JP2010115735A - 主軸装置 - Google Patents

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孝幸 東
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Abstract

【課題】ダイレクトドライブモータが後側ラジアル流体軸受の後側に配設された主軸装置において、後側ラジアル流体軸受部における焼き付き発生を防止し得るようにすると共に、組付け作業性の向上を図り得るようにする。
【解決手段】後側ラジアル流体軸受の後側に、スピンドル2を回転させるダイレクトドライブモータ3を配設する。後側ラジアル流体軸受とダイレクトドライブモータ3との間に、スピンドルを軸方向に支持するスラスト流体軸受を配設する。スラスト流体軸受とダイレクトドライブモータ3との間に、スピンドル2の外周側に配設された環状の押さえ部材8とスピンドル2との間に形成されたシリンダ室81に供給される流体によりスピンドル2をスラスト流体軸受側へ押圧する押圧手段を配設する。押さえ部材8の内径は、ダイレクトドライブモータ3のスピンドル2に装着されたロータ3aの外径よりも大きくする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、工作機械の主軸装置に関する。
例えば、研削盤などの工作機械に用いられる主軸装置として、特許文献1に開示されたものが知られている。この主軸装置は、筒状のハウジングと、該ハウジング内の軸方向(前後方向)両端部に配設された前側ラジアル流体軸受および後側ラジアル流体軸受と、ハウジングに対して前側ラジアル流体軸受および後側ラジアル流体軸受を介して回転可能に支承されたスピンドルと、前側ラジアル流体軸受と後側ラジアル流体軸受との間に配設されてスピンドルを回転させるダイレクトドライブモータと、スピンドルの前端部に装着された砥石車とを備えている。この場合、スピンドルは、前側ラジアル流体軸受とダイレクトドライブモータの間に配設されたスラスト流体軸受と、後側ラジアル流体軸受の後側に配設された押圧手段とにより軸方向においてスラスト荷重が支持されている。
特開平9−150336号公報
ところで、上記の主軸装置のように、ダイレクトドライブモータが前側ラジアル流体軸受と後側ラジアル流体軸受との間に配設されている場合には、ダイレクトドライブモータの配設位置が砥石車(研削加工部)に近いことから、ダイレクトドライブモータから発生する熱がスピンドルを軸方向に熱膨張させ砥石車の軸方向位置に悪影響を及ぼし易い。そこで、ダイレクトドライブモータを後側ラジアル流体軸受の後側に配置することによって、ダイレクトドライブモータから発生する熱が砥石車の軸方向位置に及ぼす影響を小さくすることが考えられる。
しかしながら、このような構成にすると、ダイレクトドライブモータから発生する熱がスピンドルや後側ラジアル流体軸受に伝達され易くなるため、スピンドルや後側ラジアル流体軸受を構成する後側軸受メタルが熱膨張して両部材間に形成されているクリアランスが無くなり焼き付きを起こす可能性がある。
また、上記のような構成では、スピンドルを組み付ける際に、スピンドルに装着されているダイレクトドライブモータのロータを一旦スピンドルから取り外す必要があるため、組付け作業性が非常に悪いという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ダイレクトドライブモータが後側ラジアル流体軸受の後側に配設された主軸装置において、後側ラジアル流体軸受部における焼き付き発生を防止し得るようにすると共に、組付け作業性の向上を図り得るようにした主軸装置を提供することを解決すべき課題とするものである。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、ハウジングと、該ハウジング内に軸方向に並んで配設された前側ラジアル流体軸受および後側ラジアル流体軸受と、前記ハウジングに対して前記前側ラジアル流体軸受および前記後側ラジアル流体軸受を介して回転可能に支承されたスピンドルと、前記後側ラジアル流体軸受の後側に配設され前記スピンドルを回転させるダイレクトドライブモータと、を備えた主軸装置であって、前記後側ラジアル流体軸受と前記ダイレクトドライブモータとの間に配設されて前記スピンドルを軸方向に支持するスラスト流体軸受と、該スラスト流体軸受と前記ダイレクトドライブモータとの間の位置において前記スピンドルの外周側に配設された環状の押さえ部材を有し、該押さえ部材と前記スピンドルとの間に形成されたシリンダ室に供給される流体により前記スピンドルを前記スラスト流体軸受側へ押圧する押圧手段と、を備え、前記押さえ部材の内径は、前記スピンドルに装着された前記ダイレクトドライブモータのロータの外径よりも大きくされていることである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、ハウジングと、該ハウジング内に軸方向に並んで配設された前側ラジアル流体軸受および後側ラジアル流体軸受と、前記ハウジングに対して前記前側ラジアル流体軸受および前記後側ラジアル流体軸受を介して回転可能に支承されたスピンドルと、前記後側ラジアル流体軸受の後側に配設され前記スピンドルを回転させるダイレクトドライブモータと、を備えた主軸装置であって、前側スラスト軸受部と、前記スピンドルの外周側に配設された環状のスラスト軸受部材に設けられた後側スラスト軸受部とを有し、前記後側ラジアル流体軸受と前記ダイレクトドライブモータとの間に配設されて前記スピンドルを軸方向に支持するスラスト流体軸受を備え、前記スラスト軸受部材の内径は、前記スピンドルに装着された前記ダイレクトドライブモータのロータの外径よりも大きくされていることである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1または2において、前記前側ラジアル流体軸受は、前記スピンドルの外周面に対向したラジアル軸受ポケットが形成された前側軸受メタルを備え、前記後側ラジアル流体軸受は、前記スピンドルの外周面に対向したラジアル軸受ポケットと前記スピンドルに設けられたフランジ部の端面に対向したスラスト軸受ポケットが形成された後側軸受メタルを備えていることである。
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項3において、前記前側軸受メタルの内径は、前記後側軸受メタルの内径と同等かそれよりも小さくされていると共に、前記スピンドルの外径は、前端部から前記後側軸受メタルに保持される後側部位に至るまで、同径又は前端部側が前記後側部位より小径であることである。
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1ないし4の何れか1項において、前記ダイレクトドライブモータよりも後側に、前記スピンドルを回転可能に支承する軸受が設置されていることである。
請求項1および2に係る発明によれば、後側ラジアル流体軸受とダイレクトドライブモータとの間に、スラスト流体軸受が配設されているので、スラスト流体軸受に供給される流体により後側ラジアル流体軸受部における冷却効率を向上させることができる。これにより、ダイレクトドライブモータから発生する熱によりスピンドルや後側ラジアル流体軸受を構成する後側軸受メタルが熱膨張するのを抑制して、砥石車の軸方向位置を高精度に維持することができるとともに、後側ラジアル流体軸受部における焼き付き発生を防止することができる。
また、押さえ部材およびスラスト軸受部材の内径は、スピンドルに装着されたダイレクトドライブモータのロータの外径よりも大きくされているので、前側ラジアル流体軸受部および後側ラジアル流体軸受部に対して、ロータが装着されたスピンドルを組み付けた後、押さえ部材およびスラスト軸受部材をロータの後側から組み付けることが可能となる。そのため、スピンドルに装着されているロータをスピンドルから取り外すことなく装着したままの状態で組付けを行うことができるので、組付け作業が容易になる。
請求項3に係る発明によれば、前側ラジアル流体軸受は、ラジアル軸受ポケットが形成された前側軸受メタルを備え、後側ラジアル流体軸受は、ラジアル軸受ポケットおよびスラスト軸受ポケットが形成された後側軸受メタルを備えているので、前側ラジアル流体軸受および後側ラジアル流体軸受を簡易に構成することができる。
請求項4に係る発明によれば、前側軸受メタルの内径が、後側軸受メタルの内径と同等かそれよりも小さくされていると共に、スピンドルの前端部から後側軸受メタルに保持される部位までの外径が、後側軸受メタルの内径よりも所定寸法小さくされているので、先に組み付けられた前側軸受メタルおよび後側軸受メタルに対して、スピンドルを後側から嵌挿して組み付けることが可能となる。そのため、スピンドルに装着されているロータをスピンドルから一旦取り外す必要がなくなるので、組付け作業を容易に行うことが可能となり、組付け作業性が向上する。
請求項5に係る発明によれば、ダイレクトドライブモータよりも後側に、スピンドルを回転可能に支承する軸受が設置されているので、スピンドルの回転時の共振点が高周波側にシフトされるため、スピンドルのより高速での回転が可能となる。
以下、本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態に係る主軸装置の軸方向に沿う断面図である。この主軸装置は、有底円筒状のハウジング1と、ハウジング1内に軸方向に並列状に配設された前側ラジアル流体軸受、後側ラジアル流体軸受および補助ラジアル流体軸受を介して回転可能に支承されたスピンドル2と、後側ラジアル流体軸受の後側に配設されスピンドル2を回転させるダイレクトドライブモータ3と、後側ラジアル流体軸受とダイレクトドライブモータ3との間に配設されたスラスト流体軸受と、スラスト流体軸受とダイレクトドライブモータ3との間に配設された押さえ部材8およびシリンダ室81等により構成される押圧手段と、ハウジング1から前側に突出したスピンドル2の先端部に取り付けられた砥石車4とを備えている。
なお、スピンドル2は、砥石車4が取り付けられる前端軸部2aと、一定の径をもち前側ラジアル流体軸受および後側ラジアル流体軸受に支承される大径軸部2bと、大径フランジ部2cと、中径フランジ部2dと、小径フランジ部2eと、ダイレクトドライブモータ3のロータ3aが装着される小径軸部2fと、補助ラジアル流体軸受に支承される後端軸部2gとからなり、これらは軸方向(前後方向)の一端側(前側)から他端側(後側)に向かって順に形成されている。
ハウジング1は、軸方向に三分割して形成されており、円筒状に形成され互いに対向する端面同士が連結された前側ハウジング1aおよび後側ハウジング1bと、リング板状に形成されて後側ハウジング1bの後端開口に嵌着された蓋状ハウジング1cとからなる。前側ハウジング1aと後側ハウジング1bは外径が同じであるが、後側ハウジング1bは、前側ハウジング1aよりも内径が大きくされて薄肉に形成されている。前側ハウジング1aの前端開口には、厚肉円筒状に形成されて一端部(前側端部)にフランジ部5aを有する前側軸受メタル5が嵌着され、この前側軸受メタル5のフランジ部5aの前端面には、キャップ51が取り付けられている。
スピンドル2の大径軸部2bと対向する前側軸受メタル5の内周面であるラジアル軸受面5aには、軸方向両端部にそれぞれ形成された環状溝52、52と、両環状溝52、52の中間位置に形成された複数の前側ラジアル軸受ポケット53が設けられ前側流体軸受が構成されている。大径軸部2bの外周面と前側軸受メタル5の内周面との間には、所定のクリアランスが形成されている。前側ラジアル軸受ポケット53には、後述するように、圧油供給源10から潤滑油(圧油)が供給されるようになっており、その供給される潤滑油によってスピンドル2は大径軸部2bが前側軸受メタル5の内周面から浮上した状態でラジアル方向に支持される。
前側ハウジング1aの後端開口には、厚肉円筒状に形成されて一端部(後側端部)にフランジ部7aを有する後側軸受メタル7が嵌着されている。後側軸受メタル7は、前側軸受メタル5と同じ内径および外径を有する。フランジ部7aの外径は、後側ハウジング1bの内径よりも少し小さい。スピンドル2の大径軸部2bと対向する後側軸受メタル7の内周面であるラジアル軸受面7aには、軸方向両端部にそれぞれ形成された環状溝72、72と、両環状溝72、72の中間位置に形成された複数の後側ラジアル軸受ポケット73が設けられ後側ラジアル流体軸受が構成されている。大径軸部2bの外周面と後側軸受メタル7の内周面との間には、所定のクリアランスが形成されている。後側ラジアル軸受ポケット73には、後述するように、圧油供給源10から潤滑油(圧油)が供給されるようになっており、その供給される潤滑油によってスピンドル2は大径軸部2bが後側軸受メタル7の内周面から浮上した状態でラジアル方向に支持される。
また、後側軸受メタル7のフランジ部7aの後端面には、スピンドル2の大径フランジ部2cが収納配置される凹部74が形成されている。凹部74の底面であるスラスト軸受面74aには、スラスト軸受ポケット75が形成されていると共に、スラスト軸受ポケット75の内周側および外周側には、ランド部を介して環状溝76、76が形成されスラスト流体軸受が構成されている。凹部74の底面と大径フランジ部2cの前端面との間、および凹部74の周面と大径フランジ部2cの外周面との間には、所定のクリアランスが形成されている。スラスト軸受ポケット75には、後述するように、圧油供給源10から潤滑油(圧油)が供給されるようになっており、その供給される潤滑油によって、スピンドル2は大径フランジ部2cの前端面が凹部74の底面から浮上した状態で軸方向に支持される。
後側軸受メタル7の後端面には、環状の押さえ部材8がボルト(図示せず)により連結固定され、押さえ部材8の前端面8dと後側軸受メタル7の凹部74との間にスピンドル2の大径フランジ部2cを収容する環状溝が形成されている。押さえ部材8の外径は、後側軸受メタル7のフランジ部7aの外径と同じである。押さえ部材8の内周面は、軸方向において段状に形成されており、前側に位置して中径フランジ部2dの外周面と対向する大径周面8aと、後側に位置して小径フランジ部2eの外周面と対向する小径周面8bと、大径周面8aと小径周面8bを接続する段差面8cとからなる。なお、押さえ部材8の内径(小径周面8bの径)は、スピンドル2の小径軸部2fに装着されたダイレクトドライブモータ3のロータ3aの外径よりも大きくされている。
スピンドル2の中径フランジ部2d、小径フランジ部2eとの間の段差であるピストン面8e、小径フランジ部2eの外周面、押さえ部材8の大径周面8a、段差面8cによって環状のシリンダ室81が画成されている。このシリンダ室81には、後述するように、圧油供給源10から潤滑油(圧油)が供給されるようになっており、その供給される潤滑油によってスピンドル2をスラスト流体軸受側へ押圧する押圧手段が構成されている。なお、中径フランジ部2dの外周面と押さえ部材8の大径周面8aとの間、および小径フランジ部2eの外周面と押さえ部材8の小径周面8bとの間には、所定のクリアランス82、83がそれぞれ形成されている。
次に、上記の前側ラジアル流体軸受、後側ラジアル流体軸受およびスラスト流体軸受に潤滑油を給排する回路について説明する。前側ハウジング1aの最上位置には、第1所定圧力の潤滑油を供給する油圧供給源10に接続された供給ポート40aが開口され、供給ポート40aに連通し前側ハウジング1a、前側ラジアル流体軸受5、後側軸受メタル7に穿設された供給通路40は固定絞り42a、43a、44aを介して前側ラジアル軸受ポケット53、後側ラジアル軸受ポケット73、スラスト軸受ポケット75に分岐して接続されている。前側ハウジング1aの最下位置には、液槽48に接続された排出ポート41aが開口され、排出ポート41aに連通する前側ハウジング1a、前側軸受メタル5、後側軸受メタル7に穿設された排出通路41は、前側ラジアル流体軸受、後側ラジアル流体軸受、スラスト流体軸受の環状溝52、72、76に分岐して接続されている。
また、環状のシリンダ室81には、供給ポート45aに接続された供給通路45が開口し、供給ポート45aに接続された油圧供給源10から第2所定圧力の潤滑油が供給される。これにより、スピンドル2はピストン面8eに作用する潤滑油の第2所定圧力によって大径フランジ部2cの前端面がスラスト軸受面74aに接近する方向に押圧される。なお、第2所定圧力は、上記の第1所定圧力と同等か少し大きくなるように調整される。
次に、スピンドル2の後端軸部2gを支承する補助ラジアル流体軸受について説明する。蓋状ハウジング1cの中央部には、軸方向に貫通した軸受孔12が形成されている。この軸受孔12の周面には、軸方向両端部にそれぞれ形成された環状溝93、93と、両環状溝93、93の中間位置に形成された複数のラジアル軸受ポケット94が設けられている。軸受孔12の内周面とこの軸受孔12に嵌挿されたスピンドル2の後端軸部2gの外周面との間には、所定のクリアランスが形成されている。
蓋状ハウジング1cの上部側には、供給ポート46aが開口され、供給ポート46aに連通された供給通路46がラジアル軸受ポケット94に開口し、第3所定圧力の潤滑油が固定絞り47を介して供給される。油槽48に接続されて排出ポート49aに連通された排出通路49が両環状溝93、93に連通されている。
なお、スピンドル2を回転駆動させるダイレクトドライブモータ3は、後側ハウジング1b内において、押さえ部材8と蓋状ハウジング1cとの間の空間部に配設されている。このダイレクトドライブモータ3は、スピンドル2の小径軸部2fの外周に装着されたロータ3aと、後側ハウジング1bの内周に嵌合固定されたスリーブ3cに装着されてロータ3aの外周側に配置されたステータ3bとからなる。
本実施の形態の主軸装置は、次のように組み付けられる。最初に、図2に示すように、前側ハウジング1aに対して、前側軸受メタル5、キャップ51および後側軸受メタル7を所定位置に組み付ける。次に、図3に示すように、前側軸受メタル5および後側軸受メタル7に対して、小径軸部2fにロータ3aが装着されたスピンドル2の大径軸部2bを両軸受メタル5、7の軸孔内に後側から嵌挿して組み付ける。続いて、図4に示すように、スピンドル2の後端側から押さえ部材8の大径および小径周面8a、8bをスピンドル2の中径および小径フランジ部2d、2eに嵌め込んで、後側軸受メタル7の後端面にボルト(図示せず)等により押さえ部材8を固定する。
続いて、図5に示すように、内周にステータ3bが装着された後側ハウジング1bをスピンドル2の外周側に後側から嵌め込んで、前側ハウジング1aの後端面に後側ハウジング1bの前端面が当接した状態に固定する。続いて、後側ハウジング1bの後端開口部に蓋状ハウジング1cを取り付けた後、スピンドル2の前端軸部2aに砥石車4を取り付けることにより組付け作業が終了し、図1に示す主軸装置が得られる。なお、この主軸装置を分解する場合には、上記の組付け作業を逆に行えばよい。
以上のように構成された本実施の形態の主軸装置では、圧油供給源10からの管路を介して、第1所定圧力の潤滑油が供給ポート40aから供給通路40に圧送されることにより、固定絞り42aを介して潤滑油が前側ラジアル軸受ポケット53に供給されると共に、固定絞り43aを介して潤滑油が後側ラジアル軸受ポケット73に供給され、固定絞り44aを介して潤滑油がスラスト軸受ポケット75に供給される。また、圧油供給源10からの管路を介して、第2所定圧力の潤滑油が供給ポート45aから供給通路45を通ってシリンダ室81に供給される。これと同時に、圧油供給源10からの管路を介して、第3所定圧力の潤滑油が供給ポート46aから供給通路46を通ってラジアル軸受ポケット94に供給される。
これにより、スピンドル2は、前側ラジアル軸受ポケット53、後側ラジアル軸受ポケット73およびラジアル軸受ポケット94に供給された潤滑油によって、前側軸受メタル5、後側軸受メタル7および蓋状ハウジング1cのそれぞれの内周面から浮上した状態でラジアル方向に支持される。またこれと同時に、スピンドル2は、シリンダ室81に供給された潤滑油によって大径フランジ部2cの前端面がスラスト軸受面74aに接近する方向に押圧され、スラスト軸受ポケット75に固定絞り44aを介して供給される潤滑油によってスラスト方向に支持される。
なお、前側ラジアル軸受ポケット53、後側ラジアル軸受ポケット73およびスラスト軸受ポケット75に供給された潤滑油は、それぞれランド部のクリアランスで絞られた後、環状溝52、72、76を経由して排出通路41に流出し、排出通路41に流出した全ての潤滑油は、排出通路41の排出ポート41aから管路を介して油槽48へ戻される。また、ラジアル軸受ポケット94に供給された潤滑油は、ランド部のクリアランスで絞られた後、環状溝93、93を経由して排出通路49に流出し、排出通路49に流出した全ての潤滑油は、排出通路49の排出ポート49aから管路を介して油槽48へ戻される。
このように、各流体軸受および押圧手段により軸受されたスピンドル2は、ダイレクトドライブモータ3により回転駆動されることによって、スピンドル2の前端軸部2aに取り付けられた砥石車4が回転し、砥石車4による研削加工が行われる。
以上のように、本実施の形態の主軸装置によれば、後側ラジアル流体軸受とダイレクトドライブモータ3との間に、スラスト流体軸受が配設されているので、スラスト流体軸受に供給される潤滑油により後側ラジアル流体軸受部における冷却効率を向上させることができる。これにより、ダイレクトドライブモータ3から発生する熱によりスピンドル2や後側軸受メタル7が熱膨張するのを抑制して、砥石車4の軸方向位置を高精度に維持することができるとともに、後側ラジアル流体軸受部における焼き付き発生を防止することができる。
また、押さえ部材8の内径は、スピンドル2に装着されたロータ3aの外径よりも大きくされているので、前側ラジアル流体軸受部および後側ラジアル流体軸受部に対して、ロータ3aが装着されたスピンドル2を組み付けた後、押さえ部材8をロータ3aの後側から組み付けることが可能となる。そのため、スピンドル2に装着されているロータ3aをスピンドル2から取り外すことなく装着したままの状態で組み付けを行うことができるので、組み付け作業が容易になる。
さらに、前側軸受メタル5の内径が、後側軸受メタル7の内径と同等にされていると共に、スピンドル2の前端軸部2aおよび大径軸部2bの外径が、後側軸受メタル7の内径よりも所定寸法小さくされているので、前側ハウジング1aに先に組み付けられた前側軸受メタル5および後側軸受メタル7に対して、スピンドル2を後側から嵌挿して組み付けることが可能となる。そのため、スピンドル2に装着されているロータ3aをスピンドル2から一旦取り外す必要がなくなるので、組付け作業を容易に行うことが可能となり、組付け作業性が向上する。
また、本実施の形態の主軸装置は、ダイレクトドライブモータ3よりも後側にある蓋状ハウジング1cに、スピンドル2を回転可能に支承する補助ラジアル流体軸受が設置されているので、スピンドル2の回転時の共振点が高周波側にシフトされるため、スピンドル2のより高速での回転が可能となる。
次に本発明の第2の実施の形態を図6に基づいて説明する。第2の実施の形態に係る主軸装置は、第1の実施の形態に係る主軸装置ではピストン型のスラスト流体軸受が採用されているのに代えて、両面対向型のスラスト流体軸受が採用されている点で相違し、その他の構成は同じであるので、以下、相違する点を中心に説明する。なお、第2の実施の形態において、第1の実施の形態と共通する部材や部位については、図6に同じ符号を付して詳しい説明は省略する。
図6に示すように、スピンドル2の軸方向中央部には、大径軸部2bと小径軸部2fとの間において、前側フランジ部2h、中央フランジ部2iおよび後側フランジ部2jが順に形成されている。この場合、前側フランジ部2hと後側フランジ部2jの外径は同じであり、中央フランジ部2iの外径は、前側フランジ部2hおよび後側フランジ部2jの外径よりも大きい。
後側軸受メタル7のフランジ部7aの後端面には、スピンドル2の前側フランジ部2hおよび中央フランジ部2iが収納配置される凹部77が形成されている。凹部77の底部には、前側フランジ部2hの前端面と対向するリング状の内側底面77aと、内側底面77aの外周側に設けられ中央フランジ部2iの前端面と対向するリング状の外側底面77bとを有する。外側底面77bの幅方向(径方向)中央部には、リング状のスラスト軸受ポケット75が形成されていると共に、スラスト軸受ポケット75の内周側および外周側には、ランド部を介して環状溝76、76が形成されており、これらによってスラスト流体軸受の前側スラスト軸受部が構成されている。
凹部77の外側底面77bと中央フランジ部2iの前端面との間、および凹部77の側周面と中央フランジ部2iの外周面との間には、所定のクリアランスが形成されている。また、凹部77の内側底面77aと前側フランジ部2hの前端面との間にも、後側軸受メタル7とスピンドル2の軸方向の相対変位を可能にするクリアランスが形成されている。
なお、第1の実施の形態の場合と同様に、スラスト軸受ポケット75は、固定絞り44aおよび供給通路44を介して供給ポート40aと連通しており、環状溝76、76は、排出通路41を介して排出ポート41aと連通している。そして、圧油供給源10から供給通路40および固定絞り44aを介して第1所定圧力の潤滑油(圧油)が供給されるようになっており、その供給された潤滑油によって、スピンドル2は中央フランジ部2iの前端面が凹部77の外側底面77bから浮上した状態で軸方向に支持される。
後側軸受メタル7の後端面には、環状のスラスト軸受部材6がボルト(図示せず)により連結固定されている。スラスト軸受部材6の外径は、後側軸受メタル7のフランジ部7aの外径と同じであり、その内径は、スピンドル2の小径軸部2fに装着されたダイレクトドライブモータ3のロータ3aの外径よりも大きくされている。このスラスト軸受部材6は、内周面がスピンドル2の後側フランジ部2jと微少クリアランスを形成して対向し、前端面がスピンドル2の中央フランジ部2iの後端面と所定のクリアランスを形成して対向している。
スラスト軸受部材6の前端面の幅方向(径方向)中央部には、リング状のスラスト軸受ポケット61が形成されていると共に、スラスト軸受ポケット61の内周側および外周側には、ランド部を介して環状溝62、62が形成されており、これらによってスラスト流体軸受の後側スラスト軸受部が構成されている。スラスト軸受ポケット61は、固定絞り63および供給通路64を介して供給ポート64aと連通しており、供給ポート64aは管路を介して圧油供給源10に接続されている。また、環状溝62、62は、前側ハウジング1aの最下位置に開口した排出ポート65aと排出通路65を介して連通しており、排出ポート65aは管路を介して液槽48に接続されている。
スラスト軸受ポケット61には、圧油供給源10から供給通路64および固定絞り63を介して第2所定圧力の潤滑油(圧油)が供給されるようになっており、その供給された潤滑油によって、スピンドル2は中央フランジ部2iの後端面がスラスト軸受部材6の前端面から浮上した状態で軸方向に支持される。この場合、第2所定圧力は、上記の第1所定圧力と同等になるように調整される。これにより、スピンドル2は、中央フランジ部2iが前側スラスト軸受部と後側スラスト軸受部により軸方向両側から押圧されてバランスした状態で支持されるようになっている。
以上のように構成された本実施の形態の主軸装置では、両面対向型のスラスト流体軸受に対して、圧油供給源10から潤滑油(圧油)が供給されることにより、スピンドル2が軸方向両側で支持された状態で位置決めされる。即ち、スラスト流体軸受のスラスト軸受ポケット75(前側スラスト軸受部)に対して、圧油供給源10から供給ポート40a、供給通路40および固定絞り44aを介して第1所定圧力の潤滑油が供給されると同時に、スラスト軸受ポケット61(後側スラスト軸受部)に対して、圧油供給源10から供給ポート64a、供給通路64および固定絞り63を介して第2所定圧力の潤滑油が供給される。
これにより、スラスト軸受ポケット75(前側スラスト軸受部)に供給された潤滑油と、スラスト軸受ポケット61(後側スラスト軸受部)に供給された潤滑油によって、スピンドル2の中央フランジ部2iが軸方向両側から略同等の圧力で押圧され、前側スラスト軸受部と後側スラスト軸受部の間の位置で、軸方向にバランスした状態で強固に位置決めされる。
なお、前側スラスト軸受部に供給された潤滑油は、環状溝76、76から排出通路41、排出ポート41aおよび管路を経由して液槽48へ戻され、後側スラスト軸受部に供給された潤滑油は、環状溝62、62から排出通路63、排出ポート63aおよび管路を経由して液槽48へ戻される。
以上のように、本実施の形態の主軸装置は、両面対向型のスラスト流体軸受を採用していることにより、第1の実施の形態のようにピストン型のスラスト流体軸受を採用した場合に比べて、軸方向の支持剛性が高くなるので、ピストン2の軸方向の位置決めをより強固にすることができる。これにより、スピンドル2の前端部に装着された砥石車4の軸方向位置を高精度で位置決めすることが可能となる。
以上、本発明を実施の形態に即して説明したが、本発明は、実施の形態で述べた構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の形態を採り得るものである。
本発明の第1の実施の形態に係る主軸装置の軸方向に沿う断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る主軸装置の組付け工程を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る主軸装置の組付け工程を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る主軸装置の組付け工程を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る主軸装置の組付け工程を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る主軸装置の軸方向に沿う断面図である。
符号の説明
1…ハウジング 1a…前側ハウジング 1b…後側ハウジング 1c…蓋状ハウジング 2…スピンドル 2a…前端軸部 2b…大径軸部 2c…大径フランジ部 2d…中径フランジ部 2e…小径フランジ部 2f…小径軸部 2g…後端軸部 2h…前側フランジ部 2i…中央フランジ部 2j…後側フランジ部 3…ダイレクトドライブモータ 3a…ロータ 3b…ステータ 4…砥石車 5…前側軸受メタル 6…スラスト軸受部材 7…後側軸受メタル 8…押さえ部材 8e…ピストン面 40、46、64…供給通路 42a、43a、44a、47、63…固定絞り 41、49、65…排出通路 52、62、72、76、93…環状溝 53…前側ラジアル軸受ポケット 61、75…スラスト軸受ポケット 73…後側ラジアル軸受ポケット 74、77…凹部 77a…内側底面 77b…外側底面 81…シリンダ室 94…ラジアル軸受ポケット

Claims (5)

  1. ハウジングと、該ハウジング内に軸方向に並んで配設された前側ラジアル流体軸受および後側ラジアル流体軸受と、前記ハウジングに対して前記前側ラジアル流体軸受および前記後側ラジアル流体軸受を介して回転可能に支承されたスピンドルと、前記後側ラジアル流体軸受の後側に配設され前記スピンドルを回転させるダイレクトドライブモータと、を備えた主軸装置であって、
    前記後側ラジアル流体軸受と前記ダイレクトドライブモータとの間に配設されて前記スピンドルを軸方向に支持するスラスト流体軸受と、
    該スラスト流体軸受と前記ダイレクトドライブモータとの間の位置において前記スピンドルの外周側に配設された環状の押さえ部材を有し、該押さえ部材と前記スピンドルとの間に形成されたシリンダ室に供給される流体により前記スピンドルを前記スラスト流体軸受側へ押圧する押圧手段と、を備え、
    前記押さえ部材の内径は、前記スピンドルに装着された前記ダイレクトドライブモータのロータの外径よりも大きくされていることを特徴とする主軸装置。
  2. ハウジングと、該ハウジング内に軸方向に並んで配設された前側ラジアル流体軸受および後側ラジアル流体軸受と、前記ハウジングに対して前記前側ラジアル流体軸受および前記後側ラジアル流体軸受を介して回転可能に支承されたスピンドルと、前記後側ラジアル流体軸受の後側に配設され前記スピンドルを回転させるダイレクトドライブモータと、を備えた主軸装置であって、
    前側スラスト軸受部と、前記スピンドルの外周側に配設された環状のスラスト軸受部材に設けられた後側スラスト軸受部とを有し、前記後側ラジアル流体軸受と前記ダイレクトドライブモータとの間に配設されて前記スピンドルを軸方向に支持するスラスト流体軸受を備え、
    前記スラスト軸受部材の内径は、前記スピンドルに装着された前記ダイレクトドライブモータのロータの外径よりも大きくされていることを特徴とする主軸装置。
  3. 前記前側ラジアル流体軸受は、前記スピンドルの外周面に対向したラジアル軸受ポケットが形成された前側軸受メタルを備え、前記後側ラジアル流体軸受は、前記スピンドルの外周面に対向したラジアル軸受ポケットと前記スピンドルに設けられたフランジ部の端面に対向したスラスト軸受ポケットが形成された後側軸受メタルを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の主軸装置。
  4. 前記前側軸受メタルの内径は、前記後側軸受メタルの内径と同等かそれよりも小さくされていると共に、前記スピンドルの外径は、前端部から前記後側軸受メタルに保持される後側部位に至るまで、同径又は前端部側が前記後側部位より小径であることを特徴とする請求項3に記載の主軸装置。
  5. 前記ダイレクトドライブモータよりも後側に、前記スピンドルを回転可能に支承する軸受が設置されていることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の主軸装置。
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