JP2010164511A - センサーユニット、テラヘルツ分光測定装置およびテラヘルツ分光測定方法 - Google Patents
センサーユニット、テラヘルツ分光測定装置およびテラヘルツ分光測定方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】テラヘルツ光が水蒸気によるスペクトル吸収の影響を受けない測定精度の高いセンサーユニット、テラヘルツ分光測定装置およびテラヘルツ分光測定方法を提供する。
【解決手段】テラヘルツ光を発光するLT−GaAs基板112を有した発光素子部11と、前記テラへルツ光を受光して検出信号を検出するLT−GaAs基板122を有した受光素子部12と、前記発光素子部11と前記受光素子部12とが互いに接合され、前記発光素子部11と前記受光素子部12との間に試料Sが流入される流路13が形成されたことを特徴としたセンサーユニット10。
【選択図】図2
【解決手段】テラヘルツ光を発光するLT−GaAs基板112を有した発光素子部11と、前記テラへルツ光を受光して検出信号を検出するLT−GaAs基板122を有した受光素子部12と、前記発光素子部11と前記受光素子部12とが互いに接合され、前記発光素子部11と前記受光素子部12との間に試料Sが流入される流路13が形成されたことを特徴としたセンサーユニット10。
【選択図】図2
Description
本発明は、テラヘルツ光を用いたセンサーユニット、テラヘルツ分光測定装置およびテラヘルツ分光測定方法に関する。
近年、テラヘルツ周波数領域(0.1THz〜10THz)の光を試料に照射して、試料を透過した透過光又は試料から反射した反射光を検出するテラヘルツ時間領域分光法(THz−TDS:THz−TimeDomain Spectroscopy)が注目されている。このテラヘルツ時間領域分光法は、テラヘルツパルス分光計測装置を用い、テラヘルツ光の時間に依存した試料の電場強度を測定し、その時間に依存した時系列データをフーリエ変換処理することにより、そのパルスを形成する電場強度や位相等の周波数依存性を得ることができる(特許文献1参照)。
テラヘルツ分光測定装置には、発光素子と受光素子とを繋ぐテラヘルツ光の導波路が形成され、その中央に試料が流通する流路が形成されたものが知られている(特許文献2参照)。
特許文献1に記載されたテラヘルツ分光測定装置では、発光素子と受光素子とが離れており、その間に試料が配置されている。このため、テラヘルツ光は、発光素子から出射してから受光素子に入射するまでの間に、試料由来のスペクトル吸収だけでなく、受光素子に入射するまでの光路において、大気中に含まれる水蒸気由来のスペクトル吸収も受けることとなる。この大気によるスペクトル吸収が測定誤差となり、テラヘルツ分光測定装置の測定精度低下の原因となる問題がある。
また、発光素子と受光素子とが離れているので、発光素子から出射されるテラヘルツ光の発散を受光素子への入射において焦点を集中させるために軸外し放物面鏡等によりテラヘルツ光の焦点を調整する必要があり、テラヘルツ分光測定装置の構成が複雑になってしまう問題がある。
特許文献2に記載のテラヘルツ分光測定装置は、発光素子と受光素子との間の空間が密閉されている為、大気中の水蒸気による吸収を免れることが出来る。しかしながら、基板の中に、テラヘルツ光の導波路を作らねばならず、構造が複雑となってしまうという問題が挙げられる。
本発明の目的は、テラヘルツ光が水蒸気によるスペクトル吸収の影響を受けず測定精度の高いセンサーユニット、テラヘルツ分光測定装置およびテラヘルツ分光測定方法を提供することにある。
[適用例1]
本適用例に係るセンサーユニットは、テラヘルツ光を発光する基板を有する発光素子部と、前記テラへルツ光を受光して検出信号を検出する基板を有する受光素子部とを備え、前記発光素子部と前記受光素子部とが互いに接合され、かつ、前記発光素子部と前記受光素子部との間に沿って液体が流れる流路部が形成され、前前記テラヘルツ光が前記発光素子部から前記流路部へ直接光として入射し、前記流路部から前記受光素子部へ直接光として射出することを特徴とするたことを特徴とする。
本適用例に係るセンサーユニットは、テラヘルツ光を発光する基板を有する発光素子部と、前記テラへルツ光を受光して検出信号を検出する基板を有する受光素子部とを備え、前記発光素子部と前記受光素子部とが互いに接合され、かつ、前記発光素子部と前記受光素子部との間に沿って液体が流れる流路部が形成され、前前記テラヘルツ光が前記発光素子部から前記流路部へ直接光として入射し、前記流路部から前記受光素子部へ直接光として射出することを特徴とするたことを特徴とする。
この構成の本適用例では、発光素子と受光素子とが互いに接合され、その間に試料の流路が形成されているので、テラヘルツ光は、流路中の試料と、発光素子・受光素子の基板のみを通ることとなる。
このため、テラヘルツ光が大気中の水蒸気などによって吸収されることがない。従って、本適用例に係るセンサーユニットは、試料由来のスペクトル吸収のみを受光素子にて検出することができる。
また、発光素子と受光素子とを接合させているので、これらが離し置きされ、その間に試料が流通または配置されるセンサーユニットに比べ、非常に小型化することができる。
このため、テラヘルツ光が大気中の水蒸気などによって吸収されることがない。従って、本適用例に係るセンサーユニットは、試料由来のスペクトル吸収のみを受光素子にて検出することができる。
また、発光素子と受光素子とを接合させているので、これらが離し置きされ、その間に試料が流通または配置されるセンサーユニットに比べ、非常に小型化することができる。
さらに、発光素子と受光素子とが接合され、その間に流路が形成されているので、試料を透過したテラヘルツ光は速やかに受光素子へと入射することとなる。このため、軸外し放物面鏡等の集光光学系が不要になり、構成が簡略化されると共に、光学系の調整を行う必要がない。
[適用例2]
本適用例に係るセンサーユニットは、前記流路部が前記発光素子部または前記受光素子の少なくとも一方に形成された溝部を伴うことが好ましい。
この構成の本適用例では、試料を流通させる流路が発光素子部または受光素子部の少なくとも一方に形成された溝部を伴うので、発光素子部と受光素子部のみで構成でき、これらを接合させるだけで、発光素子部と受光素子部との間に沿って流路部を形成することができる。
このため、本適用例に係るセンサーユニットは簡易な構成とすることができ、さらに、当該センサーユニットを容易に製造することができる。
本適用例に係るセンサーユニットは、前記流路部が前記発光素子部または前記受光素子の少なくとも一方に形成された溝部を伴うことが好ましい。
この構成の本適用例では、試料を流通させる流路が発光素子部または受光素子部の少なくとも一方に形成された溝部を伴うので、発光素子部と受光素子部のみで構成でき、これらを接合させるだけで、発光素子部と受光素子部との間に沿って流路部を形成することができる。
このため、本適用例に係るセンサーユニットは簡易な構成とすることができ、さらに、当該センサーユニットを容易に製造することができる。
[適用例3]
本適用例に係るセンサーユニットは、前記流路部がスペーサーにより形成されることが好ましい。
この構成の本適用例では、流路部がスペーサーにより形成されるので、発光素子部と受光素子部との間にスペーサーを挟みこんで接合するだけで、発光素子部と受光素子部との間に沿って流路を形成することができる。
このため、本適用例に係るセンサーユニットは簡易な構成とすることができ、さらに、当該センサーユニットを容易に製造することができる。
本適用例に係るセンサーユニットは、前記流路部がスペーサーにより形成されることが好ましい。
この構成の本適用例では、流路部がスペーサーにより形成されるので、発光素子部と受光素子部との間にスペーサーを挟みこんで接合するだけで、発光素子部と受光素子部との間に沿って流路を形成することができる。
このため、本適用例に係るセンサーユニットは簡易な構成とすることができ、さらに、当該センサーユニットを容易に製造することができる。
[適用例4]
本適用例に係るセンサーユニットは、前記発光素子部と前記受光素子部とがそれぞれ電極を有し、前記電極が透光性、かつ、絶縁性のある被覆部材によって被覆されることが好ましい。
この構成の本適用例では、電極が絶縁性の被覆部材により被覆されているので、電極の短絡を防止することができる。また、外気に触れることによる電極の劣化を防止することもできる。
本適用例に係るセンサーユニットは、前記発光素子部と前記受光素子部とがそれぞれ電極を有し、前記電極が透光性、かつ、絶縁性のある被覆部材によって被覆されることが好ましい。
この構成の本適用例では、電極が絶縁性の被覆部材により被覆されているので、電極の短絡を防止することができる。また、外気に触れることによる電極の劣化を防止することもできる。
[適用例5]
本適用例に係るセンサーユニットは、前記発光素子部と前記受光素子部との接合面に対し反対側の面の少なくとも一方の面に光ファイバーが設けられ、前記被覆部材は前記光ファイバーを係脱可能とする取付部を有することが好ましい。
この構成の本適用例では、電極を被覆する被覆部材に係脱可能とする取付部を有するので、他の部材・部品等をこの取付部に係合させることで、部材・部品等、例えば、光ファイバーを容易に取り付けることができる。この取付部に光ファイバーを取り付けた場合、パルスレーザー光が光ファイバーにより発光素子部または受光素子部へと導光されるので、パルスレーザー光の光路を鏡等の反射により屈曲させる必要がなく、光ファイバーを曲げることにより自在にこのパルスレーザー光の光路を曲げることができる。
本適用例に係るセンサーユニットは、前記発光素子部と前記受光素子部との接合面に対し反対側の面の少なくとも一方の面に光ファイバーが設けられ、前記被覆部材は前記光ファイバーを係脱可能とする取付部を有することが好ましい。
この構成の本適用例では、電極を被覆する被覆部材に係脱可能とする取付部を有するので、他の部材・部品等をこの取付部に係合させることで、部材・部品等、例えば、光ファイバーを容易に取り付けることができる。この取付部に光ファイバーを取り付けた場合、パルスレーザー光が光ファイバーにより発光素子部または受光素子部へと導光されるので、パルスレーザー光の光路を鏡等の反射により屈曲させる必要がなく、光ファイバーを曲げることにより自在にこのパルスレーザー光の光路を曲げることができる。
[適用例6]
本適用例に係るテラヘルツ分光測定装置は、上記のセンサーユニットと、前記受光素子部に照射するレーザー光を照射するレーザー発振器と、前記検出信号を用いて分析処理を行う分析手段と、を備えることが好ましい。
この構成の本適用例では、受光素子部にて検出した信号から分析処理する分析手段を備えているので、得られた検出信号の分析および解析等をテラヘルツ分光測定と同時に行うことができる。従って、テラヘルツ分光測定と、その分析および解析を一度に行うことができるので、短時間で測定結果を得ることができる。
また、上記小型化されたセンサーユニットを導入することで、テラヘルツ分光測定装置を小型化することができる。
さらに、上記センサーユニットは、発光素子部から入射するテラへルツ光が流路部においてほとんど発散することなく受光素子部へと出射するので、このセンサーユニットを導入したテラヘルツ分光測定装置は、軸外し放物面鏡等の集光光学系を省略でき、簡易な構成のものとすることができる。
本適用例に係るテラヘルツ分光測定装置は、上記のセンサーユニットと、前記受光素子部に照射するレーザー光を照射するレーザー発振器と、前記検出信号を用いて分析処理を行う分析手段と、を備えることが好ましい。
この構成の本適用例では、受光素子部にて検出した信号から分析処理する分析手段を備えているので、得られた検出信号の分析および解析等をテラヘルツ分光測定と同時に行うことができる。従って、テラヘルツ分光測定と、その分析および解析を一度に行うことができるので、短時間で測定結果を得ることができる。
また、上記小型化されたセンサーユニットを導入することで、テラヘルツ分光測定装置を小型化することができる。
さらに、上記センサーユニットは、発光素子部から入射するテラへルツ光が流路部においてほとんど発散することなく受光素子部へと出射するので、このセンサーユニットを導入したテラヘルツ分光測定装置は、軸外し放物面鏡等の集光光学系を省略でき、簡易な構成のものとすることができる。
[適用例7]
本適用例に係るテラへルツ分光測定方法は、前記流路部に標準試料を流入させて前記検出信号を検出する標準試料検出工程と、前記流路部から前記標準試料を排出する排出工程と、前記流路部に前記試料を流入させて前記検出信号を検出する試料検出工程と、前記標準試料検出工程で得られる前記検出信号と前記試料検出工程で得られる前記検出信号とを比較して前記試料の分析を行う分析処理工程と、を備えることを特徴とする。
本適用例に係るテラへルツ分光測定方法は、前記流路部に標準試料を流入させて前記検出信号を検出する標準試料検出工程と、前記流路部から前記標準試料を排出する排出工程と、前記流路部に前記試料を流入させて前記検出信号を検出する試料検出工程と、前記標準試料検出工程で得られる前記検出信号と前記試料検出工程で得られる前記検出信号とを比較して前記試料の分析を行う分析処理工程と、を備えることを特徴とする。
この構成の本適用例では、標準試料による吸収スペクトルを検出し、その後、試料による吸収スペクトルを検出する。そして、試料による吸収スペクトルの検出信号を標準試料による吸収スペクトルの検出信号で割ることで測定評価するので、標準試料の吸収スペクトルを基準とした測定ができる。よって、安定した測定精度を確保することができる。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ここで、各実施形態において、同一構成については同一符号を付して説明を省略もしくは簡略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態であるテラヘルツ分光測定装置を図1に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態におけるテラヘルツ分光測定装置の構成図が示されている。
図1に示すように、本実施形態のテラヘルツ分光測定装置1は、所定周期でレーザー光30を発生するレーザー発振器としてのパルス光源100と、このパルス光源100から発生するレーザー光30を励起光とプローブ光とに分離するためのビームスプリッタ21と、この励起光を導くための励起光学系31と、励起光学系31によって導かれた励起光が照射されるセンサーユニット10と、プローブ光を導くためのプローブ光学系32と、このプローブ光の励起光に対するタイミング差を調整および設定する可変光遅延器40と、センサーユニット10からの検出信号を処理するための分析手段としての分光処理部50とを備えている。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態であるテラヘルツ分光測定装置を図1に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態におけるテラヘルツ分光測定装置の構成図が示されている。
図1に示すように、本実施形態のテラヘルツ分光測定装置1は、所定周期でレーザー光30を発生するレーザー発振器としてのパルス光源100と、このパルス光源100から発生するレーザー光30を励起光とプローブ光とに分離するためのビームスプリッタ21と、この励起光を導くための励起光学系31と、励起光学系31によって導かれた励起光が照射されるセンサーユニット10と、プローブ光を導くためのプローブ光学系32と、このプローブ光の励起光に対するタイミング差を調整および設定する可変光遅延器40と、センサーユニット10からの検出信号を処理するための分析手段としての分光処理部50とを備えている。
ここで、パルス光源100としては、例えば、フェムト秒パルスレーザーなどのパルスレーザー装置を用いることができる。
センサーユニット10は、励起光学系31の励起光が照射されることによりテラヘルツ光を発生させる発光素子部11と、発光素子11から出射されるテラヘルツ光が透過される試料Sを流通する流路部13と、流路13を透過したテラヘルツ光を受光する受光素子部12とを備えている。
センサーユニット10は、励起光学系31の励起光が照射されることによりテラヘルツ光を発生させる発光素子部11と、発光素子11から出射されるテラヘルツ光が透過される試料Sを流通する流路部13と、流路13を透過したテラヘルツ光を受光する受光素子部12とを備えている。
励起光学系31には、励起光をビームスプリッタ21からセンサーユニット10まで導くための固定反射鏡22,23が設けられている。
可変光遅延器40は、プローブ光の光軸と平行な方向に自在に移動可能な可動反射鏡41と、この可動反射鏡41の位置を移動制御する光遅延制御装置42と、プローブ光学系32を可反射鏡41へと導く固定反射鏡43とを備えている。
また、光遅延制御装置42は、可動反射鏡41の位置を駆動制御するためのものである。可動反射鏡41の位置を駆動制御することによって、プローブ光の光路長の設定・変更を制御し、もって、励起光とプローブ光の照射タイミング差(テラヘルツ光の発生・検出タイミング差)の設定・変更を制御する。
可変光遅延器40は、プローブ光の光軸と平行な方向に自在に移動可能な可動反射鏡41と、この可動反射鏡41の位置を移動制御する光遅延制御装置42と、プローブ光学系32を可反射鏡41へと導く固定反射鏡43とを備えている。
また、光遅延制御装置42は、可動反射鏡41の位置を駆動制御するためのものである。可動反射鏡41の位置を駆動制御することによって、プローブ光の光路長の設定・変更を制御し、もって、励起光とプローブ光の照射タイミング差(テラヘルツ光の発生・検出タイミング差)の設定・変更を制御する。
分光処理部50は、A/D変換器51、スペクトル分析装置52、及び、解析装置53を備えている。
電流/電圧変換器51は、受光素子12から供給された電流のアナログ信号をデジタル信号に変換するためのものである。
スペクトル分析装置52は、A/D変換器51で変換されたデジタル信号を記録し、フーリエ変換することによって、テラヘルツ光の周波数毎の強度分布を求めるためのものである。
電流/電圧変換器51は、受光素子12から供給された電流のアナログ信号をデジタル信号に変換するためのものである。
スペクトル分析装置52は、A/D変換器51で変換されたデジタル信号を記録し、フーリエ変換することによって、テラヘルツ光の周波数毎の強度分布を求めるためのものである。
解析装置53は、スペクトル分析装置52にて得られた振幅スペクトルに基づき、励起光学系31とプローブ光学系32との境界に配置されている試料Sの分光特性を求めるためのものである。解析装置53は、パーソナルコンピュータ等からなり、スペクトル分析装置52で得られた振幅スペクトラムのデータに基づき、試料Sのテラヘルツ光分光特性を得るために必要な演算処理を行い、試料Sのテラヘルツ光分光特性を得る。
図2は、本発明の第1実施形態におけるセンサーユニットの拡大断面図が示されている。
図2に示すように、センサーユニット10は、略同じ平板形状の発光素子部11と受光素子部12とが平面を合わせて接合されている。
発光素子部11は、平板形状のガリウム砒素基板(以下GaAs基板という)111を有している。このGaAs基板111は、受光素子部12との接合面とは反対側の基板として低温成長ガリウム砒素基板(以下LT−GaAs基板という)112が設けられている。このLT−GaAs基板112は、分子線エピタキシャル法により、具体的には、200℃〜400℃程度の温度範囲でガリウム砒素をGaAs基板111上にさせたものである。
そして、このLT−GaAs基板112上に電極113を形成し、さらに、この電極113の上に被覆部材としての透明部材114が形成されて、電極113が被覆されている。
また、この電極113には、テラヘルツ光が励起光学系31より入射する箇所に間隙113aが形成されている。
図2に示すように、センサーユニット10は、略同じ平板形状の発光素子部11と受光素子部12とが平面を合わせて接合されている。
発光素子部11は、平板形状のガリウム砒素基板(以下GaAs基板という)111を有している。このGaAs基板111は、受光素子部12との接合面とは反対側の基板として低温成長ガリウム砒素基板(以下LT−GaAs基板という)112が設けられている。このLT−GaAs基板112は、分子線エピタキシャル法により、具体的には、200℃〜400℃程度の温度範囲でガリウム砒素をGaAs基板111上にさせたものである。
そして、このLT−GaAs基板112上に電極113を形成し、さらに、この電極113の上に被覆部材としての透明部材114が形成されて、電極113が被覆されている。
また、この電極113には、テラヘルツ光が励起光学系31より入射する箇所に間隙113aが形成されている。
受光素子部12は、発光素子部11と略同様の構成となっており、GaAs基板121と、基板としてのLT−GaAs基板122と、電極123と、被覆部材としての透明部材124とを備えている。
また、電極123には、テラヘルツ光がプローブ光学系32より入射する箇所に間隙123aが形成されている。この導光孔123aは、発光素子部11側の間隙113aと略同じ位置に対応して設けられており、導光孔123aから入射するプローブ光と、発光素子部側から流路を介してくるテラヘルツ光とが同じ場所に入射するようになっている。
さらに、GaAs基板121には、発光素子部11と接合する平面に流路部13が形成されている。
また、電極123には、テラヘルツ光がプローブ光学系32より入射する箇所に間隙123aが形成されている。この導光孔123aは、発光素子部11側の間隙113aと略同じ位置に対応して設けられており、導光孔123aから入射するプローブ光と、発光素子部側から流路を介してくるテラヘルツ光とが同じ場所に入射するようになっている。
さらに、GaAs基板121には、発光素子部11と接合する平面に流路部13が形成されている。
図3には、本発明の第1実施形態における受光素子部側のGaAs基板の斜視図が示されている。
図3に示すように、GaAs基板121には、流路部13が形成されており、この流路部13は、流入口131と、排出口132と、滞留部133とを有している。
GaAs基板121は矩形状の平面を有する平板であり、片側平面に立方体状に窪んだ滞留部133が形成されている。この滞留部133は、その深さは100μm程度が好ましい。これは、深すぎると滞留部133を透過する際のテラヘルツ光の発散が大きくなり、薄すぎると滞留部133を流通する試料によるスペクトル吸収が十行えず測定不十分となるからである。
図3に示すように、GaAs基板121には、流路部13が形成されており、この流路部13は、流入口131と、排出口132と、滞留部133とを有している。
GaAs基板121は矩形状の平面を有する平板であり、片側平面に立方体状に窪んだ滞留部133が形成されている。この滞留部133は、その深さは100μm程度が好ましい。これは、深すぎると滞留部133を透過する際のテラヘルツ光の発散が大きくなり、薄すぎると滞留部133を流通する試料によるスペクトル吸収が十行えず測定不十分となるからである。
また、流路部13は、滞留部133からGaAs基板121の平面方向に延設された2つの円筒形状の穿孔部である流入口131と、排出口132とを有している。
図4には、本発明の第1実施形態におけるセンサーユニットの製造方法を表す模式図が示されている。
図4に示すように、LT−GaAs基板112等が形成された発光素子部11と、LT−GaAs基板122等が形成された受光素子部12とを用意する(図4(A)参照)。そして、GaAs基板121において、LT−GaAs基板122等が形成されていない平面をエッチングにより切削し、流路部13を形成する(図3,図4(B)参照)。
図4に示すように、LT−GaAs基板112等が形成された発光素子部11と、LT−GaAs基板122等が形成された受光素子部12とを用意する(図4(A)参照)。そして、GaAs基板121において、LT−GaAs基板122等が形成されていない平面をエッチングにより切削し、流路部13を形成する(図3,図4(B)参照)。
次に、GaAs基板111と、流路部13が形成されたGaAs基板121とは、LT−GaAs基板122が形成されていない側のGaAs基板111の平面と、上記エッチングされた側のGaAs基板121の平面とが対向するよう配置される(図4(B)参照)。
そして、これらGaAs基板111,121の平面を接合することにより、流路部13を有するセンサーユニット10が得られる(図4(C)参照)。
そして、これらGaAs基板111,121の平面を接合することにより、流路部13を有するセンサーユニット10が得られる(図4(C)参照)。
図5には、本発明の第1実施形態における流路での試料の流通状態を表す模式図が示されている。
図5に示すように、試料Sは、流入口131から流入し、排出口132から排出される。このとき、滞留部133に試料Sが滞留する。そして、滞留部133の略中央がテラヘルツ光照射部134となっており、このテラヘルツ光照射部134において、試料Sにテラヘルツ光が照射される。
図5に示すように、試料Sは、流入口131から流入し、排出口132から排出される。このとき、滞留部133に試料Sが滞留する。そして、滞留部133の略中央がテラヘルツ光照射部134となっており、このテラヘルツ光照射部134において、試料Sにテラヘルツ光が照射される。
図6には、本発明の第1実施形態におけるテラヘルツ分光測定方法を表すブロック図が示されている。
図6および図5に示すように、本実施例においては、標準試料としての水を流路部13に流通させて得られるスペクトル吸収を検出する標準試料検出工程P1の後、流路部13から完全に水を排出する排出工程P2を行う。
その後、流路部13に試料Sを流通させてスペクトル吸収を検出する試料検出工程P3を行う。そして、スペクトル分析装置52(図1参照)において試料Sによるスペクトル吸収の検出信号を水によるスペクトル吸収の検出信号で割ってスペクトル分析をする分析処理工程P4を行っている。
図6および図5に示すように、本実施例においては、標準試料としての水を流路部13に流通させて得られるスペクトル吸収を検出する標準試料検出工程P1の後、流路部13から完全に水を排出する排出工程P2を行う。
その後、流路部13に試料Sを流通させてスペクトル吸収を検出する試料検出工程P3を行う。そして、スペクトル分析装置52(図1参照)において試料Sによるスペクトル吸収の検出信号を水によるスペクトル吸収の検出信号で割ってスペクトル分析をする分析処理工程P4を行っている。
以上の構成の本実施形態では次の作用効果を奏することができる。
(1)第1実施形態のセンサーユニット10では、発光素子部11と受光素子部12とが互いに接合され、その間に試料Sの流路部13が形成されているので、試料Sを当該流路部13に流しながら発光素子部11よりテラヘルツ光を出射させ試料Sを通して受光素子部12へと入射させることができる。つまり、発光素子部11から受光素子部12までのテラヘルツ光の光路が流路部13中の試料Sのみとなる。
(1)第1実施形態のセンサーユニット10では、発光素子部11と受光素子部12とが互いに接合され、その間に試料Sの流路部13が形成されているので、試料Sを当該流路部13に流しながら発光素子部11よりテラヘルツ光を出射させ試料Sを通して受光素子部12へと入射させることができる。つまり、発光素子部11から受光素子部12までのテラヘルツ光の光路が流路部13中の試料Sのみとなる。
このため、テラヘルツ光が大気中の水蒸気等によってスペクトル吸収されることがない。従って、センサーユニット10においては、試料S由来のスペクトル吸収のみを受光素子部12にて検出することができる。
また、発光素子部11と受光素子部12とを接合させているので、これらが離し置きされ、その間に試料Sが流通または配置されるセンサーユニット10に比べ、小型化することができる。このため、このセンサーユニット10を導入することで、テラヘルツ分光測定装置1を小型化することができる。
また、発光素子部11と受光素子部12とを接合させているので、これらが離し置きされ、その間に試料Sが流通または配置されるセンサーユニット10に比べ、小型化することができる。このため、このセンサーユニット10を導入することで、テラヘルツ分光測定装置1を小型化することができる。
(2)GaAs基板121は矩形状の平面を有する平板であり、片側平面に立方体状に窪んだ滞留部133が形成されている。この滞留部133の深さは数100μm程度である。
このため、発光素子部11から出射されるテラへルツ光が流路部13においてほとんど発散することなく受光素子部12へと入射される。
このため、軸外し放物面鏡等によるテラヘルツ光の焦点調整を行う必要がない。従って、本実施例のセンサーユニット10を導入したテラヘルツ分光測定装置1は、軸外し放物面鏡等の集光光学系を省略でき、簡易な構成のものとすることができる。
このため、発光素子部11から出射されるテラへルツ光が流路部13においてほとんど発散することなく受光素子部12へと入射される。
このため、軸外し放物面鏡等によるテラヘルツ光の焦点調整を行う必要がない。従って、本実施例のセンサーユニット10を導入したテラヘルツ分光測定装置1は、軸外し放物面鏡等の集光光学系を省略でき、簡易な構成のものとすることができる。
(3)センサーユニット10は、GaAs基板121において、LT−GaAs基板122等が形成されていない平面をエッチングにより切削し、流路部13を形成する。
このため、GaAs基板121をエッチングするだけで、発光素子部11と受光素子部12との間に流路部13を形成することができる。
よって、センサーユニット10を簡易な構成とすることができ、容易に製造することができる。
このため、GaAs基板121をエッチングするだけで、発光素子部11と受光素子部12との間に流路部13を形成することができる。
よって、センサーユニット10を簡易な構成とすることができ、容易に製造することができる。
(4)LT−GaAs基板112上に電極113を形成し、さらに、この電極113の上に透光性部材114が形成されて、電極113が被覆されている。
このため、電極113の短絡を防止することができる。また、外気に触れることによる電極113の劣化を防止することもできる。
このため、電極113の短絡を防止することができる。また、外気に触れることによる電極113の劣化を防止することもできる。
(5)流路部13には流入口131と排出口132とが対角に設けられており、滞留部133を試料Sで満たすことができる。
テラヘルツ光照射部134に試料Sを常に流通させることができるので、試料S由来の吸収スペクトルを安定して検出することができ、測定精度を向上させることができる。
テラヘルツ光照射部134に試料Sを常に流通させることができるので、試料S由来の吸収スペクトルを安定して検出することができ、測定精度を向上させることができる。
(6)テラヘルツ分光測定装置1では、受光素子部12にて検出した信号から分析処理する分光処理部を備えているので、得られた検出信号の分析および解析等をテラヘルツ分光測定と同時に行うことができる。従って、テラヘルツ分光測定と、その分析および解析を一度に行うことができるので、短時間で測定結果を得ることができる。
(7)本実施例のテラヘルツ分光測定においては、純水を流路部13に流通させて、吸収スペクトルを検出した後、流路部13から完全に純水を排出する。その後、流路部13に試料Sを流通させてスペクトル吸収を検出する。そして、試料Sによる吸収スペクトルの検出信号を純水による吸収スペクトルの検出信号で割ってスペクトル分析を行っている。
このため、純水によるスペクトル吸収を検出し、その後、試料Sによる吸収スペクトルを検出する。そして、試料Sによる吸収スペクトルの検出信号を標準試料による吸収スペクトルの検出信号で割ることで測定評価するので、安定した測定精度を確保することができる。
次に、本発明の第2実施形態を図7および図8に基づいて説明する。
図7には、本発明の第2実施形態におけるセンサーユニットの製造方法を表す模式図が示されている。
図8には、本発明の第2実施形態におけるスペーサーを表す斜視図が示されている。
第2実施形態は、第1実施形態とは、GaAs基板121に流路13を設ける替わりに、スペーサー14を用いている点が異なるものであり、その他の構成は第1実施形態と同様である。
図7には、本発明の第2実施形態におけるセンサーユニットの製造方法を表す模式図が示されている。
図8には、本発明の第2実施形態におけるスペーサーを表す斜視図が示されている。
第2実施形態は、第1実施形態とは、GaAs基板121に流路13を設ける替わりに、スペーサー14を用いている点が異なるものであり、その他の構成は第1実施形態と同様である。
図7に示すように、LT−GaAs基板112等が形成された発光素子部11と、LT−GaAs基板122等が形成された受光素子部12とを用意する(図7(A)参照)。
そして、発光素子部11と受光素子部12との間にスペーサー14を配置し(図7(B)参照)、発光素子部11と受光素子部12とでスペーサー14を挟み込むことで流路部13を有するセンサーユニット10が得られる(図7(C)参照)。
そして、発光素子部11と受光素子部12との間にスペーサー14を配置し(図7(B)参照)、発光素子部11と受光素子部12とでスペーサー14を挟み込むことで流路部13を有するセンサーユニット10が得られる(図7(C)参照)。
図8に示すように、このスペーサー14は、矩形状の枠材143であって、流路13部(図3参照)に相当する空洞部Hが形成されている。
そして、このスペーサー14は、枠材143の平面方向に延設された2つの円筒形状の穿孔部である流入口141と、排出口142とを有している。
そして、このスペーサー14は、枠材143の平面方向に延設された2つの円筒形状の穿孔部である流入口141と、排出口142とを有している。
従って、第2実施形態では、第1実施形態の効果(1),(2),(4)〜(7)と同様な作用効果を奏することができる。さらに、以下のような作用効果を奏することができる。
(8)本実施例のセンサーユニット10は、流路部13がスペーサー14を用いることにより形成されている。
このため、流路部13がスペーサー14により形成されるので、発光素子部11と受光素子部12との間にスペーサー14を挟みこんで接合するだけで、発光素子部11と受光素子部12との間に流路部13を形成することができる。
よって、センサーユニット10は簡易な構成とすることができ、さらに、当該センサーユニット10を容易に製造することができる。
(8)本実施例のセンサーユニット10は、流路部13がスペーサー14を用いることにより形成されている。
このため、流路部13がスペーサー14により形成されるので、発光素子部11と受光素子部12との間にスペーサー14を挟みこんで接合するだけで、発光素子部11と受光素子部12との間に流路部13を形成することができる。
よって、センサーユニット10は簡易な構成とすることができ、さらに、当該センサーユニット10を容易に製造することができる。
本発明の第3実施形態を図9に基づいて説明する。
図9には、本発明の第3実施形態におけるセンサーユニットを表す模式図が示されている。
第3実施形態は、第1実施形態とは励起光学系31およびプローブ光学系32の構成が異なるものであり、その他の構成は第1実施形態と同様である。
透光性部材114,124には、可撓性を有する光ファイバーFが取り付けられる取付部114a,124aが設けられている。これら取付部114a,124aは透光性部材114,124の厚さ方向に貫通する穴であり、この穴に光ファイバーFの先端を導通することで光ファイバーFを係脱可能に取り付け固定する。
従って、第3実施形態では、第1実施形態の効果(1),(2),(4)〜(7)と同様な作用効果を奏することができる。さらに、以下のような作用効果を奏することができる。
図9には、本発明の第3実施形態におけるセンサーユニットを表す模式図が示されている。
第3実施形態は、第1実施形態とは励起光学系31およびプローブ光学系32の構成が異なるものであり、その他の構成は第1実施形態と同様である。
透光性部材114,124には、可撓性を有する光ファイバーFが取り付けられる取付部114a,124aが設けられている。これら取付部114a,124aは透光性部材114,124の厚さ方向に貫通する穴であり、この穴に光ファイバーFの先端を導通することで光ファイバーFを係脱可能に取り付け固定する。
従って、第3実施形態では、第1実施形態の効果(1),(2),(4)〜(7)と同様な作用効果を奏することができる。さらに、以下のような作用効果を奏することができる。
(9)本実施例では、透光性部材114,124には、可撓性を有する光ファイバーFが取り付けられる取付部114a,124aが設けられており、これら取付部114a,124aに可撓性を有する光ファイバーFの先端を導通して光ファイバーFを係脱可能に取り付け固定している。
このため、簡易な構成により光ファイバーFを容易に取り付けることができる。この取付部114a,124aに光ファイバーFを取り付けることで、励起光またはプローブ光が光ファイバーFにより発光素子部11または受光素子部12へと導光されるので、励起光学系31またはプローブ光学系32を鏡等の反射により屈曲させる必要がなく、光ファイバーFを曲げることによりこれらの光路を自在に曲げることができる。
よって、固定反射鏡22,23を用いる必要がなく、パルス光源100(図1参照)とセンサーユニット10との位置関係を自由に設定することができる。従って、テラヘルツ分光測定装置1(図1参照)を簡易な構成とすることができ、さらに、容易に小型化することができる。
よって、固定反射鏡22,23を用いる必要がなく、パルス光源100(図1参照)とセンサーユニット10との位置関係を自由に設定することができる。従って、テラヘルツ分光測定装置1(図1参照)を簡易な構成とすることができ、さらに、容易に小型化することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、受光素子部12に流路13部を形成したが、これに限らず、発光素子部11に流路部13を形成してもよいし、発光素子部11および受光素子部12の両方に流路部13を形成してもよい。
例えば、受光素子部12に流路13部を形成したが、これに限らず、発光素子部11に流路部13を形成してもよいし、発光素子部11および受光素子部12の両方に流路部13を形成してもよい。
流路部13の形状が立方体状としたが、これに限らない。例えば、発光素子部11または受光素子部12の一方に半楕円球状の流路部13を形成してもよいし、発光素子部11および受光素子部12の両方に半楕円球状の流路部13を形成し、これらを接合することにより楕円球状の流路部13を形成してもよい。
光ファイバーFを透光性部材114,124の取付部114a,124aに取り付けるとしたが、これに限らず、励起光およびプローブ光が導光孔113a,123aに入射するように、光ファイバーFの先端を導光孔113a,123aに向けて離し置いてもよい。
本発明は、テラヘルツ分光測定装置のほか、様々な光学測定装置に利用できる。
1…テラヘルツ分光測定装置、10…センサーユニット、11…発光素子部、12…受光素子部、13…流路部、14…スペーサー、30…レーザー光、50…分光処理部(分析手段)、100…パルス光源(レーザー発振器)、112…LT−GaAs基板(基板)、113…電極、114…透光性部材(被覆部材)、114a,124a…取付部、122…LT−GaAs基板(基板)、123…電極、124…透光性部材(被覆部材)、F…光ファイバー、S…試料、P1…標準試料検出工程、P2…排出工程、P3…試料検出工程、P4…分析処理工程
Claims (7)
- テラヘルツ光を発光する基板を有する発光素子部と、前記テラへルツ光を受光して検出信号を検出する基板を有する受光素子部とを備え、
前記発光素子部と前記受光素子部とが互いに接合され、かつ、前記発光素子部と前記受光素子部との間に沿って液体が流れる流路部が形成され、前記テラヘルツ光が前記発光素子部から前記流路部へ直接光として入射し、前記流路部から前記受光素子部へ直接光として射出することを特徴とするセンサーユニット。 - 請求項1に記載のセンサーユニットにおいて、
前記流路部が前記発光素子部または前記受光素子部の少なくとも一方に形成された溝部を伴うことを特徴としたセンサーユニット。 - 請求項1または請求項2に記載のセンサーユニットにおいて、
前記流路部がスペーサーにより形成されたことを特徴とするセンサーユニット。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のセンサーユニットにおいて、
前記発光素子部と前記受光素子部とがそれぞれ電極を有し、
前記電極が透光性、かつ、絶縁性のある被覆部材によって被覆されることを特徴とするセンサーユニット。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載のセンサーユニットにおいて、
前記発光素子部と前記受光素子部との接合面に対し反対側の面の少なくとも一方の面に光ファイバーが設けられ、
前記被覆部材は前記光ファイバーを係脱可能とする取付部を有することを特徴とするセンサーユニット。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載のセンサーユニットと、
前記受光素子部に照射するレーザー光を照射するレーザー発振器と、
前記検出信号を用いて分析処理を行う分析手段と、を備えたことを特徴としたテラヘルツ分光測定装置。 - 請求項6に記載のテラヘルツ分光測定装置を用いたテラヘルツ分光測定方法であって、
前記流路部に標準試料を流入させて前記検出信号を検出する標準試料検出工程と、
前記流路部から前記標準試料を排出する排出工程と、
前記流路部に前記試料を流入させて前記検出信号を検出する試料検出工程と、
前記標準試料検出工程で得られる前記検出信号と前記試料検出工程で得られる前記検出信号とを比較して前記試料の分析を行う分析処理工程と、を備えることを特徴とするテラへルツ分光測定方法。
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-
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- 2009-01-19 JP JP2009008653A patent/JP2010164511A/ja active Pending
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