JP2010101630A - 微小流量送液装置、及び送液方法 - Google Patents
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Abstract
【解決の手段】 送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値と、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量値とを計測し、(1)前記送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値に、1未満の任意の流量比率を乗じた、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流すべき液体の計算流量値と、前記分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量値とが一致するよう、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量を制御する、または、(2)前記分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量値に、1を超える任意の流量比率を乗じた、送液手段と分岐手段との間に流すべき液体の計算流量値と、送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量の計測値が一致するよう、送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値を制御する、微小流量送液方法、及び前記方法を利用した送液装置を用いることで、前記課題を解決した。
【選択図】 図6
Description
Fa:A側流路の流量(微小流量)
Fb:B側流路の流量値(大流量)
Fm:分岐前の流量
ここで使用される熱式流量計(5a)は高精度であるため、分岐前の流量(Fm)が変動してもB側流路を一定に保つことができる(図3(a))。よって、分岐前の流量(Fm)が変動した場合、その偏差の殆どがA側流路の流量(Fa)に影響する(図3(b))。たとえば、分岐前の流量(Fm)毎分50μL、B側流路の流量(Fb)を毎分49μLで制御した場合、理論的にはA側流路の流量(Fa)は、毎分1μLとなる。分岐前の流量(Fm)が毎分±0.2μL変動した場合、B側流路の流量(Fb)は毎分49μLで制御されるため、A側流路の流量(Fa)は毎分0.8から1.2μLで変動し、±20%の誤差が生じてしまう。
第一の発明は、送液手段によって液体を流し、分岐手段を用いて、分離媒体側の流路及び廃棄側の流路とに分岐させることで、微小流量の液体を分離媒体に流す微小流量送液装置であって、
送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値を任意のサンプリング間隔で計測する第一の流量計と、
分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量値を第一の流量計と同じまたは異なるサンプリング間隔で計測する第二の流量計と、
分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量を必要に応じて制御する流量制御手段と、
第一及び第二の流量計で計測された流量値に基づいて、送液手段と分岐手段との間の流路、分離媒体側の流路、及び廃棄側の流路に流れる液体の流量を制御するための信号を送る演算手段とを備え、
前記演算手段は
(1−1)第一の流量計で計測された流量値を入力値として、当該流量値に1未満の任意の値を乗じて、第二の流量計で計測されるべき流量値を計算し、
(1−2)第二の流量計で計測された流量値を入力値として、前記計算流量値と比較し、両方の流量値を一致させるように、前記流量制御手段を制御する、
または、
(2−1)第二の流量計で計測された流量値を入力値として、当該流量値に1を超える任意の値を乗じて、第一の流量計で計測されるべき流量値を計算し、
(2−2)第一の流量計で計測された流量値を入力値として、前記計算流量値と比較し、両方の流量値を一致させるように、前記送液手段を制御する、
ことを特徴とする、前記装置である。
(1)第一及び第二の流量計で計測された流量値、
(2)第一または第二の流量計で計測されるべき流量の計算値、
(3)流量制御手段または送液手段で制御すべき流量値、
(4)流量制御手段または送液手段の制御に関する情報、
を記録するための記録手段を備えていることを特徴とする、第一から第三の発明に記載の微小流量送液装置である。
送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値と、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量値を計測し、
(1−1)前記送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値に、1未満の任意の値を乗じて、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流すべき液体の流量値を計算し、
(1−2)前記計算流量値と、前記分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量値とが一致するように、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量を制御する、
または
(2−1)前記分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量に、1を超える任意の値を乗じて、送液手段と分岐手段との間に流すべき液体の流量値を計算し、
(2−2)前記計算流量値と、前記送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値とが一致するように、送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量を制御する、
ことを特徴とする、前記方法である。
計測した送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値に、1未満の任意の流量比率を乗じた流量値を計算し、前記計算流量値と、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量の計測値とが一致するよう、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量を制御する、
または、
計測した分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量値に、1を超える任意の流量比率を乗じた流量値を計算し、前記計算流量値と、送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量の計測値とが一致するよう、送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量を制御することで、
一定の微小流量の液体を分離媒体側の流路に流すことを特徴としている。
[1]流量を制御する流路上にバルブを設置し、流量を制御する方法。
[2]分岐手段中にバルブを設置し、流量を制御する方法。
このうち、[1]または[2]の方法におけるバルブとしては、流量制御に通常用いられるゲートバルブ(仕切弁)、グローブバルブ(玉形弁)、バタフライバルブ、ダイヤフラムバルブを例示できるが、容易に微小流量の制御が可能なオリフィス板を利用したバルブを用いるのが好ましい。また、オリフィス板を利用したバルブを用いた流量制御では、
[3]オリフィス板が全開の状態から制御を開始し、その状態からオリフィス板を狭める制御、
[4]オリフィス板が中間開度の状態から制御を開始し、その状態からオリフィス板を広げる、または狭める制御、
いずれの制御を行なってもよい。[3]の制御は、流量を開始時の流量から増加させる制御を行なう場合、送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量制御を行なう必要があるものの、オリフィス板で制御できる流量の範囲を、[4]の制御と比較し広くすることができる。一方[4]の制御は、オリフィス板で制御できる流量の範囲は[3]の制御と比較し狭いものの、流量を開始時の流量から増加させる制御を行なう場合でも、オリフィス板を広げる制御で対応できる。
[1]分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量を制御
[2]送液手段と分岐手段との間の流路に流れる液体の流量を制御
後者の微小流量制御方法を採用した場合には、分離媒体側または廃液側の流路に流れる液体の計測流量値と、計算流量値との間に大きな違いがあり、分離媒体側または廃液側の流路に設置した流量制御装置では流量の制御ができなくなった場合(例えば、オリフィスバルブが全開となった場合)でも、送液手段で流す液体の流量制御に切り替えることで、分離媒体側または廃液側の流路に流れる液体の流量を制御することができる。
(1)第一及び第二の熱式流量計で計測された流量値、
(2)第二の熱式流量計で計測されるべき流量の計算値、
(3)流量制御装置で制御すべき流量値、
(4)流量制御装置の制御に関する情報、
を記録するための記録手段を備えているのが、前記制御を効率的に行なう点で好ましい。
Fa=Fm−Fb
Fa:A側流路の流量(微小流量)
Fb:B側流路の流量値(大流量)
Fm:分岐前の流量値
S:流量比率
図6の微小流量送液手段における送液方法では、分岐前の流量値(Fm)を任意のサンプリング間隔で計測できるように第一の熱式流量計(4)が設置されている。分岐前の流量値(Fm)を任意のサンプリング間隔で計測し、その値に1未満の一定の流量比率(S)を乗じて、B側流路の制御流量値として与える。そのため、分岐前の流量値(Fm)が変動した場合であっても、B側流路の流量値(Fb)は分岐前の流量値(Fm)に前記流量比率(S)を乗じた値で制御され(図7(a))、A側流路の流量(Fa)はその差分となる。よって、A側流路の流量(Fa)の変動は、流量の絶対値で制御する従来のアクティブスプリット法(図3(b))による微小流量送液方法と比較し小さくなる(図7(b))。たとえば、図6の装置で、分岐前の流量(Fm)を毎分50μL、分岐比率を(S)を0.98とした場合、B側流路の計算流量値(Fb)は毎分49μL、A側流路の流量(Fa)は、毎分1μLとなる。分岐前の流量値(Fm)が毎分±0.2μL変動した場合、B側流路の流量値(Fb)は毎分48.80から49.12μLで変動する。A側流路の流量(Fa)は毎分0.996から1.004μLで変動し、毎分0.008μL(±0.4%)の誤差で収まる。一方、同様な条件(分岐前の流量:毎分50μL、B側流路の流量:毎分49μL、流量値変動:毎分±0.2μL)で従来のアクティブスプリット法(図2)による微小流量送液方法では、A側流路の流量変動は毎分0.4μL(±20%)の変動となる。
Vsignal=出力流量値
k=補正係数
Cp=比熱
Φ=実際の流量
図8に、水で補正を行なった熱式流量計を使用し、水100%からアセトニトリル100%までのグラジエントを行なった場合の熱式流量計の出力の変化を示す。水の比熱は1.00Cal/(g・deg)、アセトニトリルの比熱:0.304Cal/(g・deg)である。水で補正を行なった熱式流量計を使用した場合、水を毎分1.00mLで送液すると、熱式流量計は毎分1.00mLの出力値となる。しかし、溶離液としてアセトニトリルを毎分1.00mLで送液すると、熱式流量計は毎分0.304mLの出力値となる。つまり、溶媒グラジエント溶出法で水100%からアセトニトリル100%までのグラジエントを行なった場合、実際の流量は一定であるにもかかわらず、熱式流量計の出力は経時的に小さくなる。このような特性があるため、従来のアクティブスプリット法による微小流量送液方法では不都合が生じる。溶媒グラジエント溶出法で、水100%からアセトニトリル100%まで溶離液の組成変化が伴う場合を例に、従来のアクティブスプリット法(図2)による微小流量送液方法と、図6に示す本発明の微小流量送液方法との違いを説明する。
送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値と、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量値を計測し、
(1−1)前記送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値に、1未満の任意の値を乗じて、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流すべき液体の流量値を計算し、
(1−2)前記計算流量値と、前記分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量値とが一致するように、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量を制御する、
または、
(2−1)前記分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量値に、1を超える任意の値を乗じて、送液手段と分岐手段との間に流すべき液体の流量値を計算し、
(2−2)前記計算流量値と、前記送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値とが一致するように、送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量を制御する、
ことで、一定の微小流量を分離媒体に流すことを特徴としている。このため、送液手段側の問題(例えば、ポンプの脈動)で送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量が変動した場合でも、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量の絶対値のみで制御する従来のアクティブスプリット法と比較し、流量の変動を抑えることができるため、一定の微小流量の液体を精度良く分離媒体側の流路に送液することができる。
(3−1)第一の流量計で計測された流量値を入力値として、当該流量値に1未満の任意の値を乗じて、第二の流量計で計測されるべき流量値を計算し、
(3−2)第二の流量計で計測された流量値を入力値として、前記計算流量値と比較し、両方の流量値を一致させるように、前記流量制御手段を制御する、
または
(4−1)第二の流量計で計測された流量値を入力値として、当該流量値に1を超える任意の値を乗じて、第一の流量計で計測されるべき流量値を計算し、
(4−2)第一の流量計で計測された流量値を入力値として、前記計算流量値と比較し、両方の流量値を一致させるように、前記送液手段を制御する、
手段である、微小流量送液装置は、流路に流れる液体の組成変動にともない比熱が変動し、それに応じて熱式流量計の示す流量値が変動したとしても、分離媒体側の流路へ流す流量を流量比で制御しているため、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量を、熱式流量計の示す流量の絶対値で制御する従来のアクティブスプリット法と比較し、実際の流量変動を抑えることができるため、一定の微小流量の液体を高い精度で分離媒体側の流路に流し続けることができる。
熱式流量計に流れる液体の組成変化のないアイソクラティック溶出法で流量毎分数十μLの条件で分析を行なった場合における、従来のアクティブスプリット法による微小流量送液方法と、本発明の微小流量送液方法との比較を行なった。
従来のアクティブスプリット法による微小流量送液装置のシステム構成を図2に示す。送液ポンプ(2)により溶離液(1)を一定流量で送液し、送液された溶離液(1)は分岐ブロック(13)によりA側流路とB側流路に分岐される。A側流路は分析に使用される流路であり、試料注入装置(6)、分析カラム(7)及びカラム恒温槽(8)、検出器(9)が配置されている。B側流路には熱式流量計(5a)、流量制御装置(5b)が配置されている。A側流路は毎分数百nLから数十μLといった微小流量が流れる流路である。B側流路は残りの大部分が流れる流路である。
本発明の微小流量送液装置のシステム構成を図6に示す。送液ポンプ(2)により溶離液(1)を一定流量で送液する。送液された溶離液(1)は第一の熱式流量計(4)を通過した後、分岐ブロック(13)によりA側流路とB側流路に分岐される。A側流路は分析に使用される流路であり、試料注入装置(6)、分析カラム(7)及びカラム恒温槽(8)、検出器(9)が配置されている。B側流路には第二の熱式流量計(5a)、流量制御装置(5b)が配置されている。A側流路は毎分数百nLから数十μLといった微小流量が流れる流路である。B側流路は残りの大部分が流れる流路である。
図11は、(A)のシステム構成(図2)における、B側流路に配置された熱式流量計(5a)からの信号を示した図である。図11に示すように、熱式流量計(5a)の信号は非常に安定しており、B側流路の流量が正確に一定に保たれていることがわかる。図11の状態におけるクロマトグラム(n=20)を図12に、各ピークの溶出時間のCv(%)をまとめた結果を図15(a)にそれぞれ示す。B側流路の流量が正確に一定に保たれているにも関わらず、溶出時間の再現性はCv(%)で1から4%と悪い。これは、送液ポンプの実送液量が、温度や溶離液中気泡の影響等により、毎分±数百nLのオーダで変動していることが原因である。送液ポンプ(2)の実際の送液量が、変動しているなか、B側流路の流量が一定に保たれているため、送液ポンプ(2)に起因する毎分±数百nLのオーダの変動が分析に使用するA側流路の実際の流量に直接加算あるいは減算され、大きな流量変動になっているためである。
熱式流量計に流れる液体の組成が経時的に変化する溶媒グラジエント溶出法で、流量毎分数十μLの条件で分析を行なった場合における、従来のアクティブスプリット法による微小流量送液方法と、本発明の微小流量送液方法との比較を示す。
従来のアクティブスプリット法による微小流量送液装置のシステム構成を図16に示す。送液ポンプA(2)により溶離液A(1)を、送液ポンプB(16)により溶離液B(15)を送液する。送液ポンプA(2)、送液ポンプB(16)の各流量を変化させ溶媒グラジエントを行なう(送液ポンプA(2)と送液ポンプB(16)との流量の和は一定)。送液された溶離液(1、15)は、分岐ブロック(13)によりA側流路とB側流路に分岐される。A側流路は分析に使用される流路であり、試料注入装置(6)、分析カラム(7)及びカラム恒温槽(8)、検出器(9)が配置されている。B側流路には熱式流量計(5a)、流量制御装置(5b)が配置されている。A側流路は毎分数十μLから毎分数百nLといった微小流量が流れる流路である。B側流路は残りの大部分が流れる流路である。
本発明のアクティブスプリット法による微小流量送液装置のシステム構成を図17に示す。送液ポンプA(2)により溶離液A(1)を、送液ポンプB(16)により溶離液B(15)を送液する。送液ポンプA(2)、送液ポンプB(16)の各流量を変化させ溶媒グラジエントを行なう(送液ポンプA(2)と送液ポンプB(16)との流量の和は一定)。送液された溶離液(1、15)は第一の熱式流量計(4)を通過した後、分岐ブロック(13)によりA側流路とB側流路に分岐される。A側流路は分析に使用される流路であり、試料注入装置(6)、分析カラム(7)及びカラム恒温槽(8)、検出器(9)が配置されている。B側流路には第二の熱式流量計(5a)、流量制御装置(5b)が配置されている。A側流路は毎分数十μLから毎分数百nLといった微小流量が流れる流路である。B側流路は残りの大部分が流れる流路である。
図18に(A)(B)両システム構成(図16、図17)を用いたときの、クロマトグラムの結果を示す。図18のうち、aが(A)のシステム構成(図16)を用いたときの、bが(B)のシステム構成(図17)を用いたときの結果である。(B)のシステム構成(図17)を用いたときは6種全てのピークが確認でき、良好にグラジエントが行なわれていることがわかる(図18b)。一方、(A)のシステム構成(図16)を用いたときでは極端に溶出が遅れ、80分でも3種のピークしか確認できなかった(図18a)。図18aの結果から、(A)のシステム構成(図16)を用いたときでは分析の途中から流量が極端に低下していることがわかる。
実施例1及び2では、ポンプにより液体を送液する液体クロマトグラフィに本発明を適用した例を示したが、キャピラリィ電気泳動に対しても同様な送液方法を適用することができる。図27にその構成を示す。送液ポンプ(2)の代わりに電解液A(20)を配し、導管を挿入する。A側流路の廃液およびB側流路の廃液配管を電解液B(21)に挿入する。電解液A(20)と電解液B(21)にそれぞれ電極(22)(23)を挿入し、電源(18)に接続することで、液流が発生し、キャピラリィ電気泳動を行なうことができる。
2.送液ポンプA
3.圧力計
4.第一の熱式流量計
5a.第二の熱式流量計
5b.流量制御装置
6.試料注入装置
7.分析カラム
8.カラム恒温槽
9.検出器
10.廃液A
11.廃液B
12.フィードバック信号
13.分岐ブロック
14.演算機
15.溶離液B
16.送液ポンプB
17.可変抵抗
18.電源
19.電気泳動分離媒体
20.電解液A
21.電解液B
22.電極A
23.電極B
Claims (6)
- 送液手段によって液体を流し、分岐手段を用いて、分離媒体側の流路及び廃棄側の流路とに分岐させることで、微小流量の液体を分離媒体に流す微小流量送液装置であって、
送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値を任意のサンプリング間隔で計測する第一の流量計と、
分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量値を第一の流量計と同じまたは異なるサンプリング間隔で計測する第二の流量計と、
分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量を必要に応じて制御する流量制御手段と、
第一及び第二の流量計で計測された流量値に基づいて、送液手段と分岐手段との間の流路、分離媒体側の流路、及び廃棄側の流路に流れる液体の流量を制御するための信号を送る演算手段とを備え、
前記演算手段は
(1−1)第一の流量計で計測された流量値を入力値として、当該流量値に1未満の任意の値を乗じて、第二の流量計で計測されるべき流量値を計算し、
(1−2)第二の流量計で計測された流量値を入力値として、前記計算流量値と比較し、両方の流量値を一致させるように、前記流量制御手段を制御する、
または、
(2−1)第二の流量計で計測された流量値を入力値として、当該流量値に1を超える任意の値を乗じて、第一の流量計で計測されるべき流量値を計算し、
(2−2)第一の流量計で計測された流量値を入力値として、前記計算流量値と比較し、両方の流量値を一致させるように、前記送液手段を制御する、
ことを特徴とする、前記装置。 - 前記第一及び第二の流量計が、熱式流量計であることを特徴とする、請求項1に記載の微小流量送液装置。
- 廃棄側の流路に前記第二の流量計及び前記流量制御手段を設置していることを特徴とする、請求項1から2に記載の微小流量送液装置。
- 前記演算手段には、各サンプリング間隔で計測した時間における、
(1)第一及び第二の流量計で計測された流量値、
(2)第一または第二の流量計で計測されるべき流量の計算値、
(3)流量制御手段または送液手段で制御すべき流量値、
(4)流量制御手段または送液手段の制御に関する情報、
を記録するための記録手段を備えていることを特徴とする、請求項1から3に記載の微小流量送液装置。 - 送液手段を用いて液体を流し、分岐手段を用いて分離媒体側の流路及び廃棄側の流路とに分岐させることで、微小流量の液体を分離媒体に流す微小流量送液方法であって、
送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値と、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量値を計測し、
(1−1)前記送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値に、1未満の任意の値を乗じて、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流すべき液体の流量値を計算し、
(1−2)前記計算流量値と、前記分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量値とが一致するように、分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量を制御する、
または
(2−1)前記分離媒体側の流路または廃棄側の流路に流れる液体の流量に、1を超える任意の値を乗じて、送液手段と分岐手段との間に流すべき液体の流量値を計算し、
(2−2)前記計算流量値と、前記送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値とが一致するように、送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量を制御する、
ことを特徴とする、前記方法。 - 送液手段と分岐手段との間に流れる液体の流量値に1未満の任意の値を乗じた計算値で制御される流量が、廃棄側の流路に流れる液体の流量であることを特徴とする、請求項5に記載の微小流量送液方法。
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