JP2010134085A - プロジェクタ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源が高出力化された場合であっても、投射される画像の品質を確保する上で有利なプロジェクタ装置を提供する。
【解決手段】入射側偏光板15R、15G、15Bは、各光変調器16R、16G、16Bに対応して分離部14と光変調器との間に設けられ、分離部14で分離された光R、光G、光Bの偏光成分をS波に揃えるものである。入射側偏光板15R、15G、15Bは、透過すべき偏光方向の光のみを透過させかつそれ以外の光を吸収する吸収型偏光板である。出射側偏光板22R、22G、22Bは何れも耐熱性に優れた無機吸収型偏光板で構成されている。出射側偏光板22R、22G、22Bは、光変調器16R、16G、16Bから出射される光R、光G、光Bの偏光成分のうちP波を透過させ、それ以外の透過を阻止すべき偏光成分を吸収するものである。
【選択図】図3
【解決手段】入射側偏光板15R、15G、15Bは、各光変調器16R、16G、16Bに対応して分離部14と光変調器との間に設けられ、分離部14で分離された光R、光G、光Bの偏光成分をS波に揃えるものである。入射側偏光板15R、15G、15Bは、透過すべき偏光方向の光のみを透過させかつそれ以外の光を吸収する吸収型偏光板である。出射側偏光板22R、22G、22Bは何れも耐熱性に優れた無機吸収型偏光板で構成されている。出射側偏光板22R、22G、22Bは、光変調器16R、16G、16Bから出射される光R、光G、光Bの偏光成分のうちP波を透過させ、それ以外の透過を阻止すべき偏光成分を吸収するものである。
【選択図】図3
Description
本発明はプロジェクタ装置に関する。
従来から、光源からの光を赤色、緑色、青色の光に分離する分離部と、分離部で分離された赤色、緑色、青色の光毎に設けられそれら光を画像情報によって変調して透過させる3つの透過型液晶表示器と、各透過型液晶表示器の光入射側に配置された入射側偏光板と、各透過型液晶表示器の光出射側に配置された出射側偏光板と、各出射側偏光板から透過される光を合成して出射する光合成部とを備えるプロジェクタ装置が提供されている(特許文献1参照)。
この場合、入射側偏光板としては、ワイヤグリッドタイプの反射型偏光板、すなわち、透過すべき偏光方向の光のみを透過させかつそれ以外の光を反射するものがコスト的に有利であることから採用されることが多い。
また、出射側偏光板としては吸収型偏光板、すなわち、透過すべき偏光方向の光のみを透過させかつそれ以外の光を吸収するものが採用される。
出射側偏光板として吸収型偏光板を使用する理由は、出射側偏光板として反射型偏光板を用いると、反射型偏光板で反射された光が透過型液晶表示器に至り画像の品質を劣化させるなどの不都合があるからである。
ところで、近年の光源の高出力化に伴い、出射側偏光板の温度がより高温となる傾向にあることから、出射側偏光板として有機材料に比較して耐熱性に優れた無機材料で形成された吸収型偏光板を採用することが考えられる。
特開2006−11298
この場合、入射側偏光板としては、ワイヤグリッドタイプの反射型偏光板、すなわち、透過すべき偏光方向の光のみを透過させかつそれ以外の光を反射するものがコスト的に有利であることから採用されることが多い。
また、出射側偏光板としては吸収型偏光板、すなわち、透過すべき偏光方向の光のみを透過させかつそれ以外の光を吸収するものが採用される。
出射側偏光板として吸収型偏光板を使用する理由は、出射側偏光板として反射型偏光板を用いると、反射型偏光板で反射された光が透過型液晶表示器に至り画像の品質を劣化させるなどの不都合があるからである。
ところで、近年の光源の高出力化に伴い、出射側偏光板の温度がより高温となる傾向にあることから、出射側偏光板として有機材料に比較して耐熱性に優れた無機材料で形成された吸収型偏光板を採用することが考えられる。
しかしながら、無機材料で形成された吸収型偏光板(出射側偏光板)は透過すべき偏光方向の光についても5%程度の反射率を有しており、また、ワイヤグリッドタイプの入射側偏光板は透過すべきでない偏光方向の光については80%程度の反射率を有している。
そのため、透過型液晶表示器から出射され出射側偏光板に至る光の一部が出射側偏光板で反射されることによって迷光となり、その迷光が透過型液晶表示器を介して入射側偏光板に至る場合がある。
その場合、入射側偏光板に至った光の一部が入射側偏光板で反射されて透過型液晶表示器を透過し、光合成部に出射されてしまうことが考えられる。
例えば、画面上では黒(最も暗い階調)と白(最も明るい階調)で表示されている部分が隣接していると、黒で表示されている領域のうち白で表示されている部分に近接した部分に、上記反射された光が入りやすくなる。
この場合、黒で表示されている領域が白で表示されている領域に近づくほど、黒で表示されている領域の階調が次第に高くなるような(明るくなるような)グラデーションで表示されてしまう。このようなグラデーションは、光源の出力が高くなるほど顕著となる。
このような黒で表示すべき領域の一部が明るく表示されてしまう現象が生じると、表示される画像の品質の低下を招く不都合がある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は光源が高出力化された場合であっても、投射される画像の品質を確保する上で有利なプロジェクタ装置を提供することにある。
そのため、透過型液晶表示器から出射され出射側偏光板に至る光の一部が出射側偏光板で反射されることによって迷光となり、その迷光が透過型液晶表示器を介して入射側偏光板に至る場合がある。
その場合、入射側偏光板に至った光の一部が入射側偏光板で反射されて透過型液晶表示器を透過し、光合成部に出射されてしまうことが考えられる。
例えば、画面上では黒(最も暗い階調)と白(最も明るい階調)で表示されている部分が隣接していると、黒で表示されている領域のうち白で表示されている部分に近接した部分に、上記反射された光が入りやすくなる。
この場合、黒で表示されている領域が白で表示されている領域に近づくほど、黒で表示されている領域の階調が次第に高くなるような(明るくなるような)グラデーションで表示されてしまう。このようなグラデーションは、光源の出力が高くなるほど顕著となる。
このような黒で表示すべき領域の一部が明るく表示されてしまう現象が生じると、表示される画像の品質の低下を招く不都合がある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は光源が高出力化された場合であっても、投射される画像の品質を確保する上で有利なプロジェクタ装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明のプロジェクタ装置は、光源と、前記光源からの光を波長領域が異なる複数の光に分離する分離部と、前記分離部で分離された前記光毎に設けられそれら光の偏光状態を画像情報に応じて変換して透過させる複数の光変調器と、前記複数の光変調器から透過された光を合成する光合成部と、前記各光変調器に対応して前記分離部と前記光変調器との間に設けられた入射側偏光板と、前記各光変調器に対応して前記光変調器と前記光合成部との間に設けられた出射側偏光板と、前記光合成部から出射された光をスクリーンに投射させる投射光学系とを備え、透過すべき偏光方向の光のみを透過させかつそれ以外の光を吸収する偏光板を吸収型偏光板としたとき、前記入射側偏光板を吸収型偏光板で構成すると共に、前記出射側偏光板を無機材料で形成された吸収型偏光板で構成した。
本発明によれば、出射側偏光板で反射された迷光が入射側偏光板で吸収されるため、迷光が光変調器を透過して画像に悪影響を与えることを防止できる。したがって、光源が高出力化された場合であっても、表示される画像の品質を確保する上で有利となる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本実施の形態のプロジェクタ装置10の構成を示す説明図、図2は本実施の形態のプロジェクタ装置10の要部の構成を示す説明図である。
プロジェクタ装置10は、図1に示すように、光源部12と、分離部14と、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bと、第1、第2、第3の入射側偏光板15R、15G、15Bと、第1、第2、第3の出射側偏光板22R、22G、22Bと、光合成部18と、位相差フィルム20と、投射光学系23などを含んで構成されている。
これら光源部12、分離部14、第1、第2、第3の入射側偏光板15R、15G、15Bと、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16B、光合成部18、第1、第2、第3の出射側偏光板22R、22G、22B、投射光学系23は、図示しないフレームに従来公知の取り付け部材を介して取り付けられている。
図1は本実施の形態のプロジェクタ装置10の構成を示す説明図、図2は本実施の形態のプロジェクタ装置10の要部の構成を示す説明図である。
プロジェクタ装置10は、図1に示すように、光源部12と、分離部14と、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bと、第1、第2、第3の入射側偏光板15R、15G、15Bと、第1、第2、第3の出射側偏光板22R、22G、22Bと、光合成部18と、位相差フィルム20と、投射光学系23などを含んで構成されている。
これら光源部12、分離部14、第1、第2、第3の入射側偏光板15R、15G、15Bと、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16B、光合成部18、第1、第2、第3の出射側偏光板22R、22G、22B、投射光学系23は、図示しないフレームに従来公知の取り付け部材を介して取り付けられている。
(光源部12)
光源部12は、光源24、UVカットフィルター26、フライアイレンズ28、PS変換素子30、コンデンサレンズ45などを含んで構成されている。
光源24は、白色光を出射するものであり、光源24としては、白色光を出射するウルトラハイプレッシャーランプなど、従来公知のさまざまなランプが採用可能である。
UVカットフィルター26は、光源24の前方に設けられた光源24から出射される紫外線の通過を阻止するものである。
フライアイレンズ28は、UVカットフィルター26の前方に設けられ、UVカットフィルター26を透過した光の照度分布を均一化することで、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bの有効面積内を均一に照明させるものである。
本実施の形態では、複数のフライアイレンズ28が設けられている。
PS変換素子30は、フライアイレンズ28によって導かれた光の偏光方向を所定方向に揃えるものであり、具体的には、光の偏光成分のうちS波(S偏光の直線偏光)はそのまま透過させ、S波以外の偏光成分をS波に変換させて透過させるものである。
コンデンサレンズ45はPS変換素子30から出射される光を収束するものである。
光源部12は、光源24、UVカットフィルター26、フライアイレンズ28、PS変換素子30、コンデンサレンズ45などを含んで構成されている。
光源24は、白色光を出射するものであり、光源24としては、白色光を出射するウルトラハイプレッシャーランプなど、従来公知のさまざまなランプが採用可能である。
UVカットフィルター26は、光源24の前方に設けられた光源24から出射される紫外線の通過を阻止するものである。
フライアイレンズ28は、UVカットフィルター26の前方に設けられ、UVカットフィルター26を透過した光の照度分布を均一化することで、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bの有効面積内を均一に照明させるものである。
本実施の形態では、複数のフライアイレンズ28が設けられている。
PS変換素子30は、フライアイレンズ28によって導かれた光の偏光方向を所定方向に揃えるものであり、具体的には、光の偏光成分のうちS波(S偏光の直線偏光)はそのまま透過させ、S波以外の偏光成分をS波に変換させて透過させるものである。
コンデンサレンズ45はPS変換素子30から出射される光を収束するものである。
(分離部14)
分離部14は、光源部12からの光を波長領域が異なるR(赤色)の光、G(緑色)の光、B(青色)の光に分離するものであり、言い換えると、光源部12からの光を波長領域が異なる第1、第2、第3の光に分離するものである。
分離部14は、第1、第2のダイクロイックミラー32、34、第1、第2、第3の反射ミラー36、38、40を含んでいる。
第1のダイクロイックミラー32は、光源部12から導かれた光のうち青色の波長領域の光を反射すると共に、緑色および赤色の波長領域の光を透過するものである。
第2のダイクロイックミラー34は、第1のダイクロイックミラー32を透過した光のうち緑色の波長領域の光を反射して第2の光変調器16Gに導くと共に、赤色の波長領域の光を透過するものである。
分離部14は、光源部12からの光を波長領域が異なるR(赤色)の光、G(緑色)の光、B(青色)の光に分離するものであり、言い換えると、光源部12からの光を波長領域が異なる第1、第2、第3の光に分離するものである。
分離部14は、第1、第2のダイクロイックミラー32、34、第1、第2、第3の反射ミラー36、38、40を含んでいる。
第1のダイクロイックミラー32は、光源部12から導かれた光のうち青色の波長領域の光を反射すると共に、緑色および赤色の波長領域の光を透過するものである。
第2のダイクロイックミラー34は、第1のダイクロイックミラー32を透過した光のうち緑色の波長領域の光を反射して第2の光変調器16Gに導くと共に、赤色の波長領域の光を透過するものである。
第1の反射ミラー36は、第1のダイクロイックミラー32で分離された青色の波長領域の光Bを反射して第3の光変調器16Bに導くものである。
第2の反射ミラー38は、第2のダイクロイックミラー34で分離された赤色の波長領域の光Rを反射して第3の反射ミラー40に導くものである。
第3の反射ミラー40は、第2反射ミラー38によって導かれた赤色の波長領域の光Rを第1の光変調器16Rに導くものである。
なお、図中、符号42、44は光Rについての光路長の補正を行うリレーレンズ、符号46、48、50は光R、光G、光Bをそれぞれ収束するコンデンサレンズを示す。
なお、分離部14は光源部12からの光を赤色、緑色、青色の光に分離できればよいのであり、上述の構成に限定されるものではなく、従来公知のさまざまな構成が採用可能である。
第2の反射ミラー38は、第2のダイクロイックミラー34で分離された赤色の波長領域の光Rを反射して第3の反射ミラー40に導くものである。
第3の反射ミラー40は、第2反射ミラー38によって導かれた赤色の波長領域の光Rを第1の光変調器16Rに導くものである。
なお、図中、符号42、44は光Rについての光路長の補正を行うリレーレンズ、符号46、48、50は光R、光G、光Bをそれぞれ収束するコンデンサレンズを示す。
なお、分離部14は光源部12からの光を赤色、緑色、青色の光に分離できればよいのであり、上述の構成に限定されるものではなく、従来公知のさまざまな構成が採用可能である。
(第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16B)
第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは、分離部14で分離された光R、光G、光B毎に設けられている。
第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは、第1、第2、第3の入射側偏光板15R、15G、15Bを介して導かれる光の偏光状態を画像情報に応じて変換して透過させ、言い換えると、光の偏光状態を画像情報に応じて調整して透過させ、これにより、画像情報に応じて光を変調するものである。
詳細に説明すると、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは、赤色、緑色、青色の3色の画像情報をそれぞれ表示するものである。
第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは、入射光に対応した色の映像信号が印加され、映像信号に従い、入射光の偏光方向を変換して透過させるものである。
言い換えると、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは、入射光をS偏光からP偏光に変換して変調出力するものである。
なお、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは入力される映像信号が白である場合(最も明るい場合)、入射光の偏光方向をS偏光からP偏光に変換して透過させる。また、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは入力される映像信号が黒である場合(最も暗い場合)、入射光の偏光方向をS偏光のまま透過させる。
本実施の形態では、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは、透過型液晶パネルで構成されている。
第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは、分離部14で分離された光R、光G、光B毎に設けられている。
第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは、第1、第2、第3の入射側偏光板15R、15G、15Bを介して導かれる光の偏光状態を画像情報に応じて変換して透過させ、言い換えると、光の偏光状態を画像情報に応じて調整して透過させ、これにより、画像情報に応じて光を変調するものである。
詳細に説明すると、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは、赤色、緑色、青色の3色の画像情報をそれぞれ表示するものである。
第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは、入射光に対応した色の映像信号が印加され、映像信号に従い、入射光の偏光方向を変換して透過させるものである。
言い換えると、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは、入射光をS偏光からP偏光に変換して変調出力するものである。
なお、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは入力される映像信号が白である場合(最も明るい場合)、入射光の偏光方向をS偏光からP偏光に変換して透過させる。また、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは入力される映像信号が黒である場合(最も暗い場合)、入射光の偏光方向をS偏光のまま透過させる。
本実施の形態では、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bは、透過型液晶パネルで構成されている。
(第1、第2、第3の入射側偏光板15R、15G、15B)
第1、第2、第3の入射側偏光板15R、15G、15Bは、各光変調器16R、16G、16Bに対応して分離部14と光変調器との間に設けられ、分離部14で分離された光R、光G、光Bの偏光成分をS波に揃えるものである。
なお、PS変換素子30により光R、光G、光Bの偏光成分はS波に揃えられているが、分離部14を構成するミラーやレンズを通過することで光R、光G、光Bの偏光成分には乱れが生じS波でないものを含んでいる。
したがって、第1、第2、第3の入射側偏光板15R、15G、15Bを用いることで光R、光G、光Bの偏光成分の乱れを除去しS波に揃えている。
第1、第2、第3の入射側偏光板15R、15G、15Bは、透過すべき偏光方向の光のみを透過させかつそれ以外の光を吸収する吸収型偏光板である。
このような吸収型偏光板としては、無機材料で形成された吸収型偏光板が採用可能である。
無機材料で形成された吸収型偏光板としては、無機微粒子の光学異方性による偏光吸収作用を利用したもの(以下無機吸収型偏光板という)などの従来公知のさまざまな無機吸収型偏光板が採用可能である。
なお、無機吸収型偏光板としては、使用波長帯域に対して透明である基板(ガラス基板)にスパッタリング、真空蒸着等の真空成膜法により、大きさが使用波長帯域よりも短く、かつ、形状異方性を有する無機微粒子(半導体、金属)を形成したものが挙げられる。
この無機吸収型偏光板は、無機微粒子が使用波長帯域よりも短い間隔で整列しており、当該無機微粒子の光学異方性による偏光吸収作用を利用することで偏光板として機能する。
また、吸収型偏光板としては、有機材料で形成された偏光板フィルムを用いたもの(以下有機吸収型偏光板という)など、従来公知のさまざまな有機吸収型偏光板が採用可能である。
第1、第2、第3の入射側偏光板15R、15G、15Bは、各光変調器16R、16G、16Bに対応して分離部14と光変調器との間に設けられ、分離部14で分離された光R、光G、光Bの偏光成分をS波に揃えるものである。
なお、PS変換素子30により光R、光G、光Bの偏光成分はS波に揃えられているが、分離部14を構成するミラーやレンズを通過することで光R、光G、光Bの偏光成分には乱れが生じS波でないものを含んでいる。
したがって、第1、第2、第3の入射側偏光板15R、15G、15Bを用いることで光R、光G、光Bの偏光成分の乱れを除去しS波に揃えている。
第1、第2、第3の入射側偏光板15R、15G、15Bは、透過すべき偏光方向の光のみを透過させかつそれ以外の光を吸収する吸収型偏光板である。
このような吸収型偏光板としては、無機材料で形成された吸収型偏光板が採用可能である。
無機材料で形成された吸収型偏光板としては、無機微粒子の光学異方性による偏光吸収作用を利用したもの(以下無機吸収型偏光板という)などの従来公知のさまざまな無機吸収型偏光板が採用可能である。
なお、無機吸収型偏光板としては、使用波長帯域に対して透明である基板(ガラス基板)にスパッタリング、真空蒸着等の真空成膜法により、大きさが使用波長帯域よりも短く、かつ、形状異方性を有する無機微粒子(半導体、金属)を形成したものが挙げられる。
この無機吸収型偏光板は、無機微粒子が使用波長帯域よりも短い間隔で整列しており、当該無機微粒子の光学異方性による偏光吸収作用を利用することで偏光板として機能する。
また、吸収型偏光板としては、有機材料で形成された偏光板フィルムを用いたもの(以下有機吸収型偏光板という)など、従来公知のさまざまな有機吸収型偏光板が採用可能である。
本実施の形態では、第1、第2の入射側偏光板15R、15Gとして有機吸収型偏光板を用いている。
すなわち、有機吸収型偏光板は、図2に示すように、透明なガラス基板1502と、該ガラス基板1502が変調器16R、16Gに臨む表面に貼り付けられた有機材料で形成された偏光板フィルム1504とを備える。
また、本実施の形態では、第3の入射側偏光板15Bとして無機吸収型偏光板を用いている。
第3の入射側偏光板15Bは、青色の光、言い換えると、赤色および緑色よりも波長が短く、そのため、赤色および緑色よりも高いエネルギーを有する光を吸収することになる。
したがって、第3の入射側偏光板15Bは、第1、第2の入射側偏光板15R、15Gよりも発熱しやすく高温になりやすい。
このような第3の入射側偏光板15Bとして、耐熱性に優れた無機吸収型偏光板を用いることで、光源24が高出力化された場合であっても、プロジェクタ装置10によってスクリーンSに投影される画像の品質を長期間にわたって維持することができ、プロジェクタ装置10の長寿命化を図る上で有利となっている。
また、第1、第2の入射側偏光板15R、15Gは、第3の入射側偏光板15Bに比較して発熱しにくく高温になりにくいため、耐熱性がそれほど高くない有機吸収型偏光板を用いても寿命を確保する上で問題はない。
また、有機吸収型偏光板は、無機吸収型偏光板よりもコストが安価であるため、プロジェクタ装置10のコストダウンを図る上で有利となっている。
すなわち、有機吸収型偏光板は、図2に示すように、透明なガラス基板1502と、該ガラス基板1502が変調器16R、16Gに臨む表面に貼り付けられた有機材料で形成された偏光板フィルム1504とを備える。
また、本実施の形態では、第3の入射側偏光板15Bとして無機吸収型偏光板を用いている。
第3の入射側偏光板15Bは、青色の光、言い換えると、赤色および緑色よりも波長が短く、そのため、赤色および緑色よりも高いエネルギーを有する光を吸収することになる。
したがって、第3の入射側偏光板15Bは、第1、第2の入射側偏光板15R、15Gよりも発熱しやすく高温になりやすい。
このような第3の入射側偏光板15Bとして、耐熱性に優れた無機吸収型偏光板を用いることで、光源24が高出力化された場合であっても、プロジェクタ装置10によってスクリーンSに投影される画像の品質を長期間にわたって維持することができ、プロジェクタ装置10の長寿命化を図る上で有利となっている。
また、第1、第2の入射側偏光板15R、15Gは、第3の入射側偏光板15Bに比較して発熱しにくく高温になりにくいため、耐熱性がそれほど高くない有機吸収型偏光板を用いても寿命を確保する上で問題はない。
また、有機吸収型偏光板は、無機吸収型偏光板よりもコストが安価であるため、プロジェクタ装置10のコストダウンを図る上で有利となっている。
(第1、第2、第3の出射側偏光板22R、22G、22B)
第1、第2、第3の出射側偏光板22R、22G、22Bは何れも耐熱性に優れた無機吸収型偏光板で構成されている。
各出射側偏光板22R、22G、22Bは、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bから出射される光R、光G、光Bの偏光成分のうちP波を透過させ、それ以外の透過を阻止すべき偏光成分を吸収するものである。
第1の出射側偏光板22Rは、第1の光変調器16Rと第1の入射面1802との間にそれぞれ空間S1、S2を確保した状態で配置され、本実施の形態では、後述する位相差フィルム20との間に空間S2を介して対面している。
第2の出射側偏光板22Gは、第2の光変調器16Gと第2の入射面1804との間にそれぞれ空間S1、S2を確保した状態で配置されている。
第3の出射側偏光板22Bは、第3の光変調器16Bと第3の入射面1806との間にそれぞれ空間S1、S2を確保した状態で配置され、本実施の形態では、後述する位相差フィルム20との間に空間S2を介して対面している。
第1、第2、第3の出射側偏光板22R、22G、22Bは何れも耐熱性に優れた無機吸収型偏光板で構成されている。
各出射側偏光板22R、22G、22Bは、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bから出射される光R、光G、光Bの偏光成分のうちP波を透過させ、それ以外の透過を阻止すべき偏光成分を吸収するものである。
第1の出射側偏光板22Rは、第1の光変調器16Rと第1の入射面1802との間にそれぞれ空間S1、S2を確保した状態で配置され、本実施の形態では、後述する位相差フィルム20との間に空間S2を介して対面している。
第2の出射側偏光板22Gは、第2の光変調器16Gと第2の入射面1804との間にそれぞれ空間S1、S2を確保した状態で配置されている。
第3の出射側偏光板22Bは、第3の光変調器16Bと第3の入射面1806との間にそれぞれ空間S1、S2を確保した状態で配置され、本実施の形態では、後述する位相差フィルム20との間に空間S2を介して対面している。
第1、第2、第3の出射側偏光板22R、22G、22Bは、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bから出射された光のうちP波以外の偏光成分の光を吸収することで発熱する。
そこで、第1、第2、第3の出射側偏光板22R、22G、22Bを放熱させるために、空間S1、S2に空気を流通させるファンなどの送風手段(不図示)を設けている。
そこで、第1、第2、第3の出射側偏光板22R、22G、22Bを放熱させるために、空間S1、S2に空気を流通させるファンなどの送風手段(不図示)を設けている。
(光合成部18)
本実施の形態では、光合成部18は、図2に示すように、光合成プリズム18で構成されている。
光合成プリズム18は、第1、第2、第3の入射面1802、1804、1806と、第1、第2のダイクロイックミラー膜1810、1812と、出射面1808とを有している。
第1、第3の入射面1802、1806は平行し、第2の入射面1804と出射面1808とは第1、第3の入射面1802、1806と直交しかつ互いに平行している。
第1、第2のダイクロイックミラー膜1810、1812は、互いに直交し、かつ、第1、第2、第3の入射面1802、1804、1806、出射面1808と45度をなして交差している。
第1の入射面1802は、第1の光変調器16Rから透過された光Rが入射される。
第2の入射面1804は、第2の光変調器16Gから透過された光Gが入射される。
第3の入射面1806は、第3の光変調器16Bから透過された光Bが入射される。
第1、第2のダイクロイックミラー膜1810、1812は、光R、光G、光Bをそれらの光の波長領域毎に反射または透過することにより合成するものである。
具体的には、第1のダイクロイックミラー膜1810は、P波は波長にかかわらず透過し、S波のうち赤色の波長領域の光のみ反射し、S波のうち赤色の波長領域を除く光は透過する。
第2のダイクロイックミラー膜1812は、P波は波長にかかわらず透過し、S波のうち青色の波長領域の光のみ反射し、S波のうち青色の波長領域を除く光は透過する。
出射面1808は、第1、第2のダイクロイックミラー膜1810、1812によって合成された光を出射する。
なお、本実施の形態では、光合成部18が光合成プリズム18で構成されている場合について説明したが、光合成部18は光R、光G、光Bを合成すればよいのであり、光合成部18として従来公知のさまざまな構成が採用可能である。
本実施の形態では、光合成部18は、図2に示すように、光合成プリズム18で構成されている。
光合成プリズム18は、第1、第2、第3の入射面1802、1804、1806と、第1、第2のダイクロイックミラー膜1810、1812と、出射面1808とを有している。
第1、第3の入射面1802、1806は平行し、第2の入射面1804と出射面1808とは第1、第3の入射面1802、1806と直交しかつ互いに平行している。
第1、第2のダイクロイックミラー膜1810、1812は、互いに直交し、かつ、第1、第2、第3の入射面1802、1804、1806、出射面1808と45度をなして交差している。
第1の入射面1802は、第1の光変調器16Rから透過された光Rが入射される。
第2の入射面1804は、第2の光変調器16Gから透過された光Gが入射される。
第3の入射面1806は、第3の光変調器16Bから透過された光Bが入射される。
第1、第2のダイクロイックミラー膜1810、1812は、光R、光G、光Bをそれらの光の波長領域毎に反射または透過することにより合成するものである。
具体的には、第1のダイクロイックミラー膜1810は、P波は波長にかかわらず透過し、S波のうち赤色の波長領域の光のみ反射し、S波のうち赤色の波長領域を除く光は透過する。
第2のダイクロイックミラー膜1812は、P波は波長にかかわらず透過し、S波のうち青色の波長領域の光のみ反射し、S波のうち青色の波長領域を除く光は透過する。
出射面1808は、第1、第2のダイクロイックミラー膜1810、1812によって合成された光を出射する。
なお、本実施の形態では、光合成部18が光合成プリズム18で構成されている場合について説明したが、光合成部18は光R、光G、光Bを合成すればよいのであり、光合成部18として従来公知のさまざまな構成が採用可能である。
(位相差フィルム20)
位相差フィルム20は有機材料で形成され、第1、第2、第3の入射面1802、1804、1806のうちの少なくとも1つの入射面に貼り付けられ直線偏光の偏光方向を変換するものである。
なお、位相差フィルム20の入射面への貼り付けは、例えば、位相差フィルム20の裏面に形成された接着層を用いることでなされる。
このような位相差フィルム20の構成としては、例えば、TAC(トリアセチルセルロース)とPVA(ポリビニルアルコール)とを積層し、表面にプロテクトフィルムとしてのPET(ポリエチレンテレフタレート)を形成したものなど、従来公知のさまざまな構成のものが採用可能である。
本実施の形態では、位相差フィルム20は第1、第3の入射面1802、1806の2つの入射面に貼り付けられており、P偏光をS偏光に変換する。
位相差フィルム20は有機材料で形成され、第1、第2、第3の入射面1802、1804、1806のうちの少なくとも1つの入射面に貼り付けられ直線偏光の偏光方向を変換するものである。
なお、位相差フィルム20の入射面への貼り付けは、例えば、位相差フィルム20の裏面に形成された接着層を用いることでなされる。
このような位相差フィルム20の構成としては、例えば、TAC(トリアセチルセルロース)とPVA(ポリビニルアルコール)とを積層し、表面にプロテクトフィルムとしてのPET(ポリエチレンテレフタレート)を形成したものなど、従来公知のさまざまな構成のものが採用可能である。
本実施の形態では、位相差フィルム20は第1、第3の入射面1802、1806の2つの入射面に貼り付けられており、P偏光をS偏光に変換する。
(投射光学系23)
投射光学系23は、光合成部18から(出射面1808から)出射された光をスクリーンSに照射することにより、スクリーンSに画像を形成するものである。
投射光学系23は、光合成部18から(出射面1808から)出射された光をスクリーンSに照射することにより、スクリーンSに画像を形成するものである。
次に動作について説明する。
光源部12から出射された光は、分離部14によって光R、光G、光Bに分離される。
光Rは、第1の入射側偏光板15Rを介して第1の光変調器16Rに導かれ変調されたのち、第1の出射側偏光板22Rを介して位相差フィルム20に至る。
そして、光Rは、位相差フィルム20で直線偏光の偏光方向がP偏光からS偏光に変換されたのち、第1の入射面1802から第1、第2ダイクロイックミラー膜1810、1812に導かれる。
したがって、S波としての光Rは、第1のダイクロイックミラー膜1810により反射され、また、第2のダイクロイックミラー膜1812を透過することで出射面1808から投射光学系23に導かれる。
光源部12から出射された光は、分離部14によって光R、光G、光Bに分離される。
光Rは、第1の入射側偏光板15Rを介して第1の光変調器16Rに導かれ変調されたのち、第1の出射側偏光板22Rを介して位相差フィルム20に至る。
そして、光Rは、位相差フィルム20で直線偏光の偏光方向がP偏光からS偏光に変換されたのち、第1の入射面1802から第1、第2ダイクロイックミラー膜1810、1812に導かれる。
したがって、S波としての光Rは、第1のダイクロイックミラー膜1810により反射され、また、第2のダイクロイックミラー膜1812を透過することで出射面1808から投射光学系23に導かれる。
光Gは、第2の入射側偏光板15Gを介して第2の光変調器16Gに導かれ変調されたのち、第2の出射側偏光板22Gを介して偏光方向がP波に揃えられた状態で第2の入射面1804から第1、第2ダイクロイックミラー膜1810、1812に導かれる。
したがって、P波としての光Gは、第1、第2ダイクロイックミラー膜1810、1812の双方を透過することで出射面1808から投射光学系23に導かれる。
したがって、P波としての光Gは、第1、第2ダイクロイックミラー膜1810、1812の双方を透過することで出射面1808から投射光学系23に導かれる。
光Bは、第3の入射側偏光板15Bを介して第3の光変調器16Bに導かれ変調されたのち、第3の出射側偏光板22Bを介して位相差フィルム20に至る。
そして、光Bは、位相差フィルム20で直線偏光の偏光方向がP偏光からS偏光に変換されたのち、第3の入射面1806から第1、第2ダイクロイックミラー膜1810、1812に導かれる。
したがって、S波としての光Bは、第2のダイクロイックミラー膜1812により反射され、また、第1のダイクロイックミラー膜1810を透過することで出射面1808から投射光学系23に導かれる。
そして、光Bは、位相差フィルム20で直線偏光の偏光方向がP偏光からS偏光に変換されたのち、第3の入射面1806から第1、第2ダイクロイックミラー膜1810、1812に導かれる。
したがって、S波としての光Bは、第2のダイクロイックミラー膜1812により反射され、また、第1のダイクロイックミラー膜1810を透過することで出射面1808から投射光学系23に導かれる。
次に、本実施の形態のプロジェクタ装置10における迷光の発生について、比較例と比較して詳細に説明する。
図3は本実施の形態のプロジェクタ装置10における迷光の発生の説明図、図4は本実施の形態のプロジェクタ装置10で出力される画像の説明図である。
図5は比較例のプロジェクタ装置における迷光の発生の説明図、図6は比較例のプロジェクタ装置で出力される画像の説明図である。
図7は実施の形態のプロジェクタ装置10で黒と白の正方形の繰り返しで構成された画像が出力された場合の説明図、図8は比較例のプロジェクタ装置で黒と白の正方形の繰り返しで構成された画像が出力された場合の説明図である。
なお、以下の比較例では、本実施の形態と同一または対応する部分、部材には同一の符号を付して説明する。
また、説明の簡略化を図るため、以下では、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bを光変調器16とし、第1、第2、第3の入射側偏光板15R、15G、15Bを入射側偏光板15とし、第1、第2、第3の出射側偏光板22R、22G、22Bを出射側偏光板22として説明する。
図3は本実施の形態のプロジェクタ装置10における迷光の発生の説明図、図4は本実施の形態のプロジェクタ装置10で出力される画像の説明図である。
図5は比較例のプロジェクタ装置における迷光の発生の説明図、図6は比較例のプロジェクタ装置で出力される画像の説明図である。
図7は実施の形態のプロジェクタ装置10で黒と白の正方形の繰り返しで構成された画像が出力された場合の説明図、図8は比較例のプロジェクタ装置で黒と白の正方形の繰り返しで構成された画像が出力された場合の説明図である。
なお、以下の比較例では、本実施の形態と同一または対応する部分、部材には同一の符号を付して説明する。
また、説明の簡略化を図るため、以下では、第1、第2、第3の光変調器16R、16G、16Bを光変調器16とし、第1、第2、第3の入射側偏光板15R、15G、15Bを入射側偏光板15とし、第1、第2、第3の出射側偏光板22R、22G、22Bを出射側偏光板22として説明する。
まず、図5を参照して比較例のプロジェクタ装置について説明する。
図5に示すように、従来例では、入射側偏光板60として、ワイヤグリッドタイプの反射型偏光板、すなわち、透過すべき偏光方向の光のみを透過させかつそれ以外の光を反射するものを用いている。
ワイヤグリッドタイプの入射側偏光板は透過すべきでない偏光方向の光については80%程度の反射率を有している。
また、出射側偏光板22としては、本実施の形態と同様の無機吸収型偏光板を用いている。
ここで、光変調器16の上部寄りの部分が黒(最も階調が低い)で表示された領域(以下、黒表示領域という)とされ、光変調器16の残りの部分が白(最も階調が高い)で表示された領域(以下、白表示領域という)とされているものとする。
この場合、分離部14から出射されたS偏光の光の大部分は、符号Aで示すように、入射側偏光板60をそのまま透過し、光変調器16の白表示領域を透過することで、偏光方向が変換されP偏光の光として出射側偏光板22を透過し、光合成部18に至る。
この際、出射側偏光板22は透過すべき偏光方向の光についても5%程度の反射率を有しているため、P偏光の光の一部が出射側偏光板22で拡散反射されることによって、P偏光の反射光a0と、S偏光の反射光b0との2種類の反射光が迷光として発生する。
P偏光の反射光a0は光変調器16の白表示領域を透過することで偏光方向が変換され、S偏光の反射光a1として入射側偏光板60に至りそのまま透過する。したがって、S偏光の反射光a1は画像に影響を及ぼすことはない。
図5に示すように、従来例では、入射側偏光板60として、ワイヤグリッドタイプの反射型偏光板、すなわち、透過すべき偏光方向の光のみを透過させかつそれ以外の光を反射するものを用いている。
ワイヤグリッドタイプの入射側偏光板は透過すべきでない偏光方向の光については80%程度の反射率を有している。
また、出射側偏光板22としては、本実施の形態と同様の無機吸収型偏光板を用いている。
ここで、光変調器16の上部寄りの部分が黒(最も階調が低い)で表示された領域(以下、黒表示領域という)とされ、光変調器16の残りの部分が白(最も階調が高い)で表示された領域(以下、白表示領域という)とされているものとする。
この場合、分離部14から出射されたS偏光の光の大部分は、符号Aで示すように、入射側偏光板60をそのまま透過し、光変調器16の白表示領域を透過することで、偏光方向が変換されP偏光の光として出射側偏光板22を透過し、光合成部18に至る。
この際、出射側偏光板22は透過すべき偏光方向の光についても5%程度の反射率を有しているため、P偏光の光の一部が出射側偏光板22で拡散反射されることによって、P偏光の反射光a0と、S偏光の反射光b0との2種類の反射光が迷光として発生する。
P偏光の反射光a0は光変調器16の白表示領域を透過することで偏光方向が変換され、S偏光の反射光a1として入射側偏光板60に至りそのまま透過する。したがって、S偏光の反射光a1は画像に影響を及ぼすことはない。
一方、S偏光の反射光b0は光変調器16の白表示領域を透過することでP偏光の反射光b1に変換されて入射側偏光板60に至り、入射側偏光板60で反射される。
入射側偏光板60で反射されたP偏光の反射光b1は、偏光方向が変換されることなく、その反射光b1の一部は光変調器16の黒表示領域に入射し、光変調器16の黒表示領域をそのまま透過して光合成部18に至る。
この結果、プロジェクタ装置で出力される画像は、図6に示すように、黒で表示されている領域70の一部の階調が白で表示されている領域72に近づくほど次第に明るくなるようなグラデーションで表示されてしまう。なお、図6、図8では、図示の簡単化を図るために、グラデーションをハッチングの濃淡で示している。したがって、濃淡の境目が表示されているが、実際には濃淡の境目はなく階調が連続的に変化している。
このような黒で表示すべき領域の一部が明るく表示されてしまう現象が生じると、表示される画像の品質の低下を招く不都合がある。
例えば、プロジェクタ装置で出力すべき画像が図7に示すように、互いに同形同大の一様な白色の矩形と一様な黒色の矩形とを縦横に配列したチェッカーフラグの模様のような画像、言い換えると、市松模様のような画像であった場合を考える。
この場合、上述した迷光が光合成部18に進入することで、実際にプロジェクタ装置でスクリーンS上に投射される画像は、図8に示すように、グラデーションを生じた画像となってしまう。また、このようなグラデーションは、光源の出力が高くなるに従って顕著となる。
すなわち、黒で表示すべき領域70の一部が明るく表示されてしまう現象が生じることにより、表示される画像の品質の低下を招く不都合が生じ、このような不都合は光源の出力が高くなるに従って顕著となる。
入射側偏光板60で反射されたP偏光の反射光b1は、偏光方向が変換されることなく、その反射光b1の一部は光変調器16の黒表示領域に入射し、光変調器16の黒表示領域をそのまま透過して光合成部18に至る。
この結果、プロジェクタ装置で出力される画像は、図6に示すように、黒で表示されている領域70の一部の階調が白で表示されている領域72に近づくほど次第に明るくなるようなグラデーションで表示されてしまう。なお、図6、図8では、図示の簡単化を図るために、グラデーションをハッチングの濃淡で示している。したがって、濃淡の境目が表示されているが、実際には濃淡の境目はなく階調が連続的に変化している。
このような黒で表示すべき領域の一部が明るく表示されてしまう現象が生じると、表示される画像の品質の低下を招く不都合がある。
例えば、プロジェクタ装置で出力すべき画像が図7に示すように、互いに同形同大の一様な白色の矩形と一様な黒色の矩形とを縦横に配列したチェッカーフラグの模様のような画像、言い換えると、市松模様のような画像であった場合を考える。
この場合、上述した迷光が光合成部18に進入することで、実際にプロジェクタ装置でスクリーンS上に投射される画像は、図8に示すように、グラデーションを生じた画像となってしまう。また、このようなグラデーションは、光源の出力が高くなるに従って顕著となる。
すなわち、黒で表示すべき領域70の一部が明るく表示されてしまう現象が生じることにより、表示される画像の品質の低下を招く不都合が生じ、このような不都合は光源の出力が高くなるに従って顕著となる。
次に本実施の形態のプロジェクタ装置10について説明する。
図3に示すように、P偏光の光の一部が出射側偏光板22で拡散反射されることによって、P偏光の反射光a0と、S偏光の反射光b0との2種類の反射光が迷光として発生する。
P偏光の反射光a0は、光変調器16の白表示領域を透過することで偏光方向が変換されS偏光の反射光a1として入射側偏光板15に至りそのまま透過する。したがって、S偏光の反射光a1は画像に影響を及ぼすことはない。
一方、S偏光の反射光b0は、光変調器16の白表示領域を透過することで偏光方向が変換されP偏光の反射光b1として入射側偏光板15に至る。
ここで、P偏光の反射光b1は、吸収型偏光板で構成された入射側偏光板15で吸収される。
したがって、迷光としてのP偏光の反射光b1は消失し、P偏光の反射光b1が、光変調器16の黒表示領域をそのまま透過して光合成部18に至ることが回避される。
この結果、実際にプロジェクタ装置10によりスクリーンS上に投射される画像は、図4に示すように、黒で表示されている領域70と白で表示されている領域72とが明瞭に表示され、図6に示すように画像がグラデーションで表示されることがない。
したがって、プロジェクタ装置10で出力すべき画像が図7に示す市松模様のような画像であった場合であっても、黒で表示されている領域70と白で表示されている領域72とが明瞭に表示される。
図3に示すように、P偏光の光の一部が出射側偏光板22で拡散反射されることによって、P偏光の反射光a0と、S偏光の反射光b0との2種類の反射光が迷光として発生する。
P偏光の反射光a0は、光変調器16の白表示領域を透過することで偏光方向が変換されS偏光の反射光a1として入射側偏光板15に至りそのまま透過する。したがって、S偏光の反射光a1は画像に影響を及ぼすことはない。
一方、S偏光の反射光b0は、光変調器16の白表示領域を透過することで偏光方向が変換されP偏光の反射光b1として入射側偏光板15に至る。
ここで、P偏光の反射光b1は、吸収型偏光板で構成された入射側偏光板15で吸収される。
したがって、迷光としてのP偏光の反射光b1は消失し、P偏光の反射光b1が、光変調器16の黒表示領域をそのまま透過して光合成部18に至ることが回避される。
この結果、実際にプロジェクタ装置10によりスクリーンS上に投射される画像は、図4に示すように、黒で表示されている領域70と白で表示されている領域72とが明瞭に表示され、図6に示すように画像がグラデーションで表示されることがない。
したがって、プロジェクタ装置10で出力すべき画像が図7に示す市松模様のような画像であった場合であっても、黒で表示されている領域70と白で表示されている領域72とが明瞭に表示される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、入射側偏光板15を吸収型偏光板で構成すると共に、出射側偏光板22を無機材料で形成された吸収型偏光板で構成したので、出射側偏光板22で反射された迷光が入射側偏光板15で吸収される。そのため、迷光が光変調器16を透過して画像に悪影響を与えることを防止できる。
したがって、光源が高出力化された場合であっても、黒で表示すべき領域の一部が迷光によって明るく表示されてしまう現象を防止することができ、表示される画像の品質を確保する上で有利となる。
したがって、光源が高出力化された場合であっても、黒で表示すべき領域の一部が迷光によって明るく表示されてしまう現象を防止することができ、表示される画像の品質を確保する上で有利となる。
10……プロジェクタ装置、12……光源部、14……分離部、15R、15G、15B……入射側偏光板、16R、16G、16B……光変調器、18……光合成部、22R、22G、22B……出射側偏光板、23……投射光学系。
Claims (4)
- 光源と、
前記光源からの光を波長領域が異なる複数の光に分離する分離部と、
前記分離部で分離された前記光毎に設けられそれら光の偏光状態を画像情報に応じて変換して透過させる複数の光変調器と、
前記複数の光変調器から透過された光を合成する光合成部と、
前記各光変調器に対応して前記分離部と前記光変調器との間に設けられた入射側偏光板と、
前記各光変調器に対応して前記光変調器と前記光合成部との間に設けられた出射側偏光板と、
前記光合成部から出射された光をスクリーンに投射させる投射光学系とを備え、
透過すべき偏光方向の光のみを透過させかつそれ以外の光を吸収する偏光板を吸収型偏光板としたとき、
前記入射側偏光板を吸収型偏光板で構成すると共に、前記出射側偏光板を無機材料で形成された吸収型偏光板で構成した、
プロジェクタ装置。 - 前記分離部は前記光源からの光を波長領域が異なる赤色の光、緑色の光、青色の光に分離し、
前記複数の光変調器のうち青色の光に対応して設けられた光変調器に対応する前記入射側偏光板は無機材料で形成されている、
請求項1記載のプロジェクタ装置。 - 前記複数の光変調器のうち赤色の光および緑色の光に対応して設けられた光変調器に対応する前記入射側偏光板は有機材料で形成された偏光板フィルムを有する、
請求項2記載のプロジェクタ装置。 - 前記光変調器は透過型液晶パネルで構成されている、
請求項1記載のプロジェクタ装置。
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2008
- 2008-12-03 JP JP2008308452A patent/JP2010134085A/ja active Pending
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