JP2010151016A - アクチュエータ - Google Patents

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Koichi Mochizuki
孝一 望月
Masatoshi Kuroyanagi
正利 黒柳
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Abstract

【課題】 ベローズ7の信頼性および耐久性を向上させることを課題とする。
【解決手段】 加圧ピストンを駆動するピエゾアクチュエータにおいて、ベローズ7の第1伸縮筒部41に設けられる第1螺旋突条51および第1凹溝71の螺旋方向と、第2伸縮筒部42に設けられる第2螺旋突条52および第2凹溝72の螺旋方向とを逆向きにしたことにより、ベローズ7の2つの第1、第2伸縮筒部41、42が共に伸長変形する時およびベローズ7の2つの第1、第2伸縮筒部41、42が共に収縮変形する時に発生する捩れを効果的にキャンセルすることができる。これにより、ロッドから加圧ピストンに至るまでの変位伝達経路上に設けられる第1〜第3当接部、特に第1、第2当接部における摩耗を抑制することができる。また、ピエゾインジェクタとしての経時的な燃料噴射性能の変化の進行を遅らせることができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、移動体を駆動するアクチュエータに関するもので、特にケーシング内に収納されたピエゾスタックの伸縮に伴う変位を利用してピストン等の移動体を駆動するピエゾアクチュエータに係わる。
[従来の技術]
従来より、燃料噴射装置のインジェクタのアクチュエータとして、ピエゾスタックの伸縮に伴う変位を利用してピストンを駆動するピエゾアクチュエータが公知である(例えば、特許文献1及び2参照)。
このピエゾアクチュエータは、インジェクタのハウジングに形成される圧力制御室に高圧燃料を導入する燃料通路内にピエゾスタックが設置されている。ここで、ピエゾスタックの使用に際しては、破損を防止するという目的で、ピエゾスタックに圧縮力を付与することが一般的に行われている。
例えば図9(a)に示したピエゾアクチュエータでは、複数のピエゾ素子を積層したピエゾスタック101と、このピエゾスタック101の伸縮変位を受けて往復移動するロッド102と、ピエゾスタック101およびロッド102を収納する内部空間と高圧燃料が導入される外部空間(燃料通路)とを気密的に仕切るケーシング103とを備え、ロッド102、2つの第1、第2プレート105、106を介してピエゾスタック101の伸縮変位を受けるピストン107とこのピストン107を摺動自在に支持するシリンダ108との間に中空円筒状バネ(スリット付きスプリング)109を設置して、ピエゾスタック101に所定のプリセット荷重を付与している。
また、ピエゾ素子は、燃料に直接触れることで劣化し、作動不良の要因となる可能性があるので、図9(a)に示したように、ピエゾスタック101の周囲をケーシング103で覆い、燃料通路内に導入される高圧燃料がピエゾ素子に触れないように気密シールしている。
また、ピエゾアクチュエータのケーシング103の下端部は、図9(a)に示したように、軸線方向に伸縮変形が可能なベローズ104となっている。このベローズ104の下端縁は、ケーシング103の底壁部を構成する第1プレート105の外周に溶接固定されている。この第1プレート105の上面は、ロッド102の下端面に当接している。これにより、第1プレート105は、ケーシング103の軸線方向の下端側を閉鎖すると共に、ピエゾスタック101の伸縮変位を、ピストン107に伝達する変位伝達部材として機能する。
ここで、ピエゾスタック101およびロッド102を収納するケーシング103、特にベローズ104の周囲には、高圧燃料が充満しているので、ベローズ104の外側面に外側から内側に向かう負荷(外圧:例えば20MPa)が作用する。また、ピエゾスタック101の伸縮変位(例えば20μm)に伴って、ベローズ104も軸線方向に伸縮変形する。
以上のように、ベローズ104の外側面に外圧が加わったり、ベローズ104が伸縮変形したりすると、ベローズ104の山部の最頂部および谷部の最深部に応力が集中する。特にベローズ104の山部の最頂部に、局所的に応力が集中して過剰な負荷が加わり、この繰り返し加わる負荷によりベローズ104の強度が早期に低下してベローズ104に亀裂が発生し易くなる。これにより、ベローズ104が比較的に短い使用期間で破損する等の不具合が発生するため、ベローズ104の信頼性および耐久性が低いという問題があった。
そこで、ベローズ104の信頼性および耐久性を向上させるという目的で、ベローズ104の山部の最頂部および谷部の最深部を補強するベローズ補強構造として、螺旋状のベローズ104の内周および外周にコイル状線部材121、122を組み付けたものが公知技術(従来例)である(例えば、特許文献3参照)。
ここで、図11に示した従来例(螺旋状のベローズ104)では、その軸線方向の一端側から他端側までベローズ104の軸線方向に螺旋状に連続して延びる1本の凹溝(螺旋溝、谷部)111、およびこの凹溝111により形成される螺旋突条(山部)112を有している。また、コイル状線部材121は、ベローズ104の凹溝111に沿うようにベローズ104の外側に設置される金属コイルである。また、コイル状線部材122は、ベローズ104の螺旋突条112に沿うようにベローズ104の内側に設置される金属コイルである。
[従来の技術の不具合]
ところが、特許文献3に記載のベローズ104の内側に設置されるコイル状線部材122により補強された螺旋状のベローズ104を、図9(a)に示したピエゾスタック101およびロッド102を収納する高圧ケーシング103のベローズとして採用した場合、図9(b)および図10に示した比較例のように、螺旋状のベローズ104が伸縮変形した際に、凹溝111または螺旋突条112の螺旋方向に対応した旋回方向への捩れ運動を起こす。このベローズ104の伸縮変形時に発生する捩れ運動に伴って、ロッド102と第1プレート105とが当接する当接部、第1プレート105と第2プレート106とが当接する当接部、および第2プレート106とピストン107とが当接する当接部が摩耗する。
ロッド102と第1プレート105との当接部、第1プレート105と第2プレート106との当接部、および第2プレート106とピストン107との当接部に摩耗が発生すると、ベローズ104の螺旋突条112の頂点および凹溝111の頂点に発生する平均応力が増加する。このベローズ104に発生する平均応力の増加に伴って、ベローズ104の耐久性が低下するという問題が生じる。
ここで、ピエゾアクチュエータには、図9(a)に示したように、ピストン107とシリンダ108との間に、ピエゾスタック101に所定のプリセット荷重を付与する中空円筒状バネ109が挟持されている。この場合、ロッド102と第1プレート105との当接部、第1プレート105と第2プレート106との当接部、および第2プレート106とピストン107との当接部が摩耗することにより、ピストン107とシリンダ108との間の軸方向隙間が変化するので、中空円筒状バネ109のプリセット荷重が変化する。 このとき、例えばピストン107とシリンダ108との間に形成される燃料加圧室(圧力制御室)113の内容積が変化すると、ピエゾスタック101の伸長時に燃料加圧室113内の燃料圧力を十分に上昇させることができず、スプリング114により閉弁方向に付勢されているノズルニードル115が開弁し難くなる。つまり、ロッド102と第1プレート105との当接部、第1プレート105と第2プレート106との当接部、および第2プレート106とピストン107との当接部における摩耗は、ピエゾスタック101に付与するプリセット荷重の変化(低下)、およびノズルニードル115の開弁圧の変化をもたらし、燃料噴射装置のインジェクタとしての経時的な燃料噴射性能の変化の進行を早めるという問題が生じる。
なお、上記の不具合は、コイル状線部材121、122による補強のない螺旋状のベローズでも同様に起こり得る。
特開2004−248351号公報 特開2004−304996号公報 特開2000−310117号公報
本発明の目的は、ロッドから移動体に至るまでの変位伝達経路上に設けられる当接部における摩耗を抑制することで、ベローズの信頼性および耐久性を向上させることのできるアクチュエータを提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、軸線方向に往復移動するロッドと、このロッドを収納する内部空間と高圧流体が導入される外部空間とを仕切るケーシングとを備えている。このケーシングは、ロッドの軸線方向の移動体側に接触して連結し、且つケーシングの軸線方向の移動体側を閉鎖するプレート、およびこのプレートに固定されて、ロッドの往復変位に伴って軸線方向に伸縮変形する筒状のベローズを有している。そして、ベローズの軸線方向の移動体側に対して反対側から、ベローズの軸線方向の中間部までの間に、ベローズの軸線方向に螺旋状に連続して延びる第1凹溝(谷部)、およびこの第1凹溝により形成される第1螺旋突条(山部)を設けている。また、ベローズの軸線方向の中間部から、ベローズの軸線方向の移動体側までの間に、ベローズの軸線方向に螺旋状に連続して延びる第2凹溝(谷部)、およびこの第2凹溝により形成される第2螺旋突条(山部)を設けている。そして、ベローズの第1螺旋突条(山部)および第1凹溝(谷部)の螺旋方向を、ベローズの第2螺旋突条(山部)および第2凹溝(谷部)の螺旋方向に対して逆向きにしたことにより、ベローズの伸長変形時および収縮変形時に発生する捩れをキャンセルすることが可能となる。これによって、ロッドから移動体に至るまでの変位伝達経路上に設けられる当接部における摩耗を抑制することができるので、ベローズの信頼性および耐久性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、第1螺旋突条および第2螺旋突条は、ベローズの軸線方向の中間部の中心を通り、ベローズの軸線方向に垂直な面を対称面として面対称配置されている。
請求項3に記載の発明によれば、ベローズを補強する螺旋状の第1補強コイルが、第1螺旋突条の内側面に沿うようにベローズの内側に挿入されている。また、ベローズを補強する螺旋状の第2補強コイルが、第2螺旋突条の内側面に沿うようにベローズの内側に挿入されている。
請求項4に記載の発明によれば、第1螺旋突条および第2螺旋突条の内径をD、第1補強コイルおよび第2補強コイルの外径をdとしたとき、d<Dという関係を満たすように設定されている。これにより、例えばベローズの軸線方向の一端側(移動体側に対して反対側)の開口部から第1補強コイルをスムーズに組み付けることができ、且つベローズの軸線方向の他端側(移動体側)の開口部から第2補強コイルをスムーズに組み付けることができるので、組付作業性を向上することができる。
請求項5に記載の発明によれば、第1螺旋突条および第2螺旋突条の螺旋ピッチをP、第1補強コイルおよび第2補強コイルのコイルピッチをpとしたとき、P≒pという関係を満たすように設定されている。これにより、ベローズの軸線方向の全体に渡って、第1螺旋突条の内側面および第2螺旋突条の内側面を第1補強コイルおよび第2補強コイルにより補強することができる。
請求項6に記載の発明によれば、ケーシングは、ベローズの軸線方向の移動体側に対して反対側の端部を固定する第1固定部材を有している。また、プレートは、ベローズの軸線方向の移動体側の端部を固定する第2固定部材である。そして、第1固定部材または第2固定部材のうちの一方の固定部材は、第1補強コイルまたは第2補強コイルのうちの一方の補強コイルと接触している。また、第1固定部材または第2固定部材のうちの他方の固定部材は、第1補強コイルまたは第2補強コイルのうちの他方の補強コイルとの間に隙間を形成している。
請求項7に記載の発明によれば、第1螺旋突条および第2螺旋突条の螺旋ピッチをP、第1固定部材または第2固定部材のうちの他方の固定部材と第1補強コイルまたは第2補強コイルのうちの他方の補強コイルとの間に形成される隙間をLとしたとき、L<Pという関係を満たすように設定されている。これにより、仮にL>Pの場合には、補強できない第1螺旋突条または第2螺旋突条が存在するが、L<Pの場合には、そのような不具合はない。
請求項8に記載の発明によれば、ベローズに対する負荷(外圧、伸縮変形)が無い状態では、第1螺旋突条および第2螺旋突条の内側面と第1補強コイルおよび第2補強コイルとの間に、所定量の隙間が設けられる。これにより、第1螺旋突条および第2螺旋突条に作用する応力集中箇所を分散することができるので、ベローズの耐久性を向上することができる。
また、ベローズが伸長変形(または収縮変形)する際には、先ずベローズの第1螺旋突条および第2螺旋突条が伸長変形(または収縮変形)し、第1螺旋突条の内側面および第2螺旋突条の内側面が第1補強コイルおよび第2補強コイルに接触する。その後、ベローズ、第1補強コイルおよび第2補強コイルが同時に伸長変形(または収縮変形)する。これにより、ロッドの往復変位に対するベローズの伸縮変形の応答性を改善することができる。
請求項9に記載の発明によれば、第1補強コイルおよび第2補強コイルの軸方向に垂直な断面のうち、少なくともベローズ内径側の断面は、滑らかな曲線で形成されている。これにより、例えばベローズの軸線方向の一端側(移動体側に対して反対側)の開口部から第1補強コイルをスムーズに組み付けることができ、且つベローズの軸線方向の他端側(移動体側)の開口部から第2補強コイルをスムーズに組み付けることができるので、組付作業性を向上することができる。
請求項10に記載の発明によれば、ロッドの往復変位を移動体に伝達する変位伝達部材を備えている。
請求項11に記載の発明によれば、変位伝達部材は、プレートに接触して連結し、且つ移動体に接触して連結している。
これによって、ロッドから移動体に至るまでの変位伝達経路上に設けられる当接部、特にロッドとプレートとが当接する当接部、プレートと変位伝達部材とが当接する当接部、および変位伝達部材と移動体とが当接する当接部における摩耗を抑制することができるので、ベローズの信頼性を向上させることができる。
請求項12に記載の発明によれば、電圧を加えると伸縮変形(特に伸長変形)して変位を発生する複数のピエゾ素子を積層したピエゾスタックを備えている。
請求項13に記載の発明によれば、ロッドは、プレートを介して、ピエゾスタックの伸縮に伴う変位を移動体に伝達する。これにより、移動体は、ピエゾスタックの伸縮に伴う変位が伝達されて、例えば高圧流体が充填されている流体充填室、または高圧流体が充満している流体加圧室内の圧力を増減させる。
請求項14に記載の発明によれば、ケーシングの内部空間内には、ピエゾスタックおよびロッドが収納されている。すなわち、ピエゾスタックをロッド共にケーシング内に収納しているので、燃料等の異物がピエゾ素子に触れないように気密シールされる。したがって、燃料等の異物にピエゾ素子が直接触れることを防止できるので、ピエゾ素子の劣化や作動不良を防止することができる。
請求項15に記載の発明によれば、移動体は、ピエゾスタックの伸縮に伴う変位が伝達されるピストンである。そして、アクチュエータは、ピエゾスタックの伸縮に伴う変位をピストンに伝達し、ピストンの往復変位に伴って流体加圧室内の圧力を増減させて燃料噴射を制御するインジェクタの駆動装置(ピエゾアクチュエータ)として利用されている。 これによって、当接部における摩耗を抑制することができるので、ピエゾスタックに付与するプリセット荷重の変化、およびインジェクタの開弁圧の変化を抑えることができる。これにより、燃料噴射弁のインジェクタとしての経時的な燃料噴射性能の変化の進行を抑えることができるので、インジェクタの連続作動後の燃料噴射特性の長期安定化を図ることができる。
本発明を実施するための最良の形態は、ロッドから移動体に至るまでの変位伝達経路上に設けられる当接部における摩耗を抑制することで、ベローズの信頼性および耐久性を向上させるという目的を、第1螺旋突条(山部)および第1凹溝(谷部)の螺旋方向を、第2螺旋突条(山部)および第2凹溝(谷部)の螺旋方向に対して逆向きにしたベローズを設けたことで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図7は本発明の実施例1を示したもので、図1および図2はピエゾインジェクタを示した図である。
本実施例の内燃機関の燃料供給装置は、自動車等の車両のエンジンルームに搭載されるもので、複数の気筒(例えば第1〜第4気筒)を有するディーゼルエンジン等の内燃機関(エンジン)用の燃料噴射システムとして知られるコモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射装置)によって構成されている。このコモンレール式燃料噴射システムは、燃料タンクから燃料フィルタを介して低圧燃料を汲み上げる周知の構造のフィードポンプを内蔵したサプライポンプ1と、このサプライポンプ1の吐出口から高圧燃料が導入されるコモンレール2と、このコモンレール2の各燃料出口から高圧燃料が分配供給される複数個(本例では4個)のピエゾインジェクタと、燃料タンクまたはフィードポンプから複数個のピエゾインジェクタまで延びる燃料供給配管とを備えている。
ここで、コモンレール式燃料噴射システムは、コモンレール2の内部に蓄圧された高圧燃料を各ピエゾインジェクタを介してエンジンの各気筒毎の燃焼室内に噴射供給するように構成されている。
サプライポンプ1は、フィードポンプと、このフィードポンプを駆動するポンプ駆動軸と、このポンプ駆動軸により駆動されるカムと、このカムに駆動されて上死点と下死点との間を往復直線運動するプランジャと、ベアリングを介してポンプ駆動軸を回転自在に支持するポンプハウジングと、このポンプハウジングに固定されて、内部に燃料加圧室が形成されたシリンダヘッドとを備えている。
フィードポンプは、燃料タンクから低圧燃料を汲み上げる低圧燃料ポンプである。また、サプライポンプ1は、プランジャがシリンダヘッド内を往復摺動することで、フィードポンプから燃料加圧室内に吸入された低圧燃料を加圧して高圧化する高圧燃料ポンプである。
ここで、サプライポンプ1の内部に形成されるフィードポンプから燃料加圧室まで延びる燃料吸入流路の途中には、燃料加圧室内に吸入される吸入燃料量を調量する電磁弁が取り付けられている。この電磁弁は、エンジン制御ユニット(ECU)から印加されるポンプ駆動電流によって電子制御されるように構成されている。これにより、サプライポンプ1の吐出口からコモンレール2に向けて吐出される高圧燃料の吐出量(燃料吐出量)が制御される。
コモンレール2は、燃料の噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧する蓄圧容器であり、サプライポンプ1の吐出口に接続される燃料入口(インレットポート)、および複数の分岐配管を介して各ピエゾインジェクタの燃料入口に接続される燃料出口(アウトレットポート)を有している。
エンジンの各気筒毎に対応して搭載される複数個のピエゾインジェクタは、図1および図2に示したように、コモンレール2の内部に蓄圧された高圧燃料を、直接燃焼室内に霧状に噴射供給する直接噴射タイプの燃料噴射弁である。
このピエゾインジェクタは、コモンレール2から高圧燃料が導入される円筒状のハウジング3を有している。このハウジング3には、複数のピエゾ素子を軸線方向(積層方向、図示上下方向)に積層したピエゾスタック4を主要構成とするピエゾアクチュエータが内蔵されている。このピエゾアクチュエータは、ピエゾスタック4、スリットスプリング5、ロッド6、ケーシングおよび第2プレート(変位伝達部材)12等を有している。ここで、スリットスプリング5は、加圧ピストン13のフランジ14とピストンホルダ15のフランジ16との間に設置されており、ピエゾスタック4にプリセット荷重を与える。
ハウジング3は、金属材料によって円筒形状に形成されている。このハウジング3の軸線方向の一端側(図示上端側)の開口端には、キャップ17がレーザー溶接等の手段を用いて固定されている。また、ハウジング3の軸線方向の他端側(図示下端側)の開口端には、リテーナ18がレーザー溶接等の手段を用いて固定されている。このリテーナ18の係止部には、ノズルボディ19が保持固定されている。このノズルボディ19のノズル孔の内部には、ノズルニードル20が摺動自在に収容されている。
ハウジング3の内部には、加圧ピストン13を駆動するピエゾアクチュエータの他に、燃料加圧室21内の流体圧力(燃料圧力、油圧力)を増圧する加圧ピストン13、およびこの加圧ピストン13との間に燃料加圧室(流体加圧室)21を形成するピストンホルダ15が収容されている。
ハウジング3の内部には、ハウジング3の配管継ぎ手に設けられる燃料入口(インレットポート)からピストンホルダ15の内部燃料流路へと延びる燃料通路23〜25が形成されている。また、ピストンホルダ15の内部燃料流路とは、ピストンホルダ15の周囲を取り囲むように形成される円筒状の燃料通路25に連通する複数の燃料通路(放射状流路)26のことである。なお、ピストンホルダ15の内部には、燃料通路26の他に、複数の燃料通路(軸方向流路)27が形成されている。また、複数の燃料通路27は、燃料加圧室21と変位拡大室22とを連通する連通路である。
ピエゾアクチュエータは、複数のピエゾ素子を軸線方向に積層したピエゾスタック4、このピエゾスタック4に圧縮方向(収縮方向)の予荷重(プリセット荷重)を付与するスリットスプリング5、ピエゾスタック4の伸縮に伴う変位を受けて軸線方向に往復移動するロッド6、ピエゾスタック4とロッド6を収納する内部空間(スタック収納空間)と高圧燃料が導入される外部空間(燃料通路)とを気密的に仕切るケーシング、およびピエゾスタック4の伸縮に伴う変位に対応したロッド6の往復変位を加圧ピストン13に伝達する第2プレート12等により構成されている。このピエゾアクチュエータは、ピエゾスタック4の伸縮に伴う変位を加圧ピストン13に伝達し、加圧ピストン13の往復変位に伴って燃料加圧室21内の燃料圧力を増減させて燃料噴射を制御するピエゾインジェクタの駆動装置として利用される。
ピエゾスタック4は、電圧を加えると変形して変位を発生するという逆圧電効果を持つピエゾ素子を多数積層してなる。このピエゾスタック4は、例えばジルコン酸チタン酸鉛(PZT)等の圧電セラミックス層と電極層とを交互に積層した周知の構造で、積層方向(図示上下方向)を伸縮方向として、袋筒状(有底筒状)のケーシングのスタック収納空間内に収納されている。そして、ピエゾスタック4は、ケーシングの軸線方向の一端側(図示上端側)の開口端を塞ぐキャップ17を貫通する2つのリード線28に電気的に接続されている。これらのリード線28は、絶縁ブッシュ29によりキャップ17との間の絶縁が確保されている。
スリットスプリング5は、矩形金属板材を円筒状に成形して製造されている。このスリットスプリング5は、その円筒壁部に均等配置した多数の孔(スリット)によってバネ弾性が付与されている。また、スリットスプリング5は、加圧ピストン13の円筒部31およびピストンホルダ15の円筒部32の周囲を取り囲むように設置されている。なお、スリットスプリング5を完全な円筒にする必要はなく、C字状の断面を有する略円筒状にしても良い。
ロッド6は、ピエゾスタック4の図示下端面に接触して連結し、ピエゾスタック4の伸縮に伴う変位に追従して図示上下方向に往復直線運動を行う。このロッド6は、ピエゾスタック4の径よりも若干大きい円環状のベース板、およびこのベース板の中央部の図示下端面からピストン側(図示下側)に向けて真っ直ぐに延びる円柱状のロッド本体等を有している。
ケーシングは、ハウジング3の内部空間内に収容保持されており、ピエゾスタック4およびロッド6を外部空間である燃料通路24に対して気密的に収納する。このケーシングは、加圧ピストン13の内部空間内に伸縮自在に収容された筒状の金属ベローズ(以下ベローズと略す)7、このベローズ7の軸線方向のピストン側に対して反対側の端部を固定する筒状の第1固定部材(以下ケーシング本体と言う)10、およびベローズ7の軸線方向のピストン側の端部を固定する円板状の第2固定部材(以下第1プレートと言う)11等により構成されている。
ベローズ7は、図3ないし図6に示したように、螺旋状の第1伸縮筒部41および螺旋状の第2伸縮筒部42を有している。そして、2つの第1、第2伸縮筒部41、42、つまりベローズ7は、ロッド6の周囲を取り囲むように設置されている。
第1伸縮筒部41の軸線方向の一端側(図示上端側)の端部、つまりベローズ7の軸線方向のピストン側に対して反対側の端部(第1端部)43は、ケーシング本体10の突出部にレーザー溶接等の手段を用いて固定されている。
また、ベローズ7は、第1伸縮筒部41の軸線方向の他端側(図示下端側)の端部と第2伸縮筒部42の軸線方向の一端側(図示上端側)の端部とを繋ぐ中間結合部44を有している。
また、第2伸縮筒部42の軸線方向の他端側(図示下端側)の端部、つまりベローズ7の軸線方向のピストン側の端部(第2端部)45には、ケーシングの底面を構成する円板状の第1プレート11がレーザー溶接等の手段を用いて固定されている。
第1伸縮筒部41は、ベローズ7の第1端部43から中間結合部44までの間に螺旋状の第1螺旋突条(第1山部)51を有している。そして、第1伸縮筒部41の内部には、第1螺旋突条51の内側面に沿うように第1伸縮筒部41の内側に挿入されて、ベローズ7を補強する螺旋状(コイル状)の第1補強コイル8が組み込まれている。
第2伸縮筒部42は、ベローズ7の中間結合部44から第2端部45までの間に螺旋状の第2螺旋突条(第2山部)52を有している。そして、第2伸縮筒部42の内部には、第2螺旋突条52の内側面に沿うように第2伸縮筒部42の内側に挿入されて、ベローズ7を補強する螺旋状(コイル状)の第2補強コイル9が組み込まれている。
なお、ベローズ7および2つの第1、第2補強コイル8、9の詳細は、後述する。
ケーシング本体10は、円筒状または角筒状の径大部、およびこの径大部よりも小さい円筒状または角筒状の径小部を有している。径大部の内部空間(スタック収納空間)内には、ピエゾ素子の積層方向を伸縮方向とするピエゾスタック4が収納されている。この径大部の軸線方向の一端側(図示上端側)の開口端は、キャップ17の突出部の外周にレーザー溶接等の手段を用いて固定されている。また、径大部と径小部との間には、円環状または角環状の段差部が設けられている。また、径小部には、ベローズ7がレーザー溶接等の手段を用いて固定されている。
第1プレート11は、ロッド6の軸線方向の図示下端面に接触して連結し、且つ第2プレート12の板厚方向の図示上端面(逆円錐面)に接触して連結している。
第2プレート12は、第1プレート11の板厚方向の図示下端面(球面)に接触して連結し、且つ加圧ピストン13の加圧部33の板厚方向の図示上端面に接触して連結している。
ここで、本実施例のピエゾアクチュエータは、ロッド6の軸線方向の図示下端面(平面)と第1プレート11の板厚方向の図示上端面(平面)とが当接する第1当接部、第1プレート11の板厚方向の図示下端面(球面状の凸曲面)と第2プレート12の板厚方向の図示上端面(テーパー状の凹傾斜面または逆円錐状の凹曲面)とが当接する第2当接部、および第2プレート12の板厚方向の図示下端面(平面)と加圧ピストン13の加圧部33の板厚方向の図示上端面(平面)とが当接する第3当接部を有している。
また、第1プレート11と第2プレート12とが当接する第2当接部は、両者の接触状態が円環の線接触となる。なお、線接触であると、凸曲面同士の点接触に比べて、2つの第1、第2プレート11、12が安定した状態で接触することができるので、ピエゾスタック4の伸縮に伴う変位をロスなく第2プレート12および加圧ピストン13に伝達することができる。
加圧ピストン13は、金属材料によって円筒形状に形成されている。この加圧ピストン13は、ピエゾアクチュエータの伸縮に伴う変位に応じて往復直線運動を行う移動体であって、燃料加圧室21内の燃料を加圧(圧縮)する。また、加圧ピストン13は、内部に収納空間が形成された円筒部31、およびこの円筒部31の軸線方向の図示下端側の開口部を閉塞する円板状の加圧部33を有している。
円筒部31の外周面(摺動面)は、ピストンホルダ15の円筒部32の摺動壁面との間に所定の摺動クリアランスを保って摺動自在に支持されている。
ピストンホルダ15は、金属材料によって円筒形状に形成されている。このピストンホルダ15は、軸線方向に延びる円筒部32、およびノズルボディ19の図示上端面に結合するブロック34を有している。また、ピストンホルダ15に形成される燃料加圧室21は、円筒部32とブロック34と加圧ピストン13とにより囲まれている。
また、ピストンホルダ15の円筒部32の内部には、単純な丸穴形状の摺動壁面が形成されている。また、ピストンホルダ15のブロック34の内部には、複数の燃料通路(放射状流路)26および複数の燃料通路(軸方向流路)27が形成されている。
ノズルボディ19は、金属材料によって円筒形状に形成されている。このノズルボディ19の内部には、ピストンホルダ15との密着面からノズル噴孔部へと真っ直ぐに延びるノズル孔(軸方向孔)が形成されている。このノズル孔の図示上端側には、単純な丸穴形状の摺動孔35が形成されている。また、ノズル孔の図示下端側には、ノズルニードル20の内部流路からノズル噴孔部側へと真っ直ぐに延びる円筒状の燃料通路36が形成されている。また、ノズルボディ19の中心軸線方向の先端側(図示下端側)には、図1および図2に示したように、内部に円錐形状空間を形成する逆円錐形状のシート面(弁座部)が設けられている。このシート面は、ノズルニードル20の全閉位置を規定している。また、シート面を有するブロック(ノズルボディ19の先端壁部)の先端中央部には、燃料噴射を行うノズル噴孔部(噴射孔37)が設けられている。つまり、ノズル噴孔部は、ノズルボディ19の弁座部近傍に設けられている。
また、ノズルボディ19は、ピストンホルダ15の図示下端面(底面)との間に内部空間を形成する第1円筒部53、および内部にノズルニードル20を摺動自在に保持する第2円筒部54を有している。
第1円筒部53の内部には、円筒状のシリンダ壁部55、およびこのシリンダ壁部55をピストンホルダ15の底面に押し付ける方向に付勢する板バネ56が設置されている。シリンダ壁部55は、第1円筒部53の内部空間を、変位拡大室22と燃料通路61とに液密的に仕切る仕切り壁部と、ノズルニードル20を摺動自在に支持する摺動壁部とを兼ね備えている。
ノズルニードル20は、金属材料によって部分円筒形状に形成されている。このノズルニードル20は、内部に燃料通路61、62が形成された2つの第1、第2円筒部63、64、および軸線方向に延びる円柱部(軸方向部)65を有している。
2つの第1、第2円筒部63、64の内部には、コモンレール2からノズル噴孔部(噴射孔37)に向けて高圧燃料を導入する燃料通路61、62が形成されている。また、第1円筒部63の外周面(摺動面)は、ノズルボディ19の第1円筒部53の内部に設置されたシリンダ壁部55の内周との間に所定の摺動クリアランスを保って摺動自在に支持されている。また、第2円筒部64の外周面(摺動面)は、ノズルボディ19の摺動孔35との間に所定の摺動クリアランスを保って摺動自在に支持されている。
2つの第1、第2円筒部63、64間には、円環状の段差部66が設けられている。この段差部66は、ノズルニードル20のリフト開始時に、変位拡大室22内の油圧力を受ける燃料受圧部となる。また、第2円筒部64と円柱部65との間には、円錐台状の段差部が設けられている。この段差部には、ノズルニードル20の内部流路である燃料通路61、62から燃料通路36へと斜めに延びる燃料通路67が形成されている。
また、ノズルニードル20の円柱部65の先端には、図1および図2に示したように、ノズルボディ19のノズル噴孔部の内壁面に形成されたテーパ状のシート面に着座、離脱してノズル噴孔部の噴射孔37を閉塞、解放する円錐状のシート部68が設けられている。
ここで、ノズルニードル20には、常にコイルスプリング69の付勢力(スプリング荷重)が加わっている。このコイルスプリング69は、ピストンホルダ15の図示下端面に形成された収納凹部とノズルニードル20の第1円筒部63内に形成された収納凹部との間に保持されて、ノズルニードル20に対して、ノズルニードル20を閉弁方向(噴射孔37を閉じる側)に付勢する付勢力を発生する。
次に、本実施例のベローズ7および2つの第1、第2補強コイル8、9の詳細を図1ないし図7に基づいて説明する。
ベローズ7は、上述したように、ピエゾスタック4の積層方向と同一方向の軸線方向に延びる第1伸縮筒部41および第2伸縮筒部42を有している。ベローズ7の軸線方向のピストン側に対して反対側(スタック側)の端部(第1端部)43は、ケーシング本体10に溶接固定されている。また、第1伸縮筒部41と第2伸縮筒部42との接続部には、第1伸縮筒部41と第2伸縮筒部42とを結合する中間結合部44が設けられている。また、ベローズ7の軸線方向のピストン側の端部(第2端部)45は、第1プレート11に溶接固定されている。
ベローズ7の第1端部43から中間結合部44までの間、つまり第1伸縮筒部41には、第1螺旋突条51が設けられている。この第1螺旋突条51は、ベローズ7の第1端部43から中間結合部44までベローズ7の軸線方向に螺旋状に連続して延びる1つの第1凹溝(第1螺旋溝、第1谷部)71により形成される。
ベローズ7の中間結合部44から第2端部45までの間、つまり第2伸縮筒部42には、第2螺旋突条52が設けられている。この第2螺旋突条52は、中間結合部44からベローズ7の第2端部45までベローズ7の軸線方向に螺旋状に連続して延びる1つの第2凹溝(第2螺旋溝、第2谷部)72により形成される。
本実施例のベローズ7は、第1伸縮筒部41に設けられる第1凹溝71、およびこの第1凹溝71により形成される第1螺旋突条51の螺旋方向を、第2伸縮筒部42に設けられる第2凹溝72、およびこの第2凹溝72により形成される第2螺旋突条52の螺旋方向に対して逆向きにしている。
また、第1螺旋突条51および第2螺旋突条52は、ベローズ7の軸線方向の中間結合部44の中心を通り、ベローズ7の軸線方向に垂直な面を対称面として面対称配置されている。また、第1凹溝71および第2凹溝72は、ベローズ7の軸線方向の中間結合部44の中心を通り、ベローズ7の軸線方向に垂直な面を対称面として面対称配置されている。
第1補強コイル8は、ベローズ7の第1螺旋突条51を補強するコイル状補強線部材であって、図3に示したように、ベローズ7の第1伸縮筒部41の第1端部43に設けられた開口部から第1螺旋突条51の螺旋方向に回しながら第1螺旋突条51の内側面に沿うように第1伸縮筒部41の内部に挿入されることで、ベローズ7に組み付けられる。そして、第1補強コイル8は、図4に示したように、ベローズ7の第1端部43が溶接固定されるケーシング本体10の径小部との間に隙間(L)を有している。
第2補強コイル9は、ベローズ7の第2螺旋突条52を補強するコイル状補強線部材であって、図3に示したように、ベローズ7の第2伸縮筒部42の第2端部45に設けられた開口部から第2螺旋突条52の螺旋方向に回しながら第2螺旋突条52の内側面に沿うように第2伸縮筒部42の内部に挿入されることで、ベローズ7に組み付けられる。そして、第2補強コイル9は、図4に示したように、ベローズ7の第2端部45が溶接固定される第1プレート11に接触している。
ここで、図6に示したように、ベローズ7および第1補強コイル8は、第1伸縮筒部41の第1螺旋突条51の内径をD、第1補強コイル8の外径をdとしたとき、d<Dという関係を満たすように設定されている。また、ベローズ7および第1補強コイル8は、第1螺旋突条51の螺旋ピッチをP、第1補強コイル8のコイルピッチをpとしたとき、P≒pという関係を満たすように設定されている。これにより、ベローズ7の第1端部43の開口部からベローズ7の第1螺旋突条51の内側面に引っ掛かることなく、ベローズ7の第1螺旋突条51の内側面に沿うようにスムーズに第1補強コイル8を挿入することができるので、ベローズ7の第1螺旋突条51に対する第1補強コイル8の装着性を向上することができる。
また、図6に示したように、ベローズ7および第2補強コイル9は、第2伸縮筒部42の第2螺旋突条52の内径をD、第2補強コイル9の外径をdとしたとき、d<Dという関係を満たすように設定されている。また、ベローズ7および第2補強コイル9は、第2螺旋突条52の螺旋ピッチをP、第2補強コイル9のコイルピッチをpとしたとき、P≒pという関係を満たすように設定されている。これにより、ベローズ7の第2端部45の開口部からベローズ7の第2螺旋突条52の内側面に引っ掛かることなく、ベローズ7の第2螺旋突条52の内側面に沿うようにスムーズに第2補強コイル9を挿入することができるので、ベローズ7の第2螺旋突条52に対する第2補強コイル9の装着性を向上することができる。
また、2つの第1、第2螺旋突条51、52の曲率半径よりも2つの第1、第2補強コイル8、9のコイル径を大きくした場合には、ベローズ7に外圧が加わった時に2つの第1、第2螺旋突条51、52の内側面と2つの第1、第2補強コイル8、9との間に隙間ができる。これにより、ベローズ7に外圧が加わった際に生じる応力を2つの第1、第2螺旋突条51、52の最頂部より分散できるので、ベローズ7の信頼性および耐久性を向上することができる。
また、図4に示したように、ベローズ7の2つの第1、第2螺旋突条51、52の螺旋ピッチをP、第1補強コイル8とケーシング本体10との間に形成される隙間をLとしたとき、L<P(≒p)という関係を満たすように設定されている。なお、例えばL>P(≒p)の場合には、第1補強コイル8により補強できない第1螺旋突条51が存在することになる。逆に、L<P(≒p)の場合には、第1補強コイル8により補強する第1螺旋突条51が途中で終わらず、つまり最もケーシング本体10側寄りの第1螺旋突条51に対しても第1補強コイル8により補強することができるので、ベローズ7の信頼性および耐久性を向上することができる。
また、図6に示したように、ベローズ7に対して負荷が無い状態では、ベローズ7の2つの第1、第2螺旋突条51、52の内側面と2つの第1、第2補強コイル8、9との間には、所定量の隙間(l)が設けられている。この場合、ベローズ7が伸長変形する際には、先ずベローズ7の第1螺旋突条51および第2螺旋突条52が収縮変形し、第1螺旋突条51の内側面および第2螺旋突条52の内側面が第1補強コイル8および第2補強コイル9に接触する。その後、ベローズ7、第1補強コイル8および第2補強コイル9が同時に伸長変形する。これにより、ロッド6の往復変位に対するベローズ7の伸縮変形の応答性を改善することができる。
また、図7(a)に示したように、ベローズ7を所定量伸長または所定量収縮させた場合には、ベローズ7の2つの第1、第2螺旋突条51、52の内側壁(傾斜壁)81、82が2つの第1、第2補強コイル8、9を挟み込むように接触する。これにより、ベローズ7を所定量伸長または所定量収縮させた際に応力が発生する箇所を2つの第1、第2螺旋突条51、52の最頂部だけでなく、3つの箇所A〜Cに分散できるので、ベローズ7の信頼性および耐久性を向上することができる。
また、図7(b)に示したように、コモンレール2から燃料通路24内に高圧燃料を導入してベローズ7に所定量の外圧をかけた場合には、ベローズ7の2つの第1、第2螺旋突条51、52の最頂部の内側面83が2つの第1、第2補強コイル8、9の外径を縮めるように接触する。これにより、ベローズ7に所定量の外圧をかけた際に、応力が発生する箇所を2つの箇所A、Bに分散できるので、ベローズ7の信頼性および耐久性を向上することができる。
[実施例1の作用]
次に、本実施例のピエゾインジェクタの作用を図1ないし図7に基づいて簡単に説明する。
ピエゾアクチュエータのピエゾスタック4が放電状態で縮小している状態では、図1に示したように、スリットスプリング5の付勢力(プリセット荷重)により加圧ピストン13が図示上方に付勢される。このとき、コイルスプリング69の付勢力(スプリング荷重)によりノズルニードル20のシート部68がノズルボディ19のノズル噴孔部の内壁面に形成されたテーパ状のシート面に押し付けられているので、ノズルニードル20がノズル噴孔部の噴射孔37を閉塞する下端位置にある。
この状態から、ピエゾスタック4に電圧を印加してピエゾスタック4を伸長変位させると、ピエゾスタック4の伸長変位に応じて軸線方向に移動するロッド6が、第1プレート11、第2プレート12および加圧ピストン13を図示下方に押し下げる。
そして、加圧ピストン13がスリットスプリング5を押し縮めながら下降すると、これに伴いピストンホルダ15に形成される燃料加圧室21内の作動油(本例では燃料)が圧縮されて加圧される。これにより、燃料加圧室21内の燃料が、燃料通路27を通って変位拡大室22内に押し出され、変位拡大室22内の燃料圧力が増圧される。
そして、ノズルニードル20の内部、つまり燃料通路61、62内の油圧力と変位拡大室22内の油圧力との圧力バランスが崩れ、ノズルニードル20のシート部68がノズルボディ19のシート面から離れると、燃料通路23〜26から燃料通路61、62、燃料通路67、燃料通路36を通ってノズル噴孔部に到達した高圧燃料が噴射孔37から噴射される(図2参照)。
ここで、ピエゾスタック4の伸長変位に伴って第1プレート11がロッド6と共に図示下方に移動する際、第1プレート11に固定されたベローズ7も軸線方向に伸長変形する。このとき、ベローズ7の第1伸縮筒部41に設けられる第1螺旋突条51および第1凹溝71の螺旋方向と、第2伸縮筒部42に設けられる第2螺旋突条52および第2凹溝72の螺旋方向とが逆向きとなっているので、ベローズ7の2つの第1、第2伸縮筒部41、42が共に伸長変形する際に発生する捩れが第1伸縮筒部41と第2伸縮筒部42とで逆方向に発生する。このため、ロッド6と第1プレート11との第1当接部、第1プレート11と第2プレート12との第2当接部、および第2プレート12と加圧ピストン13との第3当接部、特に第1、第2当接部での回転運動が効果的にキャンセルされる。
その後、ピエゾスタック4への通電を停止し、ピエゾスタック4を放電により収縮変位させると、スリットスプリング5の付勢力(プリセット荷重)により加圧ピストン13が図示上方に移動し、燃料加圧室21および変位拡大室22内の油圧力が降下して、ノズルニードル20の押し上げ力が弱まる。これにより、コイルスプリング69の付勢力によりノズルニードル20のシート部68がノズルボディ19のシート面に着座し、噴射孔37が閉塞され、燃料噴射が終了する。
ここで、図5に示したように、ピエゾスタック4の収縮変位に伴って第1プレート11がロッド6と共に図示上方に移動する際、第1プレート11に固定されたベローズ7も軸線方向に収縮変形する。このとき、ベローズ7の第1伸縮筒部41に設けられる第1螺旋突条51および第1凹溝71の螺旋方向と、第2伸縮筒部42に設けられる第2螺旋突条52および第2凹溝72の螺旋方向とが逆向きとなっているので、ベローズ7の2つの第1、第2伸縮筒部41、42が共に収縮変形する際に発生する捩れが第1伸縮筒部41と第2伸縮筒部42とで逆方向に発生する。このため、ロッド6と第1プレート11との第1当接部、第1プレート11と第2プレート12との第2当接部、および第2プレート12と加圧ピストン13との第3当接部、特に第1、第2当接部での回転運動が効果的にキャンセルされる。
[実施例1の効果]
以上のように、ピエゾスタック4の伸縮に伴う変位を加圧ピストン13に伝達することで加圧ピストン13を駆動するピエゾアクチュエータにおいて、ベローズ7の第1伸縮筒部41に設けられる第1螺旋突条51および第1凹溝71の螺旋方向と、第2伸縮筒部42に設けられる第2螺旋突条52および第2凹溝72の螺旋方向とを逆向きにしたことにより、ベローズ7の2つの第1、第2伸縮筒部41、42が共に伸長変形する時およびベローズ7の2つの第1、第2伸縮筒部41、42が共に収縮変形する時に発生する捩れを効果的にキャンセルすることができる(図5参照)。
これによって、ロッド6から加圧ピストン13に至るまでの変位伝達経路上に設けられるロッド6と第1プレート11との第1当接部、第1プレート11と第2プレート12との第2当接部、および第2プレート12と加圧ピストン13との第3当接部、特に第1、第2当接部における摩耗を抑制することで、ベローズ7の信頼性および耐久性を向上させることができる。
ここで、ピエゾアクチュエータには、図1および図2に示したように、加圧ピストン13のフランジ14とピストンホルダ15のフランジ16との間に、ピエゾスタック4に所定のプリセット荷重を付与するスリットスプリング5が挟持されている。この場合、仮にロッド6と第1プレート11との第1当接部、第1プレート11と第2プレート12との第2当接部、および第2プレート12と加圧ピストン13との第3当接部が摩耗すると、加圧ピストン13のフランジ14とピストンホルダ15のフランジ16との間の軸方向隙間が変化することから、スリットスプリング5のプリセット荷重が変化する。
このとき、ピストンホルダ15に形成される燃料加圧室21の内容積が変化すると、ピエゾスタック4の伸長時に燃料加圧室21内の油圧力を十分に上昇させることができず、コイルスプリング69により閉弁方向に付勢されているノズルニードル20が開弁し難くなる。つまり、ロッド6と第1プレート11との第1当接部、第1プレート11と第2プレート12との第2当接部、および第2プレート12と加圧ピストン13との第3当接部における摩耗は、ピエゾスタック4に付与されるプリセット荷重の変化(低下)、およびノズルニードル20の開弁圧の変化をもたらし、ピエゾインジェクタとしての経時的な燃料噴射性能の変化の進行を早めるという問題が生じる。
しかし、本実施例のピエゾアクチュエータは、上記の構成によりロッド6から加圧ピストン13に至るまでの変位伝達経路上に設けられるロッド6と第1プレート11との第1当接部、第1プレート11と第2プレート12との第2当接部、および第2プレート12と加圧ピストン13との第3当接部、特に第1、第2当接部における摩耗を抑制することができるので、ピエゾインジェクタとしての経時的な燃料噴射性能の変化の進行を遅らせることができる。また、スリットスプリング5のプリセット荷重の変化を抑えることができるので、ピエゾスタック4における印加電圧に対する伸長特性を十分に引き出すことができ、印加電圧に対する伸長特性が最適な特性から外れる等の不具合を解消することができる。 ここで、本実施例のベローズ7は、図3ないし図5に示したように、2つの第1、第2螺旋突条51、52または2つの第1、第2凹溝71、72を、ベローズ7の軸線方向の中間結合部44の中心を通り、ベローズ7の軸線方向に垂直な面を対称面として面対称配置しているが、2つの第1、第2螺旋突条51、52または2つの第1、第2凹溝71、72の開始位置および終了位置をベローズ7の円周方向に所定の回転角度分だけズラして形成しても良い。この場合も、実施例1の作用効果を達成することができる。
また、ベローズ7の第1螺旋突条51の内側面に沿うように第1補強コイル8を挿入して第1螺旋突条51の内側面を補強している。また、ベローズ7の第2螺旋突条52の内側面に沿うように第2補強コイル9を挿入して第2螺旋突条52の内側面を補強している。これによって、ベローズ7の第1、第2螺旋突条51、52の外側面に外圧が加わったり、ベローズ7の2つの第1、第2伸縮筒部41、42が共に伸縮変形したりすることによって、ベローズ7の2つの第1、第2螺旋突条51、52の最頂部および2つの第1、第2凹溝71、72の最深部に応力が集中した場合であっても、特にベローズ7の2つの第1、第2螺旋突条51、52の最頂部に、局所的に応力が集中して過剰な負荷が加わった場合であっても、ベローズ7の強度が低下し難くなる。これにより、ベローズ7を比較的に長い期間継続して使用できるので、ベローズ7の信頼性および耐久性を向上させることができる。
図8は本発明の実施例2を示したもので、ベローズと2つの第1、第2補強コイルを示した図である。
本実施例のケーシングは、2つの第1、第2補強コイル8、9の軸方向に垂直な断面のうち、少なくともベローズ内径側の断面は、滑らかな曲線で形成されている。例えば2つの第1、第2補強コイル8、9の軸方向に垂直な断面は、少なくともベローズ内径側の断面が滑らかな曲線となるようにD字形状に形成されている。この場合も、実施例1の作用効果を達成することができる。
[変形例]
本実施例のベローズ7の2つの第1、第2伸縮筒部41、42に設けられる各第1、第2凹溝71、72の溝深さ、溝幅、傾斜角度、巻回間隔を、ベローズ7の2つの第1、第2伸縮筒部41、42の最大外径、最小内径または軸線方向の各サイズに合わせて自由に設定しても良い。
本実施例のベローズ7の2つの第1、第2伸縮筒部41、42に設けられる各第1、第2螺旋突条51、52の山高さ、山幅、傾斜角度、螺旋ピッチを、ベローズ7の2つの第1、第2伸縮筒部41、42の最大外径、最小内径または軸線方向の各サイズに合わせて自由に設定しても良い。
本実施例では、2つの第1、第2伸縮筒部41、42をプレス成形等によって一体成形しているが、2つの第1、第2伸縮筒部41、42を別部品で製造した後、結合一体化しても良い。
本実施例では、本発明のアクチュエータを、ピエゾスタック4を主要構成とするピエゾアクチュエータとしているが、本発明のアクチュエータを、ロッドを軸線方向に往復移動させることができ、ベローズを軸線方向に伸縮変形させることができる駆動装置であれば、電動アクチュエータ、電磁アクチュエータ、負圧作動式アクチュエータ等の他のアクチュエータを用いても良い。
ピエゾインジェクタを示した断面図である(実施例1)。 ピエゾインジェクタを示した断面図である(実施例1)。 ベローズへの第1、第2補強コイルの組み付け方法を示した説明図である(実施例1)。 ベローズに第1、第2補強コイルを組み付けた状態を示した説明図である(実施例1)。 ベローズの収縮変形時におけるベローズの捩れ方向を示した説明図である(実施例1)。 ベローズと第1、第2補強コイルとの隙間を示した拡大図である(実施例1)。 (a)はベローズの伸縮時における負荷の作用方向を示した説明図で、(b)は高圧燃料の導入時における負荷の作用方向を示した説明図である(実施例1)。 第1、第2補強コイルの断面形状を示した拡大図である(実施例2)。 (a)はピエゾインジェクタを示した断面図で、(b)はベローズへの補強コイルの組み付け方法を示した説明図である(比較例)。 (a)はベローズを示した断面図で、(b)はベローズの谷部に作用する剪断力を示した説明図である(比較例)。 螺旋状のベローズの補強構造を示した断面図である(従来例)。
符号の説明
1 サプライポンプ
2 コモンレール
3 ピエゾインジェクタのハウジング
4 ピエゾスタック
5 スリットスプリング
6 ロッド
7 ベローズ(ケーシング)
8 第1補強コイル
9 第2補強コイル
10 ケーシング本体(ケーシング、第1固定部材)
11 第1プレート(ケーシング、第2固定部材)
12 第2プレート(変位伝達部材)
13 加圧ピストン(移動体)
15 ピストンホルダ
21 燃料加圧室(流体加圧室)
22 変位拡大室
41 ベローズの第1伸縮筒部
42 ベローズの第2伸縮筒部
44 ベローズの中間結合部(中間部)
51 第1伸縮筒部の第1螺旋突条(山部)
52 第2伸縮筒部の第2螺旋突条(山部)
71 第1伸縮筒部の第1凹溝(谷部、螺旋溝)
72 第2伸縮筒部の第2凹溝(谷部、螺旋溝)

Claims (15)

  1. 移動体を駆動するアクチュエータにおいて、
    軸線方向に往復移動するロッドと、
    このロッドを収納する内部空間と高圧流体が導入される外部空間とを仕切るケーシングとを備え、
    前記ケーシングは、前記ロッドの軸線方向の移動体側に接触して連結し、且つ前記ケーシングの軸線方向の移動体側を閉鎖するプレート、およびこのプレートに固定されて、前記ロッドの往復変位に伴って軸線方向に伸縮変形する筒状のベローズを有し、
    前記ベローズは、その軸線方向の移動体側に対して反対側から中間部まで前記ベローズの軸線方向に螺旋状に連続して延びる第1凹溝、前記中間部から前記ベローズの軸線方向の移動体側まで前記ベローズの軸線方向に螺旋状に連続して延びる第2凹溝、前記第1凹溝により形成される第1螺旋突条、および前記第2凹溝により形成される第2螺旋突条を有し、前記第1螺旋突条の螺旋方向を、前記第2螺旋突条の螺旋方向に対して逆向きにしたことを特徴とするアクチュエータ。
  2. 請求項1に記載のアクチュエータにおいて、
    前記第1螺旋突条および前記第2螺旋突条は、前記ベローズの軸線方向の中間部の中心を通り、前記ベローズの軸線方向に垂直な面を対称面として面対称配置されていることを特徴とするアクチュエータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のアクチュエータにおいて、
    前記第1螺旋突条の内側面に沿うように前記ベローズの内側に挿入されて、前記ベローズを補強する螺旋状の第1補強コイルと、
    前記第2螺旋突条の内側面に沿うように前記ベローズの内側に挿入されて、前記ベローズを補強する螺旋状の第2補強コイルとを備えたことを特徴とするアクチュエータ。
  4. 請求項3に記載のアクチュエータにおいて、
    前記第1螺旋突条および前記第2螺旋突条の内径をD、
    前記第1補強コイルおよび前記第2補強コイルの外径をdとしたとき、
    d<D
    という関係を満足していることを特徴とするアクチュエータ。
  5. 請求項3または請求項4に記載のアクチュエータにおいて、
    前記第1螺旋突条および前記第2螺旋突条の螺旋ピッチをP、
    前記第1補強コイルおよび前記第2補強コイルのコイルピッチをpとしたとき、
    P≒p
    という関係を満足していることを特徴とするアクチュエータ。
  6. 請求項3ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載のアクチュエータにおいて、
    前記ケーシングは、前記ベローズの軸線方向の移動体側に対して反対側の端部を固定する第1固定部材を有し、
    前記プレートは、前記ベローズの軸線方向の移動体側の端部を固定する第2固定部材であって、
    前記第1固定部材または前記第2固定部材のうちの一方の固定部材は、前記第1補強コイルまたは前記第2補強コイルのうちの一方の補強コイルと接触しており、
    前記第1固定部材または前記第2固定部材のうちの他方の固定部材は、前記第1補強コイルまたは前記第2補強コイルのうちの他方の補強コイルとの間に隙間を形成することを特徴とするアクチュエータ。
  7. 請求項6に記載のアクチュエータにおいて、
    前記第1螺旋突条および前記第2螺旋突条の螺旋ピッチをP、
    前記第1固定部材または前記第2固定部材のうちの他方の固定部材と前記第1補強コイルまたは前記第2補強コイルのうちの他方の補強コイルとの間に形成される隙間をLとしたとき、
    L<P
    という関係を満足していることを特徴とするアクチュエータ。
  8. 請求項3ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載のアクチュエータにおいて、
    前記ベローズに対する負荷が無い状態では、前記第1螺旋突条および前記第2螺旋突条の内側面と前記第1補強コイルおよび前記第2補強コイルとの間に、所定量の隙間が設けられることを特徴とするアクチュエータ。
  9. 請求項3ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載のアクチュエータにおいて、
    前記第1補強コイルおよび前記第2補強コイルの軸方向に垂直な断面のうち、少なくともベローズ内径側の断面は、滑らかな曲線で形成されていることを特徴とするアクチュエータ。
  10. 請求項1ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載のアクチュエータにおいて、
    前記ロッドの往復変位を前記移動体に伝達する変位伝達部材を備えたことを特徴とするアクチュエータ。
  11. 請求項10に記載のアクチュエータにおいて、
    前記変位伝達部材は、前記プレートに接触して連結し、且つ前記移動体に接触して連結していることを特徴とするアクチュエータ。
  12. 請求項1ないし請求項11のうちのいずれか1つに記載のアクチュエータにおいて、
    複数のピエゾ素子を積層したピエゾスタックを備えたことを特徴とするアクチュエータ。
  13. 請求項12に記載のアクチュエータにおいて、
    前記ロッドは、前記プレートを介して、前記ピエゾスタックの伸縮に伴う変位を前記移動体に伝達することを特徴とするアクチュエータ。
  14. 請求項12または請求項13に記載のアクチュエータにおいて、
    前記ケーシングは、その内部空間内に、前記ピエゾスタックおよび前記ロッドを収納することを特徴とするアクチュエータ。
  15. 請求項12ないし請求項14のうちのいずれか1つに記載のアクチュエータにおいて、 前記移動体は、前記ピエゾスタックの伸縮に伴う変位が伝達されるピストンであって、 前記アクチュエータは、前記ピエゾスタックの伸縮に伴う変位を前記ピストンに伝達し、前記ピストンの往復変位に伴って流体加圧室内の圧力を増減させて燃料噴射を制御するインジェクタの駆動装置として利用されていることを特徴とするアクチュエータ。
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