JP2010081051A - 色変換方法、色変換装置、色変換プログラム - Google Patents

色変換方法、色変換装置、色変換プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】数多くの情報を予め登録することなく、画像データの色変換を精度良く行う。
【解決手段】色変換装置は、参照すべき色情報としてグレーデータを取得し(ステップS20)、そのグレーデータを二次元平面に投影したときの投影座標aを求める(ステップS30)。そして、所定の変換式に基づいて投影座標aを投影座標a’に非線形変換し(ステップS40)、非線形変換された投影座標a’と、2種類の基準光源に対応して予め登録された2つの基準座標vおよびvとの位置関係に基づいて、補間係数tを算出する(ステップS50)。こうして算出した補間係数tと、2種類の基準光源に対応して予め登録された2つの基準マトリクスM、Mとに基づいて、色変換マトリクスMを算出し(ステップS60)、この色変換マトリクスMに基づいて画像データの色変換を行う(ステップS70)。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像データの色を変換する方法、装置およびプログラムに関する。
従来、デジタルカメラで撮像して得られた画像データの色を光源の種類に応じて適切に変換するための色変換処理が提案されている。たとえば特許文献1には、撮像素子により得られた色信号を二次元平面に投影して光源推定座標を求め、求められた光源推定座標に基づいて照明光源の種類を推定して、その推定結果に基づいて色変換処理に用いる色変換マトリクスを補間する技術が開示されている。
特開2006−270135号公報
特許文献1に開示される従来技術によれば、予め複数登録された三角形等の多角形の光源選択エリアの中から光源推定座標を内包する多角形を求め、その多角形の各頂点に対応する補間基準座標に対してそれぞれ割り当てられたマトリクス係数を合成することにより、色変換マトリクスを補間している。したがって、精度良く色変換処理を行うためには数多くの光源選択エリアおよび補間基準座標の情報を予め登録しておく必要があり、これはメモリ容量の圧迫や処理負荷の増大につながる。
本発明による色変換方法は、参照すべき色情報を取得し、色情報を二次元平面に投影したときの投影座標を求め、所定の変換式に基づいて投影座標を非線形変換し、非線形変換された投影座標と、複数種類の基準光源に対応して予め登録された複数の基準座標との位置関係に基づいて、補間係数を算出し、この補間係数と、複数種類の基準光源に対応して予め登録された複数の基準マトリクスとに基づいて、色変換マトリクスを算出し、この色変換マトリクスに基づいて画像データの色変換を行う。
本発明による色変換装置は、複数種類の基準光源にそれぞれ対応する複数の基準座標および基準マトリクスが記録された記録手段と、参照すべき色情報を取得する色情報取得手段と、色情報取得手段により取得された色情報を二次元平面に投影したときの投影座標を求める投影座標算出手段と、所定の変換式に基づいて投影座標を非線形変換する非線形変換手段と、非線形変換手段により非線形変換された投影座標と、記録手段に記録された複数の基準座標との位置関係に基づいて、補間係数を算出する補間係数算出手段と、補間係数算出手段により算出された補間係数と、記録手段に記録された複数の基準マトリクスとに基づいて、色変換マトリクスを算出する色変換マトリスク算出手段と、色変換マトリスク算出手段により算出された色変換マトリクスに基づいて画像データの色変換を行う色変換手段とを備える。
本発明による色変換プログラムは、上記の色変換方法をコンピュータに実行させるためのものである。
本発明によれば、数多くの情報を予め登録することなく、画像データの色変換を精度良く行うことができる。
−第1の実施の形態−
本発明の一実施の形態による色変換方法を実現する色変換処理について説明する。この色変換処理は、デジタルカメラなどの撮像装置によって撮像された画像データの色を、撮像時の光源の種類に応じて適切に変換するためのものである。なお、撮像装置にはCCDやCMOSなどを用いた撮像素子が設けられており、この撮像素子によって取得された画素ごとの色情報により画像データが表される。
図1は、本発明の一実施の形態による色変換処理を実行するためのシステム構成を示す図である。色変換装置1は、パーソナルコンピュータなどのコンピュータによって構成されており、色変換処理を行うための色変換プログラムを実行する。この色変換プログラムは、記録媒体であるCD−ROM2またはメモリカード3に記録されており、これらの記録媒体から色変換装置1へ提供される。なお、他の記録媒体、たとえばDVD−ROMやUSBメモリ等を利用して色変換プログラムを色変換装置1へ提供してもよい。あるいは、サーバ装置4から電気通信回線5を経由して色変換装置1へ色変換プログラムを提供することもできる。
図2は、色変換装置1の構成を示す図である。色変換装置1は、CPU10、記録部11、表示部12および操作部13を備える。CPU10は、色変換プログラムを実行することで実現される機能により、色情報取得部101、投影座標算出部102、非線形変換部103、補間係数算出部104、色変換マトリクス算出部105および色変換部106の各部分を機能的に有する。
色情報取得部101は、画像データの色変換を行う際に使用する色変換マトリクスを求めるために参照すべき色情報を取得する。この色情報には、光源の色の特徴が反映されているものが選択される。たとえば、色変換対象として入力された画像データが示す画像中でユーザに指定された部分の色情報が、参照すべき色情報として色情報取得部101により取得される。この場合、ユーザは、画像中で白などの無彩色の物体に該当する部分を指定することにより、色情報取得部101に色情報を取得させることができる。なお、ユーザが指定する代わりに、色変換装置1が無彩色の物体に該当する部分を自動的に判別するようにしてもよい。あるいは、光源を直接撮像して得られた画像の一部を使用してもよい。この色情報は、グレーデータとも呼ばれる。
投影座標算出部102は、色情報取得部101によって取得された色情報(グレーデータ)を二次元平面に投影したときの投影座標を求める。ここでいう二次元平面とは、R/G座標軸およびB/G座標軸により表現される平面である。すなわち、R(赤)、G(緑)およびB(青)の各色の値で表される色情報に対して、そのR値をG値で除算した値(R/G値)と、B値をG値で除算した値(B/G値)とを求め、これらの値に対応する二次元平面上の座標値を求める。
非線形変換部103は、投影座標算出部102によって求められた投影座標を所定の変換式に基づいて非線形変換する。この非線形変換は、様々な光源の色特性を表す座標点を前述の二次元平面上において特定したときに、その座標点の軌跡が直線状とはならないことに起因する誤差を解消するために行われる。すなわち、各種光源の色特性の非線形性を打ち消すために、非線形変換部103によって投影座標が非線形変換される。
補間係数算出部104は、記録部11に記録されている基準マトリクスを補間して画像データの色変換に用いる色変換マトリクスを求めるための補間係数を算出する。基準マトリクスは9つのマトリクス係数によって構成される3行3列の行列式であり、2種類の基準光源(たとえば、CIEの規定によるD65光源およびA光源)に対応して、予め2つ登録されている。また、これらの基準光源に対応して予め登録された2つの基準座標も、記録部11に記録されている。この基準座標は、前述の二次元平面上において2種類の基準光源の色特性をそれぞれ表す座標点である。
色変換マトリクス算出部105は、補間係数算出部104によって算出された補間係数と、記録部11に記録されている基準マトリクスとに基づいて、色変換マトリクスを算出する。この色変換マトリクスは、基準マトリクスと同様に3行3列の行列式であり、色変換対象とする画像データを取得した際の光源に適した各マトリクス係数が設定される。
色変換部106は、色変換マトリクス算出部105によって算出された色変換マトリクスに基づいて、色変換対象とする画像データの色変換を行う。こうして色変換された画像データは、撮像時の光源の種類に応じてその色が適切に補正されている。
記録部11は、ハードディスクやメモリ等によって構成され、色変換装置1が利用する各種のデータや情報が記録されている。たとえば、CD−ROM2やメモリカード3などから提供された色変換プログラムや、前述の2種類の基準光源にそれぞれ対応する2つの基準マトリクスおよび2つの基準座標などの情報が、記録部11に記録されている。CPU10は、記録部11に記録された様々な情報の中から、前述のような各種の処理を実行するために必要なものを適宜読み出して利用する。
表示部12は、液晶ディスプレイなどによって構成される表示装置である。色変換装置1は、表示部12において、色変換前の画像データに基づく画像や、色変換後の画像データに基づく画像などを表示することができる。
操作部13は、キーボードやマウス等によって構成される操作入力装置である。ユーザは、操作部13を用いて、色変換処理の実行を色変換装置1に指示したり、前述のグレーデータを取得する画像中の部分を指定したりすることができる。
次に、色変換装置1による色変換処理について説明する。色変換装置1は、図3に示すフローチャートをCPU10において実行することにより、色変換処理を行う。ステップS10において、CPU10は、色変換の対象とする画像データを入力する。この画像データの入力は、たとえば、不図示の撮像装置によって撮像された画像データが図1のメモリカード3に記録された後に、そのメモリカード3が色変換装置1にセットされることで行われる。
ステップS20において、CPU10は、色情報取得部101の機能により、前述のグレーデータ、すなわち色変換マトリクスを求めるために参照すべき色情報を取得する。ここでは前述したように、たとえば、ステップS10で取得した画像データが示す画像中で指定された部分の色情報をグレーデータとして取得することができる。あるいは、画像中で無彩色部分を自動的に判別し、その部分の色情報をグレーデータとして取得したり、ステップS10の画像データとは別にグレーデータを取得したりしてもよい。なお、自動的に無彩色部分の色情報を判別するときには、たとえば、”Colour Imaging: Vision and Technology” (L. W. MacDonald & M. R. Luo, ed., §5.2, John Wiley & Sons Ltd, 1999)に開示されている方法などを利用することができる。
ステップS30において、CPU10は、投影座標算出部102の機能により、ステップS20で取得したグレーデータを前述の二次元平面上に投影したときの投影座標aを求める。この投影座標aは、ステップS10で取得したグレーデータのRGB値をそれぞれR、G、Bとすると、次の式(1)のように表される。
a=((R/G),(B/G)) ・・・(1)
ステップS40において、CPU10は、非線形変換部103の機能により、ステップS30で求められた投影座標aを非線形変換する。この非線形変換は、前述のように、所定の変換式に基づいて行われる。
たとえば、様々な基準光源(ここでは、CIEの規定による各種のDaylight光源、およびA光源)の下で取得されたグレーデータを二次元平面に投影したときの軌跡が、図4の符号41に示す曲線で表されるものとする。この曲線41の近似式は、下記の式(2)で表される。
(B/G)=0.79/(R/G)−0.35 ・・・(2)
上記の式(2)を用いて、ステップS10で取得した式(1)によって表されるグレーデータの投影座標aは、下記の式(3)によって表される投影座標a’に非線形変換される。
a’=((R/G)',(B/G)) ・・・(3)
ただし、(R/G)'=0.79/(R/G)−0.35
上記のようにして非線形変換された投影座標a’を用いて以降の処理を実行することにより、曲線41の代わりに直線42上で、ステップS10で取得したグレーデータに対応する座標点を特定することができる。したがって、様々な光源の色特性を表す座標点の軌跡が直線状ではないことに起因する誤差を解消し、正確な色変換を実現できる。なお、直線42は、D65光源に対応する座標点43と、A光源に対応する座標点44とを通る直線である。
ステップS50において、CPU10は、補間係数算出部104の機能により、ステップS40で非線形変換された投影座標a’と、記録部11に記録された2つの基準座標との位置関係に基づいて、前述の基準マトリクスを補間して色変換マトリクスを求めるための補間係数を算出する。
補間係数を算出する方法を図5により説明する。たとえば、ステップS40で非線形変換された投影座標a’が、二次元平面上で図5に示す位置にあるとする。この場合、2つの基準座標vおよびvを通る直線上で投影座標a’に最も近い座標点aを求める。この座標点aは、下記の式(4)のように表される。なお、基準座標v、vは、前述の2つの基準光源、すなわちD65光源とA光源にそれぞれ対応するものであり、図4の座標点43、44にそれぞれ相当する。
・・・(4)
ここで、投影座標a’および座標点aを通る直線と、基準座標vおよびvを通る直線とは、互いに直交する。したがって、下記の式(5)が成立する。
・・・(5)
上記の式(4)および(5)より、下記の式(6)が導かれる。
・・・(6)
ステップS50において、CPU10は、上記の式(6)により表されるtを補間係数として求める。この補間係数tは、基準座標v、vの座標値をそれぞれ下記の式(7)、(8)のように表すと、下記の式(9)のように表される。
=((R/G),(B/G)) ・・・(7)
=((R/G),(B/G)) ・・・(8)

・・・(9)
なお、ステップS50で求められた補間係数tの値が1よりも大きい場合、または0未満の場合は、適切な色変換が行えないと判断し、図3に示すフローチャートを中止して色変換処理を中断するようにしてもよい。また0,1でクリップしてもよい。また、1より大きい場合、0未満の場合に応じて、所定の色変換マトリスクを使うようにしてもよい。
ステップS60において、CPU11は、色変換マトリクス算出部105の機能により、ステップS50で算出した補間係数tと、記録部11に記録された2つの基準マトリクスとに基づいて、色変換を行うための色変換マトリクスを算出する。
前述の2つの基準光源、すなわちD65光源とA光源にそれぞれ対応する2つの基準マトリクスをそれぞれM、Mと表すと、式(6)、(9)によって表される補間係数tを用いて、色変換マトリクスMは下記の式(10)により算出される。
M=(1−t)M+tM ・・・(10)
ここで、基準マトリクスM、Mをそれぞれ下記の式(11)、(12)のように表すと、色変換マトリクスMは式(13)のように表される。
・・・(11)


・・・(12)



・・・(13)
ステップS70において、CPU11は、色変換部106の機能により、ステップS60で算出された色変換マトリクスMに基づいて、ステップS10で入力した画像データの色変換処理を行う。たとえば、ホワイトバランス調節後の画像データにおける各画素のRGB値を用いて、下記の式(14)により、色変換後の各画素の測色値X、Y、Zを求める。
・・・(14)
ステップS70を実行したら、CPU11は図3のフローチャートを終了する。このような処理を実行することにより、色変換装置1は画像データの色変換を行う。なお、色変換後の画像データに基づく画像を表示部12へ表示するようにしてもよい。
以上説明した色変換処理を行った後の画像データにおける平均色差の測定結果の一例を図6に示す。なお、図6では、CIEの規定による各種の光源(A光源、F光源およびD光源)の下でMacbeth Color Checkerを撮像して得られた画像データを用いて測定した平均色差ΔE94 の例を示している。
図6において、記号「×」によって示される破線は、ステップS40の非線形変換を行わずに求めた補間係数に基づいて算出した色変換マトリクスを用いて色変換された画像データの平均色差を表している。一方、記号「*」によって示される破線は、本実施形態による色変換方法が行われた画像データ、すなわち、式(13)で表される色変換マトリクスMを用いた色変換処理によって色変換された画像データの平均色差を表している。なお、実線は、平均色差の最小理論値、すなわち、理想的な色変換マトリスクによって色変換された画像データの平均色差を示している。
図6において、前者の破線と後者の破線を比較すると、全てのF光源およびD光源に対して、前者の破線よりも下の位置、すなわち平均色差が少ない方の位置に後者の破線が存在している。これにより、本実施形態による色変換方法を用いると、非線形変換を行わない場合に比べて平均色差を低減できることが分かる。なお、D65光源とA光源は前述のように基準光源として用いられているため、非線形変換の有無による平均色差の違いは生じない。
以上説明した第1の実施の形態によると、次の作用効果を奏する。
(1)色変換装置1は、CPU10が実行する色変換処理により、参照すべき色情報としてグレーデータを取得し(ステップS20)、そのグレーデータを二次元平面に投影したときの投影座標aを求める(ステップS30)。そして、所定の変換式に基づいて投影座標aを投影座標a’に非線形変換し(ステップS40)、非線形変換された投影座標a’と、2種類の基準光源に対応して予め登録された2つの基準座標vおよびvとの位置関係に基づいて、補間係数tを算出する(ステップS50)。こうして算出した補間係数tと、2種類の基準光源に対応して予め登録された2つの基準マトリクスM、Mとに基づいて、色変換マトリクスMを算出し(ステップS60)、この色変換マトリクスMに基づいて画像データの色変換を行う(ステップS70)。このようにしたので、数多くの情報を予め登録することなく、画像データの色変換を精度良く行うことができる。
(2)記録部11には、予め登録された2つの基準座標vおよびvと、2つの基準マトリクスM、Mとが記録されている。すなわち、記録部11において、基準座標および基準マトリクスは、2種類の基準光源に対応してそれぞれ2つずつ登録されている。したがって、数多くの基準座標と基準マトリクスの情報を記録部11に記録しておく必要がなく、記録部11の記録容量を少なくすることができる。
(3)ステップS30では、式(1)を用いて、取得したグレーデータのR値をG値で除算した値と、取得したグレーデータのB値をG値で除算した値とに対応する二次元平面上の座標値を求めることにより、投影座標aを求める。これにより、投影座標aを簡単に求めることができる。
(4)ステップS20では、ステップS10で入力された色変換対象とする画像データが示す画像中でユーザに指定された部分の色情報を、グレーデータとして取得することができる。したがって、グレーデータを簡単に取得することができる。
なお、以上説明した第1の実施の形態においては、式(3)により投影座標の非線形変換を行うこととしたが、非線形変換に用いる式はこれに限定されない。たとえば、2次以上の多項式などを用いてもよい。また、exponential関数や三角関数でもよい。あるいは、非線形変換を省略してもよい。
−第2の実施の形態−
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態では、色変換に用いる色変換マトリクスを構成する係数ごとに、前述の基準座標v、vと非線形変換後の投影座標a’の各座標値(R/G軸方向の座標値とB/G軸方向の座標値)のうち、当該係数と相関度の高いいずれか一方を用いて、補間係数を算出する。その具体的な方法を以下において説明する。
本実施の形態で用いる色変換マトリクスMを、たとえば下記の式(15)のように定義する。
・・・(15)
上記の式(15)における色変換マトリクスMの各マトリクス係数は、前述したCIEの規定による各種のDaylight光源の下で取得されたグレーデータに対して、R/G軸方向における相関性を示す軌跡が直線に近いものと、B/G軸方向における相関性を示す軌跡が直線に近いものとがある。ここでは、m24、m25、m28、m29の各マトリクス係数については、R/G軸方向における相関性の軌跡が直線に近く、m21、m22、m23、m26、m27の各マトリクス係数については、B/G軸方向における相関性の軌跡が直線に近いものとして考える。すなわち、マトリクス係数m24、m25、m28、m29はR/G座標軸に対応付けられており、マトリクス係数m21、m22、m23、m26、m27はB/G座標軸に対応付けられているものとする。このように、本実施の形態において色変換マトリクスMを構成するマトリクス係数の各々は、二次元平面における2つの座標軸のいずれか一方にそれぞれ対応付けられている。
上記のような場合、図3のステップS50において、前者の各マトリクス係数(m24、m25、m28、m29)に対する補間係数tは、下記の式(16)によって求められる。また、後者の各マトリクス係数(m21、m22、m23、m26、m27)に対する補間係数tは、下記の式(17)によって求められる。なお、式(16)、(17)は、前述の式(9)から導き出すことができる。こうして補間係数tおよびtを求めることにより、色変換マトリクスMにおけるマトリクス係数の各々に対応付けられた座標軸の違いに応じて、マトリクス係数ごとに補間係数の算出方法を切り換える。
・・・(16)


・・・(17)
上記の補間係数t、tと、前述の式(11)、(12)で表される基準マトリクスM、Mとに基づいて、式(15)を次の式(18)のように書き換えることができる。図3のステップS60では、この式(18)により、色変換マトリクスMを算出する。

・・・(18)
図3のステップS70では、上記の式(18)で表される色変換マトリクスMを用いて画像データの色変換処理を行う。これにより、本実施形態による色変換方法が実現される。
以上説明した色変換処理を行った後の画像データにおける平均色差の測定結果の一例を図7に示す。図7において、記号「×」によって示される破線は、図6と同様に、ステップS40の非線形変換を行わずに、第1の実施の形態で説明した方法で算出した色変換マトリクスを用いて色変換された画像データの平均色差を表している。一方、記号「*」によって示される破線は、ステップS40の非線形変換を行わずに、上記で説明したようにマトリクス係数ごとに算出方法を切り換えて補正係数を算出し、これを用いて求めた色変換マトリクスにより色変換した画像データの平均色差を表している。なお、実線は、図6と同様に、平均色差の最小理論値、すなわち、理想的な色変換マトリスクによって色変換された画像データの平均色差を示している。
図7において、前者の破線と後者の破線を比較すると、全てのD光源に対して、前者の破線よりも下の位置、すなわち平均色差が少ない方の位置に後者の破線が存在している。これにより、本実施形態による色変換方法を用いると、D光源について平均色差を低減できることが分かる。なお、ここでは非線形変換していない場合の平均色差の測定結果を示しており、非線形変換した場合の測定結果は示していないが、非線形変換することにより、さらに平均色差を低減できることはいうまでもない。
以上説明した第2の実施の形態によれば、色変換マトリクスMは、複数のマトリクス係数m21〜m29によってそれぞれ構成されている。このマトリクス係数の各々は、二次元平面における2つの座標軸R/G、B/Gのいずれか一方にそれぞれ対応付けられている。そして、色変換装置1は、ステップS50において、マトリクス係数の各々に対応付けられた座標軸の違いに応じて、マトリクス係数ごとに補間係数の算出方法を切り換える。すなわち、マトリクス係数ごとに、非線形変換された投影座標a’のうち当該マトリクス係数に対応付けられた座標軸に対する座標値と、2つの基準座標vおよびvのうち当該マトリクス係数に対応付けられた座標軸に対する各座標値とに基づいて、補間係数tまたはtを算出する。このようにしたので、より一層精度良く画像データの色変換を行うことができる。
なお、以上説明した第2の実施の形態において、マトリクス係数と対応する座標軸の組み合わせは上記の例に限定されない。色変換マトリクスを構成する各マトリクス係数が二次元平面のR/G軸またはB/G軸のいずれか一方にそれぞれ対応付けられており、その対応付けに応じてマトリクス係数ごとに補間係数の算出方法が切り換えられる限り、どのような組合せとしてもよい。また、マトリクス係数と対応付けるのはR/G軸、B/G軸でなくとも、二次元平面との直線であればよく、二つ以上でも良い。
−第3の実施の形態−
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態では、3種類以上の基準光源にそれぞれ対応する3つ以上の基準マトリクスおよび基準座標に基づいて色変換マトリクスを算出する方法を説明する。
撮影時の光源Iを既知の複数の光源Iの線形結合で表すことができるとすると、下記の式(19)が成り立つ。
・・・(19)
上記の式(19)で表される光源Iの下で撮像装置により完全拡散面を撮像したときのR出力は、下記の式(20)のように計算される。

・・・(20)
G出力、B出力についても、式(20)と同様にして計算される。結局、R,G,Bは下記の式(21)のように表される。なお、式(21)において、R,G,Bはそれぞれ光源IでのRGB値である。




・・・(21)
撮影時の光源IをN種の複数の光源Iでの線形結合とし、マトリスク表現をすると、上記の式(21)で表されるR,G,Bは、下記の式(22)のように書き換えられる。
・・・(22)
上記の式(22)より係数kが求められれば、RGBからXYZへの色変換マトリクスMは下記の式(23)で求められる。
・・・(23)
ここで、上記の式(23)において、色変換マトリクスMは光源Iでの色変換マトリクスである。そして、撮影時にGのレベルが常に一定となるように撮影したとすると、式(22)においてG=1と置くことができ、式(22)が下記の式(24)のように書き換えられる。
・・・(24)
上記の式(24)のR,BはそれぞれGに対する比であると考えられるので、撮影光源および各基準光源のグレーデータが得られれば、式(24)より、k,k,・・・,kを求めることができる。つまり、グレーデータのR/GがRに対応し、B/GがBに対応する。
また、式(24)においてN=3の場合は、式(24)を下記の式(25)のように書き換えることができる。
・・・(25)
上記の式(25)により、k,k,kの値が一意に求まる。このk,k,kを補間係数として求めることにより、式(23)に基づいて色変換マトリスクMが算出される。こうして3種類以上の基準光源にそれぞれ対応する3つ以上の基準マトリクスおよび基準座標に基づいて色変換マトリクスを算出することができる。
以上説明したようにして求められた色変換マトリクスにより色変換処理を行った後の画像データにおける平均色差の測定結果の一例を図8に示す。図8において、記号「×」によって示される破線は、第1の実施の形態で説明した方法により色変換された画像データの平均色差を表している。また、記号「*」によって示される破線は、本実施の形態で説明した方法を用いて、3種類の基準光源にそれぞれ対応する3つの基準マトリクスおよび基準座標に基づいて色変換マトリクスを算出し、これを用いて色変換された画像データの平均色差を表している。さらに、記号「□」によって示される破線は、第1の実施の形態で説明したような非線形変換を行った後に、本実施の形態で説明した方法を用いて、3種類の基準光源にそれぞれ対応する3つの基準マトリクスおよび基準座標に基づいて色変換マトリクスを算出し、これを用いて色変換された画像データの平均色差を表している。なお、実線は、図6および7と同様に、平均色差の最小理論値、すなわち、理想的な色変換マトリスクによって色変換された画像データの平均色差を示している。
図8において各破線を比較すると、F光源、D光源いずれの場合についても、本実施形態で説明した方法を用いることで平均色差を全体的に低減できることが分かる。
なお、上述した各実施の形態では、コンピュータによって構成される色変換装置1において色変換処理を行うこととしたが、これを撮像装置内に搭載されたCPUなどにおいて実行してもよい。あるいは、色変換処理専用の回路を撮像装置内に設けてもよい。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
本発明の一実施の形態による色変換処理を実行するためのシステム構成を示す図である。 色変換装置の構成を示す図である。 色変換装置のCPUが実行する処理のフローチャートを示す図である。 様々な基準光源の下で取得されたグレーデータを二次元平面に投影したときの軌跡を示す図である。 補間係数を算出する方法を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態による色変換処理を行った後の画像データにおける平均色差の測定結果の一例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態による色変換処理を行った後の画像データにおける平均色差の測定結果の一例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態による色変換処理を行った後の画像データにおける平均色差の測定結果の一例を示す図である。
符号の説明
1 色変換装置
10 CPU
11 記録部
12 表示部
13 操作部
101 色情報取得部
102 投影座標算出部
103 非線形変換部
104 補間係数算出部
105 色変換マトリクス算出部
106 色変換部

Claims (15)

  1. 参照すべき色情報を取得し、
    前記色情報を二次元平面に投影したときの投影座標を求め、
    所定の変換式に基づいて前記投影座標を非線形変換し、
    非線形変換された前記投影座標と、複数種類の基準光源に対応して予め登録された複数の基準座標との位置関係に基づいて、補間係数を算出し、
    前記補間係数と、前記複数種類の基準光源に対応して予め登録された複数の基準マトリクスとに基づいて、色変換マトリクスを算出し、
    前記色変換マトリクスに基づいて画像データの色変換を行うことを特徴とする色変換方法。
  2. 請求項1に記載の色変換方法において、
    前記色変換マトリクスは、複数のマトリクス係数によってそれぞれ構成されており、
    前記マトリクス係数の各々は、前記二次元平面における2つの座標軸のいずれか一方にそれぞれ対応付けられており、
    前記マトリクス係数の各々に対応付けられた座標軸の違いに応じて、前記マトリクス係数ごとに前記補間係数の算出方法を切り換えることを特徴とする色変換方法。
  3. 請求項2に記載の色変換方法において、
    前記マトリクス係数ごとに、非線形変換された前記投影座標のうち当該マトリクス係数に対応付けられた座標軸に対する座標値と、前記複数の基準座標のうち当該マトリクス係数に対応付けられた座標軸に対する各座標値とに基づいて、前記補間係数を算出することを特徴とする色変換方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の色変換方法において、
    前記基準座標および前記基準マトリクスは、2種類の基準光源に対応してそれぞれ2つずつ登録されていることを特徴とする色変換方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の色変換方法において、
    前記色情報はRGB値によって表され、
    前記二次元平面の座標軸はR/GおよびB/Gによって表され、
    前記色情報のR値をG値で除算した値と、前記色情報のB値をG値で除算した値とに対応する前記二次元平面上の座標値を求めることにより、前記投影座標を求めることを特徴とする色変換方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の色変換方法において、
    前記画像データが示す画像中で指定された部分の色情報を前記参照すべき色情報として取得することを特徴とする色変換方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の色変換方法において、
    前記色情報はグレーデータであることを特徴とする色変換方法。
  8. 複数種類の基準光源にそれぞれ対応する複数の基準座標および基準マトリクスが記録された記録手段と、
    参照すべき色情報を取得する色情報取得手段と、
    前記色情報取得手段により取得された色情報を二次元平面に投影したときの投影座標を求める投影座標算出手段と、
    所定の変換式に基づいて前記投影座標を非線形変換する非線形変換手段と、
    前記非線形変換手段により非線形変換された投影座標と、前記記録手段に記録された複数の基準座標との位置関係に基づいて、補間係数を算出する補間係数算出手段と、
    前記補間係数算出手段により算出された補間係数と、前記記録手段に記録された複数の基準マトリクスとに基づいて、色変換マトリクスを算出する色変換マトリスク算出手段と、
    前記色変換マトリスク算出手段により算出された色変換マトリクスに基づいて画像データの色変換を行う色変換手段とを備えることを特徴とする色変換装置。
  9. 請求項8に記載の色変換装置において、
    前記色変換マトリクスは、複数のマトリクス係数によってそれぞれ構成されており、
    前記マトリクス係数の各々は、前記二次元平面における2つの座標軸のいずれか一方にそれぞれ対応付けられており、
    前記補間係数算出手段は、前記マトリクス係数の各々に対応付けられた座標軸の違いに応じて、前記マトリクス係数ごとに前記補間係数の算出方法を切り換えることを特徴とする色変換装置。
  10. 請求項9に記載の色変換装置において、
    前記補間係数算出手段は、前記マトリクス係数ごとに、前記非線形変換手段により非線形変換された投影座標のうち当該マトリクス係数に対応付けられた座標軸に対する座標値と、前記複数の基準座標のうち当該マトリクス係数に対応付けられた座標軸に対する各座標値とに基づいて、前記補間係数を算出することを特徴とする色変換装置。
  11. 請求項8〜10のいずれか一項に記載の色変換装置において、
    前記基準座標および前記基準マトリクスは、2種類の基準光源に対応してそれぞれ2つずつ前記記録手段に記録されていることを特徴とする色変換装置。
  12. 請求項8〜11のいずれか一項に記載の色変換装置において、
    前記色情報はRGB値によって表され、
    前記二次元平面の座標軸はR/GおよびB/Gによって表され、
    前記投影座標算出手段は、前記色情報のR値をG値で除算した値と、前記色情報のB値をG値で除算した値とに対応する前記二次元平面上の座標値を求めることにより、前記投影座標を求めることを特徴とする色変換装置。
  13. 請求項8〜12のいずれか一項に記載の色変換装置において、
    前記色情報取得手段は、前記画像データが示す画像中で指定された部分の色情報を前記参照すべき色情報として取得することを特徴とする色変換装置。
  14. 請求項8〜13のいずれか一項に記載の色変換装置において、
    前記色情報はグレーデータであることを特徴とする色変換装置。
  15. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の色変換方法をコンピュータに実行させるための色変換プログラム。
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