JP2010143534A - 寒冷地での始動時にトレッド部を加熱する手段を備えたタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】寒冷地で使用される車輌のタイヤにおいて、加熱方法を備えたタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド部12の内側に配置された液体層14と、車輪の回転に伴って接地撓み部がタイヤの周方向に遷移することにより動いて前記液体層14に刺激を与える発核装置28とを備え、車輌の運転停止に伴う車輪の停止によってタイヤが静止状態となり、その状態でタイヤが冷やされることにより前記液体層14が過冷状態になった後、車輌の運転が開始され、車輪の回転が始まったとき、過冷状態にある前記液体層14が前記発核装置28より与えられる刺激により凝固して凝固熱を放出し、この放出熱によりトレッド部が加熱されるようになっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車輌の車輪に取り付けられるタイヤに係り、特に寒冷地での始動時にタイヤが発するパターンノイズを抑制することに係る。
雪道で運転される車輌にスパイクタイヤが用いられる場合、積雪の少ない道路を走行すると、アスファルトがスパイクにより削られるという問題があることに対処し、スパイクタイヤの内部に形状記憶合金の温度変化によりスパイクを出し入れする装置を配置し、その作動を外部より電気的に制御することにより、積雪の状態に応じてスパイクの出し入れができるようになっているスパイクタイヤが下記の特許文献1に於いて提案されている。
特開平1-13881
一方、普遍的物理現象として、液体が冷やされて固体に変態するとき凝固熱を放出すること、液体が静かに冷却されると凝固点以下の温度に於いても液体の状態を保った過冷状態となること、過冷状態の液体に刺激を与えると液体は急速に凝固することが知られており、このことを利用して、内燃機関の始動時に機関暖機を早めるべく、内燃機関のウォータージャケット内に酢酸ナトリウム3水和物の如き液体を充填した容器を装入し、内燃機関が停止後に冷えるのに伴って前記充填液体が冷えるときそれを過冷状態とさせ、内燃機関の冷温始動時に、この過冷液体層に機関の始動により振動する発核手段により刺激を与え、過冷液体が凝固して放出する熱を内燃機関の暖機促進に供するようにすることが下記の特許文献2に於いて提案されている。
特開2007-56694
寒冷地に於いて使用される車輌の車輪に取り付けられるタイヤには一つの特異な問題があると思考される。タイヤは、そのトレッド部が硬すぎると、トレッド部に彫られている溝の縁が路面を叩くことにより生ずるパターンノイズと称される騒音が増大する。タイヤのトレッド部の硬さはパターンノイズを考慮して許容される最大限の値に設計されている。車輌の車輪のタイヤは車体の重量を受けて接地部にて撓む局部変形を生じ、この局部変形は、車輪が回転すると、タイヤの周に沿って遷移するので、動的な変形となり、それなりの摩擦熱を発生する。従って、車輌が寒冷地に於いて使用される場合にも、車輌が運転され、車輪が回転している間は、タイヤのトレッド部はさほど大きく冷やされることなくほどほどの温度に保たれる。しかし、寒冷地に於いて車輌が或る時間以上にわたって寒冷な気温の下に停車乃至駐車され、タイヤが冷温の大気や雪により冷やされてその温度が大きく落ち込むと、トレッド部の硬さは設計値より大きく増大し、その状態で次の車輌の運転が開始されると、車輌がある程度の距離にわたって走行するまで、大きなパターンノイズを発生する恐れがある。
本発明は、寒冷地に於いて使用される車輌の車輪のタイヤには、車輌の運転停止中にタイヤが大きく冷え込んだときのみ、次の車輌運転開始の直後にトレッド部の冷温硬化による走行騒音の増大が生ずるおそれがあるという上記の特異な問題を、走行騒音の増大はタイヤのトレッド部の大きな冷え込みに起因するものであり、それはトレッド部のみでよいから少し暖められれば抑制されるものであり、その暖めはごく短時間でよいという問題の発生の原因およびその性質と、タイヤ内には本来熱源はなく、回転する車輪のタイヤに外部から電流や熱を供給することには多大の困難があるが、タイヤの走行騒音が増大するのは車輪が回転しているときであり、そのときにはタイヤには接地撓みがその周に沿って巡回するという明確な動的変位が生じているというタイヤに固有の事情とを勘案して解決することを課題としている。
上記の課題を解決するものとして、本発明は、車輌の車輪に取り付けられるタイヤにして、トレッド部の内側に配置された液体層と、車輪の回転に伴って接地撓み部がタイヤの周方向に遷移することにより動いて前記液体層に刺激を与える発核装置とを備え、車輌の運転停止に伴う車輪の停止によってタイヤが静止状態となり、その状態でタイヤが冷やされることにより前記液体層が過冷状態になった後、車輌の運転が開始され、車輪の回転が始まったとき、過冷状態にある前記液体層が前記発核装置より与えられる刺激により凝固して凝固熱を放出し、この放出熱によりトレッド部が加熱されるようになっていることを特徴とするタイヤを提案するものである。

前記発核装置は振動振り子系を構成する錘とばねの組合せと該錘の振動を前記液体層に伝える針とを含んでいてよい。
前記液体層はタイヤの周に沿って環状に連続して設けられていてよい。
前記液体層は横断面がトレッド部に沿って扁平に延在する環状のケースに収められていてよい。
前記発核装置は前記環状液体層に沿って複数個設けられていてよい。
タイヤは更に前記液体層に隣接して前記液体層の凝固に伴う体積変化を吸収する軟質材の層を備えていてよい。
上記の如く、車輌の車輪に取り付けられるタイヤに於いて、トレッド部の内側に配置された液体層と、車輪の回転に伴って接地撓み部がタイヤの周方向に遷移することにより動いて前記液体層に刺激を与える発核装置とを備え、車輌の運転停止に伴う車輪の停止によってタイヤが静止状態となり、その状態でタイヤが冷やされることにより前記液体層が過冷状態になった後、車輌の運転が開始され、車輪の回転が始まったとき、過冷状態にある前記液体層が前記発核装置より与えられる刺激により凝固して凝固熱を放出し、この放出熱によりトレッド部が加熱されるようになっていれば、トレッド部にパターンノイズの好ましいからざる増大を生ずるほどの冷却が生ずるのは、車輌が停止乃至駐車され、タイヤが静止状態にてごく低い温度まで冷却されるときであり、その時には液体層を容易に凝固点以下の液層に過冷させることができ、一方、タイヤにそのような冷却が生ずることによりパターンノイズが発生するのは、その後に車輪が回転し始めたときであり、その時にはタイヤにはその周に沿って接地撓みが巡回する動的変位が生じており、かかる動的変位により過冷状態となった液体層を凝固させる発核装置を確実に作動させることができ、かかる過冷液体層の凝固により放出された熱はそれを必要とするトレッド部に近接して発生され、その発生はパターンノイズ抑制のためにトレッド部が加熱されるべき時期に一致して生ずるという、諸々の作用の効果的な複合により、パターンノイズの発生を抑制することができる。
前記発核装置が振動振り子系を構成する錘とばねの組合せと該錘の振動を前記液体層に伝える針とを含んでいれば、タイヤには、車輪の回転中、車体の重量を受けてタイヤが接地部にて局部的に撓む接地変形がその周に沿って巡回する動的変形が生じているので、この動的変形により上記の振動振り子系の錘を振動させ、その振動を前記針に伝えることにより過冷状態にある前記液体層を刺激し、その凝固を確実に起こさせることができる。
前記液体層がタイヤの周に沿って環状に連続して設けられていれば、かかる液体層によるトレッド部の加熱をタイヤの全周にわたって施すことができ、また過冷液層に於ける凝固は液層を伝わって伝播するので、タイヤの全周にわたる加熱を確実に行うことができる。
前記液体層が、横断面がトレッド部に沿って扁平に延在する環状のケースに収められていれば、かかる液体層をタイヤ内にそのトレッド部に適切に近接した状態に配置することを容易に実現することができる。
前記発核装置が前記環状液体層に沿って複数個設けられていれば、環状液体層を全周にわたってより確実に凝固させることができ、またタイヤが1回転する間に環状液体層に沿う複数の位置にて環状過冷液体層に刺激を与えることができるので、環状液体層全体の凝固を早めることができる。
タイヤが更に前記液体層に隣接して前記液体層の凝固に伴う体積変化を吸収する軟質材の層を備えていれば、液体層の凝固やその後の融解による体積変化によりタイヤの有効径が影響を受けないようにすることができる。
添付の図1は、寒冷地始動時トレッド部加熱手段を備えた本発明によるタイヤの一つの実施の形態を示す断面図である。図示のタイヤはチューブレスタイヤの例であり、断面はタイヤの環の中心軸線を含む一つの平面に沿う断面である。尚、タイヤの断面構造は、タイヤ溝が彫られたトレッド部、タイヤの両側壁を構成するサイドウオール部、トレッド部とサイドウオール部の間に位置するショルダー部、車輪への取付け部を構成するビード部、タイヤの内壁部分を補強するカーカスを含む多層構造であるが、かかる層構造自体は本発明の要旨とは関係ないので、図に於いては層構造の詳細は省略され、断面輪郭内には一様な断面斜線が施されている。
図示の如く、タイヤ10のトレッド部12の内側にはそれに沿って液体層14が設けられている。液体層14は、図示の実施の形態では、タイヤの全周に亙って環状に延在しており、液体層14は横断面がトレッド部に沿って扁平に延在する環状のケース16に収められている。更に、図示の実施の形態では、この環状ケース16内には、隔膜18により液体層14より隔てられた軟質材の層20が設けられている。液体層14をなす液体は、静かに冷却されるときには氷点下20〜30度程度まで液層を保って過冷される酢酸ナトリウム3水和物の如き液体よりなっていてよい。軟質材の層20は弾力性のある発泡樹脂よりなっていてよい。ケース16および隔膜18は軟質で強靭なゴムをまたは合成樹脂よりなっていてよい。
ケース16内には、振動振り子系を構成する錘22とばね24の組合せと、錘22の振動を液体層14に伝える針26とを含み、錘22が振動するとき針26により液体層14に刺激を与える発核装置28が設けられており、これによって液体層14がその凝固点以下の温度に過冷された状態にあるとき錘22が振動すると、過冷状態にある液体層14に凝固を生じさせるようになっている。図示の実施の形態の於いては、かかる発核装置28はタイヤの縦断面を示す図2に示されている如く環状の液体層14の周方向に複数個(図示の例では5個)設けられている。
以上の如き構成により、液体層14は常時は文字通り液体の層であるが、このタイヤを装着した車輌が寒冷地に於いて使用され、車輌の停車または駐車中にタイヤが寒冷な大気または雪や氷により液体層14の液体の凝固点以下に冷やされると、液体層14は過冷状態の液体層となる。そのような状態から車輌が発進されると、車輪の回転に伴ってタイヤの接地部に於ける撓み変形はタイヤの周に沿って巡回遷移するので、発核装置28は撓み変形がこれを横切って遷移するときタイヤの放射方向の衝撃を受け、ばね24と共に振動振り子系を構成する錘22が振動し、それに伴って針26が過冷状態にある液体層14に刺激を与え、その凝固を促す。過冷液体層の凝固は、その過冷度にもよるが、通常急速に進行し、凝固熱が一挙に放出される。この熱はトレッド部の内側にこれに近接して発生するので、これによってトレッド部は加熱され、高いパターンノイズを生ずる硬化状態から解放される。
以上に於いては本発明を一つの実施の形態について詳細に説明したが、かかる実施の形態について本発明の範囲内にて種々の変更が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
本発明によるタイヤの一つの実施の形態を示す断面図。 タイヤの縦断面図。
符号の説明
10…タイヤ、12…トレッド部、14…液体層、16…ケース、18…隔膜、20…軟質材層、22…錘、24…ばね、26…針、28…発核装置

Claims (6)

  1. 車輌の車輪に取り付けられるタイヤにして、トレッド部の内側に配置された液体層と、車輪の回転に伴って接地撓み部がタイヤの周方向に遷移することにより動いて前記液体層に刺激を与える発核装置とを備え、車輌の運転停止に伴う車輪の停止によってタイヤが静止状態となり、その状態でタイヤが冷やされることにより前記液体層が過冷状態になった後、車輌の運転が開始され、車輪の回転が始まったとき、過冷状態にある前記液体層が前記発核装置より与えられる刺激により凝固して凝固熱を放出し、この放出熱によりトレッド部が加熱されるようになっていることを特徴とするタイヤ。
  2. 前記発核装置は振動振り子系を構成する錘とばねの組合せと該錘の振動を前記液体層に伝える針とを含んでいることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記液体層はタイヤの周に沿って環状に連続して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ。
  4. 前記液体層は横断面がトレッド部に沿って扁平に延在する環状のケースに収められていることを特徴とする請求項3に記載のタイヤ。
  5. 前記発核装置は前記環状液体層に沿って複数個設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載のタイヤ。
  6. 前記液体層に隣接して前記液体層の凝固に伴う体積変化を吸収する軟質材の層を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016031832A1 (ja) * 2014-08-25 2016-03-03 高周波粘弾性株式会社 タイヤ、これを装着した乗り物、および交通制御システム
US20170158004A1 (en) * 2015-12-07 2017-06-08 Christopher Wilkinson Heated car tires

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