JP2010099415A - 心臓治療装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】迷走神経を損傷することなく、供給する電圧を抑制しながら、迷走神経に効果的に刺激を与えて頻脈を治療する。
【解決手段】迷走神経Aに取り付けられる1以上の電極2と、該電極2に、いずれかの電極位置における電位が、迷走神経Aの軸索方向Xに沿う他の位置の電位より低くなるようなパルス状の電圧を供給する装置本体3とを備え、電極2の迷走神経Aに対向する表面に電気的な絶縁膜4が設けられている心臓治療装置1を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】迷走神経Aに取り付けられる1以上の電極2と、該電極2に、いずれかの電極位置における電位が、迷走神経Aの軸索方向Xに沿う他の位置の電位より低くなるようなパルス状の電圧を供給する装置本体3とを備え、電極2の迷走神経Aに対向する表面に電気的な絶縁膜4が設けられている心臓治療装置1を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、心臓治療装置に関するものである。
従来、迷走神経に電気的な刺激を与えて副交感神経系の生理的代表にパルス電流を送出し、頻脈または除脈を抑制する心臓治療装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この心臓治療装置は、2つの刺激用の導電体電極を迷走神経の表面に密着させて、電極間にパルス状の電圧を加えることで迷走神経を脱分極させて刺激を与えるものである。
この心臓治療装置は、2つの刺激用の導電体電極を迷走神経の表面に密着させて、電極間にパルス状の電圧を加えることで迷走神経を脱分極させて刺激を与えるものである。
しかしながら、特許文献1の心臓治療装置は、電極を直に迷走神経の表面に密着させているために、電極間に電圧を供給すると迷走神経内に電流が流れる。そして、この電流が過大である場合には、迷走神経が損傷してしまうという不都合がある。迷走神経を損傷させないように電圧を低減すると迷走神経の脱分極が行われず、迷走神経に有効な刺激を与えることができないという不都合がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、迷走神経を損傷することなく、供給する電圧を抑制しながら、迷走神経に効果的に刺激を与えて頻脈を治療することができる心臓治療装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、迷走神経に取り付けられる1以上の電極と、該電極に、いずれかの電極位置における電位が、前記迷走神経の軸索方向に沿う他の位置の電位より低くなるようなパルス状の電圧を供給する装置本体とを備え、前記電極の前記迷走神経に対向する表面に電気的な絶縁膜が設けられている心臓治療装置を提供する。
本発明は、迷走神経に取り付けられる1以上の電極と、該電極に、いずれかの電極位置における電位が、前記迷走神経の軸索方向に沿う他の位置の電位より低くなるようなパルス状の電圧を供給する装置本体とを備え、前記電極の前記迷走神経に対向する表面に電気的な絶縁膜が設けられている心臓治療装置を提供する。
本発明によれば、一以上の電極を迷走神経に取り付けると、電極に設けられた絶縁膜によって電極の迷走神経との直接的な接触が回避され、装置本体から電極に対して電圧を供給しても、迷走神経に過大な電流が流れることが防止される。この場合に、装置本体から供給する電圧は、いずれかの電極位置における電位が軸索方向に沿う他の位置の電位より低くなるようなパルス状の電圧なので、電極位置の近傍における迷走神経の軸索方向に沿う電位の2次微分値(AF:Activating Function)が、電極位置において正のピーク値をとるようにすることができる。その結果、迷走神経に過大な電流を流すことなく、電極位置において脱分極を発生させて、迷走神経に損傷を与えることなく、確実に刺激を与えることができる。
上記発明においては、前記電極が、前記迷走神経の軸索方向に間隔をあけて複数配置され、前記装置本体が、隣接する電極の極性を異ならせて電圧を供給することとしてもよい。
このようにすることで、隣接する一方の電極位置におけるAFが正のピーク値をとるように容易にすることができる。その結果、迷走神経に過大な電流を流すことなく、電極位置において脱分極を発生させて、迷走神経に損傷を与えることなく、確実に刺激を与えることができる。また、軸索方向に沿う電位分布を確実に変化させることができ、より低いエネルギのパルス状の電圧を供給するだけで確実な刺激を行うことができる。
本発明によれば、迷走神経を損傷することなく、供給する電圧を抑制しながら、迷走神経に効果的に刺激を与えて頻脈を治療することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る心臓治療装置1について、図1〜図4を参照して、以下に説明する。
本実施形態に係る心臓治療装置1は、図1および図2に示されるように、迷走神経Aに取り付けられる導電性の材料からなる第1の電極2と、身体に取り付けられる第2の電極(図示略)と、これらの電極2間にパルス状の電圧を供給する装置本体3とを備えている。
本実施形態に係る心臓治療装置1は、図1および図2に示されるように、迷走神経Aに取り付けられる導電性の材料からなる第1の電極2と、身体に取り付けられる第2の電極(図示略)と、これらの電極2間にパルス状の電圧を供給する装置本体3とを備えている。
第1の電極2は、迷走神経Aに対向させられる側の表面を電気的な絶縁材料からなる絶縁膜4によって覆われ、他の表面全体を同様に電気的な絶縁材料からなる絶縁被膜5によって覆われている。
絶縁膜4は、プラスチック材料により構成され、その抵抗率は約100GΩ・cmであり、膜厚を10μm程度に設定することにより、単位面積あたりの電気抵抗値が約10MΩ/cm2となっている。この値は、皮膚の電気抵抗値(約数10kΩ〜百数10kΩ/cm2)と比較して十分に大きく設定されている。
絶縁膜4の抵抗率を100GΩ・cm以上にし、抵抗率に合わせて膜厚を設定することで、絶縁膜4の単位面積あたりの電気抵抗値を皮膚の電気抵抗値より十分に大きく設定することもできる。
絶縁膜4は、プラスチック材料により構成され、その抵抗率は約100GΩ・cmであり、膜厚を10μm程度に設定することにより、単位面積あたりの電気抵抗値が約10MΩ/cm2となっている。この値は、皮膚の電気抵抗値(約数10kΩ〜百数10kΩ/cm2)と比較して十分に大きく設定されている。
絶縁膜4の抵抗率を100GΩ・cm以上にし、抵抗率に合わせて膜厚を設定することで、絶縁膜4の単位面積あたりの電気抵抗値を皮膚の電気抵抗値より十分に大きく設定することもできる。
装置本体3は、第1の電極2に対して、図3に示されるように、その第1の電極2位置における電位が、当該第1の電極2位置近傍において、迷走神経Aの軸索方向Xに沿う他の位置の電位より低くなるようなパルス状の電圧を供給するようになっている。
このように構成された本実施形態に係る心臓用治療装置1を用いて迷走神経Aに刺激を与える場合について、以下に説明する。
図1に示されるように、迷走神経Aの刺激を与えたい箇所に第1の電極2を配置し、他の電極を身体のいずれかの位置に接地して、装置本体3からパルス状の電圧を供給する。第1の電極2は絶縁膜4によって覆われているので、迷走神経Aに取り付けられても、迷走神経Aに直接的に接触しないように維持される。また、第1の電極2は絶縁被膜5によって覆われているので、迷走神経Aの周囲に配置されている他の臓器等にも直接接触しないように維持される。
図1に示されるように、迷走神経Aの刺激を与えたい箇所に第1の電極2を配置し、他の電極を身体のいずれかの位置に接地して、装置本体3からパルス状の電圧を供給する。第1の電極2は絶縁膜4によって覆われているので、迷走神経Aに取り付けられても、迷走神経Aに直接的に接触しないように維持される。また、第1の電極2は絶縁被膜5によって覆われているので、迷走神経Aの周囲に配置されている他の臓器等にも直接接触しないように維持される。
そして、装置本体3の作動により、第1の電極2と第2の電極との間にパルス状の電圧を供給すると、第1の電極2と迷走神経Aとが、間に配されている絶縁膜4によって電気的に絶縁されているので、迷走神経Aに過大な電流が流れることが防止される一方、第1の電極2の位置近傍において、軸索方向Xに図3に示されるような電位分布が発生する。
その結果、軸索方向Xに沿う電位の2次微分値であるAFは、図4に示されるように、第1の電極2の位置において正のピーク値をとるように分布させることができる。したがって、本実施形態に係る心臓治療装置1によれば、迷走神経Aに過大な電流を流すことなく、第1の電極2の位置の迷走神経Aにおいて脱分極を生じさせ、迷走神経Aを効果的に刺激することができる。
特に、迷走神経Aに過大な電流を流さずに済むので、迷走神経Aがダメージを受けることが防止され、迷走神経Aを健全な状態に維持しつつ、迷走神経Aに刺激を与えて、頻脈または除脈を抑制することができるという利点がある。
特に、迷走神経Aに過大な電流を流さずに済むので、迷走神経Aがダメージを受けることが防止され、迷走神経Aを健全な状態に維持しつつ、迷走神経Aに刺激を与えて、頻脈または除脈を抑制することができるという利点がある。
なお、本実施形態においては、迷走神経Aに第1の電極2を取り付け、第2の電極を身体に取り付ける場合について説明したが、これに代えて、図5に示されるように、迷走神経Aに2つの電極2,6を軸索方向Xに間隔をあけて取り付け、2つの電極2,6間にパルス状の電圧を加えることにしてもよい。
このようにすることで、図6に示されるように、一方の電極6近傍の電位に対し、他方の電極2近傍の電位を確実に低く設定することができ、図7に示されるように、軸索方向Xに沿うAFが容易に負のピーク値をとるようにすることができる。この場合に、加える電圧は単一の電極2の場合よりも小さくて済み、省エネルギを図り、特に、バッテリ駆動の場合に、バッテリの消耗を抑制して長時間にわたる使用を可能にすることができる。
このようにすることで、図6に示されるように、一方の電極6近傍の電位に対し、他方の電極2近傍の電位を確実に低く設定することができ、図7に示されるように、軸索方向Xに沿うAFが容易に負のピーク値をとるようにすることができる。この場合に、加える電圧は単一の電極2の場合よりも小さくて済み、省エネルギを図り、特に、バッテリ駆動の場合に、バッテリの消耗を抑制して長時間にわたる使用を可能にすることができる。
さらに、迷走神経Aに取り付ける電極は、図8に示されるように3つ以上でもよい。そして、隣接する電極2,6に異なる極性の電位を加えることにより、図9および図10に示されるように、さらに容易に軸索方向Xに沿うAFが負のピーク値をとるようにすることができる。
また、本実施形態においては、絶縁膜4が迷走神経Aの全周を取り巻くように設けることとしたが、これに代えて、電極2,6の迷走神経Aに対向する表面を覆うように部分的に設けることにしてもよい。
また、本実施形態においては、絶縁膜4が迷走神経Aの全周を取り巻くように設けることとしたが、これに代えて、電極2,6の迷走神経Aに対向する表面を覆うように部分的に設けることにしてもよい。
A 迷走神経
1 心臓治療装置
2,6 電極
3 装置本体
4 絶縁膜
1 心臓治療装置
2,6 電極
3 装置本体
4 絶縁膜
Claims (2)
- 迷走神経に取り付けられる1以上の電極と、該電極に、いずれかの電極位置における電位が、前記迷走神経の軸索方向に沿う他の位置の電位より低くなるようなパルス状の電圧を供給する装置本体とを備え、
前記電極の前記迷走神経に対向する表面に、電気的な絶縁膜が設けられている心臓治療装置。 - 前記電極が、前記迷走神経の軸索方向に間隔をあけて複数配置され、
前記装置本体が、隣接する電極の極性を異ならせて電圧を供給する請求項1に記載の心臓治療装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008275954A JP2010099415A (ja) | 2008-10-27 | 2008-10-27 | 心臓治療装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008275954A JP2010099415A (ja) | 2008-10-27 | 2008-10-27 | 心臓治療装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010099415A true JP2010099415A (ja) | 2010-05-06 |
Family
ID=42290587
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008275954A Pending JP2010099415A (ja) | 2008-10-27 | 2008-10-27 | 心臓治療装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010099415A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0838625A (ja) * | 1994-06-24 | 1996-02-13 | Pacesetter Ab | 心臓治療装置 |
WO2007018788A2 (en) * | 2005-07-28 | 2007-02-15 | Cyberonics, Inc. | Autonomic nerve stimulation to treat a pancreatic disorder |
WO2007080460A1 (en) * | 2005-09-15 | 2007-07-19 | Koninklijke Philips Electronics, N.V. | Apparatus and method for electrostimulation/sensing in vivo |
WO2007115103A1 (en) * | 2006-03-29 | 2007-10-11 | Catholic Healthcare West | Microburst electrical stimulation of cranial nerves for the treatment of medical conditions |
-
2008
- 2008-10-27 JP JP2008275954A patent/JP2010099415A/ja active Pending
Patent Citations (5)
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