JP2010152454A - 混流生産システムにおける自動機取り付け順序決定方法及び設備運用指示機 - Google Patents

混流生産システムにおける自動機取り付け順序決定方法及び設備運用指示機 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、混流生産システムにおいて、試験対象の製品の試験順序、該当試験機への割り当て方による試験開始の遅延を無くし、また、個々の試験時間の空き時間を長くして、設定した試験順序でトラブル等が発生しても以後の試験を効率良く実行できるように設定することである。
【解決手段】 混流生産システムにおいて、製品の入試、試験状況等を監視する設備運用指示機を備え、製品情報と段替時間と製品の試験順序を取得して、該製品の試験開始時刻と、試験終了時刻と、入試時刻から試験開始までの試験遅延時間と、前の製品から次の製品試験までの試験機空き時間を算出し、設定した試験順序における試験遅延時間と空き時間より試験機への最良取り付け順序を決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報電子機器等の混流生産システムでの製品試験、製品加工等を行う複数の個別自動機から構成される自動機への製品の取り付け順序決定方法に係り、特に、製品毎に試験時間、加工時間及び使用設備の異なる複数の製品を同一の個別自動機で試験、加工等を行う場合の製品の個別自動機への最良取り付け順序を決定する混流生産システムにおける自動機取り付け順序決定方法及び設備運用指示機に関するものである。
近年の情報電子機器は、多種多様な製品があり、これらの多種の製品の試験を複数の汎用試験機で行う場合、一般的に全ての製品を試験可能な汎用試験設備は構成設備が多く、試験機当たりの設備コストは高くなる。このため、混流生産システムでは、製品毎の1日当たりの物量、試験時間を考慮して、試験可能な製品を限定して構成設備を抑制した非汎用試験機を組み合わせて構成し、試験が行われることが多い。これによる試験は設定された試験順序に基づき1個毎異なる図番の試験対象製品を非汎用試験機にタクトタイム(稼動時間/日当生産量)毎に流し、順次試験が行われる。
図17は非汎用試験機構成と試験可能な製品の例を示す図である。
非汎用試験機を試験機I、試験機II、試験機III、試験機IVで構成した例である。試験対象製品をここでは図番で表し、試験機Iは図番A、図番B、図番Cの試験が可能であり、試験機IIは図番Aの試験のみ行い、以下、試験機IIIは図番D、E、試験機IVは図番Dのみの試験が可能である。
図18は従来の混流生産システムにおける汎用試験機の運用例を示す図である。混流生産システムにおいて図17で示した非汎用試験機で試験を行う場合の運用例を問題点と併せて示している。試験対象製品を図番A、図番B、図番C、図番D、図番Eとし、これらの製品の試験時間は20分とし、10分間隔で非汎用試験機に投入された場合の投入順序の違いによる試験機運用状態の違いを示している。
1)試験順序例1
試験順序として図番A、B、D、E、A、C、Dの順序で非汎用試験機に投入した場合の各試験機の稼動状況は以下となる。なお、図番A、Aは同じ図番であるが、添え字は複数回投入された場合にその順序を示している。
ア.試験順序1位の図番Aを図番Aのみの試験が可能な試験機IIで行う。9時30分に投入された図番Aの試験を20分間行い、20分の試験機空き時間後、10時10分に投入された図番Aの試験を10時10分より行う。
イ.試験機Iでは9時40分に投入された図番Bの試験を9時40分から行い、10時20分に投入された図番Cの試験を10時20分より行う。
ウ.試験機IIIでは10時00分に投入された図番Eの試験を10時00分から行う。
エ.試験機IVでは9時50分に投入された図番Dの試験を9時50分から行い、10時30分に投入された図番Dの試験を10時30分より行う。
上記の順序の場合、各製品は非汎用試験機に投入後、待ち時間無く試験が行われ、問題なく試験工程が流れる。
2)試験順序例2
試験順序として図番A、B、D、E、A、C、E、の順序で非汎用試験機に投入した場合の各試験機の稼動状況は以下となる。
ア.9時30分に投入された図番Aの試験を試験機IIで20分間行うが、10時10分に試験機に投入された図番Aの試験は試験機Iに設定して試験を行う。
イ.試験機Iでは9時40分に投入された図番Bの試験を10時00分まで行い、10時10分から図番Aの試験を行う。この場合、10時20分に投入された図番Cの試験が可能な試験機は試験機Iだけであるので、試験図番Aの試験が終了する10時30分まで待つ必要がある。
ウ.試験機IIIでは10時00分に投入された図番Eの試験を10時00分から、10時30分に投入された図番Eの試験を行う。
エ.試験機IVでは9時50分に投入された図番Dの試験を9時50分から行う。
上記の順序の場合、図番Aの試験は試験機IIで行う必要があった。
3)試験順序例3
試験順序として図番A、B、D、E、C、B2、Aの順序で非汎用試験機に投入した場合の各試験機の稼動状況は以下となる。
ア.試験機IIは1)の例と同様に9時30分に投入された図番Aの試験を20分間行い、10時30分に試験機に投入された図番Aの試験を行う。
イ.試験機IIIでは10時00分に投入された図番Eの試験を10時00分から行う。
ウ.試験機IVでは9時50分に投入された図番Dの試験を9時50分から行う。
エ.一方、試験機Iでは9時40分に投入された図番Bの試験を9時40分から行い、10時10分に投入された図番Cの試験を10時10分より開始するが、10時20分には図番Bが試験機に投入される。10時20分時点では試験機Iは空いていないので図番Cの試験が終了するまで待機する必要がある。
上記の順序の場合、非汎用試験機に投入後、図番Bには待ち時間が発生する。
上述したように、投入順序によっては、試験機が使用中で試験をすることができず、待ち時間の発生、あるいは別の試験機で試験を行う方が望ましい場合がある。すなわち、混流生産システムの非汎用試験機に製品を投入する場合、以下を考えることが重要である。
ア.試験機への取り付け順序を考慮して投入順序を決定する。
イ.作業者は次に投入される製品を考慮してどの試験機で試験を行うか決定する。
複数の作業待ちワークの属性情報を保持し、作業終了したワークの更新結果を基に以後の複数ワークの競合調整を行い次のワークを選定する方法が知られている。(特許文献1)また、人間の作業が必要な工程と機械による自動的に行う工程が共存する工程の内、複数の工程について、段取時間が共有する箇所について、入力変更により時間を移動して工程計画を変更する技術が知られている。(特許文献2)
特開平07−121618号公報 特開平09−114889号公報
本発明の課題は、製品毎に試験時間あるいは加工時間及び使用設備の異なる複数の製品を複数の個別設備で構成する自動機で行う混流生産システムにおいて、対象製品の試験・加工の順序、該当設備の割り当ての違いにより試験・加工の開始の遅延を無くすことである。また、個々の試験時間・加工時間の空き時間を長くして、設定した順序でトラブル等が発生しても以後の試験・加工を効率良く実行できるように取り付けることである。
本発明は、混流生産システムにおいて、試験開始時点あるいは運用中において、試験・加工対象の複数製品の試験・加工の開始遅延時間を最小化し、遅延時間最小の範囲内で自動機の空き時間を増大させる混流生産システムにおける自動取り付け順序決定方法及びその設備運用指示機を提供することを目的とする。
複数の製品の取り付けが可能な混流生産システムで試験・加工等の処理を行い、複数の個別設備で構成される自動機に前記複数製品を取り付け処理する混流生産システムにおいて、前記自動機の前記製品の投入状況を監視する設備運用指示機で構成する。
前記設備運用指示機は、前記個別自動機毎に処理可能な前記製品とその処理時間の情報を保持する製品情報管理テーブルを保持し、複数製品毎の処理順序情報より個別稼動機の処理情報を基に、前記取得した処理順序で該製品の処理開始時刻と、処理終了時刻と、入試時刻から処理開始までの処理遅延時間と、前の製品処理から次の製品処理までの前記自動機空き時間とを算出し、設定した処理順序における処理遅延時間と自動機空き時間より最良の自動機への取り付け順序を決定する。
さらに段取り替えに要する段替時間を段替時間管理テーブルを備えて段替時間を含めて最良の自動機への取り付け順序を算出する。
本発明により、試験、あるいは加工開始前での最良取り付け順序の設定を行うことが出来る。さらに試験、加工中は進捗を監視することによりトラブル発生時に、以後の試験、加工の最良設備の組み合わせの決定することが出来る。これにより、試験、加工の遅延時間最少とし、遅延時間最少の中での自動機(個別設備)空き時間を最大とする順序で試験・加工を行うことにより、混流生産システムを効率よく運用できる。また、トラブルの発生等による当初の計画・生産システムの乱れ等を、試験、加工の進捗の監視と以後の順序の最良順序への柔軟な変更設定により、改善し、効率よく運用できる。
(実施例1)
以下では自動機として自動試験機を対象として説明する。自動加工機等でも同様に処理できる。
図1は本発明の一実施形態の設備運用指示機による混流生産システムを示す図である。管理者、作業者の管理の下に設備運用指示機による非汎用試験機での試験進捗を監視しながら異なる複数の製品試験を行う混流生産システムの概要を示している。
設備運用指示機1、非汎用試験機2、製造試験ライン3で構成する試験設備に製品4が1個毎投入される。試験設備にはシステムの管理者5、作業者6がネットワーク7を介して接続される。
非汎用試験機2は各々異なる製品の試験を行うことができる複数の試験機で構成される。ここでは試験機I8−1、試験機II8−2、試験機III8−3、試験機IV8−4の例を示している。前工程より製造試験ライン3を流れてきた製品は、試験順序に基づき1製品毎に順次非汎用試験機2に投入され、試験が行われる。
試験の進捗においては、管理者5により製品情報、試験順序情報が書き込まれた製品ラベルを設備運用指示機1は読み取り、設定された試験順序での試験機の組み合わせ、順序での問題点を分析し、表示する。また、試験運用中は非汎用試験機2の試験状態、製造試験ライン上を流れてくる個々の製品が予定通りであるか監視を行い、問題があれば表示する。
管理者5は設定した試験順序での試験の問題点が表示された場合、試験順序を変更し、ネットワーク7を介して設備運用指示機1に入力する。これらは初期設定時での製品ラベルへの書き込みあるいは、運用中での管理者端末(図示せず)を通じて行う。また、作業者6は表示された製品を非汎用試験機の該当の試験機への設置、あるいは試験機の設定変更を行う。
図2は設備運用指示機のブロック構成を示す図である。
入力情報受信部11、分析部12、分析結果表示部13、DB14で構成する。入力情報受信部は製品情報、順序情報、段替情報の情報をネットワークより、あるいは製品ラベルの情報の読み取りにより受信取得し、情報はDB14に保持する。分析部12はDBの情報より製品情報、段替情報、順序情報及び非汎用試験機の構成を基に試験対象製品の試験順序での最良の個別試験機の組み合わせの分析、試験中での試験の運用を監視し、分析結果表示部に表示する。また、非汎用試験機2の試験実績を取得し、実績情報として保持する。分析結果表示部13は分析部12で分析した結果を表示し、管理者5、作業者6に以後の試験に対する対応を指示する。DB14は製品情報管理テーブル、段替時間管理テーブル、順序情報管理テーブル、実績情報管理テーブルで構成する。内容は後述する。 なお、設備運用指示機は上記機能を持たせたサーバで構成する。
図3は非汎用試験機の構成例と試験可能図番を示す図である。1)非汎用試験機、2)非汎用試験機の個別試験設備の構成を示している。
なお、図番とは製品に対して設定する識別番号であり、ここでは、試験対象製品を図番で代表して説明する。
1)非汎用試験機
非汎用試験機は図番Aと図番B及び図番Dの試験が可能な試験機I、図番Bと図番Dの試験が可能な試験機II、図番Cと図番Dの試験が可能な試験機IIIで構成する。
2)非汎用試験機の個別試験設備の構成
各試験機は基本設備と追加設備を組み合わせて構成する。基本設備は、例えばパソコンを中心に全ての試験機に共通的に使用される設備で構成する設備であり、追加設備は特定の図番に特化した機能試験を行うのに必要な専用設備である。各試験機は基本設備に以下の設備を組み合わせて構成する。
ア.試験機I:基本設備+追加設備a+追加設備b+追加設備d
これにより図番A、図番B、図番Dの試験を行う。
イ.試験機II:基本設備+追加設備b+追加設備d
これにより図番B、図番Dの試験を行う。
ウ.試験機III:基本設備+追加設備c+追加設備d
これにより、図番C、図番Dの試験を行う。
すなわち、図番Aは試験機I、図番Cは試験機IIIのみで試験を行うが、図番Bは試験機Iあるいは試験機IIのいずれでも試験を行うことができ、同様に図番Dは試験機I、試験機II、あるいは試験機IIIで試験を行うことができる。また、各図番の試験のために、例えば、試験機Iでの図番Aの試験は追加設備b、追加設備dが機能しないように必要によりソフトウエアの変更、スイッチによる設定等を行い、図番Aの試験を行う。
混流生産システムでは、複数の試験設備で1つの製品(図番)の試験が可能であるが、一方、各試験機に投入される製品は前に試験を行った製品の影響を受ける。前に行われた製品と異なる場合、個別試験機の例えばソフトウエアなどの設定変更を含め、製品の試験機への取り付け等の段取り替え(段替)が必要である。このため、1個流し混流生産システムではこの段替に要する時間を前に行った試験の図番と併せ段替時間として管理する。
図4は管理テーブル(製品情報、段替情報、順序情報)の構成例を示す図である。1)製品情報管理テーブル、2)段替時間管理テーブル、3)順序情報管理テーブルを示している。実績情報管理テーブルについては図5で説明する。
1)製品情報管理テーブル
製品情報管理テーブルは図番、試験時間、試験可能な試験機名で構成する。例えば、図3に示す非汎用試験機を考えると、図番Aは試験機Iで試験を行い、その試験時間は22分である。一方、図番Bは試験機IとIIのどちらでも試験が可能であり、試験時間は15分である。同様に図番Cは試験機IIIで試験時間8分、図番Dは試験機I、II、IIIのいずれでも試験が可能で、試験時間13分である。
2)段替時間管理テーブル
前段替時間は前述したように段取り替えに要する時間である。段替時間管理テーブルは前図番と後図番の対応関係として段替時間を設定して構成する。例えば、前図番AからAへの試験は段替時間が必要なく、0分である。また、図番B、図番Cに対しても段替時間は0分であるが、図番Aから図番Dの場合は段替時間1分である。以下説明を省略する。
3)順序情報管理テーブル
順序情報管理テーブルは順序ID、製品ID、図番、入試予定時刻で構成する。順序IDは管理者により設定された試験対象製品(図番)の試験順序である。入試予定時刻は製品ID201の製品が製造試験ラインを搬送されて来て非汎用試験機での試験が可能な時刻である。ここでは、順序1位は図番Aであり、入試予定時刻は9時00分である。以下説明を省略する。
図5は実績情報管理テーブルの構成とその初期設定を示す図である。実績情報を試験実績情報と、試験機実績情報、試験進捗情報で表し、その内容とその初期値を示している。
1)試験実績管理テーブル
試験実績管理テーブルは製品ID、図番、試験機名、入試予定時刻、試験開始時刻、試験終了時刻、試験遅延時間で構成する。図番、入試予定時刻は製品情報管理テーブルより取得し、保持する。試験機名は該当の図番に対し複数の試験機が可能な場合は設備運用指示機により分析され実際に選択される試験機名を設定し保持する。
入試開始時刻は試験可能な入試予定時刻に対し実際に試験が開始された時刻である。これより試験遅延時間=試験開始時刻−入試予定時刻を算出し、保持する。遅延時間は試験が可能な場合は可能な限り早く試験を行う意味から小さいことが設備運用支持機での分析における選択パラメータとなる。また、試験終了時刻は試験が終了した時刻である。
2)試験機実績管理テーブル
試験機実績管理テーブルは試験機名、図番、試験開始時刻、試験終了時刻、試験機空き時間、試験機開放時刻で構成する。
試験機名には非汎用試験機を構成する全ての試験機を準備する。該当の試験機で試験した図番、その試験開始時刻、試験終了時刻を保持する。試験機空き時間は該当の試験機での試験終了後に次の試験に使用されるまでの時間である。試験機空き時間は予定外の試験の実行を考慮し、空き時間が多いことが望ましい。また、試験機開放時刻は試験終了時刻と同じ時刻である。
3)試験進捗情報管理テーブル
試験進捗情報管理テーブルは順序ID、製品ID、図番、試験機名、試験開始時刻、試験終了時刻、試験遅延時間、試験機空き時間と各試験機の試験した図番、試験機開放時刻で構成する。試験進捗情報管理テーブルは試験実績管理テーブル、試験機実績管理テーブルの特定時刻での状態を示すテーブルであり、試験実績管理テーブル、試験機実績管理テーブルの情報から取得する。進捗している試験の状況を特定の時点での状態を表し、後述の分析ツリー作成時も予定試験進捗テーブルとして使用する。
図6は設備運用指示機による混流生産システムの基本運用手順を示す図である。非汎用試験機による混流生産システムにおける試験の流れについて、試験開始前及び、試験開始後の運用中での試験の進捗監視結果に対応した試験順序の設定変更の手順を示している。
S1:管理者は製品情報管理テーブルの情報を基に該当製品の試験順序を順序情報管理テーブルとして設備運用指示機に設定する。なお、製品情報管理テーブル、段替時間管理テーブルは予め設定されているとする。
また、管理者による順序情報の設備運用指示機への設定は前述したように、製品ラベルへの書き込み、あるいはネットワークを介して設備運用指示機に入力する。
S2:設備運用指示機は実績情報管理テーブルの初期設定を行い、順序情報管理テーブルの試験順序を基に分析ツリーを生成し、その試験順序における最良の試験機の組み合わせと問題点を表示する。
S3:管理者は表示内容より試験順序の変更が必要か判断し、変更が必要場合はS4に進み、変更不要な場合はS5に進む。
S4:管理者は試験順序を変更する。
S5:設備運用指示機はその順序での試験の実行を表示し、作業者は表示された指示内容に従い、段取り替えを行う。
S6:設備運用指示機は試験状況を監視し、問題がある場合は指示内容を表示する。
S7:管理者は表示指示内容より試験順序の変更が必要か判断し、変更が必要場合はS4に進み、変更不要な場合はS5に進む。
S8:管理者は表示された指示内容より試験順序の変更を検討する。
S9:管理者は設備運用指示機に変更した試験順序を設定する。
S10:設備運用指示機は設定された変更試験順序より分析ツリーを生成し、その試験順序における最良の試験機の組み合わせとその問題点を表示する。
S11:設備運用指示機はその順序での試験の実行を表示指示し、作業者は表示指示内容に従い、製品、設備の設定を行う。
S12:個々の製品試験の終了時刻の実績情報として以下の更新を行う。
ア.試験実績情報管理テーブルに製品ID、図番、試験開始時刻、試験終了時刻、試験遅延時間を入力する。
イ.試験機実績情報管理テーブルの該当試験機に試験開始時刻、試験終了時刻(開放時刻)、試験機空き時間を入力する。
ウ.試験進捗管理テーブルの情報は試験実績情報管理テーブル、試験機実績情報管理テーブルから転記する。
S13:設備運用指示機は試験の進捗状況を継続して監視する。問題なければ終了し、問題があれば(S6の状態に同じ)、S6からの手順を行う。
図7は分析ツリー作成手順と実績情報生成を示す図である。最良の試験順序を決定するための試験順序の分析ツリーの作成手順を示している。
S21:分析ツリーのステージをSTで表し、起点をST=0とする。なお、テーブルの状況は以下とする。
ア.製品情報管理テーブル及び段替時間管理テーブルは設定されている。
イ.実績情報管理テーブルは初期設定(起点ST=0における実績情報初期値)されている。
S22:ST=ST+1とし、順序情報管理テーブルの順序ID(Nで表示)の1番若い番号(N=N0)の図番、入試予定時刻を取得する。
S23:図番をキーに製品情報管理テーブルより該当図番の試験時間、試験機名リストを取得する。
S24:試験機名リストから1つの試験機を取り出す。分析ステージSTのサブステージ「I」としてI=1からS26までの処理を順次サブステージ「I=I+1」として全ての試験機名について行う。
S25:実績情報管理テーブル(試験機実績)より、該当の試験機の開放時刻を取得する。試験開始予定時刻は以下となる。
ア.入試予定時刻が開放時刻より遅い場合:試験開始可能定時刻=入試予定時刻
イ.開放時刻が入試予定時刻より遅い場合:試験開始可能時刻=開放時刻
S26:段替時間管理テーブルより新規試験の該当図番と前の試験の図番に対応する段替時間を取得し、以下を算出する。
ア.試験開始時刻=試験開始可能予定時刻
イ.該当試験機の開放時刻(試験終了時刻)=試験開始時刻+段替時間+試験時間
ウ.試験空き時間=試験開始時刻-入試予定時刻
なお、試験機名が複数ある場合は分析ステージSTにおけるサブステージとして全ての試験機について上記各時間を算出する。
S27:前分析ステージと作成した分析ステージを結合した分析ツリーを作成する。
S28:次の順序IDがあるか確認し、ある場合はS29に進み、そうでない場合はS30に進む。
S29:ST=ST+1、N=N+1とする。
S30:S26で算出した情報をステージ毎に予定試験機稼動情報として試験進捗管理テーブルを生成する。
図8は試験順序対応の最良試験機組み合わせの選択手順を示す図である。分析ツリーから試験順序に対応した最良の試験機の組み合わせを選択する手順を示している。
S31:分析ツリーの最終ステージ群の各サブステージ1つを選択する。
S32:選択した最終ステージのサブステージから先頭ステージまでの全ての各分析ステージでの合計遅延時間と最小空き時間を算出する。
S33:全ての最終ステージのサブステージについてS31〜S32の処理を終えたか確認し、未だの場合はS31に戻り、終えた場合はS34に進む。
S34:最終ステージのサブステージ毎に算出した先頭ステージに至る各ステージの遅延時間の合計が最小のサブステージの中で空き時間の最小値が最も大きい組み合わせを最良試験機組み合わせとして選択する。
S35:選択した最良試験機組み合わせの各ステージの先頭サブステージから最終サブステージまでの試験機名、試験開始時刻、試験終了時刻を表示する。このとき選択した試験順序の中で試験機の重複などの問題を指示内容として表示する。
図9は試験開始前の分析ツリー生成例と最良試験機組み合わせ選択(その1)を示す図である。製品情報テーブル、段替時間管理テーブルを基に設定した試験順序に対する最良試験機組み合わせを決定し、その順序での試験による問題点を表示する例を示している。
ここでは、製品情報、段替時間、順序情報は図4の管理テーブルの情報として説明する。これより9時00分の図番Aより順次図番B、D、Cが10分間隔で入試可能として説明する。
1)ST=0
試験開始前の初期時点では、試験機は全て開放され、前の試験図番は無い状態が考えられる。試験においては、試験グループを分けて行い、前の試験グループの試験が行われていることもある。あるいは特定の試験機の整備が行われている場合などがある。ここでは、試験機Iが図番Aの試験後の8時30分に開放され、試験機IIが図番Bの試験後の8時40分に開放され、試験機IIIが図番Cの8時50分に開放されるとして説明する。なお、全て初期状態の場合は試験開始時点においては、試験機は開放され、前の図番からの影響は無いとして分析すれば良い。
2)ST=1
ア.9時00分に図番Aが入試予定時刻に入試され、試験機Iは開放されているので試験開始時刻は9時00分であり、試験遅延時間は0分となる。
イ.試験終了時刻は段替時間0分より試験時間22分後の9時22分となる。
ウ.試験機空き時間は8時30分より9時00分までの30分である。
エ.試験機Iの開放時刻はイの終了時刻より9時22分である。一方試験機II、試験機IIIの開放時刻は各々、ST=0と同じ図番Bで8時40分、図番Cで8時50分の情報のままである。
3)ST=2
図番Bの試験は試験機Iと試験機IIでの試験が可能であるので、両試験を使用する場合について分析する。この場合ST=2は試験機の数だけサブステージとして分析する。
3−1)ST=2−1
ア.試験機Iで図番Bの試験を行う場合であり、ST=1での試験機Iの開放時刻は9時22分であるので、試験開始時刻は9時22分となる。段替時間は0分であるので試験終了時刻は試験時間15分後の9時37分となる。
イ.図番Bの9時10分の入試予定時刻通りに入試可能として遅延時間は12分、空き時間は、ST=1での試験機開放時刻に試験を開始するので0分である。
ウ.試験機Iの開放時刻は試験終了時刻の9時37分であり、試験機II、試験機IIIはST=0と同じST=1と同じ図番Bで8時40分、図番Cで8時50分の情報のままである。
3−2)ST=2−2
ア.試験機IIで図番Bの試験を行う場合である。ST=1での試験機IIの開放時刻は8時40分であるので、試験開始時刻は入試予定時刻の9時10分となる。図番Aから図番Bの段替時間0分より試験終了時刻は試験時間15分後の9時25分である。
イ.図番Bの9時10分の入試予定時刻通りに入試可能として遅延時間は0分、空き時間は、ST=1での試験機開放時刻に試験を開始するので0分である。
ウ.試験機Iの開放時刻はST=1と同じ図番Aで9時22分であり、試験機IIは図番Bで試験終了時刻の9時25分、試験機IIIはST=1と同じ図番Cで8時50分の情報のままである。
4)ST=3〜ST=4
上記でのツリー作成手順と同様にST=2−1からST=3−1、ST=3−2、ST=3−3のサブステージを作成し、ST=2−2からST=3−4、ST=3−5、ST=3−6のサブステージを作成する。以下同様に試験順序4番目の図番Cまでのステージ4までの分析を行い、分析ツリーを作成する。
5)最良試験機の組み合わせ選択
作成した分析ツリーより図8で示した手順を基に最良の試験機組み合わせを選択する。最終ステージであるST=4の全てのサブステージからST=1までの各々の全てのステージについて合計遅延時間、最少空き時間を算出する。
ア.ST=4−1に至るツリーの場合、ST=3−1、ST=2−1、ST=1が遅延時間、空き時間算出のステージとなる。この場合、合計遅延時間はST=4−1の0分、ST=3−1の17分、ST=2−1の12分、ST=1の0分より29分となる。最小空き時間はST=3−1の0分、ST=2−1の0分より0分である。
イ.アの手順と同様にST=4−2〜ST=4−6の各ステージでの合計遅延時間、最初空き時間を算出すると、各々図に示した値となる。
ウ.算出した合計遅延時間、最少空き時間より最良の試験機の組み合わせはST=1、ST=2−2、ST=3−4、ST=4−4に至るツリーである。
エ.分析ツリーを作成し、選択した結果を設定されて試験順序における最良試験機の組み合わせと問題点を表示する。表示例は図11に示す。
図10は試験開始前の分析ツリー生成例と最良試験機組み合わせ選択(その2)を示す図である。図9で示した試験順序では問題点があり(図11で説明)、問題点の解消のため設定変更した試験順序に対応した最良試験機組み合わせを決定し、その内容を表示する例を示している。試験順序は図番A、B、C、Dで各々9時00分、9時10分、9時20分に試験可能な状態となる。
1)ST=0
図9の例と同じ初期状態である。試験機Iが図番Aの試験後の8時30分に開放され、試験機IIが図番Bの試験後の8時40分に開放され、試験機IIIが図番Cの8時50分に開放される。
2)ST=1
試験順序1位は図番Aであり、図9のST=1と同一の状態である。
ア.9時00分に図番Aが入試予定時刻に試験が可能となり、試験機Iは開放されているので試験開始時刻は9時00分であり、試験遅延時間は0分となる。
イ.試験終了時刻は図番A〜Aの段替時間0分より試験時間22分後の、9時22分となる。
ウ.試験機空き時間は8時30分より9時00分までの30分である。
エ.試験機Iの開放時刻はイの試験終了時刻より9時22分である。一方試験機II、試験機IIIの開放時刻は各々、ST=0と同じ図番Bで8時40分、図番Cで8時50分の情報のままである。
3)ST=2
試験順序2位は図番Bであり、図9のST=1と同じ状態である。
3−1)ST=2−1
ア.試験機Iで図番Bの試験を行う場合であり、ST=1での試験機Iの開放時刻は9時22分であり試験開始時刻は9時22分となる。図番A〜Bの段替時間は0分であるので試験終了時刻は試験時間15分後の9時37分となる。
イ.図番Bは9時10分の入試予定時通りに入試可能として遅延時間は12分、空き時間は、ST=1での試験機開放時刻に試験を開始するので0分である。
ウ.試験機Iの開放時刻は試験終了時刻の9時37分であり、試験機II、試験機IIIは各々ST=0と同じST=1と同じ図番Bで8時40分、図番Cで8時50分の情報のままである。
3−2)ST=2−2
ア.試験機IIで図番Bの試験を行う場合である。ST=1での試験機IIの開放時刻は8時40分であるので、段替時間は図番Aから図番Bの段替時間0分より、試験開始時刻は入試予定時刻の9時10分となり、試験終了時刻は15分後の9時25分である。
イ.図番Bの9時10分の入試予定時通りに入試可能として遅延時間は0分、空き時間は、ST=1での試験機開放時刻に試験を開始するので0分である。
ウ.試験機Iの開放時刻はST=1と同じ図番Aで9時22分であり、試験機IIは図番Bで試験終了時刻の9時25分、試験機IIIはST=1と同じ図番Cで8時50分の情報のままである。
4)ST=3
試験順序3位は図9の図番Dに対し図番Cである。
4−1)ST=3−1
図番Dの試験を試験機IIIで行う。ST=2−1における試験機IIIの開放時刻は8時50分であり、図番Cは9時20分に試験可能となるので、試験開始時刻は9時20分で、終了時刻9時28分、遅延時間0分であり、空き時間は8時50分より9時20分までの30分である。試験機IはST=2−1と同じ開放時刻9時37分、図番B、試験機IIもST=2−1と同じ開放時刻8時40分、図番Bである。試験機IIIは開放時刻が試験終了時刻の9時28分となる。
5)ST=3−2〜ST=4
ST=3−2ではST=2−2を基に図番Dの試験を試験機IIIで行う。また、ST=4の各サブステージも前段のステージを基に前述の手順と同じ手順で分析ツリーを作成する。説明は省略する。
6)最良試験機の組み合わせ選択
作成した分析ツリーより、図8で示した手順を基に最良の試験機組み合わせの選択を行う。最終ステージであるST=4の全てのサブステージからST=1までの各々の全てのステージについて合計遅延時間、最少空き時間を算出する。図9で示した手順と同じであるので算出手順の説明は省略する。
算出した合計遅延時間=0分、最少空き時間=8分より最良の試験機の組み合わせはST=1、ST=2−2、ST=3−2、ST=4−4に至るツリーであり、選択した結果の表示例は図11に示す。
図11は試験開始前での最良試験機組み合わせ選択例と表示例を示す図である。図9、10で示した例における試験順序の見直し前と見直し後の最良試験機の組み合わせとその問題点の表示例を示している。1)見直し前(図9の試験順序)、2)見直し後(図10の試験順序)について、設定された試験順序とその順序での試験機の稼動状態を時間スケジュールと共に表示する。
1)見直し前
ア.試験機Iでは9時00分より図番A(製品ID201)の試験を9時00分より行う。図番Dの試験は9時22分開始となる。図番D(製品ID204)は9時20分から試験開始可能であるが、2分遅延の9時22分である。
イ.試験機IIでは9時10分より図番B(製品ID202)の試験を行う。
ウ.試験機IIIでは9時30分より図番C(製品ID204)の試験を行う。
エ.図番Cの遅延時間2分を解消するために試験順序の見直しを行う。
2)見直し後
ア.見直した試験機順序が順序3位の図番Dと4位の図番Cの順序を入れ替えた結果の例となる。
イ.試験機Iでは9時00分より図番A(製品ID201)の試験を9時00分より行う。図番Dの試験は9時30分開始となる。図番Dの入試予定時刻は9時30分になるので、遅延時間0分の入試予定時刻に試験が開始できる。
ウ.試験機IIでは9時10分より図番B(製品ID202)の試験を行う。
エ.試験機IIIでは9時20分より図番C(製品ID204)の試験を行う。
オ.試験順序の見直しにより全ての図番を遅延時間なしで試験が可能となる。
すなわち、試験順序を図9(図番A、B、D、Cの順序)から図10(図番A、B、C、Dの順序)への見直しにより試験前の計画時点で順序が原因による遅延の発生を避けることができる。
図12は運用中での分析ツリー生成例と最良試験機組み合わせ選択(その1)を示す図である。設定した試験順序で試験が進捗中にトラブル発生等により予定の進行に遅れなどが発生時、設備運用指示機が遅延を監視し、状況を分析し、以後の最良の試験順序を選択する例を示している。
1)ST=1
試験に遅れが発生し、設備運用指示機は試験機Iによる試験の遅延を監視し、その時の試験進捗管理テーブルには、試験機Iは図番Aで開放時刻9時27分、試験機IIは図番Bで開放時刻8時40分、試験機IIIは図番Cで開放時刻8時50分が保持されている。
この状態は図10で示すST=1の図番Aの試験の試験終了時刻9時22分に対し、5分遅れの9時27分である。設備運用指示機は遅延を監視し、遅延による当初予定からの問題点を分析する。
2)ST=2
試験順序2位は図番Bであるので、サブステージの状態は以下の様に分析される。
2−1)ST=2−1
ア.試験機Iで図番Bの試験を行う。試験機Iの開放時刻は9時27分であるので、試験開始時刻は9時27分となる。図番Aから図番Bへの段替時間は0分であるので試験終了時刻は試験時間15分後の9時42分で空き時間は0分、9時10分試験可能であるので、遅延時間は17分である。
イ.試験実績管理テーブルの試験機Iは図番Bで開放時刻は9時42分、試験機IIは図番Bで開放時刻8時40分、試験機IIIは図番Cで開放時刻8時50分のままである。
3)ST=3−1、ST=4−1、ST=4−2、ST=4−3
ST=3−1、ST=4−1、ST=4−2、ST=4−3も同様に分析する。説明は省略する。
4)ST=2−2、ST=3−2
ST=2−2、ST=3−2では試験機Iの5分遅延による影響を受けない。試験進捗管理テーブルの情報は図10のST=2−2、ST=3−2の状態と同じである。
5)ST=4−1、ST=4−2、ST=4−3
図番Dの試験を試験機I、試験機II、試験機IIIで行うステージが各々ST=4−1、ST=4−2、ST=4−3である。試験開始時刻は試験機Iが9時42分で試験機IIと試験機IIIは9時30分となる。段替時間が各々2分、2分、0分であるので、試験時間13分と合わせ、各々試験終了時刻は9時57分、9時45分、9時43分である。ST=4−4、ST=4−5、ST=4−6の管理データも分析ツリー作成手順と同様にして作成する。説明は省略する。
6)最良試験機の組み合わせ選択
作成した分析ツリーより、図8で示した手順を基に最良の試験機組み合わせの選択を行う。最終ステージであるST=4の全てのサブステージからST=1までの各々の全てのステージについて合計遅延時間、最少空き時間を算出する。図9で示した手順と同じであるので算出手順の説明は省略する。
算出した合計遅延時間=0分、最少空き時間=5分より最良の試験機の組み合わせはST=1、ST=2−2、ST=3−2、ST=4−5に至るツリーであり、選択した結果の表示例は図13に示す。
図13は運用中での分析結果と表示例を示す図である。図12で示した運用中において試験状況を分析確認し、その結果の表示例を示している。1)分析結果、2)分析結果表示(試験機稼動タイムテーブル)を示している。
1)分析結果
図12で分析したツリー(ST=2−2、ST=3−2からST=4−4とST=4−5に至るツリー)における図番B、図番Cの試験及び図番Dの試験を試験機Iと試験機IIで行う場合の試験進捗管理テーブルの一部の内容を示している。
分析ツリーでは図番Dの試験は試験機IIで行う手順が最良であるが、試験機Iの場合も表示している。
2)分析結果表示(試験機稼動タイムテーブル)
試験機Iで遅延が発生しているが、図番Dの試験を試験機Iでも可能となる分析結果を表示する。これにより、確定情報に基づく再分析により管理者は最適な運用への変更を検討することができる。
図14は運用中での分析ツリー生成例と最良試験機組み合わせ選択(その2)を示す図である。図12で分析した最良試験機の組み合わせにより試験が進捗したが、設備運用指示機は図番B(製品ID202)が入試予定時刻9時10分に対し、5分の遅れの9時15分を検出し、その場合の対応例を示している。
1)ST=1
図12の試験進捗管理テーブルはST=1と同一の状態と同一であり、試験機Iは図番Aで開放時刻9時27分、試験機IIは図番Bで開放時刻8時40分、試験機IIIは図番Cで開放時刻8時50分が保持されている。
2)ST=2−1、ST=3−1、ST=4−1、ST=4−2、ST=4−3
試験順序2位の図番Bに対する分析ステージである。試験機Iで図番B(製品ID202)の試験をする場合、前ステージでの試験機Iの開放時刻は9時27分なので、入試予定時刻の遅延5分の影響を受けることはない。従って、ST=2−1、ST=3−1、ST=4−1、ST=4−2、ST=4−3の各状態は図12のST=2−1、ST=3−1、ST=4−1、ST=4−2、ST=4−3と同一である。説明は省略する。
3)ST=2−2
図番B(製品ID202)を試験機IIで行う場合は入試遅延による影響を受ける。試験開始は入試時刻の9時15分となり、終了時刻9時30分となり、試験機IIの開放時刻は9時30分となる。また、遅延時間は0分、空き時間は35分となる。
4)ST=3−2、ST=4−4、ST=4−5、ST=4−6
ST=3−2、ST=4−4、ST=4−5、ST=4−6の各状態は図13で示すようになる。管理データも分析ツリー作成手順と同様にして作成する。説明は省略する。
5)最良試験機の組み合わせ選択
作成した分析ツリーより、図8で示した手順を基に最良の試験機組み合わせの選択を行う。最終ステージであるST=4の全てのサブステージからST=1までの各々の全てのステージについて合計遅延時間、最少空き時間を算出する。図9で示した手順と同じであるので算出手順の説明は省略する。
算出した合計遅延時間=0分、最少空き時間=3分より最良の試験機の組み合わせはST=1、ST=2−2、ST=3−2、ST=4−4であり、選択した結果の表示例は図14に示す。
図15は運用中での分析結果と表示例(その2)を示す図である。図14で示した運用中において試験状況を分析確認し、その結果の表示例を示している。1)分析結果、2)分析結果表示(試験機稼動タイムテーブル)を示している。
1)分析結果
図14で分析したツリー(ST=2−2、ST=3−2からST=4−4とST=4−5に至るツリー)における図番B、図番Cの試験と、図番Dの試験を試験機Iと試験機IIで行う場合の試験進捗管理テーブルの一部の内容を示している。
分析ツリーでは図番Dの試験は試験機Iで行う手順が最良であるが、試験機IIの場合も表示している。
2)試験機稼動タイムテーブル
試験機Iの遅延発生及び図番B(製品ID202)の入試遅延に対し、リアルタイムで分析することにより、図番D(製品ID203)の試験は試験機Iでなく、試験機IIIで行うことが適切であることを分かる。
これにより、設備運用指示機によるトラブル等の監視により稼動タイムスケジュールに遅延が発生してもリアルタイムに分析することで運用状態に応じた稼動が可能となる。
図16は運用中での分析結果と作業者への指示内容の表示例を示す図である。試験進捗管理テーブルの例を基に設備運用指示機による作業者への作業指示の表示例を示している。1)分析結果、2)作業者への指示内容表示(試験機への取り付け)を示している。
ここでは試験進捗管理テーブルの情報の一部を示し説明する。
1)の分析結果として、ST=1、ST=2、ST=3、ST=4における試験進捗管理情報の一部の情報として試験機名、開始時刻、終了時刻、遅延時間、空き時間を示している。これより、ST=2において試験機IIでは製品ID=302(図番F)の試験を行う。このとき設備運用指示機は2)に示すように「試験機IIへ製品ID=302の製品をセット」する指示を表示する。これにより作業者は前後の製品を意識することなく製品の試験機へのセットが可能になる。
図1は本発明の一実施形態の設備運用指示機による混流生産システムを示す図である。 図2は設備運用指示機のブロック構成を示す図である。 図3は非汎用試験機の構成例と試験可能図番を示す図である。 図4は管理テーブル(製品情報、段替情報、順序情報)の構成例を示す図である。 図5は実績情報管理テーブル例とその初期値を示す図である。 図6は設備運用指示機による混流生産システムの基本運用手順を示す図である。 図7は分析ツリー作成手順と実績情報生成を示す図である。 図8は試験順序対応の最良試験機組み合わせの選択手順を示す図である。 図9は試験開始前での分析ツリー生成例と最良試験機組み合わせ選択(その1)を示す図である。 図10は試験開始前での分析ツリー生成例と最良試験機組み合わせ選択(その2)を示す図である。 図11は試験開始時点での最良試験機組み合わせ選択例と表示例を示す図である。 図12は運用中での分析ツリー生成例と最良試験機組み合わせ選択(その1)を示す図である。 図13は運用中での分析結果と表示例(その1)を示す図である。 図14は運用中での分析ツリー生成例と最良試験機組み合わせ選択(その2)を示す図である。 図15は運用中での分析結果と表示例(その2)を示す図である。 図16運用中での分析結果と作業者への指示内容表示例を示す図である。 図17は非汎用試験機構成と試験可能な製品の例を示す図である。 図18は従来の混流生産システムにおける非汎用試験機の運用例を示す図である。
符号の説明
1 設備運用指示機
2 非汎用試験機
3 製造試験ライン
4 製品
5 管理者
6 作業者
8−1 試験機I
8−2 試験機II
8−4 試験機IV
11 入力情報受信部
12 分析部
13 分析結果表示部
14 DB

Claims (6)

  1. 複数の個別自動機で構成される自動機に複数製品を順次取り付けて試験・加工等の処理を行う混流生産システムにおける自動機取り付け順序決定方法であって、
    前記混流生産システムは、
    前記自動機の前記製品に対する処理状況、前記製品の前記自動機への投入状況を監視する設備運用指示機を備えて構成し、
    前記設備運用指示機は、
    前記個別自動機毎に処理可能な前記製品とその処理時間の情報を保持する製品情報管理テーブルと、
    前記個別自動機により前記製品の処理実績を管理する実績情報管理テーブルと、
    を備え、
    前記複数製品毎の前記自動機への投入情報と処理順序の情報を取得して、前記実績情報テーブルから前記個別自動機の処理情報を基に、前記取得した処理順序で該製品の処理開始時刻と、処理終了時刻と、入試時刻から処理開始までの処理遅延時間と、前の製品処理から次の製品処理までの前記自動機空き時間と、
    を算出して、前記実績情報として保持し、
    前記取得した処理順序における処理遅延時間と自動機空き時間より最良の自動機への取り付け順序を決定することを特徴とする混流生産システムにおける自動機取り付け順序決定方法。
  2. 請求項1記載の混流生産システムにおいて、さらに前の製品処理から次の製品処理を行うにために必要な段取り替えに要する段替時間を段替時間管理テーブルを備え、
    前記実績情報の算出を段替時間を含めて算出することを特徴とする請求項1記載の混流生産システムにおける自動機取り付け順序決定方法。
  3. 請求項1記載の混流生産システムにおいて、処理遅延時間最小の中で自動機空き時間が最大である最良自動機取り付け順序を決定することを特徴とする請求項1記載の混流生産システムにおける自動機取り付け順序決定方法。
  4. 請求項1記載の混流生産システムにおいて、分析結果を管理者に表示することを特徴とする請求項1記載の混流生産システムにおける自動機取り付け順序決定方法。
  5. 請求項4記載の混流生産システムにおいて、表示する分析結果は前記各自動機の稼動スケジュールを含むことを特徴とする混流生産システムにおける自動機取り付け順序決定方法。
  6. 複数の個別自動機で構成する自動機に複数製品を順次取り付けて試験・加工等の処理を行う混流生産システムにおける自動機の処理状況を監視する監視する設備運用指示機であって、
    前記設備運用指示機は、
    前記個別自動機毎に処理可能な前記製品とその処理時間の情報を保持する製品情報管理テーブルと、前記個別自動機により前記製品の処理実績を管理する実績情報管理テーブルと、前の製品処理から次の製品処理を行うにために必要な段取り替えに要する段替時間を段替時間管理テーブルと、
    を備え、
    設定された前記製品情報と、前記製品の処理順序情報、段替時間情報の受信手段と、
    前記複数製品毎の入試時刻と処理順序の情報と、前記実績情報テーブルからの前記個別自動機の開放時刻の情報を基に、前記設定された処理順序で順次該製品の処理開始時刻と、処理終了時刻と、入試時刻から処理開始までの処理遅延時間と、前の製品処理から次の製品処理を行うまでの前記個別自動機空き時間と、を算出する手段と、
    前記算出した処理遅延時間と個別自動機空き時間より最良の自動機取り付け順序を分析する手段と、
    前記分析した結果を表示する手段と、
    を備えることを特徴とする混流生産システムにおける自動機の処理状況を監視する監視する設備運用指示機。
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