JP2010104384A - 1−デオキシ−d−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ、および使用の方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードするペパーミントから単離された核酸分子を提供する。
【解決手段】本発明は、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質をコードする、単離されたDNA配列に関する。さらに、本発明は、単離された1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質に関する。他の局面において、本発明は、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードする核酸配列を含む複製可能な組換えクローニングビヒクル、本発明の組換えクローニングビヒクルおよび/または本発明のDNA配列によって形質転換され、トランスフェクトされ、感染され、そして/または注射された改変宿主細胞に関する。
【選択図】なし

Description

(発明の分野)
本発明は、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードする核酸配列に関する。
(発明の背景)
イソプレノイドは、ホルモン、光合成色素、電子キャリアー、および膜成分として植物において重要な役割を果たし、そして伝達および防御にも働く、大きくかつ構造的に多様な群の化合物である(Harborne,J.B.(1991) Ecological Chemistry and Biochemistry of Plant Terpenoids(Harborne,J.B.、およびTomas−Barberan、R.A.、編)頁399−426、Clarendon Press,Oxford)。最近までずっと、全てのイソプレノイドは、アセテート/メバロネート経路を介して合成されることが、広く受け入れられていた(Spurgeon.S.L.およびPorter,J.W.(1983)Biosynthesis of Isoprenoid Compounds(Porter,J.W.、およびSpurgeon,S.L.、編)第1巻、頁1−46、John Wiley,New York)。
しかし、イソペンテニルジホスフェート(イソプレノイド生合成の主要な中間体)が、いくつかの真正細菌(Rohmer,M.ら、Biochem.J.295,517−524(1993);Broers,S.T.J.(1994)博士学位論文、Eidgenoessische Technische Hochschule,Zuerich,Switzerland;Rohmer,M.,ら、J.Am.Chem.Soc.118,2564−2566(1996)),藻類(Schwender,J.,ら、Biochem.J.316,73−80(1996))および植物プラスチド(Schwarz,M.K.(1994)博士学位論文、Eidgenoessische Technische Hochschule,Zuerich,Switzerland;Lichtenthaler,H.K.ら、FEBS Lett.400,271−274(1997))において、新しいメバロネート独立経路を介してピルベートおよびD−グリセルアルデヒド−3−ホスフェートから生じる証拠が、ここ数年にわたり現れた。この新規の経路における第1の段階は、ピルベートおよびグリセルアルデヒド−3−ホスフェートのトランスケトラーゼ型縮合反応を含み、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートを産生する(図1)。この反応を触媒する酵素(デオキシキシルロースホスフェートシンターゼ)をコードする遺伝子が、E.coli(Sprenger,G.A.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94,12857−12862(1997);Lois,L.M.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95,2105−2110(1998))、ペパーミント(peppermint)(Mentha x piperita)(Lange,B.M.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95,2100−2104(1998))およびコショウ(pepper)(Bouvier,F.ら、Plant Physiol.117,1423−1431(1998))からクローン化された。
メバロネート独立経路の第2段階は、分子内転位およびそれに続くデオキシキシルロースホスフェートの還元を含み、2−C−メチル−D−エリスリトール−4−ホスフェートを産生すると考えられる(Duvold,T.ら、Tetrahedron Lett.38,4769−4772(1997);Duvold,T.ら、Tetrahedron Lett.38,6181−6184(1997);Sagner,S.ら、Tetrahedron Lett.39,2091−2094(1998))(図1)。Setoおよび共同研究者(非特許文献1)は、最近、E.coli由来のレダクトイソメラーゼ遺伝子の単離と特徴付けを報告した。
Takahashi,S.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95,9879−9884(1998)
本発明は、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードするペパーミントから単離された核酸分子を提供する。
(発明の要旨)
前述に従って、ペパーミント(Mentha piperita)由来の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードするcDNAが、単離され、そして配列決定され、そして対応するアミノ酸配列が推定された。従って、本発明は、植物1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの発現をコードする単離されたDNA配列(例えば、Mentha属の植物を含む精油植物由来の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの発現をコードする単離されたDNA配列)に関する。1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの発現をコードする単離された、Mentha DNA配列の代表的な例は、配列番号1において示され、これは、ペパーミント(Mentha piperita)由来の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質(配列番号2)をコードする。さらに、本発明は、単離された植物1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質(Mentha属の植物のような精油植物由来の単離された1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質を含む)に関し、配列番号2において示されるアミノ酸配列を有するペパーミント(Mentha piperita)1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質を含む。
別の局面において、本発明は、ストリジェントな条件下で、配列番号1において示される配列を有する核酸分子と、またはその相補物と(すなわち、配列番号1において示される配列と、配列において相補的であるアンチセンス分子と)ハイブリダイズする核酸分子に関する。他の局面において、本発明は、核酸配列(例えば、植物1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードするDNA配列、またはそれとハイブリダイゼーション可能な、植物1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードするDNAまたはRNAの少なくとも1部分に十分に相補的なヌクレオチド配列をコードするDNA配列(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応プライマーとして、または植物1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ遺伝子もしくは関連する遺伝子についてのプローブとして有用である、植物1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードするDNA分子もしくはRNA分子の1部分に相補的なアンチセンスRNAまたはDNAのフラグメント))を含む複製可能な組換えクローニングビヒクルに関する。本発明のさらなる他の局面において、本発明の組換えクローニングビヒクルおよび/またはDNA配列を用いて、形質転換され、トランスフェクトされ、感染され、そして/または注入された改変された宿主細胞が、提供される。
従って、本発明は、植物1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの組換え発現を提供し、そして本発明の概念は、植物、微生物または動物における1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの発現、または増大された発現を得るという引き続く使用のために、組換え1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ(またはその1次酵素産物)の有意な量の産生、単離および生成を容易にするために使用され得るか、またはさもなければ、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの調節または発現が、この酵素、またはその酵素産物、もしくはその誘導体の産生に所望される環境において使用され得る。
本発明はまた、以下の項目を提供する。
(項目1) ストリジェントな条件下において、配列番号1の核酸分子と、または配列番号1の核酸分子の相補物とハイブリダイズする単離された核酸分子であって、但し、該単離された核酸分子は、配列番号10および配列番号11からなる群から選択される核酸配列または配列番号10および配列番号11からなる群から選択される核酸配列に相補的な核酸配列からならない、単離された核酸分子。
(項目2) 前記ストリジェントな条件が、50℃にて30分間、2.0×SSC中で洗浄する工程を包含する、項目1に記載の単離された核酸分子。
(項目3) 項目1に記載の単離された核酸分子であって、該単離された核酸分子が、植物1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質をコードする、核酸分子。
(項目4) 項目1に記載の単離された核酸分子であって、該単離された核酸分子が、精油植物1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質をコードする、核酸分子。
(項目5) 項目4に記載の単離された核酸分子であって、該単離された核酸分子が、Mentha 1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質をコードする、核酸分子。
(項目6) 項目1に記載の単離された核酸分子であって、該核酸分子が、配列番号2において示されるアミノ酸配列を含む1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質をコードする、核酸分子。
(項目7) 配列番号1に記載の核酸配列を含む、項目1に記載の単離された核酸分子。
(項目8) 単離された植物1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質。
(項目9) 項目8に記載の単離された精油植物1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質。
(項目10) 項目8に記載の単離されたMentha 1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質。
(項目11) 項目8に記載の単離されたMentha 1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質であって、該タンパク質が配列番号2に示されるアミノ酸配列を含む、タンパク質。
(項目12) ストリジェントな条件下で、配列番号1において示される核酸配列からなる第2の核酸分子と、または配列番号1において示される核酸配列の相補物からなる第3の核酸分子と、ハイブリダイズする第1の核酸分子を含む複製可能なベクターであって、但し該第1の核酸分子が配列番号10および配列番号11からなる群から選択される核酸配列または配列番号10および配列番号11からなる群から選択される核酸配列に相補的な核酸配列からならない、複製可能なベクター。
(項目13) 前記第1の核酸分子が植物1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質をコードする、項目12に記載の複製可能なベクター。
(項目14) 前記第1の核酸分子がMentha 1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質コードする、項目12に記載の複製可能なベクター。
(項目15) 前記第1の核酸分子が、配列番号2において示されるアミノ酸配列を含む1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質をコードする、項目12に記載の複製可能なベクター。
(項目16) 前記第1の核酸分子が、配列番号1において示される核酸配列、または配列番号1において示される核酸配列の相補物を含む、項目12に記載の複製可能なベクター。
(項目17) 項目12に記載のベクターを含む、宿主細胞。
(項目18) 項目16に記載のベクターを含む、宿主細胞。
(項目19) 前記宿主細胞が植物細胞である、項目17に記載の宿主細胞。
(項目20) 前記宿主細胞が植物細胞である、項目18に記載の宿主細胞。
(項目21) 宿主細胞において、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質の発現のレベルを増大する方法であって、該宿主細胞において該タンパク質の発現を可能にする条件下において1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質をコードする核酸分子を含む複製可能な発現ベクターを該宿主細胞に導入する工程を包含する、方法。
(項目22) 項目21に記載の方法であって、ここで1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質をコードする前記核酸分子が、ストリジェントな条件下で配列番号1に記載の核酸分子の相補物とハイブリダイズし、該ストリジェントな条件が、50℃にて30分間、2.0×SSC中で洗浄する工程を包含する、方法。
(項目23) 宿主細胞における1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質の発現のレベルを低減する方法であって、ストリジェントな条件下で、配列番号1に記載の核酸配列とハイブリダイズするRNA分子を発現する核酸分子を含む複製可能な発現ベクターを、該宿主細胞に導入する工程を包含する、方法。
(項目24) 前記ストリジェントな条件が、50℃にて30分間、2.0×SSC中で洗浄する工程を包含する、項目23に記載の方法。
図1は、イソペンテニルジホスフェートの生合成についてのピルベート/グリセルアルデヒド−3−ホスフェート経路の概要および、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートの、2−C−メチル−D−エリスリトール−4−ホスフェートへの変換における1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの提唱された反応機構を示す。丸を付けられたPは、ホスフェート部分を示す。破線の矢印は、まだ同定されない段階のいくつかを示す。 図2は、(A)組換えペパーミント1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ(配列番号2)により生成される脱リン酸生合成産物のトリメチルシリルエーテル誘導体(Rt=7.1±0.1分)、および(B)同一に調製される標準の2−C−メチル−D,L−エリスリトールのトリメチルシリルエーテル誘導体(Rt=7.1±0.1分)のGC−MS分析を示す。 図2は、(A)組換えペパーミント1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ(配列番号2)により生成される脱リン酸生合成産物のトリメチルシリルエーテル誘導体(Rt=7.1±0.1分)、および(B)同一に調製される標準の2−C−メチル−D,L−エリスリトールのトリメチルシリルエーテル誘導体(Rt=7.1±0.1分)のGC−MS分析を示す。
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本明細書中で使用される場合、用語「アミノ酸」は、全ての天然に存在するL−α−アミノ酸またはそれらの残基をいう。アミノ酸は、1文字または3文字の指定のいずれかによって同定される。
Figure 2010104384
本明細書中で使用される場合、用語「ヌクレオチド」は、糖部分(ペントース)、ホスフェートおよび窒素複素環式塩基を含むDNAまたはRNAのモノマー単位を意味する。この塩基は、グリコシド炭素(ペント−スの1’炭素)を介して糖部分に連結し、そして塩基および糖のその組合せは、ヌクレオシドと呼ばれる。塩基は、アデニン(「A」)、グアニン(「G」)、シトシン(「C」)およびチミン(「T」)であるDNAの4つの塩基でヌクレオチドを特徴付ける。イノシン(「I」)は、4つの、天然に生じる塩基(A、C、GまたはT)のいずれかを置換するのに使用され得る合成塩基である。4つのRNA塩基は、A、G、Cおよびウラシル(「U」)である。本明細書中に記載されるヌクレオチド配列は、隣接するペントースの3’炭素と5’炭素との間のホスホジエステル結合により結合されるヌクレオチドの線状アレイを含む。
「オリゴヌクレオチド」は、ホスホジエステル結合を介して連結されるデオキシリボヌクレオチドの、短い長さの1本鎖配列または2本鎖配列をいう。オリゴヌクレオチドは、公知の方法により化学的に合成され、そして例えばポリアクリルアミドゲル上で精製される。
用語「1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ」は、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートから2−C−メチル−D−エリスリトール−4−ホスフェートを形成可能な酵素を意味するために、本明細書中で使用される。
用語「ストリジェントな条件下でハイブリダイズする」およびその文法的に同等の語句は、DNAブロットまたはRNAブロット(例えば、サザンブロットまたはノザンブロット)上に固定された標的核酸分子とハイブリダイズした核酸分子が、ストリジェントな条件下でこのブロットの洗浄の間、このブロット上に固定された標的分子とハイブリダイズしたままであることを意味する。この状況において、例示的なハイブリダイズ条件は、5×SSC中で、65℃にて、16時間のハイブリダイゼーションである。例示的に高いストリジェントな洗浄条件は、1回の洗浄あたり2×SSC中で、23℃にて20分間の2回の洗浄、それに引き続き、2.0×SSC中で、50℃にて30分間の1回の洗浄である。例示的に非常に高いストリジェントな洗浄条件は、1回の洗浄あたり、2×SSC中で、23℃にて15分間の2回の洗浄、それに引き続き1.0×SSC中で、60℃にて20分間の2回の洗浄である。
省略形「SSC」は、核酸ハイブリダイゼーション溶液において使用される緩衝液をいう。1リットルの20X(20回濃縮)ストックSSC緩衝溶液(pH7.0)は、175.3gの塩化ナトリウムおよび88.2g のクエン酸ナトリウムを含む。
用語「精油植物」は、高レベルのモノテルペノイドオイルおよび/またはセスキテルペノイドオイルおよび/もしくはジテルペノイドオイル、ならびに/あるいは高レベルのモノテルペノイド樹脂および/またはセスキテルペノイド樹脂および/もしくはジテルペノイド樹脂、を産生する植物種の群をいう。上記のオイルおよび/または樹脂は、それらを産生する精油植物の生重量の約0.005%より大きい量を占める。精油および/または樹脂は、例えば、E.Guenther,The Essential Oils、第1巻〜第6巻、R.E.Krieger Publishing Co.、Huntington N. Y.、1975(本明細書中で参考として援用される)において、より十分に記載される。精油植物としては、以下が挙げられるがそれらに限定されない:
Lamiaceae(以下の種が挙げられるがこれらに限定されない:Ocimum(メボウキ),Lavandula(ラベンダー),Origanum(オリガノ),Mentha(ハッカ),Salvia(セージ)、Rosmarinus(ローズマリー)、Thymus(タイム)、Satureja(サボリー)、Monarda(バーム)およびMelissa)。
Umbelliferae(以下の種が挙げられるがこれらに限定されない:Carum(カラウェー)、Anethum(イノンド)、foeniculum(ウイキョウ)およびDaucus(ニンジン))。
Asteraceae(Compositae)(以下の種が挙げられるがこれらに限定されない:Artemisia(タラゴン、セージブッシュ(sage brush))、Tanacetum((タンジー)tansy))。
Rutaceae(例えば、柑橘植物);Rosaceae(例えば、バラ);Myrtaceae(例えば、ユーカリ、,コバノブラッシノキ(Melaleuca));the Gramineae(例えば、Cymbopogon(コウスイガヤ));Geranaceae(ゲンノショウコ)および特定の針葉樹(Abies(例えば、カナディアンバルサム(Canadian balsam))、Cedrus(シーダー)、コノテガシワ、Juniperus、Pinus(マツ)およびPicea(エゾマツ)を含む)。
精油植物の範囲は、E.Guenther,The Essential Oils,第1巻〜第6巻、R.E.Krieger Publishing Co.,Huntington N.Y.、1975(本明細書中で参考として援用される)においてより十分に示される。
用語「変更」、「アミノ酸配列変更」、「改変体」および「アミノ酸配列改変体」は、対応する、ネイティブな、すなわち、天然に存在する1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼと比較した場合、それらのアミノ酸配列においていくつかの違いを有する1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ分子をいう。元々、改変体は、対応するネイティブな1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼと少なくとも約70%の相同性を保有し、そして好ましくは、この改変体は、対応するネイティブな1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼと少なくとも約80%の相同性がある。本発明の範囲内にある1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼのアミノ酸配列改変体は、特定の位置に、置換、欠損、および/または挿入を保有する。1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの配列改変体は、所望の増幅された酵素活性または所望の低減された酵素活性、改変された位置化学(regiochemistry)または改変された立体化学、あるいは変更された基質利用または変更された産物の分布を達成するために使用され得る。
置換1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ改変体は、ネイティブな1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ配列において少なくとも1つのアミノ酸残基を除去され、そして異なるアミノ酸を、同じ位置の除去された場所に挿入された改変体である。置換は1つであり得、ここで分子中の1つのアミノ酸のみが置換されているか、またはその置換が複数であり得、ここで2つ以上のアミノ酸が同じ分子中で置換されている。本発明の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ分子の活性における実質的な変化は、ネイティブなアミノ酸の側鎖とは電荷および/または構造において有意に異なる側鎖を有するアミノ酸を置換することによって得られ得る。この型の置換は、ポリペプチド骨格の構造および/または置換の領域における分子の電荷もしくは疎水性に影響することが期待される。
本発明の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ分子の活性における穏やかな変化は、ネイティブな分子の側鎖と、電荷および/または構造において類似である側鎖を有するアミノ酸を置換することによって予期される。保存的置換と呼ばれるこの型の置換は、ポリペプチドの骨格の構造、または置換の領域における分子の電荷もしくは疎水性のいずれかを実質的に変更するとは予期されない。
挿入1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ改変体は、ネイティブな1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ分子の特定の位置のアミノ酸の、すぐ隣に挿入される1つ以上のアミノ酸を有する改変体である。アミノ酸のすぐ隣とは、アミノ酸のα−カルボキシ官能基またはα−アミノ官能基のいずれかに結合することを意味する。挿入物は、1つ以上のアミノ酸であり得る。通常、挿入物は、1つまたは2つの保存的アミノ酸からなる。挿入の部位に隣接するアミノ酸と電荷および/または構造において類似のアミノ酸は、保存的として規定される。あるいは、本発明は、挿入の部位と隣接するアミノ酸とは 実質的に異なる電荷および/または構造を有するアミノ酸の挿入を含む。
欠失改変体は、ネイティブな 1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ分子における1つ以上のアミノ酸が除去された改変体である。通常、欠失改変体は、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ分子の特定の領域における1つまたは2つのアミノ酸欠失を有する。欠失改変体は、全てまたはほとんどのトランシット(transit)配列が除去された改変体を含む。
用語「生物学的活性」、「生物学的に活性な」、「活性」および「活性な」は、本発明の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼが1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートの還元および転位により、2−C−メチル−D−エリスリトール−4−ホスフェートの形成を触媒する能力をいう。1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ活性は、酵素活性アッセイ(例えば、本明細書中の実施例3に記載されるアッセイ)において測定される。本発明の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼのアミノ酸配列改変体は、所望される得る変更された生物学的活性(例えば、変更された反応速度論、基質利用、産物分布または位置化学および立体化学のような他の特性を含む)を有し得る。
用語「DNA配列コード」、「DNAコード」、「核酸分子コード」および「核酸コード」は、デオキシリボ核酸の1本鎖に沿ったデオキシリボヌクレオチドの順番または配列をいう。これらのデオキシリボヌクレオチドの順番は、翻訳されたポリペプチド鎖に沿って、アミノ酸の順番を決定する。従って、DNA配列は、アミノ酸配列をコードする。
用語「複製可能なベクター」「複製可能な発現ベクター」および「発現ベクター」は、DNAの1断片(通常、2本鎖)をいい、これは、DNAの別の断片(挿入DNA)(例えば、それに限定されないが、cDNA分子)を、そのDNAの1断片に挿入し得る。ベクターは、適切な宿主細胞に挿入DNAを運搬するために使用される。挿入DNAは、宿主細胞に由来し得るか、または異なる細胞または異なる生物体に由来し得る。一旦宿主細胞において、ベクターが、宿主染色体DNAとは独立してかまたは一致して複製し得れば、そしてベクターおよびその挿入DNAのいくつかのコピーが生成され得る。用語「複製可能な発現ベクター」および「発現ベクター」は、挿入DNAのポリペプチドへの転写および翻訳を可能にする必要な要素を含む複製可能なベクターをいう。従って、挿入DNAによりコードされるポリペプチドの多くの分子は、迅速に合成され得る。
用語「形質転換された宿主細胞」、「形質転換された」および「形質転換」は、細胞へのDNAの導入をいう。細胞は、「宿主細胞」と呼ばれ、そしてそれは、原核細胞または真核細胞であり得る。代表的な原核宿主細胞としては、E.coliの種々の株が挙げられる。代表的な真核宿主細胞は、植物細胞、酵母細胞、昆虫細胞または動物細胞である。導入されるDNAは、通常、挿入されるDNA断片を含む、ベクターの形態である。導入されるDNA配列は、宿主細胞と同じ種由来、または宿主細胞とは異なる種由来であり得るか、もしくはハイブリッドDNA配列(いくつかの異種DNAおよび宿主種由来のいくつかのDNAを含む)であり得る。
使用される他の省略は、:bp、塩基対;GC、ガスクロマトグラフィー;HPLC、高速液体クロマトグラフィー;IPTG、イソプロピル−1−チオ−β−D−ガラクトピラノシド;kb、キロベースペア;MS.、質量分析;Tris、トリス−(ヒドロキシメチル)アミノメタンである。
本発明によれば、ペパーミント(Mentha x piperita)由来の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードするcDNAを、以下の様式で単離し、そして配列決定した。cDNAライブラリーを、単離されたペパーミント油腺分泌細胞(必須の油生合成のために高度に特殊化された細胞型)由来のmRNAから構築した。PCRプライマーを設計し(P1、5’−CGAGATTATGCCAGGAGAGC−3’(配列番号3);P2、5’−GGCTTCAGGCAAACCCTTG−3’、そしてペパーミント油腺ライブラリーcDNAをテンプレートとして用いて、いくらかの類似性(約50%)をE.coliレダクトイソメラーゼ遺伝子に対して有する、pMPDXR1(配列番号5)と命名された、223bpのフラグメントを増幅した。ペパーミント油腺cDNAライブラリー(2.5×104プラーク)を、pMPDXR1(配列番号5)由来の標識したプローブを用いてスクリーニングすることにより、配列番号1に示す核酸配列を有するcDNAを含む、5つの全長クローンを得た。
さらに、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードするcDNA分子を、Arabidopsis thalianaから、以下の様式で単離した。2×104プラークのA.thaliana花芽cDNAライブラリー(Arabidopsis Biological Resource CenterからのCD4−6(http://aims.cps.msu.edu/aims/))を、pMPDXR1(配列番号5)を用いてスクリーニングし、そして配列番号7に示すアミノ酸配列を有する、5’短縮タンパク質をコードする、配列番号6に示す配列を有するクローンを含む、20個のポジティブなクローンを得た。
全長ペパーミント1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼcDNA(配列番号1に示す配列を有する)は、本明細書中の実施例3に記載のように、E.coliにおいて機能的1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質(配列番号2)を発現した。
ペパーミントからの1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードするcDNAの単離は、この機能的酵素についての効率的な発現系の開発を可能にし;1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの発生調節について調べるための有用なツールを提供し;この酵素の反応機構の調査を可能にし、そして他の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ(例えば、他の植物1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ)の単離を可能にする。1−デオキシD−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼcDNAの単離はまた、イソプレノイドの合成および代謝を増強するかさもなければ変更するための、広範な生物の形質転換を可能にする。
例えば、1つの局面では、本発明は、宿主細胞(例えば、植物細胞)における1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの発現レベルを増強する方法を提供し、この方法は、宿主細胞における1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの発現を可能にする条件下で、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質をコードする核酸分子を含む複製可能な発現ベクターを宿主細胞に導入する工程を含む。代表的な例として、本明細書中の配列番号1に示す配列を有する核酸分子に加えて、Schwenderら,FEBS Letters 455(1−2):140−144(1999)(この刊行物は、本明細書中に参考として援用される)に報告される、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質をコードする核酸分子は、本発明のこの局面において有用である。Schwenderらのタンパク質は、Genbank登録番号CAB43344でGenbankデータベースに寄託されている。本発明のこの局面の1つの実施形態では、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードする核酸配列は、配列番号1に示す核酸配列のアンチセンス相補物に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズする。
さらに、非限定的な例として、別の局面では、本発明は、宿主細胞(例えば、植物細胞)における1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの発現レベルを減少させる方法を提供し、この方法は、配列番号1に示す核酸配列に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸分子を含む、複製可能な発現ベクターを宿主細胞に導入する工程を含む。従って、例えば、本明細書中の配列番号1に示す核酸配列のアンチセンス相補物に加えて、本発明のこの局面において有用な代表的な核酸分子としては、以下の核酸分子(それらのGenbankデータベース登録番号によって同定される)のアンチセンス相補物が挙げられる:AI781096、AW256284、AW065057、AW286486、AI727207、AI901056.
本明細書中に開示されるペパーミントcDNAによってコードされる1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質は、この酵素を色素体に導くが、この酵素の推定標的化配列の、当該分野で周知の他の輸送配列(例えば、以下の刊行物(その引用部分は、本明細書中に参考として援用される)を参照のこと:von Heijneら,Eur.J.Biochem.,180:535−545,1989; Stryer,Biochemistry,W.H.FreemanおよびCompany,New York,NY,p.769[1988])での置換は、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼを他の細胞位置または細胞外位置へと導くために用いられ得る。
ネイティブな植物1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼアミノ酸配列に加えて、欠失、置換、変異および/または挿入ならびに短縮化によって生成される配列の改変体は、先行技術によって限定される範囲を除いて、本発明の範囲内であると意図される。本発明の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼアミノ酸配列改変体は、野生型酵素をコードするDNA配列を変異させることによって(例えば、通常、部位特異的変異誘発と呼ばれる技術を用いることによって)構築され得る。本発明の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードする核酸分子は、当業者に周知の種々のPCR技術によって変異され得る(例えば、以下の刊行物を参照のこと(その引用部分は、本明細書中に参考として援用される):「PCR Strategies」,M.A.Innis,D.H.GelfandおよびJ.J.Sninsky編,1995,Academic Press,San Diego,CA(第14章);「PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications」,M.A.Innis,D.H.Gelfand,J.J.SninskyおよびT.J.White編,Academic Press,NY(1990)。
非限定的な例として、ClontechからのTransformer Site−Directed Mutagenesisキットにおいて利用される2つのプライマー系は、部位特異的変異誘発を、本発明の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ遺伝子に導入するために用いられ得る。この系における標的プラスミドの変性に続いて、2つのプライマーは、プラスミドに対して同時にアニーリングされる;これらのプライマーのうちの一方は、所望の部位特異的変異を含み、他方は、プラスミドにおける別の点で変異を含み、制限部位の除去をもたらす。次いで、第2鎖合成が行われてこれらの2つの変異を強固に連結し、そして得られるプラスミドは、E.coliのmutS株に形質転換される。プラスミドDNAは、形質転換された細菌から単離され、適切な制限酵素を用いて制限処理され(それにより、変異していないプラスミドを直鎖化し)、次いでE.coli中に再度形質転換される。この系は、一本鎖ファージミドのサブクローニングまたは作製の必要性を伴わずに、発現プラスミドにおいて直接的に変異の作製を可能にする。2つの変異の強固な結合およびその後の、変異していないプラスミドの直鎖化は、高い変異効率をもたらし、そして最少のスクリーニングを可能にする。最初の制限部位プライマーの合成後、この方法は、変異部位1つあたり1つのみの新たなプライマー型の使用を必要とする。各位置変異体を別々に調製するよりも、1セットの「設計された縮重」オリゴヌクレオチドプライマーを、全ての所望の変異を所定の位置に同時に導入するために合成され得る。形質転換体は、変異誘発した領域を通してプラスミドDNAを配列決定することによりスクリーニングされて、変異体クローンを同定および選別し得る。次いで、各変異体DNAは、完全に配列決定または制限処理され得、そしてMutation Detection Enhancementゲル(J.T.Baker)での電気泳動によって(変異誘発していないコントロールと比較したバンドシフトによって)分析されて、この配列において他の変異が生じていないことが確認され得る。
さらに、非限定的な例として、Stratagene(LaJolla,California)からのQuikChangeTM Site−Directed Mutagenesisキットにおいて利用される2つのプライマー系は、本発明の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ遺伝子に部位特異的変異体を導入するために用いられ得る。標的変異部位を保有する挿入物を含む二本鎖プラスミドDNAを変性させ、そして標的変異部位でプラスミドDNAのいずれかの鎖に相補的である2つのオリゴヌクレオチドと混合する。アニーリングしたオリゴヌクレオチドプライマーは、Pfu DNAポリメラーゼを用いて伸長され、それにより、ねじれ型のニックを含む、変異したプラスミドを作製する。温度サイクリング(temperature cycling)の後、変異していない親DNAテンプレートは、制限酵素DpnIを用いて消化される。DpnIは、メチル化またはヘミメチル化した(hemimethylated)DNAを切断するが、メチル化されていないDNAを切断しない。親のテンプレートDNAは、ほぼ常にメチル化またはヘミメチル化されている。なぜなら、テンプレートDNAを得る大部分のE.coli株が、必要とされるメチラーゼ活性を含むからである。残存する、所望の変異を含む、アニーリングしたベクターDNAは、E.coliに形質転換される。
変異した1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ遺伝子は、E.coli(例えば、変異タンパク質の高レベルの生成および標準的なプロトコルによる精製のためのE.coli BL21(DE3)pLysS株)を形質転換するために用いられ得る、pET(または他の)過剰発現ベクターにクローニングされ得る。本発明の高レベルの1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質を発現するために用いられ得るプラスミドベクターおよびE.coli株の例は、Sambrookら,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,第2版(1989),第17章(本明細書中に参考として援用される)に示される。FAB−MSマッピングの方法は、変異体発現の忠実度を迅速にチェックするために用いられ得る。この技術は、タンパク質全体にわたってセグメントを配列決定するために用いられ、そして配列割り当てにおける必要な忠実度を提供する。この型のマッピング実験において、タンパク質は、プロテアーゼを用いて消化される(その選択は、改変されるべき特異的領域に依存する。なぜなら、このセグメントは、主な興味深いセグメントであり、そして残りの地図は、変異誘発していないタンパク質の地図と同一であるべきである)。切断フラグメントのセットは、マイクロボア(microbore)HPLC(改変されるべき特異的領域に再度依存して、逆相またはイオン交換)によって分画されて、各画分においていくつかのペプチドを提供し、このペプチドの分子量は、FAB−MSによって決定される。次いで、この分子量は、推定配列の消化から期待されるペプチドの分子量と比較され、そしてこの配列の正しさが迅速に確認される。本明細書中に示される例示的な変異誘発技術が、部位特異的変異を生成するので、質量分析器が予想と一致した場合、変更されたペプチドの配列決定は、必要でないはずである。変化した残基を確認することが必要な場合、CADタンデムMS/MSは、問題の混合物中のペプチドを配列決定するために用いられ得るか、または標的ペプチドは、改変の位置に依存して差引きEdman分解またはカルボキシペプチダーゼY消化について精製され得る。
特定の部位特異的変異誘発実験の設計では、非保存的置換(例えば、Cys、HisまたはGluについてAla)を最初に行い、そして結果として活性が大いに損なわれたか否かを決定することが一般に所望される。次いで、変異誘発されたタンパク質の特性が、変更された機能の感受性指標としてKmおよびkcatという反応速度パラメーターに特に注意を向けて調べられる。そこから、結合および/または触媒作用自体における変化が、ネイティブな酵素に対する比較によって推論され得る。この残基が、この手段によって、活性の損失(すなわち、ノックアウト)に重要であると実証された場合、保存的置換(例えば、側鎖長を変更するための、GluについてのAsp、CysについてのSerまたはHisについてのArg)が行われ得る。疎水性セグメントについては、有用に変更されるのは主にサイズであるが、芳香族もまた、アルキル側鎖を置換し得る。正常な生成物の分布における変化は、反応順序のどの工程が変異によって変更されたかを示し得る。疎水性ポケットの改変は、基質についての結合コンホメーションを変更するために用いられ得、レジオ化学(regiochemistry)および/または立体化学の変化をもたらし得る。
他の部位特異的変異誘発技術はまた、本発明のヌクレオチド配列とともに用いられ得る。例えば、DNAの制限エンドヌクレアーゼ消化、続いて連結は、Sambrookら,Molecular Cloning.A Laboratory Manual,第2版,Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York,NY[1989](本明細書中に参考として援用される)の15.3節に記載されるように、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの欠失改変体を作製するために用いられ得る。類似のストラテジーを用いて、Sambrookら,前出の第15.3節に記載されるように、本発明の改変体を構築し得る。
オリゴヌクレオチド特異的変異誘発はまた、本発明の置換改変体ならびに短縮型を調製するために用いられ得る。オリゴヌクレオチド特異的変異誘発をまた用いて、本発明の欠失改変体および挿入改変体を便利に調製し得る。この技術は、本明細書中に参考として援用される、Adelmanら(DNA 2:183 [1983]);Sambrookら,前出;「Current Protocols in Molecular Biology」,1991,Wiley(NY),F.T.Ausubel,R.Brent,R.E.Kingston,D.D.Moore,J.D.Seidman,J.A.SmithおよびK.Struhl編に記載されるように当該分野で周知である。
一般に、少なくとも25ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドを用いて、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ分子中に2以上のヌクレオチドを挿入、欠失または置換する。最適なオリゴヌクレオチドは、変異をコードするヌクレオチドのいずれかの側に、12〜15の完全に一致したヌクレオチドを有する。野生型1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼを変異誘発するために、このオリゴヌクレオチドを、一本鎖DNAテンプレート分子に、適切なハイブリダイゼーション条件下でアニーリングする。次いで、DNA重合酵素(通常、E.coli DNAポリメラーゼIのKlenowフラグメント)が添加される。この酵素は、このオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用して、DNAの変異保有鎖の合成を完了する。従って、ヘテロ二重鎖分子は、DNAの一方の鎖が、ベクター中に挿入された野生型酵素をコードするように形成され、そしてDNAの第2鎖は、同じベクターに挿入された変異した形態の酵素をコードする。次いで、このヘテロ二重鎖分子は、適切な宿主細胞中に形質転換される。
置換された1より多くのアミノ酸を有する変異体は、いくつかの方法のうちの1つにおいて作製され得る。アミノ酸がポリペプチド鎖において一緒に近くに位置する場合、これらは、所望のアミノ酸置換の全てをコードする1つのオリゴヌクレオチドを用いて同時に変異され得る。しかし、このアミノ酸が互いにいくらか離れて存在する(例えば、10より多くのアミノ酸によって隔てられる)場合、所望の変化の全てをコードする単一オリゴヌクレオチドを作製することはより困難である。その代わり、2つの代替的方法のうちの一方が用いられ得る。第1の方法では、別個のオリゴヌクレオチドが、置換されるべき各アミノ酸について作製される。次いで、このオリゴヌクレオチドは、一本鎖テンプレートDNAに同時にアニーリングされ、そしてテンプレートから合成されるDNAの第2鎖は、所望のアミノ酸置換の全てをコードする。代替的方法は、所望の変異体を生成するために2回以上の変異誘発を含む。1回目は、単一変異体について記載した通りである:野生型1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼDNAは、テンプレートにのために用いられ、第1の所望のアミノ酸置換をコードするオリゴヌクレオチドは、このテンプレートにアニーリングされ、次いでヘテロ二重鎖DNA分子が作製される。2回目の変異誘発は、最初の回の変異誘発において生成された変異したDNAをテンプレートとして利用する。従って、このテンプレートは既に、1以上の変異を含む。次いで、さらなる所望のアミノ酸置換をコードするオリゴヌクレオチドは、このテンプレートにアニーリングされ、そして得られるDNA鎖はここで、1回目および2回目の変異誘発の両方に由来する変異体をコードする。この得られるDNAは、3回目の変異誘発などにおいてテンプレートとして用いられ得る。
1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードする遺伝子(または他の核酸分子)は、任意の生物(インタクトな植物、動物、微生物など)中に、またはそれら由来の細胞培養物に含まれ得る。酵素1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼは、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートの、イソペンテニルジホスフェートへの変換における第1の関与する工程を触媒し、次いでイソペンテニルジホスフェートは、種々の分子(例えば、カロテノイドを含む)、ならびにクロロフィル、プラストキノンおよびトコフェロールのプレニル側鎖に変換される。従って、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ遺伝子(または他の核酸分子)は、以下を含むがこれらに限定されない、種々の目的で任意の生物に導入され得る:1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼまたはその産物2−C−メチル−D−エリスリトール−4−ホスフェートの生成;フィトール側鎖の合成を増加させることによる、クロロフィル精製の増強;病原体、昆虫および他の草食動物に対する防御を改善するためのテルペノイド、フィトアレキシン、毒素および妨害化合物の生成の増強;香味プロフィールおよび芳香プロフィールを改善するため、または植物から抽出される香味化合物および芳香化合物の収量を改善するための、芳香油植物、果実および野菜におけるモノテンペン香味化合物およびモノテルペン芳香化合物の生成の増強;産業用途のための植物および微生物における合成中間体の調製(例えば、接着剤、インキおよびポリマーの合成);植物における天然色素(例えば、カロテノイド)の生成の増強、および医学的または臨床的な用途のために植物から抽出される天然色素の収量の改善;抗癌特性または他の栄養医学(nutraceutical)特性を有する化合物(例えば、ビタミンAおよびビタミンE)の、植物における収量の増強;ならびに酵素的または化学的中間体としての、2C−メチル−D−エリスリトールホスフェートの生成。本発明の核酸分子は、任意の生物に導入され得るが、本発明の核酸分子は好ましくは、植物種に導入される。
真核生物発現系は、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの生成に利用され得る。なぜなら、これらは、必要とされる任意の翻訳後修飾を行い得、そしてこの酵素を適切な細胞区画に導き得るからである。この目的のための代表的な真核生物発現系は、組換えバキュロウイルスである、Autographa californica核多角体病ウイルス(AcNPV;M.D.SummersおよびG.E.Smith,A Manual of Methods for Baculovirus Vectors and Insect Cell Culture Procedures[1986];Luckowら,Bio−technology,6:47−55[1987])を、本発明の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの発現のために使用する。昆虫細胞(例えば、Spodoptera frugiperda種細胞)の、組換えバキュロウイルスでの感染は、大量の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質の生成を可能にする。さらに、このバキュロウイルス系は、組換え1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの生成のための他の重要な利点を有する。例えば、バキュロウイルスは、ヒトには感染せず、それゆえ安全に大量に取り扱いされ得る。バキュロウイルス系では、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードするDNAセグメントおよびベクターを含むDNA構築物が調製される。このベクターは、バキュロウイルスの多角体遺伝子プロモーター領域、組換えの間の適切な交差に必要なバキュロウイルス隣接配列(この隣接配列は、プロモーター配列に隣接する約200〜300塩基対を含む)およびこの構築物が細菌において複製するのを可能にする細菌の複製起点を含み得る。このベクターは、(i)DNAセグメントが、多核体遺伝子プロモーターに隣接して(または作動可能に連結されるかまたは「下流に」または「制御下に」)配置され、そして(ii)プロモーター/1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの組み合わせが、200〜300塩基対のバキュロウイルスDNA(隣接配列)に両方の側で隣接するように構築される。
1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼDNA構築物を生成するために、全長1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードするcDNAクローンを、本明細書中に記載される方法のような方法を用いて得る。このDNA構築物を、宿主細胞中で、適切なバキュロウイルスの(すなわち、構築物中にコードされるプロモーターと同じバキュロウイルス種の)バキュロウイルスDNAと、組換えがもたらされる条件下で接触させる。得られる組換えバキュロウイルスは、全長1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードする。例えば、昆虫宿主細胞は、DNA構築物および機能的バキュロウイルスを用いて同時トランスフェクトまたは別々にトランスフェクトされ得る。次いで、得られる組換えバキュロウイルスは、単離され得、そして細胞を感染させるために使用されて1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの産物をもたらし得る。宿主昆虫細胞としては、例えば、バキュロウイルスによって発現される1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼを生成し得る、Spodoptera frugiperda細胞が挙げられる。次いで、本発明の組換えバキュロウイルスを用いて感染させた昆虫宿主細胞は、バキュロウイルスによってコードされる1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの発現を可能にする条件下で培養される。次いで、このようにして生成される1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼは、この細胞から、当該分野で公知の方法を用いて抽出される。
他の真核微生物(例えば、酵母)はまた、本発明を実施するために用いられ得る。パン酵母Saccharomyces cerevisiaeは、通常用いられる酵母であるが、いくつかの他の株が利用可能である。プラスミドYRp7(Stinchcombら,Nature,282:39[1979];Kingsmanら,Gene 7:141[1979];Tschemperら,Gene,10:157[1980])は、Saccharomycesにおける発現ベクターとして通常用いられる。このプラスミドは、トリプトファン中で増殖する能力を欠く酵母変異株(例えば、株ATCC番号44,076およびPEP4−1(Jones,Genetics,85:12[1977]))についての選択マーカーを提供するtrp1遺伝子を含む。次いで、酵母宿主細胞ゲノムの特徴としてのtrp1損傷の存在は、トリプトファンの不在下での増殖による形質転換を検出するために有効な環境を提供する。酵母宿主細胞は一般に、Hinnen(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,75:1929[1978])によって記載されるような、ポリエチレングリコール法を用いて形質転換される。さらなる酵母形質転換プロトコールは、Gietzら,N.A.R.,20(17):1425(1992);Reevesら,FEMS,99(2−3):193−197,(1992)(この両方の刊行物は、本明細書中に参考として援用される)に記載される。
酵母ベクターにおける適切な促進配列としては、3−ホスホグリセリン酸キナーゼ(Hitzemanら,J.Biol.Chem.,255:2073[1980])または他の解糖酵素(Hessら,J.Adv.Enzyme Reg.7:149[1968];Hollandら,Biochemistry,17:4900[1978])(例えば、エノラーゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デカルボキシラーゼ、ホスホフルクトキナーゼ、グルコース−6−リン酸イソメラーゼ、3−ホスホグリセリン酸ムターゼ、ピルビン酸キナーゼ、トリオースリン酸イソメラーゼ、ホスホグルコースイソメラーゼおよびグルコキナーゼ)についてのプロモーターが挙げられる。適切な発現プラスミドの構築の際には、これらの遺伝子に関連した終結配列もまた、mRNAのポリアデニル化および終結を提供するために発現されることが所望される配列の3’において、この発現ベクターに連結される。増殖条件によって制御される転写というさらなる利点を有する他のプロモーターは、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソシトクロームC、酸性ホスファターゼ、窒素代謝に関連する分解酵素および上記のグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼならびにマルトース利用およびガラクトース利用を担う酵素についてのプロモーター領域である。酵母に適合性のプロモーター、複製起点および終結配列を含む任意のプラスミドベクターが適切である。
多細胞生物(例えば、植物)に由来する細胞培養物は、本発明を実施するための宿主として用いられ得る。トランスジェニック植物は、例えば、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼおよび選択マーカー遺伝子(例えば、カナマイシンに対する耐性をコードするkan遺伝子)をコードするプラスミドを、ヘルパーTiプラスミドを含むAgrobacterium tumifaciensにHoeckemaら,Nature,303:179−181[1983]に記載されるように移入し、そしてこのAgrobacterium細胞を、形質転換されるべき植物の葉のスライスまたは他の組織もしくは細胞とともに、Anら,Plant Physiology,81:301−305[1986]に記載されるように培養することによって入手され得る。培養された植物宿主細胞の形質転換は通常、Agrobacterium tumifaciensを通して達成される。堅い細胞膜障壁を有さない哺乳動物宿主細胞および他の宿主細胞の培養は通常、GrahamおよびVan der Eb(Virology,52:546[1978])によって最初に記載され、そしてSambrookら,前出の第16.32節〜第16.37節に記載されるように改変されたリン酸カルシウム法を用いて形質転換される。しかし、DNAを細胞に導入するための他の方法(例えば、Polybrene(KawaiおよびNishizawa,Mol.Cell.Biol.,4:1172[1984])、プロトプラスト融合(Schaffner,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,77:2163[1980])、エレクトロポレーション(Neumannら,EMBO J.,1:841[1982])、および核への直接マイクロインジェクション(Capecchi,Cell,22:479[1980]))もまた用いられ得る。さらに、動物形質転換ストラテジーは、本明細書中に参考として援用される、Monastersky G.M.およびRobl,J.M.,Strategies in Transgenic Animal Science,ASM Press,Washington,D.C.,1995に概説される。形質転換された植物カルスは、この細胞を、例えば、カナマイシンならびにカルスおよびシュートの誘導のための適切な量の植物ホルモン(例えば、ナフタレン酢酸およびベンジルアデニン)を含む培地で増殖させることによって、選択マーカーを通して選択され得る。次いで、植物細胞は再生され得、そして得られる植物は、当業者に周知の技術を用いて土壌に移植され得る。
さらに、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ生成を調節する遺伝子は、誘導性である、必要なプロモーターとともに植物中に込みこまれ得る。本発明のこの実施形態の実施では、特定の外部刺激または内部刺激にのみ応答するプロモーターは、標的cDNAに融合される。従って、この遺伝子は、特定の刺激に応答したとき以外は転写されない。この遺伝子が転写されない限り、その遺伝子産物は生成されない。
本発明の実施において使用され得る応答性のプロモーター系の例は、トウモロコシにおけるグルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)系である。GSTは、プレエマージェント(pre−emergent)除草剤としてしばしば使用される多数の疎水性求電子性の化合物を解毒し得る酵素のファミリーである(Weigandら、Plant Molecular Biology, 7:235−243[1986])。研究は、GSTが、この増大した除草剤耐性を引き起こすことに直接関与することを示している。この作用は、主に、特異的な1.1kbのmRNA転写産物を介して媒介される。手短には、トウモロコシは、外部刺激に応答し得、そして遺伝子産物を産生するように誘導し得る、すでに存在する天然に存在する静止遺伝子を有する。この遺伝子は、以前に同定され、そしてクローン化されている。従って、本発明の1つの実施形態において、そのプロモーターは、GST応答性遺伝子から除去され、そして以前にその天然のプロモーターが除去されている1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ遺伝子に結合している。この操作された遺伝子は、外部化学刺激に応答するプロモーターと、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの首尾良い産生を担う遺伝子の組み合わせである。
上記の方法に加えて、いくつかの方法が、クローン化DNAを広範な種々の植物種(裸子植物、被子植物、単子葉植物、および双子葉植物を含む)(例えば、GlickおよびThompson編、Methods in Plant Molecular Biology, CRC Press, Boca Raton,Florida[1993](本明細書中に参考として援用される)を参照のこと)に移入するために当該分野で公知である。代表的な例には、電気パルスが細胞膜を一過的に透過性に、種々の生物学的分子(組換えDNAを含む)の取り込みを可能にする、プロトプラストによるエレクトロポレーション促進DNA取り込み(Rhodesら、Science,240(4849):204−207[1988]);ポリエチレングリコールでのプロトプラストの処理(Lyznikら、Plant Molecular Biology,13:151−161[1989]);および細胞壁を貫通するために爆発力または圧縮ガスによって推進されるDNA担持マイクロプロジェクタイルでの細胞のボンバードメント(Kleinら、Plant Physiol.91:440−444[1989]およびBoyntonら、Science,240(4858):1534−1538[1988])が含まれる。木質種の形質転換が、例えば、Hanら、Plant Science,95:187−196(1994)(本明細書中に参考として援用される)に示される方法を利用することによって達成され得る。ライムギ(Rye)植物(Secale cereale)に適用されている方法は、選択マーカー遺伝子を含むプラスミドDNAを、発達している花の分げつ枝に直接注入することである(de la Penaら、Nature 325:274−276(1987))。さらに、植物ウイルスが、遺伝子を植物細胞に移入するためのベクターとして使用され得る。植物を形質転換するためのベクターとして使用され得る植物ウイルスの例には、カリフラワーモザイクウイルス(Brissonら、Nature 310:511−514(1984)が含まれる。さらに、植物形質転換のストラテジーおよび技術は、Birch,R.G.,Ann Rev Plant Phys Plant Mol Biol,48:297(1997);Foresterら、Exp.Agric.,33:15−33(1997)において概説されている。多数の刊行物が、ハッカ(Mentha)種に首尾良く適用されている形質転換技術を記載する。ハッカ形質転換技術を開示する代表的な刊行物は、A.Spencerら、Phytochemistry 32:911−919(1993);C.Berryら、Plant Cell Tissue Organ Cult.44:177−181(1996);J.C.Caissardら、Plant Cell Rep.16:67−70(1996);X.Niuら、Plant Cell Rep.17:165−171(1998);F.Diemerら,Plant Sci.138:101−108(1998)である。植物形質転換技術を開示する上述の刊行物は、本明細書に参考として援用され、そして軽微な改変が、これらの技術を広範な植物種に適用可能とする。
これらの技術の各々は、利点および欠点を有する。その技術の各々において、プラスミド由来のDNAは、目的の遺伝子のみでなく、選択可能かつスクリーニング可能なマーカー遺伝子もまた含むように、遺伝子操作される。選択マーカー遺伝子は、そのプラスミド(目的の遺伝子および選択可能な遺伝子およびスクリーニング可能な遺伝子が1ユニットとして移入されるように構築されている)のコピーを組み込まれた細胞のみを選択するために使用される。スクリーニング可能な遺伝子は、目的の遺伝子を保有する細胞のみの首尾良い培養についての別のチェックを提供する。一般に使用される選択マーカー遺伝子は、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼII(NPT II)である。この遺伝子は、細胞が増殖する増殖培地に直接添加され得る化合物であるカナマイシンに対する耐性を運搬する。植物細胞は、カナマイシンに対して通常感受性であり、その結果、死滅する。NPT II遺伝子の存在により、カナマイシンの効果が克服され、そしてこの遺伝子を有する各細胞は、生存したまま残存する。本発明の実施に利用され得る別の選択マーカー遺伝子は、除草剤グルホシネート(Basta)に対する耐性を付与する遺伝子である。一般に使用されるスクリーニング可能な遺伝子は、β−グルクロニダーゼ遺伝子(GUS)である。この遺伝子の存在は、推定上形質転換された細胞のサンプルがGUSアッセイ溶液で処理される組織化学的反応を使用して特徴づけられる。適切なインキュベーション後に、GUS遺伝子を含有する細胞は、青くなる。
1つ以上のこれらの遺伝子を含有するプラスミドは、以前に言及された技術のいずれかによって、植物のプロトプラストまたはカルス細胞のいずれかに導入される。そのマーカー遺伝子が選択可能な遺伝子である場合、そのDNAパッケージを組み込んだ細胞のみが、適切な植物毒性の薬剤での選択を生き延びる。一旦、適切な細胞が同定され、そして増殖されると、植物が再生される。その形質転換された植物からの子孫は、そのDNAパッケージが植物ゲノム中に首尾良く組み込まれたことを確実にするために試験されなければならない。
哺乳動物宿主細胞はまた、本発明の実施において使用され得る。適切な哺乳動物細胞株の例には、SV40によって形質転換されたサル腎臓CVI株(COS−7、ATCC CRL1651);ヒト胚腎臓株293S(Grahamら、J.Gen.Virol.,36:59[1977]);ベビーハムスター腎臓細胞(BHK、ATCC CCL 10);チャイニーズハムスター卵巣細胞(UrlabおよびChasin,Proc.Natl.Acad.Sci USA 77:4216[1980]);マウスセルトーリ細胞(TM4、Mather、Biol.Reprod.,23:243[1980]);サル腎臓細胞(CVI−76、ATCC CCL70);アフリカミドリザル腎臓細胞(VERO−76,ATCC CRL−1587);ヒト子宮頸癌細胞(HELA,ATCC CCL2);イヌ腎臓細胞(MDCK,ATCC CCL34);バッファローラット肝臓細胞(BRL3A、ATCC CRL 1442);ヒト肺細胞(W138、ATCC CCL75);ヒト肝臓細胞(Hep G2、HB 8065);マウス乳癌細胞(MMT 060562、ATCC CCL 51);ラット肝癌細胞(HTC,MI.54,Baumannら、J.Cell Biol.,85:1[1980]);およびTRI細胞(Matherら、Annals N.Y.Acad.Sci.,383:44[1982])が含まれる。これらの細胞の発現ベクターは、通常、(必要な場合)複製起点、発現されるべき遺伝子の前に位置するプロモーター、リボソーム結合部位、RNAスプライス部位、ポリアデニル化部位、および転写終結部位の、DNA配列を含む。
哺乳動物発現ベクターに使用されるプロモーターは、しばしばウイルス由来のものである。これらのウイルスプロモーターは、一般に、ポリオーマウイルス、アデノウイルス2、および最も頻繁には、シミアンウイルス40(SV40)に由来する。SV40ウイルスは、初期プロモーターおよび後期プロモーターと呼ばれる2つのプロモーターを含有する。これらのプロモーターは、特に有用である。なぜなら、これらは、両方とも、このウイルスから、ウイルスの複製起点をもまた含む1つのDNAフラグメントとして簡単に入手されるからである(Fiersら、Nature,273:113[1978])。より小さいかまたはより大きいSV40 DNAフラグメントもまた使用され得る。但し、それらは、ウイルスの複製起点に位置するBglI部位に向かってHindIII部位から延びる約250bpの配列を含む。
あるいは、外来の遺伝子に天然に結合するプロモーター(相同なプロモーター)は、それらが形質転換について選択された宿主細胞株と適合性である限り、使用され得る。
複製起点は、外来の供給源(例えば、SV40またはその他のウイルス(例えば、ポリオーマウイルス、アデノウイルス、VSV、BPV))から得られ得、そしてクローニングベクターに挿入され得る。あるいは、複製起点は、宿主細胞染色体複製機構によって提供され得る。外来遺伝子を含むベクターが宿主染色体に組み込まれた場合、後者はしばしば充分である。
二次的なDNAコード配列の使用により、形質転換細胞株における1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの産生レベルが増強され得る。この二次的なコード配列は、代表的には、酵素ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)を含む。DHFRの野生型は、通常、化学物質メトトレキサート(MTX)によって阻害される。細胞におけるDHFR発現のレベルは、培養宿主細胞に添加されるMTXの量に依存して変化する。DHFRを二次的な配列として特に有用とするDHFRのさらなる特徴は、DHFRが、形質転換細胞を同定するための選択マーカーとして使用され得ることである。DHFRの2つの形態(野生型DHFRおよびMTX耐性DHFR)は、二次的な配列としての使用のために利用可能である。特定の宿主細胞において使用されるDHFRの型は、その宿主細胞がDHFR欠損性である(それによって、その細胞が非常に低レベルのDHFRを内因的に産生するか、または機能的なDHFRを全く産生しないかのいずれかである)か否かに依存する。UrlaubおよびChasin(前出)によって記載されるCHO細胞株のようなDHFR欠損細胞株は、野生型DHFRコード配列で形質転換される。形質転換後、これらのDHFR欠損細胞株は、機能的なDHFRを発現し、そして栄養素であるヒポキサンチン、グリシン、およびチミジンを欠失する培養培地において増殖可能である。形質転換していない細胞は、この培地において生存しない。
DHFRのMTX耐性形態は、MTX感受性である正常な量の機能的DHFRを内因的に産生する宿主細胞の中の形質転換された宿主細胞を選択する手段として使用され得る。CHO−KI細胞株(ATCC No.CL61)は、これらの特徴を有し、従って、この目的のために有用な細胞株である。細胞培養培地へのMTXの添加は、MTX耐性DHFRをコードするDNAで形質転換された細胞のみが増殖することを可能にする。形質転換されていない細胞は、この培地中で生存し得ない。
原核生物はまた、本発明の初期クローニング段階のための、または本発明のタンパク質の発現のための、宿主細胞として使用され得る。これらは、大量のDNAの迅速な産生のため、部位特異的変異誘発に使用される一本鎖DNAテンプレートの産生のため、多くの変異体を同時にスクリーニングすることのため、および生成される変異体のDNA配列決定のために、特に有用である。適切な原核生物宿主細胞には、E.coli K12株94(ATCC No.31,446)、E.coli株W3110(ATCC No.27,325)、E.coli X1776(ATCC no.31,537)、およびE.coli Bが含まれる。しかし、E.coliの多くの他の株(例えば、HB101、JM101、NM522、NM538、NM539)ならびに原核生物の多くの他の種および属(Bacillus subtilisのような桿菌)、他の腸内細菌(例えば、Salmonella typhimuriumまたはSerratia marcesans)、および種々のPseudomonas種は、全て、宿主として使用され得る。原核生物宿主細胞または堅い細胞壁を有する他の宿主細胞は、好ましくは、Sambrookら(前出)の1.82節に記載される塩化カルシウム法によって形質転換される。あるいは、エレクトロポレーションが、これらの細胞の形質転換のための使用され得る。原核生物形質転換技術は、Dower,W.J.Genetic Engineering,Principles and Methods,12:275−296,Plenum Publishing Corp.,1990;Hanahanら、Meth.Enzyol.,204:63(1991)に示される。
代表的な例として、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードするcDNA配列は、異種宿主としてのE.coli中での過剰発現のための市販の(Novagenから)(His)6*Tag pETベクターに移入され得る。このpET発現プラスミドは、高レベルでの異種発現系において、いくつかの利点を有する。所望のcDNAインサートは、6個のヒスチジンおよび続いて高度に特異的なプロテアーゼ認識部位(トロンビン)(これらは、標的タンパク質のアミノ末端コドンに結合されている)をコードするプラスミドベクター配列にインフレームで連結される。発現された融合タンパク質のヒスチジン「ブロック」は、固定された金属イオンへの非常に堅固な結合を促進し、そして固定化金属イオンアフィニティークロマトグラフィーによるその組換えタンパク質の迅速な精製を可能にする。次いで、ヒスチジンリーダー配列が、トロンビンでの精製タンパク質の処理により、特定のタンパク質分解部位で切断され、そして1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼが、固定化金属イオンアフィニティークロマトグラフィーによって再び(今度は、組換えレダクトイソメラーゼを、ヒスチジンブロックが未だ吸着されたままで溶出するために、より浅いイミダゾール勾配を使用)精製される。この過剰発現精製系は、高い能力、良好な分離力を有し、そして迅速で、かつ類似の結合振る舞いを示す(トロンビンタンパク質分解の前および後)E.coliタンパク質の混入の機会が非常に少ない。
当業者に明らかなように、宿主細胞と適合性である種に由来するレプリコン配列および制御配列を含有する任意のプラスミドベクターもまた、本発明の実施のために使用され得る。このベクターは、通常、複製部位、形質転換細胞において表現型選択を提供するマーカー遺伝子、1つ以上のプロモーター、および外来DNAの挿入のためのいくつかの制限部位を含有するポリリンカー領域を有する。E.coliの形質転換のために代表的に使用されるプラスミドには、pBR322、pUC18、pUC19、pUCI18、pUC119およびBluescript M13が含まれ、これらの全てがSambrookら(前出)の1.12−1.20節に記載される。しかし、多くの他の適切なベクターもまた利用可能である。これらのベクターは、アンピシリン耐性および/またはテトラマイシン耐性をコードする遺伝子(これらは、これらのベクターで形質転換された細胞が、これらの抗生物質の存在下で増殖するのを可能にする)を含有する。
原核生物ベクターにおいて最も一般的に使用されるプロモーターには、β−ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)およびラクトースプロモーター系(Changら、Nature、375:615[1978]);Itakuraら、Science,198:1056[1977]);Goeddelら、Nature,281:544[1979])およびトリプトファン(trp)プロモーター系(Goeddelら、Nucl.Acids.Res.,8:4057[1980]);EPO出願公開第36,776号)、およびアルカリホスファターゼ系が含まれる。これらは、最も一般的に使用されるが、他の微生物プロモーターが利用されてきており、そしてこれらのヌクレオチド配列についての詳細は、公開されており、当業者がこれらを機能的にプラスミドベクター中に連結することを可能にしている(Siebenlistら、Cell,20:269[1980]を参照のこと)。
通常、細胞から分泌される多くの真核生物タンパク質は、内因性分泌シグナル配列をアミノ酸配列の一部として含有する。従って、通常細胞質に見出されるタンパク質は、シグナル配列をそのタンパク質に連結することによって分泌されるように標的化され得る。これは、シグナル配列をコードするDNAをそのタンパク質をコードするDNAの5’末端に連結し、次いでこの融合タンパク質を適切な宿主細胞において発現することによって容易に達成される。そのシグナル配列をコードするDNAは、シグナル配列を有するタンパク質をコードする任意の遺伝子から、制限フラグメントとして得られ得る。従って、原核生物、酵母、および真核生物のシグナル配列が、本発明を実施するために利用される宿主細胞の型に依存して、本明細書において使用され得る。いくつかの真核生物遺伝子(例えば、ヒト成長ホルモン、プロインスリン、およびプロアルブミンを含む)のシグナル配列部分をコードするDNAおよびアミノ酸配列が公知であり(Stryer,Biochemistry、W.H.Freeman and Company,New York,NY,p.769[1988]を参照のこと)、そして適切な真核生物宿主細胞におけるシグナル配列として使用され得る。例えば、酸ホスファターゼ(Arimaら、Nuc.Acids Res.,11:1657[1983])、α因子、アルカリホスファターゼ、およびインベルターゼのような酵母シグナル配列は、酵母宿主細胞からの分泌を指向するために使用され得る。例えば、LamBまたはOmpF(Wongら、Gene,68:193[1988])、MalE、PhoA、またはβ−ラクタマーゼ、ならびに他の遺伝子をコードする遺伝子由来の原核生物シグナル配列は、原核生物細胞からのタンパク質を培養培地へ標的化するために使用され得る。
植物、動物、および微生物由来のトラフィッキング配列は、本発明の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質を細胞質、小胞体、ミトコンドリア、または他の細胞成分に指向するために、あるいは、培地に移出するためにそのタンパク質を標的化するために、本発明の実施において利用され得る。これらの考慮は、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの過剰発現、および任意の所望の位置での遺伝子産物機能を可能にする細胞またはインタクトな生物内での発現の指向に当てはまる。
複製配列、調節配列、表現型選択遺伝子をコードするDNA、および目的の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼDNAを含有する適切なベクターの構築は、標準的な組換えDNA手順を使用して調製される。単離されたプラスミドおよびDNAフラグメントは、当該分野で周知のように(例えば、Sambrookら(前出)を参照のこと)、所望のベクターを生成するために特定の順序で、切断され、調整され、そして連結される。
本発明の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質は、例えば、本発明の核酸分子(cDNA分子のような)を発現ベクターに組み込み、その発現ベクターを宿主細胞に導入し、そしてその核酸分子を発現してタンパク質を産生することによって単離され得る。宿主細胞および発現ベクターの代表的な例を本明細書に示す。次いで、そのタンパク質は、当該分野で認識されている手段によって精製され得る。粗タンパク質抽出物が、はじめに調製される場合、その抽出物中に1つ以上のプロテイナーゼインヒビターを含むことが所望され得る。プロテイナーゼインヒビターの代表的な例には、セリンプロテイナーゼインヒビター(例えば、フェニルメチルスルホニルフルオライド(PMSF))、ベンズアミド、ベンズアミジンHCl、ε−アミノ−n−カプロン酸およびアプロチニン(Trasylol));システインプロテイナーゼインヒビター(例えば、p−ヒドロキシメルクリ安息香酸ナトリウム);競合的プロテイナーゼインヒビター(例えば、アンチパインおよびロイペプチン);共有結合プロテイナーゼインヒビター(例えば、ヨード酢酸およびN−エチルマレイミド);アスパラギン酸(酸性)プロテイナーゼインヒビター(例えば、ペプスタチンおよびジアゾアセチルノルロイシンメチルエステル(DAN);メタロプロテイナーゼインヒビター(例えば、EGTA[エチレングリコールビス(β−アミノエチルエーテル)N,N,N’,N’−四酢酸]、およびキレーターの、1,10−フェナントロリンを含むことが所望され得る。
タンパク質を生物学的材料から精製または部分的に精製するための当該分野で認識されている技術の代表的な例は、排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、および固定化金属アフィニティークロマトグラフィーである。
疎水性相互作用クロマトグラフィーおよび逆相クロマトグラフィーは、サンプルの疎水性部分とクロマトグラフィーマトリックス上に存在する不溶性の固定化疎水性基との間の相互作用に基づく、2つの別々の方法である。疎水相互作用クロマトグラフィーにおいて、そのマトリックスは、親水性であり、そして短鎖フェニルまたはオクチルの非極性基で置換される。その移動相は、通常水性の塩溶液である。逆相クロマトグラフィーにおいて、そのマトリックスは、より長いn−アルキル鎖で置換されたシリカ(通常C8(オクチルシリル)またはC18(オクデシルシリル))である。そのマトリックスは、その移動相よりも極性ではない。その移動相は、通常、水とより極性ではない有機修飾基との混合物である。
疎水性相互作用クロマトグラフィーマトリックス上での分離は、通常、一般的に、非変性条件である水性塩溶液において行われる。サンプルは、マトリックス上に、高塩緩衝液中でロードされ、そして下降塩勾配によって溶出される。逆相媒体上での分離は、通常、しばしば、変性条件である水性と有機性の溶媒の混合物中で行われる。タンパク質および/またはペプチドの精製の場合、疎水性相互作用クロマトグラフィーは、表面疎水性基に依存し、そしてそのタンパク質分子の完全性を維持する条件下で行われる。逆相クロマトグラフィーは、そのタンパク質のネイティブの疎水性に依存し、そしてほとんど全ての疎水性基をマトリックスに曝露する条件(すなわち、変性条件)下で行われる。
イオン交換クロマトグラフィーは、特にイオン性またはイオン化可能な化合物の分離のために設計される。固定相(カラムマトリックス材料)は、化学結合によって固定相に固定されたイオン化可能官能基を保有する。これらの固定された電荷は、反対の記号の対イオンを保有する。この対イオンは、固定されておらず、そして置換され得る。イオン交換クロマトグラフィーは、置換可能な電荷の記号に基づいて命名される。従って、アニオンイオン交換クロマトグラフィーにおいて、固定された電荷は、正であり、そしてカチオンイオン交換クロマトグラフィーにおいて、固定された電荷は、負である。
イオン交換クロマトグラフィーカラム上での分子の保持は、固定された電荷とその分子の電荷との間の静電的相互作用を含み、結合は、その分子での固定されていないイオンの置換を含む。溶出は、次いで、、その分子よりも固定された電荷に対して大きい親和性を有する新たな対イオンによる固定された電荷からのその分子の置換を含み、これは次に、新たな固定されていないイオンとなる。
対イオン(塩)が、固定化電荷に結合した分子を置換する能力は、その分子と塩との両方の固定された電荷と固定されていない電荷との間の親和性における差異の関数である。親和性は、次いで、いくつかの変数(分子の正味の電荷の大きさおよび置換のために使用される塩の濃度およびタイプを含む)によって影響を受ける。
イオン交換クロマトグラフィーに使用される固相パッキングは、セルロース、デキストラン、アガロース、およびポリスチレンを含む。使用される交換基は、イオン化した場合に正味で正の電荷を有し、それゆえ、アニオンに結合しそしてアニオンを交換する弱塩基である、DEAE(ジエチルアミノエチル);イオン化した場合に、負電荷を有し、カチオンに結合してカチオンを交換する弱酸である、CM(カルボキシメチル)を含む。弱アニオン交換体の別の形態は、PEI(ポリエチレンイミン)官能基を含有する。この材料は、最も通常には、薄層シート上に見出され、それらのpIを超えるpH値で結合タンパク質に有用である。そのポリスチレンマトリックスは、強塩基アニオン交換のために4級アンモニウム官能基を伴なって、または強酸カチオン交換のためにスルホン酸官能基を伴って得られ得る。中間のおよび弱いイオン交換材料もまた利用可能である。イオン交換クロマトグラフィーは、カラムを使用して行われる必要はなく、そしてビーカーのような容器中で固定相のスラリーを用いるバッチイオン交換クロマトグラフィーとして行われ得る。
ゲル濾過は、クロマトグラフィー支持体として多孔性のビーズを使用して行われる。このようなビーズから構成されたカラムは、2つの測定可能な液体体積を有する:ビーズ間の液体からなる排除体積、およびビーズの孔内の液体からなる内部体積。大きな分子は、外部体積とのみ平衡化し、一方、小さい分子は、外部および内部体積の両方と平衡化する。分子(例えば、タンパク質)の混合物は、ゲル濾過カラムの上部の別個の体積またはゾーンに適用され、そしてそのカラムを通して浸透される。大きな分子は、内部体積から排除され、そして従って、カラムから最初に現れるが、一方、内部体積にアクセスし得るより小さな分子は、より後に現れる。タンパク質精製のために使用される従来のマトリックスの体積は、代表的には、分画化されるサンプルの容量の30〜100倍である。カラム溶出物の吸光度は、フローモニターを使用して所望の波長で連続的にモニターされ得る。
タンパク質の精製にしばしば適用される技術は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)である。HPLCは、伝統的なクロマトグラフィーシステムの操作理論および作製の両方における進歩である。生物学的高分子の分離のためのHPLCシステムは、伝統的なカラムクロマトグラフィーシステムから3つの点において異なる;(1)カラムパッケージ材料は、より大きな力学的強度を有する、(2)カラムパッケージ材料の粒径は、1/5から1/10に減少しており、吸着−脱着動力学を増強し、そしてビーズが広がることを減少させる、および(3)そのカラムは、10〜60倍高い移動相速度で操作される。従って、非限定的な例示として、HPLCは、排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、および固定化金属アフィニティークロマトグラフィーを利用し得る。タンパク質およびペプチドの精製のために当該分野で認識されている技術は、Methods in Enzymology, Vol.182,Guide to Protein Purification,Murray P. Deutscher編(1990)に示され、この文献は、本明細書に参考として援用される。
別の局面において、本発明は、宿主細胞(例えば、植物細胞)において、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質の発現のレベルを減少させる方法に関する。多くの方法が、植物において遺伝子発現を阻害するために使用され得る。例えば、アンチセンスRNAが、都合良く使用され得る。遺伝子発現を阻害する発達的系のためのアンチセンスRNA技術の首尾良い利用は、以前に実証されている(Van der Krolら、1990 Plant Mol.Biol.14:457;Visserら、1991,Mol.Gen.Genet.225:289;Hamiltonら、1990,Nature 346:284;Stockhausら、1990,EMBO J.9:3013;Hudsonら、1992、Plant Physiol.98:294;米国特許第4,801,340号、同第5,773,692号、同第5,723,761号、および同第5,959,180号)。例えば、ポリガラクトウロナーゼは、トマトの成熟の後期段階の間の、果実軟化のプロセスに関連づけられている(Haittら、1989、Genetic Engineering,Setlow編,p49;Sheehyら、1988,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:8805;Smithら、1988,Nature 334:724)。トマトゲノムへのアンチセンス構築物の組み込みは、CaMV 35Sプロモーターの制御下にて、遺伝子発現の90%の抑制をもたらしている。
アンチセンス遺伝子は、その正常な転写の方向とは逆向きにされているDNA配列であり、そしてそのようにして、宿主細胞内で発現された標的mRNA分子に相補的なRNA転写物を発現する(すなわち、そのアンチセンス遺伝子のRNA転写物は、ワトソン−クリック塩基対形成を介して標的mRNA分子にハイブリダイズし得る)。アンチセンス遺伝子は、標的遺伝子(例えば、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ遺伝子)の発現を妨害し得る限り、多くの異なる様式で構築され得る。アンチセンス遺伝子は、標的遺伝子のコード領域(またはその部分)を、その正常な転写の方向に対して逆転し、その相補物の転写を可能にすることによって構築され得、従って、そのアンチセンス遺伝子およびセンス遺伝子によってコードされるRNAは、相補的である。
アンチセンス遺伝子は、一般に、標的遺伝子の少なくとも一部に実質的に同一である。しかし、この配列は、発現を阻害には完全に同一である必要はない。概して、より短いアンチセンス遺伝子の使用を補償するには、より高い相同性が使用され得る。アンチセンス遺伝子は、一般に、標的遺伝子に実質的に同一(ただし、アンチセンス方向であるが)である。最小同一性は、代表的には約65%より大きいが、同一性が高いほど、内因性配列の発現のより効果的な抑制をもたらし得る。実質的には、約80%より大きい同一性が好ましいが、完全同一に対して約95%が最も好ましい。
さらに、アンチセンス遺伝子は、標的遺伝子と同じイントロンパターンまたはエキソンパターンを有する必要はなく、そして標的遺伝子の非コードセグメントは、標的遺伝子発現のアンチセンス抑制を達成するにおいて、コードセグメントと同等に効果的であり得る。通常、少なくとも約30または40ヌクレオチドのDNA配列が、アンチセンス遺伝子として用いられるはずであるが、より長い配列が好ましい。次いで、この構築物は1つ以上の植物細胞(これから、植物全体が本明細書に記載のように再生され得る)中に形質転換され、そしてRNAのアンチセンス鎖が生成される。
触媒性RNA分子またはリボザイムもまた、標的遺伝子の発現を阻害するために用いられ得る。標的RNAと特異的に対を形成し、そして特異的な位置でホスホジエステル骨格を切断し、これにより標的RNAを機能的に不活性化するRNAリボザイム、をコードするリボザイムトランスジーンを設計することが可能である。この切断を実行するにおいて、このリボザイム自体は変更されない、従って、このリボザイムは、リサイクリングし、他の分子を切断し得る。アンチセンスRNA内へのリボザイム配列の包含は、そこでRNA切断活性を付与し、それによりアンチセンス構築物の活性を増大させる。
リボザイムの1つのクラスは、植物内で自己切断かつ複製し得る多数の小さい環状DNAから誘導される。RNAは、単独で(ウイロイドRNA)またはヘルパーウイルス(サテライトRNA)とともにのいずれかで複製される。例としては以下が挙げられる:アボガドサンブロッチ(avocado sunblotch)ウイロイド由来のRNA、ならびにタバコリングスポットウイルス、ルーサントランジエントストリーク(lucerne transient streak)ウイルス、ビロードタバコ斑点(velvet tobacco mottle)ウイルス、ナスノディフローラム斑点(solanum nodiflorum mottle)ウイルスおよび地下クローバー斑点(subterranean clover mottle)ウイルス由来のサテライトRNA。標的RNA特異的リボザイムの設計および使用は、Haseloffら(1988、Nature、334:585〜591)(米国特許第5,646,023号もまた参照のこと)(この両方の刊行物は、参考として本明細書に援用されている)に記載されている。Tablerら(1991,Gene 108:175)は、1つの構築物中において、アンチセンスRNAおよびリボザイム技術の利点を組み合わせることにより触媒性RNAの構築をかなり簡略にした。リボザイム触媒には、より小さい領域の相同性が必要である。従って、これは、切断部位が保存される場合、より大きい遺伝子ファミリーの異なるメンバーの抑制を促進し得る。
標的遺伝子発現の別の方法は、センス抑制である。センス方向に一致された核酸分子の導入は、現在、標的遺伝子の転写をブロックするのに有効な手段であることが示されている。内因性遺伝子の発現を調節するためのこの方法の使用の例については、Napoliら(1990 Plant Cell 2:279〜289)、および米国特許第5,034,323号、同第5,231,020号、同第5,283,184号、および同第5,942,657号(それぞれの刊行物は、本明細書において参考として援用される)を参照のこと。センス抑制については、導入された配列(完全同一性ほどは必要としない)はまた、一次転写産物または完全にプロセシングされたmRNAのいずれかに対して、全長である必要はない。これは過剰発現体であるいくつかの植物の同時産生を回避することが好ましくあり得る。全長配列よりも短く同一性が高いほど、より長く同一性の少ない配列について補償しうる。さらに、導入された配列は、同じ同じイントロンパターンまたはエキソンパターンを有する必要はなく、そして非コードセグメントの同一性は、等しく有効である。通常、アンチセンス調節について上記されるサイズの範囲の配列が使用される。
より最近では、標的遺伝子の発現を抑制する新しい方法が開発されている。この方法は、自己アニーリングして二本鎖(ds)RNA構造を形成するmRNAの産生を指向する逆方向反復トランスジーンの宿主細胞への導入を包含する(Vionnetら、1998 Cell 95:177〜187;Waterhouseら、1998 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95:13959〜13964;Misquittaら、1999 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 96:1451〜1456;Baulcombe,1999 Current Opinion Plant Biol.2:109〜113;Sharp,1999 Genes and Develop.13:139〜141)。このdsRNA分子は、未知の様式で、dsRNAに対して相同な内因性遺伝子の転写後発現を妨害する。dsRNAの相同性の領域は、標的遺伝子のエキソン部分に相同である領域を含むはずであることが示されている。従って、dsRNAは、標的遺伝子の非コード部分に相同である配列を含み得る。あるいは、遺伝子抑制的dsRNAはまた、2つの異なるトランスジーン(1方はセンスRNAを発現し、そしてもう一方は相補的なアンチセンスRNAを発現する)で細胞を形質転換することにより産生され得る。
標的遺伝子の転写された配列の逆方向反復を含む構築物は、例えば、Waterhouseら(1998)前出、により提供されるガイダンスに従って、形成され得る。構築物の逆方向反復は、ヘッドからヘッド、またはテールからテール配列において反復された転写された約200〜1500bpのDNAを含む。この反復は、約200〜1500bpの非反復DNA(これはまた、標的遺伝子の転写された領域の一部であり得るか、または異なる遺伝子由来であり得る)により分離され、そしておそらくイントロンを含む。適切な逆方向反復構築物は、以下の順での結合により作成され得る:植物プロモーター;「センス」方向に配向された標的cDNAからの3’領域;標的cDNAからの5’領域;標的cDNAコード領域の同じ3’領域(ただし、「アンチセンス」方向に配向された);および最後にポリA付加シグナル。標的植物への逆方向トランスジーンの導入から得られる転写RNAは、抑制されるべき標的遺伝子由来の配列を含む内部dsRNA領域を形成する能力を有する。dsRNA配列は、単数の、またはおそらくは複数の標的遺伝子を抑制するように選択される。いくつかの場合、dsRNA形成の能力を有する配列は、2つ以上の関連する標的遺伝子(例えば、遺伝子ファミリーのメンバー)に由来し得る。
標的遺伝子活性の抑制に適切なさらなるストラテジーは、ドミナントネガティブ変異の生成のための一般的基準に従って、標的遺伝子によりコードされるタンパク質の変異したかまたは部分的に欠失した形態のセンス発現を引き起こす(Herskowitz I、Nature 329:219〜22(1987))。ドミナントネガティブな変異を生成したストラテジーの例が提供されている(Mizukami,1996;Emmler,1995;Sheen,1998;および Paz−Ares,1990)。
野生型標的遺伝子の機能はまた、標的遺伝子に隣接するDNA領域を用いることにより排除または減弱され、標的遺伝子コード配列の挿入的破壊を媒介し得る(Miaoら、1995;Plant J.7:359〜365;Kempinら、1997 Nature 389:802〜803)。標的された遺伝子置換は、標的遺伝子に隣接するDNA領域を含む形質転換ベクター中の配列と対応する染色体配列との間の相同組換えにより媒介される。選択マーカー(例えばカナマイシン、barまたはpat)、または選択マーカー(例えば、β−グルコシダーゼ(GUS))は、標的遺伝子隣接領域の間に含まれる。これらのマーカーは、標的遺伝子置換を受けた細胞の同定を容易にする。
以下の実施例は、本発明を実施するために現在考えられる最良の形態を例示するが、本発明を限定するとして解釈されるべきではない。
(実施例1)
(ペパーミント(Mentha piperita)由来の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードするcDNA分子の単離)
精油生合成のために高度に特化された細胞型である、単離されたペパーミント油(ハッカ油)腺分泌細胞由来のmRNAからcDNAライブラリーを構築した(Lange,B.M.およびCroteau,R(1999)Curr.Opin.Plant Biol.2:139〜144(1999))。レダクトイソメラーゼ遺伝子のおそらく保存された領域に基づいて、PCRプライマーを設計し(P1,5’−CGAGATTATGCCAGGAGAGC−3’(配列番号3);P2、5’−GGCTTCAGGCAAACCCTTG−3’(配列番号4))、そしてテンプレートとしてハッカ油腺ライブラリーcDNAとともに使用して、E.coliレダクトイソメラーゼ遺伝子に有意な相同性を有するpMPDXR1(配列番号5)と名付けられた223bpフラグメントを増幅した。pMPDXR1(配列番号5)に由来する標識したプローブを用いてハッカ油腺cDNAライブラリー(2.5×104プラーク)をスクリーニングすることにより、配列番号1に示す核酸配列を有するcDNA分子を含む、5つの全長クローンを得た。
(実施例2)
(Arabidopsis thaliana由来の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードするcDNA分子の単離)
A.thaliana花蕾cDNAライブラリー(Arabidopsis Biological Resource Center(http://aims.cps.msu.edu/aims/由来のCD4−6)をpMPDXR1(配列番号5)でスクリーニングし、そして20の陽性クローン(例えば、配列番号6に示される配列を有するcDNA分子、その全てはわずかに5’短縮されている)を得た。A.thaliana花蕾cDNAライブラリーをスクリーニングするための条件は以下であった:5×SSCで65℃で16時間のハイブリダイゼーション、その後、2×SSC中で、室温で、1回の洗浄あたり20分、2回の洗浄、次いで、1×SSC中で、55℃30分間の洗浄1回。
(実施例3)
(ペパーミント(Mentha piperita)およびE.coli由来の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの機能的発現)
さらなるプライマーセット(P3,5’−GTCTCAACTCTGGAAGCTTTATGAAGCAACTCTCAC−3’(配列番号8)およびP4、5’−CTCTGTAGCCGGACCTAGGTCAGCTTGCGAGAC−3’(配列番号9))を使用して、全長E.coliレダクトイソメラーゼ遺伝子を増幅し、そして得られたアンプリコンを、酵素の機能的発現における陽性コントロールとしての使用のためにpBluescriptKS(−)に挿入した。
この全長ペパーミント1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼcDNA(pMPDXR18(配列番号1)と名付けられる)およびE.coliレダクトイソメラーゼクローン(pECDXR20)を、再配列を触媒する能力および1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートから2−C−メチル−エリスリトール−4−ホスフェートへのピリジンヌクレオチド依存性還元を触媒する能力について、E.coli中の発現により評価した。
図2は、(A)組換えペパーミント1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ(配列番号2)により生成された脱リン酸化生合成産物のトリメチルシリルエーテル誘導体(Rt=7.1±0.1分)、および(B)同じく調製された標準の2−C−メチル−D,L−エリスチトールのトリメチルシリルエーテル誘導体(Rt=7.1±0.1分)のGC−MS分析を示す。スペクトルA中のm/z 116、131、147クラスター中の相対的イオン強度のわずかな差異は、生合成産物の場合の混入のバックグラウンドの差引に起因する。ここで全イオン量は標準の1/10未満であった(B)。酵素調製のために、形質転換したE.coli細胞を適切な抗生物質を補充した50mlのLuria−Bertani培地中で37℃で0.5のA600まで増殖させた。次いで、ペパーミント1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼcDNA(配列番号1)を保有する細胞を、20℃で2時間インキュベートし、0.1mM IPTGで誘導し、そして15時間20℃に維持した。E.coli由来の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードする核酸配列を保有する細胞を、同様に誘導し(ただし、1mM IPTG)、そして37℃で5時間維持した。遠心分離により細菌を収集し、1mlのアッセイ緩衝液(2mM MnCl2および0.5mM NADPHを含有する、0.1M Tris/HCl(pH7.5))で洗浄し、1mlのアッセイ緩衝液中に再懸濁し、次いで、0〜4℃での短い超音波処理により破壊した。得られたホモジネートを遠心分離して、ペレット破片にし、各調製物のアリコート(15μl)を0.1mmolの[1−14C]デオキシキルロースホスフェート(18.5kBq)とともに23℃で10分間インキュベートした。反応混合物に、50μlの10mM NaHCO3を添加し、この懸濁液をNanosepカラム(Pall Filtron;30,000kDaカットオフ)を通して濾過し、そして濾液を、イオン対試薬として10mM
テトラブチル酢酸アンモニウムを用いる、エスタブリッシュド逆相イオン対放射性HPLC法(McCaskill,DおよびCroteau,R.,Anal.Biochem.215:142〜149(1998)の変法により分析した。両方の供給源からの酵素アッセイは、上記の半調製HPLCにより単離した、Rt=34.0分での新しい放射標識産物の存在を示した。減圧下での溶媒の除去後、残りの物質を50μlの0.1Mリン酸カリウム緩衝液(pH5.0)に溶解し、ここに10単位の小麦胚芽酸性ホスファターゼ(Sigma)を添加し、その後23℃で2時間インキュベートした。反応を50μlのアセトンで終止し、次に、遠心分離し、上清を移し、そして減圧下で溶媒を除去した。残留物質を20μlの無水ジエチルアステルに溶解し、そして以前に記載の様にGC−MS分析のためにトリメチルシリルエーテル誘導体に変換した(Lange,B.M.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95,2100〜2104(1998))。組換えペパーミント1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ(配列番号2)およびE.coliレダクトイソメラーゼに由来する産物の質量スペクトルは同一であった。
両方の供給源からの誘導産物は、同一に誘導された2−C−メチル−D,L−エリスロイルの基準試料として、同じ保持時間(7.1±0.1分)、および質量スペクトルを示した(図2B)。これにより、植物1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホシフェートレダクトイソメラーゼ(配列番号2)の同一性を確認し、そして植物酵素(配列番号2)がプレタンパク質形態で活性であることを示す。
ケトール酸レダクトイソメラーゼにより触媒される反応(1−デオキシ−D−キルロース−5−ホシフェートレダクトイソメラーゼにより触媒される反応に似ている)は、順序付けられた機構に従う。ここでは、NADPHおよび金属イオン補因子がまず結合し、次がアセトヒドロキシ酸基質である(Chunduru,S.K.ら、Biochemistry 28、486〜493(1989))。NADPHおよびマンガン(またはマグネシウム)はまた、メチルエリスリトールホスフェートへのデオキシキシルロースホスフェートの酵素変換(メチルエリスロースホスフェートのような中間体は、これらの補因子の存在下または非存在下で観察されなかった)に必要であり、類似の反応機構がデオキシキシルロースホスフェートレダクトイソメラーゼについて想定され得る。
(実施例4)
(ペパーミント(Mentha piperita)由来の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの配列分析)
ペパーミント1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼcDNA(配列番号1)は、475推定アミノ酸残基(配列番号2)のタンパク質をコードする、1425bpのオープンリーディングフレームを含む。最初の73アミノ酸は、プラスチドの標的配列の代表的特徴を示し(von Heijne,Gら、Eur.J.Biochem.180,535〜545(1989))、これは、植物プラスチド(メバロネート依存性経路が作動する)中のこの酵素の細胞内の局在化と一致している(Schwarz、M.K.(1994)Ph.D.Thesis,Eidgenoessische Technische Hochschule,Zuerich,Switzerland;Lichtenthaler,H.K.、Schwender,J.,Disch,AおよびRohmer,M.(1997)FEBS Lett.400,271〜274)。推定の移行ペプチドを規定する残基が排除される場合、成熟酵素のサイズは、約43.5kDaと推定される。翻訳された配列の整列(適切な場合、プラスチド標的ペプチドを欠く)は、ペパーミント1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ(配列番号2)とA.thaliana由来の推定の1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼフラグメント(配列番号7)との間(88.0%類似性/84.2%同一性)、ならびにシアノバクテリウムSynechocystis種PCC6803由来のSLL0019との間(72.3/63.7%)、Bacillus subtilis由来のBG13409(56.9/45.5%)、E.Coliのレダクトイソメラーゼとの間(53.4/43.0%)、Haemophilus influenzae由来のHIO807との間(55.5/41.8%)、Mycobacterium tuberculosis由来のRv2879cとの間(52.8/43.6%)およびHelicobacter pylori由来のHP0216との間(50.7/38.1%)の有意な相同性を示す。このペパーミントcDNA(配列番号2)はまた、受託番号T43949としてGenbankデータベースに寄託された、機能未知の非常に短縮されたArabidopsis cDNAフラグメント(配列番号10)に、そして受託番号AB009053としてGenbankデータベースに寄託された、機能未知のArabidopsisゲノムクローンのエキソン部分(配列番号11)に対して、有意な相同性を示す。配列番号11は、Arabidopsisゲノムクローンのネガティブ(すなわち、非コード)鎖の配列に示されることに注意のこと。
1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼの反応機構およびケトール酸レダクトイソメラーゼの反応機構(分枝鎖アミノ酸の生合成において、2−アセトラクテートの、2,3−ジヒドロキシイソバリレートへの再抗生および還元、ならびに2−アセト−2−ヒドロキシブチレートの2,3−ジヒドロキシ−3−メチルバリレートへの再構成および還元を触媒する(Mrachko,G.T.ら、Arch.Biochem.Biophys.294,446〜453(1992)))は、いくつかの類似性を共有するが、これらの酵素の推定アミノ酸配列は、全く別個である(約35%類似性)。しかし、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ配列のN末端は、ケトール酸レダクトイソメラーゼの推定されたNADPH結合部位のサイン配列(GXGXXGXXXG)(配列番号13)に同じ相同性を有する保存されたモチーフ(GSTGSIG)(配列番号12)を含む(Rane,M.J.およびCalvo,K.C..,Arch Biochem.Biophys.338,83〜89(1997))。
ペパーミント由来のデオキシキシルロースホスフェートシンターゼ(Lange,B.M.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95,2100〜2104(1998))および1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ(配列番号1)の両方をコードするcDNAの単離は、植物プラスチドおよびいくつかの真正細菌におけるピルビン酸/グリセルアルデヒド−3−ホスフェート経路における類似の触媒性機構の操作のための実質的な証拠を提供する。この本質的な経路は、植物および細菌に存在するが動物には明白に存在しないので、シンターゼおよびレダクトイソメラーゼの両方は、非常に特異的な除草剤、抗マラリア剤(Jomaa,Dら、Science 285:1573〜1576(1999)および抗生物質(Kuzuyama、Tら、Tetrahedron Lett.39,7913〜7916(1998))の新規のクラスの開発のための標的である。デオキシキシルロースホスフェートは、高等植物におけるチアミン(Julliard,J.H.およびDouce,R.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88,2042〜2045(1991))およびおそらくはピリドキソール(pyridoxol)(Hill,R.E.ら、J.Biol.Chem.271,30426〜30435(1996))、ならびにイソペンテニルジホスフェート(McCaskill,D.およびCroteau,R.Tetrahedron Letts.40.653〜656(1999))の生合成のための前駆体として働くが、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼは、葉緑素およびプラストキノンのカロチノイドおよびプレニル側鎖を含む、この一般的中間体のプラスチドのイソプレノイドへの変換における最初の関係付けられた工程を触媒する(Bouvier、F.ら、Plant Physiol.117,1423〜1431(1998))。この特異的形質転換は、プラスチドにおけるイソプレノイド生合成の調節された(そして可能性としては律速段階の)工程であることが予期され得る。
(実施例5)
(本発明の現在好ましい1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質の物質的な特徴)
表1は、本発明の現在好ましい1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼタンパク質の物質的な特徴を示す。
Figure 2010104384
(実施例6)
(本発明の他の核酸配列に対するペパーミント(Mentha x piperita)1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼcDNA(配列番号1)の一部のハイブリダイゼーション)
ヌクレオチド230〜ヌクレオチド1496に伸びるペパーミント1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼcDNAクローン(配列番号1)の一部、およびその相補的な核酸鎖を放射線標識し、そして以下の植物から単離されたフィルター保有RNAサンプルをプローブするために用いた:Arabidopsis thalianaの葉組織;トマト(Lycopersicon esculentum)の葉組織;トウモロコシ(Zea mays)の葉組織;およびベイモミ(Grand fir)(Abies grandis)針葉。Molecular Cloning,A Laboratory Manual(第2版)J.Sambrook(E.F.FritschおよびT.Maniatis編)の9.52〜9.55頁(この引用ページは参考として本明細書に援用される)に記載のように、ニトロセルロースフィルターまたはナイロンメンブレン上に固定された核酸へ放射性標識核酸プローブをハイブリダイズする技術を利用して、ハイブリダイゼーションおよび洗浄を実施した。ハイブリダイゼーションは、3×SSC中で65℃で16時間、その2×SSC中で後1回洗浄について23℃で20分間を2回、続いて0.5×SSC中で55℃で30分間を1回であった。
各RNAサンプル中(推定1.7kb〜2.0kbサイズ範囲中)で、単一のmRNAバンドを検出した。クローニングしたペパーミントのcDNA(配列番号1)およびArabidopsisのcDNA(配列番号6)に対応するmRNAの推定サイズは、約1.7kbである。これらの結果は、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼをコードするmRNA分子の配列が広範な系統学的に異なる植物種の間で高度に保存されていることを示す。
本発明の好ましい実施形態は例示され、そして記載されているが、種々の変化が、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、そこでなされ得ることが明白である。
前述の局面および本発明の付随する多くの有用性は、以下の詳細な説明の参照によってより理解されるのと同様に、付随する図面と関連して理解される場合、より容易に理解されるようになり、ここで以下である。

Claims (1)

  1. 本明細書中に記載の発明。
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