JP2010106972A - 自動調心ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】くし形のもみ抜き保持器を備えた自動調心ころ軸受において、たる形ころの保持器への組み込み性を向上させる。
【解決手段】
内輪1は各軌道3、4の小径側のつばがないものであり、内輪1の軌道3、4の大径側に保持器8、9の環状部8a、9aが位置している。保持器8、9のくし部8b、9bは、周方向内周にたる形ころ6、7の外周面に沿う球面状のポケット内面が形成され、ころ回転軸方向の長さがたる形ころ6、7の最大径部分を越え、かつたる形ころ6、7の面取り部分よりも短く形成される。これにより、隣り合うくし部8b、9bの周方向内面でたる形ころ6、7を抱きかかえることができ、内輪1にたる形ころ6、7を組み込んだ保持器8、9を軸方向に容易に組み込むことができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、球面軌道を有する外輪と、複列の軌道を有する内輪と、くし形のもみ抜き保持器とを備えた自動調心ころ軸受、そのもみ抜き保持器の製造方法、およびその製造方法において使用される回転加工工具に関するものである。
一般に、自動調心ころ軸受は、ラジアル荷重、両方向のアキシアル荷重およびこれらの合成荷重を負荷する能力が高く、振動、衝撃荷重を受ける用途に適している。このため、建設機械、鉄鋼設備、風力発電機等、各種産業機械装置のロールや回転軸等の回転支持部に組み込まれた状態で使用されている(例えば、特許文献1参照)。
このような自動調心ころ軸受は、図8に示すように、二列一対の軌道23、24を有する内輪21と、球面軌道25を有する外輪22と、球面軌道25と一方の軌道23との間に介在する複数のたる形ころ26と、球面軌道25と他方の軌道24との間に介在する複数のたる形ころ27と、たる形ころ26、27を周方向に等配する保持器28とを備えたものである。
保持器28は、金属の切削加工により形成されたもみ抜き保持器であり、たる形ころ26、27の列間で円環状に連なる環状部29と、環状部29から軸方向両方向に延びる複数のくし部30とを備えている。環状部29と隣接するくし部30とによりポケット31が形成され、ポケット31内に各列のたる形ころ26、27を保持している。
このポケット31は、通常、金属製の筒状のワークのポケット31のコーナー部に相当する位置にドリルで下孔を開け、その下孔をエンドミルを用いて四角形に拡大するように切削加工により形成される。これにより、ポケット31の内周のうちくし部30の部分は、図9、図10に示すように、エンドミルで加工されたままのたる形ころ26の中心軸に対して平行な平坦面に形成されている。
ところで、この自動調心ころ軸受の組み立ては、まず、各列のたる形ころ26、27と、くし形保持器28とを内輪21の軌道23、24の外側に組み付けて内輪アセンブリを組み立てる。その後、内輪アセンブリを外輪22に直角に差し込み、その内輪アセンブリを外輪22と中心軸が一致するように回転させ(はら返しさせ)て、外輪22に組み込んでいる。
内輪アセンブリを外輪22に直角に差し込み、はら返しするとき、図9に示すように、ポケット31の内周のうち、くし部30は保持器中心軸と平行な平坦面であるため、隣接するくし部30は、その内面でたる形ころ26、27を抱きかかえる構造となっていない。したがって、くし形保持器28はたる形ころ26を軸方向外向きに抜けに対して規制することができない。
そこで、内輪21の両軌道23、24の小径側につば部32を形成して、このつば部32にたる形ころ26の外端面を突き当てることで、そのたる形ころ26のくし形保持器28から軸方向外向きへの脱落を防止している。
特開2007−332996号公報
しかし、内輪21の両軌道23、24につば部32が形成されていると、図11に示すように、内輪アセンブリの組み立ての際、たる形ころ26を順次1個ずつ、内輪21の軌道23側のつば部32を乗り越えるように、その端部を内輪21の軌道23に突き当てて、くし部30を弾性変形させながらポケット内に圧入する必要がある。さらに、たる形ころ27もたる形ころ26の場合と同様、順次1個ずつポケットに収容させる必要がある。
この収容作業は、煩わしく、手間と時間が掛かかるものである。さらに、たる形ころ26、27の収容の際、くし部30の変形が大きい場合、あるいは、変形に大きな力を必要とする場合など、くし部30が塑性変形して、くし形保持器28の寸法精度が悪くなるおそれがある。
また、たる形ころ26、27の転動面へ傷が付いたり、たる形ころ26、27が内輪21の軌道23、24に強く当たって、軌道面が傷付くおそれがある。
そこで、この発明の課題は、たる形ころの保持器への組み込み性を向上させることである。
上記課題を解決するために、この発明は、球面軌道を有する外輪と、複列の軌道を有し、各軌道の小径側のつばがない内輪と、環状部が前記内輪の各軌道の大径側に配置されたくし形のもみ抜き保持器とを備えた自動調心ころ軸受において、前記もみ抜き保持器のくし部は、ころ外周面に沿い、保持器周方向の内周にころを抱きかかえ可能な球面状のポケット内面が形成された構成を採用したのである。
この構成によると、内輪はつばがないものであり、かつ保持器の環状部が内輪の各軌道の大径側に配置されるので、内輪アセンブリの組み立ての際、保持器にころを組み込み、ころを組み込んだ保持器を内輪に軸方向へ組み込むことが可能となる。
ころを組み込んだ保持器を内輪に組み込むことができるので、ころを保持器に組み込むときには、ころを保持器の内周側からポケット内に差し込むことができる。したがって、従来の場合のように、たる形ころを傾けながら圧入する必要がなく、容易にたる形ころを保持器に組み込むことができる。
また、くし部の保持器周方向の内面に、ころ外周面に沿い、そのころを抱きかかえ可能な球面状のポケット内面が形成されているため、ポケット内のころは隣接するくし部の内面で抱きかかえられる。これにより、内輪アセンブリの組み立ての際、ポケット内のころが保持器から軸方向へ抜け出ることが防止され、内輪アセンブリを外輪に容易に組む込むことができる。
ここで、従来の自動調心ころ軸受のように、内輪の軌道の小径側につばを形成する場合、通常、たる形ころの内輪の軌道に対する転動を円滑にするために、軌道の表面(軌道面)に研削加工を施している。しかし、軌道面とつば部との境界部分は、砥石がつば部に接触して研削加工を施すことができない。そこで、軌道面の非研削部分ところの外周面との接触を避けるために、内輪の軌道面とつばとの境界部分にぬすみ部を設ける必要がある。ぬすみ部を形成すると、内輪の剛性が低下し、軸受の負荷容量が低下することがある。
また、内輪につば部を形成する場合、つば部の加工工程に加えて、さらにぬすみ部の加工工程が必要となり、内輪の製作工程が増加して、製作コストが増大する。
前記構成によると、各軌道の小径側につばがない内輪を適用するため、ぬすみ部の形成による負荷容量の低下および内輪の製作コストの増大を招かない。さらに、一般に自動調心ころ軸受において、鋼板の打ち抜き保持器が使用されているつばのない内輪を、この構成における内輪として使用可能となる。つばのない内輪を兼用することで、内輪の管理工数の削減につながる。
前記保持器のくし部に係る構成において、前記もみ抜き保持器のポケット内周のうち、くし部は、ころ外周面に対して同径または大径で、かつころ中心軸に平行な筒軸となる筒面に形成されており、前記筒軸が前記ころ中心軸よりも前記内輪側に位置し、前記くし部間の前記外輪側の保持器周方向の開口幅が、前記ころの抜け止め可能な幅である構成を採用することができる。
このようにすると、ポケット内周のうち、くし部は、ころ外周面に沿った筒面に形成されるため、ころを筒面となるポケット内周のうち、くし部に沿わせた状態で保持することができる。したがって、ポケット内のころの回転が安定し、スキューの発生が抑えられる。
前記もみ抜き保持器のくし部は、前記ころの軸方向の長さが前記ころの最大径部分を越え、かつ前記ころの面取り部分よりも短く形成された構成を採用すると、内輪アセンブリを外輪に組み込む際、くし部の外輪への干渉を防止することができる。
また、前記もみ抜き保持器のポケット内周のうち環状部のころ端面に対向する部分が、前記ころ中心軸に直交する平面と平行に形成された構成を採用することができる。この構成によると、ポケットの内周の全周にわたって、ころとのすき間を精度良く製作することができ、ポケット内面のうち環状部でころの端面を支えることができる。ころ端面を支えることで、ころの軸方向における動きが規制され、ころの挙動を安定させることが可能となり、スキューの発生をより効果的に抑制することができる。
ところで、従来のくし形のもみ抜き保持器のポケットは、前述のように、ドリル加工の後、エンドミル加工を行うことにより形成されている。このため、ポケット加工の工程数が増え、さらにその加工に時間がかかるものであった。
そこで、前記構成を備えたくし形のもみ抜き保持器の製造方法としては、くし部でのアキシアル断面の形状を全周にわたって備える金属製の筒状のワークに、前記ころ外周面に対して同径または大径で筒状の加工面を形成する回転加工工具を、その回転加工工具の回転軸を前記ころ中心軸に平行に向けた状態で、回転させながら前記内輪側から径方向に移動させ、前記外輪側のポケット周方向の開口幅が前記ころの抜け止め可能な幅となる位置で前記回転加工工具の移動を止めてポケットを形成した製造方法を採用したのである。
筒状の加工面を形成する回転加工工具を回転させながら径方向に移動させることで、筒状のワークにポケットが容易に形成される。したがって、ポケット加工のための工程数が少なくなり、加工時間を短縮することができる。
また、ポケットの内周のうち、くし部がころ外周面に沿う筒面となるので、スキューの発生が抑制され、ポケットの内面の摩耗が抑制されて、軸受温度の異常な上昇が防止される。
さらに、外輪側のポケット周方向の開口幅がころの抜け止め可能な幅に形成されるので、ころが抜け止めされるくし形のもみ抜き保持器を容易に製作することができる。
前記くし形のもみ抜き保持器の製造方法において、前記回転加工工具の回転軸のない側の端面でころ案内面を形成すると、回転加工工具の径方向の移動により、ポケットの形成とともにころ案内面を容易に形成することができる。
前記くし形のもみ抜き保持器の製造方法に使用する回転加工工具であって、前記ころ外周面に対して同径または大径となる筒状の加工面を形成するものを採用することができる。この回転加工工具を回転させながらワークに対して径方向に移動させることで、ポケット内面のうち、くし部をころの外周に沿う筒面状に容易に形成することが可能となる。
前記構成の回転加工工具において、回転加工工具の回転軸方向の両端面に前記ワークを加工可能な加工部を備えたものを採用することができる。この回転加工工具を使用することにより、ポケットの内周の環状部となる部分も加工することができる。
また、前記構成の自動調心ころ軸受において、前記もみ抜き保持器は、その直径方向の2箇所のポケットが前記ころを径方向外側から圧入可能に形成されたものを採用することができる。
このようにすると、自動調心ころ軸受の組み立ての際、外輪に直角に差し込んだ内輪アセンブリを外輪と中心軸が一致するように回転させて、内輪アセンブリを外輪に組み込み、予めころを取り外した直径方向2箇所のくし形保持器のポケットに、内輪アセンブリの中心軸を外輪中心軸に対して傾かせて、ころを径方向外側から圧入によって組み付けることができる。
また、もみ抜き保持器のポケットを形成する際、切削または研削加工を容易に行うために、前記保持器の材質が軟質金属により形成された構成としてもよい。
以上のように、この発明は、くし形のもみ抜き保持器へのたる形ころの組み込み性が向上し、各軌道の小径側のつばがない内輪を適用しても、このくし形のもみ抜き保持器を使用することが可能であるので、内輪につばを形成する必要がなくなり、内輪に対する加工工程数を削減することができ、内輪の軽量化が図れる。
また、鋼板の打ち抜き保持器が使用されているつばのない内輪を使用可能となり、つばのない内輪を兼用することで、内輪の管理工数の削減につながる。
以下、この発明の実施形態に係る自動調心ころ軸受を図1〜図7に基づいて説明する。 図1に示すように、この自動調心ころ軸受は、二列一対の内輪軌道3、4を有し、内輪軌道3、4の小径側につばがない内輪1と、球面軌道5を有する外輪2と、球面軌道5と内輪軌道3との間に介在する複数のたる形ころ6と、球面軌道5と内輪軌道4との間に介在する複数のたる形ころ7と、複数のたる形ころ6を周方向に等配する保持器8と、複数のたる形ころ7を周方向に等配する保持器9とを備えている。
保持器8、9は、それぞれ同一構成のものが採用されており、組み込みの向きが反対向きとなっているだけであるので、以下、保持器8に関してのみ述べる。
保持器8は、円環状に連なる環状部8aと、この環状部8aの片側に対して周方向に等間隔に形成された複数のくし部8bとから構成され、アルミニウム等の軟質金属の切削または研削加工で形成されたくし形のもみ抜き保持器である。保持器8の材質が軟質金属であると、容易に切削または研削加工を行うことができる。
保持器8の環状部8aは、内輪1の内輪軌道3の大径側に配置され、たる形ころ6の内端面に接触している。環状部8aの軸方向内側面(くし部8bに対して反対側の側面)は、ラジアル平面に平行に形成されている。
環状部8aの軸方向外側面(くし部8b側の側面)は、対向するたる形ころ6の内端面に平行に形成されているため、環状部8aの外側面でたる形ころ6の内端面が案内される。その結果、たる形ころ6の挙動が安定し、スキューの発生を抑えることができる。
保持器8の環状部8aおよび隣接するくし部8bによりにポケット8cが形成されている。このポケット8cの内周のうち、くし部8bにたる形ころ6の外周面に沿い、そのたる形ころ6の外周面に対して同径で、かつたる形ころ6の中心軸P(ころ中心軸P)に平行な筒軸となる筒面に形成されている(図2参照)。
この筒面はたる形ころ6の外周面に沿った球面状をなし、ころ中心軸Pを通る平面での断面形状が円弧状となり、この筒面の筒軸はころ中心軸よりも径方向内側に位置している。これにより、図2に示すように、保持器8の隣接するくし部8b間の外輪2側の周方向の開口幅wが、たる形ころ6の最大径における直径Dよりも小さく形成される。その結果、保持器8のポケット8c内にたる形ころ6が収容されると、ポケット8c内から径方向外向きへ抜け止めされる。
また、保持器8のくし部8bは、図3に示すように、ころ中心軸P方向の長さaが、たる形ころ6の外周面の最大径部分(図3中のQ参照)を越え、かつたる形ころ6の面取り部分よりも短く形成されている。これにより、隣接するくし部8bの内面でたる形ころ6を抱きかかえ可能となり、保持器8がたる形ころ6で案内されるとともに、たる形ころ6が保持器8から軸方向へ脱落することが防止される。
くし部8bのころ中心軸P方向の長さaが、たる形ころ6の面取り部分よりも短く形成されているので、内輪アセンブリを外輪2に組み込む際、保持器8の外輪2への干渉を防止することができる。
さらに、保持器8の直径方向両側のポケット8cは、図4、図5に示すように、隣接するくし部8bの径方向外縁に面取り部10が形成されている。この面取り部10を備えた隣接するくし部8bからなるポケット8cの保持器周方向の開口幅は、他の位置でのポケット8cの開口幅よりも大きくなり、たる形ころ6を径方向外側から圧入可能な幅となる。このため、開口幅の大きいポケット8c内にたる形ころ6を径方向外側から圧入することが可能となる。
保持器8のポケット8cの内周のうち、くし部8bには、たる形ころ6の外周面と同径の筒面が形成されているが、この筒面をたる形ころ6の外周面に対して若干大径に形成することができる。この場合、ポケット8cの内周のうち、くし部8bとたる形ころ6の外周面との間に潤滑剤が入り込むすき間が形成されるので、潤滑性が向上し好ましい。
この保持器8の製造方法としては、以下の通りである。
先にアルミニウム等の軟質金属製の筒状のワーク11を製作する。このワーク11は、保持器8のくし部8bにおけるアキシアル断面(ワーク11の中心軸を通る平面における断面)の形状を全周にわたって備える筒状に製作されている(図6(a)参照)。
次に、このワーク11の内周部に、たる形ころ6の外周面と同径で筒状の加工面を形成する回転加工工具12を回転させながら径方向外向きに移動させる(図6(b)参照)。この移動は、その回転加工工具12の回転軸13を、くし部8bに対応する部位に対して(ころ中心軸Pに対して)平行に向けた状態で行われる。
続いて、さらに回転加工工具12を径方向外向きに移動させ、回転軸13がころ中心軸Pよりも径方向内側となる位置で径方向の移動を止める(図6(c)参照)。その後、回転加工工具12をワーク11から抜き取りポケット8cを形成する。この回転加工工具12の移動を止める位置は、ワーク11の外周部の周方向開口部から、回転加工工具12が径方向に抜け出ない位置であればよく、軸受の規格に基づいて設定される。
回転加工工具12の径方向の移動を止めると、回転加工工具12の回転軸13は、ワーク11のくし部8bに対応する部位よりも径方向内側に位置するため、ワーク11の外周部における周方向開口幅は、回転加工工具12の外周の最大径よりも小さく形成される。この回転加工工具12はたる形ころ6の外周面と同径、同形状の加工部を有しているため、ワーク11の周方向開口幅はたる形ころ6の抜け止め可能な幅となる。
上述した一連の加工をワーク11の周方向等間隔についてそれぞれ行うことで、ポケット8cを周方向等間隔に形成した保持器8を製作することできる(図6(d)参照)。
このようにポケット8cを形成する回転加工工具12は、その外周面がたる形ころ6の外周面に対して同径、同形状となる筒面に形成されている。この筒面(外周面)はワーク11を加工可能な加工部となり、その加工部の筒軸が回転軸13と一致している。回転加工工具12としては、例えば、切削加工用の側フライスや、研削または研磨加工用の砥石などを適用することができる。
また、回転加工工具12は、回転軸13方向の両端面に加工部を備えるものとすることができる。このようにすると、ポケット8cの内周の環状部8aとなる部分も加工することができ、この部分をたる形ころ6の案内面とすることが可能となる。
さらに、回転加工工具12の加工面を、たる形ころ6の外周に対して若干大径となる筒面に形成することも可能である。この回転加工工具12を使用すると、ポケット8cの内面のうちくし部8bとたる形ころ6との間に潤滑剤が入り込むための十分なすき間が形成され、たる形ころ6の潤滑性が向上する。
上述の製造方法により製作された保持器8は、回転加工工具12を回転させながら径方向内向きに移動させることで、筒状のワーク11にポケット8cを容易に形成することができる。このため、ポケット加工のための工程数が少なくなり、加工時間を短縮することができる。
このように製造された保持器8を組み込む自動調心ころ軸受は、以下のように組み立てられる。
まず、保持器8をその環状部8aが下向きとなるように置き、保持器8の各ポケット8c内にたる形ころ6を内周部側から径方向外向きに組み込んでいく。このとき、保持器8のポケット8cのうち直径方向両側のポケット8c、すなわち、くし部8bの面取り部10により保持器周方向の開口幅を大きく形成されたポケット8cには、たる形ころ6が組み込まれていない。
次に、図7に示すように、たる形ころ6を組み込んだ保持器8を内輪1に環状部8aが下方に位置する状態で軸方向に差し込み、内輪1の一方の内輪軌道3に各たる形ころ6の外周面が接触するように組み合わせる。
この組み合せ後、内輪1の裏表を返して、保持器8と同様、たる形ころ7を組み込んだ保持器9を内輪1に軸方向に差し込み、内輪1の他方の内輪軌道4に各たる形ころ7の外周面が接触するように組み合わせる。このようにして、内輪1にたる形ころ6、7と保持器8、9とを組み込んだ内輪アセンブリを組み立てる。
続いて、内輪アセンブリを外輪2内に、内輪1および外輪2の中心軸が直角となる状態で差し込む。このとき、内輪アセンブリはたる形ころ6、7が組み込まれていない保持器8、9の直径方向両端部が、外輪2の球面軌道5の端部に差し込んだ状態となっている。
この状態で内輪アセンブリを外輪2と中心軸が一致するように回転させ(はら返しさせ)て、内輪アセンブリを外輪2に組み込む。このはら返しの際、たる形ころ6、7は、保持器8、9の隣接するくし部8bの内面により抱きかかえられているので、内輪1から脱落しない。このため、たる形ころ6、7を押さえておく必要がない。
はら返しの後、内輪アセンブリを中心軸が外輪2の中心軸に対して傾くように回転させ、保持器8、9のポケットのうち開口幅が大きく形成されている直径方向両側のポケット8c、9cにたる形ころ6、7を径方向内向きに圧入により組み込む。
このようにして、自動調心ころ軸受が組み立てられる。この自動調心ころ軸受は、各列のたる形ころ6、7が保持器8、9から軸方向に抜けない構成であるので、保持器8、9によって、各列のたる形ころ6、7が内輪1と外輪2の間に保持される。
たる形ころ6、7が保持されることで、内輪1の内輪軌道3、4の小径側につばを形成する必要がなくなる。したがって、内輪の製造工程において、つばの加工工程が不要となるとともに、内輪の軽量化が図られる。
また、一般に、打ち抜き保持器が組み込まれる内輪軌道の小径側につばを形成していない内輪を、この実施形態に係る自動調心ころ軸受の内輪1として兼用することができる。内輪が兼用可能であれば、内輪の品種、型番の管理工程数が削減可能となる。
この発明の実施形態に係る自動調心ころ軸受を示す縦断面図 同上の保持器を示す一部拡大縦断面図 同上の保持器を径方向外側から見た一部拡大側面図 同上の直径方向両端の保持器を示す一部拡大縦断面図 同上の保持器を径方向外側から見た一部拡大側面図 (a)同上の保持器に加工前のワークを示す縦断面図、(b)回転加工工具によるワークの加工前の状態を示す縦断面図、(c)回転加工工具によるワークの加工状態を示す縦断面図、(d)ワークの加工後の状態を示す縦断面図 同上の内輪アセンブリの組み立てを示す説明図 従来の自動調心ころ軸受を示す縦断面図 同上の保持器を径方向外側から見た一部拡大側面図 同上の保持器を示す一部拡大縦断面図 同上のたる形ころの保持器への組み込み状態を示す説明図
符号の説明
1 内輪
2 外輪
3、4 内輪軌道
5 球面軌道
6、7 たる形ころ
8、9 保持器
8a、9a 環状部
8b、9b くし部
8c、9c ポケット
10 面取り部
11 ワーク
21 内輪
22 外輪
23、24 軌道
25 球面軌道
26、27 たる形ころ
28 保持器
29 環状部
30 くし部
31 ポケット
32 つば部

Claims (10)

  1. 球面軌道を有する外輪と、複列の軌道を有し、各軌道の小径側のつばがない内輪と、環状部が前記内輪の各軌道の大径側に配置されたくし形のもみ抜き保持器とを備えた自動調心ころ軸受において、
    前記もみ抜き保持器のくし部は、ころ外周面に沿い、保持器周方向の内周にころを抱きかかえ可能な球面状のポケット内面が形成されたことを特徴とする自動調心ころ軸受。
  2. 前記もみ抜き保持器のポケット内周のうち、くし部は、ころ外周面に対して同径または大径で、かつころ中心軸に平行な筒軸となる筒面に形成されており、前記筒軸が前記ころ中心軸よりも前記内輪側に位置し、前記くし部間の前記外輪側の保持器周方向の開口幅が、前記ころの抜け止め可能な幅であることを特徴とする請求項1に記載の自動調心ころ軸受。
  3. 前記もみ抜き保持器のくし部は、前記ころの軸方向の長さが前記ころの最大径部分を越え、かつ前記ころの面取り部分よりも短く形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の自動調心ころ軸受。
  4. 前記もみ抜き保持器のポケット内周のうち環状部のころ端面に対向する部分が、前記ころ中心軸に直交する平面と平行に形成されたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の自動調心ころ軸受。
  5. 自動調心ころ軸受に用いられるくし形のもみ抜き保持器の製造方法において、
    くし部でのアキシアル断面の形状を全周にわたって備える金属製の筒状のワークに、前記ころ外周面に対して同径または大径で筒状の加工面を形成する回転加工工具を、その回転加工工具の回転軸を前記ころ中心軸に平行に向けた状態で、回転させながら前記内輪側から径方向に移動させ、前記外輪側のポケット周方向の開口幅が前記ころの抜け止め可能な幅となる位置で前記回転加工工具の移動を止めてポケットを形成したことを特徴とするもみ抜き保持器の製造方法。
  6. 前記回転加工工具の回転軸のない側の端面でころ案内面を形成したことを特徴とする請求項5に記載のもみ抜き保持器の製造方法。
  7. 請求項5または請求項6に記載のもみ抜き保持器の製造方法で使用される回転加工工具であって、前記ころ外周面に対して同径または大径となる筒状の加工面を形成する回転加工工具。
  8. 前記回転加工工具の回転軸方向の両端面に前記ワークを加工可能な加工部を備えたことを特徴とする請求項7に記載の回転加工工具。
  9. 前記もみ抜き保持器は、その直径方向の2箇所のポケットが前記ころを径方向外側から圧入可能に形成されたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の自動調心ころ軸受。
  10. 前記もみ抜き保持器の材質が軟質金属により形成されたことを特徴とする請求項1から4、および9のいずれか1つに記載の自動調心ころ軸受。
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