JP2010087956A - 撮像装置および撮像装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 縦長や横長の切り換えや、アスペクト比に応じてAF領域を変更することが可能な撮像装置および撮像装置の制御方法を提供する。
【解決手段】 被写体像を画像データに変換して出力し、この画像データ出力領域を、縦横位置関係およびアスペクト比によって制御し、測距に用いるAFターゲットが画像データ出力領域内にあるか否かを判定し(#253、#271、#281)、画像データ出力領域内に対応する複数のAFターゲットの中から選択する。
【選択図】 図14
【解決手段】 被写体像を画像データに変換して出力し、この画像データ出力領域を、縦横位置関係およびアスペクト比によって制御し、測距に用いるAFターゲットが画像データ出力領域内にあるか否かを判定し(#253、#271、#281)、画像データ出力領域内に対応する複数のAFターゲットの中から選択する。
【選択図】 図14
Description
本発明は、撮像装置および撮像装置の制御方法に関し、詳しくは、複数のAF領域を有し、また異なるアスペクト比に画像を変更可能な撮像装置および撮像装置の制御方法に関する。
近年、デジタルカメラ等の撮像装置で撮影した画像は、従来のプリントのみならず、テレビ、横長テレビ、パソコン等、種々のアスペクト比(縦横比とも言う)を持つ再生機器で再生されおり、これらの縦横やアスペクト比に応じた撮影が望ましい。また、撮影するにあたっても、被写体の構図により、アスペクト比を変更したい場合もある。
そこで、縦横やアスペクト比を変更可能とした撮像装置が提案されている。例えば、特許文献1には、本体の向きを変えることなく撮像画面の縦横の比率を変化させることのできるようにした電子写真装置が開示されている。この電子写真装置においては、縦方向拡大ボタンまたは横方向拡大ボタンを操作することにより、正方形の撮像素子から縦方向と横方向の撮像有効範囲を変化させている。
特開2002−176581号公報
また、従来より、複数点のAF領域を有するカメラが販売されている。上述のようにアスペクト比を変更可能なカメラにおいて、複数点のAF領域で測距を行おうとすると、画面外のAF領域で測距してしまう可能性がある。これを解決するものとして、例えば、特許文献2には、アスペクト比の異なる複数の画像に対応し、被写体に適正に合焦することのできる撮像装置が提案されている。この撮像装置は、アスペクト比に応じて画像範囲を設定し、また測距領域を設定している。
特開2006−135873号公報
前述の特許文献1に開示の電子写真装置は、正方形の撮像素子から画像データを切り出すことにより、縦横様々なアスペクト比の画像を得ることができるものの、異なるアスペクト比の表示装置に対応することができない。前述の特許文献2に開示の撮像装置は、アスペクト比に応じてAF領域を変更しているものの、縦長画像や横長画像への切り替えに対応できない。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、縦長や横長の切り換えや、アスペクト比に応じてAF領域を変更することが可能な撮像装置および撮像装置の制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため第1の発明に係わる撮像装置は、被写体像を画像データとして出力する撮像部と、上記撮像部の画像データ出力領域の縦横および/またはアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、複数のAF領域を持ち、上記撮像領域制御部による上記画像データ出力領域に応じて、上記複数のAF領域の中から測距に用いるAF領域を選択する測距部と、を有する。
第2の発明に係わる撮像装置は、上記第1の発明において、上記測距部は、上記撮像部の画像データ出力領域内に位置するAF領域を選択する。
第3の発明に係わる撮像装置は、上記第1および第2の発明において、上記測距部は、上記複数のAF領域の内、一部のAF領域または一つのAF領域を用いる。
第3の発明に係わる撮像装置は、上記第1および第2の発明において、上記測距部は、上記複数のAF領域の内、一部のAF領域または一つのAF領域を用いる。
第4の発明に係わる撮像装置は、上記第3の発明において、上記測距部が一部のAF領域を用いる際、上記測距部は、上記一部のAF領域の内、上記撮像部の画像データ出力領域外のAF領域は用いない。
第5の発明に係わる撮像装置は、上記第3の発明において、上記測距部が一つのAF領域を用いる際、上記測距部は、上記一つのAF領域が上記撮像部の画像データ出力領域外の場合、上記画像データ出力領域内で上記一つのAF領域に隣接する一つのAF領域を用いる。
第6の発明に係わる撮像装置は、上記第1乃至第5の発明において、上記複数のAF領域は、上記撮像部の重心に対して回転対象に配置される。
第7の発明に係わる撮像装置の制御方法は、被写体像を画像データに変換して出力し、上記画像データ出力領域を制御し、上記画像データ出力領域に応じて、測距に用いるAF領域を複数のAF領域から選択する。
本発明によれば、縦長や横長の切り換えや、アスペクト比に応じてAF領域を変更することが可能な撮像装置および撮像装置の制御方法を提供することができる。
以下、図面に従って本発明を適用したデジタルカメラを用いて好ましい一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係わるデジタル一眼レフレックスカメラの正面から見た外観図であり、図2は、このデジタル一眼レフレックスカメラの背面側から見た外観斜視図である。
図1に示すカメラ本体200の前面の略中央には、交換レンズ100を装着するためのボディマウント24が設けてある。このボディマウント24より少し奥まった位置には、交換レンズ100と接続し、通信を行うための通信接点341が配置されている。また、ボディマウント24よりカメラ本体200の内部側はミラーボックスであり、ミラーボックス内には、可動ミラー201等が配置されている。
また、カメラ本体200の正面左側のグリップ部の上部には、レリーズ釦21が配置されている。レリーズ釦21は、撮影者が半押しするとオンする第1レリーズスイッチと、全押しするとオンする第2レリーズスイッチを有している。この第1レリーズスイッチ(以下、1Rと称する)のオンによりカメラは焦点検出、撮影レンズのピント合わせ、被写体輝度の測光等の撮影動作を行い、第2レリーズスイッチ(以下、2Rと称する)のオンにより撮像素子221(図3参照)の出力に基づいて被写体像の画像データの取り込みを行う露光動作を実行する。
また、カメラ本体200の正面左側グリップ部には、前ダイアル22が配置されている。この前ダイアル22は、時計方向および反時計方向に回転自在であり、その回転方向と回転量が検知され出力される。
カメラ本体200の上部には、被写体に補助光を照射するための内蔵フラッシュ50が収納されている。内蔵フラッシュ50をポップアップ状態とすると、使用状態となり、その発光部は被写体に向けた位置となる。
カメラ本体200の上面には、コントロールパネル40が配置されている。このコントロールパネル40は、液晶等の表示装置であって、撮影にあたっての絞り値やシャッタ速度値等の撮影情報が表示される。
図2に示すように、カメラ本体200の背面の右上には、後ダイアル23が配置されている。後ダイアル23も、前ダイアル22と同様、時計方向および反時計方向に回転自在であり、その回転方向と回転量が検知され出力される。
後ダイアル23の下側には、ライブビュー表示釦(以下、LV表示釦と称す)31が配置されている。ライブビュー表示は、撮像素子によって取得した画像データに基づいて被写体像観察用に液晶モニタ等の表示装置に被写体像を表示することをいう。このLV表示釦31を操作することにより、ライブビュー表示モードを設定し、また再度操作するとライブビュー表示モードの解除を行う。
LV表示釦31の下側には、十字釦32が配置されている。この十字釦32は上側十字釦、下側十字釦、右側十字釦、左側十字釦の4つの釦からなり、背面液晶モニタ39上にカーソルが表示されている場合に、このカーソルの移動等に用いる。4つの十字釦32のほぼ中心にOK釦33が配置されている。このOK釦33は、十字釦32によって選択された項目の決定を行うための操作部材である。
十字釦32の下側には、パワースイッチ34が配置されている。このパワースイッチ34は、このカメラのカメラ動作の実行を制御するための操作部材である。すなわち、本実施形態に係わるカメラは、パワースイッチ34がオン状態の場合に、種々の動作を実行し、オフの場合にはカメラ動作を実行しない。
カメラ本体200の背面の略中央の上部には、接眼部38が設けられており、この中に接眼レンズ209が配置されている。カメラ本体200は一眼レフレックスカメラであり、内部には、可動ミラー201やペンタプリズム207等のファインダ光学系(図3参照)が配置され、このファインダ光学系を通過した被写体光束が、この接眼レンズ209より出射する。撮影者は接眼レンズ209を介して、光学的に被写体像を観察することができる。
接眼部38の下側には、背面液晶モニタ(以下、背面LCDと称す)39が配置されている。背面LCD39は、ライブビュー表示を行い、また、記録済みの被写体像を再生表示し、撮影情報やメニューを表示するための表示装置である。これらの表示を行うことができるものであれば、液晶に限らない。また、本実施形態においては、カメラ本体200の背面に配置しているが、撮影者が観察できる位置であれば、背面に限られない。
背面LCD39の下側であって、パワースイッチ34の左側には、メニュー釦35が配置されている。このメニュー釦35はメニューモードに設定し、また解除するための操作部材である。メニューモードは、このカメラの種々のモードやその他の設定を行うモードであり、メニューモードに設定されると、背面LCD39にメニュー表示がなされる。撮影者は、このメニュー表示の中から好みのモード等を十字釦32によって選択し、OK釦33によって確定する。
メニュー釦35の左側には、再生釦36が配置されている。この再生釦36は、記録媒体等に記録された画像データを読み出し、この画像データに基づいて被写体像を背面LCD39に再生表示する再生モードを指示する操作部材である。
再生釦36の左側には、縦横釦37が配置されている。この縦横釦37は縦長画像と横長画像のいずれかを選択するための操作部材である。後述するように、本実施形態に係わるカメラの撮像素子221は、ほぼ正方形状をしており、この撮像素子によって出力される画像データ中から、縦長画像や横長画像の画像データを選択して表示し、記録媒体に記録する。
次に、本実施形態に係わるデジタル一眼レフカメラの電気回路について、図3に示すブロック図を用いて説明する。このデジタル一眼レフカメラは、交換レンズ100とカメラ本体200とから構成される。本実施形態では、交換レンズ100とカメラ本体200は別体で構成され、通信接点341にて電気的に接続されているが、交換レンズ100とカメラ本体200を一体に構成することも可能である。
交換レンズ100の内部には、焦点調節および焦点距離調節用の撮影光学系101と、開口量を調節するための絞り103が配置されている。撮影光学系101は光学系駆動機構107によって駆動され、絞り103は絞り駆動機構109によって駆動される。光学系駆動機構107によって駆動された撮影光学系101の焦点位置(ピント位置)は、ピント位置検出機構105によって、また光学系101の焦点距離は、ズーム位置検出機構106によって、それぞれ検出される。
光学系駆動機構107、絞り駆動機構109、ピント位置検出機構105、およびズーム位置検出機構106は、それぞれレンズCPU111に接続されており、このレンズCPU111は通信接点341を介してカメラ本体200に接続されている。
また、レンズCPU111には、レンズROM113とレンズRAM115が接続されている。レンズROM113は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリであり、レンズCPU111を実行させるためのプログラムや、交換レンズ100の固有情報等が記憶されている。レンズRAM115は、電気的に書き換え可能な揮発性メモリであり、上述のプログラムの実行に当たって使用される一時的な記憶領域である。
レンズCPU111は交換レンズ100内の制御を行うものであり、光学系駆動機構107を制御してピント合わせや、ズーム駆動を行うとともに、絞り駆動機構109を制御して絞り値制御を行う。また、レンズCPU111は、ピント位置検出機構105やズーム位置検出機構106によって検出された焦点距離や焦点位置情報をカメラ本体200に送信する。
カメラ本体200内には、被写体像を観察光学系に反射するためにレンズ光軸に対して45度傾いた位置(下降位置、被写体像観察位置)と、被写体像を撮像素子221に導くために跳ね上がった位置(上昇位置、退避位置)との間で、回動可能な可動ミラー201が設けられている。
この可動ミラー201の上方には、被写体像を結像するためのフォーカシングスクリーン204が配置され、このフォーカシングスクリーン204の上方には、全面液晶板(以下、全面LCDと称す)205が配置されている。この全面LCD205は、部分的に透過と遮光を制御可能であり、フォーカシングスクリーン204上に結像した被写体像の内の任意に部分について、被写体像をファインダ光学系に導くことができる。
全面LCD205の上方には、被写体像を左右反転させるためのペンタプリズム207が配置されている。ペンタプリズム207の前面側の反射面に沿って、ファインダ内表示装置206が配置されている。このファインダ内表示装置206は、液晶表示装置等から構成され、後述するように、光学ファインダ像に対して、視野表示や撮影情報等を重畳させて表示する。このファインダ内表示装置206は、ファインダ内表示駆動回路295に接続されており、これによって駆動制御される。
ペンタプリズム207の出射側(図3で右側)には被写体像観察用の接眼レンズ209が配置され、この脇であって被写体像の観察に邪魔にならない位置に測光センサ211が配置されている。この測光センサ211は、測光処理回路212に接続され、測光センサ211の出力は、この測光処理回路212によって増幅処理やアナログ−デジタル変換等の処理がなされる。
上述の可動ミラー201の中央付近はハーフミラーで構成されており、この可動ミラー201の背面には、ハーフミラー部で透過した被写体光をカメラ本体200の下部に反射するためのサブミラー203が設けられている。このサブミラー203は、可動ミラー201に対して回動可能であり、可動ミラー201が跳ね上がっているときには(図3において破線位置)、ハーフミラー部を覆う位置に回動し、可動ミラー201が被写体像観察位置(下降位置)にあるときには、図示する如く可動ミラー201に対して開いた位置にある。
この可動ミラー201はミラー駆動機構239によって駆動されている。また、サブミラー203の下方には位相差AFセンサ241が配置されており、この位相差AFセンサ241の出力は位相差AF処理回路243に接続されている。位相差AFセンサ241は、撮影光学系101によって結像される被写体像の焦点ズレ量(デフォーカス量)を測定するために、撮影光学系101の周辺光束を2光束に分離する公知の位相差AF光学系と1対のセンサとから構成されている。また、位相差AFセンサ241は、撮影画面内の複数ポイントについて、それぞれ焦点検出可能である。
可動ミラー201の後方には、露光時間制御用のフォーカルプレーンタイプのシャッタ213が配置されており、このシャッタ213はシャッタ駆動機構237によって駆動制御される。シャッタ213の後方には撮像素子221が配置されており、撮影光学系101によって結像される被写体像を電気信号に光電変換する。なお、撮像素子221としてはCCD(Charge Coupled Devices)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の二次元固体撮像素子を使用できることは言うまでもない。
撮像素子221は撮像素子駆動回路223に接続され、この撮像素子駆動回路223によって、撮像素子221から画像信号の読出し等が行われる。撮像素子駆動回路223は、前処理回路225に接続されており、前処理回路225は、ライブビュー表示のための画素間引き処理、拡大表示のための切り出し処理等の画像処理のための前処理を行なう。
前述のシャッタ213と撮像素子221の間には、防塵フィルタ215、赤外カットフィルタ・ローパスフィルタ217が配置されている。防塵フィルタ215の周囲には圧電素子が固定されており、この圧電素子は防塵フィルタ駆動回路235によって、超音波で振動する。防塵フィルタ215の付着した塵埃は、圧電素子に発生する振動波によって、除塵される。
赤外カットフィルタ・ローパスフィルタ217は、被写体光束から赤外光成分と、高周波成分を除去するための光学フィルタである。防塵フィルタ215、赤外カットフィルタ・ローパスフィルタ217および撮像素子221は、塵埃等が侵入しないように気密に一体に構成されている。これら一体化された撮像素子221等は、シフト機構233によって、撮像素子221の撮像面におけるX軸方向とY軸方向に沿って、それぞれ移動させることができる。
手ブレセンサ229は、カメラ本体200に加えられた手ブレ等による振動を検出する角加速度センサ等であり、この出力は手ブレ補正回路230に接続している。手ブレ補正回路230は手ブレ等の振動を除去するための手ブレ補正信号を生成し、手ブレ補正回路230の出力は、シフト機構駆動回路231に接続されている。
シフト機構駆動回路231は、手ブレ補正信号を入力し、この信号に基づいて、シフト機構233を駆動する。このシフト機構233によって、カメラ本体200に加えられた手ブレ等の振動を打ち消すように、撮像素子221等を移動させ、防振を行なう。
傾きセンサ227は、3軸回りの角加速度を検出し、カメラ本体200の傾きに応じた値を出力する。傾き検知回路228は、傾きセンサ227に接続されており、傾きセンサ227の定常状態の値から傾き状態を、また傾きセンサ227の変化量から加速度を求め、これらの値を出力する。
光源センサ244は、蛍光灯や太陽光など、被写体の環境光の光源を検出するためのセンサである。光源処理回路245は、光源センサ244に接続され、光源に応じた光源データを出力する。照度センサ246は、カメラ200上での照度を測定するためのセンサである。照度処理回路247は、照度センサ246に接続され、照度に応じた照度データを出力する。
リモコン受信センサ248は、リモコン装置(不図示)からの赤外線等によるリモコン指令を受信するための赤外線センサである。リモコン受信処理回路249は、リモコン受信センサ248に接続され、このセンサからの信号を入力し、リモコン信号を出力する。
前述の前処理回路225は、ASIC(Application Specific
Integrated Circuit 特定用途向け集積回路)250内のデータバス252に接続されており、このデータバス252を介して、ASIC250内の各回路に接続されている。また、前処理回路225は、コントラストAF回路253およびAE回路255にも接続されている。
Integrated Circuit 特定用途向け集積回路)250内のデータバス252に接続されており、このデータバス252を介して、ASIC250内の各回路に接続されている。また、前処理回路225は、コントラストAF回路253およびAE回路255にも接続されている。
コントラストAF回路253は、前処理回路225から出力される画像信号に基づいて高周波成分を抽出し、この高周波成分に基づくコントラスト情報をボディCPU251に出力する。なお、コントラストAF回路253は、高周波成分を抽出するにあたって、画面内の全領域について、抽出可能である。AE回路255は、前処理回路225から出力される画像信号に基づいて、被写体輝度に応じた測光情報をボディCPU251に出力する。
データバス252、コントラストAF回路253、およびAE回路255に接続されているボディCPU251は、フラッシュメモリ277に記憶されているプログラムに従って、デジタル一眼レフカメラの動作を制御するものである。
データバス252には、ボディCPU251以外に、画像処理回路257、圧縮伸張回路259、ビデオ信号出力回路261、スイッチ検知回路268、入出力回路271、通信回路273、フラッシュメモリ制御回路275、SDRAM制御回路279、記録媒体制御回路283、ダイアル検知回路289が接続されている。
画像処理回路257は、デジタル画像データのデジタル的増幅(デジタルゲイン調整処理)、色補正、ガンマ(γ)補正、コントラスト補正、ライブビュー表示用画像生成等の各種の画像処理を行なう。また圧縮伸張回路259はSDRAM281に一時記憶された画像データをJPEGやTIFF等の圧縮方式により圧縮し、また表示等のために伸張するための回路である。なお、画像圧縮はJPEGやTIFFに限らず、他の圧縮方式も適用できる。
ビデオ信号出力回路261は、LCD駆動回路263を介して背面LCD39に接続され、また接点330aを介して外部表示装置330に接続可能である。このビデオ信号出力回路261は、SDRAM281、記録媒体A285、記録媒体B287に記憶された画像データを、背面LCD39等に表示するためのビデオ信号に変換するための回路である。背面LCD39は、図2に示すように、カメラ本体200の背面に配置されるが、撮影者が観察できる位置であれば、背面に限らないし、また液晶に限らず他の表示装置でも構わない。
シャッタレリーズ釦21の第1ストローク(半押し)を検出する1Rスイッチや、第2ストローク(全押し)を検出する2Rスイッチ、ライブビュー表示釦31の操作によってオンするライブビュー表示スイッチを含む各種スイッチ269は、スイッチ検知回路268を介してデータバス252に接続されている。また、各種スイッチ269としては、この他にも、メニュー釦35に連動するメニュースイッチ、再生釦36に連動する再生スイッチ、縦横釦37に連動する縦横スイッチ、パワースイッチ34等、その他の操作部材に連動する各種スイッチ等を含んでいる。
上述の防塵フィルタ駆動回路235、シャッタ駆動機構237、位相差AF処理回路243、ミラー駆動機構239、光源処理回路245、照度処理回路247、リモコン受信処理回路249、傾き検知回路228、シフト機構駆動回路231、測光処理回路212と接続される入出力回路271は、データバス252を介してボディCPU251等の各回路とデータの入出力を制御する。なお、入出力回路271は、後述するLCD向き検知回路265、充電回路301、フラッシュ発光回路303にも接続される。
レンズCPU111と通信接点341を介して接続された通信回路273は、データバス252に接続され、ボディCPU251等とのデータのやりとりや制御命令の通信を行う。
フラッシュメモリ制御回路275は、フラッシュメモリ(Flash Memory)277に接続され、このフラッシュメモリ277は、デジタル一眼レフカメラの動作を制御するためのプログラムが記憶されており、前述したように、ボディCPU251はこのフラッシュメモリ277に記憶されたプログラムに従ってデジタル一眼レフカメラの制御を行う。なお、フラッシュメモリ277は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリである。
SDRAM281は、SDRAM制御回路279を介してデータバス252に接続されており、このSDRAM281は、画像処理回路257によって画像処理された画像データまたは圧縮伸張回路259によって圧縮された画像データを一時的に記憶するためのバッファメモリである。
データバス252に接続された記録媒体制御回路283は、記録媒体A285、記録媒体B287に接続され、これらの記録媒体A285、B287への画像データ等の記録及び画像データ等の読み出しの制御を行う。
記録媒体A285および記録媒体B287は、xDピクチャーカード(登録商標)、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDメモリカード(登録商標)またはメモリスティック(登録商標)等の書換え可能な記録媒体のいずれかが装填可能となるように構成され、カメラ本体200に対して着脱自在となっている。その他、通信接点を介してハードディスクを接続可能に構成してもよい。なお、記録媒体A285、B287は、同じ種類の記録媒体であって、記憶容量が異なる組み合わせや、また異なる種類の記録媒体の組み合わせ等、組み合わせ方は自由である。
ダイアル検知回路289は、前述の前ダイアル22と後ダイアル23にそれぞれ接続しており、それぞれのダイアルの回転方向および回転量を検知する。
カメラ本体200内には、本体内の各回路や各機構等に電源を供給するための電源供給回路291が設けられている。この電源供給回路291には、内蔵のバッテリ292および外部電源293が接続可能である。
LCD向き検知回路265は、背面LCD39の向きを検知する。すなわち、背面LCD39は、その向きを縦位置や横位置に変更することができ、この向きを検知し、入出力回路271を介してボディCPU251に伝達される。
前述のコントロールパネル40には、コントロールパネル駆動回路297が接続されており、コントロールパネル駆動回路297はボディCPU251に接続されている。ボディCPU251は、コントロールパネル駆動回路297を介して、コントロールパネル40に撮影情報等の表示を行う。
カメラ本体200内に配置された内蔵フラッシュ50は、充電回路301、フラッシュ発光回路303、発光管305等から構成される。充電回路301はバッテリ292または外部電源293等より、電源供給を受け、電圧を昇圧し、これを充電する。フラッシュ発光回路303は、所定のタイミングで、充電回路301によって昇圧された電圧を発光管305に印加する等、発光制御を行う。
外部フラッシュ310は、外付けのフラッシュ装置であり、接点310a、310bを介して、カメラ本体200と接続する。この外部フラッシュ310内には、フラッシュCPU311、充電回路313、フラッシュ発光回路315、発光管317、反射傘318、ズーム駆動回路319が配置されている。
フラッシュCPU311は、外部フラッシュ310の制御を行い、また、接点310b、通信回路273を介してボディCPU251と通信を行う。充電回路313は、外部フラッシュ310内に装填された電源電池の電圧を昇圧し、これを充電する。フラッシュ発光回路315は、ボディCPU251と接点310aを介して受信した発光命令に応じて発光する。ズーム駆動回路319は、撮影光学系101の焦点距離に応じて、発光管317と反射笠318の間隔を駆動制御し、撮影光学系101の焦点距離等に応じた照射角となるように制御する。
外部機器320は、パーソナルコンピュータ(PC)等の機器であり、接点320a、通信回路273を介して、ボディCPU251と通信を行う。外部表示機器330は、テレビ等の表示機器であり、接点330aを通じて、前述のビデオ信号出力回路261に接続されている。外部表示機器330の内部には、表示装置駆動回路331と表示装置333が配置されている。ビデオ信号出力回路261からのビデオ信号に基づき、表示装置駆動回路331は表示装置333に記録画像等の表示を行う。
次に、本実施形態における縦横とアスペクト比について、図4を用いて説明する。撮像素子221の撮像面はほぼ正方形をしており、撮像素子221内であって、かつイメージサークル120内において、画像が得られる。このときの縦横の比率をアスペクト比という。本実施形態においては、4:3横長、4:3縦長、16:9横長、16:9縦長の4つのアスペクト比を採用している。もちろん、これとは異なるアスペクト比を採用しても構わない。ここで説明したアスペクト比は、後述する図7(a)における設定変更のサブルーチンによって、変更できる。設定されたアスペクト比に基づいて、有効となる画像データ(画像データ出力領域)は、撮像素子駆動回路223から出力される画像データの中から、前処理回路225や画像処理回路257によって、選択される。
次に、本実施形態における動作について、図5ないし図13に示すフローチャートを用いて説明する。
図5は、カメラ本体200側のボディCPU251によるパワーオンリセットの動作である。カメラ本体200にバッテリ292が装填され、または外部電源293が接続されると、このフローがスタートする。まずカメラ本体200のパワースイッチ34がオンであるかを判定する(#1)。判定の結果、パワースイッチ34がオフの場合には、低消費電力の状態であるスリープ状態となる(#3)。
このスリープ状態ではパワースイッチ34がオンとなった場合のみに割り込み処理を行い、ステップ#5以下においてパワーオンのための処理を行う。パワースイッチ34がオンとなるまでは、パワースイッチ割り込み処理以外の動作を停止し、電源電池の消耗を防止する。
ステップ#1において、パワースイッチ34がオンであった場合、またはステップ#3におけるスリープ状態を脱した場合には、電源供給を開始する(#5)。次に、防塵フィルタ215における塵埃除去動作を行う(#7)。このステップでは、防塵フィルタ215に固着された圧電素子に防塵フィルタ駆動回路235から駆動電圧を印加し、超音波振動波によって塵埃等を除去する。
次に、前ダイアル22や後ダイアル23等によって設定された撮影モードや、ISO感度、マニュアル設定されたシャッタ速度や絞り値等の情報があればそれらの撮影モードや撮影条件の読み込みを行う(#9)。なお、このときに、併せて、レンズCPU111から通信回路273を介して交換レンズ100の開放絞り、焦点距離情報等のレンズ情報の読み込みも行う。
撮影モード等の読み込みを行うと、次に、ライブビューを行っているか否かの判定を行う(#11)。本実施形態に係わるデジタル一眼レフカメラのライブビュー表示は、LV表示釦31が一度操作されると、ライブビュー表示モードに設定され、再度操作されると、ライブビュー表示モードが解除される。
ステップ#11における判定の結果、ライブビュー表示モードでなかった場合には、すなわち、光学ファインダ表示モードの場合には、ファインダ測光(F測光)および露出量演算を行う(#13)。ライブビュー表示モードでない場合には、可動ミラー201は下降状態にあり、撮影光学系101を通過した被写体光束をペンタプリズム207等のファインダ光学系に反射している。このため、測光素子211に被写体光束が入射し、測光を行うことができる。
ファインダ測光によって測光を行うと、このとき得た被写体輝度に基づいて適正露光を得るための絞り値やシャッタ速度等の露出量の演算を行う。なお、露出量の演算にあたっては、ステップ#9において設定されていた撮影モードや撮影条件に従って行う。
露出量の演算を行うと、次に、ファインダ表示を行う(#15)。ファインダ表示は、ファインダ内表示装置206によって行い、設定されている縦横とアスペクト比に応じた撮影範囲や、また演算または手動設定された絞り値やシャッタ速度等の撮影条件が表示される。また、演算された露出量に基づく絞り値やシャッタ速度値、またはこれらの手動設定値は、コントロールパネル40にも表示される。なお、このファインダ表示のサブルーチンの詳細は、図8を用いて後述する。
続いて、ライブビュー表示の消灯を行う(#17)。ライブビュー表示モードから光学ファインダ表示モードに切り替わった際には、ここで、ライブビュー表示の消灯を行う。なお、ライブビュー表示モードが解除され光学ファインダ表示を繰り返し行っている場合には、ライブビュー表示は消灯されているので、このステップをスキップする。
ステップ11における判定の結果、ライブビュー表示モードに設定されている場合には、可動ミラー201の退避を行い(#31)、シャッタ213を開放する(#33)。ライブビュー表示モードでは、撮像素子221からの画像データに基づいて、被写体像を背面LCD39に表示するので、撮像素子221上に被写体像が形成されるように、可動ミラー201を退避し、シャッタ213を開放する。なお、ライブビュー表示開始後は、このステップ#31、#33をスキップする。
続いて、イメージャー測光(I測光)および露出量の演算を行う(#35)。ライブビュー表示モードに入ると、可動ミラー201は撮影光学系101の光路から退避し、測光素子211には、被写体光束が入射しない。そこで、撮像素子221からの画像データに基づいて、AE回路255によって被写体輝度の測定を行う。
ここで測定された被写体輝度に基づいて、適正露光を得るための絞り値やシャッタ速度等の露出量の演算を行う。なお、露出量の演算にあたっては、ステップ#13と同様、ステップ#9において設定されていた撮影モードや撮影条件に従って行う。また、ここで演算された露出量に基づく絞り値やシャッタ速度値、またはこれらの手動設定値は、背面LCD39やコントロールパネル40に表示される。
続いて、ライブビュー表示を行う(#37)。ライブビュー表示は、撮像素子221からの画像データに基づき、前処理回路225や画像処理回路257によって、画素数を間引く等の画像処理を行い、被写体像を背面LCD39に動画表示する。撮像素子221から画像データの読み出しを行うたびに、被写体像の更新を行う。
ライブビュー表示を行うと、次に、ファインダ表示の消灯を行う(#39)。光学ファインダ表示モードからライブビュー表示モードに切り替わった際には、ここで、ファインダ表示の消灯を行う。なお、ライブビュー表示モードに切り替わり、ライブビュー表示を繰り返し行っている場合には、ファインダ表示は消灯されているので、このステップはスキップする。
ステップ#17におけるライブビュー表示を消灯すると、またはステップ#39におけるファインダ表示を消灯すると、操作部材による操作がなされたか否かの判定を行う(#19)。このステップでは、スイッチ検知回路268によって、1Rスイッチ、設定スイッチ(メニュースイッチ)、再生スイッチ、パワースイッチのいずれかのスイッチが操作されたか否かを判定する。
ステップ#19における判定の結果、操作がなかった場合には、ステップ#11に戻り、前述の動作を実行する。一方、判定の結果、操作がなされていた場合には、次に、レリーズ釦21が半押しされたか否か、すなわち1Rスイッチがオンか否かの判定を行う(#21)。
ステップ#21における判定の結果、1Rスイッチがオンであった場合には、撮影準備と撮影を行う撮影動作のサブルーチンを実行する(#41)。このサブルーチンの詳細は図6を用いて後述する。
ステップ#21における判定の結果、1Rスイッチがオンでなかった場合、または、ステップ#41における撮影動作を実行した場合には、次に、設定スイッチがオンか否かの判定を行う。このステップでは、メニュー釦(設定釦)35等が操作され、メニューモード(設定モード)に設定されたか否かの判定を行う。
ステップ#23における判定の結果、メニューモード(設定モード)であった場合には、設定変更を行う(#43)。この設定変更のサブルーチンでは、アスペクト変更モードや、位相差AFモードにおけるオールターゲットモード、ダイナミックシングルターゲットモード、シングルターゲットモード、イメージャーAFモードにおけるオートモード、スポットモード等の種々のモード等を設定でき、設定されたメニューに従って種々の処理を行う。このサブルーチンの詳細については、図7を用いて後述する。
ステップ#23における判定の結果、設定スイッチがオンでなかった場合、または、ステップ#43における設定変更のサブルーチンを実行すると、次に、再生スイッチがオンか否かの判定を行う(#45)。この判定の結果、再生スイッチがオンであった場合には、再生動作を実行する(#45)。再生動作では、記録媒体A285または記録媒体B287に記録されている画像データを読み出し、背面LCD39または外部表示装置330等に再生表示する。この再生動作のサブルーチンの詳細については、図10を用いて後述する。
ステップ#25における判定の結果、再生スイッチがオンでなかった場合、または、ステップ#45における再生動作のサブルーチンを実行すると、次に、パワースイッチ34がオンか否かの判定を行う(#27)。この判定の結果、パワースイッチ34がオンであった場合には、ステップ#11に戻り、前述の動作を実行する。
一方、ステップ#27における判定の結果、パワースイッチがオンではなかった場合には、電源供給を停止し(#29)、ステップ#3に戻り、前述のスリープ状態となる。
次に、ステップ#41における撮影動作のサブルーチンについて、図6に示すフローチャートを用いて説明する。
撮影動作のサブルーチンに入ると、まず、ステップ#11と同様にライブビュー表示モードか否かの判定を行う(#51)。この判定の結果、ライブビュー表示モードでなかった場合には、位相差AFのサブルーチンを実行する(#53)。この位相差AFのサブルーチンでは、撮影光学系101の周辺を通過した2光束を用いて公知の位相差法に基づいて、撮影光学系101の焦点ズレ方向および焦点ズレ量を検出する。そして、この検出された焦点ズレ方向および焦点ズレ量を用いて、撮影光学系101を合焦位置に駆動する。この位相差AFの詳しい動作については、図12を用いて後述する。
位相差AFが終わると、次に、ステップ#13と同様にファインダ測光および露出量演算を行う(#55)。ここで演算された露出量に基づく絞り値やシャッタ速度値、またはこれらの手動設定値は、ファインダ内表示装置206やコントロールパネル40に表示される。
ステップ#51における判定の結果、ライブビュー表示モードであった場合には、イメージャーAFのサブルーチンを実行する(#57)。ライブビュー表示モードでは、可動ミラー201が撮影光学系101の光路から退避位置にあり、位相差AFによる測距を行うことができない。そこで、撮像素子221からの画像データに基づいて、イメージャーAFを行う。このイメージャーAFのサブルーチンでは、コントラストAF回路253から出力される画像データの高周波成分がピーク値となるように、撮影光学系101の駆動制御を行う。このイメージャーAFの詳しい動作については、図13を用いて後述する。
イメージャーAFを行うと、次に、ステップ#35と同様にイメージャー測光および露出量演算を行う(#59)。ここで演算された露出量に基づく絞り値やシャッタ速度値、またはこれらの手動設定値は、背面LCD39やコントロールパネル40に表示される。
ステップ#55におけるファインダ測光および露出量演算、またはステップ#59におけるイメージャー測光を行うと、次に、レリーズ釦21が全押しされたか否か、すなわち2Rスイッチがオンか否かを判定する(#61)。この判定の結果、2Rスイッチがオンでなかった場合には、1Rスイッチがオンか否かの判定を行う(#63)。
このステップ#63における判定の結果、1Rスイッチがオンでなければ、レリーズ釦21から撮影者の指が離れたことから、撮影動作のサブルーチンを終了し、元のフローに戻る。一方、ステップ#63における判定の結果、1Rスイッチがオンであった場合には、少なくとも撮影者の指がレリーズ釦21にかかっていることから、ステップ#61に戻り、このステップとステップ#63を交互に判定する待機状態となる。
ステップ#61における判定の結果、2Rスイッチがオンとなると、レリーズ釦21が全押しされ、露光動作に移る。まず、ステップ#11、#51と同様に、ライブビュー表示モードか否かの判定を行う(#65)。この判定の結果、ライブビュー表示モードでなかった場合には、可動ミラー201の退避を行う(#67)。ライブビュー表示モードでない場合、すなわち光学ファインダ表示モードの場合には、可動ミラー201が下降位置にあるので、撮像素子221に被写体光束に導くために、可動ミラー201を退避させる。
一方、ステップ#65における判定の結果、ライブビュー表示モードであった場合には、シャッタ213の閉じ動作を行う(#91)。ライブビュー表示モードの場合には、可動ミラー201は退避位置にあり、シャッタ213は開放のままである。露光動作を実行するにあたって、シャッタ213をチャージする必要があることから、一旦、シャッタ213の閉じ動作を行う。
ステップ#67の可動ミラー退避、またはステップ#91のシャッタ閉を行うと、次に、絞り103の絞り込み動作を行う(#69)。このステップでは、露出量演算に基づいて求められた絞り値または手動設定された絞り値となるように、レンズCPU111に対して、絞り込み指示を行う。
続いて、露出動作を行う(#71)。このステップでは、シャッタ213の先幕を走行させると共に、撮像素子221において電荷蓄積を開始する。そして、所定時間が経過すると、シャッタ213の後幕を走行させると共に、撮像素子221における電荷蓄積を終了する。
露出動作が終了すると、次に、絞り103の開放を行う(#73)。すなわち、ボディCPU251は、レンズCPU111に対して、絞り103が開放絞り値となるように指示を送信する。
絞りを開放にすると、次に、ステップ#11、#51、#65と同様に、ライブビュー表示モードか否かの判定を行う(#75)。この判定の結果、ライブビュー表示モードでなかった場合には、可動ミラー201の復帰を行う(#77)。すなわち、ステップ#67において可動ミラー201は撮影光学系101の光路から退避していたので、光路中に挿入するように下降させる。
一方、ステップ#75における判定の結果、ライブビュー表示モードであった場合には、シャッタ213の開放を行う(#93)。すなわち、ライブビュー表示を再開するために、撮影光学系101からの被写体光束を撮像素子221に導くべく、シャッタ213の先幕を走行させ、シャッタを開放する。
ステップ#77における可動ミラー復帰、またはステップ#93におけるシャッタ開を行うと、次に、画像の読み出しを行う(#79)。このステップでは、撮像素子駆動回路223によって、撮像素子221から画像信号の読み出しを行う。
続いて、画像処理を行う(#81)。すなわち、撮像素子221から読み出された画像信号を前処理回路225、画像処理回路257や圧縮伸張回路259等によって種々の画像処理を行う。なお、設定変更のサブルーチン(図7参照)によって、設定されたアスペクト比に基づく画像データ出力領域の画像データが、前処理回路225、画像処理回路257等によって選択され、画像処理される。
画像処理を行うと、次に、画像記録を行う(#83)。画像記録は、画像処理された画像データ出力領域の画像データを、記録媒体制御回路283によって、記録媒体A285または記録媒体B287に記録する。この画像記録が終わると、元のフローに戻る。
次に、ステップ#43における設定変更のサブルーチンについて、図7(a)に示すフローチャートを用いて説明する。メニューモードにおいて、種々の設定変更を行うことができるが、図7(a)に示すフローチャートは、その一部のみを示している。
すなわち、図7(a)に示すフローは、上位の設定変更のフローによって、十字釦32や縦横釦37等の操作部材の操作によってアスペクト比を変更するモードが選択された場合を示す。
図7(a)に示す設定変更のフローに入ると、まず、アスペクト変更操作がなされたか否かの判定を行う(#101)。このアスペクト変更操作は、背面LCD39のメニュー画面上において、十字釦32を操作することによりアスペクト変更を選択し、さらに、OK釦33によってこの選択したアスペクト比を決定することにより行う。
ステップ#101における判定の結果、アスペクト設定変更であった場合には、アスペクト設定変更が行われる(#103)。すなわち、十字釦32のうちの右側十字釦が操作されるたびに、図7(b)に示すように、アスペクト比が、4:3、3:2、16:9と順次、変更される。なお、左側十字釦が操作されると、これとは逆の順番で変更される。
ステップ#103におけるアスペクト設定変更が終了すると、またはステップ#101における判定の結果、アスペクト変更操作がなされていなかった場合には、次に、縦横位置変更操作がなされたか否かの判定を行う(#105)。このステップでは、縦横釦37が操作されたか否かを判定する。
ステップ#105における判定の結果、縦横位置変更操作がなされた場合には、縦横設定変更を行う(#107)。ここでは、図7(b)に示すように、4:3横長に設定されていた場合には、3:4縦長に設定変更を行う。また、3:2横長に設定されていた場合には、2:3縦長に、16:9横長に設定されていた場合には、9:16縦長に設定変更を行う。
ステップ#107における設定変更を行うと、またはステップ#105における判定の結果、縦横位置変更操作がなされていなかった場合には、元のフローに戻る。
このように、本実施形態においては、アスペクト比や縦横位置を変更することができる。縦横位置やアスペクトを変更すると、この設定に応じて、前処理回路225や画像処理回路257は、撮像素子221から読み出された画像データの有効範囲を変更する。このため、再生装置の画面の縦横位置やアスペクト比に応じた画面で撮影することができる。また、被写体にあったフレームで撮影することが可能となる。
なお、本実施形態においては、アスペクト変更操作は設定画面(メニュー画面)で行い、また縦横位置の変更は縦横釦37の操作によって行っていた。しかし、これに限らず、両変更共、操作釦を設け、これによって行ってもよく、逆に、操作釦を設けずに両操作共、設定画面(メニュー画面)で設定するようにしても勿論かまわない。また、操作部材によってアスペクト比や縦横を変更する以外にも、例えば、傾きセンサ227の検知出力に基づき、カメラ本体200を振る動作に応じて、変更するようにしても良い。
次に、ステップ#15におけるファインダ表示のサブルーチンについて、図8を用いて説明する。このファインダ表示では、光学ファインダで被写体像を光学的に表示し、この場合に撮影情報や撮影範囲の表示を行う。
図8(a)に示すファインダ表示のフローに入ると、まず、情報表示液晶の駆動を開始する(#121)。このステップでは、ファインダ内表示装置206の情報表示液晶206a、206bの駆動を開始する(#121)。この情報表示液晶206a、206bは、プログラム撮影モード(P)等の撮影モード、シャッタ速度(図中では「250」)、絞り値(図中では「F5.6」)、露出補正(図中では「+0.7」)、フラッシュ状態等を表示する。なお、このステップで情報表示液晶206a、206bが駆動開始されるが、バックライトが未点灯のため、撮影者は、この段階では、視認することができない。
続いて、横位置が選択されているか否かの判定を行う(#123)。縦位置か横位置かは、縦横釦37によって設定できるので、このステップでは縦横の設定状態に基づいて判定する。なお、縦横釦37で操作されるたびに、縦位置と横位置が交互に変化するので、このフローでは最新の設定状態を確認する。
ステップ#123における判定の結果、横位置が選択されていた場合には、横位置液晶バックライトを点灯する(#125)。この横位置液晶バックライトを点灯すると、図8(b)に示すように、情報表示液晶206aが照明され、横一列に並んだ撮影情報を視認することができる。
一方、ステップ#123における判定の結果、横位置が選択されていなかった場合には、縦位置液晶バックライトを点灯する(#127)。この縦位置液晶バックライトを点灯すると、図8(c)に示すように情報表示液晶206bが照明され、縦一列に並んだ撮影情報を視認することができる。
ステップ#125における横位置液晶バックライトの点灯を行うと、またはステップ#127における縦位置液晶バックライトの点灯を行うと、次に、選択アスペクト罫線の点灯を行う(#129)。このステップでは、設定されているアスペクト比および縦横位置に応じて、図8(b)(c)に示すように、全面LCD205によって、撮影範囲を示す罫線206c、206dを表示する。すなわち、横位置が設定されている場合には図8(b)に示すように罫線206cのいずれか上下の2本の罫線を表示し、縦位置が設定されている場合には、図8(c)に示すように罫線206dのいずれか左右の2本の罫線を表示する。ここで表示する罫線206c、206dは、ステップ#103、#107において、設定された画像データ出力領域に基づいて行う。
選択アスペクト罫線の点灯を行うと、元のフローに戻る。このように、本実施形態においては、縦位置か横位置に応じて、撮影情報の表示位置を変えている。また、光学ファインダ中に、撮影範囲を罫線206c、206dによって表示するようにしている。このため、縦位置や横位置、またアスペクト比を変更しても、光学ファインダ中でその撮影範囲や、必要な撮影情報を確認することができ、大変便利である。
なお、本実施形態においては、撮影範囲を罫線で示すようにしているが、全面LCD205によって、撮影範囲のみを透過させ、撮影範囲以外は遮光するようにしても勿論かまわない。本実施形態のように罫線のみとし、それ以外を透過させた場合には、撮影範囲以外の周囲も含めて観察することができ、撮影範囲のみを透過させた場合には、出来上がりの画像のみを容易に把握することができる。
次に、ステップ#37におけるライブビュー表示のサブルーチンについて、図9を用いて説明する。このサブルーチンは、前述したように、撮像素子221からの画像データに基づいて、背面LCD39に被写体像を表示する。
図9(a)に示すライブビュー表示のフローに入ると、まず、選択アスペクト表示座標の設定を行う(#131)。このステップでは、設定されている縦横位置とアスペクト比情報に基づいて、被写体像として表示すべき範囲を示す座標を設定する。
続いて、画像領域外を黒塗りする(#133)。このステップでは、ステップ#131において設定した表示座標を基に、図9(b)〜(e)に示すように、画像領域外を黒塗り、すなわち、画像の表示領域外とする。なお、図9(b)は4:3の横長画像であり、(c)は16:9の横長画像であり、(d)は2:3の縦長画像であり、(e)は9:16の縦長画像を示す領域である。
画像領域外を黒塗りにすると、次に、情報表示座標の設定を行う(#135)。このステップでは、画像が横長位置の場合には、図9(b)(c)に示すように、画像領域の下側に横一列に撮影情報を表示するための座標の設定を行う。また、縦長位置の場合には、図9(d)(e)に示すように、画像領域の右側に縦一列に撮影情報を表示するための座標の設定を行う。
情報表示領域座標を設定すると、次に、情報表示を開始する(#136)。このステップでは、撮影情報を画像領域の下側または右側に表示する。続いて、ライブビュー画像表示を開始する(#137)。このステップでは、背面LCD39の画像領域に、撮像素子221からの画像データに基づいて、観察用に被写体像を動画表示する。続いて、液晶バックライトの点灯を行う(#139)。これによって、背面LCD39におけるライブビュー表示と撮影情報を視認することができる。撮影者は、被写体像を観察しながら構図を決定し、撮影を行うことができる。
このように、本実施形態においては、背面LCD39にライブビュー表示を行うにあたって、設定された縦横位置やアスペクト比を考慮して、被写体像を表示するようにしている。また、画像の縦横位置に合わせて撮影情報の表示位置を変更している。このため、縦位置や横位置、またアスペクト比を変更しても、ライブビュー表示によって、その撮影範囲や、必要な撮影情報を確認することができ、大変便利である。
なお、本実施形態においては、画像領域外は黒塗りにして、画像を全く表示しないようにしていたが、これに限らず、例えば、罫線で表示してもよく、また、画像領域外を半透明で表示する等の変形を行っても勿論かまわない。罫線で表示する場合や半透明で表示する場合には、ライブビュー表示用の画像データとしては、画像データ出力領域に限定せずに、周囲の画像データも含めて背面LCD39に出力する。
次に、ステップ#45における再生動作のサブルーチンについて、図10に示すフローチャートを用いて説明する。このサブルーチンは、前述したように、記録媒体A285や記録媒体B287に記録されている画像データを読み出し、背面LCD39等に再生表示を行う。再生釦36を操作すると、再生動作のサブルーチンが動作を開始する。
再生動作のサブルーチンに入ると、まず、再生画像の指定を行う(#141)。このステップでは、背面LCD39に記録媒体A285等に記録されている画像がサムネイル表示されるので、この中からユーザーが再生表示を望む画像をカーソルによって指定する。
再生画像の指定が行われると、次に、外部出力接続がなされているか否かを判定する(#143)。ここでは、テレビ等の外部表示装置330が接続されているか否かを判定する。この判定の結果、外部表示装置330が接続されていた場合には、外部再生を行う(#145)。このステップでは、ビデオ信号出力回路261からの画像信号を外部表示装置330に送信し、外部表示装置330に記録媒体A285等から読み出された画像を再生表示する。
一方、ステップ#143における判定の結果、外部表示装置330が接続されていなかった場合には、液晶モニタ再生を行う(#147)。このステップでは、記録媒体A285等から読み出された画像を背面LCD39で再生表示する。この液晶モニタ再生のサブルーチンは、図11を用いて後述する。
ステップ#145における外部再生、またはステップ#147における液晶モニタ再生を行うと、再生終了か否かの判定を行う(#149)。本実施形態におけるカメラ本体200は、再生釦36を操作することにより、再生表示モードとなり、再度、再生釦36を操作することにより、再生表示モードが終了する。したがって、このステップでは、再度、再生釦36が操作されたか否かを判定する。
ステップ#149における判定の結果、再生終了でなかった場合には、ステップ#143に戻り、前述の動作を実行する。一方、判定の結果、再生終了であった場合には、再生動作を終了し、元のフローに戻る。
次に、ステップ#147における液晶モニタ再生のサブルーチンについて、図11に示すフローチャートを用いて説明する。このサブルーチンは、記録媒体A258等に記録された画像データを読み出し、背面LCD39に再生表示する。
液晶モニタ再生のサブルーチンに入ると、まず、指定画像の読み込みを行う(#151)。すなわち、ステップ#141において指定された画像について、記録媒体A285から画像データの読み出しを行う。続いて、余白部分の黒塗りを行う(#153)。前述したように、本実施形態における画像は、縦横位置やアスペクト比が異なっていることから、それぞれ読み出した画像データの縦横位置やアスペクト比に従って、図9(b)〜(e)と同様に、余白部分を黒塗りとする。
余白部分の黒塗りを行うと、次に、モニタ再生表示を開始する(#155)。すなわち、ステップ#151で読みだした画像データに基づいて、背面LCD39に画像を再生表示する。
モニタ再生表示を開始すると、次に、画像選択操作がなされたか否かの判定を行う(#157)。本実施形態に係わるカメラは、左右の十字釦32を操作することにより、前または次の画像に変更することができ、また、サムネイル画像を再度表示し、この中から画像選択することもできる。したがって、このステップでは、これらの操作がなされたか否かを判定する。
ステップ#157における判定の結果、画像選択操作がなされた場合には、指定画像の変更を行う(#161)。すなわち、画像選択操作によって選択された画像に変更する。このあと、ステップ#151に戻り、変更された画像の読み出しを行い、再生表示を行う。
一方、ステップ#157における判定の結果、画像選択がなされていない場合には、再生終了か否かの判定を行う(#159)。前述したように、再生釦36が再度操作されると、再生終了であるので、このステップでは、再生釦36が再度操作されてか否かを判定する。
ステップ#159における判定の結果、再生終了でなければ、ステップ#157に戻り、前述の動作を実行する。一方、再生終了であった場合には、液晶モニタ再生のサブルーチンを終了し、元のフローに戻る。
このように、本実施形態においては、記録媒体A285等から画像データを読み出し、再生表示を行う場合には、外部表示装置330やカメラ本体200に配置された背面LCDに再生表示を選択的に行うことができる。また、背面LCD39に再生表示するにあたって、縦横位置やアスペクト比に応じ、余白部分を黒塗りして表示を行うようにしている。したがって、種々のサイズで撮影した場合、そのサイズに相応しい表示を行うことができる。
次に、ステップ#53において実行される位相差AFのサブルーチンについて、図12に示すフローチャートを用いて説明する。このフローでは、位相差センサ241や位相差AF処理回路243等において、位相差AFを実行するにあたって、アスペクト比や縦横位置に応じてAF領域を変更している。
位相差AFのフローに入ると、まず、AF方式について判定する(#251)。本実施形態においては、オールターゲットモード、ダイナミックシングルターゲットモード、シングルターゲットモードの3つのAF方式が用意されている。位相差AFにおけるAF領域(AFターゲット)としては、図14に示すように、上から1点、1点、3点、7点、3点、1点、1点の合計17点の複数点測距が可能である。
オールターゲットモードは、これらの複数のAF領域(AFターゲット)の全てを用いて行うAF方式である。ダイナミックシングルターゲットモードは、複数のAFターゲットの内、撮影者が1つのAFターゲットを選択した場合、選択されたAFターゲットと隣接するAFターゲットを用いて行うAF方式である。シングルターゲットモードは、いわゆるスポットAFであり、複数のAFターゲットの内、撮影者が1つのAFターゲットを選択した場合、選択されたAFターゲットを用いて行うAF方式である。
ステップ#251における判定の結果、オールターゲットモードが選択された場合には、画像データ出力領域外のAFターゲットを除外する(#253)。すなわち、図7に示す設定変更のフローに基づいて説明したように、本実施形態においては、設定されたアスペクト比および縦横位置に応じて、撮像素子221から出力される画像データの有効領域が異なっている。このステップでは、有効な画像データ領域外に対応するAFターゲットについては、測距対象として除外する。
続いて、選択されている全AFターゲットで測距を行う(#255)。すなわち、ステップ#253において除外された以外の全AFターゲットを用いて位相差AFで測距を行う。AFターゲットは、図14に示すように、撮像素子221の重心位置に対して、回転対象に配置されている。ステップ#255において、選択されるAFターゲットは、アスペクト比および縦横位置によって異なる。図14において、破線部内が有効画像領域であり、図14(a)は4:3横長、図14(b)は3:2横長、図14(c)は16:9横長、図14(d)は4:3縦長、図14(e)は3:2縦長、図14(f)は16:9縦長の場合をそれぞれ示す。ここで、黒塗りの四角は、選択された選択AFターゲット433であり、白抜きの四角は、除外された除外AFターゲット434を示す。
選択された全AFターゲットで測距を行うと、次に、測距できたAFターゲットがあるか否かの判定を行う(#257)。すなわち、測距不能とならず、焦点ズレ方向と焦点ズレ量の検出を行うことのできたAFターゲットを判定する。この判定の結果、測距できたAFターゲットがあれば、次に、最至近のAFターゲットを選択する(#259)。一般に主被写体は、最至近にあることから、最至近の被写体を選択する。
ステップ#251における判定の結果、AF方式として、ダイナミックシングルターゲットモードが選択されていた場合には、AFターゲットが画像データを出力しているか否かの判定を行う(#281)。すなわち、本実施形態においては、AFターゲットとしては、図14に示すような17点のターゲットの中から一つを選択することができる。このステップでは、選択されたAFターゲットが有効画像データの範囲内であるか否かの判定を行う。
ステップ#281における判定の結果、AFターゲットが画像データの出力範囲内にない場合には、光軸側に隣り合うAFターゲットを選択する(#283)。すなわち、有効画像領域431の中心に近い側で隣接するAFターゲットを選択する。AFターゲットを選択すると、ステップ#281に戻り、再度、新たに選択したAFターゲットで判定を行う。この判定は、有効画像領域431内でAFターゲットが選択されるまで繰り返される。
ステップ#281における判定の結果、AFターゲットが画像データの出力範囲に入ると、次に、選択されているAFターゲットで測距を行う(#285)。続いて、測距ができたか否かの判定を行う(#287)。すなわち、測距不能とならず、焦点ズレ方向および焦点ズレ量が検出されたか否かの判定を行う。
ステップ#251における判定の結果、シングルターゲットモードが選択されていた場合には、選択されたには、ステップ#281と同様に、AFターゲットが画像データの出力範囲か否かの判定を行う(#271)。この判定の結果、出力範囲外の場合には、ステップ#283と同様に、光軸側に隣り合うAFターゲットを選択する(#273)。選択すると、ステップ#271に戻り、再度、判定を行う。ここでは、AFターゲットが画像データ出力範囲に入るまで、このフローを繰り返す。
ステップ#271における判定の結果、AFターゲットが画像データの出力範囲に入ると、次に、ステップ#285と同様に、選択されているAFターゲットで測距を行う(#275)。続いて、ステップ#287と同様に、測距ができたか否かの判定を行う(#277)。すなわち、測距不能とならず、焦点ズレ方向および焦点ズレ量が検出されたか否かの判定を行う。
ステップ#277、#287、または#291における判定の結果、測距できた場合、または、ステップ#259において最至近のAFターゲットを選択すると、次に、レンズ駆動を行う(#261)。このステップでは、求められた焦点ズレ方向および焦点ズレ量に基づいて、レンズCPU111に対して、撮影光学系101を合焦点に向けて駆動する。レンズ駆動を行うと、続いて、合焦表示を行い(#263)、元のフローに戻る。
一方、ステップ#277、#257、または#291における判定の結果、測距できなかった場合には、非合焦表示を行う(#293)。非合焦表示を行うと、元のフローに戻る。
このように、本実施形態においては、複数のAFターゲット(AF領域)のうち、アスペクト比や縦横位置の関係で、画像データの出力範囲に入らない場合には、そのAFターゲットを除外し、画像データの出力範囲の中に入るAFターゲットについてのみ、測距を行うようにしている。このため、アスペクト比や縦横位置に応じて適切なAFターゲット(AF領域)を選択することができる。
次に、ステップ#57において実行されるイメージャーAFのサブルーチンについて、図13に示すフローチャートを用いて説明する。このフローでは、コントラストAF回路253等において、イメージャーAFを実行するにあたって、アスペクト比や縦横位置に応じてAF領域を変更している。
イメージャーAFのフローに入ると、まず、AF方式について判定する(#301)。本実施形態においては、オートモードとスポットモードの2つのAF方式が用意されている。イメージャーAFにおけるAF領域(AFターゲット)としては、位相差AFと同様、図14に示すように、上から1点、1点、3点、7点、3点、1点、1点の合計17点の複数点測距が可能である。なお、イメージャーAFは、AFターゲットの設定の自由度が高く、位相差AFの場合と異なる配置、AFターゲット数としても良い。
ステップ#301における判定の結果、オートモードであった場合には、次に、画像データ出力領域外のAFターゲットを除外する(#303)。このステップでは、位相差AFにおけるオールターゲットモードの場合と同様、有効画像領域431の外のAFターゲット(除外AFターゲット434)を除外し、選択AFターゲット433を選択する。
続いて、選択されている全AFターゲットで測距を行う(#305)。すなわち、レンズを駆動しながら選択されたAFターゲットにおけるコントラストAF回路253からのコントラストAF情報に基づいて、それぞれのAFターゲットでコントラストピーク検出を行う。測距を行うと、次に、ピーク検出できたAFターゲットがあるか否かの判定を行う(#307)。この判定の結果、ピーク検出できたAFターゲットがあれば、その中で最至近のAFターゲットを選択する(#309)。
ステップ#301における判定の結果、スポットモードが選択されていた場合には、選択されたAFターゲットが画像データの出力範囲内か否かの判定を行う(#321)。この判定の結果、AFターゲットが範囲内に入っていなかった場合には、光軸側に隣り合うAFターゲットを選択し(#321)、ステップ#321で、再度、判定する。AFターゲットが画像データの出力範囲内に入るまで、ステップ#321と#323を繰り返す。
AFターゲットが画像データの出力範囲内に入ると、次に、選択されているAFターゲットでレンズを駆動しながらコントラストピーク検出を行う(#325)。すなわち、選択されたAFターゲットにおけるコントラストAF回路253からのコントラストAF情報に基づいてコントラストAFを実行する。次に、ピーク検出できたか否かを判定する(#327)。
ステップ#327における判定の結果、ピーク検出できた場合、またはステップ#309において最至近のAFターゲットを選択すると、次に、レンズ駆動を行う(#311)。すなわち、レンズCPU111に対して、先に検出したコントラストピーク位置に向けて撮影光学系101を駆動する(ピーク位置に戻す)ように指令する。合焦点に達すると、合焦表示を行う(#313)。
ステップ#327における判定の結果、測距できなった場合、またはステップ#307における判定の結果、測距できたAFターゲットがなかった場合には、次に、非合焦表示を行う(#329)。
次に、図8(b)(c)において示したファインダ表示、および図9(b)〜(e)において示したライブビュー表示におけるAFターゲット表示について、図15乃至図17を用いて説明する。
図15は、アスペクト比が4:3横長画像の場合の表示を示し、上から1点、3点、5点、3点、1点のAFターゲット435が表示状態となる。図16は、アスペクト比が4:3縦長の場合の表示を示し、上から、1点、3点、3点、3点、1点のAFターゲット435が表示状態となる。図17は、全AFターゲット435と撮影情報を表示状態とした様子を示す。このように、アスペクト比および縦横位置に応じて、選択可能なAFターゲットのみを表示状態しているので、誤って画面外のAFターゲットを選択する必要がない。
以上説明したように、本発明の実施形態においては、アスペクト比や縦横位置関係で変更される画像データの出力領域に応じて、測距に用いるAF領域を選択するようにしている。このため、縦長画像や横長画像への切り替えに対応して、適切なAF領域を選択することができる。
また、従来の撮像装置においては、アスペクト比によって画角が異なり、対角線長が異なるといった問題があった。すなわち、画角が変化してしまうという問題があった。しかし、本発明の実施形態によれば、撮像素子221のイメージサークル120の対角線はいつも一定であり、画角が変化することがない。
なお、本発明の実施形態においては、光学ファインダとライブビュー表示の両方の表示部を有していたが、いずれか一方でもよく、例えば、光学ファインダのみでもよく、逆にライブビュー表示のみでも良い。
また、本発明の実施形態においては、イメージャーAFと位相差AFの両方のAFモードを備え、かつ、それぞれのAFモードにおいて、アスペクト比や縦横位置の変更に伴って、AF領域を選択できるようにしていた。しかし、いずれか一方のAFモードを備えるだけでも良く、また、いずれか一方のAFモードについてのみ、アスペクト比や縦横位置の変更に対応してAF領域を選択できるようにしても勿論かまわない。
さらに、本発明の実施形態においては、AFターゲットのみ、アスペクト比や縦横位置関係に対応して変更される画像データの出力領域に応じて、測距に用いるAF領域を選択するようにしていた。しかし、これに限らず、AE(自動露出)の測光領域も選択するようにしても勿論かまわない。
さらに、本発明の実施形態においては、AFターゲット(AF領域)の数は、合計17点であったが、これは例示であり、適宜、その数や配置は変更することができる。
さらに、本発明の実施形態においては、縦横位置やアスペクト比によって決まる画像データ出力領域の画像データは、前処理回路225や画像処理回路257によって、撮像素子駆動回路223から出力される画像データの中から選択していた。しかし、これに限らず、例えば、撮像素子221から読み出す際に、縦横位置やアスペクト比によって決まる範囲についてのみ、画像データを読み出すようにしても良い。
さらに、本実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)等に内蔵されるカメラでも構わない。いずれにしても、縦横位置やアスペクトを変更することが可能な撮影のための機器であれば、本発明を適用することができる。
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
21・・・レリーズ釦、22・・・前ダイアル、23・・・後ダイアル、24・・・ボディマウント、31・・・LV表示釦、32・・・十字釦、33・・・OK釦、34・・・パワースイッチ、35・・・メニュー釦、36・・・再生釦、37・・・縦横釦、38・・・接眼部、39・・・背面LCD、40・・・コントロールパネル、50・・・内蔵フラッシュ、100・・・交換レンズ、101・・・撮影光学系、103・・・絞り、105・・・ピント位置検出機構、106・・・ズーム位置検出機構、107・・・光学系駆動機構、109・・・絞り駆動機構、111・・・レンズCPU、113・・・レンズROM、115・・・レンズRAM、120・・・イメージサークル、200・・・カメラ本体、201・・・可動ミラー、203・・・サブミラー、204・・・スクリーン、205・・・全面LCD、206・・・ ファインダ内表示装置、206a・・・情報表示液晶、206b・・・情報表示液晶、207・・・ペンタプリズム、209・・・接眼レンズ、211・・・測光素子、212・・・測光処理回路、213・・・シャッタ、215・・・防塵フィルタ、217・・・ローパスフィルタ、221・・・撮像素子、223・・・撮像素子駆動回路、225・・・前処理回路、227・・・傾きセンサ、228・・・傾き検知回路、229・・・手ブレセンサ、230・・・手ブレ補正回路、231・・・シフト機構駆動回路、233・・・シフト機構、235・・・防塵フィルタ駆動回路、237・・・シャッタ駆動機構、239・・・ミラー駆動機構、241・・・位相差AFセンサ、243・・・位相差AF処理回路、244・・・光源センサ、245・・・光源処理回路、246・・・照度センサ、247・・・照度処理回路、248・・・リモコン受信センサ、249・・・リモコン受信処理回路、250・・・ASIC、251・・・ボディCPU、252・・・バス、253・・・コントラストAF回路、255・・・AE回路、257・・・画像処理回路、259・・・圧縮伸張回路、261・・・ビデオ信号出力回路、263・・・LCD駆動回路、265・・・LCD向き検知回路、268・・・スイッチ検知回路、269・・・各種スイッチ、271・・・入出力回路、273・・・通信回路、275・・・フラッシュメモリ制御回路、277・・・フラッシュメモリ、279・・・SDRAM制御回路、281・・・SDRAM、283・・・記録媒体制御回路、285・・・記録媒体A、287・・・記録媒体B、289・・・ダイアル検知回路、291・・・電源供給回路、292・・・バッテリ、293・・・外部電源、295・・・ファインダ内表示駆動回路、297・・・コントロールパネル駆動回路、301・・・充電回路、・接点、303・・・フラッシュ発光回路、305・・・発光管、310・・・外部フラッシュ、310a・・・接点、310b・・・接点、311・・・フラッシュCPU、313・・・充電回路、315・・・フラッシュ発光回路、317・・・発光管、318・・・反射笠、319・・・ズーム駆動回路、320・・・外部機器(PC)、320a・・・接点、321・・・機器CPU、330・・・外部表示装置(TV)、330a・・・接点、331・・・表示装置駆動回路、333・・・表示装置、341・・・通信接点、431・・・有効画像領域、433・・・選択AFターゲット、434・・・除外AFターゲット、435・・・AFターゲット
Claims (7)
- 被写体像を画像データとして出力する撮像部と、
上記撮像部の画像データ出力領域の縦横および/またはアスペクト比を制御する撮像領域制御部と、
複数のAF領域を持ち、上記撮像領域制御部による上記画像データ出力領域に応じて、上記複数のAF領域の中から測距に用いるAF領域を選択する測距部と、
を有する撮像装置。 - 上記測距部は、上記撮像部の画像データ出力領域内に位置するAF領域を選択することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 上記測距部は、上記複数のAF領域の内、一部のAF領域または一つのAF領域を用いることを特徴とする請求項1および2に記載の撮像装置。
- 上記測距部が一部のAF領域を用いる際、上記測距部は、上記一部のAF領域の内、上記撮像部の画像データ出力領域外のAF領域は用いないことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
- 上記測距部が一つのAF領域を用いる際、上記測距部は、上記一つのAF領域が上記撮像部の画像データ出力領域外の場合、上記画像データ出力領域内で上記一つのAF領域に隣接する一つのAF領域を用いることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
- 上記複数のAF領域は、上記撮像部の重心に対して回転対象に配置されることを特徴とする請求項1乃至5に記載の撮像装置。
- 被写体像を画像データに変換して出力し、
上記画像データ出力領域を制御し、
上記画像データ出力領域に応じて、測距に用いるAF領域を複数のAF領域から選択する、
ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008256205A JP2010087956A (ja) | 2008-10-01 | 2008-10-01 | 撮像装置および撮像装置の制御方法 |
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-
2008
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CN108474996A (zh) * | 2016-01-26 | 2018-08-31 | 索尼公司 | 控制设备、控制方法和程序 |
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