JP2010091807A - 高周波発振器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レーザ光源が発生したレーザ光を光変調器により変調し、光ファイバを介して伝送した変調後のレーザ光を光電変換器により高周波信号に変換し、変換後の高周波信号からバンドパスフィルタにより所定の通過帯域成分を取り出し、当該所定の通過帯域成分の高周波信号の周波数を変調信号として前記光変調器に帰還すると共に発振信号として出力する高周波発振器において、高周波信号の周波数が一定になるように制御するPLL制御手段と、当該高周波発振器の発振周波数の変動をPLL制御手段の予め設定した周波数引き込み範囲内に納めるように高周波信号の位相を調整する位相調整手段を備えた。
【選択図】図1
Description
このような光電気発振器では、光路に光ファイバ等を用いて長距離化することで、低位相雑音化を実現しているが、一方で周囲の環境温度の変動により、ファイバの熱伸縮が生じ、信号周波数が変動するという問題がある。この問題を解決する方法として、光変調器までの帰還路に位相ロックループ(Phase Lock Loop、以下「PLL」と称する)を設け、電気信号である高周波信号の位相を自動的に制御することで、信号周波数を安定化させる方法が提案できる。また、PLL制御では、基準発振器を設けることにより、信号周波数を基準発振器の周波数、あるいはこの周波数が逓倍された周波数(もしくは分周された周波数)に一致させることができる。
また、この発明は、PLL制御を用いない構成においても、発振周波数の変動を抑えることが可能な高周波発振器を得ることを目的とする。
図1は、この発明の実施の形態1による高周波発振器の機能構成を示すブロック回路図である。
図1において、この高周波発振器は、大きく分けて光信号を伝送する光伝送系1と、電気信号である高周波信号(以下、「RF信号」と称する)を伝送するRF信号伝送系2(電気伝送系)とから構成されている。光伝送系1は、レーザ光源10、光学路(例えば光ファイバ)11、光変調器12、光ファイバ13および光電変換器14により構成されている。RF信号伝送系2は、バンドパスフィルタ15、PLL制御系(PLL制御手段)3、移相器18、アンプ19およびカプラ20により構成されている。また、RF信号伝送系2に含まるPLL制御系3は、移相器16、カプラ17、基準発振器21、分周器22およびPLL回路23により構成されている。
光伝送系1において、レーザ光源10はレーザ光を発生し、発生したレーザ光を、例えば光ファイバ11によって接続され光変調器12に出力する。光変調器12は、レーザ光源10から与えられたレーザ光を、RF信号伝送系2のカプラ20から与えられるRF信号に応じて強度変調し、変調後のレーザ光を光ファイバ13に出力する。光ファイバ13は、光変調器12から出力された変調後のレーザ光を光電変換器14に伝送する。光電変換器14では、光ファイバ13により伝送された変調後のレーザ光を直接検波(自乗検波)によってRF信号に変換し、変換後のRF信号を、例えば同軸ケーブル等の電線ケーブルを介してRF信号伝送系2のバンドパスフィルタ15に伝送する。
光変調器12では、カプラ20で分岐された他方のRF信号を変調信号としてレーザ光を強度変調する。この高周波発振器は、光変調器12にRF信号を入力させることにより帰還回路を構成しているが、この帰還回路において、回路全体の損失よりも大きくなるように帰還ゲインを設定することにより、バンドパスフィルタ15で設定された所定の周波数で発振することになる。
まず、発振モードについて説明する。
一般に光電気発振器では、レーザ光の伝送路として電気ケーブルよりも損失の小さい光ファイバを用いることにより、伝送路の延長化を図っている。これにより、発振のQ値が増加され、通常の高周波発振器よりも位相雑音が低減される。しかし、一方で周囲の環境温度の変動により発振周波数が変動するという課題がある。図2は、この実施の形態1における高周波発振器の発振モードと、内部のバンドパスフィルタの透過スペクトルを表す模式図である。発振モードとは、発振器内全ループ長の逆数に比例する発振しうるモードのことであり、図2のように、バンドパスフィルタ(BPF)の透過スペクトルにおいて透過率が最も高いモードで発振信号が得られる。このとき、周囲の環境温度が変動すると、それに伴うループ長の変化により発振モード周波数が変動し、発振信号の周波数が変動する。そのため、PLLを用いた位相制御を行っている。
図3は、PLL制御の周波数引き込み範囲を表す模式図である。図3のように、PLL制御では、発振周波数設定値(基準発振器21の基準信号の周波数×分周器22の分周数)を決定し、発振周波数がこの設定値と一致するためのフィードバック回路を構成している。このとき、発振周波数を上記設定値に引き込むための周波数範囲は、PLL制御に用いている移相器16の位相シフト量の性能に比例する。つまりこの位相シフト量の性能のみで決定される。また、発振周波数が上記PLL制御の周波数引き込み範囲外に存在する場合、PLL制御は不可能となる。
前提条件1: ファイバ長の伸縮量は、周囲の環境温度の変動範囲に比例するとし、周囲の環境温度が決まれば、そのときの発振モードも決定されるとする。
前提条件2: PLLによる周波数引き込み範囲量は、10℃〜40℃の間の発振モードの変動量と同一であるとする。
前提条件3: 周囲の環境温度が増加するとファイバ長は伸長するとし、40℃時発振モードの方が、10℃時に比べて周波数の値が小さいとする。
なお、前提条件1および前提条件3は、汎用性の高いUV樹脂やナイロン素材でコーティングされたファイバにおいては、成り立つ条件である。
また、前述の説明では、分かりやすくするため、周囲の環境温度を10℃〜40℃と仮定し、また前提条件1〜3が成立するものとしていたが、これらの仮定や前提条件は、成立していなくても前述した内容と同様の効果を得ることはできるため、必ずしも成立している必要はない。このことは、以降の他の実施の形態においても当てはまることである。
また、移相器18を用いなくても、例えば同軸ケーブルの長さを調節することでも前述した内容と同様の効果を得ることができる。
また、カプラ17,20の分岐比については特に言及していないが、カプラ17については、高周波発振器が発振するための条件およびPLL制御を実施するための条件、一方、カプラ20については高周波発振器が発振するための条件を満たしていれば、どのような分岐比でも構わない。このことは、以降の他の実施の形態においても当てはまることである。
図10は、この発明の実施の形態2による高周波発振器の機能構成を示すブロック回路図である。図において、図1に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略するものとする。図10の構成は、図1の構成に対して、温度検出器41、位相シフト量判別手段42および電圧発生手段43を設けたものである。
ここでは、この高周波発振器の動作および効果を分かりやすく説明するため、前述した実施の形態1と同様、周囲の環境温度10℃〜40℃の間でPLL制御を実施する場合について述べる。また、以下の説明において、前述した前提条件1〜3が成立しているものと仮定する。
図10において、温度検出器41は、この高周波発振器の周囲の環境温度を検出し、この検出温度を表す温度情報信号を位相シフト量判別手段42へ出力する。次に、位相シフト量判別手段42は、温度検出器41からの温度情報信号を受信すると、この温度情報信号が示す温度検出器41による検出温度に応じて、移相器18で調整するための所望の位相シフト量を判別する。ここでは、例えば、温度検出器41で検出した環境温度が25℃の場合、PLL制御を行わないときの発振信号が、図6における周囲環境温度10℃時の発振モードから周囲環境温度40℃時の発振モードまでの間のちょうど中心に発生するために必要な位相シフト量を判別する。そして、判別した位相シフト量を表す位相シフト量情報信号を電圧発生手段43へ出力する。電圧発生手段43では、位相シフト量情報信号を受信すると、この信号が指示する位相シフト量に応じた制御電圧値を生成して移相器18へ出力する。移相器18では、電圧発生手段43からの制御電圧値に応じて、カプラ17からのRF信号の位相をシフトさせる。
前述した実施の形態1の高周波発振器においては、例えば周囲環境温度10℃時の発振モードと、周囲環境温度40℃時の発振モードの周波数が既知であるとするなど、環境温度と発振モードとの対応があらかじめ既知であるとしていた。しかし、図10の高周波発振器では、環境温度と発振モードとの対応が既知でない場合でも、PLL制御を行わないときの発振信号の周波数とそのときの温度検出器41で検出した環境温度から、環境温度と発振モードとの対応が明確になり、実施の形態1と同様な効果を得ることができる。
また、例えば初期の設定時に対し、環境温度に対する発振モードにずれが生じて、環境温度と発振モードとの対応が不明となる場合でも、図10の高周波発振器では、環境温度と発振モードとの対応が明確になり、実施の形態1と同様な効果を得ることができる。
図13は、この発明の実施の形態3による高周波発振器の機能構成を示すブロック回路図である。図において、図1に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略するものとする。図13は、図1の構成の移相器18と光ファイバ13に代えて、温度検出器41、制御信号出力部71、分岐器72、光路切り替え器73,74、光路長が異なる複数の光ファイバ75,76を設けた構成としている。
次に、動作について説明する。
ここで、この高周波発振器の動作および効果を分かりやすく説明するために、高周波発振信号の周波数を10GHzとし、移相器16で調整可能な位相シフト量を360度とする。また、周波数f[Hz]の信号の位相がΔφ[度]シフトしたときの、発振器ループ長の変動量ΔL[cm]は、ファイバの屈折率nを考慮すると、(1)式で表される。
(1)式に、f=10GHz、Δφ=360度を代入すると、ΔL=2.1cmが得られる。そこで、光ファイバ75の長さをLmin (Lmin >4.2cm)、光ファイバ76の長さをLmin −2.1cmとする。
この高周波発振器の周波数制御を説明するためのスペクトルを図14に示すが、周囲環境温度が10℃〜40℃の間にあるときは、PLL制御による周波数引き込みが可能だが、40℃以上の場合には引き込みは不可能である。このとき、前述した条件のもとでは、ファイバ長は環境温度10℃時に対して2.1cm以上伸張していることになる。そこで、図14のように、周囲環境温度が40℃になる直前に、ファイバ長が2.1cm短い方の光路へ切り替えることで、発振モードは再び発振周波数設定値と一致し、引き続きPLL制御が実施可能となる。したがって、図13のような構成とすることで、従来に対し、周波数制御可能な温度範囲を増加させることができるという効果が得られる。
また、光ファイバ75,76,77の長さについては、前述した長さに設定しなくても、光路切り替え器73,74により光路を切り替えることで、周波数制御可能な温度範囲を増加させることができ、かつ前述したように切り替え後も常にPLL制御が可能であれば、どのような長さでも構わない。このことは、以降の他の実施の形態においても当てはまることである。
図18は、この発明の実施の形態4による高周波発振器の機能構成を示すブロック回路図である。図において、図15に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略するものとする。図18は、図15の構成の光ファイバ75〜77の代わりに、光ファイバ82,83,84を設けると共に光変調器12と光路切り替え器73の間の光路として光ファイバ81を設けた構成としている。ここでは、光ファイバ82,83,84は長さが異なる光ファイバとする。また、高周波発振器において使用する光ファイバの長さの大部分を光ファイバ81に割当て、これに対して光ファイバ82,83,84には光ファイバ81に対して十分短い長さのファイバを割当てるように構成する。
この図18の高周波発振器の動作においては、光変調器12における変調後のレーザ光は光ファイバ81を通して光路切り替え器73に伝送される。また、光路切り替え器73,74は、分岐器72から切り替え制御信号を受信した場合に、切り替え制御信号に応じて光ファイバ82,83,84のうちから所望の光路の光ファイバを選択して光ファイバ81と光電変換器14の間に接続する。その他の動作については、前述の実施の形態3と同様である。
この高周波発振器において長い光ファイバを使用する場合、その長さの大部分を光ファイバ81に割当て、残りの短い部分を光路切り替え器73,74により切り替えられる光ファイバ82,83,84に割当てる。光ファイバ82,83,84は、具体的には移相器16の位相シフト量に対応した長さ程度(前述した条件のもとでは2.1cm程度)に設定する。このことにより、図15(図16、図17も同様)の場合と同じファイバ長を使用した場合に対し、光路切り替え器73,74で切り替えるファイバ長を短尺化できるため、例えば小型化やコスト低減等のメリットが得られる。
なお、図18の例では、光ファイバの大部分の長さを、光変調器12と光路切り替え器73の間に割り当てたが、代わりに光路切り替え器74と光電変換器14の間の光ファイバに割当てても同様ある。
以上のように、この実施の形態4によれば、上記実施の形態3の構成に加え、光変調器12と光電変換器14の間で使用する光ファイバの長さの大部分を複数光路切り替え器間以外の光路に割当て、複数の光路切り替え器間の複数の光ファイバには十分短い光ファイバを割当てるようにしたので、実施の形態3の効果に加え、小型化やコスト低減等の効果が得られる。
図19は、この発明の実施の形態5による高周波発振器の機能構成を示すブロック回路図である。図において、図1に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略するものとする。図19は、図1の構成の位相器18に代えて、温度検出器41、制御信号出力部71、分岐器72、伝送路切り替え器91,92、RF信号伝送路93,94,95を設けた構成としている。なお、RF信号伝送路93,94,95はそれぞれ長さの異なる伝送路とする。また、制御信号出力部71からの切り替え制御信号が、分岐器72により2つに分岐されて伝送路切り替え器91,92に与えられるように前述の実施の形態3の図15と類似する構成をしている。
図19の高周波発振器の動作において、光変調器12からの変調後のレーザ光は、上記実施の形態1の図1の場合と同様、光ファイバ13を通して光電変換器14に伝送される。また、温度検出器41、制御信号出力部71および分岐器72の動作は、図15の場合と同様である。伝送路切り替え器91,92は、分岐器72から制御信号出力部71が出力した切り替え制御信号を受信した場合、この制御信号に応じてRF信号伝送路93,94,95のうちから所望の長さの伝送路を選択してカプラ17とアンプ間に接続する。
一般的に光路切り替え器として用いられる光スイッチは、市販品でミリ秒オーダー程度の切り替え時間が生じるが、一方、例えばRF信号の伝送路切り替え器として用いることのできる半導体スイッチは、市販品でナノ秒オーダー程度の切り替え時間のものが入手可能である。したがって、経路の切り替えにRF信号用の伝送路切り替え器を用いることで、切り替え時間の短縮化が可能になるという効果が得られる。
図20は、この発明の実施の形態6による高周波発振器の機能構成を示すブロック回路図である。図において、図1に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略するものとする。図20では、図1の構成にある移相器18を設けず、またレーザ光源10の代わりに波長可変レーザ光源101を設け、さらに、温度検出器41と出力波長判別手段111を設けた構成としている。したがって、図20の場合の光伝送系1は、波長可変レーザ光源101、光変調器12、光ファイバ11,13等、光電変換器14により構成されることになる。
波長可変レーザ光源101で発生したレーザ光が光変調器12に出力される。温度検出器41は、この高周波発振器の周囲の環境温度を検出し、この検出温度を表わす温度情報信号を出力波長判別手段111へ出力する。出力波長判別手段111は、温度検出器41からの温度情報信号を受信すると、この温度情報信号が示す温度検出器41による検出温度に応じて波長可変レーザ光源101から発生させるべきレーザ光の所望の出力波長を判別し、この判別した波長を表す波長情報信号を波長可変レーザ光源101へ出力する。ここで判別されるレーザ光の所望の出力波長とは、当該高周波発振器の発振周波数の変動をPLL制御の予め設定した周波数引き込み範囲内に納めるために必要な波長である。波長可変レーザ光源101は、出力波長判別手段111からの波長情報信号を受けると、波長情報信号で指示している所望の出力波長のレーザ光を発生する。なお、その他の動作については、前述の実施の形態1と同様である。
ここで、この高周波発振器の効果を分かりやすく説明するため、周囲の環境温度10℃〜40℃の間でPLL制御を実施する場合について、以下で述べる。なお、以下の説明において、前述した前提条件1および前提条件3が成立しているものと仮定する。
一般的に、前述した環境温度程度の変動が生じた場合、この高周波発振器において、周波数変動が生じるための最も大きな要因は、光ファイバの熱伸縮による長さの変動である。また、光ファイバ自身の主な材料である石英ガラスの線膨張率が1ppm/℃以下であるのに対し、光ファイバの保護被覆として多く用いられるUV樹脂やナイロン等の素材は、線膨張率が10ppm/℃以上であるものが多いため、この光ファイバの熱伸縮による長さ変動は、一般的には保護被覆の伸縮による変動が支配的となる場合が多い。ここで、高周波発振器の効果を分かりやすく説明するため、この高周波発振器内で用いるファイバ長を1000mとし、光ファイバの熱伸縮による長さ変動を10ppm/℃と仮定する。
ΔL(10℃−40℃)=1000×10・10(-6) ・(40−10)=0.3[m]
(2)
次に、このΔL(10℃−40℃)のファイバ長変動量分の伝播時間差を生じさせるために必要な光の波長差をΔλとすると、Δλは、ΔL(10℃−40℃)を用いて(3)式のように表すことができる。
(3)式に、c=3.0×108m/s、n=1.45、dSMF=17ps/km/nmおよびΔL(10℃−40℃)=0.3mを代入すると、Δλ=85nmが得られる。
前提条件4: 分散による2つの波長の光の伝播時間差、つまりこの差から得られるファイバ長変動への換算量と、周囲の環境温度の変動で生じるファイバ長変動量とが1対1の対応関係であり、周囲の環境温度が変動した場合、その変動で生じるファイバ長変動量を補正するために必要なレーザ光の波長変化量を出力波長判別手段111で判別できるとする。
このとき、(2)式および(3)式と前提条件4から、周囲の環境温度が10℃〜40℃だけではなく、任意の範囲で変動した場合でも、その変動で生じるファイバ長変動量を補正するために必要なレーザ光の波長変化量を出力波長判別手段111で判別できる。したがって、この図20における高周波発振器により、周囲の環境温度が変動した場合でも、周波数を安定化させることができるという効果が得られる。
また、使用する光ファイバはSMFと仮定したが、別にSMFでなくても構わない。
また、光ファイバの分散値は17ps/nm/kmで一定値と仮定したが、光ファイバによっては波長により分散値が異なる場合がある。ただし、各波長における分散値が既知であれば、(2)式および(3)式を用いることで、波長可変レーザ光源101における所望のレーザ光の波長変化量を導出することができるため、前述したように一定値でなくても構わない。
また、出力波長判別手段111は、温度検出器41で検出した環境温度からレーザ光の所望の出力波長を判別しているが、これに限らず、高周波発振器の出力端側で分岐した発振信号の周波数またはPLL制御手段で位相シフトに用いる制御信号の電圧値に基づいて所望の出力波長を判別するようにしてもよい。
Claims (18)
- レーザ光源から発生されたレーザ光を光変調器により変調し、光ファイバを介して伝送した変調後のレーザ光を光電変換器により高周波信号に変換し、変換後の高周波信号からバンドパスフィルタにより所定の通過帯域成分を取り出し、当該所定の通過帯域成分の高周波信号を変調信号として前記光変調器に帰還すると共に発振信号として出力する高周波発振器において、
前記高周波信号の周波数が一定になるように制御するPLL制御手段と、
当該高周波発振器の発振周波数の変動を前記PLL制御手段の予め設定した周波数引き込み範囲内に納めるように前記高周波信号の位相を調整する位相調整手段を備えたことを特徴とする高周波発振器。 - 位相調整手段は、光電変換器と光変調器の間に設けられ、高周波信号の位相を直接変化させる移相器を有したことを特徴とする請求項1記載の高周波発振器。
- 位相調整手段は、光変調器と光電変換器の間に設けられ、高周波信号の位相を調整する光路の長さを設定する光遅延器を有したことを特徴とする請求項1記載の高周波発振器。
- 位相調整手段は、
当該高周波発振器の周囲の環境温度を検出する温度検出器と、
前記検出された環境温度に基づいて当該位相調整手段で調整する所望の位相シフト量を判別する位相シフト量判別手段と、
前記判別された所望の位相シフト量に応じた制御電圧値を生成する電圧発生手段を有し、
前記生成された制御電圧値に応じて高周波信号の位相を調整することを特徴とする請求項2記載の高周波発振器。 - 位相調整手段は、
当該高周波発振器の発振信号の周波数に基づいて当該位相調整手段で調整する所望の位相シフト量を判別する位相シフト量判別手段と、
前記判別された所望の位相シフト量に応じた制御電圧値を生成する電圧発生手段を有し、
前記生成された制御電圧値に応じて高周波信号の位相を調整することを特徴とする請求項2記載の高周波発振器。 - 位相調整手段は、
PLL制御手段で位相シフトに用いる制御信号の電圧値を検出する電圧検出器と、
前記検出された制御信号の電圧値に基づいて当該位相調整手段で調整する所望の位相シフト量を判別する位相シフト量判別手段と、
前記判別された所望の位相シフト量に応じた制御電圧値を生成する電圧発生手段を有し、
前記生成された制御電圧値に応じて高周波信号の位相を調整することを特徴とする請求項2記載の高周波発振器。 - 位相調整手段は、
当該高周波発振器の周囲の環境温度を検出する温度検出器と、
前記検出された環境温度に基づいて切り替え制御信号を出力する制御信号出力部と、
それぞれ光路長が異なる複数の光ファイバと、
前記切り替え制御信号に応じて前記複数の光ファイバのうちから所望の光路長の光ファイバを選択して光変調器と光電変換器の間の光伝送路の一部として接続する光路切り替え器を有したことを特徴とする請求項1記載の高周波発振器。 - 位相調整手段は、
当該高周波発振器の発振信号の周波数に基づいて切り替え制御信号を出力する制御信号出力部と、
それぞれ光路長が互いに異なる複数の光ファイバと、
前記切り替え制御信号に応じて前記複数の光ファイバのうちから所望の光路長の光ファイバ選択して光変調器と光電変換器の間の光伝送路の一部として接続する光路切り替え器を有したことを特徴とする請求項1記載の高周波発振器。 - 位相調整手段は、
PLL制御手段で位相シフトに用いる制御信号の電圧値を検出する電圧検出器と、
前記電圧検出器で検出された電圧値に基づいて切り替え制御信号を出力する制御信号出力部と、
それぞれ光路長が異なる複数の光ファイバと、
前記切り替え制御信号に応じて前記複数の光ファイバのうちから所望の光路長の光ファイバを選択して光変調器と光電変換器の間の光伝送路の一部として接続する光路切り替え器を有したことを特徴とする請求項1記載の高周波発振器。 - 光変調器と光電変換器の間で使用する光ファイバの長さの大部分を複数光路切り替え器間以外の光路に割当て、残りの短い部分を前記複数光路切り替え器で切り替える複数の光ファイバに割当てたことを特徴とする請求項7から請求項9のうちのいずれか1項記載の高周波発振器。
- 位相調整手段は、
当該高周波発振器の周囲の環境温度を検出する温度検出器と、
前記検出された環境温度に基づいて切り替え制御信号を出力する制御信号出力部と、
それぞれ長さが異なる複数の電気信号伝送路と、
前記切り替え制御信号に応じて前記複数の電気信号伝送路のうちから所望の長さの電気信号伝送路を選択して光電変換器と光変調器の間のRF伝送路の一部として接続する伝送路切り替え器を有したことを特徴とする請求項1記載の高周波発振器。 - 位相調整手段は、
当該高周波発振器の発振信号の周波数に基づいて切り替え制御信号を出力する制御信号出力部と、
それぞれ長さが異なる複数の電気信号伝送路と、
前記切り替え制御信号に応じて前記複数の電気信号伝送路のうちから所望の長さの電気信号伝送路を選択して光電変換器と光変調器の間のRF伝送路の一部として接続する伝送路切り替え器を有したことを特徴とする請求項1記載の高周波発振器。 - 位相調整手段は、
PLL制御手段で位相シフトに用いる制御信号の電圧値を検出する電圧検出器と、
前記電圧検出器で検出された電圧値に基づいて切り替え制御信号を出力する制御信号出力部と、
それぞれ長さが異なる複数の電気信号伝送路と、
前記切り替え制御信号に応じて前記複数の電気信号伝送路のうちから所望の長さの電気信号伝送路を選択して光電変換器と記光変調器の間のRF伝送路に接続する伝送路切り替え器を有したことを特徴とする請求項1記載の高周波発振器。 - レーザ光源から発生されたレーザ光を光変調器により変調し、光ファイバを介して伝送した変調後のレーザ光を光電変換器により高周波信号に変換し、変換後の高周波信号からバンドパスフィルタにより所定の通過帯域成分を取り出し、当該所定の通過帯域成分の高周波信号の周波数を変調信号として前記光変調器に帰還すると共に発振信号として出力する高周波発振器において、
前記所定の通過帯域成分の高周波信号の周波数が一定になるように制御するPLL制御手段と、
当該高周波発振器の周囲の環境温度を検出する温度検出器と、
前記検出された環境温度に基づいて、当該高周波発振器の発振周波数の変動を前記PLL制御手段の予め設定した周波数引き込み範囲内に納めるために必要なレーザ光の所望の出力波長を判別する出力波長判別手段を備え、
前記レーザ光源として、前記判別された所望の出力波長のレーザ光を発生する波長可変レーザ光源を使用したことを特徴とする高周波発振器。 - 出力波長判別手段は、温度検出器で検出された環境温度の代わりに、当該高周波発振器の発振信号の周波数に基づいてレーザ光の所望の出力波長を判別するようにしたことを特徴とする請求項14記載の高周波発振器。
- 出力波長判別手段は、温度検出器で検出された環境温度の代りに、PLL制御手段で位相シフトに用いる制御信号の電圧値に基づいてレーザの所望の出力波長を判別するようにしたことを特徴とする請求項14記載の高周波発振器。
- レーザ光源から発生されたレーザ光を光変調器で変調し、光ファイバを介して伝送した変調後のレーザ光を光電変換器により高周波信号に変換し、変換後の高周波信号からバンドパスフィルタにより所定の通過帯域成分を取り出し、当該所定の通過帯域成分の高周波信号を変調信号として前記光変調器に帰還すると共に発振信号として出力する高周波発振器において、
当該高周波発振器の周囲の環境温度を検出する温度検出器と、
前記検出された環境温度に基づいて、当該高周波発振器の発振周波数の変動を抑えるために必要なレーザ光の所望の出力波長を判別し、判別した所望の出力波長を表す波長情報信号を出力する出力波長判別手段を備え、
前記レーザ光源として、入力される前記波長情報信号が指示する所望の出力波長のレーザ光を発生する波長可変レーザ光源を使用したことを特徴とする高周波発振器。 - 出力波長判別手段は、温度検出器で検出された検出温度の代わりに、当該高周波発振器の発振信号の周波数に基づいてレーザ光の所望の出力波長を判別するようにしたことを特徴とする請求項17記載の高周波発振器。
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