JP2010122030A - 非極性試料の質量分析 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のESI等のソフトイオン化法においては、アミノ酸、タンパク質および親水性(極性)物質を容易に検出することが可能であり、実際に生命化学の分野において利用されているが、上記方法は、溶液に電場を与えることによりイオン化を行う方法であるため、比誘電率が小さい非極性(無極性)溶媒においては効率的なイオン化を行うことは不可能であった。
【解決手段】本願発明は、非極性試料に対して、非極性溶媒を使用し、イオン化剤を添加することにより、プロトン付加、リチウム付加等のイオン化が達成され、単に噴霧するだけでイオン化した非極性試料を形成可能とした。また、ESI法およびイオンスプレー法の適用も可能とした。
【選択図】図1
【解決手段】本願発明は、非極性試料に対して、非極性溶媒を使用し、イオン化剤を添加することにより、プロトン付加、リチウム付加等のイオン化が達成され、単に噴霧するだけでイオン化した非極性試料を形成可能とした。また、ESI法およびイオンスプレー法の適用も可能とした。
【選択図】図1
Description
本願発明は、非極性試料の質量分析(Mass Spectrometry、MS)に関するものである。ここで、非極性試料とは、非極性溶媒に溶解する試料であり、非極性溶媒とは、疎水基を有する溶媒であり、クロロホルム,ジエチルエーテルなどの低極性有機化合物分離抽出溶媒、パラフィン系炭化水素および芳香族炭化水素がその代表的な例である。
現在、最も高感度、高精度に試料を定量することができる方法として質量分析法が挙げられる。質量分析法を利用するにあたっては、試料分子をイオン化する必要がある。
イオン化は、大きく分けてハードイオン化とソフトイオン化の2種類に分けられる。前者の方法としては、電子イオン化法(EI法)、化学イオン化法(CI法)及び大気圧イオン化法(API法)が挙げられ、後者の方法としてはエレクトロスプレーイオン化法(ESI法)、イオンスプレー法(IS法)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI法)及び高速原子衝撃イオン化法(FAB法)が挙げられる。
ソフトイオン化法であるエレクトロスプレー法(ESI法)、またESI法を改良したイオンスプレー法(IS法)を用いるとアミノ酸、タンパク質および極性物質(親水性物質)を容易に検出することができ、生命科学の分野において実際に利用されている。
しかし、この方法においては溶液自体が電場の影響を受けることが避けられないので、比誘電率が小さい非極性(非極性)溶媒においては適用が不可能であるといわれていた。
また、材料の性質によりイオン化法を分類すると、気体の試料に対しては、EI法又はAPCI法が好ましく、水溶性の液体試料に対しては、ESI法又はMALDI法が好ましい。また、固体試料に対しては、MALDI法が適用可能である(特許文献1及び2参照)。
しかるに、非極性(脂溶性、比誘電率の小さい)試料にたいしては、どの方法も対応困難であった。例えば、もっともソフトなイオン化法であるESI法の場合、試料に電場を印加しイオン化を行うが、非極性(脂溶性)の試料は、比誘電率が小さいため、効果的にイオン化するのは不可能である。
特願2008−186687号
国際公開WO02/004936号公報
従来のESI等のソフトイオン化法においては、アミノ酸、タンパク質および親水性(極性)物質を容易に検出することが可能であり、実際に生命化学の分野において利用されているが、上記方法は、溶液に電場を与えることによりイオン化を行う方法であるため、比誘電率が小さい非極性(無極性)溶媒においては効率的なイオン化を行うことは不可能であった。
そこで、本願発明の課題は、非極性、換言すれば、比誘電率の小さい又は脂溶性物質をイオン化し、質量分析を可能とする方法を提供することである。
本願発明は、非極性試料に対して、非極性溶媒を使用し、イオン化剤を添加することにより、プロトン付加、リチウム付加等のイオン化が達成され、単に噴霧するだけでイオン化した非極性試料を形成可能とした。また、ESI法およびイオンスプレー法の適用を可能とした。
添加するイオン化剤としては、単純な塩ではなく、Li付加が非常に起こりやすい物質又はプロトン付加が容易に起こりやすい物質が好ましく、これらを添加することにより積極的にイオン化が促進される。
例えば、Li付加剤としては、テトラフェニルボレートおよびその誘導体、アニオンをもつLi塩、トリフルオロメタンスルホン酸Li塩、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドLi塩、LiClO4、LiBF4、LiPF6及びLiTFPB等であり、好ましいのは、LiTFPBである。
また、プロトン付加剤としては、トリフルオロ酢酸ナトリウムが代表的であるが、上記Li付加剤において、LiをHに置換したものが用いられる。
例えば、Li付加剤としては、テトラフェニルボレートおよびその誘導体、アニオンをもつLi塩、トリフルオロメタンスルホン酸Li塩、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドLi塩、LiClO4、LiBF4、LiPF6及びLiTFPB等であり、好ましいのは、LiTFPBである。
また、プロトン付加剤としては、トリフルオロ酢酸ナトリウムが代表的であるが、上記Li付加剤において、LiをHに置換したものが用いられる。
また、非常に揮発性の高い非極性溶媒を用いることによりネブライザーによって噴霧された液滴の気化が促進される。これによって通常のイオンスプレーで生成する液滴よりもより微細な液滴が生成するために効率良いイオン化が可能となった。
非極性試料としては、ESI法やイオンスプレー法において検出困難と言われていた環境物質、食品および健康関連物質が検出可能となった。化学物質で言えば、アルカン、テルペン類、アルケン、エステル、エーテルおよび低極性(アルキル鎖が大きい)アルコール等の化合物である。
具体的には、非極性試料としては、ステアリン酸ドデシル、コレステロール、メントール、リノレン酸およびジフェニルホスフィン酸等が挙げられる。
非極性溶媒としては、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ヘキサン、クロロホルム、トルエン、ベンゼン、ジエチルエーテル等が挙げられる。
<液相Li+付加メカニズムのモデル>
図1に、非極性溶媒に試料とイオン化剤を添加した場合のモデルを示す。図1に示すように、非極性溶媒中においては、Li+付加分子陽イオンと対陰イオンとがイオン会合体を形成しながら溶解している。
図1に、非極性溶媒に試料とイオン化剤を添加した場合のモデルを示す。図1に示すように、非極性溶媒中においては、Li+付加分子陽イオンと対陰イオンとがイオン会合体を形成しながら溶解している。
この会合体を、ネブライザーを用いて数ミクロン以下にミスト化すれば、例えば、非極性溶媒がジクロロメタンの場合、その沸点は、37℃なので、纏っている溶媒が瞬時に気化し、裸のイオンペアーが気相中に分散される。
イオン化剤としてLiTFPB(Lithium tetrakis(3,5−bis(trifluoromethyl)pheny1)borate)を使用した場合には、TFPB試薬中心にあるホウ素陰イオンとLi+の距離が大きいため電気的誘引性が弱いので、カチオンとアニオンがゆったりとしたイオンペアーを形成している。
そのため、キャピラリー経由で差動排気により真空系の質量分析装置に取り込まれていく。イオンガイドを働かせて差動排気し、〔M+Li〕+をイオン輸送した後、質量分析することができる。
ESI法及びイオンスプレー法においては検出困難と言われていたアルカン、テルペン類、アルケン、エステル、エーテルおよび低極性(アルキル鎖が大きい)アルコール等の化合物も測定可能となった。
以下に、本願発明を実施するための最良の形態を示す。
<メントールの質量分析>
装置の概要を説明する。
図2に示すように、本願発明の第1の実施例に係る質量分析装置の概略は、非極性溶媒に非極性試料およびイオン化剤を混合し、該イオン化剤が混合された液体試料を噴霧ガス(ネブライザーガス)により微細液滴(ミスト)化する噴霧装置(ネブラザー)および該微細化された液滴を分析部に導き質量分析する質量分析器(MS)から構成されている。
装置の概要を説明する。
図2に示すように、本願発明の第1の実施例に係る質量分析装置の概略は、非極性溶媒に非極性試料およびイオン化剤を混合し、該イオン化剤が混合された液体試料を噴霧ガス(ネブライザーガス)により微細液滴(ミスト)化する噴霧装置(ネブラザー)および該微細化された液滴を分析部に導き質量分析する質量分析器(MS)から構成されている。
<試料の調製>
非極性試料であるメントール(分子量=156.27g/mol)0.5mM(ミリモル)を非極性溶媒である1,2−ジクロロエタン10mLにイオン化剤であるLiTFPB0.5mMとともに溶解し、試料溶液を得た。
非極性試料であるメントール(分子量=156.27g/mol)0.5mM(ミリモル)を非極性溶媒である1,2−ジクロロエタン10mLにイオン化剤であるLiTFPB0.5mMとともに溶解し、試料溶液を得た。
上記溶液を上記第1の実施例の質量分析装置により、分析して得られた質量スペクトルを図3に示す。この図から明らかなように、[2M+Li]+の信号は、1.2×104イオン・カウントあり、バックグラウンドよりはるかに大きく、感度よく計測可能である。
<コレステロールの質量分析>
質量分析装置は、上記実施例1の装置と同じである。
質量分析装置は、上記実施例1の装置と同じである。
<試料の調製>
ステロイドホルモンの一種であるコレステロール(分子量=386.65g/mol)0.5mMを非極性溶媒であるジクロロメタン10mLにイオン化剤であるLiTFPB0.5mMとともに溶解し、試料溶液を得た。
ステロイドホルモンの一種であるコレステロール(分子量=386.65g/mol)0.5mMを非極性溶媒であるジクロロメタン10mLにイオン化剤であるLiTFPB0.5mMとともに溶解し、試料溶液を得た。
上記溶液を上記第1の実施例の質量分析装置により、分析して得られた質量スペクトルを図4に示す。[2M+H2O+Li]+の信号は、3×104イオン・カウント程度あり、コレステロールを感度良く計測することが出来る。
<ステアリン酸ドデシルの質量分析>
本願発明の第3の実施例に係る質量分析装置の概略を図8に示す。通常、イオンスプレー装置(IS)と呼ばれる装置である。非極性溶媒に非極性試料およびイオン化剤を混合し、該イオン化剤が混合された液体試料を噴霧ガス(ネブライザーガス、ここでは窒素)により微細液滴(ミスト)化する噴霧装置(ネブラザー)および該微細化された液滴を分析部に導き質量分析する質量分析器(MS)から構成されている。第1の実施例に用いた装置と異なる点は、ネブライザーに高電圧が印加されている点である。
本願発明の第3の実施例に係る質量分析装置の概略を図8に示す。通常、イオンスプレー装置(IS)と呼ばれる装置である。非極性溶媒に非極性試料およびイオン化剤を混合し、該イオン化剤が混合された液体試料を噴霧ガス(ネブライザーガス、ここでは窒素)により微細液滴(ミスト)化する噴霧装置(ネブラザー)および該微細化された液滴を分析部に導き質量分析する質量分析器(MS)から構成されている。第1の実施例に用いた装置と異なる点は、ネブライザーに高電圧が印加されている点である。
<試料の調製>
非極性溶媒であるジクロロメタンに試料であるステアリン酸ドデシルを0.1mMおよびイオン化剤であるLiTFPBを1mM添加して溶解し、試料溶液を得た。
非極性溶媒であるジクロロメタンに試料であるステアリン酸ドデシルを0.1mMおよびイオン化剤であるLiTFPBを1mM添加して溶解し、試料溶液を得た。
上記試料溶液を上記図8に示す質量分析装置により分析した結果を図5に示す。
図5に見られるように、ネブライザーに電圧を印加して得た信号は、感度がよい反面、当然ながら、雑音も多くなる欠点を有している。すなわち、[M+Li]+信号は、1×104イオン・カウント程度と小さく、多少雑音に埋もれる可能性があるが、[M+H2O+Li]+信号は、4×104イオン・カウント程度と大きくステアリン酸を感度良く計測することが出来る。
図5に見られるように、ネブライザーに電圧を印加して得た信号は、感度がよい反面、当然ながら、雑音も多くなる欠点を有している。すなわち、[M+Li]+信号は、1×104イオン・カウント程度と小さく、多少雑音に埋もれる可能性があるが、[M+H2O+Li]+信号は、4×104イオン・カウント程度と大きくステアリン酸を感度良く計測することが出来る。
<γリノレン酸の質量分析>
疎水性溶媒であるジクロロメタン10mMに試料であるγリノレン酸を0.5mMおよびイオン化剤であるLiTFPBを0.5mM添加して溶解し、試料溶液を得た。
疎水性溶媒であるジクロロメタン10mMに試料であるγリノレン酸を0.5mMおよびイオン化剤であるLiTFPBを0.5mM添加して溶解し、試料溶液を得た。
上記試料溶液を図2に示す質量分析装置により分析した結果を図6に示す。
図6に見られるように、[M+Li]+信号は、1.4×105イオン・カウント程度と大きく、[2M+Li]+信号も5×104イオン・カウント程度であり、リノレン酸を感度良く計測することが出来る。
図6に見られるように、[M+Li]+信号は、1.4×105イオン・カウント程度と大きく、[2M+Li]+信号も5×104イオン・カウント程度であり、リノレン酸を感度良く計測することが出来る。
<ジフェニルホスフィン酸の質量分析>
疎水性溶媒であるジクロロメタン10mMに試料であるジフェニルホスフィン酸を0.5mMおよびイオン化剤であるLiTFPBを0.5mM添加して溶解し、試料溶液を得た。
疎水性溶媒であるジクロロメタン10mMに試料であるジフェニルホスフィン酸を0.5mMおよびイオン化剤であるLiTFPBを0.5mM添加して溶解し、試料溶液を得た。
上記試料溶液を上記図2に示す質量分析装置により分析した結果を図7に示す。
図7に見られるように、[2M+Li]+信号は、1.2×105イオン・カウント程度と大きく、[3M+Li]+信号、[4M+Li]+信号は、共に5×104イオン・カウント程度であり、リノレン酸を感度良く計測することが出来る。
図7に見られるように、[2M+Li]+信号は、1.2×105イオン・カウント程度と大きく、[3M+Li]+信号、[4M+Li]+信号は、共に5×104イオン・カウント程度であり、リノレン酸を感度良く計測することが出来る。
ところで、最近では高速液体クロマトグラフィ(High performance liquid chromatography、HPLC)で分離した試料をオンラインで質量分析法を用いて同定を行う手法(LC/MS)が化学、生物学の分野で頻繁に利用されている。この場合、液体クロマトグラフィと相性の良いイオン化法は、キャピラリー先端から流出する溶液試料を直接イオン化する方法であるため、先に記したESI法、あるいはIS法が好ましく使用されていた。
本願発明においても、LC/MSの組み合わせが好ましく、その概念図を図9(混合方式1)及び図10(混合方式2)に示す。
図9の混合方式1の装置においては、試料をネブライザーに導く導管の途中からイオン化剤を混入する方式である。この方法だと混合試料をLCで分離した後にイオン化剤を混合することになるのでLCの通常運転が可能である。図9においては、ネブライザーに高電圧を印加したイオンスプレー法の装置を示しているが、実施例1において示した装置でも構わない。
また、図10の混合方式2においては、ネブライザーが三重管になっており、最内管にLCから分離された試料を導き、中間管にイオン化剤を導き、最外管にネブライザーガスを導く構成である。この方式においては、試料とイオン化剤が混合される時間が短いにもかかわらず、イオン化反応が促進することを確認した。
(1)リノレン酸の分析・・・脂肪酸の代謝産物解析、体内吸収、メタボリックシンドローム解析に応用可能である。
(2)フォスフィン酸の分析・・・有機ヒ素化合物の代謝産物解析、メタロミクス支援研究(ヒジキ、ワカメ食品)に応用可能である。
(3)ステロイド、コレステロールの分析・・・脂質代謝産物解析、メタボローム解析、スクアラン、スクアレン反応解析に応用可能である。
(4)アルケン化合物、分岐CH化合物の分析・・・二重結合をもつスクアランなどでは局在化したマイナス箇所にLi+付加が起こることが推定されるので、これらの存在検出に応用可能である。
(5)本願発明の方法は、TOFのみならず、四重極、セクター、いずれの質量分析装置に適用可能である。
(2)フォスフィン酸の分析・・・有機ヒ素化合物の代謝産物解析、メタロミクス支援研究(ヒジキ、ワカメ食品)に応用可能である。
(3)ステロイド、コレステロールの分析・・・脂質代謝産物解析、メタボローム解析、スクアラン、スクアレン反応解析に応用可能である。
(4)アルケン化合物、分岐CH化合物の分析・・・二重結合をもつスクアランなどでは局在化したマイナス箇所にLi+付加が起こることが推定されるので、これらの存在検出に応用可能である。
(5)本願発明の方法は、TOFのみならず、四重極、セクター、いずれの質量分析装置に適用可能である。
Claims (9)
- 非極性試料のイオン化法において、非極性溶媒にイオン化剤を溶解させた溶液を調製し、該溶液に該非極性試料を付与した液体を作製し、該液体を霧化することによりイオン化した該非極性試料を形成することを特徴とする非極性試料のイオン化法。
- 上記試料は、アルカン、テルペン類、アルケン、エステル、エーテル又は低極性アルコールであることを特徴とする請求項1に記載の非極性試料のイオン化方法。
- 上記イオン化は、プロトン付加又は1価の陽イオン付加であることを特徴とする請求項1に記載の非極性試料のイオン化方法。
- 上記イオン化剤は、LiTFPBであることを特徴とする請求項1に記載の試料のイオン化方法。
- 上記非極性溶媒の沸点は、30℃以上50℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の非極性試料のイオン化方法。
- 上記非極性溶媒は、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエチレン又はテトラクロロエチレンであることを特徴とする請求項1に記載の非極性試料のイオン化方法。
- 上記非極性試料は、液体クロマトグラフィ装置より導かれた物であることを特徴とする請求項1に記載の非極性試料のイオン化法。
- 非極性試料の質量分析法であって、請求項1に記載のイオン化した非極性試料を質量分析することを特徴とする非極性試料の質量分析法。
- 非極性試料の質量分析装置であって、非極性溶媒にイオン化剤及び該非極性試料が添加された溶液を噴霧するネブライザー及び該ネブライザーを通して噴霧されイオン化した該非極性試料の質量を分析する分析部を有する非極性試料の質量分析装置。
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