JP2010095110A - 多目的車両 - Google Patents

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Yasushi Kawakami
耕史 川上
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Abstract

【課題】荷台を有する多目的車両において、荷の落下を防止又は抑制しつつ荷台の容量増大を可能ならしめる。
【手段】多目的車両の荷台52の後端に補助台90を取り付ける。補助台90は、荷台52のテールゲートとして機能する折り畳み状態と、延長荷台として機能する展開状態とに変更できる。補助台90は、展開状態において荷が載るメインプレート100と、展開状態においてテールゲートとして機能するバックプレート101とを有する。バックプレート101はリンク107,108のような姿勢保持手段を介してメインプレート100又は荷台52に連結されている。荷の脱落をバックプレート101で適切に阻止できる。
【選択図】図13

Description

本願発明は、荷の運搬機能を有する多目的車両に関するものである。
農業や林業、土木、運搬等の各種作業、或いはレジャー等の各種の目的に供される車両として、荷台を有する四輪式の多目的車両が使用されている。この多目的車両の荷台は上向きに開口した箱形になっており、後端に配置されたテールゲートは起立姿勢から水平姿勢(或いは垂下姿勢)まで倒し得るようになっており、荷の収容量が多かったり荷の長さが荷台の長さを超えたりした場合は、テールゲートを水平状に倒して延長荷台として機能させるようになっている(例えば特許文献1)。
特開2001−260949号公報
さて、この種の多目的車両は荒れ地や未舗装の農道、牧草地、原野のような条件の悪い場所を走行することが多く、従って、走行に際して車体が大きく揺れることが普通である。しかるに、特許文献1のように単にテールゲートを倒しただけでは、テールゲートを延長荷台として機能させた状態で、荷物が後ろにずり落ちないように例えばロープで縛ったり網をかけたりせねばならず、荷の脱落防止のための対策に手間がかかるという問題があった。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
請求項1の発明に係る多目的車両は、エンジンを搭載すると共に操縦ハンドルと運転座席とを有する走行機体のうち前記運転座席の後ろ側に荷台が配置されており、前記荷台の後端部に、当該荷台の後ろに突出して延長荷台となる補助台を設けており、前記補助台には、当該補助台を荷台の後ろに突出させた状態で荷が後ろに落下することを阻止するバックカバーが設けられている。
請求項1において本願発明を後ろ向きに突出させる機構は様々のものを採用できるが、請求項2の発明では、前記補助台は、荷台の後方に突出させた状態で荷を支持するメインプレートと前記バックカバーとを有しており、前記メインプレートは荷台の背面を覆う起立姿勢と略水平状の後ろ倒し姿勢とに姿勢変更自在となるように荷台の後端部に回動可能に連結されており、前記バックカバーは、前記メインプレートとほぼ重なる姿勢とメインプレートから起きた姿勢とに姿勢変更自在となるようにメインプレートに取付けられており、このため補助台は折り畳み式になっている。
請求項2の発明の展開例として請求項3の発明では、前記補助台のバックカバーとメインプレートとは、それらバックカバー及びメインプレートの左右外側に配置したリンク機構又はチェン若しくはワイヤーによって相対回動可能に連結されており、前記リンク機構又はチェン若しくはワイヤーにより、メインプレートに対するバックカバーの後ろ倒し姿勢が規制されている。他方、請求項1において補助台を荷台の後方に突出させる機構として、請求項4の発明では、前記補助台は荷台に前後スライド可能に取付けられている。
請求項5の発明では、請求項1〜4のうちのいずれかにおいて、前記荷台は、前後方向に自在に移動させ得る状態で走行機体に取付けられている一方、前記荷台に対する補助台の後ろ向き突出寸法は、荷台が走行機体に対して後退し得る最大寸法とおおむね同じ程度に設定されている。
本願発明では、補助台を荷台の後ろ側に突出させた状態で当該補助台の背面部にバックカバーが存在するため、補助台を延長荷台として使用する状態で荷が後ろに簡単にずれ落ちることはない。このため、人が荷の脱落防止のための措置を講じる手間を軽減することができる。
補助台は様々な具体的構成を採用できるが、請求項2のように折り畳み式に構成すると、荷台のテールゲートとして機能する状態と延長荷台として機能する状態とに切り換えることをワンタッチ的にできて、取り扱いが簡単である。また、補助台は荷台の後ろに突出させた(展開した)状態でバックカバーを起こし姿勢に保持しておく必要があるが、請求項3のようにリンク機構やチェンやワイヤーを使用してバックカバーを起こし姿勢に保持すると、簡単な構造になるためそれだけコストダウンできる。
また、リンク機構やチェンやワイヤーは補助台の外側に位置しているため、当該リンク機構やチェンやワイヤーは補助台を荷が左右外向きに転落することを阻止又は抑制するサイドカバーとして機能させることも可能である。なお、チェンは多数のリングが繋がっているが、荷台又はバックカバーに対してリングを係脱自在としておくことにより、バックカバーの倒れ角度を荷物の姿勢や形状に応じて調節でき利点がある。
なお、補助台のメインプレートを水平状に保持する手段としてリンク機構やチェン、ワイヤーを使用することも可能であり、このようにすると、底板に対するリンク等の取付け箇所を回動支点からできるだけ遠くにおくことにより、底板の回動支点箇所に大きなモーメントが作用することを防止又は抑制して高い支持強度を確保することができる利点がある。底板の支持手段としてチェンを使用すると、バックカバーの場合と同様に姿勢を簡単に変更できる利点がある。
補助台は折り畳み式に限らず、請求項4のように前後スライド式とすることも可能である。また、請求項4のようにスライド式を採用すると、補助台はその底板を水平状に保持したままで任意の量だけ後ろに引き出すことができるため、容量や荷の長さに応じて補助台の突出量を微調整できる利点がある。
請求項5のように荷台を前後スライド式にすると、多目的車両の重心を前後にずらしてバランスを取ることができるといった利点や、後退させた荷台と運転座席との間の空間を有効利用できるといった利点がある。更に請求項5では、例えば、前進させ切った荷台のみを使用する第1態様と、荷台を後退させて荷台のみを使用する第2態様と、荷台は前進させて補助台は後ろ向き突出させた第3態様と、荷台を後退させると共に補助台も後ろ向き突出させて使用する第4態様との4つの態様を選択できるが、第2態様と第3態様とで荷台装置全体の前後長さはおおむね同じになるため、例えばバックでの車庫入れに際して車長の把握にとまどうことがなくて負担軽減に貢献できる。
以下に、本願発明を具体化した実施形態を、多目的車両としてのユーティリティビークル(以下、UTVという)に適用した図面(図1〜図19)に基づいて説明する。図1〜図12でUTVの概要を示し、補助台付き荷台の具体的な構成を図13以下で開示している。なお、以下の説明では方向を示す用語として前後・左右の文言を使用するが、これらの文言は通常姿勢の運転者を基準にしている。
(1)UTVの概要
まず、図1〜図12に基づいてUTV1の概要を説明する。図1及び図2に示すように、UTV1の走行機体2は、操舵用車輪としての左右一対の前車輪3と、走行用車輪としての左右一対の後車輪4とで支持されている。走行機体2の後部側には動力源としてのエンジン5が搭載されている。エンジン5にて両後車輪4及び両前車輪3を回転駆動させることにより、UTV1は前後進走行するように構成されている。
走行機体2は、その略中央底部を支える底フレーム板6a、底フレーム板6aから前向きに突出した左右一対の前フレーム6b、及び底フレーム板6aから後ろ向きに突出した左右一対の後フレーム6c等からなる車体フレーム枠6を備えている。車体フレーム枠6の後部側(底フレーム板6a及び後フレーム6c上)には、密閉構造のエンジンルーム8が搭載されている。
エンジンルーム8内には、エンジン5と、当該エンジン5からの動力を適宜変速して両後車輪4及び両前車輪3に伝達する油圧無段変速機付きのミッションケース7とが収容されている。実施形態のエンジン5及びミッションケース7は、車体フレーム枠6の後部に配置されたリヤ差動ケース48(詳細は後述する)より前方に位置していて、エンジンルーム8内において前後直列状に連設された状態で配置されている。エンジン5及びミッションケース7は、防振ゴム体(図示省略)を介して車体フレーム枠6に一体的に防振支持されている。
エンジンルーム8は、左右長手の前部ボックス部8aと前後長手の後部ボックス部8bとにより平面視略T字状に形成されており、後部ボックス部8bの左右幅寸法Wbに比べて、前部ボックス部8aの左右幅寸法Wfの方が大きくなっている(図4参照)。この場合、後部ボックス部8b内にエンジン5が位置し、前部ボックス部8a内にミッションケース7が位置している。後部ボックス部8bの左右両側部には、後車輪4を上方から覆うリヤカウル9が左右外向きに突出するように一体に設けられている。
前部ボックス部8a内のうちミッションケース7を挟んで左右一方には、エンジン5への吸気をろ過するためのエアクリーナ10が配置されており、他方には、エンジン5に燃料を供給する燃料タンク11が配置されている。エアクリーナ10は、吸気ダクト12を介してエンジン5の吸気マニホールド13に接続されている。
後部ボックス部8bの後面部には、エンジン5冷却液を冷やすためのラジエータ14が取り付けられている。ラジエータ14の後面側はエンジンルーム8外に露出している。ラジエータ14の後方には、エンジン5の排気音を減少させるための排気マフラー15が配置されている。排気マフラー15は、車体フレーム枠6を構成する後フレーム6cに支持された後上フレーム16に吊支されていて、後部ボックス部8bを貫通した排気ダクト17を介してエンジン5の排気マニホールド18に接続されている。従って、ラジエータ14と排気マフラー15とは、エンジンルーム8の後方で且つ後述する荷台52の下方に位置することになる。
エンジンルーム8内には、後方に向けてエンジン5及びミッションケース7を冷やすための外気が流通するように構成されている。すなわち、エンジンルーム8(前部ボックス部8a及び後部ボックス部8b)の底面には、エンジンルーム8内に外気を取り入れるための外気導入口19が形成されている(図3参照)。実施形態では、車体フレーム枠6の底フレーム板6aにて前部ボックス部8aの底面が構成され、左右の後フレーム6cに支持された底カバー板6dにて後部ボックス部8bの底面が構成されている。そして、底フレーム板6a及び底カバー板6dに、上下に貫通する複数本のスリット状の貫通穴が前後方向に適宜間隔を空けて並ぶように形成されており、これら貫通穴群が外気導入口19となっている。ラジエータ14の前面側には冷却電動ファン20が配置されており、冷却電動ファン20の前面側には防塵網20aが張設されている。
従って、冷却電動ファン20が回転すると、エンジンルーム8内の空気が下から後方に流れてその圧力が低下することにより、エンジンルーム8内外の圧力に差が生じ、各外気導入口19から外気が取り込まれる。当該取り込まれた外気にてエンジン5、ミッションケース7及びラジエータ14が冷却される。エアクリーナ10にも外気が導入される。エンジンルーム8内を流通して暖められた空気は、エンジンルーム8後部にあるラジエータ14の箇所からエンジンルーム8外に排出される。なお、貫通穴の形状は、小径の円形状、三角形状、又は四角形状といった様々な形状を採用できる。
一方、走行機体2の上面前部を覆うボンネット21内には、エンジン5始動時等の電力供給のためのバッテリ22が配置されている。ボンネット21の前部には、走行機体2の前方を照らす左右一対の前照灯23が取り付けられている。ボンネット21の左右両側部には、左折右折の意思表示のための方向指示灯24が取り付けられている。ボンネット21後部の上側には、丸形の操縦ハンドル26を有する操縦コラム25が設けられている。
車体フレーム枠6を構成する底フレーム板6cには、走行機体2のキャビン28(操縦部)を区画するロプスフレーム27が立設されている。実施形態のロプスフレーム27は、左右一対の枠パイプ27aと、左右両枠パイプ27aの上部側をつなぐ横桟パイプ27bとにより構成されている。各枠パイプ27aの後部側は、側面視において後述する荷台52の側面に一部が重なるほど後ろ向きに張り出していて、キャビンスペース(乗降空間)が広くなっている。なお、キャビン28はドアと屋根がないオープン方式になっているが、当然ながら、ドアや屋根を設けることも可能である。
ボンネット21後部の上側に設けられた操縦コラム25は、ロプスフレーム27にて囲われたキャビン28内に突出している。実施形態では、左右の前車輪3を舵取りするための操縦ハンドル26が操縦コラム25の左上面側に配置されている。操縦コラム25のうち操縦ハンドル26の左側には、各方向指示灯24を点滅操作するための方向指示操作レバー29が設けられている。
操縦ハンドル26の右側には、ミッションケース7内にある変速ギヤ機構(図示省略)を切換操作するための変速操作レバー30が設けられている。操縦コラム25のうち方向指示操作レバー29より更に左側には、後述する荷台52を上下回動操作(ダンプ操作)するための荷台操作レバー31が設けられている。
操縦コラム25の下方には、左右の後車輪ブレーキ機構(図示省略)を作動させるためのブレーキペダル79と、エンジン回転数を変更させたり油圧無段変速機のトラニオンアーム(図示省略)を作動させて、車速を適宜変更するためのアクセルペダル80とが配置されている。
図1及び図2に示すように、ロプスフレーム27で囲われたキャビン28内には、操縦コラム25の後側に、エンジンルーム8の前部ボックス部8aが位置している。前部ボックス部8a上には、上向きに開口した物品収容部33(図5参照)を複数有する左右横長のトレー体32が着脱可能に取り付けられており、トレー体32上には、複数人(実施形態では3人)が座乗可能な運転座席34が設けられている。従って、エンジンルーム8の前部ボックス部8aは、運転座席34を支持する座席支持台としても機能している。
運転座席34は座体35と背もたれ体36とにより構成されている。座体35は左右複数個に分割されている。実施形態では、左側に位置する運転者用の座体35と、中央及び右側に位置する同乗者用(2人掛け)の座体35とに分かれている。運転者用の座体35は、トレー体32における左側の物品収容部33に被さっている。同乗者用の座体35は、トレー体32における中央及び右側の2つの物品収容部33に被さっている。
また、背もたれ体36も左右複数個に分割されている。実施形態では、前述の座体35に対応するように、左側に位置する運転者用の背もたれ体36と、中央及び右側に位置する同乗者用(2人掛け)の背もたれ体36とに分かれている。各背もたれ体36は、これに対応する座体35に対して、それぞれ独立して横枢軸38を中心に、複数段階又は無段階に角度調節し得るように構成されている。特に、同乗者用の背もたれ体36は、その前面が座体に当接するほど前倒し可能に構成されている。
各座体35は、トレー体32における物品収容部33の上向き開口を開閉するように、後部側の横支軸37を中心にそれぞれ独立して跳ね上げ回動可能に構成されている。すなわち、各座体35は物品収容部33に対する蓋として機能しているのであり、各座体35を跳ね上げ回動させることによって、トレー体32の物品収容部33が開放されることになる。なお、各座体35はトレー体32に対して着脱可能な構成であってもよい。
同乗者用の背もたれ体36(運転者用以外のもの)の後面には、物品(荷)を収容するための収容凹部39が後ろ向き開口状に形成されている。このため、同乗者用の背もたれ体36を前倒しした場合は、収容凹部39が上向きに開口することになり(図6参照)、運転者が収容凹部39に物品(荷)を載置し易い状態になる(収容凹部39が使い勝手の良い状態になる)。
なお、トレー体32が前部ボックス部8a上に着脱可能に取り付けられているので、前部ボックス部8aの上面を開口させておくか又は着脱可能に構成するかしておけば、運転座席34及びトレー体32を取り外すことによって、前部ボックス部8a内のミッションケース7を露出させることが可能になる。かかる構成を採用すると、ミッションケース7のメンテナンス性を向上できる。
図1及び図2に示すように、左右両前車輪3は、独立懸架機構40を介して車体フレーム枠6の前フレーム6bに支持されている。エンジン5の動力は、ミッションケース7の前車輪用変速出力軸(図示省略)から、前部ボックス部8aの前面を貫通した自在継手付きの前車輪用推進軸41を経由して、前フレーム6bに取り付けられたフロント差動ケース42に伝達される。そして、フロント差動ケース42に左右外向きに突設された前車輪駆動軸43を介して、左右の前車輪3に回転動力が伝達される結果、左右の前車輪3が回転駆動することになる。
走行機体2の前部には、油圧式のパワーステアリングユニット44が左右端部側を上下動させるように回動可能に配置されている。パワーステアリングユニット44から左右外向きに突出したピストンロッド45の先端に、ナックルアーム46が連結されている。パワーステアリングユニット44における左右のピストンロッド45の伸縮動によって、左右の前車輪3の舵取り角(操向角度)が変わるように構成されている。
すなわち、操縦ハンドル26の回動操作により、その切り角(操作量)に比例してパワーステアリング用のパワーシリンダバルブ47が作動し、パワーステアリングユニット44における左右のピストンロッド45が伸縮動する。その結果、ナックルアーム46を介して前車輪3の舵取り角が変わり、操縦ハンドル26の切り角に応じて走行機体2の進行方向が変わることになる。なお、操舵用の機構は、前述した油圧式のパワーステアリングユニット44に限らず、電動モータを動力源とする電動式のパワーステアリングユニットでもよい。電動式のパワーステアリングユニットの場合はラック&ピニオン形式を採用でき、ラック&ピニオン形式の中でも、ステアリングシャフトを駆動させるコラムアシスト型、ラックシャフトに噛み合うピニオンを駆動させるピニオンアシスト型、又は、ラックシャフト自体を駆動するラックアシスト型を選択できる。
また、図1〜図4に示すように、車体フレーム枠6の後フレーム6cには、リヤ差動ケース48が取り付けられている。実施形態では、エンジンルーム8の後部ボックス部8b(具体的には底カバー板6d)に、下向き及び左右外向きに開口した凹み部8cが形成されており、当該凹み部8c内にリヤ差動ケース48が配置されている。従って、実施形態のエンジン5は、リヤ差動ケース48のある凹み部8cより前方に位置している。
左右両後車輪4は、独立懸架機構49を介して車体フレーム枠6の後フレーム6cに支持されている。エンジン5の動力は、ミッションケース7の後車輪用変速出力軸(図示省略)から、後部ボックス部8bにおける凹み部8cの前面を貫通した自在継手付きの後車輪用推進軸50を経由して、リヤ差動ケース48に伝達される。そして、リヤ差動ケース48に左右外向きに突設された後車輪駆動軸51を介して、左右の後車輪4に回転動力が伝達される結果、左右の後車輪4が回転駆動することになる。
さて、エンジンルーム8の後部ボックス部8b上には、上向き開口箱型の荷台52が移動案内手段53を介して設けられている。荷台52の後端部には、当該荷台52のテールゲート(テールカバー)としての役割と延長荷台としての役割とを有する補助台90が取り付けられている。移動案内手段53は、荷台52を後部ボックス部8bに対して前後スライド可能で、且つ、後部側を回動中心として上下回動可能に支持するためのものであり、後部ボックス部8bの上面に配置された左右一対の可動レール54と、荷台52の下面側に配置された左右一対で前後2組の転動コロ55と、荷台52を上下回動させるダンプ機構としてのダンプ用油圧シリンダ56とを備えている。
左右一対の可動レール54は前後に長い内向き開口略樋状に形成されている。両可動レール54の後端部は、後上フレーム16に上向き突設されたヒンジ部材57に対して左右横長の回動支軸58にて上下回動可能に軸支されている。これら両可動レール54の回動支軸58回りの上下回動にて、荷台52が上下回動可能になっている。
図12(A)に詳細に示すように、荷台52の下面には左右一対で前後2組のヒンジ板59が下向きに突設されており、各組の左右両ヒンジ板59に、転動軸60がそれぞれ回転可能に軸支されている。そして、各転動軸60におけるヒンジ板59より左右外側の箇所に、転動コロ55が取り付けられている。各転動コロ55は、対応する可動レール54の内面側に嵌め込まれている。このため、荷台52は左右両可動レール54に沿って前後スライド可能になっている(図7参照)。
図5〜図11及び図12(B)に示すように、荷台52の一側方には、ロック操作具としての回動式の荷台固定レバー61が配置されている。荷台固定レバー61は、左右両可動レール54を横方向に貫通し且つ荷台52側に設けられたレバー軸62回りに回動操作可能に構成されている。レバー軸62の嵌る穴は前後に長いスライド長穴69になっており、このため、荷台固定レバー61は、荷台52と共にスライド長穴69に沿って前後移動可能に構成されている。
図12(B)(C)に詳細に示すように、レバー軸62には後ろ向き(前向きでもよい)で側面視鉤型の係合爪63が一体に設けられている一方、各可動レール54の底板には、係合爪63の先端部を係脱させる係合部としての複数個の係合穴70が前後方向に沿って適宜間隔で飛び飛びに形成されている。従って、荷台固定レバー61をレバー軸62回りに回動させて係合爪63を係合穴70から離脱させると、荷台52は左右両可動レール54に沿って前後スライド移動可能になり、レバー軸62の係合爪63を係合穴70に嵌め込む(係合させる)ことにより、荷台52は前後移動不能に保持されることになる。
そして、荷台固定レバー61のレバー軸62にはコイル状のばね部材71が巻き付けられている。ばね部材71の一端部は係合爪63に上から当接し、他端部は可動レール54の内面上部に当接している。ばね部材71は、係合爪63を係合穴70から離脱させると弾性復元力が強くなるように巻き付けられている。このため、荷台固定レバー61は、ばね部材71にて常時係合方向(係合爪63が係合穴70に嵌る方向)に付勢されている。
荷台52を上下回動させるためのダンプ用油圧シリンダ56は、エンジンルーム8における後部ボックス部8b内の上部側に配置されている。後部ボックス部8bの上面には、ダンプ用油圧シリンダ56を通すための前後に長い長穴64が形成されている。ダンプ用油圧シリンダ56におけるシリンダ側の端部は、後部ボックス部8bの後部内面に設けられたシリンダブラケット65に上下回動可能に枢支されている。ダンプ用油圧シリンダ56におけるピストンロッド66側の端部は、左右両可動レール54をつなぐ連結バー67に固定されたロッドブラケット68に上下回動可能に枢支されている。
ダンプ用油圧シリンダ56におけるピストンロッド66の伸縮動によって、荷台52が回動支軸58回りに上下回動するように構成されている。すなわち、荷台操作レバー31の傾動操作にてダンプシリンダバルブ(図示省略)が切換作動し、ダンプ用油圧シリンダ56のピストンロッド66が伸縮動する。その結果、荷台52が後方斜め下向きに傾斜したダンプ姿勢(傾斜姿勢)になったり、水平姿勢になったりすることになる。
左右両可動レール54及び連結バー67は、荷台52を上下回動可能に支持するダンプフレームに相当する。また、レバー軸62側の係合爪63は、ダンプフレーム(左右両可動レール54及び連結バー67)に対する荷台52の前後スライド位置を調節するためのロック手段に相当する。
以上の通り、実施形態の荷台52は前後スライド位置を段階的に調節できる。その上、ロック手段としての係合爪63の存在により、実施形態の荷台52は、いずれの前後スライド位置であっても、位置ずれを防止しながら回動支軸58回りに上下回動できる(ダンプ用油圧シリンダ56にて後傾できる)。従って、最前方のスライド位置にある荷台52を上下回動させることもできるし(図8参照)、最後方のスライド位置にある荷台52を上下回動させることもできる(図9参照)。
特に図9に示すように、最後方のスライド位置にある荷台52を上向き回動させてダンプ姿勢にする場合は、荷台52の対地高さを簡単に低くできる。このため、従来のダンプ荷台構造よりも地面に近い位置で荷物が落下することになり、落下時の衝撃によって荷物が損傷するのを防止できる。例えばベールの結束用トワイン等が切断するのを防止できる。また、バラ積みされた土砂等の粒状の荷物を荷台52から落下させるときに、粒状の荷物の飛散範囲を従来よりも狭くできる。例えば土砂等の落下によって土埃が広範囲に発生するのを低減できる。
最後方のスライド位置にある荷台52を上向き回動させてダンプ姿勢にし、荷台52の対地高さを簡単に低くできるということは、逆の見方をすれば、従来のダンプ荷台構造よりも地面に近い位置で荷台52に荷物を積み込めるということになる。従って、荷物を高く持ち上げなくても前記荷台に荷物を簡単に積み込むことができ、荷物の積み込み作業性を向上できる。
荷の収容量が多かったり重量物を運搬したりする場合は、荷台52を前方にスライド移動させておくことにより、走行機体2の重心が後方に移動して走行が不安定になるのを防止できる。逆に、空荷の場合は、荷台52を後方にスライド移動させておくことにより、走行機体2の前後重量バランスを簡単に向上できる。従って、荷台52の状態に拘らず、走行機体2の前後重量バランスを良好な状態に維持でき、走行安定性を向上できる。荷台52を後方にスライド移動させることによって、運転座席34から荷台52後部までの距離を拡大できるから、荷台52を含む走行機体2後部に長物を搭載することも可能になる。
また、実施形態では、ロック手段としての係合爪63は荷台52側に設けられていて、荷台52の側方に位置するロック操作具としての荷台固定レバー61に連動連結されており、荷台固定レバー61の操作にて、係合爪63が各可動レール54に形成された係合部としての係合穴70に係脱するように構成されているから、荷台52のロック(位置固定)・ロック解除作業を簡単に行えるという利点もある。
なお、荷台52を上向き回動させてダンプ姿勢にした場合は、後部ボックス部8bの上面が露出することになるから、後部ボックス部8bの上面を開口させておくか又は着脱可能に構成するかしておけば、荷台52を上向き回動させてダンプ姿勢にすることによって、後部ボックス部8b内のエンジン5を露出させることが可能になる。かかる構成を採用すると、エンジン5のメンテナンス性を向上できる。荷台52を前後スライド移動させるには様々の機構を採用できる。また、荷台52の上下回動(傾動)もダンプ用油圧シリンダ56に限らず、モータでの駆動など様々の機構を採用できる。
以上の構成によると、荷台52の下方に位置する車体フレーム枠6の後部側に、密閉構造のエンジンルーム8が搭載されており、エンジンルーム8内には、エンジン5とミッションケース7とが収容されているから、UTV1における騒音や振動の外部伝達を抑制して、防音性及び防振性を向上できる。また、荷台52下方のスペースを有効利用して、エンジン5とミッションケース7とをコンパクトに組み付けることが可能になる。
エンジン5及びミッションケース7は、車体フレーム枠6の後部に配置されたリヤ差動ケース48より前方に位置していて、エンジンルーム8内において前後直列状に連設された状態で配置されているから、重量物であるエンジン5及びミッションケース7が走行機体2の前後方向の中心寄りに位置することになり、走行機体2の前後重量バランスを簡単に向上できる。
また、走行機体2の左右方向の中心線に沿うようにして、エンジン5とミッションケース7とを並べることが可能になるから、走行機体2全体としての重心を低くできると共に、走行機体2全体の重量バランスも向上できる。従って、走行安定性の向上に貢献できる。
エンジンルーム8内には、後方に向けてエンジン5及びミッションケース7を冷やすための外気が流通するように構成されているから、エンジンルーム8内に取り込んだ外気にてエンジン5及びミッションケース7を冷却し、暖められた空気をエンジンルーム8の後部から外へ排出できる。すなわち、エンジンルーム8内で暖められた空気を簡単に換気して、エンジンルーム8内の温度上昇を抑制できる。
実施形態では、エンジンルーム8(前部ボックス部8a及び後部ボックス部8b)の底面には、エンジンルーム8内に外気を取り入れるための外気導入口19が形成されているから、エンジンルーム8内で生ずる騒音は、下向きの外気導入口19から地面に向けて漏れ出すが、かかる騒音は、外気導入口19の位置が運転座席34に着座するオペレータから離れているために距離に起因して減衰したり、地面からの反射にて減衰したりすることになる。従って、エンジンルーム8の底面に外気導入口19を形成することは、防音性の向上の点でも効果が大きい。
実施形態では、エンジンルーム8の前側が運転座席34の下方にまで延出して前部ボックス部8aになっているから、荷台52の下方にあるエンジンルーム8の容積が広くなり、エンジン5及びミッションケース7冷却用の外気を多く確保できることになる。従って、エンジン5やミッションケース7の冷却効率の向上が可能になる。また、前部ボックス部8a内にミッションケース7と燃料タンク11とが配置されているから、容積を拡大させたエンジンルーム8の前部スペースを有効利用できるという利点もある。
エンジンルーム8の後方で且つ荷台52の下方には、エンジン冷却液を冷やすためのラジエータ14と、エンジン5の排気音を減少させるための排気マフラー15とが配置されているから、荷台52の後部下方のデッドスペースを活用して、ラジエータ14と排気マフラー15とをコンパクトに配置できる。しかも、熱の発生源にもなるラジエータ14及び排気マフラー15をエンジンルーム8の後方に位置させるので、エンジンルーム8内の温度上昇を容易に抑制できる。
更に、エンジン5が内蔵された後部ボックス部8bの左右幅寸法Wbに比べて、ミッションケース7が内蔵された前部ボックス部8aの左右幅寸法Wfの方が大きくなっており、外気の取り込み側であるエンジンルーム8前部の容積を広く取れるから、エンジン5及びミッションケース7冷却用の外気をより一層多く確保できることになる。従って、エンジン5やミッションケース7の冷却効率の向上に高い効果を発揮できる。
前部ボックス部8a上には、上向きに開口した物品収容部33を複数有する左右横長のトレー体32が配置されており、トレー体32上には、運転座席34を構成する座体35が、トレー体32の物品収容部33を開閉するように跳ね上げ可能又は着脱可能に配置されているから、運転座席34の下側を物品(荷)の収容空間として活用でき、物品収容部33内に入れた物品(荷)が雨に濡れたり外部に飛び出したりすることを、座体35にて確実に防止できる。
また、座体35は左右複数個に分割されていて、分割された各座体35がそれぞれ独立して跳ね上げ可能又は着脱可能に構成されているから、乗員(運転者及び同乗者)の人数や着座状態に応じて、トレー体32の物品収容部33を有効利用することが可能になる。
更に、運転座席34は、座体35と、座体35に対して複数段階又は無段階に角度調節可能な背もたれ体36とを有しているから、乗員(運転者や同乗者)の体格に合わせて背もたれ体36の角度を設定でき、楽な姿勢で着座できる。
しかも、背もたれ体36は左右複数個に分割されており、分割された各背もたれ体36がそれぞれ独立して複数段階又は無段階に角度調節可能に構成されているから、背もたれ体36の角度を、運転者及び同乗者各人の体格に合わせることができ、座り心地の良い設定にできる。
同乗者用の背もたれ体36(運転者用以外のもの)の後面には、物品(荷)を収容するための収容凹部39が、同乗者用の背もたれ体36を前倒しした場合に収容凹部39が上向きに開口するように形成されているから、運転者の近辺に物品(荷)を載置し易いという利点がある。収容凹部39を使用しない場合は、同乗者用の背もたれ体36を起立させておけば、収容凹部39内に埃等が溜まるのを抑制できる。
次に、キャビン28及び荷台52周辺の構造について説明する。前述の通り、ロプスフレーム27の左右両後部側は、側面視で荷台52の側面に一部重なるように後ろ向きに張り出した形状になっている(図7〜図11参照)。具体的には、左右の枠パイプ27aの後部側が、側面視で荷台52の側面に一部重なるほど後ろ向きに張り出している。このため、ロプスフレーム27にて囲われたキャビン28のスペース(乗降空間)が広くなっており、乗員(運転者及び同乗者)がキャビン28内に乗降し易い。
また、運転座席34と荷台52の間にロプスフレームが存在する構造に比べて、乗員が運転座席34に乗り込む姿勢で荷台52に荷を入れる際にロプスフレーム27が邪魔になることが少ないから、運転座席34への乗降動作と荷台52への荷の出し入れ動作とを、一連の動作(連続した動作)で簡単に行えるという利点もある。
図7〜図11に示すように、キャビン28内のうち運転座席34(前部ボックス部8a)の後方とリヤカウル9との間には、側面視く字状のステップ部72が設けられている。実施形態のステップ部72は、リヤカウル9と同様に、エンジンルーム8(前部ボックス部8aの後面と後部ボックス部8bの左右側部)に一体に設けられている。また、ステップ部72の左右外側はロプスフレーム27の枠パイプ27aにて支持されている。
図11に示すように、荷台52を最後方のスライド位置まで後退させた状態では、運転座席34とリヤカウル9と荷台52とで囲まれたステップ部72の上方空間に、人が乗り込めるようになっている。この場合、荷台52の前面には、ステップ部72上の人が凭れ掛かる左右一対の補助クッション体74を備えている。ステップ部72の左右外側には当該部位を仕切る側ガード板73が設けられている(図7参照)。実施形態の側ガード板73は前部ボックス部8aの側面部から後方に延びている。
かかる構成によると、運転座席34とリヤカウル9とで囲まれたステップ部72の上方空間を物品(荷)の収容空間として活用でき、乗員の近辺に物品(荷)を載置し易い。また、ステップ部72の左右外側に側ガード板73を設けているので、ステップ部72上に載置された物品(荷)の脱落を簡単に防止できる。
その上、荷台52を最後方のスライド位置まで後退させれば、運転座席34とリヤカウル9と荷台52とで囲まれたステップ部72の上方空間に人が乗り込めるので、UTV1の乗員数を簡単に増加できる。更に、荷台52の前面に設けられた補助クッション体74により、ステップ部72上に乗った人の腰や背中を安定的に支持でき、運転座席34の後方にあるステップ部72での乗り心地を向上できる。また、側ガード板73の存在により、ステップ部72上に乗った人の足が走行機体2から左右外側に飛び出るのを防止できる。
(2)補助台の第1実施形態(図13)
次に、補助台90の具体的な構造の例を説明する。まず、図13及び図14に基づいて第1実施形態を説明する。図13のうち(A)は延長荷台として使用している状態の側面図、(B)は(A)のB−B視断面図、(C)は(A)のC−C視断面図である。(D)は折り畳み途中での側面図、(E)は荷台52のテールゲートとして機能させている状態での(D)のE−E視断面図、(F)は(C)に対応した部分の分離斜視図である。
補助台90は、延長荷台として使用している状態で底板として機能するメインプレート100と、延長荷台として使用している状態でとして機能するバックカバー101とを有しており、メインプレート100の左右両側部は断面L形の縁材102で構成されている。一方、荷台52の後端部には水平片と下向き片とを有する断面L形の補強材103を設けており、補強材103の水平片にメインプレート100の縁材102が第1蝶番104で回動自在に連結されている。補助台90を延長荷台として使用する状態で、補助台90のメインプレート100は荷台52の底板と同一面を成すように設定されている。
また、荷台52における左右補強材103に、水平姿勢のメインプレート100を下方から支持するストッパーブラケット105が固着されている。図13(B)に示すように、ストッパーブラケット105は荷台52の側板の外側に配置されている。メインプレート100は、荷台52として機能させた状態で荷台52の側板と略同じ高さになるように設定されている。
バックカバー101はメインプレート100の後端に第2蝶番106で回動自在に連結されている。また、メインプレート100とバックカバー101とは、それらの左右外側に配置された2本のリンク107,108で連結されている。すなわち、メインプレート100の縁材102に左右横長の第1ピン109で第1リンク107が回動自在に連結されていると共に、バックカバー101には左右横長の第2ピン110で第2リンク108が回動自在に連結されており、かつ、第1リンク107と第2リンク108とが第3ピン111で相対回動自在に連結されており、両リンク107,108が屈曲することにより、バックカバー101はメインプレート100に対して折り畳み・展開される。
この場合、第1リンク107のうち第3ピン111の近くに位置した端部に、両リンク107,108を直線姿勢に成すと第2リンク108の端面に当たる規制片112を一体に設けている(規制片112は第2蝶番106と反対側において第2リンク108の端面に当たっている)。このため、例えばリンク107,108に上方や手前から物が当たっても、バックカバー101はメインプレート100に対して直角の姿勢に保持される。
補助台90は荷台52のテールゲートとして機能させるにおいて、荷台52の後面を塞いだ状態に保持されている必要がある。その保持手段の例を図14に示している。図14のうち(A)は一部破断側面図、(B)は(A)のB−B視断面図である。この例では、荷台52における側板の後端部でかつ上部に、ロックレバー113を左右横長のピン114で上下回動自在に取付け、ロックレバー113に設けた鉤型のロック棒115を、メインプレート100における縁材102の終端に設けた端片102aの係合穴116に嵌め入れている。ロックレバー113は、プレート117にロック棒115と把手118とを溶接した構造になっており、ピン114に嵌め入れたねじりコイルばね119によってロック姿勢に付勢されている。
第1実施形態では、補助台90はリンク機構を利用して折り畳み式になっており、補助台90はワンタッチ的に折り畳んだり展開したりすることができる。また、補助台90を延長荷台として機能させた状態で、リンク107,108は荷が左右外側に脱落するのを防止する柵として機能している。
図13及び図14の例では、展開状態でバックカバー101はメインプレート100に対して直角の角度で広がっているが、図15の変形例に示すように、展開状態でバックカバー101をメインプレート100に対して鈍角の角度で広げる設定にしてもよい。例えばバックカバー101に対する第2リンク108の連結用穴を飛び飛びで複数個設けて、バックカバー101に対する第2リンク108の連結位置を変えることにより、メインプレート100に対するバックカバー101の開き角度を変更可能とすることも可能である。
(3)補助台の第2実施形態(図16)
図16に示す第2実施形態では、荷台52とメインプレート100との連結構造、及び、メインプレート100とバックカバー101との連結構造は基本的には第1実施形態と同じであり、本実施形態の特徴として、先ず、メインプレート100を水平姿勢に保持する手段として、荷台52における補強材103の後端に、下方と左右外側とに広がる板状のリアストッパー片103aを設ける一方、メインプレート100における縁材102の前端にも、下方と左右外側とに広がる板状のフロントストッパー102bを設け、これらのストッパー103a,102bを重ね合わせている。
また、他の特徴として、バックカバー101の倒れ姿勢を保持する手段としてチェン120を使用し、チェン120の一端部は荷台52の側板に離脱不能に取付け、チェン120の他端部はバックカバー101の自由端部に対して係脱自在と成している。図面では省略しているが、バックカバー101の自由端部には、チェン120の鎖を引っ掛け可能な鉤体を設けている。この実施形態では、バックカバー101に対するチェン120の引っ掛け位置を変えることにより、バックカバー101の角度を任意に調節できる。
チェン120は荷台52の側板に対して係止位置を変更可能とすることも可能である。また、チェン120は荷台52における側板の上端寄り部位や上下中間位置に連結すること可能であり、更に、二点鎖線で示すように、荷台52の側板と補助台90のメインプレート100とをチェン120′で連結することも可能である。
(4)補助台の第3実施形態(図17)
図17では第3実施形態を示している。この実施形態は、メインプレート100と荷台52との関係、及び、メインプレート100とバックカバー101との関係は第1実施形態と同じであり、特徴として、メインプレート100は第1スライドリンク121で連結し、バックカバー101は第2スライドリンク122でメインプレート100に連結している。
両スライドリンク121,122にはその長手方向に沿って長く延びる長穴が空いており、第1スライドリンク121はその一端部が荷台52における側板の上端部外面にピン123で回動可能に連結されており、メインプレート100の自由端寄り部位に横向き突設したスライドピン124が第1スライドリンク121の長穴に嵌まっている。従って、メインプレート100は起立姿勢と水平姿勢とに回動自在であると共に、水平姿勢では第1スライドリンク121で吊られた状態で高い安定性が確保されている。
また、第2スライドリンク122はその一端部がメインプレート100の回動支点寄り部位にピン125で回動可能に連結されており、バックカバー101の自由端寄り部位に横向き突設したスライドピン126が第2スライドリンク122の長穴に嵌まっている。従って、バックカバー101はメインプレート100と重なった倒れ姿勢とメインプレート100と直交した起こし姿勢とに回動自在であると共に、起こし姿勢では第2スライドリンク122で左右から掴まれたような状態になっていて高い安定性が確保されている。
(5)補助台の第4実施形態(図18)
図18では第4実施形態を示している。(A)は一部破断側面図、(B)は(A)のB−B視断面図である。この第4実施形態では補助台90をスライド式に構成しており、従って、バックカバー101はメインプレート100に対して回動不能に固定されており、また、補助台90のメインプレート100は荷台52の底板の下面箇所に配置されている。
そして、荷台52の左右側端部に内向き開口コの字状のガイドレール127が固定されており、このガイドレール127にメインプレート100の左右側端部をスライド自在に嵌め込むことで補助台90を前後スライド自在に支持している。また、荷台52における側板と補助台90のバックカバー101とは、Xリンクを複数連結した左右一対の伸縮式支持機構128で連結されている。この伸縮式支持機構128により、補助台90は倒れを防止又は抑制した状態で前後動自在に保持されている。伸縮式支持機構128は上下に複数対配置することも可能である。また、伸縮式支持機構としては、テレスコープ方式やサスペンションレール方式など様々のものを採用できる。
(6)補助台の第5実施形態(図19)
図19では第5実施形態を示している。(A)は要部側面図、(B)は(A)のB−B視断面図である。この第5実施形態の補助台90は、メインプレート100、メインプレート100に固定された左右側板129、メインプレート100の後端に回動自在に連結されたバックカバー101を備えている。補助台90の側板129は荷台52における側板の後端部に外側から重なっており、かつ、補助台90の側板129はその下端部が荷台52の側板にピン130で連結されており、補助台90はこのピン130を中心に後ろ倒しできる。
荷台52の底板と補助台90のメインプレート100とには、補助台90のメインプレート100を水平姿勢に保持するための下向きストッパー片131を形成している。また、補助台90のバックカバー101はフック132によってバックカバー101に係止できるようになっている。荷台52の側板にガイドピン133を横向き突設する一方、一点鎖線で示すように、補助台90の側板129にはピン133にスライド自在に嵌まる円弧状のガイド穴134を形成してもよい。
補助台90が荷台52のテールゲートとして機能している状態では、バックカバー101は側板129に取り付けたままにしておくことにより、荷台52の後部の上蓋として機能させてもよいし、起立状態のメインプレート100の裏面に重なるように倒しておいてもよい。
(7)その他
本願発明は、上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば荷台は前後スライド式や傾動式とすることには限らず、固定式にすることも可能である。また、補助台を構成するメインプレートやバックカバーは平板方式に限らず、パンチングメタルやラス板、或いは金網の方式にすることも可能である。
補助台やバックプレートを荷台のテールゲートとして機能する状態に保持する保持手段は、図14のような回動式操縦ハンドル(或いはフック)の方式に代えて、ピンを差し込む方式など、様々の機構を採用できる。更に、荷台の左右側部や前部は必ずしも板材で構成する必要はなく、フレーム構造とすることも可能である。
UTVの全体側面図である。 UTVの全体平面図である。 エンジンルームの側面断面図である。 エンジンルームの平面断面図である。 座体を跳ね上げ回動させた状態の要部拡大平面図である。 背もたれ体を前倒しした状態の要部拡大平面図である。 荷台が最後方のスライド位置にある状態の要部拡大側面図である。 最前方のスライド位置にある荷台をダンプ姿勢にした状態の要部拡大側面図である。 最後方のスライド位置にある荷台をダンプ姿勢にした状態の要部拡大側面図である。 UTVの全体斜視図である。 ステップ部上に人を乗せた状態の要部拡大側面図である。 (A)は移動案内手段の正面断面図、(B)はロック手段の正面断面図、(C)はロック手段の側面断面図である。 第1実施形態の補助台を示す図である。 第1実施形態における補助台のロック機構を示す図である。 第1実施形態の補助台の変形例を示す図である。 第2実施形態の補助台を示す図である。 第3実施形態の補助台を示す図である。 第4実施形態の補助台を示す図である。 第5実施形態の補助台を示す図である。
符号の説明
1 多目的車両としてのUTV
2 走行機体
5 エンジン
8 エンジンルーム
8a 前部ボックス部
8b 後部ボックス部
26 操縦ハンドル
27 ロプスフレーム
32 トレー体
34 運転座席
52 荷台
53 移動案内手段
61 荷台固定レバー
72 ステップ部
73 側ガード板
74 補助クッション体
90 補助台
100 補助台のメインプレート
101 補助台のバックカバー
107,108,121,122 姿勢保持手段の一例としてのリンク
120 姿勢保持手段の一例としてのチェン
128 伸縮式支持機構

Claims (5)

  1. エンジンを搭載すると共に操縦ハンドルと運転座席とを有する走行機体のうち前記運転座席の後ろ側に荷台が配置されており、前記荷台の後端部に、当該荷台の後ろに突出して延長荷台となる補助台を設けており、前記補助台には、当該補助台を荷台の後ろに突出させた状態で荷が後ろに落下することを阻止するバックカバーが設けられている、
    多目的車両。
  2. 前記補助台は、前記荷台の後方に突出させた状態で荷を支持するメインプレートと前記バックカバーとを有しており、前記メインプレートは荷台の背面を覆う起立姿勢と略水平状の後ろ倒し姿勢とに姿勢変更自在となるように荷台の後端部に回動可能に連結されており、前記バックカバーは、前記メインプレートとほぼ重なる姿勢とメインプレートから起きた姿勢とに姿勢変更自在となるようにメインプレートに取付けられており、このため補助台は折り畳み式になっている、
    請求項1に記載した多目的車両。
  3. 前記補助台のバックカバーとメインプレートとは、それらバックカバー及びメインプレートの左右外側に配置したリンク機構又はチェン若しくはワイヤーによって相対回動可能に連結されており、前記リンク機構又はチェン若しくはワイヤーにより、メインプレートに対するバックカバーの後ろ倒し姿勢が規制されている、
    請求項2に記載した多目的車両。
  4. 前記補助台は荷台に前後スライド可能に取付けられている、
    請求項1に記載した多目的車両。
  5. 前記荷台は、前後方向に自在に移動させ得る状態で走行機体に取付けられている一方、前記荷台に対する補助台の後ろ向き突出寸法は、荷台が走行機体に対して後退し得る最大寸法とおおむね同じ程度に設定されている、
    請求項1〜4のうちのいずれかに記載した多目的車両。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015030348A (ja) * 2013-08-01 2015-02-16 三菱重工業株式会社 支持治具およびそれを用いた航空機の組立方法

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