JP2010110977A - 突き板封入型アクリル樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

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Yoshihiro Sekimoto
佳弘 関本
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Abstract

【課題】従来の方法で着色した突き板とアクリル樹脂とは密着性が悪い。そのため、突き板からアクリル樹脂が剥離し易くなる。従って、特に洗面ボウルのように曲がり部分があるとその部分で容易に剥離してしまう。
【解決手段】突き板3に樹脂を含まない着色剤、例えば、油性顔料や染料を施して着色した後、メタクリル酸メチルを施した状態でアクリル樹脂11を流し込み固化させて、例えば洗面ボウル1を製造する。必要に応じて、突き板に不織布7を貼着させる。着色用に使用された着色顔料9等は突き板3の表面には分散した状態で付着されており、メタクリル酸メチルが突き板3の表面上のうち顔料等が付着していない部分から内部に浸透すると共に、突き板3の内部にあったエアが抜け出る。成形時には、メタクリル酸メチルが溶融し、アクリル樹脂11と混じり合いながら固化して突き板3に直接接着するので密着性が良くなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、突き板封入型アクリル樹脂成形体の製造方法に関するものである。
従来から、突き板を熱硬化性樹脂製の基材に貼着してなる木目調素材が、住宅等の建築物における壁面、天井面、床面等の内装、建具、家具、住設機器等の化粧材として広く使用されている。
ところで、突き板は、天然材料である木材を薄くスライスしたものなので、木目模様を浮き立たせるために、その表面にステインで着色ワイピング処理を行っている。
特開平11−000902号公報
従来のアクリル樹脂は成形性や透明性に優れているが、耐候性、耐薬品性および耐熱性は弱く、且つ表面が傷付き易かった。そのため、アクリル樹脂成形品の用途は限定されており、洗面ボウル、洗面カウンターなどに使用することはできなかった。しかしながら、最近では、耐候性、耐薬品性および耐熱性に優れ、表面が傷付き難くなったアクリル樹脂が開発されているので、上記した用途での利用も可能になってきている。
従って、その最近開発されたアクリル樹脂の成形品を木目模様にすると共に、周囲の建具、壁、床などの色調と調和した色調に着色できれば、意匠性に優れたものになるので、洗面ボウル、洗面カウンターなどを構成する有力な新素材となるものと期待される。
而して、従来の方法で着色した突き板とアクリル樹脂とは密着性が悪い。そのため、従来の方法で着色した突き板をアクリル樹脂成形体内に封入して三次元成形品を製造しようとすると、突き板からアクリル樹脂が剥離し易くなる。従って、特に洗面ボウルのように曲がり部分があるとその部分で容易に剥離してしまう。
それ故、本発明は、上記した課題を解決するために、着色した突き板と成形体本体をなすアクリル樹脂との密着性が改善された突き板封入型アクリル樹脂成形体の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、突き板に樹脂を含まない着色剤を施して着色した後、メタクリル酸メチルを施しておき、その突き板を成形型内に配置した状態で前記成形型にアクリル樹脂を流し込み固化させて樹脂成形体を製造することを特徴とする突き板封入型アクリル樹脂成形体の製造方法である。
請求項2の発明は、請求項1に記載した突き板封入型アクリル樹脂成形体の製造方法において、樹脂を含まない着色剤としてエステル系有機溶剤により希釈された油性塗料を使用することを特徴とする製造方法である。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載した突き板封入型アクリル樹脂成形体の製造方法において、裏打ち材として不織布が貼着された突き板を使用することを特徴とする製造方法である。
本発明の方法によれば、着色した突き板と成形体本体をなすアクリル樹脂との密着性が良い、突き板封入型アクリル樹脂成形体を製造できる。
本発明の実施の形態を以下に説明する。
突き板として、適宜な木材を適当な厚さ、好ましくは、0.1〜0.25mmにスライスしたものを用いる。木材の種類は特に限定されないが、木目模様を視認できるようある程度の明度のあるものが好ましい。
突き板の着色処理に用いることができる着色剤は、樹脂分を実質的に含まないものであり、例えば、油性塗料や染料がある。油性塗料は、好ましくは、エステル系有機溶剤により希釈されたものである。例えば、油性塗料としては、溶剤としてカシュー株式会社製の商品名:TXL20号ストップシーラー(A液:B液=1:1、酢酸エチル、酢酸ブチル)と、山一化学工業株式会社製の商品名:NTX−90ウレタンシンナー(酢酸エチル、酢酸ブチル)を、1:9の配合比で混合し、さらに、溶剤系顔料着色材として、ユニオンペイント株式会社製の商品名:ロマンスティン(酢酸エチル、メチルエチルケトン、酢酸ブチル、No.3623ミヂィアムチェリー)を、上記した2種類の溶剤の総量に対して5%添加したものを使用できる。
着色処理は、突き板の表面に上記した着色剤を塗布した後、乾燥することによって行われる。塗布は、着色剤として塗料を使用する場合には塗料を含ませた刷毛を突き板の表面につけながら動かしたりして行い、染料を使用する場合には染料液に漬け込みをしたり、圧力をかけて染料を押込んだりして行う。
乾燥後は、油性塗料を使用した場合には顔料が突き板の表層に付着しており、染料を使用した場合には色素が突き板の表層だけでなく、中にも浸透して付着している。
突き板に裏打ち材として不織布が貼着されたものを使用してもよい。但し、不織布は、通気性を有するとともに、突き板の化粧機能を確保するために、突き板の木目模様が透けて見える程度の透明性を有していることが求められる。突き板に不織布を貼着して補強することで、突き板に割れや破れなどの破損が生じることを防ぐことができる。不織布として使用できるものとして、ポリエステルやビニロンなどで構成され、厚さが0.1mm程度のものが挙げられる。
突き板への不織布の貼着は、上記のようにして突き板を予め着色しておき、不織布側にアクリル樹脂系塗料やウレタン系樹脂塗料などの接着剤を施してから当該突き板と接合させることにより行う。このようにすることで、突き板と不織布との間にのみ接着剤が介在した状態で、突き板に不織布が貼着する。
着色した突き板またはそれに不織布が貼着されたものには、予めメタクリル酸メチル(MMA)を施しておく。メタクリル酸メチルは、透明のモノマーであり、アクリル樹脂の代表例であるメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)を合成する際にそのモノマーとして用いられる。
その他、可塑剤や充填剤などの状態調整用添加剤を添加してもよい。但し、添加剤は、突き板の化粧機能を確保するために、突き板の木目模様が透けて見える低度の透明性を有していることが求められる。
上記したメタクリル酸メチルは、ホットメルト系接着剤として施すものであり、着色した突き板またはそれに不織布が貼着されたものに慣用的な塗装方法、例えば、浸漬スプレー塗装より施す。
着色用に使用された顔料や色素は、突き板の表面には分散した状態で付着されている。従って、メタクリル酸メチルを施すと、突き板の表面上のうち、顔料や色素が付着していない部分から内部に浸透する。そして、突き板の内部にあったエアが抜け出る。
突き板が被着されるアクリル樹脂は、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステルの重合体であるが、この実施の形態では、アクリル樹脂として、メタクリル酸メチル樹脂(PMMA)の単独重合体またはメタクリル酸メチルを主成分とする共重合体を使用することが想定されている。但し、耐熱性の観点から、メタクリル酸メチルが全体の70質量%以上を占めるように調整するのが好ましい。
上記したように、着色した突き板がメタクリル酸メチルで覆われた状態で、成形型内に配置される。
注型製造方法による場合には、流動状態となっているアクリル樹脂を成形型内に圧入する。また、プレス製造方法による場合には、半硬化状態となっているアクリル樹脂を成形型内に投入し、成形型に圧力をかけてプレスする。そして、いずれの方法でも、アクリル樹脂が固化した後に成形型を開いてアクリル樹脂成形品を取り出す。
上記したように固化された後取り出されたアクリル樹脂成形品には、着色された突き板が所定の箇所に封入されている。接着剤として使用されたメタクリル酸メチルは、溶融したアクリル樹脂が保有する熱によって溶融し、アクリル樹脂と混じり合いながら固化して突き板に直接接着する。したがって、突き板とアクリル樹脂との密着力を十分に確保することができ、突き板とアクリル樹脂との境界に隙間は形成されない。
図1は、突き板封入型アクリル樹脂成形体の具体化例として、洗面カウンターの天板上に設置するタイプの洗面ボウル1の断面を示したものである。その一部拡大断面図に示すように、突き板3は接着剤5を介して不織布7が裏打ちされている。また、突き板3の表面には着色顔料9が付着している。突き板3と成形体本体をなすアクリル樹脂11との境界には突き板3が曲がっている部分でも隙間は形成されずに良好に密着している。なお、図1では、視認の便宜のため、アクリル樹脂11がその他の部分に比べて相対的に薄く描画されている。
洗面ボウルは、従来は意匠性を重要視した場合にはガラスで製造されており、見た目は好かったが重量があり且つ割れ易いなどの欠点があった。而して、本発明の方法で製造される洗面ボウル1は、ガラス製品に見劣りしない優れた意匠性を有する上に、軽量で且つ落としても割れ難い。従って、本発明の突き板封入型アクリル樹脂成形体の具体的な製品として、洗面ボウルは有望であると期待される。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の具体的構成は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨から外れない範囲での設計変更があっても本発明に含まれる。
例えば、突き板の着色に代えて、またはこれとともに、接着剤および不織布の少なくとも一方を、その透明性を保った状態であらかじめ着色しておいてもよい。
また、成形体の曲がり部分がきつく、突き板が曲がりきれずに折れそうな場合には、突き板を小片状にして不織布に接着させてもよい。このように突き板を面状ではなく点状で使用すれば、複雑な三次元形状のアクリル樹脂成形体にも突き板を上手く封入できる。
さらに、本発明により製造される成形体は、洗面ボウルのように曲がり部分があるものだけでなく、洗面カウンターのような単純な板状のものとしてもよい。
本発明の方法によれば、種々の三次元形状に成形できるアクリル樹脂を利用して、木目模様で且つ周囲の建具、壁、床などの色調と調和した色調に着色された高級感の有るプラスチック成形品を製造できる。従って、プラスチック成形品の用途を拡大できるものと期待される。
本発明の実施の形態に係る洗面ボウルの一部断面図である。
符号の説明
1‥‥洗面ボウル
3‥‥突き板 5‥‥接着剤
7‥‥不織布 9‥‥着色顔料
11‥‥アクリル樹脂

Claims (3)

  1. 突き板に樹脂を含まない着色剤を施して着色した後、メタクリル酸メチルを施しておき、その突き板を成形型内に配置した状態で前記成形型にアクリル樹脂を流し込み固化させて樹脂成形体を製造することを特徴とする突き板封入型アクリル樹脂成形体の製造方法。
  2. 請求項1に記載した突き板封入型アクリル樹脂成形体の製造方法において、樹脂を含まない着色剤としてエステル系有機溶剤により希釈された油性塗料を使用することを特徴とする製造方法。
  3. 請求項1または2に記載した突き板封入型アクリル樹脂成形体の製造方法において、裏打ち材として不織布が貼着された突き板を使用することを特徴とする製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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