JP2010142297A - 建物外面清掃装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】清掃手段が外部に露出することを抑制することができて、装置全体の外観を美麗に保つことができるとともに、天候に関係なく清掃作業を実行することができる建物外面清掃装置を提供する。
【解決手段】モータの駆動により建物11に設けられた案内レール12及び案内溝13に沿って移動可能な移動枠17を設ける。その移動枠17には、建物11の外面11bを清掃するための清掃機構21を所定範囲内で移動可能に支持する。移動枠17の外側面には、清掃機構21を覆う太陽電池パネル25を設ける。この場合、太陽電池パネル25は、清掃機構21の移動範囲をカバーする大きさとなるように構成する。
【選択図】図1
【解決手段】モータの駆動により建物11に設けられた案内レール12及び案内溝13に沿って移動可能な移動枠17を設ける。その移動枠17には、建物11の外面11bを清掃するための清掃機構21を所定範囲内で移動可能に支持する。移動枠17の外側面には、清掃機構21を覆う太陽電池パネル25を設ける。この場合、太陽電池パネル25は、清掃機構21の移動範囲をカバーする大きさとなるように構成する。
【選択図】図1
Description
この発明は、建物の外面に設置され、その建物のガラス面等の外面を清掃するようにした建物外面清掃装置に関するものである。
従来、この種の装置に類似する装置としては、例えば特許文献1に開示されるような構成が提案されている。この従来構成は、自動車道路の遮音壁を清掃するものである。すなわち、前記遮音壁に上下一対のガイドレールが延長配置され、そのガイドレール間には装置本体が移動可能に支持されている。装置本体には、その装置本体を移動させるための走行ローラ、及びその走行ローラを回転させるための走行モータが搭載されている。装置本体内には、回転することにより遮音壁を清掃するための清掃ブラシ、及びその清掃ブラシを回転させるためのブラシモータが外部に露出した状態で設けられている。
そして、前記装置本体の上面には太陽電池パネルが支持され、晴天時においてこの太陽電池パネルによって発電された電力が装置本体内の蓄電池に蓄えられる。装置本体上には、降雨を検出するための雨滴検知センサが設けられている。そして、この雨滴検知センサにより降雨が検出されたとき、二次電池の電力を用いて走行用モータ及びブラシモータが駆動される。このため、走行ローラが回転されて、装置本体が遮音壁に沿って移動される。それとともに、清掃ブラシが回転されて、雨水を用いて、遮音壁が清掃される。
特開平8−218336号公報
ところが、この従来の建物外面清掃装置においては、次のような問題があった。まず、清掃ブラシが装置本体内に外部へ露出した状態で設けられているため、装置外観は好ましいものではない。また、雨滴検知センサにより降雨が検出された場合のみに、走行用モータ及びブラシモータが駆動されるように構成されているため、晴天時には清掃作業を行うことができなかった。しかも、降雨量が少ない場合には、清掃動作が実行されても、清掃に要する水量が少ないために、実質的な清掃を行うことはできないものであった。加えて、装置本体の上面に太陽電池パネルが設けられる構造であるため、その太陽電池パネルを大面積のものにすることは困難であり、発電量が不足になるおそれが多分にあった。特に、梅雨期等においては、車両走行にともなう跳ね水により壁面が汚れやすいが、この時期は日照量が少なく、従って、有効な清掃を行なうことが難しい。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、清掃手段が外部に露出することを防止することができて、装置全体の外観を美麗に保つことができるとともに、大面積の太陽電池パネルを設置できて、天候に左右されることなく清掃作業を実行することを可能にした建物外面清掃装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、この発明は、建物に設けられた案内手段に沿って移動可能な移動枠を設け、その移動枠には建物の外面を清掃するための清掃手段を設けるとともに、前記移動枠には前記清掃手段を覆う太陽電池パネルを設けたことを特徴としている。なお、ここで、建物とは、ビルや体育館等の施設だけではなく、防護壁等の人工的に建設されたもの全てを含む。
従って、この発明の建物外面清掃装置においては、清掃手段が外部に露出することなく、太陽電池パネルにより覆い隠された状態にある。よって、清掃手段の露出に起因して、装置全体の外観が損なわれるおそれを抑制することができる。しかも、清掃装置の運転を降雨時に限定されることなく自由に行うことができるため、清掃作業を天候に関係なく実行することができる。
また、前記の構成において、前記清掃手段を前記移動枠上において所定範囲内を移動できるように構成し、前記太陽電池パネルを前記清掃手段の移動範囲がカバーされる大きさにするとよい。このように構成した場合には、移動枠の移動と清掃手段の移動との協働により、建物の外面を広範囲にわたって清掃することができる。しかも、太陽電池パネルの面積が広く形成されているため、清掃手段が移動するにも拘らず、その清掃手段を太陽電池パネルにより覆い隠した状態に維持することができるとともに、清掃時の水が装置外に飛び散ることを防止できる。
さらに、前記の構成において、前記太陽電池パネルの受光角度を調節するための調節手段を設けるとよい。このように構成した場合には、太陽電池パネルの受光角度を太陽光の受光方向に合わせて調節することができて、太陽電池パネルの発電効率を高めることができる。
以上のように、この発明によれば、清掃手段が外部に露出することを抑制することができて、装置全体の外観を美麗に保つことができるとともに、天候に関係なく建物外面の清掃作業を実行することができるという効果を発揮する。
(第1実施形態)
以下に、この発明の第1実施形態を、図1〜図4に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、建物11の屋上11aには、案内手段としての一対の案内レール12が建物11の外面11bに沿って平行に延びるように敷設されている。なお、建物11の外面は、ガラスや装飾パネル等により構成されるが、それらを詳細に図示することは省略する。建物11の外面11bには、案内手段としての一対の案内溝13が案内レール12と平行に延びるように形成されている。案内レール12上には、移動ケース14が複数の車輪15を介して走行可能に支持されている。移動ケース14内の下部には移動用モータ16が配置され、この移動用モータ16のモータ軸16a上に前記車輪15が固定されている。この車輪15が回転されることにより、移動ケース14が案内レール12に沿って移動される。
以下に、この発明の第1実施形態を、図1〜図4に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、建物11の屋上11aには、案内手段としての一対の案内レール12が建物11の外面11bに沿って平行に延びるように敷設されている。なお、建物11の外面は、ガラスや装飾パネル等により構成されるが、それらを詳細に図示することは省略する。建物11の外面11bには、案内手段としての一対の案内溝13が案内レール12と平行に延びるように形成されている。案内レール12上には、移動ケース14が複数の車輪15を介して走行可能に支持されている。移動ケース14内の下部には移動用モータ16が配置され、この移動用モータ16のモータ軸16a上に前記車輪15が固定されている。この車輪15が回転されることにより、移動ケース14が案内レール12に沿って移動される。
図1及び図2に示すように、前記移動ケース14には、移動枠17が一体移動可能に突設されている。この移動枠17は、建物11の外面11bに沿って上下方向に延びる一対の側面形ほぼ逆L字状の側枠部17aを備えている。各側枠部17aには、前記案内溝13に転動可能に係合する各一対の案内ローラ18が取り付けられている。そして、前記移動用モータ16により移動ケース14が案内レール12に沿って移動されるとき、この移動枠17が案内溝13に沿って横方向に移動される。
図1及び図3に示すように、前記移動枠17の両側枠部17aの内面には、案内溝部19が側枠部17aの延長方向に沿って延びるように形成されている。各案内溝部19内にはその延長方向に沿ってラック20が設けられている。移動枠17の両側枠部17a間には、清掃手段としての横長状の清掃機構21が案内溝部19に転動可能に係合する一対の案内ローラ22を介して、両側枠部17aの延長方向に沿って移動可能に支持されている。この場合、清掃機構21の移動範囲は、建物11の一層階分の外面11bの上下幅に設定されている。前記清掃機構21は、ケース状の本体部21aと、その本体部21aの後面に着脱可能に取り付けられたスポンジ等の多孔質材料よりなり、水を保持可能な清掃部材21bとを備えている。
図3に示すように、前記各案内ローラ22と同軸上には、ラック20に噛み合うピニオン23が支持されている。清掃機構21の本体部21a内には、移動用モータ24が収容されている。前記ピニオン23は前記移動用モータ24のモータ軸24aに固定されるとともに、前記案内ローラ22はモータ軸24aに自由回転可能に支持されている。そして、この移動用モータ24により一対のピニオン23が回転されることにより、ピニオン23とラック20との噛み合い位置が変更されて、清掃機構21が案内溝部19に沿って移動される。この清掃機構21の移動にともなって、清掃部材21bが建物11の外面11bに接触移動されて、その外面11bが清掃される。
なお、この実施形態においては、前記移動用モータ16及び移動用モータ24は、そのモータ軸16a,24aの両端がモータのステータの部分から突出した構造であって、その両端に前記車輪15及び後述の案内ローラ22が固定されている。従って、モータ軸16a,24aの両端の車輪15及び案内ローラ22は、常に左右同速度で回転されて、斜行方向への力が作用しないようになっている。
図1に示すように、前記移動枠17の両側枠部17a間の外側前面には、半透明の太陽電池パネル25がその上端部のヒンジ26を介して上下方向に傾動可能に取り付けられている。この太陽電池パネル25は、前記清掃機構21の上下移動範囲をカバーできる大きさに形成されている。従って、清掃機構21がいずれの位置に移動された状態においても、その清掃機構21が太陽電池パネル25により覆い隠されるようになっている。
図1及び図4に示すように、前記太陽電池パネル25の下端部と移動枠17の両側枠部17aとの間には、太陽電池パネル25の受光角度を調節するための調節手段としての調節機構27が設けられている。この調節機構27は、太陽電池パネル25の下端後部に突設された一対のラック28と、両側枠部17aの内面に配置された一対の調節用モータ29と、各ラック28と噛み合うように、各調節用モータ29のモータ軸に取り付けられたピニオン30とから構成されている。そして、季節ごとの日照方向の変化に合わせて、調節用モータ29の回転により、ピニオン30及びラック28を介して太陽電池パネル25が上下方向に傾動されて、その受光角度が調節される。
なお、この実施形態における前記各モータ16,24,29は、全てブレーキ機構付きのギヤドモータで、電圧が印加されていないときには、ブレーキが作用して回転しないようにロックされる。
図1及び図3に示すように、前記移動ケース14内には、二次電池31が配置され、太陽電池パネル25において発電された電力がこの二次電池31に蓄えられる。移動枠17の両側枠部17aの内面には、送電ライン32,33が側枠部17aの長さ方向に沿って延長配置されている。この送電ライン32,33に前記清掃機構21のスリップ電極(図示しない)が接触され、そのスリップ電極及びこの送電ライン32,33を介して清掃機構21の移動用モータ24に対する給電が行われる。移動ケース14内には、建物外面清掃装置の動作を制御するための制御装置34が配置されている。そして、この制御装置34の制御により、移動枠17の移動、清掃機構21の移動、太陽電池パネル25の傾動等の各種の動作が制御される。
建物外面清掃装置の各モータ16,24,29や、制御装置34等の電気機器の駆動電力は、前記二次電池31から供給される。また、二次電池31の蓄電量がその容量に達した場合は、太陽電池パネル25の発電電力は建物内の他の電気機器の作動に供される。
図1及び図2に示すように、前記移動ケース14内には、清掃機構21の清掃部材21bに洗浄水を供給するための供給手段としての供給機構35が配置されている。供給機構35の前面には、移動ケース14の前面に開口する複数の供給口35aが設けられている。建物11の屋上11aには、水道水の給水口36が移動ケース14の移動範囲の端部後方に対応するように配置されている。そして、移動ケース14が移動範囲の端部に移動されたとき、移動ケース14の後面に設けられた図示しない接続口を介して、給水口36が供給機構35に接続されるとともに、給水口36の図示しないバルブが開放される。この状態で、図1に鎖線で示すように、清掃機構21が両側枠部17a間の上端後側部に移動されることにより、清掃機構21の清掃部材21bが供給機構35の供給口35aに接触されて、供給口35aから清掃部材21bに洗浄水が供給されて、その清掃部材21bに含浸される。
図1に示すように、前記移動ケース14の移動範囲の端部において、建物11の屋上11aの案内レール12間の位置には、リミットスイッチ37が配置されている。リミットスイッチ37と係合可能に対応するように、移動ケース14の下面にはドグ38が突設されている。そして、移動ケース14が移動範囲の端部に移動されたとき、ドグ38がリミットスイッチ37と係合して、そのリミットスイッチ37から検出信号が出力される。これによって、後述の給水動作が実行されるとともに、移動ケース14の移動が一定時間停止を経て反転に移行される。
次に、前記のように構成された建物外面清掃装置の動作を説明する。
さて、この建物外面清掃装置においては、晴天時に太陽電池パネル25で太陽光エネルギが電気エネルギに変換されて、発生した電力が移動ケース14内の二次電池31に蓄えられる。そして、制御装置34から、例えば一定時間ごとに建物外面清掃装置の運転指令が出力されると、二次電池31の電力を利用して移動用モータ24が駆動され、清掃機構21が移動枠17の両側枠部17a間において上端部の位置まで移動される。この移動により、清掃機構21の清掃部材21bが供給機構35の供給口35aに接触される。また、二次電池31に蓄えられた電力を利用して移動用モータ16が駆動され、移動ケース14が移動枠17と一体に移動範囲の端部まで移動される。この移動により、移動ケース14内の供給機構35が図示しない接続口を介して、建物11の屋上11aに設置された給水口36に接続される。そして、この状態で、移動ケース14が一定時間停止し、供給機構35の供給口35aから清掃部材21bに適量の洗浄水が供給されて、清掃部材21bが湿潤される。
さて、この建物外面清掃装置においては、晴天時に太陽電池パネル25で太陽光エネルギが電気エネルギに変換されて、発生した電力が移動ケース14内の二次電池31に蓄えられる。そして、制御装置34から、例えば一定時間ごとに建物外面清掃装置の運転指令が出力されると、二次電池31の電力を利用して移動用モータ24が駆動され、清掃機構21が移動枠17の両側枠部17a間において上端部の位置まで移動される。この移動により、清掃機構21の清掃部材21bが供給機構35の供給口35aに接触される。また、二次電池31に蓄えられた電力を利用して移動用モータ16が駆動され、移動ケース14が移動枠17と一体に移動範囲の端部まで移動される。この移動により、移動ケース14内の供給機構35が図示しない接続口を介して、建物11の屋上11aに設置された給水口36に接続される。そして、この状態で、移動ケース14が一定時間停止し、供給機構35の供給口35aから清掃部材21bに適量の洗浄水が供給されて、清掃部材21bが湿潤される。
その後、二次電池31の電力により移動用モータ16が駆動され、移動ケース14及び移動枠17が建物11の外面11bに沿って横方向へ低速度で移動される。それとともに、二次電池31の電力により移動用モータ24が駆動され、清掃機構21が移動枠17の両側枠部17a間において縦方向へ低速度で往復移動される。この往復移動により、清掃機構21の清掃部材21bが建物11の外面11bに沿って接触移動されて、その外面11bが清掃される。
そして、清掃機構21の清掃部材21bの水分がなくなるタイミングで、移動枠17が建物の端部に移動するとともに、清掃機構21が上端部の位置まで移動して、清掃部材21bに対する給水が実行され、その後、前記の清掃作業が再開される。
従って、この実施形態においては、以下の効果がある。
(1) この実施形態においては、建物外面清掃装置の各種の動作が太陽光発電により得られた電力により行われるため、その動作に要するエネルギーコストが不要になる。
(1) この実施形態においては、建物外面清掃装置の各種の動作が太陽光発電により得られた電力により行われるため、その動作に要するエネルギーコストが不要になる。
(2) この実施形態においては、清掃機構21が外部に露出することなく、太陽電池パネル25により覆い隠された状態にある。このため、装置の外観が良好なものとなる。
(3) この実施形態においては、清掃部材21bに給水するための供給機構35が設けられている。このため、清掃装置の運転を降雨時に限定されることなく行うことができ、外面11bの清掃作業を天候に関係なく行うことができる。
(3) この実施形態においては、清掃部材21bに給水するための供給機構35が設けられている。このため、清掃装置の運転を降雨時に限定されることなく行うことができ、外面11bの清掃作業を天候に関係なく行うことができる。
(4) この実施形態においては、清掃部材21bの移動範囲、すなわち清掃部材21bによる清掃範囲が太陽電池パネル25によってカバーされている。従って、清掃時において、清掃部材21bの部分等から水が飛散しても、その水は太陽電池パネル25の裏面によって受け止められ、装置外に飛び散ることを防止できる。
(5) この実施形態においては、清掃機構21が移動枠17上において所定範囲内を移動できるように構成され、太陽電池パネル25が清掃機構21の移動範囲をカバーする大きさとなるように形成されている。このため、移動枠17の移動と清掃機構21の移動との協働により、建物11の外面11bを広範囲にわたって清掃することができる。しかも、清掃機構21が移動されるにも拘らず、その清掃機構21を太陽電池パネル25により覆い隠した状態に維持することができる。
(6) この実施形態においては、太陽電池パネル25が移動枠17の前面側に設けられている。このため、前記のように、太陽電池パネル25を清掃機構21の移動範囲をカバーする大面積の太陽電池パネル25を用いることができる。従って、大電力の発電が可能となる。
(7) この実施形態においては、半透明の太陽電池パネル25を用いているため、窓を太陽電池パネル25を遮っていても、充分な採光を得ることができる。
(8) この実施形態においては、太陽電池パネル25の上下方向の受光角度を調節するための調節機構27が設けられている。このため、太陽電池パネル25の受光角度を季節ごとの日照方向に合わせて調節することができて、太陽電池パネル25の発電効率を高めることができる。
(8) この実施形態においては、太陽電池パネル25の上下方向の受光角度を調節するための調節機構27が設けられている。このため、太陽電池パネル25の受光角度を季節ごとの日照方向に合わせて調節することができて、太陽電池パネル25の発電効率を高めることができる。
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第2実施形態においては、図5に示すように、移動枠17の両側枠部17a間に上下一対の横桟部41が間隔をおいて配置され、この横桟部41間に縦長状の清掃機構21が移動枠17の移動方向と同方向へ往復移動可能に支持されている。清掃機構21の本体部21a上部には受水口21cが設けられている。一方の側枠部17a内には供給機構35が配置され、その供給口35aが側枠部17aの内側面に開口されている。太陽電池パネル25の前面上端部には、洗浄水を噴出するための複数の放出口42が設けられている。
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第2実施形態においては、図5に示すように、移動枠17の両側枠部17a間に上下一対の横桟部41が間隔をおいて配置され、この横桟部41間に縦長状の清掃機構21が移動枠17の移動方向と同方向へ往復移動可能に支持されている。清掃機構21の本体部21a上部には受水口21cが設けられている。一方の側枠部17a内には供給機構35が配置され、その供給口35aが側枠部17aの内側面に開口されている。太陽電池パネル25の前面上端部には、洗浄水を噴出するための複数の放出口42が設けられている。
そして、移動枠17が移動範囲の端部に移動されることにより、供給機構35及び放出口42が側枠部17a内の導水管40(図5においては、導水管40を外部に引き出して描いている)を介して建物11の屋上11aの給水口36に接続される。それとともに、清掃機構21が一方の側枠部17a側に移動されることにより、清掃機構21の受水口21cが供給機構35の供給口35aに接触される。この状態で、供給口35aから清掃部材21b側に洗浄水が供給されて、清掃部材21bが湿潤されるとともに、放出口42から太陽電池パネル25の前面に洗浄水が噴出されて、太陽電池パネル25の前面が洗浄される。
従って、この第2実施形態においても、前記第1実施形態に記載の効果とほぼ同様な効果を得ることができる。また、この第2実施形態においては、以下の効果を得ることができる。
(9) この実施形態においては、太陽電池パネル25の前面が洗浄されるように構成されているため、塵埃付着等によって太陽電池パネル25の発電能力が低下するおそれを防止することができる。また、夏期等の高温時に放出口42からの放水により太陽電池パネル25を冷却して、太陽電池パネル25の発電効率低下を抑制できる。
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第3実施形態においては、図6に示すように、前記第1実施形態の移動ケース14が省略され、移動枠17の両側枠部17aが建物11の屋上11aの案内レール12に対して直接に移動可能に支持されている。両側枠部17aの上部後縁間には上枠部43が架設され、この上枠部43内に供給機構35が配置されて、その供給口35aが上枠部43の前面に開口されている。また、この実施形態では、複数の二次電池31が移動枠17の側枠部17a内に収容配置されるとともに、制御装置34が両側枠部17aの下端部間の下枠部44内に収容配置されている。
次に、この発明の第3実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第3実施形態においては、図6に示すように、前記第1実施形態の移動ケース14が省略され、移動枠17の両側枠部17aが建物11の屋上11aの案内レール12に対して直接に移動可能に支持されている。両側枠部17aの上部後縁間には上枠部43が架設され、この上枠部43内に供給機構35が配置されて、その供給口35aが上枠部43の前面に開口されている。また、この実施形態では、複数の二次電池31が移動枠17の側枠部17a内に収容配置されるとともに、制御装置34が両側枠部17aの下端部間の下枠部44内に収容配置されている。
さらに、この実施形態においては、案内ローラ18,22の軸上にインホイルモータ(図示しない)が装備され、そのインホイルモータによって移動枠17の水平移動及び清掃機構21の上下移動が駆動される。
従って、この第3実施形態においても、前記第1実施形態に記載の効果とほぼ同様な効果を得ることができるとともに、この第3実施形態においては、以下の効果がある。
(10) この第3実施形態では、移動ケース14が存在しないため、そのためのスペース確保が不要である。従って、建物外面清掃装置の上方に上層階がある場合等に都合がよい。
(10) この第3実施形態では、移動ケース14が存在しないため、そのためのスペース確保が不要である。従って、建物外面清掃装置の上方に上層階がある場合等に都合がよい。
(第4実施形態)
次に、この発明の第4実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第4実施形態においては、図7に示すように、前記第3実施形態の場合と同様に、移動ケース14が設けられず、供給機構35が移動枠17の上枠部43内に、二次電池31が側枠部17a内に、制御装置34が下枠部44内にそれぞれ収容配置されている。また、この実施形態においては、清掃機構21の清掃部材21bが左右2分割された本体部21aに回転可能に支持された清掃ブラシから構成されている。そして、この清掃ブラシよりなる清掃部材21bが、本体部21a内に収容配置されたフラットモータよりなる回転用モータ45にて回転されることにより、建物11の外面11bが清掃される。
次に、この発明の第4実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第4実施形態においては、図7に示すように、前記第3実施形態の場合と同様に、移動ケース14が設けられず、供給機構35が移動枠17の上枠部43内に、二次電池31が側枠部17a内に、制御装置34が下枠部44内にそれぞれ収容配置されている。また、この実施形態においては、清掃機構21の清掃部材21bが左右2分割された本体部21aに回転可能に支持された清掃ブラシから構成されている。そして、この清掃ブラシよりなる清掃部材21bが、本体部21a内に収容配置されたフラットモータよりなる回転用モータ45にて回転されることにより、建物11の外面11bが清掃される。
従って、この第4実施形態においても、前記第1実施形態に記載の効果とほぼ同様な効果を得ることができる。また、この第4実施形態においては、以下の効果がある。
(11) この実施形態においては、清掃部材21bが回転可能な清掃ブラシから構成されているため、外面11bの清掃作業を短時間に効率よく行うことができる。
(11) この実施形態においては、清掃部材21bが回転可能な清掃ブラシから構成されているため、外面11bの清掃作業を短時間に効率よく行うことができる。
(第5実施形態)
次に、この発明の第5実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第5実施形態においては、図8に示すように、移動枠17の両側枠部17a間の外側前面に、支持枠46がその上端部のヒンジ47を介して傾動可能に取り付けられている。支持枠46の前面には、太陽電池パネル25の枠25Aがその上下両端中央部の支軸48を介して回動可能に支持されている。支持枠46の上部には上部側の支軸48に連結された回動用モータ49が設けられている。そして、四季における太陽光の受光方向の変化に合わせて、支持枠46がヒンジ47を中心に上下方向に傾動されることにより、太陽電池パネル25の上下方向の受光角度が調節される。また、1日における日照方向の変化に合わせて、太陽電池パネル25が支軸48を中心に左右方向に回動されることにより、太陽電池パネル25の左右方向の受光角度が調節される。
次に、この発明の第5実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第5実施形態においては、図8に示すように、移動枠17の両側枠部17a間の外側前面に、支持枠46がその上端部のヒンジ47を介して傾動可能に取り付けられている。支持枠46の前面には、太陽電池パネル25の枠25Aがその上下両端中央部の支軸48を介して回動可能に支持されている。支持枠46の上部には上部側の支軸48に連結された回動用モータ49が設けられている。そして、四季における太陽光の受光方向の変化に合わせて、支持枠46がヒンジ47を中心に上下方向に傾動されることにより、太陽電池パネル25の上下方向の受光角度が調節される。また、1日における日照方向の変化に合わせて、太陽電池パネル25が支軸48を中心に左右方向に回動されることにより、太陽電池パネル25の左右方向の受光角度が調節される。
従って、この第5実施形態においても、前記第1実施形態に記載の効果とほぼ同様な効果を得ることができる。また、この第5実施形態においては、以下の効果がある。
(12) 太陽電池パネル25の受光角度を太陽光の受光方向の変化に合わせて上下方向及び左右方向に調節することができるため、太陽電池パネル25の発電効率を一層向上させることができる。
(12) 太陽電池パネル25の受光角度を太陽光の受光方向の変化に合わせて上下方向及び左右方向に調節することができるため、太陽電池パネル25の発電効率を一層向上させることができる。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 図1に鎖線で示すように、移動枠17の両側枠部17aを建物11の複数階の外面11bに沿って延びるように配置し、清掃機構21が両側枠部17aに沿って移動されることにより、複数階の外面11bが清掃されるように構成すること。
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 図1に鎖線で示すように、移動枠17の両側枠部17aを建物11の複数階の外面11bに沿って延びるように配置し、清掃機構21が両側枠部17aに沿って移動されることにより、複数階の外面11bが清掃されるように構成すること。
・ 清掃機構21を移動枠17の側枠部17aに固定し、移動枠17の移動にともなって清掃部材21bにより外面11bが清掃されるように構成すること。
・ 移動ケース14の前面に移動枠17を突設した構成において、清掃機構21の清掃部材21bとして、第4実施形態のように清掃ブラシを用いること。
・ 移動ケース14の前面に移動枠17を突設した構成において、清掃機構21の清掃部材21bとして、第4実施形態のように清掃ブラシを用いること。
・ 図8に示す前記第5実施形態において、太陽電池パネル25を左右方向に回動させる構成を残して、太陽電池パネル25を上下方向に傾動させる構成を省略すること。
・ 太陽電池パネル25を側面形L型をなすように構成すること。このように構成すれば、前記各実施形態の太陽電池パネル25に加えて、移動枠17の上部において水平面上に位置する太陽電池パネルを追加することができ、太陽電池パネルをさらに大面積にして、大電力を発電できる。
・ 太陽電池パネル25を側面形L型をなすように構成すること。このように構成すれば、前記各実施形態の太陽電池パネル25に加えて、移動枠17の上部において水平面上に位置する太陽電池パネルを追加することができ、太陽電池パネルをさらに大面積にして、大電力を発電できる。
・ 太陽電池パネルを複数枚に分割し、各太陽電池パネルがそれぞれ上下方向あるいは左右方向に角度調節できるようにすること。図1に示す第1実施形態において、複数枚の太陽電池パネル25を上下方向に配列するとともに、それらの太陽電池パネル25をヒンジを介して移動枠17に上下方向に傾動可能に支持すること。あるいは、図8に示す第5実施形態において、複数枚の太陽電池パネル25を左右方向に配列するとともに、それらの太陽電池パネル25を支軸48を介して移動枠17に左右方向に回動可能に支持すること。
・ 太陽電池パネル25の上下方向あるいは左右方向の角度調節を手動により行うように構成すること。
・ 前記実施形態においては、移動枠17を建物11の屋上11aに支持したが、ベランダやテラスに案内レールを設けて、そのベランダやテラスに支持したり、壁部の頂面に案内レールを設けてその頂面に支持したり、あるいは、傾斜屋根の案内レールを設けて、その傾斜屋根に支持したり、移動枠17を支持できるところであれば、いずれの場所に支持してもよい。
・ 前記実施形態においては、移動枠17を建物11の屋上11aに支持したが、ベランダやテラスに案内レールを設けて、そのベランダやテラスに支持したり、壁部の頂面に案内レールを設けてその頂面に支持したり、あるいは、傾斜屋根の案内レールを設けて、その傾斜屋根に支持したり、移動枠17を支持できるところであれば、いずれの場所に支持してもよい。
(別の技術的思想)
さらに、上記実施形態により把握される請求項以外の技術的思想について、以下にそれらの効果とともに記載する。
さらに、上記実施形態により把握される請求項以外の技術的思想について、以下にそれらの効果とともに記載する。
(A) 前記清掃手段がモータの駆動により建物の外面に沿って移動されるように構成したことを特徴とする請求項2または3に記載の建物外面清掃装置。
この構成によれば、清掃手段をモータにて移動させることにより、清掃手段による建物の外面の広い範囲を清掃することができる。
この構成によれば、清掃手段をモータにて移動させることにより、清掃手段による建物の外面の広い範囲を清掃することができる。
(B) 前記清掃手段に洗浄水を供給するための供給手段を設けたことを特徴とする請求項1〜3、他の技術的思想(A)項のうちのいずれか一項に記載の建物外面清掃装置。
この構成によれば、供給手段から清掃手段に洗浄水を供給することにより、雨水によることなく建物の外面を清掃できる。
この構成によれば、供給手段から清掃手段に洗浄水を供給することにより、雨水によることなく建物の外面を清掃できる。
(C) 前記移動枠は上下方向に延びる一対の側枠部を有し、その側枠部間に清掃手段に設けるとともに、側枠部の外側面上に前記太陽電池パネルを設けたことを特徴とする請求項1〜3、他の技術的思想(A)項、(B)項のうちのいずれか一項に記載の建物外面清掃装置。
この構成によれば、移動枠の側枠部に対して、清掃手段及び太陽電池パネルをおさまり良く支持することができる。
(D) 前記移動枠を移動させるためのモータ及び清掃手段を移動させるためのモータの駆動電力を、前記太陽電池パネルにより発電された電力から得るように構成したことを特徴とする他の技術的思想(A)〜(C)項のうちのいずれか一項に記載の建物外面清掃装置。
(D) 前記移動枠を移動させるためのモータ及び清掃手段を移動させるためのモータの駆動電力を、前記太陽電池パネルにより発電された電力から得るように構成したことを特徴とする他の技術的思想(A)〜(C)項のうちのいずれか一項に記載の建物外面清掃装置。
この構成によれば、省エネルギーを達成できる。
11…建物、11b…壁面、12…案内手段としての案内レール、13…案内手段としての案内溝、14…移動ケース、16…移動用モータ、17…移動枠、17a…側枠部、20…ラック、21…清掃手段としての清掃機構、21a…本体部、21b…清掃部材、23…ピニオン、24…移動用モータ、25…太陽電池パネル、27…調節手段としての調節機構、29…調節用モータ、31…二次電池、34…制御装置、35…供給手段としての供給機構、35a…供給口、36…給水口。
Claims (3)
- 建物に設けられた案内手段に沿って移動可能な移動枠を設け、その移動枠には建物の外面を清掃するための清掃手段を設けるとともに、前記移動枠には前記清掃手段を覆う太陽電池パネルを設けたことを特徴とする建物外面清掃装置。
- 前記清掃手段を前記移動枠上において所定範囲内を移動できるように構成し、前記太陽電池パネルを前記清掃手段の移動範囲がカバーされる大きさにしたことを特徴とする請求項1に記載の建物外面清掃装置。
- 前記太陽電池パネルの受光角度を調節するための調節手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の建物外面清掃装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008320093A JP2010142297A (ja) | 2008-12-16 | 2008-12-16 | 建物外面清掃装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008320093A JP2010142297A (ja) | 2008-12-16 | 2008-12-16 | 建物外面清掃装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010142297A true JP2010142297A (ja) | 2010-07-01 |
Family
ID=42563359
Family Applications (1)
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JP2008320093A Pending JP2010142297A (ja) | 2008-12-16 | 2008-12-16 | 建物外面清掃装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010142297A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101240784B1 (ko) * | 2011-04-01 | 2013-03-07 | 고려대학교 산학협력단 | 리프트 장치 |
CN106175572A (zh) * | 2016-08-31 | 2016-12-07 | 张义勇 | 一种用于高层建筑玻璃的清洗装置 |
CN108433629A (zh) * | 2018-03-29 | 2018-08-24 | 杭州知加网络科技有限公司 | 一种攀爬式机械清洗装置 |
CN111005663A (zh) * | 2019-11-22 | 2020-04-14 | 宁波玖策公关策划有限公司 | 一种有利于外侧玻璃清洁的玻璃窗 |
-
2008
- 2008-12-16 JP JP2008320093A patent/JP2010142297A/ja active Pending
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CN111005663A (zh) * | 2019-11-22 | 2020-04-14 | 宁波玖策公关策划有限公司 | 一种有利于外侧玻璃清洁的玻璃窗 |
CN111005663B (zh) * | 2019-11-22 | 2021-04-02 | 蔡剑瑜 | 一种有利于外侧玻璃清洁的玻璃窗 |
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