JP2010088588A - 使い捨ておむつ - Google Patents

使い捨ておむつ Download PDF

Info

Publication number
JP2010088588A
JP2010088588A JP2008260040A JP2008260040A JP2010088588A JP 2010088588 A JP2010088588 A JP 2010088588A JP 2008260040 A JP2008260040 A JP 2008260040A JP 2008260040 A JP2008260040 A JP 2008260040A JP 2010088588 A JP2010088588 A JP 2010088588A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
diaper
fiber nonwoven
nonwoven fabric
waist
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008260040A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5185761B2 (ja
Inventor
Atsuki Toda
温樹 戸田
Katsumi Mizutani
勝己 水谷
Maiko Suzuki
麻衣子 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unicharm Corp
Original Assignee
Unicharm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unicharm Corp filed Critical Unicharm Corp
Priority to JP2008260040A priority Critical patent/JP5185761B2/ja
Publication of JP2010088588A publication Critical patent/JP2010088588A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5185761B2 publication Critical patent/JP5185761B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】繊維不織布特有の肌触りや柔らかさを損ねることなく、着用操作中にサイドパネルの一部が切れたり、破断したりすることのない使い捨ておむつを提供する。
【解決手段】縦方向Y及び横方向Xと、肌当接面側及びこれに対向する非肌当接面側と、第1ウエスト域11、第2ウエスト域12、第1及び第2ウエスト域11,12間に延びるクロッチ域13とを有するおむつ本体14と、第1及び第2ウエスト域11,12を互いに係脱可能に連結するファスニング手段とを含む使い捨ておむつ10において、一対のサイドパネル16A,Bが、第1ウエスト域11の両側縁部から前記横方向X外方へ延び、ファスニング手段が、サイドパネル16A,Bに配置された第1ファスニング要素32,33と、第2ウエスト域12に配置された第2ファスニング要素34とから構成され、サイドパネル16A,Bは繊維が実質的に横方向Xに配向する繊維不織布シートを形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、使い捨てのおむつ、さらに詳しくは、おむつの前後ウエスト域を連結するためのファスニング手段を有する使い捨ておむつに関する。
従来、前後ウエスト域を係脱可能に連結するファスニング手段を有する使い捨ておむつは公知である。例えば、特許文献1には、おむつ本体の後ウエスト域の両側縁部に固定され、該両側縁部から横方向外方へ延び、その内面に第1ファスニング要素が形成されているテープファスナと、前ウエスト域の中央部において横方向へ延び、前記第1ファスニング要素を剥離可能に止着することのできる第2ファスニング要素とを含む使い捨ておむつが開示されている。
特開平07−313550号公報
特許文献1に開示された発明の着用物品では、前ウエスト域の両側縁部において、おむつの肌当接面側に位置するトップシートと非肌当接面側に位置するバックシートとから形成されたサイドフラップの内部に、テープファスナの固定部と重なるように補強シートが介在されている。
これにより、おむつの両側縁部の強度が向上するので、着用操作時に両側縁部を横方向(胴周り方向)へ引っ張ったとしてもテープファスナがおむつ本体から抜け落ちたり、着用中にテープファスナの位置が上下方向へずれて、おむつの装着位置がずれるおそれはない。
しかし、このように、おむつの両側縁部、とりわけテープファスナの固定部近傍の強度を向上させるために補強シートがトップシートとバックシートとの間に介在されている場合には、該領域の剛性が高くなって不織布特有の肌触りや柔らかさが阻害されてしまうおそれがある。また、テープファスナの固定部近傍の強度は向上するが、テープファスナ自体の強度が向上するものではないので、着用操作によって、テープファスナの自由端部が破れたり、よじれたりするおそれがある。
そこで、本発明では、繊維不織布特有の肌触りや柔らかさを損ねることなく、かつ、着用操作の際又は着用中にサイドパネルやテープファスナの一部が切れたり、捩れたりすることのない使い捨ておむつを提供することを課題としている。
前記課題を解決するために、本願発明が対象とするのは、縦方向及び横方向と、肌当接面側及びこれに対向する非肌当接面側と、前後ウエスト域の一方である第1ウエスト域と、前記前後ウエスト域の他方である第2ウエスト域と、前記第1及び第2ウエスト域間に延びるクロッチ域とを有するおむつ本体と、前記第1及び第2ウエスト域を互いに連結するファスニング手段とを含む使い捨ておむつである。
本発明の特徴とするところは、一対のサイドパネルが、前記第1ウエスト域の両側縁部から前記横方向の外方へ延びており、前記ファスニング手段が、前記サイドパネルに配置された第1ファスニング要素と、前記第2ウエスト域に配置された第2ファスニング要素とから構成されており、前記サイドパネルは繊維不織布シートから作られ、前記繊維不織布シートを形成する繊維が実質的に前記横方向に配向されていることにある。
また、もう一つの本発明の特徴とするところは、前記ファスニング手段が、前記第1ウエスト域の両側縁部から前記横方向外方へ延びる一対のテープファスナに配置された第1ファスニング要素と、前記第2ウエスト域に配置された第2ファスニング要素とから構成されており、前記テープファスナが繊維不織布シートから作られ、前記繊維不織布シートを形成する繊維が実質的に前記横方向へ配向されていることにある。
本発明は、前記特徴とする構成のほかに、以下の好ましい実施の態様を含む。
(1)前記サイドパネルが、前記第1ウエスト域の両側縁部に取り付けられた固定部と、前記固定部から前記横方向外方へ延びる自由延出部とを有し、前記第1ファスニング要素が前記自由延出部の外側縁から前記横方向の外方へ延びるファスニング部に配置されている。
(2)前記ファスニング部が前記サイドパネルとは別体の繊維不織布シートから形成されており、前記ファスニング部を形成する繊維不織布シートを形成する繊維が実質的に前記横方向に配向されている。
(3)前記おむつ本体が、前記肌当接面側に位置するトップシートと、前記非肌当接面側に位置するバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に介在された吸収性コアとを含み、前記第1及び第2ウエスト域の両側縁部は、前記トップシート及び前記バックシートの少なくとも前記バックシートが前記吸収性コアの側縁から前記横方向外方へ延出することによってサイドフラップを形成する。
(4)前記サイドパネルが、複数のシート部材を積層したラミネートシートから形成されており、前記ラミネートシートを構成する少なくとも1枚の前記シート部材が繊維不織布シートから作られており、前記繊維不織布シートを形成する繊維が実質的に前記横方向へ配向されている。
(5)前記テープファスナが、複数のシート部材を積層したラミネートシートから形成されており、前記ラミネートシートを構成する少なくとも1枚の前記シート部材が繊維不織布シートから作られており、前記繊維不織布シートを形成する繊維が実質的に前記横方向へ配向されている。
(6)前記おむつ本体が繊維不織布シートから作られたシート部材を含み、前記繊維不織布シートを形成する繊維が実質的に前記縦方向へ配向されている。
本発明では、第1ウエスト域の両側縁部から横方向外方へ延出するサイドパネルに第1ファスニング要素が配置されており又は第1ウエスト域の両側縁から横方向の外方へ延出するテープファスナに第1ファスニング要素が配置されており、サイドパネル又はテープファスナを形成する繊維不織布シートの繊維が実質的におむつの横方向に配向されているので、サイドパネル又はテープファスナが、おむつの着用時において、比較的に強い力で横方向へ引っ張られたとしても、その一部が切れたり、破断しにくくなっている。
図1は、おむつ10の側面図、図2は、おむつ10のファスニング手段の連結を解除し、横方向Xと縦方向Yとに伸展したときの展開平面図である。
図1及び2に示すとおり、おむつ10は、縦軸Pと、縦方向Y及び横方向Xと、肌当接面側及びこれに対向する非肌当接面側と、前ウエスト域11(例えば、第2ウエスト域)と、後ウエスト域(例えば、第1ウエスト域)12と、前後ウエスト域11,12間に位置するクロッチ域13とを有するおむつ本体14と、おむつ本体14の両側縁部14b,14bから連続して横方向Xへ延出する前サイドパネル15A,15Bと、おむつ本体14の両側縁部14b,14bから横方向Xへ延び、おむつ本体14とは別体に形成された後サイドパネル16A,16Bとを含む。
おむつ本体14は、繊維不織布、多孔プラスチックフィルム、それらのラミネート等から形成され、肌当接面側に位置する透液性のトップシート17と、透湿性プラスチックフィルム、繊維不織布、それらのラミネート等から形成され、非肌当接面側に位置する不透液性のバックシート18と、フラッフパルプと超吸収性ポリマー粒子との混合等から形成され、トップシート17とバックシート18との間に介在して固定された吸収性コア19とを含む。吸収性コア19は、縦方向Y中央部において、両側縁19bが縦軸Pに向かって凹曲状に形成されている。
おむつ本体14は、縦方向Yに対向して横方向Xへ延びる前後端部20,21と、横方向Xに対向して縦方向Yへ延びる両側縁部22,23とをさらに含む。また、両側部22,23は、クロッチ域13から前ウエスト域11に向かって斜め外方へ延び、前サイドパネル15A,15Bが形成されており、前端部20は後端部21よりも横方向外方へ延出している。
後サイドパネル16A,16Bは、後ウエスト域12におけるおむつ本体14の両側縁部14b,14bに取り付けられて、両側縁部14b,14bから横方向Xの外方へ延びている。クロッチ域13は、前後サイドパネル15A,15B,16A,16Bが横方向Xの外方へ延出することによって、縦軸Pに向かって凹曲状に形成されている。
おむつ本体14の前後端部20,21では、吸収性コア19の両端縁19a,19cから縦方向Yへ延出するトップシート17の両端縁部と、バックシート18の両端縁部とが互いに重なって接合されることでエンドフラップ25が形成されている。おむつ本体14の両側縁部14b,14bでは、吸収性コア19の両側縁19b,19bから横方向へ延出するトップシート17の両側縁部と、バックシート18の両側縁部とが互いに重なって接合されることでサイドフラップ26が形成されている。なお、サイドフラップ26は、トップシート17の両側縁部よりもさらに横方向X外方へ延びるバックシート18の両側縁部を内方(縦軸P側)へ折り返すとともに、その折り返し部分が対向するトップシート17の部分に接合することによって、又はトップシート17の両側縁とバックシート18のそれよりも縦軸P側へ位置するように形成し、バックシート18の両側縁部を縦軸P側へ折り返すとともにその折り返し部が対向するバックシート18の部分に接合することによって形成してもよい。
後ウエスト域12におけるエンドフラップ25の内部には、横方向Xへ延びる複数条のストランド状のウエスト弾性要素27が配設されており、クロッチ域13に位置するサイドフラップ26の内部には、縦方向Yへ延びる2本のストランド状のレッグ弾性要素28,29が配設されている。ウエスト弾性要素27とレッグ弾性要素28,29とが弾性的に収縮することによって、おむつ本体14の表面には皺Gが形成されている(図1参照)。
前後サイドパネル15A,15B,16A,16Bは、おむつ本体14の縦軸Pに関して対称であって、前サイドパネル15A,15Bは、おむつ本体14と連続するトップシート17及びバックシート18によって形成されている。後サイドパネル16A,16Bは、トップシート17及びバックシート18とは別体の材料から形成され、おむつ本体14の後ウエスト域12の両側縁部14b,14bにホットメルト接着剤(図示せず)を介して取り付けられている。
後サイドパネル16A,16Bは、後ウエスト域12の両側縁部14b,14bに固定されて縦方向Yに延びる固定部16a,16aと、両側縁部14b,14bから横方向X外方へ延びる自由延出部16b,16bとを有し、自由延出部16b,16bの外側縁には、縦方向Yにおいて離間対向する一対のファスニング部30,31が形成されている。
ファスニング部30,31の肌当接面側には、メカニカルファスナのフック群からなる第1ファスニング要素32,33が形成されており、おむつ10の着用状態において、第1ファスニング要素32,33は、前ウエスト域11の外面の中央域において横方向Xへ延び、かつ、メカニカルファスナのループ群からなるターゲットとしての第2ファスニング要素34に剥離可能に止着される。
第1ファスニング要素32,33と第2ファスニング要素34とからなるファスニング手段は、第1ファスニング要素32,33をフック群に替えて接着剤を塗布して形成してもよい。この場合には、第1ファスニング要素32,33を保護するために、第1ファスニング要素32,33の表面をシリコン等の剥離剤を塗布したセパレータで被覆してもよい。また、第2ファスニング要素34は、バックシート18の少なくとも外面を繊維不織布で形成し、該不織布の表面の繊維群をループ群としてもよい。
また、本発明の所要の効果を発揮する限りにおいて、図示していないが、ファスニング部30,31を後サイドパネル16A,16Bとは別体に、例えば、プラスチックフィルム、繊維不織布、それらのラミネートやクラフト紙等の比較的に剛性及び引張強度の高いシート材料から形成してもよい。また、同様に図示していないが、後サイドパネル16A,16Bを形成することなく、フック群又は接着剤を塗布したテープファスナを後ウエスト域12の両側縁部14b,14bに直接取り付け、該内側縁から横方向Xの外方へ延出してもよい。この場合のテープファスナも、後サイドパネル16A,16Bと同様に、少なくとも繊維不織布から形成し、該不織布を形成する繊維が実質的に横方向Xへ配向されているものが好ましい。
既述のとおり、本実施形態では、後サイドパネル16A,16Bは各サイドフラップ26の肌当接面側にホットメルト接着剤を介して取り付けられているが、各サイドフラップ26の非肌当接面側に取り付けられていてもよく、この場合には、第2ファスニング要素を前ウエスト域の非肌当接面側の中央部ではなく、前サイドパネルの非肌当接面側に配置する。また、後サイドパネル16A,16Bは、サイドフラップ26を形成するトップシート17の両側縁部とバックシート18の両側縁部との間に介在して取り付けられていてもよいし、さらに、排泄物の横漏れを防止するために、サイドフラップ26の肌当接面側に防漏カフを配置して、後サイドパネル16A,16Bが防漏カフとトップシート17との間に取り付けられていてもよい。
図3は、図2のおむつ10の展開状態における後ウエスト域12の拡大図である。
おむつ10を着用状態にするときには、後サイドパネル16A,16Bを指で摘んで、横方向Xへ引っ張り、第1ファスニング要素32,33を前ウエスト域11の外面に位置する第2ファスニング要素34の所定の位置に止着する。このとき、後サイドパネル16A,16Bは、それぞれ反対方向(後サイドパネル16Aは矢印Q、サイドパネル16Bは矢印R)へ引っ張られるので、各サイドパネル16A,16B自体には、横方向Xへの強い引張力が作用する。
後サイドパネル16A,16Bはシート部材のみから形成されているので、後サイドパネル16A,16Bを比較的に強い力で互いに反対方向へ引っ張った場合には、後サイドパネル16A,16Bの固定部16a,16aがおむつ本体14から剥離してしまったり、後サイドパネル16A,16Bの自由端部16b,16b又はファスニング部30,31の一部が切れたりするおそれがある。
このような問題を解決するために、後サイドパネル16A,16Bに剛性の高いシート部材を用いたり、その内部に補強用のシート部材を介在させたり、比較的に多量の接着剤を塗布して固定部16a,16aをより硬化することも考えられるが、後サイドパネル16A,16B自体の剛性を高くすると、繊維不織布シート特有の柔軟性を損ない、おむつ10の前後ウエスト域11,12の着用感が低下するおそれがある。
そこで、本発明では、後サイドパネル16A,16Bの剛性を高くすることなく、後サイドパネル16A,16Bの引張強度を向上させるために、後サイドパネル16A,16Bを形成する繊維不織布シートの繊維は、実質的に後サイドパネル16A,16Bが引っ張られる横方向Xに配向されている。ここで、繊維が実質的に横方向Xへ配向しているとは、繊維の横方向Xに配向されている割合
縦方向Yへ配向されている割合よりも高くなっていることを意味する。
一般に、繊維不織布シートは、それを構成する繊維の配向と同方向に引っ張られた場合には、配向する方向と異なる方向へ引っ張られた場合よりも高い引張強度を有する。したがって、このように、後サイドパネル16A,16Bを形成する繊維不織布シートの繊維の配向の割合が後サイドパネル16A,16Bが引っ張られる方向(横方向X)と実質的に同方向の場合には、繊維がランダム方向に配向している場合や引っ張られる方向と交差方向に配向している場合に比して、引張強度が高いので、たとえ後サイドパネル16A,16Bが比較的に強い力で横方向へ引っ張られたとしても、妄りにその一部が切れたり、破断したりするおそれはない。
また、後サイドパネル16A,16B自体の剛性を高めて引張強度を高くするものではないので、繊維不織布シート特有の柔軟性を損なうことはなく、おむつ10のウエスト周りの着用感が低下するおそれはない。
具体的には、図3に示すとおり、後サイドパネル16A,16Bを形成する繊維不織布シートの繊維は、後サイドパネル16A,16Bが引っ張られる方向と同方向、すなわち、矢印Q,Rと平行である横方向Xに実質的に配向されている。
前述のような繊維配向を有する後サイドパネル16A,16Bは、例えば、次のような繊維不織布シートを用いることができる。
すなわち、製造工程において機械方向(MD)へ連続する繊維を互いに融着させたスパンボンド不織布、ステープル繊維をカード機で処理したパラレル繊維ウエブの繊維を互いに融着させたメルトボンド又はエアスルー不織布、ランダムウエブ形成機で処理したランダム繊維ウエブをMDへ延伸することで、繊維の配向割合をMDと交差する横断方向(CD)よりも高くした前記メルトボンド又はエアスルー不織布、連続する繊維のトウをカード機を含む開繊機で開繊した前記メルトボンド又はエアスルー不織布等から、後サイドパネル16A,16Bの材料である繊維不織布シートを得ることができる。なお、繊維不織布シートには、着用者の肌を刺激しないように微細な熱エンボス処理を施してその引張強度を高めたものを用いることもできる。
また、おむつ本体14を構成するトップシート17等のシート部材の繊維は、おむつ10の縦方向Yに配向されていることが好ましい。いわゆるオープン型のおむつを着用するときには、おむつ10のクロッチ域13を着用者の鼠径部に当てがい、前後ウエスト域11,12をそれぞれ縦方向Yへ引っ張っておむつ本体14を所定の位置に引っ張り上げるので、おむつ本体14は、縦方向Yに対する所要の引張強度を要するからである。
上記の効果を奏するために、後サイドパネル16A,16Bが複数のシート部材から形成されている場合には、少なくとも一枚のシート部材の繊維が横方向Xへ配向されていればよく、また、おむつ本体11を構成するシート部材の少なくとも一枚のシート部材の繊維が縦方向Yへ配向されていればよい。
後サイドパネル16A,16Bを形成する繊維不織布としては、ポリオレフィン系の合成繊維からなり、質量が38〜42g/mであるスパンボンド不織布、おむつ10本体のトップシート17を形成する繊維不織布としては、ポリオレフィン系の合成繊維からなり、質量18〜22g/mであるスパンボンド不織布を好適に使用することができる。
バックシートをラミネートシートから形成する場合には、ポリエチレン製の質量が20〜25g/mであるプラスチックフィルムと、ポリプロピレン系の合成繊維からなり、質量が15〜20g/mであるスパンボンド不織布とを積層して形成したものを好適に用いることができる。
また、ファスニング部30,31を後サイドパネル16A,16Bと別体の繊維不織布シートから形成する場合には、ポリプロピレン系の合成繊維からなり、質量が27〜33g/mであるスパンボンド不織布を好適に使用することができる。さらに、第1ファスニング要素32,33であるフック要素は、ポリエチレン系の合成繊維とポリプロピレン系の合成繊維との混合繊維であって、質量が95〜105g/mのものを好適に使用することができる。
図4は、おむつ10の製造工程の一部を示す図である。
後サイドパネル16A,16Bをおむつ本体14に取り付ける工程を説明すると、まず、後サイドパネル16A,16Bを形成する繊維不織布シートとして、実質的に繊維が機械方向(MD)に配向したものを用いる。この不織布をロール巻きにした第1ロール36と第2ロール37とを、おむつ本体14を形成する複合シート層が移動する機械方向(MD)と同一の方向に移動させる。次に、第1ロール36と第2ロール37とをユニット36a;36b,37a,37b毎にカットして、各ユニット36a,36b;37a,37bを後サイドパネル16A,16Bの形状にカットする。さらに、後サイドパネル16A,16Bの固定部16a,16aがおむつ本体14の両側縁部14b,14bと対向するように、後サイドパネル16A,16Bを90度回転させ、固定部16a,16aを両側縁部14b,14bに取り付ける。その結果、後サイドパネル16A,16Bの素材である繊維不織布の繊維配向は、機械方向(MD)との交差方向(CD)となる。
この製造方法によれば、おむつ本体14を形成するトップシート17等のシート部材の繊維の配向は機械方向、すなわち、おむつ本体14の縦方向Yと同方向となる一方、後サイドパネル16A,16Bを形成する繊維不織布シートの繊維の配向は、おむつ本体14の横方向X、すなわち、おむつ10の着用時に後サイドパネル16A,16Bが引っ張られる方向と同方向となる。これにより、後サイドパネル16A,16Bは、縦方向Yよりも横方向Xに対して高い引張強度を有することでき、一方、おむつ本体14は縦方向Yに対して高い引張強度を有することができる。
なお、図示されていないが、本発明のおむつ10は、前サイドパネル15A,15Bが後ウエスト域12、後サイドパネル16A,16Bが前ウエスト域11に位置するようにそれぞれ形成されていてもよい。この場合には、第2ファスニング要素34は、後ウエスト域12の外面に配置される。
後サイドパネル16A,16Bの引張強度の評価方法は以下のとおりである。
<実施例>
ポリプロピレン系の合成繊維からなり、質量が40g/mであるスパンボンド不織布であって、その繊維が実質的に(全繊維の95%以上)おむつ10の横方向Xに配向されている繊維不織布シートから形成した後サイドパネル16A,16Bを有するおむつ10を製造した。また、おむつ10を構成するトップシート17には、透液性を有し、ポリプロピレン系の合成繊維からなる質量が20g/mのスパンボンド不織布、バックシート18には、不透液性であって、ポリエチレン系の合成繊維からなる質量22g/mのプラスチックフィルムとをそれぞれ使用した。
<比較例1>
実施例の繊維不織布シートと同様の構成を有し、繊維の大部分(全繊維のうちの60%以上)がおむつ10の縦方向Y(実施例の繊維不織布シートの繊維の配向する向きと直交する方向)へ配向されている繊維不織布シートから形成された後サイドパネル16A,16Bを有するおむつを製造した。
<比較例2>
実施例の繊維不織布シートと同様の構成を有し、全ての繊維(100%)がおむつ10の縦方向Yへ配向されている繊維不織布シートから形成された後サイドパネル16A,16Bを有するおむつ10を製造した。
実施例、比較例1及び比較例2の各おむつ10について、後サイドパネル16A,16Bの一方を引張試験機の一方のチャックに装填し、後サイドパネル16A、16Bの他方を他方のチャックで装填して、移動速度50mm/min、チャック間距離50mmの条件でおむつ10の横方向Yへ引っ張り、後サイドパネル16A,16Bの一部が切れたり、固定部16aの一部がおむつ本体14から剥れるときの値を求めた。この測定を実施例、比較例1及び比較例2について5回行い、その平均の値を各後サイドパネル16A,16Bの引張強度(N/5cm)とした。
上記測定の結果は、以下のとおりである。
Figure 2010088588
表1に示す結果から明らかなように、実施例の後サイドパネル16A,16Bの引張強度が最も高く、次いで比較例1、比較例2の順となった。このように、後サイドパネル16A,16Bは、それを形成する繊維不織布シートにおいて、おむつ10の横方向Xへ配向された繊維の割合が高ければ高いほどに、横方向Xに対して高い引張強度を有することができる。
本発明を構成する各部材には、通常、この種のおむつにおいて使用されている材料を制限なく使用することができる。また、既述のとおり、本実施形態では、後サイドパネル16A,16Bのファスニング部30,31に第1ファスニング要素32,33が取り付けられた態様が開示されているが、後サイドパネル16A,16Bを用いることなく、おむつ本体14の両側縁部14b,14bに第1ファスニング要素32,33を有するテープファスナが直接取り付けられていてもよい。この場合には、テープファスナを繊維不織布シートから形成し、その繊維の配向を実質的にそれが引っ張られる方向、すなわち、おむつ10の横方向Xとすることによって、本実施形態と同様の効果を奏することができる。後サイドパネル16A,16B及び前記テープファスナは、おむつ10の横方向Xへの弾性的に伸長可能なものであってもよい。
使い捨ておむつの側面図。 図1のおむつの展開平面図。 おむつの後ウエスト域の拡大図。 おむつの製造工程の一部を示す図。
符号の説明
10 使い捨ておむつ
11 前ウエスト域(第2ウエスト域)
12 後ウエスト域(第1ウエスト域)
13 クロッチ域
14 おむつ本体
14b 両側縁
15A,15B 前サイドパネル
16A,16B 後サイドパネル
16a 後サイドパネルの固定部
16b 後サイドパネルの自由延出部
17 トップシート
18 バックシート
19 吸収性コア
19a,19c 吸収性コアの両端縁
19b,19b 吸収性コアの両側縁
20 前端部
21 後端部
22,23 両側縁部
25 エンドフラップ
26 サイドフラップ
30,31 ファスニング部
32,33 第1ファスニング要素
34 第2ファスニング要素
X 横方向
Y 縦方向

Claims (8)

  1. 縦方向及び横方向と、肌当接面側及びこれに対向する非肌当接面側と、前後ウエスト域の一方である第1ウエスト域と、前記前後ウエスト域の他方である第2ウエスト域と、前記第1及び第2ウエスト域間に延びるクロッチ域とを有するおむつ本体と、前記第1及び第2ウエスト域を互いに係脱可能に連結するファスニング手段とを含む使い捨ておむつにおいて、
    一対のサイドパネルが、前記第1ウエスト域の両側縁部から前記横方向の外方へ延びており、
    前記ファスニング手段が、前記サイドパネルに配置された第1ファスニング要素と、前記第2ウエスト域に配置された第2ファスニング要素とから構成されており、
    前記サイドパネルは繊維不織布シートから作られ、前記繊維不織布シートを形成する繊維が実質的に前記横方向に配向されていることを特徴とする前記おむつ。
  2. 前記サイドパネルが、前記第1ウエスト域の両側縁部に取り付けられた固定部と、前記固定部から前記横方向外方へ延びる自由延出部とを有し、前記第1ファスニング要素が前記自由延出部の外側縁から前記横方向の外方へ延びるファスニング部に配置されている請求項1記載のおむつ。
  3. 前記ファスニング部が前記サイドパネルとは別体の繊維不織布シートから形成されており、前記ファスニング部を形成する繊維不織布シートを形成する繊維が実質的に前記横方向に配向されている請求項2記載のおむつ。
  4. 前記おむつ本体が、前記肌当接面側に位置するトップシートと、前記非肌当接面側に位置するバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に介在された吸収性コアとを含み、前記第1及び第2ウエスト域の両側縁部は、前記トップシート及び前記バックシートの少なくとも前記バックシートが前記吸収性コアの側縁から前記横方向外方へ延出することによってサイドフラップを形成する請求項1〜3いずれかに記載のおむつ。
  5. 前記サイドパネルが、複数のシート部材を積層したラミネートシートから形成されており、前記ラミネートシートを構成する少なくとも1枚の前記シート部材が繊維不織布シートから作られており、前記繊維不織布シートを形成する繊維が実質的に前記横方向へ配向されている請求項1〜4いずれかに記載のおむつ。
  6. 縦方向及び横方向と、肌当接面側及びこれに対向する非肌当接面側と、前後ウエスト域の一方である第1ウエスト域と、前後ウエスト域の他方である第2ウエスト域と、前記第1及び第2ウエスト域間に延びるクロッチ域とを有するおむつ本体と、前記第1及び第2ウエスト域を互いに係脱可能に連結するファスニング手段とを含む使い捨ておむつにおいて、
    前記ファスニング手段が、前記第1ウエスト域の両側縁部から前記横方向外方へ延びる一対のテープファスナに配置された第1ファスニング要素と、前記第2ウエスト域に配置された第2ファスニング要素とから構成されており、
    前記テープファスナが繊維不織布シートから作られ、前記繊維不織布シートを形成する繊維が実質的に前記横方向へ配向されていることを特徴とする前記おむつ。
  7. 前記テープファスナが、複数のシート部材を積層したラミネートシートから形成されており、前記ラミネートシートを構成する少なくとも1枚の前記シート部材が繊維不織布シートから作られており、前記繊維不織布シートを形成する繊維が実質的に前記横方向へ配向されている請求項6に記載のおむつ。
  8. 前記おむつ本体が繊維不織布シートから作られたシート部材を含み、前記繊維不織布シートを形成する繊維が実質的に前記縦方向へ配向されている請求項1〜7いずれかに記載のおむつ。
JP2008260040A 2008-10-06 2008-10-06 使い捨ておむつ Active JP5185761B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008260040A JP5185761B2 (ja) 2008-10-06 2008-10-06 使い捨ておむつ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008260040A JP5185761B2 (ja) 2008-10-06 2008-10-06 使い捨ておむつ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010088588A true JP2010088588A (ja) 2010-04-22
JP5185761B2 JP5185761B2 (ja) 2013-04-17

Family

ID=42251922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008260040A Active JP5185761B2 (ja) 2008-10-06 2008-10-06 使い捨ておむつ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5185761B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012147884A (ja) * 2011-01-18 2012-08-09 Kazunori Yamagata 展開型使い捨ておむつ
JP2015186547A (ja) * 2014-03-27 2015-10-29 大王製紙株式会社 吸収性物品
US10335344B2 (en) 2013-01-22 2019-07-02 Tenga Co., Ltd. Massage appliance, manufacturing method thereof, and manufacturing apparatus
CN112618166A (zh) * 2020-12-21 2021-04-09 安徽艾芙特实业有限公司 一种无废料卫生巾及其侧翼分切方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001057992A (ja) * 1999-08-23 2001-03-06 Mitsui Chemicals Inc 紙おむつ用ファスニングテープ
JP2007143871A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Daio Paper Corp 吸収性物品

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001057992A (ja) * 1999-08-23 2001-03-06 Mitsui Chemicals Inc 紙おむつ用ファスニングテープ
JP2007143871A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Daio Paper Corp 吸収性物品

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012147884A (ja) * 2011-01-18 2012-08-09 Kazunori Yamagata 展開型使い捨ておむつ
US10335344B2 (en) 2013-01-22 2019-07-02 Tenga Co., Ltd. Massage appliance, manufacturing method thereof, and manufacturing apparatus
JP2015186547A (ja) * 2014-03-27 2015-10-29 大王製紙株式会社 吸収性物品
CN112618166A (zh) * 2020-12-21 2021-04-09 安徽艾芙特实业有限公司 一种无废料卫生巾及其侧翼分切方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5185761B2 (ja) 2013-04-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2404057C2 (ru) Шов, соединяющий вместе, по меньшей мере, два рулонных материала
KR100738793B1 (ko) 떼어낼 수 있는 약한 선 및 체결구를 갖는 팬티형 일회용흡수 용품
JP5925412B2 (ja) 強く配向した成分繊維から形成された不織布層を含む弾性ラミネートおよびそれを用いる使い捨て着衣
JP5309022B2 (ja) シート状部材の積層体
JP4773435B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP2008544807A (ja) 前側締結用組立体を備えた使い棄て吸収性物品
EP1413277B2 (en) Disposable diaper
KR20110098765A (ko) 비활성화된 영역을 가지는 엘라스토머성 필름 적층체를 이용한 일회용 흡수 가먼트
JP2009240679A (ja) 止着テープおよびこの止着テープを備えた使い捨ておむつ、ならびにこれらの製造方法
CA2580062A1 (en) Absorbent article having a loopless fastening system
JP5225905B2 (ja) 止着テープおよびこの止着テープを備えた使い捨ておむつ
TW201720401A (zh) 吸收性物品
MX2011005534A (es) Un articulo absorbente con una caracteristica de alivio de cintura.
TWI577358B (zh) Dispose of disposable shorts
JP2012179207A (ja) 吸収性着用物品
JP2013198693A (ja) テープ型おむつ及びテープ型おむつの製造方法
JP2010273962A (ja) 使い捨てパンツ型おむつ
JP5185761B2 (ja) 使い捨ておむつ
US20030045854A1 (en) Open-type disposable wearing article
JP2007215948A (ja) 使い捨ておむつ
RU2656826C9 (ru) Впитывающий предмет одежды с облегающей посадкой
TW201618738A (zh) 具有指套之吸收性物品及其製造方法
JP2018531665A (ja) パンツ状吸収性物品
JP2016123640A (ja) 開放型の使い捨て着用物品
WO2018133026A1 (en) Diaper tab assembly with z-fold and multiple fastening components

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110620

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120919

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5185761

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160125

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250