JP2010119928A - 廃棄される培地の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】菌床栽培したきのこを収穫した後に残されて、その後、廃棄される培地を、簡単に無駄なく処理可能な廃棄される培地の処理方法の提供。
【解決手段】第1の乾燥機10において、廃培地を加熱し、加熱した廃培地から水分が蒸発させて、第1の撹拌機12において、第1の乾燥機10から取り出した廃培地と、油とを、撹拌しながら加熱して、廃培地と油とからなる第1の混合物をつくり、第2の乾燥機14において、減圧条件下で、第1の撹拌機12から取り出した第1の混合物を加熱し、第1の混合物から水分を蒸発させて、第1の油分離機16と第2の油分離機18とにおいて、第2の乾燥機14から取り出した第1の混合物から油を分離し、この油を分離した第1の混合物を、ボイラにおいて、燃料として焼却する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、菌床栽培したきのこを収穫した後に残されて、その後、廃棄される培地の処理方法に関する。
近年、様々な種類の食用きのこが市場に流通するようになってきている。食用きのこを栽培するにあたっては、菌床栽培が広く普及している。菌床栽培では、木質基材と栄養源と水とからなる人工の培地を用いてきのこを栽培する。この培地のことを菌床とも言うことから、菌床栽培という名がついている。
培地の木質基材として、例えば、オガクズが用いられている(特許文献1、2、3、4を参照)。また、培地の栄養源として、例えば、米ぬかが用いられている。
特開平6−296434号公報 特開平7−50927号公報 特願2003−28636号公報 特開2008−212092号公報
ここ最近、食用きのこの生産量が増大している。このため、きのこを栽培した後に残された廃棄される培地をいかにして処理するかが、きのこ栽培農家にとって大きな問題となってきている。廃棄される培地の有効利用を図る方法として、家畜の畜舎で敷藁の代用品として利用することや堆肥化することが考えられる。
しかし、近年になって家畜飼料が高騰していることに伴い、廃業に追い込まれる畜産農家の数が増えている。このため、畜舎で敷藁の代用品として利用される培地の量は限られたものでしかない。
また、培地はセルロースを含んでいる。セルロースには、木質基材であるオガクズに由来するものと、栄養源に由来するものとがある。そして、培地に含まれているセルロースは、なかなか分解しない。このため、培地を原料とする肥料の中には、セルロースが完全に分解せずに残りやすい。セルロースが残っている肥料を畑などにそのまま施肥すると、セルロースが土壌中で徐々に発酵し、その土壌で生育する農作物に根腐れが発生する原因になってしまう。
さらに、培地や、培地中に存在する菌糸は、きわめて多量の水分を含んでおり、そのまま焼却処理することが困難である。
本発明は、上記問題を解決するものであり、その目的とするところは、菌床栽培したきのこを収穫した後に残されて、その後、廃棄される培地を、簡単に無駄なく処理可能な廃棄される培地の処理方法を提供することである。
本発明は、その課題を解決するために以下のような構成をとる。請求項1の発明に係る廃棄される培地の処理方法は、菌床栽培したきのこを収穫した後に残された廃棄される培地の処理方法であって、第1の乾燥機において、当該第1の乾燥機に投入した培地を加熱し、加熱した培地から水分を蒸発させてから、この培地を当該第1の乾燥機から取り出す第1の工程と、第1の撹拌機において、前記第1の乾燥機から取り出した培地と、油又はグリセリンと、を、撹拌し、混合しながら加熱して、培地と油又はグリセリンとが混合してなる第1の混合物をつくり、この第1の混合物を当該第1の撹拌機から取り出す第2の工程と、第2の乾燥機において、前記第1の撹拌機から取り出した第1の混合物を加熱しながら、当該第2の乾燥機内の圧力を減圧して、第1の混合物から水分を蒸発させてから、この第1の混合物を当該第2の乾燥機から取り出す第3の工程と、前記第2の乾燥機から取り出した第1の混合物から、油又はグリセリンを分離する第4の工程と、ボイラにおいて、前記第4の工程で油又はグリセリンを分離した第1の混合物を、燃料とともに燃焼させ、あるいは、燃料として燃焼させる第5の工程と、からなる。
菌床栽培したきのこを収穫した後に残された培地が含む水分の大半は、第1の工程における加熱によって蒸発するとともに、第3の工程における加熱と減圧によって蒸発する。第2の工程で培地と撹拌され混合された油又はグリセリンは、第3の工程が終わった段階において、第1の工程で処理される前の培地中に含まれていた水分と置き換わっている。したがって、第3の工程を終わった段階における第1の混合物の含水率は、第1の工程で処理される前の培地の含水率よりも小さくなる。
第2の工程の第1の撹拌機において、第1の乾燥機から取り出した培地と油とを撹拌して混合する場合、その油の種類は限定されない。例えば、鉱物油、植物油、動物油などを用いることができる。鉱物油、植物油、及び、動物油のうちの少なくとも2種類を混合した油を用いることもできる。また、この油は、家庭などから出される使用済みの植物油であってもよい。
第3の工程を終わった第1の混合物には、余分な油又はグリセリンが付着していることがある。この余分な油又はグリセリンは、第4の工程において第1の混合物から分離される。
第4の工程を終わって得られた第1の混合物は、ボイラにおいての燃料とともに燃焼し、あるいは、燃料として燃焼して、ボイラで蒸気を発生させるためのエネルギー源として利用される。第4の工程を終わって得られた第1の混合物は、含水率が小さく、水の代わりに油又はグリセリンを含有しているので、容易に燃焼する。
この廃棄される培地の処理方法によって処理される培地は、きのこを収穫した後に残る培地でありさえすればよく、栽培されるきのこの種類を問わない。例えば、エノキタケ、シメジ、シイタケ 、マイタケ 、シメジ、ナメコ、マッシュルーム、キクラゲ、ヒラタケなどのきのこを収穫した後に残される培地を、この廃棄される培地の処理方法によって処理できる。
請求項2の発明に係る廃棄される培地の処理方法は、請求項1に記載の廃棄される培地の処理方法であって、前記第4の工程において、前記第2の乾燥機から取り出した第1の混合物から、先ず、重力又は遠心力によって油又はグリセリンを分離し、次いで、圧縮によって油又はグリセリンを分離する。
第4の工程において、第2の乾燥機から取り出した第1の混合物に付着している余分な油又はグリセリンは、先ず、重力又は遠心力によって分離され、次いで、圧縮によって分離される。したがって、第2の乾燥機から取り出した第1の混合物をそのまま圧縮して油又はグリセリンを分離する場合に必要なエネルギーに比べて、第1の混合物を圧縮するために必要なエネルギーが少なくてすみ、効率的である。また、ボイラにおいて第1の混合物として燃焼される油又はグリセリンの量が少なくなる。
例えば、第2の乾燥機から取り出した第1の混合物を、第2の乾燥機から圧縮する場所まである程度の距離を搬送すれば、この搬送途中で余分な油又はグリセリンが、第1の混合物から重力によって滴り落ちて分離される。また、第2の乾燥機から取り出した第1の混合物をある時間静置しておけば、その間に余分な油又はグリセリンが、第1の混合物から重力によって滴り落ちて分離される。
例えば、第4の工程における第1の混合物の圧縮を、スクリューフィーダを用いて行うことができる。この場合、スクリューフィーダの隣接するインペラの羽根同士の間隔を、スクリューフィーダの入側から出側に向けて徐々に小さくなるように構成する。第1の混合物は、スクリューフィーダの出側に移動していく過程において圧縮され、余分な油又はグリセリンが、第1の混合物から絞り出される。第4の工程における第1の混合物の圧縮をスクリューフィーダによって行えば、第1の混合物の搬送と圧縮とを同時に行うことが可能になる。
また、かかる構成のスクリューフィーダによって第1の混合物を圧縮すると、第1の混合物が発熱し、第1の混合物の中に残っていた水分がさらに蒸発する。
請求項3の発明に係る廃棄される培地の処理方法は、請求項1又は請求項2に記載の廃棄される培地の処理方法であって、前記第2の乾燥機で第1の混合物から放出された蒸気を、冷却し液化して第1の凝縮水とする第6の工程を有する。
第1の工程で処理される前の培地に含まれていた水分が、蒸気となって第1の混合物から放出される。この蒸気を冷却して第1の凝縮水とすることによって、培地に含まれていた水分を有効に利用することが可能になる。
請求項4の発明に係る廃棄される培地の処理方法は、請求項3に記載の廃棄される培地の処理方法であって、前記第4の工程おいて、油又はグリセリンを分離した第1の混合物を、前記第6の工程で得られた第1の凝縮水によって冷却して、空気を遮断した状態で保存する。
第4の工程で油又はグリセリンを分離した第1の混合物を、第6の工程で得た第1の凝縮水によって冷却し、空気を遮断しておくことによって、第4の工程で油又はグリセリンを分離した第1の混合物が自然発火することが防止される。すなわち、第4の工程で油又はグリセリンを分離した第1の混合物を安全に保管しておくことができる。
請求項5の発明に係る廃棄される培地の処理方法は、請求項1から請求項4のうちのいずれかの請求項に記載の廃棄される培地の処理方法であって、前記ボイラから排出された排気を、前記第1の乾燥機での前記加熱の熱源として用いる。
第1の乾燥機において培地を加熱する際の熱源として、ボイラから排出される排気が用いられる。したがって、ボイラで燃焼される第1の混合物や燃料のエネルギーを無駄なく有効に利用することが可能になる。
ボイラから発生する蒸気を、第1の乾燥機における加熱の熱源の一部または全部として利用することも可能である。
請求項6の発明に係る廃棄される培地の処理方法は、請求項1から請求項5のうちのいずれかの請求項に記載の廃棄される培地の処理方法であって、前記ボイラで発生した蒸気を、前記第1の撹拌機での前記加熱の熱源として用いるとともに、前記第2の乾燥機での前記加熱の熱源として用いる。
第1の撹拌機や第2の乾燥機における加熱の熱源として、ボイラから発生した蒸気が用いられる。したがって、ボイラで燃焼される第1の混合物や燃料のエネルギーを無駄なく有効に利用することが可能になる。
なお、ボイラから排出される排気を、第1の撹拌機や第2の乾燥機における加熱の熱源の一部または全部として利用することも可能である。
請求項7の発明に係る廃棄される培地の処理方法は、請求項6に記載の廃棄される培地の処理方法であって、前記ボイラで発生して前記第1の撹拌機での前記加熱の熱源として用いられた蒸気と、前記ボイラで発生して前記第2の乾燥機での前記加熱の熱源として用いられた蒸気と、を、液化して第2の凝縮水とし、この第2の凝縮水を前記ボイラへの給水の一部とする。
ボイラで発生した蒸気の少なくとも一部が第2の凝縮水となり、ボイラに戻されるので、水を無駄なく利用することが可能である。また、ボイラに戻される第2の凝縮水が熱を持っている場合、この熱に相当する量だけ、ボイラにおいて燃焼される第1の混合物や燃料の量を抑えることができる。したがって、第1の混合物や燃料が有するエネルギーの無駄使いを防止することが可能である。
請求項8の発明に係る廃棄される培地の処理方法は、請求項1から請求項7のうちのいずれかの請求項に記載の廃棄される培地の処理方法であって、前記第4の工程で第1の混合物から分離した油又はグリセリンを、前記第1の撹拌機へ戻して、前記第1の乾燥機から取り出した培地と撹拌して混合する。
第3の工程を終わった第1の混合物に付着している余分な油又はグリセリンは、第4の工程において分離され、回収されて、再び、第2の工程における第1の撹拌機へ戻される。したがって、油又はグリセリンを無駄なく有効に繰り返し利用することが可能である。
請求項9の発明に係る廃棄される培地の処理方法は、請求項1から請求項8のうちのいずれかの請求項に記載の廃棄される培地の処理方法であって、前記第3の工程で前記第2の乾燥機内を減圧する際に前記第2の乾燥機内から出た排気を、前記ボイラの燃焼室に送って燃焼させる。
第3の工程において、第2の乾燥機内を減圧する際にこの第2の乾燥機から排出される排気が、臭気成分を含んでいる場合がある。このような場合であっても、臭気成分はボイラで燃焼し、二酸化炭素や水などに分解されてしまう。
請求項10の発明に係る廃棄される培地の処理方法は、請求項1から請求項9のうちのいずれかの請求項に記載の廃棄される培地の処理方法であって、ケイ酸カルシウムと、前記ボイラで燃焼した第1の混合物の焼却灰と、前記第6の工程で得られた第1の凝縮水と、を、第2の撹拌機によって撹拌し、混合して、第2の混合物をつくる第7の工程と、前記第7の工程で得られた第2の混合物に濃硫酸を加えて、第3の混合物をつくる第8の工程と、を有する。
第1の工程で処理される培地には、肥料として有用な元素が含まれている。第4の工程を終わって得られた第1の混合物が、第5の工程のボイラで燃焼すると、培地の中に含まれていた肥料として有用な元素が、第1の混合物の焼却灰の中に含まれることになる。また、培地に含まれていたセルロースは、ボイラの燃焼室で、燃焼し、分解してしまうので、ボイラの燃焼室内に残った第1の混合物の焼却灰の中には含まれていない。
第8の工程において、第2の混合物に濃硫酸を加えると、濃硫酸がケイ酸カルシウムと反応し、第2の混合物は固化して第3の混合物となる。第3の混合物は、培地の中に含まれていた肥料として有用な元素、ケイ酸カルシウムに由来するケイ素とカルシウム、濃硫酸に由来するイオウを含有している。第3の混合物が含有するこれらの成分は、植物が生長していく上で有用な成分である。
したがって、第3の混合物は、植物が生育する土壌の肥料として利用可能である。
請求項11の発明に係る廃棄される培地の処理方法は、請求項10に記載の廃棄される培地の処理方法であって、前記第7の工程において、リン、カリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちの少なくともいずれか一つの成分を、ケイ酸カルシウムと、前記ボイラで燃焼した第1の混合物の焼却灰と、前記第6の工程で得られた第1の凝縮水と、一緒に、第2の撹拌機によって撹拌し、混合して、第2の混合物をつくる。
リン、カリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンは、植物の生長に不可欠の元素である。したがって、第3の混合物は、培地の中に含まれていた肥料として有用な元素、ケイ酸カルシウムに由来するケイ素とカルシウム、濃硫酸に由来するイオウに加えて、第7の工程において加えたリン、カリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちの少なくともいずれか一つの成分をも含有している。このため、第3の混合物は、植物が生育する土壌の肥料として利用可能である。
なお、第7の工程において加えるリン、カリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちの少なくともいずれか一つの成分の量は、培地の組成や、第1の混合物の焼却灰が含有している成分に応じて決定すればよい。
請求項12の発明に係る廃棄される培地の処理方法は、請求項10又は請求項11に記載の廃棄される培地の処理方法であって、前記第4の工程で油又はグリセリンを分離して得られた第1の混合物と、前記第8の工程で得られた第3の混合物と、を、第3の撹拌機によって、撹拌し、混合して、第4の混合物をつくる第9の工程を有する。
第4の工程で油又はグリセリンを分離して得られた第1の混合物の中には、培地に由来するセルロースが含まれている。第9の工程において、第1の混合物の中のセルロースは、第3の混合物に含まれている濃硫酸によって加水分解して、糖になる。また、第1の工程から第4の工程までの間に加えられる熱によっても、第1の混合物の中のセルロースの少なくとも一部又は全部が、分解して、糖になる。
なお、第1の工程において培地を加熱する時間を長くしたり、第2の工程や第3の工程において第1の混合物を加熱する時間を長くしたりすれば、第4の工程で油又はグリセリンを分離して得られた第1の混合物の中に残るセルロースの量が少なくなる。
したがって、第9の工程から得られる第4の混合物は、培地に含まれていたセルロースを含まない。仮に、第4の混合物の中にセルロースが残存していることがあったとしても、その量はわずかである。
なお、第9の工程における糖化を完全に行うためには、第8の工程で加える濃硫酸の量を増やしたり、あるいは、第9の工程において濃硫酸をさらに加えたりすればよい。
また、第4の工程で油又はグリセリンを分離して得られた第1の混合物の中には、培地の栄養源である米ぬかなどに由来する植物油が含まれている。第1の撹拌機において、第1の乾燥機から取り出された培地と、植物油と、から第1の混合物をつくる場合、第2の工程で加えられた植物油も、第4の工程で油を分離して得られた第1の混合物の中に含まれている。第4の工程で油を分離して得た第1の混合物の中に含まれている植物油は、菌による第4の混合物の発酵を促進する。
第1の撹拌機において、第1の乾燥機から取り出された培地と、グリセリンと、から第1の混合物をつくる場合、第2の工程で加えられたグリセリンも、第4の工程でグリセリンを分離して得られた第1の混合物の中に含まれている。第4の工程でグリセリンを分離して得た第1の混合物の中に含まれているグリセリンは、菌による第4の混合物の発酵を促進する。
また、第4の混合物は、第3の混合物に由来する元素を有している。
第4の混合物を畑などにまけば、第4の混合物に含まれている糖は直ちに土壌中の菌によって発酵し、植物が生育する土壌の肥料となる。
請求項13の発明に係る廃棄される培地の処理方法は、請求項12に記載の廃棄される培地の処理方法であって、前記第9の工程で得られた第4の混合物を発酵させて、第5の混合物をつくる第10の工程を有する。
第4の混合物を発酵させて第5の混合物をつくれば、この第5の混合物は、植物が生育する土壌の肥料として利用可能であり、第5の混合物を肥料として畑などに施肥することが可能である。
第4の混合物は、菌による発酵を促進する成分を含有しているので、第10の工程において、第4の混合物が第5の混合物となるまでに要する時間は短くてすむ。
請求項14の発明に係る廃棄される培地の処理方法は、請求項1から請求項9のうちのいずれかの請求項に記載の廃棄される培地の処理方法であって、前記ボイラで燃焼した第1の混合物の焼却灰と、前記第4の工程で油又はグリセリンを分離して得られた第1の混合物と、を、第4の撹拌機によって撹拌し、混合して、第6の混合物をつくる第11の工程と、前記第11の工程で得られた第6の混合物を発酵させて、第7の混合物をつくる第12の工程を有する。
第4の工程で油又はグリセリンを分離して得られた第1の混合物は、菌による発酵を促進する成分を含んでいるので、第6の混合物も、菌による発酵を促進する成分を含んでいることになる。したがって、第12の工程において、第6の混合物が第7の混合物となるまでに要する時間は短くてすむ。
第7の混合物は、培地の中に含まれていた肥料として有用な元素を含有している。このため、第7の混合物は、植物が生育する土壌の肥料として利用可能である。
請求項15の発明に係る廃棄される培地の処理方法は、請求項14に記載の廃棄される培地の処理方法であって、前記第11の工程において、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、イオウ、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちの少なくともいずれか一つの成分を、前記ボイラで燃焼した第1の混合物の焼却灰と、前記第4の工程で油又はグリセリンを分離して得られた第1の混合物と、一緒に、第4の撹拌機によって撹拌し、混合して、第6の混合物をつくる。
第7の混合物は、第11の工程において加えられた、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、イオウ、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちの少なくともいずれか一つの成分を含む。また、第1の混合物の焼却灰と、第4の工程で油又はグリセリンを分離して得られた第1の混合物とを介して、培地に含まれていた植物が生育する上で有用な成分が第7の混合物に含まれることになる。したがって、第7の混合物は、植物が生育する土壌の肥料として利用可能である。
上記のような廃棄される培地の処理方法であるので、菌床栽培したきのこを収穫した後に残されて、その後、廃棄される培地を、簡単に無駄なく処理可能である。
本発明を実施するための最良の形態を図1から図4を参照しつつ説明する。図1は、本発明に係る廃棄される培地の処理方法を行うために用いられる培地処理設備の一部分を取り出した第1の説明図、図2は、本発明に係る廃棄される培地の処理方法を行うために用いられる培地処理設備の一部分を取り出した第2の説明図、図3は、本発明に係る廃棄される培地の処理方法を行うために用いられる培地処理設備の一部分を取り出した第3の説明図、図4は、本発明に係る廃棄される培地の処理方法を行うために用いられる培地処理設備の一部分を取り出した第4の説明図である。
なお、以下の説明において、菌床栽培したきのこを収穫した後に残されて廃棄される培地のことを「廃培地」ということとする。
図1から図4に示すように、培地処理設備は、第1の乾燥機10、第1の撹拌機12、第2の乾燥機14、第1の油分離機16、第2の油分離機18、ボイラ20、コンデンサ22、第1のタンク24、第2のタンク26、第3のタンク28、第1のポンプ30、第2のポンプ32、第3のポンプ34、水処理設備36、ドレン38、配管60、61、62、63、64、65、66、67、68.69、70、71、72、73、74、75、第2の撹拌機42、反応槽44、第3の撹拌機46、第1の発酵槽48、第4の撹拌機50、第2の発酵槽52を有する。
図1に示すように、第1の乾燥機10、第1の撹拌機12、第2の乾燥機14、第1の油分離機16、第2の油分離機18、ボイラ20が、順番に直列に並んでいる。図2に示すように、第2のポンプ32、コンデンサ22、第3のタンク28、水処理設備36が、順番に直列に並んでいる。図3に示すように、第2の撹拌機42、反応槽44、第3の撹拌機46、第1の発酵槽48が、順番に直列に並んでいる。図4に示すように、第4の撹拌機50、第2の発酵槽52が、並んでいる。
第1の乾燥機10は、外側を保温材によって取り囲まれた槽であり、乾燥室10aを有する。乾燥室10aは、第1の乾燥機10によって乾燥させる物を出し入れ可能に構成されている。乾燥室10aには、配管60が接続されており、乾燥室10aは、配管60を介してボイラ20とつながっている。また、乾燥室10aには、乾燥室10a内の空気を外部に排出する排気口10bが形成されている。
第1の撹拌機12は、外側を保温材によって取り囲まれた槽であり、隔壁12aを介して互いに隣接している撹拌室12bと加熱室12dとを有する。撹拌室12bは、第1の撹拌機12によって撹拌する物を出し入れ可能に構成されており、撹拌室12b内で物を撹拌するためのインペラ12cを備えている。撹拌室12bには、配管61が接続されている。撹拌室12bは、配管61を介して、第1のポンプ30の吐出側とつながっている。
加熱室12dには、配管62、63が接続されている。加熱室12dは、配管62を介してボイラ20とつながっている。加熱室12dは、配管63を介してドレン38とつながっている。
第2の乾燥機14は、外側を保温材によって取り囲まれた槽であり、隔壁14aを介して互いに隣接している乾燥室14bと加熱室14cとを有する。乾燥室14bは、第2の乾燥機14によって乾燥させる物を出し入れ可能に構成されている。乾燥室14bには、配管65が接続されている。乾燥室14bは、配管65を介して、第2のポンプ32の吸引側とつながっている。
加熱室14cには、配管62、64が接続されている。加熱室14cは、配管62を介してボイラ20とつながっている。加熱室14cは、配管64を介してドレン38とつながっている。
第1の油分離機16は、ベルトコンベヤ16aを有する。ベルトコンベヤ16aのベルトはメッシュ状をなす。第1の油分離機16の底部には、配管73が接続されている。第1の油分離機16の底部は、配管73を介して第2のタンク26とつながっており、第1の油分離機16の底部にたまった油が第2のタンク26に流れ込み可能に構成されている。
第2の油分離機18は、スクリューフィーダ18aを有する。スクリューフィーダ18aの隣接するインペラの羽根同士の間隔は、スクリューフィーダ18aの入側から出側に向かって徐々に小さくなっており、スクリューフィーダ18aが搬送する物を徐々に圧縮可能に構成されている。第2の油分離機18の底部には、配管74が接続されている。第2の油分離機18の底部は、配管74を介して第2のタンク26とつながっており、第2の油分離機18の底部にたまった油が第2のタンク26に流れ込み可能に構成されている。
ボイラ20は、燃焼室20a、水ドラム20b、蒸気ドラム20c、水管20dを有する。水ドラム20bと蒸気ドラム20cとは水管20dを介して互いに連通しており、水管20dが燃焼室20a内を貫通している。燃焼室20aには、配管66、60が接続されている。燃焼室20aは、配管66を介して、第3のタンク28とつながっており、配管60を介して、第1の乾燥機10の乾燥室10aとつながっている。水ドラム20bには、配管75が接続されている。水ドラム20bは、配管75を介して第3のポンプ34の吐出側とつながっている。蒸気ドラム20cには、配管62が接続されている。蒸気ドラム20cは、配管62を介して、第1の撹拌機12の加熱室12dにつながっているとともに、第2の乾燥機14の加熱室14cとつながっている。
第1のタンク24には油が貯蔵されており、この油は植物油である。第1のタンク24には配管72が接続されている。
第2のタンク26には配管72、73、74が接続されている。
第1のポンプ30の吸引側は、配管72を介して第1のタンク24と第2のタンク26とにつながっている。配管72には切り替え弁(図示略)が設置されており、第1のタンク24と第2のタンク26のいずれか一方、あるいは第1のタンク24と第2のタンク26の両方を第1のポンプ30の吸引側に接続可能に構成されている。
第2のポンプ32の吸引側には、配管65が接続されており、第2のポンプ32の吐出側には、配管68が接続されている。第2のポンプ32は、配管65を介して、第2の乾燥機14の乾燥室14bにつながっており、配管68を介して、コンデンサ22につながっている。
図2に示すように、コンデンサ22の一次側入口には、配管68が接続されており、コンデンサ22の一次側出口には、配管69が接続されている。コンデンサ22の一次側は、配管68を介して、第2のポンプ32の吐出側につながっており、配管69を介して、第3のタンク28につながっている。コンデンサ22の二次側を冷却水が流れており、コンデンサ22の二次側を出た冷却水は、冷却されて再びコンデンサ22の二次側に戻る構成となっている。
第3のタンク28には、配管69が接続されている。第3のタンク28は、配管69を介して、コンデンサ22の一次側につながっている。また、第3のタンク28の底部には、配管70が接続されており、第3のタンク28の上部には、配管66が接続されている。第3のタンク28は、配管70を介して、水処理設備36につながっており、配管66を介して、ボイラ20の燃焼室20aにつながっている。
配管71が配管70の途中から分岐しており、配管71は第2の撹拌機42に接続されている。第3のタンク28は、配管70、71を介して、第2の撹拌機42につながっている。
水処理設備36は、水のBOD(生物化学的酸素要求量)を河川に放流可能なレベルまで減少可能に構成された設備であり、従来ある水のBODを減少させるためのものと同様の構成を有する。
図1に示すように、第3のポンプ34の吸引側には配管67が接続されており、第3のポンプ34は配管67を介して外部水源40とドレン38とにつながっている。配管67には切り替え弁(図示略)が設置されており、外部水源40とドレン38のいずれか一方、あるいは外部水源40とドレン38の両方を第3のポンプ34の吸引側に接続可能に構成されている。
図3に示すように、第2の撹拌機42は、撹拌室42aを有する。撹拌室42aは、第2の撹拌機42によって撹拌する物を出し入れ可能に構成されており、撹拌室42a内の物を撹拌するためのインペラ42bを備えている。撹拌室42aには、配管71が接続されている。撹拌室42aは、配管71と配管70とを介して、第3のタンク28につながっている。
反応槽44は、中空の容器であり、反応槽44内に物を出し入れ可能に構成されている。
第3の撹拌機46は、撹拌室46aを有する。撹拌室46aは、第3の撹拌機46によって撹拌する物を出し入れ可能に構成されており、撹拌室46a内の物を撹拌するためのインペラ46bを備えている。
第1の発酵槽48は、中空の容器であり、第1の発酵槽48内に物を出し入れ可能に構成されている。
図4に示すように、第4の撹拌機50は、撹拌室50aを有する。撹拌室50aは、第4の撹拌機50によって撹拌する物を出し入れ可能に構成されており、撹拌室50a内の物を撹拌するためのインペラ50bを備えている。
第2の発酵槽52は、中空の容器であり、第2の発酵槽52内に物を出し入れ可能に構成されている。
培地処理設備は、以上に説明した構成を有する、次に、この培地処理設備を用いて行う廃培地の処理方法について説明する。
菌床栽培されたきのこを収穫した後に残された廃培地が、培地処理設備に運び込まれている。例えば、この廃培地の全質量の51%が水分によって占められている。運び込まれた廃培地がきのこ栽培用の容器の中に入っている場合には、作業員は、廃培地を容器から取り出し、容器から取り出した廃培地を第1の乾燥機10の乾燥室10aに投入可能な状態に準備しておく。
培地処理設備によって廃培地を処理する際は、予め、作業員が、ボイラ20を運転しておく。この際、後述する第4の工程を経て油を分離した第1の混合物の在庫がある場合には、作業員は、ボイラ20の燃料として重油とともにこの第1の混合物を用いる。第4の工程を経て油を分離した第1の混合物の在庫がない場合には、作業員は、ボイラ20の燃料として重油を用いる。
また、作業員は、ボイラ20の水ドラム20bに、外部水源40から水を第3のポンプ34によって給水する。ドレン38に水がある場合には、水ドラム20bにドレン38から水を第3のポンプ34によって給水することができる。
そして、作業員は、ボイラ20の燃焼室20aから排出される排気を、配管60を介して第1の乾燥機10の乾燥室10aに送り、乾燥室10aをこの排気の熱によって暖め、乾燥室10aの温度を300℃にしておく。
また、作業員は、ボイラ20の蒸気ドラム20cで発生する蒸気を、配管62を介して第1の撹拌機12の加熱室12dに送り、この蒸気の熱によって加熱室12dを暖める。そして、加熱室12dの熱によって、撹拌室12bの温度を80〜100℃にしておく。同様に、作業員は、蒸気ドラム20cで発生する蒸気を、配管62を介して第2の乾燥機14の加熱室14cに送り、この蒸気の熱によって加熱室14cを暖める。そして、加熱室14cの熱によって、乾燥室14bの温度を100℃にしておく。
以上が準備工程である。
準備工程が完了したら、作業員は、第1の工程を開始する。
第1の工程において、まず、作業員は、準備しておいた廃培地を、第1の乾燥機10の乾燥室10aに投入する。乾燥室10aの温度は300℃となっているので、廃培地から蒸気が発生し、廃培地の乾燥が進む。
乾燥室10a内において、廃培地の乾燥を行っている間は、作業員は、ボイラ20の運転を続け、ボイラ20から排気を乾燥室10aに送り続けて、乾燥室10aの温度を300℃に維持する。
乾燥室10a内の温度調節は、配管60に設けられた流量調節弁(図示略)の開度を調節し、ボイラ20から乾燥室10aに送られる排気の量をコントロールすることによって行う。
乾燥室10a内に入ったボイラ20の排気は、廃培地から発生する蒸気とともに、排気口10bから乾燥室10a外に排出される。乾燥室10aにおいて、廃培地が乾燥し、廃培地に含まれる水分が、例えば、廃培地の全質量の35〜40%まで減少したら、作業員は、廃培地を乾燥室10aから取り出す。
作業員が廃培地を乾燥室10aから取り出したら、第1の工程が終わる。第1の工程が終わったら、作業員は、第2の工程を開始する。
第2の工程において、まず、作業員は、第1の乾燥機10の乾燥室10aから取り出した廃培地を、第1の撹拌機12の撹拌室12bに投入する。そして、作業員は、第1のポンプ30によって、第1のタンク24から油を配管61から撹拌室12bに投入する。第2のタンク26に油がある場合には、撹拌室12bに第2のタンク26から油を第3のポンプ34によって投入することができる。その後、作業員は、撹拌室12bのインペラ12cを回し、撹拌室12b内で廃培地と油とを撹拌し、混合して、第1の混合物をつくる。
撹拌室12b内で廃培地と油とを撹拌し、混合している間は、作業員は、ボイラ20の運転を続け、ボイラ20から蒸気を加熱室12dに送り続ける。撹拌室12b内の温度はすでに80〜100℃となっているので、撹拌室12b内において、廃培地と油は互いによくなじむ。撹拌室12b内の温度調節は、配管62に設けられた流量調節弁(図示略)の開度を調節し、ボイラ20から加熱室12dに送られる蒸気の量をコントロールすることにより行う。
ボイラ20から加熱室12dに送られた蒸気は、加熱室12dを介して撹拌室12bに熱を与えた後、配管63を介してドレン38に排出される。ドレン38に排出された蒸気は、少なくともその一部が液化し、第2の凝縮水となる。ドレン38の第2の凝縮水は、第3のポンプ34によってボイラ20の水ドラム20bに給水される。作業員は、ドレン38に存在する第2の凝縮水の量に応じて、ボイラ20の水ドラム20bに外部水源40から給水する水の量を調節する。水ドラム20bに給水された第2の凝縮水は、蒸気ドラム20cにおいて再び蒸気となる。 撹拌室12b内で廃培地と油とが十分に混合して、第1の混合物ができたら、作業員は、撹拌室12bのインペラ12cを止めて、第1の混合物を撹拌室12bから取り出す。
作業員が第1の混合物を撹拌室12bから取り出したら、第2の工程が終わる。第2の工程が終わったら、作業員は、第3の工程を開始する。
第3の工程において、まず、作業員は、第1の撹拌機12の撹拌室12bから取り出した第1の混合物を、第2の乾燥機14の乾燥室14bに投入する。それから、作業員は、第2のポンプ32の運転を開始し、乾燥室14b内の空気を配管65を介して第2のポンプ32によって吸引する。そして、乾燥室14b内を例えば0.09MPaまで減圧し、この状態を例えば10分間維持する。
乾燥室14b内が減圧されると、乾燥室14b内において、水の沸点が100℃よりも低くなる。乾燥室14b内は100℃となっているので、乾燥室14b内において、第1の混合物内に残っていた水分が蒸発し始める。第1の混合物から出た蒸気は、乾燥室14b内の空気とともに第2のポンプ32によって吸引され、乾燥室14b外に排出される。
さらに、作業員は、乾燥室14bの温度を100℃に保ったまま、乾燥室14bの圧力を0.01MPaまで減圧し、この状態を維持する。これにより、乾燥室14b内で第1の混合物内に残っていた水分がさらに蒸発する。このときも、第1の混合物から出る蒸気は、第2のポンプ32によって吸引され、乾燥室14b外に排出される。
この結果、第1の混合物が含む水分は、例えば、第1の混合物の全質量の1〜2%まで減少する。このとき、第1の混合物の中の廃培地がもともと含んでいた水分の大半は油に置き換わっている。
乾燥室14bの圧力の調節は、第2のポンプ32が吸引する空気と蒸気の量をコントロールすることによって行う。乾燥室14bの温度の調節は、配管62に設けられた流量調節弁(図示略)の開度を調節し、ボイラ20から加熱室14cに送られる蒸気の量をコントロールすることによって行う。
ボイラ20から加熱室14cに送られた蒸気は、加熱室14cを介して乾燥室14bに熱を与えた後、配管64を介してドレン38に排出される。ドレン38に排出された蒸気は、少なくともその一部が液化して第2の凝縮水となる。
乾燥室14bにおいて、第1の混合物が乾燥したら、作業員は、乾燥室14bの圧力を大気圧に戻し、第1の混合物を乾燥室14bから取り出す。作業員が第1の混合物を乾燥室14bから取り出したら、第3の工程が終わる。
また、作業員は、第3の工程において、第2のポンプ32を用いて乾燥室14bから蒸気と空気の吸引を開始することによって、第6の工程を開始することになる。
作業員は、第2のポンプ32の運転を開始する前に、コンデンサ22の二次側に冷却水を流しておく。第2のポンプ32によって配管65を介して吸引した乾燥室14b内の蒸気及び空気は、第2のポンプ32から配管68を介してコンデンサ22の一次側に流れる。そして、乾燥室14b内で発生した蒸気は、コンデンサ22の二次側を流れる冷却水によって冷却されて液化し、第1の凝縮水となる。第1の凝縮水と、第2のポンプ32によって吸引された乾燥室14b内の空気とは、配管69を介して第3のタンク28内に流れ込む。
第3のタンク28の上部には、第2のポンプ32によって吸引された乾燥室14b内の空気が溜まる。第3のタンク28の上部に溜まった空気は、第2のポンプ32の吐出圧によって配管66を介してボイラ20の燃焼室20aに送られる。
なお、第3のタンク28の上部に溜まった空気を燃焼室20aに送るに際して、配管66上にポンプを設置し、このポンプによって空気を第3のタンク28から燃焼室20aに送ることも可能である。
第3のタンク28の下部には、第1の凝縮水が溜まる。第3のタンク28の下部に溜まった第1の凝縮水の一部は、第2のポンプ32の吐出圧によって配管70、71を介して第2の撹拌機42の撹拌室42aに送られる。また、第3のタンク28の下部に溜まった第1の凝縮水の一部は、第2のポンプ32の吐出圧によって配管70を介して水処理設備36に送られる。
水処理設備36において第1の凝縮水は、そのBODを下げられて処理水となる。その後、処理水は、河川に放流される。
なお、第1の凝縮水を第3のタンク28から撹拌室42aや水処理設備36に送るに際して、配管70上あるいは配管71上にポンプを設置し、このポンプによって第1の凝縮水を撹拌室42aや水処理設備36に送ることも可能である。
第6の工程は、乾燥室14b内の蒸気をコンデンサ22によって第1の凝縮水となし、第3のタンク28内に溜め、第3のタンク28の上部の空気をボイラ20の燃焼室20aに送り、第3のタンク28の下部の第1の凝縮水を水処理設備36に送って処理水にするまでの工程からなっている。
第3の工程が終わったら、作業員は、第4の工程を開始する。
第4の工程において、まず、作業員は、第2の乾燥機14の乾燥室14bから取り出した第1の混合物を、第1の油分離機16のベルトコンベヤ16aにのせる。第1の混合物がベルトコンベヤ16aによって搬送される間に、第1の混合物に付着していた余分な油は、重力によってベルトコンベヤ16aのベルトのメッシュの隙間を通って第1の油分離機16の底部に落下し、第1の混合物から分離される。
第1の混合物から第1の油分離機16の底部に落下した油は、配管73を介して第2のタンク26に流れ込む。
第1の混合物が、ベルトコンベヤ16aの出側まで搬送されたら、作業員は、この第1の混合物を、第2の油分離機18のスクリューフィーダ18aの入側に投入する。スクリューフィーダ18aの入側に投入された第1の混合物は、スクリューフィーダ18aのインペラによってスクリューフィーダ18aの出側に向かって圧縮されつつ搬送される。
第1の油分離機16において分離されずに第1の混合物に付着したままとなっていた余分な油が、スクリューフィーダ18aから働く圧力によって絞られ、第2の油分離機18の底部に落下する。
第1の混合物から第2の油分離機18の底部に落下した油は、配管74を介して第2のタンク26に流れ込む。第2のタンク26に流れ込んだ油は、適宜、第1のポンプ30によって第1の撹拌機12の撹拌室12bに供給されて、撹拌室12b内において廃培地と混合される。
作業員は、スクリューフィーダ18aの出側に達した第1の混合物を第2の油分離機18の外に取り出す。
スクリューフィーダ18aによって搬送される第1の混合物は、スクリューフィーダ18aからの圧力によって押しつぶされて発熱し、第1の混合物の中に残っていた水分が蒸発する。この結果、第2の油分離機18から取り出された第1の混合物の中に含まれる水分は、きわめて僅かなものになる。第2の油分離機18から取り出した第1の混合物が含む水分は、例えば、第1の混合物の全質量の0.05%となる。
作業員が、第1の混合物を第2の油分離機18から取り出したら、第4の工程が終わる。
第4の工程で油を分離した第1の混合物を、直ちに、後述する第5の工程、第9の工程、あるいは第11の工程において使用する場合、この第1の混合物は、そのまま、ボイラ20、第3の撹拌機46、あるいは第4の撹拌機50に送られる。
第4の工程で油を分離した第1の混合物を、使用せずに保管しておく場合、この第1の混合物は、第6の工程で得られた処理水によって冷却され、空気を遮断して保管される。第1の混合物を冷却し、空気から遮断しておくことによって、第1の混合物は、自然発火することなく安全に保管される。
また、廃培地の中に含まれていたセルロースの少なくとも一部あるいは全部が、第1の工程から第4の工程までの間に加えられる熱によって分解し、第4の工程で油を分離した第1の混合物の中で糖になっている。なお、第1の工程で廃培地を加熱する時間を長くしたり、第2の工程や第3の工程で第1の混合物を加熱する時間を長くしたりすることによって、第4の工程で油を分離した第1の混合物の中に残存するセルロースの量を少なくすることができる。
第4の工程が終わったら、作業員は、第5の工程を開始する。
第5の工程において、作業員は、第4の工程で油を分離した第1の混合物をボイラ20の燃焼室20aに投入し、燃焼室20a内で重油とともに燃焼させる。燃焼室20a内で燃焼する第1の混合物は、油を含んでおり、水分をほとんど含んでいない。したがって、第1の混合物は容易に燃焼し、焼却灰となる。第1の混合物に含まれていたセルロースは、燃焼室20a内で燃焼して分解してしまう。
燃焼室20a内に焼却灰がたまったら、作業員は、燃焼室20aから第1の混合物の焼却灰を回収する。この焼却灰の中には、廃培地に含まれていた成分の元素が入っている。
作業員が、燃焼室20aから焼却灰を回収したら、第5の工程が終わる。
第5の工程及び第6の工程が終わったら、作業員は、第7の工程又は第11の工程を開始する。作業員は、第7の工程と一緒に第11の工程を開始することもできる。
第7の工程において、まず、作業員は、ケイ酸カルシウムと、第5の工程で回収した焼却灰と、第3のタンク28内の第1の凝縮水と、を、第2の撹拌機42の撹拌室42aに投入する。また、作業員は、リン、カリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちの少なくともいずれか一つの成分を、ミネラル成分として、撹拌室42aに投入する。
次いで、作業員は、撹拌室42aのインペラ42bを回し、撹拌室42a内に投入した物を撹拌し、混合して、第2の混合物をつくる。第2の混合物ができたら、作業員は、インペラ42bを止めて、第2の混合物を撹拌室42aから取り出す。
作業員が第2の混合物を撹拌室42aから取り出したら、第7の工程が終わる。
第7の工程が終わったら、作業員は、第8の工程を開始する。
第8の工程において、まず、作業員は、第2の撹拌機42の撹拌室42aから取り出した第2の混合物を、反応槽44に投入する。次いで、作業員は、反応槽44に濃硫酸を投入する。反応槽44に濃硫酸を投入すると、濃硫酸が第2の混合物に含まれるケイ酸カルシウムと反応し、第2の混合物が固化して第3の混合物となる。第3の混合物ができたら、作業員は、第3の混合物を反応槽44から取り出す。
作業員が、反応槽44から第3の混合物を取り出したら、第8の工程が終わる。
第8の工程を終えて取り出された第3の混合物の中には、第7の工程で投入した焼却灰を介して、廃培地に由来する様々な元素が入っている。また、第3の混合物の中には、第7の工程で投入したケイ酸カルシウムに由来するケイ素とカルシウム、第8の工程で投入した濃硫酸に由来するイオウ、第7の工程で投入したミネラル成分が入っている。第3の混合物の中に入っているこれらの成分は、植物が生長していく上で有用な成分である。また、廃培地に含まれていたセルロースは、すでに分解してしまっており、第3の混合物の中に含まれていない。したがって、第3の混合物を肥料として畑などに施肥することが可能である。
第8の工程が終わったら、作業員は、第9の工程を開始する。
第9の工程において、まず、作業員は、反応槽44から取り出した第3の混合物と、第4の工程で油を分離した第1の混合物と、を、第3の撹拌機46の撹拌室46aに投入する。次いで、作業員は、撹拌室46aのインペラ46bを回し、撹拌室46a内に投入した物を撹拌し、混合して、第4の混合物をつくる。第4の混合物ができたら、作業員は、インペラ46bを止めて、第4の混合物を撹拌室46aから取り出す。
作業員が、撹拌室46aから第4の混合物を取り出したら、第9の工程が終わる。
第9の工程において撹拌室46aに投入した第1の混合物の中に、廃培地に由来するセルロースが分解されずに残っていることがある。このセルロースは、撹拌室46a内で、第3の混合物に含まれる濃硫酸によって加水分解して、糖になる。したがって、第4の混合物の中には、セルロースが含まれていない。なお、第9の工程においてセルロースの糖化を完全に行うためには、第8の工程で投入する濃硫酸の量を増やしたり、あるいは、第9の工程において濃硫酸をさらに投入したりすればよい。
第4の混合物の中には、廃培地の栄養源である米ぬかなどに由来する植物油が含まれている。さらに、撹拌室46aに投入される第1の混合物には、第2の工程で投入した油が含まれており、この油は植物油である。第4の混合物の中に含まれているこれらの植物油は、菌による第4の混合物の発酵を促進する。そして、第4の混合物は、第3の混合物に由来する成分を含んでいる。したがって、第4の混合物を肥料として畑などに施肥することが可能である。
第9の工程が終わったら、作業員は、第10の工程を開始する。
第10の工程において、まず、作業員は、第3の撹拌機46の撹拌室46aから取り出した第4の混合物を、第1の発酵槽48に投入する。そして、作業員は、第1の発酵槽48内の第4の混合物を時々切り返して、第4の混合物を発酵させる。第4の混合物は植物油を含んでいるので、第4の混合物の発酵に要する時間は短い。第4の混合物の発酵がすすみ、第5の混合物ができたら、作業員は、第5の混合物を第1の発酵槽48から取り出す。
作業員が、第1の発酵槽48から第5の混合物を取り出したら、第10の工程が終わる。
第10の工程から得られる第5の混合物は、第4の混合物が発酵したものであり、第4の混合物に由来する成分を含んでいる。したがって、第5の混合物を肥料として畑などに施肥することが可能である。
第11の工程において、まず、作業員は、第5の工程で回収した焼却灰と、第4の工程で油を分離した第1の混合物と、を、第4の撹拌機50の撹拌室50aに投入する。また、作業員は、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、イオウ、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちの少なくともいずれか一つの成分を、ミネラル成分として、撹拌室50aに投入する。
次いで、作業員は、撹拌室50aのインペラ50bを回し、撹拌室50aに投入した物を撹拌し、混合して、第6の混合物をつくる。第6の混合物ができたら、作業員は、第6の混合物を撹拌室50aから取り出す。作業員が、撹拌室50aから第6の混合物を取り出したら、第11の工程が終わる。
第11の工程が終わったら、作業員は、第12の工程を開始する。
第12の工程において、まず、作業員は、第4の撹拌機50の撹拌室50aから取り出した第6の混合物を、第2の発酵槽52に投入する。そして、作業員は、第2の発酵槽52内の第6の混合物を時々切り返して、第6の混合物を発酵させる。第11の工程で加えた第1の混合物の中の植物油が、菌による第6の混合物の発酵を促進し、第6の混合物の発酵に要する時間は短い。第6の混合物が発酵して第7の混合物ができたら、作業員は、第7の混合物を第2の発酵槽52から取り出す。
作業員が、第2の発酵槽52から第7の混合物を取り出したら、第12の工程が終わる。
第7の混合物は、第11の工程において加えたミネラル成分と、第5の工程で回収した焼却灰と、廃培地に由来する成分と、を含んでいる。したがって、第7の混合物を肥料として畑などに施肥することが可能である。
本実施の形態の準備工程において、第1の撹拌機12の撹拌室12bを予め加熱しているが、代わりに、第2の工程で撹拌室12bに廃培地を投入する際に、撹拌室12bの加熱を開始することも可能である。同様に、準備工程において、第2の乾燥機14の乾燥室14bを予め加熱しているが、代わりに、第3の工程で乾燥室14bに第1の混合物を投入する際に、乾燥室14bの加熱を開始することも可能である。
第1の乾燥機10の乾燥室10aを300℃に加熱しているが、乾燥室10aの温度がこの温度に限定されるということはない。乾燥室10aの温度は、廃培地から水分が蒸発し得る他の温度にすることも可能である。また、第1の撹拌機12の撹拌室12bの温度を80〜100℃に加熱しているが、撹拌室12bの温度がこの温度範囲に限定されるということはない。撹拌室12bの温度は、廃培地から水分が蒸発し得る他の温度にすることも可能である。
第2の乾燥機14の乾燥室14bの圧力をまず0.09MPaに減圧してから、さらに、0.01MPaに減圧しているが、乾燥室14bの圧力がこれらの圧力値に限定されるということはない。代わりに、大気圧よりも小さな他の圧力値になるまで乾燥室14bを減圧することも可能である。乾燥室14b内において、水の沸点が100℃よりも低下するからである。そして、乾燥室14bの温度を、乾燥室14bの圧力における水の沸点以上の温度に維持すればよい。
第2の工程において、第1の撹拌機12の撹拌室12bに油を投入しているが、油の代わりにグリセリンを投入してもよい。油の代わりにグリセリンを用いる場合、第4の工程において、第1の混合物に付着している余分なグリセリンを分離する。すなわち、第4の工程において、第1の混合物からグリセリンを分離する際は、第1の油分離機16を第1のグリセリン分離機として使用し、第1の油分離機16のベルトコンベヤ16aによって、先ず、グリセリンを重力分離する。次いで、第2の油分離機18を第2のグリセリン分離機として使用し、第2の油分離機18のスクリューフィーダ18aによって、グリセリンを圧縮分離する。
本発明に係る廃棄される培地の処理方法を行うために用いられる培地処理設備の一部分を取り出した第1の説明図である。 本発明に係る廃棄される培地の処理方法を行うために用いられる培地処理設備の一部分を取り出した第2の説明図である。 本発明に係る廃棄される培地の処理方法を行うために用いられる培地処理設備の一部分を取り出した第3の説明図である。 本発明に係る廃棄される培地の処理方法を行うために用いられる培地処理設備の一部分を取り出した第4の説明図である。
符号の説明
10 第1の乾燥機
10a 乾燥室
10b 排気口
12 第1の撹拌機
12a 隔壁
12b 撹拌室
12c インペラ
12d 加熱室
14 第2の乾燥機
14a 隔壁
14b 乾燥室
14c 加熱室
16 第1の油分離機
16a ベルトコンベヤ
18 第2の油分離機
18a スクリューフィーダ
20 ボイラ
20a 燃焼室
20b 水ドラム
20c 蒸気ドラム
20d 水管
22 コンデンサ
24 第1のタンク
26 第2のタンク
28 第3のタンク
30 第1のポンプ
32 第2のポンプ
34 第3のポンプ
36 水処理設備
38 ドレン
40 外部水源
60、61、62、63、64、65、66、67、68.69、70、71、72、73、74、75 配管
42 第2の撹拌機
42a 撹拌室
42b インペラ
44 反応槽
46 第3の撹拌機
46a 撹拌室
46b インペラ
48 第1の発酵槽
50 第4の撹拌機
50a 撹拌室
50b インペラ
52 第2の発酵槽

Claims (15)

  1. 菌床栽培したきのこを収穫した後に残された廃棄される培地の処理方法であって、
    第1の乾燥機において、当該第1の乾燥機に投入した培地を加熱し、加熱した培地から水分を蒸発させてから、この培地を当該第1の乾燥機から取り出す第1の工程と、
    第1の撹拌機において、前記第1の乾燥機から取り出した培地と、油又はグリセリンと、を、撹拌し、混合しながら加熱して、培地と油又はグリセリンとが混合してなる第1の混合物をつくり、この第1の混合物を当該第1の撹拌機から取り出す第2の工程と、
    第2の乾燥機において、前記第1の撹拌機から取り出した第1の混合物を加熱しながら、当該第2の乾燥機内の圧力を減圧して、第1の混合物から水分を蒸発させてから、この第1の混合物を当該第2の乾燥機から取り出す第3の工程と、
    前記第2の乾燥機から取り出した第1の混合物から、油又はグリセリンを分離する第4の工程と、
    ボイラにおいて、前記第4の工程で油又はグリセリンを分離した第1の混合物を、燃料とともに燃焼させ、あるいは、燃料として燃焼させる第5の工程と、からなることを特徴とする廃棄される培地の処理方法。
  2. 前記第4の工程において、前記第2の乾燥機から取り出した第1の混合物から、先ず、重力又は遠心力によって油又はグリセリンを分離し、次いで、圧縮によって油又はグリセリンを分離することを特徴とする請求項1に記載の廃棄される培地の処理方法。
  3. 前記第2の乾燥機で第1の混合物から放出された蒸気を、冷却し液化して第1の凝縮水とする第6の工程を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の廃棄される培地の処理方法。
  4. 前記第4の工程おいて、油又はグリセリンを分離した第1の混合物を、前記第6の工程で得られた第1の凝縮水によって冷却して、空気を遮断した状態で保存することを特徴とする請求項3に記載の廃棄される培地の処理方法。
  5. 前記ボイラから排出された排気を、前記第1の乾燥機での前記加熱の熱源として用いることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれかの請求項に記載の廃棄される培地の処理方法。
  6. 前記ボイラで発生した蒸気を、前記第1の撹拌機での前記加熱の熱源として用いるとともに、前記第2の乾燥機での前記加熱の熱源として用いることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれかの請求項に記載の廃棄される培地の処理方法。
  7. 前記ボイラで発生して前記第1の撹拌機での前記加熱の熱源として用いられた蒸気と、前記ボイラで発生して前記第2の乾燥機での前記加熱の熱源として用いられた蒸気と、を、液化して第2の凝縮水とし、この第2の凝縮水を前記ボイラへの給水の一部とすることを特徴とする請求項6に記載の廃棄される培地の処理方法。
  8. 前記第4の工程で第1の混合物から分離した油又はグリセリンを、前記第1の撹拌機へ戻して、前記第1の乾燥機から取り出した培地と撹拌して混合することを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれかの請求項に記載の廃棄される培地の処理方法。
  9. 前記第3の工程で前記第2の乾燥機内を減圧する際に前記第2の乾燥機内から出た排気を、前記ボイラの燃焼室に送って燃焼させることを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれかの請求項に記載の廃棄される培地の処理方法。
  10. ケイ酸カルシウムと、前記ボイラで燃焼した第1の混合物の焼却灰と、前記第6の工程で得られた第1の凝縮水と、を、第2の撹拌機によって撹拌し、混合して、第2の混合物をつくる第7の工程と、
    前記第7の工程で得られた第2の混合物に濃硫酸を加えて、第3の混合物をつくる第8の工程と、を有することを特徴とする請求項1から請求項9のうちのいずれかの請求項に記載の廃棄される培地の処理方法。
  11. 前記第7の工程において、リン、カリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちの少なくともいずれか一つの成分を、ケイ酸カルシウムと、前記ボイラで燃焼した第1の混合物の焼却灰と、前記第6の工程で得られた第1の凝縮水と、一緒に、第2の撹拌機によって撹拌し、混合して、第2の混合物をつくることを特徴とする請求項10に記載の廃棄される培地の処理方法。
  12. 前記第4の工程で油又はグリセリンを分離して得られた第1の混合物と、前記第8の工程で得られた第3の混合物と、を、第3の撹拌機によって、撹拌し、混合して、第4の混合物をつくる第9の工程を有することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の廃棄される培地の処理方法。
  13. 前記第9の工程で得られた第4の混合物を発酵させて、第5の混合物をつくる第10の工程を有することを特徴とする請求項12に記載の廃棄される培地の処理方法。
  14. 前記ボイラで燃焼した第1の混合物の焼却灰と、前記第4の工程で油又はグリセリンを分離して得られた第1の混合物と、を、第4の撹拌機によって撹拌し、混合して、第6の混合物をつくる第11の工程と、
    前記第11の工程で得られた第6の混合物を発酵させて、第7の混合物をつくる第12の工程を有することを特徴とする請求項1から請求項9のうちのいずれかの請求項に記載の廃棄される培地の処理方法。
  15. 前記第11の工程において、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、イオウ、鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、及び、セレンのうちの少なくともいずれか一つの成分を、前記ボイラで燃焼した第1の混合物の焼却灰と、前記第4の工程で油又はグリセリンを分離して得られた第1の混合物と、一緒に、第4の撹拌機によって撹拌し、混合して、第6の混合物をつくることを特徴とする請求項14に記載の廃棄される培地の処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011007505A1 (ja) * 2009-07-13 2011-01-20 Noguchi Kazutoshi 粗パームオイルの製造過程から出た廃棄物の処理方法
JP2015142595A (ja) * 2015-05-12 2015-08-06 株式会社エクォス・リサーチ セルロースの可溶化方法
KR101820412B1 (ko) 2015-11-19 2018-01-22 바이오매스아시아(주) 살균조 폐열활용 버섯 폐배지 건조시스템

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