以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、特別図柄表示装置4が設けられている。特別図柄表示装置4は、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、特別図柄表示装置4は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、特別図柄表示装置4にて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDといった複数個のLEDにおいて点灯させるLEDと消灯させるLEDとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、特別図柄表示装置4と同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称され、特図ゲームと同様に可変表示ゲームの一例となる。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25が設けられている。普図保留表示器25は、例えば4個のLEDを含んで構成され、第1通過ゲート41A及び第2通過ゲート41Bのいずれかを通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、普図ゲームにおける普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示に対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、普図ゲームにおいて普通図柄表示器20による普通図柄の変動が開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始されることがある。飾り図柄の変動が開始された後には、普図ゲームにおける可変表示結果として確定普通図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。このように、画像表示装置5の表示領域では、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、表示結果を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。
画像表示装置5では、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rとなる表示領域として、3つの領域が接着して、あるいは、分離して、あるいは、接着及び分離が可能に、設けられてもよい。画像表示装置5における表示動作は、図2に示す演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120によって制御される。演出制御用CPU120は、普通図柄表示器20で普通図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。なお、パチンコ遊技機1における遊技状態によっては、画像表示装置5において普図ゲームと同期した飾り図柄の可変表示が実行されず、所定の演出画像が表示されることがあってもよい。また、飾り図柄を可変表示する複数の飾り図柄表示エリアとしては、画像表示装置5の表示領域において「左」、「中」、「右」に設けられて飾り図柄を上下方向にスクロール表示するものに限定されず、例えば「上」、「中」、「下」に設けられて飾り図柄を左右方向にスクロール表示するものなどであってもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(特定組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、特定組合せや非特定組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、通過検出記憶表示エリア5Hが配置されている。通過検出記憶表示エリア5Hでは、可変表示の保留数(保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、可変表示の保留は、第1通過ゲート41A及び第2通過ゲート41Bのいずれかにて遊技球の通過(ゲート通過)が検出されたときに発生する。すなわち、普図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。この実施の形態では特に、普図ゲームについては保留記憶が行われる一方で、特図ゲームについては保留記憶が行われない。
一例として、通過検出記憶表示エリア5Hには、ゲート通過の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1通過ゲート41A及び第2通過ゲート41Bのいずれかにて遊技球の通過が検出されたことに基づき普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの始動条件(普通始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。その後、普通図柄を用いた普図ゲームの開始条件(普通開始条件)が成立したことにより普通図柄の可変表示が開始されるときには、例えば青色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)を、非表示に戻す。
なお、通過検出記憶表示エリア5Hでは、保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。通過検出記憶表示エリア5Hとともに、あるいは通過検出記憶表示エリア5Hに代えて、保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、通過検出記憶表示エリア5Hとともに、普通図柄表示器20の上部に、普図ゲームの保留記憶数である普図保留記憶数を特定可能に表示するための普図保留表示器25が設けられている。
画像表示装置5の下方には、普通始動領域を形成する第1通過ゲート41Aが設けられている。さらに、第1通過ゲート41Aの下方には、一般入賞口42が設けられている。また、画像表示装置5の右側にも、普通始動領域を形成する第2通過ゲート41Bが設けられている。第1通過ゲート41Aや第2通過ゲート41Bにおける普通始動領域を通過した遊技球は、例えば図2に示す第1ゲートスイッチ21Aや第2ゲートスイッチ21Bによって検出される。第1ゲートスイッチ21Aや第2ゲートスイッチ21Bによって遊技球が検出されたときに、普図ゲームの保留記憶数である普図保留記憶数が所定の上限記憶数(例えば「4」)の範囲内であれば、新たな保留記憶情報が作成され、普図ゲームを実行するための普通始動条件が成立する。一般入賞口42に進入した遊技球は、例えば図2に示す一般入賞口スイッチ24によって検出される。一般入賞口スイッチ24が遊技球を検出したことに基づいて、所定の一般入賞時払出数(例えば「3」)に対応した個数の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口42は第1通過ゲート41Aの真下に位置しており、第1通過ゲート41Aを通過した遊技球は、一般入賞口42に入賞可能となる。ここで、パチンコ遊技機1の遊技領域において、例えば第1通過ゲート41Aの左右両側に円弧状に前面側に突出した円弧状部材が設けられ、一般入賞口42の上方は第1通過ゲート41Aの箇所を除いて円弧状部材によって覆われた状態としてもよい。この場合には、第1通過ゲート41Aを通過した遊技球のみが一般入賞口42に入賞可能となり、他方向からの遊技球は円弧状部材に阻まれて一般入賞口42に入賞することがないようにしてもよい。なお、例えば円弧状部材に代えて一般入賞口42の上方を覆うように(遊技球が通過可能な隙間がないように)複数の釘を配置することで、第1通過ゲート41Aを通過した遊技球のみが一般入賞口42に入賞可能となるようにしてもよい。また、第1通過ゲート41Aと一般入賞口42との間に釘を配置することや、配置した釘の角度を調整することにより、第1通過ゲート41Aを通過した遊技球が一般入賞口42に入賞する割合を変更できるようにしてもよい。
画像表示装置5の右下方には、普通可変入賞球装置6が設けられている。普通可変入賞球装置6は、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、特別始動領域としての始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6が備える可動翼片は、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、始動入賞口を、遊技球が進入しない第1状態としての閉鎖状態と、遊技球が進入しやすい第2状態としての開放状態とに変化させる。一例として、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときには、普通可変入賞球装置6において可動翼片が始動入賞口を閉鎖状態として、遊技球の進入を阻止する。その一方で、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときには、普通可変入賞球装置6において可動翼片が始動入賞口を開放状態として、遊技球の進入を促進する。なお、普通可変入賞球装置6の可動翼片は、始動入賞口を閉鎖状態とするときでも、始動入賞口の上部を一部開放しているものの、その開放部分のさらに上部に釘が配置されることなどによって、始動入賞口に対する遊技球の進入が阻止されるようにしてもよい。
普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に進入(通過)した遊技球は、例えば図2に示す始動口スイッチ22によって検出される。始動口スイッチ22によって遊技球が検出されたことに基づき、所定の始動入賞時払出数(例えば「12」)に対応した個数の遊技球が賞球として払い出される。また、始動入賞口を通過した遊技球が始動口スイッチ22によって検出されたときに、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が実行されていないなどの所定条件(特別開始条件)が成立すれば、特別図柄表示装置4による特図ゲームの実行が開始される。
画像表示装置5の右側には、第1特別可変入賞球装置7Aと第2特別可変入賞球装置7Bとが、上下に並んで設けられている。第1特別可変入賞球装置7Aと第2特別可変入賞球装置7Bはそれぞれ、例えば一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(特別電動役物)を備え、第1特別可変入賞球装置7Aは第1大入賞口を形成する一方、第2特別可変入賞球装置7Bは第2大入賞口を形成する。
第1特別可変入賞球装置7Aが備える可動翼片は、図2に示す第1特別電動役物用となるソレノイド82Aによって、第1大入賞口を、遊技球が進入しない閉鎖状態と、遊技球が進入しやすい開放状態とに変化させる。一例として、第1特別電動役物用のソレノイド82Aがオフ状態であるときには、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて可動翼片が第1大入賞口を閉鎖状態として、遊技球の進入を阻止する。その一方で、第1特別電動役物用のソレノイド82Aがオン状態であるときには、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて可動翼片が第1大入賞口を開放状態として、遊技球の進入を促進する。
第2特別可変入賞球装置7Bが備える可動翼片は、図2に示す第2特別電動役物用となるソレノイド82Bによって、第2大入賞口を、遊技球が進入しない閉鎖状態と、遊技球が進入しやすい開放状態とに変化させる。一例として、第2特別電動役物用のソレノイド82Bがオフ状態であるときには、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて可動翼片が第2大入賞口を閉鎖状態として、遊技球の進入を阻止する。その一方で、第2特別電動役物用のソレノイド82Bがオン状態であるときには、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて可動翼片が第2大入賞口を開放状態として、遊技球の進入を促進する。なお、第1特別可変入賞球装置7Aや第2特別可変入賞球装置7Bの可動翼片は、第1大入賞口や第2大入賞口を閉鎖状態とするときでも、それらの上部を一部開放しているものの、これらの開放部分のさらに上部に釘が配置されることなどによって、第1大入賞口や第2大入賞口に対する遊技球の進入が阻止されるようにしてもよい。また、第1特別可変入賞球装置7Aと第2特別可変入賞球装置7Bはそれぞれ、例えば可動翼片とは異なる開閉板等により、第1大入賞口や第2大入賞口を閉鎖状態と開放状態とに変化させるものであってもよい。
第1特別可変入賞球装置7Aが形成する第1大入賞口に進入(通過)した遊技球は、例えば図2に示す第1大入賞口スイッチ23Aによって検出される。第2特別可変入賞球装置7Bが形成する第2大入賞口に進入(通過)した遊技球は、例えば図2に示す第2大入賞口スイッチ23Bによって検出される。第1大入賞口スイッチ23Aや第2大入賞口スイッチ23Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定の大入賞時払出数(例えば「6」)に対応した個数の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域内あるいは遊技領域外の所定位置には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿が設けられている。例えば上皿の上面における手前側の所定位置には、押下操作などにより遊技者が操作可能な操作ボタン30が設置されている。この操作ボタン30は、押下可能であるとともに、回動可能なジョグダイアルになっていてもよい。なお、操作ボタン30は、押下操作や回動操作が可能なものに限定されず、例えばタッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよいし、レバー型スイッチのような傾動操作が可能なものであってもよい。また、操作ボタン30に代えて、例えば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、操作ボタン30は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。操作ボタン30に対してなされた遊技者の操作行為は、図2に示す操作検出スイッチ31によって検出される。
図3(A)は、パチンコ遊技機1における遊技の進行手順を示している。図3(A)に示すように、パチンコ遊技機1では、ゲート通過検出があると(プロセスP101)、普図保留記憶が発生する(プロセスP102)。ここで、プロセスP101のゲート通過検出は、遊技領域に設けられた第1通過ゲート41Aや第2通過ゲート41Bを通過した遊技球が図2に示す第1ゲートスイッチ21Aや第2ゲートスイッチ21Bによって検出されることである。また、プロセスP102の普図保留記憶は、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームを実行するための普図始動条件が成立したことを示す保留記憶であり、例えば上限4個といった、所定の上限記憶数の範囲内で普図ゲームを保留可能とする。
こうして普通始動領域となる第1通過ゲート41A及び第2通過ゲート41Bのいずれかを遊技球が通過したことに基づいて、普図ゲームが実行され、普通図柄の可変表示が行われる(プロセスP103)。ここで、普通図柄表示器20による普図ゲームは、例えば前回の普図ゲームが終了して所定時間が経過したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普通開始条件が成立したときに開始されればよい。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)として予め定められた特別図柄が所定確率(例えば後述する低ベース状態では165/65535の確率)で停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。
そして、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となったときには、さらに普図保留記憶があればプロセスP103に戻って次回の普図ゲームを実行する一方、普図保留記憶がなければプロセスP101に戻る。これに対して、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったときには、始動入賞口を開放する(プロセスP104)。このときには、例えば普通電動役物用のソレノイド81をオン状態として、普通可変入賞球装置6を構成する電動チューリップ役物(普通電動役物)の可動翼片により始動入賞口を閉鎖状態から開放状態へと変化させる。一例として、この実施の形態では、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となった場合に、普通可変入賞球装置6において可動翼片が始動入賞口を、所定時間(例えば5.3秒間)が経過するまで、あるいは、所定個数(例えば「10」)の遊技球が入賞するまで、開放状態に変化させる。
始動入賞口を開放したときに、始動入賞検出があれば(プロセスP105)、特図ゲームが実行され、特別図柄の可変表示が行われる(プロセスP106)。ここで、プロセスP105の始動入賞検出は、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に進入(通過)した遊技球が始動口スイッチ22によって検出されることである。この実施の形態では、特図ゲームについては保留記憶が行われず、始動入賞検出があったときに、例えば前回の特図ゲームが終了していること、及び、大入賞口開放遊技を行う特定遊技状態ではないことといった、所定の条件が成立していれば、特別図柄表示装置4における特別図柄を用いた特図ゲームが実行される。
特別図柄表示装置4による特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間となる所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定特別図柄として所定確率(例えば65534/65535の確率)で特定の特別図柄(特図当り図柄)として予め定められた特別図柄が停止表示されれば、特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となる。その一方、確定特別図柄として特図当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば、特別図柄の可変表示結果が「特図ハズレ」となる。
そして、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図ハズレ」となったときには、特図ゲームの保留記憶が行われないことから、プロセスP101又はプロセスP103に戻ることになる。なお、普図ゲームと特図ゲームとを並行して実行可能とし、特図ゲームにて「特図ハズレ」となった後、直ちに普図ゲームにて「普図当り」となって開放状態とされた始動入賞口に遊技球が進入すれば、短時間で次回の特図ゲームを開始することができればよい。あるいは、特図ゲームの実行中などには普図ゲームの実行を制限して、特図ゲームにて「特図ハズレ」となった後には、次回の普図ゲームが開始されて「普図当り」となって開放状態とされた始動入賞口に遊技球が進入するまで、次回の特図ゲームが開始されないようにしてもよい。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となったときには、大入賞口開放が行われる(プロセスP107)。このときには、第1特別可変入賞球装置7Aが形成する第1大入賞口と、第2特別可変入賞球装置7Bが形成する第2大入賞口とを、閉鎖状態から開放状態としてから、再び閉鎖状態へと戻す大入賞口開放遊技を実行する特定遊技状態に制御される。一例として、特定遊技状態では、まず、第1特別可変入賞球装置7Aが形成する第1大入賞口を閉鎖状態から開放状態へと変化させる。そして、所定時間(例えば1.0秒間)が経過すること、あるいは、第1大入賞口に1個の遊技球が進入(入賞)することといった、所定の条件が成立したときに、第1大入賞口を開放状態から閉鎖状態へと戻す。第1大入賞口を開放状態から閉鎖状態へと戻した後には、続いて第2特別可変入賞球装置7Bが形成する第2大入賞口を閉鎖状態から開放状態へと変化させる。この場合にも、所定時間(例えば1.0秒間)が経過すること、あるいは、第2大入賞口に1個の遊技球が進入(入賞)することといった、所定の条件が成立したときに、第2大入賞口を開放状態から閉鎖状態へと戻せばよい。こうして第2大入賞口を開放状態から閉鎖状態へと戻した後には、特定遊技状態が終了する。
こうしてプロセスP107の大入賞口開放を行う特定遊技状態が終了するときには、パチンコ遊技機1における遊技状態が更新される(プロセスP108)。図3(B)は、パチンコ遊技機1における遊技状態の移行例を示している。この実施の形態では、特定遊技状態とは異なる遊技状態として、図3(B)に示すように、通常状態となる低確低ベース状態の他、第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態、低確低ベース状態といった、4つの遊技状態が設けられている。なお、低確低ベース状態と低確高ベース状態は、まとめて低確状態とも称される。第1高確高ベース状態と第2高確高ベース状態は、まとめて高確状態あるいは高確高ベース状態とも称される。低確高ベース状態と第1高確高ベース状態と第2高確高ベース状態は、まとめて高ベース状態とも称される。低確低ベース状態は、単に低ベース状態と称されることもある。第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態、低確高ベース状態は、通常状態としての低確低ベース状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態に含まれる。通常状態としての低確低ベース状態は、特定遊技状態や特別遊技状態とは異なる遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。
これらの遊技状態は、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となるときの確定特別図柄に対応した特図当り種別等に応じて更新される。一例として、特別図柄表示装置4における特別図柄を用いた特図ゲームでは、「1」、「3」、「5」、「7」を示す数字を特図当り図柄とし、「−」を示す記号を特図ハズレ図柄としている。そして、確定特別図柄が「1」の数字を示す特図当り図柄となったときには、特図当り種別が「第1通常」となり、特定遊技状態の終了後に低確低ベース状態へと制御される。また、確定特別図柄が「3」の数字を示す特図当り図柄となったときには、特図当り種別が「第2通常」となり、特定遊技状態の終了後に低確高ベース状態へと制御される。確定特別図柄が「5」の数字を示す特図当り図柄となったときには、特図当り種別が「第1確変」となり、特定遊技状態の終了後に第1高確高ベース状態へと制御される。確定特別図柄が「7」の数字を示す特図当り図柄となったときには、特図当り種別が「第2確変」となり、特定遊技状態の終了後に第2高確高ベース状態へと制御される。この実施の形態では、特図当り種別を「第1通常」に決定することは、特定遊技状態の終了後における遊技状態を低確低ベース状態に決定することと同義であり、特図当り種別を「第2通常」に決定することは、特定遊技状態の終了後における遊技状態を低確高ベース状態に決定することと同義である。また、特図当り種別を「第1確変」に決定することは、特定遊技状態の終了後における遊技状態を第1高確高ベース状態に決定することと同義であり、特図当り種別を「第2確変」に決定することは、特定遊技状態の終了後における遊技状態を第2高確高ベース状態に決定することと同義である。
パチンコ遊技機1における遊技状態が第1高確高ベース状態や第2高確高ベース状態といった高確状態であるときには、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となって特定遊技状態に制御される確率が、低確低ベース状態や低確高ベース状態といった低確状態のときよりも向上する確率変動制御(確変制御)を行えばよい。なお、確率変動制御によっても特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となる確率は殆ど(あるいは全く)向上せず、低確状態でも高い決定割合で特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」に決定されるようにしてもよい。すなわち、高確状態は、後述するリミット値に達するまでは特定遊技状態の終了後に高ベース状態となることを保証する遊技状態であればよい。
パチンコ遊技機1における遊技状態が第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態、低確高ベース状態といった高ベース状態であるときには、例えば普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率を低ベース状態のときよりも向上させる制御といった、始動入賞口に遊技球が進入(通過)しやすい有利状態としての開放状態(第2状態)となる頻度を向上させて特図ゲームが実行される可能性を高めることで、遊技者にとって有利となる有利開放制御(高開放制御)が行われる。すなわち、高ベース状態であるときには、普通可変入賞球装置6における特別始動領域としての始動入賞口が、第2状態としての開放状態になりやすく、容易に始動入賞口へと遊技球を進入(通過)させて、特図ゲームを実行させることが可能になる。
この実施の形態では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となったときに、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態や低確高ベース状態といった低確状態であれば、当該可変表示結果が「特図当り」となったことに基づく特定遊技状態が終了した後に、第1高確高ベース状態又は第2高確高ベース状態といった高確高ベース状態となる。すなわち、低確低ベース状態や低確高ベース状態において特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となる場合には、特図当り種別が「第1確変」又は「第2確変」に決定され、特定遊技状態の終了後には第1高確高ベース状態又は第2高確高ベース状態へと制御される。なお、低確低ベース状態や低確高ベース状態において特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となる場合でも、所定の決定割合(例えば1/65535の割合)で特図当り種別が「第1通常」に決定され、特定遊技状態の終了後には低確低ベース状態へと制御されることがあってもよい。あるいは、低確状態において特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となる場合には、特図当り種別が「第1通常」に決定されることがなく、特定遊技状態の終了後には必ず高確高ベース状態へと制御されるようにしてもよい。
また、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となったときに、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確高ベース状態であれば、こうした高確高ベース状態への制御回数が所定の上限制御回数(リミット値、例えば「9」など)に達するまでの間(リミット前)は、特定遊技状態が終了した後に、高確高ベース状態となる。すなわち、リミット前の高確高ベース状態において特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となる場合には、特図当り種別が「第1確変」又は「第2確変」に決定され、特定遊技状態の終了後には第1高確高ベース状態又は第2高確高ベース状態へと制御される。なお、例えばリミット前の第1高確高ベース状態において特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となる場合には、所定の決定割合(例えば1/65535の割合)で特図当り種別が「第1通常」に決定され、特定遊技状態の終了後には低確低ベース状態へと制御されることがあってもよい。あるいは、リミット前の高確高ベース状態において特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となる場合には、特図当り種別が「第1通常」に決定されることがなく、特定遊技状態の終了後には必ず高確高ベース状態へと制御されるようにしてもよい。
ここで、リミット前の第1高確高ベース状態において特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となる場合には、特図当り種別が「第1確変」及び「第2確変」のいずれにも決定されることがあり、特定遊技状態の終了後に第1高確高ベース状態へと制御されることもあれば、特定遊技状態の終了後に第2高確高ベース状態へと制御されることもある。これに対して、リミット前の第2高確高ベース状態において特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となる場合には、特図当り種別が「第2確変」にのみ決定され、特定遊技状態の終了後には第2高確高ベース状態へのみ制御されるようにすればよい。これにより、特図当り種別が「第2確変」となって特定遊技状態の終了後に第2高確高ベース状態へと制御された場合には、第1高確高ベース状態を含めた高確高ベース状態への制御回数がリミット値に達するまでのリミット前であれば、特定遊技状態の終了後に続けて第2高確高ベース状態へと制御されることになる。
高確高ベース状態への制御回数がリミット値に達した場合(リミット時)には、特定遊技状態が終了した後に、低確状態となる。すなわち、リミット時の高確高ベース状態において特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となる場合には、特図当り種別が「第1通常」又は「第2通常」に決定され、特定遊技状態の終了後には低確低ベース状態又は低確高ベース状態へと制御される。ここで、リミット時の第1高確高ベース状態において特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となる場合には、特図当り種別が「第1通常」及び「第2通常」のいずれにも決定されることがあり、特定遊技状態の終了後に低確低ベース状態へと制御されることもあれば、特定遊技状態の終了後に低確高ベース状態へと制御されることもある。これに対して、リミット時の第2高確高ベース状態において特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となる場合には、特図当り種別が「第2通常」にのみ決定され、特定遊技状態の終了後には低確高ベース状態へのみ制御されるようにすればよい。これにより、リミット時までに特図当り種別が「第2確変」となって特定遊技状態の終了後に第2高確高ベース状態へと制御された場合には、リミット時における特定遊技状態の終了後に低確高ベース状態へと制御されることが確定する。
こうして、低確状態において特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となることにより、その可変表示結果に基づく特定遊技状態の終了後には、高確高ベース状態に制御され、高確高ベース状態への制御回数が上限制御回数に達するまでの間(リミット前)は、特定遊技状態の終了後に高確高ベース状態へと繰り返し制御されることになる。そして、高確高ベース状態であるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となりやすいことから、始動入賞口が開放状態となる頻度が向上し、始動入賞口に遊技球を進入(通過)させることで特図ゲームを容易に実行させることができる。そして、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となることで、特定遊技状態において第1大入賞口や第2大入賞口を閉鎖状態から開放状態へと変化させる大入賞口開放遊技が実行される。したがって、低確状態において特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となった後、高確高ベース状態への制御回数がリミット値となる上限制御回数に達するまで、特定遊技状態への制御が繰り返し行われることにより、大入賞口開放遊技も繰り返し実行されて、あたかも複数回(例えば10回)を1セットとしてラウンド遊技が繰り返し実行されているかのような遊技動作を行うことができる。
その後、高確高ベース状態への制御回数がリミット値となる上限制御回数に達したとき(リミット時)には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となる場合の特図当り種別が「第1通常」であれば、その可変表示結果に基づく特定遊技状態の終了後には低確低ベース状態へと制御されることから、特定遊技状態への繰り返し制御が終了することになる。
これに対して、リミット時の特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となる場合の特図当り種別が「第2通常」であれば、その可変表示結果に基づく特定遊技状態の終了後には低確高ベース状態へと制御される。そして、低確高ベース状態であるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となりやすいことから、始動入賞口が開放状態となる頻度が向上し、始動入賞口に遊技球を進入(通過)させることで特図ゲームを容易に実行させることができる。そして、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となることにより、その可変表示結果に基づく特定遊技状態の終了後には、さらに高確高ベース状態へと制御されることになる。したがって、リミット時の特図ゲームにおける特図当り種別が「第2通常」となった場合には、特定遊技状態や低確高ベース状態を経由して、再び高確高ベース状態に制御されて、特定遊技状態への繰り返し制御を再開させることができ、あたかも1セットのラウンド遊技が終了した後に新たな1セットのラウンド遊技が繰り返し実行される「連チャン」が発生したかのような遊技動作を行うことができる。
パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態であるときには、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームが開始されることに対応して、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果として確定普通図柄が導出表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が導出表示される。こうして、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示に同期して、飾り図柄の可変表示が実行される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が特定組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が特定組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。ここで、特定組合せとは、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる場合に対応して予め定められた飾り図柄の組合せのことであり、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った組合せなどであればよい。これに対して、特定組合せとは異なる飾り図柄の組合せは、非特定組合せ(「ハズレ組合せ」ともいう)と称される。
具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた特定組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態となったとき、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が特定組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態ときに、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示画面に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では普図ゲームにて「普図当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、普図ゲームにて「普図当り」となる可能性を異ならせることができる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、普図ゲームにて「普図当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出が実行可能であり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、所定の演出動作を実行するか否かが決定される。
「擬似連」の可変表示演出では、第1通過ゲート41A及び第2通過ゲート41Bのいずれかを通過した遊技球が1回検出された後に普図ゲームを開始するための普通開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大4回まで)行うことができる。
一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図4に示すような特殊組合せの擬似連チャンス目GC1〜GC8として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。ここで、図4に示す「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに仮停止表示される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、擬似連変動(再変動)の回数が多くなるに従って、普通図柄の可変表示結果である普図表示結果が「普図当り」となる可能性が高くなるように設定されていればよい。これにより、遊技者は、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかが仮停止表示されることにより、「擬似連」の可変表示演出が行われることを認識でき、擬似連変動の回数が多くなるに従って、普図表示結果が「普図当り」となる期待感が高められる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、普図ゲームが1回開始されてから終了するまでに、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。
「擬似連」の可変表示演出が実行される際には、初回変動を含む複数回の変動表示(擬似連変動)に伴って、関連する表示演出などによる再変動演出が実行されるようにしてもよい。一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた可動部材が動作するように制御されてもよい。さらに他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5において特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。これらの再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、可動部材の動作、演出画像の表示のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、普図表示結果が「普図当り」となる可能性が高まるようにしてもよい。
再変動演出として実行される演出動作は、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作を含んだものであってもよい。また、例えばスピーカ8L、8Rによる音声や効果音の出力の違い、演出対象物(例えば可動部材など)の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)によって再変動演出の演出態様を相違させたり、画像表示装置5においてキャラクタ画像ではなく文字表示を変化させたり背景画像の表示を変化させたりして、再変動演出における演出態様を相違させてもよい。さらに、飾り図柄の変動中に実行される再変動演出とは別に、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄の仮停止時などに、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9などの発光体の点灯動作といった、任意の演出動作によりチャンス目が仮停止表示されたことを遊技者が認識できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「擬似連」の可変表示演出の他にも、例えば「滑り」、「チャンス目停止後滑り」、「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。
ここで、「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
こうした「滑り」の可変表示演出が実行される場合の一例として、図4に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8とは異なる非特定組合せの飾り図柄が「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示された後、「滑り」の可変表示演出における再変動を実行して「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部又は一部の飾り図柄を変更させることにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)を実行する特定演出が行われてもよい。なお、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5R)にて、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれにもなり得ない態様で飾り図柄を可変表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアの全部又は一部(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に仮停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を擬似連チャンス目GC1〜GC8となり得る態様に変更させるようにしてもよい。このように、特定演出では、「滑り」の可変表示演出に続けて「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)が実行されることにより、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部又は一部にて擬似連チャンス目GC1〜GC8とは異なる非特定組合せの飾り図柄を仮停止表示させた後、当該仮停止表示した飾り図柄表示エリアの全部又は一部にて飾り図柄を変更させることにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄を仮停止表示させてから、擬似連変動となる再変動が行われる。
「滑り」の可変表示演出が実行される場合の他の一例として、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて互いに異なる飾り図柄が仮停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない表示態様(非リーチ状態)で仮停止表示された後、「滑り」の可変表示演出における再変動を実行して「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rの全部又は一部の飾り図柄を変更させることにより、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて互いに同一の飾り図柄を仮停止表示してリーチ状態となるようにしてもよい。
「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる非特定組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に特定組合せの確定飾り図柄が導出表示されること(普図表示結果が「普図当り」となること)に対する、遊技者の期待感が高められる。また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出や可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、特定組合せの確定飾り図柄が導出表示されること(普図表示結果が「普図当り」となること)、あるいは、「擬似連」の可変表示演出といった所定の演出動作が実行されることなどを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前に実行(開始)されるものであればよい。この実施の形態では、「演出画像表示」や「操作時予告」といった、複数種類の予告演出が実行可能に設定されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)に変化が生じないものであればよい。
「演出画像表示」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、予め用意された複数種類の演出画像のいずれかを表示させる演出表示が行われる。「操作時予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、遊技者により操作ボタン30が操作されたことに応じて、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示を変更することや、スピーカ8L、8Rから出力させる音声などを変更することにより、演出動作を変化させる。
一例として、「操作時予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、ボタン操作促進演出となる所定の演出動作が行われる。ボタン操作促進演出は、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者による操作ボタン30の操作を促す演出動作であればよい。遊技者による操作ボタン30の操作を促す演出動作としては、画像表示装置5に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ8L、8Rから所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用役物が備える可動部材を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらのいずれかを組み合わせたものであってもよい。こうしたボタン操作促進演出が行われるときには、遊技者による操作ボタン30の操作を有効に検出する操作有効期間となる。そして、操作有効期間内に遊技者による操作ボタン30の操作が操作検出スイッチ31によって検出されると、その操作が検出されたタイミングにて、ボタン操作促進演出の実行を停止するとともに、例えば予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれかの演出画像を画像表示装置5に表示させることや、予め用意された複数種類の音声パターンのうちいずれかの音声パターンに対応する効果音をスピーカ8L、8Rから出力させることといった、各種の演出動作が実行される。
この実施の形態では、複数回の普図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり、普図表示結果が「普図当り」となることを予告する予告演出を、連続して実行することがある。このような複数回の可変表示にわたり連続して実行される演出を、連続演出ともいう。また、複数回の可変表示にわたり連続して実行される予告演出を、特に、連続予告ともいう。これに対して、単一の可変表示に対応して実行される予告演出を、単独予告ともいう。連続予告が実行される場合には、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示が開始されるより前に、普図ゲームの保留記憶情報に基づいて普図表示結果が「普図当り」となる可能性を予告する予告演出が開始される。
連続予告などの連続演出が開始された後には、例えば飾り図柄の可変表示が実行されるごとに、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って選択的に表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われてもよい。このとき、変化する回数(ステップ数)が多くなるに従って、普図表示結果が「普図当り」となる可能性(信頼度)が高くなるようにしてもよい。さらに変化する回数(ステップ数)によって予告する対象も変化するものでもよい。例えば第2ステップまで行くと「リーチ確定」、第3ステップまで行くと「スーパーリーチ確定」、第4ステップまで行くと「普図当り確定」となるようなものでもよい。予告の態様の変化(ステップアップ)としては、異なるキャラクタ画像が順番に表示されるものであってもよいし、1つのキャラクタにおける形状や色等が変化することでステップアップするようなものであってもよい。すなわち、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであればよい。
また、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)が実行される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから1回目の擬似連変動(再変動)が実行されるまでの初回変動時や、1回目〜3回目の再変動後における可変表示中のそれぞれにて、予告演出となる演出動作を実行することができる。一例として、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が実行されている期間として、複数の予告実行期間が設けられる。こうした複数の予告実行期間には、可変表示の開始から擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示されるまでの初回変動時における第1予告実行期間と、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)を開始した以降(1回目〜3回目の再変動後)の第2予告実行期間とが含まれている。なお、第1予告実行期間を初回変動時とするものに限定されず、例えば1回目の再変動後を第1予告実行期間とし、2回目の再変動後を第2予告実行期間とする場合のように、擬似連変動(再変動)を開始した以降であっても、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が実行されている複数の期間のうち、先に開始される期間を第1予告実行期間とし、その第1予告実行期間が終了した後に開始される期間を第2予告実行期間としてもよい。
このような擬似連変動の実行に対応して実行される予告演出は、擬似連時予告ともいう。擬似連時予告となる予告演出では、初回変動時や「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行後などに対応して、複数回の予告演出が実行される。もっとも、「擬似連」の可変表示演出は、1回の普図ゲームに対応して実行される飾り図柄の可変表示中における演出動作である。したがって、擬似連時予告となる予告演出は、単一の可変表示に対応して実行される予告演出であり、単独予告となる予告演出に含まれることになる。
この実施の形態では、こうした複数の予告実行期間のそれぞれにおいて、演出内容が同一の予告演出、又は、演出内容が異なる予告演出を、実行可能に設定されている。ここで、第1予告実行期間にて「操作時予告」の予告演出が実行される場合には、第2予告実行期間でも「操作時予告」の予告演出が実行されるように、各予告実行期間における予告演出が決定される。なお、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった以降のように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄が停止表示(仮停止表示)されている期間では、第1予告実行期間にて「操作時予告」の予告演出が実行される場合でも、「操作時予告」とは異なる予告演出(例えば「演出画像表示」の予告演出)が実行されてもよい。また、第1予告実行期間と第2予告実行期間とで「操作時予告」の予告演出が実行されるのであれば、この予告演出と重複して、あるいは、この予告演出が実行される前後のいずれか一方又は双方のタイミングなどにて、「操作時予告」とは異なる予告演出が実行されてもよい。
普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果(普図表示結果)が「普図ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、非特定組合せに含まれる非リーチ組合せ(「通常ハズレ組合せ」ともいう)の確定飾り図柄が導出表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、「非リーチ」(「リーチなしハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
普図表示結果が「普図ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、非特定組合せに含まれるリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)の確定飾り図柄が導出表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、「リーチ」(「リーチありハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
普図表示結果が「普図当り」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、特定組合せとなる当り組合せ(「大当り組合せ」ともいう)の確定飾り図柄が導出表示される。このような飾り図柄の可変表示態様は、「当り」の可変表示態様と称される。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、特別図柄表示装置4を構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って特別図柄の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82A、82Bに伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、第1ゲートスイッチ21A、第2ゲートスイッチ21B、始動口スイッチ22、大入賞口スイッチ23A、大入賞口スイッチ23B、一般入賞口スイッチ24からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、第1ゲートスイッチ21A、第2ゲートスイッチ21B、始動口スイッチ22、大入賞口スイッチ23A、大入賞口スイッチ23B、一般入賞口スイッチ24は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、特別図柄表示装置4、普通図柄表示器20、普図保留表示器25などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図5(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図5(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図5(A)に示す例において、コマンド80XXHは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果である普図表示結果や、飾り図柄の可変表示結果などを指定する普図表示結果通知コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。普図表示結果通知コマンドでは、通知する普図表示結果などに応じて、異なるEXTデータが設定される。一例として、コマンド8000Hを、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる旨の決定結果を示す第1普図表示結果通知コマンドとする一方、コマンド8001Hを、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる旨の決定結果を示す第2普図表示結果通知コマンドとすればよい。
コマンド81XXHは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄の変動パターンなどを指定する普図変動時パターン指定コマンドである。ここで、普図変動時パターン指定コマンドにより指定される変動パターンに対応して、普図ゲームで普通図柄の変動(可変表示)を開始してから普図表示結果となる確定普通図柄が導出表示されるまでの普図変動時間も指定されることになる。なお、普図変動時パターン指定コマンドにより指定される変動パターンと、普図表示結果通知コマンドにより通知される普通図柄の可変表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと普通図柄の可変表示結果(「普図ハズレ」及び「普図当り」のいずれか)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと普通図柄の可変表示結果とを特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと普通図柄の可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。ここで、変動パターンと普通図柄の可変表示結果とを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、複数種類の可変表示結果に応じた複数種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動パターンを指定する演出制御コマンドと、可変表示結果を通知する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドと、可変表示結果の種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8CXXHは、特別図柄表示装置4による特別図柄を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する特図変動開始コマンドである。特図変動開始コマンドでは、例えば図5(B)に示すように、特別図柄の可変表示結果が「特図ハズレ」及び「特図当り」のいずれとなるかの決定結果や、可変表示結果が「特図当り」となる場合における特図当り種別が「第1通常」、「第2通常」、「第1確変」、「第2確変」のいずれとなるかの決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、特別図柄の可変表示結果が「特図ハズレ」となる旨の決定結果を示す第1特図変動開始コマンドである。コマンド8C01Hは、特別図柄の可変表示結果が「特図当り」で特図当り種別が「第1通常」となる旨の決定結果を示す第2特図変動開始コマンドである。コマンド8C02Hは、特別図柄の可変表示結果が「特図当り」で特図当り種別が「第2通常」となる旨の決定結果を示す第3特図変動開始コマンドである。コマンド8C03Hは、特別図柄の可変表示結果が「特図当り」で特図当り種別が「第1確変」となる旨の決定結果を示す第4特図変動開始コマンドである。コマンド8C04Hは、特別図柄の可変表示結果が「特図当り」で特図当り種別が「第2確変」となる旨の決定結果を示す第5特図変動開始コマンドである。
コマンド8EXXHは、普図ゲームにおける普通図柄の変動終了を指定する普図変動終了コマンドである。普図変動終了コマンドでは、普通図柄の可変表示結果である普図表示結果に応じて、異なるEXTデータが設定されてもよい。一例として、コマンド8E00Hを、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」である場合に伝送される第1普図変動終了コマンドとする一方、コマンド8E01Hを、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」である場合に伝送される第2普図変動終了コマンドとすればよい。なお、普図変動終了コマンドの送信は行われないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、普図変動時パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応する普図変動時間を特定し、普図変動時パターン指定コマンドなどを受信してからの経過時間が特定された普図変動時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、普図ゲームに対応して実行される飾り図柄の可変表示を含めた演出の実行を終了するための設定が行われるようにすればよい。
コマンド8FXXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動終了を指定する特図変動終了コマンドである。特図変動終了コマンドでは、例えば特図変動開始コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、特別図柄の可変表示結果や特図当り種別に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、特図変動終了コマンドでは、特別図柄の可変表示結果や特図当り種別と設定されるEXTデータとの対応関係を、特図変動開始コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えば図5(C)に示すように、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が低確低ベース状態(通常状態)、低確高ベース状態、第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態のいずれであるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド9500Hは、遊技状態が低確低ベース状態(通常状態)であることを示す第1遊技状態指定コマンドである。コマンド9501Hは、遊技状態が低確高ベース状態であることを示す第2遊技状態指定コマンドである。コマンド9502Hは、遊技状態が第1高確高ベース状態であることを示す第3遊技状態指定コマンドである。コマンド9503Hは、遊技状態が第2高確高ベース状態であることを示す第4遊技状態指定コマンドである。
コマンドA001Hは、パチンコ遊技機1が特定遊技状態に制御されて、第1特別可変入賞球装置7Aが形成する第1大入賞口や第2特別可変入賞球装置7Bが形成する第2大入賞口が開放状態となる大入賞口開放遊技の開始を指定する大入賞口開放開始指定コマンドである。コマンドA002Hは、特定遊技状態における大入賞口開放遊技の終了を指定する大入賞口開放終了指定コマンドである。
コマンドE0XXHは、第1通過ゲート41A及び第2通過ゲート41Bのいずれかを通過した遊技球が検出されたゲート通過時に、普通図柄の可変表示結果などの判定結果を指定するゲート通過指定コマンドである。ゲート通過指定コマンドでは、例えば図5(D)に示すように、指定内容に応じて異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドE000Hは、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる普図ゲームの保留記憶が発生したこと、及び、所定の決定用数値(例えば変動パターン種別決定用の乱数値MR2を示す数値データ)が普図ゲームの保留記憶数(普図保留記憶数)にかかわりなく「擬似連」の可変表示演出を実行する「擬似連あり」の共通範囲の範囲外であることを示す第1ゲート通過指定コマンドである。コマンドE001Hは、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる普図ゲームの保留記憶が発生したこと、及び、所定の決定用数値が「擬似連あり」の共通範囲の範囲内であることを示す第2ゲート通過指定コマンドである。コマンドE002Hは、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる普図ゲームの保留記憶が発生したことを示す第3ゲート通過指定コマンドである。
コマンドE1XXHは、普図ゲームの保留記憶数である普図保留記憶数を通知する普図保留記憶数通知コマンドである。普図保留記憶数通知コマンドは、例えば第1通過ゲート41A及び第2通過ゲート41Bのいずれかを通過した遊技球が検出されたことに対応して、ゲート通過指定コマンドの送信に伴って、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、普図保留記憶数通知コマンドは、普図ゲームにおける普通図柄の変動開始に対応して送信されてもよい。普図保留記憶数通知コマンドでは、例えば図12に示す普図保留記憶部151における保留データの記憶数(例えば「0」〜「4」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、普図ゲームを実行するための普通始動条件が成立したときに、主基板11から伝送された普図保留記憶数通知コマンドを受信して、普図ゲームの保留記憶数を特定することができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/O105は、外付けであってもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100ではCPU103がROM101に格納されている遊技制御用のプログラムを実行して遊技制御を行うので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(又はCPU103)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
主基板11では、例えば図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図6は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、普図表示結果決定用の乱数値MR1、変動パターン種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3、特図表示結果決定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図12に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、普図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2、MR3、MR4を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路104により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR4の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ100の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
普図表示結果決定用の乱数値MR1は、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果を「普図当り」として普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口を開放状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。この実施の形態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示に対応して画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示が実行される。したがって、普図表示結果決定用の乱数値MR1は、飾り図柄の可変表示結果を特定組合せとするか否かを決定するためにも用いられることになる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR2は、飾り図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「2417」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR3は、飾り図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。特図表示結果決定用の乱数値MR4は、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果を「特図当り」として特定遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。
図7は、この実施の形態における飾り図柄の変動パターンを示している。図7に示すように、この実施の形態では、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる場合に対応して、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−3、変動パターンPA2−1、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−9が用意されている。ここで、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−3は、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態(通常状態)であるときに、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合の変動パターンであり、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−9は、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態(通常状態)であるときに、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合の変動パターンであり、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンをあわせて、ハズレ変動パターンともいう。変動パターンPA2−1は、パチンコ遊技機1における遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態、第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態)であるときの高ベース中演出に対応しており、例えば飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示などが行われてもよい。
普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる場合に対応して、変動パターンPA4−1〜変動パターンPA4−9及び変動パターンPA5−1が用意されている。ここで、変動パターンPA4−1〜変動パターンPA4−9は、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態(通常状態)であるときに、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる場合に対応した変動パターンであり、当り変動パターン(「普図当り時変動パターン」ともいう)と称される。変動パターンPA5−1は、パチンコ遊技機1における遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態、第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態)であるときの高ベース中演出に対応しており、例えば飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示などが行われてもよい。
この実施の形態では、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる場合に、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンとして、図7に示す変動パターンPA1−3や変動パターンPA3−4〜変動パターンPA3−9が、予め用意されている。また、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる場合に、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンとして、図7に示す変動パターンPA4−4〜変動パターンPA4−9が、予め用意されている。
図8は、この実施の形態における飾り図柄の変動パターン種別を示している。図7に示す各変動パターンは、図8に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作などに基づいて分類された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。
図8に示す例では、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態(通常状態)であるときに、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応して、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3が、予め用意されている。また、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態(通常状態)であるときに、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応して、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−4が、予め用意されている。パチンコ遊技機1における遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態、第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態のいずれか)であるときに、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる場合に対応して、変動パターン種別CA3−1が、予め用意されている。
図8に示す例では、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態(通常状態)であるときに、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる場合に対応して、変動パターン種別CA4−1〜変動パターン種別CA4−4が、予め用意されている。パチンコ遊技機1における遊技状態が高ベース状態(低確低ベース状態、第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態のいずれか)であるときに、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる場合に対応して、変動パターン種別CA5−1が、予め用意されている。
図8に示す変動パターン種別の設定例では、まず、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態(通常状態)であるときに用いられる変動パターンであるか否かに応じて、異なる変動パターン種別に分類している。その上で、低確低ベース状態(通常状態)であるときに用いられる変動パターンであれば、非リーチ変動パターンやリーチ変動パターンといったハズレ変動パターンであるか、当り変動パターンであるかに応じて、さらに異なる変動パターン種別に分類している。例えば非リーチ変動パターンであれば、普図ゲームの保留記憶数に基づく可変表示時間の短縮制御(保留短縮)の有無や、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かなどに応じて、各変動パターン種別に1つ以上の変動パターンが分類されるように、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3のそれぞれを設定している。また、リーチ変動パターンや当り変動パターンであれば、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かに応じた「リーチ時擬似連なし」又は「リーチ時擬似連あり」や、「リーチ時擬似連あり」である場合における擬似連変動(再変動)の実行回数に応じて、各変動パターン種別に1つ以上の変動パターンが分類されるように、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−4のそれぞれを設定している。
なお、変動パターン種別の構成は図8に示すものに限定されず、普通図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される任意の演出動作などに基づく各変動パターンを分類したものなどであればよい。一例として、ノーマルリーチやスーパーリーチα、スーパーリーチβといった、リーチ演出の種類に応じて各変動パターン種別に変動パターンを分類してもよい。ここで、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチとなる種類のリーチ演出は、ノーマルリーチといった通常のリーチ演出に比べて、そのリーチ演出が出現したときに普図表示結果が「普図当り」となる可能性(信頼度)が高い。こうしたリーチ演出の種類に応じて各変動パターン種別に変動パターンを分類することにより、それぞれの種類のリーチ演出が実行される割合が極端に偏ることを防止し、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して様々な種類のリーチ演出を所定の割合で実行して遊技の興趣を向上させることが可能になる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、遊技制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図7に示すような飾り図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
図9は、ROM101に記憶される表示結果決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果などを決定するための普図表示結果決定テーブルとして、図9(A)に示す低ベース時普図表示結果決定テーブル130Aと、図9(B)に示す高ベース時普図表示結果決定テーブル130Bとが、予め用意されている。また、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果などを決定するための特図表示結果決定テーブルとして、図9(C)に示す特図表示結果決定テーブル131が予め用意されている。
低ベース時普図表示結果決定テーブル130Aは、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態(通常状態)といった低ベース状態であるときに、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームにおける可変表示結果としての普図表示結果(「普図ハズレ」又は「普図当り」)を、普図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。高ベース時普図表示結果決定テーブル130Bは、パチンコ遊技機1における遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態、第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態のいずれか)であるときに、普図表示結果(「普図ハズレ」又は「普図当り」)を普図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。特図表示結果決定テーブル131は、特別図柄表示装置4による特別図柄を用いた特図ゲームにおける可変表示結果としての特図表示結果(「特図ハズレ」又は「特図当り」)や、可変表示結果を「特図当り」とする場合の特図当り種別(第1通常、第2通常、第1確変、第2確変)を、特図表示結果決定用の乱数値MR4に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
低ベース時普図表示結果決定テーブル130Aや高ベース時普図表示結果決定テーブル130Bでは、普図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、普図表示結果(「普図ハズレ」又は「普図当り」)などに割り当てられている。また、低ベース時普図表示結果決定テーブル130Aや高ベース時普図表示結果決定テーブル130Bは、乱数値MR1が「普図当り」の普図表示結果に割り当てられた決定値のいずれかと合致した場合に始動入賞口を開放状態とするときの開放時間と開放回数を設定するための設定用データなどを、含んでいてもよい。
特図表示結果決定テーブル131では、パチンコ遊技機1における遊技状態(低確低ベース状態、低確高ベース状態、第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態のいずれか)や、高確高ベース状態への制御回数がリミット値に達したか否か(「リミット時」又は「リミット前」)に応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果(「特図ハズレ」又は「特図当り」)や特図当り種別(第1通常、第2通常、第1確変、第2確変)などに割り当てられている。また、特図表示結果決定テーブル131は、乱数値MR4が「特図当り」の特図表示結果に割り当てられた決定値のいずれかと合致した場合に、特定遊技状態における大入賞口開放遊技の終了後に制御される遊技状態としての大入賞口開放終了後遊技状態(低確低ベース状態、低確高ベース状態、第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態のいずれか)を設定するための設定用データなどを、含んでいてもよい。
図9(C)に示す特図表示結果決定テーブル131の設定例では、パチンコ遊技機1における遊技状態が第1高確高ベース状態であるときに、乱数回路104などから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR4が「1」〜「53083」の範囲内であれば、特図表示結果が「特図当り」に決定されるとともに、リミット前なら特図当り種別が「第1確変」で大入賞口開放終了後遊技状態が第1高確高ベース状態に決定され、リミット時なら特図当り種別が「第1通常」で大入賞口開放終了後遊技状態が低確低ベース状態に決定される。すなわち、特図表示結果決定用の乱数値MR4が「1」〜「53083」のいずれかであるときには、遊技状態が第1高確高ベース状態である場合にリミット時での特定遊技状態が終了した後の遊技状態を低確高ベース状態に制御すること(「連チャン」の発生)が決定されないという点において、同一の設定(判断)がなされる。また、パチンコ遊技機1における遊技状態が第1高確高ベース状態であるときに、乱数回路104などから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR4が「53084」〜「65533」の範囲内であれば、特図表示結果が「特図当り」に決定されるとともに、リミット前なら特図当り種別が「第2確変」で大入賞口開放終了後遊技状態が第2高確高ベース状態に決定され、リミット時なら特図当り種別が「第2通常」で大入賞口開放終了後遊技状態が低確高ベース状態に決定される。すなわち、特図表示結果決定用の乱数値MR4が「53084」〜「65533」のいずれかであるときには、遊技状態が第1高確高ベース状態である場合にリミット時での特定遊技状態が終了した後の遊技状態を低確高ベース状態に制御すること(「連チャン」の発生)が決定されるという点において、同一の設定(判断)がなされる。さらに、パチンコ遊技機1における遊技状態が第1高確高ベース状態であるときに、乱数回路104などから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR4が「65534」であれば、リミット前であるかリミット時であるかにかかわらず、特図表示結果が「特図当り」に決定されるとともに、特図当り種別が「第1通常」で大入賞口開放終了後遊技状態が低確低ベース状態に決定される。すなわち、特図表示結果決定用の乱数値MR4が「65534」であるときには、遊技状態が第1高確高ベース状態である場合に特定遊技状態が終了した後の遊技状態を低確低ベース状態に制御することが決定されるという点において、同一の設定(判断)がなされる。
図9(C)に示す特図表示結果決定テーブル131の設定例では、パチンコ遊技機1における遊技状態が第2高確高ベース状態であるときに、乱数回路104などから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR4が「1」〜「53083」や「53084」〜「65533」、「65534」の範囲内であれば、特図表示結果が「特図当り」に決定されるとともに、リミット前なら特図当り種別が「第2確変」で大入賞口開放終了後遊技状態が第2高確高ベース状態に決定され、リミット時なら特図当り種別が「第2通常」で大入賞口開放終了後遊技状態が低確高ベース状態に決定される。すなわち、特図表示結果決定用の乱数値MR4が「1」〜「53083」や「53084」〜「65533」、「65534」のいずれかであるときには、遊技状態が第2高確高ベース状態である場合にリミット時での特定遊技状態が終了した後の遊技状態を低確高ベース状態に制御すること(「連チャン」の発生)が決定されるという点において、同一の設定(判断)がなされる。
図9(C)に示す特図表示結果決定テーブル131の設定例では、乱数回路104などから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR4が「65535」であれば、パチンコ遊技機1における遊技状態にかかわらず、特図表示結果が「特図ハズレ」に決定される。すなわち、特図表示結果決定用の乱数値MR4が「65535」であるときには、特定遊技状態に制御しないことが決定されるという点において、遊技状態にかかわらず同一の設定(判断)がなされる。
図10は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、普図表示結果が「普図ハズレ」となる場合に対応して変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための変動パターン種別決定テーブルとして、図10(A)に示す普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aが、予め用意されている。また、普図表示結果が「普図当り」となる場合に対応して変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための変動パターン種別決定テーブルとして、図10(B)に示す普図当り変動パターン種別決定テーブル132Bが、予め用意されている。
普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aと普図当り変動パターン種別決定テーブル132Bは、普図表示結果を「普図当り」とするか否かの判定結果に応じて、いずれかが選択されて使用テーブルにセットされる。すなわち、普図表示結果を「普図当り」としない旨の判定がなされたときには、普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aが選択される一方、普図表示結果を「普図ハズレ」とする旨の判定がなされたときには、普図当り変動パターン種別決定テーブル132Bが選択される。
図10(A)に示す普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が低ベース状態(低確低ベース状態)であるか高ベース状態(低確高ベース状態、第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態のいずれか)であるかや、普図ゲームの保留記憶数である普図保留記憶数に応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、変動パターン種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。例えば、パチンコ遊技機1が低ベース状態である場合には、普図保留記憶数が「0」、「1」、「2」、「3,4」(「3」又は「4」)のいずれであるかに応じて、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3や変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−4に対する決定値の割当てが異なっている。また、パチンコ遊技機1が高ベース状態である場合には、変動パターン種別CA3−1にのみ決定値が割り当てられている。
ここで、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3はいずれも、非リーチ変動パターンのみが分類される変動パターン種別である一方、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−4はいずれも、リーチ変動パターンのみが分類される変動パターン種別である。図10(A)において、リーチ変動パターンのみが分類される変動パターン種別については、「リーチ」の欄に○印を付して示している。したがって、普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aを参照して変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3のいずれかに決定された場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ状態となることなく、非特定組合せの確定飾り図柄が導出表示される。これに対して、普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aを参照して変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−4のいずれかに決定された場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ状態となった後、変動パターンに対応したリーチ演出などが実行されてから、非特定組合せの確定飾り図柄が導出表示される。このように、普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aは、普図表示結果が「普図ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定するためのテーブルとしても使用される。
図10(A)に示す普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aでは、普図保留記憶数が多くなるに従って、リーチ変動パターンのみが分類される変動パターン種別に決定する割合が低下するように、各変動パターン種別に対して決定値が割り当てられている。すなわち、普図ゲームの保留記憶数である普図保留記憶数が所定数(例えば「2」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、飾り図柄の可変表示態様をリーチ状態とする旨の決定がなされる割合が低くなる。そして、非リーチ変動パターンにおける平均的な可変表示時間がリーチ変動パターンにおける平均的な可変表示時間に比べて短くなるように設定されていれば、普図保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)を短縮することができる。
また、普図保留記憶数が「0」、「1」、「2」のいずれかであるときには、変動パターン種別CA1−1に決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA1−2には決定値が割り当てられていない。これに対して、普図保留記憶数が「3,4」のときには、変動パターン種別CA1−1に決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−2には決定値が割り当てられている。そして、図8に示すように、変動パターン種別CA1−1は「保留短縮なし」の変動パターン種別である。その一方で、変動パターン種別CA1−2は「保留3,4個短縮」の変動パターン種別であり、変動パターン種別CA1−1に分類される変動パターンよりも可変表示時間の短い変動パターンが分類されている。このような設定によっても、普図保留記憶数が所定数(例えば「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)を短縮することができる。
図8に示すように、変動パターン種別CA1−3、変動パターン種別CA2−2〜変動パターン種別CA2−4はいずれも、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンのみが分類される変動パターン種別である。図10(A)において、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンのみが分類される変動パターン種別については、「擬似連」の欄に○印を付すとともに、網掛けを付して示している。したがって、普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aを参照して変動パターン種別CA1−3、変動パターン種別CA2−2〜変動パターン種別CA2−4のいずれかに決定された場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「擬似連」の可変表示演出が実行される。
図10(A)に示す普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aの設定例では、遊技状態が低ベース状態であるときに、普図保留記憶数にかかわらず、変動パターン種別決定用の乱数値MR2が「2320」〜「2417」の範囲内であれば、少なくとも「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンのみが分類された変動パターン種別に決定され、「擬似連」の可変表示演出が実行されることになる。そこで、第1通過ゲート41A及び第2通過ゲート41Bのいずれかを通過した遊技球が検出されたときに、遊技状態が低ベース状態(低確低ベース状態)であれば普図表示結果が「普図ハズレ」となる旨の判定がなされたこと、及び、乱数回路104などから抽出された変動パターン種別決定用の乱数値MR2が「2320」〜「2417」の範囲内であることに基づいて、決定用数値が普図保留記憶数にかかわりなく「擬似連」の可変表示演出を実行する共通範囲の範囲内であると特定する。このときには、図5(D)に示す第2ゲート通過指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。
また、第1通過ゲート41A及び第2通過ゲート41Bのいずれかを通過した遊技球が検出されたときに、遊技状態が低ベース状態であれば普図表示結果が「普図ハズレ」となる旨の判定がなされたこと、及び、乱数回路104などから抽出された変動パターン種別決定用の乱数値MR2が「2320」〜「2417」の範囲外であることに基づいて、決定用数値が普図保留記憶数にかかわりなく「擬似連」の可変表示演出を実行する共通範囲の範囲外であると特定する。このときには、図5(D)に示す第1ゲート通過指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。
加えて、図10(A)に示す普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aでは、普図保留記憶数が多くなるに従って、「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンが分類される変動パターン種別に決定する割合が低下するように、各変動パターン種別に対して決定値が割り当てられている。すなわち、普図ゲームの保留記憶数である普図保留記憶数が所定数(例えば「2」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「擬似連」の可変表示演出を実行する旨の決定がなされる割合が低くなる。
また、図10(A)に示す普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aでは、普図保留記憶数が多くなるに従って、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数が多い変動パターン種別に決定する割合が低下するように、各変動パターン種別に対して決定値が割り当てられている。すなわち、普図保留記憶数が所定数(例えば「2」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「擬似連」の可変表示演出において多数回の擬似連変動を実行する旨の決定がなされる割合が低くなる。
そして、一般的に「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンにおける平均的な可変表示時間は、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンにおける平均的な可変表示時間に比べて短くなるように設定されている。また、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数が少ない変動パターンにおける平均的な可変表示時間は、擬似連変動の実行回数が多い変動パターンにおける平均的な可変表示時間に比べて短くなるように設定されている。したがって、図10(A)に示す普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aを用いて変動パターン種別を決定することにより、普図保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)を短縮することができる。
図10(B)に示す普図当り変動パターン種別決定テーブル132Bでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が低ベース状態(低確低ベース状態)である場合に対応して、変動パターン種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA4−1〜変動パターン種別CA4−3に割り当てられている。また、パチンコ遊技機1における遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態、第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態のいずれか)である場合に対応して、変動パターン種別CA5−1にのみ決定値が割り当てられている。
図8に示すように、変動パターン種別CA4−2〜変動パターン種別CA4−4はいずれも、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンのみが分類される変動パターン種別である。図10(B)において、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンのみが分類される変動パターン種別については、「擬似連」の欄に○印を付すとともに、網掛けを付して示している。したがって、普図当り変動パターン種別決定テーブル132Bを参照して変動パターン種別CA4−2〜変動パターン種別CA4−4のいずれかに決定された場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「擬似連」の可変表示演出が実行される。
図11は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、普図表示結果が「普図ハズレ」となる場合に対応して変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための変動パターン決定テーブルとして、図11(A)に示す普図ハズレ変動パターン決定テーブル133Aが、予め用意されている。また、普図表示結果が「普図当り」となる場合に対応して変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための変動パターン決定テーブルとして、図11(B)に示す普図当り変動パターン決定テーブル133Bが、予め用意されている。
普図ハズレ変動パターン決定テーブル133Aと普図当り変動パターン決定テーブル133Bは、普図表示結果を「普図当り」とするか否かの判定結果、あるいは、変動パターン種別の決定結果に応じて、いずれかが選択されて使用テーブルにセットされる。すなわち、普図表示結果を「普図当り」としない旨の判定がなされたとき、あるいは、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−4、変動パターン種別CA3−1のいずれかに決定されたときには、普図ハズレ変動パターン決定テーブル133Aが選択される。その一方で、普図表示結果を「普図当り」とする旨の判定がなされたとき、あるいは、変動パターン種別CA4−1〜変動パターン種別CA4−4、変動パターン種別CA5−1のいずれかに決定されたときには、普図当り変動パターン決定テーブル133Bが選択される。普図ハズレ変動パターン決定テーブル133Aや普図当り変動パターン決定テーブル133Bでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、各変動パターン種別に含まれる変動パターンに割り当てられている。
普図ハズレ変動パターン決定テーブル133Aでは、変動パターン種別CA1−3である場合に対応して、変動パターンPA1−3といった擬似連変動(再変動)を1回行う「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターン(図7参照)に、決定値が割り当てられている。このような設定により、普図表示結果が「普図ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」となる場合でも、変動パターンPA1−3が選択されることにより、「擬似連」の可変表示演出を実行することができる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図12に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図12に示す遊技制御用データ保持エリア150は、普図保留記憶部151と、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
普図保留記憶部151は、第1通過ゲート41A及び第2通過ゲート41Bのいずれかを通過した遊技球が検出されたことにより、普通図柄の可変表示を実行するための普通始動条件は成立したが、その可変表示を開始するための普通開始条件は成立していない普図ゲームに対応して、保留記憶情報となる保留データを記憶する。一例として、普図保留記憶部151は、第1通過ゲート41Aや第2通過ゲート41Bにて遊技球が検出された順に保留番号と関連付けて、その遊技球検出による普通始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104などから抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや変動パターン種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを保留データとし、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、特図当りフラグ、普図当りフラグ、高確フラグ、高ベースフラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、特別図柄表示装置4による特別図柄を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図32のステップS15や図33に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために実行される図32のステップS16や図37に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
特図当りフラグは、特図ゲームの開始時に特図表示結果を「特図当り」とする旨の決定がなされたことに対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となったときなどに、特図当りフラグがクリアされてオフ状態となる。普図当りフラグは、普図ゲームの開始時に普図表示結果を「普図当り」とする旨の決定がなされたことに対応して、オン状態にセットされる。その一方で、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったときなどに、普図当りフラグがクリアされてオフ状態となる。
高確フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確状態(第1高確高ベース状態又は第2高確高ベース状態)に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、「特図当り」の特図表示結果に基づき特定遊技状態に制御されるときなどに、高確フラグがクリアされてオフ状態となる。高ベースフラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態、第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態のいずれか)に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、「特図当り」の可変表示結果に基づき特定遊技状態に制御されるときなどに、高ベースフラグがクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば特定遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、特定遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、特定遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1ゲート通過判定カウンタ、第2ゲート通過判定カウンタ、普図保留記憶数カウンタ、高確制御回数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる遊技用乱数となる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、あるいは、乱数回路104から抽出された数値データを用いて、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
第1ゲート通過判定カウンタは、第1ゲートスイッチ21Aから伝送される遊技球の検出信号となる第1ゲート検出信号における信号状態がオンである旨の判定を、連続して行った回数の計測に使用される。例えば、第1ゲートスイッチ21Aからの第1ゲート検出信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第1ゲート通過判定カウンタにおける格納値である第1ゲート通過判定カウント値が1加算される。そして、第1ゲート通過判定カウント値が予め定められた検出判定値に達したときに、第1通過ゲート41Aを通過した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第1ゲート通過判定カウント値は、第1ゲート検出信号における信号状態がオフであると判定されたときや、検出判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第2ゲート通過判定カウンタは、第2ゲートスイッチ21Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2ゲート検出信号における信号状態がオンである旨の判定を、連続して行った回数の計測に使用される。例えば、第2ゲートスイッチ21Bからの第2ゲート検出信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第2ゲート通過判定カウンタにおける格納値である第2ゲート通過判定カウント値が1加算される。そして、第2ゲート通過判定カウント値が予め定められた検出判定値に達したときに、第2通過ゲート41Bを通過した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第2ゲート通過判定カウント値は、第2ゲート検出信号における信号状態がオフであると判定されたときや、検出判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
普図保留記憶数カウンタは、普図保留記憶部151における保留データの記憶数、すなわち、普図ゲームの保留記憶数に対応した普図保留記憶数を、カウントするためのものである。例えば、普図保留記憶数カウンタには、普図保留記憶数に対応したカウント値データが、普図保留記憶数カウント値として記憶され、普図保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
高確制御回数カウンタは、特定遊技状態の終了後に高確状態(第1高確高ベース状態又は第2高確高ベース状態)へと制御した回数をカウントするためのものである。例えば、高確制御回数カウンタには、高確状態への制御回数に対応したカウント値データが、高確制御回数カウント値として記憶される。そして、特図表示結果が「特図当り」で特図当り種別が「第1確変」又は「第2確変」であることに基づく特定遊技状態が終了するときには、高確状態へと制御されることに対応して、例えば高確制御回数カウント値が1加算されるように更新される。また、高確制御回数カウント値は、例えば特図表示結果が「特図当り」で特図当り種別が「第1通常」又は「第2通常」であることに基づく特定遊技状態が終了するときなどに、低確状態へと制御されることに対応して、クリアされて「0」に初期化されればよい。こうした高確制御回数カウンタにおける格納値である高確制御回数カウント値は、例えばリミット値として予め定められた高確高ベース状態の上限制御回数(例えば「9」など)と比較されることにより、高確高ベース状態へと制御した回数が上限制御回数に達していないリミット前であるか、上限制御回数に達したリミット時であるかを、特定することができる。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、特図表示結果記憶バッファ、通過検出バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
特図表示結果記憶バッファは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる特図表示結果を一時的に格納するために用いられる。例えば、特図表示結果記憶バッファは、特図ゲームの開始時に決定された特図表示結果(「特図ハズレ」又は「特図当り」)や特図当り種別(第1通常、第2通常、第1確変、第2確変のいずれか)を特定可能に示すデータを記憶する。そして、特図表示結果記憶バッファにおける記憶データは、特定遊技状態の終了時などに読み出されて、パチンコ遊技機1における遊技状態を複数種類(低確低ベース状態、低確高ベース状態、第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態のいずれか)に制御するために使用されればよい。
通過検出バッファには、第1通過ゲート41Aと第2通過ゲート41Bのいずれを通過した遊技球が検出されたかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1通過ゲート41Aを通過した遊技球が第1ゲートスイッチ21Aによって正常に検出されたときには、通過検出バッファの格納値である通過検出バッファ値が「1」に設定される。これに対して、第2通過ゲート41Bを通過した遊技球が第2ゲートスイッチ21Bによって正常に検出されたときには、通過検出バッファ値が「2」に設定される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。あるいは、演出制御用CPU120は演出制御用マイクロコンピュータに内蔵される一方で、ROM121やRAM122の少なくともいずれか一方は、演出制御用マイクロコンピュータに外付けされてもよい。乱数回路124も、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵又は外付けされるものであればよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、操作ボタン30に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、操作検出スイッチ31から伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。図13は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図13に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3、第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR2−1〜SR2−3、連続予告種別決定用の乱数値SR3−1、連続予告パターン決定用の乱数値SR3−2、単独予告種別決定用の乱数値SR4−1、単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば図31(A)に示す演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路124とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値SR1−1〜SR4−2の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。あるいは、乱数回路124により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、演出用乱数の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。また、演出制御基板12に乱数回路124が搭載されていない場合には、演出制御用CPU120がランダムカウンタを用いて、乱数値SR1−1〜SR4−2の全部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄として、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに導出表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。なお、ここでの最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれにて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。一例として、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「80」の範囲の値をとり、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「70」の範囲の値をとり、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3は「1」〜「96」の範囲の値をとる。
第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR2−1〜SR2−3は、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、その可変表示演出を実行するにあたり「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示させる飾り図柄(仮停止図柄)を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR2−1は「1」〜「211」の範囲の値をとり、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR2−2は「1」〜「229」の範囲の値をとり、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR2−3は「1」〜「311」の範囲の値をとる。
連続予告種別決定用の乱数値SR3−1は、連続予告となる予告演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合における予告パターン種別を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、連続予告種別決定用の乱数値SR3−1は、「1」〜「201」の範囲の値をとる。連続予告パターン決定用の乱数値SR3−2は、連続予告となる予告演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した予告パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、連続予告パターン決定用の乱数値SR3−2は、「1」〜「231」の範囲の値をとる。
単独予告種別決定用の乱数値SR4−1は、単独予告となる予告演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合における予告パターン種別を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、単独予告種別決定用の乱数値SR4−1は、「1」〜「191」の範囲の値をとる。単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2は、単独予告となる予告演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した予告パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2は、「1」〜「499」の範囲の値をとる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、制御を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
図14(A)〜(C)は、ROM121に記憶される最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cは、予め定められた複数通りの非リーチ組合せのうちから、確定飾り図柄となる飾り図柄の組合せを決定するために参照されるテーブルである。例えば、最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3などに基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、ROM121には図15に示すような左右出目判定テーブル161を構成するテーブルデータが記憶されており、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号とが同一となる部分には、決定値が割り当てられていない。このような設定により、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや特定組合せとはならないようにすることができる。また、最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組合せが、予め定められた飾り図柄の組合せとなる部分には、決定値が割り当てられていない。例えば、リーチ組合せや特定組合せ以外であっても、図4に示すような擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図16に示すような一定の非リーチ組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3と比較される決定値が割り当てられていない。図16に示すような飾り図柄の組合せは、例えば擬似連チャンス目GC1〜GC8などと同一の飾り図柄を含む組合せであって、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の並び順が異なるといったように、遊技者が擬似連チャンス目GC1〜GC8などと見まちがえる可能性が高い飾り図柄の組合せを含んでいる。このような設定により、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8などや、こうしたチャンス目と類似する一定の非リーチ組合せとはならないようにすることができる。
図17(A)及び(B)は、ROM121に記憶される最終停止図柄決定テーブル162A、162Bの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル162A、162Bは、リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルである。例えば、最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aでは、左最終停止図柄FZ2−1及び右最終停止図柄FZ2−2として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
リーチ組合せを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる飾り図柄の図柄番号との差分値である図柄差により特定される。すなわち、飾り図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する場合に、最後に飾り図柄が導出表示される「中」の飾り図柄表示エリア5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに導出表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の飾り図柄表示エリア5Cに導出表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。このとき決定された図柄差に応じて、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに導出表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定飾り図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bでは、普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図18は、ROM121に記憶される最終停止図柄決定テーブル163の構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル163は、予め定められた複数通りの特定組合せのうちから、確定飾り図柄となる飾り図柄の組合せを決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163では、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図19は、ROM121に記憶される擬似連チャンス目決定テーブルの構成例を示している。擬似連チャンス目決定テーブルは、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するために用いられるテーブルである。この実施の形態では、擬似連チャンス目決定テーブルとして、図19(A)〜(D)に示す擬似連チャンス目決定テーブル164A〜164Dが、予め用意されている。各擬似連チャンス目決定テーブル164A〜164Dは、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合などに、普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンや、最終停止図柄となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに実行される擬似連変動(再変動)の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。擬似連変動の残り回数は、例えば、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる仮停止図柄が停止表示されるまでの飾り図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる仮停止図柄が停止表示されるまでの飾り図柄の変動(擬似連変動)では「2」となるように、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、擬似連チャンス目決定テーブル164Aは、変動パターンPA1−3が指定されたことに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
擬似連チャンス目決定テーブル164Bは、変動パターンPA1−3以外に「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンが指定されたことに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。図7に示す変動パターンの設定例では、変動パターンPA1−3以外の変動パターンとして、変動パターンPA3−4〜変動パターンPA3−9及び変動パターンPA4−4〜変動パターンPA4−9において、「擬似連」の可変表示演出が実行される。
擬似連チャンス目決定テーブル164Cは、変動パターンPA3−7〜変動パターンPA3−9、あるいは、変動パターンPA4−7〜変動パターンPA4−9のいずれかが指定されたことに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「2」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。擬似連チャンス目決定テーブル164Dは、変動パターンPA3−9、あるいは、変動パターンPA4−9のいずれかが指定されたことに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「3」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ4−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ4−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ4−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
図19(A)及び(B)に示す擬似連チャンス目決定テーブル164A、164Bではそれぞれ、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて「擬似連」の可変表示演出を実行後に停止表示(仮停止表示又は最終停止表示)される停止図柄(左停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR2−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。ここで、「擬似連」の可変表示演出を実行後に停止表示される飾り図柄としては、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるときに仮停止表示される飾り図柄や、最終停止表示される飾り図柄などが、含まれていればよい。
図19(C)に示す擬似連チャンス目決定テーブル164Cでは、擬似連チャンス目決定テーブル164Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR2−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図19(D)に示す擬似連チャンス目決定テーブル164Dでは、擬似連チャンス目決定テーブル164Cを用いて決定された左仮停止図柄KZ3−1、右仮停止図柄KZ3−2、中仮停止図柄KZ3−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR2−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
こうした擬似連チャンス目決定テーブル164A〜164Dを用いて仮停止図柄を決定することによって、例えば、図20に示すように、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(初回変動を含む)の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部において仮停止表示させる飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
ROM121が記憶する制御パターンテーブルには、例えば図21(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル170や、図21(B)に示す普図当り後演出制御パターンテーブル171、図21(C)に示す予告演出制御パターンテーブル172などが、含まれていればよい。図柄変動制御パターンテーブル170は、飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、画像表示装置5の表示領域での飾り図柄の可変表示動作に関する制御内容を示すデータを、図柄変動制御パターンとして複数種類格納したものであればよい。普図当り後演出制御パターンテーブル171は、普図ゲームにおける普図表示結果が「普図当り」となった後に、特図ゲームが実行される期間や、特定遊技状態に制御される期間などにおける、各種の演出制御の内容を示すデータを、普図当り後演出制御パターンとして複数種類格納したものであればよい。予告演出制御パターンテーブル170は、複数種類の予告演出における演出動作の制御内容を示すデータを、予告演出制御パターンとして複数種類格納したものであればよい。なお、ROM121に記憶される制御パターンテーブルは、複数種類の制御パターンを構成するパターンデータの記憶アドレスを管理するアドレス管理テーブルとしてもよい。この場合、ROM121において、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが所定の記憶領域に記憶され、この記憶領域とは別の領域に、個々の演出制御パターン等を構成するパターンデータが記憶されればよい。
図柄変動制御パターンテーブル170に格納される複数種類の図柄変動制御パターンはそれぞれ、最終停止図柄決定テーブルを用いて決定された最終停止図柄や、擬似連チャンス目決定テーブルなどを用いて決定された仮停止図柄などを用いて行われる飾り図柄の可変表示において、飾り図柄の表示位置や大きさ、飾り図柄の変動方向や変動速度などのタイムスケジュールを規定していればよい。なお、パチンコ遊技機1における遊技状態が高ベース状態であるときに飾り図柄の可変表示が実行されない場合には、高ベース状態であるときに対応した演出動作の制御内容を規定した制御パターンが用意されればよい。
予告演出制御パターンテーブル172に格納された複数種類の予告演出制御パターンはそれぞれ、「演出画像表示」の予告演出を実行するために予め用意された予告パターンYP1−1〜予告パターンYP1−10や、「操作時予告」の予告演出を実行するために予め用意された予告パターンYP2−1〜予告パターンYP2−12のいずれかに対応して、演出画像の表示位置や大きさ、更新表示手順、操作ボタン30に対する操作行為を有効に検出する操作有効期間の設定、操作検出時における演出動作の切替設定などのタイムスケジュールを規定していればよい。
予告演出制御パターンテーブル172に格納された複数種類の予告演出制御パターンには、単独予告となる予告演出と、連続予告となる予告演出とで兼用される「単独/連続兼用」の予告演出制御パターンや、連続予告となる予告演出でのみ使用される「連続専用」の予告演出制御パターンが含まれている。この実施の形態では、単独予告となる予告演出を実行するための予告演出制御パターンを複数組み合わせて(あるいは繰り返し)使用することで、連続予告となる予告演出の実行を可能にしている。また、単独予告となる予告演出を実行するための予告演出制御パターンを複数組み合わせて(あるいは繰り返し)使用することで、擬似連時予告となる予告演出を実行することもできる。なお、予告演出制御パターンを複数組み合わせて(あるいは繰り返し)使用することで擬似連時予告となる予告演出を実行するものに限定されず、例えば擬似連変動(再変動の実行回数(合計回数)に対応して予め用意された1つの予告演出制御パターンを使用することで、擬似連時予告となる予告演出が実行されるようにしてもよい。
図柄変動制御パターンテーブル170に格納された図柄変動制御パターンや、普図当り後演出制御パターンテーブル171に格納された普図当り後演出制御パターン、予告演出制御パターンテーブル172に格納された予告演出制御パターンといった、各種の演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。各演出制御パターンには演出制御コードが付され、この演出制御コードを用いて演出制御パターンの決定や設定、指定などが行われるようにしてもよい。なお、この実施の形態において、演出制御コードは各演出制御パターンを識別するための符号として示すが、例えば各演出制御パターンに固有の識別番号(16進数の固有値)あるいは文字列(パターン名称となるもの)を付してもよいし、各演出制御パターンのROM121における記憶アドレス(先頭アドレス)を演出制御コードとして用いてもよい。すなわち、演出制御コードは、各演出制御パターンを識別可能とするものであれば、その形式は任意である。
図22は、予告演出制御パターンテーブル172に格納された予告演出制御パターンによる予告演出での演出内容を示している。図22(A)に示す演出制御コードSTC1−1〜演出制御コードSTC1−10が付された予告演出制御パターンは、予告パターンYP1−1〜予告パターンYP1−10に対応して、「演出画像表示」の予告演出として第1〜第7シーンの演出画像のいずれかを表示するためのプロセスデータから構成されている。また、同一シーンの演出画像であっても、普図表示結果が「普図当り」となる可能性が高いことを予告する高信頼度の演出画像を表示する場合と、普図表示結果が「普図当り」となる可能性が低いことを予告する低信頼度の演出画像を表示する場合とがあり、それぞれに対応した予告演出制御パターンが予め用意されている。
図22(B)に示す演出制御コードSTC2−1〜演出制御コードSTC2−12が付された予告演出制御パターンは、予告パターンYP2−1〜予告パターンYP2−12に対応して、「操作時予告」の予告演出としてキャラクタ画像によるセリフを示す演出表示や音声出力などを実行するためのプロセスデータから構成されている。各予告演出制御パターンによって、互いに異なるセリフ内容が報知されることにより、普図表示結果が「普図当り」となる可能性や、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かなどを、報知することができる。
図23は、ROM121に記憶される単独予告種別決定テーブル180の構成例などを示している。図23(A)に示す単独予告種別決定テーブル180は、単独予告となる予告演出を実行するか否か、また、実行する場合における予告パターン種別である単独予告種別を複数種類のうちいずれとするかを、単独予告種別決定用の乱数値SR4−1を示す数値データに基づいて、決定するために参照されるテーブルである。単独予告種別決定テーブル180では、普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、単独予告なし、あるいは、単独予告CTY1及び単独予告CTY2などの単独予告種別に、単独予告種別決定用の乱数値SR4−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図23(B)は、単独予告CTY1及び単独予告CTY2の各単独予告種別に対応した予告演出での演出内容を示している。単独予告CTY1の単独予告種別は、「演出画像表示」の予告演出となる演出動作が実行される単独予告種別である。単独予告CTY2の単独予告種別は、「操作時予告」の予告演出となる演出動作が実行される単独予告種別である。一例として、単独予告CTY2の単独予告種別では、遊技者により操作ボタン30が操作されたことに応じて、所定のキャラクタによるセリフを示す演出表示や音声出力などが実行される。
図24は、ROM121に記憶される単独予告パターン決定テーブル181A、181Bの構成例を示している。単独予告パターン決定テーブル181A、181Bは、単独予告CTY1の単独予告種別に決定された場合に、単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2を示す数値データに基づいて、予告パターンなどを複数パターンのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各単独予告パターン決定テーブル181A、181Bは、普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて選択され、使用テーブルにセットされる。すなわち、普図変動時パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが指定されたときには、図24(A)に示す単独予告パターン決定テーブル181Aが選択される。その一方で、普図変動時パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが指定されたときには、図24(B)に示す単独予告パターン決定テーブル181Bが選択される。
単独予告パターン決定テーブル181Aでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンに対応して、予告パターンYP1−1〜予告パターンYP1−6の一部又は全部に、単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。単独予告パターン決定テーブル181Bでは、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンに対応して、擬似連時予告パターンYGA2−1、擬似連時予告パターンYGA2−2、擬似連時予告パターンYGA3−1、擬似連時予告パターンYGA3−2、擬似連時予告パターンYGA4−1、擬似連時予告パターンYGA4−2などに、単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図25は、図24(B)に示す単独予告パターン決定テーブル181Bを用いて決定される擬似連時予告パターンYGA2−1、擬似連時予告パターンYGA2−2、擬似連時予告パターンYGA3−1、擬似連時予告パターンYGA3−2、擬似連時予告パターンYGA4−1、擬似連時予告パターンYGA4−2の構成例を示している。各擬似連時予告パターンでは、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、各回の変動表示(初回変動を含む)において、予告パターンYP1−1〜予告パターンYP1−6のいずれかによる予告演出が実行されるように、予告パターンが組み合わせられている。したがって、単独予告CTY1の単独予告種別に決定された場合には、初回変動時、及び、1回目再変動後〜3回目再変動後における飾り図柄の可変表示中にて、単独予告CTY1の単独予告種別に含まれる予告パターンによる予告演出が実行される。なお、予告パターンYP1−1〜予告パターンYP1−6のそれぞれによる予告演出は、初回変動時、及び、1回目再変動後〜3回目再変動後における飾り図柄の可変表示中にて、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示されている期間にて、実行されるものであればよい。あるいは、予告パターンYP1−1〜予告パターンYP1−6のそれぞれによる予告演出の一部又は全部は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示されている期間にて実行が開始される一方で、一部の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄が停止表示(仮停止表示)された以降も継続して実行可能なものであってもよい。
図26は、ROM121に記憶される単独予告パターン決定テーブル182A、182Bの構成例を示している。単独予告パターン決定テーブル182A、182Bは、単独予告CTY2の単独予告種別に決定された場合に、単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2を示す数値データに基づいて、予告パターンなどを複数パターンのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各単独予告パターン決定テーブル182A、182Bは、普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて選択され、使用テーブルにセットされる。すなわち、普図変動時パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが指定されたときには、図26(A)に示す単独予告パターン決定テーブル182Aが選択される。その一方で、普図変動時パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが指定されたときには、図26(B)に示す単独予告パターン決定テーブル182Bが選択される。
単独予告パターン決定テーブル182Aでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンに対応して、予告パターンYP2−1〜予告パターンYP2−6の一部又は全部に、単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。単独予告パターン決定テーブル182Bでは、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンに対応して、擬似連時予告パターンYGB2−1、擬似連時予告パターンYGB2−2、擬似連時予告パターンYGB3−1、擬似連時予告パターンYGB3−2、擬似連時予告パターンYGB4−1、擬似連時予告パターンYGB4−2などに、単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図27は、図26(B)に示す単独予告パターン決定テーブル182Bを用いて決定される擬似連時予告パターンYGB2−1、擬似連時予告パターンYGB2−2、擬似連時予告パターンYGB3−1、擬似連時予告パターンYGB3−2、擬似連時予告パターンYGB4−1、擬似連時予告パターンYGB4−2の構成例を示している。各擬似連時予告パターンでは、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、各回の変動表示(初回変動を含む)において、予告パターンYP2−1〜予告パターンYP2−6のいずれかによる予告演出が実行されるように、予告パターンが組み合わせられている。したがって、単独予告CTY2の単独予告種別に決定された場合には、初回変動時、及び、1回目再変動後〜3回目再変動後における飾り図柄の可変表示中にて、単独予告CTY2の単独予告種別に含まれる予告パターンによる予告演出が実行される。なお、予告パターンYP2−1〜予告パターンYP2−6のそれぞれによる予告演出は、初回変動時、及び、1回目再変動後〜3回目再変動後における飾り図柄の可変表示中にて、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示されている期間にて、実行されるものであればよい。あるいは、予告パターンYP2−1〜予告パターンYP2−6のそれぞれによる予告演出の一部又は全部は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示されている期間にて実行が開始される一方で、一部の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄が停止表示(仮停止表示)された以降も継続して実行可能なものであってもよい。
図28は、ROM121に記憶される連続予告種別決定テーブル183の構成例などを示している。図28(A)に示す連続予告種別決定テーブル183は、連続予告となる予告演出を実行するか否か、また、実行する場合における予告パターン種別である連続予告種別を複数種類のうちいずれとするかを、連続予告種別決定用の乱数値SR3−1を示す数値データに基づいて、決定するために参照されるテーブルである。連続予告種別決定テーブル183では、「普図当り保留番号バッファ値≧2」や「擬似連保留番号バッファ値≧2」といった所定条件の成否に応じて、連続予告なし、あるいは、連続予告CRY1及び連続予告CRY2などの連続予告種別に、連続予告種別決定用の乱数値SR3−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図28(B)は、連続予告CRY1及び連続予告CRY2の各連続予告種別に対応した予告演出での演出内容を示している。連続予告CRY1の連続予告種別は、「演出画像表示」の予告演出となる演出動作が実行される連続予告種別である。連続予告CRY2の連続予告種別は、「操作時予告」の予告演出となる演出動作が実行される連続予告種別である。
図28(A)に示された条件に含まれる普図当り保留番号バッファ値は、保留記憶されている普図ゲームのうちで、普図表示結果が「普図当り」となる普図ゲームの保留番号(実行順番)を示している。また、図28(A)に示された条件に含まれる擬似連保留番号バッファ値は、保留記憶されている普図ゲームのうちで、普図ゲームの保留記憶数にかかわりなく「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示に対応した普図ゲームの保留番号(実行順番)を示している。
図28(A)に示す連続予告種別決定テーブル183の設定例では、「普図当り保留番号バッファ値≧2」の条件が成立したときに、連続予告CRY1の連続予告種別に決定される割合が、他の場合よりも高くなるように設定されている。したがって、連続予告CRY1の連続予告種別に含まれる予告パターンによって「演出画像表示」の予告演出からなる連続予告が実行されたときには、普図表示結果が「普図当り」となる可能性(期待感)が高められる。また、「擬似連保留番号バッファ値≧2」の条件が成立したときには、連続予告CRY2の連続予告種別に決定される割合が、他の場合よりも高くなるように設定されている。したがって、連続予告CRY2の連続予告種別に含まれる予告パターンによって「操作時予告」の予告演出からなる連続予告が実行されたときには、「擬似連」の可変表示演出が実行される可能性(期待感)が高められる。なお、例えば「擬似連保留番号バッファ値≧2」の条件が成立したときには、必ず連続予告CRY2の連続予告種別に決定されるように決定値が割り当てられてもよい。これにより、連続予告CRY2の連続予告種別に含まれる予告パターンに対応した「操作時予告」の予告演出からなる連続予告が実行されたときには、「擬似連」の可変表示演出が実行される旨を報知することができる。
図29は、連続予告CRY1の連続予告種別に決定された場合に、連続予告となる予告演出を実行するために使用される予告パターンの決定に用いられる各種テーブルの構成例などを示している。図29(A)に示す連続予告パターン決定テーブル184Aは、連続予告CRY1の連続予告種別に含まれる連続予告となる予告演出を複数回の可変表示にわたって実行するために使用される連続予告パターンを、連続予告パターン決定用の乱数値SR3−2を示す数値データに基づいて決定するために参照されるテーブルである。連続予告パターン決定テーブル184Aでは、連続予告残回数カウント値に応じて、連続予告パターンYRA2−1、連続予告パターンYRA2−2、連続予告パターンYRA3−1、連続予告パターンYRA3−2、連続予告パターンYRA4−1、連続予告パターンYRA4−2などに、連続予告パターン決定用の乱数値SR3−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。ここで、連続予告残回数カウント値は、複数回の可変表示にわたって実行される連続予告となる予告演出の残り回数を示し、1回の普図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示が終了するごとに、1減算されるように更新される。
図29(B)は、図29(A)に示す連続予告パターン決定テーブル184Aを用いて決定される連続予告パターンYRA2−1、連続予告パターンYRA2−2、連続予告パターンYRA3−1、連続予告パターンYRA3−2、連続予告パターンYRA4−1、連続予告パターンYRA4−2の構成例を示している。各連続予告パターンでは、連続予告残回数カウント値が「2」〜「4」のいずれかに応じた飾り図柄の可変表示中にて、予告パターンYP1−1〜予告パターンYP1−4のいずれかによる予告演出が実行されるように、予告パターンが組み合わせられている。
図29(C)に示す連続予告最終パターン決定テーブル184Bは、連続予告CRY1の連続予告種別に含まれる連続予告となる予告演出の実行を開始した後、その連続予告に含まれる最終の予告演出を実行する飾り図柄の可変表示中にて、前回の予告演出に続く演出動作を実行するために使用される連続予告最終パターンを、単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2を示す数値データに基づいて決定するために参照されるテーブルである。連続予告最終パターン決定テーブル184Bでは、普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、各種の連続予告最終パターンに、単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図29(C)に示す設定例において、変動パターンPA1−1、変動パターンPA1−2、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−3、変動パターンPA4−1〜変動パターンPA4−3は、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンであることから、これらの変動パターンのいずれかが指定されたときには、連続予告最終パターンとして、単一の予告パターンYP1−5又は予告パターンYP1−10が決定されるように、決定値が割り当てられている。これに対して、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが指定されたときには、複数の予告パターンを組み合わせて構成される連続予告最終パターンYLA2−1、連続予告最終パターンYLA2−2、連続予告最終パターンYLA3−1、連続予告最終パターンYLA3−2、連続予告最終パターンYLA4−1、連続予告最終パターンYLA4−2などに決定されるように、決定値が割り当てられている。
図29(D)は、図29(C)に示す連続予告最終パターン決定テーブル184Bを用いて決定される連続予告最終パターンYLA2−1、連続予告最終パターンYLA2−2、連続予告最終パターンYLA3−1、連続予告最終パターンYLA3−2、連続予告最終パターンYLA4−1、連続予告最終パターンYLA4−2の構成例を示している。各連続予告最終パターンでは、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、各回の変動表示(初回変動を含む)において、予告パターンYP1−5〜予告パターンYP1−10のいずれかによる予告演出が実行されるように、予告パターンが組み合わせられている。したがって、連続予告CRY1の連続予告種別に含まれる連続予告となる予告演出が開始された後、その連続予告に含まれる最終の予告演出を実行する飾り図柄の可変表示において「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、初回変動時、及び、1回目再変動後〜3回目再変動後における飾り図柄の可変表示中にて、連続予告CRY1の連続予告種別に含まれる予告パターンによる予告演出が実行される。
図30は、連続予告CRY2の連続予告種別に決定された場合に、連続予告となる予告演出を実行するために使用される予告パターンの決定に用いられる各種テーブルの構成例などを示している。図30(A)に示す連続予告パターン決定テーブル185Aは、連続予告CRY2の連続予告種別に含まれる連続予告となる予告演出を複数回の可変表示にわたって実行するために使用される連続予告パターンを、連続予告パターン決定用の乱数値SR3−2を示す数値データに基づいて決定するために参照されるテーブルである。連続予告パターン決定テーブル185Aでは、連続予告残回数カウント値に応じて、連続予告パターンYRB2−1、連続予告パターンYRB2−2、連続予告パターンYRB3−1、連続予告パターンYRB3−2、連続予告パターンYRB4−1、連続予告パターンYRB4−2などに、連続予告パターン決定用の乱数値SR3−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図30(B)は、図30(A)に示す連続予告パターン決定テーブル185Aを用いて決定される連続予告パターンYRB2−1、連続予告パターンYRB2−2、連続予告パターンYRB3−1、連続予告パターンYRB3−2、連続予告パターンYRB4−1、連続予告パターンYRB4−2の構成例を示している。各連続予告パターンでは、連続予告残回数カウント値が「2」〜「4」のいずれかに応じた飾り図柄の可変表示中にて、予告パターンYP2−7〜予告パターンYP2−10のいずれかによる予告演出が実行されるように、予告パターンが組み合わせられている。
図30(C)に示す連続予告最終パターン決定テーブル185Bは、連続予告CRY2の連続予告種別に含まれる連続予告となる予告演出の実行を開始した後、その連続予告に含まれる最終の予告演出を実行する飾り図柄の可変表示中にて、前回の予告演出に続く演出動作を実行するために使用される連続予告最終パターンを、単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2を示す数値データに基づいて決定するために参照されるテーブルである。連続予告最終パターン決定テーブル185Bでは、普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、各種の連続予告最終パターンに、単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図30(C)に示す設定例において、変動パターンPA1−1、変動パターンPA1−2、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−3、変動パターンPA4−1〜変動パターンPA4−3は、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンであることから、これらの変動パターンのいずれかが指定されたときには、連続予告最終パターンとして、単一の予告パターンYP2−11又は予告パターンYP2−12が決定されるように、決定値が割り当てられている。これに対して、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが指定されたときには、複数の予告パターンを組み合わせて構成される連続予告最終パターンYLB2−1、連続予告最終パターンYLB2−2、連続予告最終パターンYLB3−1、連続予告最終パターンYLB3−2、連続予告最終パターンYLB4−1、連続予告最終パターンYLB4−2などに決定されるように、決定値が割り当てられている。
図30(D)は、図30(C)に示す連続予告最終パターン決定テーブル185Bを用いて決定される連続予告最終パターンYLB2−1、連続予告最終パターンYLB2−2、連続予告最終パターンYLB3−1、連続予告最終パターンYLB3−2、連続予告最終パターンYLB4−1、連続予告最終パターンYLB4−2の構成例を示している。各連続予告最終パターンでは、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、各回の変動表示(初回変動を含む)において、予告パターンYP2−5、予告パターンYP2−6、予告パターンYP2−11のいずれかによる予告演出が実行されるように、予告パターンが組み合わせられている。したがって、連続予告CRY2の連続予告種別に含まれる連続予告となる予告演出が開始された後、その連続予告に含まれる最終の予告演出を実行する飾り図柄の可変表示において「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、初回変動時、及び、1回目再変動後〜3回目再変動後における飾り図柄の可変表示中にて、連続予告CRY2の連続予告種別に含まれる予告パターンによる予告演出が実行される。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図31(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図31(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。図31(B)は、この実施の形態において演出制御バッファ設定部194に設けられるゲート通過情報バッファの構成例を示している。ゲート通過情報バッファには、主基板11から伝送されたゲート通過指定コマンドのEXTデータなどから構成されるゲート通過指定データが、保留番号「1」〜「4」と対応付けて記憶される。この場合、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられた普図変動保留カウンタの格納値である普図変動保留カウント値は、主基板11から伝送された普図保留記憶数通知コマンドを受信したときに、ゲート通過情報バッファにおけるゲート通過指定データの記憶数に対応して、「0」〜「4」のいずれかとなるように更新されることになる。例えば、ゲート通過情報バッファにゲート通過指定データが記憶されていないときには、普図変動保留カウント値が「0」となり、ゲート通過情報バッファにゲート通過指定データが記憶されているときには、普図変動保留カウント値が保留番号「1」〜「4」のうちでゲート通過指定データと対応付けられている最大の保留番号と同一の値となる。すなわち、普図変動保留カウント値は、普図ゲームの保留記憶数(普図保留記憶数)に対応した値に設定される。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の画面上に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示やリーチ演出、予告演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御を行う。表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドや操作検出スイッチ31から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図32のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図32に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介して第1ゲートスイッチ21A、第2ゲートスイッチ21B、始動口スイッチ22、大入賞口スイッチ23A、大入賞口スイッチ23B、一般入賞口スイッチ24といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される普図当り情報、普図始動情報、低確高ベース情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や、第1特別可変入賞球装置7A及び第2特別可変入賞球装置7Bにおける第1大入賞口及び第2大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6における始動入賞口の開閉動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図33は、特別図柄プロセス処理として、図32のステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS110〜S114の各処理を実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に進入(通過)した遊技球が始動口スイッチ22により検出されたか否かなどに応じて、特別図柄表示装置4による特別図柄を用いた特図ゲームを実行するか否かが判定される。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「特図当り」とするか否かの判定や、「特図当り」とする場合における特図当り種別の決定などが行われる。さらに、特別図柄通常処理では、特図表示結果や特図当り種別に対応して特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける確定特別図柄が決定される。そして、特別図柄可通常処理では、特別図柄表示装置4にて特別図柄の変動が開始されることに対応した演出制御コマンドとして、特図変動開始コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。演出制御基板12の側では、特図変動開始コマンドを受信したことに基づき、特別図柄の可変表示に対応して実行される特図変動時演出を開始するための設定が行われればよい。
ステップS111の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この特別図柄変動処理では、特別図柄表示装置4において特別図柄を変動させるための設定が行われるとともに、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。また、こうして計測された経過時間が所定の特図変動時間に達したか否かの判定が行われる。そして、特図変動時間に達したときには、特別図柄表示装置4にて確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う。このときには、特別図柄表示装置4にて特別図柄の変動が終了することに対応した演出制御コマンドとして、特図変動終了コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行うようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、特図変動終了コマンドを受信したことに基づき、特図変動時演出を終了するための設定が行われればよい。あるいは、主基板11から演出制御基板12に対する特図変動終了コマンドの送信は行われないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、特図変動開始コマンドに示された特図表示結果などに対応する特図変動時間を特定し、特図変動開始コマンドを受信してからの経過時間が特定された特図変動時間に達したときなどに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、特別図柄の可変表示に対応して実行される演出を終了するための設定が行われるようにすればよい。このような各種設定が行われた後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新する。
ステップS112の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄停止処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図当りフラグがオンとなっているかの判定などが行われ、特図当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“3”に更新し、オフである場合には特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS113の大入賞口開放処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この大入賞口開放処理では、特図表示結果が「特図当り」となったことに基づき、特定遊技状態における大入賞口開放遊技を実行するための設定が行われる。例えば、大入賞口開放処理では、所定の大入賞口開放待ち時間が経過するまで待機した後に、第1特別電動役物用のソレノイド82Aを駆動することなどにより、第1特別可変入賞球装置7Aが形成する第1大入賞口を、閉鎖状態から開放状態としてから閉鎖状態へと戻す。続いて、第2特別電動役物用のソレノイド82Aを駆動することなどにより、第2特別可変入賞球装置7Bが形成する第2大入賞口を、閉鎖状態から開放状態としてから閉鎖状態へと戻す。こうして、第1大入賞口と第2大入賞口とが、順次に閉鎖状態から開放状態となり再び閉鎖状態へと戻る大入賞口開放遊技が実行されればよい。その後には、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。
ステップS114の大入賞口開放終了処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放終了処理では、特定遊技状態の終了時における各種の設定や制御が行われた後、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図34は、図33のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図34に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、始動口スイッチ22からの検出信号がオン状態であるか否かを判定することにより、始動入賞口に進入(通過)した遊技球が検出されたか否かを判定する(ステップS201)。このとき、始動口スイッチ22からの検出信号がオフ状態であれば(ステップS201;No)、そのまま特別図柄通常処理を終了する。
ステップS201にて始動口スイッチ22からの検出信号がオン状態であれば(ステップS201;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた高確制御回数カウンタの格納値である高確制御回数カウント値を読み出す(ステップS202)。そして、ステップS202における読出値を、リミット値として予め定められた高確高ベース状態の上限制御回数(例えば「9」など)と比較することなどにより、高確高ベース状態へと制御した回数が上限制御回数に達していないリミット前であるか、上限制御回数に達したリミット時であるかを、特定する(ステップS203)。また、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を決定するための使用テーブルとして、図9(C)に示す特図表示結果決定テーブル131をセットする(ステップS204)。使用テーブルにセットする際には、例えばRAM102の所定領域に設けられたテーブルポインタなどに、ROM101におけるテーブルデータの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。
ステップS204の処理に続いて、例えば乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどにより更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データを抽出する(ステップS205)。そして、ステップS205にて抽出した乱数値MR4に基づき、ステップS204にてセットした特図表示結果決定テーブル131を参照することにより、特図表示結果を決定する(ステップS206)。このときには、ステップS206における決定結果が「特図当り」であるか否かの判定が行われる(ステップS207)。
ステップS207にて「特図当り」であると判定された場合には(ステップS207;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図当りフラグをオン状態にセットする(ステップS208)。また、ステップS206にて決定された特図決定結果を、特図当り種別の決定結果も含めて記憶しておく(ステップS209)。例えば、ステップS209の処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた特図表示結果記憶バッファに、特図表示結果や特図当り種別の決定結果に対応したバッファ値を格納することにより、特図表示結果などを記憶させればよい。
ステップS207にて「特図当り」ではなく「特図ハズレ」であると判定された場合や(ステップS207;No)、ステップS209の処理を実行した後には、特図表示結果や特図当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄の設定が行われる(ステップS210)。そして、例えば特図表示結果や特図当り種別の決定結果などに対応して、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS211)。なお、特図変動時間は、特図表示結果や特図当り種別の決定結果にかかわりなく、一定時間に設定されるようにしてもよい。あるいは、特図表示結果や特図当り種別の決定結果に基づいて、特図変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理を実行し、決定された特図変動パターンに応じて異なる特図変動時間が設定されてもよい。
ステップS211にて特図変動時間を設定した後には、特別図柄表示装置4による特別図柄を用いた特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS212)。一例として、ステップS212の処理では、特別図柄表示装置4による特別図柄の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS212の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS213)。例えば、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して特図変動開始コマンドや遊技状態指定コマンドなどを順次に送信するために、予め用意された特図変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS213での設定を行った場合には、特別図柄通常処理が終了してから図32に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されたときに、主基板11から演出制御基板12に対して、特図変動開始コマンドなどが送信されることになる。このときには、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS214)、特別図柄通常処理を終了する。
図35は、図33のステップS112にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、主基板11から演出制御基板12に対して特図変動終了コマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。そして、特図当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS222)。
ステップS222にて特図当りフラグがオンであるときには(ステップS222;Yes)、特図表示結果が「特図当り」となったことに基づき、特定遊技状態に制御されて大入賞口開放遊技が実行されることになる。このときには、特図当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS223)。また、高確フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS224)、高ベースフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS225)。こうして、特図表示結果が「特図当り」となったことにより特定遊技状態に制御されるときには、高確フラグがオンであることに対応した高確状態の制御や、高ベースフラグがオンであることに対応した高ベース状態の制御を、終了させる。その後、特図プロセスフラグの値を、大入賞口開放処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS226)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS222にて特図当りフラグがオフであるときには(ステップS222;No)、特図表示結果が「特図ハズレ」となったことに基づき、特定遊技状態に制御されることなく、次回の特図ゲームが実行可能な状態となる。このときには、特図プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS227)、特別図柄停止処理を終了する。
図36は、図33のステップS114にて実行される大入賞口開放終了処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す大入賞口開放終了処理において、CPU103は、まず、大入賞口開放遊技において閉鎖状態から開放状態となった大入賞口を、閉鎖状態へと戻すための設定を行う(ステップS241)。例えば、大入賞口開放遊技において第1大入賞口と第2大入賞口が順次に開放状態となる場合であれば、ステップS241の処理では、第2特別電動役物用のソレノイド82Bについて、駆動を停止する設定を行うことなどにより、第2大入賞口を閉鎖状態とする設定が行われればよい。
ステップS241での設定を行った後には、例えば特図表示結果記憶バッファにおけるバッファ値を読み取ることなどにより、特図表示結果や特図当り種別の記憶情報を読み出す(ステップS242)。そして、ステップS242での読出結果に基づき、特図当り種別が「第1確変」又は「第2確変」であったか、これら以外の特図当り種別であったかを判定する(ステップS243)。このとき、「第1確変」又は「第2確変」の特図当り種別であれば(ステップS243;Yes)、高確フラグをオン状態にセットするとともに(ステップS244)、高確制御回数カウント値を、例えば1加算するなどして更新する(ステップS245)。さらに、高確高ベースフラグをオン状態にセットする(ステップS246)。こうして、特図当り種別が「第1確変」又は「第2確変」であった場合には、特定遊技状態の終了後に第1高確高ベース状態や第2高確高ベース状態といった高確高ベース状態へと制御するための設定が行われ、高確高ベース状態への制御回数がカウントされる。
ステップS243にて「第1確変」又は「第2確変」とは異なる特図当り種別であると判定された場合には(ステップS243;No)、高確制御回数カウンタをクリアして、その格納値である高確制御回数カウント値を「0」に初期化する(ステップS247)。このときには、ステップS242での読出結果に基づく特図当り種別が「第2通常」であるか否かの判定が行われる(ステップS248)。そして、特図当り種別が「第2通常」であれば(ステップS248;Yes)、ステップS246の処理に進んで高ベースフラグをオン状態にセットする。これにより、特図当り種別が「第2通常」であった場合には、特定遊技状態の終了後に低確高ベース状態へと制御するための設定が行われる。
ステップS248にて特図当り種別が「第2通常」ではなく「第1通常」であると判定された場合や(ステップS248;No)、ステップS246の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから(ステップS249)、大入賞口開放終了処理を終了する。
図37は、図32のステップS16にて実行される普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、ゲート通過判定処理を実行する(ステップS131)。図38及び図39は、ステップS131にて実行されるゲート通過判定処理の一例を示すフローチャートである。
図38及び図39に示すゲート通過判定処理において、CPU103は、まず、例えば第2ゲートスイッチ21Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2ゲート検出信号の信号状態をチェックすることなどにより、第2ゲートスイッチ21Bがオンであるか否かを判定する(ステップS301)。このとき、第2ゲートスイッチ21Bがオンであれば(ステップS301;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2ゲート通過判定カウンタの格納値である第2ゲート通過判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS302)。これに対して、第2ゲートスイッチ21Bがオフである場合には(ステップS301;No)、第2ゲート通過判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS303)。
ステップS302、S303の処理のいずれかを実行した後には、例えば第1ゲートスイッチ21Aから伝送される遊技球の検出信号となる第1ゲート検出信号の信号状態をチェックすることなどにより、第1ゲートスイッチ21Aがオンであるか否かを判定する(ステップS304)。このとき、第1ゲートスイッチ21Aがオンであれば(ステップS304;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1ゲート通過判定カウンタの格納値である第1ゲート通過判定カウント値を、例えば1加算してカウントアップするように、更新する(ステップS305)。これに対して、第1ゲートスイッチ21Aがオフであれば(ステップS304;No)、第1ゲート通過判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS306)。
ステップS305、S306の処理のいずれかを実行した後には、第1ゲート通過判定カウント値が検出判定値として予め定められた所定の判定値(例えば「2」)に達したか否かを判定する(ステップS307)。このとき、第1ゲート通過判定カウント値が検出判定値に達していれば(ステップS307;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に設けられた通過検出バッファの格納値である通過検出バッファ値を「1」に設定する(ステップS308)。また、第1ゲート通過判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS309)。
ステップS307にて第1ゲート通過判定カウント値が検出判定値に達していない場合には(ステップS307;No)、第1通過ゲート41Aを通過した遊技球が第1ゲートスイッチ21Aにより有効に検出されていないことに対応して、第2ゲート通過判定カウント値が検出判定値に達したか否かを判定する(ステップS310)。このとき、第2ゲート通過判定カウント値が検出判定値に達していなければ(ステップS310;No)、第2通過ゲート41Bを通過した遊技球が第2ゲートスイッチ21Bにより有効に検出されていないことに対応して、ゲート通過判定処理を終了する。これに対して、第2ゲート通過判定カウント値が検出判定値に達していれば(ステップS310;Yes)、通過検出バッファ値を「2」に設定する(ステップS311)。また、第2ゲート通過判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS312)。
ステップS309、S312の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた保留記憶数カウンタの格納値である保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS313)。そして、ステップS313における読出値が、所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(図39のステップS314)。このとき、ステップS313での読出値が上限値に達していなければ、普通図柄や飾り図柄の可変表示を実行するための始動条件(普通始動条件)が有効に成立したことになる。
このように、ステップS314にて読出値が上限値に達していないときには(ステップS314;No)、保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS315)。続いて、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどによって更新されている数値データのうちから、普図表示結果決定用の乱数値MR1や変動パターン種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、抽出する(ステップS316)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして普図保留記憶部151における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS317)。
ステップS317にて乱数値を記憶した後には、普図保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS318)。一例として、ステップS318の処理では、ROM101における普図保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレス(先頭アドレス)を送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。このときには、保留記憶数カウント値に応じて異なる記憶アドレスを設定することにより、普図ゲームの保留記憶数に対応して異なる普図保留記憶数通知コマンドが送信されるようにしてもよい。あるいは、保留記憶数カウント値に応じて異なるバッファ値を送信コマンドバッファにおける所定のバッファ領域に格納することにより、普図ゲームの保留記憶数に対応して異なる普図保留記憶数通知コマンドが送信されるようにしてもよい。こうして設定された普図保留記憶数通知コマンドは、例えば普通図柄プロセス処理が終了した後、図32に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。こうしたステップS318における送信設定に続いて、通過検出時判定処理を実行する(ステップS319)。
ステップS314にて読出値が上限値に達している場合や(ステップS314;Yes)、ステップS319にて通過検出時判定処理を実行した後には、通過検出バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS320)。このとき、通過検出バッファ値が「1」であれば(ステップS320;「1」)、通過検出バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS321)、図38に示すステップS310の処理に進む。これに対して、通過検出バッファ値が「2」であるときには(ステップS320;「2」)、通過検出バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS322)、ゲート通過判定処理を終了する。
この実施の形態では、第1ゲートスイッチ21Aと第2ゲートスイッチ21Bの双方が同時に有効な遊技球の通過を検出した場合には、所定時間内(例えば2ミリ秒内)で実行される処理において、双方のスイッチが有効な遊技球の通過を検出したことに基づく処理が実行される。すなわち、図38に示すステップS307にて第1ゲート通過判定カウント値が検出判定値に達したと判定されたときには、図38に示すステップS308、S309、S313の処理を実行してから、図39に示すステップS314〜S319の処理を実行した後、ステップS320にて通過検出バッファ値が「1」であることに対応して、ステップS321の処理を実行してから、図38に示すステップS310の処理に進む。そして、ステップS310にて第2ゲート通過判定カウント値が検出判定値に達したと判定されたときには、図38に示すステップS311〜S313の処理を実行してから、図39に示すステップS314〜S319の処理を実行した後、ステップS320にて通過検出バッファ値が「2」であることに対応して、ステップS322の処理を実行してから、ゲート通過判定処理を終了する。これにより、第1ゲートスイッチ21Aと第2ゲートスイッチ21Bの双方が同時に有効な遊技球の通過を検出した場合でも、確実に双方の有効な検出に基づく処理を完了できる。
図40は、図39のステップS319にて実行される通過検出時判定処理の一例を示すフローチャートである。図40に示す通過検出時判定処理において、CPU103は、まず、普図表示結果決定テーブルを使用テーブルにセットする(ステップS341)。このときには、例えばパチンコ遊技機1における遊技状態にかかわりなく、図9(A)に示す低ベース時普図表示結果決定テーブル130Aを選択して、使用テーブルにセットすればよい。使用テーブルにセットする際には、例えばRAM102の所定領域に設けられたテーブルポインタなどに、ROM101におけるテーブルデータの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。
続いて、ステップS341にてセットした普図表示結果決定テーブルを参照することにより、図39に示すステップS316の処理により抽出した乱数値MR1に応じた普図表示結果を特定する(ステップS342)。このときには、乱数値MR1を示す数値データと、低ベース時普図表示結果決定テーブル130Aに格納された決定値とを比較して、乱数値MR1と合致した決定値が割り当てられた普図表示結果は「普図ハズレ」であるか「普図当り」であるかを特定する。そして、ステップS342にて特定された普図表示結果が「普図当り」であるか否かを判定する(ステップS343)。このとき、特定された普図表示結果が「普図当り」ではなく「普図ハズレ」であれば(ステップS343;No)、図39に示すステップS316の処理により抽出した乱数値MR2が擬似連あり共通範囲の範囲内であるか否かを判定する(ステップS344)。
ここで、図10(A)に示す普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aの設定例では、遊技状態が低ベース状態であるときに、普図保留記憶数にかかわらず、変動パターン種別決定用の乱数値MR2が「2320」〜「2410」の範囲内であれば、少なくとも「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンのみが分類された変動パターン種別に決定され、「擬似連」の可変表示演出が実行されることになる。したがって、ステップS344では、乱数値MR2が「2320」〜「2410」の範囲内であるか否かを判定し、範囲内であれば擬似連あり共通範囲の範囲内であるとする一方で、範囲外であれば擬似連あり共通範囲の範囲外であるとする。
ステップS344にて擬似連あり共通範囲の範囲外であった場合には(ステップS344;No)、主基板11から演出制御基板12に対して第1ゲート通過指定コマンドを送信するための設定を行ってから(ステップS345)、通過検出時判定処理を終了する。これに対して、ステップS344にて擬似連あり共通範囲の範囲内であった場合には(ステップS344;Yes)、主基板11から演出制御基板12に対して第2ゲート通過指定コマンドを送信するための設定を行ってから(ステップS346)、通過検出時判定処理を終了する。また、ステップS343にて普図表示結果が「普図当り」である場合には(ステップS343;Yes)、主基板11から演出制御基板12に対して第3ゲート通過指定コマンドを送信するための設定を行ってから(ステップS347)、通過検出時判定処理を終了する。
こうした通過検出時判定処理が実行されることにより、第1通過ゲート41Aや第2通過ゲート41Bにおける遊技球の通過が検出された時点で、遊技状態が低ベース状態である場合に普図表示結果が「普図当り」となるか否かや、保留記憶数にかかわりなく「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かを特定し、特定結果に応じて異なるゲート通過指定コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して伝送させることができる。
図38に示すステップS131にてゲート通過判定処理が実行された後には、普図プロセスフラグの値に応じて、図37に示すステップS140〜S144の処理のいずれかを選択して実行する。ステップS140の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部151に格納された保留データの有無などに基づいて、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。このとき、例えば普図保留記憶部151に格納された保留データがある場合には、普図表示結果を「普図ハズレ」とするか「普図当り」とするかの決定などが行われた後、普図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS141の変動パターン設定処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示に対応(同期)して実行される飾り図柄の可変表示における変動パターンの決定などが行われた後、普図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS142の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおいて普通図柄を変動させるための設定が行われる。こうした設定に基づいて変動する普通図柄は、ステップS143の普通図柄停止処理が実行されることにより、その変動が停止して普通図柄の可変表示結果となる普図表示結果が表示される。普通図柄変動処理では、普通図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。このときには、計測された経過時間が変動パターンなどに対応した普図変動時間に達したか否かの判定が行われる。そして、普図変動時間に達したときには、普図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS143の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示結果を導出表示して普図ゲームを終了するための設定が行われる。なお、普通図柄の可変表示結果を導出表示するための設定は、ステップS142の普通図柄変動処理にて、計測された経過時間が普図変動時間に達したときに、普図プロセスフラグの値が“3”に更新されることなどに伴って、行われるようにしてもよい。また、普通図柄停止処理では、普図表示結果が「普図当り」である場合に、例えば普通可変入賞球装置6が備える可動翼片に連結された普通電動役物用のソレノイド81を駆動するための普電作動パターンの設定といった、始動入賞口を閉鎖状態から開放状態へと変化させるための設定を行ってから、普図プロセスフラグの値が“4”に更新されればよい。これに対して、普図表示結果が「普図ハズレ」である場合には、普図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS144の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6が備える可動翼片を垂直位置から傾動位置に移動させることなどにより、始動入賞口を遊技球が通過しない閉鎖状態から遊技球が通過しやすい開放状態に変化させる設定が行われる。例えば、普通電動役物作動処理では、ステップS143の普通図柄停止処理にてセットされた普電作動パターンの設定に応じて、普通電動役物用のソレノイド81を駆動して始動入賞口を開放状態としてからの経過時間が計測される。このときには、始動口スイッチ22によって検出された遊技球の個数がカウントされる。そして、経過時間が普電作動パターンに対応した開放時間に達したことや、始動口スイッチ22によって検出された遊技球の個数が所定個数に達したことといった、所定の開放終了条件が成立したときに、普通電動役物用のソレノイド81の駆動を停止して、可動翼片を傾動位置から垂直位置に戻すことなどにより、始動入賞口を開放状態から閉鎖状態に変化させるための設定が行われる。そして、始動入賞口を開放状態とする回数が普電作動パターンに対応した開放回数に達したときには、普図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図41は、図37のステップS140にて実行される普通図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図41に示す普通図柄通常処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定することにより、普図ゲームの保留記憶があるか否かを判定する(ステップS361)。このとき、保留記憶数カウント値が「0」以外であれば(ステップS361;No)、普図保留記憶部151にて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、普図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、変動パターン種別決定用の乱数値MR2を示す数値データとを、それぞれ読み出す(ステップS362)。こうして読み出された数値データは、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた普図変動用乱数値バッファなどに格納されればよい。そして、保留記憶数カウント値を1減算するように更新するとともに、普図保留記憶部151にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS363)。
ステップS363の処理に続いて、遊技制御フラグ設定部152に設けられた高ベースフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS364)。このとき、高ベースフラグがオフであれば(ステップS364;No)、パチンコ遊技機1における遊技状態が低ベース状態(低確低ベース状態)であることに対応して、図9(A)に示す低ベース時普図表示結果決定テーブル130Aを選択し、使用テーブルにセットする(ステップS365)。これに対して、高ベースフラグがオンであれば(ステップS364;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態、第1高確高ベース状態、第2高確高ベース状態のいずれか)であることに対応して、図9(B)に示す高ベース時普図表示結果決定テーブル130Bを選択し、使用テーブルにセットする(ステップS366)。
ステップS365、S366の処理のいずれかを実行した後には、使用テーブルにセットされた普図表示結果決定テーブルを参照することにより、ステップS362にて読み出された普図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「普図当り」の普図表示結果に割り当てられた決定値のいずれかと合致するか否かに応じて、普図表示結果を「普図当り」とするか否かを決定する(ステップS367)。このときには、ステップS367における決定結果が「普図当り」であるか否かの判定が行われる(ステップS368)。
ステップS368にて「普図当り」であると判定された場合には(ステップS368;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた普図当りフラグをオン状態にセットする(ステップS369)。ステップS368にて「普図当り」ではなく「普図ハズレ」と判定された場合や(ステップS368;No)、ステップS369の処理を実行した後には、普図表示結果に対応した確定普通図柄の設定が行われる(ステップS370)。そして、普図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に設定してから(ステップS371)、普通図柄通常処理を終了する。また、ステップS361にて保留記憶数カウント値が「0」であるときには(ステップS361;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS372)、普通図柄通常処理を終了する。
図42は、図37のステップS141にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図42に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、普図当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS381)。このとき、普図当りフラグがオンであれば(ステップS381;Yes)、図10(B)に示す普図当り変動パターン種別決定テーブル132Bを選択し、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS382)。これに対して、普図当りフラグがオフである場合には(ステップS381;No)、図10(A)に示す普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aを選択し、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS383)。
ステップS382、S383の処理のいずれかを実行した後には、例えば普図変動用乱数値バッファなどから、変動パターン種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを取得する(ステップS384)。そして、ステップS384にて取得した変動パターン種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づき、ステップS382又はステップS383の処理によりセットした変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS385)。
ここで、ステップS384、S385の処理では、普図表示結果が「普図ハズレ」となるか「普図当り」となるかにかかわりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR2を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。また、図10(A)に示す普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aは、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターン種別と、リーチ状態とはならない変動パターン種別とを含んでいる。したがって、普図表示結果が「普図ハズレ」となる場合には、ステップS385にて変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定することができる。さらに、図10(A)に示す普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aや図10(B)に示す普図当り変動パターン種別決定テーブル132Bは、「擬似連」の可変表示演出を実行するか否かや、実行する場合における擬似連変動(再変動)の実行回数に応じて、変動パターンが分類された変動パターン種別を含んでいる。したがって、ステップS385にて変動パターン種別を決定することにより、「擬似連」の可変表示演出を実行するか否かや、実行する場合における擬似連変動(再変動)の実行回数を決定することができる。
こうしてステップS385にて変動パターン種別が決定された後には、普図表示結果を「普図当り」とするか否かの決定結果、あるいは、ステップS385にて決定された変動パターン種別などに応じて、図11(A)に示す普図ハズレ変動パターン決定テーブル133A及び図11(B)に示す普図当り変動パターン決定テーブル133Bのいずれかを選択し、変動パターンを予め複数用意された変動パターンのいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS386)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS387)。そして、ステップS387にて抽出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づき、ステップS386にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS388)。
ここで、ステップS387、S388の処理では、普図表示結果が「普図ハズレ」となるか「普図当り」となるかにかかわりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、図11(A)に示す普図ハズレ変動パターン決定テーブル133Aは、例えば変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−4に対応して、リーチ演出における演出態様が異なる変動パターンを含んでいる。さらに、図11(B)に示す普図当り変動パターン決定テーブル133Bは、例えば変動パターン種別CA4−1〜変動パターン種別CA4−4に対応して、リーチ演出における演出態様が異なる変動パターンを含んでいる。したがって、ステップS388にて変動パターンを決定することにより、リーチ演出における演出態様を複数種類のいずれかに決定することができる。
このようなステップS388における変動パターンの決定に続いて、その変動パターンの決定結果に応じた普通図柄の可変表示時間である普図変動時間を設定する(ステップS389)。その後、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームを開始させるように、普通図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS390)。一例として、ステップS390の処理では、普通図柄表示器20による普通図柄の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS390の処理を実行した後には、普通図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS391)。例えば、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して普図表示結果通知コマンド、普図変動時パターン指定コマンド、普図保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された普図変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS391での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図32に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して、普図表示結果通知コマンド、普図変動時パターン指定コマンド、普図保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば普図変動時パターン指定コマンドを最初に送信してから、普図表示結果通知コマンド、普図保留記憶数通知コマンドの順で送信されるようにしてもよい。その後、普図プロセスフラグの値を普通図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS392)、変動パターン設定処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図43のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図43に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS401)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、乱数更新処理が実行され(ステップS402)、演出制御に用いる演出用乱数のうち、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。続いて、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS403)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS403にてタイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS403;No)、ステップS402の処理に戻る。他方、ステップS403にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS403;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS404)、コマンド解析処理を実行する(ステップS405)。ステップS405にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS405にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行してから(ステップS406)、ステップS402の処理に戻る。ステップS406の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
図44は、図43のステップS406にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS160〜S165の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS160の変動開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この変動開始待ち処理には、主基板11から伝送される変動開始コマンドとして、普図表示結果通知コマンドや普図変動時パターン指定コマンドを受信したか否かに応じて、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示を、開始するか否かの判定を行う処理などが含まれている。このとき、可変表示を開始する旨の判定がなされた場合には、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS161の飾り図柄変動設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動設定処理には、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態であるときに、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの開始に対応して、飾り図柄の可変表示を含めた各種の演出動作を行うための処理が含まれている。例えば、飾り図柄変動設定処理では、変動パターンや普通図柄の可変表示結果などに応じて、飾り図柄の可変表示において最終停止図柄となる確定飾り図柄や、仮停止図柄、予告パターン等を決定する処理などが実行される。そして、飾り図柄変動設定処理では、これらの決定結果に基づいて、図柄変動制御パターンや予告演出制御パターン等が設定される。こうした決定や設定などが行われた後には、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS162の飾り図柄変動中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動中処理には、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)に対応して、図柄変動制御パターンや予告演出制御パターンなどから各種の制御データを読み出して、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。こうした演出制御を行った後、例えば図柄変動制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される普図変動終了コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。図柄変動制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS163の飾り図柄変動終了時処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動終了時処理には、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったか否かを判定する処理などが含まれている。「普図当り」となったか否かは、例えば普図ゲームの開始時に主基板11から伝送される普図表示結果通知コマンドなどから、特定されればよい。このとき、「普図当り」となった旨の判定がなされれば、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される。また、「普図当り」ではなく「普図ハズレ」となった旨の判定がなされた場合には、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS164の普図当り後演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この普図当り後演出処理には、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となったことなどに対応した普図当り後演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となってからの所定期間における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態や低確高ベース状態といった低確状態となるまでは、普図当り後演出処理が繰り返し実行されて、特別図柄表示装置4による特図ゲームの実行に対応した演出動作の制御や、パチンコ遊技機1における遊技状態が第1高確高ベース状態や第2高確高ベース状態のいずれかである場合に対応した演出動作の制御などが、行われればよい。
ステップS165のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理では、例えば高確高ベース状態への制御回数がリミット値に達した場合などに対応して予め用意された普図当り後演出制御パターン等が設定される。そして、その普図当り後演出制御パターン等に応じた演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、各種の演出動作を制御する処理が実行される。これにより、特定遊技状態の終了後には高確高ベース状態に制御されない場合に対応した演出動作の制御などが行われればよい。なお、特定遊技状態の終了後に低確高ベース状態へと制御される場合には、演出プロセスフラグの値を“4”に更新して、普図当り後演出処理が繰り返し実行されるようにすればよい。これに対して、特定遊技状態の終了後に低確低ベース状態へと制御される場合には、演出プロセスフラグの値を“0”に更新して、変動開始待ち処理が実行されるようにすればよい。
図45は、図44のステップS160にて実行される変動開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。図45に示す変動開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられた普図変動保留カウンタの格納値である普図変動保留カウント値が「0」であるか否かを判定することにより、飾り図柄の可変表示が開始されるか否かを判定する(ステップS501)。
ステップS501にて普図変動保留カウント値が「0」以外である場合には(ステップS501;No)、演出制御フラグ設定部191に設けられた連続予告実行フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS502)。ここで、連続予告実行フラグは、複数回の可変表示にわたる連続演出となる予告演出が実行されるときに図48に示すステップS635の処理にてオン状態にセットされ、連続予告となる予告演出が終了すると図49に示すステップS647の処理にてクリアされてオフ状態となる。このとき、連続予告実行フラグがオフであれば(ステップS502;No)、演出制御フラグ設定部191に設けられた保留チェック済みフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS503)。ここで、保留チェック済みフラグは、ステップS504にて普図変動保留チェック処理が実行されたときにオン状態となり、飾り図柄の可変表示が実行されることに対応してクリアされてオフ状態となる。したがって、保留チェック済みフラグは、ステップS504にて普図変動保留チェック処理を1回実行した後には、飾り図柄の可変表示が実行されるまでオン状態に維持され、普図変動保留チェック処理を実行済みである旨を示すことができる。
ステップS503にて保留チェック済みフラグがオフである場合には(ステップS503;No)、普図変動保留チェック処理を実行する(ステップS504)。ステップS502にて連続予告実行フラグがオンであるときや(ステップS502;Yes)、ステップS503にて保留チェック済みフラグがオンであるときには、普図変動保留チェック処理を実行することなく、ステップS505の処理に進む。これにより、連続予告となる予告演出の実行を開始した後には、重複して連続予告となる予告演出を実行するための処理が行われることを制限できる。また、飾り図柄の可変表示が実行されるまでにステップS504の普図変動保留チェック処理を1回実行した後には、この処理が繰り返し実行されることを防止できる。
その後、例えば主基板11から伝送される普図表示結果通知コマンドや普図変動時パターン指定コマンドなどの受信があったか否かを判定することなどにより、普通図柄表示器20における普通図柄を用いた普図ゲームにて変動開始となるか否かを判定する(ステップS505)。このとき、変動開始ではないと判定されれば(ステップS505;No)、変動開始待ち処理を終了する。これに対して、変動開始となる場合には(ステップS505;Yes)、ゲート通過情報バッファにおけるゲート通過指定データの記憶内容をシフトさせる(ステップS506)。この場合には、例えばゲート通過情報バッファに記憶されている保留番号「1」のゲート通過指定データを読み出してから、保留番号「1」より下位の保留番号「2」〜「4」のゲート通過指定データを、1つずつ上位にシフトさせればよい。
ステップS506の処理に続いて、普図変動保留カウンタにおける格納値である普図変動保留カウント値を、1減算するように更新する(ステップS507)。また、保留チェック済みフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS508)。そして、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS509)、変動開始待ち処理を終了する。また、ステップS501にて普図変動保留カウント値が「0」である場合には(ステップS501;Yes)、連続予告となる予告演出を実行するために使用される予告パターン(連続予告パターン)の記憶をクリアしてから(ステップS510)、変動開始待ち処理を終了する。
図46は、図45のステップS504にて実行される普図変動保留チェック処理の一例を示すフローチャートである。図46に示す普図変動保留チェック処理において、演出制御用CPU120は、まず、この時点における普図変動保留カウント値を、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた普図保留数バッファに格納することなどにより、普図保留数バッファ値として保持しておく(ステップS601)。
ステップS601の処理に続いて、図31(B)に示すゲート通過情報バッファの記憶内容をチェックして普図当り保留番号バッファ値や擬似連保留番号バッファ値を設定するために用いられる変数Mの値を「1」に設定する初期設定が行われる(ステップS602)。このときには、普図当り保留番号バッファをクリアするとともに(ステップS603)、擬似連保留番号バッファをクリアして(ステップS604)、双方のバッファ値を「0」に初期化しておく。
その後、ゲート通過情報バッファに記憶されているゲート通過指定データのうちで、変数Mに対応した保留番号のゲート通過指定データを読み出す(ステップS605)。このときには、読出結果が「普図当り」の普図表示結果を示しているか否かを判定する(ステップS606)。そして、読出結果が「普図当り」の普図表示結果を示していれば(ステップS606;Yes)、普図当り保留番号バッファ値を変数Mの値に設定する(ステップS607)。
ステップS606にて読出結果が「普図当り」ではなく「普図ハズレ」の普図表示結果を示していれば(ステップS606;No)、さらに、その読出結果が擬似連あり共通範囲内を示しているか否かを判定する(ステップS608)。このとき、読出結果が擬似連あり共通範囲内を示していれば(ステップS608;Yes)、擬似連保留番号バッファ値を変数Mの値に設定する(ステップS609)。
ステップS608にて読出結果が擬似連あり共通範囲内ではなく共通範囲外を示していれば(ステップS608;No)、変数Mの値が普図変動保留カウント値に達したか否かを判定する(ステップS610)。このとき、変数Mの値が普図変動保留カウント値に達していなければ(ステップS610;No)、変数Mの値を1加算するように更新してから(ステップS611)、ステップS605の処理に戻る。
ステップS607、S609の処理のいずれかを実行した後や、ステップS610にて変数Mの値が普図変動保留カウント値に達していた場合には(ステップS610;Yes)、保留チェック済みフラグをオン状態にセットしてから(ステップS612)、普図変動保留チェック処理を終了する。こうした普図変動保留チェック処理では、ステップS602、S603の処理により普図当り保留番号バッファ及び擬似連保留番号バッファをクリアした後に、ステップS606にて普図表示結果が「普図当り」であると判定された場合にはステップS607にて普図当り保留番号バッファ値が設定される一方、ステップS608にて擬似連あり共通範囲内であると判定された場合にはステップS609にて擬似連保留番号バッファ値が設定される。したがって、普図ゲームの保留記憶がある場合には、先に実行される普図ゲームに対応するゲート通過指定データから順に記憶内容をチェックして、「普図当り」の普図表示結果となるものが見付かった時点で普図当り保留番号バッファ値を設定して普図変動保留チェック処理が終了し、また、擬似連あり共通範囲内となるものが見付かった時点で擬似連保留番号バッファ値を設定して普図変動保留チェック処理が終了する。
図47は、図44のステップS161にて実行される飾り図柄変動設定処理の一例を示すフローチャートである。図47に示す飾り図柄変動設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば普図表示結果通知コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果(普図表示結果)が「普図ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS521)。このとき、普図表示結果が「普図ハズレ」であれば(ステップS521;Yes)、例えば普図変動時パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、まず、図14(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを選択してセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する。次に、図14(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを選択してセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−2を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する。このときには、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せに基づき、図15に示すような左右出目判定テーブル161を参照することにより、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれとなるかを判定する。その後、図14(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを選択してセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3と、左右出目タイプDC1−1とに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する。
こうして、ステップS523の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる飾り図柄を決定することで、確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや特定組合せ、あるいは、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれか、さらには、図16に示すような所定の非リーチ組合せとなることを防止できる。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、図17(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の飾り図柄を決定する。次に、図17(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することにより、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに応じて、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄との図柄差を決定する。こうして決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
このように、ステップS524の処理では、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄が決定される。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
ステップS521にて普図表示結果が「普図ハズレ」ではなく「普図当り」である場合には(ステップS521;No)、特定組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では、図18に示す最終停止図柄決定テーブル163を、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163を参照することにより、特定組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
ステップS523〜S525の処理のいずれかを実行した後には、普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターン(例えば変動パターンPA1−3、変動パターンPA3−4〜変動パターンPA3−9、変動パターンPA4−4〜変動パターンPA4−9など)であるか否かを判定する(ステップS526)。そして、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンであると判定された場合には(ステップS526;Yes)、「擬似連」の可変表示演出にて仮停止表示させる擬似連時仮停止図柄を決定する(ステップS527)。
一例として、ステップS527の処理では、まず、受信した普図変動時パターン指定コマンドに示される変動パターンにおける擬似連変動の実行回数を定数Kにセットする。すなわち、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(初回変動は含まない)が1回の変動パターンである場合には定数Kを「1」に設定し、擬似連変動の実行回数が2回の変動パターンである場合には定数Kを「2」に設定し、擬似連変動の実行回数が3回の変動パターンである場合には定数Kを「3」に設定する。続いて、決定し終えた仮停止図柄の組合せ数を示す変数Lに「0」を設定する。また、変動パターンPA1−3が指定された場合には、図19(A)に示す擬似連チャンス目決定テーブル164Aを選択する一方、変動パターンPA1−3以外の変動パターンが指定された場合には、図19(B)に示す擬似連チャンス目決定テーブル164Bを選択し、それぞれを使用テーブルにセットする。その後、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR2−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3−1を示す数値データに基づき、使用テーブルにセットした擬似連チャンス目決定テーブル164A、164Bのいずれかを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せを決定する。このときには、変数Lを1加算して更新し、更新後の変数Lが定数Kと合致するか否かを判定する。
更新後の変数Lが定数Kと合致すれば、擬似連時仮停止図柄の決定を終了する。これに対して、更新後の変数Lが定数Kと合致しなければ、演出制御用CPU120は、図19(C)に示す擬似連チャンス目決定テーブル164Cを選択し、使用テーブルにセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR2−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR2−2を示す数値データに基づき、使用テーブルにセットした擬似連チャンス目決定テーブル164Cを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せを決定する。このときには、変数Lを1加算して更新し、更新後の変数Lが定数Kと合致するか否かを判定する。
更新後の変数Lが定数Kと合致すれば、擬似連時仮停止図柄の決定を終了する。これに対して、更新後の変数Lが定数Kと合致しなければ、演出制御用CPU120は、図19(D)に示す擬似連チャンス目決定テーブル164Dを選択し、使用テーブルにセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR2−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR2−3を示す数値データに基づき、使用テーブルにセットした擬似連チャンス目決定テーブル164Dを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定する。このときには、変数Lを1加算して更新することで、更新後の変数Lが定数Kと合致するので、擬似連時仮停止図柄の決定を終了する。
ステップS526にて「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンではないと判定された場合や(ステップS526;No)、ステップS527にて擬似連時仮停止図柄を決定した後には、連続予告設定処理を実行する(ステップS528)。図48及び図49は、ステップS528にて実行される連続予告設定処理の一例を示すフローチャートである。この連続予告設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御フラグ設定部191に設けられた連続予告実行フラグがオンであるか否かを判定する(図48のステップS621)。
ステップS621にて連続予告実行フラグがオフである場合には(ステップS621;No)、普図保留数バッファ値が「2」以上であるか否かを判定する(ステップS622)。ここで、普図保留数バッファ値が「2」未満であるときには(ステップS622;No)、連続予告となる予告演出を実行できる程度に可変表示(普図ゲーム)の保留記憶がなされていないことから、連続予告となる予告演出を実行しないものとして、連続予告設定処理を終了する。
ステップS622にて普図保留数バッファ値が「2」以上であるときには(ステップS622;Yes)、例えば普図表示結果通知コマンドにより通知された普図表示結果などに基づいて、今回の普図ゲームにおける普図表示結果が「普図当り」であるか否かを判定する(ステップS623)。ここで、今回の特図ゲームで「普図当り」となる場合には(ステップS623;Yes)、連続予告となる予告演出を開始しても今回の可変表示で特定組合せの確定飾り図柄が導出表示されてしまい、適切な連続予告を実行することが困難であるため、連続予告となる予告演出を実行しないものとして、連続予告設定処理を終了する。
ステップS623にて今回の特図ゲームでは「普図当り」ではなく「普図ハズレ」となる場合には(ステップS623;No)、例えば普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに基づいて、今回の普図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示において「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かを判定する(ステップS624)。ここで、今回の普図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示で「擬似連」の可変表示演出が実行されるときには(ステップS624;Yes)、単独予告に含まれる擬似連時予告が実行されれば、あたかも複数回の可変表示にわたって予告演出が実行されるように見せることができ、あえて連続予告となる予告演出を実行する必要がない。そこで、このときには、連続予告となる予告演出を実行しないものとして、連続予告設定処理を終了する。
ステップS624にて「擬似連」の可変表示演出が実行されない場合には(ステップS624;No)、例えば普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに基づいて、今回の普図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示においてリーチ状態となり、しかも、リーチ演出としてスーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)の演出態様となるか否かを判定する(ステップS625)。ここで、今回の普図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示でスーパーリーチとなるリーチ演出が実行されるときには(ステップS625;Yes)、リーチ演出によって普図表示結果が「普図当り」となる期待感が高められ、連続予告となる予告演出による演出効果が希薄化されてしまい、連続予告による演出効果を高めることが困難になる。そこで、このときには、連続予告となる予告演出を実行しないものとして、連続予告設定処理を終了する。
ステップS625にてスーパーリーチのリーチ演出が実行されない場合には(ステップS625;No)、図28(A)に示す連続予告種別決定テーブル183を選択し、連続予告種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS626)。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、連続予告種別決定用の乱数値SR3−1を示す数値データを抽出する(ステップS627)。そして、抽出した乱数値SR3−1を示す数値データに基づき、連続予告種別決定テーブル183を参照することにより、図28(A)に示す各種条件の成否に応じて、連続予告なし、あるいは、連続予告CRY1及び連続予告CRY2といった予め複数用意された連続予告種別のいずれかに、決定する(ステップS628)。このときには、ステップS628での決定結果が連続予告なしであるか否かを判定する(ステップS629)。そして、連続予告なしに決定された場合には(ステップS629;Yes)、連続予告となる予告演出を実行するための予告パターン等を決定する必要がないことから、連続予告設定処理を終了する。
ステップS629にて、連続予告なしではなく、連続予告CRY1及び連続予告CRY2といった連続予告種別のいずれかであると判定された場合には(ステップS629;No)、連続予告残回数カウント値の設定を行う(ステップS630)。一例として、ステップS630の処理では、普図当り保留番号バッファ値と擬似連保留番号バッファ値のいずれかが、「2」以上の値となっているか否かを判定する。このとき、普図当り保留番号バッファ値が「2」以上であれば、普図当り保留番号バッファ値を連続予告残回数カウント値として設定する。また、擬似連保留番号バッファ値が「2」以上であれば、擬似連保留番号バッファ値を連続予告残回数カウント値として設定する。普図当り保留番号バッファ値と擬似連保留番号バッファ値がいずれも「2」未満である場合には、普図保留数バッファ値を連続予告残回数カウント値として設定する。
ステップS630における設定を行った後には、ステップS628の処理により決定された連続予告種別に応じて、連続予告パターン決定テーブル184A、185Aのいずれかを選択し、連続予告パターンを決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS631)。すなわち、ステップS628にて連続予告CRY1の連続予告種別に決定された場合には、図29(A)に示す連続予告パターン決定テーブル184Aを使用テーブルに選択する。その一方で、ステップS628にて連続予告CRY2の連続予告種別に決定された場合には、図30(A)に示す連続予告パターン決定テーブル185Aを使用テーブルに選択する。
ステップS631にて使用テーブルをセットした後には、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、連続予告パターン決定用の乱数値SR3−2を示す数値データを抽出する(ステップS632)。そして、抽出した乱数値SR3−2を示す数値データに基づき、ステップS631にてセットした連続予告パターン決定テーブルを参照することにより、連続予告となる予告演出を実行するために使用する連続予告パターンが決定される(ステップS633)。このときには、例えば決定された連続予告パターンを特定可能に示すデータをRAM122の所定領域に格納することなどにより、連続予告パターンを記憶しておく(ステップS634)。また、連続予告となる予告演出の実行を開始することに対応して、連続予告実行フラグをオン状態にセットする(ステップS635)。
ここで、ステップS632、S633の処理では、ステップS628の処理により決定された連続予告種別が連続予告CRY1であるか連続予告CRY2であるかにかかわりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される連続予告パターン決定用となる共通の乱数値SR3−2を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより連続予告パターンを複数パターンのいずれかに決定することができる。これにより、複数の予告種別を設けた場合でも、予告パターンを決定するための処理を共通化して、プログラム容量の増大を抑制することができる。
その後、ステップS634にて記憶した連続予告パターンを読み出す(ステップS636)。そして、連続予告パターンの読出結果や連続予告残回数カウント値に基づき、今回の普図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示における使用パターンとなる予告パターンを決定する(ステップS637)。一例として、ステップS637の処理では、まず、連続中予告パターン設定テーブルとなる所定テーブルを選択し、使用テーブルにセットする。ここで、連続中予告パターン設定テーブルは、例えば図29(B)や図30(B)に示すように、連続予告パターンと連続予告残回数カウント値とに対応する予告パターンを設定するためのテーブルとして構成されたものであればよい。続いて、連続予告パターンの読出結果や連続予告残回数カウント値に基づき、連続中予告パターン設定テーブルを参照することにより、今回の使用パターンとなる予告パターンが決定されればよい。こうして今回の予告パターンが決定された後には、連続予告残回数カウント値を、例えば1減算するなどして更新してから(ステップS638)、連続予告設定処理を終了する。
ステップS621にて連続予告実行フラグがオンである場合には(ステップS621;Yes)、連続予告残回数カウント値が「1」であるか否かを判定する(図49のステップS639)。このとき、連続予告残回数カウント値が「1」以外であれば(ステップS639;No)、例えば普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに基づいて、今回の普図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示において「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かを判定する(ステップS640)。そして、「擬似連」の可変表示演出が実行されない場合には(ステップS640;No)、例えば普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに基づいて、今回の普図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示においてリーチ状態となり、しかも、リーチ演出としてスーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)の演出態様となるか否かを判定する(ステップS641)。
ステップS640にて「擬似連」の可変表示演出が実行される場合や(ステップS640;Yes)、ステップS641にてスーパーリーチのリーチ演出が実行される場合には(ステップS641;Yes)、連続予告による演出効果の向上が困難になることから、連続予告となる予告演出を中止するための設定が行われる(ステップS642)。一例として、ステップS642の処理では、連続予告残回数カウンタをクリアして格納値を「0」に初期化することや、RAM122の所定領域における連続予告パターンの記憶をクリアして消去することといった、連続予告を中止するための各種設定が行われればよい。その一方で、ステップS641にてスーパーリーチのリーチ演出が実行されない場合には(ステップS641;No)、図48に示すステップS636の処理に進むことで、今回の予告パターンが決定されればよい。
ステップS639にて連続予告残回数カウント値が「1」である場合には(ステップS639;Yes)、連続予告における最終の予告演出を実行するための予告パターンを決定するための処理が実行される。このときには、まず、連続予告種別に応じて連続予告最終パターン決定テーブル184B、185Bのいずれかを選択し、連続予告最終パターンを決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS643)。一例として、ステップS643の処理では、RAM122の所定領域における連続予告パターンの記憶を読み出し、読出結果となる連続予告パターンが連続予告CRY1及び連続予告CRY2といった連続予告種別のいずれに分類されるものであるかを特定する。そして、連続予告CRY1の連続予告種別に分類される連続予告パターンである場合には、図29(C)に示す連続予告最終パターン決定テーブル184Bを使用テーブルに選択する。その一方で、連続予告CRY2の連続予告種別に分類される連続予告パターンである場合には、図30(C)に示す連続予告最終パターン決定テーブル185Bを使用テーブルに選択する。
ステップS643にて使用テーブルをセットした後には、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2を示す数値データを抽出する(ステップS644)。そして、抽出した乱数値SR4−2を示す数値データに基づき、ステップS643にてセットした連続予告最終パターン決定テーブルを参照することにより、連続予告最終パターンとなる単一又は複数の予告パターンが決定される(ステップS645)。このときには、連続予告となる予告演出を完了するための設定が行われる(ステップS646)。一例として、ステップS646の処理では、連続予告残回数カウンタをクリアして格納値を「0」に初期化することや、RAM122の所定領域における連続予告パターンの記憶をクリアして消去することといった、連続予告を完了するための各種設定が行われればよい。
ステップS642、S646の処理のいずれかを実行した後には、連続予告実行フラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップS647)、連続予告設定処理を終了する。こうした連続予告設定処理では、図48に示すステップS621の処理で連続予告実行フラグがオンであると判定されたときには、ステップS626〜S635の処理を実行することが制限される。したがって、連続予告となる予告演出の実行を開始した後には、重複して連続予告となる予告演出を実行するための処理が行われることを制限できる。
図47に示すステップS528にて以上のような連続予告設定処理を実行した後には、単独予告設定処理を実行する(ステップS529)。図50は、図47のステップS529にて実行される単独予告設定処理の一例を示すフローチャートである。この単独予告設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、連続予告実行フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS661)。このとき、連続予告実行フラグがオンであれば(ステップS661;Yes)、単独予告となる予告演出は実行しないものと判断して、そのまま単独予告設定処理を終了する。
ステップS661にて連続予告実行フラグがオフである場合には(ステップS661;No)、図23(A)に示す単独予告種別決定テーブル180を選択し、単独予告種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS662)。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、単独予告種別決定用の乱数値SR4−1を示す数値データを抽出する(ステップS663)。そして、抽出した乱数値SR4−1を示す数値データに基づき、単独予告種別決定テーブル180を参照することにより、変動パターンに応じて、単独予告なし、あるいは、単独予告CTY1及び単独予告CTY2といった予め複数用意された単独予告種別のいずれかに、決定する(ステップS664)。このときには、ステップS664での決定結果が単独予告なしであるか否かを判定する(ステップS665)。そして、単独予告なしに決定された場合には(ステップS665;Yes)、単独予告となる予告演出を実行するための予告パターンを決定する必要がないことから、単独予告設定処理を終了する。
ステップS665にて、単独予告なしではなく、単独予告CTY1及び単独予告CTY2といった単独予告種別のいずれかであると判定された場合には(ステップS665;No)、決定された単独予告種別や変動パターンに応じて、単独予告パターン決定テーブル181A、181B、182A、182Bのいずれかを選択し、予告パターンを決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS666)。すなわち、ステップS664にて単独予告CTY1の単独予告種別に決定された場合には、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンであれば図24(A)に示す単独予告パターン決定テーブル181Aを使用テーブルに選択する一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンであれば図24(B)に示す単独予告パターン決定テーブル181Bを使用テーブルに選択する。また、ステップS664にて単独予告CTY2の単独予告種別に決定された場合には、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンであれば図25(A)に示す単独予告パターン決定テーブル182Aを使用テーブルに選択する一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンであれば図25(B)に示す単独予告パターン決定テーブル182Bを使用テーブルに選択する。
ステップS666にて使用テーブルをセットした後には、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2を示す数値データを抽出する(ステップS667)。そして、抽出した乱数値SR4−2を示す数値データに基づき、ステップS666にてセットした単独予告パターン決定テーブルを参照することにより、単独予告となる予告演出を実行するための使用パターンとなる予告パターンを決定してから(ステップS668)、単独予告設定処理を終了する。
ここで、ステップS667、S668の処理では、ステップS664の処理により決定された単独予告種別が単独予告CTY1であるか単独予告CTY2であるかにかかわりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される単独予告パターン決定用となる共通の乱数値SR4−2を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより予告パターンを複数パターンのいずれかに決定することができる。これにより、複数の予告種別を設けた場合でも、予告パターンを決定するための処理を共通化して、プログラム容量の増大を抑制することができる
図47に示すステップS529にて以上のような単独予告設定処理を実行した後には、演出制御パターンを予め複数用意されたいずれかに決定する(ステップS530)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、図柄変動制御パターンテーブル170に複数格納された図柄変動制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、図48に示すステップS638や図49に示すステップS645、図50に示すステップS668にて決定された予告パターンに対応して、予告演出制御パターンテーブル172に複数格納された予告演出制御パターンのうちで、使用パターンとなるものを選択してセットする。
ステップS530の処理に続いて、例えば普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS531)。そして、画像表示装置5における飾り図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS532)。このときには、例えばステップS530にて使用パターンとして決定された図柄変動制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS533)、飾り図柄変動設定処理を終了する。
図51は、図44のステップS162にて実行される飾り図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。図51に示す飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)してから(ステップS541)、更新後の演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値と比較して、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う(ステップS542)。そして、いずれのタイマ判定値とも合致しなければ(ステップS542;No)、飾り図柄変動中処理を終了する。
ステップS542にてタイマ判定値と合致した場合には(ステップS542;Yes)、そのタイマ判定値と対応付けて演出制御パターンに格納された演出制御実行データ(例えば、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、可動部材制御データ、操作検出制御データの一部又は全部)又は終了コードを読み出す(ステップS543)。ここで、ステップS542の処理で演出制御パターンにて示される複数のタイマ判定値が演出制御プロセスタイマ値と合致した場合には、合致した各々のタイマ判定値と対応付けて格納されている複数の演出制御実行データを、ステップS543の処理にて読み出すようにすればよい。そして、ステップS543にて終了コードが読み出されたか否かの判定を行う(ステップS544)。このとき、終了コードではないと判定されれば(ステップS544;No)、ステップS543にて読み出された演出制御実行データに従った演出動作制御を実行してから(ステップS545)、飾り図柄変動中処理を終了する。
例えば、ステップS545の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。また、ステップS545の処理による演出動作制御では、ステップS543にて読み出した操作検出制御データなどに基づいて、操作ボタン30に対する遊技者等の操作行為を有効に検出する操作有効期間であるか否かを判定する。このとき、操作有効期間であれば、操作検出スイッチ31から伝送される検出信号に基づいて、操作ボタン30に対する遊技者等の操作が検出ありとなったか否かを判定する。そして、操作ボタン30に対する操作が検出されずに操作有効期間が終了した場合には、操作検出制御データに応じた演出動作制御を終了する。その一方で、操作有効期間内にて操作ボタン30に対する操作の検出があった場合には、例えば操作検出制御データにより指定された演出制御パターンへの変更を行うことなどにより、操作ボタン30に対する操作に応答して演出動作を変更するための制御や設定などが行われればよい。
ステップS544にて終了コードであると判定された場合には(ステップS544;Yes)、例えば所定のタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定することなどにより、当り開始指定コマンド受信待ち時間の設定を行う(ステップS546)。そして、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動終了時処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS547)、飾り図柄変動中処理を終了する。なお、主基板11から演出制御基板12に対して普図変動終了コマンドが送信される場合には、ステップS544にて終了コードであると判定されたときに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて例えば飾り図柄の揺れ変動表示を行うように仮停止表示させ、図44に示すステップS163の飾り図柄変動終了時処理にて普図変動終了コマンドを受信したことに応答して、飾り図柄を完全停止表示(最終停止表示)させればよい。
次に、画像表示装置5の表示画面における飾り図柄の可変表示を含めた各種の演出画像を表示することなどによる、演出動作の具体例について説明する。この実施の形態では、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態(通常状態)であるときに、演出制御基板12の側にて主基板11から普図ゲームにおける普通図柄の変動開始に対応して伝送された普図表示結果通知コマンドや普図変動時パターン指定コマンドを受信したときに、普図変動時パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに基づき、例えば演出制御用CPU120が図47に示すステップS532にて所定の表示制御指令を表示制御部123に供給することなどにより、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部において、例えば図52(A)に示すように、飾り図柄の変動を開始させる。このときには、普図ゲームの保留記憶数である普図保留記憶数が「3」であるものとする。
こうして普図ゲームにおける普通図柄の可変表示に対応(同期)した飾り図柄の可変表示が行われているときに、第1通過ゲート41A又は第2通過ゲート41Bを通過した遊技球が第1ゲートスイッチ21A又は第2ゲートスイッチ21Bにより検出されると、図39のステップS316にて抽出された乱数値MR1、MR2を示す数値データなどに基づき、ステップS319にて通過検出時判定処理が実行される。そして、図40のステップS343にて普図表示結果が「普図当り」となる旨の判定がなされると(ステップS343;Yes)、ステップS347での送信設定に基づき図32のステップS17にてコマンド制御処理が実行されることにより、「普図当り」の普図表示結果を特定可能に通知する第3ゲート通過指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。このとき、演出制御基板12では、例えば第3ゲート通過指定コマンドのEXTデータなどが、図31(B)に示すようなゲート通過情報バッファにて、保留番号「4」のゲート通過指定データとして記憶される。
また、図39のステップS318における送信設定に基づき図32のステップS17にてコマンド制御処理が実行されることにより、普図保留記憶数が「4」であることを特定可能に通知する普図保留記憶数通知コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。このとき、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が図43のステップS405にてコマンド解析処理を実行することなどにより、画像表示装置5の表示画面に設けられた通過検出記憶表示エリア5Hでは、例えば図52(B)に示すような普図保留記憶数が「4」であることを認識可能とする保留記憶表示が行われる。
その後、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、例えば図52(C)に示すような最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示が終了する。続いて、主基板11では、図41のステップS361にて保留記憶数カウント値が「0」ではないと判定され(ステップS361;No)、ステップS362にて普図保留記憶部151から読み出された保留データに基づき、ステップS367にて普図表示結果を「普図ハズレ」とするか「普図当り」とするかが決定される。また、図42のステップS385では、ステップS384にて取得した変動パターン種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づき、ステップS382又はステップS383にてセットした変動パターン種別決定テーブルを参照して、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。さらに、ステップS388では、ステップS387にて抽出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づき、ステップS386にてセットした変動パターン決定テーブルを参照して、変動パターンを複数パターンのいずれかに決定する。
こうして決定された普図表示結果や変動パターンに応じて、ステップS391での送信設定に基づき図32に示すステップS17にてコマンド制御処理が実行されることにより、普図表示結果通知コマンドや普図変動時パターン指定コマンドなどが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が図45のステップS501にて普図変動保留カウント値が「0」以外であると判定したことや(ステップS501;No)、ステップS502にて連続予告実行フラグがオフであると判定したこと(ステップS502;No)、ステップS503にて保留チェック済みフラグがオフであると判定したことに基づき(ステップS503;No)、ステップS504にて普図変動保留チェック処理を実行する。
このときには、図46のステップS602にて初期値「1」が設定され、ステップS611が実行されるごとに1加算される変数Mの値が「4」となるまで、ステップS606にて普図表示結果が「普図当り」ではないと判定され(ステップS606;No)、また、ステップS608にて擬似連あり共通範囲外であると判定されるものとする(ステップS608;No)。そして、変数Mの値が「4」であるときに、ステップS606にて普図表示結果が「普図当り」であると判定されたことに応じて(ステップS606;Yes)、ステップS607では変数Mの値である「4」が普図当り保留番号バッファ値に設定される。また、主基板11から伝送された普図変動時パターン指定コマンドにより非リーチ変動パターンが指定されたことに対応して、図47のステップS523により非リーチ組合せの最終停止図柄が決定される。その後、ステップS528にて実行される連続予告設定処理では、図48のステップS621にて連続予告実行フラグがオフであること(ステップS621;No)、また、ステップS625にて今回の普図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示にてスーパーリーチのリーチ演出が実行されないことが(ステップS625;No)、それぞれ判定されるものとする。
これらの判定結果に基づき、図48のステップS628では、ステップS627にて抽出した連続予告種別決定用の乱数値SR3−1を示す数値データに基づき、ステップS626にてセットした連続予告種別決定テーブル183を参照することにより、連続予告種別が複数種類のいずれかに決定される。図52に示す演出動作が実行される場合には、連続予告CRY1の連続予告種別に決定される。このときには、普図当り保留番号バッファ値が「4」であり「2」以上となっていることから、図28に示す連続予告種別決定テーブル183の設定により、連続予告CRY1の連続予告種別に決定される割合が、連続予告なし、又は、連続予告CRY2の連続予告種別に決定される割合よりも高く、また、他の条件成立時に連続予告CRY1の連続予告種別が決定される割合よりも高くなっている。したがって、連続予告CRY1の連続予告種別に決定された場合には、普図表示結果が「普図当り」となる可能性が高いことを予告する連続予告となる予告演出が実行されることになる。
続いて、図48のステップS630では、普図当り保留番号バッファ値である「4」が、連続予告残回数カウント値に設定される。また、ステップS633では、ステップS632にて抽出した連続予告パターン決定用の乱数値SR3−2を示す数値データに基づき、ステップS631にて連続予告CRY1の連続予告種別に対応してセットした連続予告パターン決定テーブル184Aを参照することにより、連続予告パターンが複数パターンのいずれかに決定される。図52に示す演出動作が実行される場合には、連続予告パターンYRA4−1に決定される。
こうして連続予告パターンが決定された後、図48のステップS637では、連続予告パターンYRA4−1であること、及び、連続予告残回数カウント値が「4」であることに対応して、図29(B)に示すような設定に基づき、予告パターンYP1−1が今回の使用パターンとなる予告パターンに決定される。そして、図47のステップS530では、ステップS637で決定された予告パターンYP1−1に対応して、演出制御コードSTC1−1の予告演出制御パターンが使用パターンに決定される。このような予告演出制御パターンの決定結果に基づき、例えば図52(D)に示す「トンボ」のキャラクタ画像MC1を含んだ演出画像を表示する「演出画像表示」の予告演出が、連続予告における1回目の予告演出として実行される。
その後、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、例えば図52(E)に示すような最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示が終了する。続いて、普図保留記憶数が「3」となっていることから、普図ゲームにおける普通図柄の変動開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始される。このときには、保留データに基づき普図表示結果が「普図ハズレ」に決定されるものとする。そして、図47のステップS528にて実行される連続予告設定処理では、図48のステップS621にて連続予告実行フラグがオンであると判定されたことや(ステップS621;Yes)、図49のステップS639にて連続予告残回数カウント値が「1」以外であると判定されたこと(ステップS639;No)、ステップS641にてスーパーリーチのリーチ演出が実行されないと判定されたことに基づき(ステップS641;No)、図48のステップS636にて連続予告パターンYRA4−1の記憶が読み出され、ステップS637にて今回の予告パターンが決定される。
このときには、連続予告パターンYRA4−1であること、及び、連続予告残回数カウント値が「3」であることに対応して、図29(B)に示すような設定に基づき、予告パターンYP1−2が今回の使用パターンとなる予告パターンに決定される。そして、図47のステップS530では、ステップS637で決定された予告パターンYP1−2に対応して、演出制御コードSTC1−2の予告演出制御パターンが使用パターンに決定される。このような予告演出制御パターンの決定結果に基づき、例えば図52(F)に示す「トンボ」のキャラクタ画像MC1と「カエル」のキャラクタ画像MC2とを含んだ演出画像を表示する「演出画像表示」の予告演出が、連続予告における2回目の予告演出として実行される。その後、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、例えば図52(G)に示すような最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示が終了する。
続いて、普図保留記憶数が「2」となっていることから、普図ゲームにおける普通図柄の変動開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始される。このときには、保留データに基づき普図表示結果が「普図ハズレ」に決定されるものとする。そして、図47のステップS528にて実行される連続予告設定処理では、図48のステップS636にて連続予告パターンYRA4−1の記憶が読み出され、ステップS637にて今回の予告パターンが決定される。このときには、連続予告パターンYRA4−1であること、及び、連続予告残回数カウント値が「2」であることに対応して、図29(B)に示すような設定に基づき、予告パターンYP1−3が今回の使用パターンとなる予告パターンに決定される。そして、図47のステップS530では、ステップS637で決定された予告パターンYP1−3に対応して、演出制御コードSTC1−3の予告演出制御パターンが使用パターンに決定される。
このような予告演出制御パターンの決定結果に基づき、例えば図52(H)に示す「カエル」のキャラクタ画像MC2が「トンボ」のキャラクタ画像MC1を食べるのに失敗したような演出画像を表示する「演出画像表示」の予告演出が、連続予告における3回目の予告演出として実行される。その後、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、例えば図52(I)に示すような最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示が終了する。
続いて、普図保留記憶数が「1」となっていることから、普図ゲームにおける普通図柄の変動開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始される。このときには、保留データに基づき普図表示結果が「普図当り」に決定される。また、図42のステップS388では、変動パターンPA4−9に決定されたとする。この場合、図47のステップS528にて実行される連続予告設定処理では、図49のステップS639にて連続予告残回数カウント値が「1」であると判定される。そして、ステップS645では、ステップS644にて抽出した単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2を示す数値データに基づき、ステップS643にて連続予告CRY1の連続予告種別に対応してセットした連続予告最終パターン決定テーブル184Bを参照することにより、連続予告最終パターンが複数パターンのいずれかに決定される。図52に示す演出動作が実行される場合には、連続予告最終パターンYLA4−2に決定される。
図47のステップS530では、ステップS645で決定された連続予告最終パターンYLA4−2に対応して、図29(D)に示すような設定に基づき、初回変動時、及び、1回目再変動後〜3回目再変動後のそれぞれにて予告演出を実行するための予告パターンYP1−7、予告パターンYP1−8、予告パターンYP1−10、予告パターンYP1−6が特定される。また、これらの予告パターンに対応して、演出制御コードSTC1−7、演出制御コードSTC1−8、演出制御コードSTC1−10、演出制御コードSTC1−6の各予告演出制御パターンが使用パターンに決定される。
このような予告演出制御パターンの決定結果に基づき、初回変動時では予告パターンYP1−7に対応して、例えば図52(J)に示すキャラクタ画像MC3が出現するような演出画像を表示する「演出画像表示」の予告演出が、擬似連時予告における1回目の予告演出として実行される。そして、例えば図47のステップS527における擬似連時仮停止図柄の決定結果に基づいて、図53(A)に示すような擬似連チャンス目GC7を構成する飾り図柄の組合せが仮停止表示される。その後、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる1回目の擬似連変動(再変動)が実行される。こうした1回目の再変動後には予告パターンYP1−8に対応して、例えば図53(B)に示す「トンボ」のキャラクタ画像MC1を網で捕まえるような演出画像を表示する「演出画像表示」の予告演出が、擬似連時予告における2回目の予告演出として実行される。
図53(B)に示す演出画像が表示された後には、例えば図47のステップS527における擬似連時仮停止図柄の決定結果に基づいて、図53(C)に示すような擬似連チャンス目GC7を構成する飾り図柄の組合せが仮停止表示される。その後、2回目の擬似連変動(再変動)が実行される。こうした2回目の再変動後には予告パターンYP1−10に対応して、例えば図53(D)に示すキャラクタ画像MC3が「トンボ」のキャラクタ画像MC1を「カエル」のキャラクタ画像MC2に食べさせることに成功したような演出画像を表示する「演出画像表示」の予告演出が、擬似連時予告における3回目の予告演出として実行される。そして、例えば図47のステップS527における擬似連時仮停止図柄の決定結果に基づいて、図53(E)に示すような擬似連チャンス目GC7を構成する飾り図柄の組合せが仮停止表示され、続いて3回目の擬似連変動(再変動)が実行される。こうした3回目の再変動後には予告パターンYP1−6に対応して、例えば図53(F)に示す「ヘビ」のキャラクタ画像MC4が「カエル」のキャラクタ画像MC2を食べるような演出画像を表示する「演出画像表示」の予告演出が、擬似連時予告における4回目の予告演出として実行される。
図53(F)に示す演出画像が表示された後には、例えば図53(G)に示すように「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄が揃って仮停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。このときには、例えば変動パターンPA4−9に対応したスーパーリーチβのリーチ演出が実行された後に、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにも「7」の数字を示す飾り図柄が停止表示されて、特定組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
こうして、普図表示結果が「普図当り」となる普図ゲームが開始されるより前に、普図ゲームの保留データとなる普図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて普図表示結果が「普図当り」となることが特定されたときには、その普図ゲームが実行される以前に、画像表示装置5の表示画面における飾り図柄の可変表示中にて、普図表示結果が「普図当り」となる可能性を予告する連続予告となる予告演出を実行することができる。また、図53及び図54に示す演出動作例では、普図保留記憶数が「4」であることに対応して連続予告となる予告演出が開始され、連続予告における1回目〜3回目となる予告演出が実行される。その後、「擬似連」の可変表示演出が実行されることに対応して擬似連時予告となる予告演出が開始され、初回変動時、及び、1回目再変動後〜3回目再変動後にて合計4回の予告演出が実行される。したがって、連続予告と擬似連時予告とで合計7回の予告演出を実行することができ、普図保留記憶数よりも多くの可変表示にわたり予告演出が実行されるかのように見せることができる。
図54は、連続予告CRY1の連続予告種別や単独予告CTY1の単独予告種別に分類される他の予告パターンに対応した予告演出制御パターンによる予告演出となる演出動作の具体例を示している。
図54(A1)〜(A3)は、予告パターンYP1−4に対応した演出制御コードSTC1−4の予告演出制御パターンによる予告演出となる演出動作例を示している。この演出動作例では、例えば図47のステップS529にて単独予告設定処理が実行され、図50のステップS664にて単独予告CTY1の単独予告種別に決定された後、ステップS668にて予告パターンYP1−4が使用パターンに決定される。そして、図47のステップS530では、ステップS668で決定された予告パターンYP1−4に対応して、演出制御コードSTC1−4の予告演出制御パターンが使用パターンに決定される。このような予告演出制御パターンの決定結果に基づき、例えば図54(A1)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図54(A2)に示すように変動を開始した後、演出制御コードSTC1−3の予告演出制御パターンの場合とは異なり、「カエル」のキャラクタ画像MC2が「トンボ」のキャラクタ画像MC1を食べるのに成功したような演出画像を表示する「演出画像表示」の予告演出が実行される。この後には、例えば図54(A3)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることがあればよい。
ここで、例えば図22(A)に示すように、演出制御コードSTC1−4の予告演出制御パターンによる演出画像表示内容は、演出制御コードSTC1−3の予告演出制御パターンによるものと同様に、第3シーンを表している。その一方で、演出制御コードSTC1−4の予告演出制御パターンによる演出画像表示内容は、演出制御コードSTC1−3の予告演出制御パターンによる低信頼度の第3シーンAとは異なり、高信頼度の第3シーンBを表している。そして、例えば図54(A2)に示すような成功場面の演出画像を表示することにより、図52(H)に示すような失敗場面の演出画像が表示されたときに比べて、普図表示結果が「普図当り」となる期待感を高めることができる。
図54(B1)〜(B3)は、予告パターンYP1−5に対応した演出制御コードSTC1−5の予告演出制御パターンによる予告演出となる演出動作例を示している。この演出動作例では、例えば図50のステップS668にて予告パターンYP1−5が使用パターンに決定される。そして、図47のステップS530では、ステップS668で決定された予告パターンYP1−5に対応して、演出制御コードSTC1−5の予告演出制御パターンが使用パターンに決定される。このような予告演出制御パターンの決定結果に基づき、例えば図54(B1)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図54(B2)に示すように変動を開始した後、演出制御コードSTC1−6の予告演出制御パターンの場合とは異なり、「トンボ」のキャラクタ画像MC1を含んで「ヘビ」のキャラクタ画像MC4が「カエル」のキャラクタ画像MC2を食べるような演出画像を表示する「演出画像表示」の予告演出が実行される。この後には、例えば図54(B3)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることがあればよい。
ここで、例えば図22(A)に示すように、演出制御コードSTC1−5の予告演出制御パターンによる演出画像表示内容は、演出制御コードSTC1−6の予告演出制御パターンによるものと同様に、第4シーンを表している。その一方で、演出制御コードSTC1−5の予告演出制御パターンによる演出画像表示内容は、演出制御コードSTC1−6の予告演出制御パターンによる高信頼度の第4シーンBとは異なり、低信頼度の第4シーンAを表している。そして、例えば図54(B2)に示すような「トンボ」のキャラクタ画像MC1を含んだ演出画像を表示することにより、図53(F)に示すような「トンボ」のキャラクタ画像MC1を含まない演出画像が表示されたときに比べて、普図表示結果が「普図当り」となる可能性が低いことを予告することができる。
図54(C)は、予告パターンYP1−9に対応した演出制御コードSTC1−9の予告演出制御パターンによる予告演出となる演出動作例を示している。ここで、演出制御コードSTC1−9の予告演出制御パターンは、例えば図21(C)に示すように、連続予告となる予告演出でのみ使用される「連続専用」の予告演出制御パターンである。すなわち、予告パターンYP1−9は、例えば図29(D)に示す連続予告最終パターンYLA3−1や連続予告最終パターンYLA4−1に含まれており、単独予告となる予告演出を実行するための使用パターンには決定されることがない。
こうした演出制御コードSTC1−9の予告演出制御パターンにより、演出制御コードSTC1−10の予告演出制御パターンの場合とは異なり、例えば図54(C)に示すように、キャラクタ画像MC3が「トンボ」のキャラクタ画像MC1を「カエル」のキャラクタ画像MC2に食べさせることに失敗したような演出画像を表示する「演出画像表示」の予告演出が実行される。
ここで、例えば図22(A)に示すように、演出制御コードSTC1−9の予告演出制御パターンによる演出画像表示内容は、演出制御コードSTC1−10の予告演出制御パターンによるものと同様に、第7シーンを表している。その一方で、演出制御コードSTC1−9の予告演出制御パターンによる演出画像表示内容は、演出制御コードSTC1−10の予告演出制御パターンによる高信頼度の第7シーンBとは異なり、低信頼度の第7シーンAを表している。そして、例えば図54(C)に示すような失敗場面の演出画像を表示することにより、図53(D)に示すような成功場面の演出画像が表示されたときに比べて、普図表示結果が「普図当り」となる可能性が低いことを予告することができる。
図55は、「操作時予告」の予告演出における演出動作例を示している。一例として、図50のステップS664にて単独予告CTY2の単独予告種別に決定された後、ステップS668にて予告パターンYP2−3に決定されたものとする。この場合、例えば図55(A)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が図55(B)に示すように変動を開始する。このときには、例えば図55(C)に示すように、操作ボタン30への押下操作を遊技者に促す演出画像YH11を表示させる。こうして、「操作時予告」の予告演出における操作促進演出が実行される。なお、図55(C)に示すような演出画像の表示に代えて、あるいは、演出画像の表示とともに、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9や操作ボタン30に内蔵された装飾用LED等の発光体における点灯動作、可動部材における駆動動作、あるいは、これらの一部又は全部の組合せにより、操作ボタン30の操作を遊技者に促す操作促進演出が実行されてもよい。
遊技者が所定期間内に操作ボタン30を押下操作し、それに応じて操作検出スイッチ31から演出制御基板12へと伝送される検出信号がオン状態となった場合には、例えば図55(D1)に示すようなキャラクタのセリフを示す演出画像YH12を表示させる。これに対して、所定期間内に操作ボタン30に対する押下操作が検出されなかった場合には、例えば図55(D2)に示すように演出画像YH11が消去されて、予告演出が終了する。こうして、予告パターンYAP2−3に対応して、飾り図柄の可変表示が実行されているときに、操作ボタン30に対する遊技者の操作が検出されたことに応じて演出動作を切り換えて演出態様を変化させる操作予告演出が実行される。その後、例えば図55(E)に示すように「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄を仮停止表示するなど、飾り図柄の可変表示が進行してゆく。すなわち、単独予告CTY2の単独予告種別に決定された場合には、「操作時予告」の予告演出となる演出動作を、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示(変動)されている期間にて、実行することができる。
図56及び図57は、「操作時予告」の予告演出による連続予告が実行される場合の演出動作例を示している。この演出動作例では、例えば図56(A)に示すように飾り図柄の変動が開始されるときに、普図保留記憶数が「3」であるものとする。
こうして普図ゲームにおける普通図柄の可変表示に対応(同期)した飾り図柄の可変表示が行われているときに、第1通過ゲート41A又は第2通過ゲート41Bを通過した遊技球が第1ゲートスイッチ21A又は第2ゲートスイッチ21Bにより検出されたことに基づき、図40のステップS343にて普図表示結果が「普図ハズレ」となる旨の判定がなされ(ステップS343;No)、かつ、ステップS344にて乱数値MR2が擬似連あり共通範囲内である旨の判定がなされたものとする(ステップS344;Yes)。このときには、ステップS346での送信設定に基づき図32のステップS17にてコマンド制御処理が実行されることにより、「普図ハズレ」の普図表示結果とともに、擬似連あり共通範囲内であることを特定可能に通知する第2ゲート通過指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。このとき、演出制御基板12では、例えば第2ゲート通過指定コマンドのEXTデータなどが、図31(B)に示すようなゲート通過情報バッファにて、保留番号「4」のゲート通過指定データとして記憶される。また、普図保留記憶数が「4」であることを特定可能に通知する普図保留記憶数通知コマンドに基づき、例えば図56(B)に示すような普図保留記憶数が「4」であることを認識可能とする保留記憶表示が行われる。
その後、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、例えば図52(C)に示すような最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示が終了する。続いて、保留記憶数カウント値が「0」ではないことから、主基板11で決定された普図表示結果や変動パターンに応じて、普図表示結果通知コマンドや普図変動時パターン指定コマンドなどが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が図45のステップS504にて普図変動保留チェック処理を実行する。
このときには、図46のステップS602にて初期値「1」が設定され、ステップS611が実行されるごとに1加算される変数Mの値が「4」となるまで、ステップS606にて普図表示結果が「普図当り」ではないと判定され(ステップS606;No)、また、ステップS608にて擬似連あり共通範囲外であると判定されるものとする(ステップS608;No)。そして、変数Mの値が「4」であるときに、ステップS606にて普図表示結果が「普図ハズレ」であり(ステップS606;No)、かつ、ステップS608にて擬似連あり共通範囲内であると判定されたことに応じて(ステップS608;Yes)、ステップS609では変数Mの値である「4」が擬似連保留番号バッファ値に設定される。その後、図47のステップS528にて実行される連続予告設定処理では、図48のステップS628にて、連続予告種別が複数種類のいずれかに決定される。
図56の演出動作が実行される場合には、連続予告CRY2の連続予告種別に決定される。このときには、擬似連保留番号バッファ値が「4」であり「2」以上となっていることから、図28に示す連続予告種別決定テーブル183の設定により、連続予告CRY2の連続予告種別に決定される割合が、連続予告なし、又は、連続予告CRY1の連続予告種別に決定される割合よりも高く、また、他の条件成立時に連続予告CRY2の連続予告種別が決定される割合よりも高くなっている。したがって、連続予告CRY2の連続予告種別に決定された場合には、「擬似連」の可変表示演出が実行される可能性が高いことを予告する連続予告となる予告演出が実行されることになる。
続いて、図48のステップS630では、擬似連保留番号バッファ値である「4」が、連続予告残回数カウント値に設定される。また、ステップS633では、ステップS631にて連続予告CRY2の連続予告種別に対応してセットした連続予告パターン決定テーブル185Aを参照することにより、連続予告パターンが複数パターンのいずれかに決定される。図56に示す演出動作が実行される場合には、連続予告パターンYRB4−2に決定される。
こうして連続予告パターンが決定された後、図48のステップS637では、連続予告パターンYRB4−2であること、及び、連続予告残回数カウント値が「4」であることに対応して、図30(B)に示すような設定に基づき、予告パターンYP2−7が今回の使用パターンとなる予告パターンに決定される。そして、図47のステップS530では、ステップS637で決定された予告パターンYP2−7に対応して、演出制御コードSTC2−7の予告演出制御パターンが使用パターンに決定される。このような予告演出制御パターンの決定結果に基づき、遊技者による操作ボタン30に対する操作に応答して、例えば図56(D)に示す「チャンスまで3回」のセリフを報知する「操作時予告」の予告演出が、連続予告における1回目の予告演出として実行される。
その後、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、例えば図56(E)に示すような最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示が終了する。続いて、普図保留記憶数が「3」となっていることから、普図ゲームにおける普通図柄の変動開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始される。このときには、保留データに基づき普図表示結果が「普図ハズレ」に決定されるものとする。そして、図47のステップS528にて実行される連続予告設定処理では、図48のステップS636にて連続予告パターンYRB4−2の記憶が読み出され、ステップS637にて今回の予告パターンが決定される。このときには、連続予告パターンYRB4−2であること、及び、連続予告残回数カウント値が「3」であることに対応して、図30(B)に示すような設定に基づき、予告パターンYP2−8が今回の使用パターンとなる予告パターンに決定される。そして、図47のステップS530では、ステップS637で決定された予告パターンYP2−8に対応して、演出制御コードSTC2−8の予告演出制御パターンが使用パターンに決定される。
このような予告演出制御パターンの決定結果に基づき、遊技者による操作ボタン30に対する操作に応答して、例えば図56(F)に示す「チャンスまで2回」のセリフを報知する「操作時予告」の予告演出が、連続予告における2回目の予告演出として実行される。その後、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、例えば図56(G)に示すような最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示が終了する。
続いて、普図保留記憶数が「2」となっていることから、普図ゲームにおける普通図柄の変動開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始される。このときには、保留データに基づき普図表示結果が「普図ハズレ」に決定されるものとする。そして、図47のステップS528にて実行される連続予告設定処理では、図48のステップS636にて連続予告パターンYRB4−2の記憶が読み出され、ステップS637にて今回の予告パターンが決定される。このときには、連続予告パターンYRB4−2であること、及び、連続予告残回数カウント値が「2」であることに対応して、図30(B)に示すような設定に基づき、予告パターンYP2−10が今回の使用パターンとなる予告パターンに決定される。そして、図47のステップS530では、ステップS637で決定された予告パターンYP2−10に対応して、演出制御コードSTC2−10の予告演出制御パターンが使用パターンに決定される。
このような予告演出制御パターンの決定結果に基づき、遊技者による操作ボタン30に対する操作に応答して、例えば図56(H)に示す「次がチャンスだよ!」のセリフを報知する「操作時予告」の予告演出が、連続予告における3回目の予告演出として実行される。その後、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、例えば図56(I)に示すような最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示が終了する。
続いて、普図保留記憶数が「1」となっていることから、普図ゲームにおける普通図柄の変動開始に対応して飾り図柄の可変表示が開始される。このときには、保留データに基づき普図表示結果が「普図ハズレ」に決定される。また、図42のステップS388では、変動パターンPA3−9に決定されたとする。この場合、図47のステップS528にて実行される連続予告設定処理では、図49のステップS639にて連続予告残回数カウント値が「1」であると判定される。そして、ステップS645では、ステップS644にて抽出した単独予告パターン決定用の乱数値SR4−2を示す数値データに基づき、ステップS643にて連続予告CRY2の連続予告種別に対応してセットした連続予告最終パターン決定テーブル185Bを参照することにより、連続予告最終パターンが複数パターンのいずれかに決定される。図56に示す演出動作が実行される場合には、連続予告最終パターンYLB4−2に決定される。
図47のステップS530では、ステップS645で決定された連続予告最終パターンYLB4−2に対応して、図30(D)に示すような設定に基づき、初回変動時、及び、1回目再変動後〜3回目再変動後のそれぞれにて予告演出を実行するための予告パターンYP2−11、予告パターンYP2−5、予告パターンYP2−6、予告パターンYP2−6が特定される。また、これらの予告パターンに対応して、演出制御コードSTC2−11、演出制御コードSTC2−5、演出制御コードSTC2−6、演出制御コードSTC2−6の各予告演出制御パターンが使用パターンに決定される。
このような予告演出制御パターンの決定結果に基づき、初回変動時では予告パターンYP2−11に基づき、遊技者による操作ボタンに対する操作に応答して、例えば図56(J)に示す「チャンスは今回」のセリフを報知する「操作時予告」の予告演出が、擬似連時予告における1回目の予告演出として実行される。そして、例えば図47のステップS527における擬似連時仮停止図柄の決定結果に基づいて、図57(A)に示すような擬似連チャンス目GC7を構成する飾り図柄の組合せが仮停止表示される。その後、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる1回目の擬似連変動(再変動)が実行される。こうした1回目の再変動後には予告パターンYP2−5に基づき、遊技者による操作ボタンに対する操作に応答して、例えば図57(B)に示す「チャンスだよ!」のセリフを報知する「操作時予告」の予告演出が、擬似連時予告における2回目の予告演出として実行される。
図57(B)に示す演出画像が表示された後には、例えば図47のステップS527における擬似連時仮停止図柄の決定結果に基づいて、図57(C)に示すような擬似連チャンス目GC7を構成する飾り図柄の組合せが仮停止表示される。その後、2回目の擬似連変動(再変動)が実行される。こうした2回目の再変動後には予告パターンYP2−6に基づき、遊技者による操作ボタンに対する操作に応答して、例えば図57(D)に示す「激熱だよ!」のセリフを報知する「操作時予告」の予告演出が、擬似連時予告における3回目の予告演出として実行される。そして、例えば図47のステップS527における擬似連時仮停止図柄の決定結果に基づいて、図57(E)に示すような擬似連チャンス目GC7を構成する飾り図柄の組合せが仮停止表示され、続いて3回目の擬似連変動(再変動)が実行される。こうした3回目の再変動後には予告パターンYP2−6に基づき、遊技者による操作ボタンに対する操作に応答して、例えば図57(F)に示す「激熱だよ!」のセリフを報知する「操作時予告」の予告演出が、擬似連時予告における4回目の予告演出として実行される。 図57(F)に示す演出画像が表示された後には、例えば図57(G)に示すように「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄が揃って仮停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。このときには、例えば変動パターンPA3−9に対応したスーパーリーチβのリーチ演出が実行された後に、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「7」以外の数字を示す飾り図柄が停止表示されて、リーチ組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
こうして、「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示が開始されるよりも前に、普図ゲームの保留データに含まれる変動パターン種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが擬似連あり共通範囲内であることが特定されたときには、その可変表示が実行される以前に、画像表示装置5の表示画面における飾り図柄の可変表示中にて、「擬似連」の可変表示演出が実行されることを予告する連続予告となる予告演出を実行することができる。また、図56及び図57に示す演出動作例では、普図保留記憶数が「4」であることに対応して連続予告となる予告演出が開始され、連続予告における1回目〜3回目となる予告演出が実行される。その後、「擬似連」の可変表示演出が実行されることに対応して擬似連時予告となる予告演出が開始され、初回変動時、及び、1回目再変動後〜3回目再変動後にて合計4回の予告演出が実行される。したがって、連続予告と擬似連時予告とで合計7回の予告演出を実行することができ、普図保留記憶数よりも多くの可変表示にわたり予告演出が実行されるかのように見せることができる。
普図ゲームにおいて普図表示結果が「普図当り」となったことにより、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口が閉鎖状態から開放状態となったときに、この始動入賞口に進入(通過)した遊技球が始動口スイッチ22によって検出されると(図34のステップS201;Yes)、特別図柄表示装置4による特別図柄を用いた特図ゲームを実行するための決定や設定、制御などが行われる。このとき、ステップS203にてリミット前であることが特定された場合には、図9(C)に示す特図表示結果決定テーブル131の設定により、高い決定割合で特図表示結果が「特図当り」で特図当り種別が「第1確変」又は「第2確変」に決定される。
ここで、特図表示結果が「特図当り」に決定されたときには、例えば特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応した特図当り時演出などが実行されてもよい。一例として、図58(A)及び(B)に示す演出画像のいずれかを画像表示装置5の表示画面に表示する演出動作が、特図当り時演出として実行される。この場合、演出制御基板12の側では、例えば演出制御用CPU120が図44に示すステップS164で実行する普図当り後演出処理にて、特図変動開始コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、特図当り種別が「第1確変」及び「第2確変」のいずれであるかを判定する。そして、この判定結果に応じて異なる決定割合で、図58(A)及び(B)に示す特図当り時演出のいずれを実行するかの決定を行うようにすればよい。このときには、例えば特図当り種別が「第1確変」であるときには図58(A)に示す演出画像を表示する特図当り時演出の決定割合が高くなる一方、特図当り種別が「第2確変」であるときには図58(B)に示す演出画像を表示する特図当り時演出の決定割合が高くなるように、決定値が割り当てられた演出決定テーブルを参照することなどにより、特図当り時演出の決定が行われるようにすればよい。このような特図当り時演出により、特定遊技状態の終了後には第1高確高ベース状態へと制御されてリミット時に特図当り種別が「第1通常」に決定される可能性もあるのか、特定遊技状態の終了後には第2高確高ベース状態へと制御されてリミット時に特図当り種別が「第2通常」に決定されることが確定しているのかを、報知・示唆することができる。
また、パチンコ遊技機1における遊技状態が第1高確高ベース状態であるか第2高確高ベース状態であるかに応じて、普図表示結果が「普図当り」となったときに開放状態へと変化させる始動入賞口の開放時間と開放回数との組合せを、異ならせるようにしてもよい。一例として、図58(C)に示すように、遊技状態が第1高確高ベース状態であるときには開放時間が「2.5秒」で開放回数を「2回」とする一方、遊技状態が第2高確高ベース状態であるときには開放時間が「2.1秒」で開放回数を「3回」とする。このように、遊技状態が高確高ベース状態であるときには、始動入賞口の開放態様を、第1高確高ベース状態であるか第2高確高ベース状態であるかに応じて異ならせる。これにより、リミット時に特図当り種別が「第1通常」に決定される可能性もあるのか(第1高確高ベース状態の場合)、リミット時に特図当り種別が「第2通常」に決定されることが確定しているのかを(第2高確高ベース状態の場合)、報知・示唆することができる。なお、第1高確高ベース状態であるときと第2高確高ベース状態であるときには、始動入賞口の開放時間と開放回数との組合せが共通となる開放態様を含む複数種類の開放態様のいずれかに決定される一方で、各開放態様に決定される割合を、第1高確高ベース状態であるか第2高確高ベース状態であるかに応じて異ならせるようにしてもよい。
上記実施の形態では、特図ゲームについては保留記憶が行われず、図34に示すステップS201にて始動口スイッチ22がオンであると判定されたときに、特別図柄表示装置4による特別図柄を用いた特図ゲームが実行されるものとして説明した。これに対して、特図ゲームについても普図ゲームと同様に保留記憶を可能にしてもよい。そして、普図表示結果が「普図当り」となったときには、閉鎖状態から開放状態に変化した始動入賞口に進入(通過)した遊技球が検出されたことに対応して特図ゲームの保留記憶を行い、その最終記憶に対応した特図ゲームが実行されるまでの間、特図表示結果が「特図当り」となるごとに特定遊技状態に繰り返し制御することで、あたかも複数回(例えば5回)を1セットとしてラウンド遊技が繰り返し実行されているかのような遊技動作を行うことができるようにしてもよい。
上記実施の形態では、パチンコ遊技機1における遊技状態として、第1高確高ベース状態と第2高確高ベース状態とを設けるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、1種類の高確高ベース状態のみを設けるようにしてもよい。この場合、リミット時における特定遊技状態の終了後に遊技状態を低確低ベース状態と低確高ベース状態のいずれに制御するかの決定は、リミット時における特図ゲームが開始されるときに、乱数回路104などから抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR4に基づいて決定されることになる。そして、特図ゲームの保留記憶が行われないことから、低確低ベース状態と低確高ベース状態のいずれに制御されるかは、リミット時となるまで確定することができない。したがって、この場合には、リミット前から図58(A)及び(B)に示したような特図当り時演出を実行してリミット時に特図当り種別が「第2通常」に決定されることが確定しているかを、報知・示唆することは困難になり、特図当り時演出による効果を得ることはできない。
上記実施の形態では、図46に示す普図変動保留チェック処理において、ステップS606にて普図表示結果が「普図当り」ではないと判定されたときに、ステップS608にて擬似連あり共通範囲内であるか否かを判定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、ステップS608の処理を先に実行して、擬似連あり共通範囲内であると判定された場合にはステップS609の処理に進む一方で、擬似連あり共通範囲外であると判定された場合にはステップS606、S607の処理を実行するようにしてもよい。この場合、擬似連あり共通範囲内であるとの判定に基づいて連続予告となる予告演出の実行を開始した後、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンによる可変表示における表示結果が「ハズレ」となった後に、ステップS606の処理にて普図表示結果が「普図当り」であると判定されることがあり、連続予告を引き継いで救済的に普図表示結果が「普図当り」となることに対応した演出動作を実行することができる。
図59は、このような特図ゲームの保留記憶を可能にしたパチンコ遊技機1における遊技の進行手順を示している。図59に示す進行手順では、図3(A)に示す進行手順と同様に、ゲート通過検出があると(プロセスP201)、普図保留記憶が発生する(プロセスP202)。こうして普通始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、普図ゲームが実行され、普通図柄の可変表示が行われる(プロセスP203)。そして、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となったときには、さらに普図保留記憶があればプロセスP203に戻って次回の普図ゲームを実行する一方、普図保留記憶がなければプロセスP201に戻る。
これに対して、普通図柄の可変表示結果が所定確率(例えば低ベース状態では165/65535の確率、高ベース状態では65470/65535の確率)で「普図当り」となったときには、始動入賞口を開放する(プロセスP204)。この場合には、例えば上記実施の形態と同様に、所定時間(例えば5.3秒間)が経過するまで、あるいは、所定個数(例えば「10」)の遊技球が入賞するまで、始動入賞口を開放状態に変化させればよい。こうして始動入賞口を開放したときに、始動入賞検出があれば(プロセスP205)、特図保留記憶が発生する(プロセスP206)。特図保留記憶は、特別図柄表示装置4による特別図柄を用いた特図ゲームを実行するための特図始動条件が成立したことを示す保留記憶であり、例えば上限4個といった、所定の上限記憶数の範囲内で特図ゲームを保留可能とすればよい。
こうして特別始動領域となる始動入賞口に遊技球が進入(通過)したことに基づいて、特図ゲームが実行され、特別図柄の可変表示が行われる(プロセスP207)。そして、特別図柄の可変表示結果が「特図ハズレ」となったときには、さらに特図保留記憶があればプロセスP207に戻って次回の特図ゲームを実行する。なお、図59に示す進行手順とする場合には、特図表示結果が「特図ハズレ」に決定される確率を極めて低く(例えば2/65535の確率など)に設定しておくことにより、大入賞口開放遊技が容易に繰り返し実行できるようにすればよい。
特図表示結果が所定確率(例えば65533/65535の確率)で「特図当り」となったときには、大入賞口を開放する(プロセスP208)。そして、大入賞開放を終了するときには、パチンコ遊技機1における遊技状態が更新される(プロセスP209)。図60(A)は、この実施の形態における遊技状態の移行例を示している。この場合、パチンコ遊技機1における特定遊技状態とは異なる遊技状態として、図60(A)に示すように、通常状態となる低確低ベース状態の他、高確低ベース状態、低確高ベース状態といった、3つの遊技状態が設けられていればよい。
これらの遊技状態は、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となるときの確定特別図柄に対応した特図当り種別等に応じて更新される。一例として、特別図柄表示装置4における特別図柄を用いた特図ゲームでは、「3」、「5」、「7」を示す数字を特図当り図柄とし、「−」を示す記号を特図ハズレ図柄とする。そして、確定特別図柄が「3」の数字を示す特図当り図柄となったときには、特図当り種別が「第1通常」となり、特定遊技状態の終了後に低確低ベース状態へと制御される。確定特別図柄が「5」の数字を示す特図当り図柄となったときには、特図当り種別が「第2通常」となり、特定遊技状態の終了後に低確高ベース状態へと制御される。確定特別図柄が「7」の数字を示す特図当り図柄となったときには、特図当り種別が「確変」となり、特定遊技状態の終了後に高確低ベース状態へと制御される。
ここで、高確低ベース状態は高確状態に含まれ、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となって特定遊技状態に制御される確率が、低確低ベース状態や低確高ベース状態といった低確状態のときよりも向上する確率変動制御(確変制御)を行えばよい。なお、確率変動制御によっても特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となる確率は殆ど(あるいは全く)向上せず、低確状態でも高い決定割合で特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」に決定されるようにしてもよい。
図60(A)に示す例では、低確高ベース状態のみが高ベース状態に含まれ、低確低ベース状態や高確低ベース状態といった低ベース状態のときに比べて、普図表示結果が「普図当り」となる確率を向上させる制御といった、始動入賞口に遊技球が進入(通過)しやすい有利状態としての開放状態(第2状態)となる頻度を向上させて特図ゲームが実行される可能性を高めることで、遊技者にとって有利となる有利開放制御(高開放制御)が行われる。
図60(A)に示す例では、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態や低確高ベース状態といった低確状態であるときに、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となれば、特定遊技状態が終了した後に、高確低ベース状態へと制御される。すなわち、低確低ベース状態や低確高ベース状態において特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となる場合には、特図当り種別が「確変」に決定され、特定遊技状態の終了後には高確低ベース状態へと制御される。
また、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となったときに、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確低ベース状態であれば、特図ゲームの保留記憶数である特図保留記憶数が「0」となるまでの間(保留消化前)は、特定遊技状態が終了した後に、高確低ベース状態となる。すなわち、保留消化前の高確低ベース状態において特図表示結果が「特図当り」となる場合には、特図当り種別が「確変」に決定され、特定遊技状態の終了後には高確低ベース状態へと制御される。
特図保留記憶数が「0」となった場合(保留消化時)には、特定遊技状態が終了した後に、低確状態となる。すなわち、保留消化時の高確低ベース状態において特図表示結果が「特図当り」となる場合には、特図当り種別が「第1通常」又は「第2通常」に決定され、特定遊技状態の終了後には低確低ベース状態又は低確高ベース状態へと制御される。ここで、保留消化時の高確低ベース状態において特図表示結果が「特図当り」となる場合には、特図当り種別が「第1通常」及び「第2通常」のいずれにも決定されることがあり、特定遊技状態の終了後に低確低ベース状態へと制御されることもあれば、特定遊技状態の終了後に低確高ベース状態へと制御されることもある。
こうして、低確状態において特図表示結果が「特図当り」となることに基づく特定遊技状態の終了後には、高確低ベース状態に制御され、特図保留記憶数が「0」となるまでの間(保留消化前)は、特定遊技状態の終了後に高確低ベース状態へと繰り返し制御されることになる。そして、高確低ベース状態であるときには、特図表示結果が「特図当り」となりやすいことから、大入賞口が開放状態となる大入賞口開放遊技を容易に繰り返し実行可能となる。したがって、低確状態において特図表示結果が「特図当り」となった後、特図保留記憶数が「0」となって特図ゲームの保留記憶における最終記憶に対応した特図ゲームが実行されるまで、特定遊技状態への制御が繰り返し行われることにより、大入賞口開放遊技も繰り返し実行されて、あたかも複数回(例えば5回)を1セットとしてラウンド遊技が繰り返し実行されているかのような遊技動作を行うことができる。
その後、特図保留記憶数が「0」となるとき(保留消化時)には、特図表示結果が「特図当り」となる場合の特図当り種別が「第1通常」であれば、その可変表示結果に基づく特定遊技状態の終了後には低確低ベース状態へと制御されることから、特定遊技状態への繰り返し制御が終了することになる。
これに対して、保留消化時の特図表示結果が「特図当り」となる場合の特図当り種別が「第2通常」であれば、その可変表示結果に基づく特定遊技状態の終了後には低確高ベース状態へと制御される。そして、低確高ベース状態であるときには、普図表示結果が「普図当り」となりやすいことから、始動入賞口が開放状態となる頻度が向上し、始動入賞口に遊技球を進入(通過)させることで特図ゲームを容易に実行させることができる。そして、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「特図当り」となることにより、その可変表示結果に基づく特定遊技状態の終了後には、さらに高確低ベース状態へと制御されることになる。したがって、保留消化時の特図ゲームにおける特図当り種別が「第2通常」となった場合には、特定遊技状態や低確高ベース状態を経由して、再び高確低ベース状態に制御されて、特定遊技状態への繰り返し制御を再開させることができ、あたかも1セットのラウンド遊技が終了した後に新たな1セットのラウンド遊技が繰り返し実行される「連チャン」が発生したかのような遊技動作を行うことができる。
こうした図59に示すような進行手順をとるパチンコ遊技機1では、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に進入(通過)した遊技球が始動口スイッチ22により検出された始動入賞時に、図60(B)に示すような始動入賞指定コマンドのいずれかを、主基板11から演出制御基板12に対して伝送させる。始動入賞指定コマンドは、特別図柄の可変表示結果などの判定結果を指定する演出制御コマンドであり、指定内容に応じて異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドD000Hは、特図表示結果が「特図ハズレ」となる特図ゲームの保留記憶が発生したことを示す第1始動入賞指定コマンドである。コマンドD001Hは、特図表示結果が「特図当り」で特図当り種別が「第1通常」となる特図ゲームの保留記憶が発生したことを示す第2始動入賞指定コマンドである。コマンドD002Hは、特図表示結果が「特図当り」で特図当り種別が「第2通常」となる特図ゲームの保留記憶が発生したことを示す第3始動入賞指定コマンドである。コマンドD003Hは、特図表示結果が「特図当り」で特図当り種別が「確変」となる特図ゲームの保留記憶が発生したことを示す第4始動入賞指定コマンドである。
また、図60(A)に示すように遊技状態が移行するパチンコ遊技機1では、図9(C)に示した特図表示結果決定テーブル131に代えて、図60(C)に示すように設定された特図表示結果決定テーブル131を使用すればよい。図60(C)に示す特図表示結果決定テーブル131では、特図保留記憶数が「0」以外であるか否かに対応した保留消化状態(「保留消化前」又は「保留消化時」)に応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果(「特図ハズレ」又は「特図当り」)や特図当り種別(第1通常、第2通常、確変)などに割り当てられている。
図60(C)に示す特図表示結果決定テーブル131の設定例では、特図保留記憶数が「0」以外である保留消化前において、乱数回路104などから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR4が「1」〜「53083」や「53084」〜「65533」の範囲内であれば、特図表示結果が「特図当り」に決定されるとともに、特図当り種別が「確変」で大入賞口開放終了後遊技状態が高確低ベース状態に決定される。すなわち、特図表示結果決定用の乱数値MR4が「1」〜「53083」や「53084」〜「65533」のいずれかであるときには、特図保留記憶数が「0」以外である保留消化前における特定遊技状態が終了した後の遊技状態を高確低ベース状態に制御することが決定されるという点において、同一の設定(判断)がなされる。
図60(C)に示す特図表示結果決定テーブル131の設定例では、特図保留記憶数が「0」である保留消化時において、乱数回路104などから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR4が「1」〜「53083」の範囲内であれば、特図表示結果が「特図当り」に決定されるとともに、特図当り種別が「第1通常」で大入賞口開放終了後遊技状態が低確低ベース状態に決定される。すなわち、特図表示結果決定用の乱数値MR4が「1」〜「53083」のいずれかであるときには、特図保留記憶数が「0」である保留消化時における特定遊技状態が終了した後の遊技状態を低確低ベース状態に制御することが決定されるという点において、同一の設定(判断)がなされる。また、保留消化時において乱数回路104などから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR4が「53084」〜「65533」の範囲内であれば、特図表示結果が「特図当り」に決定されるとともに、特図当り種別が「第2通常」で大入賞口開放終了後遊技状態が低確高ベース状態に決定される。すなわち、特図表示結果決定用の乱数値MR4が「53084」〜「65533」のいずれかであるときには、特図保留記憶数が「0」である保留消化時における特定遊技状態が終了した後の遊技状態を低確高ベース状態に制御することが決定されるという点において、同一の設定(判断)がなされる。
図60(C)に示す特図表示結果決定テーブル131の設定例では、乱数回路104などから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR4が「65534」及び「65535」のいずれかであれば、保留消化前であるか保留消化時であるかにかかわらず、特図表示結果が「特図ハズレ」に決定される。すなわち、特図表示結果決定用の乱数値MR4が「65534」及び「65535」のいずれかであるときには、特定遊技状態に制御しないことが決定されるという点において、特図保留記憶数にかかわらず同一の設定(判断)がなされる。なお、保留消化時に特図表示結果が「特図ハズレ」に決定された場合には、高確低ベース状態から特定遊技状態に制御されずに、特図保留記憶数が「0」になってしまう。しかしながら、低ベース状態であれば普通図柄の可変表示結果が「普図当り」に決定される確率は低く、また、確率変動制御によっても特図ゲームでの可変表示結果が「特図当り」となる確率が殆ど(あるいは全く)向上しなければ、高確低ベース状態のままで特図保留記憶数が「0」になってしまっても遊技者に過大な利益を与えることはない。
特図ゲームの保留記憶を可能にするために、図12に示した遊技制御用データ保持エリア150に代えて、図61(A)に示すように設定された遊技制御用データ保持エリア150が構成されればよい。図61(A)に示す遊技制御用データ保持エリア150には、普図保留記憶部151Aに加えて、特図保留記憶部151Bが設けられている。
特図保留記憶部151Bは、始動入賞口に進入(通過)した遊技球が始動口スイッチ22により検出されることで、特別図柄の可変表示を実行するための特別始動条件は成立したが、その可変表示を開始するための特別開始条件は成立していない特図ゲームに対応して、保留記憶情報となる保留データを記憶する。一例として、特図保留記憶部151Bは、始動入賞口にて遊技球が検出された順に保留番号と関連付けて、その遊技球検出による特別始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104などから抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データを保留データとし、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
これに加えて、RAM122に設けられた演出制御バッファ設定部194は、例えば図61(B)に示すような始動入賞情報バッファを備えていればよい。始動入賞情報バッファには、主基板11から伝送された始動入賞指定コマンドのEXTデータなどから構成される始動入賞指定データが、保留番号「1」〜「4」と対応付けて記憶される。この場合、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられた特図変動保留カウンタの格納値である特図変動保留カウント値は、主基板11から伝送された特図保留記憶数通知コマンドなどを受信したときに、始動入賞情報バッファにおける始動入賞指定データの記憶数に対応して、「0」〜「4」のいずれかとなるように更新されればよい。すなわち、特図変動保留カウント値は、特図ゲームの保留記憶数(特図保留記憶数)に対応した値に設定される。
そして、特図ゲームの保留記憶を可能にするために、図32に示すステップS15では、図33に示した特別図柄プロセス処理に代えて、図62に示すような特別図柄プロセス処理が実行されればよい。図62に示す特別図柄プロセス処理では、その実行が開始されるごとに、まず、始動入賞判定処理が実行される(ステップS101)。図63は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。図63に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、例えば始動口スイッチ22から伝送される遊技球の検出信号となる始動入賞検出信号の信号状態をチェックすることなどにより、始動口スイッチ22がオンであるか否かを判定する(ステップS701)。このとき、始動口スイッチ22がオンであれば(ステップS701;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた始動入賞判定カウンタの格納値である始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS702)。これに対して、始動口スイッチ22がオフである場合には(ステップS701;No)、始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS703)。
ステップS702、S703の処理のいずれかを実行した後には、始動入賞判定カウント値が検出判定値として予め定められた所定の判定値(例えば「2」)に達したか否かを判定する(ステップS704)。このとき、始動入賞判定カウント値が検出判定値に達していなければ(ステップS704;No)、始動入賞口に進入(通過)した遊技球が始動口スイッチ22により有効に検出されていないことに対応して、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動入賞判定カウント値が検出判定値に達していれば(ステップS704;Yes)、始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS705)。そして、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた特図保留記憶数カウンタの格納値である特図保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS706)。
ステップS706の処理に続いて、ステップS706での読出値が所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(ステップS707)。このとき、ステップS706での読出値が上限値に達していなければ、特別図柄の可変表示を実行するための始動条件(特別始動条件)が有効に成立したことになる。ステップS707にて読出値が上限値に達していれば(ステップS707;Yes)、特別始動条件が有効に成立しないことから、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、読出値が上限値に達していなければ(ステップS707;No)、特図保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS708)。続いて、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データを抽出する(ステップS709)。こうして抽出した乱数値MR4を示す数値データが、保留データとして特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの先頭にセットされることで、乱数値MR4が記憶される(ステップS710)。
ステップS710にて乱数値MR4を記憶した後には、特図保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS711)。特図保留記憶数通知コマンドは、特図ゲームの保留記憶数である特図保留記憶数を通知する演出制御コマンドとして、予め用意されていればよい。続いて、図60(C)に示す特図表示結果決定テーブル131を選択して、使用テーブルにセットする(ステップS712)。そして、ステップS709にて抽出された乱数値MR4に応じた特図表示結果などを特定する(ステップS713)。このときには、特図表示結果が「特図ハズレ」及び「特図当り」のいずれであるかと、特図当り種別が複数種類(第1通常、第2通常、確変)のいずれであるかとが、特定されればよい。
ステップS713にて特図表示結果などを特定した後には、その特定結果に応じた始動入賞指定コマンドを送信するための設定を行ってから(ステップS714)、始動入賞判定処理を終了する。例えば、ステップS714の処理では、ステップS713での特定結果が「特図ハズレ」の特図表示結果である場合に、図60(B)に示す第1始動入賞指定コマンドを送信するための設定が行われる。また、特図表示結果が「特図当り」である場合には、特図当り種別が「第1通常」であれば図60(B)に示す第2始動入賞指定コマンドを送信し、特図当り種別が「第2通常」であれば図60(B)に示す第3始動入賞指定コマンドを送信し、特図当り種別が「確変」であれば図60(B)に示す第4始動入賞指定コマンドを送信するように、設定が行われる。
こうした特図ゲームの保留記憶を可能にした場合に、図33に示すステップS110では、図34に示した特別図柄通常処理に代えて、図64に示すような特別図柄通常処理が実行されればよい。図64に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている特図保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定することにより、特図ゲームの保留記憶があるか否かを判定する(ステップS721)。このとき、特図保留記憶数カウント値が「0」であれば、そのまま特別図柄通常処理を終了する。これに対して、特図保留記憶数カウント値が「0」以外であれば(ステップS721;No)、特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データを読み出す(ステップS722)。このときには、特図保留記憶数カウント値を1減算するように更新するとともに、特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS723)。
ステップS723の処理に続いて、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を決定するための使用テーブルとして、図60(C)に示す特図表示結果決定テーブル131をセットする(ステップS724)。その後、ステップS722にて読み出した乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS724にてセットした特図表示結果決定テーブル131を参照することにより、特図表示結果を決定する(ステップS725)。このときには、ステップS725における決定結果が「特図当り」であるか否かの判定が行われる(ステップS726)。
ステップS726にて「特図当り」であると判定された場合には(ステップS726;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図当りフラグをオン状態にセットする(ステップS727)。このときには、ステップS725にて決定された特図決定結果を、特図当り種別の決定結果も含めて記憶しておいてもよい。ステップS726にて「特図当り」ではなく「特図ハズレ」であると判定された場合や(ステップS726;No)、ステップS727の処理を実行した後には、特図表示結果や特図当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄の設定が行われる(ステップS728)。そして、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS729)、特別図柄通常処理を終了する。なお、ステップS728の処理を実行した後には、特別図柄の変動表示を開始するための各種設定が行われるようにしてもよい。
このように、特図ゲームの保留記憶を可能にした場合には、その保留記憶における最終記憶に対応した特図ゲームで特図表示結果が「特図当り」となる場合の特図当り種別が「第2通常」となる可能性を予告するための演出動作として、特図保留演出が実行されるようにしてもよい。図65は、特図保留演出を実行可能とする特図保留演出設定処理の一例を示すフローチャートである。この特図保留演出設定処理は、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120によって、例えば図44に示すステップS164の普図当り後演出処理内にて実行されればよい。
図65に示す特図保留演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、特図保留演出を実行するための設定が既に済んでいるか否かを判定する(ステップS731)。一例として、演出制御フラグ設定部191には、特図保留演出実行フラグを設けておき、特図保留演出の実行が開始されるときには、この特図保留演出実行フラグをオン状態にセットする一方、特図保留演出の実行が終了するときには、特図保留演出実行フラグをクリアしてオフ状態とすればよい。この場合、ステップS731の処理では、特図保留演出実行フラグがオンであるか否かに応じて、特図保留演出を実行するための設定が既に済んでいるか否かが判定されればよい。
ステップS731にて既に済んでいると判定された場合には(ステップS731;Yes)、そのまま特図保留演出設定処理を終了する。これに対して、特図保留演出を実行するための設定が未だ済んでいない場合には(ステップS731;No)、図61(C)に示す始動入賞情報バッファから、始動入賞指定データの最終記憶を読み出す(ステップS732)。このときには、特図変動保留カウント値に対応する保留番号の始動入賞指定データを読み出せばよい。そして、ステップS732の読出結果に基づき、特図当り種別が「第2通常」であるか否かを判定し、その判定結果を特定する(ステップS733)。
ステップS733での特定結果に基づいて、例えば特図保留演出を実行するか否かの決定や、実行する場合における演出パターンの決定といった、特図保留演出を実行するための決定や設定、制御などが行われればよい(ステップS734)。このときには、ステップS733での特定結果が「第2通常」であるか否かに応じて、特図保留演出を実行する旨の決定割合を異ならせてもよい。例えば、特定結果が「第2通常」であるときには、「第1通常」であるときに比べて高い決定割合で、特図保留演出が実行される旨の決定がなされてもよい。また、特定結果が「第2通常」であるか否かに応じて、特図保留演出における演出態様を異ならせたり、演出態様の決定割合などを異ならせてもよい。一例として、ステップS733での特定結果が「第1通常」であるときには、図58(A)に示す特図当り時演出と同様の特図保留演出を実行する旨の決定が、図58(B)に示す特図当り時演出と同様の特図保留演出を実行する旨の決定に比べて、高い割合でなされるようにする。その一方で、ステップS733での特定結果が「第2通常」であるときには、図58(B)に示す特図当り時演出と同様の特図保留演出を実行する旨の決定が、図58(A)に示す特図当り時演出と同様の特図保留演出を実行する旨の決定に比べて、高い割合でなされるようにする。他の一例として、ステップS733での特定結果が「第1通常」及び「第2通常」のいずれであるときでも、図58(A)に示す特図当り時演出と同様の特図保留演出を実行する旨の決定が、図58(B)に示す特図当り時演出と同様の特図保留演出を実行する旨の決定に比べて、高い割合又は低い割合でなされてもよい。その一方で、ステップS733での特定結果が「第2通常」であるときには、「第1通常」であるときに比べて高い決定割合で、図58(B)に示す特図当り時演出と同様の特図保留演出を実行する旨の決定がなされるようにしてもよい。このような特図保留演出の有無や、その演出態様によって、特図保留記憶数が「0」となるとき(保留消化時)の特図ゲームで特図当り種別が「第2通常」となり特定遊技状態の終了後に低確高ベース状態へと制御されることへの期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、特図表示結果を「特図当り」とするか「特図ハズレ」とするかの決定は、パチンコ遊技機1における遊技状態や特図保留記憶数にかかわらず同一の決定テーブルを参照して同一の決定割合にて行われる一方、保留消化時に低確高ベース状態に制御するか否かの決定は、特図表示結果を決定するための決定テーブルとは異なる決定テーブルを参照して行われるようにしてもよい。例えば保留消化時には特図表示結果決定用の乱数値MR4とは異なる遊技状態決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、遊技状態決定用として予め用意された決定テーブルを参照することなどにより、特定遊技状態が終了した後に低確高ベース状態に制御するか否かを決定すればよい。この場合、低確低ベース状態と低確高ベース状態のいずれに制御されるかは、保留消化時となるまで確定することができない。したがって、この場合には、保留消化前から図58(A)及び(B)に示す特図当り時演出と同様の特図保留演出を実行して保留消化時に特図当り種別が「第2通常」に決定されることが確定しているかを、報知・示唆することは困難になり、特図保留演出による効果を得ることができない。あるいは、特図保留記憶部151Bなどに特図表示結果決定用の乱数値MR4とともに遊技状態決定用の乱数値を示す数値データを保留データとして記憶させることで、保留消化時よりも前に低確高ベース状態に制御されるか否かを特定し、その特定結果に応じた特図保留演出を実行するようにしてもよい。
以上説明したように、パチンコ遊技機1では、例えば主基板11の側において、CPU103が図39に示すステップS319の通過検出時判定処理にて、図40に示すステップS341〜S343、S347の処理などを実行する。また、演出制御基板12の側において、演出制御用CPU120が図45に示すステップS504の普図変動保留チェック処理にて、図46に示すステップS605、S606の処理を実行し、普図ゲームの保留データに含まれる普図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて普図表示結果が「普図当り」となるか否かを、その数値データに基づく普図ゲームの開始よりも前に判定する。そして、演出制御用CPU120は、図46のステップS607にて設定される普図当り保留番号バッファ値などに基づき、図48のステップS626〜S628の処理を実行することや、ステップS631〜S633の処理を実行することにより、連続予告となる予告演出を実行するか否かの決定や、実行する場合における予告パターンの決定などを行う。その後、図47のステップS530にて決定した予告演出制御パターンに基づいて図44に示すステップS162の飾り図柄変動中処理を実行することにより、連続予告となる予告演出を、ステップS606での判定結果に対応する普図ゲームが実行される以前に、画像表示装置5の表示画面における飾り図柄の可変表示中にて実行する。これにより、普図ゲームにおける可変表示結果である普図表示結果を判定するために用いられる普図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データの記憶に基づく予告演出を実行して、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば主基板11の側において、CPU103が図39に示すステップS319の通過検出時判定処理にて、図40に示すステップS344の処理を実行し、変動パターン種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが普図保留記憶数にかかわらず「擬似連」の可変表示演出を実行する共通範囲内であるか否かを判定する。そして、この判定結果に応じてステップS345又はステップS346の処理を実行する。演出制御基板12の側において、演出制御用CPU120が図45に示すステップS504の普図変動保留チェック処理にて、図46に示すステップS605、S608の処理を実行し、普図ゲームの保留データに含まれる変動パターン種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが擬似連あり共通範囲内であるか否かを、その数値データに基づく飾り図柄の可変表示の開始よりも前に判定する。さらに、演出制御用CPU120は、図46のステップS609にて設定される擬似連保留番号バッファ値などに基づき、図48のステップS626〜S628の処理を実行することや、ステップS631〜S633の処理を実行することにより、連続予告となる予告演出を実行するか否かの決定や、実行する場合における予告パターンの決定などを行う。その後、図47のステップS530にて決定した予告演出制御パターンに基づいて図44に示すステップS162の飾り図柄変動中処理を実行することにより、連続予告となる予告演出を、ステップS606での判定結果に対応する普図ゲームが実行される以前に、画像表示装置5の表示画面における飾り図柄の可変表示中にて実行する。これにより、変動パターン種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かを、保留記憶に基づく普図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示が開始されるより前に確実に判定して、判定結果に応じた予告演出を実行することで、遊技の興趣を向上させることができる。また、「擬似連」の可変表示演出が実行されることを予め報知可能とし、普図保留記憶数よりも多くの可変表示にわたり予告演出が実行されているような印象を遊技者に与えて、遊技の興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU120は、図45に示すステップS502にて連続予告実行フラグがオンであるときには、ステップS504の普図変動保留チェック処理を実行することなく、ステップS505の処理に進む。また、図48に示すステップS621にて連続予告実行フラグがオンであるときには、ステップS626〜S635の処理を実行することが制限される。これにより、連続予告となる予告演出の実行を開始した後には、予告演出の重複による射幸性の上昇を抑制しつつ、遊技の興趣を向上させることができる。
CPU103は、図34のステップS202にて読み出した高確制御回数カウント値に基づき、ステップS203にてリミット前であるかリミット時であるかを特定する。そして、図9(C)に示す特図表示結果決定テーブル131の設定などにより、特図表示結果が「特図当り」となったことに基づく特定遊技状態の終了後に、高確高ベース状態への制御回数がリミット値に達するまでの間は、さらに高確高ベース状態へと制御することができる。また、高確高ベース状態への制御回数がリミット値に達したリミット時には、特図当り種別が「第2通常」であれば特定遊技状態の終了後に低確高ベース状態に制御されて、低確低ベース状態よりも始動入賞口が開放状態となりやすくなる。ここで、特定遊技状態の終了後に、高確高ベース状態のうちで第2高確高ベース状態に制御されたときには、リミット時に特図当り種別が「第2通常」となることが確定する。第2高確高ベース状態に制御されるか否かは、特図表示結果が「特図当り」となって特定遊技状態に制御されるごとに、特図表示結果決定テーブル131を参照することなどにより判定される。演出制御用CPU120は、例えば図44に示すステップS164の普図当り後演出処理にて、図58(A)及び(B)に示すような特図当り時演出のいずれかを実行するための判定や決定、設定などを行う。これにより、高確高ベース状態への制御回数がリミット値に達した後には低確高ベース状態へと制御されることに対する遊技者の期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
CPU103は、図63のステップS713にて、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき特図表示結果や特図当り種別などを特定する。また、演出制御用CPU120は、図65に示すステップS732、S733にて、始動入賞指定データの最終記憶にて特図当り種別を「第2通常」とすることが示されているか否かを、その最終記憶に対応した特図ゲームが実行される判定する。この判定結果に基づいて図65に示すステップS734の処理が実行されることにより、特図保留記憶部151Bにおける乱数値MR1を示す数値データの最終記憶に対応した特図ゲームが実行される以前に、低確高ベース状態に制御される可能性を予告する特図保留演出を実行する。これにより、低確高ベース状態に制御されることに対する遊技者の期待感を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
CPU103は、図42のステップS385にて、図10(A)及び(B)に示す変動パターン種別決定テーブルのいずれかを用いて、変動パターン種別を予め複数用意されたいずれかに決定する。その後、変動パターン種別の決定結果に基づき、図42のステップS388にて、図11(A)及び(B)に示す変動パターン決定テーブルのいずれかを用いて、変動パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する。これにより、変動パターン種別の追加や発生率の変更を行う場合には、変動パターン種別決定テーブルにおける決定値の設定のみを変更すればよいので、設定時間を短縮化することができる。また、詳細な変動パターンの追加や発生率の変更を行う場合には、変動パターン決定テーブルにおける決定値の設定のみを変更すればよいので、設定時間を短縮化することができる。すなわち、変動パターン種別の決定割合と、変動パターンの決定割合とを、別個に設定することができるので、変動パターン種別や変動パターンの振分けにかかわる設計変更を容易に行うことができる。また、変動パターン種別の決定結果にかかわりなく、共通の乱数値MR3を示す数値データや共通の処理モジュールを用いて変動パターンを決定することができ、プログラム容量やデータ容量の増大を抑制することができる。
演出制御用CPU120は、図48のステップS628にて、図28(A)に示す連続予告種別決定テーブル183を用いて、連続予告種別を予め複数用意された連続予告CRY1又は連続予告CRY2のいずれかに決定する。その後、連続予告種別の決定結果に基づき、図48のステップS633にて、図29(A)及び図30(A)に示す連続予告パターン決定テーブルのいずれかを用いて、連続予告パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する。これにより、連続予告種別の追加や発生率の変更を行う場合には、連続予告種別決定テーブル183における決定値の設定のみを変更すればよいので、設定時間を短縮化することができる。また、詳細な連続予告パターンの追加や発生率の変更を行う場合には、連続予告パターン決定テーブルにおける決定値の設定のみを変更すればよいので、設定時間を短縮化することができる。すなわち、連続予告種別の決定割合と、連続予告パターンの決定割合とを、別個に設定することができるので、連続予告種別や連続予告パターンの振分けにかかわる設計変更を容易に行うことができる。また、連続予告種別の決定結果にかかわりなく、共通の乱数値SR3−2を示す数値データや共通の処理モジュールを用いて連続予告パターンを決定することができ、プログラム容量やデータ容量の増大を抑制することができる。
演出制御用CPU120は、図50のステップS664にて、図23(A)に示す単独予告種別決定テーブル180を用いて、単独予告種別を予め複数用意された単独予告CTY1又は単独予告CTY2のいずれかに決定する。その後、単独予告種別の決定結果に基づき、図50のステップS668にて、図24(A)及び(B)、図26(A)及び(B)に示す単独予告パターン決定テーブルのいずれかを用いて、予告パターンあるいは擬似連時予告パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する。これにより、単独予告種別の追加や発生率の変更を行う場合には、単独予告種別決定テーブル180における決定値の設定のみを変更すればよいので、設定時間を短縮化することができる。また、詳細な予告パターンあるいは擬似連時予告パターンの追加や発生率の変更を行う場合には、単独予告パターン決定テーブルにおける決定値の設定のみを変更すればよいので、設定時間を短縮化することができる。すなわち、単独予告種別の決定割合と、予告パターンあるいは擬似連時予告パターンの決定割合とを、別個に設定することができるので、単独予告種別や予告パターンあるいは擬似連時予告パターンの振分けにかかわる設計変更を容易に行うことができる。また、単独予告種別の決定結果にかかわりなく、共通の乱数値SR4−2を示す数値データや共通の処理モジュールを用いて予告パターンあるいは擬似連時予告パターンを決定することができ、プログラム容量やデータ容量の増大を抑制することができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、図42のステップS385にて変動パターン種別を決定することにより、普図表示結果が「普図ハズレ」となる場合に飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かも決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、リーチ状態とするか否かの決定が、変動パターン種別の決定とは別個の処理により行われるようにしてもよい。
一例として、図37に示すステップS141では、図42に示した変動パターン設定処理に代えて、図66に示すような変動パターン設定処理が実行されるようにしてもよい。この場合には、図10(A)に示す普図ハズレ変動パターン種別決定テーブル132Aに代えて、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した非リーチ変動パターン種別決定テーブルと、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応したリーチ変動パターン種別決定テーブルとを、予め用意しておく。また、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定するために参照されるリーチ決定テーブルを用意するとともに、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどにより、リーチ決定用の乱数値を示す数値データを更新すればよい。リーチ決定テーブルでは、例えば普図ゲームの保留記憶数である普図保留記憶数に応じて、リーチ状態とする旨の決定割合が異なるように、決定値が割り当てられていればよい。例えば、普図保留記憶数が多くなるに従って、リーチ状態とする旨の決定割合が低下するように、決定値が割り当てられていればよい。
そして、図66のステップS381にて普図当りフラグがオフである場合には(ステップS381;No)、リーチ決定テーブルを選択し、リーチ状態とするか否かを決定するための使用テーブルにセットするとともに(ステップS751)、保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS752)。また、リーチ決定用の乱数値を示す数値データを抽出し(ステップS753)、リーチ決定テーブルを参照することにより、リーチ状態の有無を決定する(ステップS754)。このときには、ステップS754での決定結果がリーチ状態とする旨の「リーチあり」であるか否かを判定する(ステップS755)。
ステップS755にてリーチありと判定された場合には(ステップS755;Yes)、リーチ変動パターン種別決定テーブルを選択し、変動パターン種別を決定するための使用テーブルにセットする(ステップS756)。これに対して、リーチありではなくリーチなしであると判定された場合には(ステップS755;No)、非リーチ変動パターン種別決定テーブルを選択し、変動パターン種別を決定するための使用テーブルにセットする(ステップS757)。ステップS756、S757の処理のいずれかを実行した後には、ステップS384の処理に進み、変動パターン種別の決定などが行われるようにすればよい。
こうしてリーチ状態とするか否かを、変動パターン種別とは別個に決定する場合には、リーチ状態の発生率の変更を行う場合には、リーチ決定テーブルにおける決定値の設定のみを変更すればよいので、設定時間を短縮化することができる。また、変動パターン種別決定テーブルにおける決定値の設定を変更すれば、リーチ状態の発生率を変化させずに変動パターン種別の追加や発生率の変更を行うことができ、リーチ状態や変動パターン種別の振分けにかかわる設計変更を容易に行うことができる。さらに、各変動パターン種別に割り当てる決定値に余裕を持たせることができ、特定の変動パターン種別が設計段階とは異なり極端に偏った割合で出現することを、確実に防止することができる。
上記実施の形態では、図46に示すステップS608にて変動パターン種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、普図保留記憶数にかかわらず「擬似連」の可変表示演出を実行する共通範囲内であるか否かを判定し、その判定結果に応じた決定割合で予告演出の有無や演出態様などが決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば乱数値MR2を示す数値データが、普図保留記憶数にかかわらず特定のリーチ演出(例えばスーパーリーチ)を実行する共通範囲内であるか否かを判定して、その判定結果に応じた演出動作の有無や演出態様などが決定されるようにしてもよい。また、変動パターン種別決定用の乱数値MR2を示す数値データではなく、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて、特定の演出などを実行する共通範囲内であるか否かを判定してもよい。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が、図47に示すステップS523、S524、S525にて最終停止図柄を決定することや、ステップS527にて擬似連時仮停止図柄を決定すること、ステップS528にて連続予告設定処理を実行すること、ステップS529にて単独予告設定処理を実行すること、ステップS530にて演出制御パターンを決定することなどにより、各種演出動作の制御内容を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、表示制御基板に搭載されればよい。表示制御基板では、例えば表示制御用CPUがROMから読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図47に示すステップS523、S524、S525の処理を実行することにより、最終停止図柄を決定してもよい。また、表示制御用CPUは、ステップS527の処理を実行することにより擬似連時仮停止図柄の決定などを行うようにしてもよいし、ステップS528の連続予告設定処理やステップS529の単独予告設定処理を実行することにより、予告演出の有無や予告パターンの決定を行うようにしてもよい。さらに、表示制御用CPUは、ステップS530の処理を実行することなどにより、演出制御パターンのいずれかを使用パターンに決定してもよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。なお、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
また、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、前述したような表示制御基板を設け、演出制御用CPU120により図47のステップS530にて決定した演出制御パターンなどに応じた表示制御コマンドが、演出制御基板12から表示制御基板に対して伝送されるようにしてもよい。図2に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。