JP2010135222A - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラズマディスプレイパネルのエージング時における走査電極(X電極)および放電維持電極(Y電極)の上の保護膜の損傷を防止する。
【解決手段】X電極20が前面基板の右側端部から延在し、Y電極10が前面基板の左側から延在している。表示領域において、X電極10の外側には2つに分岐したX黒帯15が、Y電極20の外側には2つに分岐したY黒帯25が配置している。エージング時はX黒帯15とY黒帯25との間で放電させるので、X電極10、Y電極20上の保護膜は損傷を受けない。また、X黒帯15とY黒帯25の各々を2つに分岐したので、容量が増加することを防止してエージング時の電力の増大を抑制し、かつ、エージングがおこなわれない領域が生ずることを防止する。
【選択図】図2
【解決手段】X電極20が前面基板の右側端部から延在し、Y電極10が前面基板の左側から延在している。表示領域において、X電極10の外側には2つに分岐したX黒帯15が、Y電極20の外側には2つに分岐したY黒帯25が配置している。エージング時はX黒帯15とY黒帯25との間で放電させるので、X電極10、Y電極20上の保護膜は損傷を受けない。また、X黒帯15とY黒帯25の各々を2つに分岐したので、容量が増加することを防止してエージング時の電力の増大を抑制し、かつ、エージングがおこなわれない領域が生ずることを防止する。
【選択図】図2
Description
本発明は表示装置に係り、特にエージング工程における保護膜の損傷を防止し、かつ、エージング効果を向上することが出来るプラズマディスプレイパネルおよびその製造方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(PDP)を用いたPDP表示装置は、薄型で特に大画面の表示が可能なディスプレイとして需要が拡大している。プラズマディスプレイパネルの前面基板には放電維持電極と走査電極のペアが所定間隔をもって延在しており、放電維持電極と走査電極を誘電体が覆い、誘電体の上には2次電子を放出させるための保護膜が形成されている。また、背面基板には放電維持電極と走査電極と直角方向に延在するアドレス電極が形成され、アドレス電極を誘電体が覆っている。
前面基板と背面基板とが完成した後、シール材によって前面基板と背面基板を重ね合わせ、内部を真空に排気する。その後、Ne、Xe等のガスを導入してシールする。サブ画素(サブピクセル)は走査電極および放電維持電極とアドレス電極との交点に形成される。書き込み期間において、アドレス電極と走査電極によって映像信号を書き込み、その後、放電維持期間において映像信号が書き込まれたサブピクセルにおいてのみ、走査電極と放電維持電極との間で放電を起こさせることによって画像を形成する。
放電維持期間における放電電圧が高いと回路に対して負担が大きく、消費電力も大きくなる。また、放電電圧がばらつくと、映像信号どおりにサブピクセルが点灯しないこともある。プラズマディスプレイパネルが完成した直後では、内部の保護膜、誘電体等に不純物が付着しており、放電開始電圧が高くなっている。
これを防止するために、プラズマディスプレイパネルが完成した後、所定の時間、所定の電圧によってエージングを行う。プラズマディスプレイパネルが完成した直後では、放電開始電圧が高いために、エージングにおける放電電圧は、通常のプラズマディスプレイパネルの駆動電圧よりも高い。
通常の駆動における放電は、走査電極と放電維持電極との間で行われるが、この放電時、走査電極および放電維持電極を覆う保護膜が損傷を受ける。この保護膜の損傷がプラズマディスプレイパネルの寿命を決める要因となっている。この損傷は走査電極および放電維持電極の上の保護膜において著しい。エージングにおいては、放電電圧が高いので、走査電極および放電維持電極上の保護膜の損傷も通常の動作に比較して大きい。
「特許文献1」には、エージング時の放電電極として走査電極および放電維持電極を使用せず、コントラスト向上のために使用される、導電性の黒帯にエージング電圧を印加することによって、エージング時における走査電極および放電維持電極上の保護膜の損傷を防止する構成が記載されている。
「特許文献1」に記載のプラズマディスプレイパネルは、エージング時における走査電極20および放電維持電極10上の保護膜6の損傷を防止する効果はあるが、次ぎのような問題点を有している。図13は「特許文献1」によるプラズマディスプレイパネルの断面模式図である。図13において、前面基板1には走査電極20(Y電極20)と放電維持電極10(Y電極10)が所定間隔をもって配置しており。走査電極20および放電維持電極10の外側にはX黒帯15、Y黒帯25が配置されている。X黒帯15、Y黒帯25は幅広く形成されている。走査電極20、放電維持電極10、およびX黒帯15、Y黒帯25を覆って誘電体層5と保護膜6が形成されている。
背面基板2にはX電極10およびY黒帯25と直角方向にアドレス電極30が延在しており、アドレス電極30は誘電体層5によって被覆されている。前面基板1と背面基板2の間には横方向(アドレス電極30と直角方向)の隔壁7がある場合と無い場合とがあるので、図13では点線で示している。
図13において、駆動時の放電はX電極10とY電極20との間で発生するが、エージング時は、X黒帯15とY黒帯25との間で放電を生ずる。図13において、X黒帯15とY黒帯25は幅が大きく形成されているので、X黒帯15あるいはY黒帯25と、アドレス電極30等との間に大きな容量が発生する。放電時は高周波が印加されるので、容量が大きいと、消費電力も大きくなり、発熱等の問題を引き起こす。
図14は「特許文献1」に記載の構成における他の問題点を説明する図である。図14において、Aの領域においては、X黒帯15とY黒帯25の間にX電極10とY電極20が配置されてサブピクセルAが形成され、Bの領域においては、Y黒帯25とX黒帯15の間にY電極20とX電極10が配置されて、サブピクセルBが形成されている。
通常の駆動時は、X電極10とY電極20の間で放電が生じて画像が形成されるが、エージング時は、X電極10上とY電極20上の保護膜6にダメージを与えないようにするために、X黒帯15とY黒帯25との間において放電を生じさせる。
図14において、なんらかの原因で、AサブピクセルにおけるX黒帯15とY黒帯25の間隔G1がBサブピクセルにおけるY黒帯25とX黒帯15の間隔G2よりも大きくなったとする。この場合、放電は間隔が小さいBサブピクセルにおいて開始する。間隔の小さいBサブピクセルにおいて放電が生ずると、Y黒帯25はAサブピクセルと共通に使用されているために、間隔の大きいAサブピクセルにおいては放電が生じない場合がある。図14においては、放電の生じない領域をAサブピクセルで代表させているが、実際はAサブピクセルの左右の領域も放電が生じない。
そうすると、Aサブピクセル付近はエージングがなされないことになり、実際の動作時に色むらの原因になる。色むらを防止するには、Aサブピクセル付近を再度エージングする必要があり、エージング工程のタクト時間が倍かかってしまう。
本発明は、エージング時におけるX電極10あるいはY電極20の上の保護膜6が損傷することを防止するとともに、従来技術における以上述べたような問題点を克服することである。
本発明は以上のような問題点を解決するものであり、具体的な手段は次ぎのとおりである。
(1)前面基板と背面基板がシール部を介して接着したプラズマディスプレイパネルであって、前記前面基板の第1の端部からは、第1の電極が第2の端部の方向に延在し、前記前面基板の前記第2の端部からは第2の電極が前記第1の端部の方向に延在し、前記前面基板の前記第1の端部からは、導電性を有する第1の黒帯が前記第2の端部の方向に延在し、前記第1の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、前記前面基板の前記第2の端部からは、導電性を有する第2の黒帯が前記第1の方向に延在し、前記第2の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、前記第1の電極と前記第2の電極が対向する側を内側とした場合、前記2つに分岐した第1の黒帯は前記第1の電極よりも外側に配置し、前記2つに分岐した第2の黒帯は前記第2の電極よりも外側に配置されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
(2)前記第1の黒帯と前記第2の黒帯はエージング工程において放電電極として用いられ、前記分岐した第1の黒帯の一方と前記分岐した第2の黒帯の一方とは、第1のセルの放電電極として用いられ、前記分岐した第1の黒帯の他方は前記第1のセルに隣接する第2のセルの放電電極として用いられ、前記分岐した第2の黒帯の他方は前記第1のセルに隣接する第3のセルの放電電極として用いられることを特徴とする(1)に記載のプラズマディスプレイパネル。
(3)前面基板と背面基板がシール部を介して接着したプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、前記前面基板の前記第1の端部からは、導電性を有する第1の黒帯が第2の端部の方向に延在し、前記第1の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、前記前面基板の第1の端部よりも内側からは、第1の電極が前記第2の端部の方向に延在し、前記前面基板の前記第2の端部からは、導電性を有する第2の黒帯が前記第1の方向に延在し、前記第2の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、前記前面基板の第2の端部よりも内側からは、第2の電極が第1の端部の方向に延在し、前記第1の電極と前記第2の電極が対向する側を内側とした場合、前記2つに分岐した第1の黒帯は前記第1の電極よりも外側に配置し、前記2つに分岐した第2の黒帯は前記第2の電極よりも外側に配置されており、前記第1の黒帯は複数形成されており、前記第1の複数の黒帯は前記第1の端部において接続され、前記第2の黒帯は複数形成されており、前記第2の複数の黒帯は前記第2の端部において接続され、前記第1の端部において、前記複数の第1の黒帯が接続された部分、および、前記第2の端部において、前記複数の第2の黒帯が接続された部分は、エージング工程の後、前記前面基板から切り離されることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
(4)前面基板と背面基板がシール部を介して接着したプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、前記前面基板の前記第1の端部からは、導電性を有する第1の黒帯が第2の方向に延在し、前記第1の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、前記前面基板の第1の端部よりも内側からは、第1の電極が前記第2の端部の方向に延在し、前記前面基板の前記第2の端部からは、導電性を有する第2の黒帯が前記第1の方向に延在し、前記第2の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、前記前面基板の第2の端部よりも内側からは、第2の電極が第1の端部の方向に延在し、前記第1の電極と前記第2の電極が対向する側を内側とした場合、前記2つに分岐した第1の黒帯は前記第1の電極よりも外側に配置し、前記2つに分岐した第2の黒帯は前記第2の電極よりも外側に配置されており、前記第1の黒帯は複数形成されており、前記第1の複数の黒帯は前記第1の端部において互いに絶縁し、前記第2の黒帯は複数形成されており、前記第2の複数の黒帯は前記第2の端部において互いに絶縁されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
(5)前面基板と背面基板がシール部を介して接着したプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、前記前面基板の第1の端部からは、第1の電極が第2の端部の方向に延在し、前記前面基板の前記第2の端部からは第2の電極が前記第1の端部の方向に延在し、前記前面基板の前記第1の端部からは、導電性を有する第1の黒帯が前記第2の端部の方向に延在し、前記第1の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、前記前面基板の前記第2の端部からは、導電性を有する第2の黒帯が前記第1の方向に延在し、前記第2の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、前記第1の電極と前記第2の電極が対向する側を内側とした場合、前記2つに分岐した第1の黒帯は前記第1の電極よりも外側に配置し、前記2つに分岐した第2の黒帯は前記第2の電極よりも外側に配置されており、前記背面基板には前記第1の電極および、前記第2の電極と直角方向に第3の電極が延在し、前記プラズマディスプレイパネルをエージングする際、前記前面基板に形成された前記第1の電極と、前記背面に形成された前記第3の電極との間に電圧を印加して放電を開始させ、所定時間をおいて、前記前面基板に形成された前記第2の電極に電圧を印加し、その後、前記第1の電極と前記第2の電極に交互に電圧を印加してエージングすることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
本発明によれば、エージング工程において、エージング電極として走査電極(Y電極)と放電維持電極(X電極)を使用せず、Y電極より外側に配置されたY黒帯、X電極よりも外側に配置されたX黒帯を使用するので、エージング中の、Y電極およびX電極の上に形成されている保護膜の損傷を防止することが出来、プラズマディスプレイパネルの寿命を延ばすことが出来る。
また、本発明によれば、エージングにおける放電の範囲が広いために、表面の不要ガス、不純物等を早く除去することが出来るので、エージング時間の短縮をすることが出来る。
また、本発明によれば、黒帯をエージング電極として使用する際、黒帯と他の電極との容量を小さくすることが出来るので、エージング工程における電力消費を抑制することが出来る。さらに、本発明によれば、黒帯をエージング電極として使用しても、プラズマディスプレイパネルの表示領域全体をむら無くエージングすることが出来る。
本発明の具体的な実施例を説明する前に、本発明が適用される一般的なプラズマディスプレイパネルの構造を説明する。図11は、プラズマディスプレイパネルの表示領域の分解斜視図である。プラズマディスプレイパネルは,前面基板1と背面基板2の2枚のガラス基板から構成されている。前面基板1には、画像形成のための放電を生じさせる走査電極20(以後Y電極20ともいう)と放電維持電極10(以後X電極10ともいう)が平行に配置されている。
走査電極20は、さらに実際に放電電極となるITO(Indium Tin Oxide)によって形成された走査放電電極と、端子部から電圧を供給する走査バス電極から構成される。以後、走査バス電極をYバス電極22とも呼び、走査放電電極をY放電電極21とも呼ぶ。また、Y電極20という場合は、Yバス電極22とY放電電極21を含むものとする。
放電維持電極10は、さらに実際に放電電極となるITO(Indium Tin Oxide)によって形成された放電維持電極10と、端子部から電圧を供給する放電維持バス電極から構成される。以後、放電維持バス電極をXバス電極12とも呼び、放電維持電極10をX放電電極11とも呼ぶ。また、X電極10という場合は、Xバス電極12とX放電電極11を含むものとする。
Xバス電極12、Yバス電極22はいずれも金属の積層構造となっており、前面基板1の側からクロム、銅、クロムの積層構造となっている。前面基板1上に形成されたクロムは、ガラスとの接着性が優れており、かつ、クロムの表面が黒いので、コントラストの向上のための効果を有する。銅はバス電極の抵抗を小さくするために使用される。銅の上をさらにクロムが被覆しているが、このクロムは、銅の表面が酸化されて抵抗が変化することを防止するためである。
前面ガラス上のクロムはさらに、酸化クロムとクロムの積層構造となる場合もある。酸化クロムは黒色で、反射率がクロムよりも小さいので、画像のコントラストをさらに向上させることが出来る。酸化クロムもガラスとの接着性は優れている。また、銅との接触面はクロムなので、銅が酸化されることも無い。
図11においては、放電電極は透明導電膜であるITOを使用し、バス電極には抵抗の小さい金属積層膜を使用している。透明導電膜を使用すると、蛍光体8からの発光を外部により多く取り出すことが出来るからである。一方、放電電極をバス電極と同じ金属によって形成する場合もある。この場合は、プロセスが一回で済み、製造コストの大幅な低減になる。
X電極10およびY電極20を覆うように誘電体層5が形成される。誘電体層5には軟化点が500℃程度の低融点ガラスが使用される。その上に保護膜6が形成される。保護膜6としては,酸化マグネシウム(MgO)が主に使用され,スパッタ法または蒸着法によって形成される。
なお、図11においては、省略されているが、X電極10とY電極20の外側には、画像のコントラストを向上させるために黒帯が形成される。黒帯はコントラストを向上させるものであるから、黒色である必要がある。本発明においては、黒帯はX電極10あるいはY電極20と同じ構造の金属の積層膜が使用される。したがって、黒帯とX電極10あるいはY電極20は同時に形成することが出来る。ガラスで形成された前面基板1と接する金属はCrあるいはCrOであるから黒色であり、コントラストの向上を図ることが出来る。
背面基板2には,アドレス電極30(以後A電極ともいう)が,Xバス電極12あるいはYバス電極22と直交して形成される。アドレス電極30の構造もXバス電極12あるいはYバス電極22と同様の構造であり、クロム、銅、クロムの積層構造となっている。アドレス電極30の上を誘電体層5が被覆している。一般的には背面基板2に形成された誘電体層5も前面基板1に形成された誘電体層5と同じ材料が使用される。
背面基板2の誘電体層5の上には、隔壁7がアドレス電極30を挟むように、アドレス電極30と同じ方向に延在させて形成されている。図10において、アドレス電極30と直角方向に横隔壁71が形成されており、隔壁7と横隔壁71とで囲まれた領域においてサブピクセル(サブピクセルをセルとも呼ぶ)が形成される。隔壁7の内側には蛍光体8が塗布されている。蛍光体8は、赤、緑、青の蛍光体8が図10の隔壁7によって形成された凹部に並列して塗布されている。
前面基板1と背面基板2及び隔壁7に囲まれた空間が放電ガスを封入する放電空間となっている。一対のバス配線と隔壁7の間がひとつの表示セル(サブピクセル)に対応し,カラー表示の場合、3つのサブピクセルがおのおの3原色(R,B,G)に対応してひとつの画素(ピクセル)を形成する。
プラズマディスプレイパネルの発光の原理は以下のようになっている。まず,発光させたいセルに対応するアドレス電極30と,同じく当該セルに対応する走査電極20との間に100-200V程度の電圧(放電開始電圧)をかける。アドレス電極30とバス配線は直交しているため,その交点にある単独のセルを選択することができる。選択されたセルでは電圧をかけた放電電極(この場合はY電極20)と,アドレス電極30の間で微弱放電が発生し,前面基板1側の誘電体層5の上の保護膜6上に電荷(壁電荷)が蓄積される。このようにして、表示領域の全セルに電荷による書き込みを行う。この期間は書き込み期間であり、画像は形成されない。
続いて、放電維持期間(サステイン期間)において、X電極10とY電極20との間に高周波パルスを印加して維持放電を行う。このとき、壁電荷が蓄積されているセルのみでサステイン放電が発生する。このサステイン放電によって紫外線が発生し、この紫外線によって蛍光体8が発光する。蛍光体8から放射された可視光は前面基板1から放出され、人間が視認する。書き込み期間に電荷が蓄積されたセルのみで蛍光体8が発光するので、画像が形成されることになる。
図12はプラズマディスプレイパネルの駆動波形を示す図である。図12は階調表示方式として、ADS(Address Display-Period Separation)方式を適用した場合である。図12はADS方式のサブフィールド(SF)における各電極に印加する電圧のシークエンスを示した図である。なお、図11中では、基準電圧(基準電位)を0Vとしている。
図12に示すサブフィールドは、1フィールド(16.67ms)を所定の輝度比を有する複数のサブフィールドとして分割された1つである。ADS方式では、複数のサブフィールドを画像に応じて選択的に発光させ、輝度の違いにより階調を表現している。1つのサブフィールドは、図12に示すようにリセット期間、アドレス期間、放電維持期間(サステイン期間)で構成される。
リセット期間では、表示電極間に放電開始電圧以上の電圧が印加され、全ての放電セルでリセット放電が起こる。これにより、全ての放電セル内の壁電圧をほぼ均一に揃えることができる。
アドレス期間では、画像データに基づき選択された放電セルにA電極とY電極20に電圧が印加される。選択された放電セルのY電極20には、所定の負電圧のスキャンパルスが印加されるのと同期してA電極に所定の正電圧(アドレス電圧)が印加されてアドレス放電(選択放電)が起こる。選択されアドレス放電が起こった放電セル(表示セルとなる)では、サステイン期間で行われる表示放電を行う時に放電可能な壁電荷が蓄積される。なお、表示セルとならない放電セル(非表示セルとなる)のA電極には、アドレス電圧が印加されず、アドレス放電が起こらない。このため非表示セルでは、壁電荷が形成されず、サステイン期間で表示放電が起こらない。
サステイン期間では、Y電極20とX電極10に維持パルス(サステインパルス)が交互に印加され、サステイン放電(表示放電)が起こる。例えば、2進法に基づく輝度の重みを持った10個のサブフィールドを設けると、赤(R)、緑(G)、青(B)の放電セルはそれぞれ210(=1024)階調の輝度表示が得られ、理論的には約10億7374万色の色表示が可能となる。
Y電極20およびX電極10は、図10における隣り合う一対の電極2から構成され、この2つの電極間の放電(サステイン放電)により発光表示を行う。サステイン放電のための電圧は、全ての放電セルにおいて同時に印加される。このため、放電を行い発光させる放電セルと、発光させない放電セルを選択する必要がある。これは、A電極と、Y電極20間で放電を起こさせることにより行う。
発光させる放電セルを選択する場合、A電極と、それに交差するY電極20に同時に電圧を印加する。同時に印加された放電セルにのみ、A電極とY電極20間で放電が生じる(アドレス放電)。このとき、放電セル内に電荷が蓄積される。Y電極20とX電極10間の電圧は、それだけでは放電が開始されない電圧に設定しておく。Y電極20とX電極10間の電圧に、蓄積した電荷による電圧を加えたときのみ、放電が開始される。それゆえ、アドレス放電を生じさせた放電セルでのみ、放電による発光が生じ、画像を形成することができる。
また、一度壁電荷が形成された放電セルは、それ以降、常にサステイン放電が生じることになるため、発光させないためには、壁電荷を消す必要がある。そのため、アドレス放電のための電圧印加の前に、全ての放電セルにおいて、壁電荷を消すための電圧印加を行う。これがリセット電圧であり、これを印加する時間がリセット期間である。
図12に示された電圧印加シークエンスは、サブフィールドと呼ばれる期間のものである。一つの画像は、1フィールドと呼ばれる期間により形成される。一つの画像を形成する、各画素の輝度の差をつけるために、1フィールドを例えば10前後のサブフィールドに分け、それぞれのサブフィールドで1連の放電を行う。
図1はプラズマディスプレイパネルの平面図である。図1において、前面基板1と背面基板2がシール部3を介して張り合わされている。横方向において、前面基板1は背面基板2よりも大きく、左側にはX端子、右側にはY端子が形成されている。X端子およびY端子は前面基板1の裏側に形成されている。
縦方向において、背面基板2は前面基板1よりも径が大きく、背面基板2の端部にはアドレス電極30用の端子が形成されている。アドレス電極30用の端子は背面基板2の表側に形成されている。シール部3の内側は図10等で説明した多数のサブピクセルが形成されている。
図2は図1におけるCで示すX端子側とDで示すY端子側の拡大図である。図2において、左側が図1におけるC部拡大図であり、右側が図1におけるD部拡大図である。図2において、右側のX端子からはX電極10が、シール部3を通過して表示領域に向かって延在している。端子部においては、プラズマディスプレイ装置に組み立てる際、TCP(Tape Carrier Packaging)等と接続する関係で、端子ピッチが表示領域における電極間ピッチよりも小さくなっており、したがって、シール部3を出たところでX電極10は傾斜部を有している。
X電極10とX電極10の間にはX黒帯15が配置されている。X電極10は前面基板1の端部手前で終端しているが、X黒帯15は前面基板1の端部付近まで、延在し、前面基板1端部において他のX黒帯15とX短絡線16によって接続している。X短絡線16はエージング時にプラズマディスプレイパネルに電圧を供給するための一方の端子になる。X黒帯15は表示領域において2つに分かれ、エージング時において、別々のセルのエージング電極になる。
右側のY端子からはY電極20が、シール部3を通過して表示領域に向かって延在している。Y電極20がシール部3より外側において傾斜部を有していることはX電極10の場合と同様である。Y電極20とY電極20の間にはY黒帯25が配置されている。Y電極20は前面基板1の端部手前で終端しているが、Y黒帯25は前面基板1の端部付近まで、延在し、前面基板1端部において他のY黒帯25とY短絡線26によって接続している。Y短絡線26はエージング時にプラズマディスプレイパネルに電圧を供給するための他方の端子になる。Y黒帯25は表示領域において2つに分かれ、エージング時において、別々のセルのエージング電極になる。
X黒帯15、Y黒帯25とも構造はXバス電極12、Yバス電極22と同じであり、金属で形成されているので、放電電極として使用することが出来る。図5は黒帯の断面構造である。図5において、前面基板1上にCrまたはCrOが50nmの厚さで形成され、その上にCuが3μmの厚さで形成され、その上にCrが100nmの厚さで形成されている。
前面基板1上のCrは画面を黒くして、コントラストを上昇させるために使用される。CrOは黒色という点ではより優れている。CrまたはCrOの上に厚く形成されたCuがエージング電流を流す役割をになう。Cuの上に形成されるCr層は、Cuと低融点ガラスで形成された誘電体との反応を防止するためである。
図2において、表示領域はマトリクス状に形成されたセルによって構成されている。各セルは隔壁7、および横隔壁71によって区画されている。各セルはX電極10、Y電極20、X黒帯15、Y黒帯25等を有している。なお、図2では示していないが、各セルにはX電極10およびY電極20と直交してアドレス電極30が配置している。X黒帯15、Y黒帯25は各々横隔壁71を挟んで配置されている。
図2において、実際にプラズマディスプレイパネルに画像を表示する場合はX電極10およびY電極20との間で放電をさせるが、本発明においては、エージング時においては、X黒帯15とY黒帯25との間で放電する。したがって、放電の領域はエージング時においては、駆動時に比較して放電の範囲が広い。放電時は、放電電極の直上の保護膜6が損傷を受けるが、本発明においては、エージング時の放電はX黒帯15およびY黒帯25の上の保護膜6が損傷を受け、駆動時の放電電極となるX電極10およびY電極20の上の保護膜6が損傷を受けないのでプラズマディスプレイパネルの寿命を延ばすことが出来る。
本発明の特徴は、X黒帯15およびY黒帯25が表示領域においては、横隔壁71をはさんで2つに分かれている点である。つまり、X黒帯15およびY黒帯25が横隔壁71の上にまで存在する場合に比較して、X黒帯15およびY黒帯25の幅を実質的に小さくすることが出来る。例えば、黒帯を横隔壁71の上にまで存在させて単一の帯とした場合の幅は250μmであるのに対し、本発明のように、2つに分けた場合は各々が50μm幅となり、合計で100μmとなる。
エージングは高周波パルスによって行われるので、黒帯を放電電極で使用すると、各周期毎に、黒帯を充電する必要がある。黒帯を単一の帯とした場合は、幅が大きくなるので容量も大きくなり、その結果、消費電力が増大するとともに、エージングパルスの波形がなまる。
しかし、本発明のように、黒帯を2つに分け、黒帯の面積を実質的に小さくすることによって、容量を小さくすることが出来、エージング時の消費電力を減少させることが出来るとともに、エージングパルスの周波数を上げることが出来、エージング時間の短縮を図ることが出来る。
図3は図2のようにして形成したプラズマディスプレイパネルに対して実際にエージングをかける場合の模式図である。図3において、エージング端子50がX短絡線16、およびY短絡線26に配置される。エージング端子50はエージング電源51と接続し、エージング電源51から高周波パルスがプラズマディスプレイパネルに供給される。
エージングが終了して、点灯試験の後、前面基板1のX短絡線16あるいはY短絡線26が形成された部分は、図2あるいは図3に点線で示す切断線40において、切り離される。これによってX電極10、Y電極20、X黒帯15、Y黒帯25が前面基板1の端部に延在することになる。プラズマディスプレイパネルが画像表示のために駆動される時は、駆動回路とは、X電極10またはY電極20のみが接続し、X黒帯15あるいはY黒帯25は電気的にはフロートの状態となる。
図4は図2における、アドレス電極30と平行方向の断面図である。図4において、前面基板1にはX電極10とY電極20が所定の間隔で配置され、X電極10の外側には2つに分かれたX黒帯15が、Y電極20の外側には2つに分かれたY黒帯25が形成されている。X電極10、Y電極20、X黒帯15、Y黒帯25を覆って、誘電体層5および保護膜6が形成されている。
背面基板2にはアドレス電極30が形成され、アドレス電極30の上には誘電体層5が形成されている。背面基板2の誘電体層5の上にはセルを区画する横隔壁71が形成されている。2つに分かれたX黒帯15あるいはY黒帯25は横隔壁71を挟むように配置されている。図4において、各黒帯の幅は、X電極10あるいはY黒帯25と同じ50μm程度である。これは、図12に示す従来例におけるエージング用の黒帯の幅に比較して大幅に小さくなるので、黒帯によって形成される容量を小さくでき、エージング時における消費電力を小さく抑えることが出来る。
本発明の他の利点は次ぎのとおりである。すなわち、なんらかの原因によって、領域AにおけるX黒帯15とY黒帯25の間隔が、領域BにおけるX黒帯15とY黒帯25の間隔よりも大きくなったとする。この場合、黒帯が従来例のように、単一の帯であれば、図13で説明したように、領域Aがエージングされない場合がありうる。
しかし、本発明においては、例えば、X黒帯15が黒帯151および黒帯152のように分割されている。また、Y黒帯25が黒帯251および黒帯252のように分割されている。例えば、A領域における放電は、黒帯151および黒帯252との間で生じ、B領域における放電は、黒帯251と黒帯151との間で生ずる。
すなわち、例えば、A領域における放電電極は。Y黒帯25のうち、黒帯251であり、B領域における放電電極を構成するY黒帯25のうちの黒帯252とは独立している。したがって、領域Bにおいて、放電が発生しても、その影響によって領域Aにおいて放電は発生しなくなるということは無い。
このように、本発明によれば、セル毎に放電ギャップが異なるような事態が生じても、全部のセルにおおいてエージングを行うことが可能となるので、エージングの効果を上げることが出来る。また、X黒帯15およびY黒帯25を放電電極とする場合に、容量を小さくすることが出来るので、エージング時の消費電力を削減することが出来る。
図7は本発明によるプラズマディスプレイパネルを実際にエージングする際の各電極に印加する電圧の例である。本発明の一つの問題点は、エージング電極となるX黒帯15とY黒帯25の間隔が大きいために、放電開始電圧が上昇してしまうということである。例えば、図4において、X黒帯15とY黒帯25の間隔は350μm程度である。この間隔はX電極10とY電極20と間隔150μmと比較してかなり大きい。したがって、駆動方法が従来と同じであれば、放電開始電圧はかなり上昇する。
図4において、アドレス電極30とY黒帯25との間隔は120μm程度である。この間隔は、X黒帯15とY黒帯25の間の間隔350μmと比較すると非常に小さい。本発明においては、放電開始電圧を下げるために、まず、アドレス電極30とY黒帯25との間で最初に放電させ、この放電を利用してX黒帯15とY黒帯25の放電を持続させるものである。図7のこの駆動方法を具体的に示すものである。
図7において、まず、Y黒帯25とアドレス電極30との間で放電させるためのパルス電圧を印加する。Y黒帯25とアドレス電極30との間に放電が生ずると、電子あるいは荷電粒子が豊富に供給されるために、間隔が広いX黒帯15とY黒帯25の間でも容易に放電が生ずる。図7において、X黒帯15には、Y黒帯25、およびアドレス電極30に印加する電圧にわずか遅れてパルス電圧が印加される。これは、Y黒帯25とアドレス電極30との間に放電が生ずるのを待ってX黒帯15に電圧を印加するためである。
いったんX黒帯15とY黒帯25との間に放電が生ずれば、荷電粒子、あるいは電子が豊富に存在することになるので、通常のエージングのように、X黒帯15とY黒帯25とに交互にパルス電圧を印加することによって放電を持続させ、エージングを行うことが出来る。
図7のような電圧を印加することによって放電開始電圧を低下させることが出来る。しかし、それでも、従来例の、X電極10とY電極20をエージング電極とする場合に比較すると、エージング電圧は若干の上昇となる。図8は、プラズマディスプレイパネルを通常に駆動する場合と、従来例のように、X電極10とY電極20によってエージングする場合と、本発明のエージングによる場合とを比較したものである。
図8において、通常駆動においては、電圧は180Vであり周波数は20KHz、電流は1.6A、電力は288Wである。従来のエージングにおいては、電圧は200V、周波数は30KHz、電流は6A、電力は1200Wであり、エージング時間は8時間〜14時間である。エージングにおいて、電圧を実際の駆動よりも大きくしているのは、エージング前は内部の不純物等の吸着によって放電が生じにくいからである。また、エージングにおいて周波数を高くしているのは、エージング時間を短縮するためである。周波数を上昇させたことによってエージング時の電流は通常の駆動条件よりも大きくなっている。また、エージングにおいては、電圧および電流を大きくすることによって電力も増加している。
本発明を通常のエージングと比較すると電圧は30V程度上昇している。これは、本発明においては、エージング電極としてX黒帯15とY黒帯25を使用しているので、従来のエージングに比較して電極間間隔が大きいためである。周波数、電流は従来のエージングと同様である。電力は、本発明においては1380Wであり、従来のエージングに比較して電圧が上昇した分上昇している。
本発明においては、従来のエージングに比較して電力を多く必要とするが、エージング時間を短縮出来るという利点がある。図5において、従来のエージングにおいては、エージング時間は、8時間から14時間であるが、本発明においては、エージング時間は6時間から8時間に短縮することが出来る。本発明のエージングにおいては、従来のエージングに比較して広い範囲で放電を生ずるので、表面に吸着したガスや不純物を早期に除去できるからである。エージング時間の短縮はタクト時間の短縮となり、プラズマディスプレイパネルの製造コストを大幅に減少させることが出来る。
以上説明したように、本発明によれば、エージングにおいて、X電極10およびY電極20の上の保護膜6の損傷を防止でき、プラズマディスプレイパネルの寿命を延ばすことが出来る。また、エージング時間を短縮することが出来る。さらに、このような効果をエージング電極の容量を大幅に増加させることなく、また、エージングされないセルが生ずること無く実現することが出来る。
図9は本発明に第2の実施例である。図9において、図2と同じ構成は図2と同じ符号をつけ説明を省略する。図2に示す実施例1では、前面基板1の端部において、X黒帯15をX短絡線16によってショートし、Y黒帯25をY短絡線26によってショートしているので、エージング後、例えば、図2において、点線の部分で前面基板1の端部を切断して除去する必要がある。
本実施例はこのような前面基板1の切断を不要とするものである。図9において、X電極10は前面基板1の端部にまで延在せずに、X黒帯15が前面基板1の端部に延在している。Y電極20、Y黒帯25も同様である。X電極10あるいはY電極20は例えば、20mm程度前面基板端部から内側において終端している。
X黒帯15に対してもY黒帯25対しても、端部において、X短絡線16あるいはY短絡線26は存在していない。したがって、実施例1と異なり、前面基板1の端部を切断しなくとも良い。
図10は図9に示すプラズマディスプレイパネルをエージングする場合の構成を示す模式図である。図10において、X黒帯15の端部、およびY黒帯25の端部をエージング装置のエージング端子50が接続している。すなわち、X黒帯15およびY黒帯25はエージング端子50によってショートされている。そしてエージング端子50を通してX黒帯15およびY黒帯25にエージング電圧が印加される。
このように、本実施例によれば、エージング工程の後、前面基板の両端部を切断する必要がないので、実施例1に対して、切断工程によるコスト上昇を抑えることが出来る。
1・・・前面基板、 2・・・背面基板、 3・・・シール部、 5・・・誘電体層、 6・・・保護膜、 7・・・隔壁、 8・・・蛍光体、10・・・X電極、走査電極、 11・・・X放電電極、 12・・・Xバス電極、 15・・・X黒帯、 16・・・X短絡線、 20・・・Y電極、放電維持電極、 21・・・Y放電電極、 22・・・Yバス電極、 25・・・Y黒帯、 26・・・Y短絡線、 30・・・アドレス電極、 40・・・基板切断線、 50・・・エージング端子、 51・・・エージング電源、 71・・・横隔壁。
Claims (5)
- 前面基板と背面基板がシール部を介して接着したプラズマディスプレイパネルであって、
前記前面基板の第1の端部からは、第1の電極が第2の端部の方向に延在し、前記前面基板の前記第2の端部からは第2の電極が前記第1の端部の方向に延在し、
前記前面基板の前記第1の端部からは、導電性を有する第1の黒帯が前記第2の端部の方向に延在し、前記第1の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、
前記前面基板の前記第2の端部からは、導電性を有する第2の黒帯が前記第1の方向に延在し、前記第2の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、
前記第1の電極と前記第2の電極が対向する側を内側とした場合、前記2つに分岐した第1の黒帯は前記第1の電極よりも外側に配置し、前記2つに分岐した第2の黒帯は前記第2の電極よりも外側に配置されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - 前記第1の黒帯と前記第2の黒帯はエージング工程において放電電極として用いられ、前記分岐した第1の黒帯の一方と前記分岐した第2の黒帯の一方とは、第1のセルの放電電極として用いられ、前記分岐した第1の黒帯の他方は前記第1のセルに隣接する第2のセルの放電電極として用いられ、前記分岐した第2の黒帯の他方は前記第1のセルに隣接する第3のセルの放電電極として用いられることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
- 前面基板と背面基板がシール部を介して接着したプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、
前記前面基板の前記第1の端部からは、導電性を有する第1の黒帯が第2の端部の方向に延在し、前記第1の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、
前記前面基板の第1の端部よりも内側からは、第1の電極が前記第2の端部の方向に延在し、
前記前面基板の前記第2の端部からは、導電性を有する第2の黒帯が前記第1の方向に延在し、前記第2の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、
前記前面基板の第2の端部よりも内側からは、第2の電極が第1の端部の方向に延在し、
前記第1の電極と前記第2の電極が対向する側を内側とした場合、前記2つに分岐した第1の黒帯は前記第1の電極よりも外側に配置し、前記2つに分岐した第2の黒帯は前記第2の電極よりも外側に配置されており、
前記第1の黒帯は複数形成されており、前記第1の複数の黒帯は前記第1の端部において接続され、前記第2の黒帯は複数形成されており、前記第2の複数の黒帯は前記第2の端部において接続され、
前記第1の端部において、前記複数の第1の黒帯が接続された部分、および、前記第2の端部において、前記複数の第2の黒帯が接続された部分は、エージング工程の後、前記前面基板から切り離されることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。 - 前面基板と背面基板がシール部を介して接着したプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、
前記前面基板の前記第1の端部からは、導電性を有する第1の黒帯が第2の方向に延在し、前記第1の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、
前記前面基板の第1の端部よりも内側からは、第1の電極が前記第2の端部の方向に延在し、
前記前面基板の前記第2の端部からは、導電性を有する第2の黒帯が前記第1の方向に延在し、前記第2の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、
前記前面基板の第2の端部よりも内側からは、第2の電極が第1の端部の方向に延在し、
前記第1の電極と前記第2の電極が対向する側を内側とした場合、前記2つに分岐した第1の黒帯は前記第1の電極よりも外側に配置し、前記2つに分岐した第2の黒帯は前記第2の電極よりも外側に配置されており、
前記第1の黒帯は複数形成されており、前記第1の複数の黒帯は前記第1の端部において互いに絶縁し、前記第2の黒帯は複数形成されており、前記第2の複数の黒帯は前記第2の端部において互いに絶縁されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - 前面基板と背面基板がシール部を介して接着したプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、
前記前面基板の第1の端部からは、第1の電極が第2の端部の方向に延在し、前記前面基板の前記第2の端部からは第2の電極が前記第1の端部の方向に延在し、
前記前面基板の前記第1の端部からは、導電性を有する第1の黒帯が前記第2の端部の方向に延在し、前記第1の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、
前記前面基板の前記第2の端部からは、導電性を有する第2の黒帯が前記第1の方向に延在し、前記第2の黒帯は前記シール部内において2つに分岐し、
前記第1の電極と前記第2の電極が対向する側を内側とした場合、前記2つに分岐した第1の黒帯は前記第1の電極よりも外側に配置し、前記2つに分岐した第2の黒帯は前記第2の電極よりも外側に配置されており、
前記背面基板には前記第1の電極および、前記第2の電極と直角方向に第3の電極が延在し、
前記プラズマディスプレイパネルをエージングする際、前記前面基板に形成された前記第1の電極と、前記背面に形成された前記第3の電極との間に電圧を印加して放電を開始させ、所定時間をおいて、前記前面基板に形成された前記第2の電極に電圧を印加し、その後、前記第1の電極と前記第2の電極に交互に電圧を印加してエージングすることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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JP2008311261A JP2010135222A (ja) | 2008-12-05 | 2008-12-05 | プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 |
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