JP2010082522A - 排水路の排水ph制御装置および制御方法 - Google Patents
排水路の排水ph制御装置および制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010082522A JP2010082522A JP2008252607A JP2008252607A JP2010082522A JP 2010082522 A JP2010082522 A JP 2010082522A JP 2008252607 A JP2008252607 A JP 2008252607A JP 2008252607 A JP2008252607 A JP 2008252607A JP 2010082522 A JP2010082522 A JP 2010082522A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drainage
- neutralizing agent
- meter
- dropping
- upstream
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Control Of Non-Electrical Variables (AREA)
Abstract
【課題】常に放流水が排水路を連続して流れる水路において、安定したPH値の制御ができる工場排水のPH制御装置およびその方法を提供することを目的とする。
【解決手段】アルカリ性または酸性の排水が連続して流れる排水路において、排水流入側に設置される超音波レベル計、流速計と、排水路の上流、中流、下流側の各々に設置されるPH計と、中和剤滴下量演算装置と、中和剤滴下ポンプと、上流側および下流側に設置される中和剤滴下装置と、排水流入側、排水放流側及び上流側硫酸滴下装置の下流側に設置される複数の排水流れ方向変更板とからなることを特徴とする排水路の排水PH制御装置。
【選択図】図1
【解決手段】アルカリ性または酸性の排水が連続して流れる排水路において、排水流入側に設置される超音波レベル計、流速計と、排水路の上流、中流、下流側の各々に設置されるPH計と、中和剤滴下量演算装置と、中和剤滴下ポンプと、上流側および下流側に設置される中和剤滴下装置と、排水流入側、排水放流側及び上流側硫酸滴下装置の下流側に設置される複数の排水流れ方向変更板とからなることを特徴とする排水路の排水PH制御装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、アルカリ性または酸性の排水が連続して流れる排水路のPH制御に関する。
強酸性や強アルカリ性の排水を放流する工場や施設が同一敷地内に多数ある場合、各工場や施設から排出される排水はPH値も色々あり、排出量も変動がある。従って、各工場や施設毎に排水処理施設を設置するのは、効率がわるいので、各工場や施設からは支線となる個別排水路を使って放流し、これらの排水が集つまって幹線となる排水路に放流水を集約し、一定量の放流水が流れるようにして中和剤を投入し、放流水を規定PH内に調整した後に川や海に放流している。
ここで中和剤の注入量の制御は、フィードバック方式により行われるのが一般的である。
すなわち、排水路の下流側で排水のPHをPH計により測定し、このPH値が目標とする規定値に近づくように、アルカリ性中和剤や酸性中和剤の注入量の増減を決定している。
フィードバック方式による工場排水の中和処理としては、特許文献1や特許文献2に記載の技術が開示されている。
特開2004−136186号公報
特開平7−56639号公報
ところが、排水路の流量やPH値は時時刻々かわるため、排水量が変化したときに、PH値の制御が乱れやすい。特許文献1および2は中和槽を用いて、中和槽平均PHを基にPH値の制御をするもので、それなりに制御が安定しているが、本発明における、常に放流水が排水路を連続して流れる水路では、水量が多く、水量の変化も大きいので、中和槽を用いた機械的攪拌による安定した中和作業は難しい。
本発明は、常に放流水が排水路を連続して流れる水路において、安定したPH値の制御ができる工場排水のPH制御装置およびその方法を提供することを目的とする。
発明者は、上述した課題を鋭意検討し、発明を完成させたもので、その要旨は以下の通りである。
第一の発明は、アルカリ性または酸性の排水が連続して流れる排水路において、排水流入側に設置される超音波レベル計、流速計と、排水路の上流、中流、下流側の各々に設置されるPH計と、中和剤滴下量演算装置と、中和剤滴下ポンプと、上流側および下流側に設置される中和剤滴下装置と、排水流入側、排水放流側及び上流側硫酸滴下装置の下流側に設置される複数の排水流れ方向変更板とからなることを特徴とする排水路の排水PH制御装置である。
第二の発明は、前記中和剤滴下量演算装置は流入量演算回路と、中和剤滴下量演算回路と、中和剤ポンプ滴下演算回路と、ポンプ制御出力切替回路とからなることを特徴とする請求項1記載の排水路の排水PH制御装置である。
第三の発明は、超音波レベル計と、流速計と、排水路の上流側PH計と中流側PH計とからの計測値に基づき中和剤滴下量演算装置で各ポンプからの上流側中和剤滴下装置での滴下量を決定するステップと排水路の中流側PH計と下流側PH計とからの計測値に基づき中和剤滴下量演算装置で各ポンプからの下流側中和剤滴下装置での滴下量を決定するステップとからなることを特徴とする排水路の排水PH制御方法である。
本発明のPH制御装置、制御方法は中和槽、希釈槽や曝気攪拌装置等の大型の構造物を必要とせず、排水のPH値を設定範囲内に治めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は排水路での排水の流れ図とPH制御装置の全体を説明する図である。各工場からの排水6は分岐排水路1を経由して集合排水路3に流入する。
集合排水路3の流入側2(上流側)と放流側5(下流側)及び上流側硫酸滴下装置34の下流側には複数(本実施形態では6枚)の排水流れ方向変更板4が設置されている。集合排水路3には、種々のPH値を有する排水6が流入してくるので、排水流れ方向変更板4を設置することによって排水の流れ方向を複数回変更することにより、流入する排水6の混合攪拌を行う共に、滴下される中和処理材と排水6との混合攪拌行うことによって、PH計13、14、15で計測されるPH値の計測誤差を小さくするとともに、中和剤滴下装置34、35での中和作業の安定化を図るためである。
また、集合排水路3は水路幅も大きく、水深も深く多量の排水6が流れるため、これを機械的に攪拌するには巨大な装置が必要となり現実的でないからである。
超音波レベル計11は図3に示すように集合排水路3を流れる排水6の水位を計測する装置であり、12は流速計で集合排水路3を流れる排水6の流速を計測する装置である。
これら超音波レベル計11、流速計12は水深、水路幅に応じて2箇所以上に適宜設置してもよい。
これら超音波レベル計11、流速計12は水深、水路幅に応じて2箇所以上に適宜設置してもよい。
上流側PH計13によって計測されるPH値が、集合排水路3に流入する排水6の中和処理基準値となるので、経時変化や環境による劣化を考慮して参照PH計を設置したり、水深、水路幅を考慮してPH計を複数本設置し、各計測値を参照する等適宜行ってもよい。
中流側PH計14は、上流側中和剤滴下装置34で滴下された中和処理剤と排水6とが排水流れ方向変更板4によって攪拌された後の中和処理の効果を確認し、次の下流側中和剤滴下装置35での中和剤の滴下量を決定する基準計測器である。
下流側PH計15は、排水6が系外に排出する管理基準に値に入っているか否かを常時監視する計測器であり、計測結果は滴下量演算装置21にフィードバックされている。
中和剤滴下量演算装置21は、超音波レベル計11、流速計12、PH計13、14、15からの計測値をもとに中和剤の滴下量を演算し、各中和剤ポンプに出力を指示する装置である。
本実施形態では中和剤として硫酸を使う場合について述べると、中和剤滴下量演算装置21の構成は排水の流入量演算回路22と硫酸滴下量演算回路23と98%濃硫酸ポンプ滴下演算回路24と70%希硫酸ポンプ滴下演算回路25と20%希硫酸滴下演算回路26とポンプ制御出力切替回路27から成り立っている。
流入量演算回路22は超音波レベル計11と流速計12の計測値から単位時間当たりの排水流量を求める回路である。
硫酸滴下量演算回路23では、流入量演算回路22で求められた排水流入量を中流PH計14で、第1段階の規定値(例えばPH9)にするために必要な硫酸量を算出する回路である。そして24〜26の各回路で各濃度の硫酸の必要量が算出される。
ポンプ選択回路28によって98%濃硫酸ポンプ31、70%希硫酸ポンプ32、20%希硫酸ポンプ33のどれを可動させるかが選択される。
上流側硫酸滴下装置34から硫酸を滴下拡散させて第1ステップとして、PHの変動が大きい工場排水6のPH値をPH9の近傍に収斂させて、次工程である下流側硫酸滴下装置35からの硫酸滴下作業を安定させ、下流PH計15での計測値の変動が小さくなるようにする。
次に図2に基づいてPH制御フローを説明する。
S1:集合排水路3に流入する排水6の流入量を演算する。図4に示すように超音波レベル計11で水位が計測されるので既出の水路幅から水路断面積を演算する。流速計12で計測された排水6の流速から単位時間当たりの排水6の流入量が算出される。この流入量は図5の排水量〜時間曲線に示すように工場の操業状況に応じて時々刻々変動する量である。
S2:図6に中和滴定曲線の一例を示す。中和滴定点PH7を境にしてPH値はアルカリ側から酸性側に急激に変化する。従って、集合排水路のように常にPHが変動する流れにおいて、一気にPH7を狙った中和剤の投入は変動が大きすぎるので、本発明では第1ステップとして中流PH計14での計測値でPH9を目標とする上流側硫酸滴下と第2ステップとして下流PH計15での計測値でPH7を目標とする下流側硫酸滴下の2段階でのPH調整を行うこととしている。
S3:上流側硫酸滴下量演算では上流PH計13と中流PH計14の計測情報に基づき中流PH計14の値がPH9となるように、主として98%濃硫酸と70%希硫酸の必要量を演算する98%濃硫酸ポンプ滴下演算24と70%希硫酸ポンプ滴下演算25を行う。また必要に応じて20%希硫酸ポンプ滴下演算26を行う。
S4:下流側硫酸滴下量演算では中流PH計14と下流PH計15の計測情報に基づき下流PH計15の値がPH7となるように、主として70%希硫酸と20%希硫酸の必要量を演算する70%濃硫酸ポンプ滴下演算25と20%希硫酸ポンプ滴下演算26を行う。また必要に応じて98%希硫酸ポンプ滴下演算24を行う。
S5:S3上流側硫酸滴下量演算、S4下流側硫酸滴下量演算で決定された各硫酸ポンプの稼働スケジュールを決定しポンプの出力切替指示がなされる。
S6:稼働スケジュールに従って98%濃硫酸ポンプ31、70%希硫酸ポンプ32、20%希硫酸ポンプ33での硫酸滴下指示がなされる。
上記したPH制御によって処理された排水6は系外放流時には図3に示すように排水量が大きく変動しても目標値に近い値が得られるようになる。
なお、本実施の形態は、あくまでも一事例であり、これに限定されるものではない。すなわち、濃度の異なる硫酸滴下ポンプは、制御上3種類が好ましいが、設置スペース、コスト、周辺の環境等を考慮して、3種類以外の複数設置でもよい。
1 分岐排水路
2 流入側
3 集合排水路
4 排水流れ方向変更板
5 放流側
6 排水
11 超音波レベル計
12 流速計
13 上流PH計
14 中流PH計
15 下流PH計
21 中和剤滴下量演算装置
22 流入量演算回路
23 硫酸滴下量演算回路
24 98%濃硫酸ポンプ滴下演算回路
25 70%希硫酸ポンプ滴下演算回路
26 20%希硫酸ポンプ滴下演算回路
27 ポンプ出力切替回路
28 ポンプ選択回路
31 98%濃硫酸ポンプ
32 70%希硫酸ポンプ
33 20%希硫酸ポンプ
34 上流側硫酸滴下装置
35 下流側硫酸滴下装置
2 流入側
3 集合排水路
4 排水流れ方向変更板
5 放流側
6 排水
11 超音波レベル計
12 流速計
13 上流PH計
14 中流PH計
15 下流PH計
21 中和剤滴下量演算装置
22 流入量演算回路
23 硫酸滴下量演算回路
24 98%濃硫酸ポンプ滴下演算回路
25 70%希硫酸ポンプ滴下演算回路
26 20%希硫酸ポンプ滴下演算回路
27 ポンプ出力切替回路
28 ポンプ選択回路
31 98%濃硫酸ポンプ
32 70%希硫酸ポンプ
33 20%希硫酸ポンプ
34 上流側硫酸滴下装置
35 下流側硫酸滴下装置
Claims (3)
- アルカリ性または酸性の排水が連続して流れる排水路において、排水流入側に設置される超音波レベル計、流速計と、排水路の上流、中流、下流側の各々に設置されるPH計と、中和剤滴下量演算装置と、中和剤滴下ポンプと、上流側および下流側に設置される中和剤滴下装置と、排水流入側、排水放流側及び上流側硫酸滴下装置の下流側に設置される複数の排水流れ方向変更板とからなることを特徴とする排水路の排水PH制御装置。
- 前記中和剤滴下量演算装置は流入量演算回路と、中和剤滴下量演算回路と、中和剤ポンプ滴下演算回路と、ポンプ制御出力切替回路とからなることを特徴とする請求項1記載の排水路の排水PH制御装置。
- 超音波レベル計と、流速計と、排水路の上流側PH計と中流側PH計とからの計測値に基づき中和剤滴下量演算装置で各ポンプからの上流側中和剤滴下装置での滴下量を決定するステップと排水路の中流側PH計と下流側PH計とからの計測値に基づき中和剤滴下量演算装置で各ポンプからの下流側中和剤滴下装置での滴下量を決定するステップとからなることを特徴とする排水路の排水PH制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008252607A JP2010082522A (ja) | 2008-09-30 | 2008-09-30 | 排水路の排水ph制御装置および制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008252607A JP2010082522A (ja) | 2008-09-30 | 2008-09-30 | 排水路の排水ph制御装置および制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010082522A true JP2010082522A (ja) | 2010-04-15 |
Family
ID=42247012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008252607A Pending JP2010082522A (ja) | 2008-09-30 | 2008-09-30 | 排水路の排水ph制御装置および制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010082522A (ja) |
-
2008
- 2008-09-30 JP JP2008252607A patent/JP2010082522A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20150284263A1 (en) | Wastewater treatment system | |
US6949196B2 (en) | Methods and systems for improved dosing of a chemical treatment, such as chlorine dioxide, into a fluid stream, such as a wastewater stream | |
CN103601342B (zh) | 一种化学除磷工艺优化控制装置 | |
JP2006274577A (ja) | 水質予測装置および水質制御装置 | |
JP2011224455A (ja) | 開放循環冷却水系の水処理薬品注入管理方法および装置 | |
JP2010082522A (ja) | 排水路の排水ph制御装置および制御方法 | |
JP5032164B2 (ja) | 下水処理システムおよび計測システム | |
JP4922214B2 (ja) | 水処理方法及び水処理装置 | |
JP2012170883A (ja) | 活性汚泥処理装置及びその処理方法 | |
JP6866055B2 (ja) | 水処理装置および水処理方法 | |
JP2010155189A (ja) | 水処理方法及び水処理装置 | |
JP3999869B2 (ja) | 生物学的水処理装置 | |
JP2006023181A (ja) | 流量計 | |
KR200333467Y1 (ko) | 수처리용 자동 비례 약품 주입장치 | |
JP2024016575A (ja) | オイルトラップを活用した排水中和処理設備及び排水中和処理方法 | |
JP4679050B2 (ja) | 合流式下水道の消毒設備 | |
JP2019034280A (ja) | 中和装置 | |
JP2017100092A (ja) | 下水処理制御装置 | |
JP5184742B2 (ja) | 下水処理場制御装置 | |
JP4643365B2 (ja) | 下水の消毒システム | |
US20140014591A1 (en) | Passive chemical dosing and mixing apparatus and method | |
JP2023033924A (ja) | 工場排水処理装置および工場排水処理方法 | |
JPH11244889A (ja) | 生物学的りん除去装置 | |
JP3579300B2 (ja) | 汚水流予測制御装置 | |
Sharma et al. | Sewex modelling to support corrosion and odour management in sewers |