JP2010083758A - 抗ウイルス剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】顕著に強いウイルス増殖抑制作用を有する新規な抗ウイルス剤の提供。
【解決手段】レンギョウ、キンギンカ、キキョウ、ハッカ、タンチクヨウ、カンゾウ、ケイガイ、タンズシ及びゴボウシと、レイヨウカク又はロコンとを含む生薬の抽出物を有効成分として含有する抗ウイルス剤。
【選択図】なし
【解決手段】レンギョウ、キンギンカ、キキョウ、ハッカ、タンチクヨウ、カンゾウ、ケイガイ、タンズシ及びゴボウシと、レイヨウカク又はロコンとを含む生薬の抽出物を有効成分として含有する抗ウイルス剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、複数の生薬抽出物を含有する抗ウイルス剤、特に抗インフルエンザウイルス剤に関する。
銀翹散は、レンギョウ、キンギンカ、キキョウ、ハッカ、タンチクヨウ、カンゾウ、ケイガイ、タンズシ、ゴボウシ及びレイヨウカク(又はロコン)の一定量を裁断し、熱水抽出した漢方薬であり、発熱、喉の痛み、咳などの風邪の諸症状について効果があることが知られている。また、臨床においては、このほかインフルエンザ感染症の症状改善や、咽喉炎、扁桃炎などの炎症性疾患にも用いられている。
しかしながら、銀翹散のインフルエンザ感染症への治療効果は、インターロイキンの産生抑制を介した生体の免疫機能による解熱作用であって、キンギンカ、レンギョウ、キキョウ、ゴボウシ、ハッカ、カンゾウ及びケイガイの7種の生薬抽出物を配合した銀翹散は直接的な抗ウイルス作用を示さないことが報告されている(非特許文献1)。
Am.J.Chin.Med.1999;27(1):53−62.
しかしながら、銀翹散のインフルエンザ感染症への治療効果は、インターロイキンの産生抑制を介した生体の免疫機能による解熱作用であって、キンギンカ、レンギョウ、キキョウ、ゴボウシ、ハッカ、カンゾウ及びケイガイの7種の生薬抽出物を配合した銀翹散は直接的な抗ウイルス作用を示さないことが報告されている(非特許文献1)。
Am.J.Chin.Med.1999;27(1):53−62.
本発明は、強いウイルス増殖抑制作用を有する新規な抗ウイルス剤を提供することを目的とする。
本発明者は、各種生薬・漢方薬の抗インフルエンザウイルス作用を鋭意検討するなかで、レンギョウ、キンギンカ、キキョウ、ハッカ、タンチクヨウ、カンゾウ、ケイガイ、タンズシ、ゴボウシ及びレイヨウカク(又はロコン)より抽出した濃縮液がA型、B型及びC型インフルエンザウイルスに対して強いウイルス増殖抑制作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の1)〜6)の発明に係るものである。
1)レンギョウ、キンギンカ、キキョウ、ハッカ、タンチクヨウ、カンゾウ、ケイガイ、タンズシ及びゴボウシと、レイヨウカク又はロコンとを含む生薬の抽出物を有効成分として含有する抗ウイルス剤。
2)レンギョウ、キンギンカ、キキョウ、ハッカ、タンチクヨウ、カンゾウ、ケイガイ、タンズシ、ゴボウシ及びレイヨウカクを含む生薬の抽出物を有効成分として含有する1)記載の抗ウイルス剤。
3)抗インフルエンザウイルス剤である1)又は2)記載の抗ウイルス剤。
4)原生薬換算量で、レンギョウが2.5重量部、キンギンカが2.5重量部、キキョウが1.5重量部、ハッカが1.5重量部、タンチクヨウが1重量部、カンゾウが1.5重量部、ケイガイが1重量部、タンズシが1.25重量部、ゴボウシが1.25重量部及びレイヨウカクが0.08重量部の割合で含有する1)〜3)のいずれか1項記載の抗ウイルス剤。
5)錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤又はゼリー剤である1)〜4)のいずれか1項記載の抗ウイルス剤。
6)ウイルス増殖抑制剤である1)〜5)のいずれか1項記載の抗ウイルス剤。
1)レンギョウ、キンギンカ、キキョウ、ハッカ、タンチクヨウ、カンゾウ、ケイガイ、タンズシ及びゴボウシと、レイヨウカク又はロコンとを含む生薬の抽出物を有効成分として含有する抗ウイルス剤。
2)レンギョウ、キンギンカ、キキョウ、ハッカ、タンチクヨウ、カンゾウ、ケイガイ、タンズシ、ゴボウシ及びレイヨウカクを含む生薬の抽出物を有効成分として含有する1)記載の抗ウイルス剤。
3)抗インフルエンザウイルス剤である1)又は2)記載の抗ウイルス剤。
4)原生薬換算量で、レンギョウが2.5重量部、キンギンカが2.5重量部、キキョウが1.5重量部、ハッカが1.5重量部、タンチクヨウが1重量部、カンゾウが1.5重量部、ケイガイが1重量部、タンズシが1.25重量部、ゴボウシが1.25重量部及びレイヨウカクが0.08重量部の割合で含有する1)〜3)のいずれか1項記載の抗ウイルス剤。
5)錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤又はゼリー剤である1)〜4)のいずれか1項記載の抗ウイルス剤。
6)ウイルス増殖抑制剤である1)〜5)のいずれか1項記載の抗ウイルス剤。
本発明の抗ウイルス剤は、A型、B型及びC型すべてのインフルエンザウイルスの増殖を抑制することができ、よってインフルエンザウイルスによる感染症を効果的に予防又は治療することできる。
本発明の抗ウイルス剤は、レンギョウ、キンギンカ、キキョウ、ハッカ、タンチクヨウ、カンゾウ、ケイガイ、タンズシ及びゴボウシと、レイヨウカク又はロコンとを含む生薬の抽出物を有効成分として含有し、好ましくはレンギョウ、キンギンカ、キキョウ、ハッカ、タンチクヨウ、カンゾウ、ケイガイ、タンズシ、ゴボウシ及びレイヨウカクを含む生薬の抽出物を有効成分として含有するものである。
本発明の抗ウイルス剤の有効成分は、上記10種の生薬抽出物を含有するものであるのに対し、前記非特許文献1で抗ウイルス作用を示さないと報告されている生薬抽出物の混合物は、キンギンカ、レンギョウ、キキョウ、ゴボウシ、ハッカ、カンゾウ及びケイガイからなるものである。すなわち、非特許文献1記載の生薬抽出物の混合物には、タンチクヨウ、タンズシ、レイヨウカク(又はロコン)が含まれていないので、本発明の抗ウイルス作用は、これら10種の生薬抽出物の混合物特有のものである。
ここで「抽出物」とは、生薬等から天然有機化合物を抽出する際に用いられる通常公知の方法により抽出されたものであれば特に限定されず、その形態としては、乾燥粉末、乾燥エキス、軟エキス、流エキス、チンキなどが例示できる。
本発明の抗ウイルス剤における各種生薬の配合割合としては、原生薬換算量として、レンギョウが0.5〜4.0重量部、好ましくは1.25〜3.0重量部、特に好ましくは2.5重量部;キンギンカが0.5〜4.0重量部、好ましくは1.25〜3.0重量部、特に好ましくは2.5重量部;キキョウが0.5〜3.0重量部、好ましくは0.6〜2.0重量部、特に好ましくは1.5重量部;ハッカが0.5〜3.0重量部、好ましくは0.6〜2.0重量部、特に好ましくは1.5重量部;タンチクヨウが0.3〜2.0重量部、好ましくは0.6〜1.5重量部、特に好ましくは1.0重量部;カンゾウが0.1〜3.0重量部、好ましくは0.3〜2.0重量部、特に好ましくは1.5重量部;ケイガイが0.3〜2.0重量部、好ましくは0.6〜1.5重量部、特に好ましくは1.0重量部;タンズシが0.25〜3.0重量部、好ましくは0.5〜2.0重量部、特に好ましくは1.25重量部;ゴボウシが0.25〜3.0重量部、好ましくは0.5〜2.0重量部、特に好ましくは1.25重量部;レイヨウカクが0.02〜1.0重量部、好ましくは0.04〜0.2重量部、特に好ましくは0.08重量部;ロコンが0.5〜3.0重量部、好ましくは1.0〜2.0重量部、特に好ましくは1.5重量部である。
本発明の抗ウイルス剤の投与形態としては特に制限されず、経口剤(錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤、ゼリー剤など)、注射剤、坐剤、貼付剤、軟膏剤等が例示でき、好ましくは経口剤である。
本発明の抗ウイルス剤は、投与形態に応じて、通常公知の添加剤(賦形剤、結合剤、崩壊剤、着色剤、矯味剤等)を用いて通常公知の漢方製剤の製造方法にしたがって製剤化できる。また、上記生薬の抽出物を含有していれば、市販の銀翹散製剤を用いてもよい。
本発明の抗ウイルス剤は、細胞内のウイルス増殖を直接的に抑制することにより、ウイルス感染により引き起こされる疾患又はその諸症状を治療又は緩和できる。特にA型、B型又はC型のインフルエンザ感染症又はその症状(悪寒、発熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、咽頭痛、鼻汁、鼻閉、咳、痰、腹痛、嘔吐、下痢発熱など)を効果的に治療又は緩和することができる。また、本発明の抗ウイルス剤は、インフルエンザウイルスの感染リスクのある者(特にインフルエンザ感染症患者の同居家族や共同生活者など)に対して、予防的に投与される。
本発明の抗ウイルス剤の対象となるウイルスは特に制限はなく、DNAウイルスであっても、RNAウイルスであってもよく、また、その核酸は、一本鎖であっても、二本鎖であってもよい。具体的には、マイオウイルス科、サイフォウイルス科、ポドウイルス科、アデノウイルス科、ヘルペスウイルス科、パピローマウイルス科、ポリオーマウイルス科、ポックスウイルス科、イノウイルス科、ミクロウイルス科、パルボウイルス科、レオウイルス科、コロナウイルス科、フラビウイルス科、ピコルナウイルス科、トガウイルス科、カリシウイルス科、へぺウイルス科、フィロウイルス科、ラブドウイルス科、パラミクソウイルス科、オルトミクソウイルス科、ブニヤウイルス科、アレナウイルス科、レトロウイルス科、ヘパドナウイルス科及びカリモウイルス科等に属するウイルスが例示できる。このうち一本鎖RNAウイルスであるコロナウイルス科、フラビウイルス科、ピコルナウイルス科、トガウイルス科、カリシウイルス科、へぺウイルス科、フィロウイルス科、ラブドウイルス科、パラミクソウイルス科、オルトミクソウイルス科、ブニヤウイルス科及びアレナウイルス科に属するウイルスが好ましく、オルトミクソウイルス科及びピコルナウイルス科に属するウイルスがより好ましく、A型、B型及びC型インフルエンザウイルス、ライノウイルスがより好ましく、A型、B型及びC型インフルエンザウイルスが特に好ましい。また、ここでA型、B型及びC型インフルエンザウイルスは、それぞれの亜型を含むものであり、例えばトリインフルエンザウイルスも含まれる。
本発明の抗ウイルス剤の各種生薬の1日あたり投与量は疾患、症状、患者の年齢などに応じて適宜設定される。具体的には、原生薬換算量として、レンギョウが2.0〜20.0g、好ましくは4.0〜12.0g、特に好ましくは4.26g;キンギンカが2.0〜20.0g、好ましくは4.0〜12.0g、特に好ましくは4.26g;キキョウが1.0〜8.0g、好ましくは2.0〜6.0g、特に好ましくは2.556g;ハッカが1.0〜8.0g、好ましくは2.0〜6.0g、特に好ましくは2.556g;タンチクヨウが1.0〜12.0g、好ましくは1.5〜9.0g、特に好ましくは1.704g;カンゾウが2.0〜7.0g、好ましくは2.5〜5.0g、特に好ましくは2.556g;ケイガイが1.0〜8.0g、好ましくは1.5〜6.0g、特に好ましくは1.704g;タンズシが1.0〜12.0g、好ましくは2.0〜9.0g、特に好ましくは2.136g;ゴボウシが1.0〜12.0g、好ましくは2.0〜9.0g、特に好ましくは2.136g;レイヨウカクが0.05〜0.5g、好ましくは0.1〜0.2g、特に好ましくは0.132g;ロコンが4.0〜20.0g、好ましくは6.0〜15.0g、特に好ましくは6.0gである。また、本発明の抗ウイルス剤の投与回数は特に制限されず、1日あたりの投与量を1日1回又は複数回に分けて投与される。
以下に、実施例及び製造例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
製造例1
銀翹散エキス9.7g(松浦薬業株式会社)(原生薬換算量で、レンギョウ4.260g、キンギンカ4.260g、キキョウ2.556g、ハッカ2.556g、タンチクヨウ1.704g、カンゾウ2.556g、ケイガイ1.704g、タンズシ2.136g、ゴボウシ2.136g及びレイヨウカク0.132g)を288mLの常水を加え、95±5℃で30分間抽出し、遠心分離ろ過した。ろ液は約50℃で減圧にて濃縮し、軟エキス(乾固物濃度0.6g/mL)とした。
銀翹散エキス9.7g(松浦薬業株式会社)(原生薬換算量で、レンギョウ4.260g、キンギンカ4.260g、キキョウ2.556g、ハッカ2.556g、タンチクヨウ1.704g、カンゾウ2.556g、ケイガイ1.704g、タンズシ2.136g、ゴボウシ2.136g及びレイヨウカク0.132g)を288mLの常水を加え、95±5℃で30分間抽出し、遠心分離ろ過した。ろ液は約50℃で減圧にて濃縮し、軟エキス(乾固物濃度0.6g/mL)とした。
実施例1(抗インフルエンザウイルス活性試験)
銀翹散のインフルエンザウイルス増殖抑制作用を、イヌ腎臓由来株化細胞(MDCK細胞)を用いたプラークアッセイ法によって確認した。
24穴プレートにMDCK細胞を播種し、2日間培養した。各種インフルエンザウイルス(A型(H1N1)株:PR/8/34(ATCC VR−95)、A型(H3N2)株:Aichi/2/68(和歌山県立医科大学より分譲)、B型株:Tokushima/1/05(徳島県保健環境センターより分譲)、C型株:Yamagata/257/2002(山形県衛生研究所より分譲)、C型株:Yamagata/106/2004(山形県衛生研究所より分譲)、C型株:Yamagata/167/2006(山形県衛生研究所より分譲))を含有するインフルエンザウイルス液(約1×105pfu/mL)を100μL添加し、37℃にて1時間細胞に吸着させた。インフルエンザウイルス液を除去し、製造例1にて製造した銀翹散エキス含有ウイルス増殖液(銀翹散乾固物濃度:0.75、1.5、3.0、6.0mg/mL)を添加後、18時間培養(37℃:A、B型インフルエンザウイルス、34℃:C型インフルエンザウイルス)した。培養後、銀翹散エキス含有ウイルス増殖液を回収、プラークアッセイ法にて測定した。なお、銀翹散エキスを含まないウイルス増殖液を用いて培養した群を対照群とした。その結果を図1〜3に示す。
銀翹散のインフルエンザウイルス増殖抑制作用を、イヌ腎臓由来株化細胞(MDCK細胞)を用いたプラークアッセイ法によって確認した。
24穴プレートにMDCK細胞を播種し、2日間培養した。各種インフルエンザウイルス(A型(H1N1)株:PR/8/34(ATCC VR−95)、A型(H3N2)株:Aichi/2/68(和歌山県立医科大学より分譲)、B型株:Tokushima/1/05(徳島県保健環境センターより分譲)、C型株:Yamagata/257/2002(山形県衛生研究所より分譲)、C型株:Yamagata/106/2004(山形県衛生研究所より分譲)、C型株:Yamagata/167/2006(山形県衛生研究所より分譲))を含有するインフルエンザウイルス液(約1×105pfu/mL)を100μL添加し、37℃にて1時間細胞に吸着させた。インフルエンザウイルス液を除去し、製造例1にて製造した銀翹散エキス含有ウイルス増殖液(銀翹散乾固物濃度:0.75、1.5、3.0、6.0mg/mL)を添加後、18時間培養(37℃:A、B型インフルエンザウイルス、34℃:C型インフルエンザウイルス)した。培養後、銀翹散エキス含有ウイルス増殖液を回収、プラークアッセイ法にて測定した。なお、銀翹散エキスを含まないウイルス増殖液を用いて培養した群を対照群とした。その結果を図1〜3に示す。
A型、B型及びC型のインフルエンザウイルス6種類すべてにおいて濃度依存的なウイルス増殖抑制作用が確認された。特に銀翹散乾固物濃度が3.0mg/mL以上ではほぼプラークが形成されず、銀翹散のウイルス増殖抑制作用が非常に強いことが示された。
実施例2(細胞毒性試験)
銀翹散の細胞毒性について、MDCK細胞を用いたMTT法によって確認した。
96穴プレートにMDCK細胞を播種し、2日間培養した。これに銀翹散エキス液(銀翹散乾固物濃度:0.75、1.5、3.0、6.0mg/mL)をそれぞれ添加し、24時間培養した。MTT溶液を添加後37℃にて4時間培養した。酸性イソプロパノール溶液を添加し、15分間振とう後、測定波長570nm、参照波長630nmにて吸光度を測定した。その結果、吸光度に濃度依存性はなく、各種濃度の銀翹散エキス液において同程度の吸光度が確認された。このことは銀翹散の細胞毒性が非常に少ないことを示すものである。
銀翹散の細胞毒性について、MDCK細胞を用いたMTT法によって確認した。
96穴プレートにMDCK細胞を播種し、2日間培養した。これに銀翹散エキス液(銀翹散乾固物濃度:0.75、1.5、3.0、6.0mg/mL)をそれぞれ添加し、24時間培養した。MTT溶液を添加後37℃にて4時間培養した。酸性イソプロパノール溶液を添加し、15分間振とう後、測定波長570nm、参照波長630nmにて吸光度を測定した。その結果、吸光度に濃度依存性はなく、各種濃度の銀翹散エキス液において同程度の吸光度が確認された。このことは銀翹散の細胞毒性が非常に少ないことを示すものである。
以上から、銀翹散は細胞毒性がなく、且つA型、B型及びC型のすべてのインフルエンザウイルスに対して顕著に強いウイルス増殖抑制作用を有するため、銀翹散は抗インフルエンザウイルス剤として有用であることが確認された。
Claims (6)
- レンギョウ、キンギンカ、キキョウ、ハッカ、タンチクヨウ、カンゾウ、ケイガイ、タンズシ及びゴボウシと、レイヨウカク又はロコンとを含む生薬の抽出物を有効成分として含有する抗ウイルス剤。
- レンギョウ、キンギンカ、キキョウ、ハッカ、タンチクヨウ、カンゾウ、ケイガイ、タンズシ、ゴボウシ及びレイヨウカクを含む生薬の抽出物を有効成分として含有する請求項1記載の抗ウイルス剤。
- 抗インフルエンザウイルス剤である請求項1又は2記載の抗ウイルス剤。
- 原生薬換算量で、レンギョウが2.5重量部、キンギンカが2.5重量部、キキョウが1.5重量部、ハッカが1.5重量部、タンチクヨウが1重量部、カンゾウが1.5重量部、ケイガイが1重量部、タンズシが1.25重量部、ゴボウシが1.25重量部及びレイヨウカクが0.08重量部の割合で含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の抗ウイルス剤。
- 錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤又はゼリー剤である請求項1〜4のいずれか1項記載の抗ウイルス剤。
- ウイルス増殖抑制剤である請求項1〜5のいずれか1項記載の抗ウイルス剤。
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2008
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