JP2010110595A - ローラースキー - Google Patents

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Abstract

【課題】安定したカーブ滑走ができるローラースキーを提供する。
【解決手段】ローラースキー10は、ローラー22,24と第1の軸受70とを備える前方部材12と、ローラー26,28と第2の軸受72とを備える後方部材14と、第1の軸受70および第2の軸受72に装着されて前方部材12と後方部材14を接続すると共に、足乗せ部として機能する板状部材50が設けられた軸部材16を有する。前方部材12および後方部材14は、筐体18,20と、ローラー軸40,42と、ローラー22,24,26,28およびローラー軸40,42を筐体18,20に固定する接続部材44,46を備える。カーブ滑走時には、軸部材16の下方へのたわみの回転方向に伴って、前方部材12および後方部材14が接地したまま向きを変える。
【選択図】図3

Description

本発明は、雪のない斜面等で滑走する際に、安定したカーブ滑走ができるローラー付きのスキー(以下「ローラースキー」という)に関するものである。
板状部材の下面の左右にそれぞれ複数のローラーを付けたローラースキーがある。このような従来のローラースキーを図12から図16に示す。ここで、図12はローラースキーの側面図、図13はローラースキーの底面図、図14はローラースキーの前面図である。図12から図14に示すように、ローラースキー100は、ボディー102と、ローラー104,106,108,110と、足乗せ部112を備える。
このローラースキー100に乗って左曲がりのカーブ滑走をすると、図15と図16に示すように、ローラー104,108は地面Gに接する(接地する)ものの、ローラー106,110は宙に浮く。ここで、図15はカーブ滑走時のローラースキーの前面図、図16はカーブ滑走時のローラースキーの背面図である。このように、ローラーの接地面積が少ないため、ローラースキー100でのカーブ滑走は不安定なものとなってしまう。
本発明は、このような問題点に鑑みて成されたものであり、安定したカーブ滑走ができるローラースキーを提供することを目的とする。
本発明のローラースキーのある態様は、ローラーをそれぞれ備える前方部材および後方部材と、前方部材および後方部材に装着されて前方部材と後方部材を接続する軸部材と、を有し、軸部材に足乗せ部が設けられ、前方部材および後方部材は、軸部材が自在に回転できる回転部材をそれぞれ備える。
本発明のローラースキーの他の態様は、ローラーと第1の軸受とを備える前方部材と、ローラーと第2の軸受とを備える後方部材と、第1の軸受および第2の軸受に装着されて前方部材と後方部材を接続する軸部材と、軸部材に設けられた足乗せ部と、を有する。
上記のローラースキーは、軸部材の近傍に補助ローラーが設けられ、この補助ローラーの下端は、前方部材および後方部材に設けられたローラーの下端より上方に位置していても良い。また、軸部材は弾性材料から構成されていても良い。
本発明のローラースキーの他の態様は、前方部材と後方部材とを有するローラースキーであって、前方部材および後方部材がローラーをそれぞれ備え、軸部材を介して前方部材と後方部材とが接続されたときにこの軸部材が自在に回転できる回転部材を、前方部材および後方部材がそれぞれ備える。
軸部材は、中心部が板状部材から構成され、両端部が円筒状部材または円柱状部材から構成されていても良い。
本発明のローラースキーによれば、安定したカーブ滑走ができる。
以下、本発明の各実施の形態に係るローラースキーについて、図面を参照しながら説明する。なお、図面は各実施の形態に係るローラースキーを模式的に表したものであり、ローラースキーの各部材の実際の寸法および寸法比は、図面上の寸法および寸法比と必ずしも一致していない。また、各実施の形態において、同じ機能を有する物には適宜同一符号を付すと共に、重複説明は適宜省略する。
図1から図3は、本発明の第1の実施の形態に係るローラースキー10を示す。ここで、図1はローラースキー10の側面図、図2はローラースキーの前面図、図3はローラースキーの底面図である。ローラースキー10は、図1から図3に示すように、前方部材12と、後方部材14と、軸部材16とを備える。
前方部材12および後方部材14は、後述する回転部材を収納した筐体18,20と、ローラー22,24,26,28と、ローラー軸40,42と、ローラー22,24,26,28およびローラー軸40,42と筐体18,20とを接続する接続部材44,46を備える。本実施の形態では、前方部材12および後方部材14にローラーがそれぞれ2つ設けられているが、ローラーがそれぞれ1つ設けられていても良いし、それぞれ3つ以上設けられていても良い。
軸部材16は、前方部材12および後方部材14に装着されて前方部材12と後方部材14を接続する。また、軸部材16には足乗せ部48が設けられている。軸部材16は、強度、耐食性、加工性、変形性およびコスト等を考慮して、略円筒形状のアルミニウム合金が用いられている。軸部材16は弾性材料から構成されていても良い。軸部材16に使用できる弾性材料としては、例えば、ニッケル−チタン合金等の弾性金属、鉄、木材、炭素繊維、弾性樹脂などが挙げられる。
板状部材50は、軸部材16を囲むように設置された固定部材52,54によって、軸部材16に固定されている。この板状部材50の上面が足乗せ部48として機能する。板状部材50には、バインダー56,58が設けられており、バインダー56,58によってブーツや靴等を板状部材50に固定できるようになっている。すなわち、ローラースキー10に乗ろうとする者は、履いているブーツや靴等を、2つ(1組)のローラースキー10の板状部材50に、それぞれ片足ずつ固定することによってローラースキー10に乗ることとなる。
なお、板状部材50と固定部材52,54を軸部材16の長手方向に沿って可動にし、軸部材16の前方寄り、中央、後方寄りのように異なった位置で板状部材50を軸部材16に固定できるようにしても良い。こうすれば、ローラースキー10に乗る者は、足の位置の違いにより、様々な種類の滑走を楽しむことができる。
前方部材12および後方部材14には軸部材16が装着されている。また、前方部材12および後方部材14は、軸部材16がその長手方向を回転軸として自在に回転できる回転部材である軸受70,72をそれぞれ備える。軸受70,72は筒状の金属製部材で、それぞれ筐体18,20の内部に固定されている。軸部材16は、前方部材12に設けられた第1の軸受70と後方部材14に設けられた第2の軸受72の内側に装着されて、前方部材12と後方部材14を接続している。つまり、前方部材12および後方部材14は、軸部材16を介して接続されていることになる。本発明のローラースキーに使用できる軸受としては、例えば、セラミック製、樹脂製、もしくは金属製のボールレスベアリング、玉軸受、またはコロ軸受等が挙げられる。
図4と図5は、左曲がりのカーブ滑走時のローラースキー10を示す。なお、図4と図5では、バインダー56,58の記載を省略している。ここで、図4はローラースキー10の上面図、図5はローラースキーの正面図である。ローラースキー10の静止時または直線方向への滑走時では、ローラースキー10に乗る者の体重で軸部材16は下方向にたわむが、左曲がりのカーブ滑走をする場合、ローラースキー10に乗る者が回転内側(左側)に体軸を倒すため、軸部材16は回転外側(右側)へたわむ。このとき、図4と図5に示すように、ローラー22,24,26,28が接地した状態を維持しながら、前方部材12および後方部材14は、軸部材16のたわみ方向に沿って向きを変える。このように、従来のローラースキーと比べてカーブ滑走時の接地面積が大きくなるため、本実施の形態に係るローラースキー10では安定したカーブ滑走ができる。右曲がりのカーブ滑走をする場合も同様である。
図6と図7は、本発明の第2の実施の形態に係るローラースキー80を示す。ここで、図6はローラースキー80の側面図、図7はローラースキーの底面図である、ローラースキー80の軸部材16には補助ローラー82,84が設けられている。補助ローラー82,84の下端は、前方部材12および後方部材14に設けられたローラー22,24の下端より上方に位置する。つまり、ローラースキー80に乗っていない状態では、ローラースキー80を地面に置いたとき、前方部材12および後方部材14に設けられたローラー22,24,26,28は接地するが、補助ローラー82,84は浮いている。一方、ローラースキー80に乗った状態では、足乗せ部48への加重により軸部材16が下方にたわんで接地する。本実施の形態では補助ローラーが2つ設けられているが、3つ以上設けられていても良い。
図8と図9は、左曲がりのカーブ滑走時のローラースキー80を示す。なお、図8と図9では、バインダーの記載を省略している。ここで、図8はローラースキー80の上面図、図9は図8に示すローラースキー80のA−A線断面図である。ローラースキー80に乗って左曲がりのカーブ滑走をした場合、図8と図9に示すように、カーブする方向に軸部材16が回転すると共に、補助ローラー82,84が接地するように軸部材16が左曲がりにたわんで、前方および後方のそれぞれの左右のローラー22,24,26,28と補助ローラー82,84が接地した状態を維持する。このように、第1の実施の形態に係るローラースキー10と比べて、カーブ滑走時の軸部材16のたわみ量を一定量以下にすることができ、また、弾性が高い軸部材16を用いた場合でも軸部材16が直接接地して損傷すること防ぐことができる。このため、本実施の形態に係るローラースキー80では、さらに安定したカーブ滑走ができる。
以上、図面を参照しながら、各実施の形態に係るローラースキー10,80について説明した。しかし、本発明のローラースキーは前述した各実施の形態に限定されない。本発明のローラースキーは、これら各実施の形態以外にも様々な形態がある。
例えば、本発明は、ローラーをそれぞれ備える前方部材と後方部材とを有し、軸部材を介して前方部材と後方部材とが接続されたときにこの軸部材が自在に回転できる回転部材を、前方部材および後方部材がそれぞれ備えるローラースキーであっても良い。すなわち、このローラースキーは、前方部材および後方部材からなり、市販されているミニスキー等の板状部材の前後を、前方部材と後方部材に設けられた軸受等の回転部材にそれぞれ装着した状態で滑走できるように構成されている。また、このローラースキーでは、足乗せ部が設けられた棒状の軸部材の前後を、前方部材と後方部材にそれぞれ装着しても良い。
このローラースキーでカーブ滑走をした場合、前述した各実施の形態に係るローラースキー10,80と同様に、カーブする方向に板状部材や棒状の軸部材が回転すると共に、板状部材や棒状の軸部材がたわんで、前方および後方のそれぞれの左右のローラーが接地した状態を維持する。このため、安定したカーブ滑走ができる。
なお、板状部材を前方部材および後方部材に装着してこのローラースキーで滑走する場合、板状部材と軸受等の回転部材とを接続するためのジョイントを使用しても良い。このジョイントは、板状部材の端部に接続すると、円筒形状または円柱形状の端部が現れるものであり、板状部材に接続したこのジョイントの円筒形状または円柱形状の端部を、このローラースキーの軸受等の回転部材にさらに接続して使用する。
また、図10と図11に示すように、前述した各実施の形態や他の形態に係るローラースキーの軸部材16は、中心部を板状部材16aで、両端部を円筒状部材または円柱状部材16bで構成しても良い。ここで、図10はこの軸部材16の上面図、図11はこの軸部材16の側面図である。この軸部材16は一体物であっても良いし、中心部の板状部材16aと両端部の円筒状部材または円柱状部材16bが別体であって、ローラースキーの使用時には一体化できるものであっても良い。このように、軸部材の中心部を板形状に、両端部を円筒形状または円柱形状とすることにより、板状部材を足乗せ部として機能させることができ、部品の数を減らすことができる。
また、足乗せ部を大きくして両足を乗せられるようにし、1つのローラースキーに乗って滑走しても良い。この場合、前方部材に手持ち部を設けて、ローラースキーに乗る者の手によって、滑走の曲がり方向を制御しても良い。さらに、手持ち部または後方部材に、ローラーを停止させるブレーキを設けても良い。
本発明の第1の実施の形態に係るローラースキーの側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るローラースキーの正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るローラースキーの底面図である。 カーブ滑走時における本発明の第1の実施の形態に係るローラースキーの上面図である。 カーブ滑走時における本発明の第1の実施の形態に係るローラースキーの正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るローラースキーの側面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るローラースキーの底面図である。 カーブ滑走時における本発明の第2の実施の形態に係るローラースキーの上面図である。 カーブ滑走時における本発明の第2の実施の形態に係るローラースキーの断面図である。 本発明のローラースキーに用いることができる軸部材の上面図である。 本発明のローラースキーに用いることができる軸部材の側面図である。 従来のローラースキーの側面図である。 従来のローラースキーの底面図である。 従来のローラースキーの前面図である。 カーブ滑走時における従来のローラースキーの前面図である。 カーブ滑走時における従来のローラースキーの背面図である。
符号の説明
10,80,100・・・ローラースキー、 12・・・前方部材、 14・・・後方部材、 16・・・軸部材、 22,24,26,28・・・ローラー、 48・・・足乗せ部、 70・・・第1の軸受、 72・・・第2の軸受、 82,84・・・補助ローラー

Claims (6)

  1. ローラーをそれぞれ備える前方部材および後方部材と、
    前記前方部材および前記後方部材に装着されて前記前方部材と前記後方部材を接続する軸部材と、
    を有し、
    前記軸部材に足乗せ部が設けられ、
    前記前方部材および前記後方部材は、前記軸部材が自在に回転できる回転部材をそれぞれ備えるローラースキー。
  2. ローラーと第1の軸受とを備える前方部材と、
    ローラーと第2の軸受とを備える後方部材と、
    前記第1の軸受および前記第2の軸受に装着されて前記前方部材と前記後方部材を接続する軸部材と、
    前記軸部材に設けられた足乗せ部と、
    を有するローラースキー。
  3. 前記軸部材の近傍に補助ローラーが設けられ、この補助ローラーの下端は、前記前方部材および前記後方部材に設けられたローラーの下端より上方に位置する請求項1または2に記載のローラースキー。
  4. 前記軸部材は弾性材料から構成される請求項1から3のいずれか1項に記載のローラースキー。
  5. 前方部材と後方部材とを有するローラースキーであって、
    前記前方部材および前記後方部材がローラーをそれぞれ備え、
    軸部材を介して前記前方部材と前記後方部材とが接続されたときにこの軸部材が自在に回転できる回転部材を、前記前方部材および前記後方部材がそれぞれ備えるローラースキー。
  6. 前記軸部材は、中心部が板状部材から構成され、両端部が円筒状部材または円柱状部材から構成される請求項1から5のいずれか1項に記載のローラースキー。
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