JP2010107291A - プローブの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【目的】 本発明の目的は、カーボンナノチューブ等のカーボンナノ材料を容易に取り扱うことができ、プローブを容易に製造することができるプローブの製造方法を提供する。
【構成】 CNT、パラジウム粉末、コバルト粉末、銀粉末を含むスラリー状ポリマーを調整し、その後、前記スラリー状ポリマーをニッケルパイプ110’内に充填し、その後、ニッケルパイプ110’を加熱し、ニッケルパイプ110’内のCNT、パラジウム粉末、コバルト粉末及び銀粉末を硬化させることにより、ニッケルパイプ110’内に芯部120’を形成し、その後、ニッケルパイプ110’及び芯部120’をダイス300を用いて線引加工する。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体デバイスの電気的諸特性を測定するのに使用されるカーボンナノ材料を含むプローブの製造方法に関する。
カーボンナノ材料の一つであるカーボンナノチューブは、鋼鉄の数十倍の強さ、高い耐熱性や高い導電性等の特性を有している。このため、半導体デバイスの電極に接触し、当該半導体デバイスの電気的諸特性を測定するのに使用されるプローブの材料として試用されている(特許文献1参照)。
特開2006−162378号公報
ところが、カーボンナノチューブは、その構造がアスベストファイバーの構造と似ているため、取扱者にアスベストに似た健康被害を及ぼす危険性が指摘されている。即ち、カーボンナノチューブは取り扱いが困難であるという問題を有している。
本発明は、上記事情に鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、カーボンナノチューブ等のカーボンナノ材料を容易に取り扱うことができ、プローブを容易に製造することができるプローブの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1のプローブの製造方法は、カーボンナノ材料を含むポリマー混合物を調整し、その後、前記ポリマー混合物を金属パイプ内に充填し、 その後、前記金属パイプを加熱して前記カーボンナノ材料を固化させ、その後、前記金属パイプを細線化するようになっている。
このような第1のプローブの製造方法による場合、予めカーボンナノ材料がポリマー混合物に含められていることから、その後の工程においてカーボンナノ材料が飛散するのを防止することができる。よって、カーボンナノ材料の取り扱いが容易になり、カーボンナノ材料を含むプローブを容易に製造することができる。
また、第1のプローブの製造方法により得られたプローブは、前記金属パイプ内にカーボンナノ材料を含有していることから、前記プローブの導電性を向上させることができる。また、固化したカーボンナノ材料の前記金属パイプから露出する部分を半導体デバイスの電極に接触させる接触部として用いれば、前記プローブとして、前記電極上の金属酸化物が付着し難く且つ当該電極を傷つけ難いという特性を得ることができる。
前記ポリマー混合物には金属粉末を混入することができる。この場合、前記金属パイプ内の芯部分の導電性を向上させることが可能になる。
本発明の第2のプローブの製造方法は、セルロース系化合物及びカーボンナノ材料を含む分散液を調整し、その後、前記分散液を冷却して固化させて固化物を作成し、その後、前記固化物を冷凍乾燥してスポンジ材を作成し、その後、前記スポンジ材を金属パイプ内に充填し、その後、前記金属パイプを細線化するようになっている。
このような第2のプローブの製造方法による場合、予めカーボンナノ材料を分散液に分散させ、該分散液を冷凍してスポンジ状にしていることから、その後の工程においてカーボンナノ材料が飛散するのを防止することができる。よって、カーボンナノ材料の取り扱いが容易になり、カーボンナノ材料を含むプローブを容易に製造することができる。
また、第2のプローブの製造方法により得られたプローブは、前記金属パイプ内のスポンジ材がカーボンナノ材料を含有していることから、前記プローブの導電性を向上させることができる。また、前記スポンジ材の前記金属パイプから露出する部分を半導体デバイスの電極に接触させる接触部として用いれば、前記プローブとして、前記電極上の金属酸化物が付着し難く且つ当該電極を傷つけ難いという特性を得ることができる。
前記分散液又はスポンジ材に金属粉末を混入することができる。この場合、前記金属パイプ内のスポンジ材の導電性を向上させることが可能になる。
本発明の実施例1及び2に係るプローブの製造方法及びこれにより得られるプローブについて説明する。
以下、本発明の実施例1に係るプローブの製造方法により得られるプローブについて図1を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施例1に係るプローブの製造により得られるプローブを備えるプローブカードの模式的断面図である。
図1に示すプローブ100は、階段状に折り曲げられた直径が0.05mm、全長が2mmの針状体であって、その上端部がプローブ基板Sに半田接続されている。このプローブ100は、ニッケルパイプ110(金属パイプ)と、ニッケルパイプ110内に設けられた芯部120とを備えている。以下、詳しく説明する。
ニッケルパイプ110は、外径が0.05mm、肉厚が0.01mmの略円筒状のパイプである。このニッケルパイプ110の長さ方向の一方の端部にはカシメ部111が形成されている。
芯部120は、直径がニッケルパイプ110の内径と同じ略円柱体であって、一又は複数種類の金属粉末とカーボンナノチューブ(以下、CNT)とで構成されている。
本実施の形態においては、芯部120は、パラジウム、コバルト及び銀の金属粉末と、CNTとで構成されている。この芯部120の組成比は、パラジウムが70wt%、コバルトが22wt%、銀が5wt%、CNTが3wt%となっている。なお、図1においては、CNTの大きさが前記金属粉末に比べて誇張して図示されている。
本実施の形態では、CNTとして、長さ寸法が15μm、平均外径が50nm、純度95%以上の多層ナノチューブを用いているが、プローブ100の種類等に応じて、前記多層ナノチューブ以外の多層ナノチューブ、単層ナノチューブ、二層ナノチューブ等を用いることが可能であり、また、これらを組み合わせたものとすることも可能である。このCNTは芯部120全体に略均一に分布している。また、CNTの長軸がプローブ100の長さ方向に向いている。このようにCNTがプローブ100の長さ方向に向くことによりプローブ100の導電性が向上する。
また、芯部120の先端部はニッケルパイプ110から露出しており、図1に示す半導体デバイス10の電極11に接触する接触部121となっている。
以下、このような構成のプローブ100の製造方法を図2乃至図7を参照しつつ説明する。図2は本発明の実施例1に係るプローブの製造工程を示すフローチャート、図3は同プローブの製造工程を示す模式図であって、(a)はカーボンナノチューブ混入工程を示す図、(b)は金属粉末混入工程を示す図、図4は図3の続きの金属パイプにカーボンナノチューブ及び金属粉末を含むスラリー状ポリマーを充填する工程を示す模式図、図5は図4の続きの加熱工程を示す模式図、図6は図5の続きの線引工程を示す模式的断面図、図7は図6の続きのカシメ及び切断工程を示す模式的断面図である。
なお、後述する線引加工前のプローブ100の各構成要素ついては、’を付して上述の線引加工後のプローブ100の各構成要素と区別している。また、図3乃至図7においては、図1と同様に、CNTの大きさが金属粉末に比べて誇張して図示されている。
まず、図3(a)に示すように、容器A内で100gのポリ乳酸を10mmlの水に混合したスラリー状ポリマーに3gのCNTを混入し、撹拌する(図2のs1参照)。
その後、前記スラリー状ポリマーを容器Bに移して10mmlのエチルアルコールを加える(図2のs2参照)。その後、図3(b)に示すように、前記スラリー状ポリマーに70gのパラジウム粉末、22gのコバルト粉末及び5gの銀粉末を混入し撹拌する(図2のs3参照)。このようにしてパラジウム粉末、コバルト粉末、銀粉末及びCNTを含む前記スラリー状ポリマー(ポリマー混合物)を調整する。
その後、図4に示すように、ニッケルパイプ110’の一方の開口から前記スラリー状ポリマーを充填する(図2のs4参照)。
ここで用いるニッケルパイプ110’は、外径が1mm、内径が0.6mm、肉厚が0.2mmの円筒状のパイプである。このニッケルパイプ110の他方の開口は金属詮130で塞がれている。
その後、図5に示すように、前記スラリー状ポリマーが充填されたニッケルパイプ110’及び金属詮130を炉210に入れる。そして、炉210内を還元雰囲気とし、ニッケルパイプ110’及び金属詮130と共に、ニッケルパイプ110’内の前記スラリー状ポリマーをヒーター220により約100°で約10分間加熱する。すると、前記スラリー状ポリマー(すなわち、ポリ乳酸、水及びエチルアルコール)が蒸発し、パラジウム粉末、コバルト粉末、銀粉末及びCNTが硬化する(図2のs5参照)。これにより、ニッケルパイプ110’内に芯部120’が形成される。
なお、この状態では、図4に示すように、CNTの長軸は不均一な方向に向いている。
その後、図6に示すように、内径の異なるダイス300を数個用いてニッケルパイプ110’、芯部120’及び金属詮130の線引加工を繰り返す(図2のs6参照)。すると、ニッケルパイプ110’、芯部120’及び金属詮130が細線化され(即ち、ニッケルパイプ110’、芯部120’がニッケルパイプ110及び芯部120の細さになる。)、外径が0.05mmのワイヤーが得られる。
この線引加工の過程で、ニッケルパイプ110’及び芯部120’がダイス300を通過するときに、当該芯部120’に含有されるCNTの長軸が線引方向(プローブの長さ方向)に向けられる。
その後、図7に示すように、前記ワイヤーをプローブ100の長さ寸法の2倍の間隔でカシメる。その後、前記ワイヤーのカシメられた部分を切断する。前記ワイヤーのカシメられた部分が切断されることにより、カシメ部111となる。これと共に、カシメられた部分の間の中間を切断する(図2のs7参照)。すると、線引加工によりニッケルパイプ110内で圧縮された芯部120が切断面から突出する。この突出部分が接触部121となる。
その後、切断されたワイヤーを、図1に示すように、2箇所折り曲げる(図2のs8参照)ことにより、プローブ100が得られる。このプローブ100の上端部をプローブ基板Sに半田接続する。
このようなプローブ100の製造方法による場合、予めCNTをスラリー状ポリマーに混入するようにしたことから、その後の工程においてCNTが飛散するのを防止することができる。よって、CNTの取り扱いが容易になり、その結果、CNTを含むプローブ100を容易に製造することができる。また、ニッケルパイプ110’及び芯部120’を線引加工することにより、径の細いプローブ100を容易に得ることが可能である。
また、芯部120’をニッケルパイプ110’と共に線引加工することにより、芯部120内のCNTの長軸をプローブ100の長さ方向に向けることができる。このように芯部120内のCNTが同一方向に向くことにより、芯部120の導電性が向上し、その結果、プローブ100の導電性が向上する。しかも、CNTを含有する芯部120の接触部121が半導体デバイス10の電極11に接触するようになっていることから、プローブ100は、電極11上の金属酸化物が付着し難く且つ当該電極11を傷つけ難いという特性も得ることができる。
なお、上述したプローブの製造方法は特許請求の範囲の請求項1の趣旨に適う限り任意に設計変更することが可能である。以下、詳しく述べる。
上記実施例1においては、ニッケルパイプ110’及び芯部120’を細線化するとしたが、当該細線化を行うか否かは任意である。例えば、外径の大きいプローブを製造する場合には、細線化の工程を省略することが可能である。
また、上記実施例1においては、細線化はダイス300を用いた線引加工により行われるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、カシメ部111’を加圧し、ニッケルパイプ110’、カシメ部111’及び芯部120’をダイス300に通すことにより細線化することが可能である。即ち、押圧加工によってもニッケルパイプ110’、カシメ部111’及び芯部120’を細線化することが可能である。
上記実施例1においては、金属パイプとしてニッケルパイプを用いるとしたが、これに限定されるものではない。よって、導電性を有する金属パイプであれば、どのようなものを用いても構わない。
また、上記実施例1では、スラリー状ポリマーとしてポリ乳酸を水で薄めたものを使用するとしたが、これに限定されるものではない。例えば、スラリー状ポリマーとしてポリエチレングリコールを水で薄めたもの等を使用することができる。
また、上記実施例1では、金属粉末を混入する前に、スラリー状ポリマーにエチルアルコールを入れるとしたが、金属粉末の種類によってはエチルアルコールを入れなくても良い。
更に、上記実施例1では、金属粉末としてパラジウム粉末、コバルト粉末及び銀粉末を用いるとしたが、導電性を有する少なくとも一種類の金属粉末を用いれば良い。どのような金属粉末を用いるか否かは、製造するプローブに応じて適宜選択すれば良い。
また、上記実施例1では、カーボンナノ材料としてCNTを用いるとしたが、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、フラレーン等のカーボンナノ材料を用いることが可能である。なお、実施例1のCNTの飛散防止法(即ち、CNTをスラリー状ポリマーに混合させる手法)は、前記カーボンナノ材料にも適応可能である。
なお、上記実施例1のプローブの製造方法は、カーボンナノ材料及び金属粉末のいずれか一方のみを用いるプローブの製造方法にも適応することが可能である。具体的には、カーボンナノ材料又は金属粉末を含むポリマー混合物を調整し、その後、前記ポリマー混合物を金属パイプ内に充填し、その後、前記金属パイプを加熱し、当該ポリマー混合物中のカーボンナノ材料又は金属粉末を硬化させることにより、前記金属パイプ内に芯部を形成し、その後、前記金属パイプ及び芯部を細線化することにより、カーボンナノ材料又は金属粉末を用いた径の細いプローブを容易に得ることができる。
具体的には、前記飛散防止法は、図8に示すように、プローブの複合めっきの前工程としても用いることが可能である。以下、詳しく説明する。なお、図8は本発明のカーボンナノチューブの飛散防止法を利用しためっき工程を示す模式図である。図8においてもCNTの大きさを金属粉末に比べて誇張して図示している。
まず、100gのポリ乳酸を10mmlの水で薄めたスラリー状ポリマーに3gのCNTを混入し、撹拌したものを用意する。ここでも、CNTとして、長さ寸法が15μm、平均外径が50nm、純度95%以上の多層ナノチューブを用いているが、プローブ100の種類等に応じて、前記多層ナノチューブ以外の多層ナノチューブ、単層ナノチューブ、二層ナノチューブ等を用いることが可能であり、また、これらを組み合わせたものとすることも可能である。また、CNTに代えてその他のカーボンナノ材料を用いることも当然可能である。なお、上述の通り、その他のスラリー状ポリマーにCNT等のカーボンナノ材料を混入するようにしても良い。
その後、前記スラリー状ポリマーをめっき浴槽Cに入れ、同めっき浴槽C内のめっき溶液に混ぜる。このため、CNTをめっき溶液に混入する際に、飛散することがない。なお、前記めっき溶液は5重量%スルファミン酸Niと少量のサッカリンを含んでいることが望ましい。
その後、前記めっき溶液にニッケル板400及び金属針500の先端部を浸す。金属針500としては、タングステン製の針、レニウムタングステン製の針、パラジウム、銀及び銅からなる合金製の針等を用いている。なお、ニッケル板400は陽極に接続されており、金属針500は陰極に接続されている。
この状態で、めっき浴槽Cの底部に取り付けられた超音波振動子C1をオンにする。これにより、CNTが前記めっき溶液中に略均一に分散し、当該CNTが前記めっき溶液中で凝集や沈降するのを防止される。なお、CNTの凝集や沈降の心配がない場合には、超音波振動子C1を省略することが可能である。
これと共に、ニッケル板400及び金属針500に直流電流を流し、電解めっきを行う。これにより、金属針500の先端部にCNTを含むニッケル被膜が形成される。なお、電解条件は、浴温度:室温〜85℃、電解電流:50mAとした。
このようにして金属針500の先端部にCNTを含むニッケル被膜が形成される。このため、金属針500は、前記先端部の半導体デバイスの電極に対する導電性が向上し、且つ前記電極上の金属酸化物が付着し難く且つ当該電極を傷つけ難いという特性も得ることができる。
また、前記飛散防止法は、前述のような一種類の金属めっきだけでなく、複数種類の金属めっきの前工程としても用いることができる。例えば、1gのCNTが混入された上記スラリー状ポリマーをめっき溶液に入れる。このめっき溶液も5重量%スルファミン酸Niと少量のサッカリンを含んでいることが望ましい。
その後、前記めっき溶液に金属粉末として3gのコバルト及び10gのパラジウムを混入し、電解条件を浴温度:室温〜85℃、電解電流:50mAとして、ニッケル板400及び金属針500に通電し、電解めっきを行う。これにより、金属針500の先端部にCNTを含むニッケル、コバルト、パラジウムの合金被膜を形成することができる。この合金被膜の厚みは2〜4μmであり、その組成比はニッケル86%、コバルト3%、パラジウム10%、カーボンナノチューブ1%となっている。
また、ニッケル板400の代わりに電極棒を用いると共に、めっき溶液中に一又は複数の金属粉末を混入し、前記電極棒及び金属針500に通電することにより、金属針500の先端部にCNTを含むに一又は複数の金属粉末の合金被膜を形成することも可能である。
以上のようなめっきは、金属針500の先端部だけでなく、金属針500の全体をめっきすることも可能である。
以下、本発明の実施例2に係るプローブの製造方法により得られるプローブについて図面を参照しつつ説明する。図9は本発明の実施例2に係るプローブの製造により得られるプローブを備えるプローブカードの模式的断面図である。
図9に示すプローブ600は、階段状に折り曲げられた直径が0.05mm、全長が2mmの針状体であって、その上端部がプローブ基板Sに半田接続されている。このプローブ600は、ニッケルパイプ610(金属パイプ)と、ニッケルパイプ610内に設けられた芯部620とを備えている。以下、詳しく説明する。
ニッケルパイプ610はニッケルパイプ110と同じものである。
芯部620は、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びカーボンナノチューブ(以下、CNT)を含む円柱状のスポンジ材である。この芯部620の直径はニッケルパイプ610の内径と同じになっている。
また、芯部620の先端部はニッケルパイプ610から露出しており、図9に示す半導体デバイス10の電極11に接触する接触部621となっている。
以下、このような構成のプローブ600の製造方法を図10乃至図12を参照しつつ説明する。図10は本発明の実施例2に係るプローブの製造工程を示すフローチャート、図11は同プローブの製造工程のCNT分散液の調整工程を示す図、図12は図11の続きの金属パイプに前記分散液を充填する工程を示す模式図、図13は図12の続きの線引工程を示す模式的断面図、図14は図13の続きのカシメ及び切断工程を示す模式的断面図である。
なお、後述する線引加工前のプローブ600の各構成要素ついては、’を付して上述の線引加工後のプローブ600の各構成要素と区別している。また、図11乃至図14においては、図9と同様に、CNTの大きさが誇張して図示されている。
まず、容器D内で蒸留水に1重量%のカルボキシメチルセルロースナトリウム(セルロース系化合物)を混入して撹拌し、100mlの分散液を作成する。その後、図11に示すように、前記分散液に3gのCNTを混入する。そして、容器Dの底部に設けられた超音波振動子D1をオンにして前記分散液を超音波撹拌する。即ち、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びCNTを含む分散液を調整する(図10のs1参照)。
その後、前記分散液を熱交換器上に設置された円筒状容器に分注し、当該熱交換器により−40℃まで冷却して固化させる(図10のs2参照)。
その後、固化した前記分散液(固化物)を、真空冷却装置にて圧力20paにして−20℃で70時間かけて冷凍乾燥させる(図10のs3参照)。前記分散液には繊維状のセルロース系化合物であるカルボキシメチルセルロースナトリウムが含まれているため、固化した分散液がスポンジ材となる。
その後、前記スポンジ材を適当な大きさにカットし、ニッケルパイプ610’の一方の開口から当該ニッケルパイプ610’内に押し込む(図10のs4参照)。これにより、図12に示すように、前記スポンジ材がニッケルパイプ610’の内部の形状に成型され、ニッケルパイプ610’内にスポンジ状の芯部620’が形成される。
ここで用いるニッケルパイプ610’は、実施例1のニッケルパイプ110’と同じものである。このニッケルパイプ610’の他方の開口が金属詮630で塞がれている。
なお、この状態では、図12に示すように、CNTの長軸は不均一な方向に向いている。
その後、図13に示すように、内径の異なるダイス300を数個用いてニッケルパイプ610’、芯部620’及び金属詮630の線引加工を繰り返す(図11のs5参照)。すると、ニッケルパイプ610’、芯部620’及び金属詮630が細線化され(即ち、ニッケルパイプ610’、芯部620’がニッケルパイプ610及び芯部620の細さになる。)、外径が0.05mmのワイヤーが得られる。
この線引加工の過程で、ニッケルパイプ610’及び芯部620’がダイス300を通過するときに、当該芯部620’に含有されるCNTの長軸が線引方向(プローブの長さ方向)に向けられる。
その後、図14に示すように、前記ワイヤーをプローブ600の長さ寸法の2倍の間隔でカシメる。その後、前記ワイヤーのカシメられた部分を切断する。前記ワイヤーのカシメられた部分が切断されることにより、カシメ部611となる。これと共に、カシメられた部分の間の中間を切断する(図10のs6参照)。すると、線引加工によりニッケルパイプ610内で圧縮された芯部620が切断面から突出する。この突出部分が接触部621となる。
その後、切断されたワイヤーを、図9に示すように、2箇所折り曲げる(図10のs7参照)ことにより、プローブ600が得られる。このプローブ600の上端部をプローブ基板Sに半田接続する。
このようなプローブ600の製造方法による場合、予めCNTをカルボキシメチルセルロースナトリウム入りの分散液に分散させ、この分散液を冷凍してスポンジ状にするようにしたことから、その後の工程においてCNTが飛散するのを防止することができる。よって、CNTの取り扱いが容易になり、その結果、CNTを含むプローブ600を容易に製造することができる。また、ニッケルパイプ610’及び芯部620’を線引加工することにより、径の細いプローブ600を容易に得ることが可能である。
また、芯部620’をニッケルパイプ610’と共に線引加工することにより、芯部620内のCNTの長軸をプローブ600の長さ方向に向けることができる。このように芯部620内のCNTが同一方向に向くことにより、芯部620の導電性が向上し、その結果、プローブ600の導電性が向上する。しかも、CNTを含有する芯部620の接触部621が半導体デバイス10の電極11に接触するようになっていることから、プローブ600は、電極11上の金属酸化物が付着し難く且つ当該電極11を傷つけ難いという特性も得ることができる。
なお、上述したプローブの製造方法は特許請求の範囲の請求項4の趣旨に適う限り任意に設計変更することが可能である。以下、詳しく述べる。
また、上記実施例2においては、細線化はダイス300を用いた線引加工により行われるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、カシメ部611’を加圧し、ニッケルパイプ610’、カシメ部611’及び芯部620’をダイス300に通すことにより細線化することが可能である。即ち、押圧加工によってもニッケルパイプ610’、カシメ部611’及び芯部620’を細線化することが可能である。
上記実施例2においては、金属パイプとしてニッケルパイプを用いるとしたが、これに限定されるものではない。よって、導電性を有する金属パイプであれば、どのようなものを用いても構わない。
また、上記実施例2では、分散液としてカルボキシメチルセルロースナトリウムを蒸留水に混入させたものを使用するとしたが、これに限定されるものではない。例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム以外のセルロース系化合物を蒸留水等に混入させたものを使用することができる。
また、上述した実施例2においては、カーボンナノ材料としては、CNTを用いるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、フラレーン等のカーボンナノ材料を用いることが可能である。なお、実施例2のCNTの飛散防止法(即ち、CNTを分散液に混合させる手法)は、前記カーボンナノ材料にも適応可能である。
更に、上記実施例2では、芯部620がカルボキシメチルセルロースナトリウム及びCNTで構成されているとしたが、スポンジ状の芯部620の導電性を向上させるためにスポンジ材に金属粉末を更に混入させることができる。どのような金属粉末を用いるか否かは製造するプローブに応じて適宜選択すれば良く、実施例1に記載したパラジウム粉末、コバルト粉末及び銀粉末等を用いることができる。この場合、金属粉末を焼結するため、金属パイプに充填後、金属パイプを加熱する必要がある。
また、セルロース系化合物、カーボンナノ材料及び金属粉末を含む分散液を調整し、その後、前記分散液を冷却して固化し、その後、固化された前記分散液を冷凍乾燥してスポンジ材を作成し、その後、前記スポンジ材を金属パイプ内に充填し、その後、前記金属パイプ及びスポンジ材を細線化することにより、セルロース系化合物、カーボンナノ材料及び金属粉末で構成された芯部を有するプローブを作成することもできる。
なお、上記実施例2のプローブの製造方法は、カーボンナノ材料を使用しないプローブの製造方法にも応用することが可能である。具体的には、セルロース系化合物及び金属粉末を含む分散液を調整し、その後、前記分散液を冷却して固化し、その後、固化された分散液を冷凍乾燥してスポンジ材を作成し、その後、前記スポンジ材を金属パイプ内に充填し、その後、前記金属パイプ及び芯部を細線化することにより、カーボンナノ材料を使用しない径の細いプローブを容易に得ることができる。
本発明の実施例1に係るプローブの製造により得られるプローブを備えるプローブカードの模式的断面図である。 同プローブの製造工程を示すフローチャートである。 同プローブの製造工程を示す模式図であって、(a)はカーボンナノチューブ混入工程を示す図、(b)は金属粉末混入工程を示す図である。 図3の続きの金属パイプにカーボンナノチューブ及び金属粉末を含むスラリー状ポリマーを充填する工程を示す模式図である。 図4の続きの加熱工程を示す模式図である。 図5の続きの線引工程を示す模式的断面図である。 図6の続きのカシメ及び切断工程を示す模式的断面図である。 本発明のカーボンナノチューブの飛散防止法を利用しためっき工程を示す模式図である。 本発明の実施例2に係るプローブの製造により得られるプローブを備えるプローブカードの模式的断面図である。 本発明の実施例2に係るプローブの製造工程を示すフローチャートである。 同プローブの製造工程のCNT分散液の調整工程を示す図である。 図11の続きの金属パイプに前記分散液を充填する工程を示す模式図である。 図12の続きの線引工程を示す模式的断面図である。 図13の続きのカシメ及び切断工程を示す模式的断面図である。
符号の説明
A、B、C D 容器
C1 D1 超音波振動子
100 プローブ
110 ニッケルパイプ(金属パイプ)
120 芯部
110’ニッケルパイプ(線引加工前のもの)
120’芯部(線引加工前のもの)
CNT カーボンナノチューブ(カーボンナノ材料)
210 炉
220 ヒーター
300 ダイス
400 ニッケル板
500 金属針
600 プローブ
610 ニッケルパイプ(金属パイプ)
620 芯部
610’ニッケルパイプ(線引加工前のもの)
620’芯部(線引加工前のもの)
CNT カーボンナノチューブ(カーボンナノ材料)

Claims (4)

  1. カーボンナノ材料を含むポリマー混合物を調整し、
    その後、前記ポリマー混合物を金属パイプ内に充填し、
    その後、前記金属パイプを加熱して前記カーボンナノ材料を固化させ、
    その後、前記金属パイプを細線化することを特徴とするプローブの製造方法。
  2. 請求項1記載のプローブの製造方法において、
    前記ポリマー混合物には金属粉末が混入されていることを特徴とするプローブの製造方法。
  3. セルロース系化合物及びカーボンナノ材料を含む分散液を調整し、
    その後、前記分散液を冷却して固化させて固化物を作成し、
    その後、前記固化物を冷凍乾燥してスポンジ材を作成し、
    その後、前記スポンジ材を金属パイプ内に充填し、
    その後、前記金属パイプを細線化することを特徴とするプローブの製造方法。
  4. 請求項3記載のプローブの製造方法において、
    前記分散液又はスポンジ材には金属粉末が混入されていることを特徴とするプローブの製造方法。
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