JP2010133680A - 加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱時間の短縮、燃料消費量の低減及び排気ガスの排気温度の低下を図ることができる温水ボイラを提供する。
【解決手段】熱媒体を加熱するバーナ装置を設けた燃焼室を形成するとともに、この燃焼室に一端を連通連結する一方、他端を当該缶体外部に伸延させた煙道を前記熱媒体と接するように配設した加熱装置において、前記煙道内にスパイラル状の伝熱体を配設した。
【選択図】図1

Description

本発明は、加熱装置に関し、詳しくは施設園芸用ハウスや工場内の暖房、あるいは食品の乾燥などに用いることができる加熱装置に関する。
従来、施設園芸用ハウスや工場内を暖房するのには比較的小型の加熱装置が用いられており、一般に、かかる加熱装置として、バーナを用いて水や空気などの熱媒体を加熱する燃焼室を備えたものが用いられている。
このように、バーナを用いた燃焼熱によって熱源となる熱媒体を加熱するのであるが、本出願人は、効率よく熱媒体を加熱できるように、燃焼室を構成する壁体の外周面に放熱フィンを複数設けた加熱装置(温風送風機)を提案した(例えば、特許文献1を参照。)。
また、熱媒体の加熱効率をより向上させるために、燃焼後の排気ガスを利用することが考えられ、燃焼室に一端を連通連結する一方、他端を缶体外部に伸延させたた煙道を熱媒体と接するように配設した構造も採用されている。このとき、この煙道の外壁にも上述したフィンを設けることで、さらなる効率化が図られてきた。
実用新案登録第3138730号
しかしながら、燃料費が高騰してきた昨今、市場からは、燃費を極力抑えることのできる、より経済性の高い加熱装置を求める声が強く、さらなる燃焼効率の向上が求められている。
そこで、本発明は、上記課題を解決することのできる加熱装置を提供することを目的としている。
(1)熱媒体を加熱するバーナ装置を設けた燃焼室を形成するとともに、この燃焼室に一端を連通連結する一方、他端を当該缶体外部に伸延させた煙道を前記熱媒体と接するように配設した加熱装置において、前記煙道内にスパイラル状の伝熱体を配設した。
(2)上記(1)の加熱装置において、前記燃焼室及び煙道の外周面に複数の放熱フィンを設けたことを特徴とする。
(3)上記(1)又は(2)の加熱装置において、前記伝熱体を、前記煙道に対して着脱自在に取り付けたことを特徴とする。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの加熱装置において、前記燃焼室に点検口を設け、この点検口から前記伝熱体を出し入れ自在としたことを特徴とする。
本発明によれば、排気ガスが煙道を流れる間に、当該排気ガスの熱がスパイラル状に形成された伝熱体に伝わり、煙道全体が有する熱量が大きくなるため、結果的に排気ガスと熱媒体との間の熱交換率が著しく高まり、燃費を改善して経済性の高い加熱装置を実現することができる。
本実施形態に係る加熱装置は、熱媒体を加熱するバーナ装置を設けた燃焼室を形成するとともに、この燃焼室に一端を連通連結する一方、他端を当該缶体外部に伸延させた煙道を前記熱媒体と接するように配設して、前記煙道内にスパイラル状の伝熱体を配設している。
また、前記バーナ装置には、吸気装置及び点火装置が設置されており、バーナ装置に付設された燃料噴射ノズルが燃焼室の一端から水平方向に挿入される構成としている。そして、燃料噴射ノズルの先端から吸気装置により燃焼に充分な空気が混合された混合燃料が噴射され、噴射と同時に点火装置により混合燃料が点火されて、燃焼室内で混合燃料が燃焼して燃焼室外周の熱媒体が加熱される。
そして、燃焼室で発生した排気ガスは、前記煙道を通過して加熱装置の外部に排気されることになるが、本実施形態においては、前記煙道は前記熱媒体と接するように配設されているため、煙道外周の熱媒体も加熱されるとともに、さらに、煙道内にスパイラル状の伝熱体を配設することにより、排気ガスの熱を煙道に効果的に伝導させる構成としている。
すなわち、排気ガスが有する熱を、煙道を介して熱媒体に伝えるために、排気ガスを単に煙道内に滞留させただけでは、却って排気効率が低下して燃焼室の燃焼効率を低下させてしまう可能性がある。そこで、伝熱体をスパイラル形状とすることにより、排気ガスの排出には何ら支障なく、かつ、排気ガスが有する熱を効率良く熱媒体に伝えることを可能としている。
なお、このとき、前記燃焼室における前記燃料噴射ノズルの先端下方位置に、外気を導入する吸気孔を形成しておくこともできる。
すなわち、吸気孔を上述した位置に設けることで、燃料噴射ノズルからの噴射気流に引き寄せられて外気が吸気孔から導入され、別途、上述した燃料に燃焼に必要な空気を混合させるための吸気装置を設置することなく、噴射燃料の完全燃焼を促進することができる。
しかも、燃料噴射ノズルの先端側では、下方から気流が導入されることになるため、燃料噴射ノズルから噴射された噴霧燃料はその導入された外気により下方から吹き上げられるように流れることになり、燃焼する前に噴霧燃料が燃焼室底に落下することが防止され、より完全燃焼が促進されることになる。
また、前記燃焼室及び煙道の外周面に複数の放熱フィンを設けることもできる。
すなわち、燃焼室及び煙道が有する熱は、燃焼室及び煙道の外周面に設けられた複数の放熱フィンに伝導するため、周囲の熱媒体との伝熱面積が広がることになり、より効率良く周囲の熱媒体を加熱することが可能となる。
上記構成において、前記スパイラル状とした伝熱体は、前記煙道に対して着脱自在に取り付けることができる。
すなわち、加熱装置の使用時間が進むにつれて、伝熱体には経時的に煤などが付着して堆積していく。煤の付着量が多くなれば伝熱効率が低下するため、伝熱体を含めて煙道内のメンテナンスが必要になる。したがって、伝熱体は煙道内に固着させた構造ではなく、着脱可能な構造としておくことが望ましい。
そのために、前記燃焼室に点検口を設け、この点検口から前記伝熱体を出し入れ自在とするとよい。なお、点検口は、伝熱体の出し入れのみならず、燃焼室内のメンテナンスにも使用できるものがさらに望ましい。
以下、本発明の実施形態に係る加熱装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下では加熱装置を、熱媒体として水(以下「熱媒水W」という)を用いた温水ボイラとして説明する。また、加熱装置(温水ボイラ)は施設園芸用ハウスや工場内で好適に使用できるものであるが、暖房が必要な場所であれば如何なる場所にも設置できる。
図1は本発明の一実施形態に係る温水ボイラ10(加熱装置)の内部構成を示す側断面図、図2は図1に示す温水ボイラ10(加熱装置)のA−A断面図である。
図示するように、本実施形態に係る温水ボイラ10は、内部に熱媒水Wを収容する缶体1を備えている。そして、この缶体1内に、バーナ装置3が臨設された耐熱性金属例えば、ステンレス304)からなる燃焼室2を設けるとともに、この燃焼室2に一端を連通連結する一方、他端を当該缶体1の外部に伸延させた煙道4を配設して、この燃焼室2及び煙道4と熱媒水Wとが接するように構成している。
燃焼室2は、水平方向を長手方向とする円筒形状としており、長手方向一側端壁21にバーナ装置3、そして、その上部位置にメンテナンス用の第2点検口25を設けている。また、長手方向の他側端壁22の上部位置にはメンテナンス用の点検口23を設けている。
バーナ装置3は、燃料噴射ノズル31を備えており、この燃料噴射ノズル31の先端が燃焼室2内に臨むように、燃焼室2の一側端壁21から水平方向に挿入されている。
バーナ装置3には、吸気装置(図示せず)及び点火装置(図示せず)が付設されており、燃料噴射ノズル31の先端から吸気装置により燃焼に充分な空気が混合された混合燃料が噴射され、噴射と同時に点火装置により混合燃料が点火されて、燃焼室2内で混合燃料が燃焼することとなる。
また、煙道4は2本配設されている。各煙道4は、それぞれ缶体1内において、熱媒水Wと接するように、燃焼室2の上方に所定間隔離隔した位置に配置され、上記燃焼室2と同様に水平方向を長手方向とする円筒形状としている。そして、かかる2本の煙道4は、点検口23及び第2点検口25と対向する位置で、燃焼室2の下流側上部と一端を連通連結するとともに、他端を、燃焼室2の一側端壁21側から上方へ伸延して缶体1の外部と連通した煙突12の基端と接続している。なお、本実施形態においては、煙道4と煙突12とを別体として形成するようにしたが、例えば、煙道4と煙突12とを別体とせずに、水平に伸延した煙道4の他端側を上方に略90度屈曲させて煙突12を形成してもよい。
また、缶体1の底壁13には、熱媒水Wを循環させるための循環ポンプPが中途に設けられた循環パイプ5の一端と、加熱された熱媒水Wを送湯する送湯パイプ8の一端とが連通連結されている。
なお、底壁13の燃料噴射ノズル31の先端直下位置に吸気孔14を形成して、燃料噴射ノズル31からの噴射気流に引き寄せられて外気が吸気孔から導入されるようにして、噴射燃料の完全燃焼を促進する構成としている。
また、本実施形態に係る温水ボイラ10は、後述する温度センサ17により熱媒水Wの温度を検知して所定温度に維持する温度制御部(図示せず)と、熱媒水Wの水量を検知して所定水位に維持する水量制御部(図示せず)、各制御部と電気的に接続された操作パネル(図示せず)などを備えている。
上記構成の温水ボイラ10が稼動して燃焼室2が加熱されると、缶体1に補充されている熱媒水Wのうち、まず燃焼室2の外周及び外周に複数列設された放熱フィン6と接触している熱媒水Wが熱交換により加熱される。そして、循環ポンプPの作動により、燃焼室2の周辺の加熱された熱媒水Wが、循環パイプ5から吸い上げられることにより、燃焼室2の上方のまだ加熱されていない熱媒水Wが、燃焼室2の周辺、つまり、缶体1の下方に移動して加熱されることになる。一方、循環パイプ5から吸い上げられた熱媒水Wは、温水ボイラ10の上部に設けられた供給口9から再度缶体1に補充される。つまり、図2に示すように、温水ボイラ10の稼働中は、缶体1に充填されている熱媒水Wは、上方から下方に循環しながら全体的に温められていくことになる。
このとき、図示するように、円筒形状の燃焼室2及び煙道4の外周には、放熱フィン6が、放射状に複数列設されており、かかる放熱フィン6を熱媒水Wと接触させることで熱交換効率を向上させている。
すなわち、本実施形態では、燃焼室2の周辺で熱媒水Wが熱交換されるだけではなく、燃焼室2の上部の煙道4を通過する燃焼室2からの排気ガスが有する熱も、煙道4を介して熱媒水Wに伝達される構成として、熱媒水Wの加熱効率を高めている。
しかも、煙道4の周辺の熱媒水Wは、上述した燃焼室2の外周の熱媒水Wと同様に、煙道4の外周及び外周に複数列設された放熱フィン6と接触することで、排気ガスが有する熱を効率よく熱媒水Wと熱交換して加熱することが可能となっている。
また、缶体1の水面11にはフロートスイッチ16が配置されて、このフロートスイッチ16は前記水量制御部に接続されている。このフロートスイッチ16が水位低下を検知すると、その信号が水量制御部に伝達され、水量制御部が循環ポンプPを作動させて新たな熱媒水Wの補充を行う。
すなわち、本実施形態における循環ポンプPは、水量制御部からの制御により、新たな熱媒水Wを供給口9から補充するための機能も備えたものである。このとき、循環ポンプPによる熱媒水Wの循環は停止することになるが、この熱媒水Wの循環を作動させた状態で、同時に熱媒水Wの補充を行う構成とすることも可能である。
缶体1の上部には熱媒水Wの温度を計測するための温度センサ17が配置されている。この温度センサ17は温度制御部に接続されている。この温度センサ17が熱媒水Wの温度が所定温度以上であることを検知すると、その信号が温度制御部に伝達され、温度制御部がバーナ装置3の稼働を停止させる。なお、温度センサ17の設定位置は、缶体1に補充された熱媒水Wの全体の温度を計測するために、上部の加熱された熱媒水Wの供給口9と下部の加熱部(つまり、燃焼室2及び煙道4)とのおよそ中間の位置として、上部から下部へ循環する熱媒水Wの、平均温度を計測するようにしている。
そして、缶体1の熱媒水Wの温度が所定温度以上になった場合は、缶体1の底壁13に設けられた、加熱された熱媒水を送湯する送湯パイプ8から温水ボイラ10の外部に供給されることになる。なお、本実施形態においては、缶体1から送湯された分の熱媒水Wは、上述したように供給口9から新たに補充されて、缶体1内の熱媒水Wの量は常に一定の範囲内で確保され、缶体1内部の熱媒水Wの温度はバーナ装置3の入切により自動的に制御されている。
また、前記燃焼室2の基部にはバーナ装置3が配置され、このバーナ装置3の燃料噴射ノズル31が筒端中心の下側から燃焼室に挿入されている。この燃料噴射ノズル31は水平方向に挿入され、燃料噴射ノズル31からは燃料と空気を混合した液体燃料が噴射される。これらの液体燃料は重油、灯油、軽油等の液体化石燃料を使用することができ、液体燃料を、空気と混合して霧状とし、圧力を掛けて噴射する。なお、燃料噴射ノズル31には点火装置も付加されており、燃料噴射ノズル31から液体燃料が噴射されると同時に、自動的に点火装置が作動して、液体燃料は点火されることになる。
燃料噴射ノズル31の噴射孔の下方には、燃焼室2及び缶体1を貫通して温水ボイラ10の外部に通じる吸気孔14が形成されており、バーナ装置3が稼働すると、燃焼空気の噴流に周囲の気体が吸引され、この吸引流により吸気孔14から外気が吸入されることにより、外気が火炎を下から吹き上げるように燃焼空気と合流するため、噴霧燃料は、下から吹き上げられて燃焼室2内に広がり、燃料が未燃焼のまま落下するのを防止して、噴霧燃料を完全燃焼させる構成としている。しかし、この吸気孔14は特になくても構わない。
なお、吸気孔14を形成する場合は、バーナ装置3の燃料噴射ノズル31は、燃焼室2の内径の4分の1の高さから挿入され、燃焼室内には十数cmの燃料噴射ノズルを突起させて、燃料噴射ノズルの噴射孔の直下に吸気孔14を1個形成するとよい。なお、この場合は、吸気孔14の位置、大きさ・形状はバーナ装置3の出力にも関係するが、噴霧燃料を下から吹き上げられるように作用する部位であれば任意であり、噴射火炎の基部または噴射火炎の中央部分に相当する位置の直下に形成することも可能である。
そして、燃焼ガスは燃焼室2の奥に接続された2本の煙道4を通過して燃焼気流に流されて煙突12から温水ボイラ10の外部に、排気ガスとして自然排気される。
上述した構成の温水ボイラ10において、本実施形態での特徴的な構成は、図示するように煙道4の内部にスパイラル状の伝熱体7をさらに配設したことにある。
つまり、本実施形態においては、燃焼室2から煙道4を通過して煙突12から温水ボイラ10の外部へ排出される排気ガスが有する熱を、より効率よく煙道4の外周及び外周に複数列設された放熱フィン6へ伝導して、効率よく熱媒水Wと熱交換できるようにするために、煙道4の内部にスパイラル状の伝熱体7を配設している。
すなわち、本実施形態における伝熱体7は、熱伝導効率の高い素材で形成されたスパイラル状の羽根部7aを有し、燃焼室2から排出される排気ガスは、この羽根部7aと衝突して通過速度が減衰され、渦巻き状に回転しながら通過することになる。これにより、排気ガスが有する熱量が効率よく羽根部7aに伝導される構成としている。なお、この伝熱体7の羽根部7aの形状等は、排気ガスの通過速度が著しく減衰しないように設計されている。すなわち、通過速度が減衰することで、燃焼室2において不完全燃焼が発生しないようにしている。
こうして、伝熱体7の羽根部7aに蓄えられた熱量は、さらに、羽根部7aに外接する煙道4の外周及び外周に複数列設された放熱フィン6に伝えられて、煙道4の外周の熱媒水Wと熱交換されることとなる。
ここで、図2を用いて、温水ボイラ10の缶体1における熱媒水Wの流れについてさらに詳述する。
図示するように、本実施形態においては、燃焼室2及び煙道4の外周に、放熱フィン6が所定間隔(例えば、20mm間隔)で放射状に複数列設されている。そして、缶体1における熱媒水Wは、前述したように、循環ポンプPの作動により、循環パイプ5から吸い上げられて供給口9から再度缶体1に補充されるので、缶体1の上方から下方に循環することになる。
このとき、燃焼室2の外周を下方に循環しようとする熱媒水Wは、燃焼室2の周面に密接された複数の放熱フィン6に衝突して遮られ、放熱フィン6の間に一定量の熱媒水Wが淀み熱水の層が作られる。そして、この熱水の層に妨げられ、水温の低い熱媒水Wが直接燃焼室2に触れにくくなり、水温の低い熱媒水Wと熱水の層とは、徐々に熱交換しながら入れ替わる。これにより、燃焼室2の外周の熱媒水Wの急激な温度変化を押さえることができ、燃焼室2の素材として用いられた耐熱性金属(例えば、ステンレス304)の極端な膨張収縮による破損を防ぐことができる。
さらに、燃焼室2の外周の熱媒水Wの急激な温度低下を防ぐことで、燃焼室2の耐熱性金属の素材として、例えば、ステンレス304を用いた場合は、このステンレス304の特性である良保温性を活用することができ、熱伝達率も向上するため、燃焼室2の外周の熱媒水Wを効率良く加熱することが可能となる。
また、煙道4の外周に設けられている複数の放熱フィン6においても、上述した燃焼室2の外周の放熱フィン6と同様な効果が生じるため、煙道4の素材として、例えば、ステンレス304を用いた場合は、上述したステンレス304の特性を生かして、煙道4の外周の熱媒水Wを効率よく加熱することが可能となる。
また、図3に示すように、本実施形態においては、前述したように、側端壁22の上部位置にはメンテナンス用の点検口23を設けられ、この点検口23にビス24a、24aで取り付けられている点検カバー24を外すことにより、伝熱体7を外部に取り出すことを可能としている。
これにより、煙道4及び伝熱体7のメンテナンスや清掃を容易に行なえるようにして、排気ガスの通過により煙道4及び伝熱体7に付着した液体燃料の燃焼により生じる煤等を除去することにより、煙道4を自然排気される排気ガスの通過を一定の速度に保つことができ、燃焼室2内での噴霧燃料の不完全燃焼を防止することが可能となる。なお、本実施形態においては、煙道4及び伝熱体7のメンテナンスや清掃を容易に行えるように、点検口23を設けたが、この点検口23は、燃焼室2の内部に付着した煤等を除去するための清掃口として用いることもできる。
また、本実施形態における伝熱体7には、図示するようにその中心軸の両端に引き出し部7b、7bが設けられ、この引き出し部7b、7bを引っ張ることにより煙道4からの抜き出しを容易としている。
さらに、本実施形態においては、側端壁21の点検口23に対向する位置にも第2点検口25が設けられている。そして、点検口23と同様に、この第2点検口25にビス26a、26aで取り付けられている第2点検カバー26を外すことにより、第2点検口25側からも、伝熱体7を外部に取り出すことを可能として、温水ボイラ10の設置状況に応じて、煙道4及び伝熱体7のメンテナンスや清掃が容易に行なえるようにしている。
ここで、図4、図5及び図6を用いて、本発明の特徴である煙道4に伝熱体7を設置した場合と、伝熱体7を設置しなかった場合との、熱媒水Wが所定温度(例えば、25度)に加熱されるまでに要した、経過時間、燃料消費量、排気ガスの排気温度の変化を比較して説明する。図4は、煙道4に伝熱体7を設置した場合と設置しなかった場合との温水ボイラ10の構成を示す簡略図である。図5は、煙道4に伝熱体7を設置しなかった場合の熱媒水Wが所定温度(例えば、25度)に加熱されるまでに要した、経過時間、燃料消費量、排気ガスの排気温度の変化を示す表である。図6は、煙道4に伝熱体7を設置した場合の熱媒水Wが所定温度(例えば、25度)に加熱されるまでに要した、経過時間、燃料消費量、排気ガスの排気温度の変化を示す表である。
図4(a)は、煙道4に伝熱体7を設置していない場合の温水ボイラ10の構成を示す簡略図であり、図4(b)は、煙道4に伝熱体7を設置した場合の温水ボイラ10の構成を示す簡略図である。なお、伝熱体7の設置又は非設置以外の他の温水ボイラ10の構成は全く同一としている。なお、図4(a)及び図4(b)における簡略図では、上述してきた本実施形態における温水ボイラ10の主構成以外は省略して記載している。
さらに、図4(a)及び図4(b)に示す温水ボイラ10の稼動条件も同一条件としている。具体的に説明すると、燃料としては重油を用い、バーナ装置3の出力も同一にして、温水ボイラ10を稼動させた場合の燃焼室2の内部温度はおよそ800℃に保たれるようにしている。そして、加温される熱媒水Wとして、例えば、同量の水道水が温水ボイラ10の缶体1に補充されている。
そして、缶体1に補充された熱媒水Wの温度は温度センサ17で計測し、最終的に温水ボイラ10の外部に排気される排気ガスの排気温度は煙突12に付設された排気温度センサ18で計測している。
図5に示す表1は、煙道4に伝熱体7を設置していない場合の測定データ推移表であり、図6に示す表2は、煙道4に伝熱体7を設置した場合の測定データの推移表である。以下、温水ボイラ10を稼動させてからの経過時間(分)、燃料消費量(リットル)、排気ガスの排気温度(℃)及び熱媒水Wの温度(℃)の4項目の測定データに基づいて、煙道4に伝熱体7を設置することによる効果を説明する。
まず、煙道4に伝熱体7を設置していない場合の推移表である表1では、温水ボイラ10を稼動させてから、熱媒水Wが所定温度(25℃)上昇するまで、言い換えると、温水ボイラ10の稼動開始時の熱媒水Wの温度(つまり、28℃)から、加熱されて所定温度(つまり、28℃+25℃=53℃)になるまでは、温水ボイラ10の稼動開始からの経過時間は65分、燃料消費量は24リットル、排気ガスの排気温度は403℃という測定データか記録されている。
一方、煙道4に伝熱体7を設置した場合の推移表である表2では、温水ボイラ10を稼動させてから、熱媒水Wが所定温度(25℃)上昇するまで、言い換えると、温水ボイラ10の稼動開始時の熱媒水Wの温度(つまり、34℃)から、加熱されて所定温度(つまり、34℃+25℃=59℃)になるまでは、温水ボイラ10の稼動開始からの経過時間は57分、燃料消費量は20リットル、排気ガスの排気温度は305℃というデータが記録されている。
この表1及び表2の測定データ、つまり、煙道4に伝熱体7を設置していない場合と設置した場合との各項目の測定データを比較すると、煙道4に伝熱体7を設置した場合の方が、「熱媒水Wが所定温度までに要する経過時間が8分(65分―57分=8分)の短縮、燃料消費量が4リットル(24リットル−20リットル=4リットル)の減少、排気ガスの排気温度が約100℃低下」という結果が得られた。
すなわち、図5(表1)と図6(表2)との測定データからも明らかなように、本実施形態における特徴である煙道4に伝熱体7を設置することで、所定(例えば、水道水)の熱媒水Wの温度を25℃上昇するように加熱するのに要した経過時間は8分の短縮でき、燃料消費量は4リットルの節約、そして、排気ガスの排気温度は平均して約100℃低下することになる。
つまり、煙道4にスパイラル状に形成した伝熱体7を設置することで、煙道4を通過する排気ガスの熱量が、効率よく伝熱体7に伝導して煙道4の周囲の熱媒水Wの加熱に利用されて、温水ボイラ10の稼動時間の短縮や燃料消費量を節約することが可能となるのである。
さらに、煙突12から最終的に温水ボイラ10の外部に排出される排気ガスの排気温度も、煙道4に設置された伝熱体7にその熱量を伝導することで約100℃も低下する。これにより、昨今地球環境の温暖化が問題視される中で、温暖化対策にも繋がることになり、地球環境にも配慮した温水ボイラ10を提供することができる。
上述してきた構成からなる本実施形態における温水ボイラ10が稼動すると、灯油、重油、軽油等の液体燃料を霧化して空気と混合し、圧力を掛けてバーナ装置3の燃料噴射ノズル31から噴射する。噴射すると同時に、点火装置によって燃焼し、火炎を形成する。ここで、燃焼室2には吸気孔14が形成されているので、燃焼空気の噴流に周囲の気体が吸引される作用により外気が流入する。そして、噴霧燃料は吸気流によって下から吹き上げるように燃焼室内に広がり、未燃焼のまま落下することが防止され完全燃焼される。
燃焼室2における液体燃料の燃焼に伴って燃焼室2外周の熱媒水Wが加熱される。燃焼室2の外周には多数の放熱フィン6が設置されているので、効率的に熱交換が行われる。そして、加熱された熱媒水Wは循環ポンプPにより缶体1の底壁13に設けられた循環パイプ5から取水されて缶体1の上部に設けられた供給口9から再度缶体1に補充されるため、加熱された熱媒水Wは流下して缶体1の底壁13に集約される。
つまり、温水ボイラ10が稼働した最初の時点では缶体1下方に温水が集約され、循環ポンプPの動作により、缶体1の上方から下方に循環しながら、徐々に缶体1全体の熱媒水Wが温められることになる。そして、缶体1に設けられた温度センサ17により熱媒水Wが所定の温度になったことが検知されると、缶体1の底壁13に形成された送湯パイプ8からは、集約された熱媒水Wが優先的に各所へ送湯される。
缶体1ではフロートスイッチ16が水位低下を検知すると、その信号が水量制御部に伝達され、水量制御部により、缶体1の上部に設けられた供給口9から新たな熱媒水Wの補充を行う。そして、缶体1に設けられた温度センサ17により熱媒水Wが所定温度以上であることを検知すると、その信号が温度制御部に伝達され、温度制御部がバーナ装置3の稼働を停止させる。このようにして、缶体1から送湯された分の熱媒水Wは補充が行われ、さらに、缶体1内の熱媒水Wの量は一定の範囲内で確保されるとともに、缶体1の熱媒水Wの温度はバーナ装置3の入切により自動的に制御される。
つまり、送湯パイプ8から規定温度の熱媒水Wを送湯すると、フロートスイッチ16が水位の低下を検知して、送湯した量に相当する量の熱媒水Wが缶体1に補充され、缶体1の熱媒水Wの量は一定に保たれる。仮に送湯パイプ8から1時間に500リットル送湯されると、缶体1の上部に設けられた供給口9から同量の500リットルが補充される。
すなわち、本実施形態における温水ボイラ10では、缶体1に熱媒水Wが補充されると、缶体1内の熱媒水Wの温度は規定温度より大幅に下がるため、バーナ装置3の燃焼を再開させて規定温度まで加熱している。そして、バーナ燃焼の輻射熱を最大限に得るために、燃焼室2の外周に放熱フィン6を複数設置して熱媒水Wを加熱するとともに、燃焼室2の上部に設置した煙道4の外周にも燃焼室2と同様の放熱フィン6を複数設置して、煙道4を自然排気される排気ガスの熱量も熱媒水Wの加熱に利用している。
さらに、本実施形態においては、煙道4にスパイラル状に形成した伝熱体7を設置することで、煙道4を通過する排気ガスの熱量が、効率よく伝熱体7に伝導して煙道4の周囲の熱媒水Wの加熱に利用されるようにしている。
そして、温水ボイラ10の一番下部に燃焼室2を設置し、バーナ装置3も燃焼室2下部に設置するとともに、燃焼室2の下方、缶体1の底壁13に送湯パイプ8を取り付けている。
この構造によって、缶体1の上部に設けられた供給口9より、新たな熱媒水Wを補充しても、送湯パイプ8周辺の熱媒水Wの温度低下を防ぎ、また、缶体1に補充されている熱媒水Wの加熱時間も短縮できるようにしている。
なお、本実施形態においては、熱媒体として水(熱媒水W)を加熱する温水ボイラ10を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、熱媒体として空気を加熱する温風送風機等に適用することも可能である。
また、本実施形態における燃焼室2及び煙道4に設置される複数の放熱フィン6は、その設置間隔、形状、個数及び熱媒体に接触する面積(つまり、長さ)等は、加熱装置の出力、さらに設置される燃焼室2及び煙道4のサイズに応じて適宜変更可能である。
以上、実施例を説明したが、本発明の具体的な構成は前記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
本発明の一実施形態の温水ボイラの側面の概略断面図である。 本発明の一実施形態の温水ボイラの正面の概略断面図である。 本発明の一実施形態の温水ボイラから伝熱体7を取り出す構成を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態の温水ボイラの稼動条件の違いを説明するための概略断面図である。 本発明の一実施形態の温水ボイラによる各種測定データを説明する測定データ表である。 本発明の一実施形態の温水ボイラによる各種測定データを説明する測定データ表である。
符号の説明
1 缶体
2 燃焼室
3 バーナ装置
4 煙道
5 循環パイプ
6 放熱フィン
7 伝熱体
8 送湯パイプ
9 供給口
10 温水ボイラ
12 煙突
31 燃料噴射ノズル
14 吸気孔
17 温度センサ
23 点検口
31 燃料噴射ノズル

Claims (4)

  1. 熱媒体を加熱するバーナ装置を設けた燃焼室を形成するとともに、この燃焼室に一端を連通連結する一方、他端を当該缶体外部に伸延させた煙道を前記熱媒体と接するように配設した加熱装置において、
    前記煙道内にスパイラル状の伝熱体を配設したことを特徴とする加熱装置。
  2. 前記燃焼室及び煙道の外周面に複数の放熱フィンを設けたことを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
  3. 前記伝熱体を、前記煙道に対して着脱自在に取り付けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱装置。
  4. 前記燃焼室に点検口を設け、この点検口から前記伝熱体を出し入れ自在としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014199174A (ja) * 2013-03-14 2014-10-23 株式会社オーケー社鹿児島 バイオマスボイラー
CN108413613A (zh) * 2018-04-12 2018-08-17 聊城市高力金属材料有限公司 锅炉
CN108931054A (zh) * 2018-06-04 2018-12-04 河南龙成煤高效技术应用有限公司 一种热风炉及控制其燃烧的方法

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