JP2010126390A - カーボンナノチューブ燃焼生成方法 - Google Patents

カーボンナノチューブ燃焼生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カーボンナノチューブの燃焼生成方法においてカーボンナノチューブ生成に良好な領域を広く確保し、なおかつ、生成したカーボンナノチューブを迅速に生成領域から隔離してカーボンナノチューブの酸化を防ぐカーボンナノチューブの生成方法を提供する。
【解決手段】燃料、酸化剤および金属触媒微粒子をバーナへ供給して火炎を形成し、当該火炎を用いてカーボンナノチューブを生成し、火炎近傍に設置したカーボンナノチューブ捕集器に生成したカーボンナノチューブを捕集するカーボンナノチューブ燃焼生成方法において、バーナ出口に設置した電極をアースとし、カーボンナノチューブ捕集器との間に直流電場を印加するとともにカーボンナノチューブ捕集器を1〜10分間保持して生成したカーボンナノチューブを捕集する。
【選択図】図1

Description

本発明は、カーボンナノチューブ(CNT)の生成方法に関し、詳細には、燃料、酸化剤および金属触媒微粒子を供給して火炎を形成し、浮遊する金属触媒微粒子上にカーボンナノチューブを生成・成長させるとともに、生成したカーボンナノチューブを効率的に捕集する方法に関する。
炭素六員環のネットワーク化合物の代表的な材料としてダイヤモンド、フラーレンやカーボンナノチューブ等があるが、このうちカーボンナノチューブは、高機械的強度、高導電性あるいは半導体特性、高熱伝導特性等の特長を有し、機械構造用材料、電子デバイスやエネルギー貯蔵用複合材料など、広い分野での利用が期待され注目を集めている。カーボンナノチューブの代表的な生成方法には、アーク放電法、レーザー蒸発法、化学気相成長法、燃焼生成方法等がある。
従来のカーボンナノチューブ生成方法では、生成したカーボンナノチューブを捕集・回収する方法は、カーボンナノチューブの生成領域下流に容器を設け、その容器内壁に堆積したカーボンナノチューブを回収する方法(例えば、特許文献1参照)がある。
特開2002-249306
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、カーボンナノチューブを生成させるために用いた電極の周囲に捕集部材を配置しているものであり、カーボンナノチューブの捕集は重力による沈降を利用している。すなわち、本発明で用いる電場のように積極的に外力を与え、生成したカーボンナノチューブを捕集部へ移動させて捕集するものではない。
また、火炎を利用する燃焼生成方法では燃焼反応を生じさせるため酸化剤を供給するが、生成したカーボンナノチューブが酸化剤と出会い反応することにより酸化されカーボンナノチューブの収率が低下する。このため生成したカーボンナノチューブを火炎より非酸化剤側へ移動させて捕集する必要があるが、生成したカーボンナノチューブを酸化領域から遠ざけるよう捕集する手段はなかった。
さらに、燃焼生成方法では、火炎周りに発生する自然対流が火炎周りの流れ場に対し支配的であり、火炎周りの温度勾配、濃度勾配が大きく、均一な温度および化学種濃度の領域が狭く、その結果カーボンナノチューブ生成に良好な領域が狭く、また供給された金属触媒微粒子も火炎周りの大きな流速の流れにより速く流れ去るため、カーボンナノチューブ生成に良好な領域での滞留時間が短くなっていたが、これら自然対流の効果を軽減する手段はなかった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、カーボンナノチューブの燃焼生成方法においてカーボンナノチューブ生成に良好な領域を広く確保し、なおかつ、生成したカーボンナノチューブを迅速に生成領域から隔離してカーボンナノチューブの酸化を防ぐカーボンナノチューブの生成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、鋭意検討を行った結果、発明者らは、燃料、酸化剤および金属触媒微粒子をバーナへ供給して火炎を形成し、当該火炎を用いてカーボンナノチューブを生成し、火炎近傍に設置したカーボンナノチューブ捕集器に生成したカーボンナノチューブを捕集するカーボンナノチューブ燃焼生成方法において、バーナ出口に設置した電極をアースとし、カーボンナノチューブ捕集器との間に直流電場を印加するとともにカーボンナノチューブ捕集器を1〜10分間保持して生成したカーボンナノチューブを捕集する方法を考案した。
請求項1に係る発明のカーボンナノチューブ生成方法は、バーナ出口に設置した電極をアースとし、カーボンナノチューブ捕集器との間に直流電場を印加することを特徴とする。
また、請求項1に係る発明のカーボンナノチューブ生成方法は、カーボンナノチューブ捕集器を1〜10分保持することを特徴とする。
本発明を用いてバーナ出口に設置した電極をアースとし、カーボンナノチューブ捕集器との間に負の直流電場を印加することにより、火炎中に存在する正イオンやラジカル、正に帯電した微粒子などが印加電場に起因する体積力を受け負電極(カーボンナノチューブ捕集器)方向へ移動するいわゆるイオン風が発生する。このイオン風による化学種の移動により火炎周りに生じる自然対流の効果を低減し、化学種や微粒子の火炎周りにおける滞留時間を長くし、かつ火炎近傍の化学種濃度勾配および温度勾配を小さくし、カーボンナノチューブ生成に適した条件の領域を拡大することができる。
また、本発明を用いてバーナ出口に設置した電極をアースとし、カーボンナノチューブ捕集器との間に正あるいは負の直流電場を印加することにより、火炎中に存在する金属触媒微粒子や生成したカーボンナノチューブに静電誘導が生じ、それら微粒子はカーボンナノチューブ捕集器の方向へ引き寄せられ移動する。この移動により火炎周りに生じる自然対流の効果を低減し、微粒子の火炎周りにおける滞留時間を長くし、結果としてカーボンナノチューブ成長時間を長くすることができる。
また本発明によると、火炎近傍にて生成したカーボンナノチューブを火炎より非酸化領域側に配置した捕集電極にて捕集することにより、生成したカーボンナノチューブを酸化させずに捕集することが可能である。
以下、本発明を具体化したカーボンナノチューブ燃焼生成方法の実施形態および予備試験の結果について、図面およびグラフを参照して説明する。ここではカーボンナノチューブ燃焼生成方法について、図1及び図2を参照して説明する。
図1は、本発明に係るカーボンナノチューブ燃焼生成方法を実現する装置の概略図である。燃焼筒(1)内に火炎(10)を形成するバーナ(2)を設置し、バーナへ燃料供給管(3)を通して燃料を、酸化剤供給管(4)を通して酸化剤を供給する。バーナ出口よりも上流側に金属触媒微粒子供給装置(7)を設置し、火炎へ金属触媒微粒子を供給する。金属触媒微粒子供給装置は例えばメタロセンを加熱昇華してバーナ内ガス流とともに火炎へ供給し、火炎に至る以前に熱分解により金属触媒微粒子を形成する方式を含む。バーナ(2)出口には燃料流れを整流するための燃料整流材(6)を、酸化剤流には酸化剤流れを整流するための酸化剤整流材(5)を設置する。バーナ出口にアース電極板(8)を設置し、かつ火炎(10)の燃料側にカーボンナノチューブ捕集器(9)を設置し、アース電極板(8)とカーボンナノチューブ捕集器(9)との間に直流電圧印加装置(11)にて直流電圧を印加し、火炎(10)およびカーボンナノチューブ捕集器(9)周りに直流電場を形成する。火炎に供給された燃料中の炭素源は火炎近くの高温度場にて熱分解を開始し、同時に火炎へ供給された金属触媒微粒子との触媒反応により炭素を遊離し、炭素は金属触媒微粒子に溶解し、金属触媒微粒子表面あるいは内部を拡散し、金属触媒微粒子内の炭素固溶度が過飽和に達するとカーボンナノチューブを析出する。この際、火炎周りに豊富に存在する陽イオンに起因するイオン風あるいは金属触媒微粒子および析出微粒子に作用する静電気力によりガス及び微粒子がカーボンナノチューブ捕集器(9)に引きつけられることにより、火炎周りの温度勾配および化学種濃度勾配が小さくなり、金属触媒微粒子の火炎周りに形成されるカーボンナノチューブ生成領域における滞留時間が長くなり、さらに生成したカーボンナノチューブがカーボンナノチューブ捕集器(9)に集められる。カーボンナノチューブ捕集器(9)の捕集時間を1〜10分間保持することにより、上記効果が得られる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
[実験方法]
80mm×80mmの矩形断面を有する燃焼筒(1)の中心に、直径30mmの円管ガラス製バーナ(2)を設置する。燃焼筒(1)の上流部にはセラミックビーズを充填した酸化剤整流材(5)を設置する。バーナ(2)出口にはグラスファイバー製の整流材(6)を設置する。バーナ(2)内に、鉄微粒子を火炎へ供給するための金属触媒微粒子供給装置(7)を設置する。金属触媒微粒子供給装置(7)にフェロセン((C552Fe)を載せてニクロム線電気ヒータにより加熱し昇華させる。昇華温度は熱電対により監視し、ニクロム線電気ヒータへの供給電圧を変えることによりコントロールする。バーナ(2)出口には直径40mmのステンレス金網製のアース電極板(8)を設置する。酸化剤として空気(21%O2+79%N2)を酸化剤供給管(4)に供給する。燃料としてエチレン(C24)と水素(H2)および窒素(N2)の混合気(15%C24+15%H2+70%N2)を燃料供給管(3)に供給する。バーナ(2)に燃料および酸化剤を供給、着火して火炎(10)を安定形成後、フェロセンを昇華して火炎へ供給する。直径20mmのステンレス金網製カーボンナノチューブ捕集器(9)に直流電圧印加装置(11)にて−1000Vに印加してバーナ(2)直上7mm位置に挿入して、一定時間保持する。所定の時間保持後、カーボンナノチューブ捕集器(9)への電圧印加をOFFするとともに燃料供給管(3)に消火用窒素を供給して火炎(10)を消火するとともにカーボンナノチューブ捕集器(9)を冷却する。冷却終了後、採取された試料の重量分析およびラマン分光分析を実施する。
[実験結果]
図2に、得られたカーボンナノチューブの採取試料量およびラマン分光分析により得られたG/D比への、試料採取時間の影響を示す。採取試料量は、採取時間が1分間よりも短い条件ではほとんどない(計測困難である)が、採取時間が1分間以上になると増大することがわかる。しかし採取時間が10分間を超えるとほとんど増加しない。一方、ラマン分光分析(Arイオンレーザー励起波長514nm)にて得られる1590cm-1付近に見られるグラファイトのGバンドと1350cm-1付近に見られる結晶構造の欠陥に由来するDバンドとの比:G/D比を併せて示す。G/D比が大きいほどグラファイト結晶性の良い指標となることが知られているが、試料採取時間が1分間よりも短い場合には計測困難、採取時間が1分間では高いG/D比を示し、良質なカーボンナノチューブが得られていることが分かる。試料採取時間10分間までG/D比は徐々に低下し、さらに採取時間を長くしてもG/D比は改善されない。採取時間が短い場合にはG/D比が高く良質のカーボンナノチューブ試料がごく僅か得られ、採取時間が長い場合には、G/D比が低く低質のカーボンナノチューブ試料が多量に得られることがわかる。その中で、採取時間を1〜10分に設定することで、良好なグラファイト結晶性と採取試料量を同時に満足させて効率よくカーボンナノチューブを合成することが可能となる。
カーボンナノチューブ燃焼生成装置の概略図 採取試料量およびG/D比への採取時間の影響
符号の説明
1 燃焼筒
2 バーナ
3 燃料供給管
4 酸化剤供給管
5 酸化剤整流材
6 燃料整流材
7 金属触媒微粒子供給装置
8 アース電極版
9 カーボンナノチューブ捕集器
10 火炎
11 直流電圧印加装置

Claims (1)

  1. 燃料、酸化剤および金属触媒微粒子をバーナへ供給して火炎を形成し、当該火炎を用いてカーボンナノチューブを生成し、火炎近傍に設置したカーボンナノチューブ捕集器に生成したカーボンナノチューブを捕集するカーボンナノチューブ燃焼生成方法において、バーナ出口に設置した電極をアースとし、カーボンナノチューブ捕集器との間に直流電場を印加するとともに、カーボンナノチューブ捕集器を1〜10分間保持して生成したカーボンナノチューブを捕集することを特徴とするカーボンナノチューブ生成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102070139A (zh) * 2010-11-29 2011-05-25 华北电力大学 一种v型火焰燃烧器及其合成碳纳米管阵列的方法
CN106115661A (zh) * 2016-06-20 2016-11-16 青岛科技大学 一种碳纳米管分散体的收集装置

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