JP2010087827A - 送信装置、受信装置、送信方法、受信方法、プログラム、及び、記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】受信環境や用途などに応じて、受信方法の選択肢を受信機側に与えるとともに、受信側での消費電力を低減することができる、メディアデータの伝送方法を実現すること。
【解決手段】メディアデータをスケーラブル符号化することによって、ベースレイヤーストリーム302とエンハンスレイヤーストリーム303とを生成するスケーラブル符号化部11と、これらのストリームの伝送期間と伝送速度とを設定する配合計画部12と、これらのストリームが設定された伝送期間に設定された伝送速度で伝送されるように、これらのストリームを多重した多重化ストリーム304を生成する配合多重部13と、配合計画部12により設定された伝送期間を示す配合計画情報311と多重化ストリーム304とを送信する送出部15と、を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】メディアデータをスケーラブル符号化することによって、ベースレイヤーストリーム302とエンハンスレイヤーストリーム303とを生成するスケーラブル符号化部11と、これらのストリームの伝送期間と伝送速度とを設定する配合計画部12と、これらのストリームが設定された伝送期間に設定された伝送速度で伝送されるように、これらのストリームを多重した多重化ストリーム304を生成する配合多重部13と、配合計画部12により設定された伝送期間を示す配合計画情報311と多重化ストリーム304とを送信する送出部15と、を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、データをスケーラブル符号化して送信する送信装置、送信方法、送信プログラムに関する。また、データを受信してスケーラブル復号する受信装置、受信方法、受信プログラムに関する。
メディアデータを符号化し、放送や通信のような伝送系を用いて伝送するシステムが普及している。
符号化したデータを受信する受信機は多種多様である。例えば、画面サイズが40インチを越える大画面テレビもあれば、画面サイズが3インチ程度の携帯電話といったものもある。また、受信して表示する処理能力が高いものもあれば、低いものもある。さらに、伝送系は有線もあれば、無線もある。また、伝送系によってエラー率も異なる。このように受信機を取り巻くパラメータは非常に多岐にわたる。
送信機は、このように多様な能力をもち、また、多様な状況下にある受信機にメディアデータを送出しなければならない。受信機毎に異なる方法で伝送データを送出する方法は簡単であるが、一般に伝送路の帯域は有限であるため現実的ではない。したがって、このような伝送システムにおいては、可能な限り効率よくデータを送出するための工夫が求められている。
このような要求に応えるための技術として、非特許文献1に記載されているスケーラブル符号化がある。
スケーラブル符号化とは、解像度やフレームレートなどの再生品質を受信機が選択可能な符号化方法である。具体的には、符号化機(送信機)がメディアデータを複数のストリームに分けて符号化し、復号機(受信機)がこれらのストリームの全部または一部を選択的に復号する方法である。スケーラブル符号化により符号化された複数のストリームのうちの1つをベースレイヤーストリーム、それ以外をエンハンスレイヤーストリームと呼ぶ。ベースレイヤーストリームは単体で復号でき、基本的な品質での再生を可能とするストリームである。
エンハンスレイヤーストリームは、ベースレイヤーストリームと組み合わせることにより復号でき、高品質な再生を可能とする、いわば追加ストリームである。なお、複数のエンハンスレイヤーストリームを組み合わせて復号することにより、さらに高品質な再生が可能となる。すなわち、復号機はベースレイヤーストリームとともに、エンハンスレイヤーストリームを使用するか否かによって、再生品質を選択することが出来る。
ところで、放送などの伝送系で用いられるMPEG−2トランスポートストリームには、データカルーセル伝送というファイル転送方式がある。時間軸に従ってメディアの先頭から終端まで連続して送出するPES方式とは異なり、データカルーセル伝送のファイル転送方式は同じデータを繰り返し送出することにより、伝送データを途中から受信することを許容し、これによりデータの完全性を求めるものである。
データカルーセル伝送のファイル転送方式においては、通常、ファイルを構成する全てのデータを受信および蓄積し、ファイルが完成して初めて再生を行えるようになる。データカルーセル伝送はファイルを細かくパケット化して伝送するため、途中データの脱落があったとしても、次の周期において、脱落したパケットの再取得が可能である。
しかしながら逆の見方では、1パケットでも脱落した場合は、受信機はファイルを完成させるために、少なくとももう一周のカルーセル周期を待たなければならない。すなわち、データが脱落し得る状況においては、データカルーセル伝送はファイルを完成させるために時間がかかるという特性がある。この特性は、受信機の操作応答時間の低下を招く。また、モバイル受信機にとっては、受信時間が長くなるために、電力消費が大きくなるという問題を引き起こす。
データ放送における類似の問題を解決するために、特許文献1にはデータ放送の伝送を効率よく行うシステムが開示されている。具体的には、まずデータ放送を構成する複数のページのうち、アクセス頻度の多いトップページと、アクセス頻度の少ない枝葉のページとに分類する。続いて、それぞれのページを別々にカルーセル化する。そして、トップページを短い周期で伝送することにより、トップページの受信時間を短縮する。
この方法は、スケーラブル符号化にも応用することができる。すなわち、ベースレイヤーストリームの送出周期を短くすることにより、全データを受信する時間よりもベースレイヤーストリームを受信する時間を短くすることができる。
また、別の解決方法として、特許文献2の方法が開示されている。この方法は、ラプター符号と呼ぶ符号化方式を応用することにより、データが欠落し得る環境において比較的短い時間でデータを取得する方法である。具体的には、伝送したいデータに冗長度を持たせて符号化し、時間方向に分散させて伝送する。このような構成により、ラプター符号を受信する受信機は、全データのうち任意の場所における一定以上の割合のデータを受信できれば元のデータを復号できる。
この符号化方式をカルーセル方式に応用すると、データの脱落があったとしても一周期のうち一定割合以上のパケットを受信できればデータを復号可能である。したがって、データ取得のためにもう一周待つ必要がない。
ISO/IEC 14496−2:2004 MPEG−4 Video規格(平成16年7月公開) 特開平11−346198号公報(平成11年12月14日公開)
特表2003―521669号公報(平成15年7月15日公開)
ISO/IEC 14496−2:2004 MPEG−4 Video規格(平成16年7月公開)
しかしながら、特許文献1に記載の方法においては、ベースレイヤーストリームの受信を完了するまでに要する時間が、従来の方法を用いてベースレイヤーストリームのみを単純に受信する場合よりも長くなる。さらに、エンハンスレイヤーストリームも受信する場合には、より一層長い時間を要する。
また、特許文献2に記載の方法においては、冗長な符号化であるが故、受信環境が良い場合には、本来受信に要する時間よりも長い時間を要してしまう。
上述したように受信機を取り巻くパラメータは多岐にわたっているため、従来あるどのような送信方法を用いたとしても、状況によって上記のような問題を生じる。つまり、多様な状況に柔軟に対応することができない。
本発明は、これら問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、受信環境や用途などに応じて、受信方法の選択肢を受信機側に与えるとともに、受信側において、できるだけ短い受信時間で受信を完了することによって、消費電力を低減することができる、メディアデータの送信方法を実現することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る送信装置は、メディアデータをスケーラブル符号化することによって、ベースレイヤーストリームとエンハンスレイヤーストリームとを生成する符号化手段と、上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームの伝送期間と伝送速度とを設定する設定手段と、上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームが上記設定手段により設定された伝送期間に上記設定手段により設定された伝送速度で伝送されるよう、上記ベースレイヤーストリームと上記エンハンスレイヤーストリームとが多重された多重化ストリームを生成する生成手段と、上記設定手段により設定された伝送期間を示す伝送期間情報と上記多重化ストリームとを送信する送信手段と、を備えている、ことを特徴としている。
本発明に係る上記設定手段は、上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームの何れか一方の伝送期間を夜間に設定する、ことが好ましい。
本発明に係る上記設定手段は、上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームの伝送期間と伝送速度とを、上記多重化ストリームを受信する受信装置からの再送要求に応じて再設定する、ことが好ましい。
本発明に係る上記設定手段は、上記ベースレイヤーストリームの伝送期間を、上記エンハンスレイヤーの伝送期間より前に設定する、ことが好ましい。
本発明に係る上記送信手段は、上記伝送期間情報と上記多重化ストリームとを別の伝送路を介して送信する、ことが好ましい。
本発明に係る上記送信手段は、上記伝送期間情報と上記多重化ストリームとを同一の伝送路を介して送信する、ことが好ましい。
本発明に係る上記送信手段は、上記設定手段により設定された伝送速度を示す伝送速度情報を送信する、ことが好ましい。
上記課題を解決するために、本発明に係る受信装置は、多重化ストリームと、該多重化ストリームに多重されたベースレイヤーストリームおよびエンハンスレイヤーストリームが伝送される伝送期間を示す伝送期間情報とを受信する受信手段と、上記多重化ストリームを逆多重化することによって、上記ベースレイヤーストリームと上記エンハンスレイヤーストリームとを生成する生成手段と、上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームの少なくとも何れかをスケーラブル復号する復号手段と、上記受信手段を制御する受信制御手段であって、上記伝送期間情報に基づいて設定した受信期間に限って上記受信手段を動作させる、ことを特徴としている。
本発明に係る上記受信制御手段は、上記多重化ストリームに多重されたストリームのうち上記復号手段によってスケーラブル復号されるストリームの伝送期間に、上記受信期間を合致させる、ことが好ましい。
本発明に係る上記受信制御手段は、上記多重化ストリームのカルーセル伝送周期のうち、上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームの伝送パターンが所定の伝送パターンに符合するカルーセル伝送周期に、上記受信期間を合致させる、ことが好ましい。
本発明に係る上記所定の伝送パターンは、ユーザーにより選択された伝送パターンである、ことが好ましい。
本発明に係る上記復号手段は、上記多重化ストリームに多重されたストリームのうち、スケーラブル復号されるストリーム全体の受信が完了する前に、該ストリームの復号を開始する、ことが好ましい。
本発明に係る上記復号手段は、上記ベースレイヤーストリームのみを復号しているときに、上記エンハンスレイヤーストリームの部分であって、上記ベースレイヤーストリームの今後復号する部分に対応する部分が既に受信されているかを判定し、既に受信されていると判定された場合、上記ベースレイヤーストリームと上記エンハンスレイヤーストリームとを復号するように復号態様を切り替える、ことが好ましい。
本発明に係る受信装置は、上記受信手段が上記多重化ストリームの受信に失敗し、上記生成手段が上記ベースレイヤーストリームまたは上記エンハンスレイヤーストリームの一部分を生成することができなかったときに、当該部分を今後生成する機会があるか否かを上記伝送情報に基づいて判定する判定手段と、上記部分を今後生成する機会がないと判定された場合、上記多重化ストリームを送信する送信装置に、上記多重化ストリームの再送信を要求する要求手段と、を更に備えている、ことが好ましい。
上記課題を解決するために、本発明に係る送信方法は、メディアデータをスケーラブル符号化することによって、ベースレイヤーストリームとエンハンスレイヤーストリームとを生成する符号化工程と、上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームの伝送期間と伝送速度とを設定する設定工程と、上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームが上記設定工程にて設定された伝送期間に上記設定工程にて設定された伝送速度で伝送されるよう、上記ベースレイヤーストリームと上記エンハンスレイヤーストリームとが多重された多重化ストリームを生成する生成工程と、上記設定手段により設定された伝送期間を示す伝送期間情報と上記多重化ストリームとを送信する送信工程と、を含んでいる、ことを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る受信方法は、多重化ストリームと、該多重化ストリームに多重されたベースレイヤーストリームおよびエンハンスレイヤーストリームが伝送される伝送期間を示す伝送期間情報とを受信する受信工程と、上記多重化データを逆多重化することによって、上記ベースレイヤーストリームと上記エンハンスレイヤーストリームとを生成する生成工程と、上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームの少なくとも何れかをスケーラブル復号する復号工程と、を含み、上記受信工程における上記多重化ストリームの受信は、上記伝送期間情報に基づいて設定した受信期間に限って行なわれる、ことを特徴としている。
なお、上記送信装置および受信装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記送信装置および受信装置をコンピュータにおいて実現するプログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明に係る送信装置は、メディアデータをスケーラブル符号化することによって、ベースレイヤーストリームとエンハンスレイヤーストリームとを生成する符号化手段と、上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームの伝送期間と伝送速度とを設定する設定手段と、上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームが上記設定手段により設定された伝送期間に上記設定手段により設定された伝送速度で伝送されるよう、上記ベースレイヤーストリームと上記エンハンスレイヤーストリームとが多重された多重化ストリームを生成する生成手段と、上記設定手段により設定された伝送期間を示す伝送期間情報と上記多重化ストリームとを送信する送信手段と、を備えている。
したがって、受信環境や用途などに応じて、受信方法の選択肢を受信機側に与えるとともに、受信側での消費電力を低減することができる、メディアデータの送信方法を実現することができる。
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すれば以下のとおりである。
(スケーラブルストリーム送信機)
まず、本実施形態に係るスケーラブルストリーム送信機1の構成について、図1を参照して説明する。図1は、スケーラブルストリーム送信機1の構成を示すブロック図である。スケーラブルストリーム送信機1は、スケーラブル符号化部11、配合計画部12、配合多重部13、配合計画情報配列生成部14、および、送出部15を備えている。
まず、本実施形態に係るスケーラブルストリーム送信機1の構成について、図1を参照して説明する。図1は、スケーラブルストリーム送信機1の構成を示すブロック図である。スケーラブルストリーム送信機1は、スケーラブル符号化部11、配合計画部12、配合多重部13、配合計画情報配列生成部14、および、送出部15を備えている。
スケーラブル符号化部11は、メディアデータ301をスケーラブル符号化することによって、ベースレイヤーストリーム302とエンハンスレイヤーストリーム303とを含むスケーラブルストリームを生成する。
エンハンスレイヤーストリーム303は、単一の、あるいは、複数のストリームにより構成することができる。本実施形態においては、エンハンスレイヤーストリーム303が2つのストリーム303aおよび303bにより構成されるものとする。
配合計画部12は、配合計画を定める。ここで、配合計画を定めるとは、ベースレイヤーストリーム302およびエンハンスレイヤーストリーム303の各々を分割して得られる各セグメントの伝送期間(伝送開示時刻および伝送終了時刻)を定めることである。配合計画の具体例については、参照する図面を替えて後述する。
そして、配合計画部12は、各時刻におけるベースレイヤーストリーム302およびエンハンスレイヤーストリーム303の配合率を配合計画に基づいて決定するとともに、決定した配合率を示す配合率情報310を配合多重部13に与える。
配合多重部13は、スケーラブル符号化部11によって生成されたベースレイヤーストリーム302とエンハンスレイヤーストリーム303とを、配合計画部12から与えられた配合率情報310に示された配合率で多重した多重化ストリーム304を生成する。配合多重部13の構成例については、参照する図面を替えて後述する。
なお、配合計画部12は、例えば、時刻tにおいて伝送されるセグメントのデータサイズを、そのセグメントの伝送時間(伝送終了時刻と伝送開始時刻の差)で除算することによって時刻tにおけるそのストリームの伝送速度を決定し、更に、時刻tにおけるそのストリームの伝送速度を、多重化ストリーム304の伝送速度(または伝送路の帯域幅)で除算することによって、時刻tにおけるそのストリームの配合率を決定することができる。
また、配合計画部12は、ベースレイヤーストリーム302およびエンハンスレイヤーストリーム303の各々を分割して得られるセグメント毎に配合計画情報311を生成するとともに、生成した配合計画情報311を配合計画情報配列生成部14に与える。配合計画情報311の具体例については、参照する図面を替えて後述する。
配合計画情報配列生成部14は、配合計画部12から与えられた配合計画情報311の各々をビット列(またはテキスト列)に変換した後、これらのビット列(またはテキスト列)を連結することによって配列を生成する。そして、生成した配列にヘッダ情報(その配列のデータサイズやその配列が配合計画情報配列であることを示す識別子など)を追加することによって配合計画情報配列312を生成する。
送出部15は、配合多重部13によって生成された多重化ストリーム304に、配合計画情報配列生成部14によって生成された配合計画情報配列312を挿入することによって伝送データ305を生成する。例えば、多重化ストリーム304がMPEG−2トランスポートストリーム形式のストリームである場合、多重化ストリーム304のパディングパケットを、セクションパケット化された配合計画情報配列312に置換することによって、伝送データ305を生成する。生成された伝送データ305は伝送路を介してスケーラブルストリーム受信機2に伝送される。
次に、配合計画部12によって定められる配合計画、および、配合計画部12によって生成される配合計画情報の具体例について、図2を参照して説明する。
図2(a)は、スケーラブル符号化されたメディアデータ301の具体例を示す図である。レイヤーデータ302’は、ベースレイヤーストリーム302として伝送されるデータを表し、レイヤーデータ303a’および303b’は、それぞれ、エンハンスレイヤーストリーム303aおよび303bとして伝送されるデータを表す。
各レイヤーデータには、レイヤー番号が割り振られる。同図に示した例では、ベースレイヤーストリームとして伝送されるレイヤーデータ302’のレイヤー番号を1とし、また、エンハンスレイヤーストリームとして伝送されるレイヤーデータ303a’および303b’のレイヤー番号をそれぞれ2および3としている。
各レイヤーデータは、それぞれ、1以上のセグメントに分割される。同図に示した例では、ベースレイヤーストリームとして伝送されるレイヤーデータ302’が、3つのセグメントS11,S12,S13に分割されており、また、エンハンスレイヤーストリームとして伝送されるレイヤーデータが303a’および303b’が、それぞれ、3つのセグメントS21,S22,S23およびS31,S32,S33に分割されている。
各セグメントの開始位置および終了位置は、開始インデックスおよび終了インデックスにより特定される。同図に示した例では、セグメントS11,S21,S31の開始位置および終了位置が、それぞれ、開始インデックスa0およびa1により特定され、セグメントS12,S22,S32の開始位置および終了位置が、それぞれ、開始インデックスa1およびa2により特定され、セグメントS13,S23,S33の開始位置および終了位置が、それぞれ、開始インデックスa2およびa3により特定される。
図2(b)は、配合計画部12によって定められる配合計画の具体例を示す図である。この配合計画は、時刻t0からt1までの間、レイヤーデータ302’のセグメントS11を800Kbpsで伝送し、時刻t1からt2までの間、レイヤーデータ302’のセグメントS12とレイヤーデータ303a’のセグメントS21とをそれぞれ400Kbpsで同時に伝送し、時刻t3から時刻t4までの間、レイヤーデータ303b’のセグメントS31を600Kbpsで伝送するというものである。図示を省略したその他のセグメントについても、配合計画部12によってその伝送期間が同様に定められている。
多重化ストリーム304の伝送速度を1Mbpsとすると、同図に示した配合計画を実現するために、配合多重部13は、時刻t1からt2までの間、ベースレイヤーストリーム302を配合率80%で多重化ストリーム304に多重し、時刻t1からt2までの間、ベースレイヤーストリーム302とエンハンスレイヤーストリーム303aとをそれぞれ配合率40%で多重化ストリーム304に多重し、時刻t3から時刻t4までの間、エンハンスレイヤーストリーム303bを配合率60%で多重化ストリーム304に多重する。図示を省略したその他のセグメントについても同様である。
図2(c)は、配合計画部12によって生成される配合計画情報の具体例を示す図である。図2(c)には、レイヤーデータ302’のセグメントS11に関する配合計画情報と、レイヤーデータ303a’のセグメントS21に関する配合計画情報311とを示している。
図2(c)に示したように、配合計画情報311には、データ識別子、総レイヤー数、総サイズ、レイヤー番号、開始インデックス、終了インデックス、伝送開始時刻、伝送終了時刻、および、ビットレートが含まれる。
データ識別子は、伝送しようとするメディアデータを指定するための情報である。例えば、そのメディアデータが格納されたファイルのファイル名、そのメディアデータに付与されたタイトル(番組名)、あるいは、そのメディアデータに付与された番号などをデータ識別子として用いることができる。総サイズは、そのメディアデータをスケーラブル符号化して得られるレイヤーデータの合計データサイズを示し、総レイヤー数は、そのメディアデータをスケーラブル符号化して得られるレイヤーデータの個数を示す。
レイヤー番号、開始インデックス、および、終了インデックスは、この配合計画情報が、どのレイヤーデータのどのセグメントに関する配合計画情報であるのかを示す。例えば、レイヤーデータ302’のセグメントS11に関する配合計画情報であれば、レイヤー番号が1に設定され、開始インデックスおよび終了インデックスがa0およびa1に設定される(図2(a)参照)。また、レイヤーデータ303a’のセグメントS21に対応する配合計画情報であれば、レイヤー番号が2に設定され、開始インデックスおよび終了インデックスがa0およびa1に設定される(図2(a)参照)。
伝送開始時間および伝送終了時間は、レイヤー番号により指定されたレイヤーデータにおける、開始インデックスおよび終了インデックスにより指定されたセグメントの伝送期間を指定するための情報である。ビットレートは、レイヤー番号により指定されたレイヤーデータの伝送速度を表す。例えば、レイヤーデータ302’のセグメントS11に関する配合計画情報であれば、伝送開始時刻として時刻t0が設定され、伝送終了時刻として時刻t1が設定され、ビットレートとして800Kbpsが設定される(図2(b)参照)。また、レイヤーデータ303a’のセグメントS21に関する配合計画情報であれば、伝送開始時刻として時刻t1が設定され、伝送終了時刻として時刻t2が設定され、ビットレートとして400Kbpsが設定される(図2(b)参照)。
次に、配合多重部13の構成例について、図3を参照して説明する。図3は、配合多重部13の構成例を示すブロック図である。図3に示した配合多重部14は、パケッタイザー141とインターリーバー143とを備えている。
パケッタイザー141には、ベースレイヤーストリーム302ならびにエンハンスレイヤーストリーム303が入力される。また、これらのストリームの他に、データストリームが入力される。パケッタイザー141は、入力された各ストリームを、MPEG−2トランスポートストリームのカルーセル伝送用パケットに変換する。得られたパケットは、それぞれ、バッファ142a、142b、および、142cに格納される。
インターリーバー143は、バッファ142a、142b、および、142cの何れかを選択し、選択したバッファからパケットを読み出し、読み出したパケットを先に読み出したパケットに連結するという動作を繰り返すことによって多重化ストリーム304を構築する。この際、インターリーバー143は、どのバッファからパケットを読み出すかを、各ストリームの配合率が配合計画部12により指定された値になるように選択する。
例えば、ベースレイヤーストリーム302とエンハンスレイヤーストリーム303とをそれぞれ配合率40%で多重化ストリーム304に多重する場合には、5回のうち2回、ベースレイヤーストリーム302が格納されているバッファ142aからパケットを読み出し、5回のうち2回、エンハンスレイヤーストリーム303が格納されているバッファ142bからパケットを読み出し、残りの1回、データストリームが格納されているバッファ142cからパケットを読み出す。
(スケーラブルストリーム受信機)
次に、本実施形態に係るスケーラブルストリーム受信機2の構成について、図4を参照して説明する。図4は、スケーラブルストリーム受信機2の構成を示すブロック図である。スケーラブルストリーム受信機2は、受信部21、配合計画情報配列解釈部22、受信制御部23、蓄積部24、逆多重部25、および、スケーラブル復号部26を備えている。
次に、本実施形態に係るスケーラブルストリーム受信機2の構成について、図4を参照して説明する。図4は、スケーラブルストリーム受信機2の構成を示すブロック図である。スケーラブルストリーム受信機2は、受信部21、配合計画情報配列解釈部22、受信制御部23、蓄積部24、逆多重部25、および、スケーラブル復号部26を備えている。
受信部21は、スケーラブルストリーム送信機1から送出された伝送データ305を受信するとともに、受信した伝送データ305から多重化ストリーム304’と配合計画情報配列312’とを抽出する。抽出された多重化ストリーム304’は、スケーラブル送信機1において生成された多重化ストリームの304の一部分である。一方、配合計画情報配列302’は、ケーラブル送信機1において生成された配合計画情報配列302と等価な情報である。
受信部21にて抽出された配合計画情報配列312’は、配合計画情報配列解釈部22に与えられる。配合計画情報配列解釈部22は、与えられた配合計画情報配列312’を解釈して、ベースレイヤーストリーム302およびエンハンスレイヤーストリーム303の各セグメントに関する配合計画情報311’を得る。配合計画情報311’は、スケーラブルストリーム送信機1において生成された配合計画情報311と等価な情報である。
配合計画情報配列解釈部22にて得られた配合計画情報311’は、受信制御部23に与えられる。受信制御部23は、与えられた配合計画情報311’に基づいて受信計画を定める。ここで、受信計画を定めるとは、伝送データ305を受信する受信期間を定めることである。
例えば、受信制御部23は、スケーラブル復号のために参照すべきレイヤーストリームの伝送期間を配合計画情報311’に基づいて特定し、特定した伝送期間と合致するように受信期間を定める。ここで、スケーラブル復号のために参照すべきレイヤーストリームは、予め定められたレイヤーストリームであってもよいし、配合計画情報311に基づいて受信制御部23により選択されたレイヤーストリームであってもよい。例えば、当該装置の復号性能を考慮して、伝送速度が閾値以下のレイヤーストリームをスケーラブル復号のために参照すべきレイヤーストリームとして選択するようにしてもよい。
あるいは、受信制御部23は、カルーセル伝送周期のうち、配合計画(伝送パターン)が所定の配合計画に符合するカルーセル伝送周期を配合計画情報311’に基づいて特定し、特定したカルーセル伝送周期と合致するように受信期間を定める。ここで、受信期間を定めるために参照される所定の配合計画は、予め定められた配合計画であってもよいし、ユーザーにより選択された配合計画であってもよい。あるいは、受信環境や電力環境などに応じて受信制御部23により選択された配合計画であってもよい。
受信制御部23は、配合計画において定められた受信期間、すなわち、スケーラブル復号のために参照すべきレイヤーストリームの伝送期間にのみ伝送データ305を受信するよう受信部21を制御する。このため、受信部21は、必要なレイヤーストリームを漏れなく含む多重化ストリーム304’を抽出することができ、同時に、必要なレイヤーストリームの伝送期間以外は受信動作を停止して消費電力を削減することができる。なお、受信制御部23が受信部21を制御するために利用する制御信号320としては、受信期間において値1をとり、非受信期間において値0をとる2値信号などを用いることができる。
スケーラブル復号のために参照すべきレイヤーデータが漏れなく含む多重化ストリーム304’を抽出することができなかった場合、受信部21は、どのレイヤーデータのどのセグメントが欠落しているかを受信制御部23に通知する。受信制御部23は、欠落しているセグメントを取得するべく、この通知と配合計画情報311’とに基づいて受信計画を立て直し、新たな受信指示320を受信部31に与える。これを欠落しているセグメントの受信に成功するまで繰り返すことによって、スケーラブル復号のために参照すべきレイヤーデータが漏れなく含む多重化ストリーム304’を抽出することがきる。ただし、配合計画情報311’に基づいて、欠落しているセグメントの伝送がもう行われないことが分かった場合には、その時点で受信失敗として終了する。
受信部21にて抽出された多重化ストリーム304’は、蓄積部24に蓄積される。逆多重部25は、蓄積部24から多重化ストリーム304’を読み出し、スケーラブル復号のために参照すべきレイヤーデータを含むストリームを分離する。多重化ストリーム304’を構成する各パケットには、そのパケットが元々どのストリームに属するパケットであるのかを示す識別情報が含まれている。このため、逆多重部25は、この識別情報を参照することによって、多重化ストリーム304’からベースレイヤーストリーム302を分離したり、あるいは、エンハンスレイヤーストリーム303を分離したりすることができる。
スケーラブル復号部26は、逆多重部25にて分離されたストリームをスケーラブル復号することによって、メディアデータ301’を生成する。メディアデータ301’は、ディスプレイやスピーカなどのメディア提示手段(不図示)を用いて、ユーザーに提示される。
(実施例)
次に、上述したスケーラブルストリーム送信機1を用いたメディアデータ伝送のいくつかの実施例について、図5および図6を参照して説明する。
次に、上述したスケーラブルストリーム送信機1を用いたメディアデータ伝送のいくつかの実施例について、図5および図6を参照して説明する。
図5(a)は、第1の実施例における多重化ストリームの伝送イメージを示す図である。この実施例では、各カルーセル伝送周期において、ベースレイヤーストリームとエンハンスレイヤーストリームとを同時に伝送する並列型の配合計画を採用している。
並列型の配合計画を採用することにより、スケーラブルストリーム受信機2は、多重化ストリームの受信を開始すると同時に、ベースレイヤーストリームおよびエンハンスレイヤーストリームの取得を開始することができる。したがって、必要なストリームの受信完了を待たずに復号を開始する構成では、ベースレイヤーストリームのみを用いた復号であっても、エンハンスレイヤーストリームを用いた復号であっても、多重化ストリームの受信開始直後から開始することができる。
図5(b)は、第2の実施例における多重化ストリームの伝送イメージを示す図である。この実施例では、各カルーセル伝送周期において、ベースレイヤーストリームとエンハンスレイヤーストリームとを交互に伝送する直列型の配合計画を採用している。
直列型の配合計画を採用することにより、スケーラブルストリーム受信機2は、ベースレイヤーストリームの取得を、並列型の配合計画を採用した場合の半分の時間で完了することができる。したがって、必要なストリームの受信が完了してから復号を開始する構成では、ベースレイヤーストリームのみを用いた復号を、並列型の配合計画を採用した場合の半分の時間で開始することができる。
図5(c)は、第3の実施例における多重化ストリームの伝送イメージを示す図である。この実施例では、各カルーセル伝送周期において、ベースレイヤーストリームを2度伝送し、エンハンスレイヤーストリーム1度伝送する配合計画を採用している。
このような配合計画を採用することにより、並列型の配合計画より短時間でベースレイヤーストリームの取得を完了することができる。また、ベースレイヤーストリームが1カルーセル伝送期間内で2度伝送されるので、1回目の伝送期間で受信エラーが生じても、2回目の伝送期間でリカバーすることができる。また、エンハンスレイヤーストリームの伝送期間が直列型および並列型の配合計画よりも長くなる。エラー率が時間によって変化するような伝送系においても、エラーが分散するので訂正がしやすくなる。
また、図6に示すように、カルーセル伝送周期毎に配合計画を切り替えるようにしてもよい。これにより、スケーラブルストリーム受信機2は、自機にとって最適な配合計画に従った伝送が行なわれているカルーセル伝送周期を選択して受信することができる。つまり、スケーラブルストリーム受信機2に、受信方法の選択肢を提供することができる。
また、昼間のうちに図6に示したように伝送したメディアデータを、夜間に並列型の配合計画aに従って伝送するようにしてもよい。夜間は、昼間に比べて、スケーラブルストリーム受信機2を移動させることが少ないので、比較的受信状況が安定している。そのため、このような構成にすると、所望のストリームのみを短期集中的に受信することが出来るので、昼間受信に失敗したデータを再受信するといった用途に有効である。
次に、上述したスケーラブルストリーム受信機2を用いた受信方法の実施例について、再び図6を参照して説明する。ここでは、多重化ストリームが自機にとって最適な配合計画で伝送されているカルーセル伝送周期を受信環境、電力環境、復号性能などに応じて選択し、選択したカルーセル周期に多重化ストリームを受信する実施例について説明する。
受信環境が良好であり、かつ、電力環境が良好(有線給電されているか、バッテリーチャージが十分)な場合、エンハンスレイヤーストリームを用いた復号機能を有していれば、並列型の配合計画aに従って伝送されている多重化ストリームを受信することが好ましい。これにより、最も短時間で、最も早く、高品質なメディアデータを取得することができる。
また、電力環境が悪化(バッテリーチャージが減少)した場合、あるいは、エンハンスレイヤーストリームを用いた復号機能を有していない場合、直列型の配合計画bに従って伝送されている多重化ストリームを受信することが好ましい。これにより、ベースレイヤーストリームを最も短時間で取得することができる。また、ベースレイヤーストリームの取得を完了して未だバッテリーチャージに余裕がある場合には、引き続きエンハンスレイヤーストリームの取得を行なうこともできる。
受信環境が劣悪な場合(エラー率が変化する伝送系である場合など)や、上記の方法で所望のレイヤーストリームを取得することができなかった場合には、配合計画cに従って伝送される多重化ストリームを受信することが望ましい。これにより、より確実に所望のストリームを再取得することができる。
(変形例)
1.本実施形態においては、送出する各レイヤーストリームには生のデータを用いていたが、特許文献2に記載のような誤り訂正技術を用いても良い。このような構成を採用することにより、エラー率が比較的高い伝送系においては、エラー訂正を用いることで、再取得のために次のサイクルを待つ回数を減らせるので、ダウンロード時間を短く出来る。
1.本実施形態においては、送出する各レイヤーストリームには生のデータを用いていたが、特許文献2に記載のような誤り訂正技術を用いても良い。このような構成を採用することにより、エラー率が比較的高い伝送系においては、エラー訂正を用いることで、再取得のために次のサイクルを待つ回数を減らせるので、ダウンロード時間を短く出来る。
2.本実施形態においては、配合計画情報配列と多重化ストリームとを一緒に伝送データに含めて伝送する構成を説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、配合計画情報配列と多重化ストリームとを、別の伝送路を介して伝送する構成を採用してもよい。例えば、多重化ストリームの伝送には放送を用い、配合計画情報配列の伝送には通信を用いることが考えられる。このように構成すると、配合計画情報配列を受信するために、受信部を動作させる時間を短縮させることができ、さらなる省電力化を実現することができる。
3.本実施形態においては、配合計画部が予め決められたルールにて配合計画を行う例を示したが、受信機から与えられたフィードバックに基づいて配合計画を定めるようにしてもよい。この場合、受信機には、送信機に対して配合計画を再設定して多重化ストリームを再送するように要求する要求手段を設け、送信機には、この要求を受信する受信手段を設ける。受信機は受信状況に応じて、図5に示したいずれかの配合計画から配合計画を選択し、選択した配合計画に従って多重化ストリームを再送するよう要求する。送信機は、配合計画を受信機から要求されたものに設定しなおし、多重化ストリームを再送信する。なお、伝送系が放送の場合など、単一の送信器から複数の受信機に多重化ストリームを送信する場合には、受信機からの要求が所定の数たまってから再送信を行なうように計画してもよい。その際、受信機への伝送路のエラーが非常に多い場合、図6に示した配合計画cを指定して伝送を要求してもよい。また、この要求の伝送は、多重化ストリームの送受信に使う伝送路を用いてもよいし、他の伝送路を用いてもよい。
4.通常、送出機はカルーセルで伝送するストリームはメディアデータの前方から後方に向かって多重するが、エンハンスレイヤーストリームはメディアデータの後方から前方に向かって多重して伝送し、受信機は、ベースレイヤーストリームを復号する際、同時にエンハンスレイヤーストリームを受信し、復号中、常に同一の再生時刻に対応するエンハンスレイヤーストリームの受信が完了しているかを監視し、完了している場合にはエンハンスレイヤーを含めた再生に切り替える動作としても良い。このような構成にすると、ベースレイヤーストリーム再生(復号)中に途中からはエンハンスレイヤーストリームがあるので、すばやく再生(復号)を開始でき、かつ、途中から高品質再生を行うことができる。
5.本実施形態においては、蓄積部が所望のストリームがそろった時点で、そのストリームを逆多重部に入力する構成を示したが、所望のストリームが同時に入力される場合には、蓄積と同時に、あるいは蓄積をせず逆多重部に入力する構成を採用してもよい。このように構成すると、全データの蓄積を待たずに再生を開始できることになるので、受信方法の選択肢が更に増え、利便性が向上する。
6.本実施形態においては、受信制御部が、受信機がおかれている環境によって受信計画を行う例を示したが、別途ユーザー入力部を設け、ユーザーが受信計画を選択しても良い。例えば、「すぐにダウンロード」、「省電力ダウンロード」、「慎重ダウンロード」という選択を行えるように入出力を構成し、「すぐにダウンロード」なら配合計画aを、「省電力ダウンロード」なら配合計画bを、「慎重ダウンロード」なら配合計画cに従って伝送される多重化ストリームを受信するように構成してもよい。このように、ユーザーの意思で動作を選択できるようにすると、更に利便性が向上する。
7.配合計画情報配列にはデータ識別子が含まれていてもよい。識別子が含まれることによって、1つの伝送路で2つ以上のメディアデータを同時に伝送できる。これにより、1つのチャンネルで複数のメディアデータのベースレイヤーストリームを同時に送信し、別のチャンネルで高ビットレートのエンハンスレイヤーストリームを送信するといったことも可能となる。
(プログラムおよび記憶媒体)
最後に、スケーラブルストリーム送信装置1に含まれている各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成すればよい。または、次のように、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
最後に、スケーラブルストリーム送信装置1に含まれている各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成すればよい。または、次のように、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわちスケーラブルストリーム送信装置1は、各機能を実現する制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録していればよい。スケーラブルストリーム送信装置1(またはCPUやMPU)が、供給された記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し、実行すればよい。
プログラムコードをスケーラブルストリーム送信装置1に供給する記録媒体は、たとえば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などとすることができる。
またスケーラブルストリーム送信装置1は、通信ネットワークと接続可能に構成しても、本発明の目的を達成できる。この場合、上記のプログラムコードを、通信ネットワークを介してスケーラブルストリーム送信装置1に供給する。この通信ネットワークは、スケーラブルストリーム送信装置1にプログラムコードを供給できるものであればよく、特定の種類または形態に限定されない。たとえば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、移動体通信網、衛星通信網等であればよい。
この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な任意の媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。たとえば、IEEE1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線などの有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
同様に、スケーラブルストリーム受信装置2も、CPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
についても同様である。
についても同様である。
本発明は、伝送系が放送であるか通信であるかを問わず、メディアデータの伝送を行なう装置に広く利用することができる。特に、可般式受信機に対して、無線を使ってメディアデータを送信する装置に取り分け好適に利用することができる。
1 スケーラブルストリーム送信機(送信装置)
2 スケーラブルストリーム受信機(受信装置)
11 スケーラブル符号化部(符号化手段)
12 配合計画部(設定手段)
13 配合多重部(生成手段)
14 配合計画情報配列生成部
15 送出部(送信手段)
21 受信部(受信手段)
22 配合計画情報配列解釈部
23 受信制御部(受信制御手段)
24 蓄積部
25 逆多重部(生成手段)
26 スケーラブル復号部(復号手段)
2 スケーラブルストリーム受信機(受信装置)
11 スケーラブル符号化部(符号化手段)
12 配合計画部(設定手段)
13 配合多重部(生成手段)
14 配合計画情報配列生成部
15 送出部(送信手段)
21 受信部(受信手段)
22 配合計画情報配列解釈部
23 受信制御部(受信制御手段)
24 蓄積部
25 逆多重部(生成手段)
26 スケーラブル復号部(復号手段)
Claims (20)
- メディアデータをスケーラブル符号化することによって、ベースレイヤーストリームとエンハンスレイヤーストリームとを生成する符号化手段と、
上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームの伝送期間と伝送速度とを設定する設定手段と、
上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームが上記設定手段により設定された伝送期間に上記設定手段により設定された伝送速度で伝送されるよう、上記ベースレイヤーストリームと上記エンハンスレイヤーストリームとが多重された多重化ストリームを生成する生成手段と、
上記設定手段により設定された伝送期間を示す伝送期間情報と上記多重化ストリームとを送信する送信手段と、を備えている、
ことを特徴とする送信装置。 - 上記設定手段は、上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームの何れか一方の伝送期間を夜間に設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の送信装置。 - 上記設定手段は、上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームの伝送期間と伝送速度とを、上記多重化ストリームを受信する受信装置からの要求に応じて再設定する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の送信装置。 - 上記設定手段は、上記ベースレイヤーストリームの伝送期間を、上記エンハンスレイヤーの伝送期間より前に設定する、
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の送信装置。 - 上記送信手段は、上記伝送期間情報と上記多重化ストリームとを別の伝送路を介して送信する、
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の送信装置。 - 上記送信手段は、上記伝送期間情報と上記多重化ストリームとを同一の伝送路を介して送信する、
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の送信装置。 - 上記送信手段は、上記設定手段により設定された伝送速度を示す伝送速度情報を送信する、
ことを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の送信装置。 - 多重化ストリームと、該多重化ストリームに多重されたベースレイヤーストリームおよびエンハンスレイヤーストリームが伝送される伝送期間を示す伝送期間情報とを受信する受信手段と、
上記多重化ストリームを逆多重化することによって、上記ベースレイヤーストリームと上記エンハンスレイヤーストリームとを生成する生成手段と、
上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームの少なくとも何れかをスケーラブル復号する復号手段と、
上記受信手段を制御する受信制御手段であって、上記伝送期間情報に基づいて設定した受信期間に限って上記受信手段を動作させる、
ことを特徴とする受信装置。 - 上記受信制御手段は、上記多重化ストリームに多重されたストリームのうち上記復号手段によってスケーラブル復号されるストリームの伝送期間に、上記受信期間を合致させる、
ことを特徴とする請求項8に記載の受信装置。 - 上記受信制御手段は、上記多重化ストリームのカルーセル伝送周期のうち、上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームの伝送パターンが所定の伝送パターンに符合するカルーセル伝送周期に、上記受信期間を合致させる、
ことを特徴とする請求項8に記載の受信装置。 - 上記所定の伝送パターンは、ユーザーにより選択された伝送パターンである、
ことを特徴とする請求項10に記載の受信装置。 - 上記復号手段は、上記多重化ストリームに多重されたストリームのうち、スケーラブル復号されるストリーム全体の受信が完了する前に、該ストリームの復号を開始する、
ことを特徴とする請求項8から11の何れか1項に記載の受信装置。 - 上記復号手段は、上記ベースレイヤーストリームのみを復号しているときに、上記エンハンスレイヤーストリームの部分であって、上記ベースレイヤーストリームの今後復号する部分に対応する部分が既に受信されているかを判定し、既に受信されていると判定された場合、上記ベースレイヤーストリームと上記エンハンスレイヤーストリームとを復号するように復号態様を切り替える、
ことを特徴とする請求項8から12の何れか1項に記載の受信装置。 - 上記伝送期間情報により示される伝送期間において、上記復号手段によってスケーラブル復号されるストリーム全体を取得することができない場合、上記多重化ストリームを送信する送信装置に、上記伝送期間の再設定を要求する要求手段と、を更に備えている、
ことを特徴とする請求項8から13の何れか1項に記載の受信装置。 - メディアデータをスケーラブル符号化することによって、ベースレイヤーストリームとエンハンスレイヤーストリームとを生成する符号化工程と、
上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームの伝送期間と伝送速度とを設定する設定工程と、
上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームが上記設定工程にて設定された伝送期間に上記設定工程にて設定された伝送速度で伝送されるよう、上記ベースレイヤーストリームと上記エンハンスレイヤーストリームとが多重された多重化ストリームを生成する生成工程と、
上記設定工程において設定された伝送期間を示す伝送期間情報と上記多重化ストリームとを送信する送信工程と、を含んでいる、
ことを特徴とする送信方法。 - 多重化ストリームと、該多重化ストリームに多重されたベースレイヤーストリームおよびエンハンスレイヤーストリームが伝送される伝送期間を示す伝送期間情報とを受信する受信工程と、
上記多重化ストリームを逆多重化することによって、上記ベースレイヤーストリームと上記エンハンスレイヤーストリームとを生成する生成工程と、
上記ベースレイヤーストリームおよび上記エンハンスレイヤーストリームの少なくとも何れかをスケーラブル復号する復号工程と、を含み
上記受信工程における上記多重化ストリームの受信は、上記伝送期間情報に基づいて設定した受信期間に限って行なわれる、
ことを特徴とする受信方法。 - コンピュータを請求項1から7の何れか1項に記載の送信装置として機能させるためのプログラムであって、
上記コンピュータを上記送信装置が備えている各手段として機能させる送信プログラム。 - 請求項17に記載の送信プログラムが記録されているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- コンピュータを請求項8から14の何れか1項に記載の受信装置として機能させるためのプログラムであって、
上記コンピュータを上記受信装置が備えている各手段として機能させる受信プログラム。 - 請求項19に記載の受信プログラムが記録されているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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