JP2010078263A - オイルセパレータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オイルセパレータ本体50が、胴部52と、その上下端の鏡板53、54とで構成され、起立した状態で設置されると共に、冷媒の導入管60が、上端の鏡板53に該鏡板53の接線方向に沿って取り付けられて、管路を鏡板53の内周面に向けて開口し、ガス冷媒の導出管70が、下端の鏡板54を貫通し、胴部52の軸線L0に沿って延出し、上端の鏡板53の内面に管路を閉塞した状態で固定され、該導出管70の中央領域に冷媒ガスの導出孔72を備え、該導出孔72の周囲を、導出管70の外周部に固定した笠体75で覆って構成されるようにした。
【選択図】図3
Description
この種のオイルセパレータは、一般に、冷媒をオイルセパレータの側方からオイルセパレータ内に流入してオイルセパレータの下方からオイルを排出し、オイルセパレータの上方からガス冷媒を排出する構造に構成されている(例えば、特許文献1、2参照)。
一方、空気調和装置のレイアウトによっては、オイルセパレータの下方から分離後のガス冷媒の導出管を引き出したい場合があり、例えば、この導出管の接続先となる四方弁の構造上、下から配管接続しなければならない場合である。
単純に、分離後のガス冷媒の導出管をオイルセパレータの下方に付け替えたでは、この導出管は、オイルセパレータ内にある程度のオイル溜まり量を確保する必要からオイルセパレータ内で上方に延出するため、配送時等の振動で導出管が芯ずれするおそれが生じ、また、オイルの分離性能も十分に確保できないおそれが生じてしまう。
この発明によれば、オイルセパレータ本体が、胴部と、その上下端の鏡板とで構成され、起立した状態で設置されると共に、冷媒の導入管が、上端の鏡板に該鏡板の接線方向に沿って取り付けられて、管路を鏡板の内周面に向けて開口し、ガス冷媒の導出管が、下端の鏡板を貫通し、胴部の軸線に沿って延出し、上端の鏡板の内面に管路を閉塞した状態で固定され、該導出管の中央領域に冷媒ガスの導出孔を備え、該導出孔の周囲を、導出管の外周部に固定した笠体で覆って構成されるようにしたので、ガス冷媒導出管を上下の鏡板で両持ち支持でき、笠体によりオイルが導出孔に直接入ってしまう事態を防止でき、ガス冷媒の導出管を下方から引き出しつつ、オイルの分離性能の確保およびガス冷媒の導出管の芯ずれ防止が可能になる。
図1は、本発明のオイルセパレータを使用した空気調和装置の一実施形態を示す図である。なお、この図は、ガスヒートポンプ(GHP)型の空気調和装置に使用される室外ユニット100内の回路構成を示しており、冷媒回路110を実線で示し、冷却水回路120を実線の太線で示している。ここで、GHPとは、ガスエンジンによって圧縮機を駆動するものをいう。
なお、この冷媒回路110には、図1に示すように、電動弁であるバイパス弁12、電動弁であるリキッド弁13、圧力スイッチ14、高圧側の圧力センサ15、低圧側の圧力センサ16、逆止弁18、サブクーラー19、ドライコア8が設けられている。
また、図1における太線の点線で示す矢印は、暖房サイクルの場合の冷却水の流れを示している。この暖房サイクルの場合には、ガスエンジン1から流出する冷却水は、温水三方弁37から90%以上の流量が冷却水ポンプ21に引き戻されることになる。
圧縮機3から吐出された冷媒は、圧縮機3の潤滑用のオイルを含んでいる。
オイルセパレータ4は、図1に示すように、冷媒回路110中の圧縮機3の吐出側に配設され、圧縮機3から吐出されたオイルを含んだ冷媒からオイルを分離し、分離したオイルを圧縮機3の吸込側に戻し、オイルを除去したガス冷媒を四方弁5に供給する。
図2はオイルセパレータ4の側面図であり、図3は図2のIII−III断面図であり、図4は図2のIV−IV断面図である。
図2及び図3に示すように、オイルセパレータ4は、円筒状容器であるオイルセパレータ本体50と、このオイルセパレータ本体50内に圧縮機3が吐出したオイルを含んだ冷媒を導入させる冷媒導入管60と、オイルセパレータ本体50内のガス冷媒を外部に導出させるガス冷媒導出管70と、オイルセパレータ本体50内のオイルを外部に導出させるオイル管80とを備えている。
このオイルセパレータ本体50は、円筒状の胴部52と、この胴部52の上下開口を閉塞する上下一対の鏡板53、54とで構成され、下端の鏡板54の外周部分に上記左右一対の脚部51、51が溶接等で接合される。
上記冷媒導入管60は、上端の鏡板53に取り付けられ、オイルセパレータ4の上方から冷媒をオイルセパレータ本体50内の上部に導入させる管である。詳述すると、冷媒導入管60は、図4に示すように、上面視で、上端の鏡板53の壁の接線方向に沿ってまっすぐに鏡板53を貫通して鏡板53の内周面の所定領域に近接する位置で一端側を開口させ、かつ、側面視では、図3に示すように、略水平方向に鏡板53を貫通するように上端の鏡板53に固定される。これによって、冷媒導入管60は、図4に示すように、オイルセパレータ本体50の軸線(胴部52の軸線と一致)L0を避けて鏡板53の内周面近傍位置に配置され、圧縮機3から突出された高圧の冷媒(オイルを含む冷媒)を鏡板53の内周面に沿わせてオイルセパレータ本体50内に導入させることができる。
これによれば、冷媒導入管60から冷媒が排出される際に、冷媒が軸線L0側に拡がらず、鏡板63の内周面により沿わせて冷媒をオイルセパレータ本体50内に導入させることができる。また、この冷媒導入管60の鏡板53外側部分(上流側部分)は、図3に示すように、上方に向けて略L字状に屈曲し、オイルセパレータ4上方で圧縮機3の吐出側と配管接続可能に構成されている。
また、このガス冷媒導出管70のオイルセパレータ本体50内で上下に延びる部分の略中央領域には、冷媒ガスをガス冷媒導出管70内に導出させるために180度間隔で形成された複数(本例では2個)の導出孔72、72が設けられると共に、この導出孔72、72の周囲を覆う笠体75が固定される。
この笠体75は、ガス冷媒導出管70に挿通されて固定される部材であり、この状態で、ガス冷媒導出管70の軸線(軸線L0と一致)を中心とする円周方向に沿って環状に延出する笠(傘)形状を有すると共に(図4参照)、上部の内径75Aがガス冷媒導出管70の外径と同径に形成されてガス冷媒導出管70との間で隙間がない状態でガス冷媒導出管70に支持される。
また、この笠体75は、図3に示すように、側面視で、下方へ行くに従って徐々に拡径する拡径形状を有し、これによって、この笠体75の外表面とオイルセパレータ本体50の内周面(胴部52の内周面)との間の隙間を徐々に狭くするようにしている。
オイルセパレータ4には、圧縮機3から吐出されたオイルを含んだ冷媒が冷媒導入管60を介してオイルセパレータ本体50の上端の鏡板53内へ流入される。この圧縮機3の吐出冷媒は高圧冷媒であり、かつ、冷媒導入管60が鏡板53の内周面に沿わせて冷媒を導入させるので、冷媒は、オイルセパレータ本体50の内周面に沿って旋回する流れ(図4に矢印で示す流れ)となって激しく旋回しながら重力方向(下方)に向けて降下することになる。
この結果、冷媒とオイルとの密度の差により、冷媒に含まれるオイルが遠心力によって径方向外側に飛散し、ガス冷媒とオイルとに分離される。すなわち、このオイルセパレータ4は、遠心分離によりガス冷媒とオイルとを分離する、いわゆるサイクロン式に構成されている。
また、冷媒が笠体75の位置まで降下した際には、笠体75の外周面に沿って環状空間(旋回通路に相当)の幅が狭くなるので、幅が狭くなる分だけ流速が上がり、遠心分離を促進することができる。また、この笠体75は、ガス冷媒導出管70に設けられた導出孔72、72を上方から覆うので、笠体75の上方で飛散した冷媒やオイルが導出孔72、72に直接入ってしまう事態を確実に防止することができる。
一方、オイルセパレータ4内でオイルが分離されたガス冷媒は、気体であるため、笠体75よりも下方へ流れた後に上方へ流れて笠体75内へ容易に入ることができ、導出孔72、72を経てガス冷媒導出管70へ入り、四方弁5へと供給されることになる。
また、導出孔72、72を上方から覆う笠体75によりオイルが導出孔72、72に直接入ってしまう事態を防止でき、かつ、冷媒導入管60の冷媒出口と上記導出孔72、72との間に冷媒が旋回する同幅の環状空間を連続して確保できるので、オイルの分離性能が向上する。
すなわち、本構成のオイルセパレータ4では、ガス冷媒導出管70を下方から引き出しつつ、オイルの分離性能を十分に確保することが可能になる。この場合、導出孔72、72等の高さを調整することによって、冷媒が旋回する環状空間長を容易に調整でき、オイル分離に好適な距離を容易に確保でき、また、この距離を微調整することも容易である。
また、オイルセパレータ4の冷媒導入管60とガス冷媒導出管70とが両方とも上方に配管されると、上部空間に配管が偏ることになるが、本構成では、冷媒導入管60とガス冷媒導出管70とを上下に振り分けて配管するので、上下に偏りなく配管のレイアウトができる。また、ガスエンジン1の振動により配管に作用する応力に着目すれば、オイルセパレータ4単体の重量バランスを考慮する上でも、上下に配管を接続した方が有効である。
3 圧縮機
4 オイルセパレータ
5 四方弁
50 オイルセパレータ本体
51 脚部
52 胴部
53、54 鏡板
60 冷媒導入管
70 ガス冷媒導出管
72、72 導出孔
80 オイル管
100 室外ユニット
110 冷媒回路
120 冷却水回路
L0 軸線
Claims (2)
- オイルセパレータ本体が、胴部と、その上下端の鏡板とで構成され、起立した状態で設置されると共に、
冷媒の導入管が、上端の鏡板に該鏡板の接線方向に沿って取り付けられて、管路を鏡板の内周面に向けて開口し、
ガス冷媒の導出管が、下端の鏡板を貫通し、胴部の軸線に沿って延出し、上端の鏡板の内面に管路を閉塞した状態で固定され、該導出管の中央領域に冷媒ガスの導出孔を備え、該導出孔の周囲を、導出管の外周部に固定した笠体で覆って構成されることを特徴とするオイルセパレータ。 - 前記導入管から流入した冷媒が、胴部の内周面と導入管の外周面との間の環状空間に流入し、遠心力を付与されて、オイルとガス冷媒に分離し、
ガス冷媒が、笠体で覆われた導出孔を通じて、導出管に入り、
オイルが、胴部の下方領域に溜まり、
オイルおよびガス冷媒が、それぞれ下端の鏡板に設けたオイル管およびガス冷媒の前記導出管を経て、オイルセパレータ本体の下方に導出されることを特徴とする請求項1に記載のオイルセパレータ。
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