JP2010145239A - 状況表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1の座標変換手段により、観測したセンサ中心空間の座標を地球中心空間の座標に変換し地球中心座標記憶手段に記憶し、目標の位置を管理する目標リストを用いて、航跡管理手段により、異なるセンサにより得られた複数の観測値および異なる時刻に得られた複数の観測値を地球中心空間の座標と比較して同一の目標に対応するかを判定し、判定結果に基づき目標の位置情報を更新し、第2の座標変換手段により、記憶された地球中心空間の座標をスクリーン座標に変換してスクリーン座標記憶手段に記憶し、画像生成手段により、目標のリストに基づいてスクリーン座標記憶手段から所定の目標座標情報を読み出し、当該読み出した座標の位置に目標を表すシンボルの画像を生成する。
【選択図】図1
Description
ここで、観測値に基づきシンボルを表示する位置を計算する方法について考える。センサから目標までの距離Rd と、方位角Aが与えられたものとする。なお、方位角は、北方向を0とし、時計回り方向を正とした角度により表す。典型的な表示方法を図28(a)に示す。この例では、センサ位置を画面中心に対応させて表示している。画面中心を原点とし、右方向をu軸、上方向をv軸としたスクリーン座標(u,v)により画面上の位置を表すものとすると、観測値(Rd ,A)とスクリーン座標(u,v)の関係は次式のようになる。
uk=Rd cosA
vk=Rd sinA
ここで、kは、スクリーン座標の1単位に対する実空間での距離を示す定数であり、縮尺の逆数に相当する。
船舶等にセンサが搭載されており、そのセンサで観測した目標の位置を、その船舶内で把握することを目的とする場合は、自位置(状況表示装置を使用する場所)とセンサ位置が一致する。この場合、自位置が画面中心に対応し、利用者にとって分かりやすい表示となる。
また、複数のセンサにより目標を観測し、得られた観測情報を統合した上で、目標の位置を画面上に表示する場合を考えると、各々のセンサが別々の場所にある場合は、それぞれの観測情報は各々のセンサの位置を中心とした別々の座標系により表現されている。これらの観測情報を集めて1つの画面に表示する場合には、各々のセンサ位置を中心とした座標系から共通の座標系への変換を行い、さらに共通の座標系において位置情報の統合を行う必要がある。
1)センサから目標までの距離と、目標の高度の情報に基づき、地球を中心としたセンサと目標の角距離を求める。
2)上記角距離と、センサから目標までの方位、センサの緯度・経度の情報に基づき、球面三角法を適用して目標の緯度・経度を求める。
さらに、上記従来の状況表示装置の場合は、目標の位置情報を2次元平面に投影して表示するようになっており、水平方向の位置関係は把握しやすいが、高さ方向の位置関係は視覚的に表示されないため把握しにくい状態となる。図28(a)〜(c)に示した例においても、自位置と目標の間の距離や方位を視覚的に把握することができるが、目標の高さは視覚的に表示されないので把握が難しくなる。特に、複数の目標を同時に表示した場合、それらの目標の間の高さを含んだ位置関係を把握することが難しい。また、山地など周辺の地理要素と目標の位置とを重ねて表示する場合にも、高さ方向の位置関係を把握することが難しいという問題がある。加えて、従来の状況表示装置では、表示対象とする目標の数が増加すると画面に表示されるシンボルの数が増えるため、利用者が注目すべき目標を見失いがちになるという問題がある。
図1は、この発明による状況表示装置の基本的な機能構成を示すブロック図である。また、図2はこの発明の実施の形態1による状況表示装置の具体的な機能構成を示すブロック図である。
図2において、この発明の状況表示装置は、典型的には、センサ100に接続されたセンサ側装置200と、グラフィックディスプレイ500に接続された表示側装置400とを通信ネットワーク300を介して接続することにより構成されるものである。センサ側装置200は、コンピュータシステムで構成されるもので、状況表示装置の機能であるセンサ中心座標記憶手段201、第1の座標変換手段201、地球中心座標記憶手段203を備えている。また、表示側装置400もコンピュータシステムで構成されるもので、地球中心座標記憶手段401、航跡管理手段402、第2の座標変換手段403、スクリーン座標記憶手段404、画像生成手段405を備えている。
センサ側装置200と表示側装置400は異なる場所にあっても良いし、同じ場所にあっても良い。また、図3に示すように、複数のセンサ側装置200を配置して各々の観測結果を、後述する地球中心空間の座標を用いることで1つの表示側装置400で統合処理するようにした構成としても良い。この発明は、センサ側装置と表示側装置が異なる場所にある場合、更には、センサ側装置が図3に示すように複数あり、それぞれの観測結果を統合して表示する場合に特に効果を奏する。
(A)センサ中心空間
センサの位置を原点とし、天頂方向をz軸、これに直角に東方向にx軸、北方向にy軸をとることにより定義される3次元空間をセンサ中心空間とする。センサ中心空間における目標の位置は、センサ位置を原点とした直交座標(この座標を以下「センサ中心空間の座標」または「センサ中心座標」と呼ぶ)
(B)地球中心空間
地球の重心を原点とし、X軸をグリニッジ子午線と赤道との交点の方向、Y軸を東経90度の方向、Z軸を北極の方向にとることにより定義される3次元空間を地球中心空間とする。地球中心空間における目標の位置は、地球中心を原点とした直交座標(この座標を以下「地球中心空間の座標」または「地球中心座標」と呼ぶ)
(C)視点中心空間
視点位置を原点とし、Z軸負方向を視線方向、Y軸正方向を視線方向に対して上方向、X軸正方向を視線方向に対して右方向にとることにより定義される3次元空間を視点中心空間とする。視点中心空間における目標の位置は、視点を原点とした直交座標
(D)スクリーン平面
画面の中心を原点とし、右方向をu軸、上方向をv軸とする2次元平面をスクリーン平面とする。画面上の位置は、スクリーン座標(u,v)により表現される。
センサ側メインループ:
図4にセンサ側メインループの処理フローを示す。センサ側メインループは、センサ情報を取り込み、観測値を表示側装置400に送信する処理を繰り返す。
センサ中心座標記憶手段201は、センサ観測値が入力されると、目標の位置情報をセンサ中心空間の座標(またはセンサ中心座標)で表現して記憶する(ステップST101)。センサ観測値として、センサから観測対象とする目標までの距離Rd、方位角A、高さUが与えられたものとする。円筒座標(Rd ,A,U)からセンサ中心座標系(x,y,z)への変換は、次式によって行う。
x=Rd sinA
y=Rd cosA
z=U
センサの緯度をφ、経度をλ、高度をhとする。センサ中心座標pから地球中心座標Pへの変換は、回転行列Rと並進行列Tを用いて次式により表される。
P=Rp+T (1.1)
回転行列Rは、
ここで、Nは卯酉線曲率半径、eは楕円体の離心率、aは楕円体の長半径である。
すなわち、センサ中心座標pから地球中心座標Pへの変換は、(1.2)式で定義した回転行列Rと(1.3)式で定義した並進行列Tを用い、(1.1)式により計算することができる。
次に、上記の計算により地球中心空間の座標に変換され、地球中心座標記憶手段203に記憶されたセンサ観測値を、通信ネットワーク300を経由して表示側装置400に送信する(ステップST103)。
図5に表示側メインループの処理フローを示す。表示側メインループは、センサ側装置から観測値を受信し、最新の状況を画面に表示する処理を繰り返す。
センサ側装置200から送信された観測値を受信すると、新たな観測情報として地球中心座標記憶手段401に記憶する(ステップST111)。すなわち、センサ側装置200における地球中心座標記憶手段203のデータを地球中心座標記憶手段401に転送記憶する。この場合、表示側メインループにおける1つ前のループでの処理から現在のループでの処理までの間に受信した観測情報分が転送される。記憶されるデータの形態は、例えば図6(a)に示すような時刻tと座標(X,Y,Z)を組にしたデータを要素とするテーブルの形を採る。
また、航跡管理手段402は、図3に示したような複数のセンサ側装置を配置した構成においては、異なるセンサで同一の目標を観測した際に得られる複数の観測データを統合する役割を担う。この統合の処理は上記と同様の処理をすべてのセンサ側装置から送信されたセンサ観測値に対して施すことにより実現される。
あるセンサで観測した目標が既に目標リストに登録されている状態で、別のセンサで観測したデータがセンサ側装置から送信されたとする。その座標値は「新たな観測情報」の表に登録され、さらにその座標値と既に登録された目標の座標情報との間で照合が行われる。この段階では、座標値は既に地球中心座標に変換されている。したがって、異なるセンサで観測したデータであっても同じセンサで観測したデータの処理と同様の処理で正しく照合を行うことができる。すなわち、異なるセンサで観測したデータの統合が可能である。
投影方法は、視点位置と向きを与えることにより決定される。典型的な投影方法は、以下のようなものである。
正射方位図法:視点位置を無限遠に置き、視線方向は地球中心の方向とする。
平射方位図法:視点位置を地球表面上に置き、視線方向は地球中心の方向とする。
異種外射方位図法:視点位置を地球表面の外側の任意の位置に置く。
ここで、正射方位図法は、正射投影モデルに基づく投影方法、平射方位図法および異種外射方位図法は、透視投影モデルに基づく投影方法である。
投影方法は、利用者により選択され設定される。設定された投影方法により、地球中心座標Pをスクリーン座標(u,v)に変換するための変換行列が計算され、スクリーン座標記憶手段404に記憶される。
地球中心座標Pに対応する視点中心座標をPi とすると、回転行列Ri 、並進行列Ti を用いて、
Pi =Ri P+Ti (1.4)
により表される。
ここで、
また、並進行列Ti は、
さらに、透視投影モデルにおける視点中心座標(Xi ,Yi ,Zi )からスクリーン座標(u,v)への変換は、透視投影モデルの理論に基づき次式によって得られる。
また、正射投影モデルにおける視点中心座標(Xi ,Yi ,Zi )からスクリーン座標(u,v)への変換は、次式によって得られる。
以上のように、地球中心座標Pから視点中心座標Pi への変換は、回転行列Ri と並進行列Ti を用いて(1.4)式により決まる。これらの行列は、視点位置および視線方向を与えることにより、(1.5)式、(1.6)式を用いて計算することができる。さらに、視点中心座標からスクリーン座標への変換は(1.7)式または(1.8)式により計算することができる。
次に、画像生成手段405は、航跡管理手段402が保持する目標リストとスクリーン座標記憶手段404に記憶された目標座標情報に基づいて画面に表示する目標を表わすシンボルの画像を生成する(ステップST114)。具体的には、目標リストに登録された各目標について、スクリーン座標記憶手段404から現在の目標座標情報を読み出し、その座標値の位置に所定のシンボルを描画するための目標描画命令を生成する。生成した目標描画命令に基づき表示画像を生成する。
生成された画像の例を図8に示す。図8(a)は、正射投影モデルによる表示を行った例、また図8(b)は、透視投影モデルを用いて視線方向を斜めにして投影を行った例である。それぞれの表示において、シンボルXは、その位置に目標があることを示している。また、図8(b)の表示では、目標の位置から地球表面までの鉛直線を表示し、各目標の高度を視覚的に把握できるようにしている。このように、図8(a)の表示方法では各目標の高さ方向の位置関係を把握しにくいのに対し、図8(b)の表示方法では各目標の高さ方向を含めた位置把握が容易になる。
この実施の形態2では、高速な座標変換を行えるようにするため、変換行列を予め生成して記憶しておく。そのため、メインループの処理に入る前に、事前準備を行う構成を備えている。
図9は、この発明の実施の形態2による状況表示装置の機能構成を示すブロック図である。図において、図2に相当する部分には同一符号を付し、原則としてその説明は省略する。この実施の形態2は、実施の形態1の構成に加え、センサ側装置200に第1の変換行列生成手段204と第1の変換行列記憶手段205が設けられ、また表示側装置400に第2の変換行列生成手段406と第2の変換行列記憶手段407が設けられた構成となっている。
事前準備1:
第1の変換行列生成手段204にセンサの緯度φ、経度λ、高度hを入力する(ステップST11)。実施の形態1で説明したように、センサ中心座標pから地球中心座標Pへの変換は、回転行列Rと並進行列Tを用いて、(1.1)式により規定されているから、第1の変換行列生成手段204では、この回転行列Rと並進行列Tを(1.2)式と(1.3)式により予め求め、第1の変換行列記憶手段205に記憶する(ステップST12)。
事前準備2:
第2の変換行列生成手段406に視点位置の緯度φ、経度λ、高度hおよび視線方向α、β、γを入力する(ステップST21)。実施の形態1で説明したように、地球中心座標Pから視点中心座標Pi への変換は、回転行列Ri と並進行列Ti を用いて、(1.4)式により規定されているから、第2の変換行列生成手段406では、この回転行列Ri と並進行列Ti を(1.5)式と(1.6)式により予め求め、第2の変換行列記憶手段407に記憶する(ステップST22)。
図11にセンサ側メインループの処理フローを示す。ステップST201〜ST203は、実施の形態1の図4のST101〜ST103と対応しているが、この実施の形態2では、ステップST202のセンサ中心座標を地球中心座標へ変換する処理において、上記事前準備1で作成され、第1の変換行列記憶手段205に記憶されている回転行列Rと並進行列Tを用いて行うようにしている。
表示側メインループ:
図12に表示側メインループの処理フローを示す。ステップST211〜ST214は、実施の形態1の図5のST111〜ST114と対応しているが、この実施の形態2では、ステップST213の地球中心座標をスクリーン座標へ変換する処理において、上記事前準備2で作成され第2の変換行列記憶手段407に記憶されている回転行列Ri と並進行列Ti を用いて行うようにしている。
従来の状況表示装置においては、海岸線の情報などを予め所定の投影方法により2次元平面に投影したものを用意し、この上に目標を表すシンボルを重ねて表示する形態をとっていた。このため、必要に応じて投影方法や視点位置を変更して表示することが困難であった。また、背景図形に重ねて目標を表示する際に、目標の座標を背景図形と同じ投影方法で投影しないと、目標と背景図形の位置関係が正しく表示できない場合が生じた。さらに、センサで得られた目標の座標情報を背景図形の投影方法に合わせて座標変換する過程で誤差が生じるという問題もあった。そこで、この実施の形態3では、背景図形の上に目標を表すシンボルを正しい位置関係で表示することが可能で、かつ投影方法や視点位置を切り替えて表示できるようする手段について提案する。
背景図形は、画面上に表示された目標の位置を利用者が把握するための補助として表示される、海岸線などの地理要素を表わす図形である。画面上に周辺の地理要素の情報と目標の情報を重ねて表示することにより、利用者は、より的確に状況を把握することができるようになる。そのため、この実施の形態3では、背景図形を予め入力し、背景図形座標情報として地球中心座標記憶手段401に記憶しておく事前準備3を行う。
事前準備1、事前準備2は、実施の形態2の図10での説明と同じなので説明を省略する。
図14は事前準備3の処理フローを示す。背景図形管理手段408は、ファイルから背景図形を読み込む(ステップST31)。背景図形は、都市などをシンボルで表す点図形、航空路などを表す線図形、行政区画などを表す面図形のいずれかに分類される。このうち、点図形は1つの座標により位置づけられる。また、線図形、面図形は複数の座標の列により位置づけられる。一般的な地図データは、上記の座標を緯度、経度により表現している。このステップでは、緯度・経度により表現された情報をファイルから読み込むものとする。
背景図形管理手段408は、読み込んだ背景図形を位置づける座標を地球中心空間の座標に変換し、背景図形座標情報として地球中心座標記憶手段401に記憶する(ステップST32)。緯度φ、経度λ、高度hから地球中心空間の座標(X,Y,Z)への変換は、次式によって行われる。
この実施の形態3におけるセンサ側メインループの処理フローは、実施の形態2の図11と同じであるので、説明を省略する。
表示側メインループ:
図16に表示側メインループの処理フローを示す。ステップST311〜ST314は、実施の形態2の図12のステップST211〜ST214と対応しているが、ステップST313およびST314において、以下のように背景図形に対する処理が加わっている。
第2の座標変換手段403は、地球中心座標記憶手段401に記憶された目標の座標および背景図形の座標について、地球中心座標から視点中心座標への変換を行い、視点中心座標に対してさらに投影変換を施すことにより、スクリーン座標(u,v)を得る(ステップST313)。この結果をスクリーン座標記憶手段404に記憶する。
ステップST314の処理を、図17を用いて具体的に説明すると、まず、背景図形リストB1に登録された各図形について、スクリーン座標記憶手段404から背景図形の位置情報B2を読み出し、その座標値の位置に所定の図形を描画するための背景図形描画命令B3を生成する。引き続き、目標リストT1に登録された各目標について、スクリーン座標記憶手段404から現在の目標座標情報T2を読み出し、その座標値の位置に所定のシンボルを描画するための目標描画命令T3を生成する。次に、生成した背景図形描画命令B3と目標描画命令T3に基づいて表示画像を生成する。
上記各実施の形態の説明では、航跡管理手段402で管理するすべての目標を表示対象とするものとした。しかし、この構成では、航跡管理手段402で管理する目標の数が増加すると、表示側メインループにおける1回のループを完了するまでの時間が増加する。したがって、追跡対象とする目標の数が増加すると新たな観測値を入力してから表示が完了するまでの時間が長くなってしまう。これを回避するため、表示すべき目標の数の増加を抑えたいという要求がある。また、目標の数が増加し、画面に表示されるシンボルが増加すると、利用者が目標を見間違う可能性がある。この実施の形態4では、これらの問題に対応し、表示すべき目標を選択表示する、あるいは目標の種類や状態に応じて色を変えて表示するなど表示属性を変更する手段を提案する。
事前準備1、事前準備2は、実施の形態2の図10で説明したと同じであり、また、事前準備3は実施の形態3の図14で説明したと同じなので説明を省略する。
図19は事前準備4の処理フローを示す。
利用者の操作または外部システムからの入力により、選択基準設定手段409に対して選択基準を指定する(ステップST41)。選択基準とは、以下の例のような「表示すべき基準となる地点」を表わすものである。
例1:緯度φ、経度λ、高度hの地点Aからの距離がD以内の目標のみを表示する。(または色を変えて表示する。)
例2:経度λより東側のエリアの目標のみを表示する。(または色を変えて表示する。)
例3:緯度φより南側のエリアの目標のみを表示する。(または色を変えて表示する。)
例4:高度がhより低い目標のみを表示する。(または色を変えて表示する。)
したがって、選択基準を指定するということは、基準の種類(距離、緯度、経度、高度)と条件(基準の値、基準の範囲)を指定することである。選択基準は、複数の基準を組み合わせることにより複雑な形態として指定することが可能となる。例えば、緯度がφ1 からφ2 の間、経度がλ1 からλ2 の間にあり、高度がh0 以下の目標を選択する、などの選択基準を指定することができる。
選択基準を記述した表の例を図21に示す。
図21において、基準番号1は、上記例1に対応し、地点Aからの距離がD以内の目標を選択する選択基準を示したものである。基準点として地点Aを選択し、地点Aの緯度、経度、高度を地球中心空間の座標に変換して基準点座標として保持する。また、基準番号2は、上記例2に対応し、経度がλより大きい目標を選択する選択基準を示したものである。基準点として、経度がλである任意の地点を1つ選び、その地点の緯度、経度、高度を地球中心空間の座標に変換して基準点座標として保持する。また、基準番号3は、上記例3に対応し、緯度がφより小さい目標を選択する選択基準を示したものである。基準点座標として、緯度がφである任意の地点を1つ選び、その地点の緯度、経度、高度を地球中心空間の座標に変換し、基準点座標として保持する。また、基準番号4は、上記例4に対応し、高度がhより低い目標を選択する選択基準を示したものである。基準点として、高度がhである任意の地点を1つ選び、その地点の緯度、経度、高度を地球中心空間の座標に変換し、基準点座標として保持する。
この実施の形態4におけるセンサ側メインループの処理フローは、実施の形態2の図11と同じであるので、説明を省略する。
表示側メインループ:
図20に表示側メインループの処理フローを示す。ステップST411、ステップST412は、実施の形態3の図16のステップST311、ステップST312と対応して同じである。
選択手段410は、選択基準設定手段409が保持する選択基準に基づき、表示する目標または表示属性を変更する目標を選択し、目標リストを更新する(ステップST413)。ここでは、目標リストにリストされた各目標点について、選択基準として設定された各選択基準を満たすかどうかを判定し、すべての選択基準を満たす場合は、この目標点を表示対象として選択する。または、目標点を強調色表示の対象として選択する。選択結果は、図22に示す目標リストの「選択結果」および「表示属性」の欄に記載する。
ここで、基準点として指定された座標を(X0 ,Y0 ,Z0 )、目標リストにリストされた目標点の座標を(X,Y,Z)、原点から基準点(X0 ,Y0 ,Z0 )までのベクトルをP0 、原点から目標点(X,Y,Z)までのベクトルをPとする。
(1)選択基準として、基準点からの距離がDより小さい(または大きい)目標を選択することが規定されている場合、与えられた目標点が選択基準を満たすための条件は次のようになる。
基準点から目標点までの距離はベクトルPとベクトルP0 を用いて|P−P0 |のように表されるので、条件は次式のように表される。
(P−P0 )・(P−P0 )<D2
変形すると,
P・P−2P・P0 +P0 ・P0 −D2
ここで、Ea =P0 ・P0 −D2 と置くと、
P・P−2P・P0 +Ea <0 (4.1)
Z軸と基準点P0 が作る平面を考えると、この平面の法線ベクトルP1 は、
P1 = ez ×P0
により計算できる。ここで、ez をZ軸方向の単位ベクトルである。
目標点が基準点よりも経度が大きいという条件は、上記法線ベクトルを用いて、
P・P1 >0 (4.2)
と表される。
基準点P0 から地表面に下ろした鉛直線の足をQ0 とする。ベクトルQ0 とZ軸がなす角をθ0 とすると、
cos θ0 =Q0 ・ez
同様に、目標点Pから地表面に下ろした鉛直線の足をQとする。ベクトルQとZ軸がなす角をθとすると
cos θ=Q・ez
目標点の緯度が基準点よりも大きくなるための条件は、
cos θ>cosθ0
であるから、目標点が条件を満たすための条件は、次のように表される。
Q・ez −Q0 ・ez >0
ここでEc =Q0 ・ez とすると、
Q・ez −Ec >0 (4.3)
目標点P(または基準点P0 )から地表面に下ろした鉛直線の足Q(またはQ0 )を求める方法は、実施の形態5で詳しく説明するので、ここでは省略する。
基準点P0 から地表面に下ろした鉛直線の足をQ0 とすると、基準点の高度は|P0 −Q0 |で表される。同様に、目標点Pから地表面に下ろした鉛直線の足をQとすると目標点の高度は|P−Q|で表される。従って、目標点が基準点より高度が大きいという条件は、
|P−Q|>|P0 −Q0 |
変形すると、
(P−Q)・(P−Q)>|P0 −Q0 |2
と表される。ここで、Ed =|P0 −Q0 |2 とおくと、
(P−Q)・(P−Q)−Ed >0 (4.4)
目標リストとして与えられた座標に対して選択基準への適合判定を行うためのテーブルの例を図23に示す。各目標に対してベクトルPを入力として内積計算を行い、結果をテーブルに記入する。内積計算の結果を用いて適合判定を行うことにより適合判定を行い、その結果をさらにテーブルに記入してゆく。全ての基準に対して条件を満たす目標が選択される。
上記の結果に従い、目標リストの選択結果および表示属性の欄を更新する。
画像生成手段405は、航跡管理手段402が保持する目標リストとスクリーン座標記憶手段404に記憶された目標座標情報に基づき画面に表示する画像を生成する(ステップST415)。このステップは実施の形態3のST314と同様であるが、選択基準に基づき更新された目標リストに従い、選択された目標について、設定された表示属性に従って表示画像を生成する。
上記実施の形態4においては、選択基準として地球中心空間における基準点を設定し、これと目標の位置情報とを比較することにより表示する目標の選択あるいは表示属性の変更を行う構成を示した。このため実施の形態4においては、地球中心空間における点Pを与え、点Pから地表面に下ろした鉛直線の足Qを求める処理が必要となる。この処理について以下に述べる。
まず、地球を半径rの球と仮定した場合、ベクトルQは以下の式で求められる。
P次に、地球を楕円体と仮定した場合について考える。点から下ろした鉛直線がZ軸と交わる点をGとすると、
G=(0,0,−Ne2sinφ)
となることが知られている。ここで、φは緯度、すなわちベクトル(P−G)とXY平面が成す角度、eは楕円体の離心率、aは楕円体の長半径、Nは卯酉線曲率半径すなわちベクトル(Q−G)の長さである。
卯酉線曲率半径は、次の式により求められる。
点Gi と点Pの座標値に基づき緯度φi を求める。
緯度φi に基づき、
Gi+1=(0,0,−Nie2sinφi)
を計算する。収束した時点でのGi、NiをそれぞれG、Nとし、これを(5.1)式に適用することによりベクトルQを求める。
そこで、この実施の形態5では、地球中心座標記憶手段203は、与えられた地球中心空間の点を、地球中心空間の原点を始点とし、与えられた点から地表面に下ろした鉛直線の足を終点とするベクトルと、上記鉛直線の足を始点とし、与えられた点を終点とするベクトルに分解して表現する。
図24に地点P(X,Y,Z)の座標をベクトルQと、ベクトルHに分解して表現した例を示す。このようにベクトルを分解しておくと、緯度、経度、高度と地球中心座標との相互変換が容易になるという利点がある。
この実施の形態5では、図10で説明した実施の形態2と同じ事前準備1、事前準備2、図14で説明した実施の形態3と同じ事前準備3、および図19で説明した実施の形態4と同じ事前準備4を行うが、説明を省略する。
センサ側メインループ:
この実施の形態5におけるセンサ側メインループの処理フローは、実施の形態2から4と同様であるが、以下の処理が加わる。例えば図11のステップST202の処理において得られた地球中心座標Pに対して点Pから地表面に下ろした鉛直線の足Qを求める処理を行う。この処理により、ベクトルPは、ベクトルQとベクトルH=P−Qに分解される。この結果は、図24に示すように目標座標情報として地球中心座標記憶手段203に記憶される。また、ステップST203の処理において、観測値を表示側装置400の地球中心座標記憶手段401に送信するが、その際、ベクトルPの代わりにベクトルQとベクトルHの座標を送信する。
この実施の形態5における表示側メインループの処理フローは、実施の形態4の図20と同様であるが、さらに以下の処理が加わる。
すなわち、図20のステップST411の処理において、受信した観測値のベクトルQとベクトルHの座標値を地球中心座標記憶手段401に記憶するとともに、ベクトルQとベクトルHを足し合わせることによりベクトルPの値を求め、記憶しておく。これにより、以下の処理でベクトルPの座標値を参照する場合は、実施の形態1〜4と同様に処理ができる。一方、予めベクトルPを計算して記憶しておく代わりに必要になった時点でベクトルPの座標を計算する構成としても良い。
また、ステップST413の処理において、表示する目標または表示属性を変更する目標を選択する際、緯度や高度により示された選択基準を満たすかどうかを判定する処理では、ベクトルQやベクトルHを求める必要があるが、この実施の形態5ではこれらの値を予め求めてあるので、その値を用いれば良い。
上記実施の形態1〜5では、センサ側装置200、表示側装置400におけるそれぞれの処理を中央処理装置において実行する形態を説明してきたが、この実施の形態6では、描画処理装置を併せて用いることで、描画処理特有の処理を高速に実行できるようにすることについて提案する。これにより、この発明の効果を一層顕著にする。
図25は、この発明の実施の形態6による状況表示装置の機能構成を示すブロック図で、主に表示側装置400の構成を中心に示したものである。図において、図18に相当する部分には同一符号を付し、原則としてその説明は省略する。
この実施の形態6では、表示側装置400の内部構成を、中央処理装置と描画処理装置に分けて構成し、互いが連動して動作するようにしている。そのため、
中央処理装置側にはデータ転送手段411が設けられ、描画処理装置側には中心座標記憶手段401と対応する地球中心座標記憶手段401Bが設けられている。
この実施の形態6では、図10で説明した実施の形態2と同じ事前準備1、事前準備2、図14で説明した実施の形態3と同じ事前準備3、および図19で説明した実施の形態4と同じ事前準備4を行うが、説明を省略する。
センサ側メインループ:
この実施の形態6におけるセンサ側メインループの処理フローは、実施の形態2の図11と同じであるので、説明を省略する。
中央処理装置のメインループ:
図26に中央処理装置のメインループの処理フローを示す。センサ側装置200から通信ネットワーク300を通じて送信された観測値を受信し、新たな観測情報として地球中心座標記憶手段401に記憶する(ステップST611)。このステップは、実施の形態4の図20のステップST411と同じである。航跡管理手段402は、目標リストを保持し、新たな観測情報に基づき、保持する目標リストの目標の位置情報を更新する(ステップST612)。このステップは、実施の形態4の図20のステップST412と同じである。データ転送手段411は、航跡管理手段402が保持する目標リストと背景図形管理手段408が保持する背景図形リストに基づき、地球中心座標記憶手段401から表示の更新が必要な目標または背景図形を選択し、選択された目標または背景図形について、これらを表示するために必要な地球中心空間の座標である目標座標情報または背景図形座標情報を描画処理装置側に転送し、描画を指示する(ステップST613)。
図27に描画処理装置のメインループの処理フローを示す。地球中心座標記憶手段401Bは、ステップST613において中央処理装置から目標座標情報または背景図形座標情報を受信し記憶する(ステップST621)。選択手段410は、中央処理装置の選択基準設定手段409で事前準備4により予め設定された選択基準に基づいて表示すべき目標または表示属性を変更する目標を選択する(ステップST622)。第2の座標変換手段403では、地球中心座標記憶手段401Bから選択された目標および背景図形の地球中心座標を、事前準備2で作成された変換行列を用いて視点中心座標に変換し、さらにスクリーン座標に変換してスクリーン座標記憶手段404に記憶する(ステップST623)。次に、画像生成手段405では、スクリーン座標記憶手段404に記憶された目標および背景図形の座標情報に基づき画面に表示する画像を生成する(ステップST624)。
(ア)選択基準に基づく目標の選択
上記実施の形態4で示したように、選択基準に基づく目標の選択の処理は、ベクトルP、ベクトルQ、およびベクトルH=P−Qを判定式に代入することにより判定を行う処理である。判定式は、ベクトルP0 、P1 、ez 、定数Ea 、Ec 、Ed などを用いて表現される。
(a)選択基準として、基準点からの距離がD以内である目標を選択することが規定されている場合、判定式は上記(4.1)式となる。この判定式を、内積を計算するための行列Aと、条件を示す行列Bにより表現する。
座標P=(XP ,YP ,ZP )、座標P0 =(X0 ,Y0 ,Z0 )とし、
座標P=(XP ,YP ,ZP )、座標P1 =(X1 ,Y1 ,Z1 )とし、
座標Q=(XQ ,YQ ,ZQ )とし、
座標H=P−Q=(XH ,YH ,ZH )とし、
入力データを、P=(XP ,YP ,ZP )、Q=(XQ ,YQ ,ZQ )、H=(XH ,YH ,ZH )とする。また、これらの入力データとの間で内積を計算するための4次元ベクトルをP1 ,P2 ,…Pm とし、内積計算の結果を用いた判定条件を表すm次元ベクトルをD1 ,D2 ,…Dn とする。
まず、下記のようなn×3のマスク行列を用意する。ここで、各行で値が1または−1となっている列が正負を判定すべき列である。1は結果が正であることを条件とし、−1は結果が負であることを条件とする。
以上のように、選択基準に基づく目標の選択の処理は、ベクトルデータに対する行列演算に帰着することができる。
地球中心座標からスクリーン座標への変換は、上記実施の形態1で示したように、地球中心座標から視点中心座標への変換と、視点中心座標からスクリーン座標への変換により実現される。地球中心座標から視点中心座標への変換は、回転行列Ri 、並進行列Ti を用いて、Pi =Ri P+Ti により表される。
ここで、地球中心空間における点P=(X,Y,Z)を、同次座標を用いて
上記(ア)、(イ)で示したように、この実施の形態6では実施の形態4で示した目標の選択のための計算や実施の形態1で示した座標変換の計算を行列演算に帰着させる。一般に、描画処理装置はベクトルデータに対する行列演算を一括して行うので高速な処理が可能となる。
Claims (9)
- センサで観測した目標の位置を画面上に表示する状況表示装置において、
入力されたセンサの観測値をセンサ中心空間の座標で表現して記憶するセンサ中心座標記憶手段と、
前記センサ中心空間の座標を地球中心空間の座標に変換する第1の座標変換手段と、
前記変換された地球中心空間の座標を記憶する地球中心座標記憶手段と、
目標の位置を管理する目標リストを用いて、異なるセンサにより得られた複数の観測値または異なる時刻に得られた複数の観測値を前記地球中心空間の座標と比較して同一の目標に対応するかを判定し、判定結果に基づき目標の位置情報を更新する航跡管理手段と、
前記地球中心座標記憶手段に記憶された地球中心空間の座標をスクリーン座標に変換する第2の座標変換手段と、
前記変換されたスクリーン座標を記憶するスクリーン座標記憶手段と、
前記航跡管理手段が保持する目標のリストに基づいて前記スクリーン座標記憶手段から所定の目標座標情報を読み出し、当該読み出した座標の位置に目標を表すシンボルの画像を生成する画像生成手段を備えたことを特徴とする状況表示装置。 - センサ中心空間の座標から地球中心空間の座標への変換を定める変換行列を生成する第1の変換行列生成手段と、
前記第1の変換行列生成手段により生成された変換行列を予め記憶する第1の変換行列記憶手段を備え、
第1の座標変換手段は、前記第1の変換行列記憶手段に記憶された変換行列を適用してセンサ中心座標記憶手段に記憶された目標のセンサ中心空間の座標を地球中心空間の座標に変換することを特徴とする請求項1記載の状況表示装置。 - 地球中心空間の座標からスクリーン座標への変換を定める変換行列を生成する第2の変換行列生成手段と、
前記第2の変換行列生成手段により生成された変換行列を予め記憶する第2の変換行列記憶手段を備え、
第2の座標変換手段は、前記第2の変換行列記憶手段に記憶された変換行列を適用して地球中心座標記憶手段に記憶された目標の地球中心空間の座標をスクリーン座標に変換することを特徴とする請求項1または請求項2記載の状況表示装置。 - 予め読み込んだ背景図形を位置づける座標を地球中心空間の座標に変換し、背景図形座標情報として地球中心座標記憶手段に記憶すると共に、背景図形リストを保持する背景図形管理手段を備え、
第2の変換手段は、前記地球中心座標記憶手段に記憶された目標と背景図形の地球中心空間の座標をスクリーン座標に変換し、
画像生成手段は、航跡管理手段が保持する目標リストおよび前記背景図形管理手段が保持する背景図形リストに基づいてスクリーン座標記憶手段に記憶された目標座標情報および背景図形座標情報を読み出し、目標の位置を示すシンボルと背景図形とを重畳した画像を生成することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の状況表示装置。 - 指定された選択基準に応じて表示すべき基準となる地点を地球中心空間の座標により表現し、地球中心空間の座標の選択基準として設定する選択基準設定手段と、
前記地球中心空間の座標の選択基準として設定された表示すべき基準となる地点と航跡管理手段が保持する目標リストにリストされた目標との位置関係とを地球中心空間において評価し、評価結果に基づき表示すべき目標または表示属性を変更する目標を選択する選択手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の状況表示装置。 - 地球中心座標記憶手段は、与えられた地球中心空間の点を、地球中心空間の原点を始点とし、与えられた点から地表面に下ろした鉛直線の足を終点とするベクトルと、上記鉛直線の足を始点とし、与えられた点を終点とするベクトルに分解して表現することを特徴とする請求項5記載の状況表示装置。
- 指定された選択基準に応じて表示すべき基準となる地点を地球中心空間の座標により表現し、地球中心空間の座標の選択基準として設定する選択基準設定手段と、
前記設定された地球中心空間の座標の選択基準に応じた行列演算を設定し、選択基準として設定された表示すべき基準となる地点を表すベクトルデータと航跡管理手段が保持する目標リストにリストされた目標の位置情報を表すベクトルデータとを入力ベクトルとし、当該入力ベクトルに対して前記設定された行列演算を施した結果に基づいて、表示すべき目標または表示属性を変更する目標を選択する選択手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の状況表示装置。 - センサで観測した目標の位置を画面上に表示する状況表示装置において、
目標の地球中心空間の座標を記憶する地球中心座標記憶手段と、
目標の位置を管理する目標リストを用いて、異なるセンサにより得られた複数の観測値または異なる時刻に得られた複数の観測値を地球中心空間の座標と比較して同一の目標に対応するかを判定し、判定結果に基づき目標の位置情報を更新する航跡管理手段と、
前記地球中心座標記憶手段に記憶された地球中心空間の座標をスクリーン座標に変換する座標変換手段と、
前記変換されたスクリーン座標を記憶するスクリーン座標記憶手段と、
前記航跡管理手段が保持する目標のリストに基づいて前記スクリーン座標記憶手段から所定の目標座標情報を読み出し、当該読み出した座標の位置に目標を表すシンボルの表示位置を生成する画像生成手段を備えたことを特徴とする状況表示装置。 - センサで観測した目標の位置を画面上に表示する状況表示装置において、
入力されたセンサの観測値をセンサ中心空間の座標で表現して記憶するセンサ中心座標記憶手段と、
センサ中心空間の座標を地球中心空間の座標に変換する第1の座標変換手段と、
前記変換された地球中心空間の座標を記憶する地球中心座標記憶手段と、
指定された選択基準に応じて表示すべき基準となる地点を地球中心空間の座標により表現し、地球中心空間の座標の選択基準として設定する選択基準設定手段と、
前記地球中心空間の座標の選択基準として設定された表示すべき基準となる地点と目標との位置関係とを地球中心空間において評価し、評価結果に基づき表示すべき目標または表示属性を変更する目標を選択する選択手段と、
地球中心空間の座標をスクリーン座標に変換する第2の座標変換手段と、
前記変換されたスクリーン座標を記憶するスクリーン座標記憶手段と、
前記選択手段によって選択された目標について、目標を表すシンボルの表示位置をスクリーン座標記憶手段から読み出し、前記選択手段により設定された表示属性で表示するよう画像を生成する画像生成手段を備えたことを特徴とする状況表示装置。
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