JP2010139909A - 顕微鏡装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】全視野内で焦点位置の差を生じることなく撮像ができ、且つ、観察用光路及び撮像用光路において同じ倍率の像を観察することが容易に可能となる顕微鏡装置を提供する。
【解決手段】顕微鏡装置100は、変倍に際して倍率が変化しない第1レンズ群1、及び、倍率が変化し、複数のレンズ群からなる第2レンズ群2を有し、物体面の法線に対して所定の角度だけ傾いた光軸を有するズーム光学系10と、ズーム光学系10を含み物体の像を形成する観察光学系20と、ズーム光学系10を含み物体の像を撮像する撮像光学系30と、ズーム光学系20に対して、観察光学系20及び撮像光学系30を切り換える光路切り換え部(第1のミラー3)と、を有し、第1レンズ群1の光軸が、第2レンズ群2の光軸に対して傾いて配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、顕微鏡装置に関する。
小さな昆虫や植物、鉱物の標本を観察する場合、あるいは、時計や電子機器などの微小部品の欠陥等を検査する場合などで、20倍から40倍程度の比較的低位倍率で観察しようとする場合、主として、実体顕微鏡が用いられている。また、観察物体を撮影する場合、これらの顕微鏡に付随している撮影装置を用いて行われている。
実体顕微鏡は、物体を、立体的に観察するため、左右独立した観察光学系を備えており、この観察光学系の配置から、平行系実体顕微鏡と内斜系実体顕微鏡とに大別される。平行系実体顕微鏡は、左右の観察光学系が互いに平行なので、観察光学系とは別に撮影用の撮像光学系等の配置が容易であり、システムの拡張性に優れ、観察と同時に撮影することが可能である反面、対物レンズの構成が複雑で、装置が大型になり高価なものになってしまう。一方、内斜系実体顕微鏡は、2つの顕微鏡を互いに所定の角度をもたせて並べた構造であり、小型化には有利である。しかし、内斜系実体顕微鏡では、基本的に、観察光学系が観察対象物体に対して斜めに配置されている。そのため、物体に対し、垂直方向から撮影すべく撮影光学系を配置するときなど、レンズ同士の干渉をさけるために、左右眼用の観察光学系の物体に対する角度(内斜角)を大きく取ると、平面物体等の観察時に、視野中心以外はピントが合わないという現象が生じてしまう。この現象を解決する手法として、結像レンズ群を構成する少なくとも一部のレンズ群の光軸を、物体に向かって接眼レンズ群の光軸を延長した軸に対して傾いて配置することにより、平面物体を斜めから観察しても、全視野内で焦点位置の差を生じることのない観察を可能とした顕微鏡装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−025424号公報
しかしながら、従来の顕微鏡装置においては、観察用光路と撮像用光路とが完全に独立した光路となっている。従って、例えば、内斜系実体顕微鏡のように、ズームレンズ系で倍率を変えながら観察する場合、観察用光路と撮像用光路とで同じ倍率の像を観察することが困難であるという課題があった。観察用光路及び撮像用光路のそれぞれにズームレンズ系を配置し、各光路での像が同じ倍率となるようにズームレンズ系の各レンズ群の移動を連動させることは可能であるが、そのような機構を設けるにはコストがかかる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、全視野内で焦点位置の差を生じることなく撮像ができ、且つ、観察用光路及び撮像用光路において同じ倍率の像を観察することが容易に可能となる顕微鏡装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、第1の本発明に係る顕微鏡装置は、変倍に際して倍率が変化しない第1レンズ群、及び、倍率が変化し、複数のレンズ群からなる第2レンズ群を有し、物体面の法線に対して所定の角度だけ傾いた光軸を有するズーム光学系と、ズーム光学系を含み物体の像を形成する観察光学系と、ズーム光学系を含み物体の像を撮像する撮像光学系と、ズーム光学系に対して、観察光学系及び撮像光学系を切り換える光路切り換え部と、を有し、第1レンズ群の光軸が、第2レンズ群の光軸に対して傾いて配置される。
このような顕微鏡装置は、第2レンズ群の光軸に対する第1レンズ群の光軸の傾き角度をθ1とし、物体面の法線に対する第2レンズ群の光軸の傾き角度をθ2とし、第1レンズ群の担う倍率をβとし、実視野の大きさをyとし、物体側焦点深度をΔとしたとき、次式
Figure 2010139909
の条件を満足することが好ましい。
また、このような顕微鏡装置は、第1レンズ群を偏芯させることにより生じる像の周辺部での倍率のずれを、画像処理により補正することが好まし。
また、前記課題を解決するために、第2の本発明に係る顕微鏡装置は、物体面の法線に対して所定の角度だけ傾いた光軸を有するズーム光学系と、ズーム光学系を含み物体の像を形成する観察光学系と、ズーム光学系を含み、撮像レンズ群を有して物体の像を撮像する撮像光学系と、ズーム光学系に対して、観察光学系及び撮像光学系を切り換える光路切り換え部と、を有し、撮像レンズ群の光軸が、ズーム光学系の光軸に対して傾いて配置される。
このような顕微鏡装置は、物体面の法線に対するズーム光学系の光軸の傾き角度をθ3とし、ズーム光学系の光軸に対する撮像レンズ群の光軸の傾き角度をθ4とし、ズーム光学系の担う倍率をβ1とし、撮像レンズ群の担う倍率をβ2とし、実視野の大きさをyとし、物体側焦点深度をΔとしたとき、次式
Figure 2010139909
の条件を満足することが好ましい。
また、このような顕微鏡装置は、ズーム光学系の光軸に対する撮像レンズ群の光軸の傾き角度が、ズーム光学系の変倍動作に連動して変化することが好ましい。
さらに、このような顕微鏡装置は、撮像レンズ群を偏芯させることにより生じる像の周辺部での倍率のずれを、画像処理により補正することが好ましい。
本発明に係る顕微鏡装置を以上のように構成すると、全視野内で焦点位置の差を生じることなく撮像ができ、且つ、観察用光路及び撮像用光路において同じ倍率の像を観察することが容易に可能となる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。まず、図1を用いて、第1の実施形態に係る顕微鏡装置の構成について説明する。この図1に示す顕微鏡装置100は、内斜系実体顕微鏡であって、目視観察のために、2つの観察光学系20(左眼用観察光学系L及び右眼用観察光学系R)を有して構成される。左右眼用観察光学系L,Rとも、物体O側から順に、第1レンズ群1及び第2レンズ群2から構成されるズーム光学系10と、接眼レンズ5とを有して構成され、さらに、第2レンズ群2は、3つのレンズ群21,22,23から構成される。この図1に示す内斜系実体顕微鏡において、物体Oから出た光は,第1レンズ群1及び第2レンズ群2からなるズーム光学系10によって像4が結像され、観察者は、この像4を、接眼レンズ5を介して観察する。なお、変倍に際しては、第1レンズ群1は固定され、第2レンズ群2を構成するレンズ群21〜23は光軸方向に移動される。すなわち、変倍に際しては、第1レンズ群1がこのズーム光学系10の中で担う倍率は変化せず、第2レンズ群2がこのズーム光学系10の中で担う倍率は変化する。
また、この内斜系実体顕微鏡は、右眼用観察光学系Rの第2レンズ群2と接眼レンズ5(像4)との間の光路上に、第1のミラー3を挿抜自在に有し、さらに、第2のミラー6と撮像素子8とを有している(これらを「撮像光学系30」と呼ぶ)。第1のミラー3が光路上に挿入されると、第2レンズ群2を出射した光は第1及び第2のミラー3,6で反射され、撮像素子8の撮像面上に、物体Oの像7が結像される。これにより物体Oの像7の画像取得を行うことができる。もちろん、目視観察を行うときは、第1のミラー3は光路上から抜脱され、左右眼用観察光学系L,Rを用いて目視による観察が行われる。このように、この第1のミラー3は、ズーム光学系10に対して観察光学系20と撮像光学系30とを切り換える光路切り換え部として機能する。また、この第1の実施形態に係る顕微鏡装置100は、目視観察を行うときも画像取得を行うときも、第1及び第2レンズ群1,2からなるズーム光学系10を共通して利用しているため、同じ倍率で標本(物体O)の観察及び撮像を行うことができる。
以上のように、このような第1の実施形態に係る内斜系実体顕微鏡においては、左右眼用観察光学系L,Rの光軸は、物体Oの観察面の法線に対して所定の角度を有して傾いて配置されている。そのため、像周辺での焦点のずれを補正する方法について、図2を用いて説明する。なお、この図2は、内斜系実体顕微鏡の片側の光路(観察光学系)の構成を示しており、図1と同様の構成は同一の符号を付し詳細な説明は省略する。また、この観察光学系20の光軸(第2レンズ群2の光軸と一致する)は物体Oに対して傾いて配置されており、物体Oの観察面の法線に対するこの光軸の傾き角度を、θ2とする
物体Oから出た光は、第1レンズ群1により一次像I1が結像され、さらに、一次像I1からの光は第2レンズ群2に入射して二次像I2が結像される。ここで、このズーム光学系10においては、目視観察においても、画像取得の際においても、像周辺での焦点のずれを補正するために、第2レンズ群2の光軸に対して第1レンズ群1の光軸が角度θ1だけ傾けて配置されている。
このように、物体Oの観察面に対して光軸が傾いて配置されているズーム光学系10は、次の条件式(1)及び(2)を満足するように構成される。なお、この条件式(1)において、Δは物体側焦点深度を示し、yは実視野の大きさを示し、βは第1レンズ群1の担う倍率を示す。
Figure 2010139909
条件式(1)は内斜系実体顕微鏡装置の観察光学系20において、視野内での焦点ずれを抑えるための条件である。上述のように、第2レンズ群2の光軸は、物体Oの観察面の法線に対してθ2だけ傾いており、また、第1レンズ群1の光軸は第2レンズ群2の光軸に対してθ1だけ傾いている。ここで、一次像I1が、倍率が変化する第2レンズ群2に対して傾いていると、第2レンズ群2によって形成される二次像I2の傾きがこの第2レンズ群2の変倍時に変化してしまう。したがって、周辺部でのピントずれを補正するためには、一次像I1の第2レンズ群2の主面に対する傾きが0、すなわち、物体Oの物体面に対する一次像I1の傾きが−θ1となる必要がある。そのため、第2レンズ群2の物体Oの観察面の法線に対する傾き角度θ2と、第2レンズ群2の光軸に対する第1レンズ群1の光軸の傾き角度θ1とは、シャインプルーフの条件により、次の条件式(3)を満足する必要がある。
Figure 2010139909
そして、tanθをθと近似して、条件式(3)をθ1について解くと、次式(4)のようになり、第1レンズ群1の光軸の偏芯量がこの条件式(4)を満足するように、この第1レンズ群1を傾けると、像の焦点ずれが抑えられる。
Figure 2010139909
また、第2レンズ群2の光軸に対する第1レンズ群1の光軸の傾き角度θ1が、条件式(4)の右辺から若干ずれていても、それによる視野内での焦点ずれが観察光学系20及び撮像光学系30の焦点深度内に入る程度であれば問題ない。すなわち、実視野の大きさyと、物体側焦点深度Δと、第1レンズ群1の担う倍率βとに対して、第1レンズ群1の偏芯量(光軸の傾き角度θ1)を条件式(1)の範囲に抑えれば、視野全体を焦点深度内に収めることが可能となる。
また、条件式(2)は、物体を立体視するのに適した観察光学系20の条件式である。内斜系実体顕微鏡などの物体を立体視する顕微鏡においては、物体Oの観察面(物体面)の法線に対する光軸の角度を、観察者が明視の距離に配置された物体を見るときの、両眼の物体に対してなす角度の半分程度とすることが望ましい。眼幅50〜75mm、明視の距離を250〜300mmとすると、その角度は4°〜9°となる。
このようにズーム光学系10を構成する一部のレンズ群(この第1の実施形態においては、変倍に際して固定される第1レンズ群1)を、所定の条件を満たすようにその光軸を偏芯させて配置することにより、像周辺での焦点のずれを補正することができる。なお、このように第1レンズ群1を偏芯させた場合、像の中心部と周辺部とで倍率がずれてしまう。従って、撮像素子8で取得した画像に対して画像処理を行い、倍率のずれを補正することが望ましい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る顕微鏡装置の構成について図3を用いて説明する。この図3に示す顕微鏡装置200も、内斜系実体顕微鏡であって、目視観察のために、左眼用観察光学系Lと、右眼用観察光学系Rとからなる2つの観察光学系20を有して構成される。左右眼用観察光学系L,Rとも、物体O側から順に、ズーム光学系10と、接眼レンズ5とを有して構成される。ここで、第1の実施形態においては、ズーム光学系10を、変倍に際して固定される第1レンズ群1と、光軸に沿って移動する第2レンズ群2とから構成した場合について説明したが、この第2の実施形態においては、ズーム光学系10は、変倍に際して光軸に沿って移動する4枚のレンズ群20〜23を有して構成される。この第2の実施形態に係る内斜系実体顕微鏡において、物体Oから出た光は,ズーム光学系10によって像4が結像され、観察者は、この像4を、接眼レンズ5を介して観察する。
また、この内斜系実体顕微鏡の撮像光学系30は、右眼用観察光学系Rのズーム光学系10と接眼レンズ5(像4)との間の光路上に、第1のミラー3を挿抜自在に有し、さらに、第2のミラー6と、撮像レンズ群9と、撮像素子8とが光軸上にこの順で並んで配置されている。この第1のミラー3が光路上に挿入されると、第2レンズ群2を出射した光は第1及び第2のミラー3,6で反射され、撮像レンズ群9により撮像素子8の撮像面上に、物体Oの像7を結像する。これにより物体Oの像7の画像取得を行うことができる。もちろん、目視観察を行うときは、第1のミラー3は光路上から抜脱され、左右眼用観察光学系L,Rを用いて目視による観察が行われる。このように、この第1のミラー3は、ズーム光学系10に対して観察光学系20と撮像光学系30とを切り換える光路切り換え部として機能する。また、この第2の実施形態に係る顕微鏡装置200は、目視観察を行うときも画像取得を行うときも、ズーム光学系10を共通して利用しているため、同じ倍率で観察及び撮像を行うことができる。
以上のように、このような第2の実施形態に係る内斜系実体顕微鏡においても、左右眼用観察光学系L,Rの光軸は、物体Oの観察面の法線に対して所定の角度を有して(傾いて)配置されている。そのため、像周辺での焦点のずれを補正する方法について、図4を用いて説明する。なお、この図4は、内斜系実体顕微鏡の片側の光路(観察光学系)の構成を示しており、図3と同様の構成は同一の符号を付し詳細な説明は省略する。また、この観察光学系20(ズーム光学系10)の光軸は物体Oに対して傾いて配置されており、物体Oの観察面の法線に対するこの光軸の傾き角度を、θ3とする
第1の実施形態に係る顕微鏡装置100においては、像周辺での焦点ずれを補正するために、ズーム光学系10の一部のレンズ群(第1レンズ群1)を偏芯させていたのに対し、この第2の実施形態に係る顕微鏡装置200においては、撮像光学系30に配置されている撮像レンズ群9を偏芯させる。一般的にレンズが偏芯すると像は劣化する。しかし、像の近くに配置された撮像レンズ9の偏芯は、物体の近くに配置されたズーム光学系10(第1の実施形態の場合は第1レンズ群1)の偏芯に比べて、像への影響が少ない。従って、この第2の実施形態においては、像の劣化を抑えることができる。
この第2の実施形態において、撮像レンズ群9の光軸は、ズーム光学系10の光軸に対して角度θ4だけ傾いて配置されている。この第2の実施形態に係る顕微鏡装置200のように、物体Oの観察面に対して光軸が傾いて配置されているズーム光学系10は、次の条件式(5)及び(6)を満足する必要がある。なお、この条件式(6)において、Δは物体側焦点深度を示し、yは実視野の大きさを示し、β1はズーム光学系2の担う倍率を示し、β2は撮像レンズ群9の担う倍率を示す。
Figure 2010139909
条件式(5)は、第1の実施形態の条件式(2)と同様に、物体を立体視するのに適した観察光学系の条件である(詳細な説明は省略する)。
一方、条件式(6)は内斜系実体顕微鏡において、視野内での焦点ずれを抑えるための条件である。上述のように、物体Oからの光は、ズーム光学系10によって一次像I1として結像し、さらに、この一次像I1からの光は撮像レンズ群9に入射して二次像I2(図3における像7)を結像する。ズーム光学系10の光軸は、物体Oの観察面の法線に対してθ1だけ傾いていており、撮像レンズ群9の光軸はズーム光学系10の光軸に対してθ2だけ傾いている。このとき、一次像I1は、ズーム光学系10の主面に対してθI1だけ傾いているとすると、次の条件式(7)が成り立つ。
Figure 2010139909
ここで、周辺部でのピントずれを補正するためには、二次像I2の法線のズーム光学系10に対する傾きが0、すなわち、撮像レンズ群9の光軸に対する二次像I2の法線の傾きが−θ2となる必要がある。そのため、ズーム光学系10の光軸に対する撮像レンズ群9の光軸の傾き角度θ2と、一次像I1の傾き角度θI1とは、シャインプルーフの条件により、次の条件式(8)を満足する必要がある。
Figure 2010139909
そして、tanθをθと近似して、条件式(7),(8)をθ2について解くと、次式(9)のようになり、撮像レンズ群9の偏芯量がこの条件式(9)を満足するように、撮像レンズ群9を傾けると、像の焦点ずれが抑えられる。
Figure 2010139909
また、ズーム光学系10の光軸に対する撮像レンズ群9の光軸の傾き角度θ4が、条件式(9)の右辺から若干ずれていても、それによる視野内での焦点ずれが撮像光学系の焦点深度内に入る程度であれば問題ない。すなわち、実視野の大きさyと、物体側焦点深度Δと、ズーム光学系10の担う倍率β1と、撮像レンズ群9の担う倍率β2とに対して、撮像レンズ群9の偏芯量(ズーム光学系10の光軸に対する撮像レンズ群9の光軸の傾き角度θ4)を条件式(6)の範囲に抑えれば、視野全体を焦点深度内に収めることが可能となる。
このように撮像レンズ群9を、所定の条件を満たすように偏芯させて配置することにより、像周辺での焦点のずれを補正することができる。
なお、この第2の実施形態においては、偏芯させるレンズ群(撮像レンズ群9)がズーム光学系10の像側にあるため、ズーム光学系10の倍率に応じて、シャインプルーフの条件を満たすために必要な撮像レンズ群9の偏芯量(傾き角度)が変化する。従って、ズーム光学系10の変倍動作と連動して撮像レンズ群9の偏芯量を所定の量に変化させる機構を備えることで、常に像周辺での焦点ずれをなくすことが可能である。例えば、図5に示すように、この顕微鏡装置の全体の作動を制御する制御装置40と、ズーム光学系10のレンズ群を光軸に沿って移動させるズームアクチュエータ41と、撮像レンズ群9を偏芯させる偏芯アクチュエータ42と、を備え、制御装置40によりズームアクチュエータ41の作動を制御して変倍させるときに、合わせて、偏芯アクチュエータ42の作動を制御して偏芯量を調整するように構成する。また、この第2の実施形態においても、撮像レンズ群9を偏芯させることにより、像の中心部と周辺部とで倍率がずれてしまう。従って、撮像素子8で取得した画像に対して、制御装置40において画像処理を行い、倍率のずれを補正することが望ましい。なお、この画像処理については第1の実施形態においても同様の構成で実現することができる。
第1の実施形態に係る顕微鏡装置の光学系の構成を示す説明図である。 第1の実施形態における各レンズ群の配置を説明するための説明図である。 第2の実施形態に係る顕微鏡装置の光学系の構成を示す説明図である。 第2の実施形態における各レンズ群の配置を説明するための説明図である。 第2の実施形態に係る顕微鏡装置の作動を制御する制御装置のブロック図である。
符号の説明
1 第1レンズ群 2 第2レンズ群 3 第1のミラー(光路切り換え部)
9 撮像レンズ群 10 ズーム光学系 20 観察光学系
30 撮像光学系 100,200 顕微鏡装置(内斜系実体顕微鏡)

Claims (7)

  1. 変倍に際して倍率が変化しない第1レンズ群、及び、倍率が変化し、複数のレンズ群からなる第2レンズ群を有し、物体面の法線に対して所定の角度だけ傾いた光軸を有するズーム光学系と、
    前記ズーム光学系を含み前記物体の像を形成する観察光学系と、
    前記ズーム光学系を含み前記物体の像を撮像する撮像光学系と、
    前記ズーム光学系に対して、前記観察光学系及び前記撮像光学系を切り換える光路切り換え部と、を有し、
    前記第1レンズ群の光軸が、前記第2レンズ群の光軸に対して傾いて配置された顕微鏡装置。
  2. 前記第2レンズ群の光軸に対する前記第1レンズ群の光軸の傾き角度をθ1とし、物体面の法線に対する前記第2レンズ群の光軸の傾き角度をθ2とし、前記第1レンズ群の担う倍率をβとし、実視野の大きさをyとし、物体側焦点深度をΔとしたとき、次式
    Figure 2010139909
    の条件を満足する請求項1に記載の顕微鏡装置。
  3. 前記第1レンズ群を偏芯させることにより生じる像の周辺部での倍率のずれを、画像処理により補正する請求項1または2に記載の顕微鏡装置。
  4. 物体面の法線に対して所定の角度だけ傾いた光軸を有するズーム光学系と、
    前記ズーム光学系を含み前記物体の像を形成する観察光学系と、
    前記ズーム光学系を含み、撮像レンズ群を有して前記物体の像を撮像する撮像光学系と、
    前記ズーム光学系に対して、前記観察光学系及び前記撮像光学系を切り換える光路切り換え部と、を有し、
    前記撮像レンズ群の光軸が、前記ズーム光学系の光軸に対して傾いて配置された顕微鏡装置。
  5. 物体面の法線に対する前記ズーム光学系の光軸の傾き角度をθ3とし、前記ズーム光学系の光軸に対する前記撮像レンズ群の光軸の傾き角度をθ4とし、前記ズーム光学系の担う倍率をβ1とし、前記撮像レンズ群の担う倍率をβ2とし、実視野の大きさをyとし、物体側焦点深度をΔとしたとき、次式
    Figure 2010139909
    の条件を満足する請求項4に記載の顕微鏡装置。
  6. 前記ズーム光学系の光軸に対する前記撮像レンズ群の光軸の傾き角度が、前記ズーム光学系の変倍動作に連動して変化する請求項4または5に記載の顕微鏡装置。
  7. 前記撮像レンズ群を偏芯させることにより生じる像の周辺部での倍率のずれを、画像処理により補正する請求項4〜6いずれか一項に記載の顕微鏡装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015512030A (ja) * 2012-02-07 2015-04-23 株式会社ニコン 結像光学系、撮像装置、形状測定装置、構造物製造システム、及び構造物製造方法

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