JP2010113942A - バッテリ - Google Patents

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Abstract

【課題】遠赤外線による効果を実現しながら、特定の素電池の劣化を防止して寿命を長する。各々の素電池の電気特性のアンバランスを防止する。
【解決手段】バッテリは、プラスチック製の外装ケース20に電極11と電解液14を収納している。外装ケース20は、上方を開口する箱形に成形している本体ケース21と、本体ケース21の開口部を閉塞している蓋ケース22とからなる。本体ケース21は、四角形の箱形に成形している外箱部21Aと、外箱部21Aの内部を複数の区画室24に区画している区画壁21Bとをプラスチックで一体的に成形している。各々の区画室24に、セパレータ12を介して積層してなる正負の電極板11A、11Bを収納して、電極板11A、11Bで構成される素電池10を互いに直列に接続している。さらに、本体ケース21は、外箱部21Aと区画壁21Bの両方に、遠赤外線を放射する無機粉末40を分散状態に埋設している。
【選択図】図3

Description

本発明はバッテリの改良に関し、とくに外装ケースに複数の素電池を設けて素電池を直列に接続しているバッテリに関する。
遠赤外線を放射するセラミックを外装ケースの表面に設けて、バッテリの放熱特性を向上し、あるいは電気特性を向上する技術は開発されている。(特許文献1ないし5参照)
特開2004−311317号公報 特開2005−285723号公報 特開平11−126634号公報 特開2000−340270号公報 特開2004−71168号公報
特許文献1のバッテリは、遠赤外線の放射率を高める事により、連続過充電時等における放熱を回ることを目的として、電極と電解液を収納している金属ケースの外表面にセラミックシートを張り付けている。セラミックシートは、アルミニウム蒸着フィルムからなる基材の外表面にセラミック層をコーティングしたものである。この構造のバッテリは、金属ケースの表面に設けたセラミックが遠赤外線を放射することで放熱特性を向上させている。
さらに、特許文献2は、バッテリの電気特性を向上させるために、金属ケースの表面に、遠赤外線を放射する高活性塗料を塗布しているバッテリを記載している。さらに、特許文献3も、バッテリの電気特性を向上するために、外装ケースの外側に遠赤外線放射体を設けており、さらに、特許文献4のバッテリも、同じ目的で、ケースの外側に遠赤外線を放射するセラミックを設けている。
さらにまた、特許文献5のバッテリは、複数の円筒形電池を平行に並べてパックケースに収納している。パックケースは、一面を合成樹脂層で被覆している樹脂−金属複合材としており、この樹脂−金属複合材が遠赤外線を放射して放熱する塗料を塗布している。このバッテリは、パックケースの樹脂−金属複合材から遠赤外線を放射して、内部に収納している円筒形電池を冷却している。
以上の特許文献に記載されるバッテリは、ケースから遠赤外線を外部に放射して放熱特性を向上し、あるいは内部に遠赤外線を照射することで電気特性を向上できる。とくに、特許文献1〜4のバッテリは、電池ケースの表面に遠赤外線を放射するセラミックを塗布しているので、出力電圧を高くするために、複数の電池を直列に接続する構造として、各々の電池に均等に遠赤外線を照射できる。しかしながら、各々の電池のケースに遠赤外線を放射するセラミックを設けることから、複数の電池を直列に接続しながら、全ての電池に等しく遠赤外線を放射する構造のバッテリとしては、全体が大きく、また、各々の電池を所定の位置に固定するための構造も複雑となって製造コストが高くなる欠点がある。
特許文献5のバッテリは、複数の円筒形電池を平行に並べてパックケースに収納して、パックケースを樹脂−金属複合材として遠赤外線を放射する塗料を塗布している。この構造のバッテリは、ひとつのパックケースに複数の円筒形電池を収納して、遠赤外線を放射する樹脂−金属複合材のパックケースでもって、各々の円筒形電池に遠赤外線を放射できる。しかしながら、この構造は、両端と中間部とに配置される円筒形電池とで遠赤外線の放射状態がアンバランスとなる。両側に配設される円筒形電池は、中間の円筒形電池よりも広い面積でパックケースに接触することから、遠赤外線の放射面積が大きくなって、遠赤外線の放射に差ができ、遠赤外線放射のアンバランスによって電池の電気特性を不均一にする弊害がある。
複数の素電池を直列に接続しているバッテリは、充放電される状態で、各々の素電池の充電電流と放電電流が同じ電流となる。したがって、各々の素電池の電気特性が均一であれば、各々の素電池は等しく充放電される。ただ、各々の素電池の電気特性がアンバランスになると、特定の素電池が過充電や過放電された状態となりやすく、バッテリとしての寿命を著しく短くする。たとえば、特定の素電池が劣化して実質的に満充電できる容量(Ah)が小さくなると、この素電池は過放電、又は過充電されやすくなる。電池は過充電や過放電によって著しく劣化する物性があるので、劣化した素電池は、ますます劣化が進行して、バッテリの寿命を著しく短くする。とくに、複数の素電池を直列に接続しているバッテリは、いずれかの素電池が劣化すると全体として使用できなくなるので、特定の素電池の劣化はバッテリ全体の寿命を短くする。したがって、複数の素電池を直列に接続しているバッテリは、各々の素電池の電気特性を常に均一にすることが極めて大切である。
図1は遠赤外線を照射することで電解液である希硫酸の電気抵抗が低下して電流が増加する特性を示すグラフである。ただし、この図は、1リットルの超純水に1モルの硫酸を混合している希硫酸を電解液に使用し、電解液に対向して幅1cm、長さ1.3cm、厚さ1mmの亜鉛板と銅板を浸漬して基準電池とし、基準電池の亜鉛板と銅板を電池の外部で接続して電流を測定したものである。この図の横軸は時間(分)、縦軸は電流(相対値)である。曲線Aは、遠赤外線で処理した電解液を使用する電池、曲線Bは遠赤外線を照射しない電解液を使用する以外は同じとする電池の電流を示している。遠赤外線で処理した電解液は、遠赤外線を放射するセラミックで内面にコーティングしているインキュベータに、電解液を充填しているガラス瓶を入れて2日経過したものを使用する。ただし、インキュベータはセラミックの表面温度を37℃としている。この図から明らかなように、遠赤外線で処理しない電解液の基準電池の電流値の約0.093に対し、遠赤外線で処理した電解液の基準電池は、最大電流が約0.12となって約20%以上も大きくなる。ただ、遠赤外線で処理した電解液の電池は、時間が経過するにしたがって電流が減少して、遠赤外線で処理しない基準電池の電流値に集束する。このことから、遠赤外線を照射する電池は、内部抵抗を小さく保持するために、継続して遠赤外線を照射することが大切である。
以上のように、電池は、照射される遠赤外線によって内部抵抗を減少できる性質がある。このことから、複数の素電池を直列に接続して、特定の素電池に多量の遠赤外線を照射すると、遠赤外線が照射される素電池は内部抵抗が小さくなって劣化が少なく、遠赤外線の照射されない素電池は内部抵抗が大きくなって劣化しやすくなる。また、電池の発熱量が、電流の二乗と内部抵抗の積に比例するので、内部抵抗の大きい電池は温度上昇が大きくなって、このことによって劣化しやすくなる。したがって、複数の素電池を直列に接続しているバッテリは、素電池に遠赤外線を照射して電気特性を向上できるが、遠赤外線が均一に照射されないと、素電池の電気特性がアンバランスになって寿命を短くする弊害が発生する。
本発明は、この欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、遠赤外線による効果を実現しながら、特定の素電池の劣化を防止して寿命を長くできるバッテリを提供することにある。
また、本発明の他の大切な目的は、各々の素電池の電気特性を、アンバランスを防止しながら、簡単かつ容易に能率よく安価に多量生産できるバッテリを提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明のバッテリは、プラスチック製の外装ケース20に電極11と電解液14を収納している。外装ケース20は、上方を開口する四角形の箱形に成形しているプラスチック製の本体ケース21と、この本体ケース21の開口部を閉塞すると共に、正負の電極端子30を設けている蓋ケース22とからなる。本体ケース21は、上方を開口して底を閉塞する四角形の箱形にプラスチックを成形している外箱部21Aと、この外箱部21Aの内部を複数の区画室24に区画してなる区画壁21Bとをプラスチックで一体的に成形して設けている。各々の区画室24には、セパレータ12を介して積層してなる正負の電極板11A、11Bを収納して、各々の区画室24に収納してなる電極板11A、11Bにより構成される素電池10を互いに直列に接続している。さらに、外箱部21Aと区画壁21Bとをプラスチックで一体的に成形してなる本体ケース21は、外箱部21Aと区画壁21Bの両方に、遠赤外線を放射する無機粉末40を分散状態に埋設している。
以上のバッテリは、遠赤外線を照射して電気特性を向上させながら、特定の素電池の劣化を防止して寿命を長くできる特徴がある。それは、以上のバッテリが、外箱部と区画壁とをプラスチックでもって一体的に成形している本体ケースの、外箱部と区画壁の両方に遠赤外線を放射する無機粉末を分散して埋設しているからである。各々の素電池は、外箱部と区画壁とで囲まれる区画室に電極板と電解液を収納している。このため、各々の素電池は、その周囲にある外箱部と区画壁から等しく遠赤外線が照射される。この構造によって、バッテリを構成する全ての素電池には均等に遠赤外線が照射される。したがって、各々の素電池の電気特性が照射される遠赤外線によって向上されると共に、遠赤外線が均等に照射されることから、遠赤外線照射のアンバランスに起因する電気特性のアンバランスを解消する。このため、以上のバッテリは、各々の素電池の電気特性を向上して、バッテリ全体の特性を向上し、さらに各々の素電池のアンバランスによる劣化を防止して、全体としての寿命を長くできる特徴を実現する。
さらに、以上のバッテリは、外箱部と区画壁とをプラスチックで一体的に成形している本体ケースの全体に、すなわち、外箱部と区画壁の両方に無機粉末を分散して埋設する構造とするので、本体ケースを成形するプラスチックに無機粉末を添加して混合し、無機粉末の混合されたプラスチックを成形して製造できる。とくに、この方法で成形される本体ケースは、各々の素電池を構成する外箱部と区画壁とに均一に分散して無機粉末を埋設できることから、各々の素電池に均等に遠赤外線を照射するバッテリを、簡単かつ容易に、しかも能率よく安価に多量生産できる特徴も実現する。
本発明のバッテリは、鉛バッテリとすることができる。鉛バッテリは、主として車載用バッテリに使用される。この用途において、バッテリにはセルモータを始動するときに、大電流を流すことから内部抵抗を小さくする特性が要求されるが、以上のバッテリは、各々の素電池に均等に遠赤外線を照射することで全ての素電池の内部抵抗を小さくして、エンジンをスムーズに始動できる。また、エンジンルームに搭載される状態にあっては、エンジンルームの熱を吸収して効率よく遠赤外線を照射して電気特性を向上することもができる。
本発明のバッテリは、本体ケース21の外箱部21Aと区画壁21Bとに分散状態で埋設している無機粉末40を火成岩の粉末とすることができる。このバッテリは、火成岩の粉末からなる無機粉末が高効率に遠赤外線を素電池に照射して、電気特性を向上できる。
本発明のバッテリは、本体ケース21の外箱部21Aと区画壁21Bとに分散状態で埋設している無機粉末40を、焼成された火成岩の粉末とすることができる。このバッテリは、焼成された火成岩の粉末によって、さらに高効率に遠赤外線を照射して、各々の素電池の電気特性をより向上できる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのバッテリを例示するものであって、本発明はバッテリを以下のものに特定しない。
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図2と図3に示すバッテリは、プラスチック製の外装ケース20に電極11と電解液14を収納している鉛バッテリである。鉛バッテリは、電解液14を希硫酸とし、正極の電極板11Aを二酸化鉛として、負極の電極板11Bを海綿状鉛とするバッテリである。図の鉛バッテリは、6組の素電池10を直列に接続して出力電圧を12Vとしている。鉛バッテリを構成する素電池10の電圧は約2Vである。したがって、6組の素電池10を直列に接続してする鉛バッテリは出力電圧を12Vとし、3組の素電池を直列に接続している鉛バッテリは出力電圧を6Vとしている。鉛バッテリは、種々の用途に使用されるが、車両の電装用バッテリに使用される車載用のバッテリは、その容量を20Ah〜200Ahとするものが使用される。
外装ケース20は、上方を開口する四角形の箱形に成形しているプラスチック製の本体ケース21と、この本体ケース21の開口部を閉塞すると共に、正負の電極端子30を設けている蓋ケース22とからなる。本体ケース21と蓋ケース22は、耐衝撃性に優れたABS系のプラスチックで成形される。蓋ケース22は、本体ケース21の開口部に水密構造に固定されて、内部を水密構造に閉塞している。図のバッテリは、各々の素電池10に電解液14を注入する注入穴23を蓋ケース22に設けている。注入穴23は、各々の素電池10の上に開口されて、脱着できる栓31で閉塞している。図のバッテリは、蓋ケース22に電解液14の注入穴23を設けているが、密閉式のバッテリは、蓋ケースに注入穴を設けない。密閉式のバッテリは、本体ケースに電解液を注入する状態で蓋ケースを水密構造に本体ケース21に固定して製造される。
本体ケース21は、上方を開口して底を閉塞する四角形の箱形にプラスチックを成形している外箱部21Aと、この外箱部21Aの内部を複数の区画室24に区画してなる区画壁21Bとをプラスチックで一体的に成形して設けている。区画壁21Bは、外箱部21Aの内部に、同じ形状の区画室24を設けるように、互いに平行に設けられて、外箱部21Aの内部を四角形の箱形に区画している。本体ケース21は、外箱部21Aの平面形状を長方形に成形し、長方形の短辺と平行に複数の区画壁21Bを設けて、外箱部21Aの短辺の方向に細長い長方形の区画室24を設けている。各々の区画室24は、幅と長さと高さを同一寸法としている。
各々の区画室24には電極11を収納し、電解液14を充填して素電池10としている。電極11は、セパレータ12を介して複数枚の正負の電極板11A、11Bを積層している。隣接する素電池10は、互いに外装ケース20の内部で直列に接続される。素電池10を直列に接続する接続部13は、区画壁21Bを水密に貫通して、隣接する素電池10を直列に接続している。
外箱部21Aと区画壁21Bとをプラスチックで一体的に成形してなる本体ケース21は、図3の一部拡大断面図に示すように、外箱部21Aと区画壁21Bの両方に、遠赤外線を放射する無機粉末40を分散状態に埋設している。この本体ケース21は、外箱部21Aと区画壁21Bとを一緒に一体的に成形して製造する工程で、本体ケース21を成形する原料のペレットに無機粉末40を添加して混合している。すなわち、無機粉末40は、原料のペレットを製造する工程で、ペレットとするプラスチックに無機粉末40を添加して均一に混合される。無機粉末40を混合しているプラスチックを所定の粒状に成形してペレットとし、このペレットを使用して本体ケース21を成形する。この方法で本体ケース21を製造すると、本体ケース21の外箱部21Aと区画壁21Bに均一に分散して無機粉末40を埋設できる。とくに、本体ケース21を成形する工程で、ペレットを撹拌することなく、無機粉末40を外箱部21Aと区画壁21Bの両方に均一に無機粉末40を分散して埋設できる。
ただし、本体ケース21は、無機粉末40を添加しないペレットを使用し、このペレットに無機粉末40を混合して、ペレットを加熱溶融して無機粉末40を均一に分散するように撹拌し、無機粉末40を均一に分散する溶融状態のプラスチックを、本体ケース21を成形する成形金型の成形室に注入して外箱部21Aと区画壁21Bの両方に無機粉末40を分散状態で埋設する本体ケース21を製造することもできる。
外箱部21Aと区画壁21Bに埋設させる遠赤外線を放射する無機粉末40は、天然石である火成岩を粉砕した火成岩の粉末を使用する。とくに、この無機粉末40には、焼成して硬く焼結した火成岩を粉砕した焼結火成岩粉末を使用する。焼結火成岩粉末は、硬いガラスのように能率よく微細な粉末に粉砕できると共に、ペレットを製造する工程ではプラスチックに均一に分散して、高効率に遠赤外線を放射する特徴がある。ただし、本発明のバッテリは、外箱部21Aと区画壁21Bに埋設する無機粉末40には、火成岩の粉末に代わって、遠赤外線を放射する他の天然石の粉末、あるいはセラミックの粉末であって遠赤外線を放射する粉末も使用できる。
無機粉末40に使用される火成岩は、以下の組成の石英・長石からなる流紋岩を使用して、遠赤外線を効率よく放射できる。以下の組成の石英・長石からなる流紋岩である火成岩は、黒体に対する赤外線の放射率が89%と高く、しかも放射する遠赤外線の波長が素電池10の電気特性を向上させる波長領域にある。したがって、この無機粉末40を外箱部21Aと区画壁21Bに埋設しているバッテリは、周囲の熱エネルギーを無機粉末40が吸収し、吸収する熱エネルギーに励起された無機粉末40は、好ましい波長領域の遠赤外線を効率よく放射する。
酸化珪素(SiO)……………71.3重量%
アルミナ(Al)……………17.1重量%
酸化鉄(Fe)…………………2.3重量%
酸化チタン(TiO)……………0.1重量%
酸化カルシウム(CaO)…………2.3重量%
酸化マグネシウム(MgO)………0.2重量%
酸化カリウム(KO)……………2.6重量%
酸化ナトリウム(NaO)………3.0重量%
無機粉末40は、外箱部21Aと区画壁21Bを成形する本体ケース21のプラスチック全体に均一に分散できるように、平均粒径を約10μm〜50μmとする。ただし、無機粉末40は、平均粒径を1μm〜100μmとするものも使用できる。無機粉末40は平均粒径を小さくして、本体ケース21への混合割合を少なくできる。それは、平均粒径を小さくすることで、無機粉末40の表面積が大きくなるからである。無機粉末40の添加量は、平均粒径を10μm〜50μmとして、好ましくは約10重量%とする。無機粉末40の平均粒径を小さくして、好ましい添加量は少なくなる。したがって、無機粉末40の添加量は、平均粒径を考慮して、たとえば1重量%〜20重量%とすることができる。無機粉末の添加量を1重量%よりも少なくすると、遠赤外線の放射量が少なくなって、遠赤外線で素電池の電気特性を効果的に向上できなくなる。また、無機粉末の添加量が20重量%よりも多くなると、本体ケースの強度が低下して原料コストが高くなる。
無機粉末40が素電池10の内部に放射する遠赤外線は、電池の内部抵抗を小さくして電気特性を向上し、外箱部21Aから素電池10の外部に放射される遠赤外線は外箱部21Aを効率よく冷却して、バッテリの温度上昇を少なくする。本体ケース21に埋設された無機粉末40は、全周から放射状に遠赤外線を放射する。区画壁21Bに埋設された無機粉末40から放射状に放射される遠赤外線は、その両側に設けられる素電池10に放射されて、素電池10の電気特性を向上させる。また、外箱部21Aに埋設された無機粉末40から放射状に放射される遠赤外線は、素電池10の内側に放射される遠赤外線で素電池10の電気特性を向上して、外箱部21Aの外側に放射される遠赤外線で外箱部21Aの放熱を良くする。したがって、区画壁21Bと外箱部21Aの両方に分散して埋設している無機粉末40は、これから放射状に放射される遠赤外線を無駄なく効率よく利用して、素電池10の電気特性を向上して、バッテリの放熱効果を向上させる。
とくに、以上のバッテリは、区画壁21Bと外箱部21Aの内部に分散して埋設するように無機粉末40を設けているので、外箱部21Aや区画壁21Bに埋設状態で設けられる無機粉末40は、その全面を直接にプラスチックに密着する状態で埋設できる。この状態は、外箱部21Aと区画壁21Bを構成するプラスチックと無機粉末40との熱結合状態を理想的な状態とする。すなわち、プラスチックの熱を極めて効率よく無機粉末40に伝導できる状態とする。したがって、無機粉末40はプラスチックからの熱を極めて効率よく吸収し、吸収する熱エネルギに励起されて効率よく遠赤外線を放射する状態となる。無機粉末40が放射する遠赤外線の放射エネルギーは、ステファン・ボルツマンの法則から、温度の4乗に比例して大きくなる。外箱部21Aと区画壁21Bのプラスチックに分散状態で埋設している無機粉末40は、その全周を直接にプラスチックに密着してプラスチックと理想的な熱結合状態となり、プラスチックと同じ温度に加温されてプラスチックから効率よく熱エネルギを吸収する。
したがって、区画壁21Bのプラスチックに埋設している無機粉末40は、素電池10で加温される区画壁21Bのプラスチックの熱エネルギを効率よく吸収し、吸収する熱エネルギに励起されて効率よく遠赤外線を放射する。放射する遠赤外線は、素電池10の電気特性を向上し、さらに吸収した熱エネルギを遠赤外線として放射することで区画壁21Bから放熱する。バッテリの内部に設けられる区画壁21Bは、バッテリの外部には露出しないので、外部の空気による冷却は実現できない。ところが、プラスチックに無機粉末40を埋設している区画壁21Bは、吸収した熱エネルギを素電池10の内部に遠赤外線を放射することで放熱して、温度上昇を少なくする。さらに、素電池10の内部に放射する遠赤外線でもって、素電池10の電気特性を向上させながら区画壁21Bから効率よく放熱する。このことは、効果的な冷却が難しいバッテリ内部の温度上昇を少なくしながら、さらに電気特性をも向上できるという、まさに理想的な特性を実現する。
また、外箱部21Aのプラスチックに埋設している無機粉末40も、素電池10で加温されるプラスチックの熱エネルギを効率よく吸収し、吸収する熱エネルギに励起されて効率よく遠赤外線を素電池10の内部とバッテリの外部とに放射する。素電池10の内部に放射する遠赤外線は、素電池10の電気特性を向上し、素電池10の内部とバッテリの外部に遠赤外線を放射することで、外箱部21Aから放熱する。したがって、外箱部21Aのプラスチックに分散して埋設している無機粉末40も、吸収した熱エネルギに励起されて素電池10の内部に遠赤外線を放射して電気特性を向上し、さらに素電池10の内部と外部とに遠赤外線を放射することで効率よく放熱して、バッテリ内部の温度上昇を少なくできる。
10重量%の遠赤外線を放射する無機粉末40をプラスチックに混合して、外箱部21Aと区画壁21Bとを一体的に成形して本体ケース21を製作し、この本体ケース21を使用して容量を30Ahとする鉛バッテリを製作する。本体ケース21を成形するプラスチックにはABS樹脂を使用する。無機粉末40は、成形に使用するペレットを製造する工程でペレットに均一に混合する。ペレットに均一に混合している無機粉末40は、成形された本体ケース21の外箱部21Aと区画壁21Bに均一に分散して埋設される。無機粉末40には、以下の組成の石英・長石からなる流紋岩で赤外線の放射率を89%とする火成岩を、平均粒径30μmに粉砕しものを使用する。
酸化珪素(SiO)……………71.3重量%
アルミナ(Al)……………17.1重量%
酸化鉄(Fe)…………………2.3重量%
酸化チタン(TiO)……………0.1重量%
酸化カルシウム(CaO)…………2.3重量%
酸化マグネシウム(MgO)………0.2重量%
酸化カリウム(KO)……………2.6重量%
酸化ナトリウム(NaO)………3.0重量%
以上の鉛バッテリは、本体ケース21に無機粉末40を埋設しないものに比較して、内部抵抗を20%小さく、30Aで1時間連続して放電する状態での外箱部21Aの温度上昇を5℃低くして、無機粉末40による電気特性の向上と放熱効果を改善できる。この実施例のバッテリは、内部抵抗を小さくできることから、エンジンを始動するスタータモータの回転トルクを大きくできる。このため、とくに冬期においてもエンジンをスムーズにスタートできる特徴がある。また、温度上昇を少なくできることから温度上昇によるバッテリの劣化を少なくできる。
遠赤外線処理した基準電池に流れる電流を示すグラフである。 本発明の一実施例にかかるバッテリの断面斜視図である。 本発明の一実施例にかかるバッテリの一部拡大断面図である。
符号の説明
10…素電池
11…電極 11A…電極板
11B…電極板
12…セパレータ
13…接続部
14…電解液
20…外装ケース
21…本体ケース 21A…外箱部
21B…区画壁
22…蓋ケース
23…注入穴
24…区画室
30…電極端子
31…栓
40…無機粉末

Claims (4)

  1. プラスチック製の外装ケース(20)に電極(11)と電解液(14)を収納しているバッテリであって、
    外装ケース(20)は、上方を開口する四角形の箱形に成形しているプラスチック製の本体ケース(21)と、この本体ケース(21)の開口部を閉塞すると共に、正負の電極端子(30)を設けている蓋ケース(22)とからなり、
    前記本体ケース(21)は、上方を開口して底を閉塞する四角形の箱形にプラスチックを成形している外箱部(21A)と、この外箱部(21A)の内部を複数の区画室(24)に区画してなる区画壁(21B)とをプラスチックで一体的に成形して設けており、各々の区画室(24)には、セパレータ(12)を介して積層してなる正負の電極板(11A)、(11B)を収納して、各々の区画室(24)に収納してなる電極板(11A)、(11B)により構成される素電池(10)を互いに直列に接続しており、
    さらに、外箱部(21A)と区画壁(21B)とをプラスチックで一体的に成形してなる本体ケース(21)が、外箱部(21A)と区画壁(21B)の両方に、遠赤外線を放射する無機粉末(40)を分散状態に埋設してなることを特徴とするバッテリ。
  2. バッテリが鉛バッテリである請求項1に記載されるバッテリ。
  3. 前記本体ケース(21)の外箱部(21A)と区画壁(21B)とに分散状態で埋設している無機粉末(40)が火成岩の粉末である請求項1に記載されるバッテリ。
  4. 前記本体ケース(21)の外箱部(21A)と区画壁(21B)とに分散状態で埋設している無機粉末(40)が、焼成された火成岩の粉末である請求項3に記載されるバッテリ。
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