JP2010160591A - 空間データ管理装置、空間データ管理方法、および、空間データ管理プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空間データ管理装置1のオブジェクト検索部30は、領域索引ツリー21のルートノードから順に、検索範囲の代表点をスカラ値に写像した検索符号値と、領域索引ツリー21の各ノードの空間領域のキー値とを照合することにより、非リーフノード、リーフノード、オブジェクトへのリンクと辿ることで、検索範囲の代表点が含まれる空間領域と、その空間領域からリンクするオブジェクトとを抽出する手順について、一巡ごとに検索範囲から辿った空間領域を除外した領域の代表点を新たな検索符号値として更新することで繰り返すことで、検索範囲に交わるオブジェクトを検索する。
【選択図】図1
Description
範囲検索は、オブジェクトの検索の中で、最もよく利用される。そこで、容量削減後の空間索引を用いた場合でも、容量削減前の空間索引と同等に、高速に範囲検索を実現できる必要がある。
例えば、PMR4分木のデータ構造は、B木などの一次元のツリー構造索引となり、リーフノードに空間領域の情報とオブジェクトの情報を組とした要素を格納する。この空間領域は、オブジェクトを内包または交差する領域となる。ここで、1つの空間領域に複数のオブジェクトが内包また交差する場合、同じ空間領域の情報をもつ要素が重複して、格納されることになる。
前記空間データ管理装置は、空間データを格納する記憶部と、指定された検索範囲内に存在するオブジェクトを前記空間データから検索するオブジェクト検索部と、を有し、
前記記憶部には、各ノードからの子ノードの数を制限するバランス木として前記空間データを格納する領域索引ツリーが記憶され、
前記記憶された領域索引ツリーの各ノードには、前記空間データを1回以上等分割した空間領域の情報が所定数以下だけ格納され、その空間領域の情報は、空間領域の多次元空間上の位置を一意に示すスカラ値に写像した結果であるキー値が含まれ、
前記領域索引ツリーの子ノードを持つ非リーフノードには、その各子ノードのとりうるキー値の範囲に応じて、各子ノードへのリンクが対応づけられており、前記領域索引ツリーの子ノードを持たないリーフノードには、空間領域の情報から、その空間領域に外接矩形が交わるオブジェクトへのリンクが対応づけられており、
前記オブジェクト検索部が、
入力装置を介して前記検索範囲が指定されると、
前記領域索引ツリーのルートノードから順に、前記検索範囲の代表点をスカラ値に写像した検索符号値と、前記領域索引ツリーの各ノードの空間領域のキー値とを照合することにより、非リーフノード、リーフノード、オブジェクトへのリンクと辿ることで、前記検索範囲の代表点が含まれる空間領域と、その空間領域からリンクするオブジェクトとを抽出する手順について、一巡ごとに前記検索範囲から辿った空間領域を除外した領域の代表点を新たな検索符号値として更新することで繰り返し、
前記検索範囲から辿った空間領域を除外した領域が無くなると、前記領域索引ツリーの各ノードを辿る処理により抽出される各オブジェクトについて、オブジェクトの外接矩形と前記検索範囲とを照合し、少なくとも一部が交わるオブジェクトを、前記検索範囲に交わるオブジェクトとして出力することを特徴とする。
その他の手段は、後記する。
中央処理装置91は、主記憶装置92に格納されたプログラムの処理を行い、各種処理を実行する。
主記憶装置92は、中央処理装置91で実行されるプログラムやデータを格納するメモリとして構成される。主記憶装置92には、処理部として、オブジェクト検索部30、オブジェクト登録部40、オブジェクト削除部50、および、データ切替部60を構成するためのプログラムが記憶されている。
二次記憶装置93は、ハードディスクドライブやフラッシュメモリディスクなどの大容量の記憶装置として構成される。二次記憶装置93には、主記憶装置92の各処理部が扱う空間データとして、領域索引ツリー21と、領域内オブジェクトテーブル22と、オブジェクト詳細テーブル23とを、対応づけて空間データベースとして記憶する。
入力装置94は、オブジェクトの検索に必要な検索条件などを入力する装置である。例えば、車載情報端末では、ハードウェアキーボードの他に、タッチパネルによるソフトウェアキーボードなどで構成される。
出力装置95は、オブジェクトの検索結果を表示する装置であり、液晶ディスプレイなどにより構成される。
領域索引ツリー21には、空間索引の情報が、低データ量かつ高速検索が可能なツリー構造として格納される(詳細は図2参照)。
領域内オブジェクトテーブル22には、領域索引ツリー21が示す各領域について、オブジェクトが含まれているか否かの情報が格納される。
オブジェクト詳細テーブル23には、領域内オブジェクトテーブル22で示されたオブジェクトの詳細情報が格納される。詳細情報には、オブジェクトの実形状を表現する座標値のリスト、および、オブジェクトの属性情報が含まれる。
範囲検索には、次の二種類が存在する。1つは、検索範囲に内包するオブジェクトを検索する場合である。もう1つは、検索範囲に内包または交差するオブジェクトを検索する場合である。本実施形態のオブジェクト検索部30は、交差関係も含めた後者の範囲検索を対象とする。後者の範囲検索は、車載情報端末の例では、自車位置や目的地の周辺の地図を車載情報端末に表示させる処理に用いられる。なお、前者の範囲検索は後者の範囲検索の条件を厳しくしたもので、基本的には同様の処理で実現できる。
範囲検索を実行するため、オブジェクト検索部30は、検索初期設定部31、交差判定部32、検索起点設定部33、および、絶対座標値変換部34を含めて構成される。
オブジェクト登録部40は、相対座標値変換部41と、領域分割部42とを含めて構成される。
相対座標値変換部41は、オブジェクトの外接矩形を絶対座標値から相対座標値に変換する。
領域分割部42は、オブジェクトの挿入で領域索引ツリー21のオブジェクトノードが溢れた場合に、空間領域を4分割する。
領域併合部51は、オブジェクトの削除によって領域索引ツリー21のオブジェクトノードを併合できる場合に、4つの空間領域を1つにまとめる。
データ切替部60は、例えば、各空間データのセットが扱う空間範囲(日本全国版、関東版、東京都版など)をあらかじめ記憶し、入力装置94を介して指定される検索条件が示す位置(例えば、東京駅)が内包される空間データのセットの内、もっとも詳細な地図縮尺に対応する空間データのセット(例えば、東京都版)を選択する。
一方、空間データのセットを1つ(例えば、日本全国版)だけ用意してもよい。そのときには、データ切替部60を空間データ管理装置1から省略することができる。
展開図内の数字(例えば、原点「0」や中央点「192」など)は、その数字の記載位置に対応するZオーダの順位で符号化したモートン符号値を示す。なお、モートン符号値は、n次元の空間領域上の位置を1次元のスカラ値に写像する写像値の一例である。本実施形態では、モートン符号値を例示したが、その代わりにヒルベルト曲線で符号化したヒルベルト符号値などの他の写像演算値を用いてもよい。
展開図内の灰色矩形は、各オブジェクトが外接する矩形を示しており、その内部にオブジェクトID(A〜F)が記述されている。
展開図内の点線は、空間領域を各軸の垂直2等分線で等面積に4分割することで生成される各空間領域の境界を示す。例えば、モートン符号値「192」を起点(左下点)とする右上の領域は、16区画の空間領域を1分割した結果の大きめの(8x8区画)領域である。一方、モートン符号値「60」を起点(左下点)とする中央付近の領域は、16区画の空間領域を3分割した結果の小さめの(2x2区画)領域である。
(手順1)座標値として、(x,y)=(7,10)が入力される。
(手順2)入力された10進数の座標値(7,10)を、2進数の座標値(0111,1010)に変換する。
(手順3)2進数の座標値(0111,1010)を、y座標とx座標の順番で、2進数の先頭ビットから順に交互に並べ、「10011101」とする。
「10011101」の先頭の「1」は、y座標「1010」の先頭の「1」である。
「10011101」の2桁目の「0」は、x座標「0111」の先頭の「0」である。
「10011101」の3桁目の「0」は、y座標「1010」の2桁目の「0」である。
(手順4)「10011101」を10進数に変換すると、モートン符号値「157」となる。
(手順3b)2進数で表記したn次元の座標値を、以下の順序で交互に並べる。
(n次元座標値の先頭ビット)→(n−1次元座標値の先頭ビット)→(略)→(1次元座標値の先頭ビット)→(n次元座標値の2桁目のビット)→(n−1次元座標値の2桁目のビット)→(略)→(1次元座標値の2桁目のビット)→(略)→(1次元座標値の最終ビット)
以下の説明では、バランス木の一例として、B+木を用いる例を説明する。B+木は、検索と更新の処理を高速に行えるという点で、データベース管理システムで最もよく用いられている索引構造である。B+木では、非リーフノードにはキー値と子ノードへのポインタ、リーフノードにはキー値とレコードポインタが含まれる。そして、隣接するリーフノードの間を片方向のリンクで連結する。
このモートン符号値と分割数との組が図2(a)の1つ分の空間領域を示すので、以下の説明では、モートン符号値と分割数との組を「ノード内の空間領域情報」と表記する。
このように、空間領域を等面積で4分割することで生成される空間領域を、モートン符号値と分割数との組で一意に表現する。モートン符号値は、一次元のスカラ値なので、空間領域の次数(2次元平面、3次元空間)などに依存せず大小関係を定義でき、B+木のノードのキー値(一次元のキー値)として機能する。
なお、空間領域情報の最大個数を3件とするのは、あくまで一例である。空間領域情報の最大個数は、ページサイズ、空間領域情報のサイズ、子ノードへのポインタのサイズなどで決定される。また、B+木のデータ構造上、空間領域情報の最大個数が「i」個の場合、子ノードへのポインタは「i+1」個となる。
親ノードの第1空間領域情報と第2空間領域情報との間に設定されるポインタは、そのポインタが示す子ノードを指し示す。このとき、子ノードの各空間領域情報のモートン符号値は、第1空間領域情報のモートン符号値から第2空間領域情報のモートン符号値までの範囲に収まる。
なお、空間領域情報の最大個数を3件とするのは、あくまで一例であり、最大個数を「i」個とすると、「i」個のオブジェクトノードへのポインタが格納される。
これにより、領域索引ツリー21に必要なディスク容量を、以下の比較例よりも削減することができる。その比較例とは、キー値とオブジェクトの情報の組を領域索引のリーフノードの要素として、PMR4分木を構成する例である。この比較例では、1つの空間領域が複数のオブジェクトを内包するため、同じキー値の要素がリーフノードに複数格納され、冗長になる。
領域内オブジェクトテーブル22の空間領域情報は、領域索引ツリー21の非リーフノードおよびリーフノード内の空間領域情報と同じである。
例えば、空間領域(モートン符号値=16、分割数=2)に含まれるオブジェクト(オブジェクトID=E)は、外接位置が「(0,2)〜(2,2)」である。
そして、図2(a)を参照すると、オブジェクト「E」は、左下座標(4,0)〜右上座標(7,3)の空間領域に内包されている。
オブジェクト「E」の左下座標は、内包される空間領域の左下座標(4,0)に、領域内オブジェクトテーブル22の左下座標(0,2)を加算することで、(4,2)と計算できる。
オブジェクト「E」の右上座標は、内包される空間領域の左下座標(4,0)に、領域内オブジェクトテーブル22の右上座標(2,2)を加算することで、(6,2)と計算できる。
例えば、モートン符号値の表現に必要な最低限のビット数は、図2の例では、空間領域の範囲が16×16なので、16(2の4乗)が2つ分で8ビットとなる。つまり、地図の範囲を示す空間領域の大きさをもとに、モートン符号値を格納する変数の容量を特定することができる。
一方、領域内位置の座標の表現に必要な最低限のビット数は、例えば、空間領域(モートン符号値=128、分割数=1)の場合、8×8の領域であるため、x座標とy座標とでそれぞれ3ビットであるので合計6ビットとなる。オブジェクトの領域内位置を、内包される空間領域の代表点(左下座標)からの差分形式(相対座標)で表現することで、PMR4分木が必要とするデータ容量と比べ、領域内位置の格納に必要なディスク容量を削減できる。このディスク容量の削減効果は、適用するハードウェア部品やアプリケーションにより、二次記憶装置が非常に小さい組込機器への適用に、特に有効である。
このように、扱う領域の大きさに応じて、変数のビット数を規定することができる。なお、ビット数単位とする代わりに、バイト数単位としてもよい。
種別IDは、オブジェクトの種類を示す。例えば、種別IDには、銀行「0」、ガソリンスタンド「1」、飲食店「2」、学校「3」などが含まれる。これらの種別IDは、入力装置94を介して入力されるユーザからの検索条件において、指定される。例えば、ユーザは、自車から半径500m以内の施設の内、「ガソリンスタンド」だけを選択する旨の検索条件を入力する。
種別IDの表現に必要な最低限のビット数は、種別IDのとりうる値の範囲を元に、設定される。例えば、種別IDが100通り存在するときには、2の8乗=128通りの値を格納できる変数に種別IDを格納するため、8ビットが最低限のビット数となる。
オブジェクト詳細テーブル23の種別IDは、領域内オブジェクトテーブル22の種別IDと同じ意味である。
オブジェクト詳細テーブル23の実形状はオブジェクトの実際の形状を示し、例えば、オブジェクトの形状を座標の列で表現できる。オブジェクトの実形状は、オブジェクトの検索処理において、高精度な検索をするために用いられる。例えば、オブジェクトの外接矩形が検索範囲内に収まっていたとしても、オブジェクトが円であるときには、外接矩形の角が少し検索範囲内に重なるだけでは、オブジェクトの円は検索範囲内に収まっていないことになる。
図3は、図2の左下座標値(3,3)から右上座標値(10,10)までの矩形領域を局所的な地域とした、領域索引ツリー21とその展開図を示す。
表4は、図3の領域索引ツリー21とセットになる領域内オブジェクトテーブル22の一例を示す。このように、空間データのセットを局所化することにより、各データ構造の扱う範囲が狭まり、検索対象のデータ量が少なくなる。その結果、範囲検索で二次記憶装置から主記憶装置に読み込むノード(ページ)が少なくなり、検索処理時間を短縮できる。
ルートノードの子ノードでは、同様にモートン符号値「32」の左のポインタが指し示す孫ノードを辿る。さらに、この孫ノードでは、検索符号値M「28」は空間領域情報のモートン符号値「16」を代表点とする空間領域に含まれるため(空間領域の右上座標のモートン符号値は31であるため)、そのノードからのリンク先であるオブジェクトノード「E」を概略判定リストに入れる。
例えば、今回の検索範囲(5,2)〜(7,5)に対して、検索された空間領域の範囲(4,0)〜(7,3)を除外すると、残りの検索範囲は(5,4)〜(7,5)となる。よって、検索起点設定部33は、座標(5,4)のモートン符号値「49」を次の検索対象Mとする。
今回の検索範囲(5,4)〜(7,5)に対して、検索された空間領域の範囲(4,4)〜(5,5)を除外すると、残りの検索範囲は(6,4)〜(7,5)となる。よって、検索起点設定部33は、座標(6,4)のモートン符号値「52」を次の検索対象Mとする。
今回の検索範囲(6,4)〜(7,5)に対して、検索された空間領域の範囲(6,4)〜(7,5)を除外すると、残りの検索範囲が無くなる。よって、検索符号値Mは更新せず、領域索引ツリー21を対象とした検索を終了する。
図5(a)において、オブジェクトH(6,11)〜(8,12)と、オブジェクトI(2,15)〜(6,15)と、を順に空間領域(0,8)〜(7,15)付近に挿入すると、その空間領域には4つのオブジェクトC,D,H,Iが含まれてしまい、許容量の3つを超過する。
そこで、領域分割部42は、許容量が超過した1つの空間領域(0,8)〜(7,15)を、4分割し、4つの空間領域(モートン符号値=128、144、160、176)を作成する。これにより、4つの空間領域にそれぞれ含まれるオブジェクトの個数を、許容量の3つ以内にすることができる。
図5(b)に示す領域索引ツリー21は、領域分割部42による領域分割処理に伴い、図2における1つの空間領域(モートン符号値=128、分割数=1)が、分割数=2とする4つの空間領域(モートン符号値=128、144、160、176)へと分割されている。この分割に伴い、領域索引ツリー21のモートン符号値=128の空間領域情報を含むリーフノードも、許容量である3つの空間領域情報を超過したため、領域索引ツリー21のリーフノードも2つに分割されている。
さらに、領域索引ツリー21のリーフノードの更新に伴い、そのリーフノードのリンク先となるオブジェクトノードも、併せて更新される。
図6(a)において、オブジェクトA(3,4)〜(4,7)を削除することにより、そのオブジェクトAが位置していた近辺の4つ組の空間領域(モートン符号値=48、52、56、60)は、それぞれオブジェクトの許容量(3つ)に余裕ができる。
そこで、領域併合部51は、4つ組の空間領域を、1つの空間領域(モートン符号値=48,分割数=2)に併合する。これにより、領域索引ツリー21のノード数を削減し、領域索引ツリーの格納に必要な二次記憶装置の容量を抑制できる。
図6(b)に示す領域索引ツリー21は、領域併合部51による領域併合処理に伴い、図2における4つの空間領域(モートン符号値=48、52、56、60)が、1つの空間領域(モートン符号値=48)へと併合されている。この併合に伴い、領域索引ツリー21の併合されたリーフノードのリンク先となるオブジェクトノードも、併合された空間領域内のオブジェクトD、G、Fを示すオブジェクトノードへと、併せて更新される。
・現在値を中心とした半径500mの円に外接する矩形を求め、その矩形の左下座標値をモートン符号値「M_min」に変換し、その矩形の右上座標値をモートン符号値「M_max」に変換する。
・モートン符号値「M_min」を、検索符号値Mの初期値にする。
S103において、交差判定部32は、S102で検索された空間領域内のオブジェクトの形状(領域内オブジェクトテーブル22、オブジェクト詳細テーブル23から取得)と、S101で指定された検索範囲の形状とを比較することで、検索範囲内に少なくとも一部が交わるオブジェクトを検索する(その詳細は、図9を参照して後記する)。
S105において、オブジェクト検索部30は、S104で更新された検索符号値Mが、S101で入力されたモートン符号値「M_max」より大きいか否かを判定する。判定条件を満たすときには処理を終了し、判定条件を満たさないときにはS102へ戻る。
S202において、検索対象ノードNが非リーフノードであるか否かを判定する。判定条件を満たすときにはS203へ、判定条件を満たさないときにはS211へ、それぞれ進む。
S204において、ポインタの指すノードに対応した空間領域のモートン符号値の範囲を算出する。モートン符号値の範囲は、当該非リーフノードに含まれるキー値(モートン符号値、分割数)から算出できる。
S205において、検索符号値MがS204で算出したモートン符号値の範囲に含まれるか否かを判定する。S205は、検索符号値以下で最大のモートン符号値を探す処理になる。判定条件を満たすときにはS206へ、判定条件を満たさないときにはS203へ、それぞれ進む。
S206において、ポインタの指すノードを検索対象ノードNに設定し、S202に戻る。
S212において、S211で取得した要素に対応する空間領域のモートン符号値の範囲を算出する。空間領域のモートン符号値の範囲は、当該リーフノードのキー値(モートン符号値、分割数)から算出できる。
S213において、検索符号値MがS212で算出したモートン符号値の範囲に含まれるか否かを判定する。判定条件を満たすときにはS214へ、判定条件を満たさないときにはS211へ、それぞれ進む。
S214において、当該リーフノードの要素を検索された空間領域として保持し、処理をS103に戻す。
S302において、オブジェクトノードの要素をすべて取得したか否かを判定する。判定条件を満たすときにはS104に処理を戻し、判定条件を満たさないときにはS303へ進む。
S303において、オブジェクトノードの要素を1件取得する。このとき、オブジェクトノードの要素を先頭から順に取得する。以下、取得したオブジェクトノードの要素を、「選択オブジェクト」と呼ぶ。
なお、このS303bの判定処理は、領域内オブジェクトテーブル22に種別IDが含まれている場合(表2参照)に実行されるが、領域内オブジェクトテーブル22に種別IDが含まれていない場合(表1参照)は、省略可能である。
・領域内オブジェクトテーブル22のモートン符号値を、S102で求めた空間領域の左下座標値(a,b)に変換する。
・選択オブジェクトの領域内位置の左下座標値(x'_min,y'_min)に、空間領域の左下座標値(a,b)を加算して、選択オブジェクトの左下座標の絶対座標値(x_min,y_min)を求める(例えば、x_min=x'_min+a、y_min=y'_min+b)。
・選択オブジェクトの領域内位置の右上座標値(x'_max,y'_max)に、空間領域の左下座標値(a,b)を加算して、選択オブジェクトの右上座標の絶対座標値(x_max,y_max)を求める(例えば、x_max=x'_max+a、y_max=y'_max+b)。
なお、S305の交差判定処理は、2つの矩形(第1矩形と第2矩形)の間に重複箇所が存在するか否かの判定処理であり、例えば、第1矩形と第2矩形との間の位置関係を示す判定式をあらかじめ用意し、その判定式に代入することにより、実現される。判定式の一例として、「(第1矩形の右端のx座標)<(第2矩形の左端のx座標)」なら、第1矩形と第2矩形とは重複しない旨の判定式が例示される。
なお、S306の交差判定処理は、オブジェクト詳細テーブル23の「実形状」データをもとに行われる詳細な交差判定である。この交差判定処理は、例えば、選択オブジェクトの実形状上の絶対位置を順に網羅するように走査し、選択オブジェクトの各走査点のうち、空間領域内に存在する選択オブジェクトの走査点が1つ以上発見されたときには、交差すると判定する方法がある。
ここで、S306の交差判定処理は、実形状という大きいデータ量を対象とする判定処理であるので、計算量が大きくなってしまう。そこで、S306の交差判定処理を実行するか否かをオプションとしてユーザに選択させ、ユーザが選択しないときには、S306の交差判定処理を省略し、S305を満たすときにはS307に進むようにしてもよい。
S402において、S102で検索された空間領域の右上座標(x_max,y_max)に設定する。
S403において、S102で検索された空間領域の右辺よりx軸方向に1だけ大きいy軸に平行な線が検索範囲の矩形に交差するか否かを判定する。判定条件を満たすときにはS404へ、判定条件を満たさないときにはS405へ、それぞれ進む。
S404において、S102で検索された空間領域の近接点(x_max+1,b)のモートン符号値を、検索符号値リストに挿入する。なお、検索符号値リストは、例えば、モートン符号値を優先度とした優先度付きキューとして実装される。
S406において、S102で検索された空間領域の近接点(a,y_max+1)のモートン符号値を、検索符号値リストに挿入する。
S407において、S404およびS406で挿入された検索符号値リストのモートン符号値のうちの最小のモートン符号値を、検索符号値Mに設定する。
詳細情報とは、例えば、オブジェクト詳細テーブル23に登録される情報(オブジェクトの地図上の位置、種別ID、実形状)である。さらに、詳細情報として、カーナビゲーションの施設情報として提供される任意の情報(住所、電話番号など)を付加してもよい。
例えば、オブジェクト登録部40は、オブジェクト詳細テーブル23に新たに登録されたオブジェクトを、領域内オブジェクトテーブル22に登録されている各空間領域に沿って分割し、分割されたオブジェクトの地図上の絶対位置を、各空間領域の代表点からの相対位置に変換する。
各空間領域に沿って分割する処理は、例えば、オブジェクトAがオブジェクト詳細テーブル23では1レコード分存在するが、領域内オブジェクトテーブル22では3つの空間領域に分割されている。
S602において、オブジェクト登録部40は、交差領域リストの要素をすべて取得したか否かを判定する。判定条件を満たすときには本処理を終了し、判定条件を満たさないときにはS603へ進む。
S604において、オブジェクト登録部40は、領域索引ツリー21の選択領域に対応するリーフノードからリンクする、登録済みのオブジェクトノードを取得する。
S605において、登録済みのオブジェクトの数と、今回の登録対象のオブジェクトの数との合計が、各空間領域のオブジェクトの容量(例えば、図2の場合、最大3つ)を超過するか否かを判定する。判定条件を満たすときにはS606へ、判定条件を満たさないときにはS607へ、それぞれ進む。
ここで、領域索引ツリー21のリーフノードの許容量(図2の場合、空間領域情報は最大3つまで)を超過したときには、図5に示すように、その超過したリーフノードを複数のリーフノードに分割することで、リーフノードの許容量を遵守する。このS606の処理により、空間領域の数が増えたことで、各空間領域のオブジェクトの容量に余裕が生まれ、S605の判定条件を満たしやすくなる。そして、処理をS503に戻す。
S608において、オブジェクト登録部40は、登録対象のオブジェクトを選択領域に登録する。具体的には、領域索引ツリー21の選択領域のリーフノードからリンクされるオブジェクトノードに登録対象のオブジェクトを追加するとともに、領域内オブジェクトテーブル22の選択領域を示すレコードに、登録対象のオブジェクトを追加する。
S612において、S611のオブジェクトが含まれる空間領域の代表点のモートン符号値および分割数を領域内オブジェクトテーブル22から読み取り、その空間領域の左下座標値(x'_min,y'_min)と右上座標値(x'_max,y'_max)とを算出する。
S712において、交差領域リストの要素(空間領域)をすべて取得したか否かを判定する。判定条件を満たすときには本フローチャートを終了し、判定条件を満たさないときにはS713へ進む。
S713において、交差領域リストから要素を1件取得し、選択領域とする。この選択領域に交差するオブジェクトは、領域内オブジェクトテーブル22の選択領域に対応するオブジェクトの列から取得することができる。
・4つ組の各空間領域(例えば、図6ではモートン符号値=48、52、56、60の4つ組の空間領域)からリンクされるオブジェクトノードを、1つのオブジェクトノードに併合するとともに、その併合前の各オブジェクトノードに含まれる各オブジェクトを(図6では、オブジェクトD,F,G)、併合したオブジェクトノードにまとめる。
・4つ組の空間領域のうち、左下以外に存在する3つの空間領域情報(図6ではモートン符号値=52、56、60の空間領域)を、領域索引ツリー21のリーフノードから削除する。その結果、空間領域情報をもたない(空の)リーフノードができたときには、そのリーフノードを削除するように、ツリー構造を変更する。
・4つ組の空間領域のうち、左下に存在する空間領域情報(図6ではモートン符号値=48の空間領域)を更新する。具体的には、空間領域情報からリンクされるオブジェクトノードを併合したオブジェクトノードとし、空間領域情報における分割数から1を減算する(図6では、分割数(空間領域情報の括弧内の数字)を「3」から「2」に減算している)。
これにより、領域索引ツリーの21の格納に必要なディスク容量を削減すると共に、オブジェクトの検索、登録、削除の各処理を高速で実現できる。よって、領域索引ツリー21の効果に伴う高速性かつ小容量性は、ハードウェア資源の使用制約が厳しい組込ソフトウェアにおいて、特に効果を発揮する。
21 領域索引ツリー
22 領域内オブジェクトテーブル
23 オブジェクト詳細テーブル
30 オブジェクト検索部
31 検索初期設定部
32 交差判定部
33 検索起点設定部
34 絶対座標値変換部
40 オブジェクト登録部
41 相対座標値変換部
42 領域分割部
50 オブジェクト削除部
51 領域併合部
60 データ切替部
91 中央処理装置
92 主記憶装置
93 二次記憶装置
94 入力装置
95 出力装置
A,B,C,D,E,F,G,H,I オブジェクト
Claims (17)
- 多次元空間上にオブジェクトが配置される空間データを管理する空間データ管理装置であって、
前記空間データ管理装置は、空間データを格納する記憶部と、指定された検索範囲内に存在するオブジェクトを前記空間データから検索するオブジェクト検索部と、を有し、
前記記憶部には、各ノードからの子ノードの数を制限するバランス木として前記空間データを格納する領域索引ツリーが記憶され、
前記記憶された領域索引ツリーの各ノードには、前記空間データを1回以上等分割した空間領域の情報が所定数以下だけ格納され、その空間領域の情報は、空間領域の多次元空間上の位置を一意に示すスカラ値に写像した結果であるキー値が含まれ、
前記領域索引ツリーの子ノードを持つ非リーフノードには、その各子ノードのとりうるキー値の範囲に応じて、各子ノードへのリンクが対応づけられており、前記領域索引ツリーの子ノードを持たないリーフノードには、空間領域の情報から、その空間領域に外接矩形が交わるオブジェクトへのリンクが対応づけられており、
前記オブジェクト検索部は、
入力装置を介して前記検索範囲が指定されると、
前記領域索引ツリーのルートノードから順に、前記検索範囲の代表点をスカラ値に写像した検索符号値と、前記領域索引ツリーの各ノードの空間領域のキー値とを照合することにより、非リーフノード、リーフノード、オブジェクトへのリンクと辿ることで、前記検索範囲の代表点が含まれる空間領域と、その空間領域からリンクするオブジェクトとを抽出する手順について、一巡ごとに前記検索範囲から辿った空間領域を除外した領域の代表点を新たな検索符号値として更新することで繰り返し、
前記検索範囲から辿った空間領域を除外した領域が無くなると、前記領域索引ツリーの各ノードを辿る処理により抽出される各オブジェクトについて、オブジェクトの外接矩形と前記検索範囲とを照合し、少なくとも一部が交わるオブジェクトを、前記検索範囲に交わるオブジェクトとして出力することを特徴とする
空間データ管理装置。 - 前記空間データ管理装置は、前記領域索引ツリーのキー値および前記検索範囲の代表点を示す検索符号値をそれぞれ示す空間データ上のスカラ値として、モートン符号値を計算することを特徴とする
請求項1に記載の空間データ管理装置。 - 前記空間データ管理装置は、前記領域索引ツリーのキー値および前記検索範囲の代表点を示す検索符号値をそれぞれ示す空間データ上のスカラ値を格納するためのメモリ容量として、空間領域の多次元空間上の位置を一意に示すスカラ値のとりうる値を表現するための最小限の容量を決定することを特徴とする
請求項1または請求項2に記載の空間データ管理装置。 - 前記オブジェクト検索部は、さらに、オブジェクトの外接矩形と前記検索範囲とで少なくとも一部が交わるオブジェクトについて、前記記憶部に格納されているオブジェクトの実形状と、入力されている前記検索範囲の実形状とを照合し、少なくとも一部が交わるオブジェクトを、前記検索範囲に交わるオブジェクトとして出力することを特徴とする
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の空間データ管理装置。 - 空間データを格納する前記記憶部には、前記領域索引ツリーからリンクされる各オブジェクトについて、そのオブジェクトの種別を示す種別IDが対応づけられており、
前記オブジェクト検索部は、検索条件として前記検索範囲および種別IDが指定されると、前記領域索引ツリーから辿ることで抽出されるオブジェクトの内、検索条件の種別IDと一致するオブジェクトを選択して、出力することを特徴とする
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の空間データ管理装置。 - 空間データを格納する前記記憶部には、複数の空間領域に対応する複数の前記領域索引ツリーが記憶されており、
前記オブジェクト検索部は、検索条件として前記検索範囲が指定されると、その前記検索範囲が示す空間データ上の位置情報をもとに、複数の前記領域索引ツリーから1つの前記領域索引ツリーを選択することを特徴とする
請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の空間データ管理装置。 - 前記空間データ管理装置は、さらに、前記領域索引ツリーにオブジェクトを登録するオブジェクト登録部を有し、
前記オブジェクト登録部は、前記入力装置を介して登録対象のオブジェクトが指定されると、
登録対象のオブジェクトの位置情報を基に、登録対象のオブジェクトが交わる前記領域索引ツリーの空間領域を1つ以上特定し、その特定した空間領域の情報を格納する各ノードから、登録対象のオブジェクトへのリンクを対応づけ、
1つの空間領域からリンクされるオブジェクトが所定数を超えたときには、その空間領域を等分割することで、複数の空間領域へと領域分割して前記領域索引ツリーを更新することを特徴とする
請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の空間データ管理装置。 - 前記空間データ管理装置は、さらに、前記領域索引ツリーに登録されたオブジェクトを削除するオブジェクト削除部を有し、
前記オブジェクト削除部は、
前記入力装置を介して削除対象のオブジェクトが指定されると、前記領域索引ツリーの各ノードからリンクされているオブジェクトのうち、削除対象のオブジェクトを削除し、
削除したオブジェクトのリンク元である前記領域索引ツリーの各ノードについて、隣接する等分割された複数の領域からそれぞれリンクされるオブジェクトが所定数を下回ったときには、それらの空間領域を1つの空間領域へと領域統合して前記領域索引ツリーを更新することを特徴とする
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の空間データ管理装置。 - 多次元空間上にオブジェクトが配置される空間データを管理する空間データ管理装置による空間データ管理方法であって、
前記空間データ管理装置は、空間データを格納する記憶部と、指定された検索範囲内に存在するオブジェクトを前記空間データから検索するオブジェクト検索部と、を有し、
前記記憶部には、各ノードからの子ノードの数を制限するバランス木として前記空間データを格納する領域索引ツリーが記憶され、
前記記憶された領域索引ツリーの各ノードには、前記空間データを1回以上等分割した空間領域の情報が所定数以下だけ格納され、その空間領域の情報は、空間領域の多次元空間上の位置を一意に示すスカラ値に写像した結果であるキー値が含まれ、
前記領域索引ツリーの子ノードを持つ非リーフノードには、その各子ノードのとりうるキー値の範囲に応じて、各子ノードへのリンクが対応づけられており、前記領域索引ツリーの子ノードを持たないリーフノードには、空間領域の情報から、その空間領域に外接矩形が交わるオブジェクトへのリンクが対応づけられており、
前記オブジェクト検索部は、
入力装置を介して前記検索範囲が指定されると、
前記領域索引ツリーのルートノードから順に、前記検索範囲の代表点をスカラ値に写像した検索符号値と、前記領域索引ツリーの各ノードの空間領域のキー値とを照合することにより、非リーフノード、リーフノード、オブジェクトへのリンクと辿ることで、前記検索範囲の代表点が含まれる空間領域と、その空間領域からリンクするオブジェクトとを抽出する手順について、一巡ごとに前記検索範囲から辿った空間領域を除外した領域の代表点を新たな検索符号値として更新することで繰り返し、
前記検索範囲から辿った空間領域を除外した領域が無くなると、前記領域索引ツリーの各ノードを辿る処理により抽出される各オブジェクトについて、オブジェクトの外接矩形と前記検索範囲とを照合し、少なくとも一部が交わるオブジェクトを、前記検索範囲に交わるオブジェクトとして出力することを特徴とする
空間データ管理方法。 - 前記空間データ管理装置は、前記領域索引ツリーのキー値および前記検索範囲の代表点を示す検索符号値をそれぞれ示す空間データ上のスカラ値として、モートン符号値を計算することを特徴とする
請求項9に記載の空間データ管理方法。 - 前記空間データ管理装置は、前記領域索引ツリーのキー値および前記検索範囲の代表点を示す検索符号値をそれぞれ示す空間データ上のスカラ値を格納するためのメモリ容量として、空間領域の多次元空間上の位置を一意に示すスカラ値のとりうる値を表現するための最小限の容量を決定することを特徴とする
請求項9または請求項10に記載の空間データ管理方法。 - 前記オブジェクト検索部は、さらに、オブジェクトの外接矩形と前記検索範囲とで少なくとも一部が交わるオブジェクトについて、前記記憶部に格納されているオブジェクトの実形状と、入力されている前記検索範囲の実形状とを照合し、少なくとも一部が交わるオブジェクトを、前記検索範囲に交わるオブジェクトとして出力することを特徴とする
請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の空間データ管理方法。 - 空間データを格納する前記記憶部には、前記領域索引ツリーからリンクされる各オブジェクトについて、そのオブジェクトの種別を示す種別IDが対応づけられており、
前記オブジェクト検索部は、検索条件として前記検索範囲および種別IDが指定されると、前記領域索引ツリーから辿ることで抽出されるオブジェクトの内、検索条件の種別IDと一致するオブジェクトを選択して、出力することを特徴とする
請求項9ないし請求項12のいずれか1項に記載の空間データ管理方法。 - 空間データを格納する前記記憶部には、複数の空間領域に対応する複数の前記領域索引ツリーが記憶されており、
前記オブジェクト検索部は、検索条件として前記検索範囲が指定されると、その前記検索範囲が示す空間データ上の位置情報をもとに、複数の前記領域索引ツリーから1つの前記領域索引ツリーを選択することを特徴とする
請求項9ないし請求項13のいずれか1項に記載の空間データ管理方法。 - 前記空間データ管理装置は、さらに、前記領域索引ツリーにオブジェクトを登録するオブジェクト登録部を有し、
前記オブジェクト登録部は、前記入力装置を介して登録対象のオブジェクトが指定されると、
登録対象のオブジェクトの位置情報を基に、登録対象のオブジェクトが交わる前記領域索引ツリーの空間領域を1つ以上特定し、その特定した空間領域の情報を格納する各ノードから、登録対象のオブジェクトへのリンクを対応づけ、
1つの空間領域からリンクされるオブジェクトが所定数を超えたときには、その空間領域を等分割することで、複数の空間領域へと領域分割して前記領域索引ツリーを更新することを特徴とする
請求項9ないし請求項14のいずれか1項に記載の空間データ管理方法。 - 前記空間データ管理装置は、さらに、前記領域索引ツリーに登録されたオブジェクトを削除するオブジェクト削除部を有し、
前記オブジェクト削除部は、
前記入力装置を介して削除対象のオブジェクトが指定されると、前記領域索引ツリーの各ノードからリンクされているオブジェクトのうち、削除対象のオブジェクトを削除し、
削除したオブジェクトのリンク元である前記領域索引ツリーの各ノードについて、隣接する等分割された複数の領域からそれぞれリンクされるオブジェクトが所定数を下回ったときには、それらの空間領域を1つの空間領域へと領域統合して前記領域索引ツリーを更新することを特徴とする
請求項1ないし請求項15のいずれか1項に記載の空間データ管理方法。 - 請求項9ないし請求項16のいずれか1項に記載の空間データ管理方法を、コンピュータである前記空間データ管理装置に実行させるための
空間データ管理プログラム。
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