JP2010160278A - ズームレンズ系、撮像装置及びカメラ - Google Patents

ズームレンズ系、撮像装置及びカメラ Download PDF

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Shinji Yamaguchi
伸二 山口
Takuya Imaoka
卓也 今岡
Takehiro Nishioka
毅洋 西岡
Shunichiro Yoshinaga
俊一郎 吉永
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Abstract

【課題】レンズ全長が短く非常に小型でありながら、解像度が高く、比較的高いズーミング比を有し、広角撮影に好適で高性能なズームレンズ系、撮像装置及びカメラを提供する。
【解決手段】物体側から像側へと順に、負パワーの第1レンズ群、正パワーの第2レンズ群、正パワーの第3レンズ群からなり、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群のうち、少なくともいずれか2つのレンズ群の空気間隔が変化するように光軸に沿ってレンズ群を移動させて変倍を行い、第1レンズ群が、物体からの光線を折り曲げる反射面を有するレンズ素子を含み、条件:0.30<|fG1|/fT<0.50(fT/fW≧4.0、fG1:第1レンズ群の合成焦点距離、fT:望遠端での全系の焦点距離、fW:広角端での全系の焦点距離)を満足するズームレンズ系、撮像装置及びカメラ。
【選択図】図1

Description

本発明は、ズームレンズ系、撮像装置及びカメラに関する。特に本発明は、レンズ全長が短く非常に小型でありながら、解像度が高く、4倍以上の比較的高いズーミング比を有し、しかも広角撮影に好適で高性能なズームレンズ系、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えた薄型でコンパクトなカメラに関する。
デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の、光電変換を行う撮像素子を持つカメラ(以下、単にデジタルカメラという)に対するコンパクト化及び高性能化の要求は極めて強い。特に近年、収納性や可搬性を最優先した薄型のデジタルカメラが要求されてきている。このような薄型のデジタルカメラを実現するための手段の1つとして、物体からの光線を折り曲げるズームレンズ系が種々提案されている。
特許文献1は、物体より順に、ズーム時に固定で負の屈折力を有する第1レンズ群、ズーム時に固定で屈折力を持たない光路折り曲げのためのプリズムからなる第2レンズ群、ズーム時に移動し正の屈折力を有する第3レンズ群、ズーム時に移動し負の屈折力を有する第4レンズ群、及びズーム時に固定で正の屈折力を有する第5レンズ群を備えたズームレンズを開示している。
特許文献2は、正のレンズ群、負のレンズ群及び絞りを有し、絞りより物体側に負のレンズ群が配置され、負のレンズ群が複数のレンズを接合した接合レンズを有し、該接合レンズを構成する少なくとも1つのレンズについて、その硝材の物性が2つの条件にて特定されており、光学系の光路を屈曲するためのプリズムを有する結像光学系を開示している。
特許文献3は、物体側からの光を撮像素子の像面に結像させる複数のレンズ群を有し、該複数のレンズ群は、物体側から像側に向かって順番に、負パワーを有する第1レンズ群、正パワーを有する第2レンズ群、負パワーを有する第3レンズ群及び正パワーを有する第4レンズ群を少なくとも含み、光軸方向に対し垂直な面内方向において、第2レンズ群が移動することで像面上の結像のブレが補正され、第1レンズ群には光軸変更素子が含まれている変倍光学系を開示している。
特許文献4は、正のレンズ群、負のレンズ群及び絞りを有し、絞りより像面側に負のレンズ群が配置され、負のレンズ群が複数のレンズを接合した接合レンズを有し、該接合レンズを構成する少なくとも1つのレンズについて、その硝材の物性が3つの条件にて特定されており、光学系の光路を屈曲するためのプリズムを有する結像光学系を開示している。
特許文献5は、物体側から順に、負のパワーを有する第1レンズ群、正のパワーを有する第2レンズ群、正のパワーを有する第3レンズ群、負のパワーを有する第4レンズ群が配置され、第1レンズ群が光軸を変更させる光軸変更部材を含み、変倍の場合、第1、第2レンズ群の間隔が減少し、第2、第3レンズ群の間隔が増大し、第3、第4レンズ群の間隔が減少し、第1レンズ群は不動である一方、撮像素子が光軸に沿って移動するレンズユニットを開示している。
特許文献6は、物体側から順に、負の焦点距離の第1レンズ群、正の焦点距離の第2レンズ群、正の焦点距離の第3レンズ群で構成され、第2レンズ群が物体側へ移動して変倍するズームレンズを介して受光素子で光を取り込み、第1レンズ群中に光路を折り曲げる反射部材が配置され、受光素子が光軸方向に沿って移動可能に設けられたズームレンズ装置を開示している。
特開2008−197594号公報 特開2008−191306号公報 特開2007−279147号公報 特開2007−108715号公報 特開2006−323219号公報 特開2005−084151号公報
しかしながら、前記特許文献1〜4に開示のズームレンズや光学系はいずれも、ある程度小型化されているものの、ズーミング比が3倍程度以下と低く、非常に薄型でコンパクトなだけでなく、比較的高いズーミング比を有し、広角撮影にも充分に適用可能であるという、近年のデジタルカメラに対する要求を満足し得るものではない。
また、前記特許文献5に開示のレンズユニットは、ズーミング比が3倍程度以下と低いだけでなく、4群構成であるため、コンパクト化が不充分であると共に高コストであり、やはり近年のデジタルカメラに対する前記要求を満足し得るものではない。
さらに、前記特許文献6に開示のズームレンズ装置は、ズーミング比が3倍程度以下と低いだけでなく、3群構成であるにも係らず、変倍に必要な第2レンズ群の移動量が多く、コンパクト化が不充分であり、やはり近年のデジタルカメラに対する前記要求を満足し得るものではない。
本発明の目的は、レンズ全長が短く非常に小型でありながら、解像度が高く、比較的高いズーミング比を有し、しかも広角撮影に好適で高性能なズームレンズ系、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えた薄型でコンパクトなカメラを提供することである。
上記目的の1つは、以下のズームレンズ系により達成される。すなわち本発明は、
物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群とからなり、
撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、前記第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群のうち、少なくともいずれか2つのレンズ群の空気間隔が変化するように光軸に沿ってレンズ群を移動させて変倍を行い、
前記第1レンズ群が、物体からの光線を折り曲げる反射面を有するレンズ素子を含み、
以下の条件(1):
0.30<|fG1|/fT<0.50 ・・・(1)
(ただし、fT/fW≧4.0である)
(ここで、
G1:第1レンズ群の合成焦点距離、
T:望遠端での全系の焦点距離、
W:広角端での全系の焦点距離
である)
を満足する、ズームレンズ系
に関する。
上記目的の1つは、以下の撮像装置により達成される。すなわち本発明は、
物体の光学的な像を電気的な画像信号として出力可能な撮像装置であって、
物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、
該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを備え、
前記ズームレンズ系が、
物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群とからなり、
撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、前記第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群のうち、少なくともいずれか2つのレンズ群の空気間隔が変化するように光軸に沿ってレンズ群を移動させて変倍を行い、
前記第1レンズ群が、物体からの光線を折り曲げる反射面を有するレンズ素子を含み、
以下の条件(1):
0.30<|fG1|/fT<0.50 ・・・(1)
(ただし、fT/fW≧4.0である)
(ここで、
G1:第1レンズ群の合成焦点距離、
T:望遠端での全系の焦点距離、
W:広角端での全系の焦点距離
である)
を満足するズームレンズ系である、撮像装置
に関する。
上記目的の1つは、以下のカメラにより達成される。すなわち本発明は、
物体の光学的な像を電気的な画像信号に変換し、変換された画像信号の表示及び記憶の少なくとも一方を行うカメラであって、
物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを含む撮像装置を備え、
前記ズームレンズ系が、
物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群とからなり、
撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、前記第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群のうち、少なくともいずれか2つのレンズ群の空気間隔が変化するように光軸に沿ってレンズ群を移動させて変倍を行い、
前記第1レンズ群が、物体からの光線を折り曲げる反射面を有するレンズ素子を含み、
以下の条件(1):
0.30<|fG1|/fT<0.50 ・・・(1)
(ただし、fT/fW≧4.0である)
(ここで、
G1:第1レンズ群の合成焦点距離、
T:望遠端での全系の焦点距離、
W:広角端での全系の焦点距離
である)
を満足するズームレンズ系である、カメラ
に関する。
本発明によれば、レンズ全長(第1レンズ群の最物体側面から像面までの距離)が短く非常に小型でありながら、解像度が高く、4倍以上の比較的高いズーミング比を有し、しかも広角撮影に好適で高性能なズームレンズ系、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えた薄型でコンパクトなカメラを提供することができる。
(実施の形態1〜4)
図1、3、5及び7は、各々実施の形態1〜4に係るズームレンズ系のレンズ配置図である。
図1、3、5及び7は、いずれも無限遠合焦状態にあるズームレンズ系を表している。各図において、(a)図は広角端(最短焦点距離状態:焦点距離fW)のレンズ構成、(b)図は広角中間位置(前記広角端と後述する中間位置との間の位置)のレンズ構成、(c)図は中間位置(中間焦点距離状態:焦点距離fM=√(fW*fT))のレンズ構成、(d)図は望遠中間位置(前記中間位置と後述する望遠端との間の位置)のレンズ構成、(e)図は望遠端(最長焦点距離状態:焦点距離fT)のレンズ構成をそれぞれ表している。また各図において、(a)図と(b)図との間に設けられた折れ線の矢印は、上から順に、広角端、広角中間位置、中間位置、望遠中間位置、望遠端の各状態におけるレンズ群の位置を結んで得られる直線である。したがって、広角端と広角中間位置との間、広角中間位置と中間位置との間、中間位置と望遠中間位置との間、望遠中間位置と望遠端との間は、単純に直線で接続されているだけであり、実際の各レンズ群の動きとは異なる。さらに各図において、レンズ群に付された矢印は、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングを表す。すなわち、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングの際の移動方向を示している。
各実施の形態に係るズームレンズ系は、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群G1と、正のパワーを有する第2レンズ群G2と、正のパワーを有する第3レンズ群G3とを備える。第1レンズ群G1中の第2レンズ素子L2(プリズム)は、物体からの光線を折り曲げる、例えば物体からの軸上主光線を略90°折り曲げる反射面を有するレンズ素子に相当し、反射面の位置は省略している。なお、各実施の形態に係るズームレンズ系では、反射面を有するレンズ素子がプリズムであるが、該反射面を有するレンズ素子は、例えばミラー素子であってもよい。また、各実施の形態に係るズームレンズ系に配置されたプリズムはいずれも、後述するように、入射面及び出射面とも平面であるが、レンズ構成に応じて入射面及び出射面の少なくとも一方が凸面又は凹面であってもよい。
ズーミングに際して、各レンズ群の間隔、すなわち、前記第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔、及び第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔がいずれも変化するように、実施の形態1〜3に係るズームレンズ系では第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3が光軸に沿った方向にそれぞれ移動し、実施の形態4に係るズームレンズ系では第2レンズ群G2が光軸に沿った方向に移動する。各実施の形態に係るズームレンズ系は、これら各レンズ群を所望のパワー配置にすることにより、高い光学性能を保持しつつ、レンズ系全体の小型化を可能にしている。
なお図1、3、5及び7において、特定の面に付されたアスタリスク*は、該面が非球面であることを示している。また各図において、各レンズ群の符号に付された記号(+)及び記号(−)は、各レンズ群のパワーの符号に対応する。また各図において、最も右側に記載された直線は、像面Sの位置を表し、該像面Sの物体側(像面Sと第3レンズ群G3の最像側レンズ面との間)には、光学的ローパスフィルタや撮像素子のフェースプレート等と等価な平行平板Pが設けられている。
さらに図1、3、5及び7において、第2レンズ群G2の最物体側、すなわち、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に開口絞りAが設けられており、該開口絞りAは、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第2レンズ群G2と一体的に光軸上を移動する。
図1に示すように、実施の形態1に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、両凹形状の第1レンズ素子L1と、入射面及び出射面とも平面であり反射面を有する第2レンズ素子L2(プリズム)と、両凸形状の第3レンズ素子L3と、両凹形状の第4レンズ素子L4とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とは接合されており、後述する対応数値実施例における面データでは、これら第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4との間の接着剤層に面番号6が付与されている。また、第1レンズ素子L1は、その像側面が非球面である。
実施の形態1に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、両凸形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6と、両凹形状の第7レンズ素子L7とからなる。これらのうち、第6レンズ素子L6と第7レンズ素子L7とは接合されており、後述する対応数値実施例における面データでは、これら第6レンズ素子L6と第7レンズ素子L7との間の接着剤層に面番号13が付与されている。また、第5レンズ素子L5は、その両面が非球面である。
また実施の形態1に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、像側に凸面を向けた正メニスカス形状の第8レンズ素子L8のみからなる。この第8レンズ素子L8は、その像側面が非球面である。
なお、実施の形態1に係るズームレンズ系において、像面Sの物体側(像面Sと第8レンズ素子L8との間)には、平行平板Pが設けられている。
実施の形態1に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
なお、図1では便宜上、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1が光軸に沿って移動し、像面Sが固定されているように示しているが、実際、実施の形態1に係るズームレンズ系では、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、光軸に沿って移動せずに、像面Sが、一度物体側へ移動した後に物体側から離れるように光軸に沿って移動し、第1レンズ群G1の最物体側面から像面Sまでの光軸上の距離(レンズ全長)が一度減少した後に増大する。
図3に示すように、実施の形態2に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、両凹形状の第1レンズ素子L1と、入射面及び出射面とも平面であり反射面を有する第2レンズ素子L2(プリズム)と、両凸形状の第3レンズ素子L3と、両凹形状の第4レンズ素子L4とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とは接合されており、後述する対応数値実施例における面データでは、これら第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4との間の接着剤層に面番号6が付与されている。また、第1レンズ素子L1は、その像側面が非球面である。
実施の形態2に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、両凸形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6と、両凹形状の第7レンズ素子L7とからなる。これらのうち、第6レンズ素子L6と第7レンズ素子L7とは接合されており、後述する対応数値実施例における面データでは、これら第6レンズ素子L6と第7レンズ素子L7との間の接着剤層に面番号13が付与されている。また、第5レンズ素子L5は、その両面が非球面である。
また実施の形態2に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、像側に凸面を向けた正メニスカス形状の第8レンズ素子L8のみからなる。この第8レンズ素子L8は、その像側面が非球面である。
なお、実施の形態2に係るズームレンズ系において、像面Sの物体側(像面Sと第8レンズ素子L8との間)には、平行平板Pが設けられている。
実施の形態2に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
なお、図3では便宜上、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1が光軸に沿って移動し、像面Sが固定されているように示しているが、実際、実施の形態2に係るズームレンズ系では、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、光軸に沿って移動せずに、像面Sが、一度物体側へ移動した後に物体側から離れるように光軸に沿って移動し、第1レンズ群G1の最物体側面から像面Sまでの光軸上の距離(レンズ全長)が一度減少した後に増大する。
図5に示すように、実施の形態3に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、両凹形状の第1レンズ素子L1と、入射面及び出射面とも平面であり反射面を有する第2レンズ素子L2(プリズム)と、両凸形状の第3レンズ素子L3と、両凹形状の第4レンズ素子L4とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とは接合されており、後述する対応数値実施例における面データでは、これら第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4との間の接着剤層に面番号6が付与されている。また、第1レンズ素子L1は、その像側面が非球面である。
実施の形態3に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、両凸形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6と、両凹形状の第7レンズ素子L7とからなる。これらのうち、第6レンズ素子L6と第7レンズ素子L7とは接合されており、後述する対応数値実施例における面データでは、これら第6レンズ素子L6と第7レンズ素子L7との間の接着剤層に面番号13が付与されている。また、第5レンズ素子L5は、その両面が非球面である。
また実施の形態3に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、像側に凸面を向けた正メニスカス形状の第8レンズ素子L8のみからなる。この第8レンズ素子L8は、その像側面が非球面である。
なお、実施の形態3に係るズームレンズ系において、像面Sの物体側(像面Sと第8レンズ素子L8との間)には、平行平板Pが設けられている。
実施の形態3に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
なお、図5では便宜上、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1が光軸に沿って移動し、像面Sが固定されているように示しているが、実際、実施の形態3に係るズームレンズ系では、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、光軸に沿って移動せずに、像面Sが、一度物体側へ移動した後に物体側から離れるように光軸に沿って移動し、第1レンズ群G1の最物体側面から像面Sまでの光軸上の距離(レンズ全長)が一度減少した後に増大する。
図7に示すように、実施の形態4に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、両凹形状の第1レンズ素子L1と、入射面及び出射面とも平面であり反射面を有する第2レンズ素子L2(プリズム)と、両凸形状の第3レンズ素子L3と、両凹形状の第4レンズ素子L4とからなる。これらのうち、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とは接合されており、後述する対応数値実施例における面データでは、これら第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4との間の接着剤層に面番号6が付与されている。また、第1レンズ素子L1は、その像側面が非球面である。
実施の形態4に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、両凸形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6と、両凹形状の第7レンズ素子L7とからなる。これらのうち、第6レンズ素子L6と第7レンズ素子L7とは接合されており、後述する対応数値実施例における面データでは、これら第6レンズ素子L6と第7レンズ素子L7との間の接着剤層に面番号13が付与されている。また、第5レンズ素子L5は、その両面が非球面である。
また実施の形態4に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、像側に凸面を向けた正メニスカス形状の第8レンズ素子L8のみからなる。この第8レンズ素子L8は、その像側面が非球面である。
なお、実施の形態4に係るズームレンズ系において、像面Sの物体側(像面Sと第8レンズ素子L8との間)には、平行平板Pが設けられている。
実施の形態4に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大するように、第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3が光軸に沿ってそれぞれ移動する。
なお、図7では便宜上、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1が光軸に沿って移動し、像面Sが固定されているように示しているが、実際、実施の形態4に係るズームレンズ系では、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は、光軸に沿って移動せずに、像面Sが、一度物体側へ移動した後に物体側から離れるように光軸に沿って移動し、第1レンズ群G1の最物体側面から像面Sまでの光軸上の距離(レンズ全長)が一度減少した後に増大する。
実施の形態1〜4に係るズームレンズ系では、第1レンズ群G1が、物体からの光線を折り曲げることができる、例えば物体からの軸上主光線を略90°折り曲げることができる反射面を有する第2レンズ素子L2を含んでおり、該第1レンズ群G1の焦点距離が所定範囲内に調整されているので、撮像状態において、ズームレンズ系を物体からの軸上光線の光軸方向に薄く構成することが可能であり、実施の形態1〜4に係るズームレンズ系は、屈曲光学系でありながらも、レンズ枚数が少なく小型で、しかも広角端の画角が大きいレンズ系である。
実施の形態1〜4に係るズームレンズ系では、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1から像面Sまでの距離が所定条件下で変化するので、少ないレンズ枚数で、4倍以上という高いズーミング比を得ることができる。さらに、実施の形態1〜4に係るズームレンズ系では、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1から像面Sまでの距離が、一度減少した後に増大するので、第1レンズ群G1の変倍への寄与が大きくなり、レンズ系をよりコンパクト化することができる。
実施の形態1〜4に係るズームレンズ系では、第1レンズ群G1が、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する単レンズ素子である第1レンズ素子L1と、物体からの光線を折り曲げる反射面を有する第2レンズ素子L2と、1組の接合レンズ素子とからなり、該接合レンズ素子が、物体側の正のパワーを有する第3レンズ素子L3と像側の負のパワーを有する第4レンズ素子L4とを接合したものであるので、第1レンズ群G1内の色収差を良好に補正することができ、ズーミング比を高くした際の性能劣化を小さくすることができる。
以下、例えば実施の形態1〜4に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系が満足することが好ましい条件を説明する。なお、各実施の形態に係るズームレンズ系に対して、複数の好ましい条件が規定されるが、これら複数の条件すべてを満足するズームレンズ系の構成が最も望ましい。しかしながら、個別の条件を満足することにより、それぞれ対応する効果を奏するズームレンズ系を得ることも可能である。
例えば実施の形態1〜4に係るズームレンズ系のように、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群のうち、少なくともいずれか2つのレンズ群の空気間隔が変化するように光軸に沿ってレンズ群を移動させて変倍を行い、第1レンズ群が、物体からの光線を折り曲げる反射面を有するレンズ素子を含む(以下、このレンズ構成を、実施の形態の基本構成という)ズームレンズ系は、以下の条件(1)を満足する。
0.30<|fG1|/fT<0.50 ・・・(1)
(ただし、fT/fW≧4.0である)
ここで、
G1:第1レンズ群の合成焦点距離、
T:望遠端での全系の焦点距離、
W:広角端での全系の焦点距離
である。
前記条件(1)は、第1レンズ群の焦点距離と望遠端での全系の焦点距離とに関する条件である。条件(1)の下限を下回ると、第1レンズ群の焦点距離が短くなり、広角端での像面性が悪化する。逆に条件(1)の上限を上回ると、変倍に必要な第2レンズ群の移動量が大きくなり、レンズ系を小型化することができない。
なお、さらに以下の条件(1)’及び(1)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.35<|fG1|/fT ・・・(1)’
|fG1|/fT<0.46 ・・・(1)’’
(ただし、fT/fW≧4.0である)
また、前記条件(1)、(1)’及び(1)’’は、以下の条件において満足することがより望ましい。
T/fW≧4.3
例えば実施の形態1〜4に係るズームレンズ系のように、基本構成を有し、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群から像面までの距離が変化するズームレンズ系は、以下の条件(2)を満足することが好ましい。
0.50<(LT−LW)/√(fT×fW)<2.00 ・・・(2)
(ただし、fT/fW≧4.0である)
ここで、
T:望遠端におけるレンズ全長(第1レンズ群の最物体側面から像面までの距離)、
W:広角端におけるレンズ全長(第1レンズ群の最物体側面から像面までの距離)、
T:望遠端での全系の焦点距離、
W:広角端での全系の焦点距離
である。
前記条件(2)は、広角端と望遠端とでのレンズ全長の変化に関する条件である。条件(2)の下限を下回ると、第1レンズ群の焦点距離が長くなり、第1レンズ群のレンズ径が大きくなる。その結果、屈曲構成部分のサイズが大きくなるため、レンズ系の薄型化が困難になる恐れがある。逆に条件(2)の上限を上回ると、第1レンズ群の薄型化は可能であるものの、望遠端でのレンズ全長が長くなり、レンズ系全体が大きくなる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(2)’及び(2)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.52<(LT−LW)/√(fT×fW) ・・・(2)’
(LT−LW)/√(fT×fW)<1.70 ・・・(2)’’
(ただし、fT/fW≧4.0である)
また、前記条件(2)、(2)’及び(2)’’は、以下の条件において満足することがより望ましい。
T/fW≧4.3
例えば実施の形態1〜4に係るズームレンズ系のように、基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(3)を満足することが好ましい。
−4.5<β2T<−2.0 ・・・(3)
(ただし、fT/fW≧4.0である)
ここで、
β2T:望遠端かつ無限遠合焦状態における第2レンズ群の横倍率、
T:望遠端での全系の焦点距離、
W:広角端での全系の焦点距離
である。
前記条件(3)は、望遠端での第2レンズ群の横倍率に関する条件である。条件(3)の下限を下回ると、第2レンズ群で発生する球面収差が大きくなり、望遠端のMTF値が悪化する恐れがある。逆に条件(3)の上限を上回ると、全系の倍率変化を大きくすることが困難になる恐れがある。
なお、さらに以下の条件(3)’及び(3)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
−3.6<β2T ・・・(3)’
β2T<−2.2 ・・・(3)’’
(ただし、fT/fW≧4.0である)
また、前記条件(3)、(3)’及び(3)’’は、以下の条件において満足することがより望ましい。
T/fW≧4.3
実施の形態1〜4に係るズームレンズ系を構成している各レンズ群は、入射光線を屈折により偏向させる屈折型レンズ素子(すなわち、異なる屈折率を有する媒質同士の界面で偏向が行われるタイプのレンズ素子)のみで構成されているが、これに限定されるものではない。例えば、回折により入射光線を偏向させる回折型レンズ素子、回折作用と屈折作用との組み合わせで入射光線を偏向させる屈折・回折ハイブリッド型レンズ素子、入射光線を媒質内の屈折率分布により偏向させる屈折率分布型レンズ素子等で、各レンズ群を構成してもよい。特に、屈折・回折ハイブリッド型レンズ素子において、屈折率の異なる媒質の界面に回折構造を形成すると、回折効率の波長依存性が改善されるので、好ましい。
さらに各実施の形態では、像面Sの物体側(像面Sと第3レンズ群G3の最像側レンズ面との間)には、光学的ローパスフィルタや撮像素子のフェースプレート等と等価な平行平板Pを配置する構成を示したが、このローパスフィルタとしては、所定の結晶軸方向が調整された水晶等を材料とする複屈折型ローパスフィルタや、必要とされる光学的な遮断周波数の特性を回折効果により達成する位相型ローパスフィルタ等が適用可能である。
(実施の形態5)
図9は、実施の形態5に係るデジタルスチルカメラの概略構成図である。図9において、デジタルスチルカメラは、ズームレンズ系1とCCDである撮像素子2とを含む撮像装置と、液晶モニタ3と、筐体4とから構成される。ズームレンズ系1として、実施の形態1に係るズームレンズ系が用いられている。図9において、ズームレンズ系1は、第1レンズ群G1と、開口絞りAと、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3とから構成されている。筐体4は、前側にズームレンズ系1が配置され、ズームレンズ系1の後側には、撮像素子2が配置されている。筐体4の後側に液晶モニタ3が配置され、ズームレンズ系1による被写体の光学的な像が像面Sに形成される。
こうして、デジタルスチルカメラに実施の形態1に係るズームレンズ系を用いることにより、解像度及び像面湾曲を補正する能力が高く、非使用時のレンズ全長が短い小型のデジタルスチルカメラを提供することができる。なお、図9に示したデジタルスチルカメラには、実施の形態1に係るズームレンズ系の替わりに実施の形態2〜4に係るズームレンズ系のいずれかを用いてもよい。また、図9に示したデジタルスチルカメラの光学系は、動画像を対象とするデジタルビデオカメラに用いることもできる。この場合、静止画像だけでなく、解像度の高い動画像を撮影することができる。
なお、本実施の形態5に係るデジタルスチルカメラでは、ズームレンズ系1として実施の形態1〜4に係るズームレンズ系を示したが、これらのズームレンズ系は、全てのズーミング域を使用する必要はない。すなわち、所望のズーミング域に応じて、光学性能が確保されている範囲を切り出し、実施の形態1〜4で説明したズームレンズ系よりも低倍率のズームレンズ系として使用してもよい。
また、以上説明した実施の形態1〜4に係るズームレンズ系と、CCDやCMOS等の撮像素子とから構成される撮像装置を、携帯電話機器、PDA(Personal Digital Assistance)、監視システムにおける監視カメラ、Webカメラ、車載カメラ等に適用することもできる。
以下、実施の形態1〜4に係るズームレンズ系を具体的に実施した数値実施例を説明する。なお、各数値実施例において、表中の長さの単位はすべて「mm」であり、画角の単位はすべて「°」である。また、各数値実施例において、rは曲率半径、dは面間隔、ndはd線に対する屈折率、vdはd線に対するアッベ数である。また、各数値実施例において、*印を付した面は非球面であり、非球面形状は次式で定義している。
Figure 2010160278
ここで、κは円錐定数、A4、A6、A8及びA10は、それぞれ4次、6次、8次及び10次の非球面係数である。
図2A及び2B、4A及び4B、6A及び6B、並びに8A及び8Bは、各々実施の形態1〜4に係るズームレンズ系の縦収差図である。
各縦収差図において、(a)図は広角端、(b)図は広角中間位置、(c)図は中間位置、(d)図は望遠中間位置、(e)図は望遠端における各収差を表す。各縦収差図は、左側から順に、球面収差(SA(mm))、非点収差(AST(mm))、歪曲収差(DIS(%))を示す。球面収差図において、縦軸はFナンバー(図中、Fで示す)を表し、実線はd線(d−line)、短破線はF線(F−line)、長破線はC線(C−line)の特性である。非点収差図において、縦軸は像高(図中、Hで示す)を表し、実線はサジタル平面(図中、sで示す)、破線はメリディオナル平面(図中、mで示す)の特性である。歪曲収差図において、縦軸は像高(図中、Hで示す)を表す。
(数値実施例1)
数値実施例1のズームレンズ系は、図1に示した実施の形態1に対応する。数値実施例1のズームレンズ系の面データを表1に、非球面データを表2に、各種データを表3に示す。
表 1(面データ)

面番号 r d nd vd
物面 ∞
1 -53.97098 0.50000 1.88300 40.8
2* 9.37233 1.79900
3 ∞ 7.70100 1.80420 46.5
4 ∞ 0.10000
5 11.90083 2.71600 1.65113 32.6
6 -6.50742 0.01000 1.56732 42.8
7 -6.50742 0.40000 1.80745 43.2
8 40.49823 可変
9(絞り) ∞ -0.15000
10* 6.63397 2.54000 1.57196 63.1
11* -13.22290 0.10000
12 6.52500 1.73200 1.56331 63.7
13 -15.14639 0.01000 1.56732 42.8
14 -15.14639 1.58000 1.74360 32.7
15 3.71042 可変
16 -22.76071 1.64400 1.53424 65.8
17* -7.14309 可変
18 ∞ 0.78000 1.51680 64.2
19 ∞ (BF)
像面 ∞
表 2(非球面データ)

第2面
K=-1.38600E+00, A4=-4.33796E-05, A6=-1.96162E-06, A8=-1.87415E-08
A10=-6.73773E-10
第10面
K= 0.00000E+00, A4=-4.17981E-04, A6=-3.61940E-06, A8=-3.93935E-07
A10= 2.43298E-08
第11面
K= 0.00000E+00, A4= 3.13151E-04, A6=-6.35474E-06, A8= 3.66399E-08
A10= 1.83523E-08
第17面
K= 0.00000E+00, A4= 8.04764E-04, A6=-2.31909E-05, A8= 1.44368E-06
A10=-2.94389E-08
表 3(各種データ)

ズーム比 4.71872
広角 広角中間 中間 望遠中間 望遠
焦点距離 5.0601 7.4379 10.9291 16.0390 23.8772
Fナンバー 3.45000 4.29000 5.47000 5.48000 6.19000
画角 38.4564 26.2281 18.0443 12.4618 8.4946
像高 3.6000 3.6000 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 43.0176 41.1201 41.8014 45.5331 53.3708
BF 0.38138 0.36829 0.35486 0.34636 0.37006
d8 13.3627 8.4355 4.8509 2.3430 0.5733
d15 3.7870 7.2201 11.6336 17.8817 27.4654
d17 4.0245 3.6342 3.5000 3.5000 3.5000

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -10.58988
2 9 10.26075
3 16 18.79706
(数値実施例2)
数値実施例2のズームレンズ系は、図3に示した実施の形態2に対応する。数値実施例2のズームレンズ系の面データを表4に、非球面データを表5に、各種データを表6に示す。
表 4(面データ)

面番号 r d nd vd
物面 ∞
1 -46.78422 0.50000 1.83300 43.7
2* 7.99610 1.68900
3 ∞ 6.99100 1.77197 49.5
4 ∞ 0.10000
5 11.06951 2.30100 1.63760 33.7
6 -6.12006 0.01000 1.56732 42.8
7 -6.12006 0.40000 1.80420 46.5
8 39.08274 可変
9(絞り) ∞ -0.15000
10* 6.88401 3.15000 1.56647 63.4
11* -11.92117 0.10000
12 7.14215 1.83200 1.59826 61.5
13 -11.27584 0.01000 1.56732 42.8
14 -11.27584 1.27500 1.72510 32.5
15 4.04476 可変
16 -97.38230 2.74400 1.62000 60.3
17* -9.74682 可変
18 ∞ 0.78000 1.51680 64.2
19 ∞ (BF)
像面 ∞
表 5(非球面データ)

第2面
K=-1.03635E+00, A4=-1.74584E-04, A6=-2.14202E-06, A8=-5.39647E-08
A10=-1.10133E-09
第10面
K= 0.00000E+00, A4=-4.67469E-04, A6=-6.16935E-06, A8= 4.29836E-08
A10= 6.37889E-09
第11面
K= 0.00000E+00, A4= 3.05697E-04, A6=-8.10377E-06, A8= 3.06477E-07
A10= 4.11470E-09
第17面
K= 0.00000E+00, A4= 5.35884E-04, A6=-1.41261E-05, A8= 5.35248E-07
A10=-8.72477E-09
表 6(各種データ)

ズーム比 4.71792
広角 広角中間 中間 望遠中間 望遠
焦点距離 5.0603 7.4382 10.9292 16.0381 23.8741
Fナンバー 3.49000 4.38000 5.65000 5.54000 6.53000
画角 40.6044 27.7252 19.0895 13.1772 8.9623
像高 3.8300 3.8300 3.8300 3.8300 3.8300
レンズ全長 40.8963 40.3653 42.3919 47.5769 57.3963
BF 0.38202 0.36673 0.35450 0.34988 0.39673
d8 11.0020 6.9836 4.0778 2.0381 0.5810
d15 3.8280 7.6541 12.7276 19.9569 31.1294
d17 3.9523 3.6289 3.5000 3.5000 3.5572

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -9.28475
2 9 9.95492
3 16 17.26227
(数値実施例3)
数値実施例3のズームレンズ系は、図5に示した実施の形態3に対応する。数値実施例3のズームレンズ系の面データを表7に、非球面データを表8に、各種データを表9に示す。
表 7(面データ)

面番号 r d nd vd
物面 ∞
1 -50.77169 0.50000 1.89093 34.1
2* 8.03468 1.91600
3 ∞ 7.58400 1.80420 46.5
4 ∞ 0.10000
5 16.15760 2.70700 1.67734 30.7
6 -6.91605 0.01000 1.56732 42.8
7 -6.91605 0.40000 1.80657 44.0
8 244.22842 可変
9(絞り) ∞ -0.15000
10* 7.15406 3.98900 1.50552 68.4
11* -14.98989 0.84900
12 6.43210 1.87800 1.57794 62.8
13 -14.03581 0.01000 1.56732 42.8
14 -14.03581 0.40000 1.67731 32.0
15 4.39380 可変
16 -9.66827 3.39300 1.48700 70.4
17* -6.07010 可変
18 ∞ 0.78000 1.51680 64.2
19 ∞ (BF)
像面 ∞
表 8(非球面データ)

第2面
K=-5.13619E-01, A4=-2.18498E-04, A6=-4.86882E-06, A8= 1.07556E-07
A10=-2.17672E-09
第10面
K= 0.00000E+00, A4=-2.17996E-04, A6=-2.04162E-06, A8= 4.59173E-08
A10= 8.87904E-09
第11面
K= 0.00000E+00, A4= 3.81169E-04, A6=-1.13082E-06, A8= 1.52025E-07
A10= 1.42106E-08
第17面
K= 0.00000E+00, A4= 8.53651E-04, A6= 1.65028E-05, A8=-9.48800E-07
A10= 2.97851E-08
表 9(各種データ)

ズーム比 4.71842
広角 広角中間 中間 望遠中間 望遠
焦点距離 5.0604 7.4387 10.9300 16.0401 23.8770
Fナンバー 3.45000 4.19000 5.24000 5.48000 6.22000
画角 40.5428 27.6615 19.0126 13.1741 8.9356
像高 3.8300 3.8300 3.8300 3.8300 3.8300
レンズ全長 51.2963 47.8013 47.4925 50.3132 57.2566
BF 0.36957 0.37263 0.37253 0.40143 0.38713
d8 17.1334 10.5885 5.9457 2.8765 0.5000
d15 3.9500 7.5541 12.2708 18.9880 28.5035
d17 5.4773 4.9201 4.5375 3.6813 3.5000

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -10.53792
2 9 11.98409
3 16 25.58884
(数値実施例4)
数値実施例4のズームレンズ系は、図7に示した実施の形態4に対応する。数値実施例4のズームレンズ系の面データを表10に、非球面データを表11に、各種データを表12に示す。
表 10(面データ)

面番号 r d nd vd
物面 ∞
1 -81.11477 0.50000 1.83929 43.3
2* 7.85362 1.99500
3 ∞ 7.50500 1.81398 37.8
4 ∞ 0.10000
5 12.14594 2.61300 1.63777 33.7
6 -6.64792 0.01000 1.56732 42.8
7 -6.64792 0.40000 1.80420 46.5
8 51.54764 可変
9(絞り) ∞ -0.15000
10* 6.66582 2.98700 1.56004 63.9
11* -12.96429 0.10000
12 7.46030 1.84300 1.60726 61.0
13 -10.91284 0.01000 1.56732 42.8
14 -10.91284 1.14100 1.72253 33.6
15 4.03404 可変
16 -98.33370 3.00000 1.69966 55.2
17* -12.00000 3.50000
18 ∞ 0.78000 1.51680 64.2
19 ∞ (BF)
像面 ∞
表 11(非球面データ)

第2面
K=-4.66838E-01, A4=-2.54637E-04, A6= 5.66317E-08, A8=-1.12666E-07
A10= 3.02083E-10
第10面
K= 0.00000E+00, A4=-4.14161E-04, A6=-8.48419E-06, A8= 1.92508E-07
A10= 7.45413E-09
第11面
K= 0.00000E+00, A4= 3.45768E-04, A6=-1.16229E-05, A8= 7.07752E-07
A10=-1.60478E-09
第17面
K= 0.00000E+00, A4= 4.15243E-04, A6=-2.34360E-05, A8= 1.21858E-06
A10=-2.51330E-08
表 12(各種データ)

ズーム比 4.70271
広角 広角中間 中間 望遠中間 望遠
焦点距離 5.0591 7.4370 10.9288 16.0415 23.7915
Fナンバー 3.40000 4.17000 5.29000 5.43000 6.13000
画角 38.4300 26.3347 18.1262 12.4956 8.5190
像高 3.6000 3.6000 3.6000 3.6000 3.6000
レンズ全長 45.3125 43.1587 44.2162 48.6202 57.3435
BF 0.37736 0.36221 0.34662 0.33447 0.34316
d8 13.7707 8.4035 4.7518 2.2691 0.5340
d15 4.8304 8.0590 12.7838 19.6826 30.1323

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 -10.11420
2 9 10.72509
3 16 19.25974
以下の表13に、各数値実施例のズームレンズ系における各条件の対応値を示す。
表 13(条件の対応値)
Figure 2010160278
本発明に係るズームレンズ系は、デジタルカメラ、携帯電話機器、PDA(Personal Digital Assistance)、監視システムにおける監視カメラ、Webカメラ、車載カメラ等のデジタル入力装置に適用可能であり、特にデジタルカメラ等の高画質が要求される撮影光学系に好適である。
実施の形態1(実施例1)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図 実施例1に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施例1に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施の形態2(実施例2)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図 実施例2に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施例2に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施の形態3(実施例3)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図 実施例3に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施例3に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施の形態4(実施例4)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図 実施例4に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施例4に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施の形態5に係るデジタルスチルカメラの概略構成図
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
L1 第1レンズ素子
L2 第2レンズ素子(プリズム)
L3 第3レンズ素子
L4 第4レンズ素子
L5 第5レンズ素子
L6 第6レンズ素子
L7 第7レンズ素子
L8 第8レンズ素子
A 開口絞り
P 平行平板
S 像面
1 ズームレンズ系
2 撮像素子
3 液晶モニタ
4 筐体

Claims (7)

  1. 物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群とからなり、
    撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、前記第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群のうち、少なくともいずれか2つのレンズ群の空気間隔が変化するように光軸に沿ってレンズ群を移動させて変倍を行い、
    前記第1レンズ群が、物体からの光線を折り曲げる反射面を有するレンズ素子を含み、
    以下の条件(1)を満足する、ズームレンズ系:
    0.30<|fG1|/fT<0.50 ・・・(1)
    (ただし、fT/fW≧4.0である)
    ここで、
    G1:第1レンズ群の合成焦点距離、
    T:望遠端での全系の焦点距離、
    W:広角端での全系の焦点距離
    である。
  2. 撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群から像面までの距離が変化し、以下の条件(2)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
    0.50<(LT−LW)/√(fT×fW)<2.00 ・・・(2)
    (ただし、fT/fW≧4.0である)
    ここで、
    T:望遠端におけるレンズ全長(第1レンズ群の最物体側面から像面までの距離)、
    W:広角端におけるレンズ全長(第1レンズ群の最物体側面から像面までの距離)、
    T:望遠端での全系の焦点距離、
    W:広角端での全系の焦点距離
    である。
  3. 撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群から像面までの距離が、一度減少した後に増大する、請求項2に記載のズームレンズ系。
  4. 第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する単レンズ素子と、物体からの光線を折り曲げる反射面を有するレンズ素子と、1組の接合レンズ素子とからなり、該接合レンズ素子が、物体側の正のパワーを有するレンズ素子と像側の負のパワーを有するレンズ素子とを接合したものである、請求項1に記載のズームレンズ系。
  5. 以下の条件(3)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
    −4.5<β2T<−2.0 ・・・(3)
    (ただし、fT/fW≧4.0である)
    ここで、
    β2T:望遠端かつ無限遠合焦状態における第2レンズ群の横倍率、
    T:望遠端での全系の焦点距離、
    W:広角端での全系の焦点距離
    である。
  6. 物体の光学的な像を電気的な画像信号として出力可能な撮像装置であって、
    物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、
    該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを備え、
    前記ズームレンズ系が、
    物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群とからなり、
    撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、前記第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群のうち、少なくともいずれか2つのレンズ群の空気間隔が変化するように光軸に沿ってレンズ群を移動させて変倍を行い、
    前記第1レンズ群が、物体からの光線を折り曲げる反射面を有するレンズ素子を含み、
    以下の条件(1):
    0.30<|fG1|/fT<0.50 ・・・(1)
    (ただし、fT/fW≧4.0である)
    (ここで、
    G1:第1レンズ群の合成焦点距離、
    T:望遠端での全系の焦点距離、
    W:広角端での全系の焦点距離
    である)
    を満足するズームレンズ系である、撮像装置。
  7. 物体の光学的な像を電気的な画像信号に変換し、変換された画像信号の表示及び記憶の少なくとも一方を行うカメラであって、
    物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを含む撮像装置を備え、
    前記ズームレンズ系が、
    物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群とからなり、
    撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、前記第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群のうち、少なくともいずれか2つのレンズ群の空気間隔が変化するように光軸に沿ってレンズ群を移動させて変倍を行い、
    前記第1レンズ群が、物体からの光線を折り曲げる反射面を有するレンズ素子を含み、
    以下の条件(1):
    0.30<|fG1|/fT<0.50 ・・・(1)
    (ただし、fT/fW≧4.0である)
    (ここで、
    G1:第1レンズ群の合成焦点距離、
    T:望遠端での全系の焦点距離、
    W:広角端での全系の焦点距離
    である)
    を満足するズームレンズ系である、カメラ。
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