JP2010141959A - 自然エネルギー管理システム並びに自然エネルギー管理装置及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】売電および買電の管理の他に、グリーン電力を厳密に管理できる自然エネルギー管理システムを提供する。
【解決手段】自然エネルギーを用いて発電する発電部1と、発電部で発電された電力量を計測する発電積算電力量計3と、発電部で発電された電力のうちの売電に用いられた電力量を計測する売電積算電力量計4と、発電積算電力量計で計測された電力量から売電積算電力量計で計測された電力量を減じてグリーン電力量を求めるグリーン電力算出部11と、所望するグリーン電力量を設定する設定部14と、グリーン電力算出部で算出されたグリーン電力量が設定部で設定されたグリーン電力量に最も近くなるように負荷の消費電力を制御する制御部15を備える。
【選択図】図1
【解決手段】自然エネルギーを用いて発電する発電部1と、発電部で発電された電力量を計測する発電積算電力量計3と、発電部で発電された電力のうちの売電に用いられた電力量を計測する売電積算電力量計4と、発電積算電力量計で計測された電力量から売電積算電力量計で計測された電力量を減じてグリーン電力量を求めるグリーン電力算出部11と、所望するグリーン電力量を設定する設定部14と、グリーン電力算出部で算出されたグリーン電力量が設定部で設定されたグリーン電力量に最も近くなるように負荷の消費電力を制御する制御部15を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、自然エネルギーを用いて発電された電力を適切に管理する自然エネルギー管理システム並びに自然エネルギー管理装置及びその方法に関する。
近年、例えばCO2の排出などによる環境負荷を軽減するために、太陽光、風力、バイオマスまたは地熱などといった自然エネルギーを用いた発電が注目されている。
図2は、自然エネルギーとして太陽光を用いた従来の住宅用の電力システムの一例を示す図である。太陽光パネルで発電された直流電力は、インバータ2’によって交流電力に変換され、発電量として発電積算電力量計(以下、「発電WHM」という)3で計測された後に宅内家電機器に供給される。宅内家電機器で消費できない余剰分は、売電積算電力量計(以下、「売電WHM」という)4で計測された後に電力会社に売電される。
一方、太陽光パネル1による発電量のみでは宅内家電機器での消費に不足する場合は、電力会社からの電力が、買電積算電力量計(以下、「買電WHM」という)5で計測された後に宅内家電機器に送られる(買電が行われる)。
このような電力システムにおいて、発電WHM3で計測された電力量から売電WHM4で計測された電力量を減じた電力量、すなわち、宅内家電機器で消費された電力量をグリーン電力という。
近年は、このグリーン電力に環境付加価値を認め、例えば企業などの電力需要家が、自己に課せられた環境負荷の軽減義務(例えば、年間で自己が消費する電力の一定割合をグリーン電力にしなければならないという義務)を達成するために、電力そのものの売買とは別に、付加価値を売買することにより軽減義務を達成したとみなすことができるグリーン電力証書制度が創設されている。
すなわち、グリーン電力証書制度は、電力需要家が使用電力に応じてグリーン電力証書を購入し、その資金がグリーン電力発電者に提供されることにより、グリーン電力の普及および拡大を支援する仕組みである。
なお、送電および受電の電力量を計測する技術として、例えば、特許文献1は、潮流判別回路無しで受電、送電の電力量を計測することができる電子式潮流電力量計を開示している。
この電子式潮流電力量計は、電圧入力信号から得られるデジタル信号と電流入力信号から得られるデジタル信号とを乗算する乗算回路と、この乗算回路の出力を累積加減算してキャリー出力、ボロー出力を出力する累積加減算器と、キャリー出力の数およびボロー出力の数に応じて受電および送電の電力を計測する計測手段と、この計測手段で計測された受電電力を表示する第1の表示部と、計測手段で計測された送電電力を表示する第2の表示部を備えている。
特開平7−239350号公報
しかしながら、上述した従来の電力システムでは、電力会社に対する売電および買電を制御することは行われているが、グリーン電力を考慮した制御は行われておらず、電力需要家に課せられた環境負荷の軽減義務を達成する観点からも、グリーン電力を厳密に管理することが求められている。
本発明の課題は、売電および買電の管理の他に、グリーン電力を厳密に管理できる自然エネルギー管理システム並びに自然エネルギー管理装置及びその方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の発明の自然エネルギー管理システムは、自然エネルギーを用いて発電する発電部と、発電部で発電された電力量を計測する発電積算電力量計と、発電部で発電された電力のうちの売電に用いられた電力量を計測する売電積算電力量計と、発電積算電力量計で計測された電力量から売電積算電力量計で計測された電力量を減じてグリーン電力量を求めるグリーン電力算出部と、所望するグリーン電力量を設定する設定部と、グリーン電力算出部で算出されたグリーン電力量が設定部で設定されたグリーン電力量に最も近くなるように負荷の消費電力を制御する制御部を備えたことを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、買電された電力量を計測する買電積算電力量計を備え、制御部は、買電積算電力量計で計測される電力量がゼロに近づくように負荷の消費電力を制御することを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明において、負荷にエネルギー蓄積装置を含んだことを特徴とする。
第4の発明の自然エネルギー管理装置は、発電積算電力量計で計測された電力量から売電積算電力量計で計測された電力量を減じてグリーン電力量を求めるグリーン電力算出部と、所望するグリーン電力量を設定する設定部と、グリーン電力算出部で算出されたグリーン電力量が設定部で設定されたグリーン電力量に最も近くなるように負荷の消費電力を制御する制御部とを備えたことを特徴とする。
第5の発明の自然エネルギー管理方法は、自然エネルギーを用いて発電する発電ステップと、発電ステップで発電された電力量を計測する発電積算電力量ステップと、発電ステップで発電された電力のうちの売電に用いられた電力量を計測する売電積算電力量ステップと、発電積算電力量ステップで計測された電力量から売電積算電力量ステップで計測された電力量を減じてグリーン電力量を求めるグリーン電力算出ステップと、所望するグリーン電力量を設定する設定ステップと、グリーン電力算出ステップで算出されたグリーン電力量が設定ステップで設定されたグリーン電力量に最も近くなるように負荷の消費電力を制御する制御ステップとを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ユーザが所望するグリーン電力量を設定部から設定することにより、負荷の消費電力であるグリーン電力量を所望値にすることができるので、売電および買電の管理の他に、グリーン電力をも厳密に管理することができる。
以下、本発明の実施の形態の自然エネルギー管理システム並びに自然エネルギー管理装置及びその方法を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る自然エネルギー管理システムの構成を示すブロック図である。なお、以下では、背景技術の欄で説明した従来の電力システムの構成要素と同一または相当する構成要素には、背景技術の欄で使用した符号と同一の符号を付して説明する。
この実施例1に係る自然エネルギー管理システムは、太陽光パネル1、電力生成装置2、発電WHM3、売電WHM4、買電WHM5およびエネルギー監視制御装置6を備えている。
太陽光パネル1は、本発明の発電部に対応する。この太陽光パネル1は、太陽光を電気に変換し、この変換により得られた直流電力を電力生成装置2に送る。なお、本発明の発電部としては、太陽光パネル1に限らず、例えば、風力、バイオマスまたは地熱などといった自然エネルギーを用いた発電装置を使用することができる。
電力生成装置2は、直流電力を交流電力に変換するインバータの機能と、交流電力を商用電源の周波数および電圧に一致させる系統連係機能を備えたパワーコンディショナにより構成されている。この電力生成装置2で生成された交流電力は、発電電力として発電WHM3に送られる。
発電WHM3は、電力生成装置2から送られてくる発電電力を通過させて電力ラインPLに出力するとともに電力量を計測し、発電電力量としてエネルギー監視制御装置6に送る。電力ラインPLは、発電WHM3の出力端、売電WHM4の入力端、買電WHM5の出力端および負荷Lを相互に接続している。
売電WHM4は、発電WHM3から電力ラインPLを経由して送られてくる発電電力を電力会社に売電する際の電力量を計測する。この売電WHM4で計測された電力量は、売電電力量としてエネルギー監視制御装置6に送られる。
買電WHM5は、電力会社から送られてくる電力を通過させて電力ラインPLに出力するとともに電力量を計測し、買電電力量としてエネルギー監視制御装置6に送る。
エネルギー監視制御装置6は、グリーン電力算出部11、データ取得部12、所望値作成部13、設定部14、制御部15および複数の負荷制御部16を備えている。
グリーン電力算出部11は、発電WHM3から送られてくる発電電力量から、売電WHM4から送られてくる売電電力量を減算して単位時間ごとのグリーン電力量を算出する。このグリーン電力算出部11で算出されたグリーン電力量は、制御部15に送られる。
データ取得部12は、外部のグリーン電力取引市場に設置されたサーバからインターネットなどのネットワーク(いずれも図示は省略する)を介して、グリーン電力の売値PBを表すデータを取得するとともに、外部のエネルギー管理サービスプロバイダに設置されたサーバからネットワークを介して、電力会社からの買値PAを表すデータを取得する。このデータ取得部12で取得されたグリーン電力の売値PBおよび電力会社の買値PAを表すデータは、所望値作成部13に送る。
所望値作成部13は、データ取得部12から送られてくるグリーン電力の売値PBを表すデータおよび電力会社の買値PAを表すデータに基づき、ユーザが所望するグリーン電力量を表す所望値を作成する。この所望値作成部13で作成された所望値は、設定部14に送られる。
設定部14は、ユーザが所望するグリーン電力量を設定する。この設定部14におけるグリーン電力量の設定は、例えば人手によって行われ、または、所望値作成部13から送られてくる所望値を設定することにより行われる。この設定部14で設定されたグリーン電力量は、制御部15に送られる。
制御部15は、グリーン電力算出部11から送られてくるグリーン電力量が設定部14で設定された単位時間ごとのグリーン電力量に最も近く等しくなるように負荷Lの消費電力を制御する。この場合、制御部15は、複数の負荷制御部16に対し、負荷Lの消費電力が最大になるように制御すべき旨を指示するように構成できる。
また、各負荷での消費電力の総和が、発電部である太陽光パネルからの供給電力を超える場合、制御部15は、複数の負荷制御部16に対し、負荷Lの消費電力が、買電WHM5で計測された電力量がゼロに近づくように制御すべき旨を指示するように構成することもできる。
複数の負荷制御部16は、制御部15からの指示に応答して、複数の負荷Lに制御信号をそれぞれ送ることにより、複数の負荷Lの運転状態を制御し、複数の負荷Lにおける電力の消費状態を制御する。
負荷Lに蓄電池等のエネルギー蓄積装置を設けてもよい。エネルギー蓄積装置に蓄積された余剰電力を使用することで、さらに電力の有効活用をすることができる。
複数の負荷Lは、宅内家電機器などから構成されており、例えば家庭内LAN(Local Area Network)から成るホームネットワーク(HNW)によって、または、直接にエネルギー監視制御装置6に接続されるように構成することができる。
なお、複数の負荷Lとエネルギー監視制御装置6との間がホームネットワークによって接続される場合は、ホームネットワークにテレビジョンまたはパーソナルコンピュータなどといった表示端末を接続し、この表示端末に複数の負荷Lの状況を表示させるように構成することができる。
以上説明したように、本発明の実施例1に係る自然エネルギー管理システムによれば、ユーザが所望するグリーン電力量を設定部から設定することにより、負荷の消費電力であるグリーン電力量を所望値にすることができるので、売電および買電の管理の他に、グリーン電力をも厳密に管理することができる。
また、制御部15は、買電WHM5で計測される電力量がゼロに近づくように負荷Lの消費電力を制御することができる。
本発明は、グリーン電力の厳密な管理が要求される種々の電力システムに利用可能である。
1 太陽光パネル(発電部)
2 電力生成装置
3 発電WHM
4 売電WHM
5 買電WHM
6 エネルギー監視制御装置
11 グリーン電力算出部
12 データ取得部
13 所望値作成部
14 設定部
15 制御部
16 負荷制御部
L 負荷
PL 電力ライン
2 電力生成装置
3 発電WHM
4 売電WHM
5 買電WHM
6 エネルギー監視制御装置
11 グリーン電力算出部
12 データ取得部
13 所望値作成部
14 設定部
15 制御部
16 負荷制御部
L 負荷
PL 電力ライン
Claims (5)
- 自然エネルギーを用いて発電する発電部と、
前記発電部で発電された電力量を計測する発電積算電力量計と、
前記発電部で発電された電力のうちの売電に用いられた電力量を計測する売電積算電力量計と、
前記発電積算電力量計で計測された電力量から前記売電積算電力量計で計測された電力量を減じてグリーン電力量を求めるグリーン電力算出部と、
所望するグリーン電力量を設定する設定部と、
前記グリーン電力算出部で算出されたグリーン電力量が前記設定部で設定されたグリーン電力量に最も近くなるように負荷の消費電力を制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする自然エネルギー管理システム。 - 買電された電力量を計測する買電積算電力量計を備え、
前記制御部は、
前記買電積算電力量計で計測された電力量がゼロに近づくように負荷の消費電力を制御することを特徴とする請求項1記載の自然エネルギー管理システム。 - 前記負荷にエネルギー蓄積装置を含んだことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
自然エネルギー管理システム。 - 発電積算電力量計で計測された電力量から売電積算電力量計で計測された電力量を減じてグリーン電力量を求めるグリーン電力算出部と、
所望するグリーン電力量を設定する設定部と、
前記グリーン電力算出部で算出されたグリーン電力量が前記設定部で設定されたグリーン電力量に最も近くなるように負荷の消費電力を制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする自然エネルギー管理装置。 - 自然エネルギーを用いて発電する発電ステップと、
前記発電ステップで発電された電力量を計測する発電積算電力量ステップと、
前記発電ステップで発電された電力のうちの売電に用いられた電力量を計測する売電積算電力量ステップと、
前記発電積算電力量ステップで計測された電力量から前記売電積算電力量ステップで計測された電力量を減じてグリーン電力量を求めるグリーン電力算出ステップと、
所望するグリーン電力量を設定する設定ステップと、
前記グリーン電力算出ステップで算出されたグリーン電力量が前記設定ステップで設定されたグリーン電力量に最も近くなるように負荷の消費電力を制御する制御ステップと、
を備えたことを特徴とする自然エネルギー管理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008313392A JP2010141959A (ja) | 2008-12-09 | 2008-12-09 | 自然エネルギー管理システム並びに自然エネルギー管理装置及びその方法 |
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2008
- 2008-12-09 JP JP2008313392A patent/JP2010141959A/ja active Pending
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