JP2010081281A - 印刷色予測方法及び予測システム - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷物の基準濃度の変更に対して容易且つ迅速に対応し、印刷物の色を高精度に予測することのできる印刷色予測方法及び予測システムを提供する。
【解決手段】本発明は、印刷色予測方法及び予測システムに関するものであり、第1基準濃度のカラーチャートを測定して得られる基準測定値と、第1基準濃度を変更したカラーチャートを測定して得られる変更測定値と、第2基準濃度を基準とする第2濃度変更量とを用いて、第1基準濃度を基準とする第1濃度変更量を求め、この第1濃度変更量を用いて基準測定値を調整し、第2基準濃度を基準とする第2濃度変更量を設定したときの印刷物の色を予測する。
【選択図】図2

Description

本発明は、印刷機を用いて作成される印刷物の色を予測する印刷色予測方法及び予測システムに関する。
印刷物は、例えば、C、M、Y、Kの各色毎のフイルム原版を作成し、各フイルム原版からPS版(Presensitized Plate)を焼き付けて現像した後、これらのPS版を輪転機等の印刷機に装着し、インキの膜厚、湿し水、温度等の印刷条件を調整して作成される。
このように、印刷物は、複雑な工程を経て作成されている。従って、所望の色合いからなる印刷物を得るため、印刷物の作成に先立ち、モニタやカラープリンタ等の簡便な出力装置を用いてプルーフを作成し、そのプルーフが目標とする印刷物の色合いとなるように、印刷条件を調整する作業が行われる。
例えば、特許文献1には、印刷機とカラープリンタ等の出力装置とでそれぞれカラーチャートを作成して測色し、C、M、Y、Kの各インキの網点%と測色値との対応関係を表すICC(International Color Consortium)プロファイルを求め、このICCプロファイルを用いて印刷物のプルーフを作成する方法が開示されている。この場合、印刷物の濃度は、通常、ユーザである印刷会社等がベタ画像(網点%が100%の画像)の濃度を基準濃度として規定しており、この基準濃度が得られるように、印刷機におけるインキの膜厚等の印刷条件が調整される。
特開2006−128760号公報
ところで、印刷物の基準濃度は、その印刷物を所望するユーザによって異なる場合があり、この基準濃度を変更するときには、カラーチャートを再度印刷してICCプロファイルを作成し直さなければならない。この場合、新たな基準濃度に応じて、多数の色パッチからなるカラーチャートを印刷して測色しなければならないため、その処理に多大な時間を要してしまう。
本発明は、前記の不具合を解消するためになされたものであり、印刷物の基準濃度の変更に対して容易且つ迅速に対応し、印刷物の色を高精度に予測することのできる印刷色予測方法及び予測システムを提供することを目的とする。
本発明の印刷色予測方法は、印刷機を用いて作成される印刷物の色を予測する印刷色予測方法において、
第1基準濃度(Dstd1)の印刷物を得るための基準濃度条件を印刷機に設定して基準濃度カラーチャートを作成し、前記基準濃度カラーチャートを測定して基準測定値(Rstd1)を求めるステップと、
前記印刷物を作成するための各色材の濃度を、前記第1基準濃度(Dstd1)を基準としてそれぞれ所定の濃度変更量だけ単独に変更する一方、濃度を変更する当該色材を除く他の色材の濃度を前記基準濃度条件で固定した変更濃度条件を前記印刷機に設定して変更濃度カラーチャートを作成し、前記変更濃度カラーチャートを測定して変更測定値(R1)を求めるステップと、
前記各色材の濃度を第2基準濃度(Dstd2)を基準としてそれぞれ変更する第2濃度変更量(ΔD2)を設定するステップと、
前記第2基準濃度(Dstd2)に前記第2濃度変更量(ΔD2)を加算した前記各色材の濃度と、前記第1基準濃度(Dstd1)に第1濃度変更量(ΔD1)を加算した前記各色材の濃度とが一致するように、前記第1濃度変更量(ΔD1)を求めるステップと、
前記濃度変更量が前記第1濃度変更量(ΔD1)であるときの前記各色材の前記変更測定値(R1)と、前記基準測定値(Rstd1)とを用いて前記基準測定値(Rstd1)を調整するステップと、
を有し、前記基準濃度カラーチャートを作成するデータと、調整された前記基準測定値(Rstd1)との関係に基づき、前記第2基準濃度(Dstd2)を基準として前記第2濃度変更量(ΔD2)を設定したときの前記印刷物の色を予測することを特徴とする。
また、本発明の印刷色予測システムは、印刷機を用いて作成される印刷物の色を予測する印刷色予測システムにおいて、
第1基準濃度(Dstd1)の印刷物を得るための基準濃度条件を印刷機に設定して作成される基準濃度カラーチャートを測定して基準測定値(Rstd1)を得るとともに、前記印刷物を作成するための各色材の濃度を、前記第1基準濃度(Dstd1)を基準としてそれぞれ所定の濃度変更量だけ単独に変更する一方、濃度を変更する当該色材を除く他の色材の濃度を前記基準濃度条件で固定した変更濃度条件を前記印刷機に設定して作成される変更濃度カラーチャートを測定して変更測定値(R1)を得る測定値取得部と、
前記各色材の濃度を第2基準濃度(Dstd2)を基準としてそれぞれ変更する第2濃度変更量(ΔD2)を設定する濃度変更量設定部と、
前記第2基準濃度(Dstd2)に前記第2濃度変更量(ΔD2)を加算した前記各色材の濃度と、前記第1基準濃度(Dstd1)に第1濃度変更量(ΔD1)を加算した前記各色材の濃度とが一致するように、前記第1濃度変更量(ΔD1)を求め、前記濃度変更量が前記第1濃度変更量(ΔD1)であるときの前記各色材の前記変更測定値(R1)と、前記基準測定値(Rstd1)とを用いて前記基準測定値(Rstd1)を調整する基準測定値調整部と、
前記基準濃度カラーチャートを作成するデータと、調整された前記基準測定値(Rstd1)との関係に基づき、前記第2基準濃度(Dstd2)を基準として前記第2濃度変更量(ΔD2)を設定したときの前記印刷物の色を予測する印刷予測プロファイルを作成するプロファイル作成部と、
を備えることを特徴とする。
なお、上記の[課題を解決するための手段]において、括弧内に示す符号は、以下に示す[発明を実施するための最良の形態]において使用している符号に対応する。
本発明の印刷色予測方法及び予測システムでは、基準濃度を第1基準濃度から第2基準濃度に変更して印刷物を作成する際、第2基準濃度に対するカラーチャートを作成することなく、第1基準濃度にかかる必要最小限のカラーチャートを測定して得た測定値を用いて、第2基準濃度に対する印刷予測プロファイルを容易且つ迅速に作成し、この印刷予測プロファイルを用いて印刷物の色を高精度に予測することができる。
図1は、本実施形態の印刷色予測システム10を示す。印刷色予測システム10は、C、M、Y、Kの各色を制御する画像データC1、M1、Y1、K1を編集する編集装置12と、編集された画像データC1、M1、Y1、K1を用いて印刷物P1を作成する印刷機14と、画像データC1、M1、Y1、K1を、色予測するための画像データC2、M2、Y2、K2に変換する色変換装置16と、画像データC2、M2、Y2、K2を用いて印刷物P1のプルーフP2を作成するプリンタ18と、色変換装置16に組み込まれる印刷予測プロファイル20及びプリンタプロファイル22を作成するプロファイル作成装置24とを備える。
印刷予測プロファイル20は、印刷機14によって作成される印刷物P1のデバイスに依存しない測色値、例えば、測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*を予測するためのプロファイルであり、既知の画像データC、M、Y、Kと、この画像データC、M、Y、Kから印刷機14を用いて作成されたカラーチャートC1の測定値とに基づいて、プロファイル作成装置24により作成される。
プリンタプロファイル22は、印刷予測プロファイル20によって予測された印刷物P1のデバイスに依存しない測色値、例えば、測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*を、プリンタ18の出力特性に依存する画像データC、M、Y、Kに変換するためのプロファイルであり、既知の画像データC、M、Y、Kと、この画像データC、M、Y、Kからプリンタ18を用いて作成されたカラーチャートC2の測定値とに基づいて、プロファイル作成装置24により作成される。
なお、カラーチャートC1、C2は、C、M、Y、Kの各インキ(色材)の網点%を0〜100%の範囲で所定間隔に設定して作成される1次色(単色)〜4次色の多数のカラーパッチから構成される。
図2は、プロファイル作成装置24のうち、印刷予測プロファイル20を作成する機能の構成ブロック図である。印刷予測プロファイル20を作成する機能は、第1基準濃度を得るための基準濃度条件を印刷機14に設定して作成されたカラーチャートC1(基準濃度カラーチャート)の基準濃度分光反射率(基準測定値)、変更濃度条件を印刷機14に設定して作成されたカラーチャートC1(変更濃度カラーチャート)の変更濃度分光反射率(変更測定値)をそれぞれ測定する測定器34(測定値取得部)と、これらの分光反射率を記憶する測定値記憶部36と、基準濃度分光反射率と変更濃度分光反射率との各インキ毎の分光反射率差分量を算出する差分量算出部38と、分光反射率差分量を記憶する差分量記憶部40と、ユーザが所望する各インキの第2基準濃度及び第2基準濃度を基準として各インキの濃度を変更する第2濃度変更量を設定する濃度設定部42(濃度変更量設定部)と、第1基準濃度、第2基準濃度及び第2濃度変更量を用いて、第1基準濃度を基準とする第1濃度変更量を算出する第1濃度変更量算出部44と、分光反射率差分量及び第1濃度変更量を用いて、基準濃度分光反射率を調整する基準測定値調整部46と、カラーチャートC1を作成するデータ及び調整された基準濃度分光反射率との関係に基づき、第2基準濃度を第2濃度変更量だけ変更したときの印刷物P1の色を予測する印刷予測プロファイル20を作成する印刷予測プロファイル作成部50とを備える。
ここで、基準濃度条件とは、C、M、Y、Kの各インキに対する網点%を100%に設定してカラーチャートC1を作成した際、そのカラーチャートC1の各インキの濃度がユーザである印刷会社等で規定している第1基準濃度となるように、印刷機14の膜厚等の印刷条件を調整する条件である。また、変更濃度条件とは、C、M、Y、Kの各インキの濃度を第1基準濃度からそれぞれ所定の濃度変更量だけ単独に変更する一方、濃度を変更するインキを除く他のインキの濃度を第1基準濃度に固定する条件である。
図3は、プロファイル作成装置24のうち、プリンタプロファイル22を作成する機能の構成ブロック図である。プリンタプロファイル22を作成する機能は、プリンタ18により作成したカラーチャートC2の測色値、例えば、測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*を測定する測色計52と、測定された測色値を用いてプリンタプロファイル22を作成するプリンタプロファイル作成部54とを備える。
本実施形態の印刷色予測システム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、この印刷色予測システム10を用いた印刷色予測方法につき、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
先ず、編集装置12から既知の画像データC1、M1、Y1、K1を印刷機14に供給し、カラーパッチの単色ベタ濃度が第1基準濃度Dstd1となる基準濃度条件を印刷機14に設定してカラーチャートC1を印刷する(ステップS1)。この場合、0%〜100%の範囲における所定の間隔で画像データC1、M1、Y1、K1の各網点%を設定し、複数のカラーパッチからなるカラーチャートC1を作成する。
基準濃度条件に設定された印刷機14により作成されたカラーチャートC1は、測定器34によって基準濃度分光反射率Rstd1が測定され(ステップS2)、測定された基準濃度分光反射率Rstd1が測定値記憶部36に記憶される(ステップS3)。
次いで、印刷機14の基準濃度条件を所定の変更濃度を得ることのできる変更濃度条件に変更し、ステップS1のカラーチャートC1を作成した場合と同一の0%〜100%の範囲における所定の間隔からなる画像データC1、M1、Y1、K1を用いて、カラーチャートC1を印刷する(ステップS4)。
この場合、変更濃度条件は、網点%が100%に設定されたC、M、Y、Kの各インキによって作成されるカラーパッチの第1基準濃度Dstd1を、各インキ毎に所定の濃度変更量だけ単独に変更する一方、変更する当該インキを除く他のインキの濃度を第1基準濃度Dstd1に固定する条件であり、第1基準濃度Dstd1に対して、例えば、光学濃度で−0.2、−0.1、+0.1、+0.2となるように設定される。従って、変更濃度条件に従って作成されるカラーチャートC1は、100%のC、M、Y、Kの各色を、第1基準濃度Dstd1−0.2、第1基準濃度Dstd1−0.1、第1基準濃度Dstd1+0.1、第1基準濃度Dstd1+0.2に設定した16枚となる。
変更濃度条件に従って印刷機14により作成された複数のカラーチャートC1は、それぞれ測定器34によって変更濃度分光反射率R1が測定され(ステップS5)、測定された変更濃度分光反射率R1が測定値記憶部36に記憶される(ステップS6)。
ここで、例えば、C100%のみからなる単色ベタ濃度パッチの基準濃度条件での基準濃度分光反射率Rstd1をRC(std)、M100%のみからなる単色ベタ濃度パッチの基準濃度条件での基準濃度分光反射率Rstd1をRM(std)、C100%のみからなる単色ベタ濃度パッチの濃度を所定の濃度変更量だけ変更する変更濃度条件での変更濃度分光反射率R1を(RC(std)+ΔRC)、M100%のみからなる単色ベタ濃度パッチの濃度を所定の濃度変更量だけ変更する変更濃度条件での変更濃度分光反射率R1を(RM(std)+ΔRM)とすると、C100%且つM100%の網点%からなるカラーパッチの濃度をともに同じ所定の濃度変更量だけ変更する変更濃度条件で作成したときの変更濃度分光反射率RCMは、理想的には、
CM=(RC(std)+ΔRC)・(RM(std)+ΔRM
=RC(std)・RM(std)
+{RM(std)・(RC(std)+ΔRC)−RC(std)・RM(std)
+{RC(std)・(RM(std)+ΔRM)−RC(std)・RM(std)
+ΔRC・ΔRM …(1)
と表すことができる。この場合、(1)式の右辺第4項を微小量として0とみなすと、右辺第1項は、C100%且つM100%の網点%からなるカラーパッチを基準濃度条件で作成したときの基準濃度分光反射率Rstd1を表し、右辺第2項は、C100%且つM100%の網点%からなるカラーパッチのC100%のみの濃度を変更濃度条件に変更したときの変更濃度分光反射率R1の前記基準濃度分光反射率Rstd1からの差分量を表し、右辺第3項は、C100%且つM100%の網点%からなるカラーパッチのM100%のみの濃度を変更濃度条件に変更したときの変更濃度分光反射率R1の前記基準濃度分光反射率Rstd1からの差分量を表している。
従って、C及びMの両方の色の濃度を変更させたときの変更濃度分光反射率RCMは、C又はMの一方の濃度を固定した状態で他方の濃度を変更させたときの各分光反射率差分量を、基準濃度条件での基準濃度分光反射率RC(std)・RM(std)に加算して求めることができる。
図5は、基準濃度条件で作成されたC100%且つM100%の網点%からなるカラーパッチの基準濃度分光反射率RCM(std)と、C100%を第1基準濃度Dstd1に固定し、M100%のみを(第1基準濃度−0.1)に変更した変更濃度条件で作成したカラーパッチの変更濃度分光反射率RCM(M-0.1)と、M100%を第1基準濃度Dstd1に固定し、C100%のみを(第1基準濃度Dstd1−0.1)に変更した変更濃度条件で作成したカラーパッチの変更濃度分光反射率RCM(C-0.1)と、C100%及びM100%をともに(第1基準濃度Dstd1−0.1)に変更した変更濃度条件で作成したカラーパッチの変更濃度分光反射率RCM(ALL-0.1)との測定結果を示す。
また、図6は、基準濃度条件で作成されたC100%且つM100%の網点%からなるカラーパッチの基準濃度分光反射率RCM(std)と、C100%を第1基準濃度Dstd1に固定し、M100%のみを(第1基準濃度Dstd1+0.1)に変更した変更濃度条件で作成したカラーパッチの変更濃度分光反射率RCM(M+0.1)と、M100%を第1基準濃度Dstd1に固定し、C100%のみを(第1基準濃度Dstd1+0.1)に変更した変更濃度条件で作成したカラーパッチの変更濃度分光反射率RCM(C+0.1)と、C100%及びM100%をともに(第1基準濃度Dstd1+0.1)に変更した変更濃度条件で作成したカラーパッチの変更濃度分光反射率RCM(ALL+0.1)との測定結果を示す。
この場合、変更濃度分光反射率RCM(ALL-0.1)は、
CM(ALL-0.1)=RCM(std)+(RCM(C-0.1)−RCM(std)
+(RCM(M-0.1)−RCM(std)
として、変更濃度分光反射率RCM(ALL+0.1)は、
CM(ALL+0.1)=RCM(std)+(RCM(C+0.1)−RCM(std)
+(RCM(M+0.1)−RCM(std)
として近似的に求められることが了解できる。
以上の結果から、所望の変更濃度条件でC、M、Y、Kを任意の目標濃度に変更したときの目標とする分光反射率である目標濃度分光反射率Rは、基準濃度分光反射率をRstd1、Cのみの濃度を変更したときの分光反射率差分量をRΔC、Mのみの濃度を変更したときの分光反射率差分量をRΔM、Yのみの濃度を変更したときの分光反射率差分量をRΔY、Kのみの濃度を変更したときの分光反射率差分量をRΔKとすると、(1)式から、
R=Rstd1+RΔC+RΔM+RΔY+RΔK …(2)
として近似的に求めることができる。
ところで、(2)式は、ユーザが希望する第1基準濃度の印刷物P1を得るための基準濃度条件を印刷機14に設定して作成したカラーチャートC1と、第1基準濃度を基準として濃度を所定量変更して作成したカラーチャートC1とを測定して得た基準濃度分光反射率Rstd1及び分光反射率差分量RΔC、RΔM、RΔY、RΔKを用いて、目標濃度分光反射率Rを求めるときの関係式である。ユーザが希望する印刷物P1の基準濃度を変更する場合、多数の色パッチからなるカラーチャートC1を再度印刷して分光反射率を測定するものとすると、多大な処理時間を要してしまう。
本実施形態では、カラーチャートC1を再度印刷して測定することなく、第1基準濃度とは異なる第2基準濃度を基準とした目標濃度分光反射率Rを求めることができる。そこで、この目標濃度分光反射率Rを求める手順について説明する。
先ず、差分量算出部38は、基準濃度条件で作成された第1基準濃度Dstd1からなるカラーチャートC1の基準濃度分光反射率Rstd1と、C、M、Y、Kの各インキの濃度を第1基準濃度Dstd1からそれぞれ所定の濃度変更量だけ単独に変更する変更濃度条件で作成されたカラーチャートC1の各変更濃度分光反射率R1を測定値記憶部36から読み出し、これらの差である分光反射率差分量RΔC、RΔM、RΔY、RΔKを算出する(ステップS7)。なお、分光反射率差分量RΔC、RΔM、RΔY、RΔKは、例えば、100%のC、M、Y、Kの各色を、第1基準濃度Dstd1−0.2、第1基準濃度Dstd1−0.1、第1基準濃度Dstd1+0.1、第1基準濃度Dstd1+0.2に設定する各変更濃度条件に対して求められる。算出された分光反射率差分量RΔC、RΔM、RΔY、RΔKは、差分量記憶部40に記憶される(ステップS8)。
次に、濃度設定部42において、ユーザが希望する第2基準濃度Dstd2、及び、第2基準濃度Dstd2を基準として各インキの濃度を変更する第2濃度変更量ΔD2を設定する(ステップS9)。
第1濃度変更量算出部44は、第2基準濃度Dstd2に第2濃度変更量ΔD2を加算した各インキの濃度と、第1基準濃度Dstd1に第1濃度変更量ΔD1を加算した各インキの濃度とが等しくなるように、第1基準濃度Dstd1を基準とする第1濃度変更量ΔD1を、
ΔD1=Dstd1−Dstd2+ΔD2 …(3)
として求める(ステップS10)。
図7は、(3)式の関係を説明する模式図であり、例えば、C、Mの2色に対して、第1基準濃度Dstd1を基準とする座標系(DC1−DM1)と、第2基準濃度Dstd2を基準とする座標系(DC2−DM2)との関係を示したものである。この場合、カラーチャートC1の座標系(DC1−DM1)を基準とする第1濃度変更量ΔD1(ΔDC1,ΔDM1)と、カラーチャートC1の座標系(DC2−DM2)を基準とする第2濃度変更量ΔD2(ΔDC2,ΔDM2)とが等しくなるように、第1濃度変更量ΔD1(ΔDC1,ΔDM1)が求められる。
次いで、基準測定値調整部46は、分光反射率差分量RΔC、RΔM、RΔY、RΔKを差分量記憶部40から読み出し、(3)式を用いて算出した第1濃度変更量ΔD1に対応する分光反射率差分量RΔC、RΔM、RΔY、RΔKを算出する(ステップS11)。ここで、差分量記憶部40に記憶されている分光反射率差分量RΔC、RΔM、RΔY、RΔKは、第1基準濃度Dstd1に対して、例えば、光学濃度で−0.2、−0.1、+0.1、+0.2となるように調整された濃度変更量に基づいて得られたものである。従って、第1濃度変更量ΔD1に対応する濃度変更量のデータがない場合には、その近傍の分光反射率差分量RΔC、RΔM、RΔY、RΔKを補間して求める。なお、補間方法としては、線形補間、スプライン補間、多項式近似等、周知の方法を用いることができる。
このようにして算出された分光反射率差分量RΔC、RΔM、RΔY、RΔKは、(2)式の基準濃度分光反射率Rstd1に加算され、調整された基準濃度分光反射率Rstd1である目標濃度分光反射率Rが算出される(ステップS12)。
この場合、例えば、Cの第1基準濃度Dstd1のみを調整するときには、Cの分光反射率差分量RΔCのみを用い、他の分光反射率差分量RΔM、RΔY、RΔKを0として目標濃度分光反射率Rを算出する。また、C及びMの第1基準濃度Dstd1を調整するときには、C及びMの分光反射率差分量RΔC及びRΔMを用い、他の分光反射率差分量RΔY、RΔKを0として目標濃度分光反射率Rを算出する。
ここで、C、M、Y、Kの4色全ての第1基準濃度Dstd1をそれぞれ目標濃度に調整した場合には、(2)式に従って目標濃度分光反射率Rを算出することができる。しかしながら、例えば、目標濃度分光反射率Rを計算するための対象となるカラーパッチがC、M、Yの3色からなる場合、分光反射率差分量RΔKは、Kの濃度変更に関係なく理想的には0となるはずであるが、実際には、印刷や測定のばらつき等の影響により、0にならない場合がある。
そこで、C、M、Y、Kの4色全ての第1基準濃度Dstd1をそれぞれ目標濃度に調整した場合においても、目標濃度分光反射率Rを算出するための対象となるカラーパッチがC、M、Yの3色からなる場合には、分光反射率差分量RΔKを0に設定して目標濃度分光反射率Rを算出することが望ましい。同様に、目標濃度分光反射率Rを算出するための対象となるカラーパッチがC、Mの2色からなる場合は、分光反射率差分量RΔY、RΔKを0に設定して目標濃度分光反射率Rを算出することが望ましい。
次いで、印刷予測プロファイル作成部50は、以上のようにして求められた目標濃度分光反射率Rから、例えば、測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*を算出し(ステップS13)、この測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*と、カラーチャートC1の作成に使用した画像データC1、M1、Y1、K1との関係である印刷予測プロファイル20を作成する(ステップS14)。第2基準濃度Dstd2を基準とする所望の第2濃度変更量ΔD2に応じて作成された印刷予測プロファイル20は、色変換装置16に設定される。
一方、カラーチャートC1を印刷する場合(ステップS1)と同様にして、色変換装置16から画像データC2、M2、Y2、K2をプリンタ18に供給し、複数のカラーパッチからなるカラーチャートC2を記録媒体上に出力する(図8、ステップS21)。
出力されたカラーチャートC2の各カラーパッチは、測色計52によって測色値、例えば、測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*が測定される(ステップS22)。そして、プリンタプロファイル作成部54は、測定された測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*と、カラーチャートC2の作成に使用した画像データC2、M2、Y2、K2との関係であるプリンタプロファイル22を作成する(ステップS23)。作成されたプリンタプロファイル22は、色変換装置16に設定される。なお、プリンタプロファイル22は、変更濃度条件に依存しないため、プリンタ18の条件が変わらない限り、一度設定するだけでよい。
以上のようにして印刷予測プロファイル20及びプリンタプロファイル22を設定した後、所望の画像データC1、M1、Y1、K1から得られる印刷物P1に対するプルーフP2を作成する。
編集装置12は、所望の画像データC1、M1、Y1、K1を作成し、色変換装置16に供給する(図9、ステップS31)。色変換装置16では、印刷予測プロファイル20を用いて、画像データC1、M1、Y1、K1がデバイスに依存しない測色値、例えば、測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*に変換される(ステップS32)。この場合、印刷予測プロファイル20は、C、M、Y、Kの各色が、100%の網点%において所望の目標濃度となるように調整されている。
次いで、測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*は、プリンタプロファイル22によってプリンタ18の出力特性に依存した画像データC2、M2、Y2、K2に変換され(ステップS33)、この画像データC2、M2、Y2、K2を用いてプルーフP2が作成される(ステップS34)。
なお、印刷予測プロファイル20及びプリンタプロファイル22を1つのプロファイルに合成し、このプロファイルを用いて画像データC1、M1、Y1、K1から直接、画像データC2、M2、Y2、K2を求めるようにしてもよい。
また、カラーチャートC1の分光反射率を測定する代わりに、測定器34として分光濃度計を用いてカラーチャートC1の分光濃度を測定し、この分光濃度から印刷予測プロファイル20を作成することもできる。
この場合、例えば、C100%のみからなるカラーチャートC1の基準濃度条件での分光濃度をDC(std)、M100%のみからなるカラーチャートC1の基準濃度条件での分光濃度をDM(std)、C100%のみからなるカラーチャートC1の所定の変更濃度条件での分光濃度を(DC(std)+ΔDC)、M100%のみからなるカラーチャートC1の所定の変更濃度条件での分光濃度を(DM(std)+ΔDM)とすると、C100%且つM100%の網点%からなるカラーチャートC1を所定の変更濃度条件で作成したときの分光濃度DCMは、
CM=(DC(std)+ΔDC)+(DM(std)+ΔDM
=(DC(std)+DM(std)
+[{(DC(std)+DM(std))+ΔDC
−(DC(std)+DM(std))]
+[{(DC(std)+DM(std))+ΔDM
−(DC(std)+DM(std))] …(4)
と表すことができる。この場合、(4)式の右辺第1項は、C100%且つM100%の網点%からなるカラーチャートC1を基準濃度条件で作成したときの基準分光濃度を表し、右辺第2項は、C100%且つM100%の網点%からなるカラーチャートC1のC100%のみの濃度を所定の変更濃度条件に変更したときの分光濃度の前記基準濃度条件からの差分量を表し、右辺第3項は、C100%且つM100%の網点%からなるカラーチャートC1のM100%のみの濃度を所定の変更濃度条件に変更したときの分光濃度の前記基準濃度条件での分光濃度からの差分量を表している。
従って、C及びMの両方の色の濃度を変更したときの分光濃度DCMは、分光反射率RCMの場合と同様に、C又はMの一方の濃度を固定した状態で他方の濃度を変更させたときの差分量を、基準濃度条件での基準分光濃度(DC(std)+DM(std))に加算して算出することができる。しかも、分光反射率RCMを求める(1)式と異なり、誤差となるΔRC・ΔRMの項がないため、分光濃度DCMを高精度に求めることができる。
この結果、プロファイル作成装置24において、所望の変更濃度条件でC、M、Y、Kを任意の濃度に変更したときの目標分光濃度Dは、基準分光濃度をDstd1、Cのみの濃度を変更したときの分光濃度差分量をDΔC、Mのみの濃度を変更したときの分光濃度差分量をDΔM、Yのみの濃度を変更したときの分光濃度差分量をDΔY、Kのみの濃度を変更したときの分光濃度差分量をDΔKとして、(2)式と同様に、
D=Dstd1+DΔC+DΔM+DΔY+DΔK …(5)
として高精度に求めることができる。(5)式において、分光濃度差分量DΔC、DΔM、DΔY、DΔKを(3)式を用いて算出することにより、第2基準濃度Dstd2を基準とする第2濃度変更量ΔD2に対する印刷予測プロファイル20を求めることができる。
なお、目標分光濃度Dを算出するための対象となるカラーパッチがC、M、Yの3色からなる場合には、分光濃度差分量DΔKを0に設定して目標分光濃度Dを算出することが望ましい。同様に、目標分光濃度Dを算出するための対象となるカラーパッチがC、Mの2色からなる場合は、分光濃度差分量DΔY、DΔKを0に設定して目標分光濃度Dを算出することが望ましい。
また、分光反射率又は分光濃度に代えて、測色濃度又は測色値を用いて印刷予測プロファイル20を作成することもできる。
ところで、上記の各説明では、基準濃度からの濃度変更に対応した印刷予測プロファイル20を求めるようにしているが、印刷機14で印刷可能なC、M、Y、Kの最大濃度と最小濃度との間の中間濃度を基準濃度として設定し、この中間濃度を基準として作成した基準濃度カラーチャート及び変更濃度カラーチャートに基づいて印刷予測プロファイル20を作成するようにしてもよい。なお、中間濃度は、最大濃度と最小濃度との平均値、あるいは、最大濃度と最小濃度との間の任意の濃度として設定することができる。
また、印刷機14により作成される印刷物P1の色は、印刷に使用する用紙、インキ、ドットゲイン等の印刷条件によって変動するため、色変換装置16では、これらの印刷条件の変更を考慮した色変換処理を行うことが望ましい。
図10は、色変換装置16の一部を構成し、ICCに基づいてプロファイル作成装置24で作成される印刷予測プロファイル20を用いて、画像データC、M、Y、Kを測色値X、Y、Z等に変換する色変換モジュール87を示す。色変換モジュール87は、画像データC、M、Y、Kを、ドットゲインの印刷条件を反映した印刷予測プロファイルに従った画像データC、M、Y、Kに変換する入力側1次元LUT(ルックアップテーブル)88と、画像データC、M、Y、Kを、インキの印刷条件を反映した印刷予測プロファイルに従った測色値X、Y、Z等に変換する4次元LUT90と、測色値X、Y、Z等を、印刷予測プロファイルに従った所望の測色値X、Y、Z等に変換する出力側1次元LUT92と、測色値X、Y、Z等を、印刷用紙の印刷条件を反映した印刷予測プロファイルに従った測色値X、Y、Z等に変換する測色値変換部94とから構成される。
先ず、印刷用紙を変更する場合について説明する。
ICCの仕様に従った印刷予測プロファイルの4次元LUT90から出力される測色値は、印刷用紙が基準白色に等しくなるようにした相対値で表される。すなわち、4次元LUT90は、測色値X、Y、Zの場合、印刷用紙(C=M=Y=K=0)の画像データC、M、Y、Kを、基準光源(D50光源)の測色値X、Y、Zとなるように、測色値L*、a*、b*の場合、印刷用紙(C=M=Y=K=0)の画像データC、M、Y、Kを、測色値L*=100、a*=b*=0となるように変換するよう規定されている。
そこで、測色値変換部94は、プロファイル作成装置24で作成される印刷予測プロファイルである印刷用紙の測色値X、Y、Z等(色情報)に従い、前記「相対値」を使用する印刷用紙に応じた「絶対値」に変換する。具体的には、例えば、基準光源(D50光源)下における印刷物の絶対測色値は、出力側1次元LUT92から供給される相対測色値と、印刷予測プロファイルである基準光源(D50光源)下の印刷用紙の用紙測色値と、基準光源(D50光源)の光源測色値とを用いて、
絶対測色値=相対測色値×用紙測色値÷光源測色値
として求められる。なお、測色値変換部94に入力される測色値が相対値の測色値L*、a*、b*の場合、相対値の測色値X、Y、Zに変換してから、上式に従い絶対値の測色値X、Y、Zへの変換が行われる。
この場合、使用するインキやドットゲインが変わらないとき、使用する印刷用紙の測色値X、Y、Z等を印刷予測プロファイルとして与えるだけで、カラーチャートC1を印刷することなく、印刷用紙に応じた測色値X、Y、Z等を得ることができる。なお、ICCでは、印刷用紙の測色値をメディア白色点タグとして与えるように規定されている。
次に、ドットゲインが変動する場合について説明する。
ドットゲインは、印刷機14を構成するブランケットの劣化や交換により変動し、また、印刷機14の温度、湿度によっても変動する。使用するインキが変わらないとき、ドットゲインの変動分を入力側1次元LUT88に反映させることで、ドットゲインの変動を考慮した画像データC、M、Y、Kを得ることができる。
そこで、プロファイル作成装置24では、カラーチャートC1における画像データC、M、Y、Kの1つと、測色値X、Y、Z等の1つとの関係に注目し、ドットゲインの変動後のカラーチャートC1を印刷して測色することにより、ドットゲインの変動後の画像データC、M、Y、Kを印刷予測プロファイルとして作成し、この印刷予測プロファイルを用いて入力側1次元LUT88を修正する。
図11は、例えば、画像データCの網点%と測色値Xとのドットゲイン変動前後の関係を示す。実線はドットゲインの変動前の関係、点線はドットゲインの変動後の関係である。網点%が0%及び100%では変動が生じない。なお、画像データC、M、Y、Kと測色値X、Y、Zとは、変化が最も大きくなるもの同士を選択することにより、測定による誤差を最小限にすることができる。例えば、画像データCと測色値X、画像データMと測色値Y、画像データY(Yellow)と測色値Z、画像データKと測色値Yの関係を選択すると好適である。
例えば、図12において、画像データCの網点%が60%のとき、ドットゲイン変動後の測色値Xを得ることのできるドットゲイン変動前の画像データCの網点%は、68%である。従って、入力される60%の画像データCを68%の画像データCとして出力するように、入力側1次元LUT88を修正することにより、ドットゲインの影響を考慮した画像データCを得ることができる。図12は、これらの関係に基づいて修正された入力側1次元LUT88を示す。なお、実線は、ドットゲイン変動前のCの入力側1次元LUT88を表し、点線は、ドットゲイン変動後のCの入力側1次元LUT88を表す。
次に、使用するインキを変更する場合について説明する。
プロファイル作成装置24は、印刷機14を基準濃度条件に設定してカラーチャートC1を作成し、測色計によりカラーチャートC1の測色値、例えば、測色値X、Y、Zを測定する。そして、カラーチャートC1の画像データC、M、Y、Kに対する測色値X1、Y1、Z1の関係を印刷予測プロファイルとして求める。次いで、前記基準濃度条件からインキのみを変更した後、同様にして、カラーチャートC1の画像データC、M、Y、Kに対する測色値X2、Y2、Z2の関係を印刷予測プロファイルとして求める。
次いで、これらの測色値X1、Y1、Z1及びX2、Y2、Z2の差分量ΔX、ΔY、ΔZを求め、この差分量ΔX、ΔY、ΔZと画像データC、M、Y、Kとの関係を差分ルックアップテーブルとする。プロファイル作成装置24は、前記差分ルックアップテーブルを用いて、所定の濃度変動条件に対して設定されている印刷予測プロファイルを修正し、修正された印刷予測プロファイルを用いて、画像データC、M、Y、Kを測色値X、Y、Zに変換する4次元LUT90を作成する。なお、印刷予測プロファイルを修正するのではなく、既に作成されている基準濃度条件に対する4次元LUT90の出力値である測色値X、Y、Zを修正するようにしてもよい。
このようにして4次元LUT90を作成することにより、必要最小限のカラーチャートC1を印刷して測色するだけで、所望の4次元LUT90を得ることができる。また、インキ及び印刷用紙の両方を変更して差分量ΔX、ΔY、ΔZを求めることにより、印刷用紙及びインキの両方を考慮した4次元LUT90を得ることができる。
なお、測色計によって測定されるカラーチャートC1の測色値は、理想的には、図13の点線で示すように、濃度変動に対して単調に変化するはずであるが、カラーチャートC1の印刷状態のばらつきや、測色誤差の影響により、図13の実線で示すように、大きく変動した値として測定されてしまうことがある。同様に、測色値差分量についても、図14の点線で示すように、濃度変動に対して単調に変化するはずであるにも拘わらず、図14の実線で示すように、大きく変動した値として測定されてしまうことがある。
そこで、これらの測色値又は測色値差分量に対してスムージング処理を施すと好適である。スムージング処理としては、濃度変動方向に隣接する測色値又は測色値差分量を平均化する方法、単調変化から大きく外れている部分のみを、隣接する測色値又は測色値差分量で補間する方法等を採用することができる。分光反射率又は分光反射率差分量、分光濃度又は分光濃度差分量、測色濃度又は測色濃度差分量に対しても、同様にしてスムージング処理を施すと好適である。分光反射率、分光反射率差分量、分光濃度、分光濃度差分量に対しては、波長毎にスムージング処理を施す。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
例えば、印刷色予測システム10では、プリンタ18を用いてプルーフP2を作成するよう構成しているが、プリンタ18に代えて、例えば、カラーモニタにプルーフP2を表示するようにしてもよい。この場合、プロファイル作成装置24は、カラーモニタに表示させたカラーチャートC2を測色することでモニタプロファイルを作成し、このモニタプロファイルを色変換装置16に設定することになる。
また、C、M、Y、Kの4色に対する印刷予測プロファイル20を作成する場合に限られるものではなく、2色以上の任意の色数に対する印刷予測プロファイル20を作成する場合にも適用することができる。
さらに、印刷物P1に用いる色材としては、インキに限られるものではなく、例えば、トナーを用いることもできる。
本実施形態の印刷色予測システムの構成図である。 図1に示すプロファイル作成装置における印刷予測プロファイルを作成する機能の構成ブロック図である。 図1に示すプロファイル作成装置におけるプリンタプロファイルを作成する機能の構成ブロック図である。 印刷予測プロファイルの作成フローチャートである。 基準濃度条件及び変更濃度条件に対する分光反射率の説明図である。 基準濃度条件及び変更濃度条件に対する分光反射率の説明図である。 第1基準濃度を基準とする第1濃度変更量の算出式の説明図である。 プリンタプロファイルの作成フローチャートである。 プルーフの作成フローチャートである。 印刷予測プロファイルのモジュール構成のブロック図である。 画像データCの網点%と測色値Xとのドットゲイン変動前後の関係説明図である。 修正されたドットゲイン変更1次元LUTの説明図である。 濃度変動量と測色値との関係説明図である。 濃度変動量と測色値差分量との関係説明図である。
符号の説明
10…印刷色予測システム
12…編集装置
14…印刷機
16…色変換装置
18…プリンタ
20…印刷予測プロファイル
22…プリンタプロファイル
24…プロファイル作成装置
34…測定器
36…測定値記憶部
38…差分量算出部
40…差分量記憶部
42…濃度設定部
44…第1濃度変更量算出部
46…基準測定値調整部
50…印刷予測プロファイル作成部
52…測色計
54…プリンタプロファイル作成部
87…色変換モジュール
88…入力側1次元LUT
90…4次元LUT
92…出力側1次元LUT
94…測色値変換部
C1、C2…カラーチャート
P1…印刷物
P2…プルーフ

Claims (13)

  1. 印刷機を用いて作成される印刷物の色を予測する印刷色予測方法において、
    第1基準濃度の印刷物を得るための基準濃度条件を印刷機に設定して基準濃度カラーチャートを作成し、前記基準濃度カラーチャートを測定して基準測定値を求めるステップと、
    前記印刷物を作成するための各色材の濃度を、前記第1基準濃度を基準としてそれぞれ所定の濃度変更量だけ単独に変更する一方、濃度を変更する当該色材を除く他の色材の濃度を前記基準濃度条件で固定した変更濃度条件を前記印刷機に設定して変更濃度カラーチャートを作成し、前記変更濃度カラーチャートを測定して変更測定値を求めるステップと、
    前記各色材の濃度を第2基準濃度を基準としてそれぞれ変更する第2濃度変更量を設定するステップと、
    前記第2基準濃度に前記第2濃度変更量を加算した前記各色材の濃度と、前記第1基準濃度に第1濃度変更量を加算した前記各色材の濃度とが一致するように、前記第1濃度変更量を求めるステップと、
    前記濃度変更量が前記第1濃度変更量であるときの前記各色材の前記変更測定値と、前記基準測定値とを用いて前記基準測定値を調整するステップと、
    を有し、前記基準濃度カラーチャートを作成するデータと、調整された前記基準測定値との関係に基づき、前記第2基準濃度を基準として前記第2濃度変更量を設定したときの前記印刷物の色を予測することを特徴とする印刷色予測方法。
  2. 請求項1記載の方法において、
    前記基準測定値は、調整前の前記基準測定値と、前記濃度変更量が前記第1濃度変更量であるときの当該色材の前記変更測定値との差分量を前記基準測定値に加算して調整することを特徴とする印刷色予測方法。
  3. 請求項2記載の方法において、
    前記差分量は、調整前の前記基準測定値と、前記変更濃度条件を設定したときの前記変更測定値との差を、前記濃度変更量及び前記第1濃度変更量に従って補間して求めることを特徴とする印刷色予測方法。
  4. 請求項1記載の方法において、
    前記基準測定値及び前記変更測定値は、分光反射率であることを特徴とする印刷色予測方法。
  5. 請求項1記載の方法において、
    前記基準測定値及び前記変更測定値は、分光濃度であることを特徴とする印刷色予測方法。
  6. 請求項1記載の方法において、
    前記基準測定値及び前記変更測定値は、測色濃度であることを特徴とする印刷色予測方法。
  7. 請求項1記載の方法において、
    前記基準測定値及び前記変更測定値は、測色値であることを特徴とする印刷色予測方法。
  8. 印刷機を用いて作成される印刷物の色を予測する印刷色予測システムにおいて、
    第1基準濃度の印刷物を得るための基準濃度条件を印刷機に設定して作成される基準濃度カラーチャートを測定して基準測定値を得るとともに、前記印刷物を作成するための各色材の濃度を、前記第1基準濃度を基準としてそれぞれ所定の濃度変更量だけ単独に変更する一方、濃度を変更する当該色材を除く他の色材の濃度を前記基準濃度条件で固定した変更濃度条件を前記印刷機に設定して作成される変更濃度カラーチャートを測定して変更測定値を得る測定値取得部と、
    前記各色材の濃度を第2基準濃度を基準としてそれぞれ変更する第2濃度変更量を設定する濃度変更量設定部と、
    前記第2基準濃度に前記第2濃度変更量を加算した前記各色材の濃度と、前記第1基準濃度に第1濃度変更量を加算した前記各色材の濃度とが一致するように、前記第1濃度変更量を求め、前記濃度変更量が前記第1濃度変更量であるときの前記各色材の前記変更測定値と、前記基準測定値とを用いて前記基準測定値を調整する基準測定値調整部と、
    前記基準濃度カラーチャートを作成するデータと、調整された前記基準測定値との関係に基づき、前記第2基準濃度を基準として前記第2濃度変更量を設定したときの前記印刷物の色を予測する印刷予測プロファイルを作成するプロファイル作成部と、
    を備えることを特徴とする印刷色予測システム。
  9. 請求項8記載のシステムにおいて、
    前記印刷予測プロファイルを用いて算出された前記印刷物の色予測値を出力装置の出力データに変換する出力プロファイルを有し、前記出力プロファイルを用いて前記出力装置により前記印刷物のプルーフを出力することを特徴とする印刷色予測システム。
  10. 請求項8記載のシステムにおいて、
    前記基準測定値及び前記変更測定値は、分光反射率であることを特徴とする印刷色予測システム。
  11. 請求項8記載のシステムにおいて、
    前記基準測定値及び前記変更測定値は、分光濃度であることを特徴とする印刷色予測システム。
  12. 請求項8記載のシステムにおいて、
    前記基準測定値及び前記変更測定値は、測色濃度であることを特徴とする印刷色予測システム。
  13. 請求項8記載のシステムにおいて、
    前記基準測定値及び前記変更測定値は、測色値であることを特徴とする印刷色予測システム。
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