JP2010161633A - 複数カメラ水平設置装置、複数カメラの水平設置方法およびステレオ撮影装置 - Google Patents

複数カメラ水平設置装置、複数カメラの水平設置方法およびステレオ撮影装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010161633A
JP2010161633A JP2009002539A JP2009002539A JP2010161633A JP 2010161633 A JP2010161633 A JP 2010161633A JP 2009002539 A JP2009002539 A JP 2009002539A JP 2009002539 A JP2009002539 A JP 2009002539A JP 2010161633 A JP2010161633 A JP 2010161633A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
camera
cameras
target
adjustment
horizontal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009002539A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Tezuka
英昭 手塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electric Power Co Inc filed Critical Tokyo Electric Power Co Inc
Priority to JP2009002539A priority Critical patent/JP2010161633A/ja
Publication of JP2010161633A publication Critical patent/JP2010161633A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 複雑な演算処理を伴うキャリブレーションなしに、複数のカメラを物理的に水平に設置する。
【解決手段】 所定の空間領域(60)をステレオ撮影する撮影手段(11)を備える。撮影手段(11)は、前記所定の空間領域(60)に対して異なる方向から撮影する二台のカメラである。一台が所定の基準高さにてその撮影方向(12L)が前記所定の空間領域を撮影範囲とする場合に水平となるように設置した基準カメラ(11L)であり、 残りが前記基準カメラ(11L)の基準高さにてその撮影方向(12R)を水平とした調整カメラ(11R)である。調整カメラ(11R)の方向へ水平にレーザ光(LB)を発射するレーザ発射装置(20)を前記基準カメラ(11L)に備え、レーザ発射装置(20)から発射されたレーザ光(LB)を当てるべき標的(31)を含むターゲットプレート(30)を前記調整カメラ(11R)に備える。そのターゲットプレート(30)は、前記標的(31)を当該調整カメラ(11R)の水平に適合させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、所定の空間領域をステレオ撮影するための複数のカメラを現場に水平に設置するための複数カメラ水平設置装置およびステレオ撮影装置に関する。
従来、所定の空間領域をステレオ撮影するための二台のカメラを現場に設置するには、各カメラの画像が同一平面上に位置することが望ましい。高い計測精度を得るためには、二台のカメラが正確に同一平面上に設置されることが望ましいが、撮影現場においてはそれが難しい場合が多い。そのため、二台のカメラの位置を設定し、設定後において高精度に校正(キャリブレーション)を実行する必要がある。
高精度な校正としては、例えば8点キャリブレーションという手法が採用されていた。8点キャリブレーションとは、撮影空間上に、測定で正確に設定したモデルとなる直方体(立方体)の8個の頂点を光らせ、それを受光して位置合わせをするものである。例えば、前記立方体における8個の頂点の座標をコンピュータに入力する。あるいは、二台のカメラで前記立方体を撮影して二台のカメラ画像を取得した後に、立方体の各頂点の座標と二台のカメラ画像の座標を対応させて校正することになる。
校正(キャリブレーション)を高精度にかつ効率よく実行するために、特許文献1〜特許文献3に示されているように種々の工夫がなされている。
特開平8−14828号公報
特開平10−122819号公報
特開2007−64836号公報
ところで、風力発電装置に対するバードストライクを回避するために、鳥などの飛来物を検知し、その検知した情報に基づいて風力発電のプロペラを減速または停止させることが行われている。その飛来物の検知には、複数(たいてい二台)のカメラで飛来物を含む画像データを取得し、同期させた複数の画像データ中において一致する粒子や画素を抽出する(たとえば、PTVのステレオペアマッチング)、という手法が採用されている。すなわち、一致した粒子や画素について、三次元における速度の情報に変換し、三次元の軌跡を求めるものである。このような飛来物の検知により、風力発電装置に飛来物が近づいているか否か、等を判断して、風力発電装置の減速または停止の制御に用いるのである。
なお、風力発電装置に対するバードストライク回避のための飛来物検知では、ステレオ撮影を実行するために設置される2台のカメラの距離は、ほぼ100メートル規模となる。
さて、風力発電装置に対するバードストライク回避のようにステレオ撮影を実行する対象となる空間領域が広大なものである場合は、校正(キャリブレーション)の作業が大がかりとなり、面倒である。 すなわち、被写体となる空間領域が非常に大きくなるため、校正のために仮想する立方体における8個の頂点座標の設定が大がかりとなってしまうのである。その直方体(立方体)がかなりの大きさになるので、それを撮影するためには、従来のキャリブレーション方法では、工夫されているとはいえ、やはり複雑な演算処理を行う必要があった。
本発明が解決しようとする課題は、キャリブレーションを実行するための複雑な演算処理を伴うことなく、ステレオ撮影に必要な複数のカメラを水平に設置する作業を簡易に実行可能な技術を提供することを目的とする。
(第一の発明)
第一の発明は、 所定の空間領域(60)をステレオ撮影する撮影手段(11)を備えた複数カメラ水平設置装置(10)に係る。
すなわち、前記撮影手段(11)は、前記所定の空間領域(60)に対して異なる方向から撮影する少なくとも二台以上のカメラを備える。 前記二台以上のカメラにおける一台が所定の基準高さにてその撮影方向(12L)が前記所定の空間領域を撮影範囲とする場合に水平となるように設置した基準カメラ(11L)であり、 残りのカメラが前記基準カメラ(11L)の基準高さにてその撮影方向(12R)を水平とした調整カメラ(11R)である。
前記調整カメラ(11R)の方向へ水平にレーザ光(LB)を発射するレーザ発射装置(20)を前記基準カメラ(11L)に備えるとともに、 そのレーザ発射装置(20)から発射されたレーザ光(LB)を当てるべき標的(31)を含むターゲットプレート(30)を前記調整カメラ(11R)に備える。 そして、そのターゲットプレート(30)は、前記標的(31)を当該調整カメラ(11R)の水平に適合させた。
(用語説明)
基準カメラ(11L)を水平に設置するには、たとえば水準器を用いる。
調整カメラが二台ある場合には、基準カメラ(11L)の両側に調整カメラを配置し、ターゲットプレート(30)の両面に標的(31)を用意すれば、二台の調整カメラの水平調整が行える。
(作用)
水平基準となる基準カメラ(11L)は、所定の基準高さにてその撮影方向(12L)が水平となるように設置する。一方、調整カメラ(11R)は基準カメラ(11L)から所定の距離に予めその撮影方向(12R)を水平に設置する。基準カメラ(11L)のレーザ発射装置(20)からレーザ光(LB)を前記調整カメラ(11R)の方向に向けて水平に発射する。そのレーザ光(LB)が調整カメラ(11R)に設けたターゲットプレート(30)の標的(31)に当たるように当該調整カメラ(11R)を移動して位置合わせをすれば、基準カメラ(11L)と調整カメラ(11R)とは水平となる。当該調整カメラ(11R)は容易にかつ精確に、効率よく基準カメラ(11L)の基準高さで水平に位置決めすることができる。
第一の発明は、以下のように限定することもできる。
すなわち、 前記レーザ発射装置(20)は、2本のレーザ光(LB)を一定の幅で前記調整カメラ(11R)の方向に向けて水平に発射可能とするとともに、 前記ターゲットプレート(30)には、前記レーザ発射装置(20)から発射された2本のレーザ光(LB)を当てるべき二つの標的(31)を予め設定し、その二つの標的(31)は、前記レーザ光(LB)の2本の間隔と同じ間隔に設ける。
(作用)
2本のレーザ光(LB)をターゲットプレート(30)の二つの標的(31)に当てるように調整カメラ(11R)を調整することで、ターゲットプレート(30)の当て面がレーザ光(LB)に対して直角となるように調整することが容易になる。その結果、基準カメラ(11L)に対する位置合わせ誤差を小さく抑えることができる。
第一の発明に係る複数カメラ水平設置装置(10)は、以下のように限定することもできる。
すなわち、 前記ターゲットプレート(30)における前記標的(31)の存在する面には、多数の升目を設け、その升目の中に前記標的(31)を設ける。
(作用)
ターゲットプレート(30) における標的(31)の存在する面に升目が設けられているので、調整カメラ(11R)はその升目内に現れるレーザ光を基準としながら、そのレーザ光が標的(31)と一致するように位置合わせすればよい。
第一の発明に係る複数カメラ水平設置装置(10)は、以下のように限定することもできる。
すなわち、 前記調整カメラ(11R)には、レーザ光(LB)が前記ターゲットプレート(30)の標的(31)に当たるように自動的に調整移動するための自動調整装置(40)を備える。
「自動調整装置」とは、たとえばターゲットプレート(30)の材質をレーザ光(LB)を反射する素材とし、ターゲットプレート(30)から反射してきた反射光にてフィードバック制御を実行する制御装置を組み込むことで実現する。
(作用)
調整カメラ(11R)に自動調整装置(40)を備えることで、調整カメラ(11R)は、より一層、容易にかつ効率よく基準カメラ(11L)の基準高さで水平に位置決めすることができる。
第二の発明は、 所定の空間領域をステレオ撮影する撮影手段における複数カメラの水平設置方法に係る。
すなわち、二台以上のカメラにおける一台である基準カメラにはレーザ光を発射するレーザ発射装置を備えるとともに、基準カメラ以外のカメラである調整カメラには前記レーザ発射装置から発射されたレーザ光を当てるべき標的を含むターゲットプレートを備えている。
そして、 基準カメラを、所定の基準高さにてその撮影方向が前記所定の空間領域を撮影範囲とする場合に水平となるように設置する基準カメラ設置手順と、 その基準カメラとは異なる位置へ、前記所定の空間領域を撮影範囲となるように調整カメラを仮設置する仮設置手順と、 前記レーザ発射装置から発射されたレーザ光が前記標的の位置となるように調整カメラの設置位置を調整する調整手順とを実行するのが、複数カメラ水平設置方法である。
上記の第二の発明は、請求項1に記載の発明に係る複数カメラ水平設置装置を用いたプロセス発明である。したがって、請求項2から請求項4に記載の発明に係る複数カメラ水平設置装置を用いたプロセス発明を実行することは、当然に可能である。
第三の発明は、所定の空間領域をステレオ撮影するために複数のカメラを備えるとともに、 前記所定の空間領域に対して異なる方向から撮影する少なくとも二台以上のカメラと、 そのカメラの撮影画像データを用いて三次元処理を実行する演算装置とを備えたステレオ撮影装置に係る。
すなわち、前記二台以上のカメラにおける一台が所定の基準高さにてその撮影方向(12L)が前記所定の空間領域を撮影範囲とする場合に水平となるように設置した基準カメラ(11L)であり、 残りのカメラが前記基準カメラ(11L)の基準高さにてその撮影方向(12R)を水平とした調整カメラ(11R)である。
前記調整カメラ(11R)の方向へ水平にレーザ光(LB)を発射するレーザ発射装置(20)を前記基準カメラ(11L)に備えるとともに、 そのレーザ発射装置(20)から発射されたレーザ光(LB)を当てるべき標的(31)を含むターゲットプレート(30)を前記調整カメラ(11R)に備える。 そして、そのターゲットプレート(30)は、前記標的(31)を当該調整カメラ(11R)の水平に適合させた。
上記した第三の発明は、請求項1に記載の発明に係る複数カメラ水平設置装置を用いたステレオ撮影装置である。したがって、請求項2から請求項4に記載の発明に係る複数カメラ水平設置装置を用いたステレオ撮影装置を実行することは、当然に可能である。
請求項1から請求項4に記載の発明によれば、キャリブレーションを実行するための複雑な演算処理を伴うことなく、ステレオ撮影に必要な複数のカメラを水平に設置する作業を簡易に実行可能な装置を提供することができた。
請求項5に記載の発明によれば、キャリブレーションを実行するための複雑な演算処理を伴うことなく、ステレオ撮影に必要な複数のカメラを水平に設置する作業を簡易に実行可能な方法を提供することができた。
請求項6に記載の発明によれば、キャリブレーションを実行するための複雑な演算処理を伴うことなく、必要な複数のカメラを水平に設置する作業を簡易に実行可能なステレオ撮影装置を提供することができた。
本発明の実施形態の複数カメラ水平設置装置を示すもので、実験室における概略的な斜視図である。 図1の平面図である。 (A)はターゲットプレートの当て面側から見た斜視図で、(B)はレーザ光がターゲットプレートの当て面に当たる状態を示す平面図である。 右側のカメラの自動調整装置を示す斜視図である。 本発明の実施形態の複数カメラ水平設置装置を示すもので、現場における概略的な斜視図である。 図5の平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1および図2を参照するに、本実施形態に係る複数カメラ水平設置装置10およびステレオ撮影装置は、所定の空間領域60をステレオ撮影するために異なる方向から撮影する少なくとも二台以上のカメラ11(撮影手段)を同じ高さの水平位置に設置するものである。
まずは、実験室などのように所定の空間領域60より狭い場所で、予め、上記の複数のカメラ11(撮影手段)の基本的な設定(モデル設定)が行われる。本実施形態では2台のカメラ11L(基準カメラとなる),11R(調整カメラとなる)を用いて説明する。
実験室では、モデル上の空間領域61と2台のカメラ11L,11Rが平面で三角形状になるように配置される。換言すれば、2台のカメラ11L,11Rは図示しないモデル上の撮影対象物と結ぶ三角形状になるように配置される。しかも、このモデル上の三角形は、2台のカメラ11L,11Rのレンズの向き12L,12R(撮影方向)が実際の現場に設置される際に得られる三角形と相似形とする。したがって、2台のカメラ11L,11Rのレンズの向き12L,12R(撮影方向)はモデル上の三角形の線上にほぼ位置していることが望ましい。
図1および図2に示す左側のカメラ11Lの撮影方向12L(レンズの向き)は、2台のカメラ11L,11Rを結ぶライン13に水平方向に直交する左側方位基準線14Lに対して右側に撮影角度θLをなしている。また、図1および図2の右側のカメラ11Rの撮影方向12R(レンズの向き)は、前記ライン13に水平方向に直交する右側方位基準線14Rに対して左側に撮影角度θRをなしている。左側方位基準線14Lと右側方位基準線14Rは互いに平行である。
2台のカメラ11L,11Rの間のモデルの距離LMは、この実験室では例えば3m(メートル)としている。実際の現場では、2台のカメラ11L,11Rの間の距離Lは例えば100m(メートル)である。
そこで、本実施形態では左側のカメラ11Lを水平基準となる基準カメラとし、そのカメラ11Lを基準高さで、かつ例えば水準器でその撮影方向12Lを水平に設置すると共に撮影角度θLに設定する。
一方、右側のカメラ11Rは、左側のカメラ11Lから3m離れた位置に、ほぼ上記の基準高さに合わせて、かつ例えば水準器を用いることによって、その撮影方向12Rを水平に設置すると共に撮影角度θRに設定する。
上記の左側のカメラ11Lには、レーザ発振器保持部材21が左側方位基準線14Lと同じ方向に延びるように設けられている。そして、そのレーザ発振器保持部材21には2本のレーザ光LB(レーザビーム)を一定の幅で前記右側のカメラ11Rの方向に向けて水平に発射するために2個のレーザ発振器22を備えたレーザ発射装置20が設けられている。
一方、上記の右側のカメラ11Rには、前記左側のカメラ11Lのレーザ発射装置20から発射された2本のレーザ光LBを当てるべき二つの標的31を予め設定したターゲットプレート30が、右側方位基準線14Rと同じ方向に延びるように設けられている。また、その二つの標的31を設けた側の当て面33が垂直になるように、かつ、その二つの標的31を右側のカメラ11Rの水平に合わせて設置されている。これらのターゲットプレート30の設定は、機械的な作り込みと、水準器を使用することで、容易にかつ精確に行うことができる。
図3(A)を参照するに、上記のターゲットプレート30は、多数の升目32が設けられ、その升目32には例えば直径1mm位の大きさの前記二つの標的31が設けられている。このように多数の升目32を設けることで、前記右側のカメラ11Rを升目単位で移動して位置合わせすることが容易になる。なお、レーザ光LBの直径は約5mmほどであり、ビームプロファイルはガウシアン分布をしている。
また、ターゲットプレート30はその当て面33がダイクロイックフィルタ等を利用して特定の波長領域の光を反射する構成とすることで、ターゲットプレート30の当て面33が例えば赤で設けられている場合、例えば緑色のレーザ光LBが当たると黒になるので、レーザ光LBが当たったか否かとその当たった箇所を容易に識別することができる。
その他に、ターゲットプレート30の当て面33は、赤のレーザ光LBがターゲットプレート30に当たると緑に変わるといった状態にすることができ、特に限定されない。また、前記二つの標的31は、例えば目立つようにするために銀色の光沢としてもよい。
また、ターゲットプレート30の材質は特に限定されず、例えばアクリルなどの樹脂製とすることができる。
次いで、右側のカメラ11Rは、前記左側のカメラ11Lに設けたレーザ発射装置20から発射された2本のレーザ光LBが前記ターゲットプレート30の二つの標的31に当たるように上下方向および水平で回転する方向に移動して位置合わせする。これによって、右側のカメラ11Rが基準カメラである左側のカメラ11Lの基準高さで水平に位置決めされることになる。
より詳しく説明する。レーザ光LBが1本の場合は、ターゲットプレート30の一つの標的31に当たっても、図3(A)に示されるレーザ光LBとターゲットプレート30の当て面33とのなす角度αが90°(直角)であるかどうかは容易に判断することができない。つまり、レーザ光LBが1本では、右側のカメラ11Rを左側のカメラ11Lの基準高さの水平位置に位置決めすることができるが、レーザ光LBとターゲットプレート30の当て面33とのなす角度αが90°(直角)でない場合は、左側方位基準線14Lと右側方位基準線14Rが平行にならない。したがって、左側のカメラ11Lと右側のカメラ11Rを所定の空間領域60の現場に設置するとき、右側のカメラ11Rの撮影方向12R(レンズの向き)の撮影角度θRが実験室と同じ設定通りではなくなる可能性がある。
しかし、2本のレーザ光LBが使用される場合、2本のレーザ光LBをターゲットプレート30の二つの標的31に当てるためには、右側方位基準線14Rが左側方位基準線14Lと平行になるようにターゲットプレート30が、カメラ11L,11Rを結ぶライン13と右側方位基準線14Rとの交点を軸15として水平で回転する方向に移動する必要がある。したがって、1本目のレーザ光LBをターゲットプレート30の一つ目の標的31に当ててから、2本目のレーザ光LBを二つ目の標的31に当てることにより、その結果として、各レーザ光LBとターゲットプレート30の当て面33との角度αが90°(直角)になり、右側方位基準線14Rが左側方位基準線14Lと平行になるように位置決めされることになる。その結果、左側のカメラ11Lと右側のカメラ11Rの位置合わせの誤差を小さく抑えることができる。
なお、図3(B)示されているように、レーザ光LBに対して90°(直角)をなす直線とターゲットプレート30の当て面33との誤差角度βが3°位までなら、測定には影響がない。
また、左側方位基準線14Lと右側方位基準線14Rは、例えばGPSを使用して方位計測を行うことにより、予め平行に設定することを前提するのであれば、上記のようにレーザ光LBが1本の場合でも、水平位置決めを行うことができるので、本発明は2本のレーザ光LBを使用することに限定するものではない。
図4を参照するに、上記の右側のカメラ11Rは、レーザ光LBがターゲットプレート30の標的31に当たるように自動的に調整移動するための自動調整装置40を設けることができる。この自動調整装置40は、一例として説明すると、図示しないカメラ支持用構造部材に設けたカメラ支持ベース41が図示しない昇降駆動装置により上下方向に移動調整可能に設けられており、そのカメラ支持ベース41の上面には右側のカメラ11Rを保持するカメラ保持ボックス42がその内部に設けた図示しない回転駆動装置により、カメラ11L,11Rを結ぶライン13と右側方位基準線14Rとの交点を軸15として水平で正逆方向に回転可能に設けられている。
例えば、カメラ保持ボックス42はカメラ支持ベース41上に回転可能に設けられており、カメラ保持ボックス42の内部には例えば減速機付きモータがカメラ支持ベース41上に設けられ、その減速機付きモータの駆動軸により前記カメラ保持ボックス42が前述した軸15まわりに水平の正逆方向に回転角度を調整できるように回転自在に設けられている。
ターゲットプレート30の標的31にレーザ光LBを検知するセンサ43を設け、そのセンサ43を図示しない制御装置に接続することができる。
したがって、センサ43でレーザ光LBを検知しない場合は、制御装置の指令に基づいて自動調整装置40により右側のカメラ11Rを含むターゲットプレート30が昇降したり、軸15まわりに水平で正逆方向に回転することで、レーザ光LBがターゲットプレート30の標的31に当たるように自動的に調整移動される。センサ43でレーザ光LBを検知した時点で制御装置の指令に基づいて調整動作が停止する。
以上のように、右側のカメラ11Rに自動調整装置40を備えることで、右側のカメラ11Rは、より一層、容易にかつ効率よく基準カメラである左側のカメラ11Lの基準高さで水平に位置決めすることができる。
図5および図6に示す例にて説明する。
次の工程では、上記のように設定した左側のカメラ11Lと右側のカメラ11Rは、例えば、本実施形態では風力発電装置50に対するバードストライクを回避するための実際の所定の空間領域60の現場で、撮影対象物となる風力発電装置50と2台のカメラ11L,11Rが平面で三角形状になるように配置される。この場合の左側のカメラ11Lと右側のカメラ11Rの間の距離Lは、例えば100m(メートル)として設置される。次いで、基準カメラである左側のカメラ11Lと右側のカメラ11Rは、前述した実験室で行ったのと同様の手順で水平位置に設置される。
上記の距離Lが100m(メートル)の場合は、実験室におけるモデル上の左側のカメラ11Lと右側のカメラ11Rの間のモデルの距離LMが3m(メートル)であるので、距離に関するパラメータLXは、3×LX=100 として計算することで、距離に関するパラメータLX(倍)が求められる。また、角度に関するパラメータθXは、実験室の値の等倍(=1倍)である。これらのパラメータLX(倍)とパラメータθXがキャリブレーションの計算に用いられることになる。
また、上記の実際の現場の左側のカメラ11Lと右側のカメラ11Rの間の距離Lは、例えば、GPSで測定することもできる。比較的高性能なGPSを使用すれば、その誤差範囲は数センチメートルにまで抑えられる。
上記の風力発電装置50に対する三次元監視について説明すると、風力発電装置50は、地上に立設させたタワー51、そのタワー51に固定されたナセル、およびそのナセルに対してハブを介して回転自在に固定された複数のブレード52を備えている。
左側、右側のカメラ11L,11RはC−MOSセンサを用いたカメラであり、風力発電装置50が配置されている間などに配置されて、二台で一組の撮影領域を多数備えている。すなわち、ウィンドファームの周囲全般をカバーできる撮影領域に対する三次元監視を、多数のカメラ11にて達成している。
C−MOSセンサを備えた左側、右側のカメラ11L,11Rを用いているのは、CCD素子よりも露光時間の制御が容易であり、飛行速度の速い鳥類の画像を捉えるのに適しており、また曇天などにおいても撮影が容易でレーザ光LBの照射などの設備が不要となるからである。
以上のことから、本実施形態の複数カメラ水平設置装置10は、所定の空間領域60をステレオ撮影するために異なる方向から撮影する複数のカメラからなる撮影手段11を水平位置に位置決めするための複雑な演算処理を伴うキャリブレーションを行う必要がなくなるので、容易にかつ精確に、効率よく水平位置に設置することができる。その結果として従来に比較して安価な装置および方法を提供することができる。
本願発明は,所定の空間領域をステレオ撮影するための複数のカメラを現場に水平に設置するための複数カメラ水平設置装置およびステレオ撮影装置に利用可能性がある。
10 複数カメラ水平設置装置
11,11L,11R カメラ(撮影手段)
12L カメラ11Lのレンズの向き(撮影方向)
12R カメラ11Rのレンズの向き(撮影方向)
13 カメラ11L,11Rを結ぶライン
14L 左側方位基準線 14R 右側方位基準線
15 軸
20 レーザ発射装置
21 レーザ発振器保持部材 22 レーザ発振器
30 ターゲットプレート 31 標的
32 升目 33 当て面
40 自動調整装置 41 カメラ支持ベース
42 カメラ保持ボックス 43 センサ
50 風力発電装置 51 タワー
52 ブレード
60 現場の所定の空間領域 61 モデル上の空間領域
LM モデルの距離 L 実際の現場の距離
θL 左側のカメラ11Lの撮影方向の撮影角度
θR 右側のカメラ11Rの撮影方向の撮影角度
LB レーザ光

Claims (6)

  1. 所定の空間領域をステレオ撮影する撮影手段を備えた複数カメラ水平設置装置であって、
    前記撮影手段は、前記所定の空間領域に対して異なる方向から撮影する少なくとも二台以上のカメラを備え、
    前記二台以上のカメラにおける一台が所定の基準高さにてその撮影方向が前記所定の空間領域を撮影範囲とする場合に水平となるように設置した基準カメラであり、残りのカメラが前記基準カメラの基準高さにてその撮影方向を水平とした調整カメラであり、
    前記調整カメラの方向へ水平にレーザ光を発射するレーザ発射装置を前記基準カメラに備えるとともに、
    そのレーザ発射装置から発射されたレーザ光を当てるべき標的を含むターゲットプレートを前記調整カメラに備え、
    そのターゲットプレートは、前記標的を当該調整カメラの水平に適合させた複数カメラ水平設置装置。
  2. 前記レーザ発射装置は、2本のレーザ光を一定の幅で前記調整カメラの方向に向けて水平に発射可能とするとともに、
    前記ターゲットプレートには、前記レーザ発射装置から発射された2本のレーザ光を当てるべき二つの標的を予め設定し、
    その二つの標的は、前記レーザ光の2本の間隔と同じ間隔に設けた請求項1記載の複数カメラ水平設置装置。
  3. 前記ターゲットプレートにおける前記標的の存在する面には、多数の升目を設け、
    その升目の中に前記標的を設けることとした請求項1または請求項2のいずれかに記載の複数カメラ水平設置装置。
  4. 前記調整カメラは、レーザ光が前記ターゲットプレートの標的に当たるように自動的に調整移動するための自動調整装置を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の複数カメラ水平設置装置。
  5. 所定の空間領域をステレオ撮影する撮影手段における複数カメラの水平設置方法であって、
    二台以上のカメラにおける一台である基準カメラにはレーザ光を発射するレーザ発射装置を備えるとともに、基準カメラ以外のカメラである調整カメラには前記レーザ発射装置から発射されたレーザ光を当てるべき標的を含むターゲットプレートを備え、
    基準カメラを、所定の基準高さにてその撮影方向が前記所定の空間領域を撮影範囲とする場合に水平となるように設置する基準カメラ設置手順と、
    その基準カメラとは異なる位置へ、前記所定の空間領域を撮影範囲となるように調整カメラを仮設置する仮設置手順と、
    前記レーザ発射装置から発射されたレーザ光が前記標的の位置となるように調整カメラの設置位置を調整する調整手順とを含む複数カメラ水平設置方法。
  6. 所定の空間領域をステレオ撮影するために複数のカメラを備えたステレオ撮影装置であって、
    前記所定の空間領域に対して異なる方向から撮影する少なくとも二台以上のカメラと、
    そのカメラの撮影画像データを用いて三次元処理を実行する演算装置とを備え、
    前記二台以上のカメラにおける一台が所定の基準高さにてその撮影方向が前記所定の空間領域を撮影範囲とする場合に水平となるように設置した基準カメラであり、残りのカメラが前記基準カメラの基準高さにてその撮影方向を水平とした調整カメラであり、
    前記調整カメラの方向へ水平にレーザ光を発射するレーザ発射装置を前記基準カメラに備えるとともに、
    そのレーザ発射装置から発射されたレーザ光を当てるべき標的を含むターゲットプレートを前記調整カメラに備え、
    そのターゲットプレートは、前記標的を当該調整カメラの水平に適合させることとしたステレオ撮影装置。
JP2009002539A 2009-01-08 2009-01-08 複数カメラ水平設置装置、複数カメラの水平設置方法およびステレオ撮影装置 Pending JP2010161633A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009002539A JP2010161633A (ja) 2009-01-08 2009-01-08 複数カメラ水平設置装置、複数カメラの水平設置方法およびステレオ撮影装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009002539A JP2010161633A (ja) 2009-01-08 2009-01-08 複数カメラ水平設置装置、複数カメラの水平設置方法およびステレオ撮影装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010161633A true JP2010161633A (ja) 2010-07-22

Family

ID=42578457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009002539A Pending JP2010161633A (ja) 2009-01-08 2009-01-08 複数カメラ水平設置装置、複数カメラの水平設置方法およびステレオ撮影装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010161633A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180048048A (ko) * 2016-11-02 2018-05-10 국방과학연구소 스테레오 카메라를 이용한 3차원 궤적 추적 장치 및 방법
CN111115160A (zh) * 2020-01-22 2020-05-08 天津市三特电子有限公司 一种输送机皮带运行状态图像采集装置
KR20210025835A (ko) * 2019-08-28 2021-03-10 구본준 스테레오 카메라와 적외선 센서를 활용한 시각장애인을 위한 웨어러블 기기

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0537965A (ja) * 1991-07-31 1993-02-12 Sanyo Electric Co Ltd 映像信号処理装置
JP2002031507A (ja) * 2000-07-14 2002-01-31 Tokyo Denki Univ 三次元画像計測装置
JP2004280728A (ja) * 2003-03-18 2004-10-07 Lab:Kk 画像合成装置及びカメラパラメータキャリブレーション用マーカー設定装置
JP2007052060A (ja) * 2005-08-15 2007-03-01 Fujinon Corp 立体カメラ用レンズシステム及び立体カメラ
JP2007093495A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Olympus Corp 撮像素子、及び光学機器測定装置
WO2007140638A1 (en) * 2006-06-02 2007-12-13 Eidgenössische Technische Hochschule Zürich Method and system for generating a 3d representation of a dynamically changing 3d scene

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0537965A (ja) * 1991-07-31 1993-02-12 Sanyo Electric Co Ltd 映像信号処理装置
JP2002031507A (ja) * 2000-07-14 2002-01-31 Tokyo Denki Univ 三次元画像計測装置
JP2004280728A (ja) * 2003-03-18 2004-10-07 Lab:Kk 画像合成装置及びカメラパラメータキャリブレーション用マーカー設定装置
JP2007052060A (ja) * 2005-08-15 2007-03-01 Fujinon Corp 立体カメラ用レンズシステム及び立体カメラ
JP2007093495A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Olympus Corp 撮像素子、及び光学機器測定装置
WO2007140638A1 (en) * 2006-06-02 2007-12-13 Eidgenössische Technische Hochschule Zürich Method and system for generating a 3d representation of a dynamically changing 3d scene

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180048048A (ko) * 2016-11-02 2018-05-10 국방과학연구소 스테레오 카메라를 이용한 3차원 궤적 추적 장치 및 방법
KR101895125B1 (ko) * 2016-11-02 2018-09-04 국방과학연구소 스테레오 카메라를 이용한 3차원 궤적 추적 장치 및 방법
KR20210025835A (ko) * 2019-08-28 2021-03-10 구본준 스테레오 카메라와 적외선 센서를 활용한 시각장애인을 위한 웨어러블 기기
KR102284744B1 (ko) 2019-08-28 2021-07-30 구본준 스테레오 카메라와 적외선 센서를 활용한 시각장애인을 위한 웨어러블 기기
CN111115160A (zh) * 2020-01-22 2020-05-08 天津市三特电子有限公司 一种输送机皮带运行状态图像采集装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7134801B2 (ja) ケーブル懸架式プラットフォームを用いた構造体を測定及び検査するための方法
WO2022170878A1 (zh) 一种无人机测量输电线路影像距离的系统及方法
US9989357B2 (en) Aerial device that cooperates with an external projector to measure three-dimensional coordinates
CN109559354B (zh) 测量塔架净空的方法以及装置
EP2807472B1 (en) Automated system and method for tracking and detecting discrepancies on a target object
CN103236076B (zh) 基于激光影像的物体三维模型重建系统及方法
CN106403900B (zh) 飞行物追踪定位系统及方法
CN102788559A (zh) 一种宽视场结构光视觉测量系统及测量方法
JP4626265B2 (ja) 風力発電装置、風力発電装置の制御方法およびコンピュータプログラム
CN106971408B (zh) 一种基于时空转换思想的摄像机标定方法
CN109253706B (zh) 一种基于数字图像的隧道三维形貌测量方法
CA2875266C (en) Remote visual inspection system and method
CN104079810A (zh) 一种三维全景扫描装置及三维模型生成方法
CN112799422A (zh) 一种用于电力巡检的无人机飞行控制方法及装置
CN104165598A (zh) 大口径反射镜干涉仪立式检测反射光斑自动定位方法
JP2011095112A (ja) 三次元位置測定装置、飛翔体のマッピングシステム、およびコンピュータプログラム
JP2010161633A (ja) 複数カメラ水平設置装置、複数カメラの水平設置方法およびステレオ撮影装置
JP2010210570A (ja) 校正用データ取得装置およびその方法
EP4097354A1 (en) Method of imaging a wind turbine rotor blade
JP2009203873A (ja) 飛来物検知システム、風力発電装置およびコンピュータプログラム
JP2014235066A (ja) 表面形状測定装置
JP5072053B2 (ja) 飛来物探査装置および映像取得手段の設置方法
KR20130054065A (ko) 카메라를 이용한 계측 시스템 및 이를 이용한 카메라 캘리브레이션 방법
JP2010231720A (ja) 衝突判断処理システム、コンピュータプログラムおよび風力発電装置
Man et al. Calibration of turntable based 3D scanning systems

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120905

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121009

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130227