JP2010141671A - 撮像装置 - Google Patents
撮像装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010141671A JP2010141671A JP2008316844A JP2008316844A JP2010141671A JP 2010141671 A JP2010141671 A JP 2010141671A JP 2008316844 A JP2008316844 A JP 2008316844A JP 2008316844 A JP2008316844 A JP 2008316844A JP 2010141671 A JP2010141671 A JP 2010141671A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical system
- imaging
- image
- subject
- photographing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Studio Devices (AREA)
Abstract
【課題】 小型化、コストダウンを図りつつ、追尾撮影等を行なうために目的とする被写体の位置を検出したり、その詳細画像を取り込むことができる撮像装置を提供する。
【解決手段】 光学系は、狭い画角で被写体の像を形成する第1の撮影光学系111と、広い画角で被写体の像を形成する第2の撮影光学系101と、これら光学系により形成される2つの像を受けて電気信号に変換する単一の撮像素子102と、撮像素子の手前に配置され、第1、第2の結像光学系により形成される2つの像をそれぞれ撮像素子102上の第1,第2の領域に分けて形成させる光路合成素子120とを備える。第1の撮影光学系は、駆動機構によりチルト方向、パン方向に光軸を偏向することができる。制御部106は、撮像素子102の第2の領域102bからの信号に基づいて、目的とする被写体の位置を検出し、第1の撮影光学系が目的とする被写体を撮影できるよう駆動機構を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】 光学系は、狭い画角で被写体の像を形成する第1の撮影光学系111と、広い画角で被写体の像を形成する第2の撮影光学系101と、これら光学系により形成される2つの像を受けて電気信号に変換する単一の撮像素子102と、撮像素子の手前に配置され、第1、第2の結像光学系により形成される2つの像をそれぞれ撮像素子102上の第1,第2の領域に分けて形成させる光路合成素子120とを備える。第1の撮影光学系は、駆動機構によりチルト方向、パン方向に光軸を偏向することができる。制御部106は、撮像素子102の第2の領域102bからの信号に基づいて、目的とする被写体の位置を検出し、第1の撮影光学系が目的とする被写体を撮影できるよう駆動機構を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、撮像装置に関し、特に、画角の異なる複数の撮影光学系を用いた撮像装置に関する。
近年は、防犯のための監視や工業製品の製造自動化や検査等にて、目的とする被写体の位置をリアルタイムで検知し、その被写体の詳細画像を連続的に観察、監視する撮像装置が望まれている。
従来の撮像システムは、それぞれ独立した撮影光学系と撮像素子とを備えた2台の撮像装置を用い、画角の広い撮像装置で目的とする被写体の位置を検出し、検出された位置情報から画角の狭い撮影装置の撮影方向を変化させ、詳細画像を取り込む。
しかしながら、上記した従来の撮像システムでは、複数の撮影装置を用いるためシステム全体のコストアップと大型化を招くという問題があった。特に、撮像素子を複数用いるため、その撮像素子を駆動させる電機回路や画像取り込み回路等の共通化が可能な回路を重複して装備する必要があり、コストがかかる要因となっている。
撮像素子とその駆動回路を単一なものと出来ればコストダウン効果が得られる。そのためには複数の撮影光学系を介した個々の画像を同一撮像素子に形成する方法が考えられる。
2つの撮影光学系により形成される画像を単一の画像記録媒体に形成する方法として、従来は、2つの撮影光学系を用いて立体的な観察像を得るために1コマのフィルム上に同一被写体を撮影するステレオ写真の撮像装置が多く提案されている。このような撮像装置は、例えば、以下の特許文献1,2に記載されている。
特開平5−11373号公報
特開平8−171151号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2で開示される撮像装置は、いずれも立体視のためのステレオ写真の撮影を目的としているため、同一画角の撮影光学系を2組用いており、かつ、追尾撮影等を行なうために目的とする被写体の位置を検出したり、その詳細画像を取り込んだりすることはできなかった。
本発明の目的は、システム全体の小型化、コストダウンを図りつつ、追尾撮影等を行なうために目的とする被写体の位置を検出したり、その詳細画像を取り込んだりすることができる撮像装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の撮像装置は、比較的狭い画角で被写体の像を形成する第1の撮影光学系と、比較的広い画角で被写体の像を形成する第2の撮影光学系と、前記第1,第2の撮影光学系により形成される2つの像を受けて電気信号に変換する単一の撮像素子と、前記第1、第2の撮影光学系と前記撮像素子との間に配置され、前記第1、第2の結像光学系により形成される2つの像をそれぞれ前記撮像素子上の第1,第2の領域に分けて形成させる光路合成素子と、前記第1の撮影光学系の撮影方向を変化させる駆動機構と、前記撮像素子の第2の領域からの信号に基づいて目的とする被写体の位置を検出し、前記第1の撮影光学系が前記目的とする被写体を撮影できるよう前記駆動機構を制御する制御部とを含むことを特徴とする。
請求項1記載の撮像装置によれば、画角の異なる第1、第2の撮影光学系により撮影された画像を単一の撮像素子上の第1,第2の領域に分けて形成するようにしたため、システム全体の小型化、コストダウンを図ることができる。また、撮像素子の第2の領域からの信号に基づいて目的とする被写体の位置を検出し、第1の撮影光学系が前記目的とする被写体を撮影できるよう駆動機構を制御することにより、追尾撮影等を行なうために目的とする被写体の位置を検出したり、その詳細画像を取り込んだりすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。まず、本発明の実施の形態に係る撮像装置について説明する。実施の形態に係る撮像装置は、光学系と電気系とから構成される。最初に、図1〜6に基づいて光学的な構成について説明し、その後、電気系について説明する。
図1は、本実施の形態に係る撮像装置の光学系の構成及び作用を示す説明図であり、(A)は撮影目標となる被写体(人物)が登り勾配のある道を走っている状況を示し、(B)は第1,第2の撮影光学系を含む光学系を示し、(C)は各撮影光学系により形成される撮像素子上の画像を示す。
図1(B)に示すように、光学系は、比較的狭い画角で被写体の像を形成する第1の撮影光学系111と、比較的広い画角で被写体の像を形成する第2の撮影光学系101と、第1,第2の撮影光学系111,101により形成される2つの像を受けて電気信号に変換する単一の撮像素子102と、第1、第2の撮影光学系111,101と撮像素子102との間に配置され、第1、第2の結像光学系により形成される2つの像をそれぞれ撮像素子102上の第1,第2の領域に分けて形成させる光路合成素子120とを備えている。
第1の撮影光学系111は変倍機能を有するズームレンズであり、第2の撮影光学系101は広角な画角を有した単焦点レンズである。第1,第2の撮影光学系111,101は、後に詳述するように、光軸を偏向するための反射部材を有している。光路合成素子120は、第1,第2の撮影光学系111,101のバックフォーカス中に設けられており、それぞれの光学系を介した被写体光線を撮像素子102に入射させるように偏向することにより、2つの被写体像を同一の撮像素子102面に分割して結像させる。
図1(C)に示すように、撮像素子102上の第1,第2の領域102a,102bは、撮像素子102の短辺側を2分するように分割され、上半分となる第1の領域102aは第1の撮影光学系111にて結像される部分、下半分となる第2の領域102bが第2の撮影光学系101により結像される部分となっている。ここでは、広角の第2の撮影光学系101により形成された撮影対象全体のうち、破線で囲まれた目的とする被写体の人物の上半身を拡大した画像が第1の撮影光学系111により形成されている。
第1の撮影光学系111は、図1(B)に矢印で示すように、後述の駆動機構によりチルト方向、パン方向に撮影光軸を偏向することができる。後述の制御部は、撮像素子102の第2の領域102bからの信号に基づいて、目的とする被写体の位置を検出し、第1の撮影光学系111が目的とする被写体を撮影できるよう駆動機構を制御する。
すなわち、撮像素子102の第2の領域102bにおいて、第2の撮影光学系101の撮影軸方向に対し、図1(C)において破線で囲われた詳細観察部分の被写体像部分を第1の撮影光学系111にて捕捉するための相対的な撮影方向角度を演算する。そして、演算された角度情報を用いてパン方向またはチルト方向への駆動量を求め、求められた駆動量に基づいて第1の撮影光学系111を駆動制御することにより、撮像素子102の第1の領域102aに示されるように、第1の撮影光学系111で得られた目的被写体の詳細像を得ることができる。
なお、第1の撮影光学系111の撮影方向を変化させる駆動機構は、第1の撮影光学系111内の反射部材を移動させるものであってもよいし、2つの撮影光学系111,101を撮像素子102と一体に駆動するものでもよい。
以上述べたように、広角の第2の撮影光学系101を用いて目的被写体の位置検知を行ない、望遠の第1の撮影光学系111の撮影方向を変化させるような駆動処理を繰り返し行なうことで、被写体が動体であっても追尾して詳細に撮影することができる。
次に本実施の形態において第1の撮影光学系111として示している変倍作用を有する好適な光学系の構成について説明する。図2は、図1(B)における第1の撮影光学系111の構成を示すレンズ図である。
図2に示されるように、第1の撮影光学系111は、物体側より正の屈折力を有する第1レンズ群L1、負の屈折力を有する第2レンズ群L2、正の屈折力を有する第3レンズ群L3、正の屈折力を有する第4レンズ群L4を有しており、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3間に絞りSPと回転可能な第1反射部材(ミラー)MR11を配置し、第4レンズ群L4と像面IPとの間のバックフォーカス空間に第2反射部材(ミラー)MR12とフィルターFILとを配置したものである。像面IPには撮像素子102が配置される。また、第2反射部材MR12は、光路合成素子120の一部を構成する。
広角(Wide)側から望遠(Tele)側への変倍の際は第2レンズ群L2を図中の直線的な矢印で示したように像面方向に一方向に移動させ、それに伴う像面位置移動を補正するように第4レンズ群L4を図中曲線の矢印で示したように光軸上で往復するよう移動させる。
第1の撮影光学系111の撮影方向をパン方向に変化させるには、第1反射部材MR11を光軸に垂直な軸C1を回転中心としてRO1方向にθ°回転駆動すると共に、第1反射部材MR1よりも物体側に配置される第1レンズ群L1と第2レンズ群L2とをC1を回転中心としてRO0方向に2θ°回転移動させる。
また、第1の撮影光学系111の撮影方向(光軸の偏向方向)をパン方向とは直交するチルト方向に変化させるには、第1反射部材MR11を第3レンズ群L3及び第4レンズ群L4の光軸を回転中心としてRO2方向にθ°回転させると共に、第1反射部材MR1よりも物体側に配置される第1レンズ群L1と第2レンズ群L2とを同様に2θ°回転移動させる。
このような移動制御により、第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2の光軸と、第3レンズ群L3及び第4レンズ群L4の光軸とを常に一致させることができ、常に良好な画像が得られる。
次に本実施の形態において第2の撮影光学系101として示している広角の単焦点レンズに好適な光学系の構成について説明する。図3は、図1(B)における第2の撮影光学系101の構成を示すレンズ図である。
図3に示すように、第2の撮影光学系101は、物体側より負の屈折力を有する前群LFとその像面側に配置された正の屈折力を有する後群LRとから構成されている。前群LFと、後群LRとの間に大きな空間を確保することにより焦点距離を小さくして広角な画角を得ると同時に、光学系全体のレトロフォーカス作用を強くして長いバックフォーカスを得るようにしている。そして、前群LFと後群LR間に第1反射部材MR21と絞りSPとが配置され、後群LRと像面IPとの間のバックフォーカス空間に第2反射部材MR22とフィルターFILとが配置されている。像面IPには撮像素子102が配置される。また、第2反射部材MR2は、光路合成素子120の一部を構成する。
第2の撮影光学系101は、固定して設けられていてもよいが、広域に被写体情報を得られるようにするためには、第1の撮影光学系111におけるのと同様に、第1の反射部材MR1をR01方向、及びR02方向に回転可能とし、前群L1も可動にしてチルト方向とパン方向の撮影方向を可変にしてもよい。なお、R02方向の移動については、絞りSPと後群L2も一体に回転するようにしてもよい。
図2及び図3において、フィルターFILと像面IPとは両光学系に共通で設けられている。フィルターFILは、赤外光吸収フィルターやローパスフィルターである。
なお、上記の例では、光学系の一部、すなわち、第1の反射部材MR11,MR21とこれより物体側のレンズ群とを移動させることにより撮影方向を変化させているが、撮像装置全体をパン、チルト方向に駆動する構成とすれば、第1の反射部材MR11,MR21は固定してもよい。
また、各光学系のピント合わせのフォーカスレンズ群駆動は、任意のレンズ群を光軸に沿って移動させることで行なえるが、2つの撮影系が同一被写体距離の物を観察する際には撮像素子102を光軸に沿って移動させるようにしてもよい。
図4は、図1(B)における光路合成素子120から像面IPまでの構成を示し、(A)は斜視図、(B)は(A)内の矢印B方向から見た平面図、(C)は(A)内の矢印C方向から見た側面図である。
図4に示すように、光路合成素子120は、互いに直角に交差するよう配置された2枚の第2反射部材(ミラー)MR12,MR22と、これらの間を仕切る遮光板121とから構成されている。一方の反射部材MR12は、第1の撮影光学系111からの光束を像面IP側に反射させ、他方の反射部材MR22は第2の撮影光学系101からの光束を像面IP側に反射させる。遮光板121は、一方の撮影光学系の像が他方の像と重複しないように撮像素子102の分割位置に立てて配置されている。反射面以外の面は、迷光を防止するために反射防止処理を施すのが望ましい。
図5は、図4に示した光路合成素子の他の例を示し、(A)は斜視図、(B)は(A)内の矢印B方向から見た平面図、(C)は(A)内の矢印C方向から見た側面図である。
図5に示す光路合成素子130は、図4のミラーに代えてプリズムを反射部材として用いている。すなわち、路合成素子130は、反射面となる斜面が互いに直交する方向で配置された2つの直角プリズム131,132と、これらの間を仕切る遮光板133とから構成されている。一方のプリズム131は、一方の垂直面から入射した第1の撮影光学系111からの光束を斜面で裏面反射させ、他方の垂直面から像面IP側に射出させる。他方のプリズム132は、同様にして第2の撮影光学系101からの光束を像面IP側に偏向する。遮光板132の機能は図4の遮光板121と同様である。
プリズムは光線が通過する際の光路長を伸ばす作用があるため、光束合成素子としてプリズムを利用すると、各レンズ系に要求されるバックフォーカスを短くすることができる。本実施の形態の撮影光学系は、反射部材及びフィルターを設置するための間隔を確保するためにレトロフォーカス型に設計されているが、プリズム部材を用いる場合には、バックフォーカスに関する制約が少なくなり、光学系の設計自由度を得るのに有利になる。
次に、第1の撮影光学系111の変倍時のレンズ配置について説明する。図6は、図1(B)における第1の撮影光学系111の変倍によるレンズの移動を示すレンズ図であり、(A)は広角端、(B)は中間、(C)は望遠端における配置を示す。なお、第2の撮影光学系101は(C)にのみ記載し、(A),(B)では記載を省略している。第1の撮影光学系111は、図6に示すように第2レンズ群を移動させることにより、焦点距離を変化させ、撮影倍率を変化させることができる。また、第4レンズ群を移動させることにより、変倍による焦点位置のズレを補正している。
次に、第2の撮影光学系101を通して得られた画像から目的被写体を検知して第1の撮影光学系111で追尾撮影を行なうための処理の流れを説明する。
図7は、広角な画角で追尾の目標被写体を探索するための第2の撮影光学系101を通して撮像素子102の第2の領域102bに形成された画像の例を示す。ここで目的被写体は画面左側の人物であり、破線で囲われた範囲を第1の撮影光学系111により撮影することを想定する。
図7中の画面中心の十字線中心が第2の撮影光学系101で撮影される被写体の撮影中心位置(被写体へ向う第2の撮影光学系の撮影光軸方向)とする。そして、撮影中心位置から目的被写体像の中心までの水平方向の距離をΔH、垂直方向の距離をΔVとする。
予め第2の撮像光学系101の像高変化に対する画角変化の関係式や関係表を記憶しておくことで、撮像素子102面上の中心位置から目的被写体位置までの距離(像高)情報を得ることができる。そして次に、目的被写体と第2の撮影光学系101の撮影光軸とのパン方向及びチルト方向における角度差を算出する。
これらの角度差は、第2の撮影光学系101の撮影光軸と目的被写体との水平方向(パン方向)の角度差をΔωH、垂直方向(チルト方向)の角度差をΔωVとして、例えば以下の関係式により求められる。
ΔωH=A0+A1・ΔH+A2・ΔH2+A3・ΔH3+・・・+Ai・ΔHi
ΔωV=A0+A1・ΔV+A2・ΔV2+A3・ΔV3+・・・+Ai・ΔVi
ここで、係数A0、A1、A2、A3、・・・、Aiは、予め第2の撮影光学系101の光学特性に合わせて計算し、装置に記憶をさせておく。上記の多項式により、撮像素子102上での画面中心から被写体までの距離に応じた撮影光軸からの撮影角度差を求めることができる。
ΔωH=A0+A1・ΔH+A2・ΔH2+A3・ΔH3+・・・+Ai・ΔHi
ΔωV=A0+A1・ΔV+A2・ΔV2+A3・ΔV3+・・・+Ai・ΔVi
ここで、係数A0、A1、A2、A3、・・・、Aiは、予め第2の撮影光学系101の光学特性に合わせて計算し、装置に記憶をさせておく。上記の多項式により、撮像素子102上での画面中心から被写体までの距離に応じた撮影光軸からの撮影角度差を求めることができる。
次に、本実施の形態の撮像装置の電気的構成例とその制御例を図8及び図9に基づいて説明する。図8は、図1(B)の撮影光学系を搭載した撮像装置の電気的構成例を示すブロック図、図9は、図8の撮像装置による被写体認識を行なった後の動体追尾動作の流れを示すフローチャートである。
図8において、撮像装置は、広角な画角を有する第2の撮影光学系101と、この第2の撮影光学系101の撮影画界中からより詳細な被写体像を撮影するための第1の光学系111とを有する光学装置と、撮像素子102、信号処理部103、記憶部104、操作部105、制御部106、格納部107、表示部108、パン駆動機構109、チルト駆動機構110を備えている。
撮像素子102は、第2の撮影光学系101及び第1の撮影光学系111により結像された被写体像を電気信号に光電変換する。信号処理部103は、撮像素子102から出力される電気信号を第1の撮像光学系111により形成された像を受ける第1の領域102aからの信号と、第2の撮影光学系101により形成された像を受ける第2の領域102bからの信号とに分離し、それぞれ信号処理を施し、画像データとして記憶部104に記憶する。
記憶部104は、画像データの記憶領域の他に、制御部106の作業領域やデータの一時記憶領域を有する。操作部105は、ユーザが撮像装置に対して各種の指示を入力するのに使用される。
制御部106は、撮像装置全体の制御を司ると共に、第1の撮影光学系の撮影方向を変化させる駆動機構としてのパン駆動機構109、チルト駆動機構110を駆動制御する。パン駆動機構109は、制御部106の制御に基づきパン動作を行ない、チルト駆動機構110は、制御部106の制御に基づきチルト動作を行なう。チルト駆動機構110及びパン駆動機構109は、第1の撮影光学系111の撮影方向を変化させる駆動機構に相当する。第1の撮影光学系の変倍機構112は、制御部106の制御に基づき、必要な被写体像倍率を得るよう第1の撮影光学系111の焦点距離を変化させる。
制御部106は、格納部107に格納された制御プログラムと、それに用いられる第1の撮影光学系を必要量駆動させるための前述したような多項次式の係数に基づき、図9のフローチャートに示す追跡撮影処理を実行する。
表示部108は、撮影画像を表示するものであり、撮像装置本体の設置箇所から離れた場所(撮像装置を監視用カメラとして使用する場合は監視センター等)に設置可能である。
なお、第2の撮影光学系101の撮影範囲を拡大するために撮影光軸方向を可変にする場合は、第2の撮影光学系101中にも駆動機構113を配置して制御部106により制御すればよい。
続いて、図9に基づいて追跡撮影処理について説明する。ここでは、予め追尾の目標とする被写体情報(特徴)を操作部105より与え、記憶部104にその被写体を判断するためのデータが保持されているものと想定する。また、何れのステップの処理中においても、操作部105からの割り込み信号により流れを中断できるものとする。
追跡処理が開始されると、撮像装置の制御部106は、操作部105を介して第2の撮影光学系101に設定されているパン角度(パン方向に駆動する角度)、チルト角度(チルト方向に駆動する角度)を検出し、記憶部104に記憶する(ステップS1)。
次に、制御部106は、第1の撮影光学系111に現在設定されているパン及びチルトの撮影光軸方向を検出し、第2の撮影光学系101の撮影光軸方向に対する相対角度を演算して記憶部104へ格納する(ステップS2)。
次に、制御部106は、予め記憶部104に保持されているデータを用い、第2の撮影光学系101の画像範囲から目的被写体を認識し(ステップS3)、目的被写体が認識できたかどうか判別する(ステップS4)。
目的被写体が認識できなかった場合(ステップS4でNo)、第2の光学系を固定とする場合には、ステップS3に戻り、目的被写体が認識されるまで認識判断処理をステップS3とステップS4とを繰り返す。一方、第2の撮影光学系111が撮影光軸を変化させる駆動機構を有している場合には、ステップS3にて目的となる被写体が検知できなかった場合には、撮影範囲を変化させるように第2の光学系の駆動機構113を駆動し(ステップS4’)、ステップS1に戻り第2の撮影光学系111のパン、チルト角度を再度検出する。
ステップS4にて目的被写体が認識されたと判断された場合には、制御部106は、その目的被写体の画面中心からの水平方向距離(ΔH)及び垂直方向距離(ΔV)を演算により求める(ステップS5)。
次に、制御部106は、ステップS5で求められたΔH、ΔVの情報から予め格納部107に収められている多項次の換算式と係数を用いて、目的被写体のパン方向角度(ωH)とチルト方向角度(ωV)を算出する(ステップS6)。
そして、制御部106は、第1の撮影光学系111の現在における駆動系の停止位置から駆動すべき移動量を算出し(ステップS7)、その値(駆動角度)が規定値以上かどうか判別する(ステップ8)。
駆動角度が規定値未満の場合(ステップS8でNo)には、第1の撮影光学系111の撮影方向を変更向する必要がないと判断し、ステップS3へ戻り、上記した処理を繰り返す。
一方、駆動角度が規定値以上の場合(ステップS8でYES)には、第1の撮影光学系のパン機構109とチルト機構110を駆動し(ステップS9)、さらに、第1の光学系で捉える目的被写体像の像倍率が規定範囲になるように光学系の変倍機構112を駆動制御し(ステップS10)、ステップS2へ戻り、上記した処理を繰り返し行なうことで目的被写体の追尾撮影を行なう。この際、ステップS2ではなくステップS10からS1に戻るようにすれば、第2の光学系の撮影方向変化があってもそのパン、チルト角度が補正される。
なお、上記した動作ステップはパン方向とチルト方向の2方向の判別と駆動とを共に行なう必要はなく、必要に応じてどちらか一方向のみの駆動でもよい。
また、第2の撮影光学系101で撮影されている目的被写体の画面中心からの水平、垂直方向への距離をもとに求められる目的被写体方向角度、及び第2の撮影光学系101の撮影軸と第1の撮影光学系111の撮影軸との相対角度差がわかれば、撮像装置全体をパン及びチルト駆動させる方法を用いてもよい。
最後に、図2及び図3に示される第1,第2の撮影光学系111,101の具体的な数値構成例について説明する。第1の撮影光学系111の数値構成は、表1に示される。表中の記号fは焦点距離、Fno.はFナンバー、2ωは画角、rは曲率半径、dはレンズ厚若しくは空気間隔、nはd線(588nm)での屈折率、νはアッベ数である。面番号は、物体側から順に付されている。
第1レンズ群と第2レンズ群との間隔d5、第2レンズ群と絞りとの間隔d12、第3レンズ群と第4レンズ群との間隔d18、第4レンズ群とフィルターとの間隔d21は、変倍による焦点距離の変化に応じて変化する。変化の値は表2に示される。
なお、第1の撮影光学系は、第15面及び第16面(第3レンズ群の物体側のレンズの両面)が回転対称な非球面である。非球面は、光軸からの高さがYとなる非球面上の座標点の非球面頂点の接平面からの距離をX、非球面頂点の曲率(1/r)をC、円錐係数をK、2次、4次、6次、8次、10次の非球面係数をA2、A4、A6、A8、A10として、以下の式で表される。これらの非球面係数は、表3に示される。表1中の非球面の曲率半径は、非球面頂点の曲率半径である。
X=(CY2/(1+√(1−(1+K)C2Y2)))+A2Y2+A4Y4+A6Y6+A8Y8+A10Y10
図10は、広角端おける第1の撮影光学系111のd線(588nm)、g線(436nm)における球面収差、非点収差(S:サジタル、M:メリディオナル)、歪曲収差、d線を基準としたg線における倍率色収差を示すグラフである。球面収差のグラフの縦軸は入射瞳への入射高さ(mm)、横軸は光軸方向の距離(mm)、非点収差のグラフの縦軸は像高(mm)、横軸は光軸方向の距離(mm)、歪曲収差のグラフの縦軸は像高(mm)、横軸はパーセント、倍率色収差のグラフの縦軸は像高(mm)、横軸は像平面上の距離(mm)である。
図11は、中間の焦点距離における第1の撮影光学系111の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示すグラフである。また、図12は、望遠端における第1の撮影光学系111の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示すグラフである。
第2の撮影光学系101の数値構成は表4に示される。第2の撮影光学系は、第3面及び第4面(前群の像側のレンズの両面)が回転対称な非球面である。非球面係数は、表5に示される。表中の記号の意味は上記と同様である。
図13は、第2の撮影光学系101の球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示すグラフである。
111 第1の撮影光学系
101 第2の撮影光学系
102 撮像素子
106 制御部
109 第1の撮影光学系のパン機構
110 第1の撮影光学系のチルト機構
112 第1の撮影光学系の変倍機構
120 光路合成素子
101 第2の撮影光学系
102 撮像素子
106 制御部
109 第1の撮影光学系のパン機構
110 第1の撮影光学系のチルト機構
112 第1の撮影光学系の変倍機構
120 光路合成素子
Claims (6)
- 比較的狭い画角で被写体の像を形成する第1の撮影光学系と、
比較的広い画角で被写体の像を形成する第2の撮影光学系と、
前記第1,第2の撮影光学系により形成される2つの像を受けて電気信号に変換する単一の撮像素子と、
前記第1、第2の撮影光学系と前記撮像素子との間に配置され、前記第1、第2の撮影光学系により形成される2つの像をそれぞれ前記撮像素子上の第1,第2の領域に分けて形成させる光路合成素子と、
前記第1の撮影光学系の撮影方向を変化させる駆動機構と、
前記撮像素子の第2の領域からの信号に基づいて目的とする被写体の位置を検出し、前記第1の撮影光学系が前記目的とする被写体を撮影できるよう前記駆動機構を制御する制御部とを含むことを特徴とする撮像装置。 - 前記光路合成素子は、互いに交差する2つの反射面を備え、それぞれの反射面においてそれぞれの撮影光学系の光軸を前記撮像素子の方向に偏向させることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 前記第1の撮影光学系は、回転可能な反射部材を備え、前記駆動機構は、前記反射部材を回転駆動することにより前記第1の撮影光学系の光軸の偏向方向を変化させることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 前記駆動機構は、前記第1,第2の撮影光学系を一体にチルトまたはパン方向に移動させることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 前記制御部は、前記撮像素子の第2の領域からの信号に基づいて前記第1の撮影光学系が前記目的とする被写体を撮影するための相対的な撮影方向角度を演算し、前記演算された角度情報を用いてパン方向またはチルト方向への駆動量を求め、求められた駆動量に基づいて前記駆動機構を制御することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 前記制御部は、前記撮像素子の第2の領域からの信号に基づいて目的とする被写体を追尾するように前記駆動機構を制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008316844A JP2010141671A (ja) | 2008-12-12 | 2008-12-12 | 撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008316844A JP2010141671A (ja) | 2008-12-12 | 2008-12-12 | 撮像装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010141671A true JP2010141671A (ja) | 2010-06-24 |
Family
ID=42351392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008316844A Pending JP2010141671A (ja) | 2008-12-12 | 2008-12-12 | 撮像装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010141671A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013101213A (ja) * | 2011-11-08 | 2013-05-23 | Olympus Imaging Corp | 撮像装置 |
JP2015154386A (ja) * | 2014-02-18 | 2015-08-24 | 富士フイルム株式会社 | 自動追尾撮像装置 |
US9667872B2 (en) * | 2012-12-05 | 2017-05-30 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Camera to capture multiple images at multiple focus positions |
US10244166B2 (en) | 2014-06-27 | 2019-03-26 | Fujifilm Corporation | Imaging device |
US10244165B2 (en) | 2014-06-27 | 2019-03-26 | Fujifilm Corporation | Imaging device |
WO2022166765A1 (zh) * | 2021-02-05 | 2022-08-11 | 深圳传音控股股份有限公司 | 图像处理方法、移动终端及存储介质 |
-
2008
- 2008-12-12 JP JP2008316844A patent/JP2010141671A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013101213A (ja) * | 2011-11-08 | 2013-05-23 | Olympus Imaging Corp | 撮像装置 |
US9667872B2 (en) * | 2012-12-05 | 2017-05-30 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Camera to capture multiple images at multiple focus positions |
JP2015154386A (ja) * | 2014-02-18 | 2015-08-24 | 富士フイルム株式会社 | 自動追尾撮像装置 |
WO2015125388A1 (ja) * | 2014-02-18 | 2015-08-27 | 富士フイルム株式会社 | 自動追尾撮像装置 |
US9924084B2 (en) | 2014-02-18 | 2018-03-20 | Fujifilm Corporation | Auto-tracking imaging apparatus including wide-angle and telephoto optical systems |
US10244166B2 (en) | 2014-06-27 | 2019-03-26 | Fujifilm Corporation | Imaging device |
US10244165B2 (en) | 2014-06-27 | 2019-03-26 | Fujifilm Corporation | Imaging device |
WO2022166765A1 (zh) * | 2021-02-05 | 2022-08-11 | 深圳传音控股股份有限公司 | 图像处理方法、移动终端及存储介质 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5809936B2 (ja) | 撮像装置 | |
US7561343B2 (en) | Electronic image pickup apparatus using zoom lens system | |
JP3864897B2 (ja) | 撮像レンズ装置 | |
JP2005128286A (ja) | 超広角レンズ光学系及びそれを備えた撮像装置と表示装置 | |
JP5528211B2 (ja) | ズームレンズ及びそれを有する撮像装置 | |
US6496310B2 (en) | Optical system and optical apparatus provided with the same | |
RU2699312C1 (ru) | Оптическая система, имеющая преломляющую поверхность и отражающую поверхность, и устройство захвата изображения и проекционное устройство, включающие в себя ее | |
JP5201957B2 (ja) | 撮像装置 | |
JP2005128186A (ja) | ズームレンズ、並びにそれを用いたビデオカメラ及びデジタルスチルカメラ | |
JP2007140158A (ja) | ズームレンズ及びカメラ | |
US9557544B2 (en) | Zoom lens and image pickup apparatus including zoom lens | |
US8031254B2 (en) | Optical device, imaging device, control method for optical device, and program | |
JP2008083503A (ja) | 光路を反射する反射面を備えたズームレンズ及びそれを備えた撮像装置 | |
CN105717619A (zh) | 变焦镜头及包括该变焦镜头的摄像装置 | |
JP2010141671A (ja) | 撮像装置 | |
JP2003287677A (ja) | 広角ズームレンズ | |
JP2009122379A (ja) | 光学装置及びその制御方法、撮像装置、並びにプログラム | |
JP2007108544A (ja) | ズームレンズ及びそれを有する撮像装置 | |
JP2009282180A (ja) | 観察光学系及びそれを用いた撮像装置 | |
JP4097932B2 (ja) | 接眼レンズを備えた一眼レフカメラ | |
JP2013218229A (ja) | ズームレンズ系、撮像装置モジュール及び撮像表示装置 | |
US20230388476A1 (en) | Stereoscopic optical system and image pickup apparatus | |
JP2004333769A (ja) | ズームレンズ及びそれを用いた撮像機器 | |
JP2016156859A (ja) | ズームレンズ及びそれを有する撮像装置 | |
JPH08307904A (ja) | 立体撮影用光学系 |