JP2010160377A - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、光抜けを抑えつつ、気泡の発生や重力ムラの発生を防ぐことを可能にする。
【解決手段】第1基板11と、前記第1基板11に対向する第2基板12と、前記第1基板11と前記第2基板12との間に設けられた液晶層13と、前記液晶層13に設けられた前記第1基板11と前記第2基板12との基板間隔を保持するスペーサ21とを有し、前記スペーサ21は、プラスチック粒子22と、前記プラスチック粒子22の周囲に形成された接着性を有する液晶性モノマーの重合体23とからなり、前記液晶性モノマーの重合体23中に含まれる液晶24は、前記液晶層13の液晶14と同一方向に配向されている。
【選択図】図1
【解決手段】第1基板11と、前記第1基板11に対向する第2基板12と、前記第1基板11と前記第2基板12との間に設けられた液晶層13と、前記液晶層13に設けられた前記第1基板11と前記第2基板12との基板間隔を保持するスペーサ21とを有し、前記スペーサ21は、プラスチック粒子22と、前記プラスチック粒子22の周囲に形成された接着性を有する液晶性モノマーの重合体23とからなり、前記液晶性モノマーの重合体23中に含まれる液晶24は、前記液晶層13の液晶14と同一方向に配向されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶表示装置およびその製造方法に関するものである。
従来技術では、液晶セルのスペーサが振動で移動し塊になるという問題があった。この問題を解決するために、液晶セルのスペーサに“分子レベル”の厚みで接着層を施していた(例えば、特許文献1参照)。この厚みでは、液晶セルのスペーサの移動を防ぐのには足りるが、特にテレビなど大型の液晶セルの上下基板をスペーサを介して接着し、注入した液晶に対して気泡の発生や重力ムラの発生を防ぐことはできなかった。
重力ムラとは、液晶を注入後、重力によってセル下部に液晶が溜まり、セルギャップ(基板間隔)が大きくなりその部分がムラになる現象である。特に、大型の液晶セルにおいて、液晶の滴下量が適量より多くなると、重力ムラとなり、適量より少なくなると気泡が発生するという製造マージンの狭さが問題であった。すなわち、基板間隔を一定に保持する必要があった。
重力ムラとは、液晶を注入後、重力によってセル下部に液晶が溜まり、セルギャップ(基板間隔)が大きくなりその部分がムラになる現象である。特に、大型の液晶セルにおいて、液晶の滴下量が適量より多くなると、重力ムラとなり、適量より少なくなると気泡が発生するという製造マージンの狭さが問題であった。すなわち、基板間隔を一定に保持する必要があった。
また、一般的に液晶セルのスペーサを用いると、スペーサ周辺の液晶の配向を乱し、光抜けが問題になる。これに対し、通常はブラックマトリックスで配向が乱れた部分を隠しているため、この方法では、開口率が低くなってしまい、画面が暗くなる。
解決しようとする問題点は、気泡の発生や重力ムラの発生を防ぐこと、光抜けを防ぐことができない点である。
本発明は、光抜けを抑えつつ、気泡や重力ムラの発生を防ぐことを可能にする。
本発明の液晶表示装置は、第1基板と、前記第1基板に対向する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、前記液晶層に設けられていて前記第1基板と前記第2基板との基板間隔を保持するスペーサとを有し、前記スペーサは、プラスチック粒子と、前記プラスチック粒子を被覆して形成された接着性を有する液晶性モノマーの重合体とからなり、前記液晶性モノマーの重合体中に含まれる液晶は、前記液晶層の液晶と同一方向に配向されている。
本発明の液晶表示装置では、スペーサが、プラスチック粒子と、このプラスチック粒子を被覆して形成された接着性を有する液晶性モノマーの重合体からなることから、液晶性モノマーの重合体によって、スペーサが第1基板と第2基板とに接着される。そして、スペーサによって第1基板と第2基板との間隔が保持される。また、液晶性モノマーの重合体中に含まれる液晶が、液晶層の液晶と同一方向に配向されていることから、配向がそろっているので、光抜けの問題が生じない。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、垂直配向膜を形成した第1基板上にスペーサを配置する工程と、前記第1基板に対向させた第2基板との間に液晶を注入し、シール材を用いて該液晶を封入する工程と、前記スペーサを前記第1基板と前記第2基板とに接着させる工程とを有し、前記スペーサに、プラスチック粒子と、該プラスチック粒子を被覆して形成された前記第1基板および前記第2基板との接着性を有しかつ重合性を有する液晶層モノマーからなるものを用い、前記スペーサを前記第1基板と前記第2基板とに接着させる工程は、前記第1基板と前記第2基板との間に前記スペーサを挟んで前記第1基板と前記第2基板との間隔を狭めるとともに、前記液晶層モノマーを重合させて、前記スペーサを前記第1基板と前記第2基板とに接着させる。
本発明の液晶表示装置の製造方法では、接着性を有する液晶性モノマーの重合体によって、第1基板と第2基板との間隔が保持され、固定される。また、垂直配向膜を形成した第1基板上で液晶性モノマーを重合させて、前記スペーサを前記第1基板と前記第2基板とに接着させることから、液晶性モノマーの重合体中に含まれる液晶が、液晶層の液晶と同一方向に配向される。したがって、液晶層の液晶と液晶性モノマーの重合体中に含まれる液晶の配向がそろうので、光抜けの問題を生じない。
本発明の液晶表示装置は、スペーサによって第1基板と第2基板との間隔が保持されるため、気泡の発生や重力ムラの発生を防ぐことができるので、大型の液晶セルに対しても品質の高い液晶表示装置を提供できるという利点がある。また、光抜けを生じさせないことで、開口率を高くする設計にすることができ、明るい液晶表示装置を提供できる。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、スペーサによって第1基板と第2基板との間隔が保持されるため、気泡の発生や重力ムラの発生を防ぐことができるので、大型の液晶セルに対しても品質の高い液晶表示装置を製造できるという利点がある。また、光抜けの問題を生じないので、開口率を高くすることができ、明るい液晶表示装置を製造できる。
<1.第1の実施の形態>
[液晶表示装置の構成の一例]
本発明の第1実施の形態に係る液晶表示装置の構成の一例を、図1の要部断面図によって説明する。なお、第1基板11表面に多数のスペーサ21が配置されるが、図1は、その一つのスペーサ21に着目して示したものである。
[液晶表示装置の構成の一例]
本発明の第1実施の形態に係る液晶表示装置の構成の一例を、図1の要部断面図によって説明する。なお、第1基板11表面に多数のスペーサ21が配置されるが、図1は、その一つのスペーサ21に着目して示したものである。
図1に示すように、第1基板11を有する。この第1基板11は、図示はしていないが、例えばガラス基板からなり、このガラス基板上の画素に対応する箇所に液晶駆動用の薄膜トランジスタ(以下、TFTという。)が形成されている。このTFTを被覆するようにパッシベーション膜、オーバコート膜が形成され、その表面が平坦化されていて、さらに第1電極が、インジウムスズオキサイド(ITO)、酸化亜鉛等の透明電極で形成されている。このように第1基板11が形成されている。この第1基板11上には垂直配向膜(図示せず)が形成されている。
一方、上記第1基板11に対向して第2基板12が設けられている。この第2基板12は、例えばガラス基板からなる。このガラス基板には、図示はしていないが、ブラックマトリックスが形成され、各画素に対応して、カラーフィルタの例えば、赤色カラーフィルタ、緑色カラーフィルタ、青色カラーフィルタが形成されている。さらにカラーフィルタ表面にオーバコート膜が形成され、そのオーバコート膜の表面に上記第1電極に対向する第2電極が、インジウムスズオキサイド(ITO)、酸化亜鉛等の透明電極で形成されている。
さらに、上記第1基板11と上記第2基板12との間に液晶14が封入されて液晶層13が形成されている。
なお、上記カラーフィルタは上記第1基板11側の上記パッシベーション膜と上記第1電極との間に形成されていてもよい。
なお、上記カラーフィルタは上記第1基板11側の上記パッシベーション膜と上記第1電極との間に形成されていてもよい。
上記液晶層13には、上記第1基板11と上記第2基板12との基板間隔を保持するスペーサ21が配置されている。
上記スペーサ21は、プラスチック粒子22と、このプラスチック粒子22を被覆して形成された接着性を有する液晶性モノマー25とからなる。なお、この液晶性モノマー25は、基板間において、光照射もしくは加熱によって重合されて液晶性モノマーの重合体23になる。
上記スペーサ21は、プラスチック粒子22と、このプラスチック粒子22を被覆して形成された接着性を有する液晶性モノマー25とからなる。なお、この液晶性モノマー25は、基板間において、光照射もしくは加熱によって重合されて液晶性モノマーの重合体23になる。
上記プラスチック粒子22は、例えばフェノール樹脂で形成され、例えば直径が4μmの球形を成している。このようなプラスチック粒子22として、例えば、エアウォーター社製のベルパールS830、S890、S899等がある。もちろん、フェノール樹脂以外の樹脂、例えば、エポキシ樹脂、メタクリル酸メチル樹脂等の、一般的に柱状スペーサ等に用いられている樹脂を粒子化したものを用いることもできる。
上記液晶性モノマーの重合体23中に含まれる液晶24は、上記液晶層13の液晶14と同一方向に配向されている。
また、上記液晶性モノマーの重合体23は、例えば液晶性モノマーを光重合もしくは熱重合したものからなる。
上記液晶性モノマーとしては、アクリルモノマー、メタクリルモノマーがある。
その一例として、以下に示す化学式(1)〜(22)に示すものを用いることができる。
また、上記液晶性モノマーの重合体23は、例えば液晶性モノマーを光重合もしくは熱重合したものからなる。
上記液晶性モノマーとしては、アクリルモノマー、メタクリルモノマーがある。
その一例として、以下に示す化学式(1)〜(22)に示すものを用いることができる。
上記化学式(1)に示したものの一例としては、Merck社製のRM257(商品名)がある。
また、上記化学式(2)に示したものの一例としては、BASF社製のPaliocolorのLC242(商品名)がある。このPaliocolorのLC242は、液晶転移スキームが結晶で63℃〜70℃、ネマティック液晶で120℃〜125℃であり、複屈折値が0.1470(589nm:液晶状態)である。
さらに、上記化学式(3)〜(22)に示したものの一例としては、アデカ社製の液晶性モノマーがある。
また、上記化学式(2)に示したものの一例としては、BASF社製のPaliocolorのLC242(商品名)がある。このPaliocolorのLC242は、液晶転移スキームが結晶で63℃〜70℃、ネマティック液晶で120℃〜125℃であり、複屈折値が0.1470(589nm:液晶状態)である。
さらに、上記化学式(3)〜(22)に示したものの一例としては、アデカ社製の液晶性モノマーがある。
上記液晶層13の液晶14と、上記液晶性モノマーの重合体23(重合されて固められたモノマー)の液晶24が同じ方向に揃っている場合、液晶層13と液晶性モノマーの重合体23との屈折率値が近いものとなる。例えば、上記PaliocolorのLC242の複屈折値Δnは0.1470(589nm:液晶状態)である。一方、駆動用液晶材料の一例であるMerck社製のMLC7029の複屈折値Δnは0.1265である。
これらの液晶層13の液晶14と、液晶性モノマーの重合体23の液晶24が同じ方向に揃っている場合、液晶層13と液晶性モノマーの重合体との屈折率値が近いため、反射や屈折、散乱といったコントラストを落とす要因を抑えることができる。
これらの液晶層13の液晶14と、液晶性モノマーの重合体23の液晶24が同じ方向に揃っている場合、液晶層13と液晶性モノマーの重合体との屈折率値が近いため、反射や屈折、散乱といったコントラストを落とす要因を抑えることができる。
また、スペーサ21の表面が液晶性モノマーの重合体23となっているため、液晶層13の液晶14と、液晶性モノマーの重合体23の液晶24が同じ方向に揃っている配向されている。このため、スペーサ21周辺の液晶層13の液晶14の配向は乱れることがないので、光抜けは起きない。一方、スペーサに液晶性モノマーを用いなかった場合、スペーサ周辺の液晶層13の液晶14の配向は乱れ、光抜けが起きる。
このように一般的には、液晶セルにスペーサを用いると、スペーサ周辺の液晶の配向が乱れ、光抜けが生じる。そこで通常、ブラックマトリックスで配向が乱れた部分を隠している。このため、画素の開口率が低くなってしまう。
一方、本発明では、スペーサ21周辺の液晶層13の液晶14は配向が乱れないので、ブラックマトリックスで配向が乱れた部分を隠す必要がない。このため画素の開口率を上げることができる。
したがって、光抜けを生じない上記スペーサ21は、画素内に配置することができる。なお、各画素にスペーサ21を配置した場合にスペーサ量が多くなりすぎる場合には、例えば複数画素ごとに1個または2個ないし3個のスペーサ21を配置する、例えば特定の色の画素のみにスペーサ21を配置することもできる。例えばベイヤー配列において、スペーサ21を、RGBのいずれか1色の画素、例えばG画素に配置する。またはG画素とB画素に配置する、G画素とR画素に配置する、もしくはR画素とB画素に配置する等である。
一方、本発明では、スペーサ21周辺の液晶層13の液晶14は配向が乱れないので、ブラックマトリックスで配向が乱れた部分を隠す必要がない。このため画素の開口率を上げることができる。
したがって、光抜けを生じない上記スペーサ21は、画素内に配置することができる。なお、各画素にスペーサ21を配置した場合にスペーサ量が多くなりすぎる場合には、例えば複数画素ごとに1個または2個ないし3個のスペーサ21を配置する、例えば特定の色の画素のみにスペーサ21を配置することもできる。例えばベイヤー配列において、スペーサ21を、RGBのいずれか1色の画素、例えばG画素に配置する。またはG画素とB画素に配置する、G画素とR画素に配置する、もしくはR画素とB画素に配置する等である。
上記液晶性モノマーの重合体23は、上記プラスチック粒子22の1/4倍以上40倍以下の体積を有することが好ましい。
上記液晶性モノマーの重合体23が上記プラスチック粒子22の体積の1/4未満の場合、液晶性モノマーの重合体23による第1基板11および第2基板12との接着性が十分に得られなくなる。また、上記液晶性モノマーの重合体23が上記プラスチック粒子22の体積の40倍を超える場合、画素設計上、プラスチック粒子22が基板間でつぶされるように変形したときに、液晶性モノマーの重合体23の体積が大きすぎると、液晶性モノマーの重合体23の基板面方向の厚さが厚くなる。このため、液晶性モノマーの重合体23によって光の透過経路を遮光する量が大きくなり、液晶表示装置1が暗くなるという不具合を生じる。
よって、上記液晶性モノマーの重合体23は、上記プラスチック粒子22の1/4倍以上40倍以下の体積としている。
上記液晶性モノマーの重合体23が上記プラスチック粒子22の体積の1/4未満の場合、液晶性モノマーの重合体23による第1基板11および第2基板12との接着性が十分に得られなくなる。また、上記液晶性モノマーの重合体23が上記プラスチック粒子22の体積の40倍を超える場合、画素設計上、プラスチック粒子22が基板間でつぶされるように変形したときに、液晶性モノマーの重合体23の体積が大きすぎると、液晶性モノマーの重合体23の基板面方向の厚さが厚くなる。このため、液晶性モノマーの重合体23によって光の透過経路を遮光する量が大きくなり、液晶表示装置1が暗くなるという不具合を生じる。
よって、上記液晶性モノマーの重合体23は、上記プラスチック粒子22の1/4倍以上40倍以下の体積としている。
また、基板表面がプラスチックの場合、液晶性モノマーには、例えばアクリルモノマーを用いることが好ましい。アクリルモノマーの場合、重合しても、一部の官能基は重合せず残っているので、その残っている官能基を用いて重合させることができる。プラスチック基板との結合が強く得られるので、アクリル系モノマーが有効である。例えば、アクリルモノマーの重合体としては、{ HYPERLINK "http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%AB%E9%85%B8%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AB" \o "アクリル酸エステル" ,アクリル酸エステル}の重合体、{ HYPERLINK "http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%AB%E9%85%B8%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AB&action=edit&redlink=1" \o "メタクリル酸エステル (未編集)" ,メタクリル酸エステル}の{ HYPERLINK "http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E5%90%88%E4%BD%93" \o "重合体" ,重合体}等がある。
上記液晶表示装置1では、スペーサ21が、プラスチック粒子22と、このプラスチック粒子22を被覆して形成された接着性を有する液晶性モノマーの重合体23からなることから、液晶性モノマーの重合体23によって、スペーサ21が第1基板11と第2基板12とに接着される。そして、スペーサ21によって第1基板11と第2基板12との間隔が保持される。また、液晶性モノマーの重合体23中に含まれる液晶24が、液晶層13の液晶14と同一方向に配向されていることから、配向がそろっているので、光抜けの問題が生じない。
このように、光抜けを生じないことから、液晶性モノマーの重合体23の厚さを厚くすることで、第1基板11、第2基板12との接着強度を高めることもできる。一方、従来のスペーサは、接着層が薄く、スペーサが移動しない程度に基板に接着するものであったため、十分な接着強度を有していない。
このように、光抜けを生じないことから、液晶性モノマーの重合体23の厚さを厚くすることで、第1基板11、第2基板12との接着強度を高めることもできる。一方、従来のスペーサは、接着層が薄く、スペーサが移動しない程度に基板に接着するものであったため、十分な接着強度を有していない。
よって、スペーサ21によって第1基板11と第2基板12との間隔が保持され固定されるため、適切な液晶の滴下量が確保され、気泡の発生や重力ムラの発生を防ぐことができるので、大型の液晶セルに対しても品質の高い液晶表示装置1を提供できるという利点がある。また、光抜けの問題を生じないので、開口率を高くすることができ、明るい液晶表示装置1を提供できる。
<2.第2の実施の形態>
[液晶表示装置の製造方法の一例]
本発明の第2実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の一例を、前記図1によって説明する。
[液晶表示装置の製造方法の一例]
本発明の第2実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の一例を、前記図1によって説明する。
前記図1に示すように、まず、垂直配向膜を形成した第1基板11上にスペーサ21を配置する。
上記第1基板11は、図示はしていないが、例えばガラス基板からなり、このガラス基板上の画素に対応する箇所に液晶駆動用の薄膜トランジスタ(以下、TFTという。)が形成されている。このTFTを被覆するようにパッシベーション膜、オーバコート膜が形成され、その表面が平坦化されていて、さらに第1電極がインジウムスズオキサイド(ITO)、酸化亜鉛等の透明電極で形成されている。このように第1基板11が形成されている。この第1基板11上には垂直配向膜(図示せず)が形成されている。
上記第1基板11は、図示はしていないが、例えばガラス基板からなり、このガラス基板上の画素に対応する箇所に液晶駆動用の薄膜トランジスタ(以下、TFTという。)が形成されている。このTFTを被覆するようにパッシベーション膜、オーバコート膜が形成され、その表面が平坦化されていて、さらに第1電極がインジウムスズオキサイド(ITO)、酸化亜鉛等の透明電極で形成されている。このように第1基板11が形成されている。この第1基板11上には垂直配向膜(図示せず)が形成されている。
上記スペーサ21には、プラスチック粒子22と、このプラスチック粒子22を被覆していて上記第1基板11および上記第2基板12との接着性を有しかつ重合性を有する液晶性モノマーとからなるものを用いる。
上記液晶性モノマーとしては、アクリルモノマー、メタクリルモノマーがある。その一例として、前記化学式(1)〜(22)に示すものを用いることができる。
上記液晶性モノマーとしては、アクリルモノマー、メタクリルモノマーがある。その一例として、前記化学式(1)〜(22)に示すものを用いることができる。
上記プラスチック粒子22は、例えばフェノール樹脂で形成され、例えば直径が4μmの球形を成している。このようなプラスチック粒子22として、例えば、エアウォーター社製のベルパールS830、S890、S899等がある。もちろん、フェノール樹脂以外の樹脂、例えば、エポキシ樹脂、メタクリル酸メチル樹脂等の、一般的に柱状スペーサ等に用いられている樹脂を粒子化したものを用いることもできる。
次に、上記第1基板11に対向させた第2基板12との間に液晶14を注入し、シール材(図示せず)を用いて液晶14を封入して、上記第1基板11と上記第2基板12との間に液晶層13を形成する。このとき、スペーサ21によって、上記第1基板11と上記第2基板12との間隔が決まる。
上記第2基板12は、例えばガラス基板からなる。このガラス基板には、図示はしていないが、ブラックマトリックスが形成され、各画素に対応して、カラーフィルタの例えば、赤色カラーフィルタ、緑色カラーフィルタ、青色カラーフィルタが形成されている。さらにカラーフィルタにオーバコート膜が形成され、そのオーバコート膜に上記第1電極に対向する第2電極が、インジウムスズオキサイド(ITO)、酸化亜鉛等の透明電極で形成されている。
上記第2基板12は、例えばガラス基板からなる。このガラス基板には、図示はしていないが、ブラックマトリックスが形成され、各画素に対応して、カラーフィルタの例えば、赤色カラーフィルタ、緑色カラーフィルタ、青色カラーフィルタが形成されている。さらにカラーフィルタにオーバコート膜が形成され、そのオーバコート膜に上記第1電極に対向する第2電極が、インジウムスズオキサイド(ITO)、酸化亜鉛等の透明電極で形成されている。
次に、上記スペーサ21を上記第1基板11と上記第2基板12とに接着させる。
上記スペーサ21を上記第1基板11と上記第2基板12とに接着させる工程は、上記第1基板11と上記第2基板12との間に上記スペーサ21を挟んで上記第1基板11と上記第2基板12との間隔を狭めるとともに、上記液晶性モノマーを重合させて、上記スペーサ21を上記第1基板11と上記第2基板12とに接着させる。
上記スペーサ21を上記第1基板11と上記第2基板12とに接着させる工程は、上記第1基板11と上記第2基板12との間に上記スペーサ21を挟んで上記第1基板11と上記第2基板12との間隔を狭めるとともに、上記液晶性モノマーを重合させて、上記スペーサ21を上記第1基板11と上記第2基板12とに接着させる。
上記液晶性モノマーの重合は、光照射もしくは加熱による。例えば、光照射の場合、一例として、出力が20mWの紫外線(例えば、波長が365nmの水銀ランプ光)を600秒間照射した。または加熱の場合、一例として、150℃に30分間加熱した。このような条件であれば、前記化学式(1)〜(22)に示した液晶性モノマーを重合させて液晶性モノマーの重合体23を形成することができる。
このとき、上記液晶性モノマーの重合体23中に含まれる液晶24は、上記液晶層13の液晶14と同一方向に配向される。
また、上記光照射は、液晶14に光が照射されることによって、液晶14が変質するのを防ぐため、上記シール材(図示せず)および上記スペーサ21が配置されている領域に開口部を有するマスク(図示せず)を介して行うことが好ましい。このマスクには、遮光性を有する金属膜を用いることができる。このマスクは光照射側の基板表面に設置すればよい。
また、上記第1基板11に形成される配線は、上記光照射時に上記スペーサ21が配置される領域を影にする領域を外して配置されることが好ましい。
例えば、図2の平面レイアウト図および図3の概略構成断面図に示すように、例えば第1基板11には、液晶駆動用の薄膜トランジスタ、配線等が形成されている。
例えば、ガラス基板からなる第1基板11上にゲート電極を含むゲートバスライン31が形成されている。このゲートバスライン31上にゲート絶縁膜32を介してチャネル領域33が例えばアモルファスシリコンで形成されている。そのチャネル領域33の上部にソース領域34、ドレイン領域35が、例えばn+アモルファスシリコンで、離間されて形成されている。さらに、ソース領域34に接続するソースバスライン36、ドレイン領域35に接続するドレイン電極37が形成されている。このように薄膜トランジスタ30が構成されている。上記ソースバスライン36とゲートバスライン31との間には絶縁膜38が形成されている。
さらに、上記薄膜トランジスタ30を被覆するようにパッシベーション膜41、カラーフィルタ層42、オーバコート膜43が順に形成されている。なお、カラーフィルタ層42は対向基板(図示せず)側に形成することもできる。
また、画素領域上の上記オーバコート膜上には画素電極41が形成されていて、上記ドレイン電極37に接続されている。この画素電極41は、ITO等の透明電極で形成されている。
例えば、図2の平面レイアウト図および図3の概略構成断面図に示すように、例えば第1基板11には、液晶駆動用の薄膜トランジスタ、配線等が形成されている。
例えば、ガラス基板からなる第1基板11上にゲート電極を含むゲートバスライン31が形成されている。このゲートバスライン31上にゲート絶縁膜32を介してチャネル領域33が例えばアモルファスシリコンで形成されている。そのチャネル領域33の上部にソース領域34、ドレイン領域35が、例えばn+アモルファスシリコンで、離間されて形成されている。さらに、ソース領域34に接続するソースバスライン36、ドレイン領域35に接続するドレイン電極37が形成されている。このように薄膜トランジスタ30が構成されている。上記ソースバスライン36とゲートバスライン31との間には絶縁膜38が形成されている。
さらに、上記薄膜トランジスタ30を被覆するようにパッシベーション膜41、カラーフィルタ層42、オーバコート膜43が順に形成されている。なお、カラーフィルタ層42は対向基板(図示せず)側に形成することもできる。
また、画素領域上の上記オーバコート膜上には画素電極41が形成されていて、上記ドレイン電極37に接続されている。この画素電極41は、ITO等の透明電極で形成されている。
例えば、ゲートバスライン31および画素電極41上方に上記スペーサ(図示せず)が配置されるとした場合、このスペーサが配置される領域を除くように、例えばゲートバスライン31に開口部39を形成しておく。このとき、開口部39によってゲートバスライン31が断線しないようにする。例えば開口部39が形成される部分の配線幅を太らせてもよい。
なお、画素電極41は、透明電極で形成されているため、光照射時の光を透過するので、開口部を形成する必要はない。
ここでは、開口部39を形成したが、ゲートバスライン31をスペーサが配置される領域を影にする領域を迂回するように配置してもよい。
ここでは、開口部39を形成したが、ゲートバスライン31をスペーサが配置される領域を影にする領域を迂回するように配置してもよい。
また、本発明の製造方法では、上記スペーサ21を形成する場合、スペーサ21が配置される第1基板11および第2基板12のそれぞれの表面にシランカップリング剤を塗布して、スペーサ21との接着性を高めてもよい。
次に、上記スペーサ21を用いた上記製造方法により形成した液晶セルを実施例1として、液晶性モノマーを用いないスペーサを用いた比較例1、2、3と比較した。その結果を表1に示す。
なお、比較例1は、配向膜を塗布した第1基板11上に、エポキシ系接着剤に粒径が4μmのプラスチック粒子を混入したものをスペーサとしたもので、ディスペンサーによって塗布した。さらに、第1基板11に第2基板12を対向させ、その基板間に液晶の滴下注入し、シール材により液晶を封入する。その後、シール材のポストベークと同時にスペーサに熱をかけ、第1基板11と第2基板12とをスペーサによって接着させたものである。
比較例2は、図4に示すように、配向膜を塗布した第1基板11上に、ホットメルト樹脂53によって覆われた4μmのプラスチック粒子52からなるスペーサ51を散布した。さらに、第1基板11に第2基板12を対向させ、その基板間に液晶を滴下注入して液晶層13を形成した後、シール材により液晶層を封入する。このとき、シール材のポストベークと同時にスペーサ51に熱をかけ、第1基板11と第2基板12とをスペーサ51によって接着させたものである。
比較例3は、配向膜を塗布した第1基板11上に、分子レベルの厚みで接着層を施したスペーサ(特許文献1参照)を散布した。さらに、第1基板11に第2基板12を対向させ、その基板間に液晶を滴下注入して液晶層13を形成した後、シール材(図示せず)により液晶層13を封止する。このときのシール材のポストベークを行い、第1基板11と第2基板12とをスペーサ51によって接着させたものである。
上記表1では、スペーサの基板との接着力およびスペーサ周辺の光抜けについて、良好な場合は○、不良な場合は×で示した。
その結果、スペーサ21に液晶性モノマーを用いた実施例1では、接着力に優れ、光抜けを起こさなかった。よって、重力ムラは発生せず、セル内に気泡も発生しなかった。また、接着力が強いため、液晶セルの強度も高められた。
比較例1、2では、接着力には優れているが、光抜けを起こした。よって、重力ムラは発生せず、セル内に気泡も発生しなかった。
比較例3では、接着力に劣り、光抜けを起こした。よって、重力ムラもしくはセル内に気泡を発生した。
比較例1、2では、接着力には優れているが、光抜けを起こした。よって、重力ムラは発生せず、セル内に気泡も発生しなかった。
比較例3では、接着力に劣り、光抜けを起こした。よって、重力ムラもしくはセル内に気泡を発生した。
上記液晶表示装置の製造方法では、接着性を有する液晶性モノマーの重合体23によって、第1基板11と第2基板12との間隔が保持され、固定される。また、垂直配向膜を形成した第1基板11上で液晶性モノマーを重合させて、上記スペーサ21を上記第1基板11と上記第2基板12とに接着させることから、液晶性モノマーの重合体23中に含まれる液晶24が、液晶層13の液晶14と同一方向に配向される。したがって、液晶層13の液晶14と液晶性モノマーの重合体23中に含まれる液晶24の配向がそろうので、光抜けの問題を生じない。
よって、スペーサ21によって第1基板11と第2基板12との間隔が保持されるため、気泡の発生や重力ムラの発生を防ぐことができるので、大型の液晶セルに対しても品質の高い液晶表示装置を製造できるという利点がある。また、光抜けの問題を生じないので、開口率を高くすることができ、明るい液晶表示装置を製造できる。
よって、スペーサ21によって第1基板11と第2基板12との間隔が保持されるため、気泡の発生や重力ムラの発生を防ぐことができるので、大型の液晶セルに対しても品質の高い液晶表示装置を製造できるという利点がある。また、光抜けの問題を生じないので、開口率を高くすることができ、明るい液晶表示装置を製造できる。
1…液晶表示装置、11…第1基板、12…第2基板、13…液晶層、14…液晶、21…スペーサ、22…プラスチック粒子、23…液晶性モノマーの重合体、24…液晶
Claims (8)
- 第1基板と、
前記第1基板に対向する第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、
前記液晶層に設けられていて前記第1基板と前記第2基板との基板間隔を保持するスペーサとを有し、
前記スペーサは、
プラスチック粒子と、
前記プラスチック粒子を被覆して形成された接着性を有する液晶性モノマーの重合体とからなり、
前記液晶性モノマーの重合体中に含まれる液晶は、前記液晶層の液晶と同一方向に配向されている
液晶表示装置。 - 前記液晶性モノマーの重合体は、液晶性モノマーを光重合もしくは熱重合したものからなる
請求項1記載の液晶表示装置。 - 前記液晶性モノマーの重合体は、前記プラスチック粒子の1/4倍以上40倍以下の体積を有する
請求項1または請求項2記載の液晶表示装置。 - 前記スペーサは、前記液晶表示装置の画素内に配置されている
請求項1、請求項2または請求項3記載の液晶表示装置。 - 垂直配向膜を形成した第1基板上にスペーサを配置する工程と、
前記第1基板に対向させた第2基板との間に液晶を注入し、シール材を用いて該液晶を封入する工程と、
前記スペーサを前記第1基板と前記第2基板とに接着させる工程とを有し、
前記スペーサに、プラスチック粒子と、該プラスチック粒子を被覆して形成された前記第1基板および前記第2基板との接着性を有しかつ重合性を有する液晶性モノマーからなるものを用い、
前記スペーサを前記第1基板と前記第2基板とに接着させる工程は、前記第1基板と前記第2基板との間に前記スペーサを挟んで前記第1基板と前記第2基板との間隔を狭めるとともに、前記液晶性モノマーを重合させて、前記スペーサを前記第1基板と前記第2基板とに接着させる
液晶表示装置の製造方法。 - 前記液晶性モノマーの重合は、光照射もしくは加熱による
請求項5記載の液晶表示装置の製造方法。 - 前記光照射は、前記シール材および前記スペーサが配置されている領域に開口部を有するマスクを介して行う
請求項6記載の液晶表示装置の製造方法。 - 前記第1基板に形成される配線は、前記光照射時に前記スペーサが配置される領域を影にする領域を外して配置される
請求項6記載の液晶表示装置の製造方法。
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JP2009003200A JP2010160377A (ja) | 2009-01-09 | 2009-01-09 | 液晶表示装置およびその製造方法 |
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- 2009-01-09 JP JP2009003200A patent/JP2010160377A/ja active Pending
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