊技機D4に記載の「初期背面画像」に対応する。
遊技機D1からD4のいずれかにおいて、前記副制御手段は、遊技者により操作される操作手段を備え、前記背面画像変更手段は、前記第2の所定の契機の一つとして、遊技者により前記操作手段が操作されたことに基づいて、前記背面画像表示手段により前記画像表示手段に表示される背面画像を変更し、変更後の背面画像を所定位置からその画像表示手段に表示させるものであることを特徴とする遊技機D5。
遊技機D5によれば、遊技者により操作手段が操作されたことに基づいて、背面画像表示手段により画像表示手段に表示される背面画像が背面画像変更手段によって変更され、変更後の背面画像が所定位置から画像表示手段に表示される。これにより、画像制御手段は、遊技者により操作手段が操作されたことに基づいて、背面画像表示部により画像表示手段に表示される背面画像が変更される場合に、第2記憶手段の第1記憶領域に転送された画像情報を用いて、変更後の背面画像を所定位置から所定の範囲までを所定の方向に移動させながら画像表示手段に表示させる制御を、即座に行うことができる。よって、読み出し速度の遅い第1記憶手段を用いても、遊技者の操作に即座に応答して、画像表示装置には、変更後の背面画像を移動させながら表示させることができる。
遊技機A2,B2,B3,B5,C2からC5,D1からD5のいずれかにおいて、前記主制御手段は、所定の始動条件の成立を検出する検出手段と、その検出手段によって前記始動条件の成立が検出された場合にランダムな情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された情報に基づいて識別情報の動的表示である第1の演出の態様を選定する選定手段とを有し、前記副制御手段は、前記主制御手段からの指示に応じて、前記選定手段により選定された前記第1の演出の態様に基づき前記第1の演出を前記画像表示手段に表示させる第1演出表示手段を有し、前記遊技機は、前記第1演出表示手段により表示される前記第1の演出において予め定めた識別情報の組み合わせが現出される場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与するものであって、前記主制御手段は、前記第1の演出とは別の第2の演出を実行させるか否かを判定する演出判定手段と、その演出判定手段によって前記第2の演出を行うと判定された場合に、その第2の演出の実行を許可する許可コマンドを前記副制御手段に対して送信する許可送信手段とを備え、前記副制御手段は、前記第1演出表示手段により表示される前記第1の演出の待機回数を記憶する記憶手段と、前記許可送信手段により送信される許可コマンドを受信することに基づいて、前記記憶手段に記憶された待機回数分の前記第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出に加えて前記第2の演出を実行可能に設定する設定手段と、その設定手段により前記第2の演出が加えられた第1の演出が前記第1演出表示手段により前記画像表示手段に表示される場合に、前記第2の演出を前記画像表示手段に表示させる第2演出表示手段とを備え、前記第2転送処理は、前記設定手段により前記第1の演出に加えて前記第2の演出が実行可能に設定された場合、その第1の演出に加えられた第2の演出を前記画像表示手段に表示させるために必要な画像データを、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ転送することを特徴とする遊技機E1。
遊技機E1によれば、主制御手段において、検出手段により始動条件の成立が検出された場合に取得手段により取得された情報に基づいて、第1の演出の態様が選定手段により選定される。そして、副制御手段において、その選定された態様で識別情報の動的表示が第1の演出として第1演出表示手段により画像表示手段に表示される。また、主制御手段では、第1の演出とは別の第2の演出を行うか否かが判定手段により判定され、その結果、第2の演出を行うと判定された場合に、その第2の演出の実行を許可する許可コマンドが副制御手段に対して主制御手段の許可送信手段により送信される。一方、主制御手段において始動条件の成立が検出されたときに、過去に検出された始動条件の成立に対応する第1の演出が副制御手段の第1演出表示手段にて表示中である場合、今回の検出された始動条件の成立に対応する第1の演出は待機され、その待機回数が副制御手段に設けられた記憶手段に記憶される。そして、副制御手段において、主制御手段から送信される許可コマンドが受信されると、記憶手段に記憶された待機回数分の第1の演出のそれぞれにおいて、その第1の演出に加えて第2の演出が実行可能に、副制御手段の設定手段によって設定され、第2の演出が加えられた第1の演出が第1演出表示手段によって画像表示手段に表示される場合に、第2の演出が第2演出表示手段によって画像表示手段に表示される。
ここで、設定手段により第1の演出に加えて第2の演出が実行可能に設定された場合、その第1の演出に加えられた第2の演出を画像表示手段に表示させるために必要な画像データが、第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段によって、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ転送される。これにより、第2の演出が加えられた第1の演出が第1演出表示手段によって画像表示手段に表示されるのにあわせて、第2演出表示手段によって第2の演出を画像表示手段により表示させる場合、画像制御手段は、第3記憶手段の第2記憶領域に転送された画像データに基づいて、所望の時間に第2の演出を画像表示手段に問題なく表示させることができる。
なお、上記第2実施形態に記載の「変動演出(変動表示)」は、遊技機E1に記載の「第1の演出」に対応し、上記第2実施形態に記載の「連続予告演出」は、遊技機E1に記載の「第2の演出」に対応する。また、上記第2実施形態に記載の「第3図柄」は、遊技機E1に記載の「識別情報」に対応し、上記第2実施形態に記載の「大当たり」は、遊技機E1に記載の「所定の遊技価値」に対応し、上記第2実施形態に記載の「保留回数コマンド」は、遊技機E1に記載の「許可コマンド」に対応する。
遊技機E1において、前記設定手段は、前記第2の演出が加えられる前記待機回数分の第1の演出のそれぞれにおいて異なる態様で前記第2の演出が前記画像表示手段に表示されるように、その第2の演出を実行可能に設定するものであり、前記第2転送処理は、前記設定手段により前記第1の演出に加えて前記第2の演出が実行可能に設定された場合、それぞれの第1の演出に加えられた第2の演出の態様を判定し、その判定された各々の態様で前記第2の演出を前記画像表示手段に表示させるために必要な画像データを、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ転送することを特徴とする遊技機E2。
遊技機E2によれば、第2の演出が加えられる待機回数分の第1の演出のそれぞれにおいて異なる態様で第2の演出が画像表示手段に表示されるように、設定手段によって、その第2の演出が実行可能に設定される。このとき、第2転送処理実行手段によって、それぞれの第1の演出に加えられた第2の演出の態様が判定され、その判定された各々の態様で第2の演出を画像表示手段に表示させるために必要な画像データが、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ転送される。これにより、それぞれ異なる態様の第2の演出が加えられた第1の演出が第1演出表示手段によって画像表示手段に表示されるのにあわせて、設定された態様で第2の演出を第2演出表示手段により画像表示手段に表示させる場合、画像制御手段は、第3記憶手段の第2記憶領域に転送された画像データに基づいて、所望の時間に所望の態様で第2の演出を画像表示手段に問題なく表示させることができる。
遊技機E1又はE2において、前記設定手段は、前記第2の演出が加えられる前記待機回数分の第1の演出のそれぞれにおいて、前記記憶手段に記憶された待機回数に応じて異なる態様で前記第2の演出が前記画像表示手段に表示されるように、その第2の演出を実行可能に設定するものであり、前記第2転送処理は、前記設定手段により前記第1の演出に加えて前記第2の演出が実行可能に設定された場合、前記記憶手段に記憶された待機回数を判定し、その判定結果に応じて、前記第2の演出を前記画像表示手段に表示させるために必要な画像データを、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ転送することを特徴とする遊技機E3。
遊技機E3によれば、第2の演出が加えられる待機回数分の第1の演出のそれぞれにおいて、記憶手段に記憶された待機回数に応じて異なる態様で第2の演出が画像表示手段に表示されるように、設定手段によって、その第2の演出が実行可能に設定される。このとき、第2転送処理実行手段によって、記憶手段に記憶された待機回数を判定し、その判定結果に応じて、第2の演出を画像表示手段に表示させるために必要な画像データが、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ転送される。これにより、待機回数に応じて態様の異なる第2の演出が加えられた第1の演出が第1演出表示手段によって画像表示手段に表示されるのにあわせて、待機回数に応じた態様で第2演出表示手段により第2の演出を画像表示手段により表示させる場合、画像制御手段は、第3記憶手段の第2記憶領域に転送された画像データに基づいて、所望の時間に所望の態様で第2の演出を画像表示手段に問題なく表示させることができる。
遊技機E1において、前記副制御手段は、前記設定手段により設定された前記第2の演出を前記第2演出表示手段により前記画像表示手段に表示させる場合、その表示回数を判定する表示回数判定手段を備え、前記第2転送処理は、その表示回数判定手段による判定に基づき、前記第2演出表示手段による第2の演出の表示回数が1回目である場合、その第1の演出に加えられた第2の演出を前記画像表示手段に表示させるために必要な画像データを、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ転送し、前記表示回数判定手段による判定に基づき、前記第2演出表示手段による第2の演出の表示回数が2回目以降である場合、その第1の演出に加えられた第2の演出を前記画像表示手段に表示させるために必要な画像データの、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域への転送を未実行とすることを特徴とする遊技機F1。
遊技機F1によれば、設定手段により設定された第2の演出が第2演出表示手段により画像表示手段に表示される場合、その表示回数が表示回数判定手段により判定され、その判定に基づき、第2演出表示手段による第2の演出の表示回数が1回目である場合、第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段によって、その第1の演出に加えられた第2の演出を画像表示手段に表示させるために必要な画像データが、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ転送される。一方、表示回数判定手段による判定に基づき、第2演出表示手段による第2の演出の表示回数が2回目以降である場合、第2転送処理実行手段によって、その第1の演出に加えられた第2の演出を画像表示手段に表示させるために必要な画像データの、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域への転送が未実行とされる。これにより、第2の演出が第2演出表示手段に表示される度に、第2の演出を前記画像表示手段に表示させるために必要な画像データが繰り返し第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域に転送されることを抑制できるので、副制御手段における負荷の軽減を図ることができる。
遊技機F1において、前記副制御手段は、前記第2転送処理により、前記第2の演出を前記画像表示手段に表示させるために必要な画像データが転送された前記第3記憶手段の前記第2領域が有する所定のサブ記憶領域を、前記表示回数判定手段による判定に基づき、前記第2の演出が前記画像表示手段に所定回数分表示されるまで、他の画像データによって上書きされないように制御する上書き制御手段を備えていることを特徴とする遊技機F2。
遊技機F2によれば、第2転送処理により、第2の演出を画像表示手段に表示させるために必要な画像データが転送された第3記憶手段の第2領域の有する所定のサブ記憶領域が、表示回数判定手段による判定に基づき、第2の演出が画像表示手段に所定回数分表示されるまで、他の画像データによって上書きされないように上書き制御手段によって制御される。これにより、第2の演出を前記画像表示手段に表示させるために必要な画像データが、一旦第3記憶手段の第2領域の所定のサブ記憶領域に記憶されれば、第2の演出が画像表示手段に所定回数分表示されるまで、他の画像データによって上書きされないので、その1回の転送により第3記憶手段の第2領域の所定のサブ記憶領域に記憶された画像データを用いて、第2の演出を所定回数分だけ画像表示手段に表示させることができる。よって、第2の演出が第2演出表示手段に表示される度に、第2の演出を前記画像表示手段に表示させるために必要な画像データが繰り返し第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域に転送されることをより確実に抑制できるので、副制御手段における負荷の軽減を更に図ることができる。
遊技機F1において、前記副制御手段は、前記第3記憶手段の前記第2領域に記憶された画像データの種別を判別する画像種別判別手段を備え、前記第2転送処理は、前記表示回数判定手段による判定に基づき、前記第2演出表示手段による第2の演出の表示回数が2回目以降である場合、前記画像種別判別手段による判別の結果に基づき、前記第3記憶手段の前記第2記憶領域に、前記第2の演出を前記画像表示手段に表示させるために必要な画像データが記憶されていなければ、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へその画像データを転送することを特徴とする遊技機F3。
遊技機F3によれば、表示回数判定手段による判定に基づき、第2演出表示手段による第2の演出の表示回数が2回目以降である場合、画像種別判別手段による判別の結果に基づき、第3記憶手段の第2記憶領域に、第2の演出を画像表示手段に表示させるために必要な画像データが記憶されていなければ、第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段によって、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ、その画像データが転送される。これにより、第2演出表示手段による第2の演出の表示回数が1回目の場合に第3記憶手段の第2記憶領域に転送した、第2の演出を画像表示手段に表示させるために必要な画像データが上書きされるような状況が発生しても、画像制御手段は、第2の演出を画像表示手段に問題なく表示させることができる。
遊技機F1からF3のいずれかにおいて、前記設定手段は、前記第2の演出が加えられる前記待機回数分の第1の演出のそれぞれにおいて同一の態様で前記第2の演出が前記画像表示手段に表示されるように、その第2の演出を実行可能に設定するものであることを特徴とする遊技機F4。
遊技機F4によれば、第2の演出が加えられる待機回数分の第1の演出のそれぞれにおいて同一の態様で第2の演出が画像表示手段に表示されるように、設定手段によって、その第2の演出が実行可能に設定される。そして、遊技機F1に記載の構成により、第2演出表示手段による第2の演出の表示回数が1回目である場合、第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段によって、その第1の演出に同一の態様で加えられた第2の演出を画像表示手段に表示させるために必要な1の画像データが、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ転送される。よって、第2演出表示手段による第2の演出の表示回数が2回目以降である場合、1回目の表示のときに第3記憶手段の第2記憶領域に転送された1の画像データを用いて、画像制御手段は、第2の演出を画像表示手段に表示させることができる。よって、1の画像データが繰り返し第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域に転送されることを抑制できるので、副制御手段における負荷の軽減を図ることができる。
遊技機A2,B2,B3,B5,C2からC5,D1からD5,E1からE3、F1からF4のいずれかにおいて、前記副制御手段は、前記第3記憶手段の前記第2領域に記憶された画像データの種別を判別する画像種別判別手段を備え、前記第2転送処理は、前記第2記憶手段の記憶領域に未保持の画像データのうち一の画像データを前記画像制御手段による画像の制御で用いる場合に、前記画像種別判別手段による判別の結果に基づき、前記第3記憶手段の前記第2領域に前記一の画像データが記憶されていれば、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ前記一の画像データの転送を未実行とすることを特徴とする遊技機G1。
遊技機G1によれば、第2記憶手段の記憶領域に未保持の画像データのうち一の画像データを画像制御手段による画像の制御で用いる場合に、画像種別判別手段による判別の結果に基づき、第3記憶手段の第2領域にその一の画像データが記憶されていれば、第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段によって、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へその一の画像データの転送が未実行とされるので、第3記憶手段の第2領域に既に記憶されている画像データを重複して第1記憶手段から第3記憶手段の第2領域へ転送されるのを抑制することができる。よって、処理の負荷の増大を抑制することができる。
遊技機G1において、前記画像制御手段は、前記画像表示手段に表示させる一連の画像を細分化して要素化し、所定の画像を表示させる場合は、その所定の画像を構成する要素を判別して、その要素単位で画像の制御を行うものであり、前記画像判別手段は、前記要素単位で前記第3記憶手段の前記第2領域に記憶された画像データの種別を判別し、前記第2転送処理は、前記第2記憶手段の記憶領域に未保持の画像データのうち一の要素に対応する画像データを前記画像制御手段による画像の制御で用いる場合に、前記画像種別判別手段による判別の結果に基づき、前記一の要素に対応する画像データが前記第3記憶手段の前記第2領域に記憶されていなければ、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ前記一の要素に対応する画像データを転送し、前記一の要素に対応する画像データが前記第3記憶手段の前記第2領域に記憶されていれば、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ前記一の要素に対応する画像データの転送を未実行とすることを特徴とする遊技機G2。
遊技機G2によれば、画像制御手段によって、画像表示手段に表示させる一連の画像が細分化して要素化され、所定の画像が表示される場合、その所定の画像を構成する要素が判別され、その要素単位で画像の制御が行われる。ここで、第2記憶手段の記憶領域に未保持の画像データのうち一の要素に対応する画像データが画像制御手段による画像の制御で用いられる場合、画像種別判別手段による判別の結果に基づき、一の要素に対応する画像データが第3記憶手段の第2領域に記憶されていなければ、第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段によって、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ一の要素に対応する画像データが転送される。一方、一の要素に対応する画像データが第3記憶手段の第2領域に記憶されていれば、第2転送処理実行手段によって第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ一の要素に対応する画像データの転送が未実行とされる。これにより、要素毎に第3記憶手段の第2記憶領域に対応する画像データが記憶されているか否かが判定され、それに応じて、その要素に対応する画像データの第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域への転送の実行が制御される、即ち、きめ細かく画像データの転送の有無が制御されるので、処理の負荷の増大を効率よく抑制することができる。
遊技機G1又はG2において、前記第3記憶手段の前記第2記憶領域は、複数のサブ記憶領域を有し、前記第2転送処理は、前記第2記憶手段の記憶領域に未保持の一の画像データを前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ転送する場合、その一の画像データの種別に応じて、前記複数のサブ記憶領域の中からその一の画像データを記憶させるサブ記憶領域を決定することを特徴とする遊技機H1。
遊技機H1によれば、第2記憶手段の記憶領域に未保持の一の画像データが第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ転送される場合、第2転送処理のより、その一の画像データの種別に応じて、複数のサブ記憶領域の中からその一の画像データを記憶させるサブ記憶領域が決定されるので、サブ記憶領域に記憶された画像データがすぐに上書きされないように、各々のサブ記憶領域に所定の種別の画像データを格納させることができる。これにより、画像制御手段による画像の制御で一の画像データを用いる場合に、その画像データがサブ記憶領域に記憶されている可能性を高くすることができるので、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ画像データが転送される回数を抑制することができ、処理の負荷の増大を効率よく抑制することができる。
遊技機H1において、前記第3記憶手段の前記第2記憶領域に設けられた前記複数のサブ記憶領域は、そのサブ記憶領域毎に格納すべき画像データの種別の数が異なるように構成され、前記第2転送処理は、一の画像データを記憶させるサブ記憶領域を、その一の画像データの種別に応じて前記複数のサブ記憶領域の中から決定する場合、その一の画像データが頻繁に用いられる画像データであるほど、前記格納すべき画像データの種別の数が少ないサブ記憶領域にその一の画像データを格納するように決定することを特徴とする遊技機H2。
遊技機H2によれば、第3記憶手段の第2記憶領域に設けられた複数のサブ記憶領域は、そのサブ記憶領域毎に格納すべき画像データの種別の数が異なるように構成されており、第2転送処理において、一の画像データを記憶させるサブ記憶領域を、その一の画像データの種別に応じて複数のサブ記憶領域の中から決定する場合、その一の画像データが頻繁に用いられる画像データであるほど、格納すべき画像データの種別の数が少ないサブ記憶領域にその一の画像データが格納されるように決定される。これにより、頻繁に用いられる画像データが上書きされる確率を低くできるので、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ画像データが転送される回数を抑制することができ、処理の負荷の増大を効率よく抑制することができる。
遊技機H1又はH2において、前記第3記憶手段の前記第2記憶領域に設けられた前記複数のサブ記憶領域は、画像データを記憶可能な1以上の分割領域に更に分割され、前記サブ記憶領域毎にその分割領域の数が異なるように構成されており、前記第2転送処理は、一の画像データを記憶させるサブ記憶領域を、その一の画像データの種別に応じて前記複数のサブ記憶領域の中から決定する場合、その一の画像データが頻繁に用いられる画像データであるほど、前記分割領域の数が多いサブ記憶領域にその一の画像データを格納するように決定することを特徴とする遊技機H3。
遊技機H3によれば、第3記憶手段の第2記憶領域に設けられた複数のサブ記憶領域は、画像データを記憶可能な1以上の分割領域に更に分割され、サブ記憶領域毎にその分割領域の数が異なるように構成されており、第2転送処理において、一の画像データを記憶させるサブ記憶領域を、その一の画像データの種別に応じて複数のサブ記憶領域の中から決定する場合、その一の画像データが頻繁に用いられる画像データであるほど、分割領域の数が多いサブ記憶領域にその一の画像データが格納されるように決定される。これにより、頻繁に用いられる画像データが上書きされる確率を低くできるので、第1記憶手段から第3記憶手段の第2記憶領域へ画像データが転送される回数を抑制することができ、処理の負荷の増大を効率よく抑制することができる。
遊技機A1,A2,B1からB5,C1からC6,D1からD5,E1からE3,F1からF4,G1,G2,H1からH3のいずれかにおいて、前記第2記憶手段の前記第1記憶領域に保持される画像情報は、前記画像表示手段により頻繁に表示される画像を表示させるための画像情報であることを特徴とする遊技機I1。
遊技機I1によれば、画像表示手段により頻繁に表示される画像を表示させるための画像情報が、第2記憶手段の第1記憶領域に保持されるので、画像表示手段にその画像を表示させる度に、第1記憶手段からその画像情報を読み出す必要がないため、その頻繁に表示される画像を確実に所望の時間に表示させることができる。
遊技機A1,A2,B1からB5,C1からC6,D1からD5,E1からE3,F1からF4,G1,G2,H1からH3,I1のいずれかにおいて、前記第2記憶手段の前記第1記憶領域に保持させる画像情報は、前記主制御手段から送信されるコマンドまたは前記副制御手段に入力される信号に基づいて、前記副制御手段の制御により前記画像表示手段に即座に表示させるべき画像を表示させるための画像情報であることを特徴とする遊技機I2。
尚、副制御手段に入力される信号は、遊技機に設けられた振動センサ、遊技機に投入された遊技媒体を検出する遊技媒体検出センサといった各種センサからの入力信号であってもよいし、遊技者によって操作されるボタンからの入力信号であってもよい。また、画像表示手段に即座に表示させるべき画像は、例えば、エラーを報知するための画像であってもよいし、画像表示手段に表示される背面画像であってもよい。
遊技機I2によれば、主制御手段から送信されるコマンドまたは副制御手段に入力される信号に基づいて、副制御手段の制御により画像表示手段に即座に表示させるべき画像を表示させるための画像情報が、第2記憶手段の第1記憶領域に保持されるので、主制御手段から送信されるコマンドや副制御手段に入力される信号が入力された後に、その即座に表示させるべき画像を表示させるための画像情報を第1記憶手段から読み出すことなく、第2記憶手段に保持された画像情報を用いて画像制御手段による画像の制御を行うことができる。よって、即座に表示すべき画像を確実に所望の時間に表示させることができる。
遊技機A1,A2,B1からB5,C1からC6,D1からD5,E1からE3,F1からF4,G1,G2,H1からH3,I1,I2のいずれかにおいて、前記第1記憶手段は、NAND型フラッシュメモリによって構成されることを特徴とする遊技機I3。
遊技機I3によれば、第1記憶手段がNAND型フラッシュメモリによって構成される。ここで、NAND型フラッシュメモリは、小さな面積で大きな記憶容量が得られ、安価であることを特徴としているので、第1記憶手段に対して、コストの増大を抑制しつつ大容量化を図ることができる。よって、第1記憶手段に画像表示手段に画像を表示させるための画像情報を多く記憶させることができるので、画像表示手段に表示させる画像を多様化、複雑化することができ、遊技者の興趣を向上させることができる。一方、NAND型フラッシュメモリは、読み出し速度が他のメモリと比して遅いことを特徴としているが、遊技機A1,A2,B1からB5,C1からC6,D1からD5,E1からE3,F1からF4,G1,G2,H1からH3,I1,I2のいずれかに記載された構成によって、画像制御手段は、高速に読み出し動作が可能な第2記憶手段に保持された画像情報を用いて画像表示手段に表示させる画像の制御を行うので、第1記憶手段がNAND型フラッシュメモリによって構成されても、所定の画像を所望の時間に問題なく表示させることができる。従って、画像表示手段に表示させる画像を多様化、複雑化させつつ、所定の画像を所望の時間に問題なく表示させることができる。
遊技機A1,A2,B1からB5,C1からC6,D1からD5,E1からE3,F1からF4,G1,G2,H1からH3,I1からI3のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機I4。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機A1,A2,B1からB5,C1からC6,D1からD5,E1からE3,F1からF4,G1,G2,H1からH3,I1からI3のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機I5。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機A1,A2,B1からB5,C1からC6,D1からD5,E1からE3,F1からF4,G1,G2,H1からH3,I1からI3のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機I6。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
10 スロットマシン(遊技機)
65 補助表示部(画像表示手段)
81 表示制御装置(副制御手段)
101 主制御装置(主制御手段)
187a NAND型フラッシュメモリ(第1記憶手段)
188 画像コントローラ(画像制御手段)
188a バッファRAM(第4記憶手段、第5記憶手段)
189 常駐用ビデオRAM(第2記憶手段)
190 通常用ビデオRAM(第3記憶手段)
200 パチンコ機(遊技機)
218 第3図柄表示装置(画像表示手段)
222 枠ボタン(操作手段)
310 主制御装置(主制御手段)
313 音声ランプ制御装置(副制御手段の一部)
314 表示制御装置(副制御手段の一部)
423a 保留回数カウンタ(記憶手段)
434a NAND型フラッシュメモリ(第1記憶手段)
435 常駐用ビデオRAM(第2記憶手段)
436 通常用ビデオRAM(第3記憶手段)
436a 第1優先画像Aエリア(サブ領域の一部、分割領域)
436b 第1優先画像Bエリア(サブ領域の一部、分割領域)
436c 第2優先画像Cエリア(サブ領域の一部、分割領域)
436d 第2優先画像Dエリア(サブ領域の一部、分割領域)
436f 通常画像Fエリア(サブ領域の一部、分割領域)
436g 通常画像Gエリア(サブ領域の一部、分割領域)
437 画像コントローラ(画像制御手段)
437a バッファRAM(第4記憶手段、第5記憶手段)
S702〜S710 (第1転送処理)
S708 (第1判定手段,第3判定手段)
S1206 変動開始処理(選定手段)
S1401 (検出手段)
S1404 (取得手段)
S1405〜S1410 (演出判定手段)
S1407,S1409 (許可送信手段)
S2209 連続予告判定処理(設定手段)
S2203 連続予告設定処理(第2演出表示手段)
S2205 (第1演出表示手段)
S2302,S2303 (第1転送処理の一部)
S2523 (表示回数判定手段)
S2602 常駐画像転送命令処理(第1転送処理の一部)
S2410 (背面画像変更手段の一部)
S2526 (背面画像変更手段の一部,背面画像表示手段)
S2603 通常画像転送命令処理(第2転送処理)
S3003,S3008 (画像種別判別手段)
S3011 (上書き制御手段)
S3208 (第1判定手段,第2判定手段,第3判定手段)

Claims (5)

  1. 遊技の主な制御を行う主制御手段と、その主制御手段から送信されるコマンドに基づいて動作する副制御手段と、その副制御手段による制御に基づいて画像を表示する画像表示手段とを備えたスロットマシンにおいて、
    前記副制御手段は、
    前記画像表示手段に画像を表示させるための画像情報が記憶された第1記憶手段と、
    その第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能であり、その第1記憶手段に記憶された画像情報を記憶する第1記憶領域を有する第2記憶手段と、
    少なくともその第2記憶手段に記憶された画像情報に基づいて、前記画像表示手段に表示させる画像の制御を行う画像制御手段と、
    電源投入による立ち上げ時に、前記第1記憶手段に記憶された画像情報を前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送する第1転送処理を実行する第1転送処理実行手段とを備え、
    前記第2記憶手段の前記第1記憶領域は、少なくとも所定の契機がおとずれるまでの間、前記第1転送処理実行手段により転送された画像情報が保持されることを特徴とするスロットマシン。
  2. 遊技の主な制御を行う主制御手段と、その主制御手段から送信されるコマンドに基づいて動作する副制御手段と、その副制御手段による制御に基づいて画像を表示する画像表示手段とを備えた遊技機において、
    前記副制御手段は、
    前記画像表示手段に画像を表示させるための画像情報が記憶された第1記憶手段と、
    その第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能であり、その第1記憶手段に記憶された画像情報を記憶する第1記憶領域を有する第2記憶手段と、
    少なくともその第2記憶手段に記憶された画像情報に基づいて、前記画像表示手段に表示させる画像の制御を行う画像制御手段と、
    電源投入による立ち上げ時に、前記第1記憶手段に記憶された画像情報を前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送する第1転送処理を実行する第1転送処理実行手段とを備え、
    前記第2記憶手段の前記第1記憶領域は、少なくとも所定の契機がおとずれるまでの間、前記第1転送処理実行手段により転送された画像情報が保持されることを特徴とする遊技機。
  3. 前記副制御手段は、
    前記第1記憶手段よりも高速に読み出し動作が可能であり、その第1記憶手段に記憶された画像情報を記憶する第2記憶領域を有する第3記憶手段を備え、
    前記画像制御手段は、少なくとも第2記憶手段および第3記憶手段に記憶された画像情報に基づいて、前記画像表示手段に表示させる画像の制御を行い、
    前記第1転送処理は、第1記憶手段に記憶された画像情報のうち一部の画像情報を、電源投入による立ち上げ時に、前記第2記憶手段の前記第1記憶領域へ転送するものであり、
    前記副制御手段は、
    前記第2記憶手段の前記第1記憶領域に未転送の画像情報を前記画像制御手段による画像の制御で用いる場合は、その画像情報が用いられる前に、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へその画像情報を転送する第2転送処理を実行する第2転送処理実行手段を備えていることを特徴とする請求項2記載の遊技機。
  4. 前記副制御手段は、
    前記第3記憶手段の前記第2領域に記憶された画像データの種別を判別する画像種別判別手段を備え、
    前記第2転送処理は、
    前記第2記憶手段の記憶領域に未保持の画像データのうち一の画像データを前記画像制御手段による画像の制御で用いる場合に、前記画像種別判別手段による判別の結果に基づき、前記第3記憶手段の前記第2領域に前記一の画像データが記憶されていれば、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ前記一の画像データの転送を未実行とすることを特徴とする請求項3記載の遊技機。
  5. 前記画像制御手段は、前記画像表示手段に表示させる一連の画像を細分化して要素化し、所定の画像を表示させる場合は、その所定の画像を構成する要素を判別して、その要素単位で画像の制御を行うものであり、
    前記画像判別手段は、前記要素単位で前記第3記憶手段の前記第2領域に記憶された画像データの種別を判別し、前記第2転送処理は、前記第2記憶手段の記憶領域に未保持の画像データのうち一の要素に対応する画像データを前記画像制御手段による画像の制御で用いる場合に、前記画像種別判別手段による判別の結果に基づき、前記一の要素に対応する画像データが前記第3記憶手段の前記第2領域に記憶されていなければ、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ前記一の要素に対応する画像データを転送し、前記一の要素に対応する画像データが前記第3記憶手段の前記第2領域に記憶されていれば、前記第1記憶手段から前記第3記憶手段の前記第2記憶領域へ前記一の要素に対応する画像データの転送を未実行とすることを特徴とする請求項4記載の遊技機。
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